JP2002083716A - 巻鉄心 - Google Patents

巻鉄心

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JP2002083716A
JP2002083716A JP2000274316A JP2000274316A JP2002083716A JP 2002083716 A JP2002083716 A JP 2002083716A JP 2000274316 A JP2000274316 A JP 2000274316A JP 2000274316 A JP2000274316 A JP 2000274316A JP 2002083716 A JP2002083716 A JP 2002083716A
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core
block
laminated sheet
wound
iron core
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JP2000274316A
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English (en)
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Takahiro Iwagami
孝浩 岩上
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Takaoka Toko Co Ltd
Original Assignee
Takaoka Electric Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質合金薄帯を用いた変圧器巻鉄心におい
て、オーバーラップ方式を採用した場合に、ラップ高さ
が高くなり、作業性が悪化することを軽減する。 【解決手段】 変圧器巻鉄心において、該巻鉄心の内側
層の複数ブロックはバットステップラップ方式による接
合部を備えたブロック6とし、該巻鉄心の外側層の複数
ブロックは、オーバーラップ方式による接合部を備えた
ブロック7とすることにより、ラップ高さを抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変圧器の巻鉄心に関
わり、特に非晶質合金薄帯を用いた巻鉄心に関する。
【0002】
【従来の技術】従来非晶質合金薄帯を用いた巻鉄心は、
一巻回毎に切断するワンターンカット構造となってい
て、一巻回毎に巻始め端と巻終わり端との接合部を備え
る。一方、非晶質合金薄帯はその厚さが20乃至30ミクロ
ンと珪素鋼板の1/10程度であるため、まず同一長さに切
断した所定枚数の非晶質合金薄帯を一単位として重ね、
硅素鋼板程度の厚さとしたものを1個の積層シートと
し、それを複数個巻回して巻鉄心を形成するのが一般的
である。図1は、このような非晶質合金薄帯を用いて形
成される一般的な巻鉄心の概略構造図である。図1にお
いて、1は各積層シートの接合部が巻鉄心の一辺(継鉄
部)に集められたラップ部、3は複数個の積層シートを
一つの単位としたブロックである(図1は3個の積層シ
ートを単位とした例を示す)。巻鉄心は複数個のブロッ
ク3で構成され、各ブロック3内において積層シートの
両端接合部は一定のピッチで階段状に配置されている。
2は鉄心の脚部である。また、ラップ部の積層方向の寸
法をラップ高さと称している。上記構成を備えた巻鉄心
を形成するに当たっては、以下で説明するいずれかのラ
ップ部の接合構造を採用し、ラップ合わせ作業と呼ばれ
る作業にて、巻鉄心を形成している。
【0003】前述した非晶質合金薄帯を用いたワンター
ンカット構造の巻鉄心においては、巻回した積層シート
の両端部の接合構造として、従来からバットステップラ
ップ方式(特公平4-56441号公報参照)とオーバーラッ
プ方式(特表昭63-502943号公報参照)が知られてい
る。まず、バットステップラップ方式を説明する。図4
は積層シート3個を1ブロックとした場合のバットステ
ップラップ方式による巻鉄心ラップ部の詳細図である。
ここで、4は積層シート、5は積層シート両端の微小ギ
