JP2002077697A - 画像入力装置 - Google Patents

画像入力装置

Info

Publication number
JP2002077697A
JP2002077697A JP2000268297A JP2000268297A JP2002077697A JP 2002077697 A JP2002077697 A JP 2002077697A JP 2000268297 A JP2000268297 A JP 2000268297A JP 2000268297 A JP2000268297 A JP 2000268297A JP 2002077697 A JP2002077697 A JP 2002077697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
black reference
pixel
image
temperature
black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000268297A
Other languages
English (en)
Inventor
Itaru Furukawa
至 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000268297A priority Critical patent/JP2002077697A/ja
Publication of JP2002077697A publication Critical patent/JP2002077697A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像時における黒基準補正に要する時間を短
縮し、かつ、容易に高画質の画像を入力することが可能
な画像入力装置を提供する。 【解決手段】 デジタルカメラ1は、複数の画素を有す
る二次元CCD20と、シェーディング補正処理部40
と、画像メモリ50とを備えている。画像メモリ50に
は、二次元CCD20における各画素毎の黒基準値B
(x,y)を表す黒基準画像であって複数の異なる温度
において予め取得された複数の黒基準画像が、その各取
得時におけるオプティカルブラック画素(二次元CCD
20内に設けられた遮光画素)の画素値に関連づけて格
納されている。シェーディング補正処理部40は、複数
の黒基準画像と撮像時におけるオプティカルブラック画
素の画素値Fとに基づいて撮像画像の各画素毎の黒基準
値を算出し、当該算出された各画素毎の黒基準値を用い
て、撮像画像のシェーディング補正処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の入力を行う
デジタルカメラなどの画像入力装置に関し、特には、高
品質のシェーディング補正処理を行うことが可能な画像
入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像入力装置(スキャナ、デジタルカメ
ラなど)の画像の入力においては、二次元CCDなどの
撮像素子が用いられる。たとえば、撮像素子としての二
次元CCDは、水平方向と垂直方向との2つの方向にマ
トリックス状に配列された複数の画素を有している。こ
れらの各画素において受光された光は、それぞれ、その
光量に応じた電気信号に変換され、さらにA/D変換な
どが行われることにより、各画素における階調値(デジ
タル値)として得られる。そして、このようにして得ら
れた階調値を有する各画素の集合が入力画像を構成す
る。
【0003】このような画像の入力においては、シェー
ディング補正処理が必要となる。このシェーディング補
正処理は、遮光状態におけるオフセット量を除去する黒
基準補正と、各画素の開口率の相違を補正する画素感度
補正とを含む処理である。このシェーディング補正処理
は、次の数1で表される。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、Qは補正後の各画素の画素値(出
力値)、Pは補正前の各画素の画素値(入力値)、Bは
各画素の黒基準値、Kは各画素の画素感度補正係数を表
し、各値Q,P,B,Kは、それぞれ、各色成分(R
(レッド),G(グリーン),B(ブルー))および各
画素の位置(x,y)に応じた値を有している。
【0006】このうち、画素感度補正係数Kは、各画素
の開口率の相違を補正する係数であり、この係数Kを適
切に決定することにより、適切な画素感度補正を行うこ
とができる。この画素感度補正係数Kは、撮像素子の温
度に依存せず画素毎の固定値であるため、たとえば出荷
前の調整時において予めその値を求めておき、各撮像時
においてその値を用いることにより、適切な画素感度補
正を行うことが可能である。
【0007】一方、黒基準値Bは、撮像素子の温度に依
存するオフセット量を規定する値であり、この黒基準値
Bを適切に決定することにより、適切な黒基準補正を行
うことができる。しかしながら、この黒基準値Bは、撮
像素子の温度にも依存する画素毎の変動値である。すな
わち、撮像素子の温度変化に伴って、黒基準値Bも画素
