JP2002079137A - 自走式木材破砕機 - Google Patents

自走式木材破砕機

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JP2002079137A
JP2002079137A JP2000270755A JP2000270755A JP2002079137A JP 2002079137 A JP2002079137 A JP 2002079137A JP 2000270755 A JP2000270755 A JP 2000270755A JP 2000270755 A JP2000270755 A JP 2000270755A JP 2002079137 A JP2002079137 A JP 2002079137A
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jig
wood
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crusher
crushed
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JP2000270755A
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English (en)
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Kazuhide Seki
一秀 関
Yoshimi Shiba
好美 柴
Takumi Sasagawa
巧 笹川
Satoshi Oshima
敏 大嶋
Kazunori Ueda
和憲 植田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木材破砕物の粒度調整を安定的かつ精密に行
い、木材破砕物の確実な高品質化を図れる自走式木材破
砕機を提供する。 【解決手段】回転式の破砕装置3により被破砕木材を破
砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体5外へ搬出
する自走式木材破砕機において、木材破砕物の挿通用の
複数の開口部21Aを備え破砕装置3の外周側に設けた
第1篩い部材20Aと、木材破砕物の挿通用の複数の開
口部21Bを備え第1篩い部材20Aの外周側に設けた
第2篩い部材20Bと、開口部21Aの一部分若しくは
全部が開口部21Bと重なり合うように、第1篩い部材
20Aまたは第2篩い部材20Bの少なくとも一方の軸
方向位置を調整する治具23a,23bとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剪定枝材・間伐
材、枝木材、廃木材等を破砕対象とする自走式木材破砕
機に関し、更に詳しくは、木材破砕物の粒度調整機能を
備えた自走式木材破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】破砕機は、例えばビル解体時に搬出され
るコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファル
ト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな岩石・建
設廃材、あるいは産業廃棄物、若しくは自然石等を、運
搬する前にその作業現場で所定の大きさに破砕すること
により、廃材の再利用、工事の円滑化、コスト削減等を
図るものである。また、木材、枝木材、建設廃木等の木
材を破砕するいわゆる木材破砕機と称されるものもあ
る。
【0003】このとき、上記破砕機の本体をなす破砕装
置としては、被破砕物の種類や要求される破砕物の用途
に応じて種々のものが存在するが、例えば、複数個の破
砕ビットを備えた回転体(破砕ロータ)又は打撃板を高
速回転させ、この回転体又は打撃板からの打撃、あるい
はこの打撃と反発板(アンビル)との衝突とを併せて用
い、被破砕物を破砕する衝撃式の破砕装置が知られてい
る。
【0004】このような破砕ロータを備えた破砕装置に
おいて、破砕物の粒度調整を可能としたものが従来提唱
されており、例えば、特開平8−252474号公報に
記載のように、破砕装置に設けた破砕ロータを回転させ
て被破砕物を破砕し、その破砕した破砕物を排出する破
砕機において、前記破砕物を選別する複数の開口部をそ
れぞれ備えた第1篩い部材及び第2篩い部材を、前記破
砕ロータの外周側に径方向に略重合して設けるととも
に、前記第1篩い部材に対する前記第2篩い部材の軸方
向相対位置を可変に設定可能としたものがある。
【0005】この従来技術では、破砕ロータで破砕した
破砕物のうち、径方向に略重合して設けられた第1及び
第2篩い部材の開口部からなる破砕物通路を通過したも
のだけを外部へ排出する構造となっている。そしてこの
とき、第1篩い部材に対する第2篩い部材の軸方向相対
位置を変化させることにより、第2篩い部材の開口部と
第1篩い部材の開口部との重合面積、すなわち前記の破
砕物通路の横断面積を変化させ、これによって排出され
る破砕物の粒度を調整できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば森林
で伐採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材
・間伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、
あるいは木造家屋に使用された廃木材は、通常、最終的
に産業廃棄物として処理される。前記の木材破砕機は、
それら枝材、枝木材等を、運搬する前にその作業現場で
所定の大きさに破砕(粉砕)することにより、廃棄物処
理過程における廃棄物の減容を図ったり、粉砕した後の
粉砕物を発酵処理し有機肥料として再利用するものであ
る。この木材破砕機の破砕装置としては、前述のような
破砕ロータを備えた破砕装置、特に衝撃式の破砕装置が
用いられることが多い。
【0007】このような木材破砕機において、自走可能
とし機動性を持たせた自走式木材破砕機が従来提唱され
ている。この自走式木材破砕機は、例えば、本体フレー
ムと、この本体フレームの下部に設けた走行手段と、前
記本体フレームの上部に設けられ、破砕ロータに破砕ビ
ットを設けてなる破砕装置と、この破砕装置で破砕され
た木材破砕物を排出する排出コンベアとを有する。ここ
で、近年、再生資源促進法(いわゆるリサイクル法)の
施行(平成3年10月)といった廃棄物再利用促進の機
運の下、木材破砕物の高品質化が求められており、その
粒度が、リサイクル用途に応じた所定の目標粒度範囲内
であることが要求されつつある。上記従来の自走式木材
破砕機では、破砕装置における破砕動作によって木材破
砕物はある程度大きさが揃えられるものの、その粒度範
囲をリサイクル用途に応じて変化させることは困難であ
り、リサイクル用途に応じた木材破砕物の高品質化が困
難であった。
【0008】そこで、この自走式木材破砕機に対し、前
述した特開平8−252474号公報に記載の構造を適
用して、木材破砕物の粒度調整を可能とすることが考え
られる。
【0009】しかしながら、この場合、以下のような課
題が存在する。上述したように、上記衝撃式破砕装置
は、動力源からの動力をモータ(例えば油圧モータ)に
供給してモータを回転駆動させ、その回転運動を用いて
被破砕物の破砕を行っているため、上記回転により振動
を発生することとなる。そして、自走式破砕機は、前記
走行手段によって作業現場で自由に移動可能であり地面
に対して固定されていない(非固定物である)ため、上
記破砕装置の振動が増幅されやすい傾向となる。
【0010】ここで、上記特開平8−252474号公
報の破砕装置では、第1篩い部材を固定側であるフレー
ムに固定すると共に、第2篩い部材の両端側に、軸方向
に長い連結用の長孔を設け、この長孔に取り付けボルト
を貫通させることで第2篩い部材をフレームへ取り付け
るようになっている。そして、取り付けボルトを緩め、
その長孔貫通状態を維持したままで第2篩い部材を軸方
向にスライドさせた後、再度取り付けボルトを締結する
ことにより、第1篩い部材に対する第2篩い部材の軸方
向相対位置を変更可能となっている。
【0011】この従来技術では、上記のように第2篩い
部材の長孔を取り付けボルトで貫通させた取り付け構造
となっていることから、取り付けボルトに貫通された状
態のみ(取り付けボルトをまだ締めない状態)では、第
2篩い部材は長孔方向すなわち軸方向にスライド可能で
ある。そして、取り付けボルトを締結し軸方向と直角方
向の押圧力を与えることによって取り付けボルト頭部と
長孔外部力との間に摩擦力を生じさせ、前記第2篩い部
材の軸方向スライドに対しこの摩擦力のみによって対抗
して第2篩い部材を固定するようになっている。
【0012】したがって、前述のように破砕装置の振動
が増幅されて大きくなりやすい性質を備えた自走式木材
破砕機に適用した場合には、その破砕装置の振動に基づ
く第2篩い部材の軸方向振動に十分に対抗できず、第2
篩い部材の軸方向スライド(変位)を防止するのが困難
となる。これにより、破砕作業中に第2篩い部材が第1
篩い部材に対して軸方向に相対的に変位し、第2篩い部
材の開口部と第1篩い部材の開口部との重合面積(破砕
物通路の横断面積)が変化する可能性がある。この場
合、排出される木材破砕物の粒度が破砕作業中に変動
し、木材破砕物の粒度調整を安定的かつ精密に行うのが
困難となるため、リサイクル用途に応じた木材破砕物の
確実な高品質化が困難となる。本発明は、上記の問題に
鑑みてなされたものであり、その目的は、木材破砕物の
粒度調整を安定的かつ精密に行い、木材破砕物の確実な
高品質化を図れる自走式木材破砕機を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、回転式の破砕装置により被破砕木
材を破砕し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ
搬出する自走式木材破砕機において、前記木材破砕物の
挿通用の複数の開口部を備え、前記破砕装置の外周側に
設けた第1篩い部材と、前記木材破砕物の挿通用の複数
の開口部を備え、前記第1篩い部材の外周側に設けた第
