JP2002079069A - 攪拌装置および融雪装置 - Google Patents

攪拌装置および融雪装置

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JP2002079069A JP2000270983A JP2000270983A JP2002079069A JP 2002079069 A JP2002079069 A JP 2002079069A JP 2000270983 A JP2000270983 A JP 2000270983A JP 2000270983 A JP2000270983 A JP 2000270983A JP 2002079069 A JP2002079069 A JP 2002079069A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロペラ等の機械的な駆動源を必要とするこ
となしに、液体を効率的に攪拌する攪拌装置、および、
雪塊を効率的に融解させる融雪装置を提供することであ
る。 【解決手段】 内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多
角形の平面形状をもつ容器を備えた攪拌装置又は融雪装
置であって、容器内には、攪拌しようとする液体又は融
解させようとする雪塊が投入された水が収容されてお
り、液面又は水面から高さHのところに下向きに配向さ
れ、液体又は水内に気体を吹き込むための1又は複数の
ノズルが配置されており、液面又は水面からの気泡の到
達深さ(LV −H)=4.1dn Frm1/3 (ここで、d
n はノズル内径、Frmは修正フルード数)と内径又は内
接円径Dとの比(LV −H)/Dが、0.3〜1の範囲
にあり、ノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体の
流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10-5(ここ
で、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面
張力)を満足する流量以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に、攪拌装置お
よび融雪装置に関する。より詳細には、本発明は、プロ
ペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体
を攪拌することができる攪拌装置、および、雪塊を効率
的に融解させる融雪装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の攪拌装置は基本
的には、プロペラ等の手段を用いて液体を機械的に攪拌
しようとするものであるため、プロペラ等の手段を駆動
させるための駆動源を必要としており、これにより、装
置の製造コスト、維持コストが高くなり、保守点検に手
間がかかるという課題を有している。また、粘性の高い
液体を攪拌しようとする場合には、このような型式の攪
拌装置では、必ずしも満足のいく攪拌効果が得られない
場合もあった。一方、雪塊を温水中に投入して融解させ
る型式の融雪装置が知られているが、このような融雪装
置では、雪塊の融解により温水の温度が徐々に低下する
ため、良好な融雪効率が得られないという課題があっ
た。
【0003】このような現状に鑑み、本発明者は、プロ
ペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体
を効率的に攪拌する攪拌装置、および、雪塊を効率的に
融解させる融雪装置を提案した(特許第3058876
号)。
【0004】本願発明は、特許第3058876号に係
る発明を改良発展させたものであって、より簡単な構造
で液体・雪塊を効率的に攪拌・融解する攪拌装置および
融雪装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、円筒形容器
内に液体を充填し、液面から高さHのところに配置した
単孔ノズルから液面に向けて下向きにガスを噴射する
と、液体中に気泡が吹き込まれ、吹き込まれた気泡によ
って液体中に気柱(ガスの柱)が形成され、この気柱
が、液面から深さ(LV −H)=4.1dn Frm1/3
で到達することを実験的に確認した(ここで、dn はノ
ズル内径、Frmは修正フルード数を表す。なお、修正フ
ルード数Frmは、ノズル先端でガスの持っている慣性力
と浮力との比を表す無次元数であって、Frm=ρg Qg
2 /ρL gdn 5 )で表される。ρgはガス密度、Qg
はガスの吹き込み流量、ρL は液体の密度、gは重力加
速度、dn はノズル内径である。)。
【0006】このようにして形成された気柱は、深さ
(LV −H)の箇所に到達した後、崩壊して気泡噴流と
なって上昇するが、本発明者は、一定条件下において、
この上昇気泡噴流によって、液体の攪拌に好ましい旋回
現象が発生することを見い出した。すなわち、円筒形容
器の内径をDとすると、Dと(LV −H)との関係が約
0.3<(LV −H)/D<約1である場合に、気泡噴
流の半径方向変位が比較的小さく、周期が短い旋回現象
が発生し、円筒形容器内の液体は、スロッシングに似た
挙動を示す。ここで、スロッシングとは、容器が軸方向
又は半径方向に加振されることによって液体の振動が誘
起される現象をいう。上述の旋回現象は、気泡の上昇に
伴う気体から液体への周期的加振によって誘起されたも
のと推測される。
【0007】なお、(LV −H)/D<約0.3である
場合には、気泡噴流の半径方向変位が極めて小さいた
め、旋回は、液体を攪拌するには不十分なものとなる。
また、(LV −H)/D>約1である場合には、旋回が
安定せず、十分な攪拌効果が得られない。
【0008】上述の旋回現象が気泡による液体への周期
的な加振によって誘起されるものであるため、液体の攪
拌に好ましい旋回現象が発生するためには、ガスの流量
