JP2002083853A - 半導体ウェーハの評価方法及び装置 - Google Patents
半導体ウェーハの評価方法及び装置Info
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Abstract
陥の観察ができ、欠陥の分布や密度を正確に分析でき、
装置間、バッチ間等のバラツキを抑え、安定した評価が
できる上、Cu標準液を用いることにより、前処理時間
の短縮を可能とし迅速な評価ができるようにした半導体
ウェーハの評価方法及び装置を提供する。 【解決手段】 半導体ウェーハの表面上に所定の厚さの
絶縁膜を形成させる工程と、該半導体ウェーハの表面近
くに形成された欠陥部位上の絶縁膜を破壊し、該欠陥部
位に溶媒中の銅をデポジションする工程とからなるCu
デポジション法を用い、該溶媒中の銅濃度を0.4〜3
0ppmの範囲に調節し評価するようにした。
Description
等のような半導体ウェーハ(以下単にウェーハと称する
ことがある)の欠陥評価方法に関するもので、より詳し
くは銅をウェーハ表面に析出させることにより半導体ウ
ェーハの表面欠陥の分布、密度などを正確に分析するC
uデポジション法を用いる半導体ウェーハの評価方法及
び装置に関する。
り、ウェーハの品質が半導体素子の収率と信頼性に大き
な影響を及ぼしている。半導体ウェーハの品質は結晶成
長工程、ウェーハ加工工程及びデバイス製造工程の全工
程を通じて決められるものであるが、ウェーハにおける
欠陥は、主にシリコンのインゴット成長中に発生する結
晶欠陥(crystal defect)と加工時に形成される加工ダ
メージ及び外部汚染源による欠陥とに大きく分けられ
る。
クラルスキー(Czochralski;C Z)法や浮遊帯域溶融
(Floating Zone;FZ)法を使用して単結晶インゴット
を製造する結晶成長工程、この単結晶インゴットをスラ
イスし、少なくとも一主面が鏡面状に加工されるウェー
ハ加工工程を経て行われるものである。更に詳しくその
工程を示すと、ウェーハ加工工程は、単結晶インゴット
をスライスして薄円板状のウェーハを得るスライス工程
と、該スライス工程によって得られたウェーハの割れ、
欠けを防止するためにその外周部を面取りする面取り工
程と、このウェーハを平坦化するラッピング工程と、面
取り及びラッピングされたウェーハに残留する加工歪み
を除去するエッチング工程と、そのウェーハ表面を鏡面
化する研磨(ポリッシング)工程と、研磨されたウェー
ハを洗浄して、これに付着した研磨剤や異物を除去する
洗浄工程を有している。上記ウェーハ加工工程は、主な
工程を示したもので、他に熱処理工程等の工程が加わっ
たり、工程順が入れ換えられたりする。
外部の汚染源(contamination)はエッチングや洗浄工
程により容易に除去されるが、Cu等の金属の場合、ウ
ェーハ内部に取り込まれ除去しにくい汚染源もある。こ
の汚染が欠陥を誘発することがある。また成長された単
結晶内に存在する欠陥、酸素析出物、積層欠陥、金属析
出物などの結晶欠陥(crystal defect)は主に単結晶の
成長過程中に発生するもので洗浄工程によっては除去さ
れない。特に、この中で半導体ウェーハの表面欠陥(su
rface defect)として、マイクロピットとして知られる
COP(Crystal Originated Particle)等の欠陥は従
来の一般的な洗浄工程によっては除去されないので、結
晶成長工程又はウェーハ加工工程でその発生を抑制しな
ければならない。
性、つまり半導体ウェーハ上に半導体素子を形成する工
程においても継続して影響を与え、半導体素子の収率や
信頼性を低下させる要因となる。従って、デバイス製造
工程でウェーハ上に半導体素子を形成する前に、これら
の欠陥の正確な分布、密度を確認することは半導体素子
の収率管理の面において非常に重要なことになる。
欠陥を分析するためには主にレーザースキャッタリング
法を使用していた。例えば、SC1組成といわれるNH
4OH:H2O2:H2O=1:1:8の薬液等でウェーハ
を洗浄した後、レーザースキャッタリング粒子計数機
(Laser Scattering Particle Counter)を用い、ウェ