2篩い部材と、前記第1篩い部材の開口部の一部分若し
くは全部が前記第2篩い部材に設けた開口部と重なり合
うように、前記第1篩い部材または前記第2篩い部材の
少なくとも一方の軸方向位置を調整する複数の位置決め
治具と、これらの位置決め治具を、前記破砕装置の軸方
向両端部に取り付ける治具取付手段とを備える。 (2)上記目的を達成するために、本発明は、回転式の
破砕装置により被破砕木材を破砕し、その破砕した木材
破砕物を破砕機本体外へ搬出する自走式木材破砕機にお
いて、前記木材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、
前記破砕装置の外周側に設けた第1篩い部材と、前記木
材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、前記第1篩い
部材の外周側に設けた第2篩い部材と、前記第1篩い部
材の開口部の一部分若しくは全部が前記第2篩い部材に
設けた開口部と重なり合うように、前記第1篩い部材ま
たは前記第2篩い部材の少なくとも一方の周方向位置を
調整する複数の位置決め治具と、これらの位置決め治具
を、前記破砕装置の軸方向両端部に取り付ける治具取付
手段とを備える。
【0014】本発明においては、破砕装置で破砕した木
材破砕物のうち、第1及び第2篩い部材の開口部からな
る破砕物通路を通過したものだけを外部へ排出すること
により、木材破砕物を粒度に応じて選別する。このと
き、複数の位置決め治具によって、第1篩い部材または
第2篩い部材の少なくとも一方の軸方向位置または周方
向位置を変化させることにより、第1篩い部材の開口部
の一部分若しくは全部が第2篩い部材の開口部と重なり
合う面積、すなわち前記の破砕物通路の横断面積を変化
できる。これにより、排出される木材破砕物の粒度を調
整することができる。
【0015】そして、その位置決め治具を、例えば、第
2篩い部材又はこの第2篩い部材に連結された部材に面
当接して第2篩い部材の位置決めを行う構造とすること
で、長孔外縁部とボルト頭部との摩擦力のみで第2篩い
部材を位置決め固定する従来構造に比べ、振動に対する
安定性(耐震性)を向上することができる。したがっ
て、粒度調整を安定的かつ精密に行うことができるの
で、リサイクル用途に応じ木材破砕物の確実な高品質化
を図ることができる。
【0016】また、第1篩い部材または第2篩い部材の
少なくとも一方の軸方向位置又は周方向位置を変化させ
木材破砕物の粒度を調整するとき、破砕装置の例えば破
砕ロータの軸方向中間部周辺においても何らかの作業を
行わなければならない構造の場合、軸方向に長い破砕ロ
ータの外周部空間において、作業員が軸方向両端部から
軸方向中間部まで調整の都度入り込む必要があり、調整
作業の手間がかかり作業効率の向上が困難となる。これ
に対して、本発明においては、治具取付手段で、破砕装
置の軸方向両端部、例えば軸方向両端側に位置する側壁
に対して位置決め治具を取付ける構造とすることによ
り、作業員は、破砕ロータの軸方向一端部と他端部の2
箇所において調整作業(例えば、位置決め治具の入れ替
え等)を行えば足りる。これにより、調整作業の手間を
軽減し作業効率を向上することができる。
【0017】(3)上記(1)または(2)において、
好ましくは、前記位置決め治具は前記第2篩い部材の軸
方向又は周方向の位置を調整する。
【0018】(4)上記(1)または(2)において、
また好ましくは、前記第1篩い部材、若しくは第2篩い
部材の両端側に設けられた前記位置決め治具は、それぞ
れ長さが異なる。
【0019】(5)上記(1)または(2)において、
また好ましくは、前記治具取付手段は、前記位置決め治
具の取付位置を軸方向又は周方向に可変とする可変取付
手段を有する。
【0020】(6)上記(1)乃至(5)において、ま
た好ましくは、前記第1篩い部材に対する前記第2篩い
部材の軸方向相対位置又は周方向相対位置を変更すると
きの軸方向移動又は周方向移動のガイドとなるガイド手
段を、前記第1篩い部材または前記第2篩い部材の少な
くとも一方に設ける。
【0021】これにより、第1篩い部材または第2篩い
部材の少なくとも一方の軸方向位置又は周方向位置を調
整するときに、より円滑に軸方向又は周方向に移動させ
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自走式木材破砕機
の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0023】図1は、本発明の自走式木材破砕機の一実
施の形態の全体構造を表す側面図であり、図2は図1に
示した本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の上面
図である。
【0024】これら図1及び図2において、この自走式
木材破砕機は、例えば適宜の作業具あるいは手作業によ
りリサイクル原料としての被破砕物(例えば、森林で伐
採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材・間
伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、ある
いは木造家屋に使用された廃木材、以下適宜、被破砕木
材という)が投入され、その被破砕木材を略水平方向か
ら受け入れるホッパ1、このホッパ1内に設けられホッ
パ1で受け入れた被破砕木材を搬送する案内コンベア
2、及びこの案内コンベア2で搬送された被破砕木材を
所定の大きさに破砕し下方へ排出する回転式の破砕装置
(この例ではいわゆるインパクトクラッシャ)3、及び
前記案内コンベア2で略水平方向から導入された前記被
破砕木材を把持し前記破砕装置3へと導入する導入用ロ
ーラ装置4を搭載した破砕機本体5と、この破砕機本体
5の下方に設けられた走行体6と、前記の破砕装置3で
破砕され下方へ排出された木材破砕物を受け入れて自走
式木材破砕機の後方側(図1及び図2中右側)に運搬し
搬出する排出コンベア7と、この排出コンベア7上を運
搬中の前記木材破砕物に含まれる磁性物を磁気的に吸引
除去する磁選機8とを有する。
【0025】前記の走行体6は、本体フレーム9と、そ
の下部に設けられた走行装置10とを備えている。図3
は、図1に示した本発明の自走式木材破砕機の一実施の
形態を構成する本体フレーム及び走行装置を図1中A方
向からみた正面図である。本体フレーム9は、この図3
に示すように、例えば略長方形の枠体によって形成され
前記破砕装置3、前記ホッパ1、及び後述のパワーユニ
ット16等を載置する破砕機取付け部9Aと、この破砕
機取付け部9Aの下部に設けられたトラックフレーム部
9Bとから構成される。また、前記走行装置10は、図
1に示すように、前記トラックフレーム部9Bに回転自
在に支持された駆動輪10a及びアイドラ10bと、こ
れらの間に掛け渡された無限軌道履帯10Aとを備えて
おり、駆動輪10a側に設けられた左・右走行用油圧モ
ータ201によって駆動力が与えられることにより自走
式木材破砕機を走行させるようになっている。
【0026】前記のホッパ1は、前記本体フレーム破砕
機取付け部9Aの前方側端部に、その破砕機取付け部9
Aと一体的に(=基本的に着脱自在でなく)略水平方向
に搭載されている。このとき、ホッパ1は、幅方向両側
の側壁1a,1a(図2参照)を備えると共に、前記前
方側端部に開口部1bを備えており、このような構造に
より、前述したような被破砕木材を略水平方向から受け
入れることが可能となっている。
【0027】前記の案内コンベア2は、上記ホッパ1内
に一体的に略水平方向に延設されており、駆動輪(スプ
ロケット)2aと、従動輪2bと、これら駆動輪2a及
び従動輪2bの間に巻回して複数列(この例では4列)
設けられ、それぞれピン結合された2列のチェーンを結
合してなるチェーンベルト2c(図2参照)とを備えて
いる。そして、駆動輪2aの右側(図2中上側)でかつ
後述のローラ駆動用油圧モータ203の下方に配置され
た案内コンベア用油圧モータ(図示せず)の駆動力によ
って駆動輪2aを回転駆動して各チェーンベルト2cを
同時に駆動し、これによってホッパ開口部1bに投入さ
れチェーンベルト2c上に載置された被破砕木材を前記
本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1及び図
2中右側)へと略水平方向に搬送し、前記導入用ローラ
装置4に導くようになっている。
【0028】図4は、図1中B部の拡大側面図である。
この図4及び前述の図2において、前記案内コンベア駆
動輪2a、破砕装置3、及び導入用ローラ装置4の左右
両側には、側壁19a,19bがそれぞれ略鉛直方向に
立設されている。
【0029】前記の導入用ローラ装置4は、図4に示す
ように、ローラ11と、このローラ11の略水平方向の
回転軸11aの両端部を軸受部12Aaを介し回転可能
に支持する左右一対のブラケット12Aと、水平方向に
延設され前記一対のブラケット12Aを連結する連結ビ
ーム12Bとを有している。
【0030】前記ローラ11は、前記回転軸11aに固
定されたローラ本体11bと、このローラ本体11bの
外周部に全周にわたって所定間隔で設けられた鋸歯状の
把持部11cとを備えている。このローラ11の右側
(図2中上側)にはローラ駆動用油圧モータ203(図
2参照)が設けられており、その駆動力が図示しない伝
達機構を介し回転軸11aに与えられることによりロー
ラ11が図4中矢印ア方向に回転駆動される。これによ
って、ローラ11は、前記案内コンベア2によって前方
側(図1及び図2中左側)から略水平方向に導入された
被破砕木材の上部を押さえ込むように把持しつつ、後方
側(図1及び図2中右側)へと導出し、前記破砕装置3
へと導入するようになっている。
【0031】前記ブラケット12Aは、前記軸受部12
Aaを下部に備え前記連結ビーム12Bの下部に固定さ
れた軸受支持部12Abと、前記本体フレーム破砕機取
付け部9Aに固定した支持架台12Cにピン12Acを
介して回転可能に接続された回転支持部12Adとを備
えている。このとき、軸受支持部12Abの上部に位置
する連結ビーム12Bの両端部には、ブラケット12B
aがそれぞれ設けられており、これらブラケット12B
aはピン204cを介してローラリフト/プレス用油圧
シリンダ204のロッド204a側に接続されている。
