JP2002090516A - 再帰反射シート - Google Patents

再帰反射シート

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JP2002090516A
JP2002090516A JP2000280076A JP2000280076A JP2002090516A JP 2002090516 A JP2002090516 A JP 2002090516A JP 2000280076 A JP2000280076 A JP 2000280076A JP 2000280076 A JP2000280076 A JP 2000280076A JP 2002090516 A JP2002090516 A JP 2002090516A
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transparent film
retroreflective sheet
weight
resin
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JP2000280076A
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Yukio Yokoyama
幸夫 横山
Osamu Tanaka
修 田中
Kodai Ishihara
剛大 石原
Hiroki Nakazawa
広樹 中沢
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Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】情報伝達のための優れた視認性を有する文字や
模様を容易に且つ安価に形成でき、且つ使用中にフィル
ム層が剥がれ難い再帰反射シートを提供すること。 【解決手段】本発明は、反射基板上に、該反射基板の反
射光と異なる色に着色された接着剤つき透明フィルム層
が剥離可能に設けられ、該透明フィルム層の一部を、該
透明フィルム層により所望の形状が形成されるように切
り取って使用される再帰反射シートであって、上記透明
フィルム層と反射基板との剥離力を、切り取り時に7N
/25mm以上とし、該透明フィルム層のヤング率を
0.2GPa以上3.0GPa未満、引張強度を30M
Pa以上かつ伸びを50%以上としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は再帰反射シート、詳
しくは、道路標識・案内標識・工事標識等の標識類、各
種看板等において有用な再帰反射シートに関する。
【0001】
【従来の技術】従来より、入射した光を光源方向に向け
て反射させる再帰反射シートは良く知られており、その
再帰反射性、夜間における優れた視認性を利用して種々
の技術分野で使用されている。たとえば、再帰反射シー
トを用いた道路標識、工事標識等は夜間等において、走
行する車両等のヘッドライト等の光源からの光を光源方
向、即ち走行する車両の方向へ向けて反射させ、標識の
視認者である車両の運転者に対し優れた視認性を提供
し、明確な情報伝達を可能にするという優れた特性を有
している。
【0002】このような再帰反射シートにおける情報伝
達のための文字や模様の形成は、反射基板に直接その文
字や模様をスクリーン印刷したり、又はその文字や模様
のフィルムを反射基板上に切り貼りすることにより行わ
れている。例えば、日本の警戒標識は、白地の再帰反射
シートに直接文字や模様をスクリーン印刷することによ
り形成されている。また、日本の高速道路の道路標識
は、緑地の反射基材を用い、一般道路の道路標識は、青
地の反射基板を用い、それぞれの反射基板上に白の再帰
反射シートの切り文字や模様を貼付することにより形成
されている。このような異なる作業の組み合わせにより
標識類を形成すると、文字や模様の形成に手間がかかっ
てしまう。そこで、切り貼りやスクリーン印刷の手間が
無く、例えばコンピューターカッティングマシン等で再
帰反射シート上に貼付された着色透明フィルムの一部を
切り剥がすことにより、情報伝達のための優れた視認性
を有する文字や模様を容易に形成できる再帰反射シート
が要望されている。しかし、フィルム層の一部を切り取
った再帰反射シートでは、一般にフィルム層の剥離力を
強くすると、フィルム層の剥離が困難なため、上記文字
や模様の形成が困難となり、また、フィルム層の一部を
剥離し易くして切り取りを容易にすると、使用中にフィ
ルム層が剥がれてしまうという問題がある。
【0003】また、上記のような再帰反射シートの従来
の技術としては、例えば、米国特許第4,268,11
7号明細書には、基材再帰反射シート上に、感圧接着剤
層及び感熱接着剤層の2種類の接着剤層を介してフィル
ム層が設けられた再帰反射シートが開示されており、ま
た、米国特許第4,085,314号明細書には、基材
再帰反射シート上に、接着剤層を介して被覆フィルム層
が設けられ、該被覆フィルム層に予め切りこみが設けら
れている再帰反射シートが開示されている。
【0004】しかし、2種類の接着剤層を使用した上記
の再帰反射シートは、製造の際に接着剤層形成のため二
工程を設けなくてはならず、さらに適切な2種類の接着
