JP2002077648A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2002077648A
JP2002077648A JP2000256318A JP2000256318A JP2002077648A JP 2002077648 A JP2002077648 A JP 2002077648A JP 2000256318 A JP2000256318 A JP 2000256318A JP 2000256318 A JP2000256318 A JP 2000256318A JP 2002077648 A JP2002077648 A JP 2002077648A
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color
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JP2000256318A
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English (en)
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Mihoko Tanimura
美保子 谷村
Shoji Nakamura
昌次 中村
Mitsuru Tokuyama
満 徳山
Masaaki Otsuki
正明 大槻
Eiji Nishimitsu
英二 西光
Norihide Yasuoka
紀英 安岡
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタ処理によって起こる色目の変化を解
消し得る画像処理装置を提供する。 【解決手段】 カラー入力信号に対してフィルタ処理を
行う。画素に対してフィルタ処理して(S0)、フィル
タ処理後濃度値を出力した後、フィルタ処理前濃度値に
基づく注目画素のフィルタ処理前の各色間の濃度関係と
上記フィルタ処理後濃度値に基づくフィルタ処理後の各
色間の濃度関係とに応じて(S1)、各色の出力値を補
正する(S2、S3、S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルカラー
複写機、ディジタルカラープリンタ又はディジタルカラ
ーファクシミリ等の画像処理装置に関するものであり、
特に、カラー入力信号に対してフィルタ処理を行う画像
処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタルカラー複写機等の画像処理装
置では、カラー入力信号に対してフィルタ処理が行われ
る。このフィルタ処理は、係数設定により画像の鮮鋭化
つまり強調や平滑化を行って画質向上を図るものであ
り、具体的には、注目画素の濃度値と近傍画素の濃度値
との関係、及びフィルタ係数設定に応じて濃度の変換が
なされる。
【0003】ここで、カラー画像の場合、フィルタ処理
前とフィルタ処理後との間で各色間の濃度関係が崩れる
と色目も変わってしまうという間題がある。すなわち、
各色同じ強度つまり係数のフィルタ設定であっても、注
目画素の濃度値と近傍画素の濃度値とによっては、各色
間の濃度関係が崩れる場合がある。
【0004】また、微分フィルタのように強調するレベ
ルが大きいフィルタを採用すると、エッジが強調され
る。このエッジ処理では、高い濃度はより高く、低い濃
度はより低くなることから、濃度の高いところで濃度差
があるような中間調画像に対して、強調レベルの高いフ
ィルタ処理を行った場合、フィルタ処理前にはある程度
濃度の高かった部分もかなり低くなってしまい、その部
分で白抜けや、境界線のようなものが発生する。カラー
の場合、この部分で色目も変わり画像劣化を引き起こ
す。
【0005】ここで、従来のフィルタ処理が行われる画
像処理装置としては、例えば、特開平6−62264号
公報に開示されたものがある。
【0006】上記公報の画像処理装置では、所定の低濃
度範囲のデータを地肌として検出し、そのデータに関し
てフィルタ処理を行った際、濃度が上がった場合、元の
地肌濃度と同じデータに変換する方式を提案している。
これにより、輪郭の発生を防止することが可能となって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像処理装置では、地肌濃度に特化した処理であ
り、濃度の高いところで濃度差があるような中間調画像
に対しては、やはり白抜けや境界線のようなものが発生
することは避けられず、また、各色間の濃度関係が崩れ
ると色目も変わってしまうという問題も残る。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、フィルタ処理によって起
こる色目の変化を解消し得る画像処理装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、上記課題を解決するために、カラー入力信号に対し
てフィルタ処理を行う画像処理装置において、画素に対
してフィルタ処理してフィルタ処理後濃度値を出力した
後、フィルタ処理前濃度値に基づく注目画素のフィルタ
処理前の各色間の濃度関係と上記フィルタ処理後濃度値
に基づくフィルタ処理後の各色間の濃度関係とに応じ
て、各色の出力値を補正することを特徴としている。
【0010】上記の発明によれば、最初に、画素に対し
てフィルタ処理してフィルタ処理後濃度値が出力され
る。そして、フィルタ処理前濃度値に基づく注目画素の
フィルタ処理前の例えばシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)等の各色間
の濃度関係と上記フィルタ処理後濃度値に基づくフィル
タ処理後の各色間の濃度関係とに応じて、各色の出力値
が補正される。
【0011】例えば、注目画素のシアン(C)、マゼン
タ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)等の各色
間のフィルタ処理前の濃度関係が、シアン濃度C>マゼ
ンタ濃度M>イエロー濃度Y>ブラック濃度Kであった
とする。そして、注目画素に対してフィルタ処理したフ
ィルタ処理後濃度値に基づく各色間のフィルタ処理後の
濃度関係が、例えば、シアン濃度C<マゼンタ濃度M>
イエロー濃度Y>ブラック濃度Kになったとすると、フ
ィルタ処理によって色目の変化が画像に生じることにな
る。
【0012】そこで、本発明では、このような場合に
は、フィルタ処理後において、例えば、フィルタ処理前
の濃度関係であるシアン濃度C>マゼンタ濃度M>イエ
ロー濃度Y>ブラック濃度Kの濃度関係を保つように補
正する。
【0013】この結果、フィルタ処理によって起こる色
目の変化を解消することができる画像処理装置を提供す
ることができる。
【0014】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、画素に
対してフィルタ処理した後、前処理として、注目画素の
各色のフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度
値とを比較し、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度
値とフィルタ処理後の濃度値との関係に応じて、各色の
出力値を予備補正したものをフィルタ処理後濃度値とし
て出力することを特徴としている。
【0015】上記の発明によれば、画素に対してフィル
タ処理した後、前記の補正(以下、「本補正」という)
を行う前に、各色のフィルタ処理後の濃度値に対して前
処理として予備補正を行い、その予備補正した結果をフ
ィルタ処理後濃度値として出力する。
【0016】そして、前処理では、注目画素の各色のフ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを比
較し、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値との関係に応じて、各色の出力値を
予備補正する。
【0017】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、フィルタ処理によって生じる可能性の
ある例えば色抜けや境界線のようなものの発生等の画質
劣化を防ぐことができる。
【0018】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低い場合には、予備補正として、フ
ィルタ処理前の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出
力することを特徴としている。
【0019】すなわち、例えば、濃度の高いところで濃
度差があるような中間調画像に対して、強調レベルの高
いフィルタ処理を行った場合には、フィルタ処理後の濃
度値の方がフィルタ処理前の濃度値よりも低くなってこ
の濃度差がさらに強調され、したがって、これを本補正
にて修正しても直らず、色抜けや境界線のようなものが
発生することがある。
【0020】そこで、本発明によれば、前処理として、
フィルタ処理後の濃度値の方がフィルタ処理前の濃度値
よりも低い場合には、予備補正として、フィルタ処理前
の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出力する。
【0021】この結果、フィルタ処理によって強調され
た注目画素の濃度差をフィルタ処理前の状態に戻すの
で、色抜けや境界線のようなものの発生を防止すること
ができる。
【0022】したがって、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発
生を防止した再生画像を得ることができる。
【0023】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低い揚合には、予備補正として、フ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平
均値をフィルタ処理後濃度値として出力することを特徴
としている。
【0024】上記の発明によれば、フィルタ処理後の濃
度値の方が低い揚合には、前処理における予備補正とし
て、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
との平均値をフィルタ処理後濃度値として出力する。
【0025】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができる。さらに、解像
度の細かい部分でのコントラストの低下を防ぐことも可
能となる。
【0026】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低い場合には、フィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出さ
れた値をフィルタ処理後濃度値として出力することを特
徴としている。
【0027】上記の発明によれば、フィルタ処理後の濃
度値の方が低い場合には、前処理における予備補正とし
て、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
とから演算により算出された値をフィルタ処理後濃度値
として出力する。
【0028】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができる。
【0029】さらに、フィルタ処理前後の値を用いて出
力値を算出し得ることから、解像度の細かい部分でのコ
ントラストの低下防止等、より細かく制御することが可
能となる。
【0030】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低くかつフィルタ処理前の濃度値が
所定値以上の場合に、フィルタ処理前の濃度値、フィル
タ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均
値、又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃
度値とから演算により算出された値のいずれかをフィル
タ処理後濃度値として出力することを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、前処理における各色
