JP2000213331A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents
排気ガス浄化装置Info
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- JP2000213331A JP2000213331A JP11012436A JP1243699A JP2000213331A JP 2000213331 A JP2000213331 A JP 2000213331A JP 11012436 A JP11012436 A JP 11012436A JP 1243699 A JP1243699 A JP 1243699A JP 2000213331 A JP2000213331 A JP 2000213331A
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- purifying apparatus
- gas purifying
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気集塵フィルタにより排気ガス中に含まれ
る粒状固形物を効率的に捕集するとともに、捕集された
粒状固形物を集塵電極上で燃焼させることにより再生工
程を不要とする。 【解決手段】 ディーゼルエンジン11の排ガス経路の
上流側にイオン化電極5と、電気伝導性金属酸化物触媒
をコーティングした触媒層4cを有する集塵電極4とを
配置した電気集塵フィルタ3を備え、上記排気ガス中の
粒状固形物を帯電させて上記集塵電極4で捕集するとと
もに、上記触媒層4cにより、上記捕集された粒状固形
物を比較的低温で酸化燃焼させるようにした。
る粒状固形物を効率的に捕集するとともに、捕集された
粒状固形物を集塵電極上で燃焼させることにより再生工
程を不要とする。 【解決手段】 ディーゼルエンジン11の排ガス経路の
上流側にイオン化電極5と、電気伝導性金属酸化物触媒
をコーティングした触媒層4cを有する集塵電極4とを
配置した電気集塵フィルタ3を備え、上記排気ガス中の
粒状固形物を帯電させて上記集塵電極4で捕集するとと
もに、上記触媒層4cにより、上記捕集された粒状固形
物を比較的低温で酸化燃焼させるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関等の排気
ガスの流路に設けられ、排気ガス中の粒状固形物を除去
するための排気ガス浄化装置に関するものである。
ガスの流路に設けられ、排気ガス中の粒状固形物を除去
するための排気ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関から排出される排気ガスには炭
化水素や一酸化炭素あるいは窒素酸化物のような有害物
質が含まれている。特に、ディーゼル機関から排出され
る排気ガスには炭素を主成分とする固体粒子に炭化水素
や油等が付着した煤(soot)等の粒状固形物が多く
含まれている。このような煤等の粒状固形物は大気に中
に放出されるとパティキュレート(Particulate)公害
の原因となるため、環境汚染問題として取り上げられそ
の対策が重要視されている。また、長期排出ガス規制に
おいても、上記粒状固形物の排出量の大幅な削減が義務
づけられている。ディーゼル機関では、使用初期には上
記粒状固形物の排出量を低く抑えることができるが、長
期間使用すると、燃料噴射系の経時劣化により、上記粒
状固形物の排出量が著しく増加する。このような粒状固
形物を浄化する方法として、様々な浄化手段が提案され
ている。図3(a),(b)は、例えば特開平8−28
1034号公報に記載された排気ガス浄化装置に用いら
れるウオールフロータイプのパティキュレートトラップ
フィルタ20の構成を示す図で、排気ガスの流路に、多
数の隔壁21で構成された貫通孔22を有するセラミッ
クハニカム構造体23を配置し、排気ガス中の炭素を主
成分とする固体粒子を上記隔壁21の表面にトラップ
(捕集)するもので、同図の24は熱衝撃を緩和するた
めに設けられた目封止部である。このようなフィルタ2
0は集塵性能は高いが、大型でかつ圧力損が比較的大き
く集塵効率が低いだけでなく、フィルタ20で捕集した
粒状固形物を燃焼除去するための処理工程いわゆる再生
工程が必要である。したがって、実用システムでは上記
フィルタ20を2つ装備し、一方を再生に、他方を粒状
固形物の捕集に使用しなければならないため、大きなス
ペースが必要であった。また、再生時には内燃機関の排
熱を利用できないため、上記粒状固形物を燃焼除去する
ため加熱装置及び送風装置が必要となり、エネルギー効
率が低下してしまうといった問題点があった。更に、フ
ィルタ20の再生時期を判断するために、捕集された粒
状固形物の堆積量をセンシングするデバイスを設けて上
記堆積量をモニタし再生経路と捕集経路とを切換えるな
どシステムが複雑になるだけでなく、フィルタ再生後に
残る微量のフライアッシュ(fly ash)成分が長時間使
用により堆積することによってフィルタ20が目詰まり
を起こすといった問題点があった。
化水素や一酸化炭素あるいは窒素酸化物のような有害物
質が含まれている。特に、ディーゼル機関から排出され
る排気ガスには炭素を主成分とする固体粒子に炭化水素
や油等が付着した煤(soot)等の粒状固形物が多く
含まれている。このような煤等の粒状固形物は大気に中
に放出されるとパティキュレート(Particulate)公害
の原因となるため、環境汚染問題として取り上げられそ
の対策が重要視されている。また、長期排出ガス規制に
おいても、上記粒状固形物の排出量の大幅な削減が義務
づけられている。ディーゼル機関では、使用初期には上
記粒状固形物の排出量を低く抑えることができるが、長
期間使用すると、燃料噴射系の経時劣化により、上記粒
状固形物の排出量が著しく増加する。このような粒状固
形物を浄化する方法として、様々な浄化手段が提案され
ている。図3(a),(b)は、例えば特開平8−28
1034号公報に記載された排気ガス浄化装置に用いら
れるウオールフロータイプのパティキュレートトラップ
フィルタ20の構成を示す図で、排気ガスの流路に、多
数の隔壁21で構成された貫通孔22を有するセラミッ
