JP2002095299A - 電車の駆動制御装置 - Google Patents

電車の駆動制御装置

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JP2002095299A
JP2002095299A JP2000273478A JP2000273478A JP2002095299A JP 2002095299 A JP2002095299 A JP 2002095299A JP 2000273478 A JP2000273478 A JP 2000273478A JP 2000273478 A JP2000273478 A JP 2000273478A JP 2002095299 A JP2002095299 A JP 2002095299A
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torque
induction motor
voltage
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JP2000273478A
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Kazuaki Yuki
和明 結城
Akihiko Ujiie
昭彦 氏家
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
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    • B60L9/16Electric propulsion with power supply external to the vehicle using ac induction motors
    • B60L9/18Electric propulsion with power supply external to the vehicle using ac induction motors fed from dc supply lines
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60L7/10Dynamic electric regenerative braking
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力側の負荷が軽負荷となった場合でも、簡
易な構成でより大きな電気的制動トルクを得る。 【解決手段】 電圧検出器14でフィルタコンデンサ2
の電圧を検出することにより架線1の負荷状態を検出す
る。モード選択器23により、回生動作中の負荷が軽負
荷と判断された場合に、電流比率指令値出力部20は、
インダクションモータ4の励磁電流の大きさに対するト
ルク電流の大きさの比率を示す比率指令値を切り替え
る。この比率指令値に基づいて、励磁電流トルク電流指
令値演算部19では、励磁電流指令値IdRefとトル
ク電流指令値IqRefとを出力する。ベクトル制御部
18では、実際の励磁電流とトルク電流とが、それぞれ
励磁電流指令値とトルク電流指令値とに一致するように
調整し、インダクションモータ4の2次抵抗での損失が
増大するようにVVVFインバータ3を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インダクションモ
ータ(IM)を駆動源とし、インダクションモータをイ
ンバータにより制御する電車の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ブレーキ中の電車は、車両の慣性
エネルギーを電気エネルギーに変換し、これを架線すな
わち電源側に回生している。この場合、電源側に回生能
力があるか、電源側に回生負荷となる加速中の他の電車
がいることが不可欠である。
【0003】ここで、加速中の電車での消費するパワー
よりも回生中の電車の回生パワーの方が大きい場合に
は、架線電圧やインバータの前段に設けたフィルタコン
デンサの電圧が増加し、過電圧により保護機能が作動す
る場合がある。この場合、トルクが急峻に変化するた
め、ジャークが生じ、乗り心地が劣化する。また、再起
動までに平均減速度が低下する可能性もある。この問題
を改善する方式としては、回生パワーを絞り込み、電気
ブレーキによる制動力を低下させることが通例である。
【0004】図10は、従来の電車の駆動制御装置の構
成を示すブロック図であり、直流電車における構成例を
示している。パンタグラフ17は、架線1から直流電力
を集電する。パンタグラフ17には、入力フィルタ回路
として、フィルタリアクトル12とフィルタコンデンサ
2が接続される。フィルタコンデンサ2には、3相のV
VVFインバータ3が接続される。VVVFインバータ
3には、電流検出器15を介してインダクションモータ
4が接続される。また、VVVFインバータ3には車輪
13が接続される。以上により主回路が構成される。
【0005】VVVFインバータ3の制御部として、ベ
クトル制御部18がある。ベクトル制御部18には、ト
ルク電流指令IqRefと励磁電流指令IdRef、お
よび電流検出器15により検出されたU相電流IuとW
相電流Iwが入力され、このU相電流IuとW相電流I
wから生成したトルク電流Iqと励磁電流Idがそれぞ
れトルク電流指令値、励磁電流指令値と一致するよう
に、VVVFインバータ3を制御する。
【0006】また、フィルタコンデンサ2の電圧を検出
する電圧検出器14が備えられており、このフィルタコ
ンデンサ2の電圧Vdは、VVVFインバータ3の入力
側負荷の状態に相応して変化する。検出されたフィルタ
コンデンサ電圧Vdcは、軽負荷回生制御部39に入力
される。
【0007】軽負荷回生制御部39では、回生動作中
に、軽負荷回生制御部39、ベクトル制御部18、VV
Fインバータ3により形成されるループ制御によりフィ
ルタコンデンサ電圧Vdcが所定値以下となるように、
トルク電流指令IqRefを補正するトルク電流指令補
正値IqCmpを出力する。加算器40において、トル
ク電流指令補正値IqCmpとトルク基準電流指令値I
qRefが加算され、トルク電流指令値IqRefを
出力する。
【0008】VVVFインバータ3の入力側負荷が軽負
荷であり、VVVFインバータ3からの回生パワーが大
きいと、フィルタコンデンサ2の電圧Vdcが増加する
が、このフィルタコンデンサ電圧Vdcが所定値以下と
なるように、トルク電流指令IqRefを補正する。誘
導電動機の出力トルクはトルク電流Iqにほぼ比例する
ため、トルク電流指令値IqRefを絞り込むことは、
出力トルクを絞り込むことと等価である。
【0009】すなわち、軽負荷回生制御部39、ベクト
ル制御部18は、VVVFインバータ3からの回生パワ
ーと、他の加速中の電車の負荷パワーとをバランスさ
せ、フィルタコンデンサ電圧や架線電圧が過電圧になら
ないように制御するものである。
【0010】しかしながら、電車の減速力を維持するた
め、電気ブレーキ力を補うように、機械ブレーキが作用
する。このため、機械ブレーキの利用率が増加し、保守
点検や交換などが不可欠となる。また、一般に、機械ブ
レーキの応答は電気ブレーキに比較して遅いため、定常
的に電気ブレーキの変化分を補うように機械ブレーキが
作用していても、電気ブレーキが変化した直後はトルク
変化が生じる。これにより、ジャークが発生し、乗り心
地が劣化することがある。
【0011】図11は、この点を改善した従来の電車の
駆動制御装置の別の構成を示すブロック図である。図1
0と比較して、軽負荷回生制御部39に代えてブレーキ
用チョッパ42と電圧制御部41とが付加されたもので
ある。その他、図10と同一物には同一の符号を付し、
ここでは説明を省略する。
【0012】同図の電車の駆動制御装置では、ブレーキ
中に動作するブレーキチョッパ42が主回路に付加され
る。ブレーキチョッパ42は、直列接続されたブレーキ
抵抗43およびスイッチング素子44がフィルタコンデ
ンサ2に並列接続され、電圧制御部41が電圧検出器1
4に接続された構成である。
【0013】電圧検出器14により検出されたフィルタ
コンデンサ電圧Vdcとフィルタコンデンサ電圧の指令
値VdcRefとが、電圧制御部41に入力される。電
圧制御部41では、検出されたフィルタコンデンサ電圧
Vdcとフィルタコンデンサ電圧の指令値VdcRef
とが一致するように、ブレーキチョッパ42の中のスイ
ッチング素子44を駆動制御する。
【0014】この場合、ブレーキチョッパ42でVVV
Fインバータ3の回生エネルギーが消費されるので、ブ
レーキ中に入力側が軽負荷となった場合でも負荷の状態
に依存せず所定の電気ブレーキ力、すなわち電気的制動