の予備補正に対して条件を増やし、フィルタ処理後の濃
度値の方が低くかつフィルタ処理前の濃度値が所定値以
上の場合に、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前
の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから
演算により算出された値のいずれかをフィルタ処理後濃
度値として出力する予備補正を行う。
【0032】この結果、濃度の高いところで濃度差があ
るような中間調画像に対して、強調レベルの高いフィル
タ処理を行った場合に色抜けや境界線のようなものが発
生するが、本発明では、低濃度部分に影響を与えること
なく、高濃度部分にのみ予備補正を選択的に行うことが
できる。
【0033】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低くかつ注目画素に対する近傍画素
を含めたマスク内の濃度平均値が所定値以上の場合に、
フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフ
ィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前
の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算
出された値のいずれかをフィルタ処理後濃度値として出
力することを特徴としている。
【0034】上記の発明によれば、前処理における各色
の予備補正に対して条件を増やし、フィルタ処理後の濃
度値の方が低くかつ注目画素に対する近傍画素を含めた
マスク内の濃度平均値が所定値以上の場合に、フィルタ
処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前の濃度値
とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された
値のいずれかをフィルタ処理後濃度値として出力する予
備補正を行う。
【0035】この結果、濃度の高いところで濃度差があ
るような中間調画像に対して、強調レベルの高いフィル
タ処理を行った場合に色抜けや境界線のようなものが発
生するが、本発明では、低濃度部分に影響を与えること
なく、近傍画素も含めての高濃度部分にのみ予備補正を
選択的に行うことができる。
【0036】したがって、近傍画素も含めての高濃度部
分を判定することから、高濃度領域内に存在する低濃度
画素という、最も予備補正を行うべき画素をも検出し、
確実に前処理することができる。
【0037】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低い場合には、フィルタ処理前の濃
度値に応じて、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理
前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値又はフ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから
演算により算出された値のいずれかをフィルタ処理後濃
度値として選択出力することを特徴としている。
【0038】上記の発明によれば、フィルタ処理後の濃
度値の方が低い場合には、フィルタ処理前の濃度値に応
じて、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度
値とフィルタ処理後の濃度値との平均値又はフィルタ処
理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算によ
り算出された値のいずれかから、最適な出力値を選択す
ることができるので、前処理において、より細かく設定
を行うことができる。
【0039】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、前処理
において、注目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処
理後の濃度値の方が低い場合には、注目画素に対する近
傍画素を含めたマスク内の濃度平均値に応じて、フィル
タ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ
処理後の濃度値との平均値又はフィルタ処理前の濃度値
とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された
値のいずれかをフィルタ処理後濃度値として選択出力す
ることを特徴としている。
【0040】上記の発明によれば、フィルタ処理後の濃
度値の方が低い場合には、注目画素に対する近傍画素を
含めたマスク内の濃度平均値に応じて、フィルタ処理前
の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の
濃度値との平均値又はフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とから演算により算出された値のいず
れかから、最適な出力値を選択することができるので、
前処理において、より細かく設定を行うことができる。
【0041】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、画素毎
に例えば文字領域、写真領域又は網点領域等の領域を判
定する機能を有し、その判定結果に応じて各色の出力値
を補正及び/又は予備補正することを特徴としている。
【0042】上記の発明によれば、画素毎に例えば文字
領域、写真領域又は網点領域等の領域を判定し、その判
定結果に応じて各色の出力値を本補正及び/又は予備補
正するので、画像の特徴に応じて、適切な処理を行うこ
とが可能となり、さらに、高画質化を図ることができ
る。
【0043】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、変倍率
に応じて、各色の出力値を補正及び/又は予備補正する
ことを特徴としている。
【0044】上記の発明によれば、変倍率に応じて、各
色の出力値を本補正及び/又は予備補正するので、変倍
率に応じて、適切な処理を行うことが可能となり、より
高画質化を図ることができる。
【0045】本発明の画像処理装置は、上記課題を解決
するために、上記記載の画像処理装置であって、例えば
文字モード、文字写真モード、写真モード等の画像モー
ドに応じて、各色の出力値を補正及び/又は予備補正す
ることを特徴としている。
【0046】上記の発明によれば、画像モードに応じ
て、各色の出力値を本補正及び/又は予備補正するの
で、画像モードに応じて、適切な処理を行うことが可能
となり、より高画質化を図ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、
以下の通りである。なお、本実施の形態では、画像処理
装置としてのディジタルカラー複写機について説明する
が、必ずしもこれに限らず、例えば、ディジタルカラー
プリンタやディジタルカラーファクシミリ等の画像処理
装置にも適用可能である。
【0048】本実施の形態のディジタルカラー複写機に
おける主要部構成は、図2に示すように、単一の感光体
ドラム1の周面に沿って初期化帯電器2、レーザ光を照
射する記録ヘッド3、及び上記感光体ドラム1に沿って
4個の現像器4a〜4dが配設されているとともに、上
記感光体ドラム1に対向して転写部を形成する用紙巻き
付け半導電性ドラム5が配置されている。また、上記用
紙巻き付け半導電性ドラム5の円筒内部には、上記転写
部に近接して転写電流を放電するコロナ放電器6が配設
されている。
【0049】上記のディジタルカラー複写機では、用紙
巻き付け半導電性ドラム5は、同図において矢印A方向
で示すように、左下方向から搬入されてくる転写用紙
を、同図において矢印B方向で示すように、反時計回り
方向に巻着して一周する。一方、感光体ドラム1は、用
紙巻き付け半導電性ドラム5の周面速度と同じ周面速度
で、同図において矢印C方向で示すように、時計回り方
向に回転しながら、先ずマゼンタ(M:赤色染料)のト
ナー像を形成し、このトナー像をコロナ放電器6の放電
電流によって転写用紙に転写する。次に、再び用紙巻き
付け半導電性ドラム5が一回転し、これに応じて感光体
ドラム1がシアン(C:緑味のある青色)のトナー像を
形成し、これをコロナ放電器6が転写用紙上に転写して
重ねる。
【0050】さらに、再び用紙巻き付け半導電性ドラム
5が一回転し、これに応じて感光体ドラム1がイエロー
(Y:黄色)のトナー像を形成し、これをコロナ放電器
6が転写用紙上に転写して重ねる。最後に、再び用紙巻
き付け半導電性ドうム5が一回転し、これに応じて感光
体ドラム1がブラック(Bk:黒)のトナー像を形成
し、これをコロナ放電器6が転写用紙上に転写して重ね
る。
【0051】そして、上記4色のトナー像の転写つまり
塗り重ねが終了すると、転写用紙の巻き付けが解除さ
れ、転写用紙は、搬送ベルト7によって、左方に配置さ
れている定着部8に搬送され、上記塗り重ねられた4色
の転写トナー像を紙面に熱定着される。
【0052】このように、単一ドラム型のディジタルカ
ラー複写機は、一枚つまり1頁の転写用紙に対して、減
色法混色の三原色であるマゼンタ(M)トナー、シアン
(C)トナー、イエロー(Y)トナー及び黒色部分の印
字に専用されるブラック(Bk又はK)トナーの合計4
種類のトナーを重ねて転写するために、各トナー毎に個
別に印字つまり露光記録、現像及び転写を行うので、転
写用紙1頁に対して印字工程が4回繰り返されることに
なり、印字処理に長時間を要する。
【0053】次に、上記構成のディジタルカラー複写機
にカラー入力信号が入力されたときの信号処理について
説明する。
【0054】図3に示すように、カラーCCD11によ
り読み込まれたRGB各色8bitのデータは、濃度変
換部12によりCCDのバラつき補正及び人間の目の特
性に応じた補正及びCMYデータヘの変換が行われる。
変換されたCMY各色8bitのデータは、領域分離部
13にて1画素毎に領域の判別がなされる。さらに、色
補正及び黒生成部14にてデータの補正がなされ、新た
に黒データKが生成され、CMYK4色、各8bitの
データとなる。続いて、変倍部15により所望の変倍率
に画像変倍を行い、フィルタ処理部16にて各色フィル
タ処理がなされる。本実施の形態のディジタルカラー複
写機は、このフィルタ処理部16に特徴があり、後に詳
述する。
【0055】上記フィルタ処理がなされたCMYK各デ
ータは、ガンマ補正部17にてガンマ補正が行われ、レ
ーザユニット18に送られる。なお、本実施の形態で
は、CMYKデータにてフィルタ処理を行うように構成
しているが、これに限定されるものではない。
【0056】次に、本実施の形態のディジタルカラー複
写機におけるフィルタ処理部16でのフィルタ処理につ
いて説明する。ここで、本実施の形態のフィルタ処理で
は、注目画素に対してフィルタ処理してフィルタ処理後
濃度値を出力した後、フィルタ処理前濃度値に基づく注
目画素のフィルタ処理前の各色間の濃度関係と該フィル
タ処理後濃度値に基づくフィルタ処理後の各色間の濃度
関係とに応じて、各色の出力値を補正するようになって
いる。
【0057】上記の補正動作について、図1に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0058】フィルタ処理部16では、図1に示すよう
に、先ず、画像データに対し、フィルタ処理を行う(S
0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前の各色間の濃
度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係が、関係
A、関係B又は関係Cのいずれであるかを判断し(S
1)、各関係に応じて補正A、補正B、補正Cのように
それぞれ各色の補正を行い、フィルタ処理部16での最
終出力値とする(S2、S3、S4)。
【0059】上記の補正動作について画像の具体例を挙
げて説明する。
【0060】先ず、例えば、図4(a)に示す強調フィ
ルタにてフィルタ処理を行うことを考える。今、図4
(b)に示すように、画像における注目画素Eの濃度が
