JP2002083805A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents

半導体装置およびその作製方法

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JP2002083805A JP2001141133A JP2001141133A JP2002083805A JP 2002083805 A JP2002083805 A JP 2002083805A JP 2001141133 A JP2001141133 A JP 2001141133A JP 2001141133 A JP2001141133 A JP 2001141133A JP 2002083805 A JP2002083805 A JP 2002083805A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクティブマトリクス型の表示装置に代表さ
れる半導体装置を作成する上で、フォトリソグラフィー
を伴うレジストマスクのパターニングはその工程数の増
加、工程時間の延長などを引き起こし、コスト増加の要
因の一つとなっていた。 【解決手段】半導体層303に不純物領域を形成する方
法として、2層に形成されたゲート電極のうち第2の導
電膜306をマスクとして自己整合的に半導体層303
に不純物元素をドーピングする。このとき、第1の導電
膜305及び絶縁膜304を通り抜けて半導体層に不純
物元素のドーピングを行うことで半導体層313にはG
OLD構造のLDD領域が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
作製方法に関し、特にドライエッチングによるそのゲー
ト電極の加工方法により半導体層に不純物ドーピング領
域を制御する技術を特徴とする。その用途は上記半導体
装置を表示部に用いた表示装置、特に液晶ディスプレ
イ、有機ELディスプレイ及びそれら表示装置を用いた
電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置を作製する上でドライエッチ
ングあるいはウェットエッチングにより半導体層の形状
を形成する場合、あるいはドーピングにより半導体層に
不純物領域を形成する場合、フォトレジストからなるマ
スクが用いられる。
【0003】ドライエッチングあるいはウェットエッチ
ングではマスクで覆われた部分の外側の材質が除去さ
れ、被エッチング材質はマスクの形状と同様の形状が形
成される。一方で、ドーピングを行う際にはマスクで覆
われていない半導体層に不純物領域が形成される。
【0004】近年、薄膜トランジスタ(以下、TFTと
いう)を備えた半導体装置の構造は微細化が進んでい
る。そのためマスク形成にも微細な位置合わせが要求さ
れる。微細な位置合わせはレジストからなるマスクを形
成する際に形状不良を引き起こす要因の一つとなる。そ
こでマスクを形成し、ドライエッチングなどでTFTの
一部(例えばゲート電極)を形成した後、形成した前記
TFTの一部(例えばゲート電極)をマスクとして、T
FTのその他の部分(例えばソース領域またはドレイン
領域)を形成する自己整合的に半導体装置を作製する方
法が知られている。
【0005】自己整合的に半導体装置を作製する方法
は、フォトリソグラフィーの技術において、フォトレジ
ストからなるマスクを形成するの際に使用されるフォト
マスク枚数の削減が実現でき、微細な位置あわせも不要
となるため現在注目されている技術である。
【0006】半導体層に不純物領域を形成するにはリン
やヒ素などに代表される(周期表における)15族の不
純物元素あるいはボロンなどに代表される(周期表にお
ける)13族の不純物元素を半導体層にドーピングする
方法が用いられる。
【0007】15族の不純物元素をドーピングすること
でn型半導体層が形成され、13族の不純物元素をドー
ピングすることでp型半導体層が形成され、半導体層に
ソース領域あるいはドレイン領域が形成される。
【0008】一方でTFTの特性の一つにオフ電流(T
FTがオフ動作時にチャネル領域を流れる電流のことを
いい、本明細書ではIoffと呼ぶ)がある。TFTの特
性を評価する際に、このIoffの値が小さいことが要求
される。
【0009】Ioffの値を小さくするためにはゲート電
極の外側に位置する半導体層に第1のLDD(Lightly D
oped Drain)領域を形成することが望まれる。
【0010】またTFTが駆動状態の時(即ち、オン動
作時)にチャネル領域にホットキャリアが発生すると半
導体素子の劣化の原因になる。それを防ぐためにはゲー
ト電極と重なる半導体層に第2のLDD領域を形成する
ことが望まれる。
【0011】なおゲート電極とゲート絶縁膜を介して重
なっているLDD領域を有する半導体装置はGOLD
(Gate-drain overlapped LDD)構造として知られてい
る。
【0012】なおGOLD構造は、LATID(Large-
tilt-angle implanted drain)構造、またはITLDD
(Inverse T LDD)構造等としても知られている。そし
て、例えば「Mutsuko Hatano, Hajime Akimoto and Tak
eshi Sakai, IEDM97 TECHNICAL DIGEST, p523-526, 199
7」では、シリコンで形成したサイドウォールによるG
OLD構造であるが、他の構造のTFTと比べ、極めて
優れた信頼性が得られていることが確認されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】TFTを備えた半導体
装置を作製する上でフォトレジストからなるマスクを形
成するには前後に多くの工程を必要とする。例えば、基
板洗浄、レジスト材料塗布、プリベーク、露光、現像及
びポストベーク等である。
【0014】また、前記フォトレジストからなるマスク
はエッチング処理またはドーピング処理後に除去する必
要があり、除去する際にも多くの工程を要する。例え
ば、O 2、H2OあるいはCF4などから選ばれたガスに
よるアッシング処理、各種薬液を利用した剥離処理ある
いは前記アッシング処理と薬液を用いた処理とを組み合
わせた剥離処理などがある。この時、薬液を用いた剥離
処理には薬液処理、純水でのリンス処理、基板乾燥等の
工程が必要となる。
【0015】そのためフォトレジストからなるマスクを
用いることは半導体装置の作製工程数を増加させてしま
うという問題があった。
【0016】また、半導体装置の微細化に伴い、マスク
形成にも微細な位置合わせが要求されている。微細な位
置合わせはレジストマスクの形成不良を引き起こし、そ
のリペアに費やす時間が工程時間の増加を引き起こし、
製造コストを増加させる要因となっていた。
【0017】以上のように、半導体装置を作製する上で
フォトレジストからなるマスクを用いることは、工程数
の増加、工程時間の増加を引き起こしそのために製造コ
ストを増加させ、製品の歩留まりにも影響を与えてい
た。
【0018】そのため、マスク枚数を削減することは半
導体装置の製造コストを削減することに有効である。
【0019】また、半導体装置に設けられたTFTの特
性を考えた時に半導体層には上記第1のLDD領域が形
成されている方が望ましく、TFTの特性項目の一つで
あるIoffの値をひくくすることに有効である。
【0020】また、半導体装置の劣化を防ぐにはGOL
D構造を有している方が望ましく、ゲート絶縁膜を挟ん
でゲート電極と重なるように半導体層に上記第2のLD
D領域を形成することでチャネル領域とドレイン領域の
界面に発生するホットキャリアを抑制することができ
る。
【0021】なお、本明細書では上記第1のLDD領域
をLoff領域と呼び、上記第2のLDD領域をLov領域
と呼ぶ。
【0022】しかし、Loff領域およびLov領域に不純
物をドーピングするにはそれぞれフォトレジストからな
るマスクを半導体層に形成する必要があり、マスク枚数
の増加に伴う工程数の増加が問題となっている。
【0023】また、Loff領域とLov領域の間の位置上
にゲート絶縁膜を挟んでゲート電極の端部が位置するG
OLD構造の半導体装置ではフォトレジストからなるマ
スク形成の際に微妙な位置合わせを必要とし、工程が複
雑化していた。そのためにマスク形成時に位置合わせの
不良などを引き起こすトラブルが発生することが多かっ
た。
【0024】以上のことから、GOLD構造の半導体装
置を形成するには、その微細な位置制御を要する構造
上、マスク枚数の増加及びフォトレジストからなるマス
クの形成でのトラブルが大きな問題となり、半導体装置
の製造コストの増加、製造に要する時間の増加及び製造
歩留まりの低下を引き起こす要因となっていた。
【0025】そこで、GOLD構造の半導体装置のLD
D領域を形成する際に、LDD領域を形成するためのフ
ォトレジストからなるマスクを用いずに自己整合的にL
off領域及びLov領域を形成することができないか研究
していた本発明者らはゲート電極の材質及びドライエッ
チング方法を工夫することで、自己整合的に不純物元素
をドーピングしてLoff領域及びLov領域を形成する作
製方法を発明した。
【0026】この方法を用いれば、自己整合的に半導体
層に不純物元素をドーピングしてL off領域及びLov
域を形成することが可能となって、従来よりもマスク枚
数を削減でき、マスク形成の際のトラブルも無くすこと
ができる。従って、半導体装置の製造コスト、製造に要
する時間を減少することができる。
【0027】
【課題を解決するための手段】半導体装置を作製する
際、LDD領域を有していることが望ましい。また、半
導体装置の劣化を抑えるにはGOLD構造が形成されて
いることが望ましい。しかし、従来では、このようなL
DD領域を形成するにはレジストからなるマスクを形成
する必要があった。そのためにマスク枚数が増加し、製
造コストの増加が問題となっていた。しかし、本発明に
よりLoff領域及びLov領域を自己整合的に形成するこ
とが可能となり、半導体装置の製造工程に要するマスク
枚数を削減でき、製造時間の短縮及び製造コストの削減
が可能となる。
【0028】GOLD構造の半導体装置におけるゲート
電極の端部は、ゲート絶縁膜を間に挟んでLDD領域の
一部と重なるように構成されている。本発明ではゲート
電極の形状をドライエッチングによりテーパー形状に加
工し、加工したゲート電極をマスクに用いて自己整合的
にドーピングすることを繰り返して行う。本発明は、こ
うすることによって半導体層にソース領域、ドレイン領
域、Loff領域及びLo v領域を形成する。なお、ドーピ
ングする時、ゲート電極の一部を不純物が通り抜けるよ
うにドーピングすることでゲート電極と重なる半導体層
にLov領域を形成するため、半導体層にはそれぞれ不純
物濃度の異なる不純物領域が形成される。
【0029】本発明は、半導体層を形成する第1の工程
と、前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する第2の工
程と、前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜を形成する第
3の工程と、前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成
する第4の工程と、前記第2の導電膜及び前記第1の導
電膜に対してドライエッチングを1回または複数回行い
第1の形状のゲート電極を形成する第5の工程と、前記
半導体層に第1の不純物領域を形成する第6の工程と、
前記第1の形状のゲート電極に対してドライエッチング
を行い第2の形状のゲート電極を形成する第7の工程
と、前記第2の形状のゲート電極を構成する第2の導電
膜に対して選択的にドライエッチングを行い第3の形状
のゲート電極を形成する第8の工程と、前記半導体層に
第2の不純物領域を形成する第9の工程とを有する半導
体装置の作製方法によって、前記半導体装置に自己整合
的にGOLD構造を形成することを特徴としている。
【0030】上記本発明において、前記第1の導電膜と
前記第2の導電膜は、それぞれタングステン、タンタ
ル、チタン、モリブデンなどの高融点金属、または、こ
れら金属を成分とする窒化物、または、これら金属を含
む合金などから選ばれた材質を用いる。なお、前記第1
の導電膜と前記第2の導電膜は異なる材質とする。、
【0031】また、上記ドライエッチングには高密度プ
ラズマを用いたドライエッチング法を適用し、プラズマ
発生源の電力と基板側に負のバイアス電圧を発生させる
バイアス電力を独立に制御できるエッチング装置を用い
る。本発明者らの実験結果よりゲート電極端部のテーパ
ー角度は基板側のバイアス電圧に依存することを見いだ
し、ドライエッチング装置のバイアス電力をより大きく
設定することでゲート電極のテーパー角度をより小さく
することができるということがわかった。バイアス電力
を適宜制御することによって、端部に5〜80°のテー
パー角度を有するゲート電極を形成することができ、こ
のゲート電極を不純物領域を形成する際のマスクに用い
る。
【0032】また、本明細書中では便宜上、導電層の側
斜面が水平面となす角度をテーパー角度(テーパー角と
も言う)と呼び、このテーパー角度を有している側斜面
をテーパー形状と呼び、テーパー形状を有している部分
をテーパー部と呼ぶ。
【0033】また、前記第5の工程ではゲート電極の端
部に5〜60°のテーパー角度が形成されるようにドラ
イエッチングを行い、第1の形状のゲート電極を形成し
ている。
【0034】また、前記第7の工程では第5の工程での
ドライエッチング条件よりも小さいバイアス電力の条件
でドライエッチングする。バイアス電力を小さくするこ
とでゲート電極端部のテーパー角度は前記第1の形状の
ゲート電極よりも大きくなる。このため第1の形状のゲ
ート電極よりも幅の細い第2の形状のゲート電極が形成
される。