また、ローラリフト/プレス用油圧シリンダ204のボ
トム204b側は、ピン204dを介し前記支持架台1
2Cに接続されている。なお、支持架台12Cの側部に
はカバー12Caが設けられており、このカバー12C
aと前記側壁19a,19bとによって、前記ローラ1
1及び後述のロータ3dの軸方向両端部が覆われる構造
となっている。
【0032】またこのとき、図4に示すように、ブラケ
ット12Aの前記軸受部12Aa及び前記軸受支持部1
2Abは前記側壁19a,19bよりも軸方向両端側
(外側)に位置する一方、前記ピン12Ac及び固定支
持部12Adは前記側壁19a,19bよりも軸方向中
央側(内側)に位置している。そして、前記軸受部12
Aaで回転自在に支持される前記ローラ回転軸11a
は、後述のブラケット12A回動時において、前記側壁
19a,19bに設けた部分円弧状の溝19ab,19
ac(19abのみを図4に図示)内を上下動可能に配
置されている。
【0033】以上のような構造により、ローラリフト/
プレス用油圧シリンダ204の伸縮に応じて前記ブラケ
ット12Aが前記ピン12Acを中心として回動(図1
中2点鎖線参照)し、これによって、前記ローラ11に
よる被破砕木材の押さえ込み圧力(あるいは案内コンベ
アチェーンベルト2cとローラ11との間の間隙寸法)
を適宜調整可能となっている。
【0034】図1に戻り、前記の破砕装置3は、前記本
体フレーム破砕機取付け部9Aの前後方向ほぼ中央部上
に搭載されている。この破砕装置3は、いわゆるインパ
クトクラッシャであり、刃物としてのビット(打撃板)
3a,3b及びそれらビット3a,3bを固定する固定
具3cを外周部に取り付けたロータ(破砕ロータ)3d
を高速回転させることにより、ホッパ1内の案内コンベ
ア2より供給された被破砕木材に対し、前記ビット3
a,3bからの打撃及びロータ3dの外周側に固定され
た反発板(アンビル)3eとの衝突を用いて打撃力を加
え、所定の大きさに破砕するようになっている。図5
は、前記のビット3a,3bの前記ロータ3dへの取り
付け位置を表す図4中C1−C2面から見た展開外面図で
ある。図5中右端の数字はC1位置からのロータ3d上
における周方向位置を角度(0°〜360°)で表した
ものである。この図5に示すように、ロータ3dの外周
面上において、ビット3a,3b及び固定具3cは、軸
方向(図5中左右方向)及び周方向(図5中上下方向)
に所定間隔をおいて略V字形状をなすように合計24個
ずつ(ビット3a−1〜3a−24、ビット3b−1〜
3b−24、及び固定具3c−1〜3c−24)が配設
されている。このとき、図4及び図5に示すように、ビ
ット3a−1〜3a−24はその刃面がロータ3dの正
転方向(図4及び図5中矢印イ方向)回転に対応するよ
うな向きに配置されており、ビット3b−1〜3b−2
4はその刃面がロータ3dの逆転方向(図4及び図5中
矢印ウ方向)回転に対応するような向きに配置されてい
る。但し、これらビット3a−1〜3a−24とビット
3b−1〜3b−24は同一形状・同一大きさであり、
その取付方向だけが互いに反対向きとなっているもので
ある。すなわち、各固定具3c−1〜3c−24の一方
側にビット3a−1〜3a−24が、他方側にビット3
b−1〜3b−24が配置されている。なお、以上のビ
ット配置に対応して、前記アンビル3eは、ロータ3d
の正転方向(図4及び図5中矢印イ方向)回転に対応す
るアンビル3e1と、ロータ3dの逆転方向(図4及び
図5中矢印ウ方向)回転に対応するアンビル3e2との
2つが設けられている。
【0035】図1及び図4に戻り、前記ロータ3dは、
その回転軸3da(図示せず、後述の図6(a)及び図
6(b)参照)が本体フレーム破砕機取付け部9A上に
取り付けた支持架台12D上の軸受機構12Eによって
回転自在に支持されており、回転軸の右側(図2中上
側)に設けた破砕用油圧モータ205(図2参照)から
の駆動力が図示しない伝達機構を介し与えられることに
より、回転するようになっている。
【0036】また、ロータ3dの外周側には、支持部材
13a,13bにより支持された略部分円筒面形状の篩
い部材(グレート)20が配置されている。
【0037】本実施の形態の最も大きな特徴は、上記篩
い部材20の構造にある。以下、その篩い部材20の詳
細構造を図6(a)、図6(b)、図7(a)〜図7
(c)により説明する。
【0038】図6(a)は、図4中VI−VI断面による水
平断面図であり、図7(a)は、図6(a)中D1方向
から見た矢視図である。これら図6(a)及び図7
(a)において、前記篩い部材20は、前記破砕装置3
の外周側(詳細には前記ロータ3dの外周側)に径方向
に設けられた第1篩い部材20Aと、その径方向外周側
の第2篩い部材20Bとから構成される。これら第1篩
い部材20A及び第2篩い部材20Bは、それぞれ略部
分円環形状を備えると共に、木材破砕物を選別するため
の多数の挿通用開口部(篩いの目)21A,21Bをそ
れぞれ備えている。図6(a)に示す状態では、第1及
び第2篩い部材20A,20Bは、それらの開口部21
A,21Bの位置がほぼ重なり合うように(図7(a)
参照)なっている。そして、前記ロータ3dで破砕され
ていく木材破砕物の破片が、それら開口部21A,21
Bより形成される破砕物通路22の大きさ(=断面積、
また目開きとも言う)以下となると、それら篩い部材2
0A,20Bを通過して破砕装置3下方へ排出され、シ
ュート14(図1及び図3参照)を通過して排出コンベ
ア7上に導入されるようになっている。
【0039】前記の第1篩い部材20Aは、軸方向(図
6中上下方向)両端部20Aa,20Abが前述の側壁
19a,19bに例えば溶接あるいはボルト締結により
強固に固定されている。
【0040】前記の第2篩い部材20Bは、前記第1篩
い部材20Aよりも軸方向寸法が若干短くなっており、
その短い寸法分だけ軸方向にスライド可能に前記側壁1
9a,19bに取り付けられる構造となっている。すな
わち、第2篩い部材20Bの軸方向両端部(端面)20
Ba及び20Bbには、軸方向寸法が相対的に長い長治
具23a及び軸方向寸法が相対的に短い短治具23bが
それぞれ面接触で当接している。これら長治具23a及
び短治具23bは、前記側壁19a,19bに設けられ
た略部分円弧状の貫通溝19aa,19baにそれぞれ
挿入配置後、側壁19a,19bにボルト24によって
取り付けられ固定されるようになっている。
【0041】なお、第1篩い部材20Aと第2篩い部材
20Bとの重合面には、図4に示すように、第1篩い部
材20A側に軸方向に延びる凸部20Ac、第2篩い部
材20B側にこれに係合する軸方向に伸びる凹部(溝)
20Bcが設けられている。
【0042】図1及び図2に戻り、上記破砕装置3及び
導入用ローラ装置4の上方にはカバー18が設けられて
おり、案内コンベア2の駆動輪2aを駆動する案内コン
ベア用油圧モータ、導入用ローラ装置4のローラ11を
駆動するローラ駆動用油圧モータ203、破砕装置3の
ロータ3cを駆動する破砕用油圧モータ205を、その
カバー18下方内においてすべて自走式木材破砕機の右
側に集中して配置している。なお、図1に示すように、
前記ローラリフト/プレス用油圧シリンダ204もカバ
ー18内に配置されている。前記の排出コンベア7は、
排出側(後方側、図1及び図2中右側)部分が、パワー
ユニット16(後述)から突出して設けたアーム部材7
aに、支持部材7b,7cを介し吊り下げ支持されてい
る。また、排出反対側(前方側、図1及び図2中左側)
部分は、本体フレーム破砕機取付け部9Aよりも下方に
位置し、支持部材7dを介し本体フレーム破砕機取付け
部9Aから吊り下げられるように支持されている。この
結果、排出コンベア7は、本体フレーム9の下方からパ
ワーユニット16の下方を通って、本体フレーム9の自
走式木材破砕機後方側外方へ、上り傾斜で配置されてい
る。
【0043】またこの排出コンベア7は、フレーム7e
と、このフレーム7eに支持され排出コンベア用油圧モ
ータ206(図2参照)で駆動される駆動輪7fと従動
輪7gとの間に巻回して設けられたコンベアベルト7h
と、このコンベアベルト7hの両側面及び搬送面をそれ
ぞれ支持するガイドローラ7i及びローラ7jを備えて
おり、排出コンベア用油圧モータ206の駆動力でによ
ってコンベアベルト7hを駆動し、これによって破砕装
置3から前記シュート14を介しコンベアベルト7h上
に落下してきた木材破砕物を後方側(図1及び図2中右
側)へ運搬し破砕機本体5外へ搬出するようになってい
る。
【0044】前記の磁選機8は、支持部材8aを介し前
記アーム部材7aより吊り下げ支持されており、前記コ
ンベアベルト7hの上方にこのコンベアベルト7hと略
直交するように配置された磁選機ベルト8b(図1参
照)を、磁選機用油圧モータ207(図1参照)によっ
て磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することによ
り、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト8b越しに
作用させてコンベアベルト7h上の磁性物を磁選機ベル
ト8bに吸着させた後、コンベアベルト7hと略直交す
る方向に運搬してシュート8cを介しコンベアベルト7
hの側方に落下させ排出するようになっている。前記の
本体フレーム破砕機取付け部9Aの後方側(図1、図2
中右側)端部の上部には、パワーユニット積載部材15
を介して動力体としてのパワーユニット16が搭載され
ている(図1参照)。
【0045】ここで、上記案内コンベア2、破砕装置
3、導入用ローラ装置4、排出コンベア7、磁選機8、
及び走行装置10は、この自走式木材破砕機に備えられ
る油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成し
ており、これらは、上記案内コンベア用油圧モータ、破
砕用油圧モータ205、ローラ駆動用油圧モータ203
及びローラリフト/プレス用油圧シリンダ204、排出
コンベア用油圧モータ206、磁選機用油圧モータ20
7、及び左・右走行用油圧モータ201等の各種油圧ア
クチュエータや、前記パワーユニット16内に搭載され
るエンジン(図示せず)、このエンジンにより駆動され
る少なくとも1つの油圧ポンプ(図示せず)、及び複数
