JP2002080091A - 地上タンクの防液堤 - Google Patents

地上タンクの防液堤

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JP2002080091A
JP2002080091A JP2000272164A JP2000272164A JP2002080091A JP 2002080091 A JP2002080091 A JP 2002080091A JP 2000272164 A JP2000272164 A JP 2000272164A JP 2000272164 A JP2000272164 A JP 2000272164A JP 2002080091 A JP2002080091 A JP 2002080091A
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Japan
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dike
tank
bank
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ground tank
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JP2000272164A
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English (en)
Inventor
Masanobu Kuroda
正信 黒田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】壁ブロックに代えて円周方向に一体に連続して
いる堤部で、地上タンクが破壊されて流れ出てくる貯蔵
液を受け止めるようにして杭基礎による支持をなくし、
防液堤の構築に係るコストを下げる。 【解決手段】地上タンクの周囲に配置して地上タンクを
囲む防液堤1の堤部2の全周の平面配置形状を略円状に
し、かつ全周の堤部2を一体に形成して連続させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原油や各種液体石
油製品などを貯蔵する地上タンクが破損して地上タンク
内の貯蔵液が漏れ出たときにその拡散を抑えるための防
液堤に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】重油、軽油、ガソリン
などの各種液体石油製品や原油などを貯蔵する地上の貯
蔵施設においては、地震などで地上タンクが破損して貯
蔵されていた貯蔵液が漏れ出たときの対策として、漏れ
出た貯蔵液の拡散を抑えるために防液堤を地上タンクの
周りに設けている。図7は地上タンクaの周りにこの地
上タンクaを取り囲むようにして防液堤bが配置されて
いる状態を示している。cは地上タンクaの基礎であ
り、dは基礎杭である。このように貯蔵施設の前記地上
タンクaに対しては、予め基礎杭dを打ってから基礎c
を構築する杭基礎を採用しており、その上にこの地上タ
ンクaを形成している。
【0003】また、上記防液堤bにあっては、断面を逆
T字状とした既製の壁ブロックeを平面配置形状が略円
状となるように並べ設けて堤部fを形成しており、この
堤部fが上記地上タンクaを取り囲むようにしており、
堤部fの円周方向での収縮を吸収するために、隣り合う
壁ブロックeの間には伸縮目地gを入れている(図
8)。しかしながら、このように隣り合う壁ブロックの
間に伸縮目地を入れているため、壁ブロックの動きは隣
り合うブロック同士で拘束し合っているものではない。
よって、上記地上タンクが破壊されて流れ出てくる貯蔵
液を受け止める防液堤において、貯蔵液の流れの力Fを
受ける対象は、上述の逆T字状の構造物として検討しな
ければならない。即ち、壁ブロックそれぞれが単独にそ
の力Fを受けることとして各種の検討を行わなければな
らない。そして、逆T字状の壁ブロックに力Fが加わる
と地盤反力Aが力Fの方向では均等ではなく、その地盤
反力Aが大きい所には基礎杭を打ち込んでこの基礎杭と
壁ブロックとを連結させる必要が生じる(図9)。さら
に、上記力Fによる壁ブロックの滑動を抑えるために壁
ブロックそれぞれにある程度の重量が必要である。また
逆に、この防液堤を設ける場所が軟弱地盤である場合が
あるが、このような場合も支持力を確保するために、図
7に示すように基礎杭dを打ち込んでなる杭基礎にて支
