JP2002082556A - 定着ロ−ラ及びその製造方法 - Google Patents
定着ロ−ラ及びその製造方法Info
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Abstract
プ幅が確保できる、加熱定着装置用の定着ローラを提供
する。 【解決手段】 定着ローラを、芯金1の外周面に第1絶
縁層2、断熱層3、発熱体4、第2絶縁層5、離型層基
体6、離型層7の順に設けたものとする。断熱層の熱伝
導率が第2絶縁層のそれより小さいこと、断熱層の厚さ
が0.1mm以上、2mm以下であること、離型層基体
の厚さが芯金より薄いこと、離型層基体の厚さが0.7
mm以下であること、芯金の線膨張率が離型層基体のそ
れと同等以上であること、断熱層の線膨張率が芯金のそ
れより大きいことが好ましい。この定着ローラでは、芯
金1の外周面にその長手方向に沿う溝1aを多数列形成
し、離型層基体6を第2絶縁層5の外周側に遊挿した
後、縮径加工することにより、離型層基体6の端部内周
部を溝1aに食い込み接合する。
Description
ァクシミリ、プリンタなどの電子写真プロセスを利用し
た機器に使用される加熱定着装置の定着ローラおよび、
その製造方法に関する。
方法として、加熱定着方法が知られている。加熱定着方
法は、加熱した定着ローラを回転させながら、この回転
する定着ローラと加圧ローラとで、トナー像が転写され
た用紙を挾持搬送し、その際トナー像を加熱溶融して用
紙上に融着させるものである。
ら、各種電子写真装置では、不使用時において定着ヒー
タヘの通電を遮断し、必要な時にのみ通電することによ
り、消費電力を低減するようになっている。
においては、プリント時に定着ローラの表面温度が即座
にプリント可能な設定温度に達することが要求される。
この要求を満たすための手段の1つとして、定着ローラ
の内面または外面に発熱体を有する、直接加熱方式の発
熱定着ローラを用いた定着装置が提案されている。
なる支持体の外表面に発熱体を有し、その上に耐熱ゴム
等の離型層を有する外面発熱方式による定着ローラで
は、発熱体の装着が容易である。しかし、支持体への熱
伝導に起因して、立ち上がり時の表面温度上昇が阻害さ
れ、また発熱体の表面に離型層を形成することから、通
紙性を確保するための外径寸法・逆クラウン形状の加工
性が悪く、さらには発熱体表面に対する離型層の充分な
密着性(耐剥離性)が得られ難いという欠点がある。
熱方式の定着ローラでは、外面発熱方式に比べ離型層の
形成に伴う外径寸法・逆クラウン形状の加工性や上記密
着性の確保が容易である。しかしながら、立ち上がり時
間を短縮するためには、芯金の熱容量を小さくするべく
芯金を薄肉化しなければならない。ところが、薄肉化す
ると芯金の機械的強度が低下し、定着ローラの撓みやつ
ぶれが生じ、定着性を確保するのに必要な、定着ローラ
・加圧ローラ間の充分なニップ幅が得られないという問
題がある。また、芯金内面に絶縁層および発熱体を接着
すると、ヒートサイクルが繰り返し行われる定着ローラ
においては、その信頼性の確保が難しくなる。
鑑みなされたもので、その第1の目的は、立ち上がり時
間を短縮でき、加圧力に対して充分なニップ幅が確保で
きる機械的強度を有し、通紙性を得るための外径寸法・
逆クラウン形状の確保と、離型層の密着性が確保できる
定着ローラを提供することにある。
縁層間に設けた定着ローラを、簡易かつ安価に製造する
方法を提供することにある。
ーラは、加圧ローラが接触する表面と該加圧ローラの表
面との間に、トナー像が転写された転写材を挿通するこ
とにより、前記トナー像を加熱溶融して転写材上に融着
する定着ローラであって、芯金の外周面に、第1絶縁
層、断熱層、発熱体、第2絶縁層、離型層基体、離型層
をこの順に配列してなるか、または断熱層、第1絶縁
層、発熱体、第2絶縁層、離型層基体、離型層をこの順
に配列してなることを特徴とする。
がり時間短縮に必要な薄肉化による熱容量の低減を、離
型層基体の薄肉化で達成し、定着性を確保する(充分な
ニップ幅の確保)ための機械的強度は芯金の肉厚で達成
するように、機能を分けることができるので、立ち上が
り時間の短縮と高強度の両立が可能となる。また、発熱
体の内周側に断熱層を設け、この断熱層の内周側に芯金
を設けたため、発熱体で発生した熱が芯金側よりも離型
層表面に、より多く伝わりやすくなり、この構成も立ち
上がり時間短縮に寄与する。したがって、立ち上がり時
間を短縮できるとともに、加圧ローラによる加圧力に対
して充分なニップ幅の確保が可能な機械的強度を有する
ものにすることができる。また、芯金の外周面側に発熱
体を設けているので、通紙性を得るための外径寸法・逆
クラウン形状を確保することができるとともに、離型層
基体に対する離型層の密着性を確保することができる。
熱層をこの順で順次外側に位置するように配列してもよ
いし、断熱層、第1絶縁層の順で同様に配列してもよい
ので、設計上および組み立て上の自由度が増す利点があ
る。
に記載の発明において、断熱層の熱伝導率が第2絶縁層
の熱伝導率より小さいことを特徴とする。この定着ロー
ラでは、発熱体から発生する熱が芯金側よりも離型層表
面に、より多く伝わるので、立ち上がり時間が短縮され
る。
または請求項2に記載の発明において、断熱層の厚さが
0.1mm以上、2mm以下であることを特徴とする。
断熱層の厚さが0.1mm以上であると断熱層の効果が
あり、発熱体から発生する熱が芯金側よりも離型層表面
により多く熱伝導することにより、立ち上がり時間が短
縮される。ただし、断熱層の厚さが2mmを超えると断
熱効果が飽和し、これ以上厚くしても材料代アップとな
るだけである。
〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、離型
層基体の厚さが芯金より薄いことを特徴とする。この定
着ローラでは、立ち上がり時間の短縮に必要な薄肉化に
よる熱容量の低減は離型層基体の薄肉化で達成し、定着
性を確保するための機械的強度は芯金の肉厚で達成する
ように、機能を分けることができるので、立ち上がり時
間の短縮と高強度の両立が可能となる。
〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、離型
層基体の厚さが0.7mm以下であることを特徴とす
る。離型層基体の厚さを0.7mm以下とすることで、
立ち上がり時間の更なる短縮が可能になる。なお、離型
層基体の厚さは、強度上、0.1mm以上にすることが
好ましい。
〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、芯金
の線膨張率が離型層基体の線膨張率と等しいか、または
これより大きいことを特徴とする。この定着ローラで
は、芯金の線膨張率が離型層基体の線膨張率と同等以上
であるから、定着ローラ加熱時に、発熱体等が芯金と離
型層基体とにより締め付けられるため、緩んだり位置ズ
レを起こしたりすることがない。
〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、断熱
層の線膨張率が芯金のそれより大きいことを特徴とす
る。断熱層の線膨張率が芯金より大きいため、定着ロー
ラ加熱時の断熱層と芯金との熱膨張率の差により、離型
層基体・芯金間の各層がその肉厚方向に圧縮される向き
の力が働くので、緩みに起因する発熱体や絶縁層の位置
ズレが生じる心配がない。
〜請求項7のいずれか1項に記載の発明において、芯金
がステンレス鋼(SUS)からなり、離型層基体が銅か
らなることを特徴とする。このため、芯金の防錆処理が
不要になる。また、離型層基体(銅)の熱伝導率が芯金
(ステンレス鋼)のそれより高いため、立ち上がり時間
が短縮される効果もある。
〜請求項8のいずれか1項に記載の発明において、芯金
には、その軸方向の一方及び他方の各端面と、外周面と
が突き合う各角部に面取りが設けられていることを特徴
とする。この定着ロ−ラでは、芯金における外周面と端
面とのなす角部がエッジ状に尖ることがなくなるので、
芯金の角部によって、第1絶縁層や断熱層が傷つくこと
がなくなる。すなわち、芯金と発熱体とで挟まれること
により、また離型層基体から嵌合のための圧力を受ける
ことにより、あるいは加圧ローラからの加圧により、第
1絶縁層や断熱層が芯金の角部に圧迫されても、この角
部に面取りが設けられているので、第1絶縁層や断熱層
が芯金の角部によって傷付くのを防止することができ
る。
9に記載の発明において、面取りは、芯金における端面
と外周面とを斜めにつなぐように形成されたものであっ
て、外周面に沿う成分の長さが端面に沿う成分の長さ以
上の長さに形成されていることを特徴とする。この定着
ロ−ラでは、面取りが芯金の各端面に向かって直線状に
縮径されるテーパー状になり、この面取りと芯金の外周
面とのなす角度が135度以上の鈍角となる。このた
め、第1絶縁層や断熱層は鈍角の角部に当たるようにな
るため、芯金の角部によって傷つくことがなくなる。す
なわち、面取りを、外周面に沿う成分の長さ≧端面に沿
う方向の長さとなるように形成しているので、芯金の各
端部にエッジ状に尖った部分が生じることがないため、
第1絶縁層や断熱層を傷つけるという問題を完全に解消
することができる。
9に記載の発明において、面取りは、芯金における端面
と外周面とを円弧状に滑らかにつなぐように形成されて
いることを特徴とする。この定着ロ−ラでは、芯金の軸
方向の端部の角部が面取りによって円弧状に丸められた
状態になるので、芯金の角部に当たって第1絶縁層や断
熱層が傷つくのを完全に防止することができる。
1〜請求項11のいずれか1項に記載の発明において、
芯金は、加圧ロ−ラと対応する位置にあって、軸方向の
長さが加圧ローラより長く形成されていることを特徴と
する。この定着ロ−ラでは、加圧ローラから作用する圧
力の全体を芯金でバックアップすることができる。この
ため、加圧ローラからの圧力によって離型層基体が撓む
のを小さく抑えることができるとともに、その撓みが軸
方向においてほぼ一定になる。したがって、定着ロ−ラ
と加圧ローラとが当接し合う周方向の幅であるニップ幅
が大きくなると共に、そのニップ幅が定着ロ−ラの軸方
向に沿ってほぼ一定になる。すなわち、例えば芯金の長
さが加圧ローラの長さより短い場合には、離型層基体に
おける芯金のない部分が加圧ローラからの圧力を受けて
比較的大きく撓むことになり、このような機械的強度が
相対的に弱く現れるような現象が部分的に生じることに
よって、ニップ幅が十分に出ない部分が生じることがあ
る。しかし、この発明では、このような問題を確実に解
消することができ、定着ロ−ラの軸方向の全体にわたっ
て、十分大きなニップ幅を得ることができる。したがっ
て、転写材に対するトナー像の定着性を十分確保するこ
とができる。
1〜請求項12のいずれか1項に記載の発明において、
断熱層は、軸方向における一方及び他方の各端部が軸方
向における中央部に比べて厚く形成されていることを特
徴とする。この定着ロ−ラでは、断熱層の両端部が厚く
形成されているので、立ち上がり時において、軸方向の
各端部の温度が軸方向の中央部の温度に比べて大きく低
下するのを改善することができる。すなわち、例えば断
熱層の厚さを軸方向において一定にした場合には、軸方
向の各端部からその軸方向の外側に放出される熱のため
に、軸方向の各端部の温度が軸方向の中央部の温度に比
べて大きく低下することがある。しかし、この発明で
は、断熱層の各端部を厚く形成しているので、軸方向外
側に逃げる熱量を低減することができ、軸方向の両端部
の温度が相対的に大きく低下するのを抑えることができ
る。すなわち、立ち上がり時において、定着ローラの外
周面の温度を軸方向においてほぼ一定にすることができ
る。したがって、立ち上がり直後における1枚目か2枚
目の転写材について、トナー像の定着性が悪くなるとい
