JP2002089434A - シリンダポンプ装置、インクジェット記録装置、および記録機構を有する撮像装置 - Google Patents

シリンダポンプ装置、インクジェット記録装置、および記録機構を有する撮像装置

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JP2002089434A
JP2002089434A JP2000277226A JP2000277226A JP2002089434A JP 2002089434 A JP2002089434 A JP 2002089434A JP 2000277226 A JP2000277226 A JP 2000277226A JP 2000277226 A JP2000277226 A JP 2000277226A JP 2002089434 A JP2002089434 A JP 2002089434A
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piston
cylinder
pump
cylinder chamber
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Tetsuji Kurata
哲治 倉田
Keiji Takahashi
啓二 高橋
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二種類の異なる流体を吸引するポンプの小型
化を実現する。 【解決手段】 往復移動可能なピストンB411と、こ
のピストンB411の一方側に画成されて第1の流体が
導入される第1のシリンダ室B413と、ピストンB4
11の他方側に画成されて第2の流体が導入される第2
のシリンダ室B414とを有するシリンダ本体B304
とを有するシリンダポンプB410と、このシリンダポ
ンプB410のピストンB411を往復移動させるピス
トン駆動手段B460とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二種類の異なる
流体を吸引するのに適したシリンダポンプおよび該シリ
ンダポンプを用いたインクジェット記録装置に関し、詳
しくは該シリンダポンプの小型化のための改良に関す
る。また、小型化されたシリンダポンプを備えたインク
ジェット記録機構を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置としては、従来
より、主走査方向に移動可能なキャリッジ上に、記録手
段としての記録ヘッドと、インク容器としてのインクタ
ンクを交換可能に搭載したいわゆるシリアルスキャン方
式のものがある。この記録方式は、記録ヘッドとインク
タンクが搭載されたキャリッジの主走査と、記録媒体の
副走査との繰り返しによって、記録媒体上に順次画像を
記録する。
【0003】このようなシリアルスキャンの記録方式を
用いて、PDA用あるいはカメラ用などに適した超小型
のプリンタを実現することを考えた場合、キャリッジ自
体の大きさが小さくなるので、これに搭載されるインク
タンクのインク容量も極端に小さくしなくてはならな
い。
【0004】このようにキャリッジ上のインクタンクの
容量が極端に小さい場合は、インクタンクの交換頻度が
高くなったり、あるいは記録動作途中においてインクタ
ンクを交換しなければならなくような事態が発生する可
能性がある。
【0005】そこで、このような問題の解決するべく、
キャリッジが所定の待機位置に位置するたびに、これと
は別に設けられたメインタンクからキャリッジ上のサブ
タンクに適宜のタイミングでインクを補給するインク供
給方式、以下便宜上ピットインインク供給方式と称され
るものが提案されている。
【0006】このピットインインク供給方式によれば、
例えば、1枚の記録媒体を印刷する度に、キャリッジを
所定の待機位置に位置させて、キャリッジ上のサブタン
クとメインタンクとを適宜のタイミングで連結し、この
連結状態でメインタンクからサブタンクにインクを補給
するようになっているので、上述したキャリッジ上のサ
ブタンクのインク容量に関する問題は解消される。
【0007】ところで、上記ピットインインク供給方式
においては、サブタンク内部にスポンジなどのインク吸
収体を配し、空気吸引口から内部に導入した負圧によっ
て、インク導入口を介してメインタンクからのインクを
サブタンク内に導入することで、インク補給を行うよう
にしている。
【0008】また、インクジェット記録方式では、記録
ヘッドのノズル内部へ空気が侵入したり、乾燥によって
インクが増粘等すると、ノズルがインク不吐出状態とな
り、このようなノズルからはインク滴の吐出ができなく
なることがある。このため、記録ヘッドのフェース面を
覆うキャッピング部材と、このキャッピング部材を介し
て記録ヘッドのノズルからインクを吸引するための吸引
手段を設け、画像の記録に寄与しないインクを適宜の時
点でノズルの先端から吸引排出するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、ピットイ
ンインク供給方式を用いたインクジェット記録において
は、インク補給用の空気の吸引のためと、記録ヘッドか
らのインクの吸引のための吸引ポンプが必要になる。
【0010】この吸引ポンプとしては、従来より、コロ
によって扱かれたチューブの復元力を利用してキャップ
内に負圧を発生させるチューブポンプ、あるいはピスト
ンの移動を利用したピストンポンプなどがある。
【0011】チューブポンプの場合は、チューブを扱く
ためにコロを回転させるための回転機構が必要になるの
で、機構自体が嵩張り、上述した超小型のプリンタ用の
吸引ポンプとしては不向きである。
【0012】ピストンポンプの場合はレシプロ式である
ので、超小型のプリンタ用の吸引ポンプとしては適して
いる。しかし、このピストンポンプの場合においても、
上記したインクの吸引および空気の吸引を行うために
は、 (1)インクの吸引用および空気の吸引用に別々のポン
プを用いる (2)インクの吸引用および空気の吸引用として共用の
ポンプを用いた場合は、インク吸引路と空気吸引路とを
切り替えてポンプの入力ポートに接続するという吸引路
切り替えのための構成が必要になる など、吸引ポンプ部分の構成が大型化する問題を有して
いる。
【0013】このように、PDA用あるいはカメラ用な
どに適した超小型のインクジェットプリンタを実現する
ためには、超小型化に適した吸引ポンプ部分の構成が切
望されていた。
【0014】この発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、小型化を実現することができかつ二種類の異
なる流体を吸引するのに適したシリンダポンプ装置およ
び該シリンダポンプ装置を用いたインクジェット記録装
置を提供することを解決課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の一形態では、
往復移動可能なピストンと、このピストンの一方側に画
成されて第1の流体が導入される第1のシリンダ室と、
前記ピストンの他方側に画成されて第2の流体が導入さ
れる第2のシリンダ室とを有するシリンダ本体とを有す
るシリンダポンプと、このシリンダポンプの前記ピスト
ンを往復移動させるピストン駆動手段とを備えることを
特徴とする。
【0016】この発明の他の形態では、前記第1の流体
を空気とし、前記第2の流体をインクとし、前記ピスト
ンのピストン軸を前記第2のシリンダ室を介してシリン
ダ本体の外側まで延在させて前記ピストン駆動手段と連
結する。
【0017】この発明の他の形態では、前記第2のシリ
ンダ室はインクを吸引するための入力ポートと、インク
を排出するための出力ポートとを有し、前記ピストンの
移動によって第2のシリンダ室が減圧されているときに
前記出力ポートを閉塞しかつ前記入力ポートを開にし、
前記ピストンの移動によって第2のシリンダ室が加圧さ
れているときに前記入力ポートを閉塞しかつ前記出力ポ
ートを開にするよう前記ピストンの動きに伴なって前記
入力ポートおよび出力ポートの開閉の切換えを行うポー
ト切換手段を更に備えることを特徴とする。このポート
切換手段は、第2のシリンダ室に内蔵されたほうが好ま
しい。
【0018】この発明の他の形態では、前記ピストン駆
動手段は、前記ピストン軸の内部でピストン軸と係合す
るスクリューロッドと、このスクリューロッドを回転駆
動するロッド駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0019】この発明の他の形態では、前記第1のシリ
ンダ室には、多孔質膜が配置された空気吸引部を有し、
この空気吸引部から導入された負圧によってインク取入
れ口から内部にインクを取り入れるインクタンクの前記
空気吸引部が接続され、前記ピストン軸に、前記第1の
シリンダ室の吸引圧を所定圧以下に維持するリリーフ弁
を設けるようにしたことを特徴とする。
【0020】この発明の他の形態では、前記リリーフ弁
の設定リリーフ圧は、前記多孔質膜の性能を維持できる
圧力よりも小さく設定することを特徴とする。
【0021】さらにこの発明に係るインクジェット記録
装置においては、多孔質膜が配置された空気吸引部を有
し、この空気吸引部から導入された負圧によってインク
取入れ口から内部にインクを取入れるインクタンクと、
該インクタンクから供給されるインクを吐出可能な記録
ヘッドのインク吐出口をキャッピングするキャップと、
往復移動可能なピストンと、このピストンの一方側に画
成されて前記空気吸引部と接続される第1のシリンダ室
と、前記ピストンの他方側に画成されて前記キャップと
接続される第2のシリンダ室とを有するシリンダ本体と
を有するシリンダポンプと、前記シリンダポンプのピス
トンを往復移動させるピストン駆動手段とを備え、前記
シリンダポンプの第1のシリンダ室によって前記インク
タンクの空気吸引部を介してインクタンクの空気を吸引
するとともに、前記シリンダポンプの第2のシリンダ室
によって前記キャップからインクを吸引することを特徴
としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0023】本明細書において、「プリント」(「記
録」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パター
ン等を形成する場合、またはプリント媒体の加工を行う
場合を言うものとする。
【0024】また、「プリント媒体」とは、一般的なプ
リント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラ
スチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
するが、以下では「用紙」または単に「紙」ともいうも
のとする。
【0025】また、本明細書において、「カメラ」とは光
学的に撮像し、光学像を電気信号に変換する機器やデバ
イスを示すものであり、以下の説明において「撮像部」と
も称する。
【0026】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきものであり、プリント媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成、プリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば、プリント媒
体に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に
供される液体を言うものとする。
【0027】なお、本発明が有効に用いられるヘッドの
一形態は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用
