JP2002087322A - 自動車用車体のフレーム構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレーム構造が自動車の長手方向に見て、前
方の車体領域と後方の車体領域の間に延在し、且つベル
トラインの上方に室内の上にアーチ状にかぶさる、側方
の、屋根を境界する支持装置を備え、その際それぞれの
支持装置が管支持体を囲繞する様式の自動車、特に乗用
自動車用車体のフレーム構造。 【解決手段】 管支持体１１が、前方の車体領域８にお
ける第１の補強部１２および後方の車体領域９における
第２の補強部１３によって強固に結合されており、且つ
この管支持体１１が、保持装置１４の仲介のもとで、支
持装置６との剛性のフレーム結合を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、請求項１の上位概
念による、自動車、特に乗用自動車用車体のフレーム構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】冒頭に記述した様式の米国特許第３ ８
２５ ２９７号明細書の公知の乗用自動車は、車両長手
方向においてベルトラインの上方に、屋根の上にアーチ
状にかぶさる側方の管支持体を備える車体構造を有して
いる。この軽合金または合成物質から成る屋根は、この
管支持体のために変形部を備えている。この変形部は、
所定の間隔を伴って、この管支持体を、この管支持体と
結合されること無しに囲繞している。更に、それぞれの
管支持体は、前方の構造領域と後方の構造領域の間に延
在している。この実施形態は、この屋根の変形部および
管支持体が相互に無関係に車体構造内に組み込まれてお
り、これによって、これら変形部および管支持体の剛性
が低減されており、特にこのことが相対的に大きな屋根
断面を有する屋根構造を、強固な及び／または摺動可能
な平面状のガラス部材のために不利な影響を与えるとい
う欠点がある。

【０００３】ドイツ連邦共和国特許第３０ ４６ ０５
６号明細書は、車両ボディーのための平面状の構造部材
に関わり、この構造部材が、管によって補強されてい
る。この明細書の実施の形態の場合、外板の縁部領域が
管のための保持部を有し、この保持湾曲片を有する保持
部が、この管を部分ごとに囲繞し、且つ溶接、粘着また
はリベット固定によって上記の管と結合されている。こ
の管によって補強された保持部がただ縁部領域で外板に
よって結合されているだけなので、この構造は、要求の
多い荷重状態にとって、いかなる場合にも条件付で適当
である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、支持
装置がフレーム構造との結合において容易な製造でもっ
て高い剛性を備えるように、ベルトラインの上方に車両
長手方向において室内の上にアーチ状にかぶさる、車体
のフレーム構造のこれら側方の支持装置を、形成するこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題は本発明に従
い、請求項１の特徴によって解決される。他の本発明を
構成する特徴は、下位の請求項において備えられてい
る。

【０００６】本発明によって主として得られる利点は、
第１の補強部および第２の補強部を有する管支持体が効
果的に前方および後方の車体領域に組込み可能であり、
且つ支持装置によって剛性のフレーム結合を形成し、こ
のフレーム結合がフレーム構造に全体で著しい剛性を与
えることの点にある。その際、支持装置および管支持体
から成る断面を、コンパクトに、例えば僅かな空間要求
によって形成することの可能性が存在し、これによっ
て、隣接する構造部材、特に相対的に大きな面積の例え
ば強固および可動な、適当なガラス屋根構造のガラス部
材は、適切に構成され得る。この管支持体および支持装
置は、公知の技術的な方法によって生産および組立て可
能である構造部材である。要するに上記のことは、第１
の補強部、第２の補強部および保持装置が、前もって製
造されたモジュールとして形成され、このモジュールが
支持装置によって簡単な方法で組み合わせされ得ること
によって支援される。

【０００７】

【発明の実施の形態】図において本発明の実施例が示さ
れ、次にこれを詳しく説明する。乗用自動車１につい
て、車体２が単に図示されており、この車体は、フロン
トボディー（Stufenbug）３、ファストバック４および
フレーム構造５を有している。このフレーム構造５は、
側方の支持装置６−図２−即ち左側の支持装置および右
側の支持装置を備えており、それによって、それぞれ、
例えば左側の支持装置６が、ベルトライン７の上方に、
ＡピラーＡ−Ｓに隣接する前方の車体領域８とＢピラー
Ｂ−Ｓの後方にある後方の車体領域９の間で、乗用自動
車１の室内１０を車両長手方向Ａ−Ａにおいてアーチ状
にかぶさっている。支持装置６の構成要素は、管支持体
１１であり、この管支持体が上記の支持装置の特別な強
度に寄与する。

