JP2002093622A - インダクタ素子 - Google Patents

インダクタ素子

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JP2002093622A
JP2002093622A JP2000281545A JP2000281545A JP2002093622A JP 2002093622 A JP2002093622 A JP 2002093622A JP 2000281545 A JP2000281545 A JP 2000281545A JP 2000281545 A JP2000281545 A JP 2000281545A JP 2002093622 A JP2002093622 A JP 2002093622A
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spiral
wiring
insulating layer
trench
inductor element
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JP2000281545A
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English (en)
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Toshibumi Nakatani
俊文 中谷
Toshiaki Ando
敏晃 安藤
Makoto Sakakura
真 坂倉
Yukio Hiraoka
幸生 平岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインダクタ素子の構成では、渦巻き型
配線とシリコン基板との間に発生する寄生容量Cpおよ
びシリコン基板中を流れる渦巻き型配線間の抵抗成分R
pを十分に抑制することができなかった。 【解決手段】 半導体基板上に絶縁層を介して形成され
た渦巻き型配線の隣り合う配線間およびその渦巻き型配
線の外周に対応する半導体基板の位置に、渦巻き型配線
を包囲するように渦巻き状のトレンチを形成し、そのト
レンチの内部に絶縁性物質を充填した構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波領域におい
て使用されるインダクタ素子、特に高周波で動作する集
積回路が形成された半導体基板上に形成された、いわゆ
るオンチップタイプのインダクタ素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話や携帯端末(PDA)に
代表される移動体通信機器の技術革新は急激に進歩して
おり、機器の高機能化、小型軽量化に応えるための半導
体集積回路の小型高集積化、低消費電力化への取り組み
が急ピッチで進んでいる。
【0003】マイクロウェーブ領域の高周波で動作する
システムにはインダクタやキャパシタのような受動素子
が従来外付け部品として使用されてきたが、これらの外
付け部品の高集積化や半導体チップへの内蔵による携帯
機器の小型軽量化が強く要望されている。
【0004】しかしながらシリコン基板上に絶縁層を介
してインダクタを形成した場合、シリコン基板は導電体
として作用するためインダクタを構成する配線とシリコ
ン基板との間に寄生容量が発生し、高周波で入力される
信号のシリコン基板への洩れ経路を形成することにな
り、性能を劣化させる要因となっている。これを解決す
るために従来トランジスタの素子間の分離に用いられた
トレンチを応用する技術が報告されている。
【0005】図9(a),(b),(c)はこのような
従来のインダクタ素子の一例を示すものであり、図に示
すように不純物がドープされたシリコン基板1の表面に
は一定の深さと一定の幅を有するトレンチ2が形成され
ている。このトレンチ2が形成されたシリコン基板1の
表面には第1の絶縁層3が形成され、この第1の絶縁層
3上にはAl等の導電膜よりなる引き出し配線4が形成
されている。この引き出し配線4の一部を覆って第1の
絶縁層3の上には第2の絶縁層5が形成され、この第2
の絶縁層5上にはインダクタを構成するAl等の導電膜
よりなる渦巻き型配線6が形成されている。
【0006】この渦巻き型配線6の内側端の内部接点6
aは第2の絶縁層5を貫通して形成されたプラグ7によ
って引き出し配線4に接続されていて引き出し配線4は
外部の入力または出力端子(図示せず)に接続される。
【0007】一方渦巻き型配線6の外側端は外部接点6
bを形成しており、渦巻き型配線6の側方にはグランド
電極8が設けられている。
【0008】上記従来のインダクタ素子の構成において
トレンチ2には導電率が低い絶縁物質が充填されていて
インダクタを構成する導電体と基板間に発生する寄生容
量を小さくし、また基板への洩れ電流を防止している。
【0009】なお、図9(c)は図9(a)に示す平行
して形成されているトレンチ2に直交してトレンチ2a