【0035】前記第8の工程では前記第2の導電膜を選
択的にドライエッチングする。前記第8の工程で第2の
形状のゲート電極を構成する第2の導電膜における端部
のテーパー角度を大きくする。一方、第8の工程では、
第2の形状のゲート電極を構成する第1の導電膜はほと
んどエッチングされないため、第1の導電膜に比べ第2
の導電膜の幅が細くなった第3の形状のゲート電極を形
成する。
【0036】不純物領域を形成するにはイオンドーピン
グ法を用いている。イオンドーピング法の他にイオン注
入法を用いることも可能である。本発明では不純物をド
ーピングする際フォトレジストからなるマスクを用いず
にゲート電極をマスクに用いている。そのために半導体
装置を作製するためのマスク枚数を削減している。n型
の半導体装置を形成するならば、前記第6の工程及び前
記第9の工程においてリンやヒ素などに代表される15
族の不純物元素をドーピングすればよく、p型の半導体
装置を形成するならば、前記第6の工程及び前記第9の
工程においてボロンなどに代表される13族の不純物元
素をドーピングすればよい。
【0037】前記第6の工程では第1の形状のゲート電
極をマスクに用いて不純物元素をドーピングすることで
ゲート絶縁膜を通り抜け、第1の形状の外側に位置する
半導体層に第1の不純物領域が形成される。前記第1の
不純物領域はソース領域あるいはドレイン領域となる。
【0038】前記第9の工程では第3の形状のゲート電
極のうち第2の導電膜をマスクに用いて不純物元素をド
ーピングすることで第2の不純物領域を形成する。前記
第9の工程でのドーピング条件は、第1の不純物領域を
形成した時の条件よりも少ないドーズ量、高い加速電圧
としてドライエッチングを行うことで半導体層には第1
の不純物領域よりも不純物濃度の低い第2の不純物領域
が形成される。また、不純物元素は第3の形状のゲート
電極のうち第1の導電膜及びゲート絶縁膜を通り抜けて
半導体層にドーピングされる。第2の不純物領域のうち
第3の形状のゲート電極の外側にLoff領域が形成さ
れ、第2の導電膜と重ならない第1の導電膜と重なる領
域にLov領域が形成される。
【0039】以上の手段を用いることで、ソース領域、
ドレイン領域、ゲート電極の外側に位置するLDD領域
及びゲート電極と重なるLDD領域を有する半導体層
と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極を有するGOLD構造
の半導体装置を形成する。また、この半導体装置を形成
するまでに要したフォトマスクは島状の半導体層を形成
する為のフォトマスクとゲート電極を形成する為のフォ
トマスクの2枚のみである。そのうちゲート電極を形成
する為のマスクによりゲート電極を形成し、そのゲート
電極を用いて自己整合的に半導体層にソース領域、ドレ
イン領域、Loff領域及びLov領域を形成する。
【0040】上記手段を用いてマスク枚数を削減するこ
とで半導体装置の製造工程数、製造に要する時間を削減
でき、製造コストの削減及び歩留まりの改善が可能とな
る。
【0041】また、上記の処理のほかにもドライエッチ
ングや不純物ドーピングの処理順序及び条件を変えるこ
とで同じマスク枚数にて島状に形成された半導体層とゲ
ート絶縁膜とゲート電極を有する半導体装置にGOLD
構造を形成することができる。以下に上記構成とは他の
例として具体的な製造プロセスを説明する。
【0042】半導体層を形成する第1の工程と、前記半
導体層上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、前記
ゲート絶縁膜上に第1の導電膜を形成する第3の工程
と、前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成する第4
の工程と、前記第2の導電膜及び前記第1の導電膜に対
してドライエッチングを1回または複数回行い第1の形
状のゲート電極を形成する第5の工程と、前記半導体層
に第1の不純物領域を形成する第6の工程と、前記第1
の形状のゲート電極を構成する第2の導電膜に対して選
択的にドライエッチングを行い第2の形状のゲート電極
を形成する第7の工程と、前記半導体層に第2の不純物
領域を形成する第8の工程と、前記第2の形状のゲート
電極を構成する第1の導電膜に対して選択的にドライエ
ッチングを行い第3の形状のゲート電極を形成する第9
の工程とを有する半導体装置の作製方法によって、自己
整合的にGOLD構造を形成することを特徴としてい
る。
【0043】上記本発明において、前記第1の導電膜と
前記第2の導電膜は、それぞれタングステン、タンタ
ル、チタン、モリブデンなどの高融点金属、または、こ
れら金属を成分とする窒化物、または、これら金属を含
む合金などから選ばれた材質を用いる。なお、前記第1
の導電膜と前記第2の導電膜は異なる材質とする。
【0044】ドライエッチングにはプラズマ発生源の電
力と基板側に負のバイアス電圧を発生させるバイアス電
力を独立に制御できるドライエッチング装置、あるいは
平行平板型のRIE装置を用いる。
【0045】また、前記第5の工程ではゲート電極の端
部に5〜60°のテーパー角度が形成されるようにドラ
イエッチングを行い、第1の形状のゲート電極を形成す
る。
【0046】前記第7の工程では第1の形状のゲート電
極のうち、第2の導電膜を選択的にエッチングする。前
記第7の工程では、第5の工程でのドライエッチング条
件よりも小さいバイアス電力の条件で処理する。バイア
ス電力を小さくすることで前記第2の導電膜端部のテー
パー角度は前記第1の形状のゲート電極よりも大きくな
る。第1の導電膜はほとんどエッチングされないため第
1の導電膜よりも第2の導電膜のほうが幅の細い第2の
形状のゲート電極が形成される。
【0047】不純物領域を形成するにはイオンドーピン
グ法を用いている。イオンドーピング法の他にイオン注
入法を用いることも可能である。前記第6の工程では第
1の形状のゲート電極をマスクに用い、ゲート絶縁膜を
通り抜けて不純物元素をドーピングすることで第1の形
状の外側に位置する半導体層に第1の不純物領域を形成
する。前記第1の不純物領域はソース領域あるいはドレ
イン領域となる。
【0048】前記第8の工程では第2の形状のゲート電
極のうち第2の導電膜をマスクに用いて不純物元素をド
ーピングして第2の不純物領域を形成する。前記第8の
工程のドーピング条件は、第1の不純物領域を形成した
時の条件よりも少ないドーズ量、高い加速電圧で行い、
半導体層に第1の不純物領域よりも不純物濃度の低い第
2の不純物領域を形成する。また、不純物元素は第2の
形状のゲート電極のうち第1の導電膜及びゲート絶縁膜
を通り抜けて半導体層にドーピングされる。
【0049】前記第9の工程では前記第1の導電膜を選
択的にドライエッチングする。第1の導電膜において
は、第7の工程によって第2の導電膜と重ならない部分
に非常に小さなテーパー角度が形成されている為、第1
の導電膜は端部からエッチングされ細くなり、第3の形
状のゲート電極を形成する。この時、第1の導電膜と重
なる半導体層には第2の不純物領域が形成されており、
第1の導電膜が細くなることにより第2の不純物領域の
一部は第3の形状のゲート電極の外側に位置するように
なる。前記第2の不純物領域の内、第3の形状のゲート
電極外側に位置する領域はLoff領域となり、第3の形
状のゲート電極と重なる領域はLov領域となる。
【0050】以上の手段を用いても、2枚のフォトマス
ク枚数でソース領域、ドレイン領域、Loff領域及びL
ov領域が形成された半導体層と、ゲート絶縁膜とゲート
電極を有する半導体装置を形成することができる。
【0051】また、本発明は、ゲート電極の形成方法に
特徴があると言える。
【0052】本発明は、絶縁表面上に形成された半導体
層と、該半導体層上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜上
に形成されたゲート電極とを含む半導体装置の作製方法
であって、絶縁表面上に半導体層を形成する第1の工程
と、前記半導体層上に絶縁膜を形成する第2の工程と、
前記絶縁膜上に、第1の導電層と、前記第1の導電層の
端部におけるテーパー角度より大きいテーパー角度を端
部に有する第2の導電層との積層からなるゲート電極を
形成する第3の工程とを含むことを特徴とする半導体装
置の作製方法である。
【0053】また、上記本発明において、図3または図
9に示したように前記半導体層の端部は、テーパー形状
とすることが好ましい。
【0054】また、上記本発明において、前記第1の導
電層の端部は、テーパー形状であることが好ましく、テ
ーパー形状とするため、前記第3の工程は、塩素系ガス
及びフッ素系ガス、若しくは、前記塩素系ガス及び前記
フッ素系ガス及びO2を用いてドライエッチングを行っ
た後、塩素系ガス及びフッ素系ガス及びO2を用いてド
ライエッチングを行うことでテーパー形状を端部に有す
るゲート電極を形成することを特徴としている。
【0055】なお、上記ゲート電極は、前記第1の導電
層の端部におけるテーパー角度(60°以下、好ましく
は5°未満)より大きいテーパー角度(45°〜80
°)を端部に有する第2の導電層としたため、第2の導
電層は、第1の導電層の幅より幅が狭いことを特徴とし
ている。
【0056】なお、前記塩素系ガスは、Cl2、BC
3、SiCl4、CCl4から選ばれたガスである。ま
た、前記フッ素系ガスは、CF4、SF6、NF3から選
ばれたガスである。
【0057】また、上記方法により得られるテーパー形
状を有するゲート電極を備えた半導体装置も本発明の特
徴の一つである。テーパー角度の異なる第1の導電層と
第2の導電層からなるゲート電極を形成して不純物元素
のドーピングを行えば自己整合的にGOLD構造のTF
Tを得ることができる。
【0058】その構成は、絶縁表面上に形成された半導
体層と、該半導体層上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜
上に形成されたゲート電極とを含む半導体装置であっ
て、前記ゲート電極は、第1の導電層を下層とし、前記
第1の導電層の端部におけるテーパー角度より大きいテ
ーパー角を端部に有する第2の導電層を上層とする積層
構造を有し、前記半導体層は、絶縁膜を間に挟んで前記
第2の導電層と重なるチャネル形成領域と、絶縁膜を間
に挟んで前記第1の導電層と重なるLDD領域と、ソー
ス領域及びドレイン領域とを有していることを特徴とす
る半導体装置である。
【0059】上記構成において、図3または図9に示し
たように前記半導体層の端部はテーパー形状であること
を特徴としている。
【0060】また、上記構成において、図3または図9
に示したように前記半導体層の端部は、前記ゲート電極
と前記半導体層との間に設けられた絶縁膜に覆われてい
ることを特徴としている。また、図3または図9に示し
たように前記絶縁膜のうち、ゲート電極近傍は、テーパ
ー形状を有していることを特徴としている。
【0061】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について本発
明者らはいくつかの実験を行った。図1〜4を用いて以
下に説明する。ここでは、窒化タンタルを下層とし、タ
ングステンを上層としたゲート電極構造を例に説明する
が、このゲート構造に限定されず、タングステン、タン
タル、チタン、モリブデン、銀、銅等から選ばれた元
素、あるいは前記元素を成分とする窒化物、あるいは前
記元素を組み合わせた合金を適宜選択して積層すればよ
い。
【0062】本発明では、エッチング装置にICP(In
ductively Coupled Plasma)プラズマ発生源を有する
装置(以下、ICP方式ドライエッチング装置とも呼
ぶ)を用いた。ICP方式ドライエッチング装置の特徴
はプラズマ発生源であるICP電力と基板側に負のバイ
アス電圧を発生させるバイアス電力をそれぞれ独立に制
御できる点である。
【0063】(実験1)まず、上記ICP方式ドライエ
ッチング装置を用いてタングステン(W)膜及び窒化タ
ンタル(TaN)膜をエッチングした場合の諸特性につ
いて説明する。
【0064】ICP方式ドライエッチング装置を用いた
場合、そのエッチングで重要となるパラメーターにIC
P電力、バイアス電力、エッチングチャンバー圧力及び
使用ガスとその流量がある。これらパラメーターの条件
を振り分けてW膜及びTaN膜のエッチングレートを測
定した。表1及び図1にその結果を示す。
【0065】
【表1】
【0066】なお、エッチングレート測定に使用したサ
ンプル構造はコーニング社製#1737基板上にスパッ
タリングにてW膜を400nmあるいはTaN膜を30
0nm成膜し、フォトレジストなどによる適当な形状の
マスクを用いて適当な時間にてW膜あるいはTaN膜を
ハーフエッチングする。その後、W膜あるいはTaN膜
のエッチング量を段差測定器にて測定し、そのときのエ
ッチング時間からエッチングレートを算出した。結果を
表1及び図1に示す。
【0067】表1では、ICP電力を500Wとし、チ
ャンバー圧力を1.0Paで固定し、バイアス電力及び
使用ガスの条件を振り分けてエッチングレートを評価し
ている。
【0068】表1及び図1(A)はW膜のエッチングレ
ートのバイアス電力及び使用ガスの依存性を示すデータ
である。バイアス電力の増加と使用ガスに酸素(O2
を添加させることでW膜のエッチングレートが増加して
いることがわかる。
【0069】一方、表1及び図1(B)はTaN膜のエ
ッチングレートのバイアス電力及び使用ガスの依存性を
示すデータである。上記W膜のエッチングレートと同様
にバイアス電力の増加に伴いTaN膜のエッチングレー
トは増加するが、使用ガスに酸素を添加することでエッ
チングレートは減少していることがわかる。
【0070】表1のデータをもとにTaN膜に対するW
膜の選択比(W膜エッチングレートとTaN膜エッチン
グレートの比)を求めると、表1及び図1(C)に示し