ャップ、6はブロックである。斜線部は一個の積層シー
ト4において、その巻始めと巻終わりの両端が、微小ギ
ャップ5を介して突き合わされた状態を説明したもので
ある。同一ブロック6内においては、前記微小ギャップ
5を介した接合部が階段状に一定のピッチで配置され
る。
【0004】次に、オーバーラップ方式を説明する。図
5は積層シート3個を1ブロックとした場合のオーバー
ラップ方式による巻鉄心ラップ部の詳細図である。ここ
で、4は積層シート、5は微小ギャップ、7はブロッ
ク、8は積層シートの重なり部である。各ブロック7内
にて、各積層シート4は、斜線を施した一個の積層シー
ト4で示すようにその両端が一定の長さで重なる重なり
部8を備え、且つ、内側の積層シート4の巻終わり端と
次の積層シート4の巻始め端が微小ギャップ5を介して
突き合わされ、前記重なり部8が一定のピッチで階段状
に配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したバットステッ
プラップ方式又はオーバーラップ方式により形成した従
来技術の巻鉄心には以下の問題点がある。 1.バットステップラップ方式の場合 (a)オーバーラップ方式に比べ、鉄心の有効断面積が
小さくなるので鉄心特性が劣る。 (b)積層シート両端の重なりが無い分だけラップ高さ
が低くなるので、ラップ合わせの作業性は良好である
が、外周に行くに従って、積層シートのギャップが離れ
やすく作業が難しい。ギャップが大きくなれば鉄心特性
に対しさらに悪影響を及ぼす。
【0006】2.オーバーラップ方式の場合 (a)鉄心特性は向上するが、ラップ高さが高くなり、
変圧器の高さにも影響する。 (b)オーバーラップ方式は、各積層シートの両端が一
定の長さで重なる重なり部を備えることから、ブロック
数が多くなるにつれ、ラップ部が台形状に突出する。そ
のため、鉄心外周側は積層シートが自重により鉄心の脚
部側へ滑り落ちやすく、作業がやり難くなる。
【0007】本発明は上記の課題を解決するもので、鉄
心特性を損なわず且つラップ合わせ作業の作業性に優れ
た非晶質合金薄帯を用いた巻鉄心を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、非晶質合金薄帯が複数枚を単位として積層された
積層シートを複数個巻回して構成される巻鉄心におい
て、該巻鉄心は、複数個の積層シートを一まとまりとし
たブロックを複数備え、該巻鉄心の内側層の複数ブロッ
クは、各ブロック内にて各積層シートの巻始めと巻終わ
りの両端が微小ギャップを介して突き合わされ、且つ、
前記微小ギャップを介した接合部が階段状に一定のピッ
チで配置されるバットステップラップ方式による接合部
を備えたブロックとし、該巻鉄心の外側層の複数ブロッ
クは、各ブロック内にて各積層シートの両端が一定の長
さで重なる重なり部を備え、且つ、内側の積層シートの
巻終わり端と次の積層シートの巻始め端が微小ギャップ
を介して突き合わされ、同一ブロック内にて各積層シー
トの重なり部が一定のピッチで階段状に配置されるオー
バーラップ方式による接合部を備えたブロックとするこ
とを特徴とする。
【0009】前述したような構造にすれば、バットステ
ップラップ方式の接合構造を、巻鉄心の内側層にのみの
採用したため、ラップ高さの低い範囲でのラップ合わせ
作業となり、微小ギャップを高精度で配置することがで
き、なお且つ、オーバーラップ方式接合部のラップ高さ
も低くできるため、ラップ合わせ作業時における積層シ
ートの自重によるずれ落ちが軽減され、作業性が向上す
るとともに、積層シートの微小ギャップ寸法及び重なり
部寸法が安定することで、鉄心特性のばらつきも小さく
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図
2、図3を用いて説明する。図2は本発明の作用効果を
一般的に説明した説明図であり、バットステップラップ
方式とオーバーラップ方式の割合を変化させた場合の、
鉄心特性とラップ合わせ作業の作業性の変化を示す。同
図中において、鉄心特性を表す数値として無負荷損を実
線、作業性を表す数値として作業時間を破線にて表示す
る。図2が示すように、オーバーラップ方式の割合を減
らす(バットステップラップ方式の割合を増やす)と、
無負荷損が増加するが、その増加傾向は単に比例的でな