う不具合を確実に防止することができる。
1〜請求項13のいずれか1項に記載の発明において、
離型層基体を縮径することによって、芯金に第1絶縁
層、断熱層、発熱体、第2絶縁層および離型層基体を固
定してなり、前記離型層基体は、芯金の軸方向の外側に
対応する部分の縮径量が芯金に対応する部分の縮径量よ
り大きくなっていることを特徴とする。この定着ロ−ラ
では、離型層基体の縮径量を芯金の軸方向の外側の部分
で大きくしているので、芯金の軸方向の外側において、
離型層基体の内周面の径が芯金の外周面の径より小さく
なる。このため、芯金が離型層基体の両端部のより縮径
された部分に挟まれた状態になるので、芯金が離型層基
体に対してスラスト方向(軸方向)にずれるのを確実に
防止することができる。また、第1絶縁層、断熱層、発
熱体および第2絶縁層についても、離型層基体の両端部
のより縮径された部分によって、スラスト方向にずれる
のを確実に防止することができる。なお、離型層基体
は、チューブスピニング等により縮径することができ
る。
14に記載の発明において、縮径により芯金に固定され
た離型層基体の外周面を軸方向に一定の径に形成したこ
とを特徴とする。この定着ロ−ラでは、離型層基体を縮
径した時点で、離型層基体における芯金の軸方向外側に
対応する部分の外径が芯金に対応する部分の外径より小
さくなるので、その軸方向外側に対応する部分の外径以
下となるように、離型層基体の外周部を削り取ることに
よって、離型層基体の外径が軸方向において一定にな
る。また、このように離型層基体の外周面を一定の径に
形成した状態においては、離型層基体における各端部の
より縮径された部分が肉厚部となるので、離型層基体の
各端部について強度の向上を図ることができると共に、
この強度の高い部分で、芯金、第1絶縁層、断熱層、発
熱体および第2絶縁層の軸方向のずれを確実に阻止する
ことができる。すなわち、芯金、第1絶縁層等を確実に
保持することができる。
1〜請求項15のいずれか1項に記載の発明において、
芯金の外周面に該芯金の長手方向に沿う多数の溝(芯金
の中心線に平行な溝)を設けたことを特徴とする。この
定着ローラでは、芯金の外周面に長手方向の溝を設ける
ことにより、芯金とその他の層との接触面積を小さくし
ている。こうすることで、芯金と発熱体との間接的な接
触面積が縮小し、発熱体からの熱が芯金側に伝わりにく
くなり、より多く離型層表面に伝わるようになる結果、
定着ローラの立ち上がり時間が短縮される。
1〜請求項15のいずれか1項に記載の発明において、
芯金の外周面に螺旋状の溝を設けたことを特徴とする。
この定着ローラでは、請求項16に記載の定着ローラと
同様に、立ち上がり時間の短縮効果が得られる。
1〜請求項15のいずれか1項に記載の発明において、
芯金の外周面に該芯金の長手方向に沿う多数の溝と、螺
旋状の溝とを設け、これらの溝を格子状に交差させたこ
とを特徴とする。この定着ローラでは、請求項16に記
載の定着ローラと同様に、立ち上がり時間の短縮効果が
得られる。
1〜請求項15のいずれか1項に記載の発明において、
芯金の外周面に螺旋状の溝と、この溝と旋回方向が反対
の螺旋状の溝とを設け、これらの溝を格子状に交差させ
た(芯金の展開図において、一方の溝群と他方の溝群と
が交差する)ことを特徴とする。この定着ローラでは、
請求項16に記載の定着ローラと同様に、立ち上がり時
間の短縮効果が得られる。
16〜請求項19のいずれか1項に記載の発明におい
て、離型層基体の端部が芯金の溝に、食い込み接合され
ている(離型層基体端部の内周部が溝に陥没し、該陥没
部が溝に係止さている)ことを特徴とする。この定着ロ
ーラでは、定着時(通紙時)に発生する回転方向の摩擦
トルクを食い込み接合部で受けることができるので、絶
縁層や発熱体との界面へのスベリ方向の荷重が軽減さ
れ、絶縁層の破損等の事故が防止される。すなわち、芯
金と離型層基体とを直接連結することができるので、第
1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層に対する負荷の
低減を図ることができ、耐久性の向上を図ることができ
る。
は、請求項1〜請求項19のいずれか1項に記載の発明
に記載の定着ローラを製造する方法であって、芯金の外
周面に、第1絶縁層、断熱層、発熱体および第2絶縁層
を設け、離型層基体を第2絶縁層の外周側に遊挿し、該
離型層基体を適宜手段により縮径させて第2絶縁層の外
周面に固定し、前記離型層基体の外周面を切削または研
削により所定の径に加工した後、該加工面に離型層を設
けることを特徴とする。
は、請求項21に記載の発明において、離型層基体をチ
ューブスピニングにより縮径させることを特徴とする。
は、請求項21に記載の発明において、離型層基体を第
2絶縁層の外周面に、焼きばめにより挿入固定すること
を特徴とする。この場合、加熱膨張状態の離型層基体を
第2絶縁層の外周側に遊挿した後、離型層基体を冷却す
ることにより縮径させる。すなわち、離型層基体は、焼
きばめのために高温に加熱された後、発熱体によって加
熱される程度の温度まで低下することによって、周方向
および半径方向に十分収縮し、第2絶縁層、発熱体、断
熱層、第1絶縁層、芯金を締め付けるようにして圧縮
し、同芯金に固定されることになる。
ラの製造方法では、チューブスピニング、焼きばめ等の
乾式加工により離型層基体の縮径を行うので、あらかじ
め装着してある絶縁層や発熱体を加工液等で汚すことな
く、かつ高荷重をかけることなく、離型層基体を簡易に
装着することができる。すなわち、定着ローラを簡易か
つ安価に製造することができる。しかも、芯金から離型
層基体までを、所定の圧力を持って互いに密着させた状
態で、確実に連結することができる。
は、請求項20に記載の定着ローラを製造する方法であ
って、芯金の外周面に、第1絶縁層、断熱層、発熱体、
第2絶縁層を設け、離型層基体を第2絶縁層の外周側に
遊挿し、該離型層基体を適宜手段により縮径させること
により、離型層基体を第2絶縁層の外周面に固定すると
ともに、離型層基体の軸方向の各端部を、芯金に形成さ
れた溝に食い込み接合し、該離型層基体の外周面を切削
または研削により所定の径に加工した後、該加工面に離
型層を設けることを特徴とする。縮径による前記食い込
み接合方法としては、請求項25,請求項26に記載の
方法が採用できる。
は、請求項24に記載の発明において、離型層基体をチ
ューブスピニングにより縮径させることを特徴とする。
は、請求項24に記載の発明において、離型層基体を第
2絶縁層の外周面に、焼きばめにより挿入固定すること
を特徴とする。
造方法では、離型層基体の端部内面を、芯金の外周面に
形成された溝に食い込み接合するための方法として、チ
ューブスピニング、焼きばめ等の乾式加工による離型層
基体の縮径によって行うので、請求項21〜請求項23
に記載の定着ローラの製造方法と同様の効果が得られ
る。しかも、チューブスピニングや焼きばめ等による縮
径により、離型層基体の端部を芯金の溝に確実に食い込
ませることができる。したがって、芯金と離型層基体と
を確実に連結することができる。
は、請求項22または請求項25に記載の発明におい
て、離型層基体をチューブスピニングにより縮径させる
時、芯金に対応する部分の縮径量より芯金の軸方向の外
側の部分の縮径量を多くしたことを特徴とする。この製
造方法では、離型層基体における縮径量の多い部分も少
ない部分も、チューブスピニングによるいわゆる絞り加
工により連続的に加工することができる。したがって、
加工のための時間やコストが増加することがない。しか
も、より多く絞られる離型層基体における軸方向の各端
部は、加工硬化により、強度が向上するという利点があ
る。また、上記縮径加工の後に、離型層基体の外周面を
切削や研削等により一定の径に形成することにより、離
型層基体の各端部が内方に厚く形成された肉厚部とな
る。したがって、この肉厚部によっても、離型層基体の
各端部の強度が向上する。
により単に一定の径に縮径する場合でも、芯金の有無に
よる剛性の違いにより、芯金のない部分の縮径量が芯金
のある部分の縮径量より若干大きくなる。このため、離
型層基体を一方から他方に縮径してゆき、芯金の他方の
端部から芯金のない部分を縮径するときに、断熱層等の
弾性材による影響もあって、芯金が他方から一方の側に
ずれてしまうことがある。しかし、この発明では、芯
金、第1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層の一方の
側が離型層基体の縮径量を多くした部分によって保持さ
れているので、芯金等が一方の側に移動するのを防止す
ることができる。
1〜請求項20のいずれか1項に記載の発明において、
最外周位置における軸方向の一方及び他方の各端部が第
1の軸受及び第2の軸受によってそれぞれ支持されてお
り、芯金は、離型層基体内にあって少なくとも前記第1
及び第2の軸受が存在する範囲に延在していることを特
徴とする。
の軸受までの部分を芯金で補強することができるので、
第1及び第2の軸受を支点にして生じる曲げ方向等の撓
みを低減することができる。したがって、定着ロ−ラと
加圧ローラとが当接し合う周方向の幅であるニップ幅が
大きくなる共に、そのニップ幅が軸方向において一定し
たものとなる。よって、転写材に対するトナー像の定着
性を十分確保することができる。
1〜請求項20、請求項28のいずれか1項に記載の発
明において、発熱体の軸方向の長さは、芯金及び離型層
基体の軸方向の長さより短く設定されていることを特徴
とする。
と離型層基体とで挟まれた状態になるので、発熱体は必
ず第2絶縁層と、断熱層又は第1絶縁層とに接した状態
になる。このため、例えば発熱体の一部が第2絶縁層と
共に離型層基体から離れ、この離れた部分が離型層基体
への熱の移動の減少によって高温となり、これによって
発熱体自体が局部的に損傷するのを防止することができ
る。また、発熱体が局部的に高温になることによって、
第1絶縁層や第2絶縁層等を溶融させ、発熱体から離型
層基体や芯金への電気漏れを生じさせるのも確実に防止
することができる。
1〜請求項20、請求項28、請求項29のいずれか1
項に記載の発明において、発熱体の軸方向の長さは、挿
通可能な転写材の最大幅以下に設定されていることを特
徴とする。
さが挿通可能な転写材の最大幅以下に設定されているの
で、転写材におけるトナー像の溶融に必要な部分のみを
加熱することができる。したがって、ウオームアップに
要する時間、すなわち立ち上がり時間を短縮することが
できると共に、エネルギの無駄を省くことができる。
1〜請求項20、請求項28〜請求項30のいずれか1
項に記載の発明において、第1絶縁層及び第2絶縁層は
一枚の絶縁シートによって形成されたものであり、この
絶縁シートは、芯金の外周を巻く第1周目の部分が上記
第1絶縁層とされ、第2周目の部分が第2絶縁層とされ
ていると共に、第1絶縁層と第2絶縁層との境の部分が
段差部とされており、少なくとも前記第1絶縁層と第2
絶縁層との間に配置される発熱体は、周方向における一
方の端と他方の端が前記段差部を挟んで対峙するように
設けられていることを特徴とする。
段差部が生じるが、発熱体はその周方向の一方の端と他
方の端が前記段差部を挟んで対峙するように設けられて
いるので、発熱体が第1絶縁層や第2絶縁層の段差部に
連続して延在するように配置されることがない。なお、
発熱体が上記段差部に連続的に延在するように配置され
た場合には、段差部と発熱体との間に空間が生じること
があるため、この空間部に対応する発熱体の一部が高温
となって、発熱体自体を局部的に損傷させたり、これに
隣接する第1絶縁層や第2絶縁層等を局部的に溶融させ
て、発熱体から離型層基体や芯金への電気の漏れを生じ
させたりするおそれがある。しかし、この定着ロ−ラで
は、発熱体が段差部を覆うように配置されることがない
ので、発熱体自体の破壊や、第1及び第2の絶縁層の破