たように使用ガスに酸素が添加されていない状態では1
未満であった選択比がエッチングガスに酸素を添加する
ことで最大13.695まで増加することがわかった。
【0071】(実験2)この結果を検証するために、本発
明者らはガラス基板上にTaN膜を成膜しさらにその上
にW膜を成膜して積層構造としたサンプルを表1に示す
条件の中から選出し、実際にエッチングを行った。エッ
チング条件及び結果の光学顕微鏡写真を図2に示す。
【0072】図2は、コーニング社製#1737ガラス
基板にシリコンを主成分とする絶縁膜を成膜し、その上
に熱またはレーザーにより結晶化されたシリコン201
が島状の半導体層として55nmの厚さで形成されてい
る。なお、前記絶縁膜層はガラス基板からの不純物の放
出を防ぐために形成されたもので絶縁性を有するもので
あれば膜質及び膜厚は問わない。
【0073】前記絶縁膜上の前記島状半導体層を覆うよ
うにしてゲート絶縁膜が形成されている。
【0074】前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜となる
TaN膜を30nmの厚さで形成し、さらに前記第1の
導電膜上に第2の導電膜となるW膜を370nmの厚さ
で形成して、フォトレジストによりゲート電極及びゲー
ト配線のマスク202を形成した。
【0075】表1において条件7(ICP電力を500
W、バイアス電力を150W、チャンバー圧力を1.0
Paとする。ガスはCl2、CF4及びO2を使用する。
ガスの流量はそれぞれCl2を25sccm、CF4を2
5sccm、O2を10sccmである。)を用いて第
2の導電膜を選択的にエッチングしたのが図2(A)で
ある。
【0076】また、図2(B)は条件7によりW膜を選
択的にエッチングした基板を続けて表1の条件1(IC
P電力を500W、バイアス電力を20W、チャンバー
圧力を1.0Paとし、ガスはCl2、CF4を使用す
る。ガスの流量はCl2を30sccm、CF4を30s
ccmである。)を用いてW膜及びTaN膜をエッチン
グした後のゲート電極の写真である。
【0077】図2(A)では、W膜がテーパー角度26
°のテーパー形状を有し、その端部203がレジストマ
スクの外側に700〜800nm程度はみ出でており、
さらにその外側にはTaN膜204がエッチングされず
にゲート絶縁膜上に残っているのがわかる。
【0078】図2(B)は、TaN膜及びW膜を同時に
エッチングしており、テーパー形状のW膜の外側に残っ
ていたTaN膜は完全にエッチングされている。
【0079】表1で求められたW膜とTa膜の選択比を
元に実験2を行ったが、実際にTaN膜とW膜の積層構
造を有するサンプルでも選択的にエッチングができるこ
とが確認できた。また、実験1、及び実験2でW膜のエ
ッチング後の形状からW膜のテーパー角度とバイアス電
力に相関関係があることがわかった。
【0080】(実験3)次に、W膜のエッチングによるテ
ーパー角度を測定した。コーニング社製#1737ガラ
ス基板にシリコンを主成分とする絶縁膜を成膜し、その
上にW膜を400nm成膜し、次にフォトレジストから
なる3.5μmラインのマスクをパターニングした。こ
の時、フォトレジスト端部には60°のテーパー角度が
形成されている。
【0081】なお、前記絶縁膜はW膜のエッチング中に
ガラス基板からの不純物放出を防ぐために設けられたも
のでW膜のエッチング条件に対して選択性があるものな
らば種類や膜厚は問わない。上記サンプルをバイアス電
力及び使用ガスを振り分けてエッチングし、断面形状を
SEM(Scanning Electron Microscopy)にて観察しテ
ーパー角度を計測した。
【0082】表1及び図1(D)に結果を示す。バイア
ス電力が50〜250Wの間で増加するとW膜のテーパ
ー角度は37〜18°まで緩やかに小さくなるがバイア
ス電力が20Wの時はテーパー角度70〜80°となり
垂直に近い形状となる。
【0083】本発明は、ゲート電極を第1の導電膜から
なるゲート電極及び該ゲート電極の上に形成された第2
の導電膜からなるゲート電極の2層構造とし、ドライエ
ッチングにおける使用ガスを制御することで第2の導電
膜からなるゲート電極を選択的にエッチングすること、
及びドライエッチングにおいて基板側に負のバイアス電
圧を発生させるバイアス電力を制御することでゲート電
極の端部のテーパー角度を制御を特徴とする半導体装置
の製造方法であり、ゲート電極の形状を自在に加工し、
ドーピング時のマスクに使うことで自己整合的にソース
領域、ドレイン領域、Loff領域及びLov領域を有する
LDD領域に不純物をドーピングし、ソース領域、ドレ
イン領域、Loff領域及びLov領域を形成することを特
徴とする半導体装置の製造方法である。
【0084】(実施の形態)つぎに、ゲート電極の一方の
端部を示す断面図である図3を用いて前記実験1、実験
2及び実験3の結果を利用して実際にゲート電極をマス
クとしたドーピングにより自己整合的に半導体層にソー
ス領域、ドレイン領域、Lov領域及びLof f領域を形成
する方法を詳しく説明する。
【0085】まず、以下のようなサンプルを用意する。
ガラス基板301上にガラス基板からの不純物の拡散を
防ぐためにシリコンを主成分とする絶縁膜202を形成
する。次に島状に形成された半導体層303とそれを覆
うように形成された第1の形状のゲート絶縁膜304A
からなるサンプルを用意する。
【0086】前記サンプルに第1の導電膜となるTaN
膜を30nmの膜厚で成膜し、前記第1の導電膜上に第
2の導電膜となるW膜を370nmの膜厚でスパッタに
て成膜する。前記島状の半導体層とチャネル領域で重な
るようにフォトレジストにてマスクを形成する。
【0087】第1のドライエッチングを行う。(図3
(A))エッチング条件はICP電力を500W、バイ
アス電力を150W、チャンバー圧力を1.0Paと
し、ガスはCl2、CF4、O2を使用する。ガス流量は
それぞれCl2を25sccm、CF4を25sccm、
2を10sccmとする。このエッチング条件は図1
に示した7の条件であり、W膜にテーパー角度26°の
テーパー形状を形成することができ、TaN膜に対する
W膜の選択比は約2.5である。ここでは、この条件を
用いてW膜を選択的にドライエッチングする。なお、エ
ッチングではプラズマの発光強度をモニタリングし、W
膜のエッチング終了点を検出する。
【0088】終了点検出後、エッチング残渣などが発生
しないようにオーバーエッチングを行うことが望ましい
が、長時間のオーバーエッチングによりTaN膜が過剰
にエッチングされてしまうのを防ぐため、ここでは10
%のオーバーエッチングを行った。
【0089】上記第1のドライエッチングにより、第2
の導電膜であるW膜は26°のテーパー角度を有する第
1の形状のゲート電極(第2の導電層)306Aとな
り、第1の導電膜であるTaN膜はオーバーエッチング
により13〜14nmエッチングされるが基板に対して
全面に残っている状態となり、第1の導電膜305Aと
なる。
【0090】また、上記第1のドライエッチングはエッ
チングガスにCl2、BCl3、SiCl4、CCl4など
の塩素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガ
ス及びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分と
する混合ガスを用いても良い。
【0091】このとき、ゲート絶縁膜304Aは、Ta
N膜がストッパー層の役割をするためエッチングされな
い。
【0092】続けてフォトレジストを除去せず、第2の
ドライエッチングを行う。エッチング条件はICP電力
を500W、バイアス電力を20W、チャンバー圧力を
1.0Paとし、ガスはCl2及びCF4を使用した。ガ
ス流量はそれぞれCl2を30sccm、CF4を30s
ccmとした。これは表1に示した1の条件であり、W
膜及びTaN膜はほぼ同じエッチングレートでエッチン
グされ、第2の形状のゲート電極305B、306Bと
なる。
【0093】また、第2のドライエッチングの際、Ta
N膜のオーバーエッチング時に第1の形状のゲート絶縁
膜は13.8〜25.8nm程度エッチングされ、第2
の形状のゲート絶縁膜304Bとなる。
【0094】また、第2のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0095】次に、フォトレジストを除去せず、第1の
ドーピングを行い、半導体層303にソース領域及びド
レイン領域を形成する。ここではn型半導体層を形成す
るためリンをドーズ量1.5×1015 atoms/cm2、加速
電圧80kVでドーピングした。リンがドーピングされ
た半導体層にはn型のソース領域及びドレイン領域30
8が形成される。(図3(B))
【0096】次に、フォトレジストを除去せず、第3の
ドライエッチングを行う。(図3(C))フォトレジス
ト307Aは第2のドライエッチングにより第2の形状
のフォトレジスト307Bとなっている。第3のドライ
エッチングのエッチング条件はICP電力を500W、
バイアス電力を20W、チャンバー圧力を1.0Paと
した。ガスはCl2及びCF4を使用した。ガス流量はそ
れぞれCl2を30sccm、CF4を30sccmとし
た。
【0097】この第3のドライエッチングによりW膜及
びTaN膜は共にエッチングされる。上記第1及び第2
のドライエッチングにより形成されたゲート電極のテー
パー部は第3のドライエッチングにより、より大きな角
度となってゲート電極の幅は細くなり、第3の形状のゲ
ート電極305C、306Cが形成される。
【0098】この第3のドライエッチングの際、第2の
形状のゲート電極305Bと重ならない第2の形状のゲ
ート絶縁膜304Bは若干エッチングされる。また第2
の形状のゲート電極がエッチングされて、第3の形状の
ゲート電極へと幅が細くなるにしたがいプラズマに曝さ
れるゲート絶縁膜も徐々にエッチングされ、テーパー形
状を有する第3の形状のゲート絶縁膜304Cが形成さ
れる。ここでは、第3のドライエッチングを行うことで
約60nmのゲート絶縁膜がエッチングされる。
【0099】また、第3のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いることができる。
【0100】なお、第3のドライエッチングの際、W膜
及びTaN膜のエッチングするガスにSF6を用いる
と、ゲート絶縁膜に対して高い選択比を得ることができ
るため好ましい。
【0101】第3のドライエッチングで使用するガスに
SF6を用いる場合、例えば、ICP電力を500W、
バイアス電力を10W、チャンバー圧力を1.3Paと
して、Cl2及びSF6をエッチングガスに用い、ガス流
量をそれぞれCl2を20sccm、SF6を40scc
mとする。このときW膜のエッチングレートは129.
5nm/min、またゲート絶縁膜のエッチングレート
は14.0nm/minとなり、ゲート絶縁膜に対する
W膜の選択比は9.61となる。この条件にて前記第3
のドライエッチングを行うと、ゲート絶縁膜は5nm程
度しかエッチングされない。
【0102】また、Cl2及びSF6、あるいはCl2
SF6及びO2を用い、上記条件以外の条件にてW膜、S
iO2膜、TaN膜のエッチングレートを評価する実験
を行った。その実験結果を表2に示す。
【0103】
【表2】
【0104】第3のドライエッチングで使用するガス
に、Cl2及びSF6、あるいはCl2、SF6及びO2
用いる場合は、表2の条件を適宜選択して使用すればよ
い。
【0105】次いで、フォトレジストを除去せず、第4
のドライエッチングを行う。(図3(D))なお、フォ
トレジスト307Bは第2のドライエッチングにより形
状は変化し第3の形状307Cを有している。第4のド
ライエッチングのエッチング条件はICP電力を500
W、バイアス電力を20W、チャンバー圧力を1.0P
aとし、使用ガスはCl2、CF4、O2とした。ガス流
量はそれぞれCl2を25sccm、CF4を25scc
m、O2を10sccmとした。
【0106】この第4のドライエッチングにより、バイ
アス電力を20Wとすることで第3の形状のゲート電極
(W膜)の端部にさらに大きな70°のテーパー角度を
形成する。ゲート電極のW膜の幅をさらに細くし第4の
形状のゲート電極306Dを形成する。第4のドライエ
ッチングによりゲート電極305Dに比べ幅の細いゲー
ト電極306Dを有する第4の形状のゲート電極が形成
される。
【0107】また、この第4のドライエッチングによ
り、第3の形状のゲート電極のW膜を選択的にエッチン
グすることにより第4の形状のゲート電極のTaN膜の
端部が露出する。第4のドライエッチングのエッチング
ガスにO2を添加したためにゲート電極の下層に設けら
れているTaN膜のエッチングレートは、表1より2
0.67nm/minであり、124.62nm/min
のエッチングレートを有するW膜に比べて遅いため、ほ
とんどエッチングされない。
【0108】従って、第4のドライエッチングにより、
第4の形状のゲート電極の下層に設けられているTaN
膜は、第3の形状のゲート電極の幅と同じ幅を有し、そ
の端部にテーパー形状を有する第4の形状のゲート電極
305Dが形成される。
【0109】また、第4のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0110】なお、第4のドライエッチングの際、第3
の形状のゲート電極305Cと重ならない第3の形状の
ゲート絶縁膜304Cは、若干エッチングされて第4の
形状のゲート絶縁膜304Dが形成される。
【0111】第3及び第4のドライエッチングにより第
4の形状のゲート電極305Dと重ならないゲート絶縁
膜は57〜73nm程度エッチングされ、第1〜第4の
ドライエッチングによりゲート絶縁膜は最大88nm程
度エッチングされる。
【0112】ただし、第2、第3及び第4のエッチン