して液体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態であ
る。
【0028】「基本構成」 まず、図1から図14に基づいて、本発明に係る装置の
基本構成について説明する。本例において説明する装置
は、光学的に撮像して電気信号に変換する撮像部(以
下、「カメラ部」とも称する)と、撮像して得られた電気
信号に基づいて画像の記録を行う画像記録部(以下、
「プリンタ部」とも称する)とを備えた情報処理機器とし
て構成されている。以下、本例で説明する情報処理機器
を「プリンタ内蔵カメラ」と称して説明する。
【0029】装置本体A001においては、カメラ部A
100の背面側にプリンタ部(記録装置部)B100が
一体的に組み込まれている。プリンタ部B100は、メ
ディアパックC100から供給されるインクとプリント
媒体を用いて画像を記録する。本構成では、装置本体A
001から外装を外して背面側から見た図5から明らか
なように、装置本体A001の同図中の右手側にメディ
アパックC100が挿入され、装置本体A001の同図
中左手側にプリンタ部B100が配置される。プリンタ
部B100によって記録を行う場合には、カメラ部A1
00における後述の液晶表示部A105を上側、レンズ
A101を下側にするように、装置本体A001を置い
た姿勢とすることができる。この記録姿勢において、プ
リンタ部B100における後述の記録ヘッドB120
は、インクを下向きに吐出する姿勢となる。記録姿勢
は、カメラ部A100による撮影状態の姿勢と同様の姿
勢とすることも可能であり、上記の記録姿勢に限られる
ことはない。記録動作の安定性の面からは、上記のイン
クを下向きに吐出する記録姿勢が好ましい。
【0030】以下においては、本例の装置の機械的な基
本構成をA「カメラ部」、B「メディアパック」、C「プリ
ンタ部」とに分けて説明し、また、信号処理系の基本構
成はD「信号処理系」として説明する。
【0031】A「カメラ部」 カメラ部A100は、基本的には、一般的なデジタルカ
メラを構成するものであり、後述するプリンタ部B10
0と共に装置本体A001に一体的に組み合わせられる
ことによって、図1から図3のような外観のプリンタ内
蔵のデジタルカメラを構成する。図1から図3におい
て、A101はレンズ、A102はファインダー、A1
02aはファインダー窓、A103はストロボ、A10
4はレリーズボタン、A105は液晶表示部(外部表示
部)である。カメラ部A100は、後述するように、C
CDを用いて撮像したデータの処理、コンパクトフラッ
シュ(登録商標)メモリカード(CFカード)A107
への画像の記憶、画像の表示、プリンタ部B100との
間の各種データの授受等をする。A109は、撮影され
た画像を後述のプリント媒体C104に記録した場合
に、画像が記録されたプリント媒体C104が排出され
る排出部である。図5に示されるA108は、カメラ部
A100およびプリンタ部B100の電源としての電池
である。
【0032】B「メディアパック」 メディアパックC100は、装置本体A001に対して
着脱可能であり、本例の場合は、装置本体A001の挿
入部A002(図3参照)から差し込まれることによっ
て、図1のように装置本体A001に装着される。挿入
部A002は、メディアパックC100が装着されてい
ないときは図3のように閉じられており、それが装着さ
れるときに開かれる。図5は、メディアパックC100
が装着された装置本体A001から、外装を外した状態
を示す。メディアパックC100のパック本体C101
には、図4のように、シャッターC102が矢印D方向
にスライド可能に備えられている。シャッターC102
は、メディアパックC100が装置本体A001に装着
されていないときには図4中の2点鎖線の位置にスライ
ドしており、メディアパックC100が装置本体A00
1に装着されたときには、図4中の実線の位置にスライ
ドする。
【0033】パック本体C101には、インクパックC
103とプリント媒体C104が収容されている。図4
において、インクパックC103は、プリント媒体C1
04の下方に収容される。本例の場合、インクパックC
103は、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シア
ン)のインクを個別に収容するように3つ備えられてお
り、またプリント媒体C104は20枚程度重ねて収容
されている。それらのインクとプリント媒体C104
は、画像の記録に最適な組合せのものが選択された上、
同じメディアパックC100内に収容されている。した
がって、インクとプリント媒体の組合せが異なる種々の
メディアパックC100(例えば、超高画質用、ノーマ
ル画質用、シール(分割シール)用等のメディアパッ
ク)を用意しておいて、記録すべき画像の種類、および
画像が形成されたプリント媒体の用途などに応じて、そ
れらのメディアパックC100を選択的に装置本体A0
01に装着することにより、最適な組合せのインクとプ
リント媒体を用いて、目的に応じた画像を確実に記録す
ることができる。また、メディアパックC100には後
述するEEPROM(識別IC)が備えられており、そ
のEEPROMには、メディアパックが収容しているイ
ンクとプリント媒体の種類や残量などの識別データが記
憶される。
【0034】インクパックC103は、メディアパック
C100が装置本体A001に装着されたときに、Y,
M,Cのインクのそれぞれに対応する3つのジョイント
C105を通して、後述する装置本体A001側のイン
ク供給系に接続される。一方、プリント媒体C104
は、図示しない分離機構によって一枚ずつ分離されてか
ら、後述する給紙ローラC110(図9参照)によって
矢印C方向に送り出される。その給紙ローラC110の
駆動力は、装置本体A001側に備わる後述の搬送モー
タM002(図9参照)から、連結部C110aを介し
て供給される。
【0035】また、パック本体C101には、後述する
プリンタ部の記録ヘッドをワイピングするためのワイパ
ーC106と、そのプリンタ部から排出された廃インク
を吸収するためのインク吸収体C107と、が備えられ
ている。プリンタ部における記録ヘッドは、後述するよ
うに矢印Aの主走査方向に往復移動する。メディアパッ
クC100が装置本体A001から外されているとき
は、シャッターC102が図4中の2点鎖線の位置にス
ライドして、ジョイントC105、ワイパーC106、
およびインク吸収体C107などを保護する。
【0036】C「プリンタ部」 本例のプリンタ部B100は、インクジェット記録ヘッ
ドを用いるシリアルタイプである。このプリンタ部B1
00については、C−1「プリント動作部」、C−2「プ
リント媒体搬送系」、およびC−3「インク供給系」に分
けて説明する。
【0037】C−1「プリント動作部」 図6は、プリンタ部B100全体の斜視図、図7は、プ
リンタ部B100の一部を取り外した斜視図である。
【0038】プリンタ部B100の本体内部の定位置に
は、図5のように、装置本体A001に装着されたメデ
ィアパックC100の先端部分が位置する。メディアパ
ックC100から矢印C方向に送り出されたプリント媒
体C104は、後述するプリント媒体搬送系におけるL
FローラB101とLFピンチローラB102との間に
挟まれつつ、プラテンB103上にて矢印Bの副走査方
向に搬送される。B104は、ガイド軸B105とリー
ドスクリューB106に沿って矢印Aの主走査方向に往
復移動されるキャリッジである。
【0039】キャリッジB104には、図8のように、
ガイド軸B105用の軸受けB107と、リードスクリ
ューB106用の軸受けB108が設けられている。キ
ャリッジB104の定位置には、図7のように、軸受け
B108の内側に突出するスクリューピンB109がば
ねB110によって取り付けられている。そして、リー
ドスクリューB106の外周部に形成された螺旋溝に対
して、スクリューピンB109の先端がはまり合うこと
によって、リードスクリューB106の回転がキャリッ
ジB104の往復移動に変換される。
【0040】また、キャリッジB104には、Y,M,
Cのインクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドB1
20と、その記録ヘッドB120に供給されるインクを
収容するサブタンク(図示せず)が搭載されている。記
録ヘッドB120には、矢印Aの主走査方向と交差する
方向(本例の場合は、直交する方向)に沿って並ぶ複数
のインク吐出口B121(図8参照)が形成されてい
る。インク吐出口B121は、サブタンクから供給され
たインクを吐出可能なノズルを構成する。インクを吐出
させるためのエネルギーの発生手段としては、ノズル毎
に備えた電気熱変換体を用いることができる。その電気
熱変換体は、発熱駆動されることによってノズル内のイ
ンク中に気泡を発生させ、その発泡エネルギーによって
インク吐出口B121からインク滴を吐出させる。
【0041】サブタンクは、メディアパックC100に
収容されているインクパックC103よりも小容量であ
り、少なくともプリント媒体C104の1枚分の画像記
録に必要な量のインクを収容する大きさとなっている。
サブタンクにおいて、Y,M,Cのインク毎のインク収
容部分には、それぞれインク供給部と負圧導入部が形成
されており、それらのインク供給部は対応する3つの中
空のニードルB122に個別に接続され、また、それら
の負圧導入部は共通の供給エアー口B123に接続され
ている。このようなサブタンクには、後述するように、
キャリッジB104が図6のようなホームポジションに
移動したときに、メディアパックC100のインクパッ
クC103からインクが補給される。
【0042】図8のキャリッジB104において、B1
24はニードルカバーであり、ニードルB122とジョ
イントC105とが連結していないときは、スプリング
の力によって同図のように、ニードルB122を保護す
る位置に移動しており、ニードルB122とジョイント
C105とが連結するときは、スプリングの力に抗して
同図中の上方に押されてニードルB122の保護を解
く。キャリッジB104の移動位置は、キャリッジB1
04側のエンコーダセンサB131と、プリンタ部B1
00の本体側のリニアスケールB132(図6参照)
と、によって検出される。また、キャリッジB104が
ホームポジションに移動したことは、キャリッジB10
4側のHP(ホームポジション)フラグB133と、プ
リンタ部B100の本体側のHPセンサB134(図7
参照)と、によって検出される。
【0043】図7において、ガイド軸B105の両端に
は、その中心軸から偏心した位置に支軸(図示せず)が
設けられている。ガイド軸B105は、その支軸を中心
として回動調整されることにより、キャリッジ104の
位置が調整されて、記録ヘッドB120と、プラテンB
103上のプリント媒体C104と、の間の距離(「紙
間距離」ともいう)が調整される。また、リードスクリ
ューB106は、スクリューギアB141、アイドラギ
アB142、およびモータギアB143を介して、キャ
リッジモータM001によって回転駆動される。また、
B150は、後述する制御系と記録ヘッドB120とを
電気的に接続するためのフレキシブルケーブルである。
【0044】記録ヘッドB120は、キャリッジB10
4と共に矢印Aの主走査方向に移動しつつ、画像信号に
応じてインク吐出口B121からインクを吐出すること
によって、プラテンB103上のプリント媒体に1行分
の画像を記録する。このような記録ヘッドB120によ
る1行分の記録動作と、後述するプリント媒体搬送系に
よる矢印Bの副走査方向におけるプリント媒体の所定量
の搬送動作と、を繰り返すことによって、プリント媒体
上に順次画像を記録する。