ーハの表面に一定の波長をもつレーザーを照射し、その
散乱された信号を感知してウェーハの表面の欠陥を分析
するものである。
な問題点がある。すなわち、従来のレーザースキャッタ
リング粒子計数機を使用する場合、欠陥に対する検出限
界が0.12μm程度なので、この大きさ以下のCOP
は検出することはできない。しかし、0.12μm以下
の検出されない微細な欠陥でも酸化膜耐圧等の品質に影
響を与える。
正確な情報を得ることができなかったので、後続する工
程によって製造される半導体素子の収率管理ができなか
ったばかりでなく、ウェーハの製造に際して欠陥の発生
を抑制する効果的な方法を見出すこともできなかった。
これを解決する評価法として、Cuデポジション法が考
えられた。
欠陥の位置を正確に測定し、半導体ウェーハの欠陥に対
する検出限界を向上させ、より微細な欠陥に対しても正
確に測定し、分析できるウェーハの評価法である。
面上に所定の厚さの絶縁膜を形成させ、前記ウェーハの
表面近くに形成された欠陥部位上の絶縁膜を破壊して欠
陥部位にCuなどの電解物質を析出(デポジション)す
るものである。つまり、Cuデポジション法は、Cuイ
オンが溶存する液体の中で、ウェーハ表面に形成した酸
化膜に電位を印可すると、酸化膜が劣化している部位に
電流が流れ、CuイオンがCuとなって析出することを
利用した評価法である。酸化膜が劣化しやすい部分には
COPなどの欠陥が存在していることが知られている。
位は集光灯下や直接的に肉眼で分析してその分布や密度
を評価することができ、更に顕微鏡観察、透過電子顕微
鏡(TEM)または走査電子顕微鏡(SEM)などでも
確認することができる。
デポジション法においては、感度は良いものの測定値の
安定性に難点があった。特に評価開始直後の値のバラツ
キや、装置間のバラツキが大きかった。
ける問題点に鑑みなされたもので、銅濃度を管理し評価
することで、安定した欠陥の観察ができ、欠陥の分布や
密度を正確に分析でき、装置間、バッチ間等のバラツキ
を抑え、安定した評価ができる上、Cu標準液を用いる
ことにより、前処理時間の短縮を可能とし迅速な評価が
できるようにした半導体ウェーハの評価方法及び装置を
提供することを目的とする。
ために、本発明の半導体ウェーハの評価方法は、半導体
ウェーハの表面上に所定の厚さの絶縁膜を形成させる工
程と、該半導体ウェーハの表面近くに形成された欠陥部
位上の絶縁膜を破壊し、該欠陥部位に溶媒中の銅をデポ
ジションする工程とからなるCuデポジション法を用
い、該溶媒中の銅濃度を0.4〜30ppmの範囲に調
節し半導体ウェーハを評価するものである。
定値が大きくバラツキ、検出される欠陥が非常に少ない
事が分かった。これは溶媒、例えばメタノール中の銅の
濃度が足らないために生じているものと考えられる。本
発明者が鋭意調査したところ0.4ppm以上の銅がメ
タノール中に存在していることが好ましいことが明らか
になった。またメタノール中の銅濃度が30ppmを超
える濃い状態になると、一部の欠陥に電界集中が起き
て、他の欠陥部分が見えづらくなるという問題も発生し
た。したがって、0.4〜30ppm程度のCu濃度が
好ましい。
ズニングの時間を調節することでも可能である。ダミー
ウェーハとは、実際に評価したいウェーハ(被評価ウェ
ーハ)を処理する前に装置の立ち上げ(特に電極の掃
除)に使用するウェーハで、特別なウェーハを使用する
ものではなく、被評価ウェーハと同じ酸化膜が形成され
たウェーハや酸化膜を形成する前のウェーハでよい。従
来ダミーウェーハの処理(シーズニング)は電極の清浄
化及びCuのイオン化を目的に行われてきている。但
し、溶媒中にCuがどの程度イオン化したかなどは通常
管理されておらず、通常一定の時間(例えば1時間程
度)処理することで処理されていた。
定値にバラツキが大きく安定しないことがあった。これ
は測定する容器の影響及び測定装置の違い及び繰り返し
測定している間で大きく変動した。このような状態では
正確な評価が行えないため、評価値を安定させる対策が
急務となった。本発明者の検討によれば、溶媒中のCu
イオン濃度が特に重要であり、Cu濃度をある濃度範囲