が設けられている場合を示すものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のインダクタ素子の構成では、トレンチ2が平行に形成
されている場合、トレンチ2に垂直に交差する渦巻き型
配線6どうしの分離が弱く、図10に示すように渦巻き
型配線6とシリコン基板1との間に発生する寄生容量C
pおよびシリコン基板1中を流れる渦巻き型配線6間の
抵抗成分Rpをトレンチ2,2a(図示せず)によって
十分に抑制することができないという課題がある。
【0011】また図9(c)のように格子状に形成した
トレンチ2,2aはその交差部において充填されている
絶縁物質の平面性が悪く、半導体基板の平坦性を低下さ
せるという課題を有している。
【0012】本発明は上記課題を解決するものであり、
インダクタ素子を形成する渦巻き型配線間を効率よく分
離することができ、したがって信号の損失を低減するこ
とができるインダクタ素子を提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、半導体基板上に絶縁層を介して形成された
渦巻き型配線の隣り合う配線間およびその渦巻き型配線
の外周に対応する半導体基板の位置に、渦巻き型配線を
包囲するように渦巻き状のトレンチを形成し、そのトレ
ンチの内部に絶縁性物質を充填した構成を有するもので
あり、オンチップタイプのインダクタ素子の配線間の分
離を大きくすることができるため、信号の半導体基板へ
のリークを低減し、また信号のシリコン基板における損
失を低減することが可能となる。
【0014】本発明の請求項1に記載の発明は、半導体
基板上に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層上に
形成された引き出し配線と、その引き出し配線の上面に
形成された第2の絶縁層と、第2の絶縁層上に引き出し
配線の一部と導電性のプラグで電気的に接続して形成さ
れた渦巻き型配線と、渦巻き型配線の隣り合う配線間お
よび渦巻き型配線の外周に対応する半導体基板の位置に
形成された渦巻き状のトレンチと、トレンチの内部に充
填された絶縁性物質とを備えるものであり、半導体基板
との寄生容量を大幅に低減することができとともに信号
の半導体基板へのリークを低減し、また信号のシリコン
基板における損失を低減することが可能となる。
【0015】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のインダクタ素子に関し、絶縁性物質が充填さ
れた渦巻き状のトレンチが、半導体基板上に形成されて
いる渦巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型配線
の外周に対応する半導体基板の位置に複数本平行して形
成されていることを特徴とするものであり、配線間のよ
り効果的な分離を得ることができる。
【0016】本発明の請求項3に記載の発明は、半導体
基板上に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層上に
形成された引き出し配線と、その引き出し配線の上面に
形成された第2の絶縁層と、その第2の絶縁層上に引き
出し配線の一部と導電性のプラグで電気的に接続して形
成された渦巻き型配線と、渦巻き型配線の直下および渦
巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型配線の外周
に対応する半導体基板の位置に複数本形成された渦巻き
状のトレンチと、トレンチの内部に充填された絶縁性物
質とを備えるものである。
【0017】本発明の請求項4に記載の発明は、半導体
基板上に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層上に
形成された引き出し配線と、その引き出し配線の上面に
形成された第2の絶縁層と、その第2の絶縁層上に引き
出し配線の一部と導電性のプラグで電気的に接続して形
成された渦巻き型配線と、渦巻き型配線の隣り合う配線
間および渦巻き型配線の外周に対応する半導体基板の位
置に複数本形成された渦巻き状のトレンチと、渦巻き型
配線直下に対応する半導体基板の位置に渦巻き型配線の
渦巻き方向に対してほぼ直交して複数個並列して形成さ
れたドミノ型トレンチと、トレンチの内部に充填された
絶縁性物質とを備えるものであり、シリコン基板に流れ
る渦電流を低減することができ、インダクタに流れる信
号成分の損失を低減できる。
【0018】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
4に記載のインダクタ素子に関し、渦巻き型配線が直角
に曲がる隅部直下に対応する半導体基板に形成する各ト
レンチの形状を、渦巻き型配線直下に設けられたドミノ
型トレンチに対して異なる長さまたは異なる角度で形成
したことを特徴とするものである。
【0019】本発明の請求項6に記載の発明は、半導体
基板上に形成された第1の絶縁層と、第1の絶縁層上に
形成された引き出し配線と、その引き出し配線の上面に
形成された第2の絶縁層と、その第2の絶縁層上に引き
