JP2002087852A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JP2002087852A
JP2002087852A JP2000275146A JP2000275146A JP2002087852A JP 2002087852 A JP2002087852 A JP 2002087852A JP 2000275146 A JP2000275146 A JP 2000275146A JP 2000275146 A JP2000275146 A JP 2000275146A JP 2002087852 A JP2002087852 A JP 2002087852A
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JP
Japan
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glass
double
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gel
glazed
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JP2000275146A
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English (en)
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Yuji Miyaake
雄司 宮明
Junichi Kikuta
純一 菊田
Teruo Matsuyama
輝夫 松山
Yuichi Usui
勇一 臼井
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リサイクルが可能な複層ガラスの提供。 【解決手段】略平行に配設した2枚の板ガラス2、2間
の周縁部に、該2枚の板ガラス間に密閉空間が形成され
るようにスペーサ部材3を介在させてなる複層ガラスに
おいて、スペーサ部材3はゲル状の物質からなり、板ガ
ラス2、2の周縁部が断面略コ字状の長尺部材であるア
タッチメント4に嵌合されている複層ガラス1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペーサ部材とし
てゲル状の物質を用いる複層ガラスの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー、地球温暖化対策お
よび防音等の観点から複層ガラスの使用率が高くなって
いる。該複層ガラスは、一般的には図4に示されるよう
に構成されるものが多い。すなわち、2枚の板ガラス
2、2が、該2枚の板ガラス2、2間に密閉空間が形成
されるように、その周縁部にスペーサ部材11が介在す
るように配置され、スペーサ部材11の板ガラス2に相
対する面と板ガラス2とがなす各々の境界面にブチルゴ
ム等の1次シール12が施され、さらに、スペーサ部材
11の板ガラス端縁側の板ガラス2、2間にシリコーン
系またはポリスルフィド系の2次シール13が施され
る。
【0003】このように構成することで、密閉空間と外
気とが完全に遮断される。また、風圧等の外力で板ガラ
ス2に変形を生じても、二重のシール構造となっている
ので密閉空間と外気との遮断状態は維持される。さら
に、通常、スペーサ部材11は中空構造であり、内部に
乾燥剤(図示省略)が充填されているので、密閉空間は
長期間乾燥状態に維持でき、結露、曇り等を発生させな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この反面、該
複層ガラスのリサイクルには困難を生じる。すなわち、
複層ガラスを分解し板ガラスを取外す際に、シール材の
切除作業に多大の時間と労力を要する。シール材は、上
述した機能を発揮させるために設けられるものであるこ
とより、容易には切除できないように構成されているか
らである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためのもので、略平行に配設した2枚の板ガラ
ス間の周縁部に、該2枚の板ガラス間に密閉空間が形成
されるようにスペーサ部材を介在させてなる複層ガラス
において、前記スペーサ部材はゲル状の物質からなり、
前記複層ガラスの周縁部が断面略コ字状の長尺部材であ
るアタッチメントに嵌合されていることを特徴とする複
層ガラスを提供する。