クハニカム構造体23を配置し、排気ガス中の炭素を主
成分とする固体粒子を上記隔壁21の表面にトラップ
(捕集)するもので、同図の24は熱衝撃を緩和するた
めに設けられた目封止部である。このようなフィルタ2
0は集塵性能は高いが、大型でかつ圧力損が比較的大き
く集塵効率が低いだけでなく、フィルタ20で捕集した
粒状固形物を燃焼除去するための処理工程いわゆる再生
工程が必要である。したがって、実用システムでは上記
フィルタ20を2つ装備し、一方を再生に、他方を粒状
固形物の捕集に使用しなければならないため、大きなス
ペースが必要であった。また、再生時には内燃機関の排
熱を利用できないため、上記粒状固形物を燃焼除去する
ため加熱装置及び送風装置が必要となり、エネルギー効
率が低下してしまうといった問題点があった。更に、フ
ィルタ20の再生時期を判断するために、捕集された粒
状固形物の堆積量をセンシングするデバイスを設けて上
記堆積量をモニタし再生経路と捕集経路とを切換えるな
どシステムが複雑になるだけでなく、フィルタ再生後に
残る微量のフライアッシュ(fly ash)成分が長時間使
用により堆積することによってフィルタ20が目詰まり
を起こすといった問題点があった。
【0003】また、例えば特開平6−200838号公
報には、図4(a)に示すように、排気ガス再循環式
(EGR;exhaust gas recirculation)の排気ガス
浄化システムにおいて、ディーゼルエンジン31からの
排気ガスを再循環させる再循環路に、上記排気ガスを冷
却する冷却器32を設けて上記排気ガスを30〜40℃
に冷却した後、電気集塵方式の排気ガス浄化装置(微粒
子除去装置)33により、上記排気ガス中の粒状固形物
を浄化する技術が開示されている。これは、図4(b)
に示すように、排気ガス導入口34から導入された排気
ガスの上流側に、排気ガスの流れに対向するよう導電性
の網から成る放電電極35を配置するとともに、下流側
にポリマー等の表面に金属を無電界メッキした導電性基
質から成る集塵電極36を配置し、電源37により、上
記放電電極35と集塵電極36と間に直流電圧を印加し
て排気ガス中の粒状固形物を帯電させ、帯電された粒状
固形物を上記集塵電極36で捕集するものである。上記
捕集された粒状固形物は、電源37をオフした後、上記
集塵電極36の下方に設けられた受け皿38に落下し蓄
積され、図示しない電気ヒータ等で高温焼却され、炭酸
ガスとなって排気ガスともに大気中に排出される。しか
しながら、上記電気集塵方式の微粒子除去装置33は、
大型で圧損が大きいだけでなく、ポリマーベースの集塵
電極36を採用しているので、200℃以上の高温では
使用できない。したがって、排熱エネルギーを有効に利
用できず集塵効率も低いという問題点があった。
報には、図4(a)に示すように、排気ガス再循環式
(EGR;exhaust gas recirculation)の排気ガス
浄化システムにおいて、ディーゼルエンジン31からの
排気ガスを再循環させる再循環路に、上記排気ガスを冷
却する冷却器32を設けて上記排気ガスを30〜40℃
に冷却した後、電気集塵方式の排気ガス浄化装置(微粒
子除去装置)33により、上記排気ガス中の粒状固形物
を浄化する技術が開示されている。これは、図4(b)
に示すように、排気ガス導入口34から導入された排気
ガスの上流側に、排気ガスの流れに対向するよう導電性
の網から成る放電電極35を配置するとともに、下流側
にポリマー等の表面に金属を無電界メッキした導電性基
質から成る集塵電極36を配置し、電源37により、上
記放電電極35と集塵電極36と間に直流電圧を印加し
て排気ガス中の粒状固形物を帯電させ、帯電された粒状
固形物を上記集塵電極36で捕集するものである。上記
捕集された粒状固形物は、電源37をオフした後、上記
集塵電極36の下方に設けられた受け皿38に落下し蓄
積され、図示しない電気ヒータ等で高温焼却され、炭酸
ガスとなって排気ガスともに大気中に排出される。しか
しながら、上記電気集塵方式の微粒子除去装置33は、
大型で圧損が大きいだけでなく、ポリマーベースの集塵
電極36を採用しているので、200℃以上の高温では
使用できない。したがって、排熱エネルギーを有効に利
用できず集塵効率も低いという問題点があった。
【0004】そこで、上記欠点を解消する方法として図
5に示すように、導電性を有し多数の流路を有するハニ
カム状の接地集塵電極40内に、排気ガスの流れる方向
に延長する線状放電電極41を配した電気集塵フィルタ
を構成し、圧損を低減して集塵効率を向上させた排気ガ
ス浄化装置42が提案されている(特開平9−1517
22号公報)。しかしながら、上記排気ガス浄化装置4
2は、再生時に、上記接地集塵極40に捕集された煤S
を高温焼却する際に、振動手段43により上記接地集塵
極40を加振し、上記煤Sを排気ガス浄化装置42の下
方に設けられた加熱ヒータ44を備えた微粒子受け部4
5に落下させる必要があるため、上記排気ガス浄化装置
42を鉛直方向に垂直に設置し更に上記排気ガス浄化装
置42の設置位置に合わせて配管を行う必要があるな
ど、システムの設置に制限があった。また、加振して煤
を落とす際に、燃焼用のヒータメッシュ46に煤Sが落
ちてしまう恐れがあった。更に、EGRを行わない領域
で集塵を中断するときに、排ガス中の煤が排気系に放出
され、外部に排出されてしまう恐れがあった。
5に示すように、導電性を有し多数の流路を有するハニ
カム状の接地集塵電極40内に、排気ガスの流れる方向
に延長する線状放電電極41を配した電気集塵フィルタ
を構成し、圧損を低減して集塵効率を向上させた排気ガ
ス浄化装置42が提案されている(特開平9−1517
22号公報)。しかしながら、上記排気ガス浄化装置4
2は、再生時に、上記接地集塵極40に捕集された煤S
を高温焼却する際に、振動手段43により上記接地集塵
極40を加振し、上記煤Sを排気ガス浄化装置42の下
方に設けられた加熱ヒータ44を備えた微粒子受け部4
5に落下させる必要があるため、上記排気ガス浄化装置
42を鉛直方向に垂直に設置し更に上記排気ガス浄化装
置42の設置位置に合わせて配管を行う必要があるな
ど、システムの設置に制限があった。また、加振して煤