毎に変動する。また、各画素における光量を各画素の階
調値に変換する際には、LOG変換やγ変換などの変換
処理を伴うが、この場合、黒付近の領域(光量が少ない
領域)の階調変換は光量の変動を特に敏感に反映するこ
とになる。したがって、黒基準値Bにノイズ成分が含ま
れている場合には、この変換処理によって黒付近のノイ
ズ成分がより強調され、著しい画像の劣化をもたらす結
果となる。したがって、高画質の画像を入力するために
は、撮像素子の温度変化に対して特に適切に対応する必
要がある。
【0008】このような黒基準値Bを適宜に定めるにあ
たっては、撮像毎に黒基準画像を作成する技術(第1の
従来技術)が存在する。すなわち、撮像時の撮像素子の
温度を反映した各画素毎の黒基準値Bを有する黒基準画
像を作成するのである。具体的には、シャッターを閉じ
て遮光した状態における各画素の値を黒基準値Bとして
求めればよい。この技術においては、ノイズ成分を除去
するため、数十回以上(たとえば64回、128回な
ど)の黒基準画像の取得動作を行い、それらの平均を取
ることにより、好適な黒基準画像が生成される。
【0009】また、その他の技術として、所定の温度に
おける1枚の黒基準画像を予め作成しておき、オプティ
カルブラック画素の画素値を用いて測定される撮像時の
撮像素子の温度に基づいて全画素一斉に補正を行う技術
(第2の従来技術)が存在する。具体的には、オプティ
カルブラック画素の画素値を用いて測定される撮像時の
撮像素子の温度に応じて、1枚の黒基準画像の各画素値
Bをいずれの画素についても所定の割合で変化させるこ
とにより、各画素毎の黒基準値Bを求めるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
第1の従来技術においては、ノイズ成分を除去するた
め、数十回以上の黒基準画像の取得動作を撮像毎に行う
必要がある。したがって、撮像毎にこの黒基準画像の取
得動作のための時間が必要になるという問題を有してい
る。
【0011】また、上記の第2の従来技術においては、
撮像時の処理時間は短縮されるものの、オプティカルブ
ラック画素を用いて測定される温度に基づいて全画素一
斉に補正を行うため、黒基準値に関する温度依存特性の
各画素毎の相違を十分に考慮することができない。この
場合、適正な黒基準補正が行われないことに起因して、
画像が劣化するという問題が存在する。
【0012】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、撮像
時における黒基準補正に要する時間を短縮し、かつ、容
易に高画質の画像を入力することが可能な画像入力装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の画像入力装置は、画像を入力する
画像入力装置であって、複数の画素を有する撮像素子
と、前記撮像素子の温度を反映した指標を取得する温度
指標取得手段と、前記撮像素子における各画素毎の黒基
準値を表す黒基準画像であって、前記撮像素子の温度が
異なる複数の状態のそれぞれにおいて予め取得された複
数の黒基準画像を、各取得時における前記撮像素子の温
度を反映した指標に関連づけて格納する格納部と、前記
温度指標取得手段によって撮像時に取得された前記指標
と前記複数の黒基準画像とに基づいて前記撮像時におけ
る前記撮像素子の各画素毎の黒基準値を算出し、当該算
出された各画素毎の黒基準値を用いて、前記撮像素子に
より撮像された画像のシェーディング補正処理を行うシ
ェーディング補正処理手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0014】請求項2に記載の画像入力装置は、請求項
1に記載の画像入力装置において、前記撮像素子の温度
を反映した指標は、前記撮像素子内に設けられた遮光画
素であるオプティカルブラック画素についての画素値で
あることを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の画像入力装置は、請求項
1または請求項2に記載の画像入力装置において、前記
シェーディング補正処理手段は、前記指標に基づいて、
前記複数の黒基準画像の中から、前記撮像時における前
記撮像素子の温度に対応する黒基準画像を選択すること
により、前記撮像時における前記撮像素子の各画素毎の
黒基準値を算出することを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の画像入力装置は、請求項
1または請求項2に記載の画像入力装置において、前記
シェーディング補正処理手段は、前記複数の黒基準画像
のうち前記指標に基づいて選択した少なくとも2つの黒
基準画像を用いて、前記撮像時における前記各画素毎の
黒基準値を補間により算出することを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の画像入力装置は、請求項
4に記載の画像入力装置において、前記複数の黒基準画
像は、前記撮像素子の温度が異なる状態において予め取
