JP2002080833A - 曇り止め剤 - Google Patents

曇り止め剤

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JP2002080833A
JP2002080833A JP2001199640A JP2001199640A JP2002080833A JP 2002080833 A JP2002080833 A JP 2002080833A JP 2001199640 A JP2001199640 A JP 2001199640A JP 2001199640 A JP2001199640 A JP 2001199640A JP 2002080833 A JP2002080833 A JP 2002080833A
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antifogging
water
antifogging agent
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JP2001199640A
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Koichi Okawa
幸一 大川
Tadao Sekiguchi
忠雄 関口
Haruo Machida
春男 町田
Yoshimitsu Karasawa
義光 唐沢
Hideo Sugimura
秀夫 杉村
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効果の持続性、透明性、平滑性、ブロッキング
性の良好な曇り止め剤の開発。 【解決手段】粘度50〜1000mPa・s(5%水溶
液、25℃)を有するアクリル酸系水溶性重合体を含有
する曇り止め剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鏡、窓ガラス、眼
鏡、ゴーグル、ショーウインドウ、ショーケース、水
槽、監視用カメラ、内視鏡等医療用具、陶磁器、又は自
動車、船舶、車両等の乗物の窓ガラスもしくはバックミ
ラ−等を構成するガラス、プラスチック等の曇りを防止
する、曇り止め剤に関する。
【0002】
【従来の技術】鏡、窓ガラス、眼鏡、ゴーグル、ショー
ウインドウ、ショーケース、水槽、監視用カメラ、内視
鏡等医療用具、陶磁器、又は自動車、船舶、車両等の乗
物の窓ガラスもしくはバックミラ−等を構成するガラ
ス、プラスチック等は、天候や温度および湿度の変化な
どにより表面に水滴が付着して曇りが発生しやすく、曇
りが生じると視界が遮られたり見通しがきかなくなった
りして支障をきたす。
【0003】このような曇りを防止するため、乾燥空気
や熱風を対象物に吹きかけたり、熱線を対象物に包埋さ
せたりして、水蒸気の凝着を防止したり、凝着した水滴
を蒸発させたりする手段がこうじられており、また、界
面活性剤を塗ったり、吹きかけたりなどして、凝着した
水の表面張力を低下させることによっても曇りを防止す
ることが行われている。
【0004】具体的には、例えば非イオン(ノニオン)
型界面活性剤のショ糖脂肪酸エステルを含有した防曇剤
(特開昭62−4773号)、界面活性剤とポリアクリ
ル酸を含有した曇り防止剤(特開昭51−91920
号、特開昭52−101680号、特開昭56−112
984号、特開昭50−81985号)が知られてい
る。更に他の利用分野で被覆フィルムの特性を観察した
例を挙げると、ショ糖脂肪酸エステルと高分子量のポリ
アクリル酸ナトリウムを含有した表面処理剤(特開平5
−287097号)が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、乾燥空
気や熱風を対象物に吹きかけたり、熱線を対象物に包埋
させたりして、水蒸気の凝着を防止したり、凝着した水
滴を蒸発させたりする方法は、装置が大掛かりなので利
用が極限られる為、一般的ではない。
【0006】また、洗剤や界面活性剤或いは親水性曇り
止め剤を用いる方法では、効果の持続性や透明性の観点
から必ずしも満足できるものではない。また、高分子量
のアクリル酸系水溶性重合体を持つ防曇剤では、その作
業性や塗布状態及び効果の点から必ずしも満足できるも
のではない。
【0007】その結果、塗布時の作業性や塗布状態(透
明性など)が良好であり、高い曇り止め効果を長期間持
続できる簡便な曇り止め剤が要望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは種々
検討した結果、粘度50〜1000mPa・s(5%水
溶液、25℃)を有するアクリル酸系水溶性重合体を含
有する曇り止め剤が、大掛かりな装置を必要とすること
なく、曇り止め作用の効果の持続性、透明性及び平滑性
が良好であること、また、さらに界面活性剤を併用する
と効果の持続性、透明性及び平滑性を維持したままアク
リル酸系水溶性重合体の使用量を減少させることがで
き、ブロッキング防止性があることを見出し本発明を完
成させた。即ち、本発明は、
【0009】(1) 5%水溶液での粘度が25℃で5
0〜1000mPa・sであるアクリル酸系水溶性重合
体を含有する曇り止め剤。 (2) アクリル酸系水溶性重合体がポリアクリル酸部
分中和物またはポリアクリル酸アルカリ金属塩である
(1)に記載の曇り止め剤。 (3) アクリル酸系水溶性重合体の粘度が25℃、5
%水溶液で100〜1000mPa・sである(1)ま
たは(2)に記載の曇り止め剤。 (4) アクリル酸系水溶性重合体のpHが、5%水溶
液で、pH3以上、pH8.5以下である(1)ないし
(3)のいずれか1項に記載の曇り止め剤。 (5) アクリル酸系水溶性重合体の平均重合度が12
0〜12000である(1)ないし(4)のいずれか1
項に記載の曇り止め剤。 (6) アクリル酸系水溶性重合体の含有量が重量百分
率で0.01〜10%である(1)ないし(5)のいず
れか1項に記載の曇り止め剤。 (7) 界面活性剤を含有する(1)ないし(6)のい
ずれか1項に記載の曇り止め剤。 (8) アクリル酸系水溶性重合体100部に対し、界
面活性剤10〜1000部の重量比率で含有する(7)
に記載の曇り止め剤。 (9) 界面活性剤が親水性界面活性剤である(7)ま
たは(8)に記載の曇り止め剤。 (10)親水性界面活性剤が非イオン(ノニオン)型界
面活性剤又は陰イオン(アニオン)系界面活性剤である
(9)に記載の曇り止め剤。 (11)水溶液である(1)ないし(10)のいずれか
1項に記載の曇り止め剤。 (12)pHが4−10である(11)に記載の曇り止
め剤。 (13)アクリル酸系水溶性重合体と界面活性剤との含
有総量が0.1%〜10%重量で、且つpH5〜9の水
