JP2002089236A - 排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ - Google Patents

排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ

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JP2002089236A
JP2002089236A JP2000284743A JP2000284743A JP2002089236A JP 2002089236 A JP2002089236 A JP 2002089236A JP 2000284743 A JP2000284743 A JP 2000284743A JP 2000284743 A JP2000284743 A JP 2000284743A JP 2002089236 A JP2002089236 A JP 2002089236A
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exhaust gas
particulates
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suspended particulates
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JP2000284743A
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English (en)
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Toshihiko Setoguchi
稔彦 瀬戸口
Yuichi Fujioka
祐一 藤岡
Yoshihiko Tsuchiyama
佳彦 土山
Takafuru Kobayashi
敬古 小林
Akira Hattori
晃 服部
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばディーゼルエンジン等の内燃機関、か
らの排ガス中に含まれる浮遊微粒子を分解除去する排ガ
ス中の浮遊微粒子除去フィルタを提供することを課題と
する。 【解決手段】 排ガス10中の浮遊微粒子を捕集するフ
ィルタであって、該フィルタにアルカリ金属或いはアル
カリ土類金属の少なくとも1種を含む触媒12を含有し
てなり、フィルタ表面に捕集された微粒子13の表面に
上記触媒12の潮解作用により触媒潮解液14を被覆
し、その後排ガスを通気することでフィルタを燃焼再生
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば船舶用、陸
上走行用,陸上定置用の例えばディーゼルエンジン等の
内燃機関等からの排ガス中に含まれる浮遊微粒子(SP
M)を除去する排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ及び
それを用いた装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、船舶用、陸上走行用、陸上定置用デ
ィーゼルエンジン等からの排ガス中に含まれる浮遊微粒
子(SPM、以下単に「微粒子」ともいう。)を除去す
るには、セラミックス製のハニカムフィルタ等によるD
PF(Diesel Particulate Filter)が提案されており、
該DPFに微粒子を捕集し、堆積量が増えると排気抵抗
が増大するので、これを燃焼除去し再生している。
【0003】この再生方法としては、スロットリングに
より排気温度を向上させる方法やヒータ加熱方法、或い
は追い焚き方法等によって排気ガス温度を上昇させて、
捕集微粒子中の未燃焼分を燃焼させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
微粒子分解処理方法では、以下のような問題がある。 (1) 再生時における熱衝撃の繰返によりハニカム状のセ
ラミックスフィルタの破損が生じるという問題がある。 (2) 異常燃焼の発生により、フィルタ材の耐熱性、耐熱
衝撃性が不足し、損傷が生じるという問題がある。 (3) ヒータ加熱や追い焚き用の装置及び燃料等のユーテ
ィリティー費用が必要となので、処理コストの低減を図
るという要望がある。 (4) 燃焼が十分でない場合には、圧損が増大し、使用不
能となり、その結果当該フィルタ自身を交換する必要が
ある。
【0005】本発明は、上記問題に鑑み、従来のような
ヒータ等の加熱手段を用いることなくしかも低温で排ガ
ス中の浮遊微粒子を分解することのできる排ガス中の浮
遊微粒子除去フィルタ及びそれを用いた装置を提供する