のコントロールバルブ(図示せず)等からなる油圧駆動
装置によって駆動される。
【0046】すなわち、例えば自走式木材破砕機を自走
させる時には、前記の油圧ポンプからの圧油が、運転席
16Aの左・右操作レバー32a,33a(図2参照)
の操作に応じて切り換えられる走行用コントロールバル
ブ(図示せず)を介し走行用油圧モータ201に供給さ
れ、これによって無限軌道履帯10Aが駆動されて走行
体6が走行する。
【0047】また、破砕作業時には、例えば運転席16
Aに設けた操作盤(図示せず)の磁選機起動スイッチ
(図示せず)、排出コンベア起動スイッチ(図示せ
ず)、破砕装置起動スイッチ(図示せず)、導入用ロー
ラ下降スイッチ、導入用ローラ起動スイッチ、及び案内
コンベア起動スイッチが順次押されることで、その操作
信号が図示しないコントローラを介して駆動信号として
出力される。そして、これらの駆動信号が、磁選機用コ
ントロールバルブ(図示せず)、排出コンベア用コント
ロールバルブ(図示せず)、破砕用コントロールバルブ
(図示せず)、ローラリフト/プレス用コントロールバ
ルブ(図示せず)、ローラ駆動用コントロールバルブ
(図示せず)、及び案内コンベア用コントロールバルブ
(同)に入力されてそれらコントロールバルブが切り換
えられ、これによって前記の油圧ポンプからの圧油がこ
れらのコントロールバルブを介し対応する油圧アクチュ
エータ207,206,205,204,203等に供
給され、これによって磁選機8、排出コンベア7、破砕
装置3、導入用ローラ装置4、及び案内コンベア2が起
動するようになっている。
【0048】そして、上記油圧ポンプ及びエンジン(そ
の上部カバー17のみ図2に図示)は、このエンジンの
冷却水を冷却するラジエータを備えた熱交換器装置(図
示せず)とともに、前記パワーユニット16内の自走式
木材破砕機後方側(図2中右側)の領域において、自走
式木材破砕機の幅方向(図2中上下方向、前記本体フレ
ーム9の短手方向)に並設されている。一方、パワーユ
ニット16の自走式木材破砕機前方側(図2中左側)の
領域には、前記エンジンの燃料タンク(その給油口10
2のみを図2に図示)と、前記各油圧アクチュエーを駆
動する圧油(作動油)を貯留する作動油タンク(その給
油口103のみを図2に図示)と、上述の各コントロー
ルバルブを備えた制御弁装置と、操作者が搭乗する区画
である運転席16Aとが、この順序で自走式木材破砕機
幅方向右側(図2中上側)から左側(図2中下側)へ向
かって並設されている。
【0049】なお、以上のパワーユニット16の各機器
は、パワーユニット16の基礎下部構造をなすパワーユ
ニットフレーム16a(図1参照)上に配置されてお
り、このパワーユニットフレーム16aが、前記パワー
ユニット積載部材15(図1参照)を介し、前記本体フ
レーム破砕機取付け部9Aの後端部の上部に搭載されて
いる。
【0050】以上において、長治具23a及び短治具2
3bが、第1篩い部材の開口部の一部分若しくは全部が
前記第2篩い部材に設けた開口部と重なり合うように、
前記第1篩い部材または前記第2篩い部材の少なくとも
一方の軸方向位置を調整する複数の位置決め治具を構成
する。また、側壁19a,19bが、破砕装置の軸方向
両端部を構成し、溝19aa,19baが、位置決め治
具を、前記破砕装置の軸方向両端部に取り付ける治具取
付手段を構成し、第1篩い部材20Aの凸部20Ac及
び第2篩い部材20Bの凹部20Bcが、第1篩い部材
に対する第2篩い部材の軸方向相対位置を変更するとき
の軸方向移動のガイドとなるガイド手段を構成する。
【0051】次に、本実施の形態の動作及び作用を以下
に説明する。
【0052】(I)破砕作業 上記構成の自走式木材破砕機において、破砕作業時に
は、例えば適宜の作業具あるいは手作業(人力)により
ホッパ1の開口部1bに略水平方向から被破砕木材を投
入すると、ホッパ1で受け入れられた被破砕木材は案内
コンベア2のチェーンベルト2c上に載置されて略水平
方向に自走式木材破砕機後方(図1、図2中右方)に搬
送される。このように後方へと搬送されてきた被破砕木
材は、案内コンベア2の後端(図1、図2中右側端)付
近まで来ると、その上部を導入用ローラ装置4のローラ
把持部11cで押さえつけられることにより把持され、
ローラ11の回転と共に少なくとも一部分が把持された
状態のまま破砕装置3へと送り込まれる。破砕装置3で
は、その被破砕木材にロータ3dの刃物3a,3bで打
撃を加えて所定の大きさに破砕(粉砕)する。破砕され
た木材破砕物は、第1及び第2篩い部材20A,20B
の開口部21A,21Bによって選別され、それら開口
部21A,21Bからなる破砕物通路22を通過できる
粒度になったものだけが、破砕物通路22を通過して第
1及び第2篩い部材20A,20Bの外部へ排出され
る。排出された木材破砕物は、シュート14を介し排出
コンベア7のベルト7h上に落下して運搬され、最終的
に自走式木材破砕機の後部(図1中右端部)からリサイ
クル品として排出(搬出)される。
【0053】(II)木材破砕物の粒度調整 本実施の形態においては、前述のように、第2篩い部材
20Bが軸方向にスライド可能であり、これによって第
1篩い部材20Aとの軸方向相対位置を変化させて開口
部21A,21Bの重なり合い状態を調整し、開口部2
1A,21Bからなる破砕物通路22の断面積を変化さ
せて、排出される木材破砕物の粒度調整を行うことがで
きる。
【0054】すなわち、図6(a)及び図7(a)に示
した状態では、前述のように開口部21A,21Bの位
置がほぼ重なり合うようになっており、破砕物通路22
の断面積(目開き)が最大の状態である。この状態から
破砕物通路22の目開きを小さくしたい場合には、図6
(a)において、ボルト24を取り外し、長治具23a
及び短治具23bを、前記側壁19a,19bの略部分
円弧状の貫通溝19aa,19baから取り外す。その
後、図6(b)に示すように、それら長治具23a及び
短治具23bの配置割付を入れ替え、長治具23aを前
記側壁19bの貫通溝19baに、短治具23bを前記
側壁19aの貫通溝19aaに挿入配置する。これによ
り、前述の第1篩い部材20Aの凸部20Ac及び第2
篩い部材20Bの凹部20Bcをガイドとしつつ、図6
(b)中矢印エに示すように、第2篩い部材20Bが長
治具23aに押される形で短治具23b側に向かって
(図6(b)中下方へ)軸方向に移動(スライド)す
る。この結果、第1及び第2篩い部材20A,20Bの
開口部21A,21Bの位置がずれ、図6(b)中D2
方向から見た矢視図である図7(b)に示すように、そ
れら開口部21A,21Bが重なり合う部分の面積が狭
くなり、破砕物通路22の目開きが小さくなる。この状
態で、ボルト24によって長治具23a及び短治具23
bを再びボルト24によって側壁19b,19aに固定
する。このようにして、排出される木材破砕物の粒度を
小さくすることができる。
【0055】なお再び木材破砕物粒度を大きくしたい場
合には、ボルト24を取り外して長治具23a及び短治
具23bを側壁貫通溝19ba,19aaから取り外し
て入れ替え、長治具23aを側壁貫通溝19aaに、短
治具23bを側壁貫通溝19baに挿入し、第2篩い部
材20Bを長治具23aに押される形で図6(b)中上
方へスライドさせ、第1及び第2篩い部材20A,20
Bの開口部21A,21Bの位置がほぼ重なり合うよう
にする(図6(a)、図7(a))。
【0056】以上のようにして、長治具23a及び短治
具23bの側壁貫通溝19aa,19baへの挿入配置
割付を入れ替えることにより、木材破砕物の目標粒度を
比較的大きくしたり比較的小さくしたり2段階に調整す
ることができる。
【0057】なお、軸方向寸法が長治具23aと短治具
23bの中間である治具をさらに準備することで、例え
ば、図7(c)に示すように、目開きの大きい図7
(a)の状態と目開きの小さい図7(b)の状態の中間
の状態を実現でき、このような中間治具の数を増やすほ
ど、さらに細かく多段階に木材破砕物の粒度を調整可能
である。
【0058】以上のように構成した本実施の形態の自走
式木材破砕機によれば、以下のような効果を奏する。
【0059】(1)破砕物の確実な品質向上 上述したように、本実施の形態の自走式木材破砕機で
は、長治具23a及び短治具23bの側壁貫通溝19a
a,19baへの挿入配置割付を入れ替えることによ
り、木材破砕物の目標粒度を調整する。このとき、各治
具23a,23bは、第2篩い部材20Bの軸方向両端
部(両端面)20Ba及び20Bbに面当接して第2篩
い部材20Bの位置決めを行っており、面接触により第
2篩い部材20Bの軸方向振動に対抗し支持固定する構
造である。これにより、破砕装置3の振動によって第2
篩い部材20Bが軸方向振動してもこれに十分に対抗し
て第2篩い部材20Bを強固に支持固定できるので、長
孔外縁部とボルト頭部との摩擦力のみで第2篩い部材を
位置決め固定する場合(前述の特開平8−252474
号公報に記載の破砕機の構造を通常の自走式木材破砕機
に応用した場合)に比べ、第2篩い部材20Bの振動に
対する安定性(耐震性)を向上することができる。した
がって、第2篩い部材20Bの変位による破砕通路22
の断面積変化を確実に防止し、木材破砕物の粒度調整を
より安定的かつ精密に行うことができるので、リサイク
ル用途に応じ木材破砕物の確実な高品質化を図ることが
できる。
【0060】(2)メンテナンス作業時の作業効率向上 例えば前述の特開平8−252474号公報に記載の破
砕機では、第2篩い部材に長孔を取り付けその長孔をボ
ルトで貫通させた取り付け構造とすることで、第2篩い
部材を軸方向にスライド可能としている。このとき、上
記(1)でも述べたような長孔外縁部とボルト頭部との
摩擦力のみで第2篩い部材を位置決め固定するという構
造上、長孔を、第2篩い部材の軸方向一端部、軸方向他
端部、及び軸方向中間部の3箇所に設け、この3箇所で
ボルトによる固定を行っている。この場合、第2篩い部
材を軸方向にスライドさせ木材破砕物の粒度を調整する
とき、前記軸方向中間部の長孔及びボルトの着脱作業を
行わなければならないため、作業員は、軸方向に長い破
砕ロータの外周部空間において、軸方向両端部から軸方
向中間部まで調整の都度入り込む必要があり、調整作業
