JP2002095261A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2002095261A
JP2002095261A JP2000276545A JP2000276545A JP2002095261A JP 2002095261 A JP2002095261 A JP 2002095261A JP 2000276545 A JP2000276545 A JP 2000276545A JP 2000276545 A JP2000276545 A JP 2000276545A JP 2002095261 A JP2002095261 A JP 2002095261A
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Kazuyuki Deguchi
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脈動電流の発生を抑えた電力変換装置を提供
する。 【解決手段】 関数発生回路13が、直流リアクトル1
07のインダクタンス値と交流電源103の電圧と誘導
電動機101の電圧から、主回路100で発生する脈動
電流の振幅を求め、その出力を掛け算器15により乗じ
ることで、求めた脈動電流と同じ振幅の補正信号を作
り、この補正信号を信号反転器17で180deg位相
をずらし、電流制御回路211の出力である位相信号に
加算器19で加算することで脈動電流を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置に係
り、詳しくは、交流電力を直流電力に変換し、再び交流
電力に変換する電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な電力変換装置としては、電流型
インバータ装置や電圧型インバータ装置が知られてお
り、その負荷としては、例えば動機電動機や誘導電動機
がある。
【0003】図4は、従来の電力変換装置の一例を説明
するための図面である。ここでは、電力変換装置である
サイリスタを使用した電流型インバータ装置に、その負
荷として誘導電動機を接続したものについて説明する。
【0004】図4に示すように、この電流型インバータ
装置は、主回路100と制御回路200から構成されて
いる。
【0005】主回路100は交流電源103からの交流
電力を直流電力に変換する順変換器105と、この順変
換器105からの直流電力を平滑にする直流リアクトル
107と、この直流リアクトル107により、平滑化さ
れた直流電力を任意の周波数を有する交流電力に変換す
る逆変換器109とから構成されている。そして、逆変
換器109には、誘導電動機101が負荷として接続さ
れている。
【0006】この主回路100を制御する制御回路20
0は、速度を設定する速度設定器201と、この速度設
定器201からの速度基準にリミットをかける入力制限
回路203と、この入力制限回路203を介して送られ
る電圧基準と誘導電動機101に供給される電圧を検出
する電圧検出器205と、この電圧検出器205からの
検出電圧を基に、電流基準を出力する電圧制御回路20
7と、交流電源103から供給される電流を検出する電
流検出器209と、電流検出器209で検出された電流
と電圧制御回路207からの電流基準を基に位相基準を
出力する電流制御回路211と、交流電源103の電圧
位相を検出する電源位相検出器213と、電流制御回路
211からの位相基準と電源位相検出器213から検出
された電源位相を基に、順変換器105を構成するサイ
リスタに点弧パルスを与える位相制御回路215と、入
力制限器回路203からの周波数を基に発振パルスを出
力する発信器217と、この発信器217からの発振パ
ルスを振り分ける分周器219とから構成されている。
【0007】なお、このように構成された電流型インバ
ータ装置自体の基本動作については、その一例が「ニュ
ードライブエレクトロニクス(電気書院発行、上山直彦
編)」の第4図103頁から144頁に記載されている
ので、基本動作についての説明は省略し、ここでは電動
