JP2002088146A - ポリエステルの連続製造方法 - Google Patents

ポリエステルの連続製造方法

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JP2002088146A
JP2002088146A JP2000279600A JP2000279600A JP2002088146A JP 2002088146 A JP2002088146 A JP 2002088146A JP 2000279600 A JP2000279600 A JP 2000279600A JP 2000279600 A JP2000279600 A JP 2000279600A JP 2002088146 A JP2002088146 A JP 2002088146A
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Mikio Nakane
幹夫 中根
Fuminori Takenaga
史典 竹永
Kentaro Yamaguchi
健太郎 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重縮合反応工程で留出するグリコール成分を
大がかりな蒸留装置を用いて精製しなくても、製造工程
が不安定化することなく、原料として再使用する事がで
き、運転経費の削減と設備の簡略化を達成する事ができ
るポリエステルの連続製造方法を提供することである。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸とその低級アルキル
エステルと1,4−ブタンジオールを主たる成分とする
グリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造す
る方法において、重縮合反応工程で回収される1,4−
ブタンジオールを主成分とする留出液の一部又は全量
を、ポリエステルの原料として再利用する際に、該留出
液が含有する低沸点物をモレキュラーシーブにて吸着除
去した後に、エステル交換反応工程又はエステル化反応
工程に供する事を特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルの連
続製造方法に関し、特に芳香族ジカルボン酸又はその低
級アルキルエステルと、1,4−ブタンジオールを主た
る成分とするグリコール成分とから、ポリエステルを連
続的に製造する方法に関する。さらに詳しくは、該ポリ
エステルを製造する際の重縮合反応工程から回収される
1,4−ブタンジオールを主たる成分とするグリコール
成分中の低沸点物を一定の含有率以下に吸着除去し、製
造原料として再使用することのできるポリエステルの連
続的製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1,4−ブタンジオールを主たる
グリコール成分とするポリエステル、中でもポリブチレ
ンテレフタレートはそのすぐれた物理的、化学的性質を
有するため、種々の用途に広く用いられている。特に、
繊維、フィルム、その他の成形品において、強度や弾性
率等の機械特性、耐熱性等に優れているため、衣料、タ
イヤコード等の産業用繊維、エンジニアリングプラスチ
ック等に広く用いられている。
【0003】一般に、このような各種の用途に使用され
るポリブチレンテレフタレートは、直接重合法又はエス
テル交換法によって製造される。ここで、前者の直接重
合法は、酸成分とグリコール成分との直接エステル化反
応によりポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエ
ステル先駆体を常圧又は減圧下で重縮合させて製造する
方法である。他方、後者のエステル交換法は、酸成分の
低級アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反
応させてポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエ
ステル先駆体を常圧又は減圧下で重縮合させて製造する
方法である。
【0004】重縮合反応工程より留出するグリコール成
分は、一般にチューブ型の熱交換器や湿式コンデンサー
で凝縮した後、原料の一部として回収、再利用される。
通常、ポリブチレンテレフタレートを製造する際に、原
料の一部として用いる1,4−ブタンジオールは、エス
テル交換反応又はエステル化反応、及び重縮合反応中
に、脱水反応や環化反応、その他の副反応を起こして、
様々な低沸点物を副生する。この為、留出したグリコー
ル成分を蒸留せずにそのまま原料として用いた場合、含
有される低沸点物により、エステル交換反応器、又はエ
ステル化反応器に付属の蒸留塔の蒸留負荷が増加して生
産工程が不安定化したり、含有される低沸点物の濃度が
変動するような場合には、エステル交換反応器、又はエ
ステル化反応器に付属の蒸留塔の蒸留負荷も変動して、
生産工程が不安定化したり、また、含有される水分の濃
度が高い場合には、反応触媒の活性が阻害されて、生産
工程が不安定化する可能性が生じる等の問題がある。こ
のような問題を避けるには、再利用する前にグリコール
成分を系外の別個の蒸留工程に供して精製を行うことが
望ましいが、この場合、蒸留塔や貯蔵タンク等の設置に
多大な設備投資が必要であるのみでなく、運転経費がか
さむため、経済的に有利な方法であるとは言えない。そ
の為、留出したグリコール成分の精製を行わずに原料と