【0045】C−2「プリント媒体搬送系」 図9は、プリンタ部B100におけるプリント媒体搬送
系の構成部分の斜視図である。図9において、B201
は対の排紙ローラであり、同図中上側の一方の排紙ロー
ラB201は、排紙ローラギアB202と中継ギアB2
03を介して、搬送モータM002により駆動される。
同様に、前述したLFローラB101は、LFローラギ
アB204と中継ギアB203を介して、搬送モータM
002により駆動される。排紙ローラB201とLFロ
ーラB101は、搬送モータM002の正転時の駆動力
によって、プリント媒体C104を矢印Bの副走査方向
に搬送する。
【0046】一方、搬送モータM002が逆転したとき
は、切り替えスライダB211および切り替えカムB2
12を介して、圧板ヘッドB213と図示しないロック
機構が駆動されると共に、メディアパックC100側の
給紙ローラC110に駆動力が伝達される。すなわち、
圧板ヘッドB213は、搬送モータM002の逆転時の
駆動力によって、メディアパックC100のシャッター
C102の窓部C102A(図4参照)を通って、メデ
ィアパックC100内に集積されているプリント媒体C
104を図4中の下方に押圧する。これにより、図4中
の最下位置のプリント媒体C104がメディアパックC
100内の給紙ローラC110上に押し付けられる。ま
た、図示しないロック機構は、搬送モータM002の逆
転時の駆動力によって、装置本体A001に対してメデ
ィアパックC100をロックしてメディアパックC10
0の取り外しを禁止する。また、メディアパックC10
0側の給紙ローラC110は、搬送モータM002の逆
転時の駆動力が伝達されることによって、図4中最下位
置の1枚のプリント媒体C104を矢印C方向に搬出す
る。
【0047】このように、搬送モータM002が逆転す
ることによって、メディアパックC100からプリント
媒体C104が1枚だけ矢印C方向に取り出され、その
後、搬送モータM002が正転することによって、その
プリント媒体C104が矢印B方向に搬送される。
【0048】C−3「インク供給系」 図10は、プリンタ部B100におけるインク供給系の
構成部分の斜視図、図11は、そのインク供給系の構成
部分にメディアパックC100が装着されたときの平面
図である。
【0049】プリンタ部B100に装着されたメディア
パックC100のジョイントC105は、ホームポジシ
ョンに移動したキャリッジB104側のニードルB12
2(図8参照)の下に位置する。プリンタ部B100の
本体には、ジョイントC105の下方に位置するジョイ
ントフォークB301(図10参照)が備えられてお
り、そのジョイントフォークB301がジョイントC1
05を上動させることにより、ジョイントC105がニ
ードルB122に接続される。これにより、メディアパ
ックC100側のインクパックC103と、キャリッジ
B104側のサブタンクのインク供給部と、の間のイン
ク供給路が形成される。また、プリンタ部B100の本
体には、ホームポジションに移動したキャリッジB10
4の供給エアー口B123(図8参照)の下に位置する
供給ジョイントB302が備えられている。この供給ジ
ョイントB302は、供給チューブB303を介して、
負圧発生源としてのポンプのポンプシリンダB304に
接続されている。供給ジョイントB302は、ジョイン
トリフタB305によって上動されることにより、キャ
リッジB104側の供給エアー口B123に接続され
る。これにより、キャリッジB104側のサブタンクの
負圧導入部と、ポンプシリンダB304と、の間の負圧
導入路が形成される。ジョイントリフタB305は、ジ
ョイントモータM003の駆動力によって、供給ジョイ
ントB302と共にジョイントフォークB301を上下
動させる。
【0050】サブタンクの負圧導入部には、空気の通過
を許容し、かつインクの通過を阻止する気液分離部材
(図示せず)が備えられている。気液分離部材は、負圧
導入路を通して吸引されるサブタンク内の空気の通過を
許容し、これによりメディアパックC100からサブタ
ンクにインクが補給される。そして、サブタンク内のイ
ンクが気液分離部材に達するまで、インクが充分に補給
されたときに、その気液分離部材がインクの通過を阻止
することにより、インクの補給が自動的に停止する。気
液分離部材は、サブタンクのインク毎のインク収容部分
におけるインク供給部に備えられており、それらのイン
ク収容部分毎に、インクの補給を自動的に停止させる。
【0051】また、プリンタ部B100の本体には、ホ
ームポジションに移動したキャリッジB104側の記録
ヘッドB120(図8参照)に対して、キャッピングが
可能な吸引キャップB310が備えられている。吸引キ
ャップB310は、その内部に、吸引チューブB311
を通してポンプシリンダB304から負圧が導入される
ことによって、記録ヘッドB120のインク吐出口B1
21からインクを吸引排出(吸引回復処理)させること
ができる。また、記録ヘッドB120は、必要に応じ
て、画像の記録に寄与しないインクを吸引キャップB3
10内に吐出させる(予備吐出処理)。吸引キャップB
310内のインクは、ポンプシリンダB304から、廃
液チューブB312と廃液ジョイントB313を通し
て、メディアパックC110内のインク吸収体C107
に排出される。
【0052】ポンプシリンダB304は、それを往復駆
動するためのポンプモータM004などと共にポンプユ
ニットB315を構成する。ポンプモータM004は、
ワイパーリフタB316(図10参照)を上下動させる
ための駆動源としても機能する。ワイパーリフタB31
6は、プリンタ部B100に装着されたメディアパック
C100のワイパーC106を上動させることによっ
て、そのワイパーC106を記録ヘッドB120のワイ
ピングが可能な位置に移動させる。
【0053】図10および図11において、B321
は、ポンプシリンダB304によって構成されるポンプ
の動作位置がホームポジションにあることを検出するポ
ンプHPセンサである。また、B322は、前述したイ
ンク供給路および負圧導入路が形成されたことを検出す
るジョイントHPセンサである。また、B323は、プ
リンタ部B100の本体を構成するシャーシである。
【0054】D「信号処理系」 図12は、カメラ部A100とプリンタ部B100の概
略のブロック構成図である。
【0055】カメラ部A100において、101は撮像
素子としてのCCD、102は音声入力のためのマイ
ク、103はハードウェア処理を行なうASIC、10
4は画像データ等を一時的に記憶する第1メモリ、10
5は撮像画像を記憶するCFカード(「CFカードA1
07」に相当)、106は撮影画像または再生画像を表
示するLCD(「液晶表示部A105」に相当)、120
はカメラ部A100の制御をする第1CPU、である。
【0056】プリンタ部B100において、210は、
カメラ部A100とプリンタ部B100との間のインタ
ーフェース、201は画像処理部(画像を2値化する2
値化処理部を含む)、202は画像処理を行なう上で使
用する第2メモリ、203はバンドメモリ制御部、20
4はバンドメモリ、205はマスクメモリ、206はヘ
ッド制御部、207は記録ヘッド(「記録ヘッドB12
0」に相当)、208はエンコーダ(「エンコーダセンサ
B131」に相当)、209はエンコーダカウンタ、2
20はプリンタ部B100を制御する第2CPU、22
1はモータドライバ、222はモータ(「モータM00
1,M002,M003,M004」に相当)、223
はセンサ(「HPセンサB134,B321,B322」
を含む)、224はメディアパックC100に内蔵され
ているEEPROM、230は音声エンコーダ部、25
0は装置全体に電源を供給する電源部(「電池A108」
に相当)、である。
【0057】図13は、カメラ部A100における信号
処理の説明図である。撮影モードの時は、レンズ107
を通してCCD101により撮像された画像は、ASI
C103により信号処理(CCD信号処理)され、YU
V輝度2色差信号に変換される。更に、所定の解像度に
リサイズされ、JPEG圧縮されてCFカード105に
記録される。また、音声に関しては、マイク102より
入力され、ASIC103を介してCFカード105に
記憶される。音声の記録に関しては、撮影時と同時、ま
たは、撮影後のアフレコとして記憶させることができ
る。再生モードの時には、CFカード105よりJPE
G画像が読み出され、ASIC103によりJPEG伸
張され、更に表示用の解像度にリサイズされてLCD1
06に表示される。
【0058】図14は、プリンタ部B100における信
号処理の説明図である。
【0059】カメラ部A100側で再生された画像、即
ちCFカード105より読み出された画像は、図13の
ように、ASIC103によってJPEG伸張され、プ
リントする解像度に適する解像度にリサイズされる。そ
して、リサイズされた画像データ(YUV)はインター
フェース部210を介してプリンタ部B100へ送られ
る。プリンタ部B100は、図14のように、カメラ部
A100より送られた画像データを画像処理部201に
より画像処理し、画像データのRGB信号への変換、カ
メラの特性に応じた入力γ補正、ルックアップテーブル
(LUT)を用いての色補正および色変換、プリントす
るための2値化信号への変換をする。2値化処理の際に
は、誤差拡散(ED)処理を行うために、誤差メモリと
して第2メモリ202を用いる。本例の場合、画像処理
部201における2値化処理部は誤差拡散処理を行なっ
ているが、ディザパターンを使った2値化処理等、他の
処理を行うことも可能である。2値化されたプリントデ
ータはバンドメモリ制御部203によって、一旦バンド
メモリ204に記憶される。プリンタ部B100のエン
コーダカウンタ209には、記録ヘッド207およびエ
ンコーダ208を搭載したキャリッジB104が一定距
離移動する毎に、エンコーダ208からのエンコーダパ
ルスが入る。そして、このエンコーダパルスに同期し
て、バンドメモリ204とマスクメモリ205からプリ
ントデータが読み出され、そのプリントデータに基づ
き、ヘッド制御部206が記録ヘッド207を制御して
記録を行う。
【0060】図14中のバンドメモリ制御について説明
すると次のとおりである。
【0061】記録ヘッド207における複数のノズル
は、例えば、1200dpiの密度をなすように列状に
形成されている。このような記録ヘッド207を用いて
画像を記録すべく、キャリッジを1回走査させるときに
は、副走査方向(以下、「縦(Y方向)」ともいう)にお
いてはノズル数分、主走査方向(以下、「横(X方向)
ともいう」)においては記録領域分の記録データ(1走
査分の記録データ)を、予め作成しておく必要がある。
記録データは、画像処理部201にて作成されてから、
バンドメモリ制御部203によってバンドメモリ204
に一旦蓄えられる。バンドメモリ204に1走査分の記
録データが蓄えられた後、キャリッジが主走査方向に走
査される。その際、エンコーダ208より入力されたエ
ンコーダパルスがエンコーダカウンタ209によってカ
ウントされ、このエンコーダパルスにしたがってバンド
メモリ204から記録データが読み出され、その画像デ
ータに基づいて記録ヘッド207からインク滴が吐出さ
れる。記録ヘッド207の往走査時および復走査時に画
像を記録(往路記録および復路記録)する双方向記録方
式を採用した場合には、記録ヘッド207の走査方向に
応じて、バンドメモリ204から画像データが読み出さ
れる。例えば、往路記録時は、バンドメモリ204から
読み出される画像データのアドレスが順次インクリメン
トされ、復路記録時は、バンドメモリ204から読み出
される画像データのアドレスが順次デクリメントされ
る。
【0062】実際には、画像処理部201により作成さ