機の動作に合わせてその動作を説明する。
【0008】まず、電流型インバータ装置の通常運転時
の動作を説明する。
【0009】誘導電動機101が運転中は、順変換器1
05の出力である平均出力直流電圧Edrec(V)
と、逆変換器109の入力である平均入力電流電圧Ed
inv(V)と、直流リアクトル107に発生する平均
電圧VI(V)は、下記(1)式の関係がある。
【0010】 Edrec(V)=Edinv(V)+VI(V) ・・・(1) (1)式を、交流電圧を用いた関係式に変換すると、下
記(2)式のようになる。
【0011】 1.35・Va・cosα(V)=1.35・Vm・cosΘ(V) +VI(V) ・・・(2) ここで式中、係数1.35は、三相交流電圧を全波整流
して直流電圧に変換する定数であり、Va(V)は交流
電源103から供給される交流電圧であり、αは順変換
器105の位相制御角であり、Vm(V)は誘導電動機
101の誘起電圧であり、Θは逆変換器109のサイリ
スタのターンオンタイミングであるとともに誘導電動機
101の力率でもある。
【0012】順変換器105の出力電流電圧Edrec
(V)は、交流電源103から供給される三相交流電圧
をサイリスタの位相制御角αで直流変換しているため、
交流電源103の電源周波数である、50Hzまたは6
0Hzの6倍のリプル周波数をもった電圧が発生する。
このため順変換器105の出力である出力直流電圧Ed
rec(V)には、300Hzまたは360Hzのリプ
ル電圧が発生している。一方、逆変換器109の入力電
流電圧Edinv(V)にも三相の誘導電動機101の
誘起電圧Vm(V)が整流され、前記順変換器105の
出力と同様に6倍のリプル周波数をもった電圧が発生す
るが、誘導電動機101の1次周波数をfm(Hz)と
すると、1次周波数fm(Hz)は速度に比例するため
任意の周波数であり、リプル周波数も任意の周波数とな
る。
【0013】このような構成では、交流電源103の電
源周波数をfa(Hz)とすると、fa(Hz)が、5
0Hzまたは60Hzの固定値であるのに対し誘導電動
機101の誘起電圧周波数fm(Hz)は速度に比例す
るので、一般に50Hz程度から60Hz程度まで任意
に変化することになる。
【0014】順変換器105の出力直流電圧Edrec
(V)と逆変換器109の入力直流電圧Edinv
(V)の平均電圧の関係式は前記(1)式であるが、順
変換器105の出力直流電圧Edrec(V)は、電源
周波数fa(Hz)の6倍の周波数をもったリプル電圧
であり、逆変換器109の入力直流電圧Edinv
(V)は任意の周波数fm(Hz)の6倍の周波数をも
ったリプル電圧である。このため、瞬間的に比較する
と、出力直流電圧Edrec(V)と入力直流電圧Ed
inv(V)間に電位差が生じる。
【0015】このように異なる2つの周波数が存在する
電力変換装置においては、時間の経過と共に電位差が生
じ、その電位差が直流リアクトル107の両端に加わる
ため、直流リアクトル107には、下記(3)式のよう
な関係で脈動電流が発生する。
【0016】
【数1】 ここで式中、L(H)は直流リアクトル107のインダ
クタンス値であり、lr−i(A)は主回路100に発
生する脈動電流である。
【0017】この脈動電流lr−i(A)の周波数は、
交流電源103の電源周波数fa(Hz)と、誘導電動
機101の周波数fm(Hz)に関係し、2つの異なる
周波数によって発生する脈動電流lr−i(A)の周波
数を脈動周波数fr−i(Hz)とすると、この脈動周
波数fr−i(Hz)は、下記(4)式のような計算式
で求められる。特に誘導電動機101の周波数fm(H
z)が交流電源103の電源周波数fa(Hz)に近づ
いたポイントで、低周波の脈動電流が主回路100に顕
著に現れる。
【0018】
【数2】 次に、図5、図6、図7、図8を参照して主回路に発生
する脈動電流の位相について説明する。
【0019】前述のように、順変換器105の出力直流
電圧と逆変換器109の入力直流電圧は、前記(1)式
と(2)式から、出力直流電圧Edrec(V)=1.