壊に伴う漏電を防止することができる。
31に記載の発明において、絶縁シートは、第1絶縁層
の軸方向の各端が第2絶縁層の軸方向の各端より内側に
寄った位置に形成されていることを特徴とする。
回りに巻くことによって、第1絶縁層及び第2絶縁層が
発熱体等を挟んで同心状に巻かれた状態になる。ただ
し、内周側に位置する第1絶縁層の軸方向の各端が第2
絶縁層の軸方向の各端より軸方向の内側に寄った位置に
形成されているので、第1絶縁層の軸方向の端部に邪魔
されることなく、第2絶縁層の内周側から発熱体の軸方
向の端部に電力を供給するすることができる。
1〜請求項20、請求項28〜請求項32のいずれか1
項に記載の発明において、芯金の外周面には、凹部を設
け、第1絶縁層には、前記凹部に対応する位置に該凹部
に嵌まる形状の凸部を設けたことを特徴とする。
縁層の凸部を嵌めることにより、芯金に対する第1絶縁
層の位置を正確に決めることができる。このため、例え
ば第1絶縁層と第2絶縁層とが別体のもので構成されて
いる場合には、シート状態における第2絶縁層の上に発
熱体、断熱層及び第1絶縁層をこの順に乗せ、これらを
上記凹部と凸部とを嵌合させてかつ第1絶縁層を内側に
して芯金に巻くことにより、第1絶縁層、断熱層、発熱
体及び第2絶縁層をこの順で芯金の所定の位置に正確に
巻き付けることができる。しかも、例えば離型層基体を
その軸方向の一端側からチューブスピニングにより縮径
し、これによって離型層基体、第2絶縁層、発熱体、断
熱層、第1絶縁層を芯金に固定するような場合でも、第
2絶縁層、発熱体等が軸方向にずれるのを防止すること
ができる。したがって、離型層基体において加熱位置が
ばらつくのを防止することができるので、一定の定着性
を有するものを提供することができる。
ートとして一体のもので構成されている場合には、上記
凹部と凸部とを嵌合することにより絶縁シートの全体を
芯金の所定の位置に正確に巻き付けることができる。し
かも、絶縁シートの第2絶縁層の位置に発熱体及び断熱
層をこの順で乗せ、第1絶縁層側から断熱層を内側にし
て芯金に巻き付けることにより、断熱層や発熱体も芯金
における所定の位置に正確に取り付けることができる。
また、この場合にも、チューブスピニングによる離型層
基体の縮径の際に、絶縁シートや発熱体等が軸方向にず
れるのを防止することができる。したがって、加熱位置
のばらつきのない一定の定着性を有するものを提供する
ことができる。
1〜請求項20、請求項28〜請求項32のいずれか1
項に記載の発明において、芯金の外周面には、突起部を
設け、絶縁シートには、前記突起部に対応する位置に該
突起部に嵌合する貫通孔を設けたことを特徴とする。こ
の定着ロ−ラにおいても、請求項33に記載の定着ロ−
ラと同様の作用効果を奏する。
34に記載の発明において、突起部は、芯金の軸方向に
離れた2箇所の位置に設けられており、貫通孔は、前記
各突起部に対応する位置に設けられていることを特徴と
する。
軸方向に離れた2箇所の位置に設けられているので、芯
金に対する絶縁シートを巻く方向が極めて正確になる。
すなわち、芯金の軸方向に直交する方向に絶縁シートを
正確に巻くことができる。
交する方向に対して斜めに傾いて巻かれる場合には、発
熱体も斜めに傾いて巻かれた状態になる。この状態で、
離型層基体をチューブスピニングにより縮径すると、発
熱体には、ねじる方向の力が働く。この際、発熱体は、
その側縁の角部がエッジとなり、このエッジを立てた状
態で、第2絶縁層や、断熱層又は第1絶縁層に当たるこ
とになる。このため、発熱体の角部が第1絶縁層や第2
絶縁層に食い込んでこれらを損傷させることがあり、こ
の損傷によって発熱体から離型層基体や芯金に電気が漏
れるおそれがある。
金の軸方向に直交する方向に対して斜めに傾いて巻かれ
ることがないので、発熱体の角部によって第1絶縁層や
第2絶縁層が損傷することがない。したがって、発熱体
から離型層基体や芯金へ電気が漏れるのを確実に防止す
ることができる。
34又は請求項35に記載の発明において、突起部の高
さは、発熱体の厚さと第1絶縁層の厚さとを合計した厚
さ以下に設定されていることを特徴とする。
熱体の厚さと第1絶縁層の厚さとの合計厚さ以下に設定
しているので、例えばチューブスピニングにより離型層
基体を縮径した場合でも、突起部の頂部が第2絶縁層に
当たって、この第2絶縁層を傷つけ、発熱体から離型層
基体に電気が漏れるようになるのを防止することができ
る。なお、発熱体は第1絶縁層等と共に芯金に巻かれる
際に、突起部から離れた位置となるように設けられてい
る。また、突起部の高さを、発熱体の厚さと第1絶縁層
の厚さとの合計厚さ以下としたのは、突起部の高さを、
発熱体の厚さと第1絶縁層の厚さと断熱層の厚さとを合
計した厚さ以下とすると、離型層基体の縮径時に、発熱
体、第1絶縁層、断熱層が圧縮方向に弾性変形すること
によって、突起部の頂部が第2絶縁層に達し、この第2
絶縁層を傷つける恐れがあるからである。ただし、突起
部の高さは、離型層基体の縮径によって圧縮変形した後
の第1絶縁層、断熱層、発熱体の合計厚さ未満に設定す
ることがより好ましい。
置している場合には、突起部の高さは、上述した第1絶
縁層と発熱体との合計厚さ以下、または上述した圧縮変
形した後の第1絶縁層、断熱層、発熱体の合計厚さ未満
であって、第1絶縁層の厚さ以上に設定することが好ま
しい。突起部の高さを第1絶縁層の厚さ以上に設定した
のは、第1絶縁層の貫通孔が突起部から容易に外れるの
を防止するためである。
置している場合には、突起部の高さは、断熱層の厚さと
第1絶縁層の厚さとを合計した厚さ以上で、離型層基体
の縮径によって圧縮変形した後の第1絶縁層、断熱層、
発熱体の合計厚さ未満に設定することが好ましい。突起
部の高さを断熱層の厚さと第1絶縁層の厚さとを合計し
た厚さ以上に設定したのは、第1絶縁層の貫通孔が突起
部から容易に外れるのを防止するためである。
よび、その製造方法の実施の形態を図面を参照しながら
説明する。
この定着ローラは、円筒状の芯金1の外周面に、第1絶
縁層2、断熱層3、発熱体(抵抗発熱体)4、第2絶縁
層5、離型層基体6(離型層を設けるための基体)、離
型層7をこの順に内側から外側に配列したもので構成さ
れている。なお、第1絶縁層2と断熱層3とは、その順
を入れ換えてもよい。離型層基体6では熱伝導性およ
び、離型層7の密着性を確保するために、アルミニウム
合金や銅合金が素材として用いられる。離型層基体6と
芯金1の間に形成される第1絶縁層2および第2絶縁層
5は、耐熱性絶縁物(例えば、ポリイミドなどの耐熱性
プラスチック)からなるシートや、金属シートに耐熱性
絶縁物をコーティングまたは積層したもので形成され、
これら第1絶縁層・第2絶縁層間に上記発熱体4が設け
られている。
上がり時間短縮に必要な値、すなわち0.7mm以下に
設定し、芯金1の肉厚は、定着性に必要なニップ幅が得
られる機械的強度を確保できる値、すなわち0.5mm
以上3mm以下に設定する。なお、離型層基体の厚さ
は、強度上、0.1mm以上にすることが好ましく、か
つ立ち上がり時間の更なる短縮を図る上で0.5mm以
下に設定することが好ましい。芯金1の素材としては、
離型層基体6と同様なアルミニウム合金を用いるか、ま
たは、より熱伝導率の低い鉄やステンレス鋼等を用い
る。芯金1の線膨張率を離型層基体6のそれと同等以上
にした場合(請求項6)には、定着ローラ加熱時に線膨
張率の違いによる上記絶縁層2、5や発熱体4の位置ズ
レがなく、耐久性・信頼性が向上する。例えば、離型層
基体6に銅を、芯金1にオーステナイト系ステンレス鋼
をそれぞれ使用した場合(請求項8)には、定着ローラ
加熱時の緩みがなく、絶縁層2、5や発熱体4の位置ズ
レが生じないうえ、定着ローラの立ち上がり時間が短縮
される。
伝導率が第2絶縁層5より低いもの、例えばセラミック
スフェルトやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
樹脂等を用いる(請求項2)。断熱層3の厚さは、図8
に示すように2mm以下が望ましい。すなわち、断熱層
3の厚さが2mmを超えると、断熱効果が飽和してしま
い、材料費が上昇する割には断熱性がほとんど向上しな
いからである。また、断熱層3の厚さは、0.1mm以
上であることが好ましい。0.1mm未満になると、厚
さがあまりにも薄くなって、断熱性が悪くなるからであ
る。なお、図8は発熱体4への通電時間と、定着ローラ
の離型層7の表面温度との関係を、断熱層3の厚さ
(t)をパラメータとして示すグラフである。離型層7
の表面には、厚さ10〜30μmのPFA(パーフルオ
ロアルコキシ)やPTFEからなる薄膜がコーティング
されている。発熱体4は鉄−クロムなどのステンレス系
箔(厚さ10〜100μm)であり、打ち抜きまたはエ
ッチングによって所定のパターンに形成される。
(b)はその横断面図である。この実施の形態では、芯
金1の外周面(表面)に、その長手方向の溝1aを多数
列設けることにより、芯金1と第1絶縁層2の接触面積
を小さくしたものである。このように接触面積を低減す
ることで、発熱体4からの熱が芯金側に伝わりにくくな
り、離型層7表面により多く伝わる結果、定着ローラの
立ち上がり時間が短縮される。
施の形態は、芯金1の外周面に螺旋状の溝1bを設ける
ことにより、芯金1と第1絶縁層2の接触面積を小さく
したものである。これによる効果は実施の形態2と同様
である。なお、上記溝1bは例えば、一条ネジまたは多
条ネジの谷のように形成される。
実施の形態は、芯金1の外周面にその長手方向に沿う多
数列の溝1aと、螺旋状の溝1bとを設け、これらの溝
1a、1bを格子状に交差させたものである。すなわ
ち、図2の長手方向の溝1aに、図3の螺旋状の溝1b
を重ね合わせた格子状の溝を設け、芯金1と第1絶縁層
2の接触面積を小さくした場合である。
実施の形態は、芯金1の外周面に図4で示した螺旋状の
溝1bと、巻き方向がこれとは反対の螺旋状の溝1cと
を設けて格子状の溝を形成することにより、芯金1と第
1絶縁層2の接触面積を小さくしたものである。
6(b)はそのA−A線断面図である。この定着ローラ
は、離型層基体6の端部を、芯金1の長手方向に沿う溝
1aに、食い込み接合したものである。
内面が芯金1の外周面に形成された溝1aに食い込み接
合されているため、定着時(通紙時)に発生する回転方
向の摩擦トルクを食い込み接合部で受けることができる
ので、絶縁層2、5や発熱体4との界面へのスベリ方向
の荷重が軽減され、絶縁層2、5の破損等の事故が防止
される。
図で示したものである。この製造方法では、まず芯金1
の外周面に第1絶縁層2、断熱層3、発熱体4および第
2絶縁層5をこの順に設ける。なお、第1絶縁層2と断
熱層3とはその順序を入れ替えてもよい。つぎに、離型
層基体6を第2絶縁層5の外周側に遊挿し、該離型層基
体6を図7に示す方法(チューブスピニング)により縮
径させて第2絶縁層5の外周面に固定する。さらに、離
型層基体6の外周面を切削または研削してその外径を所
定寸法にした後、該加工面に離型層7(図略)を設け
る。なお、必要に応じてこの離型層7の表面を研磨す
る。
もとに説明する。芯金1の内面をマンドレル治具11で
保持し、離型層基体6の外周面の一側にスピニングロー
ラ13を押し当て、他側(スピニングローラ13と対向
する側)に、離型層基体6外周面の変形を防止するため
のバックアップローラ12を接触させる。そして、バン
クアップローラ12を回転させるとともに、スピニング
ローラ13を離型層基体6の外周面に沿って回転させな
がら軸方向に移動させることにより、その直径を絞る。
合において、離型層基体6の端部を、芯金1の長手方向
に沿う溝1aに食い込み接合するには、図7の方法また
は、焼きばめにより離型層基体6を縮径させれば良い。
要部縦断面図である。なお、上記実施の形態1〜7に示