得された2つの黒基準画像であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】<1.構成>図1は、本発明の実
施形態に係る画像入力装置としてのデジタルカメラ1の
概略構成を表す機能ブロック図である。このデジタルカ
メラ1は、シャッタの開閉を行う開閉部10と、複数の
画素を有する撮像素子である二次元CCD20と、A/
D(アナログ/デジタル)変換を行うA/D変換部30
と、シェーディング処理を行うシェーディング補正処理
部40と、入力画像や黒基準画像(後述)などを格納す
る画像メモリ(格納部)50とを備える。なお、このデ
ジタルカメラ1は、その他の画像処理部(図示せず)な
どをも備えており、任意の被写体を撮像して得られる入
力画像IMGに対して上記のシェーディング処理による
補正を行った後、さらに、所定の画像処理を施すことも
可能である。このようにして、デジタルカメラ1は、シ
ェーディング補正処理等を施した入力画像IMGを得る
ことが可能である。
【0019】図2は、二次元CCD20の概略構成を示
す正面図である。二次元CCD20は、水平方向(X方
向)と垂直方向(Y方向)との2つの方向にマトリック
ス状に配列された複数の画素Eを有している。また、こ
の二次元CCD20は、その中央部において被写体の撮
像に用いられる撮像領域21を有し、その周辺部におい
てシャッタの開閉状態に依らず常に遮光状態となってい
る遮光画素(以下、「オプティカルブラック画素」と称
する)22を有している。
【0020】二次元CCD20内の撮像領域21の各画
素Eは、シャッタ開閉部10によるシャッタの開閉動作
に伴い、被写体からの光を受光する。そして、受光され
た光は、それぞれ、その光量に応じた電気信号に変換
(光電変換)され、さらにA/D変換部30によるA/
D変換などが行われることにより、各画素における階調
値(デジタル値)として得られる。そして、このように
して得られた階調値を有する各画素の集合が入力画像I
MGを構成し、画像メモリ50内に格納される。
【0021】さらに、シェーディング補正処理部40
は、この入力画像IMGに対してシェーディング補正処
理を行う。上述したように、シェーディング補正処理
は、撮像素子の温度に依存するオフセットを除去する黒
基準補正と、各画素の開口率の相違を補正する画素感度
補正とを含む処理である(数1参照)。以下では、この
うち黒基準補正について詳述する。
【0022】<2.この実施形態に係る黒基準補正の原
理等>この実施形態に係る黒基準補正における黒基準値
Bは、各画素E(x,y)毎に応じた個別の値を有して
おり、かつ、それぞれの値は、撮像素子の温度に応じて
変動する。すなわち、二次元CCD20の温度変化に伴
って、黒基準値Bも画素毎に変動する。
【0023】図3は、各画素毎の黒基準値Bが温度に応
じて変動する様子を示す図である。図3においては、二
次元CCD20上の異なる位置に存在する3つの画素E
1,E2,E3の各黒基準値Bの変動の様子が示されて
いる。具体的には、各ラインLN1,LN2,LN3
は、それぞれ、各画素E1,E2,E3の各黒基準値B
の温度tmpに対する変動を示している。このように、仮
に温度tmpAにおいて3つの画素の黒基準値Bが同一の
値であったとしても、温度tmpBにおいては3つの画素
の黒基準値Bは互いに異なる値(B1,B2,B3)と
なる。なお、ここでは、簡単化のため、温度tmpと黒基
準値Bとが線形関係を有するものとして図示している
が、両者の関係はこれに限定されない。
【0024】<黒基準画像A>ここでは、予め作成され
た複数の黒基準画像Aを用いてシェーディング補正処理
を行うことにより、このような黒基準値Bの温度依存性
を各画素毎に考慮する。複数の黒基準画像Aのそれぞれ
は、二次元CCD20における各画素E(x,y)毎の
黒基準値B(x,y)を表す画像である。言い換えれ
ば、この黒基準画像Aは、シャッタを閉じた状態(遮光
状態)における撮像領域21の各画素E(x,y)につ
いての値(黒基準値B)が二次元的に配列されたテーブ
ルであるとも表現することができる。
【0025】図4は、各温度に応じた複数(n枚)の黒
基準画像A(A1,A2,A3,...,An)を表す概
念図である。図4に示すように、これらの黒基準画像
は、二次元CCD20の温度が異なる複数の状態のそれ
ぞれにおいて予め取得される。
【0026】具体的には、これらの複数の黒基準画像A
1,A2,A3,...,Anは、それぞれ、二次元CC
D20が異なる温度tmp1,tmp2,tmp3,...,tmpn
を有する状態において、シャッタを閉じた状態(遮光状
態)で撮像動作を行った二次元CCD20の撮像領域2
1の各画素E(x,y)についての各黒基準値B(x,
y)として取得される。
【0027】また、これらの複数の黒基準画像Aのそれ
ぞれの取得に際しては、シャッタを閉じた状態(遮光状
態)において数十回から数百回の撮像画像の取得動作を
行い、それらの平均を取ることにより、各黒基準画像A
を生成することが好ましい。これにより、黒基準画像A
におけるノイズ成分をより好適に除去することができ
る。そして、そのような黒基準画像Aを用いてシェーデ