溶液である(7)ないし(11)に記載の曇り止め剤。 (14)(1)ないし(13)のいずれか1項に記載の
曇り止め剤を有する曇り止め用材。 (15)ポリアクリル酸部分中和物及び界面活性剤を含
有しpHが5〜7の水溶液である曇り止め剤。 (16)界面活性剤がショ糖脂肪酸エステルである(1
5)に記載の曇り止め剤。 (17)粘度が25℃で10〜110mPa・sである
請求項15または16に記載の曇り止め剤。 、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の曇り止め剤は、5%水溶
液での粘度が25℃で50〜1000mPa・sである
アクリル酸系水溶性重合体を含有する。即ち、アクリル
酸系水溶性重合体は、通常、粘度が50〜1000mP
a・sの範囲のものが用いられるが、100〜1000
mPa・sの範囲のものが好ましく、200〜800m
Pa・sの範囲のものがより好ましく、300〜700
mPa・sの範囲のものがさらに好ましい。なお、5%
水溶液での粘度は、25℃の恒温水槽中で、No.1又
はNo.2のロ−タ−を用い、B型粘度計により回転数
30r.p.m.で180秒回転させた時の粘度である。
【0011】本発明において用いるアクリル酸系水溶性
重合体として、例えばポリアクリル酸塩類があげられ
る。ポリアクリル酸塩類としては、例えばポリアクリル
酸部分中和物又はポリアクリル酸の塩があげられる。こ
のポリアクリル酸部分中和物は、ポリアクリル酸もしく
はポリアクリル酸の塩を部分的に中和する方法により、
またアクリル酸とアクリル酸の塩を共重合させる方法に
より得ることができる。アクリル酸とアクリル酸の塩
が、通常いかなる割合で混合されているものでも良い
が、アクリル酸とアクリル酸の塩の重量比は3:7〜
7:3の範囲が好ましい。これらのアクリル酸系水溶性
重合体のpHは、5%水溶液で、下限が3で、上限が1
0、好ましくは9、より好ましくは8.5、さらに好ま
しくは8程度である。好ましくは下限が3.5、上限が
10、好ましくは9、より好ましくは8.5、さらに好
ましくは8程度である。より好ましくは下限が4、上限
が10、好ましくは9、より好ましくは8.5、さらに
好ましくは8程度である。さらに好ましくは下限が5、
上限が10、好ましくは9、より好ましくは8.5、さ
らに好ましくは8程度である。
【0012】本発明において用いるアクリル酸系水溶性
重合体(例えばポリアクリル酸塩類)は、水に完全に溶
解し、例えば架橋剤や過熱等により形成される共有結合
性の架橋構造体やゲル化物等の沈殿物が実質的に存在し
ないものが好ましい。
【0013】ポリアクリル酸の塩としては、例えばポリ
アクリル酸ナトリウムもしくはポリアクリル酸カリウム
等のポリアクリル酸アルカリ金属塩、ポリアクリル酸の
亜鉛塩、ポリアクリル酸のアンモニア塩又はポリアクリ
ル酸のトリエチルアミン塩等のポリアクリル酸のアミン
等が挙げられる。また、ポリアクリル酸部分中和物はポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムもしくはポリ
アクリル酸カリウムを中和したもの、またはアクリル酸
とアクリル酸ナトリウムもしくはアクリル酸カリウムと
の共重合したものが挙げられる。これらのアクリル酸系
水溶性重合体は、市場より入手することができる。
【0014】これらのうち、持続性や透明性の観点から
ポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸ナトリウム
又はポリアクリル酸カリウムが好ましい。
【0015】本発明で用いるポリアクリル酸塩類等のア
クリル酸系水溶性重合体の平均重合度(以後、nと略
す)は、GPC−HPLC法(例えば、[1]カラム:
TSKgel GMPW×2本、溶媒:0.05M又は
0.2M硝酸ナトリウム水溶液、流速:0.5mL/
分、サンプル濃度:0.1〜0.2mg/mL、サンプ
ル量:100μL、検出:RI、カラム温度:40℃又
は55℃、RI温度:40℃又は45℃、標準:AME
RICAN POLYMER STANDARDS社製
ポリアクリル酸、[2]カラム:Asahipak
GF−7MHQ×2、溶媒:0.1M硝酸ナトリウム水
溶液、流速:0.8mL/分、サンプル濃度:0.1
%、サンプル量:100μL、検出:RI、標準:プル
ラン/pullulan、又は[3]カラム:Shod
ex SB806M、溶媒:0.1Mリン酸二ナトリウ
ム水溶液(pH8.7)、流速:1.0mL/分、サン
プル濃度:0.1%、サンプル量:20μL、検出:光
散乱方式、等々)で測定された平均分子量を、重合体を
構成する単量体単位の分子量で割り算した値である。そ
のnの範囲は、通常、120〜12000の範囲である
が、好ましくはn=1200〜12000で、更に好ま
しくはn=2400〜12000の範囲である(又は、
nに対応する平均分子量の範囲である)。
【0016】本発明の曇り止め剤は、界面活性剤を含有
していてもよい。界面活性剤の併用により、効果の持続
性、透明性及び平滑性を維持したままアクリル酸系水溶
性重合体(例えばポリアクリル酸塩類)の使用量を減少
させることができる。
【0017】界面活性剤としては、例えば親水性界面活
性剤を用いることができる。親水性界面活性剤として
は、例えば非イオン(ノニオン)型界面活性剤、陰イオ
ン(アニオン)系界面活性剤、陽イオン型界面活性剤又
は両性型界面活性型等が挙げられる。一般的に水溶液中
に界面活性剤を溶解させると界面活性剤の不溶解成分又
は界面活性剤が対象物の表面に析出し、表面を曇らせる
ため、本発明では対象物の表面に不溶解成分又は界面活
性剤が析出等しないような親水性界面活性剤を用いるの
が好ましい。
【0018】非イオン(ノニオン)型界面活性剤として
は、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル等のエステル型、ポリオキシエチレンアルキルエ
−テル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエ−テ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエ−テル)もしくはポリオキシ
エチレン誘導体等のエ−テル型又は脂肪酸ポリエチレン
グリコ−ル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソル
ビットもしくはポリオキシエチレンソルビタンモノオレ
−ト等のエステル・エ−テル型等が挙げられる。
【0019】ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えばカ
プロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸も
しくはモンタン酸等の炭素数6〜30程度の飽和脂肪酸
のショ糖エステル又はリンデル酸、パルミトオレイン
酸、オレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、イソオレ
イン酸、エルカ酸、リノ−ル酸もしくはリノレン酸等の
炭素数10〜24程度の不飽和脂肪酸のショ糖エステル
が挙げられる。
【0020】陰イオン(アニオン)系界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルエ−テルカルボ
ン酸塩等のカルボン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸
トリエタノ−ルアミン、ジアルキルスルホコハク酸塩も
しくはアルカンスルホン酸等のスルホン酸塩又はポリオ
キシエチレンアルキルエ−テル硫酸塩等の硫酸エステル
塩等が挙げられる。
【0021】界面活性剤は、単独で用いても良いし、2
種類以上併用して用いても良いが、非イオン性界面活性
剤を1種以上用いるのが好ましい。界面活性剤を用いる
場合、界面活性剤の曇り止め剤中への混合割合はいかな
る割合であっても良いが、曇り止め剤の効果の持続性、
透明性、平滑性及び塗布性を考慮すると0.1〜10%
混合するのが好ましく、0.1〜5%混合するのがより
好ましく、1〜3%混合するのが特に好ましい。界面活
性剤を用いる場合、アクリル酸系水溶性重合体(例えば
ポリアクリル酸塩類)100部に対し、界面活性剤10
〜1000重量部、好ましくは界面活性剤100〜60
0重量部を用いる。
【0022】本発明において、アクリル酸系水溶性重合
体と界面活性剤としてショ糖脂肪酸エステルを用いる場
合、アクリル酸系水溶性重合体(例えばポリアクリル酸
塩類)としてはポリアクリル酸アルカリ金属塩(ポリア
クリル酸ナトリウム)よりもポリアクリル酸部分中和物
(ナトリウム、水溶液のpHは5〜7)が好ましい。シ
ョ糖脂肪酸エステルはエステル結合を持っており、ポリ
アクリル酸部分中和物(ナトリウム)の水溶液ではpH
が中性域にあるが、ポリアクリル酸ナトリウムの水溶液
ではpHがアルカリ域にあるので長時間放置しておくと
ショ糖脂肪酸エステルのエステル基が少し分解して液が
濁ることがある。
【0023】本発明の曇り止め剤は、固形状、粉末状、
溶液状のいずれでもよいが、使用形態を考慮すると、水
に溶解した水溶液が好ましい。この水溶液のpHは3−
10、好ましくはpHが4−10程度であり、より好ま
しくはpHが5〜9、更に好ましくはpHが5〜7の範
囲である。また、水溶液中のアクリル酸系水溶性重合体
(例えばポリアクリル酸塩類)の含有量は、全体の重量
に対して0.01〜10%が好ましく、0.1〜10%が
より好ましく、0.2〜7%が特に好ましい。使用する
水は、特に制限はないが、アクリル酸系水溶性重合体に
悪影響を与える成分、例えば鉄イオン、カルシウムイオ
ン、マグネシウムイオン等の多価イオン成分の含量の少
ない水が好ましい。好ましい水としては、例えば蒸留
水、精製水又は水道水等が挙げられる。その使用量は曇
り止め剤全体の重量に対して、通常、99.9%未満で
ある。水以外の希釈剤として、本発明の効果を実質的に
損なうことがない水溶性希釈剤(例えば、アルコール
類)を添加することもできる。その場合、その使用量は
使用する水と同等量以下である。
【0024】本発明では、アクリル酸系水溶性重合体
(例えばポリアクリル酸塩類)と界面活性剤との総量が
曇り止め剤全体の重量に対して、通常、0.1〜10重
量%を用いるが、曇り止め効果や塗布の作業性を考慮す
れば、その総量は1〜5%が好ましい。
【0025】本発明の曇り止め剤は、各種特性を改善す
るために曇り止め剤中に各種添加剤などを含有すること
もでき、例えば、防腐剤、殺菌剤、可塑剤、静電気防止
剤、保存剤又は酸化防止剤等を必要に応じて含有するこ
とができる。この各種添加剤の曇り止め剤中への混合割
合はいかなる割合であっても良いが、2%以下が好まし
く、1%以下がより好ましい。
【0026】本発明の曇り止め剤を製造するには、例え
ば上記のアクリル酸系水溶性重合体(例えばポリアクリ
ル酸系塩類)を必要に応じて、界面活性剤、添加剤など
を添加し、均一に混合すればよい。水溶液の場合は、こ
れらの成分を任意の順序で水に均一に溶解することによ
り得ることができる。
【0027】また、本発明の曇り止め剤はポリアクリル
酸部分中和物及び界面活性剤を含有しpHが5〜7の水
溶液である。界面活性剤としては上記のものがあげら
れ、ショ糖脂肪酸エステルが好ましい。また、その粘度
は25℃で10〜110mPa・s、好ましくは20〜
100mPa・s、より好ましくは40〜80mPa・
sである。
【0028】本発明の曇り止め剤を使用するには、例え
ば曇り止め剤が固体の場合は、それを水に溶解して、ま
た水溶液の場合はそのまま、または水で希釈し、これを
曇り止めを必要とする対象物に塗布すればよい。使用す
る水は、上記のように、アクリル酸系水溶性重合体(例
えばポリアクリル酸塩類)に悪影響を与える成分含量の
少ない水が好ましい。
【0029】対象物としては、例えば鏡、窓ガラス、眼
鏡、ゴーグル、ショーウインドウ、ショーケース、水
槽、監視用カメラ、内視鏡等の医療用具、陶磁器又は自
動車、船舶、車両等の乗物の窓ガラスもしくはバックミ
ラ−等が挙げられる。
【0030】塗布方法としては、特に制限なく例えばス
プレーによる塗布、刷毛による塗布、布等による塗布等
があげられる。塗布量は、特に制限はないが、例えば
鏡、窓ガラス、ショーウインドウ、ショーケース、水
槽、陶磁器又は自動車、船舶、車両等の乗物の窓ガラス
等に使用する場合は、0.1〜20mg/cm用いる
のが好ましく、1〜10mg/cm用いるのがより好
ましく、0.5〜10mg/cmが特に好ましい。ま
た、10〜20mg/cmのように厚く塗ることもで
きるし、薄く塗り、それを繰り返して回数を増やしなが
ら塗ることも可能である。
【0031】本発明の曇り止め用材は、上記の曇り止め
剤を基材に有するものである。基材としては、例えば不
織布、紙等があげられる。この曇り止め用材を製造する
には、例えば上記の曇り止め剤が固体の場合は、それを
水に溶解して、また水溶液の場合はそのまま基材に含浸
させればよい。また、この含浸した基材を乾燥してもよ
い。含浸量は、基材全体が湿る程度であればよい。更
に、水溶液の場合、スプレ−容器に入れたスプレ−型で
も良い。
【0032】本発明の曇り止め用材を使用するには、例
えば湿ったままのものではそのまま、乾燥しているもの
では、水で湿らせた後、曇り止めを必要とする対象物に
塗布すればよい。