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の[請求項1]の発明は、排ガス中の浮遊微粒子を捕
集するフィルタであって、該フィルタにアルカリ金属或
いはアルカリ土類金属の少なくとも1種を含む触媒を含
有してなり、フィルタ表面に捕集された微粒子の表面に
上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆することを特
徴とする。
【0007】[請求項2]の発明は、排ガス中の浮遊微
粒子を捕集するフィルタであって、該フィルタにアルカ
リ金属或いはアルカリ土類金属の少なくとも1種を含む
触媒を含有してなり、フィルタ表面に捕集された微粒子
の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆した
後乾燥させ、次いで微粒子を触媒燃焼させることを特徴
とする。
【0008】[請求項3]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フィルタ表面を加湿する加湿手段を設けた
ことを特徴とする。
【0009】[請求項4]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタ
を同種又は異種同志を複層にしてなることを特徴とす
る。
【0010】[請求項5]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フィルタを少なくとも2層とし、排ガス流
入側からフィルタ目開きを漸次小さくすることを特徴と
する。
【0011】[請求項6]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタ
のフィルタ材料に、ガス通気用貫通穴を設けると共に、
該穴同志が重なり合わないように複層にしてなることを
特徴とする。
【0012】[請求項7]の発明は、請求項3乃至6の
いずれか一項において、上記フィルタ間に、ガス通気の
空隙を維持するスペーサを挟み込むことを特徴とする。
【0013】[請求項8]の発明は、請求項1乃至7の
排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタを備えてなり、上記
フィルタで排ガス中の浮遊微粒子を捕集した後に、微粒
子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆さ
せ、次いで微粒子を触媒燃焼させることを特徴とする。
【0014】[請求項9]の発明は、請求項8の排ガス
中の浮遊微粒子除去装置を用い、排ガス中の浮遊微粒子
をフィルタで捕集し、所定時間排ガスの通気を止め、微
粒子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆
させ、次いで微粒子を触媒燃焼させることを特徴とす
る。
【0015】[請求項10]の発明は、請求項8の排ガ
ス中の浮遊微粒子除去装置を少なくとも2基を交互に用
い、一方の除去装置で排ガス中の浮遊微粒子をフィルタ
で捕集している間に、他方の除去装置の排ガスの通気を
止め、微粒子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶
液を被覆させ、次いで微粒子を触媒燃焼させることを特
徴とする。
【0016】[請求項11]の発明は、請求項9又は1
0において、上記フィルタ表面を加湿することを特徴と
する。
【0017】[請求項12]の発明は、排ガスを浄化す
る排ガス処理システムであって、排ガスの煙道に介装さ
れ、排ガス中の浮遊微粒子を分解処理する請求項8の浮
遊微粒子除去装置を有することを特徴とする。
【0018】[請求項13]の発明は、請求項12にお
いて、上記微粒子除去装置の後流側に排ガス中の窒素酸
化物を分解処理する脱硝装置を有することを特徴とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0020】[第1の実施の形態]図1は本実施の形態
の排ガス中の浮遊微粒子除去装置の概略図である。図1
に示すように、排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ11
は、排ガス10中の浮遊微粒子を捕集するフィルタであ
って、該フィルタにアルカリ金属或いはアルカリ土類金
属の少なくとも1種を含む触媒12を含有してなり、フ
ィルタ表面に捕集された微粒子13の表面に上記触媒1
2の潮解作用により触媒潮解液14を被覆するようにし
たものである。
【0021】上記潮解作用により、被覆された触媒溶液
をその後乾燥させ、次いで導入される排ガスの高温
(熱)で触媒燃焼させて微粒子を除去するようにしてい
る。
【0022】すなわち、図1(A)に示すように、微粒