例えばシアン(C)についてシアン濃度CE とすると、
フィルタ処理後の注目画素Eのシアン濃度C’E は、C
E ×5+CB ×(−1)+CD ×(−1)+CF ×(−
1)+CH ×(−1)となる。マゼンタ(M)、イエロ
ー(Y)、ブラック(K)も同様に算出し得る。
【0061】したがって、図5(a)に示すように、原
画像についてCMYKの各データの網掛け画素が注目画
素であるとし、例えば、この注目画素のシアン濃度Cは
40、マゼンタ濃度Mは30、イエロー濃度Yは20、
ブラック濃度Kは10の各濃度値であるとする。
【0062】この原画像について、前記図4(a)に示
した強調フィルタをかけた場合、それぞれ注目画素は、
図5(b)に示すように、シアン濃度Cは80、マゼン
タ濃度Mは110、イエロー濃度Yは20及びブラック
濃度Kは10となる。これにより、フィルタ前後で各色
の濃度関係が大きく変わり、色目の変化を引き起こし、
再生画像の劣化となる。
【0063】そこで、本実施の形態では、前記図1のフ
ローチャートに示したように、注目画素のフィルタ処理
前の各色間の濃度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度
関係とに応じて、各色の出力値を補正する。
【0064】上記の例の場合では、CMYKの濃度順が
入れ替わったMデータの濃度を下げて出力する等の補正
を行う。すなわち、上記の例では、フィルタ処理前のC
MYKの濃度順は、40>30>20>10となってい
たが、フィルタ処理後のCMYKの濃度順は、80<1
10>20>10となっている。したがって、このMデ
ータの濃度を80〜20の間となるように下げて出力す
る等の補正を行う。ただし、必ずしもこれに限らず、C
YKの濃度を補正しても良い。例えば、Cデータを11
0以上とすることも可能である。
【0065】このように、フィルタ処理前後の各色間の
濃度関係に応じて、補正を行うように構成することによ
って、フィルタ処理によって起こる色目の変化を防ぐこ
とが可能となる。
【0066】一方、上述したフィルタ処理前後の各色間
の濃度関係に応じて補正を行うに際しては、フィルタ処
理前とフィルタ処理後とで注目画素の各色間の濃度関係
が所定の条件に適合する場合に出力値の補正を行うとす
ることが可能である。すなわち、フィルタ処理前後で各
色の濃度値順の変化があった場合に、各色の濃度差が所
定の度合い以上となる等の条件を設定し、これに合致し
た場合、つまり、フィルタ処理前とフィルタ処理後とで
各色間の濃度関係が崩れることにより色目の変化が起こ
る場合に、各色の出力値にそれぞれ適した補正を行うこ
とが可能である。
【0067】上記の補正動作について、図6に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0068】前記フィルタ処理部16では、図6に示す
ように、先ず、画像データに対し、フィルタ処理を行う
(S0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前のCMY
Kの濃度値順とフィルタ処理後のCMYKの濃度値順と
に変化があるかを判定し(S11)、変化があった場
合、フィルタ処理前の各色間の濃度差とフィルタ処理後
の各色間の濃度差とが、予め設定した閾値以上であるか
判定する(S12)。そして、閾値以上の場合には、濃
度順と各色間の濃度差を補正した値を出力値とする補正
Aを行う(S14)。一方、S12において、濃度差が
閾値より小さい場合は、濃度順を補正した値を出力値と
する補正Bを行う(S15)。
【0069】一方、S11の判定において、濃度順に変
化がなかった場合は、フィルタ処理前の各色間の濃度差
とフィルタ処理後の各色間の濃度差とが、予め設定した
閾値以上であるか判定する(S13)。そして、閾値以
上の場合には、各色間の濃度差を補正した値を出力値と
する補正Cを行う一方(S16)、閾値より小さい場合
には、補正を行わずフィルタ処理後の各色の値そのもの
を出力する(S17)。
【0070】上記のS12及びS13の濃度差判定の一
例を挙げる。
【0071】例えば、フィルタ処理前の各色間の濃度差
を、P1=C−M、P2=C−Y、P3=C−K、P4
=M−Y、P5=M−K、P6=Y−Kとし、フィルタ
処理後の各色間の濃度差を、P1’=C−M、P2’=
C−Y、P3’=C−K、P4’=M−Y、P5’=M
−K、P6’=Y−Kとする。
【0072】予め閾値を設定しておき、|P1−P1’
|、|P2−P2’|、|P3−P3’|、|P4−P
4’|、|P5−P5’|、|P6−P6’|のいずれ
か1つでも閾値以上であれば、濃度差大と判定し、全て
閾値より小さければ濃度差小さいと判定する。
【0073】前記図5(a)(b)の例の場合では、P
1=10、P2=20、P3=30、P4=10、P5
=20、P6=10であり、P1’=−30、P2’=
60、P3’=70、P4’=90、P5’=100、
P6’=10である。したがって、|P1−P1’|=
40、|P2−P2’|=40、|P3−P3’|=4
0、|P4−P4’|=80、|P5−P5’|=8
0、|P6−P6’|=0である。ここで、例えば、閾
値を50として、閾値=50以上の濃度差があるときに
濃度差大と判定する。したがって、|P4−P4’|=
80、|P5−P5’|=80が濃度差大となる。
【0074】一方、出力値の補正を、注目画素の各色の
フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とか
ら演算処理を行って出力するように構成することも可能
である。
【0075】例えば、図7(a)に示すように、フィル
タ処理前濃度がシアン濃度C=40、マゼンタ濃度M=
30、イエロー濃度Y=20、ブラック濃度K=10で
あり、フィルタ処理後濃度がシアン濃度C’=80、マ
ゼンタ濃度M’=100、イエロー濃度Y’=50、ブ
ラック濃度K’=30であるとする。
【0076】この場合、各色のフィルタ処理前後の濃度
差は、C−C’=40、M−M’=70、Y−Y’=3
0、K−K’=20であり、その平均値は、(40+7
0+30+20)/4=40となる。したがって、それ
ぞれフィルタ処理前の値に40を加算して、シアン濃度
C”=40+40=80、マゼンタ濃度M”=30+4
0=70、イエロー濃度Y”=20+40=60、ブラ
ック濃度K”=10+40=50とし、フィルタ処理後
の値とする。例えば、前記図6のフローチャートにおけ
るS14の補正Aでは、上述した補正を採用するように
構成しても良い。
【0077】一方、他の演算処理を用いることも可能で
ある。
【0078】例えば、図7(b)に示すように、フィル
タ処理前濃度がシアン濃度C=40、マゼンタ濃度M=
30、イエロー濃度Y=20、ブラック濃度K=10で
あり、フィルタ処理後濃度がシアン濃度C’=80、マ
ゼンタ濃度M’=70、イエロー濃度Y’=50、ブラ
ック濃度K’=60であるとする。
【0079】この場合、濃度は高い順にフィルタ処理前
ではC>M>Y>K、フィルタ処理後ではC>M>K>
Yとなり、フィルタ処理により各色間の濃度順の変わっ
ているブラック(K)、イエロー(Y)に関し、イエロ
ー濃度Y’=50、ブラック濃度K’=60の差分濃度
10を、イエロー濃度Y’に加算してイエロー濃度Y”
=50+10=60とし、ブラック濃度K’から減算し
てブラック濃度K”=60−10=50とする。例え
ば、前記図6のフローチャートにおけるS15の補正B
では、上述した補正を採用するように構成しても良い。
【0080】また、さらに他の演算処理を用いることも
可能である。
【0081】例えば、図7(c)に示すように、フィル
タ処理前濃度がシアン濃度C=40、マゼンタ濃度M=
30、イエロー濃度Y=20、ブラック濃度K=10で
あり、フィルタ処理後濃度がシアン濃度C’=120、
マゼンタ濃度M’=70、イエロー濃度Y’=60、ブ
ラック濃度K’=10であるとする。
【0082】この場合、濃度は高い順にフィルタ処理前
後ともC>M>Y>Kである。また、フィルタ処理前の
各色間の濃度差は、C−M=40−30=10、M−Y
=30−20=10、Y−K=20−10=10である
一方、フィルタ処理後の各色間の濃度差は、C’−M’
=120−70=50、M’−Y’=70−60=1
0、Y’−K’=60−10=50である。
【0083】ここで、濃度差の大きいC’−M’及び
Y’−K’を補正すべく、マゼンタ濃度M’にC−M差
分10を加算してシアン濃度C”=70+10=80と
し、イエロー濃度Y’にY−K差分10を減算してブラ
ック濃度K”=60−10=50とする。例えば、前記
図6のフローチャートにおけるS16の補正Cでは、上
述した補正を採用するように構成しても良い。
【0084】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、最初に、画素に対してフィルタ処理し
てフィルタ処理後濃度値が出力される。そして、フィル
タ処理前濃度値に基づく注目画素のフィルタ処理前の例
えばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及
びブラック(K)等の各色間の濃度関係と上記フィルタ
処理後濃度値に基づくフィルタ処理後の各色間の濃度関
係とに応じて、各色の出力値が補正される。
【0085】例えば、注目画素のシアン(C)、マゼン
タ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)等の各色
間のフィルタ処理前の濃度関係が、シアン濃度C>マゼ
ンタ濃度M>イエロー濃度Y>ブラック濃度Kであった
とする。そして、注目画素に対してフィルタ処理したフ
ィルタ処理後濃度値に基づく各色間のフィルタ処理後の
濃度関係が、例えば、シアン濃度C<マゼンタ濃度M>
イエロー濃度Y>ブラック濃度Kになったとすると、フ
ィルタ処理によって色目の変化が画像に生じることにな
る。
【0086】そこで、本実施の形態では、このような場
合には、フィルタ処理後において、例えば、フィルタ処
理前の濃度関係であるシアン濃度C>マゼンタ濃度M>
イエロー濃度Y>ブラック濃度Kの濃度関係を保つよう
に補正する。
【0087】この結果、フィルタ処理によって起こる色
目の変化を解消することができるディジタルカラー複写
機を提供することができる。
【0088】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、フィルタ処理前とフィルタ処理後との間で注
目画素の各色間の濃度関係が所定の条件に適合する場合
に、各色の出力値を補正する。
【0089】この結果、フィルタ処理前後で各色の濃度
値順の変化がある場合に、各色の濃度差が所定の度合い
以上となる等の条件を設定し、これに合致した場合に各
色の出力値を補正する。
【0090】したがって、フィルタ処理前とフィルタ処
理後とで各色間の濃度関係が崩れることにより色目の変
化が起こる場合に、各色の出力値にそれぞれ適した補正
を行うことができ、色目の変化を解消することが可能と
なる。
【0091】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、各色の出力値の補正量は、注目画素の各色の
フィルタ処理前濃度値とフィルタ処理後濃度値とから算
出する。
【0092】この結果、色目の変化を解消しながら、所
望のフィルタ処理効果を極力損なわない補正を行うこと
が可能となる。
【0093】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図8ないし図13に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態
1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につい
ては、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、
前記実施の形態1で述べた各種の特徴点については、本
実施の形態についても組み合わせて適用し得るものとす
る。
【0094】本実施の形態では、前記実施の形態1の補
正(以下、「本補正」という)に際して、前段階にさら
に各色での予備補正を行うように構成したものとなって
いる。
【0095】具体的には、注目画素に対してフィルタ処
理した後、前処理として、注目画素の各色のフィルタ処