く急激に増加するのに対して作業時間の減少は漸減的で
ある。また、オーバーラップ方式の割合を増やすと、無
負荷損の減少は漸減的であるにも拘わらず、作業時間が
急激に増加することがわかった。このような本発明の巻
鉄心においては、変圧器容量やその仕様に合わせてラッ
プ部の接合構造の割合を変化させることにより、作業性
と鉄心特性のバランスを調整し、コストの最適化を図る
ことが可能である。
【0011】図3に、本発明の実施の形態のうち、最適
な効果を得られる場合として、全体の1/4をバットス
テップラップ方式、3/4をオーバーラップ方式とした
場合の巻鉄心ラップ部の詳細図を示す。図の簡略化のた
めバットステップラップ方式のブロックを1ブロックと
しているが、実際にはブロックは複数となる。図3にお
いて、4は積層シート、5は微小ギャップ、6、7はそ
れぞれバットステップラップ方式の接合構造、オーバー
ラップ方式の接合構造の場合のブロックである。このよ
うに巻鉄心の内側層に全ラップ高さの1/4に相当する
積層シートをバットステップラップ方式にて接合し、そ
の外側層の3/4をオーバーラップ方式にて接合する。
このように構成した場合、全てオーバーラップ方式にて
構成した場合と比較して、ラップ高さは約6%減少し、
それに対応してラップ合わせ作業時間を短縮することが
できる。鉄心のブロック数が多くなれば、同時にバット
ステップラップ部分のブロック数も増え、全てオーバー
ラップ方式により形成した巻鉄心とのラップ部寸法の差
が大きくなるので、作業時間の低減効果は大きくなる。
また、図2で示すように、全オーバーラップ方式による
構造に対し、無負荷損が若干増加することになるが、現
実の製造工程においては、作業性の向上により製作精度
が良くなり、鉄心特性のばらつきが小さくなるため、平
均値で評価すると、同等の鉄心特性とすることができ
る。
【0012】
【発明の効果】上記の通り、本発明による巻鉄心によれ
ば、鉄心特性に優れた100%オーバーラップ方式の巻
鉄心と同等の鉄心特性を有し、かつ、作業性が向上する
ことで、作業時間の短縮となり、低コストの非昌質合金
薄帯を用いた変圧器巻鉄心を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非昌質合金薄帯を用いて形成される一般的な変
圧器巻鉄心の概略構造図である。
【図2】本発明による作用効果を一般的に説明した説明
図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例を示し、バットステ
ップラップ方式の接合構造部を1/4、オーバーラップ
方式の接合構造部を3/4とした場合の巻鉄心ラップ部
の詳細図である。
【図4】従来の技術の一例を示すバットステップラップ
方式巻鉄心のラップ部詳細図である。
【図5】従来の技術の他の一例を示すオーバーラップ方
式巻鉄心のラップ部詳細図である。
【符号の説明】
1 ラップ部 2 脚部 3、6、7 ブロック 4 積層シート 5 微小ギャップ 8 重なり部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質合金薄帯複数枚を単位として積層
    された積層シートを複数個巻回して構成される巻鉄心に
    おいて、 該巻鉄心は、複数個の積層シートを一まとまりとしたブ
    ロックを複数備え、 該巻鉄心の内側層の複数ブロックは、各ブロック内にて
    各積層シートの巻始めと巻終わりの両端が微小ギャップ
    を介して突き合わされ、且つ、前記微小ギャップを介し
    た接合部が階段状に一定のピッチで配置されるバットス
    テップラップ方式による接合部を備えたブロックとし、 該巻鉄心の外側層の複数ブロックは、各ブロック内にて
    各積層シートの両端が一定の長さで重なる重なり部を備
    え、且つ、内側の積層シートの巻終わり端と次の積層シ
    ートの巻始め端が微小ギャップを介して突き合わされ、
    同一ブロック内にて各積層シートの重なり部が一定のピ
    ッチで階段状に配置されるオーバーラップ方式による接
    合部を備えたブロックとすることを特徴とした巻鉄心。
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