グ、特に第3のエッチングにおいてエッチングガスにS
6を用いた場合、ゲート絶縁膜は最大20nm程度し
かエッチングされない。
【0113】以上、第1、第2、第3及び第4のドライ
エッチングにより、ゲート電極305Dはゲート電極3
06Dよりもチャネル長方向に長い形状、即ち大きい幅
を有し、第4の形状のゲート絶縁膜304Dは前記ゲー
ト電極(TaN膜)と重なる領域で第1の厚さを有する
第1のゲート絶縁膜309と、前記第1ゲート電極の外
側に第2の厚さを有する第2のゲート絶縁膜310と、
前記第1の領域と前記第2の領域の間に第1の厚さから
第2の厚さへ変化する第3のゲート絶縁膜311と、便
宜上、前記第1のゲート絶縁膜309の内、前記第4の
形状のゲート電極306Dと重なる第4のゲート絶縁膜
312を有する形状となり、前記第4のゲート絶縁膜を
含む第1のゲート絶縁膜が最も厚く、第2のゲート絶縁
膜が最も薄くなっていることを特徴とするゲート絶縁膜
及びゲート電極が形成された。
【0114】なお、前記第1、第2、第3及び第4のド
ライエッチングにおいて、第1及び第2のドライエッチ
ングは同一チャンバーで条件を変更することにより連続
的に処理すればよく、第3及び第4のドライエッチング
についても同一チャンバーで条件を変更することにより
連続的に処理すればよい。
【0115】上記第4のドライエッチングが終了したら
第4のドライエッチングにより変形し第4の形状となっ
たマスク307Dを除去する。ここでは、RIE方式の
ドライエッチング装置を用いてO2ガスプラズマにより
マスク307Dを除去した。
【0116】次に第4の形状のゲート電極をマスクに用
いて第2のドーピングを行い半導体層303に自己整合
的にLDD領域となるn型半導体層を形成する。(図3
(E))ここでも便宜上、前記第1〜第4のゲート絶縁
膜における4つの領域に対応して、半導体層303にも
領域を指定する。
【0117】第1のゲート絶縁膜の領域と重なる半導体
層を第1の半導体層313とし、第3のゲート絶縁膜の
領域と重なる半導体層を第3の半導体層314とし、第
4のゲート絶縁膜の領域と重なる半導体層を第4の半導
体層315とする。ここで第4の半導体層315はチャ
ネル領域となり、半導体素子がonの時に電流が流れる
領域である。
【0118】ただしソース領域あるいはドレイン領域3
08は第2のゲート絶縁膜に一致するので第2の半導体
層308としてそのまま用いる。
【0119】この時、ゲート電極305D及び第1のゲ
ート絶縁膜309を通って不純物が第1の半導体層31
3にドーピングされるようにすることが重要である。
【0120】ドーパントにリンを用いて、ドーピング条
件をドーズ量3.5×1012 atoms/cm2、加速電圧を9
0kVとすることで第1の半導体層313及び第3の半
導体層314に第1のドーピングで形成したソース領域
あるいはドレイン領域308よりも不純物濃度が低いn
型のLDD領域を形成する。
【0121】前記LDD領域において第1の半導体層3
13はゲート絶縁膜309を挟んでゲート電極305D
と重なっているためLov領域となる。
【0122】第2のドーピングにより半導体層313か
ら315及び308はそれぞれ不純物濃度の異なる半導
体層となり、その不純物濃度はソース領域及びドレイン
領域308における値が1番高く、チャネル領域315
における値が1番低く、Lof f領域314における値に
比べLov領域313における値の方が低いことを特徴と
する。
【0123】Loff領域に比べLov領域の不純物濃度が
低くなるのは、Loff領域314及びLov領域313そ
れぞれの上層に位置する膜及びそれらの膜厚差が異なる
からである。半導体層上に形成された膜を突き抜けて半
導体層に不純物をドーピングする場合、半導体層上の膜
厚や膜質が異なると半導体層に到達する不純物量が異な
り、半導体層の不純物濃度が異なってくる。
【0124】Loff領域314の上層には、前記第1の
厚さから第2の厚さへと変化している第3のゲート絶縁
膜311が形成されている。
【0125】一方、Lov領域313の上層には前記第1
の厚さを有する第1のゲート絶縁膜309が形成されて
おり、前記第1のゲート絶縁膜上には第4の形状のゲー
ト電極305Dが形成されている。
【0126】この為、不純物元素のドーピングを行った
時、Loff領域に比べLov領域の不純物の到達量は少な
くなり、Loff領域に比べLov領域の不純物濃度が低く
なる。
【0127】上記本実施の形態ではゲート電極を2層と
し、ゲート電極(W膜)の端部に26〜70°のテーパ
ー形状を形成すること、及びゲート電極(TaN膜)に
対して選択的にゲート電極(W膜)をエッチングするこ
とを特徴としてゲート電極を自在に加工した。そして前
記ゲート電極をマスクに用いて不純物をドーピングする
ことで、自己整合的に島状の半導体層にソース領域、ド
レイン領域、Lov領域及びLoff領域を形成し、GOL
D構造のn型の半導体装置を形成することができた。
【0128】また、上記本実施の形態でゲート電極をマ
スクに用いて自己整合的にLoff領域及びLov領域を有
するLDD領域を形成したが、実際に半導体装置を作製
する際にはそれらのチャネル長方向の長さ(以降簡単に
LDD長、Loff長及びLov長と呼ぶ)が半導体装置の
特性に影響してくる。そして、その半導体装置の使用目
的により前記LDD長、Loff長及びLov長の最適な長
さは異なる。製造プロセスごとに前記LDD長、Loff
長及びLov長の長さを制御できることが要求される。
【0129】ここで再び図3を用いてLDD領域、L
off領域及びLov領域が形成される仕組みを説明する。
【0130】図3(B)より、LDD長は第2のドライ
エッチングにより形成された第2の形状を有するゲート
電極305B及び306Bのレジストの外側に位置する
テーパー部のチャネル長方向成分の長さに一致し、図3
(C)より、Loff長は第3のドライエッチングにより
ゲート電極305Bがチャネル長方向にエッチングされ
た長さに一致し、また図3(C)より、Lov長は第4の
ドライエッチングによりゲート電極306Bのみが選択
的にエッチングされ、チャネル長方向にエッチングされ
た長さに一致する。
【0131】つまりLDD長を制御するには第1及び第
2のドライエッチングにより得られるゲート電極のテー
パー部の角度を制御すればよく、Loff長を制御するに
は第3のドライエッチングによるゲート電極(TaN
膜)のエッチング量すなわちエッチング時間を制御すれ
ばよく、Lov長を制御するには第4のドライエッチング
によるゲート電極(W膜)のエッチング量すなわちエッ
チング時間を制御すればよい。
【0132】そこで第1及び第2のドライエッチングに
より得られるゲート電極のテーパー角度を26°とし
て、第3及び第4のドライエッチングにおけるエッチン
グ時間を振り分けた場合のLoff長及びLov長を測定
し、表3にまとめた。
【0133】
【表3】
【0134】なお、ここでの第1の導電膜からなるゲー
ト電極及び第2の導電膜からなるゲート電極の膜厚の合
計は400nmで、LDD領域長は820nm程度とな
るが、実際には第3及び第4のドライエッチングによる
レジストマスクのチャネル長方向へのエッチングによっ
て、さらに100nm程度長くなる。
【0135】第3及び第4のエッチング時間を合計80
secとして3条件にてLoff長及びLov長の評価を行
ったところ第3のエッチング時間を増加し第4のエッチ
ング時間を減少させることで、Loff長は長くなり、L
ov長が短くなることが確認できた。Loff長及びLov
はLDD長を最大とし、第3及び第4のドライエッチン
グによりそれらの長さを自在に制御できることを見出し
た。
【0136】(実施例) [実施例1]本実施例では本発明の技術を用いて5枚のマ
スク枚数にてn型及びp型半導体層を有し、TFTを作
製し、反射型の液晶ディスプレイを製造する工程を詳し
く説明する。
【0137】本実施例ではバリウムホウケイ酸ガラスや
アルミノホウケイ酸ガラスに属するコーニング社の#1
737ガラス基板501を用いた。他にも石英基板やシ
リコンウェハー、あるいは耐熱性のあるプラスチック基
板を用いても良い。
【0138】基板501のTFTを作製する面に下地膜
502を成膜する。これは基板501からの不純物の拡
散を防ぐもので、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜や酸
化窒化シリコン膜などシリコンを主成分とした絶縁性を
有する膜であれば良い。プラズマCVDもしくはスパッ
タ法にてこれら絶縁膜から1種もしくは2種類以上を選
択し、必要に応じて積層して成膜すれば良い。本実施例
では下地膜は2層構造とした。
【0139】1層目の絶縁膜502aをプラズマCVD
法によりにより、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガ
スとして成膜される酸化窒化シリコン膜を10〜200
nm(好ましくは50〜100nm)形成する。本実施
例では1層目の下地膜502aを酸化窒化シリコン膜
(組成比Si=32%,O=27%,N=24%,H=
17%)とし、50nm成膜した。
【0140】次に、2層目の下地膜502bを成膜す
る。プラズマCVD法によりSiH4及びN2Oを反応ガ
スとして成膜される酸化窒化シリコン膜502bを50
〜200nm(好ましくは100から150nm)の厚
さに積層形成する。本実施例では膜厚100nmの酸化
窒化シリコン膜502b(組成比Si=32%、O=5
9%、N=7%,H=2%)を形成した。
【0141】続けて、下地膜502上に半導体層503
〜507を成膜する。半導体層503〜507はプラズ
マCVD法、スパッタ法など公知の手段により成膜した
後レーザー結晶化や熱結晶化など公知の結晶化法を用い
ることにより非晶質層を結晶化し、パターニング工程を
経て島状の半導体層を形成する。半導体層は25〜80
nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。
このとき半導体の材料にはシリコンやシリコンゲルマニ
ウムなどの合金などで形成されるのが良い。
【0142】本実施例では、プラズマCVD法により非
晶質シリコン膜を55nm成膜した後、ニッケルを含む
溶液を非晶質シリコン膜上に保持させた。この非晶質シ
リコン膜を500℃に加熱した炉にて1時間熱処理し脱
水素化を行い、その後炉の温度を上昇し、550℃にて
4時間熱結晶化を行う。さらに結晶化を促すためレーザ
ーアニール処理を行って結晶質シリコン膜を形成した。
【0143】また、非晶質シリコン膜を形成する際、1
層目の下地膜502aと2層目の下地膜502bと半導
体層503〜507の界面に不純物などによる汚染を防
ぐために下地膜502bと同一チャンバーまたは真空排
気された予備室を経由して別のチャンバーにて大気に曝
すことなく連続で成膜することが望ましい。
【0144】この結晶質シリコン膜をフォトリソグラフ
ィーにより必要な部分をマスクし、ドライエッチングに
て島状の半導体層503〜507を形成した。ドライエ
ッチングにはCF4をはじめとするフッ素系ガス及びO2
をプロセスガスに用いることでフォトレジストと一緒に
結晶質シリコン膜をエッチングすることで結晶質シリコ
ン膜からなる半導体層の端部がテーパー形状となり、そ
の後のゲート絶縁膜及び層間絶縁膜の成膜におけるカバ
レッジが良好になる。本実施例ではRIE装置を用い、
エッチングチャンバー圧力13.3Pa、RF電力50
0Wとし、プロセスガスにO2=45sccm、CF4
50sccm流入することで結晶質シリコン膜をエッチ
ングし、端部にテーパー角度22〜38°のテーパー形
状有する結晶質シリコン膜からなる半導体層503〜5
07を形成した。
【0145】半導体層503〜507においてはTFT
の閾値制御のため、チャネル領域に微量な不純物元素
(ボロンなど15族原子またはリンなどの15族原子)
を添加しても良い。本実施例では半導体層503〜50
7の全面にボロンをドーズ量5×1013atoms/cm2、加
速電圧を30kVの条件でドーピングを行った。
【0146】ゲート絶縁膜508は半導体層503〜5
07を覆うようにして絶縁膜上に形成される。ゲート絶
縁膜508はプラズマCVD法またはスパッタ法など公
知の方法を用いて、40〜150nmの厚さで形成す
る。ゲート絶縁膜の材料にはシリコンを主体とした酸化
膜及び窒化膜、またはタンタルやアルミなど金属の酸化
膜を用いる。本実施例では、プラズマCVD法により1
15nmの厚さの酸化窒化シリコン膜(組成比Si=3
2%、O=59%,N=7%,H=2%)で形成した。
また、本実施例においてはゲート絶縁膜508を単層に
て形成したがシリコンを主体とした絶縁膜またはタンタ
ルやアルミなど金属の酸化膜などから選ばれた材質を2
層以上積層した構造としても良い。
【0147】また、酸化シリコン膜を用いる場合、プラ
ズマCVD法によりTEOS(Tetraethyl Orthosilica
te)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度3
00〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力
密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成させるこ
とができる。このようにして作製される酸化シリコン膜
は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート
絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0148】次に、ゲート絶縁膜508上に第1の導電
膜509と、第2の導電膜510を形成する。各導電膜
には低抵抗率かつ耐熱性を有する材質であることが好ま
しく、タングステン、タンタル、チタン、モリブデン、