35・Va・cosαであり、入力直流電圧Edinv
(V)=1.35・Vm・cosΘ(V)であることが
わかる。また、前記(3)式から脈動電流lr−i
(A)が求められ、前記(4)式から脈動電流の周波数
fr−i(Hz)が求められる。図5、図6、図7、図
8は、脈動電流が生じるメカニズムを説明するための図
面である。
【0020】順変換器105は、図5に示すように、グ
レッツ接続されたU、V、W、X、Y、Zの6個のサイ
リスタで構成されている。図6(a)に示すように、サ
イリスタのUとZ、ZとV、VとX、XとW、YとUに
は、各々電気角60degの遅れでサイリスタのゲート
にUGとZG、ZGとVG、VGとXG、XGとWG、
WGとYG、YGとUGのゲートパルス信号を位相制御
回路215からそれぞれ与えている。これにより順変換
器105の出力には、図6(b)で示すように、60d
eg毎の出力直流電圧Edrec(V)が現れる。
【0021】同様に、逆変換器109もグレッツ接続さ
れたU、V、W、X、Y、Zの6個のサイリスタがあ
り、誘導電動機電圧の力率角Θのゲートパルス信号を分
周器219から、逆変換器109のサイリスタに各々電
気角60degの遅れでサイリスタのゲートにゲートパ
ルス信号を与えている。これによりサイリスタが通電
し、前記逆変換器109の入力に60deg毎の誘導電
動機電圧が現れる。
【0022】図7(e)に、直流リアクトル107の両
端に加わる電圧、つまり図7(c)に示す順変換器10
5の出力直流電圧Edrec(V)と、図7(d)に示
す逆変換器109の入力直流電圧Edinv(V)の電
位差Edrec−Edinvを示す。なお、以下では、
わかりやすくするために、交流電源電圧Va(V)と誘
導電動機電圧Vm(V)の電圧値が同じ条件で説明す
る。
【0023】順変換器105のサイリスタと逆変換器1
09のサイリスタにゲートパルスを与え、それぞれ電圧
制御、周波数制御している過程において、はじめに順変
換器105のサイリスタゲートパルスと109逆変換器
のサイリスタゲートパルスのタイミングが同時であれ
ば、出力直流電圧Edrec(V)と入力直流電圧Ed
inv(V)のリプル電圧の電位差Edrec−Edi
nvは「0(V)」となる。次の過程において順変換器
105と逆変換器109は共に、図7(a)および
(b)に示す電源に同期した6倍の周波数信号である6
faと発信器217の出力信号である6fmに同期して
60deg後にサイリスタにゲートパルス信号を出力す
るが、交流電源103の周波数fa(Hz)と誘導電動
機の周波数fm(Hz)が異なる場合は、時間と共に電
位差が生じる。さらに60deg後に各々サイリスタに
ゲートパルス信号を出力するが、同時に時間と共に電位
差が生じる。
【0024】このようなことが60deg毎に繰り返さ
れていくと、順変換器105と逆変換器109のサイリ
スタゲートパルスのタイミングが一致するところが現れ
ている。そのタイミングでは、出力直流電圧Edrec
(V)と入力直流電圧Edinv(V)のリプルの電位
差が「0(V)」となる。
【0025】このようなことが連続的に行われた結果、
出力直流電圧Edrec(V)と入力直流電圧Edin
v(V)のリプル成分の平均電位差は、図8(a)およ
び(b)に示す電源に同期した6倍の周波数信号である
6faと発信器217の出力信号である6fmの倍数に
同期する形で、図8(c)で示すようなリプル電圧とな
る。この電圧リプルと直流リアクトル107のインダク
タンスにより、図8(d)に示す脈動電流lr−i
(A)が発生するのである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の電力変換装置では、逆変換器から出力される周波数
が、交流電源周波数に近づくと2つの異なる周波数の差
により電流ビートと呼ばれる現象が発生し、この電流ビ
ート現象により主回路に低周波の脈動電流が流れる。こ
のため、誘導電動機の発生トルクが脈動することにな
り、速度の変動が生じ、問題となっていた。
【0027】このような脈動電流を抑えるための手法と
して、主回路直流リアクトルのインダクタンス値を非常
に大きくすることがあるが、外形的にも、またコスト的
にも不利であり経済的ではない。
【0028】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、より経済的な方法で、主回路に発生
する脈動電流の発生を抑えた電力変換装置を提供するこ
とにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、交流電源から供給される交
流電力を直流電流に変換する順変換器、および該直流電
力を再び交流電力に逆変換する逆変換器を有する主回路
と、前記順変換器の位相制御角を制御する位相制御角制
御手段と、前記逆変換器のスイッチング周波数を制御す