剤を選定する必要があるという問題があった。また、本
再帰反射シートは、製造者が切りこみの無い積層物とし
て使用者に提供し、カッティングマシン等で使用者が自
由に必要な表示をカッティングによって形成する用途に
も用いられ、そのような用途には、予め被覆フィルムに
予め切りこみを設けておくこと方法は不適当であった。
【0005】本発明者らは、前記問題を解決するために
特願平11−55485号において、特定の性質を持つ
感圧接着剤層を設けることにより、反射基板との剥離力
が剥離時には小さく、その後の押圧によって表示部分の
み強固に基板に接着させることができる着色透明フィル
ムを提案した。しかしながら該先行出願のフィルムは前
記問題を解決することができたが、特別な感圧接着剤を
必要とし、また、不用部分を剥離後、表示部分を押圧し
て基体に密着する工程が必要であった。
【0006】従って、本発明の目的は、情報伝達のため
の優れた視認性を有し、文字や模様を容易に且つ安価に
形成できる、反射基板上に透明フィルム層が接着剤の層
を介して剥離可能に設けられ、該透明フィルム層の一部
を、該透明フィルム層により所望の形状が形成されるよ
うに切り取って使用される再帰反射シートを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、反射基板上
に、該反射基板の反射光と異なる色に着色された接着剤
の層を介した透明フィルム層が剥離可能に設けられ、該
透明フィルム、接着剤の積層物の一部を、該透明フィル
ム層により所望の形状が形成されるように切り取って使
用される再帰反射シートであって、上記透明フィルム層
と反射基板との剥離力が、切り取り時に7N/25mm
以上とし、該透明フィルム層のヤング率を0.2GPa
以上3.0GPa未満とし、引張強度を30MPa以上
かつ伸びを50%以上としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の再帰反射シートをそ
の好ましい実施形態に基づいて図面を参照しながら詳細
に説明する。図1は本発明の再帰反射シートの第1実施
形態を示す概略断面図、図2は、図1の再帰反射シート
の一使用形態の要部を示す概略断面図、図3は本発明の
再帰反射シートの第2実施形態を示す概略断面図、図4
は図1の再帰反射シートの一使用形態を示す概略断面図
である。
【0009】第1実施形態の再帰反射シート1は、図1
に示すように反射基板2上に、該反射基板2の反射光と
異なる色に着色された透明フィルム層4が感圧接着剤の
層3を介して剥離可能に設けられたものである。
【0010】また、第1実施形態の再帰反射シート1は
図2に示すように、該透明フィルム層4の一部4’を、
該透明フィルム層4により所望の形状が形成されるよう
に切り取って使用されるものである。第1実施形態の所
望の上記形状は、図4に示すように、文字や模様等の情
報領域6が透明フィルム層4の一部4’を切り取って現
れた反射基板2の部分2’で形成され、背景領域7が透
明フィルム層4で形成される中抜きタイプ(ネガタイ
プ)のものである。尚、所望の上記形状は、背景領域7
が透明フィルム層4の一部4’を切り取って現れた反射
基板2の部分2‘で形成され、文字や模様等の情報領域
6が透明フィルム層4で形成される外抜きタイプ(ポジ
タイプ)のものであってもよい。
【0011】そして、第1実施態様に用いられる上記透
明フィルム層と上記反射基板との剥離力は、7〜30N
/25mm、好ましくは8〜20N/25mm、更に好
ましくは9〜15N/25mmである。剥離力が7N/
25mm未満であると、屋外等の過酷な環境条件下に曝
露された場合、透明フィルム層が剥離しやすくなるため
好ましくなく、該剥離力が30N/25mmを超えると
同様に透明フィルム層の一部分を切り取ってポジタイプ
のものとする際、情報領域以外の部分において、反射基
板表面を引っ張りすぎ、該表面を傷め、美麗な装飾性及
び視認性を損なってしまう。ここで、上記透明フィルム
層と上記反射基板との剥離力は、引っ張り試験機を用い
て、該透明フィルム層を感圧接着剤の層と一体にして、
該反射基板に対して180度方向となるように引っ張る
ことにより測定することができる。
【0012】第1実施形態に用いられる接着剤は、透明
フィルム層の全面に塗布されて接着剤の層を形成するも
のである。上記接着剤としては、一般にガラス転移温度
(Tg)が−100度C〜+50度C、特に−80度C
〜+20度Cの範囲内にある粘着性樹脂を主体として含
んでなる感圧接着剤が好適である。該感圧接着剤の例と
しては、上記の剥離力性能を発揮し、且つ透明フィルム
層における光の透過及び反射基板における光の反射を阻
害しないものであれば特に制限されず、例えば、(メ
タ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、フッ素系樹脂、
シリコーン系樹脂等が好ましい例として挙げられる。こ
れらの中でも、透明性、耐候性に優れ、比較的安価で加
工適正の優れている(メタ)アクリル系樹脂が特に好ま
しい。
【0013】このような(メタ)アクリル系樹脂として
は、たとえば、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリ
レート、n−ペンチルアクリレート、2−メチルブチル
アクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、イ
ソノニルアクリレート等のアクリル酸のC〜C12
ルキルエステルの少なくとも1種(モノマーA)とアク
リル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の官能基含
有アクリル系モノマーの少なくとも1種(モノマーB)
とをTgが前記の範囲内に入るような割合で共重合され
ることにより得られるものを挙げることができる。上記
モノマーAとモノマーBの共重合割合はモノマーA/モ
ノマーBの重量比で99.5/0.1〜70/30特に
99/1〜75/25の範囲内が好適である。粘着性樹
脂の中でも特に好適なアクリル樹脂としては、ブチルア
クリレート(BA)とアクリル酸(AA)とを、BA/
AAの重量比が99.9/0.1〜70/30特に9
9.5/0.5〜80/20の範囲内で共重合させる事
によって得られる共重合体を挙げることができる。
【0014】また、上記粘着性樹脂には、それ自身の耐
候性及び下地となる反射基板を光劣化から保護する目的
で紫外線吸収剤を含有せしめることが望ましく、そして
必要により、さらに光酸化防止剤を配合することができ
る。上記粘着性樹脂に適用可能な紫外線吸収剤として
は、一般に極大吸収波長が340nm〜370nmの範
囲内にあるものが好ましく、例えば、シアノアクリレー
ト系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリ
チル酸系、ハイドロキノン系の紫外線吸収剤が挙げられ
る。このうち反応型のものは、形成された重合体と反応
させるか、又は前述したごときモノマーに予め反応させ
ておくことにより重合体に導入しても良い。
【0015】使用しうる紫外線吸収剤の具体例として
は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、例え
ば、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−
3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−
アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
等;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等;サリチル
酸系紫外線吸収剤として、例えば、フェニルサリチレー
ト、p−オクチルフェニルサリチレート、レゾルシノー
ルモノベンゾエート、4−tert−ブチルフェニルサ
リチレー等;そしてシアノアクリレート系紫外線吸収剤
として、例えば、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェ
ニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート等を挙げることが出来
る。これらの中でも、紫外線吸収剤自体の耐劣化性か
ら、特にベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が好適で
ある。上記紫外線吸収剤は通常、粘着性樹脂100重量
部(固形分として)あたり、0.5〜10重量部、好ま
しくは0.6〜9重量部、さらに好ましくは0.7〜8
重量部の範囲内で使用することができる。
【0016】さらに粘着剤層には上記紫外線吸収剤に加
えて、光酸化防止剤を含ませることが望ましく、配合し
うる光酸化防止剤としては例えば、ヒンダードアミン系
又はヒンダードフェノール系等の光酸化防止剤を挙げる
ことが出来る。中でも光酸化防止効果の持続性から、ヒ
ンダードアミン系光酸化防止剤が好適である。上記ヒン
ダードアミン系光酸化防止剤としては、特に制限される
ものではないが、一般には、高分子量のものであって、
N置換ピペリジノール核を有するものを好適な例として
挙げることが出来る。該ヒンダードアミン系光酸化防止
剤は、通常400〜10,000、特に500〜5,0
00の範囲内の重量平均分子量を有することが好まし
い。そのようなヒンダードアミン系光酸化防止剤の具体
例としては、ブタンテトラカルボン酸とN置換ペルジノ
ールとのエステルである高分子エステルを挙げることが
できる。このように高分子量のヒンダードアミン系光酸
化防止剤を用いることにより、ブリードアウトを防止す
ることができ、その結果、長期間に亘って性能を維持す
ることが可能になる。光酸化防止剤の配合量は厳密に制
限されるものではなく、その種類等に応じて決めること
ができるが、一般には粘着性樹脂100重量部(固形分
として)当たり0.5〜5重量部、好ましくは0.6〜
4重量部、さらに好ましくは0.7〜3重量部の範囲内
とすることができる。
【0017】前述した粘着性樹脂を主成分として含んで
なる接着剤層形成のための接着剤組成物には、上記紫外
線吸収剤及び光酸化防止剤に加えて、通常用いられる成
分、例えば、酢酸エチル、アセト酢酸エチル等の溶剤,
架橋剤、架橋促進剤等を適宜配合することができる。該
架橋剤としては、例えば、イソシアネート類、エポキシ
類、メラミン類、アルミ等の金属キレート類などが挙げ
