JP3566582B2 - ポリエステルの連続製造方法 - Google Patents

ポリエステルの連続製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルの連続製造方法に関し、特に、芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキルエステルと、1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造する方法に関する。さらに詳しくは、製造する際に副生するテトラヒドロフランを少ない工程で、効率よく系外に回収するポリエステル連続製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、1,4−ブタンジオールを主たるグリコールを成分とするポリエステル、中でも、ポリブチレンテレフタレートは、そのすぐれた物理的、化学的性質を有するため、繊維、フィルム、その他の成形品等の種々の用途に広く用いられている。また、強度や弾性率等の機械特性、耐熱性等に優れているため、特に、エンジニアリングプラスチックとして広く用いられている。
【0003】
一般に、このような各種の用途に使用されるポリブチレンテレフタレートの製造方法としては、直接重合法又はエステル交換法が用いられる。
【0004】
ここで、前者の直接重合法は、酸成分とジオール成分とを直接エステル化反応させることにより、先ずポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエステル先駆体を減圧下で重縮合させてポリブチレンタレフタレートを製造する方法である。他方、後者のエステル交換法は、酸成分の低級アルキルエステルとジオールとをエステル交換反応させてポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエステル先駆体を減圧下で重縮合させる方法である。
【0005】
このようなポリエステルの重合に際しては、従来はバッチ方式によるものが多く用いられていたが、近年においてスケールメリットを生かし、安価にポリエステルを製造するために、連続方式への切り替えが進められてきている。何故ならば、連続方式を採用することによる歩留まりの低下、品質の向上、重合度の均一化、操業性の向上等そのメリットが極めて大きいからである。
【0006】
一般に、ポリエステルの連続重合による製造方法の多くは、エステル交換反応器又はエステル化反応器と、重縮合反応器とが複数組み合わせられたプロセスにより行われている。例えば、原料をエステル交換反応器又はエステル化反応器に供給して単量体若しくはオリゴマーを生成し、得られた単量体若しくはオリゴマーを初期重縮合反応器へと供給して減圧下で反応させて低重合体を生成し、さらに重縮合反応器へ供給して減圧下で中間重合体及び高重合体を生成させる方式が行われている。
【0007】
通常、ポリブチレンテレフタレートを製造する際に、原料の一部として用いる1,4−ブタンジオールの脱水環化反応によってテトラヒドロフランが副生される。また、反応中にポリブチレンタレフタレートのヒドロキシ末端の熱分解によってテトラヒドロフランが副生される。このように、エステル交換またはエステル化反応段階で副生したテトラヒドロフランの多くは、付属の蒸留塔の塔頂留出物としてメタノールおよび/または水とともに系外に留出される。一方、重合段階で副生したテトラヒドロフランは、沸点が65〜66℃と低いため、その多くは高真空下において真空系に吸引され、一部は重合段階で発生する1,4−ブタンジオールとともに湿式コンデンサーなどによって凝縮されて系外に排出される。このような工程において、テトラヒドロフランの副生により真空排気系の能力低下を引き起こしたり、1,4−ブタンジオールの損失を起こすことは、製造コストの面で不利であるため、テトラヒドロフランの副生を抑えるための多くの提案がなされているが、これを完全に無くすことは困難である。
【0008】
一般に、留出物中に含まれるテトラヒドロフランを除去するため、連続製造プロセスとは別に設けた複数の回分式または連続式の蒸留塔を用いて、テトラヒドロフランを分離することが行われる。しかしながら、該テトラヒドロフランの回収は、ポリエステル連続製造プロセスにおいて、より効率良く、しかも、できるだけ少ない工程数で回収を行うことが設備費および運転経費を抑える上で望まれる。
【0009】
このような方法としては、特開昭60−163918号公報には、ポリエチレンタレフタレートの直接重合法において、重縮合反応器より発生するエチレングリコールを主体とするガスを、湿式コンデンサーで凝縮し、得られた凝縮液をエステル化反応器に付設された蒸留塔へ送り、低沸点の不純物を除いた後、スラリー混合槽へ戻す方法が提案されている。
【0010】
また、特公平5−53814号公報には、初期重合缶を真空状態とするために設けた液封式真空ポンプにおいて、封液入口側を後段の重合缶で各凝縮器に冷却媒体として使用したエチレングリコール循環液の配管に、液封式真空ポンプの出口側をエステル化反応器又はエステル交換反応器付属の蒸留塔の配管に接続してエチレングリコールを回収する方法が提案されている。そして、前記の液封式真空ポンプの封液に1,4−ブタンジオールを用いることで、ポリブチレンテレフタレートの製造を行なうことが提案されている。
【0011】