【０００８】この管支持体１１は、前方の車体領域８に
おける第１の補強部１２および後方の車体領域９におけ
る第２の補強部１３によって強固に結合されており、且
つこの管支持体が、保持装置１４の仲介のもとで、支持
装置６との剛性のフレーム結合を形成している。この保
持装置１４は管支持体１１を支持し、この管支持体が円
形の断面を有する管１５から成り、且つ例えば高力鋼か
ら成っている。この支持装置６は、第１の中空支持体半
割部１７および第２の中空支持体半割部１８を有するフ
レーム中空支持体１６によって形成されている。この第
１の中空支持体半割部１７は乗用自動車１の外側１９
に、および第２の中空支持体半割部１８が乗用自動車１
の室内１０に向けられている。更に、これら例えば金属
から成る中空支持体半割部１７および１８が、水平方向
のフランジ２０、２１および相対的に直立したフランジ
２２、２３を備え、その際、この水平方向のフランジ２
０と２１、並びに２２と２３の間に、保持装置１４の引
き続いてのフランジ２４および２５が設けられている。
フランジ２０、２１および２４、並びに２２、２３およ
び２５において、中空支持体半割部１７、１８および保
持装置が、例えばスポット溶接によって互いに結合され
ている。水平方向のフランジ２０、２１の上方に、平面
状のガラスから成る構造部材２６が設けられており、乗
用自動車の乗客のための上方への自由な眺望を最適な状
態にするために、この構造部材は車両横方向Ｂ−Ｂに相
対的に幅がある。このことは、この支持装置６が、車両
横方向に相対的に幅が狭いという結果を招く。

【０００９】保持装置１４は、支持装置６の内に、フラ
ンジ２０、２１と２２、２３の間に、２つの付加中空支
持体２７、２８が形成されるような延在を有する。これ
ら付加中空支持体２７、２８は、支持装置６に管支持体
１１と結合の状態で、所定の負荷状態に耐える剛性を与
える。管支持体１１との保持装置１４の機能に適合した
結合のために、この保持装置の真っ直ぐの壁部分２９
は、管を領域的に囲繞する収容部３０を備えている。

【００１０】管支持体１１の端部領域３１と適当な方
法、例えば溶接によって結合されている第１の補強部１
２は、そのプレス部材の剛性を高める変形部を有する金
属から成るプレス部材である。同じように補強部１３が
形成されており、この補強部は管支持体の端部領域３２
と連結されている。両方の補強部１２および１３は、管
支持体の端部領域３１および３２のために収容部３３並
びに３４を備えており、且つフレーム構造５の、車体２
の内側３７に設けられている強固な構造部材３５および
３６に対して、構造的に１つにまとめられている。

【００１１】保持装置１４は、実施例において、多数の
個別の短い保持具３８、３９、４０および４１によって
形成され、これら保持具が、管支持体１１の長さを通し
て分配され、支持装置６内にまとめられている。しか
し、前方の補強部１２と後方の補強部１３の間に、一貫
してプレス部材として形成された保持装置を設けること
も可能である。

【００１２】要するに、管支持体１１、補強部１２、１
３および保持装置１４は、前もって製造されたモジュー
ル４２−図３−としてまとめられ、このモジュールが車
体２の製造の際に、相応する構成要素と結合される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるフレーム構造を有する乗用自動
車の車体の側面図である。