れた画像データ(C,M,Y)がバンドメモリ204に
書き込まれて、1バンド分の画像データが準備されたと
き、記録ヘッド207の走査が可能となる。そして、記
録ヘッド207を走査し、バンドメモリ204より画像
データを読み出して、その画像データに基づいて記録ヘ
ッド207が画像を記録する。記録動作の間に、次に記
録すべき画像データが画像処理部201にて作成され、
その画像データは、その記録位置に対応するバンドメモ
リ204の領域に書き込まれる。
【0063】このように、バンドメモリ制御は、画像処
理部201により作成された記録データ(C,M,Y)
をバンドメモリ204に書込む作業と、キャリッジの走
査動作に合わせて、記録データ(C,M,Y)をヘッド
制御部206に送るために読み出す作業と、を切替えな
がら行なう。
【0064】図14中のマスクメモリ制御について説明
すると次のとおりである。
【0065】このマスクメモリ制御は、マルチパス記録
方式を採用した場合に必要となる。マルチパス記録方式
の場合、記録ヘッド207のノズル列の長さに相当する
幅をもつ1行分の記録画像は、記録ヘッド207の複数
回の走査に分けて記録される。すなわち、副走査方向に
間欠的に搬送されるプリント媒体の搬送量がノズル列の
長さの1/Nとされ、例えば、N=2のときは、1行分
の記録画像が2回の走査に分けて記録(2パス記録)さ
れ、N=4のときは、1行分の記録画像が4回の走査に
分けて記録(4パス記録)される。同様に、N=8のと
きは8パス記録、N=16のときは16パス記録とな
る。したがって、1行分の記録画像が記録ヘッド207
の複数回の走査によって完成されることになる。
【0066】実際には、マスクメモリ205に、画像デ
ータを記録ヘッド207の複数回の走査に割り当てるた
めのマスクデータが格納されており、そのマスクデータ
と画像データとの論理積(AND)データに基づき、記
録ヘッド207がインクを吐出して画像を記録する。
【0067】また、図14において、CFカード105
に記憶された音声データは、ASIC102により、画
像データと同じように、インターフェース210を介し
てプリンタ部B100へ送られる。プリンタ部B100
に送られた音声データは、音声エンコーダ230におい
てコード化(エンコード)されて、プリントする画像の
中にコードデータとして記録される。プリント画像に音
声データを入れる必要の無い時、または、音声データの
無い画像をプリントする際には、当然に、コード化され
た音声データはプリントされず、画像のみがプリントさ
れる。
【0068】本実施例においては、カメラ部A100と
プリンタ部B100が一体となったプリンタ内蔵カメラ
として説明を行なってきた。しかし、カメラ部A100
とプリンタ部B100を分離した別々の装置とし、それ
らをインターフェース210により接続した構成におい
ても同様に構成して、同様の機能を実現することが可能
である。
【0069】「特徴的な構成」 以下、本発明の特徴的な構成の実施形態について説明す
る。
【0070】(インク供給回復システム)図15に、イ
ンク供給回復システムの概念的構成を示す。
【0071】図15において、メディアパックC100
内には、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シア
ン)の3色のインクが充填されている3つのインクパッ
ク(メインタンクともいう)C103が収容されてい
る。これら3つのインクパックC103は3つのインク
供給路C200を介して3つのジョイントC105に接
続されている。
【0072】メディアパックC100には、プリンタ部
B100側の廃液チューブB312の先端に設けられた
廃液ジョイントB313(図10参照)が挿入結合され
る廃液導入孔C120(図4参照)が設けられている。
メディアパックC100には、廃液導入孔C120を介
して流入されたシリンダポンプB410からの廃インク
を収容する廃インク吸収体C107が備えられている。
【0073】キャリッジB104には、Y,M,Cのイ
ンクを別々に貯留するサブタンク(キャリッジタンクと
もいう)B400と、各キャリッジタンクB400から
供給されたインク吐出する3グループ分(Y,M,C)
の複数のインク吐出口(ノズル)B121を有する記録
ヘッドB120が搭載されている。
【0074】サブタンクB400の各インクの収容部
(インク供給部)には、ポリプロピレン繊維などのイン
クを吸収保持するインク吸収体(スポンジ)B401が
ほぼ充塞されている。また、サブタンクB400の各イ
ンクの収容部(インク供給部)には、図8に示したよう
に、下方に突出された中空のニードルB122が夫々設
けられている。これら3つのニードルB122は、キャ
リッジB104がホームポジションに移動したときに、
メディアパックC100の3つのゴムジョイントC10
5に夫々接続可能となる。
【0075】サブタンクB400の各インク供給部の上
方には負圧導入部B410が形成されている。これら負
圧導入部B410には、前述したように、撥水、撥油処
理が施され、空気の通過を許容しかつインクの通過を阻
止する気液分離部材としての多孔質膜(インク満タン
弁)B402が夫々備えられている。この多孔質膜B4
02によれば、インクの通過が阻止されるので、サブタ
ンクB400内のインクの液面が多孔質膜B402まで
達したとき、インクの補給は自動的に停止される。
【0076】サブタンクB400の各負圧導入部B41
0は、前述したように、キャリッジB104の下面側に
形成された共通の供給エアー口B123(図8参照)に
連通されている。この供給エアー口B123は、キャリ
ッジB104がホームポジションに移動したときに、プ
リンタ部B100の本体側に設けられた供給ジョイント
B302と連結可能になり、該供給ジョイントB30
2、供給チューブB303を介して、ポンプユニットB
315のシリンダポンプB410の一方のシリンダ室と
接続可能となる。
【0077】プリンタ部B100側には、キャリッジB
104がホームポジションに移動したときに、Y,M,
Cの3グループ分の複数のインク吐出口(ノズル)B1
21が形成された記録ヘッドB120のフェース面(イ
ンク吐出口形成面)B403をキャッピングするための
吸引キャップB310が備えられている。吸引キャップ
B310には、大気連通口B404が形成されている。
この大気連通口B404は後述する大気連通弁B405
によって開閉可能である。
【0078】吸引キャップB310は、吸引チューブB
311を通してシリンダポンプB410の他方のシリン
ダ室に接続されている。
【0079】ポンプシリンダB304は、供給チューブ
B303、吸引チューブB311および廃液チューブB
312と接続される3つのポートを有している。
【0080】(ポンプユニット)図16〜図21にした
がってシリンダポンプB410を含むポンプユニットB
315の詳細について説明する。
【0081】これらの図に示すように、シリンダポンプ
B410は、ポンプシリンダ(シリンダ本体)B304
とピストンB411とを有している。ピストンB411
は、ピストン軸B411aと、ピストン軸B411aの
先端フランジ部に配されたゴムなどの弾性体から成るピ
ストン体(以下ピストンゴムという)B412とを有し
ている。
【0082】シリンダ本体B410は、ピストンゴムB
412によって、左右2つのポンプ室(空気吸引室B4
13およびインク吸引室B414)に画成されている。
【0083】空気吸引室にはB413には空気(第1流
体)が導入され、インク吸引室B414にはインク(第
2流体)が流入される。空気吸引室B413には、供給
チューブB303に連通する入出力ポートB415が備
えられている。インク吸引室B414には、吸引チュー
ブB311に連通する入力ポートB416と、廃液チュ
ーブB312に連通される出力ポートB417とが備え
られている。インク吸引室B414の端面壁B425に
は、ピストン軸B411aが挿通されて摺動するための
孔B426(図17参照)と、後述する複数のスライド
ピンB442が挿通されて摺動するための孔B427
(図18参照)とが形成されている。
【0084】ピストンB411は、図16及び図17に
示すように、貫通中空の円筒形状を呈しており、この中
空部B418に大気を導入することができる。ピストン
B411の先端のフランジ部B419には、空気吸引室
B413の吸引圧(負圧)が所定圧以上になると、作動
するリリーフ弁B420が設けられている。
【0085】リリーフ弁B420は、弁本体B421
と、リリーフ圧が設定されるバネB422とから構成さ
れる。バネB422は、弁本体B421のバネ係止部B
421aとフランジ部B419間に介在されて、弁本体
B421を所定のリリーフ圧で付勢している。
【0086】このように、空気吸引室B413の吸引圧
(負圧)が所定圧以上になると、リリーフ弁B420が
開になって空気吸引室B413に空気が少しずつ吸入さ
れるので、リリーフ圧より大きな負圧は全てカットされ
る。なお、リリーフ弁B420のリリーフ圧は、多孔質
膜B402の性能を維持することができる圧力以下にな
るように設定する。
【0087】サブタンクB400に多孔質膜B402を
用いたピットインインク供給方式では、シリンダポンプ
B410によって多孔質膜B402を介してタンク内B
400内の空気を吸引することで、サブタンクB400
にインク供給を行う。インクが満タン状態でシリンダポ
ンプB410によって吸引を行った場合、多孔質膜B4
02の機能によってインクが多孔質膜B402から漏れ
ることはないが、多孔質膜B402の耐久性に悪影響を
与え、多孔質膜B402の寿命を短くしてしまう。そこ
で、本装置においては、シリンダポンプB410のピス
トン軸B411a内にリリーフ弁B420を配すること
で、省スペースを図りつつ、インク供給時に多孔質膜B
402に過度なインク圧力がかかることを防止し、多孔
質膜B402の動作の信頼性を確保している。
【0088】ピストン軸B411aの中空部B418に
は、スクリューロッド(ポンプユニット)B460が螺
合状態で挿入されており、スクリューロッドB460の
回転によってピストンB411はピストン軸方向に往復
移動する。スクリューロッドB460は、図16に示す
ように、ギア機構B430を介して駆動源としてのポン
プモータM004に接続されており、ポンプモータM0
04の回転によって回転駆動される。
【0089】ピストンB411の後端側には、図18な
どに示すように、押圧スライダB431が配されてい
る。押圧スライダB431もスクリューロッドB460
に螺合されており、スクリューロッドB460の回転に
伴なってピストン軸方向に往復移動することができる。
【0090】シリンダ本体B410のインク吸引室B4
14には、ゴムなどの弾性体からなるポート切換手段と
しての切換え弁(以下弁ゴムという)B440がピスト
ン軸方向に移動可能に配設されている。弁ゴムB440
には、ピストン軸B411aが挿通される孔B441
(図17)が形成されている。このため、ピストン軸B
411aは孔B441を介して弁ゴムB440に対し自
由に移動することができる。弁ゴムB440の位置を切
り替えることによって、吸引チューブB311につなが
る入力ポートB416と廃液チューブB312につなが
る出力ポートB417との何れか一方を開にして他方を
閉塞し、これら入力ポートB416および出力ポートB
417の開閉状態を制御することができる。
【0091】弁ゴムB440の後端面と押圧スライダB
431との間には、図18などに示すように、弁ゴムB
440の後端面を押圧するための複数のスライドピンB
442が配されている。スライドピンB442の(先端
側)弁ゴムB440側には、弁ゴムB440の後端面に
対する押圧力を均等にするために、当接面の大きな押圧