にすることで安定した評価が行えることを発見し、本発
明に達したものである。
理(シーズニング)により、容器(評価用の容器)の大
きさ等を考慮に入れ、どの程度溶出しているか確認し処
理することで対応は可能である。つまり評価装置毎にダ
ミーウェーハでの処理時間を調節し上記濃度範囲に納ま
るように管理すればよい。しかし、この方法では、ダミ
ーウェーハの処理(Cuのイオン化)に特に長時間が必
要となり迅速な評価が行いづらい。1時間程度のシーズ
ニングでも不十分な場合があり更に長時間の処理を必要
とすることがある。
ミーウェーハを処理する時間より、むしろ溶媒中のCu
イオン濃度が重要であることを見出した。従って評価時
間を短縮するには、ダミーウェーハ処理(シーズニン
グ)を行わなくても溶媒のメタノール中に予め硫酸銅や
硝酸銅などの銅濃度が既知であるCu標準液を添加する
ことによっても行えることが確認できた。これにより銅
濃度を調節すると迅速な評価が行えて好ましい。また測
定値も安定している。
定濃度以上にすればその後調節する事はほとんど必要な
いが、前記溶媒中の導伝率を管理しながら評価してもよ
い。Cu濃度により導伝率は変化するため、ある一定の
導伝率以上になるように維持すればよい。但し、Cu以
外の金属(イオン)などでも導伝率を変化させる可能性
があるので注意を要する。
eやNiが銅の析出を妨害し、正確な欠陥の評価の妨げ
になっていることが確認できた。特に、Fe、Niが溶
媒中に10ppb以上含まれるようになると顕著であ
る。従って溶媒中のFe濃度及び/又はNi濃度を5p
pb以下に管理し評価することが好ましい。
ウェーハを評価する装置は、処理容器と、該処理容器内
に設けられた下部電極と、該下部電極に対して所定の間
隔において設けられた上部電極と、これらの電極間に電
界を発生せしめる外部電源とを有し、該下部電極の上面
に半導体ウェーハを載置するとともに該処理容器内に溶
媒を注入し、銅イオンを目的のウェーハの欠陥部位上に
デポジションさせ、ウェーハの評価を行うものである。
を印加できる銅でできた上部電極を使用していた。従来
のCuデポジション法においては、シーズニング(ダミ
ーウェーハの処理)により、上部電極から銅をイオン化
させることが必須であったため、上部電極としては、銅
電極を使う必要があった。しかし、一方では銅電極を用
いることによって、銅電極を掃除するためのシーズニン
グが必要であった。
中に、Cu標準液を添加する場合には、上部電極として
ガラス電極、銅に金メッキした電極、白金電極、金電極
又は炭素電極を使用することが可能となる。ガラス電極
とは、ガラス基板に酸化スズ、ITO(インジウム‐ス
ズ酸化物)などの透明電膜を付けたものである。この場
合、銅電極を用いる必要がなくなり、その電極の掃除の
ためのシーズニングを行う必要がないという利点があ
る。
理容器と、該処理容器内に設けられた下部電極と、該下
部電極に対して所定の間隔をおいて設けられた上部電極
と、これらの電極間に電界を発生せしめる外部電源とを
有し、該下部電極の上面に半導体ウェーハを載置すると
ともに該処理容器内に溶媒を注入し、Cuデポジション
法によって半導体ウェーハを評価する装置において、上
部電極がガラス電極、銅に金メッキした電極、白金電
極、金電極又は炭素電極であることを特徴とする。
る場合に使用するものであるが、上記した銅以外の材料
による電極を用いると、洗浄が容易であり、時間のかか
るシーズニングを省略することができ、処理時間を大幅
に短縮することができる。特に、ガラス電極等の透明な
電極を用いることにより、電極を通し、ウェーハ表面に
紫外線をあてるなど、光学的効果を利用し感度の向上を
図ることが可能となる。
図面中、図1〜図3に基づいて説明するが、本発明の技
術思想から逸脱しない限り図示例以外に種々の変形が可
能なことはいうまでもない。
用いる半導体ウェーハの評価方法の工程順の1例を示す
フローチャートである。まず、評価の対象となる被評価
ウェーハWを準備する〔図1の工程100〕。このウェ
ーハWに対して、必要な前処理が行われる。前処理とし
ては、このウェーハを洗浄して(図1の工程102)、
