JP2002083828A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2002083828A
JP2002083828A JP2001227645A JP2001227645A JP2002083828A JP 2002083828 A JP2002083828 A JP 2002083828A JP 2001227645 A JP2001227645 A JP 2001227645A JP 2001227645 A JP2001227645 A JP 2001227645A JP 2002083828 A JP2002083828 A JP 2002083828A
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譲 小西
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京太郎 平沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アロイフリー構造において半導体基板および
熱補償板を固定する。 【解決手段】 半導体基板1の外周に固着された側壁保
設用の絶縁樹脂23と、絶縁筒内部の突起6aを接着剤
24で固着することによって半導体基板1の半径方向の
動きが拘束されている。熱補償板3と主電極5とは、ね
じピン32によって互いに定位されている。主電極4の
外周側面と、熱補償板2の外周側面および上主面の外縁
部分とに嵌合する樹脂もしくはアルミなどの金属を有す
る固定リング30によって、熱補償板2の半径方向の動
きが拘束されている。また主電極4のフランジ部4cと
固定リング30との間に介挿されるバネ31によって、
熱補償板2、3と半導体基板1とが、主電極5へ押圧付
勢される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体装置に関
し、特に半導体基板の位置決め構造、およびトリガ信号
として機能する光信号の伝送を行う部品の位置決め構造
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の圧接型半導体装置の一つ
である光トリガ型の圧接型サイリスタの一例を示す正面
断面図である。図9に示すように、この圧接型サイリス
タでは、サイリスタ素子が作り込まれた半導体基板1の
下主面に、この半導体基板1と熱膨張係数が近似した材
料で構成される熱補償板3が取り付けられている。この
熱補償板3と半導体基板1とは、アルミニウムあるいは
アルミニウム−シリコン等のろう材によって、互いにろ
う付けされている。
【0003】熱補償板3には、その端面において整形加
工が施されるとともに、化学処理が施されており、さら
に表面処理剤が塗布されている。また、熱補償板3の下
主面には、銅で構成される主電極5が当接している。こ
の主電極5は、金属板8を介して、セラミックで構成さ
れる絶縁筒6と、銀ろう付けされている。
【0004】半導体基板1の上主面には、もう一つの熱
補償板2が設置されている。この熱補償板2は、半導体
基板1の上主面にシリコーンゴム等で貼着されている。
熱補償板2の上主面には、銅で構成される主電極4が当
接している。主電極4は、金属板7を介して、セラミッ
クで構成される絶縁筒6と、銀ろう付けされている。
【0005】絶縁筒6は、2つの主電極間の絶縁を行う
とともに、主電極4、5、および金属板7、8ととも
に、半導体基板1等を内部に収納するハウジングを構成
する。絶縁筒6には、光信号を導くための金属管11a
および排気栓として機能する金属管11bが銀ろう付け
によって取付られている。
【0006】金属管11aには、外部から入力される光
信号を受光部へ導くライトガイド10が挿入されてい
る。このライトガイド10は、ハンダあるいは低融点ガ
ラス等の接着剤によって金属管11aに気密に固着され
ている。半導体基板1の中央には受光部1aが設けられ
ており、ライトガイド10の出光端面は、この受光部1
aに固定的に結合している。
【0007】ライトガイド10と受光部1aとの結合
は、光学的透過性があり屈折率がライトガイド10のそ
れと近似し、かつ緩衝作用のあるシリコーンゴム等の光
結合剤21によって行われている。ライトガイド10が
固定されるのは、光伝送系の結合効率の低下を防いで、