が、臨界値以上であることが必要である。
【0009】本発明者は、ガスの流量の臨界値を以下の
ように算定した。スロッシングに関する研究によれば、
容器の加振によって液面における波動が誘起され、この
波動が粘性を介して液体の内部に伝わり、液体内部の運
動が起こるといわれている。したがって、旋回は、液面
の波動現象が抑えられることによって止まるものと推測
される。本発明者の実験によれば、ノズル径が旋回の開
始および停止に殆ど影響を及ぼさないことが分かってい
るので、液面近傍の液体の加振に気体がノズルから吹き
出すときにもっている慣性力は無視することができ、加
振力の主要な部分は、気泡が上昇して液面から出る際に
ほぼ周期的に液体に及ぼす力であろうと結論できる。こ
の力は、上昇する液体の慣性力に依存すると仮定する。
また、波動を止めようとする力には、表面張力が関与し
ているであろう。本発明者は、液体の慣性力と表面張力
の比として定義されるウェーバー数We =ρL Qg 2
(σL D3 )が10-5以上であれば、液体の攪拌に好ま
しい旋回現象が発生することを実験により確かめた。す
なわち、上式のウェーバー数We =10-5が臨界値とな
る。ここで、ρL は液体の密度、Qg はガスの吹き込み
流量、σL は液体の表面張力、Dは円筒形容器の内径で
ある。
【0010】上述のように、Dと(LV −H)との関係
が約0.3<(LV −H)/D<約1である場合に液体
の攪拌に好ましい旋回現象が発生するが、(LV −H)
/D=約0.5の場合に、最も好ましい攪拌効果が得ら
れる旋回現象が発生する。
【0011】一方、深さ(LV −H)より上方の液体
が、図3の矢印Aで示されるように、一方向に旋回する
と、角運動量保存則により、深さ(LV −H)より下方
の液体は、図3の矢印Bで示されるように、逆方向に旋
回する。深さ(LV −H)より下方における旋回流B
は、深さ(LV −H)より上方における旋回流Aを安定
化させており、旋回流Aへの固形物等の投入により旋回
流Aの速度の低下や乱れが生じても、旋回流Bが存在し
ていれば、容易に元の状態に復帰することができる。こ
のため、深さ(LV −H)より下方に一定の深さの領域
を設けるのが好ましい。液面から容器の底面までの深さ
をLとすると、最も好ましくは、約0.5D<〔L−
(LV −H)〕<約2Dである。
【0012】本願請求項1に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多角形の平
面形状をもつ容器を備え、容器内には、攪拌しようとす
る液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収
容されており、液面又は水面から高さHのところに下向
きに配向され、液体又は水内に気体を吹き込むための1
又は複数のノズルが配置されており、液面又は水面から
の気泡の到達深さ(LV −H)=4.1dn Frm1/3
H(ここで、dn はノズル内径、Frmは修正フルード
数)と内径又は内接円径Dとの比(LV −H)/Dが、
0.3〜1の範囲にあり、ノズルから液体又は水内に吹
き込まれる気体の流量Qg が、ρL Qg 2/(σL
3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σ
L は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上である
ことを特徴とするものである。
【0013】本願請求項2に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多角形の平
面形状をもつ容器を備え、容器内には、攪拌しようとす
る液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収
容されており、液面又は水面から深さH1 のところに下
向きに配向され、液体又は水内に気体を吹き込むための
1又は複数のノズルが配置されており、液面又は水面か
らの気泡の到達深さ(H1 +LV1)=H1 +4.1dn
Frm1/3 (ここで、dn はノズル内径、Frmは修正フル
ード数)と内径又は内接円径Dとの比(H1 +LV1)/
Dが、0.3〜1の範囲にあり、ノズルから液体又は水
内に吹き込まれる気体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σ
L D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、
σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であ
ることを特徴とするものである。
【0014】本願請求項3に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径Dの多角
形の平面形状をもつ筒体を備え、円筒体又は筒体が、不
整形な領域内に収容された、攪拌しようとする液体又は
融解させようとする雪塊が投入された水に挿入されてお
り、円筒体又は筒体によって包囲される液体又は水の領
域内の液面又は水面から高さHのところに下向きに配向
され、液体又は水内に気体を吹き込むための1又は複数
のノズルが配置されており、液面又は水面からの気泡の
到達深さ(LV −H)=4.1dn Frm1/3 −H(ここ
で、dn はノズル内径、Frmは修正フルード数)と内径
又は内接円径Dとの比(LV −H)/Dが、0.3〜1
の範囲にあり、ノズルから液体又は水内に吹き込まれる
気体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10-5
(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水
の表面張力)を満足する流量以上であることを特徴とす
るものである。
【0015】本願請求項4に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径Dの多角