【0033】本発明の曇り止め剤は、成分としてポリア
クリル酸部分中和物(ナトリウム)及びショ糖脂肪酸エ
ステルを含有し、曇り止め剤(水溶液)のpHが5〜7
であるものが好ましい。
【0034】
【実施例】次に、本発明の曇り止め剤の実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、下記実施例中、ポリアクリル酸塩類の粘度
は、次の方法で測定した。
【0035】ポリアクリル酸塩類5gを100mlのビ
−カ−に精密に量り、濃度が正確に5.0重量%になる
ように蒸留水を正確に加え、攪拌器で攪拌し、完全に溶
解する。完全に溶解した後、25℃の恒温水槽に移し、
恒温にするB型粘度計(デジタル粘度計 DVM−B、
東京計器製)を用いて、ロ−タ−(ロ−タ−No.1、
No.2又はNo.3)で回転数30r.p.m.で180秒
回転させた後、溶液の粘度を測定した。
【0036】なお、下記表中の、各曇り止め剤の各主成
分はそれぞれアルファベットの略号で以下に示した。
又、略号前の%はその含有量[重量%]、略号に続く
[n]内は平均重合度、その後のmPa・s及びpHは
曇り止め剤全体の粘度mPa・s及びpHを表す。
【0037】 略名 正式名称 poly-AA ;ポリアクリル酸 poly-AA-1/2Na ;ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム) poly-AA-1/2Zn ;ポリアクリル酸部分中和物(亜鉛) poly-AA-1/2NH3;ポリアクリル酸部分中和物(アンモニア) poly-AA-Na ;ポリアクリル酸ナトリウム DBSATEA ;ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノ−ルアミン SFAE ;ショ糖脂肪酸エステル POEDAPEPA ;ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエ−テルリン酸 HGR ;ヘキサグリセリンラウレ−ト DGR ;デカグリセリンラウレ−ト POAAE ;ポリオキシアルキレンアルキルエ−テル POED ;ポリオキシエチレン誘導体(エマルゲンA−90、B−66) POEOE ;ポリオキシエチレンオレイルエーテル POERE ;ポリオキシエチレンラウリルエ−テル POENPE ;ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル POESMO ;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート POEPOPG ;ポリオキシエチレン(25)ポリオキシプロピレングリコ−ル HTMAPHECC ;塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウムプ ロピル)ヒドロキシエチルセルロ−ス POPAEG ;ポリオクチルポリアミノエチルグリシン SASA ;アルカンスルホン酸ナトリウム(ラテルムPS) TOPOES ;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット
【0038】実施例1 平均分子量80万(平均重合度約1.1万)のポリアク
リル酸((株)日本触媒製)21.68gを5.0重量%
となるように精製水465.78gに溶解し、48%水
酸化ナトリウム水溶液12.55gをゆっくり加え、5
0%中和してポリアクリル酸部分中和物を含有する本発
明の曇り止め剤を得た。この5.0重量%水溶液の粘度
は、No.2のロ−タ−を使用し、536mPa・sで
あった。また、この曇り止め剤のpHは5.4であっ
た。この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の曇
り止め用材を得た。
【0039】実施例2 平均分子量80万(平均重合度約1.1万)のポリアク
リル酸((株)日本触媒製)19.15gを5.0重量%
となるように精製水458.70gに溶解し、48%水
酸化ナトリウム水溶液21.56gをゆっくり加え、1
00%中和してポリアクリル酸ナトリウムを含有する本
発明の曇り止め剤を得た。この5.0重量%水溶液の粘
度は、No.2のロ−タ−を使用し、687mPa・s
であった。また、この曇り止め剤のpHは8.3であっ
た。この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の曇
り止め用材を得た。
【0040】比較例1 平均分子量80万(平均重合度約1.1万)のポリアク
リル酸((株)日本触媒製)5.0gを5.0重量%とな
るように精製水を加えて溶解し、全体の重量を100g
とし、本発明の曇り止め剤を得た。この5.0重量%水
溶液の粘度は、No.1のロ−タ−を使用し、40mP
a・sであった。また、この曇り止め剤のpHは2.4
であった。
【0041】ポリアクリル酸を含有した曇り防止剤が知
られているので(特開昭51−91920号、特開昭5
2−101680号、特開昭56−112984号、特
開昭50−81985号)、ポリアクリル酸とその部分
中和物及びそのナトリウム塩について曇り止め剤として
の効果の比較を行った。すなわち、上記3種の曇り止め
剤を用いて以下の方法により曇り止め効果の持続性、被
膜の透明性について試験した。その結果を表1に示す。
なお、高分子量(平均重合度5万)のポリアクリル酸部
分中和物及びポリアクリル酸ナトリウムについても試験
をし、その結果を表1に示した。表1において、本発明
の5%のポリアクリル酸部分中和物、5%のポリアクリ
ル酸ナトリウムを主成分とする曇り止め剤(実施例1、
実施例2)は、5%のポリアクリル酸を主成分とする曇
り止め剤(比較例1)に比べて、曇り止め効果の持続性
が約3倍優れていた。なお、高分子量(平均重合度5
万)のポリアクリル酸部分中和物及びポリアクリル酸ナ
トリウムは、濃度を0.12倍に薄めても、曳糸性を有
しかつ塗布が困難であり、曇り止め剤として使用できな
いものであった。
【0042】 表1 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続性の回数 透明性 実施例1 5%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]/536mPa・s/pH5.4 14 ○ 実施例2 5%poly-AA-Na[n=1.1万]/687mPa・s/pH8.3 13 ○ 比較例1 5%poly-AA[n=1.1万]/40mPa・s/pH2.4 4 ○
【0043】(1)曇り止め効果の持続性 曇り止め剤を300mlビーカーの6cm×12cmの
面積に3滴(80〜120mg)を均一に 塗布(1.