理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し、注
目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理
後の濃度値との関係に応じて、各色の出力値を予備補正
したものをフィルタ処理後濃度値として出力するように
なっている。
【0096】換言すれば、注目画素の各色のフィルタ処
理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との関係に応じ
て、各色の出力値を予備補正したものをフィルタ処理後
濃度値とし、注目画素のフィルタ処理前の各色間の濃度
関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係とに応じて、
各色の出力値をさらに本補正(以下、この本補正を行う
ことを「本処理」という)するようになっている。
【0097】すなわち、上記の予備補正処理が、前記実
施の形態1にて示した図1に示すフローチャートのS0
とS1との間に挿入される構成となる。これにより、フ
ィルタ処理前後での色目の変化の解消に加え、フィルタ
処理によって生じる可能性のある画質劣化を防ぐことが
可能となる。
【0098】上記の予備補正動作の具体例について、図
8に示すフローチャートに基づいて説明する。この予備
補正動作は、フィルタ処理後とフィルタ処理前との注目
画素濃度値を比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低
い場合、フィルタ処理前の濃度値をフィルタ処理後濃度
値とするように構成するものである。
【0099】図8に示すように、画像データに対し、フ
ィルタ処理を行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の
濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較し(S10
1)、フィルタ処理後の濃度値の方が低ければ、フィル
タ処理前の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出力し
(S102)、フィルタ処理後の濃度値の方が高けれ
ば、フィルタ処理後の濃度値をフィルタ処理後濃度値と
して出力する(S103)。以上の処理をシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック
(K)各色についてそれぞれ行う。
【0100】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1に示したS
0後の判定及び本補正処理を行う。これにより、フィル
タ処理前後での色目の変化の解消に加え、濃度の高いと
ころで濃度差があるような中間調画像に対して、強調レ
ベルの高いフィルタ処理を行った場合にも、色抜けや境
界線のようなものの発生を防ぐことが可能となる。
【0101】上記予備補正を行った後に本補正処理する
概念を、画像を用いて説明する。
【0102】例えば、図9(a)に示される文字等のエ
ッジ部があった場合に、前記図4(a)に示す強調フィ
ルタをかけたときには、図9(b)に示すように、高濃
度部はより高くなり、低濃度はより低くなり、エッジ部
分が強調された画像となる。
【0103】また、図10(a)に示すように、中間調
画像における高濃度部にやや濃度の低い画素が存在する
場合に、同じく、前記図4(a)に示す強調フィルタを
かけたときには、図10(b)に示すように、高濃度部
はより高くなり、低濃度はより低くなり、白抜けした画
像(中央の−50)となってしまい、再生画像のざらつ
き等の劣化を引き起こすことになる。
【0104】これに対して、上述したように、前処理と
して、フィルタ処理前の注目画素濃度値とフィルタ処理
後の注目画素濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度
値の方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値をフィルタ
処理後濃度値として出力するように構成することによ
り、フィルタ処理後に濃度が低下することによる再生画
像の劣化を防ぐことができる。そして、これはシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラッ
ク(K)各色にて上記処理を行う。
【0105】これによって、上記の前処理及び本処理を
行うと、上記図9(a)に示す画像は、図9(c)に示
す画像となる一方、上記図10(a)に示す画像は、図
10(c)に示す画像となり、いずれもフィルタ後に濃
度が低下することによる再生画像の劣化を防いでいるこ
とが分かる。
【0106】次に、前処理における他の予備補正とし
て、フィルタ処理前の注目画素濃度値とフィルタ処理後
の注目画素濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値との平均をフィルタ処理後濃度値とするよ
うに構成することができる。
【0107】上記の予備補正動作について、図11に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0108】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S111)、フィルタ
処理後の濃度値の方が低ければ、フィルタ処理前の濃度
値とフィルタ処理後の濃度値との平均値をフィルタ処理
後濃度値として出力し(S112)、フィルタ処理後の
濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度値をフィ
ルタ処理後濃度値として出力する(S113)。以上の
処理をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)、ブラック(K)各色についてそれぞれ行う。
【0109】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0110】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものが発
生することのない再生画像が得られる。さらに、解像度
の細かい部分でのコントラストの低下を防ぐことも可能
となる。
【0111】上記予備補正を行った後に本補正処理する
概念を、画像を用いて説明する。
【0112】例えば、図12(a)に示すように、解像
度の細かい部分を示す原画像に、そのまま、前記図4
(a)に示す強調フィルタをかけたときには、図12
(b)に示すようになる。そこで、例えば、この図12
(a)に示される原画像に、前述した第1の予備補正処
理、つまりフィルタ処理後の濃度値の方が低い場合、フ
ィルタ処理前の濃度値をフィルタ処理後濃度値とした
後、本補正を行った場合には、図12(c)に示すよう
になる。
【0113】しかしながら、この図12(c)では、図
12(b)において図12(a)に対して濃度の低下し
た部分は、図12(b)の場合よりも解像度のコントラ
ストがかなり低くなる。
【0114】これに対して、フィルタ処理前の濃度値と
フィルタ処理後の濃度値との平均値をフィルタ処理後濃
度値として出力することにより、図12(d)に示すよ
うに、コントラストの低下は少なくてすむ。同様に、前
記図9(a)の画像について、前処理及び本処理を行う
と図9(d)に示すようになるとともに、前記図10
(a)の画像について、この前処理及び本処理を行うと
図10(d)に示すようになる。
【0115】このような前処理を行うことによって、解
像度のコントラストの低下も防ぐことが可能となるとい
う効果がある。なお、シアン(C)、マゼンタ(M)、
イエロー(Y)及びブラック(K)各色にて上記処理を
行う。
【0116】次に、前処理におけるさらに他の予備補正
として、フィルタ処理前の注目画素濃度値とフィルタ処
理後の注目画素濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃
度値の方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とから演算により算出された値をフィ
ルタ処理後濃度値とするように構成することができる。
【0117】上記の予備補正動作について、図13に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0118】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S121)、フィルタ
処理後の濃度値の方が低ければ、フィルタ処理前の濃度
値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出され
た値をフィルタ処理後濃度値として出力し(S12
2)、フィルタ処理後の濃度値の方が高ければ、フィル
タ処理後の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出力す
る(S123)。ここで、フィルタ処理前の濃度値とフ
ィルタ処理後の濃度値とから算出する値は、フィルタ処
理前とフィルタ処理後のいずれかに重みをおいた値等、
2つの値を用いた値を設定し得るように構成する。以上
の前処理をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)及びブラック(K)各色についてそれぞれ行う。
【0119】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0120】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合にも、白抜けや境界線のようなものが発
生することのない再生画像が得られるという効果があ
る。さらに、フィルタ処理前後の値を用いて出力値を算
出し得ることから、解像度の細かい部分でのコントラス
トの低下防止等、より細かく制御することが可能とな
る。
【0121】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、画素に対してフィルタ処理した後、本
補正を行う前に、各色のフィルタ処理後の濃度値に対し
て前処理として予備補正を行い、その予備補正した結果
をフィルタ処理後濃度値として出力する。
【0122】そして、前処理では、注目画素の各色のフ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを比
較し、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値との関係に応じて、各色の出力値を
予備補正する。
【0123】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、フィルタ処理によって生じる可能性の
ある例えば色抜けや境界線のようなものの発生等の画質
劣化を防ぐことができる。
【0124】ところで、例えば、濃度の高いところで濃
度差があるような中間調画像に対して、強調レベルの高
いフィルタ処理を行った場合には、フィルタ処理後の濃
度値の方がフィルタ処理前の濃度値よりも低くなってこ
の濃度差がさらに強調され、したがって、これを本補正
にて修正しても直らず、色抜けや境界線のようなものが
発生することがある。
【0125】そこで、本実施の形態のディジタルカラー
複写機では、前処理として、フィルタ処理後の濃度値の
方がフィルタ処理前の濃度値よりも低い場合には、予備
補正として、フィルタ処理前の濃度値をフィルタ処理後
濃度値として出力する。
【0126】この結果、フィルタ処理によって強調され
た注目画素の濃度差をフィルタ処理前の状態に戻すの
で、色抜けや境界線のようなものの発生を防止すること
ができる。
【0127】したがって、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発
生を防止した再生画像を得ることができる。
【0128】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、フィルタ処理後の濃度値の方が低い揚合に
は、前処理における予備補正として、フィルタ処理前の
濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値をフィルタ