銀、銅等から選ばれた元素あるいは前記元素を成分とす
る窒化物、あるいは前記元素を組み合わせた合金から形
成する。
【0149】前記第1の導電膜509及び第2の導電膜
510は、後の工程によりゲート電極及びゲート配線と
して機能する。本発明はゲート電極を2層にすることを
特徴としており、下層の第1の導電膜509からなるゲ
ート電極は20〜100nmの膜厚を有し、上層の第2
の導電膜510からなるゲート電極は100〜400n
mの膜厚を有しているゲート電極である。
【0150】本実施例では、第1の導電膜にTaNを選
び、スパッタ法にて30nm成膜した。第2の導電膜5
10は第1の導電膜509を成膜した装置と同じ装置に
て成膜されることが望ましく、一つの成膜チャンバー内
に複数のターゲットを有している装置、あるいは複数の
成膜チャンバーを有している装置で連続的に成膜するこ
とが望ましい。同一装置にて大気に曝されることなく連
続で成膜されることにより第1の導電膜と第2の導電膜
との界面に不純物による汚染が生じないようにするため
である。
【0151】第2の導電膜510にはタングステン
(W)を選び、同様にスパッタ法にて370nm成膜し
た。タングステンはプラズマCVD法により成膜するこ
ともできる。ただしゲート電極として使用するにはW膜
の抵抗率を20μΩcm以下にすることが望ましい。本
実施例では純度99.9999%または99.99%の
タングステンターゲットを使いさらに成膜時に気相中か
らの不純物の混入がないように十分配慮して成膜したこ
とにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することがで
きた。
【0152】次に、フォトリソグラフィーによるレジス
トマスクを用いて前記第1の導電膜及び第2の導電膜を
ドライエッチングしてゲート電極及びゲート配線を形成
する。第2の導電膜上にレジストマスク511〜517
を形成する。
【0153】本実施例において、ゲート電極のドライエ
ッチングにはICP(InductivelyCoupled Plasma)方
式のプラズマ発生源を搭載するドライエッチング装置を
用いた。ここでは、図3と図5、図6を対応させながら
説明する。図3には各ドライエッチング後のゲート電極
305、ゲート電極306、及びゲート絶縁膜304、
フォトレジスト307を詳細に示す。第1のドライエッ
チング工程では前記第2の導電膜306Aを選択的にエ
ッチングし、第1の形状を有するゲート電極305A及
びゲート配線、ゲート電極306A及びゲート配線を形
成する。ここで図3にはゲート電極のみを図示し、ゲー
ト配線に関しては図示しない。
【0154】本実施例では、ドライエッチング条件をI
CP電力を500W、バイアス電力を150W、エッチ
ングチャンバー圧力を1.0Paとし、プロセスガスに
Cl 2、CF4及びO2を用いた。ガス流量はそれぞれC
2を25sccm、CF4を25sccm、O2を10
sccmとした。
【0155】また、ここでは、第2の導電膜であるタン
グステンを選択的にエッチングし、その端部にはテーパ
ー角度約23°のテーパー形状を形成する。プロセスガ
スにO2が入っていることでタングステンのエッチング
レートが上昇しTaN膜のエッチングレートが減少する
ためゲート電極(W膜)が選択的にエッチングされ、バ
イアス電力を150Wに設定することでテーパー角度の
小さいゲート電極が形成される結果となる。
【0156】また、第1のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0157】ゲート電極305Aはゲート電極306A
のオーバーエッチングにより13〜14nm程度エッチ
ングされるだけで基板全面に残っているためその下層に
位置するゲート絶縁膜はエッチングされずに304Aに
示した形状を有している。
【0158】続けて第2のドライエッチング工程を行
う。フォトレジストによるマスクは第1のエッチングに
より第1の形状307Aとなっている。このフォトレジ
スト307Aは除去しないでそのまま用いる。また、エ
ッチングにおいては条件を切り替えて同じ装置、同じチ
ャンバーにて処理を行えば良い。
【0159】ドライエッチングにおけるプロセスガス及
びプロセス条件の変更により前記ゲート電極(TaN
膜)及びゲート電極(W膜)を同時にエッチングし、第
2の形状を有するゲート電極305B及びゲート電極3
06Bを形成する。本実施例ではICP電力を500
W、バイアス電力を20W、エッチングチャンバー圧力
を1.0Paとし、プロセスガスにCl2及びCF4を用
いた。ガス流量はそれぞれCl2を30sccm、CF4
を30sccmとした。
【0160】バイアス電力を第1のドライエッチング工
程よりも小さくすることでゲート電極端部のテーパー角
度が大きくなり、ゲート電極の幅は細くなる。さらにプ
ロセスガスにおいてO2が含まれていない条件であるこ
とからタングステンおよびTaN膜は同時にエッチング
され、第2の形状を有するゲート電極305B及びゲー
ト電極306Bが形成する。このときゲート絶縁膜30
4Aは第2のドライエッチング時に13.8〜25.8
nm程度エッチングされ、第2の形状のゲート絶縁膜3
04Bとなっている。
【0161】また、第2のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0162】第2の形状のゲート電極においてテーパー
部とゲート絶縁膜を挟んで重なる半導体層は後の第3の
ドーピングを行うことによりLDD領域となる。本実施
例ではゲート電極の膜厚が400nmでテーパー角度が
約26°であるので、LDD領域の長さは820nmと
レジストマスクのチャネル長方向へのエッチング量約1
00nmを合わせた長さとなる。
【0163】第2のドライエッチングによりレジストマ
スクは第2の形状307Bとなっている。このレジスト
マスク307Bを除去せずに続く第2のドーピング工程
を行い、n型半導体層を形成する。第2の形状のゲート
電極をマスクにソース領域あるいはドレイン領域にn型
を付与する不純物元素(リンやヒ素に代表されるような
15族の元素)をドーピングする。
【0164】本実施例ではリンをドーズ量1.5×10
15atoms/cm2、加速電圧を80kVとしてドーピングす
ることで自己整合的にソース領域あるいはドレイン領域
208〜211に1×1020〜1×1021atoms/cm3
不純物領域を形成した。(図3(A))
【0165】なお、図3(A)が図5(B)と対応して
おり、第2の形状を有するゲート電極305Bが518
〜524に対応し、ゲート電極306Bが525〜53
1に対応している。ただし、521、524、528、
531はゲート電極ではない。また、ソース領域あるい
はドレイン領域208〜211は、532〜536に対
応している。ただし、536はソース領域、ドレイン領
域ではない。
【0166】次にレジストマスクを除去せずに第3のド
ライエッチング工程を行う。第3のドライエッチング工
程では前記第2の形状のゲート電極305B及びゲート
電極306Bの両方をエッチングして、さらに第2の形
状ではテーパー角度26°程度あったテーパー部をより
大きな角度になるようにエッチングして第3の形状のゲ
ート電極305C及びゲート電極306Cを形成する。
【0167】ゲート絶縁膜を挟んで第3の形状のゲート
電極305Cと重ならない第2の形状のゲート電極30
5Bと重なる半導体層314は後の第3のドーピング工
程によりLoff領域となる。第3のドライエッチング時
間によって前記ゲート電極305Cのチャネル長方向へ
のエッチング量を制御し、Loff領域の長さを制御す
る。
【0168】エッチング装置は再びICP方式ドライエ
ッチング装置を用いる。エッチング条件はICP電力を
500W、バイアス電力を20W、エッチングチャンバ
ー圧力を1.0Paとした。ガスはCl2及びCF4を用
いた。ガス流量はそれぞれCl2を30sccm、CF4
を30sccmとした。第2の形状を有するゲート電極
305B、306Bをエッチングして、上記のように第
3の形状を有するゲート電極305C、306Cを形成
する。この時、実質的にLoff長となるゲート電極30
5Cのチャネル長方向へのエッチング量が480nmと
なるようにエッチング時間を調整した。
【0169】また、第3のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0170】第3のエッチングにより前記ゲート電極3
05Cと重ならないゲート絶縁膜はエッチングされ、第
3の形状のゲート絶縁膜304Cとなる。
【0171】続けて第4のドライエッチング工程を行
う。レジストマスクは第3のエッチングにより第3の形
状307Cとなっている。このレジストマスク307C
は除去しないでそのまま用いる。エッチング条件を切り
替えて同じ装置、同じチャンバーにて処理を行えば良
い。第4のエッチングでは再びゲート電極306Cを選
択的にエッチングする。ゲート電極305Cがエッチン
グされないような条件で処理することでゲート電極30
5Cのほうがゲート電極306Cに比べチャネル長方向
に長い形状を得る。
【0172】また、第3のエッチングにより得られる第
4の形状のゲート電極において、ゲート絶縁膜を挟んで
ゲート電極(W膜)とは重ならないゲート電極(TaN
膜)と重なる半導体層313は後の第3のドーピングに
よりLov領域となる。
【0173】Lov領域はLDD領域の長さから第3のド
ライエッチングにより決定したLof fの長さを引いた長
さで形成される。
【0174】本実施例では、ICP電力を500W、バ
イアス電力を20W、エッチングチャンバー圧力を1.
0Paとした。ガスはCl2、CF4及びO2を用いた。
ガス流量はそれぞれCl2を25sccm、CF4を25
sccm、O2を10sccmとした。第3の形状のゲ
ート電極(W膜)を選択的にエッチングし、端部のテー
パー角度をさらに大きくすることで第3の形状のゲート
電極306Cよりも幅が細い第4の形状を有するゲート
電極306Dを形成した。
【0175】また、ゲート電極(TaN膜)は約7nm
程度しかエッチングされず、第3の形状のゲート電極3
05Cとほぼ同じ幅の第4の形状のゲート電極305D
が形成される。
【0176】第4の形状のゲート電極305Dは、ゲー
ト電極306Dに比べゲート電極の片側だけで評価した
場合、420nm(ゲート幅全体では840nm)長い
形状となり本実施例では420nmのLov領域313を
確保した。
【0177】また、第4のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0178】なお、図3(D)が図5(C)と対応して
おり、第4の形状を有するゲート電極305Dが538
〜544に対応し、ゲート電極306Dが545〜55
1に対応している。ただし、541、544、548、
551はゲート電極ではない。
【0179】第4のドライエッチング終了後、フォトレ
ジストにより形成されたマスク307Dを除去する。O
2アッシング、H2Oアッシング、またはO2、H2Oの混
合ガスによるアッシング、あるいは前記アッシングガス
に窒素あるいはCF4などのフッ素系ガスを添加したア
ッシング処理、あるいは薬液での除去など公知の方法に
より除去すればよい。本実施例では、RIE方式のドラ
イエッチング装置を用いてO2アッシングによりマスク
307Dを除去した。
【0180】次に、LDD領域を形成するための第3の
ドーピング工程を行う。(図3(E))前記第4の形状
のゲート電極306Dをマスクに用いて半導体層313
及び314に前記ソース領域及びドレイン領域に比べ不
純物濃度の低いn型半導体層を形成する。半導体層31
3ではゲート電極305D及びゲート絶縁膜309を突
き抜けてLov領域半導体層に不純物を注入する為、ドー
ピングの条件は低濃度かつ高い加速電圧で行う。
【0181】本実施例では、ドーズ量を3.5×1012
atoms/cm2、加速電圧を90kVとすることでLoff領域
314及びLov領域313を形成した。
【0182】なお、本実施例では第4のゲート電極エッ
チング後にレジストマスク307Dを除去したが、第3
のドーピング後に行っても問題はない。
【0183】なお、図3(E)が図6(A)と対応して
おり、Loff領域314が557〜561に対応し、L
ov領域313が562〜566に対応している。ただ
し、556、561、566はLov領域やLoff領域と
して機能しない。
【0184】続けて、n型半導体として機能する素子を
覆うように新たにフォトレジストからなるマスク567
を形成し第4のドーピング工程によりp型の半導体素子
を形成する。(図6(B))その後p型半導体を寄与す
る元素をドーピングすることでp型半導体層570〜5
75を形成する。
【0185】このとき、前記半導体素子570〜575
にはn型を寄与する不純物が添加されているが、p型を
付与する不純物の濃度を2×1020〜2×1021atoms/
cm3となるようにドーピングすることでp型半導体素子
として機能する上で問題は生じない。
【0186】本実施例ではボロンをドーズ量3×1015
atoms/cm2、加速電圧を20〜30kVとすることでp
型半導体素子570〜575を形成した。
【0187】フォトレジストマスク576を除去した
後、基板全面に第1の層間絶縁膜576を形成する。本
工程ではプラズマCVD法により酸化窒化シリコンを1
50nm成膜したが、勿論スパッタなど他の方法を用い
ても良いし、酸化窒化シリコン膜に限らずシリコンを主
成分とする絶縁膜であればよい。またシリコンを主成分
とした絶縁膜において単層でも2種類以上の積層膜でも
問題はない。
【0188】次に、半導体層に添加された不純物元素を
活性化処理する工程を行う。この活性化工程はファーネ
スアニール炉を用いる熱アニール法で行う。熱アニール
法としては、酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.