体B433が固定されている。
【0092】図18に示すように、待機状態にある弁ゴ
ムB440をピストン伸張方向(図面中左方向)に移動
させて、図19に示すように、入力ポートB416を閉
じかつ出力ポートB417を開いた状態にするのには、
押圧スライダB431の押圧力を用いる。
【0093】すなわち、待機状態のときには、押圧スラ
イダB431は、図18に示すように、複数のスライド
ピンB442と当接状態にある。この状態で、スクリュ
ーロッドB460の回転によって押圧スライダB431
をピストン伸張方向(左方向)にさらに移動させると、
複数のスライドピンB442および弁ゴムB440は、
押圧スライダB431の押圧力によって、図19に示す
位置まで左移動される。
【0094】一方、弁ゴムB440を、図19に示す位
置から図20さらには図21に示す位置まで、ピストン
退行方向(図面中右方向)に移動させるのは、ピストン
B411の先端のフランジ部B419の押圧力を用い
る。
【0095】すなわち、例えば、図20に示すように、
弁ゴムB440にピストンB411の先端フランジ部B
419が当接された後に、ピストンB411が退行方向
に移動すると、弁ゴムB440および複数のスライドピ
ンB442は、フランジ部B419の押圧力によって図
21に示す位置まで右移動する。
【0096】このような弁ゴム440の位置切り替え
は、ピストンB411の往復移動による空気吸引(イン
ク供給)、インク吸引、インク排出を含む1サイクル中
の所定のタイミングで実行される。
【0097】つぎに、上記シリンダポンプB410によ
る空気吸引、インク吸引、インク排出動作についてその
概略を説明する。
【0098】(空気吸引およびインク排出動作)図19に
示す状態が、空気吸引時の初期状態であり、ピストンB
411は、ピストン伸張側のほぼストロークエンドまで
進出されている。このとき、弁ゴムB440は、インク
吸引室B414を廃液チューブB312側と連通して、
吸引チューブB311側と遮断する位置に切り替えられ
ている。
【0099】この図19に示す状態からピストンB41
1が右方向へピストン退行方向に移動すると、空気吸引
室B413は減圧され、インク吸引室B414は加圧さ
れる。
【0100】これにより、サブタンクB400内の空気
が、多孔質膜B402、負圧導入部B410、供給エア
ー口B123、供給ジョイントB302、供給チューブ
B303を介して空気吸引室B413に吸引される(図
15参照)。この結果、メディアパックC100のメイ
ンタンクC103からサブタンクB400にインクが補
給される。
【0101】一方、インク吸引室B414には、前のサ
イクルのときに吸引した吸引キャップB310からの吸
引インクが貯留されているとする。この状態で、図19
に示す状態からピストンB411が右方向へピストン退
行方向に移動すると、インク吸引室B414は加圧され
るので、このインク吸引室B414に貯留されていたイ
ンクは廃液チューブB312を介してメディアパックC
100の廃インク吸収体C107まで流出され、廃イン
ク吸収体C107によって吸収保持される。
【0102】(インク吸引動作)図21に示す状態が、イ
ンク吸引時の初期状態であり、ピストンB411は、ピ
ストン退行側のほぼストロークエンドまで移動されてい
る。このとき、弁ゴムB440は、インク吸引室B41
4を吸引チューブB311側と連通して、廃液チューブ
B312側と遮断する位置に切り替えられている。
【0103】この図21に示す状態からピストンB41
1が左方向へピストン伸張方向に移動すると、空気吸引
室B413は加圧され、インク吸引室B414は減圧さ
れる。
【0104】これにより、図15に示したように、吸引
チューブB311を介してインク吸引室B414に接続
された吸引キャップB310内が減圧され、記録ヘッド
B120のインク吐出口B121からインクが吸引キャ
ップB310に吸引される。この吸引されたインクはイ
ンク吸引室B414まで流入される。
【0105】一方、このインク吸引動作中、空気吸引室
B413は加圧されるが、このときには、後述するよう
に、供給ジョイントB302がサブタンクB400の供
給エアー口B123から取り外されているので、サブタ
ンクB400内が加圧されることはない。
【0106】ところで、上記シリンダポンプB410に
よれば、ピストン軸B411aが通るシリンダ室B41
4をインク吸引用とし、他方のシリンダ室B413を空
気吸引用としている。したがって、各シリンダ室B41
3、B414の吸引量を、同じピストンストロークで異
なった値に設定することができる。すなわち、ピストン
軸B411aが通るシリンダ室B414の方が吸引量が
少ない。また、ピストン軸B411aの軸径を変更する
ことで、容易にインク吸引室B414および空気吸引室
B413の吸引体積比を変更することができる。
【0107】つぎに、メディアパックC100のワイパ
ーC106の移動機構について説明する。
【0108】図16、図18〜図21に示すように、シ
リンダポンプB410の近傍には、ワイパーリフタB3
16(図10参照)を上下移動させるための板カム部材
B450が設けられている。板カム部材B450は、図
16に示すように、高さ位置の異なる2段のカム部B4
51を有し、このカム部B451と係合するワイパーリ
フタB316を上下移動させる。
【0109】板カム部材B450は、シリンダポンプB
410のピストンB411の進退方向に往復移動可能に
なっている。板カム部材B450は、スクリューロッド
B460に螺合された押圧スライダB431に当接する
当接部B452(図18)を有している。板カム部材B
450は、押圧スライダB431の移動によって押圧さ
れることで、ピストンB411の進出方向(左方向)に
移動する。板カム部材B450は、バネB453(図1
0、図11、図18参照)の復帰力によってピストンB
411の退行方向(右方向)に移動する。
【0110】(ジョイントリフタ移動機構)つぎに、図
22〜図27を用いて、サブタンクB400のニードル
B122に対するメディアパックC100のジョイント
C105の接離機構、キャリッジB104の供給エアー
口B123に対する供給ジョイントB302の接離機
構、記録ヘッドB120のフェース面B403に対する
吸引キャップB310の接離機構、大気連通弁B405
による吸引キャップB310の大気連通口B404の開
閉機構をより詳細に説明する。
【0111】なお、図23は待機状態を示し、図24は
インク供給状態を示し、図25はインク吸引状態を示
し、図26は空吸引状態を示し、図27は印刷状態を示
している。
【0112】ジョイントモータM003には、適宜のギ
ア機構(図示せず)を介してスクリューロッドB306
を回転駆動する。スクリューロッドB306には、ジョ
イントスライダB307が螺合されており、したがっ
て、ジョイントスライダB307はスクリューロッドB
306の回転に従って往復移動する。ジョイントスライ
ダB307には、ジョイントリフタB305が一体的に
結合されている。
【0113】ジョイントリフタB305には、ジョイン
トフォークB301が固定されている。したがって、ジ
ョイントフォークB301は、ジョイントリフタB30
5の上下移動に対応して上下に移動することができる。
メディアパックC100がプリンタ部B100に装着さ
れたとき、メディアパックC100のジョイントC10
5はジョイントフォークB301によって支持される。
したがって、ジョイントフォークB301の上下動に対
応してメディアパックC100のジョイントC105も
上下動する。ジョイントフォークB301がほぼ上側の
ストロークエンドに達したときに、図24に示すよう
に、サブタンクB400のニードルB122がジョイン
トC105の封止体(ジョイントゴム)C108を完全
に貫通し、メディアパックC100のメインタンクC1
03からキャリッジB104側のサブタンクB400へ
のインク供給路が形成される。
【0114】ジョイントリフタB305の上面には、シ
リンダポンプB410の空気吸引用の供給チューブB3
03に接続された供給ジョイントB302が設けられて
いる。したがって、供給ジョイントB302もジョイン
トリフタB305の上下移動に対応して上下に移動する
ことができる。供給ジョイントB302が所定の位置よ
り上昇されたときに、供給ジョイントB302が供給エ
アー口B123と接合され、これによりシリンダポンプ
B410とサブタンクB400との空気吸引路を形成す
ることができる。
【0115】ジョイントリフタB305には、適宜の機
構を介して吸引キャップB310および大気連通弁B4
05が連結されている。これら吸引キャップB310お
よび大気連通弁B405は、ジョイントリフタB305
の上下運動中の各所定のタイミングで上下動される。
【0116】(制御駆動系)図28は、インク供給回復
処理に関する制御および駆動系の概略構成を示す概念ブ
ロック図である。
【0117】ポンプHPセンサB321は、シリンダポ
ンプB410のピストンB411が待機位置(ホームポ
ジション)に位置したとき、これを検出する。ジョイン
トHPセンサB322は、ジョイントリフタB305が
ホームポジションに位置したとき、これを検出する。キ
ャリッジHPセンサB134はキャリッジB104がホ
ームポジションに位置していたとき、これを検出する。
これらセンサB321、B322およびB134の検出
信号はCPU220に入力される。
【0118】CPU220は、ジョイントモータドライ
バ221a、ポンプモータドライバ221b、キャリッ
ジモータドライバ221c,搬送モータドライバ221
dを介してジョイントモータB305、ポンプモータM
004、キャリッジモータM001、搬送モータM00
2を駆動制御する。
【0119】ジョイントモータM003はジョイントリ
フタB305の上下移動の駆動源である。ジョイントリ
フタB305の上下動中、供給ジョイントB302、ジ
ョイントフォークB301、吸引キャップB310およ
び大気連通弁B405が夫々所定のタイミングで上下移
動する。
【0120】ポンプモータM004は、スクリューロッ
ドB460の駆動源である。スクリューロッドB460
の回転によってシリンダポンプB410のピストンB4
11および押圧スライダB431が往復移動する。ま
た、押圧スライダB431の移動によって、弁ゴムB4
40の切換えが行われるとともに、板カム部材B45
0、ワイパーリフタB316を介してワイパーC106
の上下移動が行われる。
【0121】(動作シーケンス)図29は、インク供給
回復処理の動作シーケンスの一例を示すもので、図30
はインク供給回復処理の1サイクル中におけるジョイン
トリフタB305、シリンダポンプB410のピストン
B411およびワイパーリフタB316の駆動位置を夫
々示すものである。また、図31〜図39はインク供給
回復処理サイクルにおける各部の動きを説明するための
工程図である。
【0122】以下、図31〜図39などを用いてインク
供給回復処理サイクルの動作シーケンスについて説明す
る。
【0123】(メディアパック装填前)メディアパック
C100が装置本体A001に装着されていないとき、
図31に示すように、吸引キャップB310は記録ヘッ
ドB120のフェース面B403をキャッピングしてお
り、これによりインク吐出口B121内のインクの乾燥
などを防いでいる。また、このとき、供給ジョイントB
302は、サブタンクB400の供給エアー口B123
から離間された位置にあり、また吸引キャップB310
の大気連通口B404は開口されている。
【0124】(メディアパック装填 待機)メディアパ
ックC100が装置本体A001に完全に装着される
と、メディアパックC100のジョイントC105がジ
ョイントフォークB301で支持される。このとき、ジ
ョイントC105の3つのジョイントゴムC108は、