11〜1.67mg/cm)する。乾燥機を60℃に
加温しておき、その室内を充分に加湿し、湿度100%
とする。その曇り止め剤を塗布したビーカーに氷水を3
00ml入れる。塗布して氷水を入れたビーカーを素早
く乾燥機内に45秒間(後記実施例1〜9、比較例1〜
22)又は3分間(後記実施例10〜20、比較例23
〜28)入れる。ビーカー面の曇り度合いを観察する。
45秒間経ったら、乾燥機内から速やかに出し、ビーカ
ーの中にある氷水を素早く捨て、冷風でビーカー表面を
乾燥する。これを繰り返し、曇り始めた回数を記録す
る。 ここで、持続性の回数は各曇り止め剤の効果の持
続性を示し、例えば持続性n回は、n回目までは曇ら
ず、n+1回目に曇ったことを意味する。
【0044】(2)被膜の透明性 曇り止め剤を鏡の7cm×7cmに2滴(53〜80m
g)落とし均一に延ばし、冷風で室温乾燥し、鏡の表面
の曇り程度を目視で判定する。ここで、透明性の評価に
ついては、○は透明性良好、△は透明性若干劣る、×は
透明性なしを意味する。
【0045】実施例3 ポリアクリル酸部分中和物濃度が0.4重量%となるよ
うに、実施例1の曇り止め剤に精製水に追加し、本発明
の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは6.3で
あった。この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明
の曇り止め用材を得た。
【0046】実施例4 ポリアクリル酸ナトリウム濃度が0.4重量%となるよ
うに、実施例2の曇り止め剤に精製水に追加し、本発明
の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは8.2で
あった。
【0047】比較例2 ポリアクリル酸濃度が0.4重量%になるように、比較
例1の曇り止め剤に精製水を追加し、本発明の曇り止め
剤を得た。この曇り止め剤のpHは2.9であった。
【0048】アクリル酸系水溶性重合体の濃度を薄くし
た上記3種の曇り止め剤を用いて上記の方法により曇り
止め効果の持続性、被膜の透明性について試験した。そ
の結果を表2に示す。表2において、本発明の0.4%
のポリアクリル酸部分中和物、0.4%のポリアクリル
酸ナトリウムを主成分とする曇り止め剤(実施例3、実
施例4)は、0.4%のポリアクリル酸を主成分とする
曇り止め剤(比較例2)に比べて、曇り止め効果の持続
性が約4倍優れていた。すなわち、アクリル酸系水溶性
重合体の濃度を薄くしても、濃い場合と同様に曇り止め
効果の持続性が優れていた。
【0049】 表2 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続性の回数 透明性 実施例3 0.4%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]/pH6.3 4 ○ 実施例4 0.4%poly-AA-Na[n=1.1万]/pH8.2 4 ○ 比較例2 0.4%poly-AA[n=1.1万]/pH2.9 1 ○
【0050】実施例5 ポリアクリル酸部分中和物濃度が0.4重量%になるよ
うに、実施例1の曇り止め剤に精製水を追加し、また、
ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノ−ルアミン(DBS
ATEA)を2.0重量%となるように添加して本発明の曇り
止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは6.3であっ
た。この曇り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−
剤を得た。また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませ
て本発明の曇り止め用材を得た。
【0051】実施例6 ポリアクリル酸部分中和物濃度が0.4重量%になるよ
うに、実施例1の曇り止め剤に精製水を追加し、また、
ショ糖脂肪酸エステルを2.0重量%となるように添加
して本発明の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤のpH
は6.2であった。この曇り止め剤をスプレ−容器に充
填してスプレ−剤を得た。また、この曇り止め剤を不織
布に染み込ませて本発明の曇り止め用材を得た。
【0052】実施例7 ポリアクリル酸ナトリウム濃度が0.4重量%になるよ
うに、実施例2の曇り止め剤に精製水を追加し、また、
ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノ−ルアミン(DBS
ATEA)を2.0重量%となるように添加して本発明の曇り
止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは7.9であっ
た。この曇り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−
剤を得た。また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませ
て本発明の曇り止め用材を得た。
【0053】実施例8 ポリアクリル酸ナトリウム濃度が0.4重量%になるよ
うに、実施例2の曇り止め剤に精製水を追加し、また、
ショ糖脂肪酸エステル(SFAE)を2.0重量%となるよう
に添加して本発明の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤
のpHは8.22であった。この曇り止め剤をスプレ−
容器に充填してスプレ−剤を得た。また、この曇り止め
剤を不織布に染み込ませて本発明の曇り止め用材を得
た。
【0054】界面活性剤を併用した上記実施例5〜8の
4種の曇り止め剤を用いて上記の方法により曇り止め効
果の持続性、被膜の透明性について試験した。その結果
を下記表3、表4に示す。表3はポリアクリル酸部分中
和物、表4はポリアクリル酸ナトリウムを使用したもの
である。いずれも、ポリアクリル酸塩類単独でも曇り止
め効果等は観られるが、界面活性剤を添加することによ
って、更に曇り止め効果を上げることができた(実施例
3と実施例5及び6、実施例4と実施例7及び8をそれ
ぞれ参照)。また、界面活性剤を添加することによっ
て、特に非イオン型界面活性剤(例えばショ糖脂肪酸エ
ステル)を併用するとポリアクリル酸塩類の濃度を薄く
しても曇り止め効果等を維持できた(実施例1と実施例
6、実施例2と実施例8をそれぞれ参照)。すなわち、
本発明では、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル
酸部分中和物(ナトリウム)に陰イオン性界面活性剤で
あるドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノ−ルアミン
を用いる(実施例5、7)より、非イオン性界面活性剤
であるショ糖脂肪酸エステルを用いたもの(実施例6、
8)の方が効果の持続性は良かった。
【0055】 表3 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続性の回数 透明性 平滑性 実施例5 0.4%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%DBSATEA/pH6.3 7 ○ ◎ 実施例6 0.4%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/pH6.2 12 ○ ◎ (参考) 実施例3 0.4%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]/pH6.3 4 ○ ◎ 実施例1 5%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]/536mPa・s/pH5.4 14 ○ ○