トルクを得ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電車の駆動制御装置にあっては、ブレーキチョッパ
装置が付加されるため、装置全体の大型化、重量増加、
コスト増加、システム信頼性の低下などの問題があっ
た。
【0016】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、入力側の負荷が軽負荷と
なった場合でも、簡易な構成でより大きな電気的制動ト
ルクを得ることのできる電車の駆動制御装置を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、架線を介して電力の供給を受けるとともにブレーキ
動作中にはこの架線を介して電力を回生するインバータ
と、このインバータにより駆動されるインダクションモ
ータとを備えた電車の駆動制御装置において、架線側の
負荷状態を検出する検出手段と、回生動作中における架
線側の負荷が軽負荷である場合に、前記インダクション
モータの2次抵抗での損失が増大するように前記インダ
クションモータの励磁電流の大きさに対するトルク電流
の大きさの比率を調整する電流比率調整手段と、を有す
ることを特徴とする。
【0018】本発明にあっては、インバータの架線側
(入力側)の負荷状態を検出し、回生動作中における負
荷が軽負荷である場合に、インダクションモータの励磁
電流の大きさに対するトルク電流の大きさの比率を調整
してインダクションモータの2次抵抗での損失を増大さ
せるようにしたことで、通常の回生ブレーキ時と比較し
てより大きなパワーが2次抵抗で消費されるようにな
り、インバータから架線へと回生されるパワーを低減す
ることができ、従来の回生方式よりも簡易な構成で大き
な電気的制動トルクを得ることができる。
【0019】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
電車の駆動制御装置において、前記電流比率調整手段
は、励磁電流指令値の大きさに対するトルク電流指令値
の大きさの比率を調整する調整手段と、前記インダクシ
ョンモータの励磁電流とトルク電流とが、それぞれこの
励磁電流指令値とトルク電流指令値とに一致するように
制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0020】本発明にあっては、既存のいわゆるベクト
ル制御を利用した構成としたことで、既存のアルゴリズ
ムに容易に組み込むことが可能である。開発期間の短縮
が図れ、開発コストを低減できるとともに、ソフト的バ
グの潜伏率を抑えることが可能で、システム信頼性の劣
化を抑制できる。また、既存電車の駆動制御装置への組
み込みが容易になる。
【0021】請求項3記載の本発明は、請求項1又は2
記載の電車の駆動制御装置において、前記電流比率調整
手段は、架線側の負荷状態に応じてすべり基準周波数を
調整するすべり基準周波数調整手段と、前記インダクシ
ョンモータのローター回転速度を検出する速度検出手段
と、この検出されたローター回転速度を角周波数に変換
する変換手段と、前記すべり基準周波数調整手段により
調整されたすべり基準周波数と前記変換手段により求め
られた角周波数とを加算してインバータの出力周波数を
求める出力周波数演算手段と、このインバータ出力周波
数を用いて前記インダクションモータの電流実行値が電
流実行値指令値に一致するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0022】本発明にあっては、架線側の負荷状態に応
じてすべり基準周波数を調整し、このすべり基準周波数
とローターの角周波数とを加算することによりインバー
タの出力周波数を求め、このインバータの出力周波数を
用いてインダクションモータの電流実行値が電流実行値
指令値に一致するように制御するようにしたことで、ベ
クトル制御など高度で複雑な処理演算を行う必要がない
ので、高度な演算は行わない安価な演算プロセッサにて
実現することができる。
【0023】請求項4記載の本発明は、請求項1又は2
記載の電車の駆動制御装置において、前記電流比率調整
手段は、前記インダクションモータの励磁電流とトルク
電流とに基づいて誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段
と、この誘起電圧に基づいてインバータの出力周波数を
演算する出力周波数演算手段と、を有し、このインバー
タ出力周波数を用いて調整することを特徴とする。
【0024】本発明にあっては、インダクションモータ
の励磁電流とトルク電流とから算出した誘起電圧に基づ
いてインバータの出力周波数を求めるようにしたこと
で、ローターの回転速度を検出する速度検出器やこのロ
ーター回転速度を周波数に変換するローター周波数演算
部を用いることなく構成できるので、コスト低減、保守
性の向上を図ることができ、さらに速度検出系に重畳す
るノイズ等の影響による制御系への影響を低減すること
ができる。
【0025】請求項5記載の本発明は、請求項1乃至4
のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前記
電流比率調整手段は、回生動作中の前記架線と前記イン
バータとの間の入力電圧の向きが通常時における向きに
向かうように調整することを特徴とする。
【0026】本発明にあっては、回生動作中の架線とイ
ンバータとの間の入力電圧の向きが通常時の向きに向か
うように調整するようにしたことで、回生動作中の入力
電圧の向きが通常時の向きとなった場合には、電源側の
いかなる負荷状態にもよらず、ある程度の電気制動トル
クを維持しつつ、運転を継続することができる。また、
架線電圧やインバータ前段に設けたフィルタコンデンサ
の電圧を低下させることができるので、過電圧による保
護機能の作動を確実に回避することができる。
【0027】請求項6記載の本発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前記
検出手段は、前記架線の電圧又は前記インバータの前段
に設けられたフィルタコンデンサの電圧の少なくとも一
方を検出するものであって、前記電流比率調整手段は、
架線電圧又はフィルタコンデンサ電圧が所定値以下とな
るように調整する電圧調整手段を有することを特徴とす
る。
【0028】本発明にあっては、架線電圧又はフィルタ
コンデンサの電圧が所定値以下となるように調整するよ
うにしたことで、インダクションモータの2次抵抗での
損失をインバータの入力側負荷に応じて最小限にとどめ
ることができる。これにより、2次抵抗の熱損失に起因
するモータの温度上昇を抑えることが可能である。この
結果、保護機能の作動を防止し、運転継続性が向上する
ことが期待できる。また、過電圧とならない範囲で、イ
ンバータから回生するパワーを最大に維持でき、エネル
ギーを有効に利用することができる。
【0029】請求項7記載の本発明は、請求項1乃至6
のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前記
電流比率調整手段は、前記インダクションモータの出力
トルクの変動を抑えるトルク調整手段を有することを特
徴とする。
【0030】本発明にあっては、出力トルクの変動を抑
えるようにしたことで、出力トルクが変動することによ
るジャークの発生、乗り心地の劣化を抑制することがで
きる。また、出力トルクの変動を抑えることで、空気ブ
レーキなど他の機械ブレーキ装置の利用率を低減するこ
とができる。これにより、機械ブレーキ装置の故障率が
低下し、保守点検や交換の時期を延長することができ
る。
【0031】請求項8記載の本発明は、請求項1乃至7
のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前記
電流比率調整手段は、架線側の負荷が軽負荷であり、イ
ンダクションモーターでの2次抵抗の損失を増大させて
も回生パワーの方が大である場合に、励磁電流とトルク
電流とを合成した電流の大きさを減少させる合成電流調
整手段を有することを特徴とする。
【0032】本発明にあっては、インバータの入力側の
負荷が軽負荷であり、インダクションモーターでの2次
抵抗の損失を増大させるように励磁電流の大きさに対す
るトルク電流の大きさの比率を調整した場合に、なお回
生パワーの方が大である場合には、さらに励磁電流とト
ルク電流とを合成した電流、すなわち1次電流の大きさ
を減少させるようにしたことで、従来の電車の駆動制御
装置よりも大きな電気制動トルクを維持しつつ、過電圧
によって保護機能が作動することを回避することがで
き、運転継続性を向上させることができる。