ィング補正処理を行うことにより、さらに高画質の入力
画像を得ることが可能である。このような黒基準画像A
の生成処理は、撮像時に先立ってあらかじめ行っておく
ことができる(たとえば工場出荷時の総合調整時に行っ
ておくことが可能である)ので、撮像時における所要時
間の制限を受けることなく、ノイズの影響を低減して十
分に高精度な黒基準画像Aを生成することが可能であ
る。
【0028】なお、予め作成されたこれらの複数の黒基
準画像A1,A2,A3,...,Anは、画像メモリ5
0内(図1)において格納される。また、これらの複数
の黒基準画像A1,A2,A3,...,Anのそれぞれ
は、各取得時における二次元CCD20の温度tmp1,t
mp2,tmp3,...,tmpnに関連づけて格納される。
【0029】<オプティカルブラック画素>二次元CC
D20の温度tmpについては、オプティカルブラック画
素22(図2)を用いることにより、間接的に測定する
ことが可能である。
【0030】図5は、オプティカルブラック画素22の
撮像時における画素値を用いて、撮像時における各画素
毎の黒基準値B(x,y)を求める手法について説明す
る図である。
【0031】図5の左下のグラフに示すように、オプテ
ィカルブラック画素22の画素値Fは、常に遮光状態で
あるにも拘わらず、上述のように、二次元CCD20の
温度tmpに応じて異なる値を有しており、二次元CCD
20の温度tmpと画素値Fとは1対1の対応関係を有し
ている。したがって、オプティカルブラック画素22の
画素値Fを求めることにより、その時点における二次元
CCD20の温度を得ることが可能である。
【0032】具体的には、二次元CCD20の温度が異
なる複数の状態(温度tmp1,tmp2,tmp3,...,tmp
n)のそれぞれにおける画素値Fを予め取得しておき、
温度tmpと画素値Fとの対応関係(図5の左下のグラフ
に相当する関係)をルックアップテーブルLUT1とし
て格納しておく。そして、撮像時において、二次元CC
D20の撮像領域21内の各画素の画素値に加えてオプ
ティカルブラック画素22の画素値Fをも取得し、その
撮像時のオプティカルブラック画素22の画素値Fと上
記ルックアップテーブルLUT1とに基づいて、撮像時
における二次元CCD20の温度tmpを測定することが
できる。たとえば、画素値F=F1のときは、ルックア
ップテーブルLUT1を用いて、温度tmp=T1を得る
ことができる。
【0033】このようにして、オプティカルブラック画
素22を用いることにより、二次元CCD20の温度を
測定することが可能である。なお、上記においては、オ
プティカルブラック画素22は、単一の画素であるとし
て説明したが、これに限定されず、複数の画素であって
もよい。たとえば、複数のオプティカルブラック画素2
2を用いて、平均化処理を行うことにより、ノイズの影
響の低減を図ることができる。
【0034】そして、このようにして測定された二次元
CCD20の温度tmpに対応する黒基準画像Aを、図4
に示す複数の黒基準画像Aの中から選択する。これによ
り、撮像時における二次元CCD20の各画素毎の黒基
準値Bを算出することができる。たとえば、温度tmp=t
mp3のときには、黒基準画像A3を選択し、その黒基準
画像A3内の各画素E(x,y)の画素値である黒基準
値B(x,y)を、そのまま各画素毎の黒基準値Bとし
て算出することができる。
【0035】また、上記においては、二次元CCD20
の温度が異なる複数の状態のそれぞれにおいて予め取得
された複数の黒基準画像を、各取得時における二次元C
CD20の温度に関連づけて画像メモリ50に格納して
おき、さらに、撮像時における二次元CCD20の温度
tmpをオプティカルブラック画素22を用いて間接的に
測定することにより、撮像時の温度tmpに対応する黒基
準画像Aを求める場合について説明した。これは、二次
元CCD20の温度を反映した指標として、二次元CC
D20の温度自体を用いる場合に相当する。
【0036】しかしながら、本発明は、これに限定され
ず、二次元CCD20の温度測定を明示的に行うことな
く、温度以外の指標を二次元CCD20の温度を反映し
た指標として用いることにより、対応する黒基準画像A
を求めることも可能である。
【0037】以下では、二次元CCD20の温度を反映
した指標として、オプティカルブラック画素22の画素
値Fを用いる場合について説明する。
【0038】具体的には、複数の黒基準画像Aのそれぞ
れと各黒基準画像Aの取得時点でのオプティカルブラッ
ク画素22の画素値Fとをあらかじめ組み合わせて取得
しておく。より具体的には、二次元CCD20の温度が
異なる複数の状態のそれぞれにおいて予め取得された複
数の黒基準画像A1,A2,A3,...,Anを、各取
得時におけるオプティカルブラック画素22の画素値F
1,F2,F3,...,Fnに関連づけて画像メモリ5
0に格納しておくのである(図4参照)。これにより、
オプティカルブラック画素22の画素値Fと黒基準画像
Aとの対応関係を得ることができる。これは、図5に示
すように、温度を介して表現されていた各黒基準画像A
とオプティカルブラック画素22の画素値Fとの関係を