【0056】 表4 実施例7 0.4%poly-AA-Na[n=1.1万]+2.0%DBSATEA/pH7.9 8 ○ ◎ 実施例8 0.4%poly-AA-Na[n=1.1万]+2.0%SFAE/pH8.2 14 ○ ◎ (参考) 実施例4 0.4%poly-AA-Na[n=1.1万]/pH8.2 4 ○ ◎ 実施例2 5%poly-AA-Na[n=1.1万]/687mPa・s/pH8.3 13 ○ ○
【0057】また、上記実施例1〜8の曇り止め剤につ
いてその皮膜の平滑性について下記方法で試験した。結
果を表5に示す。ここで、平滑性の評価については、◎
は平滑である、○は大部分平滑だが若干のゆがみが見ら
れる、△は大きなゆがみが見られる、×は表面がざらざ
らになっていることを意味する。表5より、高濃度のア
クリル酸系水溶性重合体(ポリアクリル酸塩類)単独よ
りも、低濃度のアクリル酸系水溶性重合体(ポリアクリ
ル酸塩類)単独またはそれと界面活性剤を添加したほう
が、平滑性がより良好になることがわかる。
【0058】 表5 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 平滑性 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
【0059】(3)平滑性 曇り止め剤を鏡の7cm×7cmに2滴落とし均一に延
ばし時の滑らかさの程度を対象物表面に手を触れて判定
した。
【0060】実施例9 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ショ糖脂肪酸エス
テルを2.0重量%となるように添加し、更に、1N水
酸化ナトリウムでpH6.5に微調整することにより本
発明の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤を用いて上記
と同様に曇り止め効果の持続性、被膜の透明性について
試験した。その結果、曇り止め効果の持続性は16回、
透明性は「○」であった。この曇り止め剤をスプレ−容
器に充填してスプレ−剤を得た。また、この曇り止め剤
を不織布に染み込ませて本発明の曇り止め用材を得た。
【0061】次に、ショ糖脂肪酸エステルと高分子量の
ポリアクリル酸ナトリウムを含有した表面処理剤(特開
平5−287097号)との比較を行った。すなわち、
上記実施例6、8、9の曇り止め剤と特開平5−287
097号公報、実施例6記載の表面処理剤(下記比較例
20)、同比較例7記載の表面処理剤(下記比較例2
1)を用いて上記と同様に曇り止め効果の持続性、被膜
の透明性、平滑性、について試験した。また、曇り止め
剤の曳糸性(糸をひく性質)についても観察した。結果
を下記表6に示す。なお、参考までに平均重合度1.8
万のポリアクリル酸ナトリウム単独使用の結果も下記表
6に示した。この表6より、高分子量(平均重合度が
1.8万と5万)ポリアクリル酸ナトリウムを用いたも
の(比較例20、21)では透明性及び平滑性がなく、
鏡、窓ガラス等の透明性、平滑性の要求される分野では
使用できないものであった。また、曳糸性が観察され、
扱い難いものであった。平均重合度1.8万のポリアク
リル酸ナトリウム単独使用の場合は持続回数が少なく、
平滑性にも乏しいものであった。これに対し、平均重合
度1.1万のポリアクリル酸塩類を使用した本発明の曇
り止め剤は、対象物へ塗布でき、持続性の回数も10回
以上と多く、透明性、平滑性も良好で、さらに曳糸性も
なく、製剤化しやすくかつ扱いやすいものであった。
【0062】 表6 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続回数 透明性 平滑性 曳糸性 実施例6 0.4%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/pH6.2 12 ○ ◎ なし 実施例8 0.4%poly-AA-Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/pH8.2 14 ○ ◎ なし 実施例9 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/63mPa・s/pH6.5 16 ○ ◎ なし 比較例20 0.5%poly-AA-Na[n=5万]+2.0%SFAE+ 3.0%シリコーンエマルジョン/ 1400mPa・s/pH8.6 − × × あり 比較例21 0.5%poly-AA-Na[n=1.8万]+ 2.0%SFAE/135mPa・s/pH9.0 10 × × あり 比較例22 0.5%poly-AA-Na[n=1.8万]/pH11.4 3 ○ △ あり
【0063】次に、実施例9の曇り止め剤について、を
フィルムに塗布した場合のフィルム間の剥れ易さ(ブロ
ッキング防止性)を下記方法により試験した。結果を表
7に示す。表7より、本発明の曇り止め剤(実施例9)
は、湿潤状態で比較例20〜22に比べ、フィルムから
の剥離性がより良かった。
【0064】表7 サンプル 湿潤状態 乾燥状態 実施例9 ◎ ◎ 比較例20 △ ◎ 比較例21 ○ ◎ 比較例22 ○ ◎
【0065】(4)ブロッキング防止性 ポリマーフィルム(PET製、厚さ100μm、7cm
×10cm)2枚を用意し、その1枚に曇り止め剤(5
5〜60mg)を落とし、別の1枚でカバー後、2枚の
フィルムに挟まれた曇り止め剤が均一になる様にフィル
ムを互いにスライドさせる。均一塗布後、その2枚をし
っかり重ね合わせる。次いで、ポリ製のチャック袋に入
れて密閉し、圧力(約0.1kg/cm)をかけて4
時間放置後、その2枚のフィルムの湿潤状態としての剥
離性を手で剥がして調べた(前記の表7で『湿潤状態』
のところで表示)。続いて、60℃〜70℃で2時間真
空乾燥後、同様に、その2枚のフィルムの乾燥状態の剥
離性を調べた(前記の表7で『乾燥状態』のところで表
示)。ここで、ブロッキング防止性の評価については、
◎は未塗布フィルムとほぼ同程度で剥離する、○は簡単
に剥離する、△は剥離性若干劣る又は糸曳き性有る、×
は剥離しにくい又は剥離しないを意味する。
【0066】なお、界面活性剤を単独で用いた曇り止め
剤及び市販品について、上記の方法により曇り止め効果
の持続性、被膜の透明性について試験した。その結果を
下記表8に示す。表8より、界面活性剤を単独用いた曇
り止め剤(比較例3〜14)及び市販品(比較例15〜
19)の曇り止め効果の持続性は、0〜2回程度であ
り、本発明で使用するポリアクリル酸塩類を単独、そし
て、ポリアクリル酸塩類と界面活性剤を含む曇り止め剤
のほうが曇り止め効果の持続性は優れていた。また、比
較例では透明性も劣るものが多い。
【0067】 表8 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続性の回数 透明性 比較例3 0.5%POEDAFEPA 0 △ 比較例4 0.5%HGR 2 ○ 比較例5 0.5%DGR 1 ○ 比較例6 0.5%POAAE 0 × 比較例7 0.5%POERE 0 × 比較例8 0.5%POENPE 1 × 比較例9 0.5%POEPOPG 0 × 比較例10 0.5%HTMAPHECC 0 × 比較例11 0.5%POPAEG 0 × 比較例12 0.5%DBSATEA 1 ○ 比較例13 0.5%SFAE 1 ○ 比較例14 2.0%SFAE 1 ○ 比較例15 市販品(組成:陰イオン型界面活性剤/ アルカノールアミン/弱アルカリ性) 1 ○ 比較例16 市販品(組成:非イオン型界面活性剤/ アルコール類) 2 △ 比較例17 市販品(組成:陰イオン型界面活性剤/ アルコール類/アルカリ性) 2 △ 比較例18 市販品(組成:水溶性高分子/ 界面活性剤/シリカ) 1 − 比較例19 市販品(組成:シリコーン/界面活性剤/ エタノール/中性) 0 −