子13を含む高温の排ガス10を通気させると、フィル
タ11表面で微粒子13が捕集される。この状態で所定
時間通気した後に、排ガス10の供給を停止させると、
フィルタ11の温度が低下し、雰囲気中の水分により潮
解し、図1(B)に示すように、捕集された微粒子13
の表面が触媒潮解液14で被覆される。
【0023】ここで、本発明で排ガス10とは例えばデ
ィーゼルエンジン等の内燃機関、又はガス化炉等から排
出される排ガスをいい、特に限定されるものではく、該
排ガス中に浮遊する燃焼性の浮遊微粒子(SPM)を含
むガスをいう。
【0024】上記捕集された微粒子13の触媒分解の概
要を図2を用いて説明する。図2に示すように、捕集さ
れた浮遊微粒子13は、フィルタ11に担持された触媒
12の潮解作用により得られた触媒潮解液14によりそ
の表面が覆われることになる。その後、別途、冷却空気
等を供給して乾燥を進行させる。また、空気の流入によ
り浮遊微粒子13の内部に侵入した触媒溶液も乾燥し、
触媒活性を示す成分が微粒子内部に均一に残留する。そ
の後、排ガス10を再度流入させることにより、排ガス
10の温度でゆっくり触媒燃焼が進行することになる。
この触媒燃焼により浮遊微粒子13の表面のみならず内
部においても触媒作用が働き、浮遊微粒子13の完全燃
焼が可能となる。なお、上記乾燥は空気等を供給する以
外に供給される排ガスの熱により乾燥するようにしても
よい。
【0025】この結果、従来のようにヒータ等を用いる
ことなく、しかも低温領域(例えば300℃程度)にお
いて、当該微粒子中の未燃焼分(スート,タール等)を
分解することができることになる。よって、排ガス中の
浮遊微粒子13が捕集され触媒燃焼がなされるので連続
的に処理することができ、清浄化されたクリーン排ガス
23を排出することができる。
【0026】ここで、本発明で触媒とは、炭酸カリウ
ム,炭酸ナトリウム等のNa,K等のアルカリ金属,ア
ルカリ土類金属のうち少なくとも一種を含むものであ
る。
【0027】加湿状態を制御するには、超音波発生器等
により所定量の加湿空気を常に送給するようにして、水
分%を5〜10%程度とするようにしてもよい。また、
触媒活性を向上させるために、必要に応じて別途触媒溶
液を噴霧等により供給するようにしてもよい。
【0028】本発明ではアルカリ触媒の潮解性を利用し
て触媒潮解液14で浮遊微粒子の表面を覆うことによ
り、当該触媒を微粒子の表面に均一に配置させることが
でき、この結果、触媒燃焼場を均一化させることができ
ると共に、従来のヒータ等による燃焼温度(500℃以
上)よりもより低温側(300℃以下)において触媒燃
焼を可能とすることができる。
【0029】このため微粒子を燃焼する際に従来のよう
な高温度の異常燃焼を防ぐと共に、燃焼温度によっては
触媒溶液の噴霧量を制御する(触媒溶液の噴霧量・噴霧
時間等の調整)ことにより燃焼温度を制御することがで
きる。
【0030】また、触媒燃焼により微粒子のみが燃焼さ
れるので、触媒はフィルタ表面に残存し、繰返使用する
ことができる。なお、触媒潮解性が低下した場合には、
触媒潮解活性の向上したフィルタと交換するようにすれ
ばよい。
【0031】本発明では、排ガス中の浮遊微粒子を分解
処理することができ、内燃機関の種類を何ら特定するも
のではない。例えば船舶用、陸上走行用、陸上定置用デ
ィーゼルや発電機等の内燃機関からの排ガス中に含まれ
る浮遊微粒子(SPM)の未燃焼分を低温で分解処理す
ることができる。また、内燃機関から排出される排ガス
中の浮遊微粒子を分解除去するのみならず、例えば都市
ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼
却炉、熱分解炉、溶融炉等から排ガス中の浮遊微粒子も
除去することができる。
【0032】本発明は、特に、移動体用として自動車等
の1日のうちに起動停止が繰り返され、夜間等の長時間
の停止状態が続く場合等において、ディーゼル排ガス中
の浮遊微粒子の除去に用いて好適である。さらに、夜間
停止する事業用のディーゼル発電機等の排ガス中の浮遊
微粒子の除去に用いて好適である。
【0033】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の
形態のフィルタを図3を参照して説明する。本実施の形
態では、フィルタをフェルト状又はクロス状とし、フィ
ルタに触媒を担持させたものを用いている。本実施の形
態では、複数の同一径の貫通穴である細孔21を有する
フィルタ(セラミックス繊維布)が複数層積層してなる
ものであり、第1及び第3層の板状フィルタ22A、2
2Cの目開きが第2及び第4層の板状フィルタ22B、
22Dとオフセットされているものである。本発明のフ
ィルタの開口部の目開きdは約0.2〜15mm程度、
好適には約2〜8mm程度とするのがよい。これは0.