形の平面形状をもつ筒体を備え、円筒体又は筒体が、不
整形な領域内に収容された、攪拌しようとする液体又は
融解させようとする雪塊が投入された水に挿入されてお
り、円筒体又は筒体によって包囲される液体又は水の領
域内の液面又は水面から深さH1 のところに下向きに配
向され、液体又は水内に気体を吹き込むための1又は複
数のノズルが配置されており、液面又は水面からの気泡
の到達深さ(H1 +LV1)=H1 +4.1dn Frm1/3
(ここで、dnはノズル内径、Frmは修正フルード数)
と内径又は内接円径Dとの比(H1 +LV1)/Dが、
0.3〜1の範囲にあり、ノズルから液体又は水内に吹
き込まれる気体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL
3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σ
L は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上である
ことを特徴とするものである。
【0016】本願請求項5に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1〜4のいずれか1項の装置におい
て、少なくとも1つのノズルが、容器内の中央に配置さ
れていることを特徴とするものである。
【0017】本願請求項6に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1〜5のいずれか1項の装置におい
て、気体が空気又は反応性ガスであることを特徴とする
ものである。
【0018】本願請求項7に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1、3、5又は6のいずれか1項の装
置において、前記容器の底部に上向きに配向した第2の
ノズルが設けられていることを特徴とするものである。
【0019】本願請求項8に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項2、4、5又は6のいずれか1項の装
置において、前記円筒体又は筒体によって包囲される液
体の領域内の底部に上向きに配向した第2のノズルが設
けられていることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の好
ましい実施の形態に係る攪拌装置および融雪装置につい
て説明する。図1および図2において全体として参照符
号10で示される本発明の第1の実施の形態に係る攪拌
装置は、側壁12aと底壁12bとを有する円筒形容器
12を備えている。円筒形容器12の内径は、図1に示
されるように、Dである。円筒形容器12内には、深さ
Lのところまで液体が充填されている。
【0021】円筒形容器12の液面から高さHのところ
に、液面のほぼ中央に下向きに配向されたノズル14が
配置されており、ノズル14は、エアコンプレッサ(図
示せず)に連結されている。これにより、エアコンプレ
ッサから供給された空気がノズル14から液面に向かっ
て噴射されるようになっている。
【0022】図2は、ノズル14から噴射された空気に
よって液体中に気柱が形成されている状態を示した図で
ある。気柱は、上述のように、液面から深さ(LV −
H)=4.1dn Frm1/3 −Hの箇所まで到達するが、
深さ(LV −H)の箇所に到達した後、崩壊して気泡噴
流となって上昇する。
【0023】気柱到達深さ(LV −H)と円筒形容器1
2の内径Dとの比(LV −H)/Dは、約0.3〜約1
の範囲にある。好ましくは、比(LV −H)/Dは、約
0.5である。
【0024】図3は、図1の攪拌装置10においてノズ
ル14から空気が噴射されて液体中に気柱が形成され、
気柱の崩壊によって生成された気泡により、液体が矢印
Aで示されるように旋回している状態を示した模式図で
ある。この場合において、ノズル14から噴射される空
気の流量Qg は、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10-5
満足する流量以上である。
【0025】なお、ノズル14より下方の液体は、上述
のように、角運動量保存則により、矢印Bで示されるよ
うに、逆方向に旋回する。
【0026】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る
攪拌装置20を示した概略図である。攪拌装置20は、
不整形な領域21内に充填された液体内に円筒体22を
挿入する点を除いて、攪拌装置10と実質的に同一であ
る。すなわち、攪拌装置20は、底壁のない、内径Dの
円筒体22を備えている。攪拌装置10と同様に、円筒
形容器22の液面から高さHのところに、液面のほぼ中
央に下向きに配向されたノズル24が配置されており、
ノズル24は、エアコンプレッサ(図示せず)に連結さ
れている。攪拌装置10と同様に、(LV −H)/D
は、約0.3〜約1の範囲にあり、ノズル24から噴射
される空気の流量Qg は、ρL Qg 2 /(σL D3 )=
10-5を満足する流量以上である。以上の構成により、
攪拌装置20においては、円筒体22内において液体が
旋回する。
【0027】本発明は、以上の発明の実施の形態に限定
されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範
囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範
囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0028】たとえば、前記実施の形態においては、液
面から高さHのところにノズルが配置されているが、ノ
ズルを液体中に浸漬させてもよい。すなわち、図5に示
されるように、ノズル14を液面から深さH1 の箇所ま
で浸漬させ、ノズル14から空気を噴射させると、上述
の例と同様に、気柱は、深さH1 の箇所からLV1=4.