【0068】上記の曇り止め効果の持続性試験におい
て、氷水300ml入りの曇り止め剤を塗布したビーカ
ーの乾燥機内放置時間が45秒では、時間が短すぎて実
験操作上余裕がないので、上記実施例9の曇り止め剤を
用いてその放置時間を3分間にした試験を行った。放置
時間が45秒の試験を持続性試験(1)、放置時間が3
分の試験を持続性試験(2)とする。その結果を表9に
示す。表9より、放置時間を3分間としたほうが持続回
数が減っており、放置時間が45秒の試験よりも過酷な
試験であることがわかる。
【0069】 表9 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続性試験(1) 持続性試験(2) 実施例9 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/63mPa・s/pH6.5 16回 8〜10回
【0070】実施例11 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ポリオキシエチレ
ンラウリルエ−テルを2.0重量%となるように添加
し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5に微調整
することにより本発明の曇り止め剤を得た。この曇り止
め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得た。ま
た、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の曇
り止め用材を得た。
【0071】実施例12 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ポリオキシエチレ
ンオレイルエ−テルを2.0重量%となるように添加
し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5に微調整
することにより本発明の曇り止め剤を得た。この曇り止
め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得た。ま
た、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の曇
り止め用材を得た。
【0072】実施例13 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエ−テルを2.0重量%となるように
添加し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5に微
調整することにより本発明の曇り止め剤を得た。この曇
り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得た。
また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の
曇り止め用材を得た。
【0073】実施例14 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ポリオキシエチレ
ン誘導体(エマルゲンA−90、B−66)を2.0重
量%となるように添加し、更に、1N水酸化ナトリウム
でpH6.5に微調整することにより本発明の曇り止め
剤を得た。この曇り止め剤をスプレ−容器に充填してス
プレ−剤を得た。また、この曇り止め剤を不織布に染み
込ませて本発明の曇り止め用材を得た。
【0074】実施例15 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、アルカンスルホン
酸ナトリウム(ラテルムPS)を2.0重量%となるよ
うに添加し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5
に微調整することにより本発明の曇り止め剤を得た。こ
の曇り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得
た。また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発
明の曇り止め用材を得た。
【0075】実施例16 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、テトラオレイン酸
ポリオキシエチレンソルビットを2.0重量%となるよ
うに添加し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5
に微調整することにより本発明の曇り止め剤を得た。こ
の曇り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得
た。また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発
明の曇り止め用材を得た。
【0076】実施例17 ポリアクリル酸部分中和物(ナトリウム、平均重合度
1.1万)濃度が0.6重量%になるように、実施例1の
曇り止め剤に精製水を追加し、また、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレ−トを2.0重量%となるように
添加し、更に、1N水酸化ナトリウムでpH6.5に微
調整することにより本発明の曇り止め剤を得た。この曇
り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−剤を得た。
また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませて本発明の
曇り止め用材を得た。
【0077】実施例18 比較例1のポリアクリル酸(平均重合度1.1万)水溶
液に塩化亜鉛(50モル%)添加し、濃度が0.6重量
%になるように精製水を追加し、また、ショ糖脂肪酸エ
ステルを2.0重量%となるように添加して本発明の曇
り止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは3.0であっ
た。この曇り止め剤をスプレ−容器に充填してスプレ−
剤を得た。また、この曇り止め剤を不織布に染み込ませ
て本発明の曇り止め用材を得た。
【0078】実施例19 比較例1のポリアクリル酸(平均重合度1.1万)水溶
液に28%アンモニア水(50モル%)添加し、濃度が
0.6重量%になるように精製水を追加し、また、ショ
糖脂肪酸エステルを2.0重量%となるように添加して
本発明の曇り止め剤を得た。この曇り止め剤のpHは
5.5であった。この曇り止め剤をスプレ−容器に充填
してスプレ−剤を得た。また、この曇り止め剤を不織布
に染み込ませて本発明の曇り止め用材を得た。
【0079】上記実施例9〜19の曇り止め剤を用いて
曇り止め効果の持続性、被膜の透明性、平滑性、曳糸性
について試験した。曇り止め効果の持続性は、上記持続
性試験(2)の方法で行った。結果を下記表10に示
す。なお、高分子量のポリアクリル酸ナトリウム、高分
子量のポリアクリル酸部分中和物、本発明で使用するポ
リアクリル酸塩類と同程度の分子量のポリアクリル酸を
使用したものについても比較例として表10に示した
(比較例23〜29)。表10より、本発明の曇り止め
剤は、持続回数、透明性、平滑性にすぐれ、曳糸性も認
められないものであった。