図32および図23に示すように、サブタンクB400
の3本のニードルB122の直下に位置される。供給ジ
ョイントB302は、キャリッジB104の供給エアー
口B123の直下に位置される。
【0125】また、シリンダポンプB410のピストン
B411は、図16〜図18に示す待機位置(ホームポ
ジション)に位置しており、ジョイントリフタB305
もホームポジションに位置している(図29ステップS
1)。さらに、キャリッジB104もホームポジション
に位置している。
【0126】(キャリッジ初期化処理)この状態で、印
刷指令が出力されると、ジョイントモータM003が正
転されてジョイントリフタB305が若干量下降され、
これにより吸引キャップB310も若干量下降される。
この結果、吸引キャップB310は記録ヘッドB120
のフェース面B403から若干離間され、吸引キャップ
B310は一旦開となる(図29ステップS2)。ま
た、これとほぼ同時にキャリッジB104の初期化処理
が行われる(図29ステップS3)。
【0127】(ジョイント処理)つぎに、ポンプモータ
M004が所定のパルス数分正転されて、スクリューロ
ッドB460が回転されることにより、シリンダポンプ
B410のピストンB411が図18に示す状態から図
19に示すインク供給位置まで若干量伸張される(図2
9ステップS4)。また、この際のスクリューロッドB
460の回転によって押圧スライダB431がスライド
ピンB442を介して弁ゴムB440を押圧し、この結
果弁ゴムB440は、図19に示すように、吸引チュー
ブB311を閉塞する位置まで移動する。したがって、
シリンダポンプB410のインク吸引室B414は廃液
チューブB312を介してメディアパックC100の廃
インク吸収体C107に連通する。
【0128】なお、このときの押圧スライダB431の
移動によって板カム部材B450がピストン伸張方向に
移動されて、板カム部材B450のカム部B451の作
用によってワイパーリフタB316が上昇されてメディ
アパックC100のワイパーC106が少しの期間上昇
される。しかし、このワイパーC106の上昇は特に他
の部材の動きに影響を与えることはない。
【0129】他方、ジョイントモータM003が逆転さ
れてジョイントリフタB305は上昇移動を開始する。
ジョイントリフタB305が所定量上昇されると、ジョ
イントHPセンサB322は、ジョイントリフタB30
5がホームポジションを外れたことを検出する(図29
ステップS5)。また、ジョイントリフタB305の上
昇によって、吸引キャップB310は記録ヘッドB12
0のフェース面B403を再度キャッピングする。な
お、図29および図30において、ジョイントリフタB
305の駆動位置が正の値をとるときには、吸引キャッ
プB310は記録ヘッドB120のフェース面B403
をキャッピングしており、同駆動位置が負の値をとると
きには、吸引キャップB310は記録ヘッドB120の
フェース面B403から離間されている。
【0130】ジョイントリフタB305の上昇中、図3
3に示すように、まず吸引キャップB310の大気連通
口B404が大気連通弁B405によって閉塞される。
ジョイントリフタB305は更に上昇され、この結果、
図34および図24に示すように、ジョイントC105
のジョイントゴムC108にサブタンクB400のニー
ドルB122が完全に挿入されるとともに、供給ジョイ
ントB302がキャリッジB104の供給エアー口B1
23に接合される。この結果、メディアパックC100
とサブタンクB400との間のインク供給路およびサブ
タンクB400とシリンダポンプB410との間の空気
吸引路が形成される(図29ステップS6)。
【0131】(インク供給、廃棄)このようにインク供
給路および空気吸引路が形成された状態で、ポンプモー
タM004が逆方向への回転を開始する。これにより、
スクリューロッドB460が逆方向に回転され、シリン
ダポンプB410のピストンB411が図19に示す状
態から図20に示す状態を経て図21に示す状態まで右
方向に退行される。
【0132】このピストンB411の退行中、ポンプH
PセンサB321は、シリンダポンプB410のピスト
ンB411がホームポジションを外れたことを検出する
(図29ステップS7)。
【0133】前述したように、ピストンB411の退行
移動に伴なって、空気吸引室B413は減圧され、イン
ク吸引室B414は加圧される。
【0134】これにより、サブタンクB400内の空気
が、多孔質膜B402、負圧導入部B410、供給エア
ー口B123、供給ジョイントB302、供給チューブ
B303を介して空気吸引室B413に吸引される。こ
の結果、図35に示すように、メディアパックC100
のメインタンクC103からメディアパックC100の
インク供給路C200、ジョイントC105およびサブ
タンクB400のニードルB122を介してサブタンク
B400にインクが補給される(図29ステップS
8)。
【0135】一方、ピストンB411の退行移動に伴な
ってシリンダポンプB410のインク吸引室B414が
加圧されるので、インク吸引室B414に貯留されてい
たインクは廃液チューブB312を介してメディアパッ
クC100の廃インク吸収体C107まで流出され、廃
インク吸収体C107によって吸収保持される。
【0136】このように、廃インクを着脱可能なメディ
アパックC100内の廃インク吸収体C107に廃棄す
るようにしているので、プリンタ部B100内にはイン
クが残留することが無くなる。
【0137】上記したピストンB411の退行移動の後
半段階においては、図20および図21に示すように、
弁ゴムB440の位置の切り替えが行われる。すなわ
ち、図20に示すように、ピストンB411の先端フラ
ンジ部B419が、弁ゴムB440に当接してこれを押
圧することで、弁ゴムB440および複数のスライドピ
ンB442を図21に示す位置まで右方向に移動させ
る。この結果、図21に示すように、吸引チューブB3
11を介して吸引キャップB310に接続される入力ポ
ートB416が開になり、廃インク吸収体C107につ
ながる出力ポートB417が弁ゴムB440によって閉
塞される。
【0138】なお、シリンダポンプB410のピストン
B411が図21に示す退行側のほぼストロークエンド
まで移動された後、所定の設定時間(例えば1.5秒)
だけ待機するようにしている(図29ステップS9)。
【0139】(吸引回復)つぎに、ジョイントモータM
003を正転駆動し、ジョイントリフタB305を所定
の距離だけ下降させることで、図36および図25に示
すように、ジョイントC105および供給ジョイントB
302を、吸引キャップB310のインクを吸引するた
めの位置まで下降させる(図29ステップS10)。す
なわち、供給ジョイントB302をキャリッジB104
の供給エアー口B123から離脱させるとともに、ジョ
イントC105のジョイントゴムC108をサブタンク
B400のニードルB122から離脱させる。なお、こ
のとき、ニードルカバーB124がスプリングの復元力
よってニードルB122の開口部を保護する位置まで下
降される(図25参照)。また、この状態のときには、
吸引キャップB310の大気連通口B404は大気連通
弁B405によって依然閉塞されており、またシリンダ
ポンプB410においては、図21に示すように、イン
ク吸引室B414が吸引チューブB311と連通してい
る。
【0140】この状態で、ポンプモータM004が正転
され、スクリューロッドB460が回転されることによ
り、シリンダポンプB410のピストンB411が図2
1に示す状態から1/4ストローク程度、左方向に伸張
される(図29ステップS11)。
【0141】このピストンB411の伸張移動に伴なっ
て、空気吸引室B413は加圧され、インク吸引室B4
14は減圧される。
【0142】これにより、図37に示すように、吸引チ
ューブB311を介してインク吸引室B414に接続さ
れた吸引キャップB310内が減圧され、この結果記録
ヘッドB120のインク吐出口B121からインクが吸
引され、吸引キャップB310内に貯留される。なお、
このインク吸引動作に伴なって、供給エアー口B123
およびニードルB122の開口を介して空気が吸引さ
れ、多孔室膜B402およびニードル周辺部に吸引空気
が導入される。
【0143】ここで、サブタンクB400のニードルB
122は針孔が大気連通孔を兼ねているが、タンクB4
00内の残留空気が膨張したときに、供給されたインク
がニードルB122から押し出される可能性がある。
【0144】そこで、サブタンクB400にインク供給
を行った直後にジョイント結合を離し、この状態でイン
ク吐出口B121からインクの吸引を行って所定量のイ
ンクを吸引することによってニードルB122の針孔か
ら空気を流入させ、タンクB400内に空気空間を設け
るようにしている。これにより、残留空気が膨張しても
インク供給針B122からは空気が排出されるだけで、
インクが漏れることが無くなる。
【0145】(空吸引)つぎに、ジョイントモータM0
03をさらに正転駆動し、ジョイントリフタB305を
さらに所定の距離だけ下降させることで、図38および
図26に示すように、大気連通弁B405を開位置まで
下降させる。これにより、吸引キャップB310の大気
連通口B404が開放される(図29ステップS1
2)。
【0146】この状態で、ポンプモータM004がさら
に正転され、スクリューロッドB460が回転されるこ
とにより、シリンダポンプB410のピストンB411
が前述した1/4ストローク程度伸張された位置からさ
らに図18に示した待機位置を介して図19に示すイン
ク供給開始位置まで左方向に伸張される(図29ステッ
プS13、S14)。
【0147】これにより、インク吸引室B414はさら
に減圧され、この結果、図38に示すように、吸引キャ
ップB310内に貯留されているインクが吸引チューブ
B311を介してシリンダポンプB410のインク吸引
室B414内に流入される。さらに吸引チューブB31
1内の残留インクもインク吸引室B414内に流入され
る。このような空吸引を行うことで、各ノズルでの混色
を防止している。
【0148】なお、上記ピストンB411の左方向への
伸張移動の途中、ポンプHPセンサB321は、シリン
ダポンプB410のピストンB411が図18に示す位
置まで伸張された時点で、ピストンB411がホームポ
ジションに位置したことを検出する(図29ステップS
13)。
【0149】また、シリンダポンプB410のピストン
B411が図18に示す状態から図19に示すインク供
給位置まで伸張されるときに、前述したように、押圧ス
ライダB431の移動によって、弁ゴムB440の切替
えおよびワイパーリフタB316を介したメディアパッ
クC100のワイパーC106の上昇突出動作が実行さ
れる(図29ステップS14)。
【0150】(吸引キャップ開)つぎに、ジョイントモ
ータM003を正転駆動し、ジョイントリフタB305
をさらに所定の距離だけ下降させることで、図39に示
すように、吸引キャップB310を記録ヘッドのB12
0のフェース面B403から離間させ、吸引キャップB
310を開状態にする(図29ステップS15、S1
6)。このジョイントリフタB305の下降によって、
ジョイントC105および供給ジョイントB302もさ
らに下げられる。また、上記ジョイントリフタB305
の下降の際、ジョイントリフタB305が所定の待機位
置にきたときに、ジョイントHPセンサB322は、ジ
ョイントリフタB305がホームポジションに位置した
ことを検出する。
【0151】(ワイピング)この状態で、キャリッジモ
ータM001が駆動され、キャリッジB104をメディ
アパックC100のワイパーC106の位置まで移動さ
せ、このワイパー位置でキャリッジB104を1〜複数