【0006】このような構成の複層ガラスであれば、板
ガラスとスペーサ部材との接着は強固ではなく、複層ガ
ラスのリサイクル、すなわち、複層ガラスを分解して板
ガラスを取外し、この板ガラスを使用して新たな複層ガ
ラスとして組立てたり、または、複層ガラスから取外さ
れた板ガラスを他に再利用すること等に格別の困難は生
じない。
【0007】また、本発明は、略平行に配設した2枚の
板ガラス間の周縁部に、該2枚の板ガラス間に密閉空間
が形成されるようにスペーサ部材を介在させてなる複層
ガラスにおいて、前記スペーサ部材はゲル状の物質から
なり、前記複層ガラスの周縁部が接着テープにより接合
されていることを特徴とする複層ガラスを提供する。
【0008】このように、接着テープを用いて複層ガラ
スの周縁部を固定する構成の複層ガラスであれば、複層
ガラスの分解は非常に容易であり、複層ガラスのリサイ
クル、すなわち、複層ガラスを分解し新たな複層ガラス
として組立てたり、板ガラスを他に再利用すること等に
格別の困難は生じない。
【0009】本発明において、前記スペーサ部材のアス
カーC硬度は0.1〜30であることが好ましい。この
ようなアスカーC硬度を有するゲル状の物質は、容易に
変形し、板ガラスとの接着は強固ではなく、かつ、スペ
ーサ部材としての機能は発揮できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるスペー
サ部材は、ゲル状の物質からなる必要がある。ゲルと
は、一般に理解されているように、ゾル(コロイド溶
液)がジェリー状に固化したものをいう。このような物
質は、一般的に、ゴムより硬度が低く変形しやすいが、
永久変形を起こすことはない。また、粘着性を呈するも
のが多く、複層ガラスのスペーサ部材として使用した場
合、シール材を使用せずに気密性能を発揮できる。
【0011】スペーサ部材は、ゲル状の物質であれば、
上記の効果は発揮できるが、好ましくはアスカーC硬度
で0.1〜30、より好ましくはアスカーC硬度で10
〜20のものが上記の目的に好適である。アスカーC硬
度で30超のゲルでは通常の高分子材料(たとえば、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド等)と変らず、一般的なスペ
ーサ部材としての機能しか発揮できず、一方、アスカー
C硬度で0.1未満のゲルでは容易に変形しやすく、複
層ガラスの密閉空間内で移動するおそれもあるからであ
る。
【0012】スペーサ部材としてのゲル状の物質は、エ
チレンとスチレンの共重合体を主成分とし、これにオイ
ルを加えてなるゲルであることがより好ましい。該オイ
ルは、たとえば、パラフィン系のオイルが98質量%、
ナフテンオイルが2質量%からなる。このようなゲル
は、ほぼ純粋な炭化水素だけでできており、人畜無害な
特性を有する。このようなゲルとしては、たとえば、コ
スモ計器社製、商品名:コスモゲルが使用できる。
【0013】このようなゲルは、共重合体の鎖長が長い
ため、伸び特性がよく、また、パラフィン系のオイルを
使用しているので、低温特性が優れている。−40℃程
度に冷却しても伸び特性や衝撃吸収特性はほとんど変化
しない。該ゲル中の長い分子同士は、架橋されておら
ず、絡み付いているため基本的に熱可塑性であり、イン
ジェクション成形、押出し成形、カレンダー成形、ブロ
ー成形等さまざまな加工方法が採り得る。
【0014】本発明に使用するゲル状の物質はそれ自身
で粘着性を有しており、他の手段(たとえば接着剤)を
使用せずにガラスへの固定ができる。また、固定のより
確実性を期す場合には接着剤との併用も可能である。接
着剤としては、たとえば硬化性のα−シアノアクリレー
ト系接着剤が使用でき、金属、ガラス等との接着ができ
る。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の複層ガラス1の構成を示す
部分断面図である。板ガラス2、2には、いずれも縦横
が350mm×500mm、板厚が3mmのフロートガ
ラスを使用した。板ガラス2、2同士の間隔(板ガラス
2、2の相対する表面の間隔)は12mmとした。した
がって、複層ガラス1の総厚さは18mmとなる。
【0016】スペーサ部材3には、エチレンとスチレン
の共重合体を主成分とし、これにオイルとして、パラフ
ィン系のオイルが98質量%、ナフテンオイルが2質量
%加えられてなるゲルを使用した(コスモ計器社製、商
品名:コスモゲル、アスカーC硬度:4)。
【0017】図1において、スペーサ部材3は、断面形