【0033】請求項9記載の本発明は、請求項1乃至8
のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前記
インダクションモータとして、リニアインダクションモ
ータを備えたことを特徴とする。
【0034】本発明にあっては、回転型インダクション
モータを用いた場合には、2次抵抗での損失を増大させ
た場合に、モータの温度上昇が起こり、保護機能が作動
することが懸念されるが、リニアインダクションモータ
を用いるようにしたことで、2次回路はリアクションプ
レートであり、走行と同時に励磁位置が推移するので局
所的な温度上昇を防止することができる。これにより、
モータの温度上昇によって保護機能が作動することを防
止し、運転継続性を向上させることができる。
【0035】請求項10記載の本発明は、請求項1乃至
9のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、前
記前記検出手段により検出された負荷状態に基づいて電
車がデッドセクションを通過中であるか否かを検知する
検知手段を有し、前記電流比率調整手段は、前記検知手
段によりデッドセクションを通過中であることが検知さ
れた場合に調整を行い、デッドセクションを通過した後
はその調整を直ちに停止することを特徴とする。
【0036】本発明にあっては、デッドセクション通過
など一時的に無負荷となる場合に、一時的に励磁電流の
大きさに対するトルク電流の大きさの比率を調整するこ
とで、インダクションモータの2次抵抗での損失を増大
させ大きな電気的制動トルクを得ることができる。ま
た、デッドセクションを通過した場合には、直ちにその
調整を停止して通常の動作に戻すようにしたことで、エ
ネルギーの有効利用を図るとともに、インダクションモ
ータの2次抵抗での損失の増加によりモータ温度が上昇
して保護機能が作動することを防止し、運転を継続する
ことができる。
【0037】請求項11記載の本発明は、請求項1乃至
10のいずれかに記載の電車の駆動制御装置において、
前記インダクションモータとして、すべり周波数を大き
くすると2次抵抗値が増加する特性を有するものを備え
たことを特徴とする。
【0038】本発明にあっては、インダクションモータ
として、すべり周波数を大きくすると2次抵抗値が増加
する特性を有するものを用いるようにしたことで、2次
抵抗での損失を増加させることが可能となり、架線側が
軽負荷の場合でも、より一層大きな電気制動トルクを得
ることができる。
【0039】なお、このような特性のインダクションモ
ータとしては、表皮効果の大きい深みぞかご形インダク
ションモータや二重かご形インダクションモータ等を用
いることが望ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0041】[第1の実施の形態]図1は、第1実施の形
態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。同図は、一例として直流電車に適用したと
きの構成を示している。
【0042】パンタグラフ17は架線1から直流電力を
集電する。パンタグラフ17には、入力フィルタ回路と
して、フィルタリアクトル12とフィルタコンデンサ2
が接続される。フィルタコンデンサ2には、3相のVV
VFインバータ3が接続される。VVVFインバータ3
には、インダクションモータ4が接続される。このイン
ダクションモータとしては、表皮効果の大きい深みぞか
ご形インダクションモータや二重かご形インダクション
モータを用いることが望ましい。また、VVVFインバ
ータ3には車輪13が接続される。以上により主回路が
構成されている。
【0043】VVVFインバータ3の制御部として、ベ
クトル制御部18がある。ベクトル制御は周知の技術で
あり、本実施例ではすべり周波数型ベクトル制御の一例
を示している。
【0044】本実施の形態にて用いる座標系を図8に示
す。図8には、UVW相静止座標系、ab軸静止座標
系、dq軸回転座標系と出力電圧の関係を示している。
理想的なベクトル制御状態では、d軸と2次磁束とが一
致する。静止座標系a軸から回転座標系d軸までの位相
角がθdqであり、静止座表敬a軸から出力電圧までの
位相角がθである。
【0045】ベクトル制御部18への入力は、励磁電流
指令値IdRefとトルク電流指令値IqRefであ
る。インダクションモータ4のU相電流IuとW相電流
Iwは、電流検出器15により検出され、励磁電流トル
ク電流演算部8において、次式に基づいて励磁電流Id
とトルク電流Iqとに分離演算される。
【0046】
【数1】 電流制御部5では、励磁電流指令値IdRefと励磁電
流Idが一致し、トルク電流指令値IqRefとトルク
電流Iqが一致するように、dq軸電圧指令値VdRe
f,VqRefを出力する。dq/3相変換部6にて、
dq軸電圧指令値VdRef,VqRefは、次式に基
づいて3相電圧指令値VuRef,VvRef,VwR
efへと変換される。
【0047】
【数2】 PWM制御部7では、3相電圧指令値VuRef,Vv
Ref,VwRefを入力とし、VVVFインバータ3
内のスイッチング素子へのゲート指令を生成出力する。
PWM制御は周知の技術であるので、ここでは詳細な説
明は省略する。
【0048】すべり基準周波数演算部9では、励磁電流
指令値IdRefとトルク電流指令値IqRefを入力
とし、次式に基づいてすべり基準周波数ωsを出力す
る。
【0049】
【数3】 ここに、R2は2次抵抗、L2は2次自己インダクタン
スを表す。
【0050】インダクションモータ4には、ローター回
転速度Nを検出する速度検出器16が備えられる。速度
検出器16の出力Nは、ローター周波数演算部11にお
いて、電気角周波数に相当するローター角周波数ωRに
変換出力される。すべり基準周波数ωsとローター角
周波数ωRとは、加算器21にて加算出力され、インバ
ータの出力周波数ω1となる。インバータの出力周波数
ω1は、積分器10で積分され、回転座標系d軸の静止
座標系のa軸に対する位相角θdqとなる。この位相角
θdqは、励磁電流トルク電流演算部8やdq/3相変
換部6にて用いられる。
【0051】フィルタコンデンサの電圧Vdcは、電圧
検出器14により検出される。検出されたフィルタコン
デンサ電圧Vdcは、電流指令値比率調整部22へ入力
される。
【0052】この電流指令値比率調整部22とベクトル
制御部18は、請求項1,2,5記載の電流比率調整手
段に相当する。電流指令値比率調整部22は、請求項2
記載の調整手段に相当し、ベクトル制御部18は、請求
項2記載の制御手段に相当する。
【0053】電流指令値比率調整部22は、モード選択
器23と電流比率指令値出力部20と励磁電流トルク電
流指令値演算部19を有する構成である。モード選択器
23には、フィルタコンデンサ電圧Vdcが入力され、
フィルタコンデンサ電圧Vdcが所定値より高い場合
に、VVVFインバータ3の入力側負荷、すなわち、電
源側の負荷が軽負荷であると判断し、軽負荷フラグLL
mode=1を設定する。
【0054】電流比率指令値出力部20では、軽負荷フ
ラグLLmodeが0である場合には、励磁電流の大き
さに対するトルク電流の大きさの比率の指令値を表すK
IdqRefを第1の所定値KIdq1に設定出力す
る。また、軽負荷フラグLLmodeが1である場合に
は、電流比率の指令値KIdqRefを第2の所定値K
Idq2に設定して出力する。第2の所定値KIdq2
の設定は、インダクションモータ4の2次抵抗での損失
が増大する方向に設定することが必要である。これに
は、トルク電流Iqの大きさを増加させることが必要で
あり、KIdq2>KIdq1>0となることが不可欠
である。
【0055】特に、KIdq2を十分に大きく設定し、
VVVFインバータ3への入力電力が正(正とは、パワ
ーが架線側からVVVFインバータへ供給される状態で
あると定義する。通常、VVVFインバータが回生動作
中には、入力電圧は負である)となるように調整する。
【0056】ここで、「励磁電流の大きさに対するトル
ク電流の大きさの比率」に関して説明を加える。制御量
の符号に関しては、磁束あるいは励磁電流は常に正、ト
ルクあるいはトルク電流は、前進かつ回生時には負とし
て定義する。「励磁電流の大きさに対するトルク電流の
大きさの比率」とは、各電流の大きさ(絶対値)の比率
として定義するため、前進かつ回生時でも正となる。よ
って、「励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさ
の比率を増加する」という表現は、前進かつ回生中であ
れば、励磁電流が減少する、あるいは、トルク電流が減
少(トルク電流の大きさ(絶対値)は増加)することを
表している。