して再利用しても、工程が不安定化する事の無いような
方法の提案が行われている。
【0005】このような方法として、特公昭55−33
734号公報では、ポリブチレンテレフタレートの製造
において、重縮合反応工程からの留出液として、重縮合
反応工程中で101kPa未満0.27kPa以上の圧力下
で留出するグリコール成分を蒸留工程での精製を行なわ
ずに、原料として再利用する方法が示されている。ま
た、特開平10−279677号公報では、ポリエステ
ルの直接重合法において、エステル化反応2段目の反応
槽から留出するグリコール成分を蒸留工程での精製を行
なわずに、原料として再利用する方法が示されている。
また、特開平09−124783号公報では、ポリエス
テルの製造において、重縮合反応工程から留出するグリ
コール成分を蒸留工程での精製を行なわずに、直接重合
法でのエステル化反応槽に追添加する原料として再利用
する方法が示されている。しかしながら、上記の何れの
方法でも、グリコール成分は触媒が失活しうる濃度の水
分を含有している為、エステル交換反応又はエステル化
反応の原料として再利用された際、水分が触媒に接触し
て活性に影響を与え、工程が変動する事は避けられな
い。
【0006】また、特開平04−65426号公報で
は、ポリエステルの製造において、全原料組成中に占め
る水の含有量を0.5重量%以下となる範囲内で、留出
グリコール成分をそのまま再利用する方法が示されてい
るが、この場合、工程の安定化を達成することは可能で
あるものの、再利用に供することの出来るグリコール成
分は少量であり、その他大部分の留出グリコール成分は
精製を実施する必要がある。この為、蒸留設備等の設置
は必須であり、経済的な方法であるとは言えない。
【0007】また、特公平7−100734号公報に
は、ポリブチレンテレフタレートの直接重合法におい
て、エステル化反応器に付属の蒸留塔に、重縮合装置か
らの凝縮物であるテトラヒドロフラン及び水を含むグリ
コール成分を供給する方法が実施例として示されてい
る。このようなポリエステルの製造は、新たな蒸留設備
を付帯設備として設置する必要が無いという面からは有
効な方法であるが、テトラヒドロフラン、水等の低沸点
物も同時に供給する為、エステル交換反応器又はエステ
ル化反応器付属の蒸留塔の蒸留負荷が大幅に上昇してし
まう事や、該低沸点物の濃度が変動するような場合に
は、その影響を受けて生産工程も変動してしまう事につ
いては、なんら配慮も払われていない。
【0008】また、特開平10−7778号公報には、
脂肪族ポリエステルの製造において、触媒の活性を阻害
させない様に、重合溶媒を重合工程から取り出し、モレ
キューラーシーブ、イオン交換樹脂等の吸着剤、乾燥剤
で処理を行ない、該処理溶媒を重合工程に戻す事によっ
て、溶媒中の水分を一定濃度以下に保つ方法が提案され
ているが、重合反応で留出する多価アルコール類等の重
合原料成分を吸着剤、乾燥剤等で処理して再利用する方
法については、何ら言及されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた諸問題に
鑑み、本発明が解決しようとする課題は、芳香族ジカル
ボン酸又はその低級アルキルエステルと1,4−ブタン
ジオールを主たる成分とするグリコール成分とを重合し
てポリエステルを連続製造する方法に際し、重縮合反応
工程から留出する1,4−ブタンジオールを含有する留
出液を大がかりな蒸留装置を用いて精製することなく原
料として戻し入れ再使用しても、生産工程が不安定とな
らないような方法を提供することであり、同時に、設備
の簡略化と運転経費の削減を達成することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、次の構成を有する。すなわち、1,4−ブ
タンジオールを主たる成分とする原料グリコール成分か
らポリエステルを連続的に製造する方法において、重縮
合反応工程で回収される1,4−ブタンジオールを含有
する留出液の一部又は全量をポリエステルの原料として
再利用する際に、該留出液が含有する低沸点物を吸着剤
にて吸着除去した後に、エステル交換反応工程又はエス
テル化反応工程に戻しいれる。
【0011】また本発明は、請求項2に係る発明として
以下の構成をとる。該留出液が含有する低沸点物を吸着
除去するのに用いる吸着剤をモレキュラーシーブとす
る。
【0012】また本発明は、請求項3に係る発明として
以下の構成をとる。重縮合反応工程から回収される1,
4−ブタンジオールを主成分とする留出液をエステル交
換反応工程又はエステル化反応工程に付属の蒸留塔へ供
し、その缶出液として取り出した後に、モレキュラーシ
ーブにて低沸点物を吸着除去し、該留出液の一部又は全
量をエステル交換反応工程又はエステル化反応工程に戻
しいれる。
【0013】また本発明は、請求項4に係る発明として
以下の構成をとる。重縮合反応から回収される1,4−
ブタンジオールを含有する留出液を第一のモレキュラー
シーブ槽に供給し、該モレキュラーシーブ槽にて低沸点
物を吸着除去した後に、エステル交換反応槽又はエステ
ル化反応槽に付属の蒸留塔へ供給し、該蒸留塔の缶出液
として取り出し、さらに第二のモレキュラーシーブ槽に
供給し、該モレキュラーシーブ槽にて低沸点物を吸着除
去した後に、該留出液の一部又は全量をエステル交換反
応工程又はエステル化反応工程に戻しいれる。
【0014】また本発明は、請求項5に係る発明として