の手間がかかり作業効率の向上が困難となる。
【0061】これに対して、上記実施の形態の自走式木
材破砕機においては、ロータ3dの軸方向両端部に位置
する側壁19a,19bに設けた部分円弧状の溝19a
a,19baにボルト24で治具23a,23bを取付
ける構造であるため、作業員は、ロータ3dの軸方向一
端部と他端部の2箇所において調整作業(治具23a,
23bの入れ替え・取り付け作業)を行えば足りる。こ
れにより、調整作業の手間を軽減し作業効率を向上する
ことができる。
【0062】(3)その他 本実施の形態の自走式木材破砕機においては、第1篩い
部材20Aの外周部に軸方向に延設した凸部20Acと
第2篩い部材20Bの内周部に軸方向に延設した凹部2
0Bcで第2篩い部材20Bの軸方向移動をガイドする
ことにより、第2篩い部材20Bをより円滑に軸方向に
移動させることができる。
【0063】なお、本発明は、上記図1〜図7を用いて
説明した実施の形態に限られるものではなく、その趣旨
及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可
能である。以下、そのような変形例を順次説明する。
【0064】他の形状の貫通孔を設けた場合 図8(a)、図8(b)、及び図8(c)は、図6及び
図7(a)〜(c)に示した本発明の自走式木材破砕機
の一実施の形態を構成する第1及び第2篩い部材20
A,20Bにおいて開口部21A,21Bの形状を楕円
形とした変形例を表す図であり、それぞれ、図7
(a)、図7(b)、及び図7(c)に対応する図であ
る。同様に、図9(a)、図9(b)、及び図9(c)
は開口部21A,21Bの形状を正方形とした変形例を
表す図であり、図10(a)、図10(b)、及び図1
0(c)は開口部21A,21Bの形状を菱形とした変
形例を表す図である。これらの変形例においても、上記
本発明の一実施の形態と同様、長治具23a及び短治具
23bの挿入配置割付を入れ替えることにより、開口部
21A,21Bが重なり合う部分の面積(破砕物通路2
2の目開き)を増減させ、木材破砕物の目標粒度を調整
でき、同様の効果を得る。
【0065】両端部で同一種類の治具を用いて粒度調
整する構造 図11(a)及び図11(b)は、本発明の自走式木材
破砕機の一実施の形態において、側壁19a側と側壁1
9b側とで同一の治具を用いつつ第2篩い部材20Bの
側壁19a,19bへの取り付け位置を軸方向に可変と
した変形例の要部構造を表す図であり、それぞれ、図6
(a)中E1部、図6(b)中E2部に対応する図であ
る。また図11(c)は、図11(a)中XI−XI断面に
よる断面図である。
【0066】これら図11(a)及び図11(b)にお
いて、本変形例では、図6(a)及び図6(b)に示し
た長治具23a及び短治具23bに代えて、周方向複数
箇所にボルト穴28を備えた同一の部分円環状の治具2
3A,23Aを側壁19a,19bの溝19aa,19
baに設けている(図11(a)及び図11(b)では
側壁19b側のみを示し、側壁19a側は図示省略。以
下適宜同様)。これら治具23Aの内周面は、第2篩い
部材20Bの軸方向両端部に溶接により固定されてい
る。このとき、各治具23Aの前記ボルト穴28にはそ
れぞれ治具位置決めボルト29が貫入螺合され、これに
よって治具23Aが側壁19a,19bに固定されるよ
うになっている。
【0067】すなわち、側壁19a又は19bには、周
方向複数箇所に略枠体状の支持台30が溶接等によって
固定されており、各治具位置決めボルト29を貫通孔3
1aに貫通させた略長方形板状のボルト支持部材31
が、直接(図11(b)の場合)又は略コの字形状のス
ペーサ部材34(図11(c)参照)を介して(図11
(a)の場合)前記支持台30上に載置されるようにな
っている。
【0068】このとき、前記ボルト支持部材31又はス
ペース部材34の抜け止め用に、側壁19a又は19b
の対応する周方向複数箇所にブラケット35が取り付け
られ、このブラケット35に貫通して配置されるネジ3
5aが、側壁19a又は19bに孔設された取り付け穴
36に挿入螺合され取り付けられることによって、ブラ
ケット35が側壁19a又は19bに対し固定されるよ
うになっている。そして、木材破砕物の粒度を比較的大
きくする場合(前述の図6(a)及び図7(a)に相
当)には、図11(a)に示すように、側壁19b側に
おいては、前記支持台30と前記ボルト支持部材31と
の間にスペーサ部材34を介在させた状態で前記ブラケ
ット35を側壁19bに固定する一方、側壁19a側に
おいては、スペーサ部材34を介在させず前記支持台3
0上に前記ボルト支持部材31が直接載置された状態で
前記ブラケット35を側壁19aに固定する。これによ
り、第1篩い部材20Aの開口部21Aと第2篩い部材
20Bの開口部21Bの位置がほぼ重なり合うようにな
り、破砕物通路22の断面積(目開き)が最大の状態と
なる。木材破砕物の粒度を比較的小さくする場合(前述
の図6(b)及び図7(b)に相当)には、図11
(b)に示すように、側壁19b側においては、前記ス
ペーサ34を取り外し前記支持台30上に前記ボルト支
持部材31が直接載置された状態で前記ブラケット35
を側壁19bに固定する一方、側壁19a側において
は、前記支持台30と前記ボルト支持部材31との間に
スペーサ部材34を介在させた状態で前記ブラケット3
5を側壁19aに固定することで、第1篩い部材20A
の開口部21Aと第2篩い部材20Bの開口部21Bの
位置をずらし、破砕物通路22の断面積(目開き)を最
小とすることができる。
【0069】なお、上記において、側壁19a,19b
の溝19aa,19ba、ボルト29、ボルト支持部材
31、スペーサ部材34、支持台30、ブラケット35
(ネジ35aを含む)、及び取り付け穴36が、各請求
項記載の、位置決め治具を、前記破砕装置の軸方向両端
部に取り付ける治具取付手段を構成し、それらのうち、
ボルト29、ボルト支持部材31、及びスペーサ部材3
4が、位置決め治具の取付位置を軸方向又は周方向に可
変とする可変取付手段を構成する。
【0070】この変形例によれば、上記本発明の一実施
の形態と同様の効果に加え、比較的大きな力が加わる治
具23Aとして同一種類のものを用いるようにすること
から、製造コストを低減できる。また治具23Aを溝1
9aa,19baから着脱する必要がなく、スペーサ部
材34を抜き差しするだけで粒度調整が行えるので、さ
らにメンテナンス作業時の作業負担を軽減し作業効率を
向上することができる。なお、特に図示しないが、木材
破砕物の粒度を上記2つの場合の中間にしたい場合(前
述の図7(c)に相当)には、上記スペーサ部材34の
約半分の厚さをもつスペーサ部材を別途設け、側壁19
a側及び側壁19b側の両側とも、前記支持台30と前
記ボルト支持部材31との間にその新たなスペーサ部材
を介在させた状態で前記ブラケット35を側壁19aに
固定することで、第1篩い部材20Aの開口部21Aと
第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置を、図7
(c)に相当する関係とし、破砕物通路22の断面積
(目開き)を中程度とすることができる。この場合、3
段階の粒度調整が可能となる。
【0071】部材の取り付け位置移動のみで粒度調整
する構造 図12(a)及び図12(b)は、本発明の自走式木材
破砕機の一実施の形態において、部材の新たな取付や取
り外しあるいは抜き差しのない、部材の取り付け位置移
動のみで第2篩い部材20Bを軸方向スライド可能とし
た変形例の要部構造を表す図であり、それぞれ、図6
(a)中E1部、図6(b)中E2部に対応する図であ
る。
【0072】これら図12(a)及び図12(b)にお
いて、本変形例では、図6(a)及び図6(b)に示し
た長治具23a及び短治具23bに代えて、長方形状横
断面を備えた同一の部分円環状の治具23B,23Bを
側壁19a,19bの溝19aa,19baに設けてい
る(図12(a)及び図12(b)では側壁19b側の
みを示し、側壁19a側は図示省略。以下適宜同様)。
これら治具23Bの内周面は、第2篩い部材20Bの軸
方向両端部20Ba,20Bbに面接触で当接した状態
で、例えば溶接あるいは図示しないボルトによって固定
されている。このとき、各治具23Bには、周方向複数
箇所に貫通孔25が設けられており、これら貫通孔25
のそれぞれに、別途準備した治具固定部材26が貫入係
合され、これによって治具23Bが側壁19a,19b
に固定されるようになっている。
【0073】前記の治具固定部材26は、全体として略
部分円環形状であると共にその横断面形状は階段状とな
っており、その階段状の1段目、2段目、3段目に相当
する下段部26a、中段部26b、上段部26cを備え
ている。この上段部26cには側壁19a又は19bへ
取り付け用のブラケット26dが周方向複数箇所に接合
され、これらブラケット26dに貫通して配置されるネ
ジ26eが、側壁19a又は19bに孔設された下段部
貫入用取り付け穴27a、中段部貫入用取り付け穴27
b、及び上段部貫入用取り付け穴27cに挿入螺合され
取り付けられることによって、治具固定用部材26が側
壁19a又は19bに対し固定されるようになってい
る。すなわち、木材破砕物の粒度を比較的大きくする場
合(前述の図6(a)及び図7(a)に相当)には、図
12(a)に示すように、側壁19b側の治具23Bの
貫通孔25に前記治具固定部材26の上段部26cまで
貫入させる(ネジ26eを上段部貫入用取り付け穴27
cに取り付ける)一方、側壁19a側の治具23Bの貫
通孔25には前記治具固定部材26の下段部26aのみ
を貫入させる(ネジ26eを下段部貫入用取り付け穴2
7aに取り付ける、後述の図12(b)の状態に相
当)。これにより、第1篩い部材20Aの開口部21A
と第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置がほぼ重な
り合うようになり、破砕物通路22の断面積(目開き)
が最大の状態となる。木材破砕物の粒度を比較的小さく
する場合(前述の図6(b)及び図7(b)に相当)に
は、図12(b)に示すように、側壁19b側の治具2
3Bの貫通孔25では前記治具固定部材26の下段部2
6aのみ貫入させる一方、側壁19a側の治具23Bの