す構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その
説明を簡略化する。
層2、断熱層3、発熱体4、第2絶縁層5、離型層基体
6、離型層7を、この順で、内側から外側に配列してい
る。ただし、第1絶縁層2と断熱層3とは、その位置関
係を逆にしてもよい。また、離型層基体6は、チューブ
スピニングによって縮径されるようになっており、この
縮径によって第1絶縁層2、断熱層3、発熱体4、第2
絶縁層5を挟んだ状態で芯金1の外周面に固定されるよ
うになっている。離型層7は、縮径後の離型層基体6の
外周面を切削又は研削により軸方向に一定の外径に形成
した後、この離型層基体6の外周面に密着するようにし
て一体的に設けられている。この離型層7は、PFA
(パーフルオロアルキシ)や、PTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)や、PFAとPTFEの混合体によって
構成されたものであり、その厚さは上述の通り10〜3
0μmになっている。
円筒状に形成されたものであり、具体的にはアルミニウ
ム合金、銅合金、鉄、ステンレス鋼などが用いられる。
また、発熱体4は、ステンレス鋼等の金属箔で構成され
ており、その厚さが上述のように10μm〜100μm
に形成されている。ただし、発熱体4の厚さは、25μ
m〜100μmにすることがより好ましい。すなわち、
10μ以上であれば発熱体4を製造する上でまず問題を
生じることがないのであるが、25μm以上にすること
によって発熱体4の製造が容易になり、コストをより低
減することができるからである。また、100μmを超
えると、発熱体4が屈曲しにくくなって、断熱層3に密
着しにくくなるため、発熱体4としては100μm以下
に設定することが好ましい。
フェルト、岩綿等によって構成されたものであり、その
厚みが上述のように0.1mm〜2mmに形成されてい
る。ただし、断熱層3の厚さは、0.25mm〜2mm
することがより好ましい。すなわち、0.1mm以上で
あれば断熱層3による断熱性の効果が得られるが、0.
25mm以上にすることによって断熱層3の製造が容易
になり、コストの低減を図ることができるようになるか
らである。
は、芯金1における軸方向の一方及び他方の各端部に面
取り10を設けていることを特徴としている。すなわ
ち、芯金1には、その軸方向の一方及び他方の各端面1
4と、外周面15とが突き合う各角部に面取り10が設
けられている。面取り10は、図11(a)に示すよう
に、端面14と外周面15とを斜めにつなぐように形成
されたものであって、芯金1の軸方向と同一方向のスラ
スト方向長さ(外周面15に沿う成分の長さ)10a
と、芯金1の断面の半径方向と同一方向のラジアル方向
長さ(端面14に沿う成分の長さ)10bとが同一寸法
に形成されている。
面14とが直交していることから、面取り10は端面1
4および外周面15に対して45度の角度で傾き、外周
面15から端面14に向かって縮径されるテーパ状に形
成されている。また、外周面15と面取り10とが突き
合う角部の角度は135度の鈍角になっている。
おいては、芯金1の外周面15に第1絶縁層2、断熱層
3、発熱体4、第2絶縁層5、離型層基体6をこの順で
配列した後、離型層基体6をチューブスピニングにより
縮径させることにより、第1絶縁層2から離型層基体6
までを芯金1に固定する。離型層基体6は、芯金1の有
無による剛性の違いから、芯金1のない部分では芯金1
のある部分より縮径量が若干大きくなる。このため、縮
径後の離型層基体6の外周面は、図10に示すように、
径の違いによる段部6aが生じることになる。したがっ
て、図9に示すように、離型層基体6の外周面を切削や
研削により軸方向に一定の外径に加工してから、その外
周面に離型層7を設けることになる。この離型層7は、
例えば塗布により設けることになる。
に、面取り10が無い場合には、外周面15と端面14
とが突き合う角部が直角に尖ったエッジ(刃物)にな
る。このエッジは、離型層基体6の縮径時に、第1絶縁
層2に食い込み、さらには断熱層3にまで達することが
ある。すなわち、上記エッジによって、第1絶縁層2や
断熱層3が破損する危険がある。なお、断熱層3を第1
絶縁層2の内側に配置した場合には、断熱層3が先に傷
つくことになる。また、定着ローラ50に対して加圧さ
れる加圧ローラ(図示せず)からの力や、発熱体4の過
熱に伴う各部材の膨張等によっても、上記エッジが第1
絶縁層2や断熱層3に食い込む危険がある。
けているので、第1絶縁層2は外周面15と面取り10
とが交わる135度の鈍角の角部に当接することにな
る。したがって、第1絶縁層2や断熱層3が芯金1の角
部によって傷つくのを完全に防止することができる。
スト方向長さ10aとラジアル方向長さ10bとが等し
い形状の面取り10を示したが、この面取り10は、図
11(b)に示すように、スラスト方向長さ10aがラ
ジアル方向長さ10bより長いもので構成してもよい。
この場合には、外周面15と面取り10とのなす角度が
135度を超える鈍角となるので、第1絶縁層2や断熱
層3が芯金1の角部によって傷つくのをより確実に防止
することができる。ただし、スラスト方向長さ10aを
あまり長くすると、芯金1による離型層基体6を内側か
らバックアップする軸方向の範囲が狭くなることから、
スラスト方向長さ10aはラジアル方向長さ10bの3
倍以下に設定することが好ましい。
に、端面14と外周面15とを円弧状に滑らかにつなぐ
ように形成したものであってもよい(請求項11)。こ
の場合には、芯金1の角部が面取り10によって円弧状
に丸められた状態になるので、芯金1の角部に当たって
第1絶縁層2や断熱層3が傷つくのを完全に防止するこ
とができる。
−ラ50の要部縦断面図である。なお、上記実施の形態
8に示す構成要素と共通する要素には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。
は、離型層基体6をチューブスピニングにより縮径する
ことによって、芯金1の外周面15に第1絶縁層2、断
熱層3、発熱体4、第2絶縁層5および離型層基体6を
固定したものである。また、離型層基体6の縮径量は、
芯金1の軸方向の外側に位置する部分を芯金1に対応す
る部分より大きくしている。このため、離型層基体6の
外周面には、その軸方向の両端部と、この両端部以外の
部分とで、縮径にる外径の差、すなわち縮径差L1が生
じる。
6の外周面は、図14に示すように、切削や研削等によ
り軸方向に一定の外径に形成されることになる。すなわ
ち、最小の外径の部分以下の外径となるように、離型層
基体6の外周部を削り取ることによって、離型層基体6
の外周面を一定の外径に形成する。これにより、離型層
基体6における軸方向の各端部には、内面側に縮径差L
1だけ膨出した肉厚部6bが形成された状態になる。た
だし、この肉厚部6bが芯金1の外周面15より内側に
突出する突出量L2は、縮径差L1から第1絶縁層2、
断熱層3、発熱体4および第2絶縁層5の厚さ分を引い
た長さになる。なお、離型層7は、一定の径に形成され
た後の離型層基体6の外周面に塗装することにより設け
られてる。
おいては、離型層基体6における縮径量の多い部分も少
ない部分も、チューブスピニングとしての絞り加工によ
り連続的に加工することができる。したがって、離型層
基体6を単一の径に縮径する場合と同様の時間やコスト
で加工することができる。しかも、より多く絞られる離
型層基体6の各端部は、加工硬化により、強度が向上す
るという利点がある。また、離型層基体6の各端部が肉
厚部6bとなるので、離型層基体の各端部をさらに強化
することができる。
体6の各肉厚部6bによって保持された状態になるの
で、芯金1、第1絶縁層2、断熱層3、発熱体4および
第2絶縁層5が離型層基体6に対してスラスト方向(軸
方向)にずれるのを確実に防止することができる。
により単に一定の径に縮径する場合でも、芯金1のない
部分の縮径量が芯金1のある部分の縮径量より若干大き
くなる。このため、離型層基体6を一方から他方に縮径
してゆき、芯金1の他方の端部から芯金1のない部分を
縮径するときに、断熱層3等の弾性材による影響もあっ
て、芯金1が他方から一方の側にずれてしまうことがあ
る。しかし、この実施の形態9では、芯金1、第1絶縁
層2、断熱層3、発熱体4、第2絶縁層5の一方の側が
肉厚部3aによってすでに保持されているので、芯金1
等が一方の側に移動するのを防止することができる。
基体6の両端部を大きく縮径することになるが、芯金1
の各端部に面取り10を設けているので、第1絶縁層2
や断熱層3が離型層基体6からの圧迫により傷付くこと
がない。
0の縦断面図である。この実施の形態10で示す定着ロ
−ラ50は、芯金1が加圧ロ−ラ51より長く形成され
たものとなっている。すなわち、芯金1および離型層基
体6は、加圧ロ−ラ51と平行に配置されており、芯金
1の軸方向の長さは加圧ロ−ラ51における外周面51
aの軸方向の長さより長くなっている。なお、加圧ロ−
ラ51は、定着ロ−ラ50の外周面、すなわち離型層7
の外周面に所定の圧力をもって当接するようになってい
る。
おける軸方向の各端部に配置された軸受け55によって
回転自在に保持されており、加圧ロ−ラ51は、軸方向
の各端部に設けた軸受け57によって回転自在に保持さ
れている。各軸受け55、57は側板56によって支持
されている。
の温度を制御するための温度センサとしてのサーミスタ
53が離型層7の表面に接触するように設けられている
とともに、過熱等の際の安全装置54が離型層7の外周
面の近辺に設けられている。安全装置54は、例えばサ
ーモスタットや温度ヒューズである。なお、図15およ
び図17において、発熱体4および第2絶縁層5の図示
を省略している。
おいては、加圧ローラ51から作用する圧力の全体を芯
金1でバックアップすることができる。このため、加圧
ローラ51からの圧力によって生じる離型層基体6の撓
みが軸方向においてほぼ一定になるとともに、その撓み
の大きさが小さくなる。したがって、定着ロ−ラ50と
加圧ローラ51とが当接し合うニップ幅Nは、図16に
示すように、周方向に大きく広がったものとなると共
に、定着ロ−ラ50の軸方向においてほぼ一定になる。
これに対して、例えば図17に示すように、芯金1の長
さが加圧ローラ51の長さより短い場合には、離型層基
体6における芯金1のない部分が加圧ロ−ラ51からの
圧力によって撓みやすくなっている。すなわち、定着ロ
−ラは、機械的強度が弱い部分と強い部分が生じた状
態、すなわち剛性の小さな部分と大きな部分が生じた状
態になる。このため、ニップ幅Nは、図18に示すよう
に、周方向の幅が軸方向において一定しなくなるととも
に、周方向に極めて狭い部分が生じることにもなる。し
かし、この実施の形態10では、このような問題を確実
に解消することができる。したがって、定着ロ−ラ50
の軸方向の全体にわたって、十分大きなニップ幅を得る
ことができるので、転写材に対するトナー像の定着性を
十分確保することができる。
外周面15の軸方向の長さが加圧ローラ51における外
周面51aの軸方向の長さより若干短くなっているが、
芯金1の外周面15の軸方向の長さについても、加圧ロ
ーラ51の外周面(表面)の軸方向の長さと同等かそれ
以上にすることが好ましい。
0の要部縦断面図である。この実施の形態11で示す定
着ロ−ラ50は、断熱層3の両端部を厚く形成したもの
で構成している。すなわち、断熱層3は、軸方向におけ
る一方及び他方の各端部が軸方向における中央部に比べ
て厚く形成された肉厚部3aとなっている。また、芯金
1には、その軸方向における各端部の外周面15に、肉
厚部3aの増肉分だけ縮径された縮径外周面15aが形
成されている。また、外周面15と縮径外周面15aと
は、軸方向に対して45度の角度で傾斜するテーパ面1
5bを介して接続された状態になっている。なお、面取