出し配線の一部と導電性のプラグで電気的に接続して形
成された渦巻き型配線と、渦巻き型配線の隣り合う配線
間および渦巻き型配線の外周に対応する半導体基板の位
置に複数本形成された渦巻き状のトレンチと、渦巻き型
配線直下に対応する半導体基板の位置に形成された複数
本の渦巻き状のトレンチおよび渦巻き型配線の渦巻き方
向に対してほぼ直交して複数個並列して形成された複数
のドミノ型トレンチと、トレンチの内部に充填された絶
縁性物質とを備えるものである。
【0020】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1から6のいずれかに記載のインダクタ素子に関し、渦
巻き状のトレンチが平面構造において渦巻き型配線を渦
巻き状に包囲する形状で形成されているものである。
【0021】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
1から7のいずれかに記載のインダクタ素子に関し、ト
レンチの下層に絶縁層を設けたものである。
【0022】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1から7のいずれかに記載のインダクタ素子に関し、ト
レンチの下部領域に空乏層を設けたものである。
【0023】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項1から9のいずれかに記載のインダクタ素子に関し、
トレンチがその平面的構造において交差またはT字型交
点を形成させない構成とするものであり、トレンチの交
差部におけるシリコン基板の平坦性を向上させることに
より配線間の分離をより確実なものとすることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態におけるインダクタ素子の構成を説明する平面
図(a)および図1(a)のA−A線における断面図
(b)であり、図に示すように不純物がドープされたシ
リコン基板11の表面に所定の深さおよび所定の幅を有
する渦巻き状トレンチ12を形成し、その内部に酸化膜
SiO2を形成した後、絶縁性物質を充填する。
【0026】つぎにこの渦巻き状トレンチ12が形成さ
れたシリコン基板11の表面に第1の絶縁層13を被覆
し、その第1の絶縁層13の表面にAl等の金属膜より
なる引き出し配線14を形成する。
【0027】さらにこの引き出し配線14をその端子部
14aを残して第2の絶縁層15により被覆し、端子部
14a上にタングステン等よりなるプラグ17を埋め込
んだのち、この第2の絶縁層15の上面にインダクタを
構成するAl等の金属膜よりなる渦巻き型配線16を形
成し、さらにその上面に保護層18を形成する。
【0028】この渦巻き型配線16はその内周端にプラ
グ17を介して引き出し配線14の端子部14aと接続
する内部端子16aと、外周端部に外部端子16bとを
備えている。
【0029】外部端子16bと引き出し配線14は外部
の入出力端子(図示せず)に接続される。
【0030】図1(a)より明らかなように本実施の形
態における渦巻き状トレンチ12はインダクタを構成す
る渦巻き型配線16の配線間および渦巻き型配線16の
外周に対応するシリコン基板11の内部に渦巻き型配線
16を完全に包囲するように形成されている。
【0031】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線16の配線間に渦巻き状トレンチ12を形成し、
その内部に絶縁性物質を充填しているために渦巻き型配
線16を流れる信号がシリコン基板11を介して隣接す
る渦巻き型配線16へ洩出することを防止でき、それに
よりインダクタに流れる信号成分のシリコン基板での損
失を低減することができる。
【0032】(実施の形態2)次に本発明の第2の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0033】図2(a)、(b)は第2の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が第1の実施の形態と異
なる点は、渦巻き型配線16の配線間および渦巻き型配
線16の外周に対応するシリコン基板11の内部に複数
の渦巻き状トレンチ22を形成した点である。
【0034】このように本実施の形態によれば、上記第
1の実施の形態において得られる効果に加えてさらに配
線間の分離効果を大きくすることができる。
【0035】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0036】図3(a)、(b)は第3の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が第1、第2の実施の形
態と異なる点は渦巻き型配線16の配線間および渦巻き
型配線16の外周に対応するシリコン基板11の内部に
複数の渦巻き状トレンチ32と、渦巻き型配線16の直
下に対応するシリコン基板11の内部に渦巻き状トレン
チ33とを形成した点である。
