JP2002094964A - 番組配信方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 番組本体と広告とを一つの番組として予め作
成しておくことで、スポンサー付きの番組を確実に配信
する。 【解決手段】 ストリーミングサーバー３は、各番組毎
にストリーミングデータ３ａ〜３ｎを備える。各ストリ
ーミングデータ３ａ〜３ｎは、番組本体と広告とが一つ
の番組として予め作成されている。例えば、番組の最初
や最後、または、番組の途中に広告（コマーシャル）の
映像・音声が挿入されている。Ｗｅｂサーバー２は、提
供番組名と番組選択メニュー等を含むホームページを視
聴者側端末１へ供給する。Ｗｅｂサーバー２は、視聴者
によって番組が選択指定されると、指定された番組をス
トリーミングサーバー３からその番組を要求した視聴者
側端末１へ配信させる。視聴者側端末１は、ストリーム
再生ソフト１ｂによって配信されたストリーミングデー
タ３ａ〜３ｎを受信しながら順次再生する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット上
でコマーシャル（広告）の入った番組（コンテンツ）を
配信する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ストリーミング技術を利用して映像や音
声をインターネット上で配信するサービスが実用化され
ている。この種のサービスは、インターネット放送また
はウェブキャスティング（Ｗｅｂｃａｓｔｉｎｇ）と称
されることがある。ストリーミング技術は、音声・映像
コンテンツを受信しながらリアルタイムで再生するソフ
トウェア技術である。ストリーミング技術は、ダウンロ
ード方式と異なり、ファイル全体のダウンロードを待た
ずに、音声・画像を再生できる。また、ダウンロードし
ないため、著作権の保護を図りやすい。

【０００３】ストリーミング技術を用いた主なソフトと
しては、リアルネットワーク社のリアルシステム、マイ
クロソフト社のウィンドウズメディアテクノロジ、アッ
プルコンピュータ社のクイックタイム等が知られてい
る。このような再生ソフト（プレーヤーソフト）は、無
償または有償でインターネットを通して視聴者がダウン
ロードすることができる。そして、視聴者は専用のプレ
ーヤーソフトをパソコン（パーソナルコンピュータ）等
にインストールしておくことで、動画・音声等を配信す
るストリーミングサーバーから配信されるファイルを受
信しながら順次再生できる。

【０００４】一方、インターネット上で自己の広告宣伝
を広く行う場合、他社が運営するホームページの画像内
に、自社の広告宣伝の文章あるいは画像を掲載してもら
うか、あるいはクリックすることにより、自社が運営す
るホームページにジャンプするリンクボタンを貼り付け
てもらう、といった方法が主流である。このような広告
は一般に「バナー広告」と呼ばれている。前述したスト
リーミングによるコンテンツ配信サービスにおいても、
基本的に、上記のようなバナー広告を含むホームページ
上で再生用プレーヤー画面を重ねて表示するようにして
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述のようなバナー広
告では、広告主にとって、一般視聴者の注意を十分に喚
起するような印象的効果が得られがたい。一方、注視効
果を高めるために、広告の方をあまり高度な動画像にす
ると、肝心の番組の方の質ないしは注視が阻害され、か
えって、広告自体あるいは広告主に対する悪い印象を視
聴者に与えかねないという問題が生じる。インターネッ
トでは、テレビ放送と異なり、通信伝送容量が非常に限
られているため、画像や音声の質を落とすことなく、視
聴者の満足度を高める番組内容と、視聴者に与える注意
喚起力の高い宣伝広告とを両立させる方法が求められて
いた。

【０００６】この発明はこのような課題を解決するため
になされたもので、番組本体と広告とを一つの番組とし
て予め作成しておくことで、スポンサー付きの番組を確
実に配信できるようにした番組配信方法を提供すること
を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係る番組配信方法は、番組の映像または音声中
に広告映像または広告音声を挿入した広告挿入番組を予
め作成し、作成した広告挿入番組を配信することを特徴
とする。なお、上記番組は音楽番組であり、その音楽番
組に他社の広告映像または広告音声が挿入されていても
よい。また、各番組毎にその番組を提供する広告主の広
告映像または広告音声が挿入されていてもよい。