以下の構成をとる。芳香族ジカルボン酸の低級アルキル
エステルと1,4−ブタンジオールを主たる成分とする
グリコール成分とをエステル交換反応工程、および重縮
合反応工程を逐次的に通過させてポリエステルを連続的
に製造する方法において、エステル交換反応工程に戻し
いれる1,4−ブタンジオールを含有する留出液がモレ
キュラーシーブ槽にて低沸点物が吸着除去された1,4
−ブタンジオールを含有する留出液であり、該留出液の
水分含有率が、0.05重量%以下である。
【0015】本発明により、重縮合反応工程から留出す
る1,4−ブタンジオールを主たる成分とするグリコー
ル成分を大がかりな蒸留装置を用いて精製することなく
原料として戻し入れ再使用しても、生産工程が不安定と
ならないような方法を提供すると同時に、設備を簡略化
し運転経費を削減したポリエステルの連続的な製造方法
が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様につい
て説明する。まず、本発明で用いる芳香族ジカルボン酸
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、ジフェノキシカルボン酸、ジフ
ェノキシエタンジカルボン酸等が挙げられる。また、芳
香族カルボン酸の低級アルキルエステルとしては、テレ
フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、ナフタレン
ジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。
【0017】本発明において、ポリエステルを構成する
グリコールの「主たる」とは、全グリコール成分に対し
て該成分が50モル%以上を言い、好ましくは80モル
%以上を言う。
【0018】また、1,4−ブタンジオール以外のグリ
コール成分としては、エチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,2−シクロヘキサンジ脂肪族アルコ
ール、1,3−シクロヘキサンジ脂肪族アルコール、1,
4−シクロヘキサンジ脂肪族アルコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレング
リコール、プロピレングリコール等が例示できる。
【0019】これらのグリコール成分は、1種のみで用
いても、或いは2種以上を併せて用いてもよい。また
1,4−ブタンジオールが全グリコール成分を基準とし
て100モル%を占めていても良い。
【0020】また、ポリエステルには、トリメリット
酸、ピロメリット酸、グリセロール等の三官能以上の多
官能化合物、安息香酸、イソシアン酸フェニル等の単官
能化合物等の化合物を共重合することができる。
【0021】本発明のポリエステルを製造する際には触
媒の存在下で行なう。本発明において使用される触媒
は、公知の反応触媒であり、例えばアンチモン化合物、
マンガン化合物、チタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合
物、マグネシウム化合物、ゲルマニウム化合物等を用い
ることができる。このような触媒を供給する位置や供給
方法については、特に限定されるものではない、製造条
件に対応して適宜決定すれば良い。
【0022】また、必要に応じて、慣用されている他の
熱可塑性樹脂、添加剤、無機充填剤、有機充填剤等の一
種又は二種以上をそのまま若しくはグリコール成分とと
もに本発明の反応工程中に添加したり、最終重縮合反応
器の出側で直接、成形機、押出機、混合器等で練り込む
こともできる。また、ぺレット化した後、再溶融させて
これらを練り込むことも勿論できる。
【0023】本発明において用いられる吸着剤として
は、副生する低沸点物を吸着する能力を有する物質の中
から適宜選択して用いることができる。この様な吸着剤
の具体例としては活性炭、イオン交換樹脂、アルミナ、
シリカゲル、モレキュラーシーブなどを例示することが
できるが、中でも取り扱いや再生の容易さ、吸着除去物
の選択性の高さからモレキュラーシーブが好ましく用い
られる。
【0024】本発明において、1,4−ブタンジオール
を含有する留出物または缶出物から分離される低沸点物
とは、水、脂肪族アルコールまたは水及び脂肪族アルコ
ール以外の沸点が140℃以下の化合物を言う。
【0025】以下、本発明の実施の態様について、図面
を参照しながら詳細に説明する。図1、図2、図3は、
本発明を実施するためのフロー図を例示したものであ
る。該図において、エステル交換法によって本発明のポ
リエステルを製造する際の説明を行う。
【0026】図1で、1はエステル交換反応器、2はエ
ステル交換反応器に付属の蒸留塔であり、エステル交換
反応器1へは配管8を介して接続されている。エステル
交換反応器1への原料として、配管6から芳香族ジカル
ボン酸低級アルキルエステルが、配管7から1,4−ブ
タンジオールが供給される。前記のエステル交換反応器
1より留出する水、1,4−ブタンジオールなどを含む
脂肪族アルコールは配管8から蒸留塔2に供給される。
さらに、蒸留塔2の塔頂に上昇してくる脂肪族アルコー
ルを主たる成分とする蒸気は、凝縮器13で凝縮され、
配管12を通して系外に排出される。1,4−ブタンジ
オールを主成分とする蒸留塔2の缶出液は、ポンプ3、
昇温機14を介して循環する他に、配管15を介してエ
ステル交換反応の原料の一部として供給される。4、5