り10は、縮径外周面15aと各端面14とが突き合う
角部に形成されている。
おいては、断熱層3の両端部に肉厚部3aを設けている
ので、立ち上がり時において、離型層7の軸方向の各端
部の温度が軸方向の中央部の温度に比べて低くなる傾向
となるのを改善することができる。すなわち、例えば断
熱層3の厚さを軸方向において一定にした場合に、軸方
向の各端部からその軸方向の外側に放出される熱のため
に、図20のB線で示すように、離型層7における軸方
向の各端部の温度が軸方向の中央部の温度に比べて低く
なる傾向が大きい。しかし、この実施の形態11では、
断熱層3の各端部に肉厚部3aを設けているので、軸方
向外側への熱の逃げ量を減少させることができる。この
ため、図20のA線で示すように、離型層7における軸
方向の温度がほぼ一定になる。したがって、立ち上がり
直後における1枚目か2枚目の転写材(用紙)につい
て、トナー像の定着性が悪くなるという問題を確実に解
消することができる。
ある。なお、上記実施の形態1〜11に示す構成要素と
共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化
する。
は、図21に示すように、最外周位置である離型層7の
軸方向の一方及び他方の各端部が第1の軸受55a及び
第2の軸受55bによってそれぞれ支持されている。こ
れらの第1の軸受55a及び第2の軸受55bは、定着
ロ−ラ50を、側板56に対して回転自在に支持するよ
うになっている。なお、離型層7を第1の軸受55aと
第2の軸受55bとの間に設け、最外周位置である離型
層基体6の外周面を上記第1の軸受55aと第2の軸受
55bによって支持するようにしてもよい。
軸受55a及び第2の軸受55bが存在する範囲をわず
かに超える位置まで延在している。なお、芯金1は、第
1の軸受55a及び第2の軸受55bが存在する範囲と
一致する長さのもので構成してもよい。この場合、芯金
1の軸方向の各端面が第1の軸受55aや第2の軸受5
5bの軸方向の最外位置と一致するようになる。
軸方向の長さと一致している。また、芯金1及び発熱体
4の軸方向の長さは、離型層基体6の軸方向の長さより
短くなっている。
及び図24に示すように、一枚の絶縁シート25によっ
て一体に形成されている。すなわち、絶縁シート25
は、芯金1の外周面を巻く第1周目の部分が上記第1絶
縁層2とされ、第2周目の部分が第2絶縁層5とされて
おり、第1絶縁層2と第2絶縁層5との境の部分が芯金
1の外周面に対して法線方向に延びる段差部25aとな
っている。なお、第2絶縁層5は、発熱体4の周囲を一
周した後に、元の部分に所定量重なるようになってい
る。
第2絶縁層5との間に配置されており、それぞれの周方
向における一方の端と他方の端が上記段差部25aを挟
んで対峙するように設けられている。
ように、第1絶縁層2における軸方向の各端2a、2a
が第2絶縁層5の軸方向の各端5a、5aより軸方向の
内側に所定寸法寄った位置に形成されている。すなわ
ち、第1絶縁層2の軸方向の各端部には、第2の軸受5
5bの各端5a、5aに対して段状に切り欠かれた切欠
部25bが形成されている。
は、図25に示すように、第2絶縁層5の内側から第1
絶縁層2の切欠部25bを介して、電気を供給するため
の電極58が接続されている。
シート状の第2絶縁層5の上に同じくシート状の発熱体
4、断熱層3をこの順で乗せた後、第1絶縁層2側から
断熱層3を内側にして芯金1に巻き付けるようになって
いる。絶縁シート25等を巻き付けた芯金1は、離型層
基体6に挿入され、チューブスピニングによる離型層基
体6の縮径によって、この離型層基体6内に固定されう
ようになっている。
向の端が断熱層3の軸方向の端から突出した状態になっ
ていると共に、芯金1の軸方向の端からも突出した状態
になっている。しかし、これは発熱体4を明記するため
に示したものであり、実際には、発熱体4の軸方向の端
は上述のように、芯金1の長さ方向の端と一致している
と共に、断熱層3の軸方向の端とも一致している。ま
た、後で説明する図31〜図33においても同様であ
る。
って回転自在に支持された状態で、図示しないレバーと
バネにより定着ローラ50の表面、すなわち離型層7の
外周面を所定の圧力で押圧するようになっている。
おいては、第1の軸受55aから第2の軸受55bまで
の部分を芯金1で補強することができるので、第1及び
第2の軸受55a、55bを支点にして生じる曲げ方向
等の撓みを低減することができる。したがって、図22
に示すように、定着ロ−ラ50と加圧ローラ51とが当
接し合う周方向の幅であるニップ幅Nが大きくなる共
に、そのニップ幅Nが軸方向において一定したものとな
る。これに対して、例えば図27に示すように、芯金1
の長さが第1の軸受55aと第2の軸受55bとの間の
長さより短い場合には、離型層基体6における芯金1の
ない部分が加圧ローラ51からの圧力によって曲げ方向
等に撓みやすくなる。このため、図27に示すように、
定着ロ−ラ50は、曲げ方向等の剛性の小さな部分と大
きな部分とが生じる。したがって、ニップ幅Nは、図2
8に示すように、軸方向において一定しなくなるととも
に、極めて狭い部分が生じることにもなる。しかし、こ
の実施の形態12では、このような問題を確実に解消す
ることができる。したがって、定着ロ−ラ50の軸方向
の全体にわたって、十分大きなニップ幅Nを得ることが
できるので、転写材に対するトナー像の定着性を十分確
保することができる。
軸方向の長さと一致しているので、発熱体4の全体が芯
金1と離型層基体6とで挟まれた状態になる。このた
め、発熱体4は必ず第2絶縁層5及び断熱層3に接した
状態になる。なお、断熱層3を第1絶縁層2の内側に配
置してもよいが、その場合には、発熱体4は第2絶縁層
5及び第1絶縁層2に接した状態になる。このため、発
熱体4の一部が第2絶縁層2から離れたり、発熱体4及
び第2絶縁層5が離型層基体6から離れたり、発熱体4
が断熱層3から離れたり、発熱体4が第1絶縁層2から
離れたりするのを防止することができる。このため、そ
の離れた部分の発熱体4が高温となって、この発熱体4
自体を局部的に損傷させたり、第2絶縁層5や第1絶縁
層2等を溶融させて、発熱体4から離型層基体6や芯金
1への電気漏れを生じさせたりするのを確実に防止する
ことができる。
25aが生じるが、断熱層3及び発熱体4はその周方向
の一方の端と他方の端が段差部25aを挟んで対峙する
ように設けることができる。したがって、断熱層3及び
発熱体4は円弧状に滑らかに湾曲する第1絶縁層2及び
第2絶縁層5に沿って設けることができる。
5とを別体のもので構成した場合には、図29に示すよ
うに、シート状に形成した第2絶縁層5の上に同じくシ
ート状に形成した発熱体4、断熱層3及び第1絶縁層2
をこの順に乗せてから、第1絶縁層2を内側にして芯金
1に巻き付けることになる。このようにすると、図30
に示すように、第1絶縁層2の一部を重ねた部分に2つ
の段差部2cが形成されることになり、少なくとも一方
の段差部2cの前後にまたがって発熱体4や断熱層3が
延在することになる。こうなると、一方の段差部2cに
対応する位置において、発熱体4と断熱層3との間や、
発熱体4と第2絶縁層5との間に隙間が生じることにな
る。このため、上記隙間に対応する位置の発熱体4が高
温となって、発熱体4自体が損傷したり、その高温とな
った部分によって、第2絶縁層5が溶融したりすること
があり得る。そして、第2絶縁層5が溶融した場合に
は、発熱体4から離型層基体6に電気が漏れる危険があ
る。なお、断熱層3が第1絶縁層2の内側に設けられて
いる場合には、一方の段差部2cにおける発熱体4の過
熱により、第1絶縁層2が溶融して、発熱体4から芯金
1に電気が漏れる危険が生じる。
に示すように、発熱体4の周方向の各端が段差部25a
を挟んで対峙することになるので、発熱体4自体の破壊
や、第1絶縁層2及び第2絶縁層5の破壊を防止するこ
とができると共に、離型層基体6や芯金1への電気の漏
れを防止することができる。
熱層3及び発熱体4を挟んで同心状に巻かれた状態にな
るが、内周側に位置する第1絶縁層2の軸方向の各端2
aが第2絶縁層5の軸方向の各端5aより軸方向の内側
に寄った位置に形成されているので、第1絶縁層2の軸
方向の端部2aに邪魔されることなく、第2絶縁層5の
内周側から発熱体4の軸方向の端部に電極58を設ける
ことができる。すなわち、発熱体4に電力を容易に供給
することができる。
熱体4の軸方向の長さを芯金1の軸方向の長さとほぼ一
致するように設定したが、この芯金1の軸方向の長さ
は、図26に示すように、挿通可能な転写材の最大幅
(最大用紙通紙幅)と等い長さに設定してもよい(請求
項30)。この場合には、転写材におけるトナー像の溶
融に必要な部分のみを加熱することができるので、ウオ
ームアップに要する時間、すなわち立ち上がり時間を短
縮することができると共に、エネルギの無駄を省くこと
ができる。
挿通可能な転写材の最大幅以下であって、所定の転写材
の幅に一致するような長さに設定してもよい。ただし、
挿通可能な最大幅の転写材へのトナー像の定着性を確保
するため、発熱体4の軸方向の長さは、挿通可能な転写
材の最大幅以上で、芯金1の軸方向の長さ以下に設定す
ることが好ましい。
の軸方向の長さより短くした場合には、図26に示すよ
うに、発熱体4の軸方向の各端部に、電気抵抗の小さい
例えばアルミニウムや銅板等の金属板8を接触させて固
定することが好ましい。各金属板8は、その厚さが発熱
体4と同一の厚さに形成されていると共に、その軸方向
の長さが発熱体4の軸方向の端から芯金1の軸方向の端
までの間と同一の長さ形成されている。そして、金属板
8は、発熱体4の軸方向の幅が変更された場合であって
も、その変更された分だけ軸方向の幅を変更することに
より、発熱体4に電力を供給することができる。また、
当然のことながら、金属板8は、電気抵抗が低いのでほ
とんど発熱することがない。
お、上記実施の形態12に示す構成要素と共通する要素
には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。 この
実施の形態13で示す定着ロ−ラ50は、芯金1の外周
面15に凹部15cを設け、第1絶縁層2に凸部25c
を設けた構成になっている。凹部15cは、芯金1の軸
方向の中央部に形成されたものであって、その軸方向に
長く延びる四角形状の貫通孔によって形成されている。
凸部25cは、絶縁シート25における第1絶縁層2の
周方向の端にあって、軸方向の中央部から周方向の外側
に突出するように形成されている。この凸部25cは、
絶縁シート25を芯金1の外周面15に巻いた際に、芯
金1の凹部15cに対応する位置にあって、該凹部15
cに丁度嵌まる偏平の四角形状に形成されている。
おいては、芯金1の凹部15cに第1絶縁層2の凸部2
5cを嵌めることにより、芯金1に対する第1絶縁層2
の位置を正確に決めることができる。したがって、絶縁
シート25の全体を芯金1の所定の位置に正確に巻き付
けることができる。しかも、絶縁シート25の第2絶縁
層5における所定の位置に発熱体4及び断熱層3をこの
順で乗せ、上記凹部15cと凸部25cとを嵌合しなが
ら、第1絶縁層2側から断熱層3を内側にして芯金1に
巻き付けることにより、断熱層3や発熱体4も図24に
ように、芯金1における所定の位置に正確に巻き付ける
ことができる。また、この場合にも、チューブスピニン
グによる離型層基体6の縮径際に、絶縁シート25や発
熱体4等が軸方向にずれるのを防止することができる。
したがって、加熱位置のばらつきのない一定の定着性を
有するものを提供することができる。
お、上記実施の形態12に示す構成要素と共通する要素
には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。 この