【0057】図9は、dq軸座標系上の1次電流を表す
ものである。前進かつ回生時に、励磁電流の大きさに対
するトルク電流の大きさの比率を増加することは、図9
の1次電流I1_1がI1_2に推移することに相当す
る。前進回生であるため、トルク電流は負であるが、励
磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの比率は、
I1_1の状態に比べI1_2の状態の方が増加してい
る。なお、同図においては、I1_1とI1_2が同一
円周上にあることとしたが、これに限られるものではな
い。
【0058】励磁電流トルク電流指令演算b19では、
励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの比率の
指令値KIdqRefと、励磁電流とトルク電流とを合
成した1次電流の指令値Irefを入力として、次式に
基づき励磁電流指令値IdRefとトルク電流指令値I
qRefとを算出する。
【0059】
【数4】 以上の構成により、以下の作用効果を得る。
【0060】電車が減速する場合、通常は電気ブレーキ
を用いる。この時、VVVFインバータ3は回生動作に
より、車両の慣性エネルギーを電気エネルギーに変換
し、架線すなわち電源側にパワーを回生する。この場
合、他の電車(負荷車)が加速中で、パワー授受のバラ
ンスがとれた場合に限り、架線電圧Esやフィルタコン
デンサ電圧Vdcは一定値を維持する。負荷車が軽負荷
である場合、回生パワーの方が勝り、架線電圧Esやフ
ィルタコンデンサ電圧Vdcが上昇する。よってフィル
タコンデンサ電圧Vdcは、VVVFインバータ3の入
力側負荷状態に相応する状態量と言える。
【0061】モード選択器23において、フィルタコン
デンサ電圧Vdcが所定値を超過すると、VVVFイン
バータ3の入力側負荷が軽負荷であると判断し、軽負荷
フラグLLmodeが1となる。
【0062】VVVFインバータ3の入力側負荷が軽負
荷であると判断され、軽負荷フラグLLmodeが1と
なると、励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさ
の比率の指令値KIdqRefが、通常時の設定値KI
dq1から軽負荷時の設定値KIdq2へと切り替わ
る。励磁電流トルク電流指令値演算部19では、dq軸
電流比率指令値KIdqRefに応じた励磁電流指令値
IdRefとトルク電流指令値IqRefとを出力す
る。電流の大きさの指令値Irefが一定であり、KI
dq2>KIdq1>0と設定した場合、励磁電流指令
値IdRefは減少し、トルク電流指令値IqRefも
減少する(前進回生中なので、トルク電流指令値が減少
するとは、トルク電流指令値IqRefの大きさ(絶対
値)が増加することを意味する)。ベクトル制御部18
では、励磁電流指令値IdRefと励磁電流Idとが一
致し、トルク電流指令値IqRefとトルク電流Iqと
が一致するようにVVVFインバータ3を制御するの
で、実際の励磁電流の大きさに対するトルク電流の大き
さの比率がKIdq1からKIdq2へと増加すること
と等価となる。
【0063】インダクションモータ4の一次電流値が一
定であると仮定すれば、インダクションモータの1次抵
抗R1による損失は変わらないが、トルク電流Iqが増
加するので2次抵抗R2による損失が増大する。
【0064】したがって、本実施の形態によれば、架線
側(入力側)の負荷状態を検出し、回生動作中に他の電
車(負荷車)が軽負荷である場合に、インダクションモ
ータ4の励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさ
の比率を調整してインダクションモータ4の2次抵抗で
の損失を増大させるようにしたことで、通常回生時と比
較して、より大きなパワーが2次抵抗R2で消費される
ので、VVVFインバータ3からフィルタ回路あるいは
架線へと回生されるパワーを低減でき、従来の回生方式
と比較して、より大きな電気ブレーキ力を得ることがで
きる。
【0065】よって、他の電車(負荷車)が軽負荷であ
る場合に、より大きなブレーキ力を維持しながら、架線
電圧やフィルタコンデンサ電圧の増加を抑制することが
できる。これにより、過電圧による保護機能の作動を回
避し、運転を継続することができるとともに、保護機能
の作動時に生じるトルクの急峻な変化を抑制することが
でき、乗り心地の劣化を抑制する効果が期待できる。
【0066】また、従来の方式に比較して、電気ブレー
キ力をより大きい値に維持することができるので、他の
機械ブレーキ装置の利用率を低減できる。これにより、
機械ブレーキ装置の故障率が低下し、保守点検や交換の
時期を延長できるなどの効果が期待できる。
【0067】さらに、従来のブレーキチョッパを備えた
場合と比較して、ブレーキチョッパの容量を低減あるい
はブレーキチョッパ自体を不要にでき、小型化・軽量化
・低コスト化・システム信頼性の向上が期待できる。
【0068】また、本実施の形態によれば、既存のベク
トル制御部18を利用した構成としたことにより、既存
のアルゴリズムを容易に組み込むことが可能である。こ
れにより、開発期間が短縮され、開発コストを低減でき
るとともに、ソフト的バグの潜伏率を抑えることが可能
で、システム信頼性の劣化を抑制できる。また、既存電
車の駆動制御装置への組み込みが容易になる。
【0069】さらに、本実施の形態によれば、回生動作
中のVVVFインバータ3への入力電圧の向きが通常時
の向き(正)となるように調整するようにしたことで、
入力電圧の向きが正となれば、いかなる電源側の負荷状
態によらず、ある程度の電気制動トルクを維持しつつ、
運転を継続することができる。また、フィルタコンデン
サ電圧や架線電圧を低下させる効果があるため、過電圧
による保護機能の作動を確実に回避することができる。
【0070】また、本実施の形態によれば、インダクシ
ョンモータとしてすべり周波数の増加に伴って2次抵抗
が増加する特性を有する深みぞかご形インダクションモ
ータや二重かご形インダクションモータを用いるように
したことで、電源側が軽負荷時でも、2次抵抗での損失
を増加させることが可能となり、より一層大きな電気制
動トルクを得ることができる。これは、以下の理由によ
る。
【0071】VVVFインバータ3の入力側負荷が軽負
荷となったことを判断し、励磁電流の大きさに対するト
ルク電流の大きさの比率を増加することは、すべり周波
数を増加することに相当する。インダクションモータの
実際の2次側回路に生じる電気状態量の周波数は、すべ
り周波数に一致する。一方、表皮効果の大きい深みぞか
ご形インダクションモータや二重かご形インダクション
モータ等については、すべり周波数が大きい場合に2次
抵抗が増加することは、周知の事実である。よって、2
次抵抗が増加するので損失も増加し、、電源側が軽負荷
であってもより一層大きな電気制動トルクを得ることが
できる。
【0072】[第2の実施の形態]図2は、第2の実施の
形態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。図1の電流指令値比率調整部22とベク
トル制御部18に代えてすべり基準周波数調整部69と
制御部68とを設けた構成である。その他、図1と同一
物には同一の符号を付すこととし、ここでは詳細な説明
は省略する。このすべり基準周波数調整部69は、請求
項3記載のすべり基準周波数調整手段に相当し、制御部
68は、請求項3記載の出力周波数演算手段、制御手段
に相当する。
【0073】インダクションモータ4のU相電流Iuと
W相電流Iwは、電流検出器15により検出され、電流
実効値演算部28に入力される。電流実効値演算部28
では、相電流の実効値I1を演算出力する。電流制御部
30には、相電流実効値指令値I1Refと電流実効値
演算部28の出力である相電流実効値I1が入力され、
相電流実効値I1が相電流実効値指令値I1Refに一
致するように、出力電圧指令値の大きさV1Refを調
整する。3相変換部27では、出力電圧指令値の大きさ
V1Refと出力電圧位相角θとを用いて次式により3
相電圧指令値VuRef,VvRef,VwRefを演
算出力する。出力電圧位相角θと座標系の関係は、図8
に示される。
【0074】
【数5】 加算器21では、すべり基準周波数調整部69の出力で
あるすべり周波数ωs とローター周波数演算部11の
出力であるローター周波数ωRとを加算出力し、インバ
ータの出力周波数ω1とする。積分器10において、イ
ンバータ出力周波数ω1は積分され、出力電圧位相角θ
となる。
【0075】すべり基準周波数調整部69は、モード選
択器23とすべり基準周波数出力部29とを有する構成
である。モード選択器23には、入力側負荷状態に相応