1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表
的には500〜550℃で行えばよく、本実施例では5
50℃、4時間の熱処理で活性化処理を行った。なお、
熱アニール法の他に、レーザーアニール法、またはラピ
ッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することが
できる。
【0189】なお、この活性化工程は前記第1の層間絶
縁膜576の成膜前に行っても良いが、ここでは熱を加
える工程となるのでゲート電極等に用いた材料が熱に弱
い物質の場合はあらかじめシリコンなどを主成分とする
酸化シリコン膜、窒化シリコン膜及び酸化窒化シリコン
膜などを保護膜として形成するか、本実施例のように第
1の層間膜を保護膜としても機能させておく事が望まし
い。
【0190】その後、3〜100%の水素雰囲気中、3
00〜550℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体
層を水素化する工程を行う。
【0191】本実施例では、H2100%、350℃雰
囲気中で1時間の水素化を行った。なお、この水素化は
水素プラズマ雰囲気中にて行われてもよい。
【0192】次に、第1の層間絶縁膜576上にスピン
塗布にて形成可能なアクリルやポリイミドなどを代表と
する有機樹脂膜からなる第2の層間絶縁膜578を形成
する。第2の層間絶縁膜をスピン塗布にて形成すること
で半導体装置が形成された基板の平坦化も目的としてい
る。
【0193】本実施例では膜厚1600nmのアクリル
を形成した。
【0194】その後、前記ソース領域、ドレイン領域あ
るいはゲート配線上に位置する前記ゲート絶縁膜53
7、第1の層間絶縁膜576及び第2の層間絶縁膜57
8をエッチングして中間配線579〜588と接続する
ためのコンタクトホールを形成する。このとき各絶縁膜
のエッチング方法はそれぞれの膜に合わせ中間配線の成
膜におけるカバレッジを良好にするためにテーパー角度
45〜80°のテーパー形状が得られるようにエッチン
グすればよく、例えばアクリルや、ポリイミドなどの有
機絶縁膜及び第1の層間絶縁膜に用いられた酸化窒化シ
リコンなどはCF 4およびO2などの混合ガスを用いれば
エッチングが可能である。しかし、半導体層上に形成さ
れているゲート絶縁膜をエッチングするには半導体層に
対し高い選択比が取れる条件にて処理しなくてはならな
い。半導体層シリコンに対しゲート絶縁膜である酸化窒
化シリコンを選択的にエッチングするガスにはCH
3、C48などがある。なお、CHF3、C48もフッ
素系ガスと言えるが、シリコンとの選択比が高いガスで
あり、本明細書中で呼んでいるフッ素系ガスとは使用用
途が異なっているため、本明細書中ではフッ素系ガスに
含めないものとする。
【0195】本実施例では、RIE装置にてガスはCF
4、He、O2を用いて、チャンバー圧力を66.7P
a、RF電力を500Wとして、ガス流量はそれぞれC
4を5sccm、Heを40sccm、O2を95sc
cmとして、第2の層間絶縁膜のアクリルをエッチング
し、同じくRIE装置にてガスはCF4、He、O2を用
いて、チャンバー圧力を40.0Pa、RF電力を30
0Wとして、ガス流量はそれぞれCF4を50scc
m、Heを35sccm、O2を50sccmとして、
第1の層間絶縁膜の酸化窒化シリコンをエッチングし、
同じくRIE装置にてガスはCHF3を用いて、チャン
バー圧力を7.3Pa、RF電力を800W、ガスはC
HF3を35sccm流入して、半導体層に対してゲー
ト絶縁膜の酸化窒化シリコンを選択的にエッチングし
た。
【0196】続いて、中間配線579〜588を形成す
る。前記中間配線は画素電極及び反射電極としても機能
するため反射率の高い金属材料を用いることが望まし
く、本実施例ではTi及びAlとTiの合金膜を積層し
て形成した。スパッタ法を用いて、Ti膜厚を50nm
成膜し、続けてAlとTiの合金膜を500nm連続成
膜して積層構造とした。
【0197】フォトレジストによるマスク形成後、塩素
又は塩素を成分に含むガスを用いて前記中間配線をドラ
イエッチングする。本実施例ではエッチングガスに塩素
及び三塩化ホウ素を同じ割合で混合したガスを用いてド
ライエッチングし、中間配線579〜588を形成し
た。
【0198】以上の様にして、nチャネル型TFT60
1、pチャネル型TFT602、nチャネル型TFT6
03を有する駆動回路606と、画素TFT604、保
持容量605とを有する画素部607を同一基板上に形
成することができる。本明細書中ではこのような基板を
便宜上アクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0199】次に、図8を用いて図7に示したアクティ
ブマトリクス基板を適用した反射型アクティブマトリク
ス型液晶表示装置の作製方法を説明する。
【0200】まず、アクティブマトリクス上に樹脂膜を
パターニングして得られる柱状のスペーサ589を形成
する。またスペーサの配置は任意に決定すればよい。な
お、スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも
よい。
【0201】次に、アクティブマトリクス基板の画素部
に液晶を配向させるためのポリイミド樹脂等からなる配
向膜590を設ける。配向膜を形成した後、ラビング処
理を施して液晶分子がある一定のプレチルト角を持って
配向するようにした。
【0202】次に、対向基板591を用意する。対向基
板には遮光膜592、透明電極593、及び配向膜59
4を形成する。遮光膜592はTi膜、Cr膜、Al膜
などを150〜300nmの厚さで形成する。
【0203】また、配向膜594にはラビング処理が施
されている。そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール剤595
で貼り合わせる。
【0204】その後、両基板の間に液晶材料596を注
入する。液晶材料には公知の液晶材料を用いればよい。
例えばTN液晶の他に磁場に対して透過率が連続的に変
化する電気光学応答性を示す無閾値反強誘電性混合液晶
を用いることもできる。この無閾値反強誘電性混合液晶
にはV字型の電気光学応答特性を示すものもある。液晶
596を注入したら封止剤で完全に封止する。
【0205】この様にして図8に示す反射型のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0206】[実施例2]本実施例では、実施例1におい
て、ドライエッチングにてゲート電極を形成する際に、
エッチングガスにSF6を用いてゲート絶縁膜に対し、
より高い選択比を得る方法を図3を用いて説明する。な
お本実施例では、ゲート電極を成膜する工程まで及びゲ
ート電極形成後の第3のドーピング以降の工程は実施例
1とまったく同じなので表記しない。
【0207】実施例1に従って形成された積層構造の第
1の導電膜305及び第2の導電膜306をフォトリソ
グラフィーによるレジストマスク307を用いてドライ
エッチングする。なお、実施例1と同様に第1の導電膜
にはTaN膜を、第2の導電膜にはW膜を用いた。
【0208】本実施例においてゲート電極のドライエッ
チングにはICP(Inductively Coupled Plasma)方式
のプラズマ発生源を搭載するドライエッチング装置を用
いた。
【0209】第1のドライエッチングではICP電力を
500W、バイアス電力を150W、エッチングチャン
バー圧力を1.0Paとし、プロセスガスにCl2、C
4及びO2を用いた。ガス流量はそれぞれCl2を25
sccm、CF4を25sccm、O2を10sccmと
した。
【0210】第2の導電膜であるタングステンを選択的
にエッチングし、その端部にはテーパー角度約23°の
テーパー形状を形成する。プロセスガスにO2が入って
いることでタングステンのエッチングレートが上昇しT
aN膜のエッチングレートが減少するためゲート電極
(W膜)が選択的にエッチングされる。また、バイアス
電力を150Wに設定することでテーパー角度の小さい
ゲート電極が形成される結果となる。
【0211】ゲート電極305Aはゲート電極(W膜)
のオーバーエッチングにより13〜14nm程度エッチ
ングされるだけで基板全面に残っているためその下層に
位置するゲート絶縁膜はエッチングされずに304Aの
形状を有している。
【0212】なお、第1のドライエッチングにおいては
エッチングガスにCl2、SF6、O 2を用いてもよい。
【0213】続けて第2のドライエッチング工程を行
う。フォトレジストによるマスクは第1のエッチングに
より第1の形状の307Aとなっている。このフォトレ
ジスト307Aは除去しないでそのまま用いる。また、
エッチングにおいては条件を切り替えて同じ装置、同じ
チャンバーにて処理を行えば良い。
【0214】ドライエッチングにおけるプロセスガス及
びプロセス条件の変更により前記ゲート電極(TaN
膜)及びゲート電極(W膜)を同時にエッチングし、第
2の形状を有するゲート電極305B及びゲート電極3
06Bを形成する。本実施例ではICP電力を500
W、バイアス電力を10W、エッチングチャンバー圧力
を1.3Paとし、プロセスガスにCl2及びSF6を用
いた。ガス流量はそれぞれCl2を10sccm、SF6
を50sccmとした。
【0215】バイアス電力を第1のドライエッチング工
程よりも小さくすることでゲート電極端部のテーパー角
度が大きくなり、ゲートの幅は細くなる。また、このと
きのW膜のエッチングレートは104nm/min、T
aN膜のエッチングレートは111nm/minであ
り、ほとんど同じ速さでエッチングされる。第2の形状
を有するゲート電極305B及びゲート電極306Bが
形成される。
【0216】このとき、第1のドライエッチングで残っ
ていたTaN膜は約8秒でエッチングされる。その後、
TaN膜のエッチング残渣を完全に除去する為に15秒
程度のオーバーエッチングを行う。前記オーバーエッチ
ングにより、TaN膜の下層に位置するゲート絶縁膜は
3.2nm程度エッチングされ、第2の形状のゲート絶
縁膜304Bとなる。
【0217】第2の形状のゲート電極においてテーパー
部とゲート絶縁膜を挟んで重なる半導体層は後の第3の
ドーピングを行うことによりLDD領域となる。本実施
例ではゲート電極の膜厚が400nmでテーパー角度が
約26°であるので、LDD領域の長さは820nmと
レジストマスクのチャネル長方向へのエッチング量約1
00nmを合わせた長さとなる。
【0218】第2のドライエッチングによりレジストマ
スクは第2の形状307Bとなっている。このレジスト
マスク307Bを除去せずに続く第2のドーピング工程
を行い、n型半導体層を形成する。第2の形状のゲート
電極をマスクにソース領域あるいはドレイン領域にn型
を付与する不純物元素(リンやヒ素に代表されるような
15族の元素)をドーピングする。
【0219】本実施例ではリンをドーズ量1.5×10
15atoms/cm2、加速電圧を80kVとしてドーピングす
ることで自己整合的にソース領域あるいはドレイン領域
208〜211に1×1020〜1×1021atoms/cm3
不純物領域を形成した。
【0220】次にレジストマスクを除去せずに第3のド
ライエッチング工程を行う。第3のドライエッチング工
程では前記第2の形状のゲート電極305B及びゲート
電極306Bの両方をエッチングして、さらに第2の形
状ではテーパー角度26°程度あったテーパー部をより
大きな角度になるようにエッチングして第3の形状のゲ
ート電極305C及びゲート電極306Cを形成する。
【0221】ゲート絶縁膜を挟んで第3の形状のゲート
電極305Cと重ならない第2の形状のゲート電極30
5Bと重なる半導体層314は後の第3のドーピング工
程によりLoff領域となる。第3のドライエッチング時
間から前記ゲート電極(TaN膜)のチャネル長方向へ
のエッチング量を制御し、Loff領域の長さを制御す
る。
【0222】エッチング装置は再びICP方式ドライエ
ッチング装置を用いる。エッチング条件はICP電力を
500W、バイアス電力を10W、エッチングチャンバ
ー圧力を1.3Paとした。ガスはCl2及びSF6を用
いた。ガス流量はそれぞれCl2を10sccm、SF6
を50sccmとした。第2の形状を有するゲート電極
(TaN膜)及びゲート電極(W膜)をエッチングし
て、上記のように第3の形状を有するゲート電極305
C及びゲート電極306Cを形成する。この時、実質的
にLoff長となるゲート電極(TaN膜)のチャネル長
方向へのエッチング量が480nmとなるようにエッチ
ング時間を40秒とした。
【0223】第3のエッチングにより前記ゲート電極3
05Cと重ならないゲート絶縁膜は約5.8nmエッチ
ングされ、第3の形状304Cとなる。なお、ここまで
の工程でゲート絶縁膜は9.0nmエッチングされてい
る。
【0224】続けて、第4のドライエッチング工程を行
う。レジストマスクは第3のエッチングにより第3の形
状の307Cとなっている。このレジストマスク307
Cは除去しないでそのまま用いる。エッチング条件を切
り替えて同じ装置、同じチャンバーにて処理を行えば良
い。第4のエッチングでは再びゲート電極306Cを選
択的にエッチングする。ゲート電極(TaN膜)がエッ
チングされないような条件で処理することでゲート電極
(TaN膜)のほうがゲート電極(W膜)に比べチャネ
ル長方向に長い形状を得る。
【0225】また、第4のエッチングにより得られる第
4の形状のゲート電極において、ゲート絶縁膜を挟んで
ゲート電極(W膜)とは重ならないゲート電極(TaN
膜)と重なる半導体層313は後の第3のドーピングに
よりLov領域となる。
【0226】Lov領域はLDD領域の長さから第3のド
ライエッチングにより決定したLof fの長さを引いた長
さで形成される。
【0227】本実施例では、ICP電力を500W、バ
イアス電力を20W、エッチングチャンバー圧力を1.
0Paとした。ガスはCl2、SF6及びO2を用いた。
ガス流量はそれぞれCl2を20sccm、CF4を20
sccm、O2を20sccmとした。第3の形状のゲ
ート電極を選択的にエッチングし、端部のテーパー角度
をさらに大きくすることで第3の形状のゲート電極30
6Cよりも幅が細い第4の形状を有するゲート電極30
6Dを形成した。
【0228】また、ゲート電極(TaN膜)は数nm程
度しかエッチングされず、第3の形状のゲート電極30
5Cとほぼ同じ幅の第4の形状のゲート電極305Dが
形成される。
【0229】第4の形状のゲート電極305Dはゲート
電極306Dに比べ片側だけで420nm(ゲート幅全
体では840nm)長い形状となり本実施例では420
nmのLov領域313を確保した。
【0230】第4のドライエッチングによりゲート絶縁
膜は約0.5nmエッチングされる。また、第1、第
2,第3及び第4のエッチングによりゲート絶縁膜がエ
ッチングされる量は9.5nm程度である。実施例1で
第1、第2,第3及び第4のエッチングによりゲート絶
縁膜がエッチングされる量は最大で88nmであった
が、本実施例では、エッチングガスにSF6を用いたた
めゲート絶縁膜との選択比がより高くなり、ゲート絶縁
膜のエッチング量を約89%減少させることができた。
【0231】第4のドライエッチング終了後、フォトレ
ジストにより形成されたマスク307Dを除去する。O
2アッシング、H2Oアッシング、またはO2、H2Oの混
合ガスによるアッシング、あるいは前記アッシングガス
に窒素あるいはCF4などのフッ素系ガスを添加したア
ッシング処理、あるいは薬液での除去など公知の方法に
より除去すればよい。
【0232】本実施例では、RIE方式のドライエッチ
ング装置を用いてO2アッシングによりマスク307D
を除去した。
【0233】以上の方法を用いることで実施例1と同様
のゲート電極の形状を形成することができ、そのときの
ゲート絶縁膜へのエッチング量は9.5nmに抑えるこ
とができた。
【0234】なお、本実施例では第2、第3及び第4の
ドライエッチングにおいてSF6をエッチングガスに用
いたが、実施例1のように適宜CF4を用いた条件にて
ドライエッチングを行ってよい。例えば、第1、第2及
び第4のドライエッチングにはCF4を用いた条件にて
エッチングし、第3のドライエッチングのみSF6を用
いた条件にてエッチングするようにしても良い。
【0235】ここでは、窒化タンタルを下層とし、タン
グステンを上層としたゲート電極構造を例に説明した
が、このゲート構造に限定されず、タングステン、タン
タル、チタン、モリブデン、銀、銅等から選ばれた元
素、あるいは前記元素を成分とする窒化物、あるいは前
記元素を組み合わせた合金を適宜選択して積層すればよ
い。
【0236】[実施例3]本実施例では、実施例1に従っ
てLov領域及びLoff領域を有するn型の半導体層を形
成する方法で、ゲート電極のエッチングにおいて条件を
実施例1とは異なる方法で処理し、またドーピングを行
うタイミングを変えることでLoff領域及びLov領域の
不純物濃度をほぼ同等にする方法を図9を用いて説明す
る。
【0237】実施例1のように、ガラス基板901上に
絶縁膜902、結晶構造を有する島状の半導体層90
3、ゲート絶縁膜904、第1の導電膜905、第2の
導電膜906、を形成し、フォトレジストからなるマス
ク907を形成する。
【0238】なお、実施例1と同様に下層のゲート電極
材料にはTaN膜を、上層のゲート電極材料にはW膜を
用いた。また、ゲート電極のドライエッチングにはIC
P方式のプラズマ発生源を搭載するドライエッチング装
置、あるいはRIE方式のドライエッチング装置を用い