実施の形態14で示す定着ロ−ラ50は、芯金1の外周
面15に突起部15dを設け、第1絶縁層2に貫通孔2
5dを設けた構成になっている。突起部15は、芯金1
の軸方向の中央部に形成されたものであって、その軸方
向に長く延し、外周面15から四角形状に突出するよう
に形成されている。なお、この突起部15dは、芯金1
の外周壁の一部を外側に折り曲げることによって形成さ
れている。さらに、突起部15dの高さは、発熱体4の
厚さと第1絶縁層2の厚さとを合計した厚さ以下に設定
されている。
軸方向の中央部に設けられたものであって、第1絶縁層
2の周方向の端に沿って長く延びる四角形状のもので形
成されている。すなわち、貫通孔25dは、絶縁シート
25を第1絶縁層2から芯金1の外周面15に巻いた際
に、芯金1の突起部15dに対応する位置にあって、該
突起部15dに丁度嵌まる偏平の四角形状に形成されて
いる。
部15dから所定量離れた位置となるように、第2絶縁
層5における所定の位置に配置された状態で絶縁シート
25と共に芯金1に巻かれるようになっている。
おいては、芯金1の突起部15dに第1絶縁層2の貫通
孔25dを嵌めることにより、芯金1に対する第1絶縁
層2の位置を正確に決めることができる。したがって、
上記実施の形態13と同様の作用効果を奏する。また、
突起部15dの高さが発熱体4の厚さと第1絶縁層2の
厚さとを合計した厚さ以下に設定されているので、チュ
ーブスピニングにより離型層基体6を縮径した場合で
も、突起部15eの頂部が第2絶縁層5に当たって、こ
の第2絶縁層5を傷つけることがない。したがって、発
熱体4から離型層基体6に電気が漏れるのを防止するこ
とができる。
お、上記実施の形態12に示す構成要素と共通する要素
には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。 この
実施の形態15で示す定着ロ−ラ50は、芯金1の外周
面15に2つの突起部15eを設け、第1絶縁層2に2
つの貫通孔25eを設けた構成になっている。各突起部
15eは、芯金1の外周面15における軸方向に離れた
2箇所の位置に設けられている。特に、この実施の形態
では、各突起部15eが芯金1の軸方向の一方及び他方
の各端部に設けられている。また、各突起部15eは、
円柱状に突出するように形成されている。ただし、突起
部15eの頂面は、芯金1の外周面15と同心状の円弧
状の曲面によって形成されている。
厚さと第1絶縁層2の厚さとを合計した厚さ以下に設定
されている。
軸方向の一方及び他方の各端部に設けられたものであっ
て、第1絶縁層2の周方向の端の近傍位置に形成されて
いる。すなわち、各貫通孔25eは、絶縁シート25を
第1絶縁層2から芯金1の外周面15に巻いた際に、芯
金1の各突起部15eに対応する位置に形成されてい
る。そして、一方の貫通孔25eは、一方の突起部15
eに丁度嵌まる大きさの円形状に形状に形成されてい
る。また、他方の貫通孔25eは、突起部15eが丁度
嵌まる幅で軸方向に長く延びる長円形状に形成されてい
る。
部15eから所定量離れた位置となるように、第2絶縁
層5における所定の位置に配置された状態で絶縁シート
25と共に芯金1に巻かれるようになっている。
おいては、各突起部15e及び各貫通孔25eが軸方向
に離れた2箇所の位置に設けられているので、芯金1に
対する絶縁シート25を巻く方向が極めて正確になる。
すなわち、芯金1の軸方向に直交する方向に絶縁シート
25を正確に巻くことができる。また、上述した他方の
貫通孔25eが長円形状に形成されているので、各突起
部15eに各貫通孔25eを容易に嵌合することができ
る。
向に直交する方向に対して斜めに傾いて巻かれると、絶
縁シート25と共に巻かれた発熱体4も斜めに傾いて巻
かれることになる。この状態で、離型層基体6をチュー
ブスピニングにより縮径すると、発熱体4には、ねじる
方向の力が働く。この際、発熱体4は、図34(b)に
示すように、その側縁の角部が立った状態で、第2絶縁
層5や断熱層3に当たることになる。このため、発熱体
4の角部がエッジとなって第1絶縁層2や第2絶縁層5
に食い込んでこれらを損傷させることがあり、この損傷
によって発熱体4から離型層基体6に電気が漏れるおそ
れがある。
では、絶縁シート25を芯金1の軸方向に直交する方向
に正確に巻くことができるので、図34(a)に示すよ
うに、発熱体4の角部によって第1絶縁層2や第2絶縁
層5が損傷することがない。したがって、発熱体4から
離型層基体6に電気が漏れるのを確実に防止することが
できる。
上がり時間の短縮に必要な薄肉化による熱容量の低減
を、離型層基体の薄肉化で達成し、定着性を確保する
(充分なニップ幅の確保)ための機械的強度は芯金の肉
厚で達成するように、機能を分けることができるので、
立ち上がり時間の短縮と高強度の両立が可能となる。ま
た、発熱体の内周側に断熱層を設け、この断熱層の内周
側に芯金を設けたため、発熱体で発生した熱が芯金側よ
りも離型層表面に、より多く伝わりやすくなるので、立
ち上がり時間を短縮することができる。以上により、立
ち上がり時間を短縮できるとともに、加圧ローラによる
加圧力に対して充分なニップ幅の確保が可能な機械的強
度を有するものにすることができる。また、芯金の外周
面側に発熱体を設けているので、通紙性を得るための外
径寸法・逆クラウン形状を確保することができるととも
に、離型層基体に対する離型層の密着性を確保すること
ができる。さらに、芯金の外周面に、第1絶縁層、断熱
層をこの順で順次外側に位置するように配列してもよい
し、断熱層、第1絶縁層の順で同様に配列してもよいの
で、設計上および組み立て上の自由度が増す利点があ
る。
の熱伝導率が第2絶縁層のそれより小さいため、発熱体
から発生する熱が芯金側よりも離型層表面に、より多く
伝わるので、立ち上がり時間が短縮される。
の厚さが0.1mm以上であると断熱層の効果があり、
発熱体から発生する熱が芯金側よりも離型層表面により
多く熱伝導することにより、立ち上がり時間が短縮され
る。ただし、断熱層の厚さが2mmを超えると断熱効果
が飽和し、これ以上厚くしても材料代アップとなるだけ
である。
がり時間の短縮に必要な薄肉化による熱容量の低減を、
離型層基体の薄肉化で達成し、定着性を確保するための
機械的強度を、芯金の肉厚で達成するように、機能を分
けることができるので、立ち上がり時間の短縮と高強度
の両立が可能となる。
基体の厚さを0.7mm以下とすることで、立ち上がり
時間の更なる短縮が可能になる。
線膨張率が離型層基体の線膨張率と同等以上であるか
ら、定着ローラ加熱時に、発熱体等が芯金と離型層基体
とにより締め付けられるため、緩んだり位置ズレを起こ
したりすることがない。
の線膨張率が芯金より大きいため、定着ローラ加熱時の
断熱層と芯金との熱膨張率の差により、離型層基体・芯
金間の各層がその肉厚方向に圧縮される向きの力が働く
ので、緩みに起因する発熱体や絶縁層の位置ズレが生じ
る心配がない。
ステンレス鋼を、離型層基体に銅をそれぞれ用いる。こ
のため芯金の防錆処理が不要になる。また、離型層基体
(銅)の熱伝導率が芯金(ステンレス鋼)のそれより高
いため、立ち上がり時間が短縮される効果もある。
おける外周面と端面とのなす角部がエッジ状に尖ること
がなくなるので、芯金の角部によって、第1絶縁層や断
熱層が傷つくことがなくなる。すなわち、芯金と発熱体
とで挟まれることにより、また離型層基体から嵌合のた
めの圧力を受けることにより、あるいは加圧ローラから
の加圧により、第1絶縁層や断熱層が芯金の角部に圧迫
されても、この角部に面取りが設けられているので、第
1絶縁層や断熱層が芯金の角部によって傷付くのを防止
することができる。
りが芯金の各端面に向かって直線状に縮径されるテーパ
ー状になり、この面取りと芯金の外周面とのなす角度が
135度以上の鈍角となる。このため、第1絶縁層や断
熱層は鈍角の角部に当たるようになるため、芯金の角部
によって傷つくことがなくなる。すなわち、面取りを、
外周面に沿う成分の長さ≧端面に沿う成分の長さとなる
ように形成しているので、芯金の各端部にエッジ状に尖
った部分が生じることがないため、第1絶縁層や断熱層
を傷つけるという問題を完全に解消することができる。
の軸方向の端部の角部が面取りによって円弧状に丸めら
れた状態になるので、芯金の角部に当たって第1絶縁層
や断熱層が傷つくのを完全に防止することができる。
ローラから作用する圧力の全体を芯金でバックアップす
ることができる。このため、加圧ローラからの圧力によ
って離型層基体が撓むのを小さく抑えることができると
ともに、その撓みが軸方向においてほぼ一定になる。し
たがって、定着ロ−ラと加圧ローラとが当接し合う周方
向の幅であるニップ幅が大きくなると共に、そのニップ
幅が定着ロ−ラの軸方向に沿ってほぼ一定になる。すな
わち、例えば芯金の長さが加圧ローラの長さより短い場
合には、離型層基体における芯金のない部分が加圧ロー
ラからの圧力を受けて比較的大きく撓むことになり、こ
のような機械的強度が相対的に弱く現れるような現象が
部分的に生じることによって、ニップ幅が十分に出ない
部分が生じることがある。しかし、この発明では、この
ような問題を確実に解消することができ、定着ロ−ラの
軸方向の全体にわたって、十分大きなニップ幅を得るこ
とができる。したがって、転写材に対するトナー像の定
着性を十分確保することができる。
層の両端部が厚く形成されているので、立ち上がり時に
おいて、軸方向の各端部の温度が軸方向の中央部の温度
に比べて大きく低下するのを改善することができる。す
なわち、例えば断熱層の厚さを軸方向において一定にし
た場合には、軸方向の各端部からその軸方向の外側に放
出される熱のために、軸方向の各端部の温度が軸方向の
中央部の温度に比べて大きく低下することがある。しか
し、この発明では、断熱層の各端部を厚く形成している
ので、軸方向外側に逃げる熱量を低減することができ、
軸方向の両端部の温度が相対的に大きく低下するのを抑
えることができる。すなわち、立ち上がり時において、
定着ローラの外周面の温度を軸方向においてほぼ一定に
することができる。したがって、立ち上がり直後におけ
る1枚目か2枚目の転写材について、トナー像の定着性
が悪くなるという不具合を確実に防止することができ
る。
層基体の縮径量を芯金の軸方向の外側の部分で大きくし
ているので、芯金の軸方向の外側において、離型層基体
の内周面の径が芯金の外周面の径より小さくなる。この
ため、芯金が離型層基体の両端部のより縮径された部分
に挟まれた状態になるので、芯金が離型層基体に対して
スラスト方向(軸方向)にずれるのを確実に防止するこ
とができる。また、第1絶縁層、断熱層、発熱体および
第2絶縁層についても、離型層基体の両端部のより縮径
された部分によって、スラスト方向にずれるのを確実に
防止することができる。なお、離型層基体は、チューブ
スピニング等により縮径することができる。
層基体を縮径した時点で、離型層基体における芯金の軸
方向外側に対応する部分の外径が芯金に対応する部分の
外径より小さくなるので、その軸方向外側に対応する部
分の外径以下となるように、離型層基体の外周部を削り
取ることによって、離型層基体の外径が軸方向において
一定になる。また、このように離型層基体の外周面を一
定の径に形成した状態においては、離型層基体における
各端部のより縮径された部分が肉厚部となるので、離型
層基体の各端部について強度の向上を図ることができる
と共に、この強度の高い部分で、芯金、第1絶縁層、断
熱層、発熱体および第2絶縁層の軸方向のずれを確実に
阻止することができる。すなわち、芯金、第1絶縁層等
を確実に保持することができる。
の外周面に長手方向の溝を設けることにより、芯金とそ
の他の層との接触面積を小さくしている。こうすること
で、芯金と発熱体との間接的な接触面積が縮小し、発熱
体からの熱が芯金側に伝わりにくくなり、離型層表面