【図２】 拡大した尺度における、図１の線ＩＩ−ＩＩ
による断面図である。

【図３】 図１の詳細部Ｘの斜視図である。

【符号の説明】

１ 乗用自動車 ２ 車体 ３ フロントボディー ４ ファストバック ５ フレーム構造 ６ 支持装置 ８ 前方の車体領域 ９ 後方の車体領域 １０ 室内 １１ 管支持体 １２、１３ 補強部 １４ 保持装置 １５ 管 １６ フレーム中空支持体 １７、１８ 中空支持体半割部 １９ 外側 ２０、２１ 水平方向のフランジ ２２、２３相対的に直立したフランジ ２４、２５ フランジ ２６ 構造部材 ２７、２８ 付加中空支持体 ２９ 壁部分 ３１、３２ 端部領域 ３３、３４ 収容部 ３５、３６ 構造部材 ３７ 内側 ３８、３９、４０、４１ 保持具 ４２ モジュール Ａ−Ａ 車両長手方向 Ａ−Ｓ Ａピラー Ｂ−Ｂ 車両横方向 Ｂ−Ｓ Ｂピラー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハルトムート・シュヴァルツ ドイツ連邦共和国、75331 エンゲルスブ ラント、ヤーンストラーセ、14 (72)発明者 レザ・シャコリ−タブリツィ ドイツ連邦共和国、71706 マルクグレー ニンゲン、ズデーテンストラーセ、９ Ｆターム(参考） 3D003 AA01 AA11 BB01 CA33 CA35 CA40

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車、特に乗用自動車用車体のフレー
   ム構造であって、このフレーム構造が自動車の長手方向
   に見て、前方の車体領域と後方の車体領域の間に延在
   し、且つベルトラインの上方に室内の上にアーチ状にか
   ぶさる、側方の、屋根を境界する支持装置を備え、その
   際それぞれの支持装置が管支持体を囲繞する様式のフレ
   ーム構造において、管支持体（１１）が、前方の車体領
   域（８）における第１の補強部（１２）および後方の車
   体領域（９）における第２の補強部（１３）によって強
   固に結合されており、且つこの管支持体（１１）が、保
   持装置（１４）の仲介のもとで、支持装置（６）との剛
   性のフレーム結合を形成していることを特徴とするフレ
   ーム構造。
2. 【請求項２】 支持装置（６）は、第１の中空支持体半
   割部（１７）および第２の中空支持体半割部（１８）か
   ら成るフレーム中空支持体（１６）によって形成され、
   その際このフレーム中空支持体（１６）が、管支持体
   （１１）および保持装置（１４）によって補強されてい
   ることを特徴とする請求項１に記載のフレーム構造。
3. 【請求項３】 保持装置（１４）は、フレーム中空支持
   体（１６）によって一種の付加中空支持体（２７，２
   ８）を形成することを特徴とする請求項２に記載のフレ
   ーム構造。
4. 【請求項４】 付加中空支持体（２７，２８）は、保持
   装置（１４）の延在にわたって、両方の中空支持体半割
   部（１７，１８）の間に形成されることを特徴とする請
   求項２および３に記載のフレーム構造。
5. 【請求項５】 フランジ（２４，２５）を有する保持装
   置（１４）は、中空支持体半割部（１７，１８）のフラ
   ンジ（２０，２１および２２，２３）の間に設けられて
   いることを特徴とする請求項４に記載のフレーム構造。
6. 【請求項６】 保持装置（１４）は、管支持体（１１）
   を例えば囲繞する収容部（３０）を有することを特徴と
   する請求項２のフレーム構造。
7. 【請求項７】 管支持体（１１）は、円形の断面を有す
   る管（１５）から成り、この管に収容部（３０）が適合
   されていることを特徴とする請求項６のフレーム構造。
8. 【請求項８】 管（１５）は、高力鋼から成ることを特
   徴とする請求項７のフレーム構造。
9. 【請求項９】 第１の中空支持体半割部（１７）は自動
   車の外側（１９）に向かって、および第２の中空支持体
   半割部（１８）が室内（１０）に向かって整向されてい
   ることを特徴とする請求項１から８のいずれか一つに記
   載のフレーム構造。
10. 【請求項１０】 保持装置（１４）は、管支持体（１
    １）の長さを通して分配された多数の保持具（３８，３
    ９，４０，４１）から成ることを特徴とする請求項１の
    フレーム構造。
11. 【請求項１１】 第１の補強部（１２）および第２の補
    強部（１３）は、管支持体（１１）のための収容部（３
    ３，３４）を有し、これら収容部（３３，３４）が管支
    持体（１１）の端部領域（３１，３２）と強固に結合さ
    れていることを特徴とする請求項１のフレーム構造。
12. 【請求項１２】 第１の補強部（１２）および第２の補
    強部（１３）は、車体（２）の内側（３７）に固定され
    ていることを特徴とする請求項１のフレーム構造。
13. 【請求項１３】 管支持体（１１）、第１の補強部（１
    ２）、第２の補強部（１３）および保持装置（１４）
    は、前もって製造されたモジュール（４２）として形成
    されていることを特徴とする請求項１のフレーム構造。