処理後濃度値として出力する。
【0129】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができる。さらに、解像
度の細かい部分でのコントラストの低下を防ぐことも可
能となる。
【0130】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合に
は、前処理における予備補正として、フィルタ処理前の
濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出
された値をフィルタ処理後濃度値として出力する。
【0131】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができる。
【0132】さらに、フィルタ処理前後の値を用いて出
力値を算出し得ることから、解像度の細かい部分でのコ
ントラストの低下防止等、より細かく制御することが可
能となる。
【0133】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について図14ないし図17に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一
の機能を有する部材については、同一の符号を付し、そ
の説明を省略する。また、前記実施の形態1及び実施の
形態2で述べた各種の特徴点については、本実施の形態
についても組み合わせて適用し得るものとする。
【0134】本実施の形態では、前記実施の形態2の前
処理段階での予備補正に際して、条件を増やし、フィル
タ処理後の濃度値の方が低くかつフィルタ処理前の濃度
値が所定値以上の場合、出力値をフィルタ処理後の値か
ら変更するように構成するものである。
【0135】具体的には、フィルタ処理後の濃度値の方
が低くかつフィルタ処理前の濃度値が所定値以上の場合
には、予備補正として、フィルタ処理前の濃度値、フィ
ルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均
値、又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃
度値とから演算により算出された値をフィルタ処理結果
として出力する。
【0136】上記の条件を増やした予備補正動作につい
て、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0137】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S201)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S20
4)。一方、フィルタ処理後の濃度値の方が低ければ、
フィルタ処理前の濃度値と所定値THとを比較する(S
202)。そして、所定値TH以下の場合、S204に
移行してフィルタ処理後の濃度値をフィルタ処理後濃度
値として出力する一方、所定値THよりも高い場合、フ
ィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前の
濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出
された値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S2
03)。以上の前処理を、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)各色につい
てそれぞれ行う。
【0138】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0139】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合、色抜けや境界線のようなものが発生す
るが、本実施の形態では、低濃度部分に影響を与えるこ
となく、高濃度部分にのみ該処理を選択的に行うことが
可能となる。
【0140】次に、前記実施の形態2の前処理段階での
予備補正に際して、条件を増やした前処理における他の
予備補正として、フィルタ処理後の濃度値の方が低くか
つ注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平
均値が所定値以上の場合に、出力値をフィルタ処理後の
値から変更するように構成することができる。
【0141】この条件を増やした前処理では、予備補正
として、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィル
タ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから算出
された値をフィルタ処理結果として出力する。
【0142】上記の条件を増やした前処理における予備
補正動作について、図15に示すフローチャートに基づ
いて説明する。
【0143】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S211)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値を出力する(S214)。
【0144】一方、フィルタ処理後の濃度値の方が低け
れば、注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃
度平均値と所定値THとを比較する(S212)。
【0145】そして、所定値TH以下の場合、S214
に移行してフィルタ処理後の濃度値をフィルタ処理後濃
度値として出力する一方、所定値THよりも高い場合に
は、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値
とフィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処
理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算によ
り算出された値を出力する(S213)。以上の処理を
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブ
ラック(K)各色についてそれぞれ行う。
【0146】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0147】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合、白抜けや境界線のようなものが発生す
るが、本実施の形態では、低濃度部分に影響を与えるこ
となく、近傍画素も含めての高濃度部分にのみ該処理を
選択的に行うことが可能となるという効果がある。つま
り、近傍画素も含めての高濃度部分を判定することか
ら、前記図10(a)に示したような、高濃度領域内に
存在する低濃度画素という、最も該処理を行うべき画素
をも検出し、確実に処理することが可能となる。
【0148】次に、前記実施の形態2の前処理段階での
予備補正に際して、条件を増やした前処理におけるさら
に他の予備補正として、フィルタ処理後の濃度値の方が
低い場合、フィルタ処理前の濃度値に応じて、フィルタ
処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前の濃度値
とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された
値のいずれかの値を選択し得るように構成することがで
きる。
【0149】上記の条件を増やした前処理における予備
補正動作について、図16に示すフローチャートに基づ
いて説明する。
【0150】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S221)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S22
6)。一方、フィルタ処理後の濃度値の方が低ければ、
フィルタ処理前の濃度値と所定値TH1及び所定値TH
2(所定値TH1<所定値TH2)とを比較する(S2
22)。
【0151】S222において、フィルタ処理前の濃度
値が所定値TH2以上の場合には、フィルタ処理前の濃
度値をフィルタ処理後濃度値として出力する一方(S2
23)、フィルタ処理前の濃度値が所定値TH1と所定
値TH2との間の場合、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度憤との平均値をフィルタ処理後濃度値
として出力し(S224)、さらに、フィルタ処理前の
濃度値が所定値TH1以下の場合には、フィルタ処理前
の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから算出された値
をフィルタ処理後濃度値として出力する(S225)。
以上の処理をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)及びブラック(K)各色についてそれぞれ行う。
【0152】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0153】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、フィルタ処理前の濃度値に応じて、
最適な出力値を選択することが可能となり、より細かく
設定を行うことができる。
【0154】なお、上記予備補正においては、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、より細かく出力設定を行うことが可能で
ある。また、フィルタ処理前の濃度値によっては、変更
を行わずフィルタ後の値そのものを出力するといったよ
うな構成にすることも可能である。
【0155】次に、前記実施の形態2の前処理段階での
予備補正に際して、条件を増やした前処理におけるさら
に他の予備補正として、フィルタ処理後の濃度値の方が
低い場合、注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内
の濃度平均値に応じて、フィルタ処理前の濃度値、フィ
ルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均
値、又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃
度値とから算出された値のいずれかの値を選択し得るよ
うに構成することが可能である。
【0156】上記の条件を増やした前処理における予備
補正動作について、図17に示すフローチャートに基づ
いて説明する。
【0157】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S231)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S23
6)。一方、フィルタ処理後の濃度値の方が低ければ、
注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平均
値と所定値TH1及び所定値TH2(所定値TH1<所
定値TH2)とを比較する(S232)。
【0158】S232において、マスク内の濃度平均値
が所定値TH2以上の場合には、フィルタ処理前の濃度
値をフィルタ処理後濃度値として出力する一方(S23
3)、マスク内の濃度平均値が所定値TH1と所定値T
H2との間の場合、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ
処理後の濃度値との平均値をフィルタ処理後濃度値とし
てし(S234)、さらに、マスク内の濃度平均値が所
定値TH1以下の場含には、フィルタ処理前の濃度値と
フィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された値
をフィルタ処理後濃度値として出力する(S235)。
以上の処理をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)及びブラック(K)各色についてそれぞれ行う。
【0159】そして、この予備補正を行ったものをフィ