られ、また架橋促進剤としては、例えば、ジブチルチン
ラウリレートなどを挙げることが出来る。
【0018】また、上記接着剤層は、透明フィルム層の
光透過性、および反射基板の再帰反射性能を著しく損な
わない程度に着色剤を含有することができる。接着剤樹
脂層は接着性樹脂100重量部に対し、0.1〜80重
量部、好ましくは0.2〜70重量部、より好ましくは
0.3〜60重量部の着色剤を含有していてもよい。
0.1重量部未満になると上記着色樹脂層の着色性に劣
り、着色の意義が薄れて好ましくなく、また、60重量
部を超えると上記着色接着剤層の諸物性が劣り、美麗な
装飾性、視認性が得難くなるおそれがある。
【0019】また、本願発明の接着剤層に使用する着色
剤は、無機系顔料、有機系顔料、染料等いずれの着色剤
でも用いることができるが、長期間使用可能な耐候性の
ある着色剤が好ましい。
【0020】上記着色剤の色としては、黄色、橙色、赤
色、紫色、青色、緑色、茶色、及び黒色等いずれの色調
のものでも用いることができる。
【0021】また、上記着色接着剤層は、上記顔料の
他、その透明性、耐候性に影響のない範囲で、マイカ、
アルミ粉を含有させることができる。
【0022】前述した中でもフッ素系の樹脂からなる透
明フィルムとアクリル系の感圧接着剤との組み合わせは
特に好ましい。
【0023】上記接着剤の層の厚みは、20〜100μ
m、特に30〜70μmであることが、押圧後の透明フ
ィルム層と反射基板との剥離力発現効果の点で好まし
い。第1実施形態の再帰反射シートにおいては、上記接
着剤の層3の上記反射基板2の側の表面に、上記透明フ
ィルム4と上記反射基板2との剥離力が所望の範囲にな
るように、該接着剤の層の表面に固体粒子5が分散固定
されていてもよい。
【0024】第1実施形態に用いられる透明フィルム層
は、反射基板の反射光と異なる色に着色され、または上
記着色剤を含有した着色接着剤の層を介して剥離可能に
設けられたものである。
【0025】本発明において「異なる色」とは、同一色
相でも明度の異なるもの、彩度の異なるもの、さらには
無彩色も含み、肉眼で識別可能な程度に異なる色をい
う。識別可能である限り、透明フィルム層の色は特に制
限されないが、該透明フィルム層と該反射光との色の差
が大きいほど、文字や模様を明確に判断でき、識別力が
高まる(視認性が向上する)ため好ましい。
【0026】上記透明フィルム層の構成材料の例として
は、例えば、フッ素系樹脂、ポエステル系樹脂、塩化ビ
ニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が挙げられ、耐候
性、透明性、低価格の点から、フッ素系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、が好ましく、耐汚染性、耐薬品性の観点から
フッ素系樹脂が特に好ましい。
【0027】 本発明のフッ素樹脂系フィルムに使用さ
れる「フッ素系樹脂」とは、フッ素を含む合成樹脂を総
称するものであり、例えばポリテトラフオロエチレン系
共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、パ−フルオロアルキルビニルエ−テル−
テトラフルオロエチレン系共重合体、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビ
ニル等が挙げられ、本発明では、これらのいずれでも使
用可能であるが、中でも透明性・耐候性・機械的強度・
被着物との接着性等の理由から、エチレン−テトラフル
オロエチレン系共重合体、ポリフッ化ビニリデンが好適
である。
【0028】エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体は、エチレン及びテトラフルオロエチレンを主体と
しエチレン/テトラフルオロエチレンのモル比は一般に
40/60〜60/40であり、そして必要により、こ
れに少量(通常10モル%以下)の第三のコモノマー成
分を共重合させたものである。、
【0029】ポリフッ化ビニリデンは加工性・フィルム
耐久性等の観点から一般に5,000〜400,00
0、特に7,000〜300,000の範囲内の重量平
均分子量を有しているものが好適に使用される。
【0030】以上に述べたフッ素樹脂からのフイルムの
成形はそれ自体公知の方法に従い、例えば押出成型法、
インフレーション成形法等により行なうことができる。
【0031】本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムに使用
される「塩化ビニル系樹脂」とは、塩化ビニルを含む合
成樹脂を総称するものであり、例えば、エチレン/塩化
ビニル系共重合体、プロピレン/塩化ビニル系共重合
体、ブテン/塩化ビニル系共重合体、アクリル酸エステ
ル/塩化ビニル系共重合体、塩化ビニリデン/塩化ビニ
ル系共重合体、ビニルエステル/塩化ビニル系共重合
体、酢酸ビニル/塩化ビニル系共重合体等を挙げること
ができ、本発明ではそのいずれでも使用することができ
る。また上記塩化ビニル系樹脂に塩化ビニル系樹脂以外
のポリマーを30重量%以下の割合でブレンドした塩化
ビニル系樹脂ブレンドも用いることができる。また、特
開昭60−4543号公報に開示されている半硬質塩化