【０００８】番組自体の中に広告が入っているので、視
聴者の選択に依存しないで確実に広告宣伝内容を視聴者
に伝えることができる。また、番組を運営者が異なる複
数のインターネットホームページ上で配信する場合で
も、番組自体と広告とが一体となっているので、面倒な
編集作業も１回行えばよく、品質レベルを統一すること
ができる。更に、番組自体の制作と同じファイル圧縮技
術で広告用映像、音声を製作できるので、例えばテレビ
放送向けに製作した高度な映像データを使用できる等、
単純なホームページ上画像による広告に比べ、映像制作
の自由度、質ともに遥かに優れた長時間ものが提供でき
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図１は本発明に係る番組配信
方法を適用したストリーミング方式の番組配信システム
の構成図である。

【００１０】番組配信システムは、視聴者側端末１と、
Ｗｅｂサーバー２と、ストリーミングサーバー３とがそ
れぞれインターネット４を介して接続されてなる。な
お、Ｗｅｂサーバー２とストリーミングサーバー３とは
同一の場所に設置されていてもよい。この場合、Ｗｅｂ
サーバー２とストリーミングサーバー３とはインターネ
ット４を介することなく接続されていてもよい。また、
Ｗｅｂサーバー２にストリーミングサーバー３の機能を
備える構成であってもよい。

【００１１】視聴者側端末１は、例えばパーソナルコン
ピュータを用いて構成される。このパーソナルコンピュ
ータには、ＷＷＷブラウザソフト１ａと、画像・音声・
テキスト等を含むマルチメディアのストリーミングデー
タを再生するためのストリーム再生ソフト（プレーヤー
ソフト）１ｂとがインストールされている。

【００１２】Ｗｅｂサーバー２は、例えばサーバー用コ
ンピュータを用いて構成される。このＷｅｂサーバー２
は、ホームページ用ファイル２ａと、番組配信制御手段
２ｂとを備える。Ｗｅｂサーバー２は、視聴者側端末１
からのアクセスに対してホームページ用ファイルを提供
する。視聴者側端末１は、ＷＷＷブラウザソフトを介し
てホームページの内容を画像表示装置に表示する。

【００１３】ここで、Ｗｅｂサーバー２は、例えば音楽
番組を提供するサーバーであるものとする。このＷｅｂ
サーバー２は、提供できる音楽番組（番組タイトル）を
紹介するとともに視聴者が希望する音楽番組を選択させ
るためのメニュー画面を含むホームページを視聴者側端
末１へ供給する。なお、番組（番組タイトル）とともに
その番組の提供者（スポンサー）名を表示させるように
してもよい。Ｗｅｂサーバー２内の番組配信制御手段２
ｂは、視聴者によって番組の選択がなされると、選択さ
れた番組と配信先とを指定する情報をストリーミングサ
ーバー３へ供給する。

【００１４】なお、Ｗｅｂサーバー２は、視聴者が利用
できるデータ通信速度を選択指定するためのメニュー画
面を視聴者側へ提供して、データ通信速度を指定させる
ようにしてもよい。Ｗｅｂサーバー２は、視聴者によっ
てデータ通信速度が指定された場合には、そのデータ通
信速度をストリーミングサーバー３へ供給する。

【００１５】ストリーミングサーバー３は、例えばサー
バー用コンピュータを用いて構成される。ストリーミン
グサーバー３は、各番組毎に、及び必要に応じて各通信
速度（例えば５６Ｋｂｐｓアナログモデム用、６４Ｋｂ
ｐｓデジタル回線用、１００Ｋｂｐｓ以上の高速デジタ
ル回線用など）毎にストリーミングデータ３ａ〜３ｎを
備える。ストリーミングデータは、音声を含むビデオ映
像をデジタルデータに変換し、所定のアルゴリズムでデ
ータ圧縮したものである。ストリーミングサーバー３
は、Ｗｅｂサーバー２から番組と配信先とを指定する情
報が供給されると、指定された番組で且つ指定された通
信速度のストリーミングデータを指定された配信先へ供
給する。

【００１６】視聴者側端末１は、ストリーミングサーバ
ー３から供給されたストリーミングデータを順次再生す
る。これにより、映像と音声とからなる音楽番組の再生
がなされる。なお、プレーヤーソフトは、予め設定した
データ量のストリーミングデータをメモリ等に一時記憶
させた後に（バッファリング）、ストリーミングデータ
を順次再生する。これにより、ネットワークの混雑等に
よってストリーミングデータの供給が一時的に途切れた
り、データ通信速度が一時的に低下した場合でも、途切
れのない安定した再生ができる。