あらかじめ合成しておくことを意味する。
【0039】そして、撮像時において、その時点のオプ
ティカルブラック画素22の画素値Fをあらためて取得
し、その画素値Fに対応する黒基準画像Aを選択し、選
択した黒基準画像Aを用いて撮像時における二次元CC
D20の各画素毎の黒基準値B(x,y)を算出する。
そして、算出された各画素毎の黒基準値B(x,y)を
用いて、二次元CCD20により撮像された入力画像I
MGのシェーディング補正処理を行うのである。
【0040】このようにして、オプティカルブラック画
素22の画素値Fを、二次元CCD20の温度を反映し
た指標として用いることにより、撮像時の二次元CCD
20の温度の状態に応じた適切な各画素毎の黒基準値B
(x,y)を容易に算出することができる。
【0041】<3.動作>つぎに、図6のフローチャー
トを参照しながら、撮像時におけるシェーディング補正
処理の動作について説明する。
【0042】まず、ステップS10において、画像の入
力が行われるとともに、オプティカルブラック画素22
の画素値Fが取得される。言い換えれば、二次元CCD
20の撮像領域21内の各画素の画素値が取得されるこ
とに加えて、オプティカルブラック画素22の画素値F
もが取得される。
【0043】次のステップS20において、ステップS
10で取得されたオプティカルブラック画素22の画素
値Fと複数の黒基準画像Aとを考慮して、撮像時におけ
る各黒基準値B(x,y)を算出する。ここでは、画素
値Fに対応する黒基準画像Aを複数の黒基準画像Aの中
から選択する場合について説明する。上述したように、
画像メモリ50においては、複数の黒基準画像Aが各黒
基準画像Aの取得時における画素値Fと関連づけられて
格納されており、この複数の黒基準画像Aの中から、撮
像時の画素値Fに対応する黒基準画像Aを選択する。撮
像時の画素値F対応する黒基準画像Aとしては、撮像時
の画素値Fと同一の画素値Fに関連づけられている黒基
準画像Aを選択するが、同一の画素値Fに関連づけられ
ている黒基準画像Aが存在しない場合には、最も近い値
の画素値Fに関連づけられている黒基準画像Aを選択す
る。
【0044】そして、選択された黒基準画像Aの各画素
の画素値を読み出し、読み出した各値を、撮像時におけ
る二次元CCD20の各画素毎の黒基準値B(x,y)
とする。このようにして、各画素毎の黒基準値B(x,
y)を算出することができる。
【0045】ステップS30においては、シェーディン
グ補正処理を行う。この処理は、上述したように、数1
の式に示すように、上記のステップS20において算出
された黒基準値B(x,y)と、画像メモリ50内にお
いて画素感度補正用テーブルとして格納されている画素
感度補正係数K(x,y)とを用いて、入力画像の補正
前の各画素値P(x,y)を、補正後の画素値Q(x,
y)に変換する処理である。
【0046】このような処理によって、各画素毎の温度
依存性を反映させた各画素毎の適切な黒基準値B(x,
y)を容易に得ることができるので、より高品質なシェ
ーディング補正を行うことができる。したがって、高画
質の画像を容易に入力することが可能である。また、撮
像時において黒基準画像を取得する必要がないので、撮
像時における黒基準補正に要する時間を短縮することが
できる。
【0047】<4.変形例など>上記においては、撮像
時の画素値Fと同一の値もしくは最も近い値の画素値F
に関連づけられている黒基準画像Aを選択することによ
り、二次元CCD20の各画素毎の黒基準値を算出する
場合を例示したが、これに限定されず、複数の黒基準画
像のうち少なくとも2つの黒基準画像を用いた補間を行
うことにより、二次元CCD20における各画素毎の黒
基準値を算出してもよい。
【0048】たとえば、図4において、撮像時における
オプティカルブラック画素22の画素値Fが温度tmp2
と温度tmp3との間の温度tmp23を表現する指標として
得られた場合には、黒基準画像A2と黒基準画像A3と
を用いて、二次元CCD20の各画素毎の黒基準値B
(x,y)を補間(たとえば直線補間)により算出する
ことができる。具体的には、温度tmp23が温度tmp2と
温度tmp3との間をR:(1−R)の比に分割するもの
である場合には、黒基準画像A2の各画素値B2(x,
y)と黒基準画像A3の各画素値B3(x,y)とを用
いて、二次元CCD20における黒基準値B(x,y)
は、各画素(x,y)毎に、B=B2×(1−R)+B
3×Rとして得ることができる。
【0049】また、より正確に黒基準値Bを定めるため
には、より多くの黒基準画像Aを予め準備しておくこと
が好ましい。
【0050】ただし、黒基準値Bが各画素毎に強い線形
性を有する場合などにおいては、少ない数の黒基準画像
Aを用いることによっても、黒基準値Bを正確に定める
ことが可能になる。そして、この場合には画像メモリ5
0のメモリ容量を低減させることができる。すなわち、
より高品質な黒基準値を効率的に求めることが可能であ
る。
【0051】図7は、2つの黒基準画像Aを用いて、撮
像時における二次元CCD20の各画素毎の黒基準値B