た。
【0239】実施例1と同様に、第1のドライエッチン
グを行う。ガスはCl2、CF4及びO2を用いて、IC
P電力を500W、バイアス電力を150W、エッチン
グチャンバー圧力を1.0Paとし、ガス流量はそれぞ
れCl2を25sccm,CF4を25sccm,O2
10sccmでエッチングする。
【0240】この時、ゲート電極(W膜)が選択的にエ
ッチングされ、端部にはテーパー角度26°のテーパー
形状が形成された第1の形状のゲート電極906Aが形
成される。ゲート電極(TaN膜)はゲート電極(W
膜)のオーバーエッチングにより13〜14nm程度エ
ッチングされるが基板全面に残っており、第1の形状の
ゲート電極905Aが形成される。
【0241】また、第1のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0242】この時、ゲート絶縁膜は第1の導電膜90
5Aが基板全面に残っているためエッチングされず、第
1の形状のゲート絶縁膜904Aが形成されている
【0243】続けて、実施例1と同様にレジストマスク
を除去せずに第2のドライエッチングを行う。ガスはC
2及びCF4を用いて、ICP電力を500W、バイア
ス電力を20W、エッチングチャンバー圧力を1.0P
aとして、ガス流量をそれぞれCl2を30sccm,
CF4を30sccmとした。第1の形状のゲート電極
905A及びゲート電極906Bを同時にエッチングし
て第2の形状のゲート電極905B及びゲート電極90
6Bを形成する。
【0244】この時、ゲート電極905Bの外側に位置
するゲート絶縁膜904Aもエッチングされ、第2の形
状のゲート絶縁膜904Bが形成される。
【0245】また、第2のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0246】次に、実施例1と同様に第2のドーピング
を行う。なお第1のドーピングは結晶質シリコン膜から
なる半導体層の形成後にTFTの閾値特性を制御するた
めチャネル領域に行われたドーピングとする。
【0247】n型を付与する不純物をドーピングするこ
とで半導体層908にはソース領域あるいはドレイン領
域が形成される。本実施例では不純物にリンを選び、ド
ーズ量1.5×1015 atoms/cm2、加速電圧80kVに
てドーピングした。
【0248】次に、第3のドライエッチングを行う。こ
こでもICP方式ドライエッチング装置を用い、レジス
トマスクを除去せずに行う。ガスはCl2、CF4及びO
2を用いて、ICP電力を500W、バイアス電力を2
0W、エッチングチャンバー圧力を1.0Paとして、
ガス流量はそれぞれCl2を25sccm、CF4を25
sccm及びO2を10sccmとした。
【0249】実施例1において第4のドライエッチング
で用いられた条件で処理することでゲート電極(W膜)
が選択的にエッチングされ第1及び第2の形状で得られ
たテーパー形状よりも大きな角度を有する第3の形状の
ゲート電極906Cが形成される。
【0250】ゲート電極(TaN膜)はほとんどエッチ
ングされずに残っているが、ゲート電極(W膜)がチャ
ネル長方向にエッチングされるにつれて露出するゲート
電極(TaN膜)は端部から徐々にエッチングされ、5
°未満の非常に小さなテーパー角度を有する第3の形状
905Cが形成される。
【0251】また、第3のドライエッチングはエッチン
グガスにCl2、BCl3、SiCl 4、CCl4などの塩
素系ガス、CF4、SF6、NF3などのフッ素系ガス及
びO2から選ばれたガス、またはこれらを主成分とする
混合ガスを用いても良い。
【0252】この時、第2の形状のゲート電極(TaN
膜)の外側に位置する第2の形状のゲート絶縁膜904
Bはエッチングされ、第3の形状のゲート絶縁膜904
Cが形成される。
【0253】次に第3のドーピングを行う。第3の形状
のゲート電極906Cをマスクに用いて、ゲート電極
(W膜)と重ならず、ゲート電極(TaN膜)と重なる
半導体層909にゲート電極905Cを突き抜けるよう
にn型を付与する不純物をドーピングする。
【0254】第3の形状のゲート電極905Cの端部は
5°未満の非常に小さなテーパー角度を有しており、そ
の膜厚は分布を持っている。前記膜厚分布に従い第3の
ドーピングでの半導体層の不純物濃度にもわずかな分布
が生じるが、前記実施例1の時に生じたLoff領域及び
ov領域の不純物濃度差より小さくなる。
【0255】本実施例ではリンを不純物に選び、ドーズ
量3.5×1012 atoms/cm2、加速電圧を90kVとす
ることで半導体層909にはソース領域及びドレイン領
域908よりも不純物濃度が低いn型のLDD領域90
9が形成される。
【0256】次に第4のドライエッチングを行う。第3
の形状のゲート電極905Cをエッチングして第4の形
状のゲート電極905Dを形成する。
【0257】第3の形状のゲート電極905Cの端部は
テーパー形状を有しており、異方性にドライエッチング
を行うことで第3の形状のゲート電極(TaN膜)の端
部から第3の形状のゲート電極906Cと重なる位置に
向かって徐々にエッチングされ、第4の形状のゲート電
極905Dの幅は第3の形状のゲート電極905Cより
も細い形状となる。
【0258】第3の形状のゲート電極905Cと重なっ
ていたLDD領域909の一部は第4のドライエッチン
グにより第4の形状のゲート電極の外側に位置するよう
になる。そのため前記LDD領域909はLoff領域9
10及びLov領域911となる。
【0259】ただし、ゲート電極(TaN膜)は非常に
小さなテーパー角度を有する薄膜(TaN膜)のためエ
ッチングレートが速いエッチング条件で処理するとゲー
ト電極(TaN膜)はすべてエッチングされてしまう可
能性がある。
【0260】本実施例では第4のドライエッチングに平
行平板型RIE方式のドライエッチング装置を用いて、
チャンバー圧力を6.7Pa、RF電力を800Wとし
て、ガスはCHF3を35sccm流入してエッチング
した。なお、ここではRIE方式のドライエッチング装
置を用いたが特に限定されず、ICP方式のドライエッ
チング装置を用いてもよい。
【0261】この時第4のドライエッチングにより第3
の形状のゲート電極905Cと重ならない領域のゲート
絶縁膜904Cはほとんどエッチングされるが、もしす
べてのゲート絶縁膜がエッチングされたとしても半導体
装置を製造する上で問題はない。その理由はエッチング
ガスにCHF3を用いていることから半導体層であるシ
リコンに対してゲート絶縁膜を選択的にエッチングが可
能であること。また、中間配線と半導体層を接続するた
めのコンタクトホールを形成する際にも実施例1におけ
る第1の層間絶縁膜である酸化窒化シリコンをエッチン
グする際、CHF3など半導体層のシリコンと選択的に
エッチングが行える条件で行えばよいからである。
【0262】また、上記のようなCHF3によるエッチ
ングではTaN膜のエッチング量が不足する場合、Cl
2及びCF4、あるいはCl2、CF4及びO2をエッチン
グガスに用いて5〜20秒程度エッチングし、予めTa
N膜をエッチングしてからCHF3を用いてエッチング
しても良い。
【0263】第4のドライエッチングの後にフォトレジ
スト907を除去する。
【0264】本実施例を前記実施例1に適応すること
で、実施例1と同じく5枚のマスク枚数でLoff領域及び
ov領域を有する半導体装置を作製することができ、L
off領域とLov領域の不純物濃度が同等な半導体装置を
作製することができる。
【0265】ここでは、窒化タンタルを下層とし、タン
グステンを上層としたゲート電極構造を例に説明した
が、このゲート構造に限定されず、タングステン、タン
タル、チタン、モリブデン、銀、銅等から選ばれた元
素、あるいは前記元素を成分とする窒化物、あるいは前
記元素を組み合わせた合金を適宜選択して積層すればよ
い。
【0266】[実施例4]本実施例では、実施例3におい
てドライエッチングにてゲート電極を形成する際に、エ
ッチングガスにSF6を用いてゲート絶縁膜に対し、よ
り高い選択比を得る方法を図9を用いて説明する。な
お、本実施例ではゲート電極を形成する工程以外は実施
例3あるいは実施例1とまったく一緒なので、表記しな
い。
【0267】実施例3のようにガラス基板901上に絶
縁膜902、結晶構造を有する島状の半導体層903、
ゲート絶縁膜904、第1の導電膜905、第2の導電
膜906を形成し、フォトレジストからなるマスク90
7を形成する。
【0268】なお、実施例3と同様に下層に設けられる
ゲート電極にはTaN膜を、上層に設けられるゲート電
極にはW膜を用いた。また、実施例3と同様にゲート電
極のドライエッチングにはICP方式のドライエッチン
グ装置を用いた。
【0269】第1のドライエッチングを行う。ガスはC
2、CF4及びO2を用いて、ICP電力を500W、
バイアス電力を150W、エッチングチャンバー圧力を
1.0Paとし、ガス流量はそれぞれCl2を25sc
cm,CF4を25sccm,O2を10sccmでエッ
チングする。
【0270】この時、ゲート電極(W膜)が選択的にエ
ッチングされ、端部にはテーパー角度26°のテーパー
形状が形成された第1の形状のゲート電極906Aが形
成される。第1の導電膜(TaN膜)はゲート電極(W
膜)のオーバーエッチングにより13〜14nm程度エ
ッチングされるが基板全面に残っており、第1の導電膜
(TaN膜)905Aが形成される。
【0271】この時、ゲート絶縁膜は第1の導電膜(T
aN膜)905Aが基板全面に残っているためエッチン
グされず、第1の形状のゲート絶縁膜904Aが形成さ
れている
【0272】なお、第1のドライエッチングにおいては
エッチングガスにCl2、SF6、O 2を用いてもよい。
【0273】続けて、レジストマスクを除去せずに第2
のドライエッチングを行う。ガスはCl2及びSF6を用
いて、ICP電力を500W、バイアス電力を10W、
エッチングチャンバー圧力を1.3Paとして、ガス流
量をそれぞれCl2を10sccm,SF6を50scc
mとした。第1の導電膜905A及び第1の形状のゲー
ト電極906Bを同時にエッチングして第2の形状のゲ
ート電極905B及びゲート電極906Bを形成する。
【0274】この時、第1の形状のゲート電極(W膜)
の外側に位置する第1の導電膜905Aは約8秒でエッ
チングされる。その後、TaN膜のエッチング残渣を完
全に除去する為に15秒程度のオーバーエッチングを行
う。前記オーバーエッチングにより、前記ゲート電極9
05Aの下層に位置するゲート絶縁膜904Aは3.2
nm程度エッチングされ、第2の形状のゲート絶縁膜9
04Bが形成される。
【0275】次に、第2のドーピングを行う。なお第1
のドーピングは半導体層の形成後にTFTの閾値特性を
制御するためチャネル領域に行われたドーピングとす
る。
【0276】n型を付与する不純物をドーピングするこ
とで半導体層908にはソース領域あるいはドレイン領
域が形成される。本実施例では不純物にリンを選び、ド
ーズ量1.5×1015 atoms/cm2、加速電圧80kVに
てドーピングした。
【0277】次に、第3のドライエッチングを行う。こ
こでもICP方式ドライエッチング装置を用い、レジス
トマスクを除去せずに行う。ガスはCl2、SF6及びO
2を用いて、ICP電力を500W、バイアス電力を1
0W、エッチングチャンバー圧力を1.3Paとして、
ガス流量はそれぞれCl2を20sccm、SF6を20
sccm及びO2を20sccmとした。
【0278】第1のドライエッチングよりも小さなバイ
アス電力で処理することで、ゲート電極(W膜)が選択
的にエッチングされ第1及び第2の形状で得られたテー
パー形状よりも大きな角度を有する第3の形状のゲート
電極906Cが形成される。
【0279】ゲート電極(TaN膜)はほとんどエッチ
ングされずに残っているが、ゲート電極(W膜)がチャ
ネル長方向にエッチングされるにつれて露出するゲート
電極(TaN膜)は端部から徐々にエッチングされ、5
°未満の非常に小さなテーパー角度を有する第3の形状
905Cが形成される。
【0280】この時、第2の形状のゲート電極(TaN
膜)の外側に位置する第2の形状のゲート絶縁膜904
Bは約37.3nmエッチングされ、第3の形状のゲー
ト絶縁膜904Cが形成される。ここまでのエッチング
によりゲート絶縁膜は40.5nmエッチングされる。
【0281】実施例3において、第1、第2及び第3の
ドライエッチングによりゲート絶縁膜は約64.4nm
エッチングされていたが本実施例のようにエッチングガ
スにSF6を用いることでゲート絶縁膜のエッチング量
を約42%減少させることができた。
【0282】次に、第3のドーピングを行う。第3の形
状のゲート電極906Cをマスクに用いて、ゲート電極
(W膜)と重ならず、ゲート電極(TaN膜)と重なる
半導体層909にゲート電極905Cを突き抜けるよう
にn型を付与する不純物をドーピングする。
【0283】第3の形状のゲート電極905Cの端部は
5°未満の非常に小さなテーパー角度を有しており、そ
の膜厚は分布を持っている。前記膜厚分布に従い第3の
ドーピングでの半導体層の不純物濃度にもわずかな分布
が生じるが、前記実施例1の時に生じたLoff領域及び
ov領域の不純物濃度差より小さくなる。
【0284】本実施例では、リンを不純物に選び、ドー
ズ量3.5×1012 atoms/cm2、加速電圧を90kVと
することで半導体層909にはソース領域及びドレイン
領域908よりも不純物濃度が低いn型のLDD領域9
09が形成される。
【0285】次に、第4のドライエッチングを行う。第
3の形状のゲート電極905Cをエッチングして第4の
形状のゲート電極905Dを形成する。
【0286】第3の形状のゲート電極905Cの端部に
おいてはテーパー形状を有しており、異方性のドライエ
ッチングを行うことで第3の形状のゲート電極(TaN
膜)の端部から第3の形状のゲート電極906Cと重な
る位置に向かって徐々にエッチングされ、第4の形状の
ゲート電極905Dの幅は第3の形状のゲート電極90
5Cよりも細い形状となる。
【0287】第3の形状のゲート電極905Cと重なっ
ていたLDD領域909の一部は第4のドライエッチン
グにより第4の形状のゲート電極(TaN膜)の外側に
位置するようになる。そのため前記LDD領域909は
off領域910及びLov領域911となる。
【0288】ただし、ゲート電極905Cは非常に小さ
なテーパー角度を有する薄膜(TaN膜)のためエッチ
ングレートが速いエッチング条件で処理するとゲート電
極905Cはすべてエッチングされてしまう可能性があ
る。
【0289】本実施例では、第4のドライエッチングに
平行平板型RIE方式のドライエッチング装置を用い
て、チャンバー圧力を6.7Pa、RF電力を800W
として、ガスはCHF3を35sccm流入してエッチ
ングした。
【0290】この時、第4のドライエッチングにより第
3の形状のゲート電極905Cと重ならない領域のゲー
ト絶縁膜904Cはほとんどエッチングされるが、もし
すべてのゲート絶縁膜がエッチングされたとしても半導
体装置を製造する上で問題はない。その理由はエッチン
グガスにCHF3を用いていることから半導体層(シリ
コン)に対してゲート絶縁膜を選択的にエッチングが可
能であるからである。また、中間配線と半導体層を接続
するためのコンタクトホールを形成する際にも実施例1
における第1の層間絶縁膜である酸化窒化シリコンをエ
ッチングする際、CHF3などを用い、半導体層(シリ
コン)と選択的にエッチングが行える条件で行えばよい
からである。
【0291】また、上記のようなCHF3によるエッチ
ングではTaN膜のエッチング量が不足する場合、Cl
2及びCF4、あるいはCl2、CF4及びO2を用いて5
〜20秒程度エッチングし、予めTaN膜をエッチング
してからCHF3を用いてエッチングしても良い。
【0292】また、CF4の代わりにSF6を用いてエッ
チングしても良い。
【0293】第4のドライエッチングの後にフォトレジ
スト907を除去する。
【0294】以上の方法を用いることで、実施例3と同
様のゲート電極の形状を形成することができ、第3のド
ライエッチング終了時のゲート絶縁膜のエッチング量は
40.5nmに抑えることができた。
【0295】ここでは、窒化タンタルを下層とし、タン
グステンを上層としたゲート電極構造を例に説明した
が、このゲート構造に限定されず、タングステン、タン
タル、チタン、モリブデン、銀、銅等から選ばれた元
素、あるいは前記元素を成分とする窒化物、あるいは前
記元素を組み合わせた合金を適宜選択して積層すればよ
い。
【0296】[実施例5]上記各実施例1または実施例2
を実施して形成されたTFTは様々な電気光学装置(ア
クティブマトリクス型液晶ディスプレイ、アクティブマ
トリクス型ELディスプレイ、アクティブマトリクス型
ECディスプレイ)に用いることができる。即ち、それ
ら電気光学装置を表示部に組み込んだ電子機器全てに本
発明を実施できる。
【0297】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウント
ディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲ
ーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携
帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電
子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図10、
図11及び図12に示す。