はモレキュラーシーブの充填槽であり、片側で吸着を、
もう片側で脱着の操作を行ない、切替えながら連続的に
運転を行う。重縮合反応で回収される水、脂肪族アルコ
ール等の低沸点物を含むグリコール成分は配管10を通
して、モレキュラーシーブ充填槽4、5へ供給される。
該モレキュラーシーブ充填槽4、5で水、脂肪族アルコ
ール等の低沸点物が除去された1,4−ブタンジオール
成分は、配管11を介してエステル交換反応器1へ原料
の一部として再利用される。エステル交換反応の生成物
であるビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分
子量重合体は配管9を介して、初期重縮合反応器(図示
せず)へ供給される。
【0027】図2は、重縮合反応で回収される1,4−
ブタンジオール成分を配管10を介して、エステル交換
反応器に付属の蒸留塔2に供給し、低沸点物を分離した
後に、モレキュラーシーブ充填槽へ供給する場合に例示
されるフローである。重縮合反応から留出する1,4−
ブタンジオール成分はエステル交換反応器1から留出す
る1,4−ブタンジオール成分と共に、蒸留塔2の缶出
液の一部として取り出され、モレキュラーシーブ充填槽
4、5に供給される。該モレキュラーシーブ充填槽4,
5で水、脂肪族アルコール等の低沸点物が除去された
1,4−ブタンジオール成分は配管11を介してエステ
ル交換反応器1に供給され、再利用される。エステル交
換反応の生成物であるビスヒドロキシブチルテレフタレ
ートを含む低分子量重合体は配管9を介して、初期重縮
合反応器(図示せず)へ供給される。
【0028】図3は、重縮合工程で回収される1,4−
ブタンジオール成分をモレキュラーシーブ槽17、18
に導入し、次にエステル交換反応器1に付属の蒸留塔2
に供給し、該蒸留塔2の缶出物として取り出し、さら
に、もう一つのモレキュラーシーブ槽4、5に供給する
場合に例示されるフローである。重縮合反応から回収さ
れる低沸点物を含有する1,4−ブタンジオール成分は
配管19を通して、モレキュラーシーブ槽17、18へ
供給される。その後、昇温機16で再昇温されてエステ
ル交換反応器に付属の蒸留塔2に導入される。この際、
該蒸留塔2に供給される1,4−ブタンジオール成分は
モレキュラーシーブ槽17、18で、低沸点物の一部が
既に吸着除去されている為、エステル交換反応器付属の
蒸留塔2の運転負荷に与える影響は小さい。その後、エ
ステル交換反応器1から留出する1,4−ブタンジオー
ル成分と共に、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の缶
出液として取り出され、ポンプ3を介して第二のモレキ
ュラーシーブ槽4、5に供給される。残りの缶出液は、
図1、2で示される工程と同様に昇温機14を介してエ
ステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される。該モレ
キュラーシーブ槽4,5で低沸点物が分離された1,4
−ブタンジオール成分は配管11を介してエステル交換
反応器1に供給され、再利用される。エステル交換反応
の生成物であるビスヒドロキシブチルテレフタレートを
含む低分子量重合体は配管9を介して、初期重縮合反応
器(図示せず)へ供給される。
【0029】以上のように構成された本装置において、
図1、図2、図3を用い、ポリブチレンテレフタレート
をエステル交換法によって連続的に製造する方法につい
て詳しく説明する。
【0030】図1において、先ず、原料である芳香族ジ
カルボン酸低級アルキルエステル、1,4−ブタンジオ
ール及びチタン酸テトラブトキサイトをエステル交換反
応器1に供給する。ここで、該1,4−ブタンジオール
と該芳香族ジカルボン酸低級アルキルエステルとのモル
比は1.1〜2.5の範囲が好ましく、特に好ましくは
1.3〜2.0である。また、エステル交換反応器内の
温度は、150〜260℃に設定され、供給された原料
は、常圧下でエステル交換反応が行なわれる。この間、
留出する脂肪族アルコールを主とする副生蒸気は配管8
より蒸留塔2へと導かれる。引き続き重縮合反応器へと
移送され、反応温度200〜300℃、減圧下で重縮合
反応が行なわれる。ここで、エステル交換反応器及び該
重縮合反応器の数、及び反応器の形式については特に限
定されるものではない。また、操作圧力や温度について
も限定されるものではなく、必要に応じて不活性ガス雰
囲気下でこれらの反応を行ってもよい。さらに、最終的
に得られたポリブチレンテレフタレート重合体は、造粒
化工程等でペレット化され、必要に応じて固相重合によ
りさらに高分子量化される。
【0031】各重縮合反応器より留出する1,4−ブタ
ンジオールを主とする副生蒸気はコンデンサーで凝縮さ
れ、凝縮された留出物は配管10を介してモレキュラー
シーブ充填槽4、5へと送られる。なお、留出液中に固
着性飛散物などの不純物が含まれている場合は、モレキ
ュラーシーブ表面に付着し吸着効率を低下させる可能性
が有る為、金網フィルターや遠心分離機などで固着性飛
散物を除くことが好ましい。
【0032】重縮合反応から回収された1,4−ブタン
ジオール成分のモレキュラーシーブ充填槽で処理する際
の温度と滞留時間は、原料として再利用された際、その
品質が生産工程に変動を与えないような条件であれば、
どの様な条件でも採用することが出来る。再利用される
1,4−ブタンジオール成分中に含まれる水、脂肪族ア
ルコール等の低沸点物の含有量が増大すると、エステル