続いてウェーハWを酸化炉に投入し、熱酸化を行ってウ
ェーハ上に酸化膜Fを形成する〔図1の工程104〕。
この酸化膜の厚さは特別の限定はないが、通常、25n
m程度である。
われた上記ウェーハWに対して、ウェーハと下部電極と
の間に電気的な通路を確保するために、ウェーハのバッ
クサイドの一部をエッチングする(図1の工程10
6)。ウェーハのバックサイド全体をエッチングするこ
ともできるが、本発明の評価方法においては、最小の電
気的な通路を確保するだけで十分である。なお、通常、
このエッチングはフッ化水素(HF)の蒸気を用いて行
えばよい。
の残留物を除去するために純水で洗浄される(工程10
8)。その後、この酸化膜が形成された被評価ウェーハ
に対してCuデポジションが実施される〔図1の工程1
12〕。
示されたCuデポジション装置10によって行われる。
該Cuデポジション装置10は処理容器12を有してい
る。該処理容器12には銅に金メッキした下部電極(プ
レート)14及び後述する材質からなる上部電極(プレ
ート)16が所定の間隔をおいて配置されている。表面
が酸化膜Fで覆われたウェーハWは該下部電極14と上
部電極16との間に位置するようにウェーハ保持部18
にセットされる。
おいては、上部電極16としては銅電極を用いるととも
にシーズニングもその銅電極の掃除のために必須とされ
ていた。しかし、後述するように、銅濃度を調節するた
めにCu標準液を用いる場合には、シーズニングによっ
てCu濃度を調節する必要はなくなり、上部電極16と
してガラス電極、銅に金メッキした電極、白金電極、金
電極又は炭素電極等の銅以外の電極を用いることができ
る。これによって、銅電極を用いる必要がなくなり、そ
の電極の掃除のためのシーズニングを行う必要がなくな
り、処理時間の大幅な短縮を図ることができるという利
点がある。
接続端子14a及び16aが接続されている。該接続端
子14a,16aは直流外部電源20に接続されてい
る。該外部電源20によって変動可能状態で電圧が該下
部及び上部電極14,16に印加され、これらの電極1
4,16間で一定な電界が形成されるようになってい
る。
注入されている。該溶媒22としてはメタノールが好適
に用いられる。本発明方法においては、この溶媒22中
の銅濃度を0.4〜30ppmの範囲に調節することが
必要である。この銅濃度は、シーズニングの時間を調節
することによって行うこともできるが、Cu標準液を溶
媒中に添加することによって調節するのが好適である。
このCu標準液を用いる場合には、上述したように上部
電極16としてガラス電極等を使用することができるの
で、銅電極を用いる必要がなく、シーズニングは不要と
なる。
で、ダミーウェーハでシーズニングを行う。シーズニン
グは通常約1時間程度行われる(図1の工程110)。
このように長時間を要する理由は、電極を清掃するため
や、銅がイオン化するために十分な時間を確保するため
である。具体的には、溶媒(電解剤)として、例えばメ
タノールを注入し、メタノールに浸されている銅のプレ
ートに負のバイアスを加え銅をイオン化する。
的のウェーハ(被評価ウェーハ)Wをウェーハ保持部1
8に装着する。次に前記下部電極14及び上部電極16
に外部電圧を印加して銅のイオンを目的のウェーハWの
欠陥部位上にデポジションさせる〔図1の工程11
2〕。前記銅をデポジションさせる段階で印加する電界
の強度は、通常は3ないし10MV/cmの範囲内であ
る。
ーハを洗浄、乾燥し、〔図1の工程114〕目視や顕微
鏡(例えば、50倍、約3.5mm視野で横一文字スキ
ャン)によりウェーハ上に形成された析出銅(欠陥のあ
る場所に析出する)の数や分布を評価する〔図1の工程
116〕。
を示すフローチャートである。図3の場合は、溶媒22
にCu標準液を添加したものを用いるものであり、これ
によって、図2のCuデポジション装置10において、
上部電極16として銅以外の電極、例えば、ガラス電
極、銅に金メッキした電極、白金電極、金電極又は炭素
電極等を用いることができる。その結果、シーズニング
(図1の工程110)が不要となり、処理時間を大幅に
短縮することが可能となる。
体的に説明するが、これらは例示的に示されるもので限