る周波数制御手段とを備えた電力変換装置において、前
記位相制御角制御手段から前記順変換器へ出力される位
相制御角制御信号と前記周波数制御手段から前記逆変換
器へ出力される周波数制御信号から、前記主回路に発生
する脈動電流を算出する脈動電流算出手段を有すること
を要旨とする。
【0030】この発明は、順変換器の位相制御角と逆変
換器のスイッチング周波数から、主回路に原理的に発生
する脈動電流を演算で求めようとするものである。
【0031】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の電力変換装置において、前記脈動電流算出手段は、前
記位相制御角制御手段から前記順変換器へ位相制御角制
御信号として出力されているゲートパルス信号の周波数
と前記周波数制御手段から前記逆変換器へ周波数制御信
号として出力されているゲートパルス信号の周波数との
差から得られる前記主回路のリプル電圧周波数と、前記
順変換器および前記逆変換器のそれぞれに同時に与えら
れる前記ゲートパルスのタイミングから得られるリプル
電圧の位相と、前記主回路のインダクタンスを基に、前
記リプル電圧を積算し、前記インダクタンスを除算する
ことで、前記脈動電流の周波数、位相、および大きさを
求めることを要旨とする。
【0032】この発明は、半導体スイッチング素子から
なる順変換器を制御するゲートパルス信号の周波数と、
同じく半導体スイッチング素子からなる逆変換器を制御
するゲートパルス信号の周波数の差から得られる主回路
のリプル電圧周波数と、順変換器および逆変換器のそれ
ぞれに同時に与えられるゲートパルスのタイミングから
得られるリプル電圧の位相と、主回路のインダクタンス
とを基に、リプル電圧を積算し、一方、インダクタンス
を除算することで、脈動電流の周波数、位相、および大
きさを演算により求めようとするものである。
【0033】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2に記載の電力変換装置において、前記脈動電流算出
手段は、前記順変換器の位相制御角制御信号またはスイ
ッチング指令、および前記逆変換器のスイッチング指令
から減算器にて脈動電流の周波数を求める周波数算出手
段と、前記順変換器のスイッチングのタイミングと前記
順変換器のスイッチングのタイミングから、それぞれの
変換器のスイッチングが同時に行われるタイミングを求
め、該同時に行われるタイミングの周期から脈動電流の
位相を求める位相算出手段と、を有することを要旨とす
る。
【0034】この発明は、順変換器の位相制御信号また
はスイッチング指令、および逆変換器のスイッチング指
令から、周波数算出手段が減算器にて脈動電流の周波数
を求め、順変換器のスイッチングのタイミングと、逆変
換器のスイッチングのタイミングから、それぞれの変換
器のスイッチングが同時に行われるタイミングを求める
ことで脈動電流の位相を算出しようとするものである。
【0035】請求項4記載の発明は、前記請求項1〜3
のいずれか一つに記載の電力変換装置において、前記電
力変換装置は、さらに、前記脈動電流算出手段が求めた
脈動電流の周波数および位相から、前記主回路に発生す
る脈動電流の大きさを求める脈動電流量算出手段と、該
脈動電流量算出手段が求めた脈動電流量を前記順変換器
の位相制御角制御信号に補正信号として加算する第1の
補正手段と、を有することを要旨とする。
【0036】この発明は、脈動電流算出手段が求めた脈
動電流の周波数および位相から、脈動電流量算出手段が
脈動電流の大きさを求め、求めた脈動電流量を順変換器
の位相制御角に補正信号として加算することで、脈動電
流を抑制しようとするものである。
【0037】請求項5記載の発明は、前記請求項1〜4
のいずれか一つに記載の電力変換装置において、前記電
力変換装置は、さらに、前記脈動電流算出手段が求めた
脈動電流の周波数および位相を基に、前記逆変換器のス
イッチング周波数をずらすように補正する第2の補正手
段を有することを要旨とする。
【0038】この発明は、脈動電流算出手段が求めた脈
動電流の周波数および位相から、逆変換器のスイッチン
グのタイミングをずらすように補正することで、脈動電
流を抑制しようとするものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
本発明の実施の形態を説明する。
【0040】図1は、本発明を適用した実施の形態にお
ける電流型インバータ装置のブロック図である。なお、
本実施の形態においては、図4に示した従来の電流型イ
ンバータ装置の構成要素と同一のものについては、同一
の符号を付し、これらの詳細な説明は省略する。
【0041】図示する電流型インバータ装置は、従来と
同様にサイリスタを使用した電力変換装置である。その
構成は、主回路100が従来同様に、交流電源103か