回往復移動させた後、元のホームポジション位置まで復
帰させる(図29ステップS17)。これにより、記録
ヘッドのB120のフェース面B403に付着していた
インクがワイパーC106によって払拭される。
【0152】このように、メディアパックC100側に
設けたワイパーC106を用いてワイピングを行うよう
にしているので、プリンタ部B100側でのインクの飛
び散りがなくなる。
【0153】このワイピングが終了すると、ポンプモー
タM004が逆転されてスクリューロッドB460が回
転されることによって、シリンダポンプB410のピス
トンB411は図19に示す位置から図18に示す待機
位置まで右方向に退行移動される。スクリューロッドB
460の回転によって押圧スライダB431も右行し、
これにより板カム部材B450もバネB453の復帰力
によって右方向に移動する。この結果、板カム部材B4
50のカム部B451に係合しているワイパーリフタB
316が下降し、メディアパックC100のワイパーC
106も退避される(図29ステップS18)。
【0154】以上で、インク供給、吸引回復動作につい
ての1サイクルが終了し、プリンタ部B100による印
刷が可能な状態となる。
【0155】(印刷)プリンタ部100では、メディア
パックC100から取り出した1枚のプリント媒体C1
04を搬送しながらキャリッジB104を移動させて記
録ヘッドB120を駆動することで、指令された所定の
印刷動作を実行する(図29ステップS19)。
【0156】1枚の印刷終了後、続いて連続印刷を行う
場合は、手順は図29のステップS4に復帰され、これ
以降上述したステップS4からステップS19までの処
理を実行することで、次のページの印刷のためのインク
供給、吸引回復動作および次ページの印刷動作を実行す
る。
【0157】このように本装置においては、一枚印刷す
る度にインク供給および吸引回復動作を行うようにして
いるので、高品位の印字を安定してなし得る。
【0158】また、印刷を終了する場合は、以下のステ
ップS20〜ステップS24の手順をステップS19に
続いて実行する。
【0159】(ワイピング)印刷終了時には、シリンダ
ポンプB410が図18に示す待機状態にある。この状
態から、ポンプモータM004を正転駆動してスクリュ
ーロッドB460を回転させることで、押圧スライダB
431を図19に示す状態まで左行させる。これによ
り、板カム部材B450が左行され、ワイパーリフタB
316も上昇する。この結果、メディアパックC100
のワイパーC106が突出される(図29ステップS2
0)。
【0160】つぎに、キャリッジモータM001を駆動
し、キャリッジB104をワイパー位置で往復させるこ
とで、印刷中に記録ヘッドのB120のフェース面B4
03に付着していたインクをワイパーC106によって
払拭する(図29ステップS21)。
【0161】つぎに、ポンプモータM004を逆転駆動
してスクリューロッドB460を逆回転させることで、
押圧スライダB431を図19に示す状態から図20に
示す位置まで移動させる。これにより、板カム部材B4
50が右行され、ワイパーリフタB316が下降し、メ
ディアパックC100のワイパーC106が退避される
(図29ステップS21)。
【0162】その後、キャリッジB104がホームポジ
ションに戻ったことが検出されると(図29ステップS
22)、ジョイントモータM003が逆転駆動されてジ
ョイントリフタB305が若干上昇され、吸引キャップ
B310も上昇される。これにより記録ヘッドのB12
0のフェース面B403が吸引キャップB310によっ
てキャッピングされる(図29ステップS24)。
【0163】(予備吐出)なお、上記動作シーケンスに
おいては省略したが、記録ヘッドのB120のインク吐
出口B121から故意にインクを吸引キャップB310
などに吐出させる予備吐出動作を図29のステップ18
のワイピングなどの後に行わせてるようにしてもよい。
また、必要に応じて他の適宜の時点で予備吐出を行わせ
るようにしてもよい。
【0164】このように上記実施形態においては、シリ
ンダポンプB410は、ピストンB411の一方側シリ
ンダ室を空気吸引室B413とし、他方側シリンダ室を
インク吸引室B414とし、ピストンB411の往復動
作によって各々のシリンダ室が吸引動作を行うようにし
ているので、ポンプ構成の小型化に大いに寄与すること
ができる。また、シリンダポンプB410の外部に設け
た弁の切換えによってではなく、ポンプシリンダB30
4の内部に設けた弁ゴム440の位置切り替えによって
インク吸引室B414のインク吸引およびインク排出の
切換えを行うようにしているので、ポンプ構造を小型化
することが可能になる。さらに、ピストン軸B441a
の内部でスクリューロッドB460を係合させて、ピス
トンB441を移動させるようにしているので、ピスト
ン軸B441に連結された他の部材とスクリューロッド
B460を係合させる場合と比べて、ピストン軸B44
1aを往復移動させるための構造が小型化される。
【0165】また、この実施形態においては、シリンダ
ポンプB410のピストン軸B411a内にリリーフ弁
B420を配することで、省スペースを図りつつ、イン
ク供給時に多孔質膜B402に過度なインク圧力がかか
ることを防止しており、これにより多孔質膜B402の
動作の信頼性を確保することができる。
【0166】さらにこの実施形態においては、ピストン
軸B411aが通るシリンダ室B414をインク吸引用
とし、他方のシリンダ室B413を空気吸引用としてい
る。したがって、各シリンダ室B413、B414の吸
引量を、同じピストンストロークで異なった値に設定す
ることができる。したがって、ピストン軸B411aの
軸径を変更することで、容易にインク吸引室B414お
よび空気吸引室B413の吸引体積比を変更することが
できる。
【0167】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ピストンの両側のシリンダ室に、空気、インクなどの異
なる流体を流入し、ピストン往復動作によってこれら各
シリンダ室で異なる流体の吸引を行うようにしたので、
小型のポンプを提供することができる。また、シリンダ
内部に設けたポート切換手段によって一方のシリンダ室
での吸引排出動作を切り替えるようにしているので、ポ
ンプ構造を小型化することが可能になる。また、ピスト
ン軸の内部でスクリューロッドを係合させてピストンを
移動させるようにしているので、ポンプ構造を小型化す
ることが可能になる。
【0168】また、ポンプシリンダのピストン内にリリ
ーフ弁を配するようにしているので、ポンプ構造の小型
化が可能になる。さらに、インク供給時に多孔質膜に過
度な圧力がかかることが防止され、これにより多孔質膜
の動作の信頼性を確保することができる。
【0169】さらに、ポンプシリンダの一方のシリンダ
室にピストン軸を通すようにしているので、各シリンダ
室の吸引量を、同じピストンストロークで異なった値に
設定することができる。したがって、ピストン軸の軸径
を変更することで、容易に両シリンダ室の吸引体積比を
変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なプリンタ内蔵カメラの正面
図である。
【図2】図1のカメラの斜め前方からの斜視図である。
【図3】図1のカメラの斜め後方からの斜視図である。
【図4】図1のカメラに装着可能なメディアパックの斜
視図である。
【図5】図1のカメラの内部における主要構成部の配置
関係を示す斜視図である。
【図6】図5におけるプリンタ部の斜視図である。
【図7】図6のプリンタ部の一部を取り外した斜視図で
ある。
【図8】図6のプリンタ部におけるキャリッジの斜視図
である。
【図9】図6のプリンタ部におけるプリント媒体搬送系
の構成部分の斜視図である。
【図10】図6のプリンタ部におけるインク供給系の構
成部分の斜視図である。
【図11】図10のインク供給系の構成部分にメディア
パックが装着されたときの平面図である。
【図12】図1のカメラにおけるカメラ部とプリンタ部
の概略ブロック構成図である。
【図13】図12のカメラ部における信号処理の説明図
である。
【図14】図12のプリンタ部における信号処理の説明
図である。
【図15】インク供給回復システムの概念的構成を示す
図である。
【図16】ポンプユニットを示す一部破断斜視図であ
る。
【図17】シリンダポンプの待機状態を示す断面図であ
る。
【図18】シリンダポンプの待機状態を示す一部断面図
である。
【図19】ピストンがインク供給開始位置にあるときの
シリンダポンプを示す一部断面図である。
【図20】ピストンが弁切換え位置にある時のシリンダ
ポンプを示す一部断面図である。
【図21】ピストンがインク吸引開始位置にあるときの
シリンダポンプを示す一部断面図である。
【図22】ジョイントリフタおよびキャリッジなどの構
成を示す斜視図である。
【図23】ジョイントおよび吸引キャップなどの待機状
態を示す断面図である。
【図24】ジョイントおよび吸引キャップなどのインク
供給状態を示す断面図である。
【図25】ジョイントおよび吸引キャップなどのインク
吸引状態を示す断面図である。
【図26】ジョイントおよび吸引キャップなどの空吸引
状態を示す断面図である。
【図27】ジョイントおよび吸引キャップなどの印刷状
態を示す断面図である。
【図28】インク供給回復システムの制御駆動系の概念
的構成を示すブロック図である。
【図29】インク供給回復処理の動作シーケンスの一例
を示す表図である。
【図30】インク供給回復処理の1サイクル中における
ジョイントリフタ、ピストンおよびワイパーの駆動位置
の経時変化を示す図である。
【図31】メディアパック挿入前のインク供給回復シス
テムの各部の状態を示す概念図である。
【図32】待機時におけるインク供給回復システムの各
部の状態を示す概念図である。
【図33】インク供給前におけるインク供給回復システ
ムの各部の状態を示す概念図である。
【図34】インク供給前におけるジョイント接続時のイ
ンク供給回復システムの各部の状態を示す概念図であ
る。
【図35】インク供給時におけるインク供給回復システ
ムの各部の状態を示す概念図である。
【図36】インク吸引前におけるインク供給回復システ
ムの各部の状態を示す概念図である。
【図37】インク吸引時におけるインク供給回復システ
ムの各部の状態を示す概念図である。
【図38】空吸引時におけるインク供給回復システムの
各部の状態を示す概念図である。
【図39】印刷時におけるインク供給回復システムの各
部の状態を示す概念図である。
【符号の説明】
A001 装置本体 A002 挿入部 A100 カメラ部 A101 レンズ A102 ファインダー A102a ファインダー窓 A103 ストロボ A104 レリーズボタン A105 液晶表示部(外部表示部) A107 コンパクトフラッシュメモリカード(CFカ