ビニル樹脂形成用組成物も使用できる。即ち、塩化ビニ
ル樹脂ペースト組成物は下記(A)及び/又は(B)及
び/又は(C)からなる塩化ビニルペーストレジン組成
物である。 (A)0〜約20重量%、好ましくは0〜約10重量
%、より好ましくは0〜約6重量%の共重合成分を含有
する塩化ビニルペースト用レジン100重量部に対し
て、(B)数平均分子量(Mn)が約1,500以上、
好ましくは約1,500〜6,000、より好ましくは
約1,500〜4,000さらに好ましくは2,000
〜4,000の液状ポリエステル系可塑剤を約10〜約
80重量部、好ましくは約20〜60重量部、より好ま
しくは約25〜50重量部及び他の塩化ビニル系樹脂用
可塑剤を0〜約10重量部、好ましくは0〜約5重量
部、及び(C)数平均分子量(Mn)が約1,500〜
約50,000、好ましくは約2,000〜40,00
0、より好ましくは約2,500〜約30,000で且
つ23℃で固体の低分子量アクリル若しくはメタアクリ
ル樹脂を上記(B)可塑剤合計量に基づいて約0.2〜
約200重量%、好ましくは約10〜約150重量%、
より好ましくは約20〜約100重量%の量で含有して
なる組成物が好ましい。
【0032】以上に述べた塩化ビニル系樹脂からのフイ
ルムの成形はそれ自体公知の方法に従い、例えば押出成
形法、インフレ−ション成形法等により行なうことがで
きる。
【0033】上記透明フィルム層の厚みは、20〜15
0μm、特に40〜120μmであることが、情報伝達
のための文字や切り取り加工性に優れる点で好ましい。
特に表示部分を切り取るのに、カッティングマシンでフ
ィルムのみをカッティングする場合、透明フィルム層の
弾性率が重要となる。弾性率が高すぎると、透明フィル
ム層を切る際に表示部の微細な部分(鋭角部分、極小部
分)が欠ける恐れがあり、また弾性率が低すぎるとフィ
ルムが容易に変形するため、切りこみ刃を入れ難くなる
ためである。弾性率はヤング率で代表でき、0.2GPa
以上3.0GPa未満、好ましくは0.4GPa以上
2.5GPa未満、更に好ましくは0.5GPa以上
2.0GPa未満の透明フィルム層が好適に使用でき
る。
【0034】また情報領域以外のフィルム層を剥離する
際に、透明フィルム層の強度が低かったり、伸びが小さ
かったりすると、剥離作業中に容易にフィルム層が切
れ、剥離する手間がかかるばかりか、基板上から再度剥
離を始める際に基板まで傷める恐れがある。前記不都合
を避けるため、引っ張り強度が30MPa以上、好まし
くは32MPa以上、更に好ましくは35MPa以上で
あって、破断伸びが50%以上、好ましくは70%、更
に好ましくは100%以上のフィルムを使用するのが好
ましい。
【0035】本実施形態に用いられる反射基板として
は、従来公知のものが用いられる。例えば、特開平8−
152508号公報に記載されたような封入レンズ型再
帰反射シート、特開平6−138312号公報に記載さ
れたようなカプセルレンズ型再帰反射シート、特開平1
0−123309号公報に記載されたような三角錐キュ
ーブコーナー型再帰反射シート等が反射基板として用い
られ、特に、反射基板の反射輝度(反射性能)の高さか
ら、カプセルレンズ型再帰反射シート及び三角錐キュー
ブコーナー型再帰反射シートが好適である。
【0036】上記レンズ型再帰反射シートからなる反射
基板は、図1及び図2に示すように、表面保護層21及
びビーズ保持層22からなるものであり、該表面保護層
21は、光反射機能を有するガラスビーズ表面への水、
ホコリ等の接触を防ぎ、安定した光反射能を維持すると
いう機能を有する層であり、該ビーズ保持層22は、光
反射機能を有するガラスビーズを一定の位置に固定する
ことにより、光反射能を維持するという機能を有する層
である。上記表面保護層21の例としては、アクリル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビ
ニリデン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹
脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂等が挙げられる。上
記ビーズ保持層22の例としては、アクリル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂等
が挙げられる。
【0037】第1実施形態の再帰反射シートにおいて
は、上述したように、透明フィルム層4が上記接着剤の
層3とともに、反射基板2から剥離が容易におこなわれ
るように透明フィルムを選択しているため、図2に示す
ように該透明フィルム層4の一部4‘を接着剤の層3の
一部と一体にして該反射基板2から切り取る(剥離す
る)ことは容易にすることができる。従って、例えば、
コンピューターカッティングマシン等により該透明フィ
ルム層の一部を感圧接着剤の層3の一部と一体にして所
望の形状に切り取って情報伝達のための文字や模様の形
成が容易となる。
【0038】従って、第1実施形態の再帰反射シート
は、例えば、道路標識、案内標識、工事標識等の標識
類、各種広告看板等、特に夜間に自動車等のライトを反
射して、情報を伝達するための文字や模様を認識させる
道路標識に好適に用いられる。