できるだけ大きな光パワーを受光部1aへ伝達するため
である。
【0008】上述したハウジングの内部は、気密となっ
ており、しかも不活性ガスが封入されている。ハウジン
グの中に、半導体基板1、熱補償板2、および熱補償板
3が収納された状態で、主電極5に銀ろう付けされた金
属板8の端面と絶縁筒6とを最後に溶接した後、内部に
残留するガスを金属管11bを通して排気ししかも不活
性ガスで置換し、その後、金属管11bの端部をアーク
溶接することによって、ハウジングの気密性と不活性ガ
スの封入とが実現されている。
【0009】光信号は、光源となる外部のLEDもしく
はLD等(図示せず)から、外部の光ファイバー(図示
せず)を通して伝達され、外部のコネクタ(図示せず)
を介してライトガイド10の入光端面へと導かれる。ラ
イトガイド10は、入射された光信号の進行方向を90
゜変えて、半導体基板1の受光部1aに対向する出光端
面より受光部1aへ照射する。
【0010】半導体基板1は、この光信号を受光部1a
の付近で光電流に転換し、この光電流を増幅することに
よって、2つの主電極4、5の間を導通状態とする。す
なわち、この装置は光信号をトリガとしてスイッチング
動作を行う。
【0011】図10は、特開平4−120772号公報
に開示されるもう1つの従来の圧接型サイリスタの正面
断面図である。この装置は、半導体基板1と熱補償板
2、3との間がろう付けされない、いわゆるアロイフリ
ー構造を有する電気トリガ型のGTO(ゲートターンオ
フ)サイリスタである。
【0012】この装置は、図9に示した装置とは異な
り、半導体導体1と熱補償板2、3との間がろう付けさ
れないので、これらの部材間の熱膨張係数の相違に起因
して発生する熱変形、すなわち温度変化に伴う反り変形
が数μm程度に小さく抑えられる。このため、熱補償板
2、3、と主電極4、5との間に均一な圧接が実現する
ので、加圧接触時の熱的及び電気的接触抵抗が低いとい
う利点がある。
【0013】図10において、図9に示した装置と同一
部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を略する。
図10に示される装置では、半導体基板1に対して、そ
の端面が整形加工された後、化学処理が施され、さらに
表面処理剤が塗布されている。熱補償板3の端面には段
付け加工が施されており、この段差部にシリコーンゴム
23等によって半導体基板1が接着されている。接着は
端面でのみ行われているので、上述したように熱補償板
3には熱変形が発生しない。
【0014】また、図9の装置と同様に、セラミックか
らなる絶縁筒6に、主電極4、金属板7、金属管11が
銀ろう付けされており、これらによってハウジングが構
成されている。熱補償板2に当接する主電極4の底面中
央部には溝が形成されており、この溝には絶縁材で構成
される案内環50が挿入されている。電気的なトリガ信
号を伝達するゲートリード線60の出力端部が、この案
内環50に組込まれており、一方の入力端部は金属管1
1を貫通している。
【0015】案内環50は、バネ31の弾性力によっ
て、ゲートリード線60の出力端面を半導体基板1の上
主面に押圧付勢する。ゲートリード線60の入力端部と
出力端部との間の部分は、絶縁チューブ61で被覆され
ている。絶縁チューブ61は、ゲートリード線60が主
電極4と電気的に接触することを防止する目的で設けら
れている。
【0016】図9の装置と同様に、ハウジングの内部
は、気密となっており、しかも不活性ガスが封入されて
いる。ハウジングの中に、半導体基板1、熱補償板2、
および熱補償板3が収納された状態で、主電極5に銀ろ
う付けされた金属板8の端面と絶縁筒6とを最後に溶接
した後、内部に残留するガスを金属管11bを通して排
気ししかも不活性ガスで置換し、その後、金属管11b
の端部をアーク溶接することによって、ハウジングの気
密性と不活性ガスの封入とが実現されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置は以
上のように構成されているので、以下に列挙するような
問題点を有していた。
【0018】第1に従来の圧接型半導体装置では、半導
体基板1と熱補償板3とがろう材によって合金固着され
ていたため、合金工程後の冷却時に双方の熱膨張係数の
差異に起因して生じる熱収縮差によって、半導体基板1
と熱補償板3の結合体に反り変形が生じ、その結果、半