【００１７】ここで、ストリーミングサーバー３に格納
されている各ストリーミングデータ３ａ〜３ｎは各番組
毎に作成されたものである。そして、各ストリーミング
データ３ａ〜３ｎは、音楽番組の本編映像および本編音
声と、広告映像および広告音声とが１つのファイルとし
て作成されている。例えば、番組の前に広告（コマーシ
ャル）を配信する順序である場合には、広告のストリー
ミングデータに続いて番組本体のストリーミングデータ
が記録されている。また、演奏と演奏の間に広告（コマ
ーシャル）を流す場合には、そのような順序にストリー
ミングデータを製作している。さらに、番組の最初と最
後に広告（コマーシャル）を流す場合には、そのような
順序にストリーミングデータを製作している。言い換え
れば、各番組毎に広告が挿入された番組（広告挿入番
組）を予め作成し、そのストリーミングデータを各番組
毎に用意している。したがって、視聴者が希望した番組
のストリーミングデータを配信するだけで、広告が挿入
された番組（広告挿入番組）を提供することができる。
なお、広告は、当該音楽媒体の宣伝とは無関係な任意の
広告であってもよい。

【００１８】なお、広告（コマーシャル）映像（音声を
含む）は、例えばテレビ放映で使用した映像（テレビＣ
Ｍ映像）を流用することもできる。具体的には、テレビ
ＣＭ映像をデジタルデータ化し、圧縮することで広告
（コマーシャル）用のストリーミングデータを作成する
ことができる。

【００１９】また、音楽番組の本編映像中の一部にスポ
ンサー名やロゴ等を入れたものをストリーミングデータ
として予め作成しておくようにしてもよい。これによ
り、本編映像中の一部にスポンサー名やロゴ等が挿入さ
れた映像を配信することができる。広告は、番組映像の
一部に重ねて入れることもできる。例えば、番組映像の
下方に、帯状の静止画像でほぼ番組全長にわたり固定的
に表示させるようにしてもよい。この場合、番組映像に
対してあまり広告が目立ちすぎると、却って視聴者にマ
イナスの印象を与えかねないので、完全不透明映像とし
て番組映像の一部を覆うよりは、広告自体の透明度を２
０％ないし６０％位の範囲にし、広告を透かして背後の
映像が若干見える位にすると、視聴者にあまり違和感を
感じさせないで済むので好ましい。

【００２０】図２は番組再生中の画面の説明図である。
視聴者側端末１の画像表示装置には、番組提供者のホー
ムページ１１が表示されるとともに、ストリーミングプ
レーヤーの画像１２が表示される。そして、ストリーミ
ングプレーヤーの画像１２に、番組の映像が再生され、
図示しないスピーカ等を介して音声が再生される。これ
により、視聴者は所望した番組を視聴することができ
る。なお、視聴者の操作によってホームページ１１を表
示させないようにしたり、ストリーミングプレーヤーの
画像１２の大きさを変更したり、再生音量を調整したり
することができる。

【００２１】また、番組提供者のホームページ１１の画
像中に、テロップＣＭを表示させたり、放映中の音楽や
演奏者等に関する説明を表示させたりするようにしても
よい。

【００２２】ストリーミング技術を利用した場合は、次
のような利点がある。数十分というような長時間の動画
広告も見せることができ、そのために視聴者が長時間待
つ必要がない。また、ホームページ自体の容量が増加す
ることもない。ストリーミングプレーヤーの画像を画面
一杯に拡大しても広告が隠されることがない。

【００２３】以上、ストリーミング技術を利用してコマ
ーシャル（広告）の入った番組（コンテンツ）を配信す
る方法について説明したが、ダウンロード方式によって
コマーシャル（広告）の入った番組（コンテンツ）を配
信してもよい。

【００２４】図３は本発明に係る番組配信方法を適用し
たダウンロード方式の番組配信システムの構成図であ
る。ダウンロード方式の番組配信システムは、視聴者側
端末１０とＷｅｂサーバー２０とがインターネット４を
介して接続されてなる。

【００２５】視聴者側端末１０は、例えばパソコン等を
用いて構成されており、ＷＷＷブラウザソフト１０ａと
再生ソフト１０ｂとを備える。再生ソフト１０ｂは、圧
縮された映像データおよび圧縮された音声データを再生
するためのプレーヤーソフトである。

【００２６】Ｗｅｂサーバー２０は、サーバー用コンピ
ュータシステムを用いて構成されており、ホームページ
用ファイル２１と、各番組データファイル２２ａ〜２２
ｎを備える。Ｗｅｂサーバー２０は、視聴者側端末１０
からのアクセスに対してホームページ用ファイルを提供
する。視聴者側端末１は、ＷＷＷブラウザソフトを介し
てホームページの内容を画像表示装置に表示させる。こ
のホームページには、番組（番組タイトル）と番組を選
択するためのメニューが含まれている。Ｗｅｂサーバー
２０は、視聴者によって番組の選択指定がなされると、
指定された番組の番組データファイルをファイル転送プ
ロトコル（ＦＴＰ）に基づいて視聴者側端末１０へ送信
する。