2mm未満であると、捕集効率が高すぎてすぐに圧損上
昇が生じ、一方15mmを超えると捕集効率が低くなり
すぎて、捕集効果がなく共に、好ましくないからであ
る。
【0034】上記フィルタ22A,22B及び22C間
の空隙には横方向のガスの流通路を確保するためのスペ
ーサ23が挟み込まれている。これにより、第1層のフ
ィルタ22Aの細孔21を通過した浮遊微粒子は次の第
2層のフィルタ22Bの板面に当接して、ここが微粒子
捕集部24となり、ここで捕集されることになる。な
お、この第2層のフィルタ22B板面で捕集されなかっ
た微粒子は穴21を通過し、次の第3層のフィルタ22
Cの板面に当接してここで、微粒子捕集部24で捕集さ
れる。この板面にセラミックスフェルト等を貼り付けて
おくことで、該フェルトの空隙内に、浮遊微粒子13が
付着することになる。また、フィルタ間に設けたスペー
サ23の効果などにより、微粒子は横方向にガスが流通
する間に、フィルタ表面に衝突捕集されることになる。
なお、構成するフィルタの枚数は圧損捕集率により増減
することができる。また、図3に示すように、フィルタ
の最下流側には、パンチングメタル25のような通気性
の支持部材を設置し、フィルタ全体の強度を持たせるよ
うにしている。
【0035】そして、排ガスの通気を停止すると、フィ
ルタ温度が低下し、雰囲気中の水分の作用により触媒1
2が潮解し、図4に示すように、第1層フィルタ22A
からの触媒潮解液14が下層側の第2層フィルタ22B
面に移行し、微粒子捕集部24において捕集された微粒
子13の表面を覆うことになる。その後、乾燥され、再
度始動したエンジンからの排ガスの高温(熱)により乾
燥すると共に、触媒燃焼され、微粒子が分解除去される
ことになる。
【0036】また、本実施の形態では第1乃至第3層の
クロス状フィルタ21A,21B,21Cは共に、同じ
目開きとしているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えば排ガス10の流入側からフィルタ目開き
dを漸次小さくするようにしてもよい。例えば第1層目
のクロス状フィルタ21Aの目開きdを10mm±0.
5mmとすると、第2層目のクロス状フィルタ21Aの
目開きを6mm±0.5mmとし、第3層目のクロス状
フィルタ21Cの目開きdを2mm±0.5mmとする
ようにしてもよい。これにより、浮遊微粒子13の捕集
率は比較的高く、しかも低圧損で且つコンパクトなフィ
ルタを構成することができる。
【0037】上記貫通穴は円形状に限定されず、例えば
角穴、縦長のスリット状等にしてもよい。
【0038】以下、上述したような本発明の種々の排ガ
ス中の浮遊微粒子除去装置を備えた排ガス浄化システム
についての一例を説明するが、本発明はこれらのシステ
ムに限定されるものではない。
【0039】[第3の実施の形態]図5は第5の実施の
形態にかかる排ガス浄化システムの概略図である。図5
に示すように、本実施の形態にかかる排ガス浄化システ
ムは、内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス
処理システムであって、内燃機関であるディーゼル発電
機101からの排ガスの煙道に介装され、排ガス10中
の浮遊微粒子を分解処理する微粒子除去装置100を備
えてなるものであり、該微粒子除去装置100の後流側
には脱硝装置103を設けて、微粒子の除去及び窒素酸
化物等の有害物質を除去したクリーンなガス104を煙
突105から排出するようにしている。
【0040】[第4の実施の形態]図6は第4の実施の
形態にかかる排ガス浄化システムの概略図である。図6
に示すように、本実施の形態にかかる排ガス浄化システ
ムは、内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス
処理システムであって、内燃機関である大型のディーゼ
ルエンジン201からの排ガスの分枝された煙道に、排
ガス10中の浮遊微粒子を分解処理する微粒子除去装置
100を備えてなるものであり、該ディーゼルエンジン
201からの排ガスの一部(約3割り程度)を再びディ
ーゼルエンジン201へ還流循環させてなるものであ
る。この結果、微粒子除去装置100により微粒子の除
去した排ガスを還流する排ガス再循環装置(EGR)を
構成したものである。
【0041】これにより、燃焼温度を下げる排ガスは微
粒子を除去したクリーンなものを供給することになるの
で、長期に亙って全体としての排ガス中の窒素酸化物の