導体基板1と主電極4、5との接触面が不均一となり、
装置の歩留が低下するという問題があった。特に最近の
装置の大口径化にともなって、この問題は一層顕著とな
りつつある。
【0019】その対策として、上述のように半導体基板
1と熱補償板3を合金しないアロイフリーの構造を有す
る装置が出現している。しかしながら、このアロイフリ
ータイプの従来装置においては、半導体基板1と熱補償
板3が固着されていないために、組立てや輸送の際にそ
れらが半径方向や軸方向に動き、その結果、半導体基板
1を破損するという問題点があった。特に光トリガ型の
装置では、ライトガイド10が破損したり、半導体基板
1の受光部1aとライトガイド10の出光端面との相対
位置が偏位することによって半導体基板1に光信号が伝
わらず、その結果、装置が適切に動作しなくなるといっ
た問題点があった。
【0020】第2に、従来の光トリガ半導体装置は、通
電によって半導体基板1で発生する損失熱を熱補償板
2、3および電極4、5を通して外部へ伝達し、半導体
基板1が過熱するのを防いでいる。しかしながら、光信
号を伝達するためのライトガイド10を導入するため
に、主電極4に切欠き4aが形成されており、しかも、
半導体基板1の受光部1aにライトガイド10の出力端
部の定位を行う案内環等を用いる場合には、主電極4の
底面の中央部に一定の容積の溝が設けられる。従来の装
置では、これらの切り欠き4aおよび溝の容積が大きい
ほど、損失熱の伝達効率が低下するという問題点があっ
た。
【0021】第3に、従来の光トリガ半導体装置の組立
てを行う際には、ライトガイド10を組込んだ後に、主
電極4の外周に予め固着されている金属板7と絶縁筒6
との間に溶接を行うことにより、主電極4が絶縁筒6に
固着される。このため、溶接完了までの工程において、
仮組みされた状態で主電極4が回転し、その結果、切欠
き4aがライトガイド10に接触することにより、ライ
トガイド10が破損するという問題点があった。
【0022】第4に、従来の光トリガ半導体装置では、
ライトガイド10の入光端部および出光端部の双方が固
着されているために、温度変化の繰返しによる部材の伸
縮によってライトガイド10が破損する恐れがあった。
これに加えて、ライトガイド10を装置へ組込む際の作
業、すなわちハンダを用いて固着を行い、さらに気密を
実現する工程において、装置の歩留りが低下するという
問題点があった。
【0023】第5に、従来のアロイフリー構造の圧接型
半導体装置は、図10に示す様に構成されているので、
半導体基板1と熱補償板3とが、所定の相対位置から互
いにずれないように半導体基板1の端面を熱補償板3へ
接着する必要があったが、この作業は容易ではないとい
う問題点があった。また、接着に用いられるシリコーン
ゴム等は、流動性を有するので、半導体基板1と熱補償
板3の間に流れ込む危険性があった。
【0024】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、半導体基板および熱補償板を
固定するとともに、装置内部で発生する熱を効率よく外
部へ伝達し、ライトガイドが破損することを防止し、し
かも、ライトガイドの装置への組込み作業が容易な半導
体装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる請求項
1記載の圧接型半導体装置は、半導体基板と、当該半導
体基板に接触する熱補償板と、当該熱補償板に接触する
主電極と、前記熱補償板と前記主電極の双方の外周に嵌
合するリングと、前記主電極と前記リングの間に介挿さ
れる弾性体と、を備え、前記リングは前記熱補償板の前
記主電極と当接する面の外縁部分に係合しており、前記
弾性体の弾性力によって前記リングが前記熱補償板に押
圧付勢されていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図に沿って説明する。図1はこの実施の形態における光
トリガ型の圧接型サイリスタの正面断面図である。この
装置では、半導体基板1の上主面の中央部に受光部1a
が設けられている。この受光部1aには、外部より入力
される光信号(制御信号)を伝達するライトガイド(制
御信号伝達経路)10の出光端面が対向している。
【0027】半導体基板1の上主面および下主面には、
それぞれ熱補償板2および熱補償板3が当接している。