状で上下方向の厚さが6mm、左右方向の厚さが15m
mのものを使用した。したがって、複層ガラス1が完成
した後には、スペーサ部材3は変形して当初の左右方向
の厚さである15mmから12mm(約80%)になっ
た。
【0018】図1において、アタッチメント4は、断面
略コ字状の長尺部材である。アタッチメント4のチャン
ネル部4a(断面略コ字状の部分)にはスペーサ部材3
を挟んで隔置された板ガラス2、2を有する複層ガラス
1の端辺が嵌合され、その結果板ガラス2、2間の間隔
が規制されている。板ガラス2とアタッチメント4との
接合をより確実にする場合には、各種の接着剤等の接着
手段を採用し得る。アタッチメント4は、複層ガラス1
の4辺に設けられる。
【0019】アタッチメント4の脚部4bは、複層ガラ
ス1を一般的な単板の板ガラス用サッシ枠に固定するた
めに設けられている。したがって、複層ガラス用の溝幅
のサッシ枠に固定する場合には脚部4bは不要であり、
チャンネル部4aのみで構成されるアタッチメント4で
よい。
【0020】保持部材6は、板ガラス2とアタッチメン
ト4とが直接接触して板ガラス2が破損することを防止
するために使用される。保持部材6の材質としては、た
とえば軟質樹脂、ガラス繊維、ゲル状物質等が使用でき
る。アタッチメント4の材質としては、アルミニウムの
押出し成形材、ポリ塩化ビニルの押出し成形材等、各種
の材料が使用し得る。
【0021】図2は、本発明の複層ガラス1の他の構成
を示す部分断面図である。板ガラス2、2には、いずれ
も縦横が350mm×500mm、板厚が3mmのフロ
ートガラスを使用した。板ガラス2、2同士の間隔(板
ガラス2、2の相対する表面の間隔)は12mmとし
た。したがって、複層ガラス1の総厚さは18mmとな
る。スペーサ部材3には、図2に示される構成の複層ガ
ラス1に使用したものと同じゲルを使用した(コスモ計
器社製、商品名:コスモゲル、アスカーC硬度:4)。
スペーサ部材3は断面形状も図2のものと同一とした。
【0022】図2において、アタッチメント5には、複
層ガラスをサッシに組込むのに使用される、一般的にグ
レージングチャンネルと呼ばれる断面略コ字状の長尺部
材を使用した。アタッチメント5は、軟質部である軟質
部材5a、および硬質部である硬質部材5bから構成さ
れる。
【0023】図2において、図1と同様に、アタッチメ
ント5にはスペーサ部材3を挟んで隔置された板ガラス
2、2を有する複層ガラス1の端辺が嵌合され、その結
果板ガラス2、2間の間隔が規制されている。アタッチ
メント5は、複層ガラス1の4辺に設けられる。
【0024】保持部材6も、図1と同様に板ガラス2と
アタッチメント5とが直接接触して板ガラス2が破損す
ることを防止するために使用される。保持部材6の材質
としては、たとえば軟質樹脂、ガラス繊維、ゲル状物
質、またはゲル状物質等と補強を兼ねた鉄、ステンレス
鋼、軟質樹脂等を組合せたもの等が使用できる。
【0025】アタッチメント5の材質としては、ポリ塩
化ビニルの押出し成形材等、各種の材料が使用し得る。
ポリ塩化ビニルを使用した場合には、軟質部である軟質
部材5a、および硬質部である硬質部材5bの成形が一
体成形でき、また成形が容易である利点がある。硬質部
材5bにアルミニウムを使用した場合でも、軟質部材5
aに軟質樹脂を使用でき、この場合も成形は容易であ
る。
【0026】図3は、本発明の複層ガラス1のさらに他
の構成を示す部分断面図である。板ガラス2、2には、
いずれも縦横が350mm×500mm、板厚が3mm
のフロートガラスを使用した。板ガラス2、2同士の間
隔(板ガラス2、2の相対する表面の間隔)は12mm
とした。したがって、複層ガラス1の総厚さは18mm
となる。スペーサ部材3には、図2に示される構成の複
層ガラス1に使用したものと同じゲルを使用した(コス
モ計器社製、商品名:コスモゲル、アスカーC硬度:
4)。スペーサ部材3は断面形状も図2のものと同一と
した。
【0027】図3において、接着テープ7は、複層ガラ
ス1の板ガラス2、2の端面および板ガラス2、2の端
縁の所定幅部分を包囲するように接着される。その結果
板ガラス2、2間の間隔が規制されている。接着テープ
7としては、各種の材質のものが使用できる。たとえ
ば、アルミニウムシートの片面に粘着材が塗布された接
着テープであれば、接着強度、耐久性の点で好ましい。
布製の、いわゆるガムテープであればコスト面で安価と
なる。
【0028】なお、説明の便宜のため、本実施例におい
ては2枚の板ガラスで構成される複層ガラスについて説