持することが多くなり、各以上の点から防液堤を構築す
る際のコストが高くなるという問題が生じている。そこ
で本発明は上記事情に鑑み、上記壁ブロックに代えて円
周方向に一体に連続している堤部で、地上タンクが破壊
されて流れ出てくる貯蔵液を受け止めるようにして上記
杭基礎による支持をなくすようにすることを課題とし、
防液堤の構築に係るコストを下げることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなされたもので、地上タンクの周囲に配置して地上
タンクを囲む防液堤において、地上タンクを囲む堤部の
全周の平面配置形状を略円状にし、かつ全周の堤部が一
体に形成されて連続していることを特徴とする地上タン
クの防液堤を提供して、上記課題を解消するものであ
る。そして、上記発明においては、全周の堤部は緊締部
材により円周方向に締め付けられていることが良好であ
る。また、本発明では、上記堤部から地上タンクの基礎
に亘る連結梁が設けられているものとすることが可能で
あり、上記堤部の内縁同士に亘る連結梁が設けられてい
るものとすることが可能である。
【0005】 〔発明の詳細な説明〕つぎに本発明を図1から図6に示
す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図中1は防液
堤であり、該防液堤1にあっては、地上タンクaを囲む
コンクリート製の堤部2からなるものである。前記堤部
2はその全周の平面配置形状を略円状にしており、上述
した従来の既製の壁ブロックを並べ設けたものとは異な
って、コンクリートの現場打ちにて全周が一体に形成さ
れて連続しているものである。図1に示されているよう
に堤部2の断面形状は、底板3から筒壁4が立ち上がっ
てその筒壁4の上端から鍔5が地上タンクaに向けて張
り出ている状態であって、略ユ字状に設けられている。
この堤部2の断面形状は図示の例に限定されるものでは
なく、従来の壁ブロックのように逆T字状としたり、図
2に示すように底板3と筒壁4とからなる略L字状
(ア)、鍔5が上方に向けて傾斜した形状(イ)、鍔5
を外方にも張り出させた略エ字状(ウ)などとすること
が可能である。
【0006】上記堤部2には円周方向においてプレスト
レスト用鋼線などからなる緊締部材6が通っており、堤
部2の打設形成後にこの緊締部材6に引っ張り力が加え
られた状態で緊締部材6の端部をピラスター部9に固定
することで、円周方向に圧縮力を付与して全周に亘って
締め付けられているものである。図3に示した例では堤
部2を複数の領域に分けてその領域ごとに緊締部材6が
通され、隣り合う領域の緊締部材6の端部が交差するよ
うにして配置され、堤部2の断面において上下方向に複
数段にして配置されている(図4)。緊締部材6は堤部
2の内部に位置させるのが良好であるが、必ずしもこれ
に限定されるものではなく、堤部2に沿わせた状態にし
て締付けを行うようにしてもよい。この堤部2に対して
の締付けは、堤部の円周方向に生じる引っ張り力やねじ
れに対処するためのものであり、必ずしも必要とされる
ものではなく、鉄筋コンクリートで対処できる場合もあ
る。また、上記実施の例において、締付けが行われた防
液堤はコンクリートの現場打ちにて一体に形成されてい
る例を示したが、本発明は上記例に限定されるものでは
なく、プレキャスト製ブロックを並べ設けてから円周方
向にプレストレスを導入して一体とすることにより、円
周方向に締付けが行われた防液堤を得るようにしてもよ
い。
【0007】このように防液堤1の堤部2が連続して円
状に一体で形成されていることから、防液堤1の内方か
らの力に対して堤部全体で対応するようになる。即ち、
漏液時の液圧を円周方向に分散させて応じることがで
き、液圧が加わる方向での地盤反力の変化も小さくな
り、従来のように壁ブロックそれぞれで対応するために
安全上必要であった杭基礎を採用しなくともよい。ま
た、杭基礎が必要となっても杭本数を減らすことが可能
となる。そして、液圧を堤部2全体で受けるため、その
液圧が加わることによる滑動に対して壁ブロックの重量
を大きくとするという従来の対応も採る必要がなく、堤
部2の重量を軽減でき、断面を小さくすることが可能と
なる。なお、断面を小さくする場合には剛性を高める必
要があり、その場合には後述する連結梁を用いるように
する。堤部2の一部分で一時的に集中荷重を受ける場合
(漏液瞬間時の堤部2が受ける動液圧など)の対策とし
ては、図5に示すように、堤部2の内周に亘って空気や