これらの熱補償板2、3は、いずれも半導体基板1には
ろう付けなどによって合金されることなく、いわゆるア
ロイフリーで半導体基板1の両主面に圧接される。
【0028】熱補償板2、3は、それぞれ主電極4、5
によって挟持されている。これらの主電極4、5は、そ
れぞれ円環状の金属板7、8を介して、例えばセラミク
スで構成される絶縁筒6に固着されている。絶縁筒6
は、沿面放電を抑えるための外方突出部、あるいは凹凸
部を外周に有する。また、絶縁筒6はその内周に沿って
内方へ突出した突起部6aを有する。
【0029】熱補償板3と主電極5とは、ねじピン(ピ
ン)32によって定位されている。すなわち、熱補償板
3の中央に貫通孔が設けられるとともに、対応する主電
極5の中央にネジ孔が設けられており、ネジ孔に螺合す
るネジ32が熱補償板3の貫通孔に嵌合することによっ
て、熱補償板3の半径方向の動きが拘束されている。熱
補償板3が半径方向に移動しないので、半導体基体1を
破損する恐れがない。また、半導体基板1の外周に取り
付けられた後述する絶縁樹脂(保護用樹脂)23を破損
したり移動させる恐れもない。
【0030】また、ねじピン32は、主電極5のネジ孔
に螺合することによって貫通孔の軸方向へは動かないの
で、半導体基板1に衝突して半導体基板1を破損させる
恐れがない。さらに、ねじピン32は、熱補償板3と主
電極5の中央の一箇所のみで係合するという、最も簡単
な構造で熱補償板3における半径方向の移動を阻止して
いる。
【0031】ねじピン32の代わりに、ネジを有しない
ピンを用いることも可能である。図2および図3にその
例を示す。これらの図2、図3は、図1に示した熱補償
板3の中央付近の部分拡大断面図である。
【0032】図2に示す例では、熱補償板3の中央には
貫通孔の代わりに有底孔が設けられ、対応する主電極5
の中央にはネジ孔の代わりに熱補償板3と同様の有底孔
が設けられている。そして、ねじピン32の代わりにネ
ジを有しないピン33が用いられ、このピン33が双方
の有底孔に嵌合することによって熱補償板3と主電極5
との定位が実現されている。
【0033】この例においても、熱補償板3の半径方向
の動きが拘束されるので、半導体基板1の外周に取り付
けられた絶縁樹脂23を破損したり移動させる恐れがな
い。また、熱補償板3に設けられる孔が貫通孔ではなく
有底孔であるので、ピン33が半導体基板1に衝突して
半導体基板1を破損させる恐れがない。
【0034】図3に示す例では、ピン33は主電極5の
有底孔に単に嵌合するだけでなく、ろう材25によって
ろう付けされている。このため、ピン33は孔の軸方向
に移動することがないので、熱補償板3に設けられる孔
は、図2に示すように貫通孔であってもよい。また、ピ
ン33を主電極5へろう付けする代わりに、熱補償板3
へろう付けしてもよい。これらのいずれの構成によって
も、ねじピン32を用いた構成と同様の効果が得られ
る。
【0035】図1に戻って、主電極4の外周側面と、熱
補償板2の外周側面および上主面の外縁部分とに嵌合す
る固定リング30によって、熱補償板2の半径方向の動
きが拘束されている。このため、熱補償板2が半導体基
体1に沿って滑動することによって半導体基体1に損傷
を与えたり、絶縁樹脂23を破損したりする恐れがな
い。なお、固定リング30は、樹脂もしくはアルミなど
の金属で構成される。
【0036】また主電極4は、その外周側面の上端部
に、外側へ張り出したフランジ部4cを備えている。こ
のフランジ部4cの下面と固定リング30の上端面との
間にスプリングコイル、波状リングバネ、あるいは皿バ
ネなどのバネ(弾性体)31が介挿されている。
【0037】このバネ31の弾性力によって、固定リン
グ30は熱補償板2、3と半導体基板1とを、主電極5
へ押圧付勢している。このため、金属板7および8のバ
ネ作用が引き起こす振動に起因して、半導体基板1や熱
補償板2、3が軸方向に個別に動き、その結果、半導体
基板1およびライトガイド10を破損するという恐れが
ない。また、ライトガイド10の出光端面と、半導体基
板の受光部1aの結合を損なうなどの障害も防止され、
装置の歩留りの低下が抑えられる。また同時に、バネ3
1の作用によって熱補償板2、3と半導体基板1の面接
触が均一となり、放熱特性等が改善される。
【0038】半導体基板1の半径方向の動きは、半導体
基板1の外周に固着された側壁保護用の絶縁樹脂23