貫通孔25には前記治具固定部材26の上段部26cま
で貫入させることで、第1篩い部材20Aの開口部21
Aと第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置をずら
し、破砕物通路22の断面積(目開き)を最小とするこ
とができる。なお、特に図示しないが、木材破砕物の粒
度を上記2つの場合の中間にしたい場合(前述の図7
(c)に相当)には、側壁19a側及び側壁19b側の
両側とも、治具23Bの貫通孔25に前記治具固定部材
26の中段部26bまで貫入させる(ネジ26eを中段
部貫入用取り付け穴27bに取り付ける)ことで、第1
篩い部材20Aの開口部21Aと第2篩い部材20Bの
開口部21Bの位置を、図7(c)に相当する関係と
し、破砕物通路22の断面積(目開き)を中程度とする
ことができる。
【0074】上記において、側壁19a,19bの溝1
9aa,19ba、治具固定部材26(ブラケット26
d及びネジ26eを含む)、下段部貫入用取り付け穴2
7a、中段部貫入用取り付け穴27b、及び上段部貫入
用取り付け穴27cが、各請求項記載の、位置決め治具
を、前記破砕装置の軸方向両端部に取り付ける治具取付
手段を構成すると共に、位置決め治具の取付位置を軸方
向又は周方向に可変とする可変取付手段をも構成する。
【0075】この変形例によれば、上記本発明の一実施
の形態と同様の効果に加え、治具23Bを側壁19a,
19bの溝19aa,19baへ着脱することなく、治
具固定部材26を付け替えるだけで粒度調整が行えるの
で、さらにメンテナンス作業時の作業負担を軽減し作業
効率を向上することができる。
【0076】粒度を無段階に調整する場合(その1) 図13(a)は、本発明の自走式木材破砕機の一実施の
形態において、木材破砕物の粒度を無段階に調整可能と
した変形例の要部構造を表す図であり、図6(a)中E
1部に対応する図である。
【0077】この図13(a)において、本変形例で
は、上記の変形例において図12(a)及び図12
(b)に示した横断面略階段状の治具固定部材26に代
えて、横断面略くさび状の治具固定部材26Aを設け、
これによって治具23Bが側壁19a,19bに固定さ
れるようになっている。この治具固定部材26Aには上
記治具固定部材26と同様に側壁19a又は19bへ取
り付け用のブラケット26dが周方向複数箇所に接合さ
れている。
【0078】このとき、側壁19a又は19bの対応す
る周方向複数箇所に図13(a)中左右方向に長軸の長
孔27Aが孔設されており、ボルト(ネジ)26eが、
図13(a)中F部拡大図である図13(b)に示すよ
うに、鋸歯状の滑り止めつきワッシャ(爪付き座金、菊
座金)26f及び通常のワッシャ(座金)26gを介し
前記ブラケット26dに貫通して配置され、さらに側壁
19a,19bの前記長孔27Aを貫通してナット26
hに螺合されることによって、治具固定用部材26Aが
側壁19a又は19bの長孔27Aの所望の位置に固定
されるようになっている。
【0079】すなわち、木材破砕物の粒度を比較的大き
くする場合(前述の図6(a)及び図7(a)に相当)
には、側壁19b側の治具23Bの貫通孔25に前記治
具固定部材26Aの奥(厚さの大きい部分)まで貫入さ
せる(長孔27Aの治具23B側の端部付近にボルト2
6eを移動させて取り付ける、図示せず)一方、側壁1
9a側の治具23Bの貫通孔25には前記治具固定部材
26Aの手前側(厚さの小さい部分)のみ貫入させる
(長孔27Aの治具23Bと反対側端部付近にボルト2
6eを移動させて取り付ける、図13(a)の状態に相
当)。これにより、第1篩い部材20Aの開口部21A
と第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置がほぼ重な
り合うようになり、破砕物通路22の断面積(目開き)
が最大の状態となる。木材破砕物の粒度を比較的小さく
する場合(前述の図6(b)及び図7(b)に相当)に
は、図13(a)に示すように、側壁19b側の治具2
3Bの貫通孔25では前記治具固定部材26Aの手前側
のみ貫入させる一方、側壁19a側の治具23Bの貫通
孔25には前記治具固定部材26Aの奥まで貫入させる
ことで、第1篩い部材20Aの開口部21Aと第2篩い
部材20Bの開口部21Bの位置をずらし、破砕物通路
22の断面積(目開き)を最小とすることができる。
【0080】そして、本変形例では、側壁19a,19
b側の治具23Bの貫通孔25における前記治具固定部
材26Aの貫入深さを自在に設定し(但し側壁19a側
と側壁19b側とで関連づけは必要)その状態で長孔2
7Aにボルト26eを貫通させて取り付けることによ
り、上記破砕物通路22の断面積(目開き)を、上記最
大の状態から最小の状態まで自在に設定できる。
【0081】なお上記において、側壁19a,19bの
溝19aa,19ba、治具固定部材26A(ブラケッ
ト26d及びボルト26e等を含む)及び長孔27A
が、各請求項記載の、位置決め治具を破砕装置の軸方向
両端部に取り付ける治具取付手段を構成すると共に、位
置決め治具の取付位置を軸方向又は周方向に可変とする
可変取付手段をも構成する。
【0082】この変形例によれば、上記の変形例と同
様の効果に加え、破砕物通路22の断面積(目開き)を
最大状態から最小状態まで無段階に自在に設定できるの
で、より細やかな粒度調整が可能となる。
【0083】粒度を無段階に調整する場合(その2) 図14は、本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、木材破砕物の粒度を無段階に調整可能とした他
の変形例の要部構造を表す図であり、図6(a)中E1
部に対応する図である。
【0084】この図14において、本変形例では、上記
の変形例において図11(a)及び図11(b)に示
した支持台30、スペーサ部材34、ボルト支持部材3
1、及びブラケット35に代えて、ボルト29に対応す
る側壁19a又は19bの周方向複数箇所に、ボルト2
9に貫通される貫通孔37aを備えた略箱形形状のボル
ト支持部材37を溶接等により固定している。また、治
具23Aと第2篩い部材20Bの軸方向両端部とは、溶
接により固定されている。
【0085】すなわち、木材破砕物の粒度を比較的大き
くする場合(前述の図6(a)及び図7(a)に相当)
には、側壁19b側のボルト29を図14中矢印オの方
向に締める一方、側壁19a側のボルト29を図14で
みて矢印カの方向に前記側壁19b側とほど同じ量だけ
緩める。これにより、第1篩い部材20Aの開口部21
Aと第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置が重なり
合う方向(矢印キの方向)に第2篩い部材20Bが移動
し、破砕物通路22の断面積(目開き)が大きくなる。
木材破砕物の粒度を比較的小さくする場合(前述の図6
(b)及び図7(b)に相当)には、側壁19b側のボ
ルト29を図14中矢印カの方向に緩める一方、側壁1
9a側のボルト29を図14でみて矢印オの方向に同じ
量だけ締める。これにより、第1篩い部材20Aの開口
部21Aと第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置が
ずれる方向(矢印クの方向)に第2篩い部材20Bが移
動し、破砕物通路22の断面積(目開き)が小さくな
る。
【0086】本変形例では、以上のようにして、上記破
砕物通路22の断面積(目開き)を、最大の状態から最
小の状態まで自在に設定できる。
【0087】なお上記において、側壁19a,19bの
溝19aa,19ba、ボルト支持部材37、及びボル
ト29が、各請求項記載の、位置決め治具を破砕装置の
軸方向両端部に取り付ける治具取付手段を構成し、それ
らのうちボルト支持部材37及びボルト29が、位置決
め治具の取付位置を軸方向又は周方向に可変とする可変
取付手段を構成する。
【0088】この変形例によれば、上記の変形例と同
様、破砕物通路22の断面積(目開き)を最大状態から
最小状態まで無段階に自在に設定できるので、より細や
かな粒度調整が可能となる。
【0089】第2篩い部材を周方向にスライドさせる
構造 図15は、本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、第2篩い部材20Bを周方向にスライドさせる
変形例の要部構造を表す側面図であり、図16(a)
は、図15中XVI−XVI断面による水平断面図であり、そ
れぞれ、前述の本発明の一実施の形態の図4及び図6
(a)に対応する図である。
【0090】これら図15及び図16(a)において、
第1篩い部材20Aは、上記本発明の一実施の形態同
様、軸方向(図6中上下方向)両端部20Aa,20A
bが前述の側壁19a,19bに例えば溶接あるいはボ
ルト締結により強固に固定されている。
【0091】第2篩い部材20Bは、特に図示しない
が、前記第1篩い部材20Aよりも周方向寸法が若干短
くなっており、その短い寸法分だけ周方向にスライド可
能に前記側壁19a,19bに取り付けられる構造とな
っている。この取り付け構造を以下詳細に説明する。
【0092】図17(a)は、図15中G部の拡大図で
あり、図17(b)は、図17(a)中H方向から見た
一部断面で示す矢視側面図であり、図17(c)は、図
17(a)及び図17(b)に示した取り付け構造の分
解斜視図である。
【0093】図17(a)〜(c)及び図15におい
て、第2篩い部材20Bの周方向両端部(端面)近傍に
は軸方向両側に突出してアーム部材38が固定されてお
り(図17(a)〜(c)及び図15では側壁19a側
のみを示し、側壁19b側は図示省略。以下適宜同
様)、このアーム部材38の先端部は、側壁19a,1
9bの対応した位置に設けられた周方向に長い長孔39
を貫通して側壁19a,19bの外側に設けられたブロ
ック部材40に連結固定されている。
【0094】そして、周方向両端部のそれらブロック部
材40,40のうち、一方のブロック部材40には、図
17(a)〜(c)に示すように、周方向寸法が相対的
に長い長治具41aが面接触で当接しており、他方のブ
ロック部材40には、図示を省略するが、周方向寸法が
相対的に短い短治具41bが面接触で当接している。こ
れら長治具41a及び短治具41bは、前記側壁19