を落とす際に、燃焼用のヒータメッシュ46に煤Sが落
ちてしまう恐れがあった。更に、EGRを行わない領域
で集塵を中断するときに、排ガス中の煤が排気系に放出
され、外部に排出されてしまう恐れがあった。
【0005】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、電気集塵フィルタにより排気ガス中に含まれる
粒状固形物を効率的に捕集するとともに、捕集された粒
状固形物を集塵電極上で燃焼させることにより再生工程
を不要とする排気ガス浄化装置を提供することを目的と
する。
もので、電気集塵フィルタにより排気ガス中に含まれる
粒状固形物を効率的に捕集するとともに、捕集された粒
状固形物を集塵電極上で燃焼させることにより再生工程
を不要とする排気ガス浄化装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の排気ガス浄化装置は、電気集塵フィルタの集塵電極の
表面に電気伝導性金属酸化物を主成分とする触媒をコー
ティングして成る触媒層を設けたものである。
の排気ガス浄化装置は、電気集塵フィルタの集塵電極の
表面に電気伝導性金属酸化物を主成分とする触媒をコー
ティングして成る触媒層を設けたものである。
【0007】本発明の請求項2に記載の排気ガス浄化装
置は、電気伝導性金属酸化物を、式(A1-XBX)MO3
で表されるペロブスカイト型複合酸化物としたものであ
る。但し、上記式で、Aは少なくとも一種の希土類金
属、BはCeまたはアルカリ土類金属またはYのうちの
少なくとも一種、Mは、少なくとも一種もしくは二種以
上の遷移金属で、0<x<0.95である。
置は、電気伝導性金属酸化物を、式(A1-XBX)MO3
で表されるペロブスカイト型複合酸化物としたものであ
る。但し、上記式で、Aは少なくとも一種の希土類金
属、BはCeまたはアルカリ土類金属またはYのうちの
少なくとも一種、Mは、少なくとも一種もしくは二種以
上の遷移金属で、0<x<0.95である。
【0008】本発明の請求項3に記載の排気ガス浄化装
置は、電気伝導性金属酸化物として、ゾル−ゲル法ある
いは共沈法等により1000℃以下の温度で合成して製
造した電気伝導性金属酸化物を用いたものである。
置は、電気伝導性金属酸化物として、ゾル−ゲル法ある
いは共沈法等により1000℃以下の温度で合成して製
造した電気伝導性金属酸化物を用いたものである。
【0009】本発明の請求項4に記載の排気ガス浄化装
置は、上記電気伝導性金属酸化物触媒に電気絶縁性金属
酸化物を混合したものである。
置は、上記電気伝導性金属酸化物触媒に電気絶縁性金属
酸化物を混合したものである。
【0010】本発明の請求項5に記載の排気ガス浄化装
置は、電気絶縁性金属酸化物を、比表面積の大きなセリ
ア部分安定化ジルコニア,γ−アルミナ,シリカ,セリ
カ,SiO2−Al2O3,ゼオライト,TiO2,Mg
O、CaOの少なくとも1種またはいずれかの組み合わ
せとしたものである。
置は、電気絶縁性金属酸化物を、比表面積の大きなセリ
ア部分安定化ジルコニア,γ−アルミナ,シリカ,セリ
カ,SiO2−Al2O3,ゼオライト,TiO2,Mg
O、CaOの少なくとも1種またはいずれかの組み合わ
せとしたものである。
【0011】本発明の請求項6に記載の排気ガス浄化装
置は、電気集塵フィルタの上流側に加熱ヒータを設けた
ものである。
置は、電気集塵フィルタの上流側に加熱ヒータを設けた
ものである。
【0012】本発明の請求項7に記載の排気ガス浄化装
置は、上記加熱ヒータに酸化触媒材料をコーティングし
たものである。
置は、上記加熱ヒータに酸化触媒材料をコーティングし
たものである。
【0013】本発明の請求項8に記載の排気ガス浄化装
置は、排気ガスの温度を検出する温度検出手段を設け、
検出された排気ガスの温度が予め設定された基準温度以
下の場合には、上記加熱ヒータを動作させるようにした
ものである。
置は、排気ガスの温度を検出する温度検出手段を設け、
検出された排気ガスの温度が予め設定された基準温度以
下の場合には、上記加熱ヒータを動作させるようにした
ものである。
【0014】本発明の請求項9に記載の排気ガス浄化装
置は、上記電気集塵フィルタの上流側あるいは下流側に
酸化触媒を設置したものである。
置は、上記電気集塵フィルタの上流側あるいは下流側に
酸化触媒を設置したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる排気ガスの浄化装置1の構成を示す図で、同
図において、2はディーゼルエンジン11の排気管12
から送られてくる排気ガスを電気的に加熱する加熱ヒー
タ、3は多数の隔壁4aで構成され上記排気ガスの流路
となる複数の貫通孔4bを有する金属性の触媒担体から
成る集塵電極4と、上記集塵電極4の各貫通孔4b内に
設けられた線状のイオン化電極(放電電極)5と、上記
イオン化電極5を負極とし集塵電極4を正極として、上
記イオン化電極5と上記集塵電極4との間に直流の高電
圧を印加する電源6とを備えた電気集塵フィルタ、7は
上記加熱ヒータ2の上流側に設けられ上記電気集塵フィ
ルタ3に導入される排気ガスの温度を検出する第1の温
度センサ、8は上記電気集塵フィルタ3から排出される
排気ガスの温度を検出する第2の温度センサ、9は上記
第1及び第2の温度センサ7,8で検出された排気ガス
の温度に応じて上記加熱ヒータ2を制御するヒータ制御
回路、10はPt,Pd,Rdあるいはこれらの混合物
から構成され、上記電気集塵フィルタ3から排出される
排気ガス中のSOF等を除去するための酸化触媒であ
る。また、上記集塵電極4の隔壁4aのイオン化電極5
と対向する面には、触媒であるPdを担持した電気伝導
性金属酸化物La0.8Sr0.2CoO3(以下、LSCO
と略す)から成る触媒(以下、電気伝導性金属酸化物触
媒という)と、電気絶縁性金属酸化物であるセリア(C
eO)との混合物がコーティングされた触媒層4cが形
成されている。なお、上記LSCOはゾル−ゲル法によ
り1000℃以下の温度で合成して製造されたもので、
以下、このLSCOを、酸化物直接合成法で合成して製
造されたLSCOと区別するためsol-gel LSCOと
呼ぶ。