(x,y)を補間により算出する場合について説明する
図である。
【0052】2つの黒基準画像AH,ALのうち、黒基
準画像AHは、二次元CCD20の温度がデジタルカメ
ラ1の許容最高環境温度に対応する温度であるときに取
得された黒基準画像である。具体的には、デジタルカメ
ラ1の許容最高環境温度において、所定時間(数時間)
経過した時点においてシャッタを閉じた状態で撮像を行
うことによりこの黒基準画像AHを取得することができ
る。一方、黒基準画像ALは、二次元CCD20の温度
がデジタルカメラ1の許容最低環境温度に対応する温度
であるときに取得された黒基準画像である。具体的に
は、デジタルカメラ1の許容最高環境温度において、所
定時間(数時間)経過した時点においてシャッタを閉じ
た状態で撮像を行うことによりこの黒基準画像AHを取
得することができる。
【0053】そして、このような2つの黒基準画像A
H,ALと黒基準画像AH,ALのそれぞれが取得され
た際のオプティカルブラック画素22の画素値Fとを関
連づけてあらかじめ画像メモリ50に格納しておく。す
なわち、黒基準画像AHを取得時の画素値FHに関連づ
け、黒基準画像ALを取得時の画素値FLに関連づけて
格納しておく。
【0054】その後、撮像時において、その際のオプテ
ィカルブラック画素22の画素値Fを求め、その画素値
Fに応じて、各画素毎の黒基準値B(x,y)を補間に
より算出する。たとえば、撮像時に取得された画素値F
が画素値FHと画素値FLとの間をR:(1−R)の比
に分割するものである場合には、黒基準画像AHの各画
素値BH(x,y)と黒基準画像ALの各画素値BL
(x,y)とを用いて、二次元CCD20における黒基
準値B(x,y)は、各画素(x,y)毎に、B=BH
×(1−R)+BL×Rとして得ることができる。
【0055】このような処理によって、各画素毎の温度
依存性を反映させた各画素毎の適切な黒基準値B(x,
y)を容易に得ることができるので、より高品質なシェ
ーディング補正を行うことができる。したがって、高画
質の画像を容易に入力することが可能である。また、撮
像時において黒基準画像を取得する必要がないので、撮
像時において黒基準補正に要する時間を短縮することが
できる。
【0056】また、上記実施形態においては、黒基準画
像Aの画素値がそのまま各温度tmpにおける黒基準値B
を表すものである場合を示していたが、これに限定され
ない。たとえば、黒基準画像Aにおいては、所定の基準
値(固定成分)からの変動成分をその画素値としてお
き、黒基準値Bの算出時において各黒基準画像Aに基づ
いて算出された変動成分に固定成分を加算することによ
り、各画素毎の黒基準値B(x,y)を求めるようにし
てもよい。すなわち、次の数2に示すように、その黒基
準値Bを固定成分Bfと変動成分Bvとに分離し、この
変動成分Bvを各画素の値とする黒基準画像Aを生成し
ておき、撮像時における黒基準値Bの変動成分Bvをそ
の黒基準画像Aに基づいて上述の黒基準値の算出処理動
作と同様にして求めた上で、求めた変動成分Bvに固定
成分Bfを加えた値を撮像時における黒基準値B(x,
y)として算出することもできる。
【0057】
【数2】
【0058】また、上記実施形態においては、画像入力
装置としてデジタルカメラを例示したが、これに限定さ
れず、たとえばスキャナなどであってもよい。
【0059】さらに、上記実施形態においては、撮像素
子として、画素の二次元配列を有する二次元CCD20
を例示したが、一次元配列を有するものであってもよ
い。さらにはCCDに限定されず、その他の撮像素子で
あってもよい。
【0060】
【発明の効果】以上のように、請求項1ないし請求項5
に記載の画像入力装置によれば、複数の画素を有する撮
像素子と、撮像素子の温度を反映した指標を取得する温
度指標取得手段と、撮像素子の温度が異なる複数の状態
のそれぞれにおいて予め取得された複数の黒基準画像を
各取得時における撮像素子の温度を反映した指標に関連
づけて格納する格納部と、温度指標取得手段によって撮
像時に取得された指標と複数の黒基準画像とに基づいて
撮像時における撮像素子の各画素毎の黒基準値を算出
し、当該算出された各画素毎の黒基準値を用いて、撮像
素子により撮像された画像のシェーディング補正処理を
行うシェーディング補正処理手段と、を備える。したが
って、各画素毎の適切な黒基準値を容易に得ることがで
きるので、高品質なシェーディング処理を容易に行うこ
とができる。これにより高画質の画像を容易に入力する
ことが可能である。また、撮像時において黒基準画像を
取得する必要がないので、撮像時における黒基準補正に
要する時間を短縮することができる。
【0061】特に、請求項4に記載の画像入力装置によ
れば、シェーディング補正処理手段は、撮像時における
各画素毎の黒基準値を、複数の黒基準画像のうち少なく
とも2つの黒基準画像を用いて補間により算出するの
で、より高精度な黒基準値を効率的に求めることが可能
である。
【0062】請求項5に記載の画像入力装置によれば、
複数の黒基準画像は、撮像素子の温度が異なる状態にお
いて予め取得された2つの黒基準画像であり、各画素毎