に、より多く伝わるようになる結果、定着ローラの立ち
上がり時間が短縮される。
の外周面に螺旋状の溝を設けることにより、請求項16
の定着ローラと同様に、立ち上がり時間の短縮効果が得
られる。
の外周面に長手方向の溝と螺旋状の溝を併設することに
より、請求項16の定着ローラと同様に、立ち上がり時
間の短縮効果が得られる。
の外周面に螺旋状の溝と、この溝と旋回方向が反対の螺
旋状の溝とを設け、これらの溝を格子状に交差させたか
ら、請求項16の定着ローラと同様に、立ち上がり時間
の短縮効果が得られる。
層基体の端部内面が芯金の外周面に形成された溝に食い
込み接合されているため、定着時(通紙時)に発生する
回転方向の摩擦トルクを食い込み接合部で受けることが
できるので、絶縁層や発熱体との界面へのスベリ方向の
荷重が軽減され、絶縁層の破損等の事故が防止される。
すなわち、芯金と離型層基体とを直接連結することがで
きるので、第1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層に
対する負荷の低減を図ることができ、耐久性の向上を図
ることができる。
造方法では、チューブスピニング、焼きばめ等の乾式加
工により離型層基体の縮径を行うので、あらかじめ装着
してある絶縁層や発熱体を加工液等で汚すことなく、か
つ高荷重をかけることなく、離型層基体を簡易に装着す
ることができる。すなわち、定着ローラを簡易かつ安価
に製造することができる。しかも、芯金から離型層基体
までを、所定の圧力を持って互いに密着させた状態で、
確実に連結することができる。
造方法では、離型層基体の端部内面を、芯金の外周面に
形成された溝に食い込み接合するための方法として、チ
ューブスピニング、焼きばめ等の乾式加工による離型層
基体の縮径によって行うので、請求項21〜23に記載
の定着ローラの製造方法と同様の効果が得られる。しか
も、チューブスピニングや焼きばめ等による縮径によ
り、離型層基体の端部を芯金の溝に確実に食い込ませる
ことができる。したがって、芯金と離型層基体とを確実
に連結することができる。
では、離型層基体における縮径量の多い部分も少ない部
分も、チューブスピニングによるいわゆる絞り加工によ
り連続的に加工することができる。したがって、加工の
ための時間やコストが増加することがない。しかも、よ
り多く絞られる離型層基体における軸方向の各端部は、
加工硬化により、強度が向上するという利点がある。ま
た、上記縮径加工の後に、離型層基体の外周面を切削や
研削等により一定の径に形成することにより、離型層基
体の各端部が内方に厚く形成された肉厚部となる。した
がって、この肉厚部によっても、離型層基体の各端部の
強度が向上する。
により単に一定の径に縮径する場合でも、芯金の有無に
よる剛性の違いにより、芯金のない部分の縮径量が芯金
のある部分の縮径量より若干大きくなる。このため、離
型層基体を一方から他方に縮径してゆき、芯金の他方の
端部から芯金のない部分を縮径するときに、断熱層等の
弾性材による影響もあって、芯金が他方から一方の側に
ずれてしまうことがある。しかし、この発明では、芯
金、第1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層の一方の
側が離型層基体の縮径量を多くした部分によって保持さ
れているので、芯金等が一方の側に移動するのを防止す
ることができる。
の軸受から第2の軸受までの部分を芯金で補強すること
ができるので、第1及び第2の軸受を支点にして生じる
曲げ方向等の撓みを低減することができる。したがっ
て、定着ロ−ラと加圧ローラとが当接し合う周方向の幅
であるニップ幅が大きくなる共に、そのニップ幅が軸方
向において一定したものとなる。よって、転写材に対す
るトナー像の定着性を十分確保することができる。
体の全体が芯金と離型層基体とで挟まれた状態になるの
で、発熱体は必ず第2絶縁層と、断熱層又は第1絶縁層
とに接した状態になる。このため、例えば発熱体の一部
が第2絶縁層と共に離型層基体から離れ、この離れた部
分が離型層基体への熱の移動の減少によって高温とな
り、これによって発熱体自体が局部的に損傷するのを防
止することができる。また、発熱体が局部的に高温にな
ることによって、第1絶縁層や第2絶縁層等を溶融さ
せ、発熱体から離型層基体や芯金への電気漏れを生じさ
せるのも確実に防止することができる。
体の軸方向の長さが挿通可能な転写材の最大幅以下に設
定されているので、転写材におけるトナー像の溶融に必
要な部分のみを加熱することができる。したがって、ウ
オームアップに要する時間、すなわち立ち上がり時間を
短縮することができると共に、エネルギの無駄を省くこ
とができる。
シートに一つの段差部が生じるが、発熱体はその周方向
の一方の端と他方の端が前記段差部を挟んで対峙するよ
うに設けられているので、発熱体が第1絶縁層や第2絶
縁層の段差部に連続して延在するように配置されること
がない。なお、発熱体が上記段差部に連続的に延在する
ように配置された場合には、段差部と発熱体との間に空
間が生じることがあるため、この空間部に対応する発熱
体の一部が高温となって、発熱体自体を局部的に損傷さ
せたり、これに隣接する第1絶縁層や第2絶縁層等を局
部的に溶融させて、発熱体から離型層基体や芯金への電
気の漏れを生じさせたりするおそれがある。しかし、こ
の定着ロ−ラでは、発熱体が段差部を覆うように配置さ
れることがないので、発熱体自体の破壊や、第1及び第
2の絶縁層の破壊に伴う漏電を防止することができる。
シートを芯金の回りに巻くことによって、第1絶縁層及
び第2絶縁層が発熱体等を挟んで同心状に巻かれた状態
になる。ただし、内周側に位置する第1絶縁層の軸方向
の各端が第2絶縁層の軸方向の各端より軸方向の内側に
寄った位置に形成されているので、第1絶縁層の軸方向
の端部に邪魔されることなく、第2絶縁層の内周側から
発熱体の軸方向の端部に電力を供給することができる。
の凹部に第1絶縁層の凸部を嵌めることにより、芯金に
対する第1絶縁層の位置を正確に決めることができる。
このため、例えば第1絶縁層と第2絶縁層とが別体のも
ので構成されている場合には、シート状態における第2
絶縁層の上に発熱体、断熱層及び第1絶縁層をこの順に
乗せ、これらを上記凹部と凸部とを嵌合させてかつ第1
絶縁層を内側にして芯金に巻くことにより、第1絶縁
層、断熱層、発熱体及び第2絶縁層をこの順で芯金の所
定の位置に正確に巻き付けることができる。しかも、例
えば離型層基体をその軸方向の一端側からチューブスピ
ニングにより縮径し、これによって離型層基体、第2絶
縁層、発熱体、断熱層、第1絶縁層を芯金に固定するよ
うな場合でも、第2絶縁層、発熱体等が軸方向にずれる
のを防止することができる。したがって、離型層基体に
おいて加熱位置がばらつくのを防止することができるの
で、一定の定着性を有するものを提供することができ
る。
ートとして一体のもので構成されている場合には、上記
凹部と凸部とを嵌合することにより絶縁シートの全体を
芯金の所定の位置に正確に巻き付けることができる。し
かも、絶縁シートの第2絶縁層の位置に発熱体及び断熱
層をこの順で乗せ、第1絶縁層側から断熱層を内側にし
て芯金に巻き付けることにより、断熱層や発熱体も芯金
における所定の位置に正確に取り付けることができる。
また、この場合にも、チューブスピニングによる離型層
基体の縮径の際に、絶縁シートや発熱体等が軸方向にず
れるのを防止することができる。したがって、加熱位置
のばらつきのない一定の定着性を有するものを提供する
ことができる。
項33に記載の定着ロ−ラと同様の作用効果を奏する。
部及び貫通孔が軸方向に離れた2箇所の位置に設けられ
ているので、芯金に対する絶縁シートを巻く方向が極め
て正確になる。すなわち、芯金の軸方向に直交する方向
に絶縁シートを正確に巻くことができる。
交する方向に対して斜めに傾いて巻かれる場合には、発
熱体も斜めに傾いて巻かれた状態になる。この状態で、
離型層基体をチューブスピニングにより縮径すると、発
熱体には、ねじる方向の力が働く。この際、発熱体は、
その側縁の角部がエッジとなり、このエッジを立てた状
態で、第2絶縁層や、断熱層又は第1絶縁層に当たるこ
とになる。このため、発熱体の角部が第1絶縁層や第2
絶縁層に食い込んでこれらを損傷させることがあり、こ
の損傷によって発熱体から離型層基体や芯金に電気が漏
れるおそれがある。
金の軸方向に直交する方向に対して斜めに傾いて巻かれ
ることがないので、発熱体の角部によって第1絶縁層や
第2絶縁層が損傷することがない。したがって、発熱体
から離型層基体や芯金へ電気が漏れるのを確実に防止す
ることができる。
部の高さを、発熱体の厚さと第1絶縁層の厚さとの合計
厚さ以下に設定しているので、例えばチューブスピニン
グにより離型層基体を縮径した場合でも、突起部の頂部
が第2絶縁層に当たって、この第2絶縁層を傷つけ、発
熱体から離型層基体に電気が漏れるようになるのを防止
することができる。なお、発熱体は第1絶縁層等と共に
芯金に巻かれる際に、突起部から離れた位置となるよう
に設けられている。また、突起部の高さを、発熱体の厚
さと第1絶縁層の厚さとの合計厚さ以下としたのは、突
起部の高さを、発熱体の厚さと第1絶縁層の厚さと断熱
層の厚さとを合計した厚さ以下とすると、離型層基体の
縮径時に、発熱体、第1絶縁層、断熱層が圧縮方向に弾
性変形することによって、突起部の頂部が第2絶縁層に
達し、この第2絶縁層を傷つける恐れがあるからであ
る。ただし、突起部の高さは、離型層基体の縮径によっ
て圧縮変形した後の第1絶縁層、断熱層、発熱体の合計
厚さ未満に設定することがより好ましい。
置している場合には、突起部の高さは、上述した第1絶
縁層と発熱体との合計厚さ以下、または上述した圧縮変
形した後の第1絶縁層、断熱層、発熱体の合計厚さ未満
であって、第1絶縁層の厚さ以上に設定することが好ま
しい。突起部の高さを第1絶縁層の厚さ以上に設定した
のは、第1絶縁層の貫通孔が突起部から容易に外れるの
を防止するためである。
置している場合には、突起部の高さは、断熱層の厚さと
第1絶縁層の厚さとを合計した厚さ以上で、離型層基体
の縮径によって圧縮変形した後の第1絶縁層、断熱層、
発熱体の合計厚さ未満に設定することが好ましい。突起
部の高さを断熱層の厚さと第1絶縁層の厚さとを合計し
た厚さ以上に設定したのは、第1絶縁層の貫通孔が突起
部から容易に外れるのを防止するためである。
横断面図である。
する芯金を示すもので、(a)は正面図、(b)はその
横断面図である。
する芯金の正面図である。
する芯金の正面図である。
する芯金の正面図である。
もので、(a)は要部の縦断面図、(b)はそのA−A
線断面図である。
法を示す縦断面図である。
温速度との関係を示すグラフである。
要部縦断面図である。
ラの要部縦断面図である。
り、(a)はスラスト方向長さとラジアル方向長さとが
等しい面取りを示す要部縦断面図、(b)はスラスト方
向長さがラジアル方向長さより長い面取りを示す要部縦
断面図である。
ての他の例を示す要部縦断面図である。
す図であって、離型層基体を縮径した後の状態を示す要
部縦断面図である。
示す縦断面図である。
平面図である。
ラの縦断面図である。
ラによって生じるニップ幅を示す平面図である。
要部縦断面図である。
分布のグラフである。
示す縦断面図である。
平面図である。
要部縦断面図である。
ロ−ラの縦断面図である。
示す平面図である。
示す分解斜視図である。
示す分解斜視図である。
示す分解斜視図である。
であって、(a)は発熱体が正常に取り付けられている
場合の図であり、(b)は発熱体が芯金に対して傾いて
取り付けられた場合の図である。
Claims (36)
- 【請求項1】 加圧ローラが接触する表面と該加圧ロー
ラの表面との間に、トナー像が転写された転写材を挿通
することにより、前記トナー像を加熱溶融して転写材上