交換反応器に付属の蒸留塔2の負荷が増大して生産工程
が不安定化する。また、含有量が変動する場合には、そ
の影響を受けてエステル交換反応器に付属の蒸留塔2の
負荷が変動し、生産工程が不安定化して、その対策に多
くの設備投資が必要となる為、該モレキュラーシーブ充
填槽で水以外の低沸点物も吸着分離することが好まし
い。また、含有する水分率が0.05重量%を超える
と、触媒活性を阻害し、工程が不安定化する可能性があ
る為、水分率が0.05重量%以下になるようなモレキ
ュラーシーブ充填槽での滞留時間や処理温度を設定する
ことが好ましい。一例として、処理温度0〜200℃、
滞留時間20分以上が示される。
【0033】ここで、使用されるモレキュラーシーブは
再利用されるグリコール成分を吸着せずに、水、脂肪族
アルコール等の低沸点物のみを吸着する孔径を有する物
であれば、どんな物を選んでもよい。
【0034】次に図2について説明する。各重縮合反応
器より留出する1,4−ブタンジオールを主とする副生
蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留出物は配
管10を介してエステル交換反応器に付属の蒸留塔2に
供給される。その後、エステル交換反応で留出する1,
4−ブタンジオール成分と共に、蒸留塔2の缶出液の一
部として取出され、モレキュラーシーブ充填槽4あるい
は5を経て、エステル交換反応器1に供給、再利用され
る。ここで、工程で問題が無い範囲内であれば、蒸留塔
2の運転負荷低減を目的として、スチル温度を低下させ
る事も可能である。この場合、缶出液中の低沸点物濃度
は上昇するが、その後のモレキュラーシーブ槽で吸着除
去する為、工程は変動を受けない。
【0035】次に図3について説明する。各重縮合反応
器より留出する1,4−ブタンジオールを主たる成分と
する副生蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留
出液は配管19を介して、第一のモレキュラーシーブ槽
17あるいは18に導入される。その後、エステル交換
反応器付属の蒸留塔2に供給された後、エステル交換反
応で留出する1,4−ブタンジオール成分と共に、缶出
液の一部として取出され、第二のモレキュラーシーブ槽
4を経て、エステル交換反応器1に供給、再利用され
る。この場合、エステル交換反応器付属の蒸留塔2に供
給される1,4−ブタンジオール成分は、低沸点物の一
部が既にモレキュラーシーブ槽17あるいは18で吸着
除去されている為、図2のフローの場合よりも、エステ
ル交換反応器付属の蒸留塔2はさらなる負荷低減が期待
できる事に加えて、エステル交換反応器付属の蒸留塔2
に何らかの工程変動が生じて缶出液中の低沸点分が増加
するような場合でも、モレキュラーシーブ槽4によりそ
の変動を吸収する事が可能となる為、さらなる工程の安
定化を期待することが出来る。
【0036】図1〜3においては、モレキュラーシーブ
充填槽4、5とモレキュラーシーブ充填槽17、18の
モレキュラーシーブ充填槽が二つで一組となり交互に吸
着と脱着を繰り返す二槽式の吸着装置の態様を説明した
が、状況に応じて、モレキュラーシーブ充填槽が一つの
装置も適用可能である。
【0037】以上に述べた本発明の方法を用いれば、重
縮合で留出するグリコール成分を系外の別個の大規模な
蒸留装置を用いて精製する必要がなく、設置コストや運
転コストの安い小規模のモレキュラーシーブ槽設備を設
けることで、生産工程が不安定とならない為、運転経費
の削減と設備の簡略化を達成することが出来る。
【0038】またエステル交換反応又はエステル化反応
装置付属の蒸留塔からの缶出液を取り出し、モレキュラ
ーシーブ槽で吸着分離することによってエステル交換反
応又はエステル化反応装置付属の蒸留塔の負荷を低減
し、エステル交換反応又はエステル化反応装置付属の蒸
留塔の運転経費を削減することが出来、装置全体として
運転経費が削減できる。
【0039】またモレキュラーシーブ槽で吸着分離する
ことによって、1,4−ブタンジオールの水分含有率を
0.05重量%以下に制御することが容易となり、原料
として再利用しても、生産工程が不安定とならない為、
運転経費の削減と設備の簡略化を達成することが出来
る。
【0040】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1、図2、図3の
フローを用いて、具体的に説明する。
【0041】[実施例1]図1において、配管6からテ
レフタル酸ジメチル37kg/hrと配管7から1,4
−ブタンジオール24kg/hr、およびチタン酸テト
ラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応
器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下
でエステル交換反応を行ない、理論量の85%のメタノ
ールを留出させて、ビスヒドロキシブチルテレフタレー
トを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこの
ビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重
合体を初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230
℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行ない、ポリブ
チレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られ
た低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温
度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応
を行なった。得られたポリブチレンテレフタレート重合
体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定
した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これ
をギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット
化した。
【0042】また、初期重合槽及び、最終重縮合反応器
からのメタノールを12重量%、水を0.5重量%含む
1、4−ブタンジオールを主とする留出物を7kg/h
rで、配管10を介してモレキュラーシーブ10Kgを
保有する充填槽4あるいは5へ供給した。モレキュラー
シーブは、ユニオン昭和(株)製のモレキュラーシーブタ
イプ4Aのペレット品(孔径 4Å)を使用した。な
お、モレキュラーシーブ槽での滞留時間は30分、処理
温度は40℃であった。モレキュラーシーブ充填槽4あ
るいは5で低沸点物を除去した後の1、4−ブタンジオ
ール成分はメタノールを0.1重量%、水を0.04重
量%を含有していた。この1、4−ブタンジオール成分
を6Kg/Hrで配管11を介してエステル交換反応器
1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、
再利用した。なお、この際、配管6からの1、4−ブタ
ンジオール供給量は18Kg/Hrに減少させた。
【0043】[実施例2]図2において、配管6からテ
レフタル酸ジメチル37kg/hrと配管7から1,4
−ブタンジオール24kg/hr、およびチタン酸テト
ラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応
器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下
でエステル交換反応を行ない、理論量の85%のメタノ
ールを留出させて、ビスヒドロキシブチルテレフタレー
トを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこの
ビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重
合体を初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230
℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行ない、ポリブ
チレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られ
た低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温
度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応
を行った。得られたポリブチレンテレフタレート重合体
の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定し
た溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これを
ギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化
した。
【0044】また、初期重縮合反応器及び最終重縮合反
応器からのメタノールを12重量%、水を0.5重量%
含む1、4−ブタンジオールを主とする留出物を7kg
/hrで配管10を介して蒸留塔2へ供給した。エステ
ル交換反応器1から蒸留塔2へ留出する1、4−ブタン
ジオール成分4kg/hrと併せて、合計11kg/h
rを配管15を介して、モレキュラーシーブ10Kgを
保有する充填槽4あるいは5へ供給した。モレキュラー
シーブは、ユニオン昭和(株)製のモレキュラーシーブ
タイプ4Aのペレット品(孔径 4Å)を使用した。な
お、モレキュラーシーブ槽での滞留時間は60分、処理
温度は150℃であった。モレキュラーシーブ充填槽4
あるいは5で低沸点物を除去した後の1、4−ブタンジ
オール成分はメタノールを0.2重量%、水を0.04
重量%を含有していた。この1、4−ブタンジオール成
分を10Kg/Hrで配管11を介してエステル交換反
応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部とし
て、再利用した。なお、この際、配管7からの1、4−
ブタンジオール供給量は18Kg/Hrに減少させた。
【0045】[実施例3]図3において、配管6からテ
レフタル酸ジメチル37kg/hrと配管7から1,4
−ブタンジオール24kg/hr、およびチタン酸テト
ラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応
器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下