ルタ処理後データとして、前記実施の形態1で用いた本
補正の判定及び本補正処理を行う。
【0160】これにより、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、注目画素に対する近傍画素を含めた
マスク内の濃度平均値に応じて、最適な出力値を選択す
ることが可能となり、より細かく設定を行うことができ
る。
【0161】なお、上記予備補正においても、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、より細かく出力設定を行うことが可能で
ある。また、フィルタ処理前の濃度値によっては、変更
を行わずフィルタ後の値そのものを出力するといったよ
うな構成にすることも可能である。
【0162】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、前処理における各色の予備補正に対し
て条件を増やし、フィルタ処理後の濃度値の方が低くか
つフィルタ処理前の濃度値が所定値TH以上の場合に、
フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフ
ィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前
の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算
出された値のいずれかをフィルタ処理後濃度値として出
力する予備補正を行う。
【0163】この結果、濃度の高いところで濃度差があ
るような中間調画像に対して、強調レベルの高いフィル
タ処理を行った場合に色抜けや境界線のようなものが発
生するが、本実施の形態では、低濃度部分に影響を与え
ることなく、高濃度部分にのみ予備補正を選択的に行う
ことができる。
【0164】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、前処理における各色の予備補正に対して条件
を増やし、フィルタ処理後の濃度値の方が低くかつ注目
画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平均値が
所定値TH以上の場合に、フィルタ処理前の濃度値、フ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平
均値、又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の
濃度値とから演算により算出された値のいずれかをフィ
ルタ処理後濃度値として出力する予備補正を行う。
【0165】この結果、濃度の高いところで濃度差があ
るような中間調画像に対して、強調レベルの高いフィル
タ処理を行った場合に色抜けや境界線のようなものが発
生するが、本実施の形態では、低濃度部分に影響を与え
ることなく、近傍画素も含めての高濃度部分にのみ予備
補正を選択的に行うことができる。
【0166】したがって、近傍画素も含めての高濃度部
分を判定することから、高濃度領域内に存在する低濃度
画素という、最も予備補正を行うべき画素をも検出し、
確実に前処理することができる。
【0167】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合に
は、フィルタ処理前の濃度値が所定値TH2以上である
か、所定値TH2と所定値TH1との間であるか又は所
定値TH1以下であるか(所定値TH1<所定値TH
2)に応じて、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理
前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値又はフ
ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから
演算により算出された値のいずれかから、最適な出力値
を選択することができるので、前処理において、より細
かく設定を行うことができる。
【0168】また、本実施の形態のディジタルカラー複
写機では、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合に
は、注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度
平均値が所定値TH2以上であるか、所定値TH2と所
定値TH1との間であるか又は所定値TH1以下である
か(所定値TH1<所定値TH2)に応じて、フィルタ
処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値との平均値又はフィルタ処理前の濃度値と
フィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された値
のいずれかから、最適な出力値を選択することができる
ので、前処理において、より細かく設定を行うことがで
きる。
【0169】〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施
の形態について図18及び図19に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施の形態1ないし実施の形態3の図面に示した部材と同
一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、
その説明を省略する。また、前記実施の形態1ないし実
施の形態3で述べた各種の特徴点については、本実施の
形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
【0170】本実施の形態では、画素毎に領域を判定す
る機能を有し、その結果に応じて各色の出力値を補正す
るように構成するものとなっている。なお、領域分離結
果に基づき行う補正は、前記実施の形態1に示す本補正
を変更するように構成しても良く、また、前記実施の形
態2〜実施の形態3に示した予備補正を変更するように
構成しても良い。さらに、両者ともに変更するように構
成しても良い。
【0171】ここでは、最初に、例えば、前記実施の形
態2〜実施の形態3に示した予備補正を領域分離結果に
基づいて行う場合について説明する。
【0172】上記の前処理における領域分離結果に基づ
く予備補正動作について、図18に示すフローチャート
に基づいて説明する。
【0173】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S301)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値を出力する(S306)。
【0174】一方、S301において、フィルタ処理後
の濃度値の方が低ければ、注目画素の領域判定結果に応
じて(S302)、領域AR1の場合、フィルタ処理前
の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出力する一方
(S303)、領域AR2の場合、フィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値をフィルタ処
理後濃度値として出力し(S304)、さらに、領域A
R3の場合には、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値とから演算により算出された値をフィルタ
処理後濃度値として出力する(S305)。そして、こ
の予備補正を行ったものをフィルタ処理後データとし
て、前記実施の形態1で用いた本補正の判定及び本補正
処理を行う。
【0175】これにより、画像の特徴に応じて、適切な
処理を行うことが可能となり、より高画質化が図れる。
【0176】なお、上記予備補正においては、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、領域判定をより細かく設定することがで
きる。また、領域によっては変更を行わず、フィルタ後
の値そのものをフィルタ処理後濃度値として出力すると
いったような構成にしても良い。また、領域は、例え
ば、文字領域/写真領域/網点領域とし、注目画素が写
真及び網点領域にのみ該処理を行うように構成すること
ができる。
【0177】これにより、濃度の高いところで濃度差が
あるような中間調画像(写真領域)での、強調フィルタ
による色抜け、及び網点領域での強調フィルタによるモ
アレといった画質劣化を防ぐことが可能となり、より高
画質化が図れるという効果がある。
【0178】次に、前記実施の形態1に示した本補正を
領域分離結果に基づいて行う場合について、図19に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0179】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前の各
色間の濃度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係
(関係A又は関係B)とに応じて(S21)、本補正を
切り替える。フィルタ処理前後の各色間の関係は、フィ
ルタ処理前後で各色の濃度値順の変化がある場合の各色
の濃度差が所定の度合い以上となる等の関係とする。
【0180】S21において、関係Bと判定された場合
は、濃度補正を行わず、フィルタ処理結果そのものをフ
ィルタブロックでの最終出力値としてフィルタ処理後濃
度値を出力する(S24)。一方、関係Aと判定された
場合は、注目画素の領域判定結果に応じて(S22)、
領域AR1の場合には各色の本補正を行い(S23)、
領域AR2の場合には濃度補正を行わず、S24に移行
してフィルタ処理結果そのものを最終出力値であるフィ
ルタ処理後濃度値として出力する。
【0181】なお、上記補正においては、必ずしもこの
フローチャートに示した方式に限定されるものではな
く、例えば、領域判定をより細かく設定することができ
る。また、領域は、例えば、黒文字エッジ領域/写真領
域/網魚領域とし、注目画素が黒文字エッジ領域以外に
該処理を行うように構成することができる。
【0182】これにより、各領域に適した処理が可能と
なり、より高画質化が図れる。
【0183】また、上記の予備補正及び本補正について
は、上記図18に示す予備補正の一連の処理を図19に
示す補正のフローチャートのS0とS21との間に挿入
し、前段処理との両補正に領域判定結果を応用するよう
に構成しても良い。
【0184】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、画素毎に例えば文字領域、写真領域又
は網点領域等の領域を判定する機能を有し、その判定結
果に応じて各色の出力値を補正及び/又は予備補正す
る。
【0185】このため、画素毎に領域を判定し、その判
定結果に応じて各色の出力値を本補正及び/又は予備補
正するので、画像の特徴に応じて、適切な処理を行うこ
とが可能となり、さらに、高画質化を図ることができ
る。
【0186】〔実施の形態5〕本発明のさらに他の実施
の形態について図20及び図21に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施の形態1ないし実施の形態4の図面に示した部材と同
一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、
その説明を省略する。また、前記実施の形態1ないし実
施の形態4で述べた各種の特徴点については、本実施の
形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
【0187】本実施の形態では、変倍率に応じて、各色
の出力値を補正するように構成するものである。なお、
変倍率に応じて行う各色の出力値の補正は、前記実施の
形態1に示す本補正を変更するように構成しても良く、
また、前記実施の形態2〜実施の形態3に示した予備補
正を変更するように構成しても良い。さらに、両者とも
に変更するように構成しても良い。
【0188】最初に、例えば、前記実施の形態2〜実施
の形態3に示した予備補正を変倍率に応じて行う場合に
ついて説明する。
【0189】上記の前処理における変倍率に基づく予備
補正動作について、図20に示すフローチャートに基づ
いて説明する。