生成量を低減することができる。
【0042】また、本システムは内燃機関(例えばトラ
ック,バス,ローラー,フォークリフト,シャベルカー
等の陸上走行用内燃機関やコンプレッサー,発電機等の
ような陸上固定用内燃機関)から排出される排ガスを浄
化する排ガス処理システムにおいても適用することがで
きる。さらに、コージェネレーションシステムに対応す
ることもできる。
【0043】このように本発明によれば、例えば船舶
用、陸上走行用、陸上定置用ディーゼル等の内燃機関か
らの排ガス中に含まれる浮遊微粒子(SPM)の未燃焼
分を低温で分解処理することができるシステムを構築す
ることが可能となる。
【0044】さらに、本発明の排ガス浄化システムを、
ガス化炉から排出される排ガスを浄化する排ガス処理シ
ステムに適用して、排ガス中の浮遊微粒子を分解処理す
る微粒子除去装置を備えると共にその後流側には脱硝装
置を設けて、微粒子の除去及び窒素酸化物等の有害物質
を除去したクリーンなガス煙突から排出するようにする
こともできる。
【0045】なお、船舶用エンジン等の連続して運転す
る場合には、本装置を少なくとも2系列設け、1系列で
排ガス中の微粒子を捕集している間に、他の装置は潮解
作用により微粒子に触媒潮解液を被覆させ、これを交互
に切替えることで、連続して排ガス中の浮遊微粒子を浄
化することができる。
【0046】このように、本発明では、内燃機関から排
出される排ガス中の浮遊微粒子を分解除去するのみなら
ず、例えば都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼
却炉等の各種焼却炉、熱分解炉、溶融炉等から排ガス中
の浮遊微粒子も除去することができる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の[請求項
1]の排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタの発明によれ
ば、排ガス中の浮遊微粒子を捕集するフィルタであっ
て、該フィルタにアルカリ金属或いはアルカリ土類金属
の少なくとも1種を含む触媒を含有してなり、フィルタ
表面に捕集された微粒子の表面に上記触媒の潮解作用に
より触媒溶液を被覆するので、別途触媒を噴霧等するこ
となく触媒燃焼用の触媒で微粒子を被覆することができ
る。
【0048】[請求項2]の発明は、排ガス中の浮遊微
粒子を捕集するフィルタであって、該フィルタにアルカ
リ金属或いはアルカリ土類金属の少なくとも1種を含む
触媒を含有してなり、フィルタ表面に捕集された微粒子
の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆した
後乾燥させ、次いで微粒子を触媒燃焼させるので、効率
よく微粒子を燃焼除去することができる。
【0049】[請求項3]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フィルタ表面を加湿する加湿手段を設けた
ので、潮解作用を助長させることができ、触媒被覆効率
が向上する。
【0050】[請求項4]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタ
を同種又は異種同志を複層にしてなるので、所望の浮遊
微粒子の捕集効率を適宜設定することができる。
【0051】[請求項5]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フィルタを少なくとも2層とし、排ガス流
入側からフィルタ目開きを漸次小さくするので、所望の
浮遊微粒子の捕集効率を適宜設定することができる。
【0052】[請求項6]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタ
のフィルタ材料に、ガス通気用貫通穴を設けると共に、
該穴同志が重なり合わないように複層にしてなるので、
微粒子の捕集効率が向上する。
【0053】[請求項7]の発明は、請求項3乃至6の
いずれか一項において、上記フィルタ間に、ガス通気の
空隙を維持するスペーサを挟み込むので、第1層のフィ
ルタの細孔を通過した浮遊微粒子は次の第2層のフィル
タの板面に当接して、ここが微粒子捕集部となり、微粒
子の捕集が確実となる。
【0054】[請求項8]の発明は、請求項1乃至7の
排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタを備えてなり、上記