らの交流電力を直流電力に変換する順変換器105と、
直流電力を平滑にする直流リアクトル107と、平滑化
された直流電力を任意の周波数を有する交流電力に変換
する逆変換器109とから構成されている。
【0042】また、この主回路100を制御する制御回
路1は、従来同様の構成よりなる部分として、速度を設
定する速度設定器201と、速度設定器201からの速
度基準にリミットをかける入力制限回路203と、誘導
電動機101に供給される電圧を検出する電圧検出器2
05と、検出された電圧を基に電流基準を出力する電圧
制御回路207と、交流電源103から供給される電流
を検出する電流検出器209と、電流検出器209で検
出された電流と電圧制御回路207からの電流基準を基
に位相基準を出力する電流制御回路211と、交流電源
103の電圧位相を検出する電源位相検出器213と、
電流制御回路211からの位相基準と電源位相検出器2
13から検出された電源位相を基に、順変換器105を
構成するサイリスタに点弧パルスを与える位相制御回路
215と、入力制限器回路203からの周波数を基に発
振パルスを出力する発信器217と、この発信器217
からの発振パルスを振り分ける分周器219とから構成
されている。
【0043】さらにこの制御回路1内には、電流制御回
路211の出力信号である位相基準と電源位相検出器2
13によって検出された交流電源位相を基に同期した電
源周波数の6倍の周波数を演算する位相制御回路A11
と、位相制御回路A11で得られる電源に同期した6倍
の周波数信号である6fa(Hz)の信号と、逆変換器
109のサイリスタのゲート信号である誘導電動機10
1の誘起電圧の周波数の6倍の周波数が得られる発信器
217の出力信号である6fm(Hz)の信号によって
主回路100に発生する脈動電流の周波数と位相を演算
で求める関数発生回路13と、関数発生回路13から出
力される主回路脈動電流の周波数と位相信号から主回路
100のインダクタンスと順変換器105の交流入力電
圧と逆変換器109の交流出力電圧である、誘導電動機
101の誘起電圧で決まる脈動電流の大きさを求める掛
け算器15と、脈動電流を打ち消すために脈動補正信号
を反転させる信号反転器17と、脈動補正信号を順変換
器105の位相基準に加算する加算器19を備えてい
る。
【0044】上記構成において、関数発生回路13は、
順変換器105の位相制御角と順変換器5のサイリスタ
のスイッチングのタイミングから、主回路100に原理
的に発生する脈動電流の周波数、位相および波形を求め
る。そして、関数発生回路13から出力される信号と掛
け算器15により脈動電流と同じ大きさの脈動補正信号
を発生させる。この脈動補正信号は信号反転器17で反
転され、その信号が加算器19により電流制御回路21
1の出力である位相基準に加算される。これにより位相
基準に脈動電流を打ち消すように加算した脈動補正信号
の反転信号によって、脈動電流が発生しないように順変
換器105の出力直流電圧が制御される。
【0045】図2は、関数発生回路13の具体的な構成
の一例を示すブロック図である。
【0046】関数発生回路13は、順変換器の6個のサ
イリスタを点弧する6fa(Hz)のパルス信号を演算
用の信号に変換するカウンター31と、逆変換器の6個
のサイリスタを点弧する6fm(Hz)のパルス信号を
演算用の信号に変換するカウンター33と、カウンター
31の出力信号とカウンター33の出力信号とで、脈動
電流の周波数fc(Hz)を求めるための減算器35
と、この減算器35から出力される信号を1/2・fc
(Hz)の周波数に変換する除算器37と、除算器37
の出力から得られる1/2・fc(Hz)の周波数に応
じた正弦波の周波数を発生する正弦波発生器39と、減
算器35の出力から、力行または回生を判定する力行回
生検出器41と、力行回生検出器41の出力信号を基
に、回生運転の場合は正弦波発生器39から出力される
fc(Hz)の周波数と位相を持った脈動電流の波形を
反転させる信号反転器43と、順変換器105の6個の
サイリスタを点弧する6fa(Hz)のパルス信号か
ら、ゲートパルス信号のタイミングを求めるために信号
の立ち上がりを検出するモノマルチ45と、逆変換器1
09の6個のサイリスタを点弧する6fm(Hz)のパ
ルス信号からゲートパルス信号のタイミングを求めるた
めに信号の立ち上がりを検出するモノマルチ47と、モ
ノマルチ45およびモノマルチ47の出力信号から同時
に出力されるパルス信号を求めるために論理積をとるA
ND回路49と、AND回路49から出力される「1」
信号のタイミングにより、正弦波発生器39で求めてい
る脈動電流の位相を「0deg」にする位相リセット回
路51とから構成されている。
【0047】次にこのように構成された本実施の形態に
よる電流型インバータ装置の作用を図3を参照して説明