【0190】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S401)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値を出力する(S405)。
【0191】一方、S401において、フィルタ処理後
の濃度値の方が低ければ、変倍率に応じて(S40
2)、変倍率が64%〜141%の場合には、フィルタ
処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値を
フィルタ処理後濃度値として出力する一方(S40
3)、変倍率が63%以下及び142%以上の場合に
は、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
とから演算により算出された値をフィルタ処理後濃度値
として出力する(S404)。そして、この予備補正を
行ったものをフィルタ処理後データとして、前記実施の
形態1で用いた本補正の判定及び本補正処理を行う。
【0192】これにより、変倍率に応じて、適切な処理
を行うことが可能となり、より高画質化が図れる。
【0193】なお、上記予備補正においては、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、変倍範囲をより細かく設定することがで
きる。また、変倍率によっては変更を行わずフィルタ後
の値そのものをフィルタ処理後濃度値として出力すると
いったような構成にしても良い。
【0194】次に、前記実施の形態1に示した本補正を
変倍率に応じて行う場合について、図21に示すフロー
チャートに基づいて説明する。
【0195】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前の各
色間の濃度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係
(関係A又は関係B)とに応じて(S31)、本補正を
切り替える。フィルタ処理前後の各色間の関係は、フィ
ルタ処理前後で各色の濃度値順の変化がある場合の各色
の濃度差が所定の度合い以上となる等の関係とする。
【0196】S31において、関係Bと判定された場合
は、濃度補正を行わず、フィルタ処理結果そのものをフ
ィルタブロックでの最終出力値としてフィルタ処理後濃
度値を出力する(S34)。一方、関係Aと判定された
場合は、変倍率に応じて(S32)、変倍率が64%〜
141%の場合には各色の本補正を行い(S33)、そ
れ以外の変倍率の場合には濃度補正を行わず、S34に
移行してフィルタ処理結果そのものを最終出力値である
フィルタ処理後濃度値として出力する。
【0197】これにより、変倍率に応じて、適切な処理
を行うことが可能となり、より高画質化が図れる。
【0198】なお、上記本補正においては、必ずしもこ
のフローチャートに示した方式に限定されるものではな
く、例えば、予備補正と同様に、変倍範囲をより細かく
設定することができる。また、変倍率によっては変更を
行わずフィルタ後の値そのものをフィルタ処理後濃度値
として出力するといったような構成にしても良いまた、
上記の予備補正及び本補正については、上記図20に示
す予備補正の一連の処理を図21に示す補正のフローチ
ャートのS0とS31との間に挿入し、前段処理との両
補正に変倍率を応用するように構成しても良い。
【0199】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、変倍率に応じて、各色の出力値を本補
正及び/又は予備補正する。
【0200】このため、変倍率に応じて、各色の出力値
を本補正及び/又は予備補正するので、変倍率に応じ
て、適切な処理を行うことが可能となり、より高画質化
を図ることができる。
【0201】〔実施の形態6〕本発明のさらに他の実施
の形態について図22及び図23に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施の形態1ないし実施の形態5の図面に示した部材と同
一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、
その説明を省略する。また、前記実施の形態1ないし実
施の形態5で述べた各種の特徴点については、本実施の
形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
【0202】本実施の形態では、画像モードに応じて、
各色の出力値を補正するように構成するものである。例
えば、文書原稿に適した文字モード、文書と中間調との
混在した原稿に適した文字写真モード、中間調原稿に適
した写真モードといった画像モードを有する場合に使用
する。
【0203】なお、画像モードに応じて行う各色の出力
値の補正は、前記実施の形態1に示す本補正を変更する
ように構成しても良く、また、前記実施の形態2〜実施
の形態3に示した予備補正を変更するように構成しても
良い。さらに、両者ともに変更するように構成しても良
い。
【0204】最初に、例えば、前記実施の形態2〜実施
の形態3に示した予備補正を画像モードに応じて行う場
合について説明する。
【0205】上記の前処理における画像モードに応じて
予備補正動作について、図22に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0206】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S501)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値を出力する(S506)。
【0207】一方、S501において、フィルタ処理後
の濃度値の方が低ければ、画像モードに応じて(S50
2)、画像モードが写真モードの場合にはフィルタ処理
前の値をフィルタ処理後濃度値として出力する一方(S
503)、画像モードが文字写真モードの場合にはフィ
ルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均
値をフィルタ処理後濃度値として出力し(S504)、
画像モードが文字モードの場合にはフィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により算出さ
れた値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S50
5)。そして、この予備補正を行ったものをフィルタ処
理後データとして、前記実施の形態1で用いた本補正の
判定及び本補正処理を行う。
【0208】これにより、画像モードに応じて、適切な
処理を行うことが可能となり、より高画質化が図れると
いう効果がある。
【0209】なお、上記予備補正においては、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、画像モードに応じて上記と異なる設定と
することができる。
【0210】次に、前記実施の形態1に示した本補正を
画像モードに応じて行う場合について、図23に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0211】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前の各
色間の濃度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係
(関係A又は関係B)とに応じて(S41)、本補正を
切り替える。フィルタ処理前後の各色間の関係は、フィ
ルタ処理前後で各色の濃度値順の変化がある場合の各色
の濃度差が所定の度合い以上となる等の関係とする。
【0212】S41において、関係Bと判定された場合
は、濃度補正を行わず、フィルタ処理結果そのものをフ
ィルタブロックでの最終出力値としてフィルタ処理後濃
度値を出力する(S45)。一方、関係Aと判定された
場合は、画像モードに応じて(S42)、画像モードが
文字モードの場合には各色の補正Aを行い(S43)、
それ以外の画像モードの場合には各色の補正Bを行う
(S44)。
【0213】これにより、画像モードに応じて、適切な
処理を行うことが可能となり、より高画質化が図れる。
【0214】なお、上記本補正においては、必ずしもこ
のフローチャートに示した方式に限定されるものではな
く、例えば、画像モードに応じて上記と異なる設定にな
るように構成しても良い。
【0215】また、上記の予備補正及び本補正について
は、上記図22に示す予備補正の一連の処理を図23に
示す補正のフローチャートのS0とS41との間に挿入
し、前段処理との両補正に画像モードを応用するように
構成しても良い。
【0216】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、例えば文字モード、文字写真モード、
写真モード等の画像モードに応じて、各色の出力値を本
補正及び/又は予備補正する。
【0217】このため、画像モードに応じて、各色の出
力値を本補正及び/又は予備補正するので、画像モード
に応じて、適切な処理を行うことが可能となり、より高
画質化を図ることができる。
【0218】〔実施の形態7〕本発明のさらに他の実施
の形態について図24ないし図26に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実
施の形態1ないし実施の形態6の図面に示した部材と同
一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、
その説明を省略する。また、前記実施の形態1ないし実
施の形態6で述べた各種の特徴点については、本実施の
形態についても組み合わせて適用し得るものとする。
【0219】本実施の形態では、領域判定結果、変倍率
及び画像モードに応じて、各色の出力値を補正するよう
に構成するものである。
【0220】なお、領域判定結果、変倍率及び画像モー
ドに応じて行う各色の出力値の補正は、前記実施の形態
1に示す本補正を変更するように構成しても良く、ま
た、前記実施の形態2〜実施の形態3に示した予備補正
を変更するように構成しても良い。さらに、両者ともに
変更するように構成しても良い。
【0221】最初に、例えば、前記実施の形態2〜実施
の形態3に示した予備補正を領域判定結果、変倍率及び
画像モードに応じて行う場合について説明する。
【0222】上記の前処理における領域判定結果、変倍
率及び画像モードに応じて予備補正動作について、図2
4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0223】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、フィルタ処理前の濃度値とフィ
ルタ処理後の濃度値とを比較し(S601)、フィルタ
処理後の濃度値の方が高ければ、フィルタ処理後の濃度
値をフィルタ処理後濃度値として出力する(S60
2)。
【0224】一方、S601において、フィルタ処理後
の濃度値の方が低ければ、画像モードに応じて処理を行
う(S603)。
【0225】先ず、画像モードが文字モードの場合、領
域判定を行い(S604)、領域判定結果が文字領域で
あればS602に移行し、領域判定結果が写真及び網点
領域の場合は変倍率を判断する(S605)。S605
において、変倍率が64%〜141%以外の場合にはS
602に移行する一方、変倍率が64%〜141%の場
合には注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃
度平均値を判断する(S606)。S606において、
マスク内の濃度平均値が所定値TH以上であればフィル
タ処理前の値をフィルタ処理後濃度値として出力し(S
607)、マスク内の濃度平均値が所定値THよりも小
さければフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃
度値との平均値をフィルタ処理後濃度値として出力する
(S608)。
【0226】一方、S603において、画像モードが文
字写真モードの場合、領域判定を行う(S609)。そ
して、領域判定結果が文字領域であればS602に移行
する一方、領域判定結果が写真及び網点領域の場合は変
倍率を判断する(S610)。S610において、変倍