明したが、3枚以上の板ガラスで構成される複層ガラス
であっても略同様の構成が採り得る。
【0029】図1、図2のいずれの構成の複層ガラス1
から板ガラスを取外し、板ガラスをリサイクル使用する
場合にも、板ガラス2とアタッチメント4、5との接合
を解除するのみでよく、板ガラス2とスペーサ部材3と
は粘着しているのみなので容易に分離し得る。板ガラス
2とアタッチメント4、5とが嵌合のみで接合されてい
る場合には、嵌合を解除するのみでよく、また、接着剤
が併用されている場合でも、複層ガラス1の端辺を熱湯
または溶剤に所定時間浸漬させることで剥離できる。
【0030】図3の構成の複層ガラス1から板ガラスを
取外し、板ガラスをリサイクル使用する場合には、接着
テープ7を剥がすのみでよく、板ガラス2とスペーサ部
材3とは粘着しているのみなので非常に容易に分離し得
る。
【0031】
【発明の効果】本発明により、従来困難であった複層ガ
ラスから板ガラスを取外し、板ガラスをリサイクル使用
することが容易になる。すなわち、複層ガラスを分解し
新たな複層ガラスとして組立てたり、板ガラスを他に再
利用すること等の際、多大の時間と労力を要するシール
材の切除作業、シール材の剥離作業等が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複層ガラスの実施例の概要を示す部分
断面図。
【図2】本発明の複層ガラスの他の実施例の概要を示す
部分断面図。
【図3】本発明の複層ガラスのさらに他の実施例の概要
を示す部分断面図。
【図4】従来例の複層ガラスの部分断面図。
【符号の説明】
1:複層ガラス 2:板ガラス 3:スペーサ部材 4:アタッチメント 4a:チャンネル部 4b:脚部 5:アタッチメント(グレージングチャンネル) 5a:軟質部材 5b:硬質部材 6:保持部材 7:接着テープ 11:スペーサ部材 12:1次シール 13:2次シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼井 勇一 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目1番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 2E016 BA01 BA02 CA01 CB01 CC02 DA05 DA06 DB02 DB03 DB04 DB08 DC01 DC05 DD04 DD09 DE03 FA02 4G061 AA13 BA01 CD25 CD27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略平行に配設した2枚の板ガラス間の周縁
    部に、該2枚の板ガラス間に密閉空間が形成されるよう
    にスペーサ部材を介在させてなる複層ガラスにおいて、
    前記スペーサ部材はゲル状の物質からなり、前記複層ガ
    ラスの周縁部が断面略コ字状の長尺部材であるアタッチ
    メントに嵌合されていることを特徴とする複層ガラス。
  2. 【請求項2】略平行に配設した2枚の板ガラス間の周縁
    部に、該2枚の板ガラス間に密閉空間が形成されるよう
    にスペーサ部材を介在させてなる複層ガラスにおいて、
    前記スペーサ部材はゲル状の物質からなり、前記複層ガ
    ラスの周縁部が接着テープにより接合されていることを
    特徴とする複層ガラス。
  3. 【請求項3】前記スペーサ部材のアスカーC硬度は0.
    1〜30である請求項1または2に記載の複層ガラス。
JP2000275146A 2000-09-11 2000-09-11 複層ガラス Pending JP2002087852A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011182838A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Sammy Corp 透明板ユニット及び接着用シール部材
CN103936304A (zh) * 2014-04-25 2014-07-23 徐林波 具有外密封结构的中空玻璃
JP2015086659A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 株式会社Lixil 多層ガラスパネル

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