【0037】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線間の分離をより効果的に行うことができる。
【0038】(実施の形態4)次に本発明の第4の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0039】図4(a)、(b)は第4の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が上記本発明の各実施の
形態と異る点は、渦巻き型配線16の配線間および渦巻
き型配線16の外周に対応するシリコン基板11の内部
に複数の渦巻き状トレンチ42と、渦巻き型配線16の
直下に対応するシリコン基板11の内部に渦巻き状トレ
ンチ42に対して垂直状に並列して形成された複数のド
ミノ型トレンチ43を有する点である。
【0040】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線16の配線間に渦巻き状トレンチ42を形成し、
その内部に絶縁性物質を充填しているために渦巻き型配
線16を流れる信号がシリコン基板を介して隣接する渦
巻き型配線16へ洩出することを低減でき、それにより
インダクタに流れる信号成分の損失を低減できる。さら
に渦巻き型配線16の直下に絶縁性物質が充填された複
数のドミノ型トレンチ43を形成することにより、イン
ダクタより発生する磁束に起因するシリコン基板に流れ
る渦電流を低減することができ、それによりインダクタ
に流れる信号成分の損失を低減することが可能となる。
【0041】(実施の形態5)次に本発明の第5の実施
の形態について説明する。本実施の形態は第4の実施の
形態において渦巻き型配線16の角部にもトレンチを形
成したものである。
【0042】図5(a)、(b)、(c)はその構成を
示すものであり、渦巻き型配線16の角部を拡大して示
している。
【0043】図5(a)に示すように本実施の形態で
は、渦巻き型配線16が直角に曲がる隅部にドミノ型ト
レンチ43に対して45度の角度で複数の長さの異なる
隅トレンチ53aを形成している。
【0044】また、図5(b)はこの隅部の隅トレンチ
53bを隅部の対角線上に形成した1本のトレンチとド
ミノ型とレンチ43と平行に異なる長さで形成した複数
の短いトレンチとから構成したものである。
【0045】また、図5(c)は図5(a)と図5
(b)に示した隅部のトレンチ構造を複合した形状の隅
トレンチ53cを設けたものである。
【0046】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線16が直角に曲がる隅部の直下に位置するシリコ
ン基板中にも隅トレンチ53を形成しているために隅部
における信号の洩れ成分によって発生する渦電流を効果
的に阻止することができる。
【0047】(実施の形態6)次に本発明の第6の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0048】図6(a)、(b)は第6の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が上記本発明の各実施の
形態と異る点は、渦巻き型配線16の配線間および渦巻
き型配線16の外周に対応するシリコン基板11の内部
に複数の第1の渦巻き状トレンチ62と、渦巻き型配線
16の直下に対応するシリコン基板11の内部に複数の
第2の渦巻き状トレンチ63と、渦巻き状トレンチ62
に対して垂直状に並列して形成された複数のドミノ型ト
レンチ64を形成した点である。
【0049】なお、本実施の形態においても上記第5の
実施の形態におけるインダクタ素子と同様に渦巻き型配
線16の隅部に角トレンチを設けることができる。
【0050】このように本実施の形態によれば、上記第
3、第4の実施の形態において得られる効果を更に高め
ることが可能となる。
【0051】(実施の形態7)次に本発明の第7の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0052】図7(a)、(b)は第7の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が本発明の第1の実施の
形態と異る点は、本実施の形態においてp型ウェル層7
1内に形成した渦巻き状トレンチ72の下方のシリコン
基板11に絶縁層としてSiO2よりなる埋め込み酸化
層73を形成した点である。
【0053】なお、絶縁層としてSiO2等の酸化物以
外にSiN等の窒化物を用いることも可能である。
【0054】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線16の配線間に位置するシリコン基板中に渦巻き
状トレンチ72を形成し、その内部に絶縁性物質を充填
するとともに渦巻き状トレンチ72の下部に形成された
埋め込み酸化層73により、渦巻き型配線16を流れる
信号がp型ウェル層71を介して隣接する渦巻き型配線
へ洩出することを阻止することができ、それによりイン
ダクタに流れる信号成分のシリコン基板での損失を低減