また、特公平7−100734号公報には、ポリブチレンテレフタレートの直接重合法において、エステル化反応器の塔にテトラヒドロフランおよび水を含む減圧装置からの凝縮物を導くことが実施例として示されている。このようなポリエステルの製造方法は、新たに精留装置を付帯設備として設置する必要がなく運転経費を低減できると共に、装置の簡略化が可能という面からは有効な方法であるが、連続製造プロセスにおいて、エステル化反応器またはエステル交換反応器付属の蒸留塔の塔頂留出物よりテトラヒドロフランを回収する方法については何らの配慮も払われていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
以上に述べた諸問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、「芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキルエステルと、1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造するに際し、副生されたテトラヒドロフランを少ない工程数で、しかも効率良く系外に回収するポリエステル連続製造方法を提供すること」にある。
【0013】
更には、「1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分を大掛かりな精留装置を用いることなく回収でき、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することができるポリエステルの連続製造方法を提供すること」にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
ここに、本発明によれば、下記のポリエステルの連続製造方法が提供される。先ず、請求項1に係る本発明として、「芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキルエステルと1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造する方法であって、その際、重縮合反応による留出物をエステル化反応またはエステル交換反応に付属の第一蒸留塔に供給し、該蒸留塔の塔頂よりテトラヒドロフランを含有する留出物を留出させ、該留出物を第一蒸留塔に連続する第二蒸留塔へ供給し、該第二蒸留塔よりテトラヒドロフランを回収することを特徴とするポリエステルの連続製造方法」が提供される。
【0015】
また、請求項2に係る本発明として、「第二蒸留塔より回収するテトラヒドロフランが該第二蒸留塔からの留出物に対して10重量%以上含有されることを特徴とする請求項1記載のポリエステルの連続製造方法」が提供される。
【0016】
また、請求項3に係る本発明として、「重縮合反応器からの留出物の少なくとも一部が真空排気系へ供給されて得られた凝縮物である請求項1記載のポリエステルの連続製造方法」が提供される。
【0017】
さらに、請求項4に係る本発明として、「第一蒸留塔の塔底からの留出物である1,4−ブタンジオールの水分含有率が0.5重量%以下である請求項1〜3の何れか一項に記載のポリエステルの連続製造方法」が提供される。
【0018】
そして、請求項5に係る本発明として、「第一蒸留塔の塔底からの留出物である1,4−ブタンジオールを少なくとも出発原料の一部として再利用する請求項1〜4の何れか一項に記載のポリエステルの連続製造方法」が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明で用いる芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等が挙げられる。また、芳香族カルボン酸の低級アルキルエステルとしては、ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレートなどが挙げられる。
【0020】
本発明において、ポリエステルを構成するグリコールの「主たる」とは、全グリコール成分に対して50モル%以上を言い、好ましくは80モル%以上を言う。
【0021】
又、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分としては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、プロピレングリコール等が例示でき、これらのグリコール成分は、1種のみで用いても、或いは2種以上を併せて用いてもよい。
【0022】
また、ポリエステルには、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール等の三官能以上の多官能化合物、安息香酸、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物等の化合物を共重合することができる。
【0023】
さらに、本発明においては、ポリエステルを製造する際に、触媒の存在下または不存在下のどちらで行なってもよい。触媒を用いる場合、公知の触媒を使用することができ、例えば、アンチモン化合物、マンガン化合物、チタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物等を用いることができる。このような触媒の供給位置および供給方法については、特に限定されるものではなく、製造条件に対応して適宜決定すればよい。また、本発明のポリエステルの製造方法において、テトラヒドロフランの副生を抑えるのに有効な慣用されている触媒や添加剤を使用することができる。
【0024】
さらに、必要に応じて、慣用されている他の熱可塑性樹脂、添加剤、無機充填剤、有機充填剤等の一種または二種以上を、そのまま若しくはジオール成分とともに、本発明の反応器に添加したり、反応器の出側で、成形機、押出機、混合器等で直接練り込むこともできる。