て、図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わる排気ガスの浄化装置1の構成を示す図で、同
図において、2はディーゼルエンジン11の排気管12
から送られてくる排気ガスを電気的に加熱する加熱ヒー
タ、3は多数の隔壁4aで構成され上記排気ガスの流路
となる複数の貫通孔4bを有する金属性の触媒担体から
成る集塵電極4と、上記集塵電極4の各貫通孔4b内に
設けられた線状のイオン化電極(放電電極)5と、上記
イオン化電極5を負極とし集塵電極4を正極として、上
記イオン化電極5と上記集塵電極4との間に直流の高電
圧を印加する電源6とを備えた電気集塵フィルタ、7は
上記加熱ヒータ2の上流側に設けられ上記電気集塵フィ
ルタ3に導入される排気ガスの温度を検出する第1の温
度センサ、8は上記電気集塵フィルタ3から排出される
排気ガスの温度を検出する第2の温度センサ、9は上記
第1及び第2の温度センサ7,8で検出された排気ガス
の温度に応じて上記加熱ヒータ2を制御するヒータ制御
回路、10はPt,Pd,Rdあるいはこれらの混合物
から構成され、上記電気集塵フィルタ3から排出される
排気ガス中のSOF等を除去するための酸化触媒であ
る。また、上記集塵電極4の隔壁4aのイオン化電極5
と対向する面には、触媒であるPdを担持した電気伝導
性金属酸化物La0.8Sr0.2CoO3(以下、LSCO
と略す)から成る触媒(以下、電気伝導性金属酸化物触
媒という)と、電気絶縁性金属酸化物であるセリア(C
eO)との混合物がコーティングされた触媒層4cが形
成されている。なお、上記LSCOはゾル−ゲル法によ
り1000℃以下の温度で合成して製造されたもので、
以下、このLSCOを、酸化物直接合成法で合成して製
造されたLSCOと区別するためsol-gel LSCOと
呼ぶ。
【0016】次に、上記構成の排気ガスの浄化装置1の
動作について説明する。ディーゼルエンジン11の排気
管12から送られてくる排気ガスは、加熱ヒータ2で加
熱され電気集塵フィルタ3に送られる。電気集塵フィル
タ3に送られた排気ガス中の未燃固形物やガス状体及び
エーロゾル等の粒状固形物は、上記排気ガスの流路とな
る複数の貫通孔4bにそれぞれ配置されたイオン化電極
5の近傍において、イオン化電極5と集塵電極4との間
に印加された直流電圧によって作られた高電界により負
に帯電させられ、正極である集塵電極4へ引き付けら
れ、上記集塵電極4上に捕集される。このとき、上記捕
集された粒状固形物は、上記ディーゼルエンジン11の
排熱と加熱ヒータ2とにより加熱された集塵電極4上
で、上記集塵電極4の隔壁4aに形成された触媒層(sol
-gel LSCO+CeO+Pd)4cと反応し、後述す
るように、約400℃以下の比較的低い温度で酸化燃焼
される。したがって、本発明の排気ガスの浄化装置1で
は、捕集された粒状固形物を高温焼却する再生工程が不
要となる。電気集塵フィルタ3から排出された排気ガス
は、酸化触媒10に送られ、上記電気集塵フィルタ3で
取りきれなかったSOF等を除去され、図示しない排気
管12の排出口より大気中に排出される。なお、上記加
熱ヒータ2は、例えば冷間始動時のように、第1の温度
センサで検出された排気ガスの温度が所定の値よりも低
いときに稼動するようにヒータ制御回路9により制御さ
れ、排気ガスの温度を上記触媒層4cの触媒作用が効率
良く行われる温度まで上昇させ、上記集塵電極4による
粒状固形物の酸化燃焼を促進させる。また、第2の温度
センサ8により検出された上記電気集塵フィルタ3から
排出される排気ガスの温度が、上記酸化燃焼により十分
に高くなった場合には、ヒータ制御回路9は上記加熱ヒ
ータ2による加熱をを停止させる。
動作について説明する。ディーゼルエンジン11の排気
管12から送られてくる排気ガスは、加熱ヒータ2で加
熱され電気集塵フィルタ3に送られる。電気集塵フィル
タ3に送られた排気ガス中の未燃固形物やガス状体及び
エーロゾル等の粒状固形物は、上記排気ガスの流路とな
る複数の貫通孔4bにそれぞれ配置されたイオン化電極
5の近傍において、イオン化電極5と集塵電極4との間
に印加された直流電圧によって作られた高電界により負
に帯電させられ、正極である集塵電極4へ引き付けら
れ、上記集塵電極4上に捕集される。このとき、上記捕
集された粒状固形物は、上記ディーゼルエンジン11の
排熱と加熱ヒータ2とにより加熱された集塵電極4上
で、上記集塵電極4の隔壁4aに形成された触媒層(sol
-gel LSCO+CeO+Pd)4cと反応し、後述す
るように、約400℃以下の比較的低い温度で酸化燃焼
される。したがって、本発明の排気ガスの浄化装置1で
は、捕集された粒状固形物を高温焼却する再生工程が不
要となる。電気集塵フィルタ3から排出された排気ガス
は、酸化触媒10に送られ、上記電気集塵フィルタ3で
取りきれなかったSOF等を除去され、図示しない排気
管12の排出口より大気中に排出される。なお、上記加
熱ヒータ2は、例えば冷間始動時のように、第1の温度
センサで検出された排気ガスの温度が所定の値よりも低
いときに稼動するようにヒータ制御回路9により制御さ
れ、排気ガスの温度を上記触媒層4cの触媒作用が効率
良く行われる温度まで上昇させ、上記集塵電極4による
粒状固形物の酸化燃焼を促進させる。また、第2の温度
センサ8により検出された上記電気集塵フィルタ3から
排出される排気ガスの温度が、上記酸化燃焼により十分
に高くなった場合には、ヒータ制御回路9は上記加熱ヒ
ータ2による加熱をを停止させる。
【0017】図2は、集塵電極4の隔壁4aに形成され
る触媒層(sol-gel LSCO+CeO+Pd)4cに用
いられる電気伝導性金属酸化物触媒にディーゼルスート
(soot)を10wt%混合したときの示差熱分析
(DTA)の結果を示す図で、同図の△印が反応の度合
いに応じた温度差(DT)差で、▲が反応による重量減
少(TG)を示す。なお、同図において、DAの1st
PeakはSOF(主に炭化水素)の燃焼を示し、2
nd Peakはカーボンの燃焼を示す。また、参考と
して、ディーゼルスートを大気中で酸化させた場合(同
図の○印)と、電気伝導性金属酸化物として酸化物直接
合成法で合成されたLSCOを用いた場合(同図の×
印)と、貴金属酸化触媒とディーゼルスートとの反応さ