定的に解釈されるべきものでないことはいうまでもな
い。
安定性の確認)被検査ウェーハとして、6インチCZ鏡
面研磨ウェーハを用いた。図2の装置(但し、上部電極
として銅電極を使用)を用い、23枚のウェーハを図1
に示した上記手順で処理し評価した。
て形成される酸化膜の厚さを25nmとし、バックサイ
ドエッチング(図1の工程106)におけるエッチング
はフッ化水素(HF)の蒸気を用い、Cuデポジション
(図1の工程112)における印加電界は5MV/c
m、5分で行った。また、本実験例では、5MV/cm
の下で予め1時間のシーズニングを行なった。
枚毎に処理し、Cuデポジションで現われる欠陥の数
と、メタノール中の銅濃度を確認した。
5mm視野)でウェーハの直径方向に一直線上にスキャ
ンし欠陥を観察し、析出銅(欠陥)の単位面積当たりの
個数(個/cm2)を算出した。
イクロリットルサンプリングし、100ミリリットルの
1%硝酸に入れICP−MSで評価した。
につれ、Cu濃度は増加し、Cuデポジションの欠陥も
はっきりと観察されるようになった。若干のバラツキが
あるものの4枚目以降安定して評価できている事がわか
る。
察の結果を図5及び図6に示す。図5は1枚目の観察結
果、図6は23枚目の観察結果を示す。1枚目では欠陥
が観察できないが、23枚目でははっきりした欠陥が観
察することができる。4枚目以降から図6と同様な欠陥
が見られる。このことからCuデポジションを安定化さ
せるためにはメタノール中の銅濃度、特に評価開始時の
バラツキについては初期Cu濃度が影響していることが
わかる。
Cuデポジションの数自体は変化せずに安定して測定で
きると考えられる。この臨界の濃度はおよそ0.4pp
m程度と考えられ、これ以下では欠陥がはっきり観察さ
れず測定が不安定になってしまう。
ションの確認)上記した実験例1により、測定を安定化
させるためには、メタノール中の銅濃度の管理が重要で
あることがあきらかになった。しかし上記のように、測
定を繰り返し行いまたはシーズニングの時間を延ばし、
メタノール中の銅濃度を上昇させたのでは、たいへんな
時間がかかってしまう。そこで、被検査サンプルを評価
する前に、Cu濃度が既知の溶液を添加することで評価
ができないか確認した。
O(関東化学社製)を用いた。この標準液を用い、メタ
ノール中のCu濃度が約0.3ppm、0.8ppm、
4.0ppm、30ppmとなるように調整し実験例1
と同様の装置及び手順で評価を行った。この実験例2で
はシーズニング(電極を清掃するための処理)を30分
で行った。
度は0.383ppm、0.886、4.45、34p
pmとなっていた。Cuデポジションの結果は0.38
3では、図6に示すように欠陥は薄い状態でしかみえ
ず、欠陥がカウントされないことがあった。0.88
6、4.45ppmでは、図8のようなはっきりした欠
陥が観察できる。34ppmと大変濃いCu標準液を添
加すると、図9のような異常な欠陥が観察される事があ
る。これは電界集中が起きてしまい現われたものと考え
られる。このような状態でも評価値はばらつく原因とな
るので、上限については30ppm程度が好ましい。
であると測定がばらつく事が明らかとなり、これ以上の
Cu濃度が必要である。Cu濃度はシーズニングで調整
する他に、外部からCu標準液を添加して調整しても良
く。このような方法だと評価の前処理(シーズニング)
時間が短縮され特に効果的である。
は、別な要因があることも明らかとなった。上記した実
験例1からも明らかなようにCu濃度が0.4ppm以
上で、測定値が安定する事は明らかになったが、安定し
たデータの中でも若干バラツキが見られる。その原因に
ついて、鋭意調査したところ、Cuの析出を妨害する物
質が存在する事が明らかになった。これは、Cu以外の
重金属、例えばFeやNiである。
0.857ppmとして評価を行った。これにFe及び
/又はNiを添加し評価を行った。実験例1と同様の装
置を用い、基本的なCuデポジションの方法も実験例1
と同様である。
ように欠陥ははっきりと観察する事ができる。
図11に示すように欠陥が観察されない。
図12に示すように欠陥が観察されない。