するフィルタコンデンサ2の電圧Vdcが入力される。
モード選択器23の動作は、第1の実施の形態と同様で
あり、VVVFインバータ3の入力側負荷が軽負荷と判
断された場合には、軽負荷フラグLLmodeを1とす
る。すべり基準周波数出力部29では、軽負荷フラグL
Lmodeが0である場合に第1の所定値ωs 1を、
LLmodeが1である場合には第2の所定値ws
をすべり基準周波数ωsとして出力する。
【0076】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0077】第1の実施の形態と同様に、VVVFイン
バータ3の入力側負荷が軽負荷であることが判断され、
軽負荷フラグLLmode=1となると、すべり基準周
波数ωsが、通常時の設定値ωs1から軽負荷時の
設定値ws2へと切り替わる。誘導電動機における励
磁電流とトルク電流の比率は、すべり周波数に依存す
る。よって、軽負荷時にすべり周波数を切り替えること
は、励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの比
率を切り替えることと等価であると考えられる。
【0078】したがって、本実施の形態によれば、架線
側の負荷状態に応じてすべり基準周波数ωsを切り替
え、このすべり基準周波数ωsを用いてインダクショ
ンモータ4の相電流実効値I1が相電流実効値指令値I
1Refに一致するように制御するようにしたことで、
ベクトル制御など高度で複雑な処理演算を行う必要がな
く、高度な演算プロセッサを用いずに安価な演算プロセ
ッサにて容易に実現することができる。
【0079】[第3の実施の形態]図3は、第3実施の形
態における電流指令値比率調整部の概略構成を示すブロ
ック図である。同図の電流指令値比率調整部72は、図
1の電流指令値比率調整部22に代えて用いられるもの
である。電車の駆動制御装置の全体的な構成については
図1と同様であるので、ここでは詳細な説明は省略す
る。
【0080】電流指令値比率調整部72は、減算器26
とリミッタ24とPI制御器25と励磁電流トルク電流
指令値演算部19とを有する構成である。この減算器2
6、リミッタ24、PI制御器25は、請求項6記載の
電圧調整手段に相当する。
【0081】減算器26には、フィルタコンデンサ電圧
の検出値Vdcが入力され、所定値Vdc1を減算後、
偏差eVdcを出力する。リミッタ24では、減算器2
6の出力eVdcを入力し、次式に基づいて、eVdc
が零以下である場合には出力eVdcLmtを零にリミ
ットする。
【0082】
【数6】 リミットされた出力eVdcLmtは、PI制御器25
に入力される。PI制御器25では、eVdcLmtが
零となるように、励磁電流の大きさに対するトルク電流
の大きさの比率の指令値KIdqRefを演算出力す
る。
【0083】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0084】フィルタコンデンサ電圧Vdcが所定値V
dc1を超過した場合、PI制御器25により励磁電流
の大きさに対するトルク電流の大きさの比率指令値KI
dqRefを調整する。電流比率指令値KIdqRef
に基づき、励磁電流トルク電流指令値演算部19で励磁
電流指令値IdRefとトルク電流指令値IqRefが
生成される。ベクトル制御部18における作用により、
実際の各電流値は、各電流指令値に一致するように制御
される。よって、実際の電流比率についても電流比率指
令値KIdqRefと一致するようになる。
【0085】すなわち、VVVFインバータ3の入力側
負荷状態に相応するフィルタコンデンサ電圧Vdcに応
じて、同フィルタコンデンサ電圧が過電圧とならないよ
うに、励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの
比率が調整されるので、過電圧による保護機能が作動す
ることなく運転が継続される。
【0086】したがって、本実施の形態によれば、フィ
ルタコンデンサの電圧が所定値以下となるように調整す
るようにしたことで、インダクションモータ4の2次抵
抗での損失を入力側負荷に応じて最小限にとどめること
ができ、2次抵抗での熱損失に起因するモータの温度上
昇を抑えることができる。
【0087】これにより、保護機能が作動することなく
運転継続性が向上することが期待できる。また、過電圧
とならない範囲で、VVVFインバータ3から回生する
パワーを最大に維持するので、エネルギーの有効利用を
図ることができる。
【0088】なお、本実施の形態においては、VVVF
インバータ3への入力側負荷状態に相応する状態量とし
て、入力フィルタコンデンサ電圧を検出することとした
が、架線電圧を検出する構成としてもよい。かかる場合
も同様な効果を得ることができる。
【0089】[第4の実施の形態]図4は、第4の実施の
形態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。同図の電車の駆動制御装置は、図1のベ
クトル制御部18に代えて、誘起電圧演算部35と出力
周波数演算部34とを有するベクトル制御部78を設け
た構成である。その他、図1と同一物には同一の符号を
付すこととし、ここでは詳細な説明は省略する。この誘
起電圧演算部35は、請求項4記載の誘起電圧演算手段
に相当し、出力周波数演算部34は、請求項4記載の出
力周波数演算手段に相当する。
【0090】電流制御部5の出力であるdq軸電圧指令
値VdRef,VqRefと、励磁電流トルク電流演算
部8の出力である励磁電流Idとトルク電流Iqとが誘
起電圧演算部35へ入力される。誘起電圧演算部35で
は、例えば、次式のようにdq軸の誘起電圧Ed,Eq
を推定演算する。
【0091】
【数7】 ここに、L2は2次自己インダクタンス、Mは相互イン
ダクタンス、L1は1次自己インダクタンス、R1は1
次抵抗、σは漏れ係数(=1−M×M/L1/L2)、
ω1はインバータ出力周波数、sはラプラス演算子を表
す。
【0092】誘起電圧演算部35の出力であるdq軸誘
起電圧Ed,Eqは、出力周波数演算部34に入力され
る。出力周波数演算部34では、例えば、次式のように
インバータの出力周波数ω1を調整制御する。
【0093】
【数8】 ここに、FlxRefは2次磁束指令値、Kpは比例ゲ
イン、Kiは積分ゲイン、sはラプラス演算子を表す。
右辺第1項は基準項、右辺第2項は安定化補償項であ
る。
【0094】出力周波数演算部34の出力ω1は、積分
器10に入力される。積分器10では、インバータ出力
周波数ω1を積分して、回転座標系d軸の静止座標系の
基準軸に対する位相角θdqを生成出力する。
【0095】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0096】ベクトル制御では、回転座標系d軸が2次
磁束に一致する動作点が望ましい。一般に、定常状態に
おいて、誘起電圧は2次磁束に直交する。この誘起電圧
を誘起電圧演算部35にて推定する。理想的な動作点で
動作する場合、q軸誘起電圧Eqのみが発生し、その大
きさは出力周波数と2次磁束の積で表される。同関係に
基づき出力周波数演算部34にて、基準項(右辺第1
項)を生成する。
【0097】また、理想状態にない場合、元来発生しな
いd軸誘起電圧Edが生じるが、補正項(右辺第2項)
がd軸誘起電圧Edを零にするように出力周波数ω1を
補正する。よって、定常的にはd軸と2次磁束軸が一致
するようになり、理想的な動作点での動作に至るように
なる。
【0098】したがって、本実施の形態によれば、イン
ダクションモータ4の励磁電流とトルク電流とを用いて
誘起電圧を求め、この誘起電圧に基づいてインバータの
出力周波数を演算するようにしたことで、ローターの回
転速度を検出する速度検出器やローター角周波数演算部
を用いることなく、簡易な構成で第1の実施の形態と同
様の効果を得ることができる。これにより、コスト低減
や、保守性の向上、あるいは、速度検出系に重畳するノ
イズ等の影響による制御系への影響を低減することが期
待できる。
【0099】なお、本実施の形態は、速度センサを用い
ないベクトル制御の一例を示したものである。同種の方
式には数々の方式が提案されており、本実施例にて示し
た構成に限定されるものではない。
【0100】[第5の実施の形態]図5は、第5の実施の
形態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。同図の電車の駆動制御装置は、図1のイ
ンダクションモータ4に代えてリニアインダクションモ
ータ(LIM)を設けた構成である。その他、図1と同
一物には同一の符号を付すこととし、ここでは詳細な説
明は省略する。なお、リニアインダクションモータ(L