せた場合(同図の破線の□印)の分析結果(DTのみ)
を同図に示す。図2に示すように、ディーゼルスート
は、大気中においては約600℃以上で処理しないとス
ートの主成分であるカーボンを酸化させることができな
い。また、貴金属酸化触媒と反応させた場合には、約5
50℃の温度が必要となる。それに対して、本実施の形
態の触媒層(sol-gel LSCO+CeO+Pd)4cに
用いられる電気伝導性金属酸化物触媒と反応させた場合
には、約400℃以下の比較的低い温度でディーゼルス
ート中のほとんどのカーボンを燃焼させることができる
(同図の2nd Peak参照)。一方、上記触媒層4
cのsol-gel LSCOに代えて、酸化物直接合成法で
合成されたLSCOを用いた場合には、燃焼温度が10
0℃以上高くなり、燃焼効率が著しく低下することがわ
かる。なお、上記触媒層4cに用いる電気伝導性金属酸
化物は、ゾル−ゲル法に限らず、共沈法等の1000℃
以下の温度で合成された電気伝導性金属酸化物であれ
は、約500℃以下の温度でディーゼルスート中のほと
んどのカーボンを燃焼させることができる。また、sol-
gel LSCOに混合したセリア(CeO)は、高比表面
積を有するのでPd等の触媒を多く担持できるととも
に、助触媒能を有するので、排気ガス中のSOF等を有
効に除去できるので、Pdを担持したLSCOのみで触
媒層を構成する場合に比べて、触媒層4cの触媒機能を
更に向上させることができる。
る触媒層(sol-gel LSCO+CeO+Pd)4cに用
いられる電気伝導性金属酸化物触媒にディーゼルスート
(soot)を10wt%混合したときの示差熱分析
(DTA)の結果を示す図で、同図の△印が反応の度合
いに応じた温度差(DT)差で、▲が反応による重量減
少(TG)を示す。なお、同図において、DAの1st
PeakはSOF(主に炭化水素)の燃焼を示し、2
nd Peakはカーボンの燃焼を示す。また、参考と
して、ディーゼルスートを大気中で酸化させた場合(同
図の○印)と、電気伝導性金属酸化物として酸化物直接
合成法で合成されたLSCOを用いた場合(同図の×
印)と、貴金属酸化触媒とディーゼルスートとの反応さ
せた場合(同図の破線の□印)の分析結果(DTのみ)
を同図に示す。図2に示すように、ディーゼルスート
は、大気中においては約600℃以上で処理しないとス
ートの主成分であるカーボンを酸化させることができな
い。また、貴金属酸化触媒と反応させた場合には、約5
50℃の温度が必要となる。それに対して、本実施の形
態の触媒層(sol-gel LSCO+CeO+Pd)4cに
用いられる電気伝導性金属酸化物触媒と反応させた場合
には、約400℃以下の比較的低い温度でディーゼルス
ート中のほとんどのカーボンを燃焼させることができる
(同図の2nd Peak参照)。一方、上記触媒層4
cのsol-gel LSCOに代えて、酸化物直接合成法で
合成されたLSCOを用いた場合には、燃焼温度が10
0℃以上高くなり、燃焼効率が著しく低下することがわ
かる。なお、上記触媒層4cに用いる電気伝導性金属酸
化物は、ゾル−ゲル法に限らず、共沈法等の1000℃
以下の温度で合成された電気伝導性金属酸化物であれ
は、約500℃以下の温度でディーゼルスート中のほと
んどのカーボンを燃焼させることができる。また、sol-
gel LSCOに混合したセリア(CeO)は、高比表面
積を有するのでPd等の触媒を多く担持できるととも
に、助触媒能を有するので、排気ガス中のSOF等を有
効に除去できるので、Pdを担持したLSCOのみで触
媒層を構成する場合に比べて、触媒層4cの触媒機能を
更に向上させることができる。
【0018】なお、本実施の形態の触媒層4cは、主に
カーボンを燃焼を低温で行うように設計されているた
め、貴金属酸化触媒に比べて、SOFの燃焼効率がやや
劣化している。したがって、電気集塵フィルタ3の後段
に酸化機能に優れたPt,Pd,Rdあるいはこれらの
混合物から構成された酸化触媒10を設置し、上記電気
集塵フィルタ3で取りきれなかったSOF等を除去する
ようにしている。
カーボンを燃焼を低温で行うように設計されているた
め、貴金属酸化触媒に比べて、SOFの燃焼効率がやや
劣化している。したがって、電気集塵フィルタ3の後段
に酸化機能に優れたPt,Pd,Rdあるいはこれらの
混合物から構成された酸化触媒10を設置し、上記電気
集塵フィルタ3で取りきれなかったSOF等を除去する
ようにしている。
【0019】このように、本実施の形態によれば、ディ
ーゼルエンジン11の排ガス経路の上流側にイオン化電
極5と、電気絶縁性金属酸化物を含有した電気伝導性金
属酸化物触媒をコーティングした触媒層4cを有する集
塵電極4とを配置した電気集塵フィルタ3を備え、上記
排気ガス中の粒状固形物を帯電させて上記集塵電極4で
捕集するとともに、上記触媒層4cにより、上記捕集さ
れた粒状固形物を比較的低温で酸化燃焼させるようにし
たので、集塵電極4の再生工程が不要となり、装置を小
型化できるとともに、再生処理に必要なエネルギーを節
約でき、効率良く排気ガスを浄化することができる。な
お、上記電気集塵フィルタ3はフロースルータイプのフ
ィルタであるので、フライングアッシュによる目詰まり
の問題はない。また、上記イオン化電極5の上流側に加
熱ヒータ2を設けたので、上記集塵電極4による粒状固
形物の酸化燃焼を促進させることができる。更に、上記
電気集塵フィルタ3の下流側に、SOF等の酸化機能に
優れた触媒材料10を設置したので、排気ガス中のSO
F等を確実に除去することができる。
ーゼルエンジン11の排ガス経路の上流側にイオン化電
極5と、電気絶縁性金属酸化物を含有した電気伝導性金
属酸化物触媒をコーティングした触媒層4cを有する集
塵電極4とを配置した電気集塵フィルタ3を備え、上記
排気ガス中の粒状固形物を帯電させて上記集塵電極4で
捕集するとともに、上記触媒層4cにより、上記捕集さ
れた粒状固形物を比較的低温で酸化燃焼させるようにし
たので、集塵電極4の再生工程が不要となり、装置を小
型化できるとともに、再生処理に必要なエネルギーを節
約でき、効率良く排気ガスを浄化することができる。な
お、上記電気集塵フィルタ3はフロースルータイプのフ