する。
【0048】図3(a)に示す順変換器105の6fa
(Hz)のゲートパルス信号と、図3(b)に示す逆変
換器109の6fm(Hz)のゲートパルス信号が同時
に出力されるタイミングが、モノマルチ45とモノマル
チ47、およびAND回路49によって検出される。こ
のとき、図3(c)に示すように、AND回路49の出
力が「1」になった時点が、順変換器105の出力直流
電圧と逆変換器109の入力直流電圧が等しくなるポイ
ントであり、脈動電流が「0(A)」、すなわち、脈動
電流の位相が「SIN(0deg)」のポイントのとき
である。この信号を正弦波発生器39にリセット信号と
して与えることで、図3(d)に示すように、脈動電流
の補正信号となる脈動電流位相PHCr−iが「0」と
なる。
【0049】次に、電気角が60deg遅れて順変換器
105と逆変換器109にそれぞれゲートパルス信号が
出力される。このとき、6fa(Hz)の周波数と、6
fm(Hz)の周波数が異なる条件ではAND回路49
の出力は、「0」となる。このとき正弦波発生器39の
出力は、除算器37の出力から得られる1/2・fc
(Hz)の周波数に応じた位相の正弦波の脈動電流波形
となる。この動作が前記AND回路49の出力が「1」
になるまで連続して行われる。
【0050】そして、AND回路49の出力が再び
「1」になると、正弦波発生器39にリセット信号が入
力されるので、脈動電流の位相が「SIN(0de
g)」となる。
【0051】このような動作を連続して繰り返すことに
よって、正弦波発生器39から、fc(Hz)の半波整
流波形が出力される。この波形が力行運転時の主回路1
00に発生する脈動電流に同期した脈動電流波形とな
る。一方、回生運転時は、主回路100に発生する脈動
電流の振幅が、力行運転時と逆相になるので、回生運転
時は正弦波発生器39の出力波形を信号反転器43によ
り反転させている。
【0052】主回路100で発生する脈動電流の振幅
は、直流リアクトル107のインダクタンス値と交流電
源103の電圧と誘導電動機101の電圧で決定される
ので、正弦波発生器39の出力信号を掛け算器15によ
り乗じることで、脈動電流の振幅が求まる。本信号が主
回路100の脈動電流を抑制するための位相補正信号と
なる。この補正信号を信号反転器17で180deg位
相をずらし、電流制御回路211の出力である位相信号
に加算器19で加算することで脈動電流が抑制される。
【0053】以上のように本実施の形態によれば、主回
路100に発生する脈動電流の周波数と位相および振幅
を演算で求めることができ、この演算で求めた信号を位
相基準に加算することで、主回路100に発生する脈動
電流を抑制することができるので、負荷のトルクリプル
や速度変動を低減することができる。
【0054】また、ここでは、順変換器の位相制御角を
補正することで脈動電流を抑制することについて記載し
たが、逆変換器のスイッチングのタイミングをずらすよ
うに補正することでも脈動電流を抑制することができ
る。
【0055】このように本実施の形態では、脈動電流を
抑制するように補正制御する結果、発生トルクの脈動を
大幅に低減でき、負荷として接続されている電動機10
1の速度変動を大幅に低減できる。また、主回路直流リ
アクトルのインダクタンス値を大きくすることなく発生
トルクの脈動や速度変動を大幅に低減できるので、制御
装置の小型化や低コスト化が実現できる。
【0056】さらに、本実施の形態では、脈動電流成分
を電流・電圧検出器やフィルタ回路などの検出器により
補正量を求めるものではなく、制御回路の演算により補
正量を求めているので、検出器やフィルタ回路が不要で
あり装置の小型化や低コスト化が実現できる。このた
め、検出回路およびフィルタ回路による時間の遅れがな
いため最適な制御が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、より経済
的な方法で主回路に発生する脈動電流の発生を抑えた電
力変換装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態に係る電流型イン
バータ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記電流型インバータ装置に使用されている関
数発生回路の一例を示すブロック図である。
【図3】上記電流型インバータ装置の作用を説明するた
めの図面である。
【図4】従来の電流型インバータ装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】順変換器内部の構成を示すブロック図である。
【図6】順変換器内部のサイリスタに供給される信号波
形を示す図面である。
【図7】従来の装置の問題点を説明するための信号波形
を示す図面である。
【図8】従来の装置の問題点を説明するための信号波形