の黒基準値は2つの黒基準画像を用いた補間により算出
されるので、格納部の容量をさらに少ない容量とするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像入力装置としての
デジタルカメラ1の概略構成を表す機能ブロック図であ
る。
【図2】二次元CCD20の概略構成を示す正面図であ
る。
【図3】各画素毎の黒基準値Bが温度に応じて変動する
様子を示す図である。
【図4】各温度に応じた複数の黒基準画像を表す概念図
である。
【図5】オプティカルブラック画素22の撮像時におけ
る画素値を用いて、撮像時における各画素毎の黒基準値
B(x,y)を求める手法について説明する図である。
【図6】撮像時におけるシェーディング補正処理に関す
る動作を示すフローチャートである。
【図7】2つの温度に応じた2つの黒基準画像Aを表す
概念図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ 21 撮像領域 22 オプティカルブラック画素 50 画像メモリ A,A1,A2,A3,An,AH,AL 黒基準画像 E,E1,E2,E3 画素 IMG 入力画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AB04 BA03 BB04 BC30 CB21 DA04 DC01 DC06 5C022 AA00 AB51 AC42 AC52 AC69 5C024 BX01 CX35 DX01 DX04 DX07 EX01 EX31 GY01 GZ36 HX23 HX57

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を入力する画像入力装置であって、 複数の画素を有する撮像素子と、 前記撮像素子の温度を反映した指標を取得する温度指標
    取得手段と、 前記撮像素子における各画素毎の黒基準値を表す黒基準
    画像であって、前記撮像素子の温度が異なる複数の状態
    のそれぞれにおいて予め取得された複数の黒基準画像
    を、各取得時における前記撮像素子の温度を反映した指
    標に関連づけて格納する格納部と、 前記温度指標取得手段によって撮像時に取得された前記
    指標と前記複数の黒基準画像とに基づいて前記撮像時に
    おける前記撮像素子の各画素毎の黒基準値を算出し、当
    該算出された各画素毎の黒基準値を用いて、前記撮像素
    子により撮像された画像のシェーディング補正処理を行
    うシェーディング補正処理手段と、を備えることを特徴
    とする画像入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像入力装置におい
    て、 前記撮像素子の温度を反映した指標は、前記撮像素子内
    に設けられた遮光画素であるオプティカルブラック画素
    についての画素値であることを特徴とする画像入力装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像入
    力装置において、 前記シェーディング補正処理手段は、前記指標に基づい
    て、前記複数の黒基準画像の中から、前記撮像時におけ
    る前記撮像素子の温度に対応する黒基準画像を選択する
    ことにより、前記撮像時における前記撮像素子の各画素
    毎の黒基準値を算出することを特徴とする画像入力装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の画像入
    力装置において、 前記シェーディング補正処理手段は、前記複数の黒基準
    画像のうち前記指標に基づいて選択した少なくとも2つ
    の黒基準画像を用いて、前記撮像時における前記各画素
    毎の黒基準値を補間により算出することを特徴とする画
    像入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の画像入力装置におい
    て、 前記複数の黒基準画像は、前記撮像素子の温度が異なる
    状態において予め取得された2つの黒基準画像であるこ
    とを特徴とする画像入力装置。
JP2000268297A 2000-09-05 2000-09-05 画像入力装置 Pending JP2002077697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000268297A JP2002077697A (ja) 2000-09-05 2000-09-05 画像入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000268297A JP2002077697A (ja) 2000-09-05 2000-09-05 画像入力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002077697A true JP2002077697A (ja) 2002-03-15

Family