ィルタであるので、フライングアッシュによる目詰まり
の問題はない。また、上記イオン化電極5の上流側に加
熱ヒータ2を設けたので、上記集塵電極4による粒状固
形物の酸化燃焼を促進させることができる。更に、上記
電気集塵フィルタ3の下流側に、SOF等の酸化機能に
優れた触媒材料10を設置したので、排気ガス中のSO
F等を確実に除去することができる。
【0020】なお、上記本実施の形態では、排気ガス浄
化装置をディーゼルエンジンの排気経路に取付けた場合
について説明したが、内燃機関がガソリンエンジンであ
っても同様の効果が得られる。また、上記排気ガス浄化
装置をボイラーもしくは焼却炉の燃焼装置の排気経路に
取付け、ボイラーもしくは焼却炉から排出される排気ガ
スを浄化するようにしてもよい。また、上記例では、触
媒層4cを構成する電気伝導性金属酸化物を(La0.8S
r0.2)CoO3、担持される触媒をPt、電気伝導性金
属酸化物をCeOとしたが、触媒層4cを構成する成分
はこれに限るものではない。電気伝導性金属酸化物とし
ては、例えば、(La0.8Sr0.2)MnO3,(La 0.8
Ce0.2)(Fe0.6Co0.4)O3等のの式(A1-XBX)
MO3で表されるペロブスカイト型複合酸化物でればよ
い。但し、上記式でAは少なくとも一種の希土類金属、
BはCeまたはアルカリ土類金属またはYのうちの少な
くとも一種、Mは、少なくとも一種もしくは二種以上の
遷移金属とし、0<x<0.95とする。また、触媒と
しては、公知の触媒Pt,Pd/Rh,Pt/Rhを用
いてもよく、電気絶縁性金属酸化物としては、セリア部
分安定化ジルコニア,γ−アルミナ,シリカ,SiO2
−Al2O3,ゼオライト,TiO2,MgO,CaOの
少なくとも1種あるいは複数の組み合わせを用いても同
様の効果を得ることができる。
化装置をディーゼルエンジンの排気経路に取付けた場合
について説明したが、内燃機関がガソリンエンジンであ
っても同様の効果が得られる。また、上記排気ガス浄化
装置をボイラーもしくは焼却炉の燃焼装置の排気経路に
取付け、ボイラーもしくは焼却炉から排出される排気ガ
スを浄化するようにしてもよい。また、上記例では、触
媒層4cを構成する電気伝導性金属酸化物を(La0.8S
r0.2)CoO3、担持される触媒をPt、電気伝導性金
属酸化物をCeOとしたが、触媒層4cを構成する成分
はこれに限るものではない。電気伝導性金属酸化物とし
ては、例えば、(La0.8Sr0.2)MnO3,(La 0.8
Ce0.2)(Fe0.6Co0.4)O3等のの式(A1-XBX)
MO3で表されるペロブスカイト型複合酸化物でればよ
い。但し、上記式でAは少なくとも一種の希土類金属、
BはCeまたはアルカリ土類金属またはYのうちの少な
くとも一種、Mは、少なくとも一種もしくは二種以上の
遷移金属とし、0<x<0.95とする。また、触媒と
しては、公知の触媒Pt,Pd/Rh,Pt/Rhを用
いてもよく、電気絶縁性金属酸化物としては、セリア部
分安定化ジルコニア,γ−アルミナ,シリカ,SiO2
−Al2O3,ゼオライト,TiO2,MgO,CaOの
少なくとも1種あるいは複数の組み合わせを用いても同
様の効果を得ることができる。
【0021】また、上記例において、上記加熱ヒータ2
の表面にPt,Pd,Rhなどの酸化触媒材料をコーテ
ィングしておけば、電気集塵フィルタ3に導入される排
気ガス中のSOFの一部をを予め除去することができ、
排気ガスの浄化を更に促進することができる。また、上
記例では、酸化触媒10を上記電気集塵フィルタ3の下
流側に設置したが、上流側に設置しても同様の効果が得
られる。
の表面にPt,Pd,Rhなどの酸化触媒材料をコーテ
ィングしておけば、電気集塵フィルタ3に導入される排
気ガス中のSOFの一部をを予め除去することができ、
排気ガスの浄化を更に促進することができる。また、上
記例では、酸化触媒10を上記電気集塵フィルタ3の下
流側に設置したが、上流側に設置しても同様の効果が得
られる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、電気集塵フィルタの集塵電極に電気伝導
性金属酸化物を主成分とする触媒をコーティングして成
る触媒層を設けることにより、上記捕集された粒状固形
物を比較的低温で酸化燃焼させるようにしたので、集塵
電極の再生工程が不要となり、装置を小型化できるとと
もに、再生処理に必要なエネルギーを節約でき、効率良
く排気ガスを浄化することができる。
発明によれば、電気集塵フィルタの集塵電極に電気伝導
性金属酸化物を主成分とする触媒をコーティングして成
る触媒層を設けることにより、上記捕集された粒状固形
物を比較的低温で酸化燃焼させるようにしたので、集塵
電極の再生工程が不要となり、装置を小型化できるとと
もに、再生処理に必要なエネルギーを節約でき、効率良
く排気ガスを浄化することができる。
【0023】また、請求項2に記載の発明によれば、電
気伝導性金属酸化物を、式(A1-XBX)MO3で表され
るペロブスカイト型複合酸化物(Aは少なくとも一種の
希土類金属、BはCeまたはアルカリ土類金属またはY
のうちの少なくとも一種、Mは、少なくとも一種もしく
は二種以上の遷移金属とし、0<x<0.95)とした
ので、粒状固形物を効率良く酸化燃焼させるできる。
気伝導性金属酸化物を、式(A1-XBX)MO3で表され
るペロブスカイト型複合酸化物(Aは少なくとも一種の
希土類金属、BはCeまたはアルカリ土類金属またはY
のうちの少なくとも一種、Mは、少なくとも一種もしく
は二種以上の遷移金属とし、0<x<0.95)とした
ので、粒状固形物を効率良く酸化燃焼させるできる。
【0024】請求項3に記載の発明によれば、上記電気
伝導性金属酸化物を、ゾル−ゲル法あるいは共沈法等の
1000℃以下の温度で合成して製造したものを用いた
ので、粒状固形物の酸化燃焼温度を低くすることがで
き、排気ガスの浄化効率を向上させることができる。
伝導性金属酸化物を、ゾル−ゲル法あるいは共沈法等の
1000℃以下の温度で合成して製造したものを用いた
ので、粒状固形物の酸化燃焼温度を低くすることがで
き、排気ガスの浄化効率を向上させることができる。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、電気伝導