【0039】次に、図3に示す本発明の再帰反射シート
の第2実施形態について説明する。図3は、本発明の再
帰反射シートの第2実施形態の一使用形態の要部を示す
概略断面図である。第2実施形態の再帰反射シートは、
上記透明フィルム層4上に、更に、該透明フィルム層4
と異なる色に着色された、別の透明フィルム層9と接着
剤層3の層(透明フィルムまたは接着剤層が着色されて
いる)を設けたものである。この場合、別の透明フィル
ム層9は、一層以上で設けることができる。このように
することで、再帰反射シートを種々の用途に適用するこ
とができる。このような第3実施形態の再帰反射シート
も、第1実施形態の再帰反射シートと同様の効果を発揮
するものである。
【0040】上記の第1実施形態において説明し上記の
第2実施形態において説明しなかった構成要件について
は、第1実施形態で説明したことが第2実施形態に適用
される。
【0041】本発明の再帰反射シートは、上述した好ま
しい実施形態に限定されない。例えば、透明フィルム層
は1色でなく、色分けされていてもよいし、模様や図柄
等を有していてもよい。また透明フィルム層の一部を切
り取るための手段は、上記のコンピューターカッティン
グマシンに限らず、他の種々の手段を用いても良い。ま
た、第1実施形態の透明フィルム層を第2実施形態のよ
うな形態に限らず、種々の多層構造としたものであって
もよい。
【0042】また、上記各実施形態で用いられる反射基
板には、その裏面側(透明フィルム層と当接する面との
反対の面側)に、該反射基板をアルミニウム等の板等に
貼付する際に使用される設置用接着剤層、及び板等に反
射基板を貼付するまで該設置用接着剤層にゴミ、ホコリ
等が付着するのを防ぐための、フィルムや紙等からなる
設置用接着剤保護層を設けてもよい。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に詳細に説明する。
【0044】実施例1 厚み約50μm、全光線透過率92%のポリフッ化ビニ
リデン系樹脂フィルム(PVdF)[「DXフィルム1
4S0050」、電気化学工業(株)製]を、ブチルア
クリレート(BA)/アクリル酸(AA)共重合体(重
量比:BA/AA=90/10)の酢酸エチル/アセト
ン/トルエン(46/5/49)溶液(固形分=30
%)333重量部と着色剤としてペリレン系有機顔料
1.0重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
[「チヌビン328」、チバ・ガイギー社製」1.4重
量部、ヒンダードアミン系光酸化防止剤[「チヌビン6
22LD」、チバ・ガイギー社製]0.7重量部、更に
架橋剤としてエポキシ系架橋剤のトルエン/イソプロピ
ルアルコール(3/1)溶液(固形分=5%)0.83
重量部の混合液を離型紙上に塗布・乾燥した厚み約60
μmの感圧接着剤層と貼り合わせ、透明感圧接着剤付き
樹脂フィルム(フィルム色=赤色)を作製した。次に透
明感圧接着剤付き樹脂フィルムから離型紙を取り除き、
市販のカプセルレンズ型再帰反射シート[「ニッカライ
ト ULS F812」、ニッカポリマ製]の光入射側
表面に貼付・積層して、図1に示す構造の再帰反射シー
トを作製した。得られた再帰反射シートを後記試験法に
従って、各種試験を行った。試験結果を後記表1及び表
2に示す。以下実施例2〜比較例3の結果も後記表1及
び表2に示す。
【0045】実施例2 実施例1において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに、厚み約40μm、全光線透過率94%の
テトラフルオロエチレン/エチレン共重合体フッ素樹脂
フィルム[「アフロンCOP」、旭硝子製]を用いた以
外は実施例1と同様にして再帰反射シートを得た。
【0046】実施例3 実施例1において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに、厚み約50μm、全光線透過率92%の
塩化ビニル系樹脂フィルム[「N−15F」、日本カー
バイド工業(株)製]を用いた以外は実施例1と同様に
して再帰反射シートを得た。
【0047】実施例4 実施例1において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに、塩化ビニル系樹脂フィルム溶液[「N−
15F」、日本カーバイド工業(株)製]100重量部
に着色剤としてペリレン系有機顔料0.25重量部を混
合した溶液を工程紙上に塗布・乾燥させた後工程紙を剥
がして得られた厚み約50μmの着色透明フィルムを用
い、また、着色感圧接着層の代わりにブチルアクリレー
ト(BA)/アクリル酸(AA)共重合体(重量比:B
A/AA=90/10)の酢酸エチル/アセトン/トル
エン(46/5/49)溶液(固形分=30%)333
重量部とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[「チヌビ
ン328」、チバ・ガイギー社製]1.4重量部、ヒン
ダードアミン系光酸化防止剤[「チヌビン622L
D」、チバ・ガイギー社製]0.7重量部、架橋剤とし
てエポキシ系接着剤のトルエン/イソプロピルアルコー
ル(3/1)溶液(固形分=5%)0.83重量部の混
合液を離形紙上に塗布・乾燥した厚み約60μmの無着