に融着する定着ローラであって、芯金の外周面に、第1
絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層、離型層基体、離
型層をこの順に配列してなるか、または断熱層、第1絶
縁層、発熱体、第2絶縁層、離型層基体、離型層をこの
順に配列してなることを特徴とする定着ローラ。 - 【請求項2】 断熱層の熱伝導率は、第2絶縁層の熱伝
導率より小さいことを特徴とする請求項1に記載の定着
ローラ。 - 【請求項3】 断熱層の厚さは0.1mm以上、2mm
以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に
記載の定着ローラ。 - 【請求項4】 離型層基体の厚さは芯金より薄いことを
特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の
定着ローラ。 - 【請求項5】 離型層基体の厚さは0.7mm以下であ
ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項
に記載の定着ローラ。 - 【請求項6】 芯金の線膨張率が、離型層基体の線膨張
率と等しいか、または、これより大きいことを特徴とす
る請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の定着ロー
ラ。 - 【請求項7】 断熱層の線膨張率が、芯金の線膨張率よ
り大きいことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれ
か1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項8】 芯金がステンレス鋼からなり、離型層基
体が銅からなることを特徴とする請求項1〜請求項7の
いずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項9】 芯金には、その軸方向の一方及び他方の
各端面と、外周面とが突き合う各角部に、面取りが設け
られていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいず
れか1項に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項10】 面取りは、芯金における端面と外周面
とを斜めにつなぐように形成されたものであって、外周
面に沿う成分の長さが端面に沿う成分の長さ以上の長さ
に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の定
着ロ−ラ。 - 【請求項11】 面取りは、芯金における端面と外周面
とを円弧状に滑らかにつなぐように形成されていること
を特徴とする請求項9に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項12】 芯金は、加圧ロ−ラと対応する位置に
あって、軸方向の長さが加圧ローラより長く形成されて
いることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか
1項に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項13】 断熱層は、軸方向における一方及び他
方の各端部が軸方向における中央部に比べて厚く形成さ
れていることを特徴とする請求項1〜請求項12のいず
れか1項に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項14】 離型層基体を縮径することによって、
芯金に第1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層および
離型層基体を固定してなり、 前記離型層基体は、芯金の軸方向の外側に対応する部分
の縮径量が芯金に対応する部分の縮径量より大きくなっ
ていることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれ
か1項に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項15】 縮径により芯金に固定された離型層基
体の外周面を軸方向に一定の径に形成したことを特徴と
する請求項14に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項16】 芯金の外周面に、該芯金の長手方向に
沿う多数の溝を設けたことを特徴とする請求項1〜請求
項15のいずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項17】 芯金の外周面に螺旋状の溝を設けたこ
とを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1項に
記載の定着ローラ。 - 【請求項18】 芯金の外周面に、該芯金の長手方向に
沿う多数の溝と、螺旋状の溝とを設け、これらの溝を格
子状に交差させたことを特徴とする請求項1〜請求項1
5のいずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項19】 芯金の外周面に、螺旋状の溝と、旋回
方向がこの溝と反対の螺旋状の溝とを設け、これらの溝
を格子状に交差させたことを特徴とする請求項1〜請求
項15のいずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項20】 離型層基体の端部が、芯金の溝に、食
い込み接合されていることを特徴とする請求項16〜請
求項19のいずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項21】 請求項1〜請求項19のいずれか1項
に記載の定着ローラを製造する方法であって、芯金の外
周面に、第1絶縁層、断熱層、発熱体、第2絶縁層を設
け、離型層基体を第2絶縁層の外周側に遊挿し、該離型
層基体を適宜手段により縮径させて第2絶縁層の外周面
に固定し、前記離型層基体の外周面を切削または研削に
より所定の径に加工した後、該加工面に離型層を設ける
ことを特徴とする定着ローラの製造方法。 - 【請求項22】 離型層基体をチューブスピニングによ
り縮径させることを特徴とする請求項21に記載の定着
ローラの製造方法。 - 【請求項23】 離型層基体を第2絶縁層の外周面に、
焼きばめにより挿入固定することを特徴とする請求項2
1に記載の定着ローラの製造方法。 - 【請求項24】 請求項20に記載の定着ローラを製造
する方法であって、芯金の外周面に、第1絶縁層、断熱
層、発熱体、第2絶縁層を設け、離型層基体を第2絶縁
層の外周側に遊挿し、該離型層基体を適宜手段により縮
径させることにより、離型層基体を第2絶縁層の外周面
に固定するとともに、離型層基体の軸方向の各端部を、
芯金に形成された溝に食い込み接合し、該離型層基体の
外周面を切削または研削により所定の径に加工した後、
該加工面に離型層を設けることを特徴とする定着ローラ
の製造方法。 - 【請求項25】 離型層基体をチューブスピニングによ
り縮径させることを特徴とする請求項24に記載の定着
ローラの製造方法。 - 【請求項26】 離型層基体を第2絶縁層の外周面に、
焼きばめにより挿入固定することを特徴とする請求項2
4に記載の定着ローラの製造方法。 - 【請求項27】 離型層基体をチューブスピニングによ
り縮径させる時、芯金に対応する部分の縮径量より芯金
の軸方向の外側に対応する部分の縮径量を多くしたこと
を特徴とする請求項22または請求項25に記載の定着
ロ−ラの製造方法。 - 【請求項28】 最外周位置における軸方向の一方及び
他方の各端部が第1の軸受及び第2の軸受によってそれ
ぞれ支持されており、 芯金は、離型層基体内にあって少なくとも前記第1の軸
受及び第2の軸受が存在する範囲に延在していることを
特徴とする請求項1〜請求項20のいずれか1項に記載
の定着ローラ。 - 【請求項29】 発熱体の軸方向の長さは、芯金及び離
型層基体の軸方向の長さより短く設定されていることを
特徴とする請求項1〜請求項20、請求項28のいずれ
か1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項30】 発熱体の軸方向の長さは、挿通可能な
転写材の最大幅以下に設定されていることを特徴とする
請求項1〜請求項20、請求項28、請求項29のいず
れか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項31】 第1絶縁層及び第2絶縁層は一枚の絶
縁シートによって形成されたものであり、この絶縁シー
トは、芯金の外周を巻く第1周目の部分が上記第1絶縁
層とされ、第2周目の部分が第2絶縁層とされていると
共に、第1絶縁層と第2絶縁層との境の部分が段差部と
されており、 少なくとも前記第1絶縁層と第2絶縁層との間に配置さ
れる発熱体は、周方向における一方の端と他方の端が前
記段差部を挟んで対峙するように設けられていることを
特徴とする請求項1〜請求項20、請求項28〜請求項
30のいずれか1項に記載の定着ローラ。 - 【請求項32】 絶縁シートは、第1絶縁層の軸方向の
各端が第2絶縁層の軸方向の各端より内側に寄った位置
に形成されていることを特徴とする請求項31に記載の
定着ロ−ラ。 - 【請求項33】 芯金の外周面には、凹部を設け、第1
絶縁層には、前記凹部に対応する位置に該凹部に嵌まる
形状の凸部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項
20、請求項28〜請求項32のいずれか1項に記載の
定着ロ−ラ。 - 【請求項34】 芯金の外周面には、突起部を設け、第
1絶縁層には、前記突起部に対応する位置に該突起部に
嵌合する貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1〜請
求項20、請求項28〜請求項32のいずれか1項に記
載の定着ロ−ラ。 - 【請求項35】 突起部は、芯金の軸方向に離れた2箇
所の位置に設けられており、貫通孔は、前記各突起部に
対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項
34に記載の定着ロ−ラ。 - 【請求項36】 突起部の高さは、発熱体の厚さと第1
絶縁層の厚さとを合計した厚さ以下に設定されているこ
とを特徴とする請求項34又は請求項35に記載の定着
ロ−ラ。
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---|---|---|---|
JP2000239944A JP3992914B2 (ja) | 2000-04-11 | 2000-08-08 | 定着ロ−ラ及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014080289A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-05-08 | Nimei Seiki Co Ltd | 綾振りドラム、糸巻取装置、及び綾振りドラムの製造方法 |
-
2000
- 2000-08-08 JP JP2000239944A patent/JP3992914B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2014080289A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-05-08 | Nimei Seiki Co Ltd | 綾振りドラム、糸巻取装置、及び綾振りドラムの製造方法 |
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