ード) A108 電池 A109 排出部 B100 プリンタ部(記録装置部) B101 LFローラ B102 LFピンチローラ B103 プラテン B104 キャリッジ B105 ガイド軸 B106 リードスクリュー B107 軸受け B108 軸受け B109 スクリューピン B110 ばね B120 記録ヘッド B121 インク吐出口 B122 ニードル B123 供給エアー口 B124 ニードルカバー B131 エンコーダセンサ B132 リニアスケール B133 HPフラグ B134 HPセンサ B141 スクリューギア B142 アイドラギア B143 モータギア B150 フレキシブルケーブル B201 排紙ローラ B202 排紙ローラギア B203 中継ギア B204 LFローラギア B211 切り替えスライダ B212 切り替えカム B213 圧板ヘッド B301 ジョイントフォーク B302 供給ジョイント B303 供給チューブ B304 ポンプシリンダ(シリンダ本体) B305 ジョイントリフタ B310 吸引キャップ B311 吸引チューブ B312 廃液チューブ B313 廃液ジョイント B315 ポンプユニット B316 ワイパーリフタ B321 ポンプHPセンサ B322 ジョイントHPセンサ B323 シャーシ C100 メディアパック C101 パック本体 C102 シャッター C102A 窓部 C103 インクパック C104 プリント媒体 C105 ジョイント C106 ワイパー C107 インク吸収体 C110 給紙ローラ C110a 連結部 M001 キャリッジモータ M002 搬送モータ M003 ジョイントモータ M004 ポンプモータ 101 CCD 102 マイク 103 ASIC 104 第1メモリ 105 CFカード(「CFカードA107」に相当) 106 LCD(「液晶表示部A105」に相当) 107 レンズ 120 第1CPU 201 画像処理部 202 第2メモリ 203 バンドメモリ制御部 204 バンドメモリ 205 マスクメモリ 206 ヘッド制御部 207 記録ヘッド(「記録ヘッドB120」に相当) 208 エンコーダ(「エンコーダセンサB131」に相
当) 209 エンコーダカウンタ 210 インターフェース 220 第2CPU 221 モータドライバ 222 モータ(「モータM001,M002,M00
3,M004」に相当) 223 センサ(「HPセンサB134,B321,B
322」を含む) 224 EEPROM 230 音声エンコーダ部 250 電源部(「電池A108」に相当) C108 封止体(ジョイントゴム) C120 廃液導入孔 B306 スクリューロッド B307 ジョイントスライダ B401 インク吸収体(スポンジ) B410 負圧導入部 B402 気液分離部材、多孔質膜(インク満タン弁) B403 フェース面(インク吐出口形成面) B404 大気連通口 B405 大気連通弁 B410 シリンダポンプ B411 ピストンB411 B411a ピストン軸 B412 ピストン体(ピストンゴム) B413 空気吸引室 B414 インク吸引室 B415 入出力ポート B416 入力ポート B417 出力ポート B419 フランジ部 B418 ピストン中空部 B420 リリーフ弁 B421 弁本体 B422 ばね B427 端面壁 B426 孔 B427 孔 B430 ギア機構 B431 押圧スライダ N433 押圧体 B440 切換え弁(弁ゴム) B441 孔 B442 スライドピン B450 板カム部材 B451 カム部 B453 ばね B460 スクリューロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 9/02 B41J 3/04 102R 53/10 F04B 21/02 C 53/12 21/04 A 23/02 Fターム(参考) 2C056 EA23 JA13 JA16 JC07 JC10 JC14 JC20 JC21 KB02 KB08 KB11 KB19 KB37 KC02 KC11 KD08 3H071 AA05 AA06 BB01 CC33 DD03 DD17 DD72 3H075 AA07 AA18 BB03 BB12 CC34 DA04 DA10 DB03 DB32

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復移動可能なピストンと、このピスト
    ンの一方側に画成されて第1の流体が導入される第1の
    シリンダ室と、前記ピストンの他方側に画成されて第2
    の流体が導入される第2のシリンダ室とを有するシリン
    ダ本体とを有するシリンダポンプと、 このシリンダポンプの前記ピストンを往復移動させるピ
    ストン駆動手段と、 を備えることを特徴とするシリンダポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の流体は空気であり、前記第2
    の流体はインクであり、前記ピストンのピストン軸を前
    記第2のシリンダ室を介してシリンダ本体の外側まで延
    在させて前記ピストン駆動手段と連結することを特徴と
    する請求項1に記載のシリンダポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のシリンダ室はインクを吸引す
    るための入力ポートと、インクを排出するための出力ポ
    ートとを有し、 前記ピストンの移動によって第2のシリンダ室が減圧さ
    れているときに前記出力ポートを閉塞しかつ前記入力ポ
    ートを開にし、前記ピストンの移動によって第2のシリ
    ンダ室が加圧されているときに前記入力ポートを閉塞し
    かつ前記出力ポートを開にするよう前記ピストンの動き
    に伴なって前記入力ポートおよび出力ポートの開閉の切
    換えを行うポート切換手段を更に備えることを特徴とす
    る請求項2に記載のシリンダポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記ポート切換手段は前記第2のシリン
    ダ室に内蔵されていることを特徴とする請求項3に記載
    のシリンダポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記ピストン駆動手段は、前記ピストン
    軸の内部でピストン軸と係合するスクリューロッドと、 このスクリューロッドを回転駆動するロッド駆動手段
    と、 を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のシリンダポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のシリンダ室には、 多孔質膜が配置された空気吸引部を有し、この空気吸引
    部から導入された負圧によってインク取入れ口から内部
    にインクを取り入れるインクタンクの前記空気吸引部が
    接続され、 前記ピストン軸に、前記第1のシリンダ室の吸引圧を所
    定圧以下に維持するリリーフ弁を設けるようにしたこと
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のシリンダ
    ポンプ装置。
  7. 【請求項7】 前記リリーフ弁の設定リリーフ圧は、前
    記多孔質膜の性能を維持できる圧力よりも小さく設定す
    ることを特徴とする請求項6に記載のシリンダポンプ装
    置。
  8. 【請求項8】 多孔質膜が配置された空気吸引部を有
    し、この空気吸引部から導入された負圧によってインク
    取入れ口から内部にインクを取入れるインクタンクと、 該インクタンクから供給されるインクを吐出可能な記録
    ヘッドのインク吐出口をキャッピングするキャップと、 往復移動可能なピストンと、このピストンの一方側に画
    成されて前記空気吸引部と接続される第1のシリンダ室
    と、前記ピストンの他方側に画成されて前記キャップと
    接続される第2のシリンダ室とを有するシリンダ本体と
    を有するシリンダポンプと、 前記シリンダポンプのピストンを往復移動させるピスト
    ン駆動手段と、 を備え、前記シリンダポンプの第1のシリンダ室によっ
    て前記インクタンクの空気吸引部を介してインクタンク
    の空気を吸引するとともに、前記シリンダポンプの第2
    のシリンダ室によって前記キャップからインクを吸引す
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記シリンダポンプのピストンのピスト
    ン軸を前記第2のシリンダ室を介してシリンダ本体の外
    側まで延在させて前記ピストン駆動手段と連結すること
    を特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記シリンダポンプの第2のシリンダ
    室はインクを吸引するための入力ポートと、インクを排
    出するための出力ポートとを有し、 前記ピストンの移動によって第2のシリンダ室が減圧さ
    れているときに前記出力ポートを閉塞しかつ前記入力ポ
    ートを開にし、前記ピストンの移動によって第2のシリ
    ンダ室が加圧されているときに前記入力ポートを閉塞し
    かつ前記出力ポートを開にするよう前記入力ポートおよ
    び出力ポートの開閉の切換えを行うポート切換手段を更
    に備えることを特徴とする請求項8または9に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記ポート切換手段は前記第2のシリ
    ンダ室に内蔵されていることを特徴とする請求項10に
    記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記ピストン駆動手段は、前記ピスト
    ン軸の内部でピストン軸と係合するスクリューロッド
    と、 このスクリューロッドを回転駆動するロッド駆動手段
    と、 を備えることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに
    記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記ピストンに、前記第1のシリンダ
    室の吸引圧を所定圧以下に維持するリリーフ弁を設ける
    ようにしたことを特徴とする請求項8〜12のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記リリーフ弁の設定リリーフ圧は、
    前記多孔質膜の性能を維持できる圧力よりも小さく設定
    することを特徴とする請求項13に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  15. 【請求項15】 請求項8に記載のインクジェット記録
    装置と、画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、
    撮像機構を備えたことを特徴とする記録機構を有する撮
    像装置。
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EP01121827A EP1186419A1 (en) 2000-09-12 2001-09-11 A cylinder pump, an ink jet printing system using the cylinder pump and a photograph assembly having the printing system

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1375160A1 (en) * 2002-06-21 2004-01-02 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet printer
JP2019093671A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 Kit−Cc株式会社 クリーニング装置およびインクジェット記録装置
JP2020049819A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 セイコーエプソン株式会社 流路部材、ヘッドユニット、および、ヘッドユニット群

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