と、絶縁筒内部の突起6aを接着剤24で固着すること
によって拘束されている。半導体基体1の半径方向の動
きが拘束されるので、半導体基体1が熱補償板2、3の
間で滑動することによる損傷、あるいは絶縁筒6の内壁
に当接することによる損傷が防止される。さらに、絶縁
樹脂2を介して固着されているので、外部から付与され
る振動、衝撃が、この絶縁樹脂23によって吸収され
る。このため、これらの振動、衝撃による半導体基板1
の破損も抑制される。
【0039】また、半導体基板1の半径方向の動きが拘
束されていることは、同時にライトガイド10の出光端
面と半導体基板の受光部1aとの位置決めにも役立って
いる。すなわち、ライトガイド10の出光端面と受光部
1aとの位置を合わせておき、その後、接着剤24によ
る固着を行うならば、ライトガイド10の寸法公差等に
よる部品間の寸法上の誤差を調整して正確な位置決めを
行うことができる。
【0040】図4は、半導体基体1が突起部6aへ固定
される様子を示す平面図である。図4に示すように、接
着剤24は、半導体基体1の周囲に間隔をおいて塗布さ
れている。そして、突起部6aには、それらの接着剤2
4が塗布されない部分に、突起部6aの上面と下面との
間を貫通する貫通孔6bが設けられている。図1に戻っ
て、このことにより、半導体基板1の上方と下方とが互
いに連通する。その結果、半導体基体1の上方に設けら
れた排気栓11bを通じて、ハウジング内で発生した酸
化性ガス、水蒸気等のガスを排出し、さらにハウジング
内のガスを不活性ガスと置換することが可能である。
【0041】図1に示すように、主電極4にはライトガ
イド10を導入するための切欠き(溝部)4a、4bが
形成されている。ところで、半導体基板1で発生する損
失熱は主電極4、5を伝導することによって装置の外部
へ放散される。損失熱を効率よく伝導するためには、切
欠き4a、4bによって主電極4に形成される空洞の容
積は小さい方が望ましい。この要請に沿うために、主電
極4の断面図である図5および底面図である図6に示す
ように、主電極4の中央部の切欠き4bの形状は円筒形
ではなく円錐台形、すなわちテーパ状となっている。
【0042】このことによって、ライトガイド10の出
光端部およびその付属部材の挿入を容易としつつ、しか
も主電極4の金属部分の体積を増すことによって損失熱
の伝達効率を改善している。切欠き4bの形状は、円錐
台形である代わりに、半球であってもよく、また開口面
積が底面に至るほど大きくなるその他の形状であっても
よい。また図示を略するが、切欠き4aの形状も同様
に、溝の底部から開口部に至るほど広くなるように設定
されるのが望ましい。
【0043】図7は、L字型に屈曲したライトガイド1
0における水平な入光端部付近の拡大正面断面図であ
る。絶縁筒6には、光信号を伝達するための貫通孔が水
平方向に形成されている。この貫通孔には金属管40が
固定的に嵌挿されている。金属管40には、外部からの
光信号が通過する光透過性の光導入窓42が円環状の固
定治具41を介して気密に固着されている。金属管40
の内側面には、筒体43が螺合することによって固定的
に貫挿されている。
【0044】筒体43は、例えば樹脂または金属等で構
成され、その内径はライトガイド10の直径より幾分大
きく、互いに接触しないように構成される。筒体43
は、絶縁筒6の内側面よりもさらに内方へ向かって突出
している。図1における主電極4が、例えば溶接前の組
立作業中に回転することがあっても、筒体43が備わる
ために、切欠き4aはライトガイド10に直接には当接
しない。すなわち、筒体43はライトガイド10を保護
する保護部材として機能する。ライトガイド10と切欠
き4aとが当接しないので、当接にともなうライトガイ
ド10の破損が防止されるとともに、半導体基板1の受
光部1aからのライトガイド10の出光端面の変位(位
置ずれ)が生じない。
【0045】また、図7に示すように、筒体43とライ
トガイド10の間には、シリコーンゴム系などの柔軟性
のある弾性筒体44が介挿されている。この弾性筒体4
4を間に挟むことによって、ライトガイド10は金属管
40に柔軟に支持されている。このため、例えば外部か
ら付加される振動、衝撃等が弾性筒体44によって吸収
されるので、これらの振動、衝撃等によるライトガイド
10の破損が防止される。
【0046】また、温度変化の繰返しすなわち温度サイ