フィルタで排ガス中の浮遊微粒子を捕集した後に、微粒
子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆さ
せ、次いで微粒子を触媒燃焼させるので、効率よく微粒
子を燃焼除去することができる。
【0055】[請求項9]の発明は、請求項8の排ガス
中の浮遊微粒子除去装置を用い、排ガス中の浮遊微粒子
をフィルタで捕集し、所定時間排ガスの通気を止め、微
粒子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆
させ、次いで微粒子を触媒燃焼させるので、効率よく微
粒子を燃焼除去することができる。
【0056】[請求項10]の発明は、請求項8の排ガ
ス中の浮遊微粒子除去装置を少なくとも2基を交互に用
い、一方の除去装置で排ガス中の浮遊微粒子をフィルタ
で捕集している間に、他方の除去装置の排ガスの通気を
止め、微粒子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶
液を被覆させ、次いで微粒子を触媒燃焼させるので、微
粒子除去を連続して行うことができる。
【0057】[請求項11]の発明は、請求項9又は1
0において、上記フィルタ表面を加湿するので、潮解作
用を助長させることができ、触媒被覆効率が向上する。
【0058】[請求項12]の発明は、排ガスを浄化す
る排ガス処理システムであって、排ガスの煙道に介装さ
れ、排ガス中の浮遊微粒子を分解処理する請求項8の浮
遊微粒子除去装置を有するので、浮遊微粒子の除去した
クリーンなガスを排出するようにしている。
【0059】[請求項13]の発明は、請求項12にお
いて、上記微粒子除去装置の後流側に排ガス中の窒素酸
化物を分解処理する脱硝装置を有するので、浮遊微粒子
の除去及び窒素酸化物等の有害物質を除去したクリーン
なガスを外気へ排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる浮遊微粒子フィルタ
の概略図である。
【図2】浮遊微粒子に触媒潮解液が被覆する状態を示す
概略図である。
【図3】第2の実施の形態の浮遊微粒子フィルタの概略
図である。
【図4】第2の実施の形態の浮遊微粒子フィルタの概略
図である。
【図5】第3の実施の形態にかかる排ガス浄化システム
の概略図である。
【図6】第4の実施の形態にかかる排ガス浄化システム
の概略図である。
【符号の説明】
10 排ガス 11 フィルタ 13 浮遊微粒子 14 触媒潮解液 21 細孔 22A〜22D フィルタ(セラミックス繊維布) 23 スペーサ 24 微粒子捕集部 25 パンチングメタル 100 微粒子除去装置 101 ディーゼル発電機 103 脱硝装置 104 クリーンガス 105 煙突 201 ディーゼルエンジン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/14 ZAB B01D 39/14 ZABB 53/86 ZAB F01N 3/10 Z 53/94 3/18 B F01N 3/10 3/24 E 3/18 B01D 53/36 ZAB 3/24 103B 104B (72)発明者 土山 佳彦 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 小林 敬古 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 服部 晃 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 3G090 AA02 AA03 CA04 CB23 EA02 3G091 AA02 AA04 AA06 AA11 AA18 AB00 AB02 AB13 AB15 BA00 BA14 BA38 BA39 CA15 DB10 EA30 FA06 GA05 GA09 GA20 GB02W GB03W GB13W HA11 HA12 HA14 HB05 4D019 AA01 BB02 BB03 BB10 BC07 BC20 BD01 BD02 CB01 CB04 4D048 AA06 AA14 AB01 AB03 BA14X BA45X BB08 BB12 BB15 CA06 CC33 CC36 CC38 CC47 CD05 CD08 CD10 EA04 EA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の浮遊微粒子を捕集するフィル