【0025】
以下、本発明の実施の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明を実施するための連続法のフロー図を例示したものである。図2は、本発明を実施するための他の連続法のフロー図を例示したものである。
【0026】
図1において、エステル交換法によって本発明のポリエステルを製造する際の説明を行う。1は第一蒸留塔、即ち、エステル交換反応器(図示せず)に付設された棚段式または充填塔式の第一蒸留塔を示し、該エステル交換反応器(図示せず)とは配管3により連結されている。なお、2はリボイラーを示す。
【0027】
ここで、前記のエステル交換反応器より留出するテトラヒドロフラン、水などを含むメタノールは配管3から蒸留塔1に供給される。また、重縮合反応器(図示せず)からの留出物であるテトラヒドロフラン、水、メタノールなどを含む1,4−ブタンジオールは配管4から蒸留塔1に供給される。なお、配管4を図2のように蒸留塔1の塔底に接続し、蒸留塔1に供給することが好ましい。さらに、蒸留塔1の塔頂に上昇してくるメタノールを主たる成分とする蒸気は、配管5を経て第一蒸留塔1と連続する第二蒸留塔6に供給される。ここで、蒸留塔1の塔頂温度をコントロールするため、蒸留塔1の塔頂へ上昇してくる蒸気を図2に示す冷却器13で凝縮させて、一部を配管14を経て塔頂部へ還流させ、残りの凝縮液を配管5を経て連続する第二蒸留塔6に供給させることが好ましい。なお、塔底の1,4−ブタンジオールを主たる成分とする排出液は、この排出配管7を介してエステル交換反応の原料の一部として再利用される。また、6は棚段式または充填塔式の蒸留塔を示し、8はリボイラー、9は冷却器を示す。さらに、第二蒸留塔6の塔頂に上昇してくるテトラヒドロフランとメタノールを主たる成分とする蒸気は、冷却器9で凝縮し、一部は配管10を経て蒸留塔6に還流され、一部は配管11を経て系外に抜き出される。配管12はメタノールの排出配管を示し、メタノールを主たる成分とする排出液は系外に排出される。
【0028】
以上のように構成された本装置において、ポリブチレンテレフタレートをエステル交換法によって連続的に製造する方法について図1を用いて詳しく説明する。
【0029】
先ず、原料であるジメチルテレフタル酸、1,4−ブタンジオール及びチタン酸テトラブトキサイトはエステル交換反応器(図示せず)に供給される。ここで、該1,4−ブタンジオールと該ジメチルテレフタル酸とのモル比は1.1〜1.8の範囲が好ましく、特に好ましくは1.3〜1.7である。また、エステル交換反応器内の温度は、150〜200℃に設定され、供給された原料は、常圧下でエステル交換反応が行なわれる。この間、留出するメタノールを主とする副生蒸気は配管3より蒸留1へと導かれる。引き続き重縮合反応器へと移送され、反応温度200〜260℃、減圧下で重縮合反応が行なわれる。ここで、エステル交換反応器及び該重縮合反応器の数、及び反応器の形式については特に限定されるものではない。また、操作圧力や温度についても限定されるものではなく、必要に応じて不活性ガス雰囲気下でこれらの反応を行ってもよい。さらに、最終的に得られたポリブチレンテレフタレート重合体は、造粒化工程等でペレット化され、必要に応じて固相重合によりさらに高分子量化される。
【0030】
ここで、各重縮合反応器より発生する1,4−ブタンジオールを主とする副生蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留出物は配管4を経て蒸留塔1へと送られる。なお、1,4−ブタンジオールを主とする凝縮液には、固着性飛散物などの不純物が含まれているため、蒸留塔1に供する前に金網フィルターや遠心分離機などで固着性飛散物を除くことが好ましい。また、予め加熱して供給してもよい。
【0031】
以上のようにして重縮合反応器からの留出物は、供給配管4よりエステル交換反応器付属の蒸留塔1に供給される。なお、蒸留塔1は、エステル交換反応器より導かれたメタノールを主とする副生蒸気と、重縮合反応器からの留出物の蒸留を兼ねる。また、重縮合反応器の真空装置としてメカニカルブースタポンプを用いた際、真空系に留出するメタノール、テトラヒドロフランなど低沸点物の蒸気を凝縮し、蒸留塔1に供することによりこれらの蒸留も兼ねることができる。蒸留塔1の底部温度はリボイラー2によりコントロールされる。そして、頂部からメタノールを主たる成分としテトラヒドロフランおよび水を含んだ蒸気を配管5を経て留出させ、蒸留塔6へと供する。また、底部からは1,4−ブタンジオールを主たる成分とするグリコールを回収し、出発原料であるグリコールの少なくとも一部として再利用する。この際、再利用する1,4−ブタンジオールの水分が高いとエステル交換反応を阻害するため、0.5重量%以下であることが好ましい。
【0032】
また、蒸留塔6の頂部温度は冷却器9の還流量で64℃以下に、好ましくは63℃以下にコントロールされ、蒸留塔6に供給されるテトラヒドロフランの大部分を塔頂より配管11を経て留出させる。このとき、回収効率の面で、該留出物中にテトラヒドロフランが10重量%以上含まれることが望ましい。また、底部温度はリボイラー8によりコントロールされる。また、底部からメタノールを主たる成分とする留出液が抜き出される。なお、本発明の蒸留塔6において、回収するテトラヒドロフランが少ない場合は、直接蒸留法を用いて59.1℃でつくるメタノールとテトラヒドロフランの共沸混合物を塔頂より回収する方法でも十分な効果が期待でき、また、メタノールとテトラヒドロフラン、または水とテトラヒドロフランの公知の抽出蒸留法や操作条件が適用できる。さらに、テトラヒドロフランを蒸留塔6の塔底より回収する方法でもよい。