クルにともなうライトガイド10等の部材の伸縮が弾性
筒体44によって吸収される。このため、温度サイクル
にともなって発生する熱応力に起因する破損、疲労等も
防止できる。さらに、ライトガイド10の出光端部の位
置決めが容易であるという利点も得られる。
【0047】光導入窓42の両表面には、1層ないし多
層からなる二酸化シリコンなどの反射防止膜が蒸着など
の方法によって形成されている。このことによって、光
信号の伝達損失の原因となる光信号の反射を抑え、伝達
効率を向上させている。反射防止膜の形成は、光導入窓
42を固定治具41にろう付けなどの方法で固着する前
に行われるので、光防止膜にはろう付けの際の高温に十
分耐え得る材料が選択される。また同様の反射防止膜
が、ライトガイド10の入光端面、出光端面の両方、ま
たは一方に生成されており、光信号の伝達効率の向上を
図っている。
【0048】図8は、ライトガイド10の出光端部付近
の拡大正面断面図である。ライトガイド10の出光端面
を半導体基板1の受光部1aに定位するために、2つの
案内環50、51が用いられている。案内環50、51
は樹脂等で構成されている。案内環50には、その中央
部に貫通孔が形成されており、この貫通孔にライトガイ
ド10が嵌挿されている。案内環50は更に案内環51
の外周に嵌合し得るように構成されている。
【0049】ライトガイド10の出光端部を固定するに
は、まず案内環51を半導体基板1の受光部1aと同心
円となる位置に載置した後、接着剤52で固着する。そ
の後、案内環51の内部に光結合剤20を充填する。固
化する前にはある程度の流動性があり、熱処理もしくは
常温放置によって固化した後もある程度の柔軟性を保持
し、しかも光学的透過性を有し、さらに屈折率が1.3
〜1.5程度の樹脂が光結合剤20に選ばれる。これに
は、例えばシリコーンゴム系などが適する。
【0050】光結合剤が固化しないうちに、ライトガイ
ド10の出光端部を光結合剤20の中に挿入し、予めラ
イトガイド10に挿入されている案内環50を案内環5
1に嵌合させる。すでに案内環51が所定の位置に固定
されているので、案内環50、51同士の嵌合によっ
て、ライトガイド10の出光端部は必然的に受光部1a
の上方に定位される。このことによって、光信号が半導
体基板1の受光部1aへ確実に伝達される。
【0051】また、光結合剤20には柔軟性があるの
で、温度サイクルによるライトガイド10等の部材の伸
縮が光結合剤20によって吸収される。このことによっ
て、温度サイクルにともなう熱応力に起因するライトガ
イド10の破損等が防止される。
【0052】<変形例> (1)上述の実施の形態では、熱補償板3と主電極5と
が中央に位置する1本のピンを介して結合していた。1
本のピンの代わりに、複数のピンを用いて熱補償板3と
主電極5とが複数箇所で結合していても良い。このと
き、熱補償板3と主電極5との間の熱膨張係数の差異に
起因する熱変形を吸収し得るように、これらの熱補償板
3または主電極5の少なくとも一方は、幾分かの遊びを
もってピン結合されるのが望ましい。
【0053】(2)突起部6aは、絶縁筒6の内壁の全
周にわたって形成されていなくても良い。例えば、全周
に沿った4箇所に等間隔に形成されていてもよい。この
構成によっても、半導体基板1を安定して支持すること
が可能である。しかし、より安定した支持を行う上で
は、全周にわたって突起部6aが形成されている方が望
ましい。
【0054】(3)絶縁筒6の内壁には突起部6aが設
けられず、半導体基板1が絶縁樹脂(保護用樹脂)23
を介して絶縁筒6の内壁に固定されても良い。このと
き、絶縁樹脂23は接着等を施されることなく、絶縁樹
脂23自身の弾性復元力をもって絶縁筒6の内壁に当接
することによって絶縁筒6に支持されるように構成して
も良い。あるいは、絶縁樹脂23が絶縁筒6の軸方向に
ずれないように、接着を施しても良い。
【0055】更に、絶縁樹脂23は、半導体基板1の全
周にわたって取り付けられていなくてもよい。例えば、
全周に沿った4箇所に等間隔に取り付けられていても良
い。しかし、より安定した支持を行う上では、全周にわ
たって絶縁樹脂23が形成されている方が望ましい。
【0056】(4)ライトガイド10の入力端部は、金
属管40および筒体43を介することなく、弾性筒体4
4のみを介して絶縁筒6に形成された貫通孔へ直接装着