【0298】図10(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体2001、画像入力部2002、表示部20
03、キーボード2004等を含む。本発明を表示部2
003に適用することができる。
【0299】図10(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示部2102、音声入力部2103、操作
スイッチ2104、バッテリー2105、受像部210
6等を含む。本発明を表示部2102に適用することが
できる。
【0300】図10(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示部2205等を含む。本発明は表示部2205に適用
できる。
【0301】図10(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体2301、表示部2302、アーム部230
3等を含む。本発明は表示部2302に適用することが
できる。
【0302】図10(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体2401、表示部2402、スピーカ部240
3、記録媒体2404、操作スイッチ2405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明は表示部2402に適用
することができる。
【0303】図10(F)はデジタルカメラであり、本
体2501、表示部2502、接眼部2503、操作ス
イッチ2504、受像部(図示しない)等を含む。本発
明を表示部2502に適用することができる。
【0304】図11(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置2601、スクリーン2602等を含
む。本発明は投射装置2601の一部を構成する液晶表
示装置2808やその他の駆動回路に適用することがで
きる。
【0305】図11(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体2701、投射装置2702、ミラー270
3、スクリーン2704等を含む。本発明は投射装置2
702の一部を構成する液晶表示装置2808やその他
の駆動回路に適用することができる。
【0306】なお、図11(C)は、図11(A)及び
図11(B)中における投射装置2601、2702の
構造の一例を示した図である。投射装置2601、27
02は、光源光学系2801、ミラー2802、280
4〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズ
ム2807、液晶表示装置2808、位相差板280
9、投射光学系2810で構成される。投射光学系28
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図11(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0307】また、図11(D)は、図11(C)中に
おける光源光学系2801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系2801は、リフレクタ
ー2811、光源2812、レンズアレイ2813、2
814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で
構成される。なお、図11(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0308】ただし、図11に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及びEL表示装置での適用
例は図示していない。
【0309】図12(A)は携帯電話であり、本体29
01、音声出力部2902、音声入力部2903、表示
部2904、操作スイッチ2905、アンテナ2906
等を含む。本発明を表示部2904に適用することがで
きる。
【0310】図12(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体3001、表示部3002、3003、記憶媒
体3004、操作スイッチ3005、アンテナ3006
等を含む。本発明は表示部3002、3003に適用す
ることができる。
【0311】図12(C)はディスプレイであり、本体
3101、支持台3102、表示部3103等を含む。
本発明は表示部3103に適用することができる。本発
明は特に大画面化した場合、例えば、対角10インチ以
上(特に30インチ以上)のディスプレイにも適用でき
る。
【0312】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能であ
る。また、本実施例の電子機器は実施例1または実施例
2のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現
することができる。
【0313】
【発明の効果】本発明を用いることでGOLD構造を有
するTFTを自己整合的に作製でき、マスク枚数及び製
造工程数を削減できる。このTFTを備えた半導体装置
の特性は向上し、製造コストの削減、製造に要する時間
の短縮及び歩留まりの改善が可能となる。
【0314】また、本発明により、GOLD構造のnチ
ャネル型TFT及びpチャネル型TFTを5枚のマスク
枚数により製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 W膜及びTaN膜のエッチング特性を示す
図である。
【図2】 エッチング前後のゲート電極を観察した写
真図である。
【図3】 ゲート電極のエッチング工程及びドーピン
グ工程を示す図である。
【図4】 エッチング条件によるLDD領域の長さを
示すグラフである。
【図5】 AM−LCDの作製工程を示す図である。
【図6】 AM−LCDの作製工程を示す図である。
【図7】 AM−LCDの作製工程を示す図である。
【図8】 反射型液晶表示装置の断面構造図である。
【図9】 ゲート電極のエッチング工程及びドーピン
グ工程を示す図である。
【図10】 電子機器の一例を示す図。
【図11】 電子機器の一例を示す図。
【図12】 電子機器の一例を示す図。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA09 BB04 BB08 BB14 BB16 BB17 BB30 BB31 BB32 BB33 CC05 DD65 DD67 FF06 FF13 GG09 5F004 AA03 BA20 CA02 CA03 DA01 DA04 DA11 DA17 DA18 DA26 DB10 DB12 EB02 5F110 AA16 BB02 BB04 CC02 DD01 DD02 DD03 DD05 DD13 DD14 DD15 DD17 EE01 EE02 EE04 EE06 EE23 EE44 EE45 FF01 FF02 FF03 FF04 FF09 FF12 FF28 FF30 GG01 GG02 GG13 GG22 GG25 GG32 GG34 GG43 GG45 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL04 HL06 HL11 HL14 HL23 HM15 NN03 NN04 NN22 NN27 NN34 NN35 NN36 NN73 PP01 PP03 PP10 PP29 PP34 PP35 QQ04 QQ09 QQ11 QQ19 QQ24 QQ25

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層を形成する第1の工程と、 前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜を形成する第3の工
    程と、 前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成する第4の工
    程と、 前記第2の導電膜及び前記第1の導電膜に対してドライ
    エッチングを1回または複数回行い第1の形状のゲート
    電極を形成する第5の工程と、 前記半導体層に第1の不純物領域を形成する第6の工程
    と、 前記第1の形状のゲート電極に対してドライエッチング
    を行い第2の形状のゲート電極を形成する第7の工程
    と、前記第2の形状のゲート電極を構成する第2の導電
    膜に対して選択的にドライエッチングを行い第3の形状
    のゲート電極を形成する第8の工程と、前記半導体層に
    第2の不純物領域を形成する第9の工程と、を含むこと
    を特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1の導電膜及び
    前記第2の導電膜は、タングステン、タンタル、チタ
    ン、モリブデンから選ばれた高融点金属を主成分とする
    材質、またはこれら金属を含む合金、またはこれら金属
    を主成分とする窒化物、から選ばれた材質であることを
    特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記第
    5の工程におけるドライエッチングでは、塩素系ガス及
    びフッ素系ガス、若しくは塩素系ガス及びフッ素系ガス
    及びO2を用いて第1の形状のゲート電極を形成するこ
    とを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一において、前
    記第7の工程におけるドライエッチングでは、塩素系ガ
    ス及びフッ素系ガスを用いて第2の形状のゲート電極を
    形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか一において、前
    記第8の工程におけるドライエッチングでは、塩素系ガ
    ス及びフッ素系ガス及びO2を用いて第3の形状のゲー
    ト電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか一に記載の前記
    第9の工程は、前記第2の形状のゲート電極を構成する
    前記第1の導電膜及び前記ゲート絶縁膜を通過するよう
    に不純物元素をドーピングすることで前記半導体層に前
    記第2の不純物領域を形成することを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一項に記載の第
    9の工程は、前記第3の形状のゲート電極の外側に位置
    する半導体層及び第3の形状のゲート電極と重なる半導
    体層に同時に不純物領域を形成することを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】半導体層を形成する第1の工程と、 前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜を形成する第3の工
    程と、 前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成する第4の工
    程と、 前記第2の導電膜及び前記第1の導電膜に対してドライ
    エッチングを1回または複数回行い第1の形状のゲート
    電極を形成する第5の工程と、 前記半導体層に第1の不純物領域を形成する第6の工程
    と、 前記第1の形状のゲート電極を構成する第2の導電膜に
    対して選択的にドライエッチングを行い第2の形状のゲ
    ート電極を形成する第7の工程と、前記半導体層に第2
    の不純物領域を形成する第8の工程と、前記第2の形状
    のゲート電極を構成する第1の導電膜に対して選択的に
    ドライエッチングを行い第3の形状のゲート電極を形成
    する第9の工程と、を含むことを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記第1の導電膜及び
    前記第2の導電膜は、タングステン、タンタル、チタ
    ン、モリブデンから選ばれた高融点金属を主成分とする
    材質、またはこれら金属を含む合金、またはこれら金属
    を主成分とする窒化物、から選ばれた材質であることを
    特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 【請求項10】請求項8または請求項9において、前記
    第5の工程におけるドライエッチングでは、塩素系ガス
    及びフッ素系ガス、若しくは、塩素系ガス及びフッ素系
    ガス及びO2を用いて第1の形状のゲート電極を形成す
    ることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 【請求項11】請求項8乃至10のいずれか一におい
    て、前記第7の工程におけるドライエッチングでは、塩
    素系ガス及びフッ素系ガス及びO2を用いて第2の形状
    のゲート電極を形成することを特徴とする半導体装置の
    作製方法。
  12. 【請求項12】請求項8乃至11のいずれか一におい
    て、前記第9の工程におけるドライエッチングでは、塩
    素系ガス及びフッ素系ガス、塩素系ガス及びフッ素系ガ
    ス及びO 2、CHF3、C48の中から選ばれたガスを用
    いて第3の形状のゲート電極を形成することを特徴とす
    る半導体装置の作製方法。
  13. 【請求項13】請求項8乃至12のいずれか一における
    前記第8の工程は、前記第2の形状のゲート電極を構成
    する前記第1の導電膜及びゲート絶縁膜を通過するよう
    に不純物元素をドーピングすることで前記半導体層に前
    記第2の不純物領域を形成することを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  14. 【請求項14】絶縁表面上に形成された半導体層と、該
    半導体層上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜上に形成さ
    れたゲート電極とを含む半導体装置の作製方法であっ
    て、絶縁表面上に半導体層を形成する第1の工程と、 前記半導体層上に絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記絶縁膜上に、第1の導電層と、前記第1の導電層の
    端部におけるテーパー角度より大きいテーパー角度を端
    部に有する第2の導電層との積層からなるゲート電極を
    形成する第3の工程を含むことを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記半導体層の端
    部は、テーパー形状とすることを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
  16. 【請求項16】請求項14または請求項15において、
    第2の導電層の幅は、第1の導電層の幅より狭いことを
    特徴とする半導体装置の作製方法。
  17. 【請求項17】請求項14乃至16のいずれか一におい
    て、前記第3の工程は、塩素系ガス及びフッ素系ガス、
    若しくは、前記塩素系ガス及び前記フッ素系ガス及びO
    2を用いてドライエッチングを行った後、塩素系ガス及
    びフッ素系ガス及びO2を用いてドライエッチングを行
    うことでゲート電極を形成することを特徴とする半導体
    装置の作製方法。
  18. 【請求項18】請求項1乃至17のいずれか一におい
    て、前記塩素系ガスは、Cl2、BCl3、SiCl4
    CCl4から選ばれたガスであることを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  19. 【請求項19】請求項1乃至18のいずれか一におい
    て、前記フッ素系ガスは、CF4、SF6、NF3から選
    ばれたガスであることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  20. 【請求項20】絶縁表面上に形成された半導体層と、該
    半導体層上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜上に形成さ
    れたゲート電極とを含む半導体装置であって、 前記ゲート電極は、第1の導電層を下層とし、前記第1
    の導電層の端部におけるテーパー角度より大きいテーパ
    ー角度を端部に有する第2の導電層を上層とする積層構
    造を有し、 前記半導体層は、前記第2の導電層と重なるチャネル形
    成領域と、前記第1の導電層と重なるLDD領域と、ソ
    ース領域及びドレイン領域とを有していることを特徴と
    する半導体装置。
  21. 【請求項21】請求項20において、前記半導体層の端
    部はテーパー形状であることを特徴とする半導体装置。
  22. 【請求項22】請求項20または請求項21において、
    前記半導体層の端部は、前記ゲート電極と前記半導体層
    との間に設けられた絶縁膜に覆われていることを特徴と
    する半導体装置。
  23. 【請求項23】請求項22において、前記絶縁膜のう
    ち、ゲート電極近傍は、テーパー形状を有していること
    を特徴とする半導体装置。
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