でエステル交換反応を行ない、理論量の85%のメタノ
ールを留出させて、ビスヒドロキシブチルテレフタレー
トを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこの
ビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重
合体を初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230
℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行ない、ポリブ
チレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られ
た低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温
度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応
を行った。得られたポリブチレンテレフタレート重合体
の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定し
た溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これを
ギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化
した。
【0046】また、初期重縮合反応器及び最終重縮合反
応器からのメタノールを12重量%、水を0.5重量%
含む1、4−ブタンジオールを主とする留出物を7kg
/hrで配管19を介してモレキュラーシーブ10Kg
を保有する充填槽17あるいは18へ供給した。モレキ
ュラーシーブは、ユニオン昭和(株)製のモレキュラーシ
ーブ タイプ4Aのペレット品(孔径 4Å)を使用し
た。なお、該モレキュラーシーブ槽での滞留時間は20
分、処理温度は40℃であった。該モレキュラーシーブ
槽で低沸点物を分離した後の1、4−ブタンジオール成
分はメタノールを0.3重量%、水0.08重量%を含
有していた。該モレキュラーシーブ槽で低沸点物が吸着
除去された1、4−ブタンジオール成分を昇温器16で
150℃に再昇温した後、配管10を介してエステル交
換反応器に付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反
応器1から蒸留塔2へ留出する1、4−ブタンジオール
成分4kg/hrと併せて、合計11kg/hrを配管
15を介して、モレキュラーシーブ10Kgを保有する
充填槽4あるいは5へ供給した。なお、該モレキュラー
シーブ槽での滞留時間は30分、処理温度は150℃で
あった。該モレキュラーシーブ槽で低沸点物を分離した
後の1、4−ブタンジオール成分はメタノールを0.1
重量%、水0.03重量%以下を含有していた。この
1、4−ブタンジオール成分を10Kg/Hrで配管1
1を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料で
あるグリコールの一部として、再利用した。なお、この
際、配管7からの1、4−ブタンジオール供給量は18
Kg/Hrに減少させた。
【0047】以上の実施例1〜3において述べたポリブ
チレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合
反応から発生する低沸点物を含むグリコール成分を系外
の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料
の一部として再利用しても、エステル交換反応器に付属
の蒸留塔2の負荷は変動する事が無かったばかりか、触
媒の活性が阻害される事が無く、極めて安定した生産が
可能であった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、芳香族ジカルボン酸又
は、その低級アルキルエステルと、1,4−ブタンジオ
ールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを
連続的に製造する際に、小規模のモレキュラーシーブ槽
の設置によって、重縮合工程で回収されるグリコ−ル成
分を系外の精製工程で精製する必要が無く、しかも低沸
点物の含有率が少なく純度の高い原料として再利用で
き、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することがで
き、さらには安定した安価なポリエステルの連続製造方
法を提供できるという極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する為の模式フロー図である。
【図2】本発明を実施する為の模式フロー図である。
【図3】本発明を実施する為の模式フロー図である。
【符号の説明】
[図1] 1 エステル交換反応器 2 エステル交換反応器に付属の蒸留塔 3 ポンプ 4、5 モレキュラーシーブ槽 6、7 エステル交換反応器への原料供給配管 8 エステル交換反応器から蒸留塔への留出物供給配
管 9 重縮合反応器へのポリエステル低分子量重合体供
給配管 10 重縮合反応器からの留出物供給配管 11 モレキュラーシーブ槽からエステル交換反応器へ
の原料供給配管 12 蒸留塔の塔頂留出物の排出配管 13 凝縮器 14 昇温器 15 蒸留塔底からエステル交換反応器への原料供給配