57.36ppb添加した場合、図10や図11と同様
に欠陥が観察されない。
20ppb、Fe濃度10ppbの場合、図10や図1
1と同様に欠陥が観察されない。
管理し、特に5ppb以下になるように管理する事でさ
らに安定したCuデポジションの評価ができることがわ
かった。
ンチCZ鏡面研磨ウェーハを用いた。本実施例では、上
部電極をガラス電極とした図2の装置を用い、図3に示
した手順で被検査ウェーハを処理し評価した。ガラス電
極は、石英板に透明な電極膜を貼ったものである。
たメタノールを用い、すぐに(シーズニングすることな
しに)銅をデポジションし、ウェーハの欠陥を評価し
た。つまり、Cu電極を用いた時に実施した5MV/c
mの下で予め1時間又は30分のシーズニングは行って
いない。銅をデポジションさせる条件や欠陥の評価法は
上記実験例1と同様である。
シーズニングを行わなくても、図8と同様なはっきりし
た欠陥が観察できた。
銅濃度を管理し評価する事で、安定した欠陥の観察がで
き、欠陥の分布や密度を正確に分析でき、装置間、バッ
チ間などのバラツキを抑え、安定した評価ができるとい
う効果がある。
用いる事により前処理時間の短縮が可能となり迅速な評
価ができるという効果がある。
標準液を添加するとともに上部電極としてガラス電極等
の銅以外の電極を用いた本発明装置を用いることで、銅
濃度を管理しやすく、安定した欠陥の観察ができ、欠陥
の分布や密度を正確かつ迅速に分析できる。
の1例を示すフローチャートである。
る。
の他の例を示すフローチャートである。
中のCu濃度の変化と評価値の変化を示すグラフであ
る。
示す写真である。
を示す写真である。
(メタノール中Cu濃度0.383ppm)の顕微鏡観
察結果を示す写真である。
(メタノール中Cu濃度4.45ppm)の顕微鏡観察
結果を示す写真である。
(メタノール中Cu濃度34.0ppm)の顕微鏡観察
結果を示す写真である。
0.857ppmで評価した顕微鏡観察結果を示す写真
である。
0.857ppmにNi200ppb添加し評価した顕
微鏡観察結果を示す写真である。
0.857ppmにFe200ppb添加し評価した顕
微鏡観察結果を示す写真である。
電極、16:上部電極、14a,16a:接続端子、1
8:ウェーハ保持部、20:外部電源、22:溶媒、
F:酸化膜、W:ウェーハ。
Claims (6)
- 【請求項1】 半導体ウェーハの表面上に所定の厚さの
絶縁膜を形成させる工程と、該半導体ウェーハの表面近
くに形成された欠陥部位上の絶縁膜を破壊し、該欠陥部
位に溶媒中の銅をデポジションする工程とからなるCu
デポジション法を用い、該溶媒中の銅濃度を0.4〜3
0ppmの範囲に調節し評価することを特徴とする半導
体ウェーハの評価方法。 - 【請求項2】 前記溶媒として、メタノールを用いるこ
とを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの評価
方法。 - 【請求項3】 前記溶媒中のFe濃度及び/又はNi濃
度を5ppb以下に管理し評価することを特徴とする請
求項1又は2に記載の半導体ウェーハの評価方法。 - 【請求項4】 前記溶媒中に、Cu標準液を添加するこ
とにより銅濃度を調節することを特徴とする請求項1〜
3いずれか1項に記載の半導体ウェーハの評価方法。 - 【請求項5】 処理容器と、該処理容器内に設けられた
下部電極と、該下部電極に対して所定の間隔をおいて設
けられた上部電極と、これらの電極間に電界を発生せし
める外部電源とを有し、該下部電極の上面に半導体ウェ
ーハを載置するとともに該処理容器内に溶媒を注入し、
Cuデポジション法によって半導体ウェーハを評価する
装置において、該上部電極がガラス電極、銅に金メッキ
した電極、白金電極、金電極又は炭素電極であることを
特徴とする半導体ウェーハの評価装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の装置を用いてシーズニン
グを行うことなく評価することを特徴とする請求項4記
載の半導体ウェーハの評価方法。
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