1dn Frm1/3 の箇所まで到達し、しかる後、崩壊して
気泡噴流となって上昇し、これにより液体が旋回する。
気柱到達深さ(H1 +LV1)と円筒形容器12の内径D
との比(H1 +LV1)/Dは、約0.3〜約1の範囲に
あり、好ましくは、比(H1 +LV1)/Dは、約0.5
である。なお、第2の実施の形態においても、ノズル2
4を液面から深さH1 の箇所まで浸漬させることによ
り、上述のように、液体を旋回させることができる。
【0029】また、前記実施の形態においては、ノズル
14、24が円筒形容器12又は円筒体22の上方の液
面のほぼ中央に配置されているが、ノズルを中央から偏
心した位置に配置してもよい。本発明者は、ノズルの偏
心の影響を確認するため、種々の実験を行ったが、その
結果が図6に示されている。図6(a)は、ノズルの偏
心eが0の場合における液体の旋回を示した図、図6
(b)は、ノズルの偏心eが1/4の場合における液体
の旋回を示した図、図6(c)は、ノズルの偏心eが1
/3の場合における液体の旋回を示した図、図6(d)
は、ノズルの偏心eが1/2の場合における液体の旋回
を示した図である。e=0の場合が最も好ましいが、e
=1/4〜1/3の場合でも、液体は十分に旋回してい
るのが分かる。
【0030】また、前記実施の形態では、ノズル14、
24の数は1つであるが、複数のノズルを設けてもよ
い。
【0031】また、前記実施の形態では、円筒形容器1
2又は円筒体22の平面形状は円であるが、容器又は筒
体の平面形状をn角形(n≧3)にしてもよい。この場
合のDは、n角形の内接円の径となる。
【0032】また、前記第1の実施の形態では、液面の
上方にノズル14を設けているが、図7に示されるよう
に、円筒形容器12の底部に上向きに配向した第2のノ
ズル16を設けてもよい。また、前記第2の実施の形態
においても同様に、円筒体22によって包囲される液体
の領域内の底部に上向きに配向した第2のノズル(図示
せず)を設けてもよい。第2のノズルから噴射される空
気により液体が循環されるので、円筒形容器12又は円
筒体22の高さ(深さ)が高い場合であっても、液体を
効率的に攪拌することができる。
【0033】また、前記実施の形態では、ノズルから噴
射される気体は空気であるが、液体を攪拌しつつ反応さ
せようとする場合には、ノズルから噴射される気体を、
目的に応じて、例えば酸素ガスのような反応性ガスとす
るのがよい。
【0034】本発明の攪拌装置は、汚物やスラリーのよ
うな、粘性の高い、攪拌しにくい物質の攪拌に適してい
る。また、スクラップのような固形物の溶解装置、或い
はジャガイモ等の洗浄装置としても使用することができ
る。
【0035】さらに、前記実施の形態においては、攪拌
装置に関連して説明されているが、本発明に係る装置を
融雪装置として使用してもよい。融雪装置として使用す
る場合の装置の構造は、攪拌装置として使用する場合の
構造と同じである。融雪装置として使用する場合には、
容器等に温水又は水を入れ、その中に雪塊を投入し、温
水又は水を旋回させることによって雪塊を融解させる。
【0036】
【発明の効果】本発明の攪拌装置および融雪装置は、プ
ロペラ等の駆動源を必要としないため、構造が極めて簡
単であり(特許第3058876号に示される装置より
も更に簡単な構造である)、従って、装置の製造コス
ト、維持コストを廉価に押さえることができ、保守点検
に要する時間・手間を減少させることができる。また、
粘性の高い液体を攪拌しようとする場合にも、良好な攪
拌効果が得られる。また、ノズルを液面上から移動させ
さえすれば、旋回を停止させることができるので、装置
の作動も非常に容易である。また、図1〜図4に示す形
態では、ノズルを液体中に浸漬される必要がないため、
反応性ガスを使用する場合に好都合である。また、融雪
装置においては、旋回により水温が均一化することに加
えて、雪塊に衝突する気泡の衝撃力により、融解効率が
高められる。さらに、融雪装置においては、気泡の存在
により水の密度が見かけ上減少し、雪塊が沈むことによ
って融解効率が一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る攪拌装置を示
した概略図である。
【図2】図1の装置において液体内に気柱が形成されて
いる状態を示した図である。
【図3】図1の装置内の液体が旋回している状態を示し
た模式図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る攪拌装置を示
した概略図である。
【図5】ノズル先端が浸漬している図1の装置の変形例
を示した図である。
【図6】ノズル位置の偏心の影響を示した図である。
【図7】底部に第2のノズルが設けられた図1の装置の
変形例を示した図である。
【符号の説明】
10、20 攪拌装置 12、22 円筒形容器又は円筒体 14、24 ノズル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多
    角形の平面形状をもつ容器を備えた攪拌装置又は融雪装
    置であって、容器内には、攪拌しようとする液体又は融
    解させようとする雪塊が投入された水が収容されてお
    り、液面又は水面から高さHのところに下向きに配向さ
    れ、液体又は水内に気体を吹き込むための1又は複数の
    ノズルが配置されており、液面又は水面からの気泡の到
    達深さ(LV −H)=4.1dn Frm1/3 −H(ここ
    で、dn はノズル内径、Frmは修正フルード数)と内径