管 [図2] 1 エステル交換反応器 2 エステル交換反応器に付属の蒸留塔 3 ポンプ 4、5 モレキュラーシーブ槽 6、7 エステル交換反応器への原料供給配管 8 エステル交換反応器から蒸留塔への留出物供給配
管 9 重縮合反応器へのポリエステル低分子重合体供給
配管 10 重縮合反応器からの留出物供給配管 11 モレキュラーシーブ槽からエステル交換反応器へ
の原料供給配管 12 蒸留塔の塔頂留出物の排出配管 13 凝縮器 14、16 昇温器 15 蒸留塔底からモレキュラーシーブ槽への原料供給
配管 [図3] 1 エステル交換反応器 2 エステル交換反応器に付属の蒸留塔 3 ポンプ 4、5、17、18 モレキュラーシーブ槽 6、7 エステル交換反応器への原料供給配管 8 エステル交換反応器から蒸留塔への留出物供給配
管 9 重縮合反応器へのポリエステル低分子重合体供給
配管 10 モレキューラーシーブ槽から蒸留塔への供給配管 11 モレキュラーシーブ槽からエステル交換反応器へ
の原料供給配管 12 蒸留塔の塔頂留出物の排出配管 13 凝縮器 14、16 昇温器 15 蒸留塔底からモレキュラーシーブ槽への原料供給
配管 19 重縮合反応器からの留出物供給配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 健太郎 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 4J029 AA03 AB04 AC01 BA05 CB04A CB05A CB06A CC06A KE02 KE07 KJ01 KJ02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキ
    ルエステルと1,4−ブタンジオールを主たる成分とす
    るグリコール成分とをエステル化反応工程又はエステル
    交換反応工程、および重縮合反応工程を逐次的に通過さ
    せてポリエステルを連続的に製造する方法において、該
    重縮合反応工程から回収される1,4−ブタンジオール
    を含有する留出液の一部又は全量をポリエステルの製造
    原料として再利用する際に、該留出液が含有する低沸点
    物を吸着剤にて吸着除去した後に、該留出液の一部又は
    全量をエステル交換反応工程又はエステル化反応工程に
    戻しいれる事を特徴とするポリエステルの連続的製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該留出液が含有する低沸点物の吸着除去
    に用いられる吸着剤がモレキュラーシーブである事を特
    徴とする請求項1に記載のポリエステルの連続的製造方
    法。
  3. 【請求項3】 該重縮合反応工程から回収される1,4
    −ブタンジオールを含有する留出液をエステル交換反応
    工程又はエステル化反応工程に付属の蒸留塔へ供給し、
    該蒸留塔の缶出液として取り出した後に、モレキュラー
    シーブ充填槽に供給し、モレキュラーシーブにて低沸点
    物を吸着除去した後、該留出液の一部又は全量をエステ
    ル交換反応工程又はエステル化反応工程に戻しいれる事
    を特徴とする請求項2に記載のポリエステルの連続的製
    造方法。
  4. 【請求項4】 該重縮合反応工程から回収される1,4
    −ブタンジオールを含有する留出液を第一のモレキュラ
    ーシーブ充填槽に供給し、モレキュラーシーブにて低沸
    点物を吸着除去した後に、エステル交換反応工程又はエ
    ステル化反応工程に付属の蒸留塔へ供給し、該蒸留塔の
    缶出液として取り出し、さらに第二のモレキュラーシー
    ブ充填槽に供給し、モレキュラーシーブにて低沸点物を
    吸着除去した後に、該留出液の一部又は全量をエステル
    交換反応工程又はエステル化反応工程に戻しいれる事を
    特徴とする請求項2に記載のポリエステルの連続的製造
    方法。
  5. 【請求項5】 芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエス
    テルと1,4−ブタンジオールを主たる成分とするグリ
    コール成分とをエステル交換反応工程、および重縮合反
    応工程を逐次的に通過させてポリエステルを連続的に製
    造する方法において、エステル交換反応工程に戻しいれ
    る留出液がモレキュラーシーブにて低沸点物が吸着除去
    された1,4−ブタンジオールを含有する留出液であ
    り、該留出液の水分含有率が、0.05重量%以下であ
    る事を特徴とするポリエステルの連続的製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010254812A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Hitachi Plant Technologies Ltd ポリエステルの合成方法および装置
CN104710306A (zh) * 2015-01-12 2015-06-17 吉林化工学院 一种酯交换-吸附脱乙醇联合工艺制备乙酸酯的方法
CN104744680A (zh) * 2013-12-31 2015-07-01 梅法洪 一种聚酯多元醇的合成装置

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