IM)を駆動源とする電車のことを、ここではLIM電
車と呼ぶことにする。
【0101】リニアインダクションモータ(LIM)
は、車両側のリニアコイル36と地上側のリアクション
プレート37によって構成される。通常、リアクション
プレート37は、2本のレール38の間に敷設される。
リニアコイル36は、回転型インダクションモータの1
次コイルに相当するものであり、VVVFインバータ3
に接続される。リアクションプレート37は、回転型イ
ンダクションモータの2次コイルに相当する。速度検出
器16は、車輪13の回転速度Nを検出するものであ
る。ローター周波数演算部11では、車輪13の回転速
度Nを、VVVFインバータ3の電気角周波数に変換出
力するものであり、次式により演算する。
【0102】
【数9】 ここに、τ:ポールピッチ[m]、D:車輪直径
[m]、N:車輪回転周波数[rpm]、ωR:インバ
ータの電気角周波数に換算されたローター周波数[ra
d/s]である。
【0103】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0104】回転型インダクションモータの場合、2次
抵抗の損失が増大するとモータの温度上昇が起こり、保
護機能の作動に至ることが懸念される。これに対し、リ
ニアインダクションモータの場合、2次回路はリアクシ
ョンプレートであり、走行と同時にその励磁位置が推移
する。このため、局所的な温度上昇には至らず、特に、
車両側には、一切の影響を与えないものである。
【0105】したがって、本実施の形態によれば、リニ
アインダクションモータを用いるようにしたことで、2
次回路はリアクションプレートであり、走行と同時に励
磁位置が推移するので、局所的な温度上昇を防止するこ
とができる。これにより、第1の実施の形態と同様に大
きな電気ブレーキ力を得るとともに、この効果を維持し
たまま、モータの温度上昇による保護機能の作動に至る
ことなく、運転を継続することができる。
【0106】また、リニアインダクションモータの場
合、回転形インダクションモータに比べ、表皮効果も大
きい。表皮効果により等価的に2次抵抗値が増加するこ
とは周知の事実である。これにより2次抵抗での損失が
増加するので、より一層の電気制動トルクを得ることが
可能である。
【0107】[第6の実施の形態]図6は、第6の実施の
形態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。同図では、一例として交流電車に適用し
たときの構成を示している。その主回路および制御方式
の一部は、第1の実施の形態と同様であり、異なる部分
のみを説明する。
【0108】パンタグラフ17は架線1から交流電力を
集電する。パンタグラフ17は、単相の主変圧器45の
1次側に接続される。主変圧器45の2次側は、遮断器
52を介して、PWMコンバータ46に接続される。P
WMコンバータ46では、交流を直流に変換する。その
直流出力側にはフィルタコンデンサ2が接続される。他
の主回路構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0109】PWMコンバータ46の制御部として、コ
ンバータ制御部51がある。コンバータ制御部51は、
PWMコンバータ46の直流出力側の電圧が所定値とな
るように、交流入力側の電流を制御するものである。P
WMコンバータ制御に関しては、周知の技術であり、詳
細な説明は省略する。
【0110】主変圧器45の1次側電圧、すなわち架線
電圧Esを検出する電圧検出器47がある。検出された
架線電圧Esは、デッドセクション検知部53へ入力さ
れる。デッドセクション検知部53は、架線電圧Esが
第1の所定値Es1を超過した場合に、電源のデッドセ
クションを通過中と判断し、デッドセクション通過中フ
ラグDSmodeを1に設定する。コンバータ制御部5
1は、デッドセクション通過中であると判断された場
合、PWMコンバータ46の動作を停止する。デッドセ
クション検知部53は、デッドセクションを通過中に、
架線電圧Esが第2の所定値Es2を超過し、復電した
ことを検知した場合に、電源のデッドセクションを完全
に通過したと判断し、デッドセクション通過中フラグD
Smodeを0に設定する。
【0111】デッドセクション検知部53の出力である
デッドセクション通過中フラグDSmodeは、電流指
令値比率調整部22へ入力される。電流制御調整部22
は、電流比率指令値出力部20と励磁電流トルク電流指
令値演算部19より構成される。
【0112】電流比率指令値出力部20では、デッドセ
クション通過中フラグDSmodeが0である場合に
は、励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの比
率の指令値を表すKIdqRefを、通常設定の第3の
所定値KIdq3に設定出力する。また、デッドセクシ
ョン通過中フラグDSmodeが1である場合には、電
流比率の指令値KIdqRefを、デッドセクション通
過用の設定である第4の所定値KIdq4に設定して出
力する。デッドセクション通過用の第4の所定値KId
q4は、インダクションモータ4の2次抵抗における損
失を増加させる設定であり、一般には、通常時の第3の
所定値KIdq3に対し、大きく設定する。
【0113】励磁電流トルク電流指令値演算部19の動
作は、第1の実施の形態と同様である。
【0114】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0115】VVVFインバータ3が回生動作中である
場合、PWMコンバータ46は回生パワーを架線1を介
して電源側に回生する。新幹線など電源設備に回生能力
がある場合には、パワーの授受がバランスし、架線電圧
は平衡状態を維持する。しかしながら、電源側はセクシ
ョンに分かれ、あるセクションと別のセクションとの間
には、給電されないデッドセクションがある。このデッ
ドセクションを通過する場合、一時的に電源側と車両側
が電気的に切り離された状態となる。この場合、回生パ
ワーの充電により、フィルタコンデンサ2の電圧や車両
側で検知される架線電圧Esは上昇する。
【0116】デッドセクション検知部53では、検知し
た架線電圧Esに基づき、架線電圧が第1の所定値Es
1を超過した場合に、デッドセクションへ進入したと判
断し、DSmodeを1に設定する。デッドセクション
を通過中であると判断された場合、コンバータ制御部5
1がPWMコンバータ46の動作を停止する。PWMコ
ンバータ46の動作が停止した場合、車両側で検出され
る架線電圧Esは、実際の架線電圧を検出することがで
きる(PWMコンバータは、それ自体が電圧を出力する
ため、PWMコンバータが動作中は、実際の架線の状態
を判断できない)。この時、架線電圧Esが第2の所定
値を超過したこと、すなわち、架線に電圧が印加された
ことを検知することで、デッドセクションを完全に通過
したと判断し、直ちにDSmodeを0に戻す。
【0117】電流比率指令値出力部20では、デッドセ
クション通過中すなわちDSmode=1である場合に
限り、励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの
比率を、通常状態の第3の所定値KIdq3からデッド
セクション通過用の第4の所定値KIdq4に設定す
る。
【0118】したがって、本実施の形態によれば、デッ
ドセクション通過など一時的に無負荷となる場合に、一
時的に励磁電流の大きさに対するトルク電流の大きさの
比率を調整することで、インダクションモータの2次抵
抗での損失を増大させ、大きな電気的制動トルクを得る
ことができる。また、デッドセクションを通過した後
は、直ちにその調整を停止して通常の動作に戻すように
したことで、エネルギーの有効利用を図るとともに、イ
ンダクションモータの2次抵抗での損失の増加によりモ
ータ温度が上昇して保護機能が作動することを防止し、
運転を継続することができる。
【0119】なお、本実施の形態においては、架線電圧
Esを検出することによりデッドセクションを検知する
こととしたが、これに限定されるものではない。例え
ば、フィルタコンデンサ電圧Vdcが所定値より増加し
たときにデッドセクションへ進入したと判断するように
してもよい。
【0120】また、デッドセクションを通過中であると
判断された場合、PWMコンバータ46の動作を停止す
るのではなく、遮断器52を開放することで、復電すな
わちデッドセクションを通過したことを架線電圧に基づ
いて判断するようにしてもよい。
【0121】なお、本実施の形態においては、交流電車
に適用することとしたが、直流電車にも同様に適用する
ことができることはいうまでもない。