性金属酸化物触媒に電気絶縁性金属酸化物を混合したの
で、電気絶縁性金属酸化物の助触媒能により、触媒層の
触媒機能を向上させることができる。
性金属酸化物触媒に電気絶縁性金属酸化物を混合したの
で、電気絶縁性金属酸化物の助触媒能により、触媒層の
触媒機能を向上させることができる。
【0026】請求項5に記載の発明によれば、電気絶縁
性金属酸化物を、比表面積の大きなセリア部分安定化ジ
ルコニア、ガンマアルミナ、シリカ、セリカ、SiO2
−Al2O3、ゼオライト、TiO2、MgO、CaOの
少なくとも1種またはいずれかの組み合わせとしたの
で、Pd等の触媒を多く担持できるとともに、上記電気
絶縁性金属酸化物は助触媒能を有するので、Pdを担持
したLSCOのみで触媒層を構成する場合に比べてSO
F等の除去効果を大きくすることができ、触媒層の触媒
機能を更に向上させることができる。
性金属酸化物を、比表面積の大きなセリア部分安定化ジ
ルコニア、ガンマアルミナ、シリカ、セリカ、SiO2
−Al2O3、ゼオライト、TiO2、MgO、CaOの
少なくとも1種またはいずれかの組み合わせとしたの
で、Pd等の触媒を多く担持できるとともに、上記電気
絶縁性金属酸化物は助触媒能を有するので、Pdを担持
したLSCOのみで触媒層を構成する場合に比べてSO
F等の除去効果を大きくすることができ、触媒層の触媒
機能を更に向上させることができる。
【0027】請求項6に記載の発明によれば、電気集塵
フィルタの上流側に加熱ヒータを設けたので、排気ガス
の温度が低い場合でも、上記触媒層の温度を触媒作用が
効率良く行われる温度まで上昇させることができ、粒状
固形物の酸化燃焼を促進させる。
フィルタの上流側に加熱ヒータを設けたので、排気ガス
の温度が低い場合でも、上記触媒層の温度を触媒作用が
効率良く行われる温度まで上昇させることができ、粒状
固形物の酸化燃焼を促進させる。
【0028】請求項7に記載の発明によれば、上記加熱
ヒータに酸化触媒材料をコーティングしたので、電気集
塵フィルタに導入される排気ガス中のSOFの一部をを
予め除去することができ、排気ガスの浄化を更に促進す
ることができる。
ヒータに酸化触媒材料をコーティングしたので、電気集
塵フィルタに導入される排気ガス中のSOFの一部をを
予め除去することができ、排気ガスの浄化を更に促進す
ることができる。
【0029】請求項8に記載の発明によれば、排気ガス
の温度を検出する温度検出手段を設け、検出された排気
ガスの温度が予め設定された基準温度以下の場合には上
記加熱ヒータを動作させるようにしたので、排気ガスの
温度を適切に制御することができ、排気ガスの浄化効率
を向上させることができる。
の温度を検出する温度検出手段を設け、検出された排気
ガスの温度が予め設定された基準温度以下の場合には上
記加熱ヒータを動作させるようにしたので、排気ガスの
温度を適切に制御することができ、排気ガスの浄化効率
を向上させることができる。
【0030】請求項9に記載の発明によれば、上記電気
集塵フィルタの上流側あるいは下流側に酸化触媒を設置
したので、排気ガス中のSOF等を有効に除去すること
ができ、排気ガスを確実に浄化することができる。
集塵フィルタの上流側あるいは下流側に酸化触媒を設置
したので、排気ガス中のSOF等を有効に除去すること
ができ、排気ガスを確実に浄化することができる。
【図1】 本発明の実施形態に係わる排気ガス浄化装置
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態に係わる触媒層に用いられ
る電気伝導性金属酸化物触媒にディーゼルスートを混合
したときの示差熱分析の結果を示す図である。
る電気伝導性金属酸化物触媒にディーゼルスートを混合
したときの示差熱分析の結果を示す図である。
【図3】 従来の排気ガス浄化装置に用いられるウオー
ルフロータイプのパティキュレートトラップフィルタの
構成を示す図である。
ルフロータイプのパティキュレートトラップフィルタの
構成を示す図である。
【図4】 従来の電気集塵フィルタを用いた排気ガス浄
化装置の構成を示す図である。
化装置の構成を示す図である。
【図5】 従来の電気集塵フィルタを用いた排気ガス浄
化装置の他の構成を示す図である。
化装置の他の構成を示す図である。
1 排気ガス浄化装置、2 加熱ヒータ、3 電気集塵
フィルタ、4 集塵電極、4c 触媒層、5 イオン化
電極、6 電源、7 第1の温度センサ、8第2の温度
センサ、9 ヒータ制御回路、10 酸化触媒、11
ディーゼルエンジン、12 排気管。
フィルタ、4 集塵電極、4c 触媒層、5 イオン化
電極、6 電源、7 第1の温度センサ、8第2の温度
センサ、9 ヒータ制御回路、10 酸化触媒、11
ディーゼルエンジン、12 排気管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/02 341 F01N 3/02 341T B01D 53/87 B01J 23/42 A 53/86 23/44 A ZAB 23/46 311A B01J 23/42 23/68 23/44 23/78 A 23/46 311 23/89 A 23/68 32/00 23/78 F01N 3/10 A 23/89 3/24 E 32/00 L F01N 3/10 B01D 53/36 B 3/24 C G ZAB Fターム(参考) 3G090 AA01 BA01 BA04 CA01 CA02 CB12 CB13 DA12 DB01 DB02 EA02 3G091 AA18 AA28 AB02 AB13 BA39 CA04 DA08 DB10 EA17 FA02 FA04 FB02 FC04 FC06 FC07 GB01W GB03W GB04W GB05W GB06W GB07W GB09W GB10W HA15 HA16 HA36 HA37 HA42 HA45 HA47 4D048 AA18 AA24 AB01 BA01Y BA02Y BA03Y BA06Y BA07Y BA08Y BA11Y BA15X BA18X BA19X BA28Y BA31X BA33Y BA36Y BA37X BA41X BA42X BB05 CC38 CC43 CD05 DA01 DA02 DA06 EA03 4G069 AA01 AA03 AA08 AA09 BA01A BA02A BA03A BA04A BA05A BA06A BA07A BA37 BA38 BB04A BB04B BB06A BB06B BC08A BC12A BC12B BC29A BC38A BC42A BC42B BC43A BC43B BC67A BC67B BC71A BC72A BC72B BC75A CA02 CA03 CA07 CA10 CA15 CA18 DA06 FB09 FB33 FB34