水を入れたクッション体7を配置する。
【0008】図6は一部分の形状を角張らせた堤部2が
示されている。このように堤部2の平面配置形状は円状
のみに限定されるものではなく、平面は位置形状がほぼ
円状になっていればよいものである。そして堤部2にお
いては連結梁8を設けるようにして剛性を向上させるこ
とが可能である。例えば図6に示すように堤部2の底板
3から地上タンクaの基礎cに亘って連結梁8を設ける
ことができる。また、角張り部分で相対する堤部2の底
板3間に亘るようにして連結梁8を設けることができ、
この連結梁8を利用して円形に対して若干異形となる部
分での補強を行うようにすることができる。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の地上タン
クの防液堤によれば、地上タンクの周囲に配置して地上
タンクを囲む防液堤において、地上タンクを囲む堤部の
全周の平面配置形状を略円状にし、かつ全周の堤部が一
体に形成されて連続していることを特徴とするものであ
る。このように全周の堤部が一体となり、かつ連続して
円状に形成されていることから、地上タンクが破壊され
て流れ出た貯蔵液を堤部が受けるときに、その液圧を円
周方向に分散させて応じることができ、液圧が加わる方
向での地盤反力の変化も小さくなって、従来のよう杭基
礎を採用しなくとも確実に貯蔵液の流れを受け止めるこ
とができる。さらに、液圧を堤部全体で受けるため、液
圧が加わることによる滑動に対して重量を大きくすると
いう対応を採る必要がなくなって堤部の重量を軽減で
き、断面を小さくすることが可能となり、このようにし
て防液堤の製造コストを軽減できるなど、実用性に優れ
た効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地上タンクの防液堤の一例を一部
切り欠いた状態で示す説明図である。
【図2】防液堤における堤部の変形例を断面で示すもの
で、(ア)は略L字状とした堤部を示す説明図、(イ)
は鍔が上方に向けて傾斜した形状の堤部を示す説明図、
(ウ)は略エ字状とした堤部を示す説明図である。
【図3】緊締部材を通した状態を平断面で示す説明図で
ある。
【図4】緊締部材を通した状態を立断面で示す説明図で
ある。
【図5】クッション体を有する堤部を示す説明図であ
る。
【図6】連結梁を有する例を示す説明図である。
【図7】従来例を示す説明図である。
【図8】従来例における堤部を示す説明図である。
【図9】従来例における壁ブロックを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…防液堤 2…堤部 3…底板 4…筒壁 5…鍔 6…緊締部材 8…連結梁 9…ピラスター部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地上タンクの周囲に配置して地上タンクを
    囲む防液堤において、地上タンクを囲む堤部の全周の平
    面配置形状を略円状にし、かつ全周の堤部が一体に形成
    されて連続していることを特徴とする地上タンクの防液
    堤。
  2. 【請求項2】全周の堤部は緊締部材により円周方向に締
    め付けられている請求項1に記載の地上タンクの防液
    堤。
  3. 【請求項3】上記堤部から地上タンクの基礎に亘る連結
    梁が設けられている請求項1または2に記載の地上タン
    クの防液堤。
  4. 【請求項4】上記堤部の内縁同士に亘る連結梁が設けら
    れている請求項1から3の何れか一項に記載の地上タン
    クの防液堤。
JP2000272164A 2000-09-07 2000-09-07 地上タンクの防液堤 Pending JP2002080091A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015031125A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 清水建設株式会社 補強構造
KR101774105B1 (ko) * 2015-06-24 2017-09-04 문희정 원격 감시 제어 가능한 위험물 시스템
CN110721492A (zh) * 2019-11-15 2020-01-24 中化重庆涪陵化工有限公司 一种精馏槽液硫泄漏封堵方法

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