色感圧接着層を用いた以外は実施例1と同様にして再帰
反射シートを得た。
【0048】実施例5 実施例1で使用したカプセルレンズ型反射基板の代わり
に裏面側に設置用接着剤層及び設置用接着剤保護層を有
する三角錐キューブコーナー型再帰反射基板[「ニッカ
ライト クリスタル 90802」、日本カーバイド工
業(株)製]を使用した以外は実施例1と同様にして再
帰反射シートを得た。
【0049】比較例1 実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに厚み約80μm、全光線透過率91%のア
クリル共重合体樹脂フィルム[「アクリプレンHBL−
002」、三菱レーヨン(株)製]を用いた以外は実施
例1と同様にして再帰反射シートを得た。
【0050】比較例2 実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに厚み約40μm、全光線透過率89%のポ
リエチレンテレフタレートフィルム[「テイジンテトロ
ンフィルムSPE−38」、帝人(株)製]を用いた以
外は実施例1と同様にして再帰反射シートを得た。
【0051】比較例3 実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりにアクリルポリオール樹脂溶液60重量部
と、ポリエステル樹脂溶液40重量部、架橋剤として、
メチル化メラミン系架橋剤のキシレン/1−ブタノール
(5/1)溶液(固形分=60%)11重量部、更に触
媒としてアルキル酸性燐酸エステル系触媒のトルエン/
イソプロパノール(3/1)溶液(固形分=5%)2重
量部の混合液を工程紙上に塗布・乾燥させた後工程紙を
剥がして得られた厚み50μm、全光線透過率91%の
フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして再帰反射
シートを得た。
【0052】比較例4 実施例1で使用した感圧接着剤層に代わり、ブチルアク
リレート(BA)/メチルアクリレート(MA)/酢酸
ビニル(VAc)/2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト(2−HEMA)/アクリル酸(AA)共重合体(重
量比:BA/MA/VAc/2−HEMA/AA=80
/16.7/5/3/0.3)のt−ブタノール/酢酸
エチル/トルエン(13/37/50)溶液(固形分=
40%)250重量部に着色剤として、ペリレン系有機
顔料1.0重量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
[「チヌビン328」、チバ・ガイギー社製]1.4重
量部、光酸化防止剤[「チヌビン622LD」、チバ・
ガイギー社製]0.7重量部、架橋剤としてヘキサメチ
レンジシソシアネート系架橋剤の1−メトキシプロピル
アセテート/キシレン(1/1)溶液(固形分=75
%)6.3重量部の混合液を離形紙上に塗布・乾燥させ
た厚み約60μmの感圧接着剤層を用いた以外は実施例
1と同様にして再帰反射シートを得た。
【0053】比較例5 実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン系樹脂フィル
ムの代わりに厚み10μm、全光線透過率93%の塩化
ビニル系樹脂フィルム[「ハイエスソフト」、日本カー
バイド工業(株)製]を使用した以外は実施例1と同様
にして再帰反射シートを得た。
【0054】<剥離力の測定方法>実施例1〜5及び比
較例1〜5の再帰反射シートを試験サンプルとして用
い、引っ張り試験機(型式「MODEL UCT−5T」、
(株)オリエンテック製)により、試験サンプルの透明
フィルム層部分にカッターで切れ目を入れ、透明フィル
ム層の一部を反射基板から剥離した後、試験サンプルの
一端をロードセル側チャックに固定し、一部剥離した透
明フィルム層の一端を他の一方の固定側チャックに固定
し、引張速度300mm/minで180度剥離力を測
定した。
【0055】<引張強度及び最大伸びの測定方法>実施
例1〜5及び比較例1〜5の透明フィルム層を10mm
X90mmの大きさに切断した試験片を試験サンプルと
して用い、引っ張り試験機(型式「MODELUCT−5
T」、(株)オリエンテック製)により、試験サンプル
の一端をロードセル側チャックに固定し、他の一端を他
の一方の固定側チャックに固定し、チャック間距離を5
0mmとして引張速度200mm/minで最大強度、
破断伸び、を測定した。
【0056】<ヤング率の測定法>実施例1〜5及び比
較例1〜5の透明フィルム層を10mmX90mmの大
きさに切断した試験片を試験サンプルとして用い、引っ
張り試験機(型式「MODELUCT−5T」、(株)オリ
エンテック製)により、試験サンプルの一端をロードセ
ル側チャックに固定し、他の一端を他の一方の固定側チ
ャックに固定し、チャック間距離を50mmとして引張
速度200mm/minで試験片を引っ張った。その時
の初期伸び時(0〜10%)において、伸び率1%毎に
荷重差を計測し、最大値から2,3,4番目の値を元デ
ータとして、最小2乗法によって傾きα(=荷重/変
位)を計算し、以下の式にてヤング率を求めた。 ヤング率=(傾きα)度(初期チャック間長さ)/(試