【0033】
以上に述べた本発明の方法を用いれば、連続する2基の蒸留塔を用い、ポリエステルの製造工程で副生したテトラヒドロフランを極めて効率的に系外に回収することができる。
【0034】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図1のフローを用いて、具体的に説明する。
【0035】
[実施例1]
ジメチルテレフタル酸37kg/hrと1,4−ブタンジオール26kg/hr、およびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下でエステル交換反応を行ない、理論量の85%のメタノールを留出させて、ポリブチレンテレフレートオリゴマーを得た。次いで、得られたオリゴマーを初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230℃、真空度30Torrで重縮合反応を行ない、ポリブチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度1.5Torrで重縮合反応を行なった。得られたポリブチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶融粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
【0036】
また、エステル交換槽よりテトラヒドロフラン1重量%を含むメタノールを主たる副生蒸気を11kg/hrで配管3を経て蒸留塔1に供給した。初期重縮合反応器及び最終重縮合反応器からのテトラヒドロフラン2重量%を含む1,4−ブタンジオールを主たる留出物を8kg/hrで配管4を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔1へと供給した。なお、蒸留塔1の頂部温度は93℃、底部はリボイラー2により185℃にコントロールした。そして、頂部からメタノールを主たる成分としテトラヒドロフランおよび水等を含んだ蒸気を留出させ、配管5を介して蒸留塔6へ供給した。このとき、蒸留塔1の底部からは0.5重量%以下の水を含んだ1,4−ブタンジオールを配管7を経て回収し、出発原料であるグリコールの一部として再利用した。また、蒸留塔6の頂部から配管11を介してテトラヒドロフランを44重量%含むメタノールを回収した。また、底部からはほとんどテトラヒドロフランを含まないメタノールを配管12を介して回収した。なお、蒸留塔6の頂部温度は冷却器9からの還流量で60.5℃にコントロールし、底部温度はリボイラー8により65℃にコントロールした。
【0037】
以上の実施例において述べたポリブチレンテレフタレートの連続製造方法において、連続する2基の蒸留塔1および6により、大掛かりな蒸留装置とすることなく、かつ製造工程で副生したテトラヒドロフランを効率良く回収が可能であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキルエステルと、1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造する際に副生するテトラヒドロフランを少ない工程数で、しかも効率良く回収でき、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することでき、さらには安定した安価なポリエステルの連続製造方法を提供できるという極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための連続蒸留装置の模式図フロー図である。
【図2】本発明を実施するための他の連続蒸留装置の模式図フロー図である。
【符号の説明】
1 第一蒸留塔
2、8 リボイラー
3 エステル交換反応器の留出物供給配管
4 重縮合反応器の留出物供給配管
6 第二蒸留塔
9、13 冷却器

Claims (5)

  1. 芳香族ジカルボン酸又はその低級アルキルエステルと1,4−ブタンジオールを主とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造する方法であって、その際、重縮合反応による留出物をエステル化反応またはエステル交換反応に付属の第一蒸留塔に供給し、該蒸留塔の塔頂よりテトラヒドロフランを含有する留出物を留出させ、該留出物を第一蒸留塔に連続する第二蒸留塔へ供給し、該第二蒸留塔よりテトラヒドロフランを回収することを特徴とするポリエステルの連続製造方法。
  2. 第二蒸留塔より回収するテトラヒドロフランが該第二蒸留塔からの留出物に対して10重量%以上含有されることを特徴とする請求項1記載のポリエステルの連続製造方法。
  3. 重縮合反応器からの留出物の少なくとも一部が真空排気系へ供給されて得られた凝縮物である請求項1記載のポリエステルの連続製造方法。
  4. 第一蒸留塔の塔底からの留出物である1,4−ブタンジオールの水分含有率が0.5重量%以下である請求項1〜3の何れか一項に記載のポリエステルの連続製造方法。
  5. 第一蒸留塔の塔底からの留出物である1,4−ブタンジオールを少なくとも出発原料の一部として再利用する請求項1〜4の何れか一項に記載のポリエステルの連続製造方法。
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