できる。
【0055】(実施の形態8)次に本発明の第8の実施
の形態について第1の実施の形態と同一部分には同一番
号を付して説明する。
【0056】図8(a)、(b)は第8の実施の形態に
おけるインダクタ素子の構成を示す平面図(a)と断面
図(b)であり、本実施の形態が本発明の第1の実施の
形態と異る点は、本実施の形態においてn型ウェル層8
1内に形成した渦巻き状トレンチ82の下方のシリコン
基板11にn型空乏層83を形成した点である。
【0057】このように本実施の形態によれば、渦巻き
型配線16の配線間に位置するシリコン基板中に渦巻き
状トレンチ82を形成し、その内部に絶縁性物質を充填
するとともに渦巻き状トレンチ82の下部に形成された
n型空乏層83により、渦巻き型配線16を流れる信号
がn型ウェル層81介して隣接する渦巻き型配線へ洩出
することを阻止することができ、それによりインダクタ
に流れる信号成分のシリコン基板での損失を低減でき
る。
【0058】
【発明の効果】上記実施の形態より明らかなように本発
明は、渦巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型配
線の外周に対応するシリコン基板の位置に高い絶縁性を
有する渦巻き状のトレンチを配設するものであり、した
がって渦巻き型配線間の寄生容量を低減することがで
き、渦巻き型配線内を伝送する信号がシリコン基板中へ
漏洩することがないのでシリコン基板の抵抗成分による
信号の伝送ロスを低減することが可能となり、電気的特
性に優れたインダクタ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、本発明の第1の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図2】(a)、(b)は、本発明の第2の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図3】(a)、(b)は、本発明の第3の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図4】(a)、(b)は、本発明の第4の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図5】(a)、(b)、(c)は、本発明の第5の実
施の形態における渦巻き型配線とドミノ型トレンチの配
置状態を示す断面図
【図6】(a)、(b)は、本発明の第6の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図7】(a)、(b)は、本発明の第7の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図8】(a)、(b)は、本発明の第8の実施の形態
におけるインダクタ素子の構成を示す透視平面図および
断面図
【図9】(a)、(b)、(c)は、従来のインダクタ
素子の構成を示す透視平面図および断面図および格子状
に形成されたトレンチの平面図
【図10】従来のインダクタ素子における課題を説明す
る概略断面図
【符号の説明】
11 半導体基板(シリコン基板) 12 渦巻き状トレンチ 13 第1の絶縁層 14 引き出し配線 14a 端子部 15 第2の絶縁層 16 渦巻き型配線 17 プラグ
フロントページの続き (72)発明者 坂倉 真 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 平岡 幸生 京都府長岡京市神足焼町1 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5E070 AA01 AB03 CB02 CB12 5F032 AA35 AA44 AA70 BA01 BA05 BB03 CA14 DA78 5F038 AZ04 BH10 CA09 EZ06 EZ20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された第1の絶縁層
    と、前記第1の絶縁層上に形成された引き出し配線と、
    前記引き出し配線の上面に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に前記引き出し配線の一部と導電性
    のプラグで電気的に接続して形成された渦巻き型配線
    と、前記渦巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型
    配線の外周に対応する前記半導体基板の位置に形成され
    た渦巻き状のトレンチと、前記トレンチの内部に充填さ
    れた絶縁性物質とを有するインダクタ素子。
  2. 【請求項2】 絶縁性物質が充填された渦巻き状のトレ
    ンチが、半導体基板上に形成されている渦巻き型配線の
    隣り合う配線間および渦巻き型配線の外周に対応する前