ID=18755090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000268297A Pending JP2002077697A (ja) 2000-09-05 2000-09-05 画像入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002077697A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006013858A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Nikon Corp 画像処理装置および画像処理プログラム
JPWO2005004467A1 (ja) * 2003-07-01 2006-08-17 株式会社ニコン 電子カメラの映像信号補正装置
JP2007318503A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Konica Minolta Holdings Inc 撮像装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005004467A1 (ja) * 2003-07-01 2006-08-17 株式会社ニコン 電子カメラの映像信号補正装置
US8451349B2 (en) 2003-07-01 2013-05-28 Nikon Corporation Electronic camera video signal correcting device
JP2006013858A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Nikon Corp 画像処理装置および画像処理プログラム
JP4507719B2 (ja) * 2004-06-25 2010-07-21 株式会社ニコン 画像処理装置および画像処理プログラム
JP2007318503A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Konica Minolta Holdings Inc 撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5374217B2 (ja) 画像処理装置およびその方法
JP3587433B2 (ja) 固体撮像素子の画素欠陥検出装置
US7733391B2 (en) Method and system for black-level correction on digital image data
US8508618B2 (en) Image pickup apparatus and restoration gain data generation method
JP6004221B2 (ja) 画像処理装置
KR20040073378A (ko) 비네팅 보상
JP5592486B2 (ja) 画像取込システムにおける欠陥を推定するための方法および関連したシステム
JP2008160730A (ja) 信号ムラを修正する画像処理装置、較正方法、撮像装置、画像処理プログラム、および画像処理方法
JP2009171008A (ja) 色再現装置および色再現プログラム
US8374433B2 (en) Apparatus, method, and manufacture for correcting color shading in CMOS image sensors
KR101119686B1 (ko) 촬상 장치, 촬상 방법 및 촬상 처리를 위한 프로그램이 기록된 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP4830068B2 (ja) 二次元色彩計及び分光感度補正方法
JP5052286B2 (ja) 分光特性補正装置、分光特性補正方法
WO2009141403A1 (en) Correction of optical lateral chromatic aberration in digital imaging systems
JP2012003454A (ja) 画像処理装置、撮像装置および画像処理プログラム
JP5505718B2 (ja) 画像入力装置
JP4579570B2 (ja) シェーディング処理方法
JP2002077697A (ja) 画像入力装置
JP5173664B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
US8508613B2 (en) Image capturing apparatus
JPH11205652A (ja) 学習するディジタル方式画像入力装置
KR100727837B1 (ko) 카메라의 영상신호 처리장치
JP2002185971A (ja) 色むら補正装置及び電子カメラ
JP7341843B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法、撮像装置、プログラム
KR101959521B1 (ko) 이미지 데이터 처리 방법 및 장치