【0122】[第7の実施の形態]図7は、第7の実施の
形態における電車の駆動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。同図の電車の駆動制御装置は、図1の電
流指令値比率調整部22に代えて、磁束指令値出力部5
0を備えた電流指令値比率調整部92とトルク指令値演
算部49とを設けた構成である。その他、図1と同一物
には同一の符号を付すこととし、ここでは詳細な説明を
省略する。
【0123】トルク指令値演算部49は、トルク指令基
準TmRefと軽負荷回生制御部39と加算器48か
ら構成される。軽負荷回生制御部39には、VVVFイ
ンバータ3の入力側負荷状態に相応するフィルタコンデ
ンサ電圧Vdcが入力され、次式に基づき、フィルタコ
ンデンサ電圧が所定値Vdc2より大きい場合には、所
定値以下となるように、トルク指令を絞る補正値TmC
mpを生成出力する。
【0124】
【数10】 ここに、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sはラ
プラス演算子である。
【0125】トルク指令補正値TmCmpは、加算器4
8にて、トルク指令基準TmRef と加算され、トル
ク指令値TmRefとなる。
【0126】電流指令値比率調整部92は、モード選択
器23と、磁束指令値出力部50と、励磁電流トルク電
流指令値演算部79とを有する構成である。モード選択
器23の動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0127】磁束指令値出力部50には、モード選択器
23の出力である軽負荷フラグLLmodeが入力され
る。磁束指令値出力部50は、軽負荷フラグLLmod
eが0,すなわち、通常の負荷状態にある場合には、第
1の所定値FlxRef1を磁束指令値FlxRefと
して出力する。一方、軽負荷フラグLLmodeが1、
すなわち、軽負荷状態にある場合には、第2の所定値F
lxRef2を磁束指令値FlxRefとして出力す
る。ここにFlxRefとは、2次磁束の指令値を表
す。
【0128】励磁電流トルク電流指令値演算部79に
は、磁束指令値出力部50の出力である磁束指令値Fl
xRefと、トルク指令値TmRefが入力される。励
磁電流トルク電流指令値演算部79では、トルク指令値
TmRefに応じて、次式に基づきトルク電流指令値I
qRefと励磁電流指令値IdRefとを生成出力す
る。
【0129】
【数11】 ここに、M:相互インダクタンス、L2:2次自己イン
ダクタンスである。
【0130】トルク指令値演算部49および励磁電流ト
ルク電流指令値演算部79は、出力トルクTmがトルク
指令値TmRefに一致するようにトルク電流指令値I
qRefと励磁電流指令値IdRefとを生成出力する
部分が請求項7記載のトルク調整手段に相当する。ま
た、フィルタコンデンサ電圧が所定値Vdc2よりも大
きい場合に、トルク指令値を減少させるように補正し、
この補正後のトルク指令値を用いてトルク電流指令値I
qRefと励磁電流指令値IdRefとを生成出力する
部分が請求項8記載の合成電流調整手段に相当する。
【0131】以上の構成により、以下の作用効果を得
る。
【0132】電流指令値比率調整部92は、VVVFイ
ンバータ3の入力側負荷状態に相応するフィルタコンデ
ンサ電圧Vdcに応じて、磁束指令値FlxRefを切
り替え、磁束指令値FlxRefに基づき励磁電流指令
値IdRefとトルク電流指令値IqRefとを生成出
力する。(12)式より、トルク指令値TmRefが一
定であれば、磁束指令値FlxRefに応じて、励磁電
流の大きさに対するトルク電流の大きさの比率を調整で
きることが分かる。よって、第1の実施の形態と同様に
大きな電気的制動トルクが得られる。
【0133】励磁電流の大きさとトルク電流の大きさの
比率を制御する場合、励磁電流とトルク電流とを合成し
た1次電流の大きさを一定とすると、インダクションモ
ータの出力トルクTmが変化する。本実施の形態では、
励磁電流トルク電流指令値演算部79でトルク指令値T
mRefに基づき、励磁電流指令値IdRefとトルク
電流指令値IqRefとを生成するようにしたことで、
出力トルクTmをトルク指令値TmRefに維持しなが
ら、電流比率だけを調整することができる。これは、励
磁電流とトルク電流を合成した1次電流の大きさを、出
力トルクTmが変化しないように調整することと等価で
ある。
【0134】また、電流指令値比率調整部92で電源側
が軽負荷であると判断し、軽負荷時の電流比率に設定し
た場合に、なお回生エネルギーの方が大きく、フィルタ
コンデンサ電圧が上昇する場合には、トルク指令値演算
部49でフィルタコンデンサ電圧と所定値Vdc2とを
比較することによりこれを検出し、トルク指令値を減少
させる方向に補正値TmCmpを生成出力する。これは
(12)式からも、励磁電流とトルク電流とを合成した
1次電流を減少させる方向に作用することと等価であ
る。
【0135】したがって、本実施の形態によれば、出力
トルクTmをトルク指令値TmRefに維持しながら電
流比率だけを調整することにより出力トルクの変動を抑
えるようにしたことで、出力トルクが変動することによ
るジャークの発生、乗り心地の劣化を抑制することがで
きる。
【0136】また、一般に、電気ブレーキによる出力ト
ルクの変動分は、機械的ブレーキにより補われる場合も
あるが、出力トルクの変動を抑えるようにしたことで、
空気ブレーキなど他の機械ブレーキ装置の利用率を低減
できる。これにより、機械ブレーキ装置の故障率が低下
し、保守点検や交換の時期を延長できるなどの効果が期
待できる。
【0137】また、一般に、機械ブレーキの応答は電気
ブレーキに比較して遅いため、定常的に電気ブレーキの
変化分を補うように機械ブレーキが作用していても、電
気ブレーキが変化した直後はトルク変化が生じる。これ
により、ジャークが発生し、乗り心地が劣化することが
あるが、電気ブレーキを一定に維持できるので、このよ
うな問題を回避することができる。
【0138】また、本実施の形態によれば、入力側の負
荷が軽負荷と判断され、インダクションモーターでの2
次抵抗の損失を増大させるように励磁電流の大きさに対
するトルク電流の大きさの比率を調整した場合に、なお
回生パワーの方が大きい場合には、さらに励磁電流とト
ルク電流とを合成した電流、すなわち1次電流の大きさ
を減少させるようにしたことで、従来の電車の駆動制御
装置よりも大きな電気制動トルクを維持しつつ、過電圧
によって保護機能が作動することを回避することがで
き、運転継続性を向上させることができる。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電車
の駆動制御装置によれば、インバータの架線側(入力
側)の負荷状態を検出し、軽負荷である場合に、インダ
クションモータの励磁電流の大きさに対するトルク電流
の大きさの比率を調整してインダクションモータの2次
抵抗での損失を増大させるようにしたことで、通常の回
生ブレーキ時と比較してより大きなパワーが2次抵抗で
消費されるようになり、インバータから架線へと回生さ
れるパワーを低減することができ、従来の回生方式より
も簡易な構成で大きな電気ブレーキ力を得ることができ
る。
【0140】よって、入力側の負荷が軽負荷である場合
に、より大きな電気ブレーキ力を維持しながら、架線電
圧やフィルタコンデンサ電圧の増加を抑制することがで
きる。これにより、過電圧による保護機能の作動が回避
され、運転継続性が向上するとともに、保護機能の作動
時に生じるトルクの急峻な変化を抑制することができ、
乗り心地の劣化を防止することができる。
【0141】また、従来方式に比較して、電気ブレーキ
をより大きい値に維持することが可能であるので、他の
機械ブレーキ装置の利用率を低減できる。これにより、
機械ブレーキ装置の故障率が低下し、保守点検や交換の
時期を延長できるなどの効果が期待できる。
【0142】また、従来のブレーキチョッパを備えた場
合と比較して、ブレーキチョッパの容量を低減あるいは
ブレーキチョッパ自体を不要にでき、小型化・軽量化・
低コスト化・システム信頼性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】第2の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】第3の実施の形態における電流指令値比率調整
部の構成を示すブロック図である。