【0080】 表10 サンプル 曇り止め剤の主成分 持続回数 透明性 平滑性 曳糸性 実施例9 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SFAE/63mPa・s/pH6.5 8〜10 ○ ◎ なし 実施例11 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%POERE 6〜8 ○ ◎ なし 実施例12 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%POEOE 7 ○ ◎ なし 実施例13 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%POENPE 7 ○ ◎ なし 実施例14 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%POED 6〜7 ○ ◎ なし 実施例15 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%SASA 5 ○ ◎ なし 実施例16 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%TOPOES 5 ○ ◎ なし 実施例17 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.1万]+ 2.0%POESMO 5 ○ ◎ なし 実施例18 0.6%poly-AA-1/2Zn[n=1.1万]+ 2.0%SFAE 4 ○ ◎ なし 実施例19 0.6%poly-AA-1/2NH3[n=1.1万]+ 2.0%SFAE 3〜4 ○ ◎ なし 比較例23 0.6%poly-AA-1/2Na[n=5万]/ 1788mPa・s/pH6.0 3 − × あり 比較例24 0.6%poly-AA-Na[n=5万]/ 2163mPa・s/pH9.7 − − × あり (0.1%poly-AA-Naまで希釈したが、曳糸性であった) 比較例25 0.03%poly-AA-1/2Na[n=5万] + 2.0%SFAE 2 ○ △ ややあり 比較例26 0.6%poly-AA[n=1.1万] + 2.0%DBSATEA 1 ○ ◎ なし 比較例27 0.6%poly-AA[n=1.1万] + 2.0%SFAE 2 ○ ◎ なし 比較例28 0.6%poly-AA-Na[n=5万] + 2.0%SFAE − − × あり (0.1%poly-AA-Naまで希釈したが、曳糸性であった) 比較例29 0.6%poly-AA-1/2Na[n=1.48万] 3 ○ △ ややあり
【0081】
【発明の効果】本発明の曇り止め剤の主成分、すなわち
5%水溶液での粘度が25℃で50〜1000mPa・
sである、ポリアクリル酸塩類に代表されるアクリル酸
系水溶性重合体は、対象物に被着されると、水蒸気の凝
着などにより対象物の表面に付着した水滴を効果的に吸
収し、対象物表面の水滴を破壊し、曇りの元となる水滴
を除去する。従って、対象物上に被着させる親水性曇り
止め剤によって、水蒸気の凝着などにより鏡、窓ガラ
ス、眼鏡、ゴーグル、ショーウインドウ、ショーケー
ス、水槽、監視用カメラ、内視鏡等医療用具、陶磁器又
は自動車、船舶、車両等の乗物の窓ガラスもしくはバッ
クミラ−等を構成するガラスやプラスチック等の対象物
の表面に付着した水滴をアクリル酸系水溶性重合体で吸
収し、大掛かりな装置を必要とすることなく、あらゆる
用途に使用されるガラスやプラスチックなどの対象物の
水分による曇りを防止する。すなわち、本発明の曇り止
め剤により、種々の用途に使用されるガラス、プラスチ
ック、陶磁器などの対象物表面に曇りが生じることがな
く、曇りが効果的に防止され、また本発明の曇り止め剤
は、アクリル酸系水溶性重合体(例えばアクリル酸塩
類)がもつ接着性により、対象物に長時間付着させ、曇
り止めの効果を持続させ、更に対象物表面の透明性及び
平滑性の効果が観られ、そしてブロッキングの防止性に
優れていた。また、本発明の曇り止め剤が界面活性剤を
含む場合、透明性を維持したまま効果の持続性が相乗効
果的に改善される。且つ界面活性剤を含まない場合に比
し平滑性、塗布性も改善される。これは、アクリル酸系
水溶性重合体(ポリアクリル酸塩類)の中に取り込まれ
た界面活性剤が長時間対象物に被着させた状態で存在す
る為、水と共に洗い流されることも殆どなく、その優れ
た界面活性効果によって、水蒸気の凝着などにより対象
物の表面に付着した水滴の表面張力が充分に低下され
る。更に界面活性剤は、一般的に単独で使用すると界面
活性剤が対象物表面に付着する水滴を吸収する際、水に
溶け出してしまい、曇り止め効果が長く保持されない
が、アクリル酸系水溶性重合体(例えばポリアクリル酸
塩類)を併用することにより対象物表面に非常に良く付
着をする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H020 AA03 AB02 4J002 BG011 CH052 EH046 EV256 FD312 FD316 GB00 GC00 GL00 GN00 GT00 HA04 HA09

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5%水溶液での粘度が25℃で50〜10
    00mPa・sであるアクリル酸系水溶性重合体を含有
    する曇り止め剤。
  2. 【請求項2】アクリル酸系水溶性重合体がポリアクリル
    酸部分中和物またはポリアクリル酸アルカリ金属塩であ
    る請求項1に記載の曇り止め剤。
  3. 【請求項3】アクリル酸系水溶性重合体の粘度が25
    ℃、5%水溶液で100〜1000mPa・sである請
    求項1または2に記載の曇り止め剤。
  4. 【請求項4】アクリル酸系水溶性重合体のpHが、5%
    水溶液で、pH3以上、pH8.5以下である請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載の曇り止め剤。
  5. 【請求項5】アクリル酸系水溶性重合体の平均重合度が
    120〜12000である請求項1ないし4のいずれか
    1項に記載の曇り止め剤。
  6. 【請求項6】アクリル酸系水溶性重合体の含有量が重量
    百分率で0.01〜10%である請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の曇り止め剤。
  7. 【請求項7】界面活性剤を含有する請求項1ないし6の
    いずれか1項に記載の曇り止め剤。
  8. 【請求項8】アクリル酸系水溶性重合体100部に対
    し、界面活性剤10〜1000部の重量比率で含有する
    請求項7に記載の曇り止め剤。
  9. 【請求項9】界面活性剤が親水性界面活性剤である請求
    項7または8に記載の曇り止め剤。
  10. 【請求項10】親水性界面活性剤が非イオン(ノニオ
    ン)型界面活性剤又は陰イオン(アニオン)系界面活性
    剤である請求項9に記載の曇り止め剤。
  11. 【請求項11】水溶液である請求項1ないし10のいず
    れか1項に記載の曇り止め剤。
  12. 【請求項12】pHが4−10である請求項11に記載
    の曇り止め剤。
  13. 【請求項13】アクリル酸系水溶性重合体と界面活性剤
    との含有総量が0.1%〜10%重量で、且つpH5〜
    9の水溶液である請求項7ないし11に記載の曇り止め
    剤。
  14. 【請求項14】請求項1ないし13のいずれか1項に記
    載の曇り止め剤を有する曇り止め用材。
  15. 【請求項15】ポリアクリル酸部分中和物及び界面活性
    剤を含有しpHが5〜7の水溶液である曇り止め剤。
  16. 【請求項16】界面活性剤がショ糖脂肪酸エステルであ
    る請求項15に記載の曇り止め剤。
  17. 【請求項17】粘度が25℃で10〜110mPa・s
    である請求項15または16に記載の曇り止め剤。
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