を示す図面である。
【符号の説明】
1 制御回路 11 位相制御回路A 13 関数発生回路 15 掛け算器 17 信号反転器 19 加算器 31、33 カウンター 35 減算器 37 除算器 39 正弦波発生器 41 力行回生検出器 43 信号反転器 45、47 モノマルチ 49 AND回路 51 位相リセット回路 100 主回路 101 誘導電動機 103 交流電源 105 順変換器 107 直流リアクトル 109 逆変換器 201 速度設定器 203 入力制限回路 205 電圧検出器 207 電圧制御回路 209 電流検出器 211 電流制御回路 213 電源位相検出器 215 位相制御回路 217 発信器 219 分周器 U、V、W、X、Y、Z サイリスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA07 BB05 CA03 CB01 DB02 DC02 DC05 5H007 AA01 AA08 BB06 CA03 CB01 CB05 CC07 CC12 CD01 DA05 DB01 DB07 DC02 DC05 5H576 BB04 DD02 DD04 EE09 GG04 GG05 GG06 HA05 HB03 JJ12 JJ28 LL22 LL24 LL39

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から供給される交流電力を直流
    電流に変換する順変換器、および該直流電力を再び交流
    電力に逆変換する逆変換器を有する主回路と、前記順変
    換器の位相制御角を制御する位相制御角制御手段と、前
    記逆変換器のスイッチング周波数を制御する周波数制御
    手段とを備えた電力変換装置において、 前記位相制御角制御手段から前記順変換器へ出力される
    位相制御角制御信号と前記周波数制御手段から前記逆変
    換器へ出力される周波数制御信号から、前記主回路に発
    生する脈動電流を算出する脈動電流算出手段を有するこ
    とを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記脈動電流算出手段は、前記位相制御
    角制御手段から前記順変換器へ位相制御角制御信号とし
    て出力されているゲートパルス信号の周波数と前記周波
    数制御手段から前記逆変換器へ周波数制御信号として出
    力されているゲートパルス信号の周波数との差から得ら
    れる前記主回路のリプル電圧周波数と、前記順変換器お
    よび前記逆変換器のそれぞれに同時に与えられる前記ゲ
    ートパルスのタイミングから得られるリプル電圧の位相
    と、前記主回路のインダクタンスを基に、前記リプル電
    圧を積算し、前記インダクタンスを除算することで、前
    記脈動電流の周波数、位相、および大きさを求めること
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記脈動電流算出手段は、 前記順変換器の位相制御角制御信号またはスイッチング
    指令、および前記逆変換器のスイッチング指令から減算
    器にて脈動電流の周波数を求める周波数算出手段と、 前記順変換器のスイッチングのタイミングと前記順変換
    器のスイッチングのタイミングから、それぞれの変換器
    のスイッチングが同時に行われるタイミングを求め、該
    同時に行われるタイミングの周期から脈動電流の位相を
    求める位相算出手段と、を有することを特徴とする請求
    項1または2記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記電力変換装置は、さらに、 前記脈動電流算出手段が求めた脈動電流の周波数および
    位相から、前記主回路に発生する脈動電流の大きさを求
    める脈動電流量算出手段と、 該脈動電流量算出手段が求めた脈動電流量を前記順変換
    器の位相制御角制御信号に補正信号として加算する第1
    の補正手段と、を有することを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか一つに記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記電力変換装置は、さらに、 前記脈動電流算出手段が求めた脈動電流の周波数および
    位相を基に、前記逆変換器のスイッチング周波数をずら
    すように補正する第2の補正手段を有することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか一つに記載の電力変換装
    置。
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