料断面積)
【0057】<カッティング作業性(適性)>カッティ
ングマシーン(型式「CF−120」、ミヤマエンジニ
アリング(株)製)を用いて、試験サンプルにおける透
明フィルム層のカッティングを行い、試験サンプルのシ
ート状態を観察し、カッティング作業性を評価した。 良好:表示部が微細部分(鋭角部分、極小部分)まで含
めて所望の形状に切断でき、また透明フィルム層の切れ
残り等が発生しない。 不良:切断中に表示部の微細部分が欠けるか、刃が透明
フィルム層に入り難くなり、切れ残りが発生する。
【0058】<剥離作業性(ピール性)>上記カッティ
ングマシーンによってカットされた試験サンプルから剥
離すべき部分を剥離し、剥離状態を観察した。 A:剥離すべき部分が切れる場合があるが、大抵の場合
は切れずに剥がせる。 B:1回の剥離時に剥離すべき部分が2〜3度切れるこ
とがある。 C:剥離すべき部分が何度と無く切れるが反射基板を傷
めずに何とか剥がせる D:すぐにシートが切れ、反射基板を傷めずに剥がすこ
とができない。
【0059】<耐ブロッキング性>実施例1〜5、比較
例1〜5までの再帰反射シートから100mmX100
mmの試験サンプルを各3枚切り取り、各試験サンプル
の透明フィルム層同士が対合しないように重ね合わせ、
100mmX100mmのアルミ板で上下を挟み込み、
アルミ板上にに2kgの重りを乗せて50℃の環境下で
3日間放置した。放置後取り出した試験サンプルは1時
間室温で放冷後、試験サンプル同士を剥がして透明フィ
ルム層表面を観察した。 A:表面にはブロッキング跡が付いていない。 B:点状のブロッキング跡が付いている。 C;反射基板のセルを越えない範囲でブロッキング跡が
付いている。 D:一面にブロッキング跡が付いている。
【0060】<屋外暴露>剥離すべき部分を剥離して得
られた試験サンプルを3ヵ月間45゜南面条件で屋外に
暴露し、その状態を観察した。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】以上の結果より、カッティング作業性、剥
離作業性、及び屋外暴露に対する耐候性、ブロッキング
性 等について本発明の再帰反射シートは、比較例の再
帰反射シートに比較して、優れた効果が得られることが
明らかである。また、再帰反射シートからの透明フィル
ム層の切り取り易さ及び該透明フィルムの剥がれ難さに
ついては、実施例のものが極めて良好であった。
【0064】
【発明の効果】本発明の再帰反射シートは、情報伝達の
ための優れた視認性を有する文字や模様を容易に且つ安
価に形成でき、且つ使用中にフィルム層が剥がれ難いも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の再帰反射シートの第1実施形
態を示す概略断面図である。
【図2】図2は、図1の再帰反射シートの一使用形態の
要部を示す概略断面図である。
【図3】図3は、本発明の再帰反射シートの第2実施態
様の一使用形態の要部を示す概略断面図である。
【図4】図4は、図1の再帰反射シートの一使用形態を
示す平面図である。
【符号の説明】
1 再帰反射シート 2 反射基板 2’反射基板の部分 3 接着剤の層 4 透明フィルム層 4’透明フィルム層の一部 5 情報領域 6 背景領域 7 別の透明フィルム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/128 G02B 5/128 Fターム(参考) 2H042 EA04 EA07 EA12 EA13 EA14 EA16 4F100 AK04 AK04J AK15B AK17B AK18 AK18J AK19 AK25G AL01 AT00A AT00B BA02 BA03 BA04 BA07 CA02G CA06G CA07G CA13G CB00 CB05 GB90 JK02B JK07B JL02 JL14 JL14B JN01B JN06 JN06A YY00 YY00B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射基板上に、透明フィルム層が接着剤の
    層を介して剥離可能に設けられ、該透明フィルム層の一
    部を、該透明フィルム層により所望の形状が形成される
    ように切り取って使用される再帰反射シートであって、 上記透明フィルム層と反射基板との剥離力が、切り取り
    時に7N/25mm以上であり、該透明フィルム層のヤ
    ング率が0.2GPa以上3.0GPa未満、引張強度
    が30MPa以上かつ伸びが50%以上であることを特
    徴とする再帰反射シート。
  2. 【請求項2】 透明フィルム層がフッ素系樹脂または塩
    化ビニル系樹脂からなる請求項1記載の再帰反射シー
    ト。
  3. 【請求項3】接着剤層が感圧接着剤層である請求項1あ
    るいは請求項2記載の再帰反射シート。
  4. 【請求項4】感圧接着剤層が(メタ)アクリル系樹脂で
    ある請求項1〜3いずれかに記載の再帰反射シート。
  5. 【請求項5】 接着剤層に着色剤を含有する請求項1〜
    4いずれかに記載の再帰反射シート。
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