a,19bの外面に固定された治具収納部材42a,4
2b内にそれぞれ挿入配置されるようになっている。こ
の治具収納部材42a,42bはほぼ同等の形状であ
り、治具収納部材42aを例にとって説明すると、径方
向に延設され前記長・短治具41a,41bあるいはブ
ロック部材40の周方向移動を規制するストッパの機能
を果たす端部板42aaと、軸方向に延設され前記長・
短治具41a,41bあるいはブロック部材40の径方
向移動を規制するストッパの機能を果たす底部板42a
bと、それら端部板42aaと底部板42abとを接続
するように設けられた側部板42acとから構成されて
おり、これら端部板42aa、底部板42ab、側部板
42ac、及び側壁19a,19bの外面で構成される
空間(ポケット)に、前記長・短治具41a,41bあ
るいはブロック部材40が収納されるようになってい
る。なお、側部板42acには、前記長・短治具41
a,41bを出し入れを容易にするための切り欠き部4
2ac1が備えられている。そして、木材破砕物の粒度
を比較的大きくする場合には、図15及び図17(a)
〜(c)に示すように、図15中上部の治具収納部材4
2aに長治具41aを挿入配置してブロック部材40を
周方向に押圧する一方、図15中下部の治具収納部材4
2bに短治具41bを挿入配置してブロック部材40を
周方向に押圧する。これにより、第2篩い部材20B
は、アーム部材38、ブロック部材40、長・短治具4
1a,41b、及び収納部材42a,42bを介してほ
ぼガタツキなく側壁19a,19bに対し密着して位置
決め固定される。この状態で、図16(a)に示すよう
に、第1及び第2篩い部材20A,20Bは、それらの
開口部21A,21Bの位置がほぼ重なり合うようにな
り、破砕物通路22の断面積(目開き)が最大の状態と
なる。木材破砕物の粒度を比較的小さくする場合には、
特に図示しないが、図15中上部の治具収納部材42a
に短治具41bを挿入配置してブロック部材40を周方
向に押圧する一方、図15中下部の治具収納部材42b
に長治具41aを挿入配置してブロック部材40を周方
向に押圧する。これにより、第2篩い部材20Bは、上
記の場合に比べて図15中矢印ケの方向に周方向スライ
ドし、この状態でほぼガタツキなく側壁19a,19b
に対し密着して位置決め固定される。これにより、図1
6(b)に示すように第1篩い部材20Aの開口部21
Aと第2篩い部材20Bの開口部21Bの位置をずら
し、破砕物通路22の断面積(目開き)を最小とするこ
とができる。
【0095】なお、第1篩い部材20Aと第2篩い部材
20Bとの重合面には、第1篩い部材20A側に周方向
に延びる凸部20Ad、第2篩い部材20B側にこれに
係合する軸方向に伸びる凹部(溝)20Bdが設けられ
ている。
【0096】上記において、長治具41a及び短治具4
1bが、第1篩い部材の開口部の一部分若しくは全部が
前記第2篩い部材に設けた開口部と重なり合うように、
前記第1篩い部材または前記第2篩い部材の少なくとも
一方の周方向位置を調整する複数の位置決め治具を構成
する。
【0097】また、側壁19a,19bに設けた治具収
納部材42a,42bが、位置決め治具を破砕装置の軸
方向両端部に取り付ける治具取付手段を構成し、第1篩
い部材20Aの凸部20Ad及び第2篩い部材20Bの
凹部20Bdが、第1篩い部材に対する第2篩い部材の
周方向相対位置を変更するときの周方向移動のガイドと
なるガイド手段を構成する。
【0098】この変形例によれば、上記本発明の一実施
の形態と同様、長治具41a及び短治具41bの治具収
納部材42a,42bへの挿入配置割付を入れ替えるこ
とにより、第2篩い部材20bを周方向にスライドさせ
て破砕物通路22の断面積を増減し、木材破砕物の目標
粒度を比較的大きくしたり比較的小さくしたり2段階に
調整することができ、上記本発明の一実施の形態におけ
る上記(1)〜(3)と同様の効果を得る。なお、この
とき、種々の周方向寸法を備えた他の治具をさらに準備
することで、さらに細かく多段階に木材破砕物の粒度を
調整可能であることは言うまでもない。また、上記本発
明の一実施の形態では図4等に示したように略円弧状形
状の比較的大きな長治具23a及び短治具23bを入れ
替える必要がありその意味で作業労力が比較的大きかっ
たが、本変形例では、それにくらべれば遙かに小さな長
治具41a及び短治具41bを入れ替えれば足りるの
で、調整時の作業労力を軽減できる効果もある。
【0099】なお、上記の変形例においては、治具収
納部材42aに長治具41aを収納したときには治具収
納部材42bに短治具41bを収納し、治具収納部材4
2bに長治具41aを収納したときには治具収納部材4
2aに短治具41bを収納し、この長短の差によって第
2篩い部材20Bを周方向にスライド変位させたが、こ
れに限られない。すなわち、適宜の周方向寸法の1種類
の治具を準備しておき、この治具を治具収納部材42a
に収納したときには治具収納部材42bに治具を介さず
ブロック部材40を直接収納し、前記の治具を治具収納
部材42bに収納したときには治具収納部材42aに治
具を介さずブロック部材40を直接収納し、この治具の
有無の差によって第2篩い部材20Bを周方向にスライ
ド変位させてもよい。この場合も同様の効果を得る。
【0100】また、上記の変形例においては、第2篩
い部材20Bの軸方向両端部近傍にそれぞれアーム部材
38を突出させてブロック部材40を介し治具収納部材
42a,42b内の長・短治具41a,41bと接続さ
せたが、これに限られず、第2篩い部材20Bの軸方向
中間部1箇所にアーム部材38を突出させてブロック部
材と連結してもよい。この場合、そのブロック部材40
に対応する周方向位置に、治具収納部材42a,42b
を互いに近接して設け(向かい合わせて結合した構造の
新たな治具収納部材を設けてもよい)、ブロック部材4
0の両側に長・短治具41a,41bを面当接させると
ともにそれぞれを治具収納部材42a,42bに収納
し、そのときの配置割付を入れ替えることで第2篩い部
材20Bを周方向にスライドさせれば足りる。この場合
も同様の効果を得る。
【0101】さらに、上記の変形例においては、第2
篩い部材20Bから突出したアーム部材38に固定した
ブロック部材40に長・短治具41a,41bを面当接
させたが、これに限られず、前述の図6で説明した長治
具23a及び短治具23bのように、中間部材を介さず
直接第2篩い部材20Bに面当接して、第1篩い部材2
0Aに対する第2篩い部材20Bの周方向相対位置を可
変に設定可能な構造としても良いことは言うまでもな
い。逆に、上記本発明の一実施の形態において、図6で
説明した長治具23a及び短治具23bのように、直接
第2篩い部材20Bに面当接して第1篩い部材20Aに
対する第2篩い部材20Bの軸方向相対位置を可変に設
定可能な構造とせず、上記の変形例のように、第2篩
い部材20Bに連結される中間部材に治具を面当接させ
て、前記第1篩い部材20Aに対する第2篩い部材20
Bの軸方向相対位置を可変に設定可能な構造としてもよ
い。これらの場合も、同様の効果を得る。また、上記
の変形例では、外周側の第2篩い部材20Bを周方向に
スライドさせたが、これに限られず、内周側の第1篩い
部材20Aを周方向にスライドさせてもよいことは言う
までもない。
【0102】また、以上においては、第1篩い部材20
A、第2篩い部材20B、さらには長治具23a、短治
具23bについて、それぞれ周方向に比較的長尺のもの
を1つ用いたが、これに限られず、それぞれ周方向に適
宜複数個(例えば3個)に分割した構造としても良い。
この場合、第2篩い部材20bの軸方向又は周方向スラ
イドがさらに円滑になるという効果がある。このとき、
周方向にスライドさせる上記の変形例ついては、複数
個の分割ピースのうち周方向両端部の2つを上記のよ
うな連結構造を用いて長・短治具41a,41bに接続
しそれら2つを周方向にスライドさせ、順次隣接する他
の分割ピースにその移動を伝達してそれらを周方向にス
ライドさせれば足りる。但し、このときに分割ピースの
反り等強度上の問題について万全を期したい場合には、
前述のアーム部材38やブロック部材40を用いた連結
構造ををその分割ピースの個数と同数だけ設ければよ
い。
【0103】さらに、以上においては、第1篩い部材2
0Aに対して第2篩い部材20Bを軸方向又は周方向に
スライドするときのガイド手段として、第1篩い部材2
0Aに凸部20Ac,20Ad、第2篩い部材20Bに
凹部20Bc,20Bdを設けたが、その逆に第1篩い
部材20Aに凹部、第2篩い部材20Bに凸部を設けて
もよい。またこのような凸部と凹部との組み合わせだけ
でなく、互いに係合する他の形状(横断面鍵型と鍵型
等)でもよい。さらに、これらのように第1篩い部材2
0Aと第2篩い部材20Bの両方にガイド手段を設ける
のにも限られず、例えば第1篩い部材20Aの周方向
(又は軸方向、以下対応関係同じ)両端部に軸方向(又
は周方向)に伸びる受け皿状あるいは樋状のガイド手段
を設け、第2篩い部材20Bの周方向(又は軸方向)両
端部をその受け皿状・樋状の中に軸方向スライド可能に
収納する等、いずれか一方にガイド手段を設ける構成も
考えられる。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0104】また、以上においては、破砕装置3のロー
タ3dの外周部に、刃面がロータ3dの正転方向回転に
対応するような向きのビット3aと、刃面がロータ3d
の逆転方向回転に対応するような向きのビット3bとを
設け、逆転方向回転時にも破砕を行うようにしたが、こ
れに限られず、ビット3bを省略し、正転方向回転時に
のみ破砕を行うようにしてもよい。
【0105】さらに、以上においては、破砕装置として
ロータ3dの外周部に刃物3a,3bを取り付けたいわ
ゆるインパクトクラッシャを備えた自走式木材破砕機を
例にとって説明したが、これに限られず、他の破砕装
置、例えば、平行に配置された軸にカッタを備え、互い
に逆回転させることにより被破砕木材をせん断する破砕
装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、
ロール状の回転体(ロータ)に破砕用の刃物を取り付け
たものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転さ