    又は内接円径Dとの比(LV −H)/Dが、0.3〜1
    の範囲にあり、ノズルから液体又は水内に吹き込まれる
    気体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10-5
    (ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水
    の表面張力)を満足する流量以上であることを特徴とす
    る装置。
  2. 【請求項2】 内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多
    角形の平面形状をもつ容器を備えた攪拌装置又は融雪装
    置であって、容器内には、攪拌しようとする液体又は融
    解させようとする雪塊が投入された水が収容されてお
    り、液面又は水面から深さH1 のところに下向きに配向
    され、液体又は水内に気体を吹き込むための1又は複数
    のノズルが配置されており、液面又は水面からの気泡の
    到達深さ(H1 +LV1)=H1 +4.1dn Frm
    1/3 (ここで、dn はノズル内径、Frmは修正フルード
    数)と内径又は内接円径Dとの比(H1 +LV1)/D
    が、0.3〜1の範囲にあり、ノズルから液体又は水内
    に吹き込まれる気体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL
    3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σ
    L は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上である
    ことを特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径
    Dの多角形の平面形状をもつ筒体を備えた攪拌装置又は
    融雪装置であって、円筒体又は筒体が、不整形な領域内
    に収容された、攪拌しようとする液体又は融解させよう
    とする雪塊が投入された水に挿入されており、円筒体又
    は筒体によって包囲される液体又は水の領域内の液面又
    は水面から高さHのところに下向きに配向され、液体又
    は水内に気体を吹き込むための1又は複数のノズルが配
    置されており、液面又は水面からの気泡の到達深さ(L
    V −H)=4.1dn Frm1/3 −H(ここで、dn はノ
    ズル内径、Frmは修正フルード数)と内径又は内接円径
    Dとの比(LV −H)/Dが、0.3〜1の範囲にあ
    り、ノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体の流量
    Qg が、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10-5(ここで、
    ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面張
    力)を満足する流量以上であることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径
    Dの多角形の平面形状をもつ筒体を備えた攪拌装置又は
    融雪装置であって、円筒体又は筒体が、不整形な領域内
    に収容された、攪拌しようとする液体又は融解させよう
    とする雪塊が投入された水に挿入されており、円筒体又
    は筒体によって包囲される液体又は水の領域内の液面又
    は水面から深さH1 のところに下向きに配向され、液体
    又は水内に気体を吹き込むための1又は複数のノズルが
    配置されており、液面又は水面からの気泡の到達深さ
    (H1 +LV1)=H1 +4.1dn Frm1/3 (ここで、
    dn はノズル内径、Frmは修正フルード数)と内径又は
    内接円径Dとの比(H1 +LV1)/Dが、0.3〜1の
    範囲にあり、ノズルから液体又は水内に吹き込まれる気
    体の流量Qg が、ρL Qg 2 /(σL D3 )=10
    -5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は
    水の表面張力)を満足する流量以上であることを特徴と
    する装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つのノズルが、容器内の中
    央に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 気体が空気又は反応性ガスであることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記容器の底部に上向きに配向した第2
    のノズルが設けられていることを特徴とする1、3、5
    又は6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記円筒体又は筒体によって包囲される
    液体の領域内の底部に上向きに配向した第2のノズルが
    設けられていることを特徴とする請求項2、4、5又は
    6のいずれか1項に記載の装置。
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