Claims (9)
- 【請求項1】 排気ガス中の粒子状物質を帯電させる放
電電極と、上記帯電された粒子を捕集する集塵電極とを
有する電気集塵フィルタを備えた排気ガス浄化装置にお
いて、上記集塵電極の表面に電気伝導性金属酸化物を主
成分とする触媒をコーティングして成る触媒層を設けた
ことを特徴とする排気ガス浄化装置。 - 【請求項2】 電気伝導性金属酸化物は、以下の式で表
されるペロブスカイト型複合酸化物であることを特徴と
する請求項1記載の排気ガス浄化装置。 (A1-XBX)MO3 A;少なくとも一種の希土類金属 B;Ceまたはアルカリ土類金属またはYのうちの少な
くとも一種 M;少なくとも一種もしくは二種以上の遷移金属 0<x<0.95 - 【請求項3】 電気伝導性金属酸化物を、ゾル−ゲル法
あるいは共沈法等により1000℃以下の温度で合成し
て製造したことを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄
化装置。 - 【請求項4】 電気伝導性金属酸化物を主成分とする触
媒に電気絶縁性金属酸化物を混合したことを特徴とする
請求項1記載の排気ガス浄化装置。 - 【請求項5】 電気絶縁性金属酸化物は、比表面積の大
きなセリア部分安定化ジルコニア,γ−アルミナ,シリ
カ,セリカ,SiO2−Al2O3,ゼオライト,Ti
O2,MgO,CaOの少なくとも1種またはいずれか
の組み合わせであることを特徴とする請求項3記載の排
気ガス浄化装置。 - 【請求項6】 電気集塵フィルタの上流側に加熱ヒータ
を設けたことを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化
装置。 - 【請求項7】 上記加熱ヒータに酸化触媒材料をコーテ
ィングしたことを特徴とする請求項6記載の排気ガス浄
化装置。 - 【請求項8】 排気ガスの温度を検出する温度検出手段
を設け、検出された排気ガスの温度が予め設定された基
準温度以下の場合には、上記加熱ヒータを動作させるよ
うにしたことを特徴とする請求項6記載の排気ガス浄化
装置。 - 【請求項9】 上記電気集塵フィルタの上流側あるいは
下流側に酸化触媒を設置したことを特徴とする請求項1
記載の排気ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11012436A JP2000213331A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 排気ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11012436A JP2000213331A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 排気ガス浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000213331A true JP2000213331A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11805256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11012436A Pending JP2000213331A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | 排気ガス浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000213331A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035128A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-07 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 内燃機関の排ガス浄化装置 |
JP2004209468A (ja) * | 2002-12-17 | 2004-07-29 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 酸素還元用電極触媒およびガス拡散電極 |
JP2007051608A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Isuzu Motors Ltd | 排気ガス処理方法及び排気ガス処理装置 |
JP2009062861A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Hitachi High-Technologies Corp | 排気処理用の尿素水注入装置 |
US7514047B2 (en) | 2003-01-15 | 2009-04-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Exhaust gas purifying apparatus |
JP2012218522A (ja) * | 2011-04-06 | 2012-11-12 | Toyota Motor Corp | 粒子状物質処理装置 |
-
1999
- 1999-01-20 JP JP11012436A patent/JP2000213331A/ja active Pending
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