    記半導体基板の位置に複数本平行して形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のインダクタ素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に形成された第1の絶縁層
    と、前記第1の絶縁層上に形成された引き出し配線と、
    前記引き出し配線の上面に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に前記引き出し配線の一部と導電性
    のプラグで電気的に接続して形成された渦巻き型配線
    と、前記渦巻き型配線の直下および前記渦巻き型配線の
    隣り合う配線間および渦巻き型配線の外周に対応する前
    記半導体基板の位置に複数本形成された渦巻き状のトレ
    ンチと、前記トレンチの内部に充填された絶縁性物質と
    を有するインダクタ素子。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に形成された第1の絶縁層
    と、前記第1の絶縁層上に形成された引き出し配線と、
    前記引き出し配線の上面に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に前記引き出し配線の一部と導電性
    のプラグで電気的に接続して形成された渦巻き型配線
    と、前記渦巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型
    配線の外周に対応する前記半導体基板の位置に複数本形
    成された渦巻き状のトレンチと、前記渦巻き型配線直下
    に対応する前記半導体基板の位置に前記渦巻き型配線の
    渦巻き方向に対してほぼ直交して複数個並列して形成さ
    れたドミノ型トレンチと、前記トレンチの内部に充填さ
    れた絶縁性物質とを有するインダクタ素子。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のインダクタ素子の構成
    において、渦巻き型配線が直角に曲がる隅部直下に対応
    する半導体基板に形成する各トレンチの形状を、前記渦
    巻き型配線直下に設けられたドミノ型トレンチに対して
    異なる長さまたは異なる角度で形成したことを特徴とす
    るインダクタ素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に形成された第1の絶縁層
    と、前記第1の絶縁層上に形成された引き出し配線と、
    前記引き出し配線の上面に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に前記引き出し配線の一部と導電性
    のプラグで電気的に接続して形成された渦巻き型配線
    と、前記渦巻き型配線の隣り合う配線間および渦巻き型
    配線の外周に対応する前記半導体基板の位置に複数本形
    成された渦巻き状のトレンチと、前記渦巻き型配線直下
    に対応する前記半導体基板の位置に形成された複数本の
    渦巻き状のトレンチおよび前記渦巻き型配線の渦巻き方
    向に対してほぼ直交して複数個並列して形成された複数
    のドミノ型トレンチと、前記トレンチの内部に充填され
    た絶縁性物質とを有するインダクタ素子。
  7. 【請求項7】 渦巻き状のトレンチは、平面構造におい
    て渦巻き型配線を渦巻き状に包囲する形状で形成されて
    いることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    のインダクタ素子。
  8. 【請求項8】 トレンチの下層に絶縁層を設けたことを
    特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインダク
    タ素子。
  9. 【請求項9】 トレンチの下部領域に空乏層を設けたこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のイン
    ダクタ素子。
  10. 【請求項10】 トレンチは、その平面的構造において
    交差またはT字型交点を形成させない構成であることを
    特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のインダク
    タ素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006013111A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 磁気コアを有するオンチップ・インダクタ
CN100375283C (zh) * 2003-05-29 2008-03-12 三菱电机株式会社 半导体装置
KR100842475B1 (ko) * 2006-12-28 2008-07-01 동부일렉트로닉스 주식회사 반도체 소자의 스파이럴 인덕터의 형성 방법
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