    タであって、 該フィルタにアルカリ金属或いはアルカリ土類金属の少
    なくとも1種を含む触媒を含有してなり、 フィルタ表面に捕集された微粒子の表面に上記触媒の潮
    解作用により触媒溶液を被覆することを特徴とする浮遊
    微粒子除去フィルタ。
  2. 【請求項2】 排ガス中の浮遊微粒子を捕集するフィル
    タであって、 該フィルタにアルカリ金属或いはアルカリ土類金属の少
    なくとも1種を含む触媒を含有してなり、 フィルタ表面に捕集された微粒子の表面に上記触媒の潮
    解作用により触媒溶液を被覆した後乾燥させ、次いで微
    粒子を触媒燃焼させることを特徴とする浮遊微粒子除去
    フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 上記フィルタ表面を加湿する加湿手段を設けたことを特
    徴とする排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、 上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタを同種又
    は異種同志を複層にしてなることを特徴とする排ガス中
    の浮遊微粒子除去フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2において、 上記フィルタを少なくとも2層とし、排ガス流入側から
    フィルタ目開きを漸次小さくすることを特徴とする排ガ
    ス中の浮遊微粒子除去フィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2において、 上記フェルト状フィルタ又はクロス状フィルタのフィル
    タ材料に、ガス通気用貫通穴を設けると共に、該穴同志
    が重なり合わないように複層にしてなることを特徴とす
    る排ガス中の浮遊微粒子除去フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれか一項におい
    て、 上記フィルタ間に、ガス通気の空隙を維持するスペーサ
    を挟み込むことを特徴とする排ガス中の浮遊微粒子除去
    フィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の排ガス中の浮遊微粒子
    除去フィルタを備えてなり、 上記フィルタで排ガス中の浮遊微粒子を捕集した後に、
    微粒子の表面に上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被
    覆させ、次いで微粒子を触媒燃焼させることを特徴とす
    る排ガス中の浮遊微粒子除去装置。
  9. 【請求項9】 請求項8の排ガス中の浮遊微粒子除去装
    置を用い、排ガス中の浮遊微粒子をフィルタで捕集し、 所定時間排ガスの通気を止め、微粒子の表面に上記触媒
    の潮解作用により触媒溶液を被覆させ、次いで微粒子を
    触媒燃焼させることを特徴とする排ガス中の浮遊微粒子
    除去方法。
  10. 【請求項10】 請求項8の排ガス中の浮遊微粒子除去
    装置を少なくとも2基を交互に用い、一方の除去装置で
    排ガス中の浮遊微粒子をフィルタで捕集している間に、 他方の除去装置の排ガスの通気を止め、微粒子の表面に
    上記触媒の潮解作用により触媒溶液を被覆させ、次いで
    微粒子を触媒燃焼させることを特徴とする排ガス中の浮
    遊微粒子除去方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、 上記フィルタ表面を加湿することを特徴とする排ガス中
    の浮遊微粒子除去方法。
  12. 【請求項12】 排ガスを浄化する排ガス処理システム
    であって、排ガスの煙道に介装され、排ガス中の浮遊微
    粒子を分解処理する請求項9の浮遊微粒子除去装置を有
    することを特徴とする排ガス処理システム。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 上記微粒子除去装置の後流側に排ガス中の窒素酸化物を
    分解処理する脱硝装置を有することを特徴とする排ガス
    処理システム。
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