【図4】第4の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】第5の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】第6の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】第7の実施の形態における電車の駆動制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図8】UVW相静止座標系と、ab軸静止座標系と、
dq軸回転座標系と、出力電圧との関係を示す図であ
る。
【図9】dq座標系上の1次電流を示す図である。
【図10】従来の電車の駆動制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図11】従来の電車の駆動制御装置の別の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】 1 架線 2 フィルタコンデンサ 3 VVVFインバータ 4 インダクションモータ 5 電流制御部 6 dq/3相変換部 7 PWM制御部 8 励磁電流トルク電流演算部 9 すべり基準周波数演算部 10 積分器 11 ローター周波数演算部 12 フィルタリアクトル 13 車輪 14 電圧検出器 15 電流検出器 16 速度検出器 17 パンタグラフ 18 ベクトル制御部 19 励磁電流トルク電流指令値演算部 20 電流比率指令値出力部 21 加算器 22 電流指令値比率調整部 23 モード選択器 24 リミッタ 25 PI制御器 26 減算器 27 3相変換部 28 電流実行値演算部 29 すべり基準周波数出力部 30 電流制御部 32 電流指令値比率調整部 34 出力周波数演算部 35 誘起電圧制御部 36 リニアコイル 37 リアクションプレート 38 レール 39 軽負荷回生制御部 40 加算器 41 電圧制御部 42 ブレーキチョッパ 43 ブレーキ抵抗 44 スイッチング素子 45 主変圧器 46 PWMコンバータ 47 電圧検出器 48 加算器 49 トルク指令値演算部 50 磁束指令値出力部 51 コンバータ制御部 52 遮断器 53 デッドセクション検知部 62,72,82,92 電流指令値比率調整部 68 制御部 69 すべり基準周波数調整部 78,88 ベクトル制御部 79 励磁電流トルク電流指令値演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H113 CC03 EE02 FF06 GG08 GG12 GG13 HH08 5H115 PG01 PI03 PI29 PU09 PU15 PV09 QI04 QN09 RB22 RB26 SE04 TB01 TO12 TO13 TR04 TR14 TU05 TU12 5H576 AA01 BB03 BB06 CC01 CC05 DD02 DD04 EE01 EE03 EE09 EE11 EE18 FF04 GG02 GG04 GG05 HB01 HB02 JJ03 JJ05 JJ22 JJ24 JJ28 LL01 LL16 LL22 LL24 LL25 LL30 LL39 LL52 MM03 MM06 MM13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架線を介して電力の供給を受けるととも
    にブレーキ動作中にはこの架線を介して電力を回生する
    インバータと、このインバータにより駆動されるインダ
    クションモータとを備えた電車の駆動制御装置におい
    て、 架線側の負荷状態を検出する検出手段と、 回生動作中における架線側の負荷が軽負荷である場合
    に、前記インダクションモータの2次抵抗での損失が増
    大するように前記インダクションモータの励磁電流の大
    きさに対するトルク電流の大きさの比率を調整する電流
    比率調整手段と、 を有することを特徴とする電車の駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電流比率調整手段は、励磁電流指令
    値の大きさに対するトルク電流指令値の大きさの比率を
    調整する調整手段と、 前記インダクションモータの励磁電流とトルク電流と
    が、それぞれこの励磁電流指令値とトルク電流指令値と
    に一致するように制御する制御手段と、 を有することを特徴とする請求項1記載の電車の駆動制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記電流比率調整手段は、架線側の負荷
    状態に応じてすべり基準周波数を調整するすべり基準周
    波数調整手段と、 前記インダクションモータのローター回転速度を検出す
    る速度検出手段と、 この検出されたローター回転速度を角周波数に変換する
    変換手段と、 前記すべり基準周波数調整手段により調整されたすべり
    基準周波数と前記変換手段により求められた角周波数と
    を加算してインバータの出力周波数を求める出力周波数
    演算手段と、 このインバータ出力周波数を用いて前記インダクション
    モータの電流実行値が電流実行値指令値に一致するよう
    に制御する制御手段と、 を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電車の
    駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電流比率調整手段は、前記インダク
    ションモータの励磁電流とトルク電流とに基づいて誘起
    電圧を演算する誘起電圧演算手段と、 この誘起電圧に基づいてインバータの出力周波数を演算
    する出力周波数演算手段と、を有し、 このインバータ出力周波数を用いて調整することを特徴
    とする請求項1又は2記載の電車の駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電流比率調整手段は、回生動作時の
    前記架線と前記インバータとの間の入力電圧の向きが通
    常時における向きに向かうように調整することを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の電車の駆動制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、前記架線の電圧又は前
    記インバータの前段に設けられたフィルタコンデンサの
    電圧の少なくとも一方を検出するものであって、 前記電流比率調整手段は、架線電圧又はフィルタコンデ
    ンサ電圧を所定値以下に調整する電圧調整手段を有する
    ことを特徴とする1乃至5のいずれかに記載の電車の駆
    動制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電流比率調整手段は、前記インダク
    ションモータの出力トルクの変動を抑えるトルク調整手
    段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載の電車の駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電流比率調整手段は、架線側の負荷
    が軽負荷であり、インダクションモーターでの2次抵抗
    の損失を増大させてもなお回生パワーの方が大である場
    合に、励磁電流とトルク電流とを合成した電流の大きさ
    を減少させる合成電流調整手段を有することを特徴とす
    る請求項1乃至7のいずれかに記載の電車の駆動制御装
    置。
  9. 【請求項9】 前記インダクションモータとして、リニ
    アインダクションモータを備えたことを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載の電車の駆動制御装置。
  10. 【請求項10】 前記前記検出手段により検出された負
    荷状態に基づいて電車がデッドセクションを通過中であ
    るか否かを検知する検知手段を有し、 前記電流比率調整手段は、前記検知手段によりデッドセ
    クションを通過中であることが検知された場合に調整を
    行い、デッドセクションを通過した後はその調整を直ち
    に停止することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    に記載の電車の駆動制御装置。
  11. 【請求項11】 前記インダクションモータとして、す
    べり周波数を大きくすると2次抵抗値が増加する特性を
    有するものを備えたことを特徴とする請求項1乃至10
    のいずれかに記載の電車の駆動制御装置。
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