しても良い。この構成によっても、外部から付加される
振動、衝撃等がライトガイド10へ伝わることによるラ
イトガイド10の破損を防止することができる。
【0057】(5)上述の実施の形態では2つの案内環
50、51が用いられているが、1つの案内環51のみ
を用いてライトガイドの出光端部を固定してもよい。こ
の構成の装置では、案内環51の中に光結合剤を充填
し、これが固化する以前にライトガイド10の出光端部
が光結合剤の中に挿入される。このとき、案内環51に
案内されて、ライトガイド10は最適な位置に固定され
る。
【0058】(6)また、熱補償板の位置決め構造等
は、光トリガ型サイリスタに限らず、GTOサイリスタ
などの電気トリガ型サイリスタ、あるいはダイオードな
どの半導体装置に実施しても、同様の効果を奏する。電
気トリガ型サイリスタでは、ライトガイド10の代わり
に、電気的な制御信号を伝達する信号伝達経路が設置さ
れるので、切欠き4a、4b、筒体43なども上述の実
施の形態と同様の効果を奏する。
【0059】
【発明の効果】この発明の圧接型半導体装置では、リン
グによって熱補償板が主電極に拘束される。このため、
熱補償板が半導体基板に沿って滑動することよって半導
体基板に損傷を与える恐れがない。さらに、リングが熱
補償板の前記主電極と当接する面の外縁部分に係合して
おり、弾性体の作用でリングが熱補償板に押圧付勢され
ているので、外部から付加される衝撃等によって半導体
基板および熱補償板が個別に振動することによる半導体
基板の破損が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態おける圧接型半導体装置の正面断
面図である。
【図2】 実施の形態における装置の部分拡大正面断面
図である。
【図3】 実施の形態における装置の部分拡大正面断面
図である。
【図4】 実施の形態における装置の部分平面図であ
る。
【図5】 実施の形態における主電極の正面断面図であ
る。
【図6】 実施の形態における主電極の底面図である。
【図7】 実施の形態における光導入窓付近の拡大正面
断面図である。
【図8】 実施の形態における受光面付近の拡大正面断
面図である。
【図9】 従来の圧接型半導体装置の正面断面図であ
る。
【図10】 もう一つの従来の圧接型半導体装置の正面
断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、1a 受光部、2 熱補償板(第1の
熱補償板)、3 熱補償板(第2の熱補償板)、4 主
電極(第1の主電極)、4a 切欠き(溝部)、4b
切欠き(溝部)、4c フランジ部、5 主電極(第2
の主電極)、6 絶縁筒、6a 突起部、6b 貫通
孔、7,8 円環状の金属板、10 ライトガイド(制
御信号伝達経路)、11 金属環、11b 排気栓、1
2 貫通孔、20,21 光結合剤、23 絶縁樹脂
(保護用樹脂)、24 接着剤、25 ろう材、30
固定リング、31 バネ、32 ねじピン(ピン)、3
3ピン、40 金属管、41 固定治具、42 光導入
窓、43 筒体、44 弾性筒体、50 案内環(第2
の案内環)、51 案内環(第1の案内環)、52接着
剤、60 ゲートリード線、61 絶縁チューブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 和則 福岡市西区今宿東一丁目1番1号 福菱セ ミコンエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5F047 JA02 JA07 JA11 JA14 JA17 JA20 JB02 JB03 JB07 JB12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 当該半導体基板に接触する熱補償板と、 当該熱補償板に接触する主電極と、 前記熱補償板と前記主電極の双方の外周に嵌合するリン
    グと、 前記主電極と前記リングの間に介挿される弾性体と、を
    備え、 前記リングは前記熱補償板の前記主電極と当接する面の
    外縁部分に係合しており、前記弾性体の弾性力によって
    前記リングが前記熱補償板に押圧付勢されていることを
    特徴とする圧接型半導体装置。
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