せ、それら回転体の間に被破砕木材を挟み込んで破砕を
行う回転式の破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含
む6軸破砕機等)や、被破砕木材をチップ状にするいわ
ゆる木材チッパーを備えた自走式木材破砕にも適用可能
である。これらの場合も、上記と同様の効果を得る。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、第1篩い部材または第
2篩い部材の少なくとも一方の軸方向位置または周方向
位置を変化させる位置決め治具を、例えば、第2篩い部
材又はこの第2篩い部材に連結された部材に面当接して
第2篩い部材の位置決めを行う構造とすることができる
ので、長孔外縁部とボルト頭部との摩擦力のみで第2篩
い部材を位置決め固定する従来構造に比べ、振動に対す
る安定性を向上できる。これにより、粒度調整を安定的
かつ精密に行うことができ、リサイクル用途に応じ木材
破砕物の確実な高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態の全
体構造を表す側面図である。
【図2】図1に示した本発明の自走式木材破砕機の一実
施の形態の上面図である。
【図3】図1に示した本発明の自走式木材破砕機の一実
施の形態を構成する本体フレーム及び走行装置を図1中
A方向からみた正面図である。
【図4】図1中B部の拡大側面図である。
【図5】図1に示した本発明の自走式木材破砕機の一実
施の形態を構成する破砕装置におけるビットのロータへ
の取り付け位置を表す図4中C1−C2面から見た展開外
面図である。
【図6】図4中VI−VI断面による水平断面図、及び図6
(a)において長治具及び短治具の配置割付を入れ替え
た状態を示す水平断面図である。
【図7】図6(a)中D1方向から見た矢視図、及び図
6(b)中D2方向から見た矢視図、及び図7(a)の
状態と図7(b)の状態の中間の目開き状態を示す図で
ある。
【図8】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を構
成する第1及び第2篩い部材において開口部の形状を楕
円形とした変形例を表す図である。
【図9】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を構
成する第1及び第2篩い部材において開口部の形状を正
方形とした変形例を表す図である。
【図10】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態を
構成する第1及び第2篩い部材において開口部の形状を
菱形とした変形例を表す図である。
【図11】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、一方の側壁側と他方の側壁側とで同一の治具を
用いつつ第2篩い部材の側壁への取り付け位置を軸方向
に可変とした変形例の要部構造を表す図、及び図11
(a)中XI−XI断面による断面図である。
【図12】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、部材の新たな取付や取り外しあるいは抜き差し
のない、部材の取り付け位置移動のみで第2篩い部材を
軸方向スライド可能とした変形例の要部構造を表す図で
ある。
【図13】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、木材破砕物の粒度を無段階に調整可能とした変
形例の要部構造を表す図、及び図13(a)中F部拡大
図である。
【図14】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、木材破砕物の粒度を無段階に調整可能とした他
の変形例の要部構造を表す図である。
【図15】本発明の自走式木材破砕機の一実施の形態に
おいて、第2篩い部材を周方向にスライドさせる変形例
の要部構造を表す側面図である。
【図16】図15中XVI−XVI断面による水平断面図、及
び図16(a)において第1篩い部材の開口部と第2篩
い部材の開口部の位置をずらし破砕物通路の断面積を最
小とした状態を表す図である。
【図17】図15中G部の拡大図、図17(a)中H方
向から見た一部断面で示す矢視側面図、及び図17
(a)及び図17(b)に示した取り付け構造の分解斜
視図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 3 破砕装置 3d ロータ 7 排出コンベア 10A 無限軌道履帯 19a 側壁 19aa 溝(可変取付手段、治具取付手段) 19b 側壁 19ba 溝(可変取付手段、治具取付手段) 20A 第1篩い部材 20Ac,Ad 凸部(ガイド手段) 20B 第2篩い部材 20Bc,Bd 凹部(ガイド手段) 21A 開口部 21B 開口部 23a 長治具(位置決め治具) 23b 短治具(位置決め治具) 26 治具固定部材(可変取付手段、治具取
付手段) 26A 治具固定部材(可変取付手段、治具取
付手段) 27A 長孔(可変取付手段、治具取付手段) 27a 下段部貫入用取り付け穴(可変取付手
段、治具取付手段) 27b 中段部貫入用取り付け穴(可変取付手
段、治具取付手段) 27c 上段部貫入用取り付け穴(可変取付手
段、治具取付手段) 29 ボルト(可変取付手段、治具取付手
段) 30 支持台(治具取付手段) 31 ボルト支持部材(可変取付手段、治具
取付手段) 34 スペーサ部材(可変取付手段、治具取
付手段) 35 ブラケット(治具取付手段) 36 取り付け穴(治具取付手段) 37 ボルト支持部材(可変取付手段、治具
取付手段) 38 アーム部材 40 ブロック部材 41a 長治具(位置決め治具) 41b 短治具(位置決め治具) 42a,b 治具収納部材(治具取付手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹川 巧 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 大嶋 敏 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 植田 和憲 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 4D021 AA15 AB01 BA11 CA11 DC02 EA02 EA06 EB01 4D065 CA06 CB01 DD05 EB20 ED06 ED12 ED23 ED27 4D067 DD04 DD07 DD12 EE13 EE19 EE20 GA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転式の破砕装置により被破砕木材を破砕
    し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する
    自走式木材破砕機において、 前記木材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、前記破
    砕装置の外周側に設けた第1篩い部材と、 前記木材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、前記第
    1篩い部材の外周側に設けた第2篩い部材と、 前記第1篩い部材の開口部の一部分若しくは全部が前記
    第2篩い部材に設けた開口部と重なり合うように、前記
    第1篩い部材または前記第2篩い部材の少なくとも一方
    の軸方向位置を調整する複数の位置決め治具と、 これらの位置決め治具を、前記破砕装置の軸方向両端部
    に取り付ける治具取付手段とを備えたことを特徴とする
    自走式木材破砕機。
  2. 【請求項2】回転式の破砕装置により被破砕木材を破砕
    し、その破砕した木材破砕物を破砕機本体外へ搬出する
    自走式木材破砕機において、 前記木材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、前記破
    砕装置の外周側に設けた第1篩い部材と、 前記木材破砕物の挿通用の複数の開口部を備え、前記第
    1篩い部材の外周側に設けた第2篩い部材と、 前記第1篩い部材の開口部の一部分若しくは全部が前記
    第2篩い部材に設けた開口部と重なり合うように、前記
    第1篩い部材または前記第2篩い部材の少なくとも一方
    の周方向位置を調整する複数の位置決め治具と、 これらの位置決め治具を、前記破砕装置の軸方向両端部
    に取り付ける治具取付手段とを備えたことを特徴とする
    自走式木材破砕機。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の自走式木材破砕機に
    おいて、前記位置決め治具は前記第2篩い部材の軸方向
    又は周方向の位置を調整することを特徴とする自走式木
    材破砕機。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の自走式木材破砕機に
    おいて、前記第1篩い部材、若しくは第2篩い部材の両
    端側に設けられた前記位置決め治具は、それぞれ長さが
    異なることを特徴とする自走式木材破砕機。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の自走式木材破砕機に
    おいて、前記治具取付手段は、前記位置決め治具の取付
    位置を軸方向又は周方向に可変とする可変取付手段を有
    することを特徴とする自走式木材破砕機。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5記載の自走式木材破砕機に
    おいて、前記第1篩い部材に対する前記第2篩い部材の
    軸方向相対位置又は周方向相対位置を変更するときの軸
    方向移動又は周方向移動のガイドとなるガイド手段を、
    前記第1篩い部材または前記第2篩い部材の少なくとも
    一方に設けたことを特徴とする自走式木材破砕機。
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