【００２７】視聴者側端末１０は、Ｗｅｂサーバー２０
から送信された番組データファイルを全て受信した後に
（ダウンロードが完了した後に）、再生ソフト１０ｂに
よってダウンロードした番組を再生する。これにより、
視聴者が指定した番組を視聴することができる。

【００２８】ここで、番組データファイルには、番組本
体のデータと広告に係るデータとが含まれている。番組
データファイルは、例えば音楽１曲単位で、圧縮された
映像データおよび圧縮された音声データが格納されてい
る。したがって、この番組データファイルを再生するこ
とによって、視聴者は広告を含めて番組を視聴すること
になる。なお、広告は、番組の内容とは無関係な任意の
広告であってもよい。

【００２９】ダウンロード方式の場合、ダウンロードに
時間がかかる欠点はあるが、通信速度の変動（インター
ネットの混雑具合）に影響されずに、安定した品質の映
像および音声を得られるという利点がある。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る番組配
信方法は、番組の映像または音声中に広告映像または広
告音声を挿入した広告挿入番組を予め作成し、作成した
広告挿入番組を配信するようにしたので、番組自体の中
に広告が入ることになり、視聴者の選択に依存しないで
確実に広告宣伝内容を視聴者に伝えることができる。

【００３１】また、運営者が異なる複数のインターネッ
トホームページ上で番組を配信する場合でも、番組自体
と広告とが一体となっているので、面倒な編集作業も１
回行えばよく、品質レベルを統一することができる。

【００３２】更に、番組自体の制作と同じファイル圧縮
技術で広告用映像、音声を製作できるので、例えばテレ
ビ放送向けに製作した高度な映像データを使用できる
等、単純なホームページ上画像による広告に比べ、映像
制作の自由度、質ともに遥かに優れた長時間ものが提供
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る番組配信方法を適用したストリー
ミング方式の番組配信システムの構成図

【図２】番組再生中の画面の説明図

【図３】本発明に係る番組配信方法を適用したダウンロ
ード方式の番組配信システムの構成図

【符号の説明】

１，１０…視聴者側端末、１ａ，１０ａ…ＷＷＷブラウ
ザソフト、１ｂ…ストリーム再生ソフト、２，２０…Ｗ
ｅｂサーバー、２ａ，２１…ホームページ用ファイル、
３…ストリーミングサーバー、３ａ〜３ｎ…ストリーミ
ングデータ、４…インターネット、１０ｂ…再生ソフ
ト、１１…番組提供会社のホームページ、１２…ストリ
ーミングプレーヤーの画像、２２ａ〜２２ｎ…番組デー
タファイル。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ１０Ｋ 15/02 Ｇ１０Ｋ 15/02

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インターネット上で一般視聴者向けに番
   組を配信するにあたり、その番組の映像または音声中に
   広告映像または広告音声を挿入した広告挿入番組を予め
   作成し、作成した広告挿入番組を配信することを特徴と
   する番組配信方法。
2. 【請求項２】 前記番組はストリーミング方式の配信シ
   ステムにて一般視聴者に配信されることを特徴とする請
   求項１に記載の番組配信方法。
3. 【請求項３】 前記番組は音楽番組であり、その音楽番
   組に他社の広告映像または広告音声が挿入されているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の番組配信方法。
4. 【請求項４】 各番組毎にその番組を提供する広告主の
   広告映像または広告音声が挿入されていることを特徴と
   する請求項１に記載の番組配信方法。
5. 【請求項５】 前記一般消費者に対し、前記番組を無料
   で配信することを特徴とする請求項１に記載の番組配信
   方法。
6. 【請求項６】 前記広告映像は、番組映像の一部に重ね
   て、番組映像の開始から終了までのほぼ全長にわたり、
   静止画像により固定的に表示されることを特徴とする請
   求項１に記載の番組配信方法。
7. 【請求項７】 前記広告映像は、完全な不透明ではな
   く、背後の番組映像が若干透けて見える程度の半透明の
   静止画像により固定的に表示されることを特徴とする請
   求項１に記載の番組配信方法。
8. 【請求項８】 前記広告映像は、番組内の適宜個所で、
   番組映像または音声に替えて挿入することを特徴とする
   請求項１に記載の番組配信方法。