率が64%〜141%以外の場合にはS602に移行す
る一方、変倍率が64%〜141%の揚合には注目画素
に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平均値を判断
する(S611)。S611において、マスク内の濃度
平均値が所定値TH以上であれば、S608に移行し
て、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
との平均値をフィルタ処理後濃度値として出力し、マス
ク内の濃度平均値が所定値THよりも小さければフィル
タ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算
により算出された値をフィルタ処理後濃度値として出力
する(S612)。
【0227】一方、S603において、画像モードが写
真モードの場合、領域判定を行い(S613)、領域判
定結果が文字領域であればS602に移行する一方、領
域判定結果が写真及び網点領域の場合は変倍率を判断す
る(S614)。S614において、変倍率が64%〜
141%以外の場合にはS602に移行する一方、変倍
率が64%〜141%の揚合には注目画素に対する近傍
画素を含めたマスク内の濃度平均値を判断する(S61
5)。S615において、マスク内の濃度平均値が所定
値TH以上であれば、S612に移行して、フィルタ処
理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算によ
り算出された値をフィルタ処理後濃度値として出力する
一方、マスク内の濃度平均値が所定値THよりも小さけ
ればS602に移行する。そして、この予備補正を行っ
たものをフィルタ処理後データとして、前記実施の形態
1で用いた本補正の判定及び本補正処理を行う。
【0228】これにより、領域判定結果、変倍率及び画
像モードに応じて、必要な部分にのみ適切な処理を行う
ことが可能となり、より高画質化が図れる。
【0229】なお、上記予備補正においては、必ずしも
このフローチャートに示した方式に限定されるものでは
なく、例えば、それぞれの条件に応じて上記と異なる設
定になるように構成しても良い。
【0230】次に、前記実施の形態1に示した本補正を
領域判定結果、変倍率及び画像モードに応じて行う場合
について、図25に示すフローチャートに基づいて説明
する。
【0231】先ず、画像データに対し、フィルタ処理を
行う(S0)。次いで、注目画素のフィルタ処理前の各
色間の濃度関係とフィルタ処理後の各色間の濃度関係
(関係A又は関係B)とに応じて(S51)、本補正を
切り替える。フィルタ処理前後の各色間の関係は、フィ
ルタ処理前後で各色の濃度値順の変化がある場合の各色
の濃度差が所定の度合い以上となる等の関係とする。
【0232】S51において、関係Bと判定された場合
は、濃度補正を行わず、フィルタ処理結果そのものをフ
ィルタブロックでの最終出力値としてフィルタ処理後濃
度値を出力する(S52)。一方、関係Aと判定された
場合は、画像モードを判断する(S53)。
【0233】S53において、画像モードが文字モード
の場合には、領域判定を行い(S54)、領域判定の結
果が領域AR2であればS52に移行し、領域AR1の
場合は、変倍率を判断する(S55)。S55におい
て、変倍率が64%〜141%以外の場合にはS52へ
移行する一方、変倍率が64%〜141%の場合には、
各色に対し補正Aを行いフィルタブロックの最終出力値
とする(S56)。
【0234】一方、S53において、画像モードが文字
モード以外の場合には、領域判定を行い(S57)、領
域判定の結果が領域AR2であればS52に移行し、領
域AR1の場合は、変倍率を判断する(S58)。S5
8において、変倍率が64%〜141%以外の場合には
S52に移行し、変倍率が64%〜141%の場合には
各色に対して補正Bを行いフィルタブロックの最終出力
値とする(S59)。
【0235】これにより、領域判定結果、変倍率及び画
像モードに応じて適切な処理を行うことが可能となり、
より高画質化が図れる。
【0236】なお、上記本補正においては、必ずしもこ
のフローチャートに示した方式に限定されるものではな
く、例えば、それぞれの条件に応じて上記と異なる設定
になるように構成しても良い。
【0237】また、上記の予備補正及び本補正について
は、上記図24に示す予備補正の一連の処理を図25に
示す本補正のフローチャートのS0とS51との間に挿
入し、前段処理との両補正に領域判定結果、変倍率及び
画像モードを応用するように構成しても良い。上記の処
理を行う場合の具体的な動作モードを、図26に基づい
て説明する。
【0238】すなわち、同図に示すように、最初に、フ
ィルタ処理を行った後、前処理での予備補正を、諸条件
すなわち領域情報、変倍率又は画像モードに応じて、出
力値を選択する。選択出力値は、フィルタ処理前の濃度
値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
との平均値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後
の濃度値とから演算により算出された値、又はフィルタ
処理後の濃度そのもののいずれかの値である。さらに、
次の本補正として、諸条件すなわち、領域情報、変倍
率、画像モードに応じて、補正なし、補正A又は補正B
の各方式を選択するように構成する。
【0239】なお、上記の例では、各色間の濃度差情報
としてCMYKデータ4色の関係全てを考慮したが、必
ずしもこれに限らず、CMYデータ間のみの構成にして
も良い。
【0240】また、本実施の形態では、CMYKデータ
にてフィルタ処理を行うように構成したが、これに限定
されるものではない。
【0241】このように、本実施の形態のディジタルカ
ラー複写機では、領域判定結果、変倍率及び画像モード
に応じて、各色の出力値を本補正及び/又は予備補正す
る。
【0242】この結果、領域判定結果、変倍率及び画像
モードに応じて、適切な処理を行うことが可能となり、
より高画質化を図ることができる。
【0243】
【発明の効果】本発明の画像処理装置は、以上のよう
に、画素に対してフィルタ処理してフィルタ処理後濃度
値を出力した後、フィルタ処理前濃度値に基づく注目画
素のフィルタ処理前の各色間の濃度関係と上記フィルタ
処理後濃度値に基づくフィルタ処理後の各色間の濃度関
係とに応じて、各色の出力値を補正するものである。
【0244】それゆえ、フィルタ処理後において、注目
画素のフィルタ処理前の各色間の濃度関係とフィルタ処
理後の各色間の濃度関係とに応じて、各色の出力値を補
正するので、フィルタ処理によって起こる色目の変化を
解消することができる画像処理装置を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0245】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、画素に対してフィル
タ処理した後、前処理として、注目画素の各色のフィル
タ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを比較
し、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値との関係に応じて、各色の出力値を予
備補正したものをフィルタ処理後濃度値として出力する
ものである。
【0246】それゆえ、前処理では、注目画素の各色の
フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
比較し、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフ
ィルタ処理後の濃度値との関係に応じて、各色の出力値
を予備補正する。
【0247】この結果、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、フィルタ処理によって生じる可能性の
ある例えば色抜けや境界線のようなものの発生等の画質
劣化を防ぐことができるという効果を奏する。
【0248】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い場合には、予備補正として、フィルタ処理前
の濃度値をフィルタ処理後濃度値として出力するもので
ある。
【0249】それゆえ、フィルタ処理によって強調され
た注目画素の濃度差をフィルタ処理前の状態に戻すの
で、色抜けや境界線のようなものの発生を防止すること
ができる。
【0250】したがって、フィルタ処理前後での色目の
変化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよ
うな中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処
理を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発
生を防止した再生画像を得ることができるという効果を
奏する。
【0251】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い揚合には、予備補正として、フィルタ処理前
の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値をフィル
タ処理後濃度値として出力するものである。
【0252】それゆえ、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができる。さらに、解像
度の細かい部分でのコントラストの低下を防ぐことも可
能となるという効果を奏する。
【0253】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い場合には、フィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とから演算により算出された値をフィ
ルタ処理後濃度値として出力するものである。
【0254】それゆえ、フィルタ処理前後での色目の変
化の解消に加え、濃度の高いところで濃度差があるよう
な中間調画像に対して、強調レベルの高いフィルタ処理
を行った場合にも、色抜けや境界線のようなものの発生
を防止した再生画像を得ることができるという効果を奏
する。
【0255】さらに、フィルタ処理前後の値を用いて出
力値を算出し得ることから、解像度の細かい部分でのコ
ントラストの低下防止等、より細かく制御することが可
能となるという効果を奏する。
【0256】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低くかつフィルタ処理前の濃度値が所定値以上の
場合に、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃
度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値、又はフィル
タ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算
により算出された値のいずれかをフィルタ処理後濃度値
として出力するものである。
【0257】それゆえ、濃度の高いところで濃度差があ
るような中間調画像に対して、強調レベルの高いフィル
タ処理を行った場合に色抜けや境界線のようなものが発
生するが、本発明では、フィルタ処理前の濃度値が所定
値以上の場合には3通りの出力を行うというように、前
処理における各色の予備補正に対して条件を増やしたの
で、低濃度部分に影響を与えることなく、高濃度部分に
のみ予備補正を選択的に行うことができるという効果を
奏する。
【0258】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低くかつ注目画素に対する近傍画素を含めたマス
ク内の濃度平均値が所定値以上の場合に、フィルタ処理
前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後
の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前の濃度値とフ
ィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された値の
いずれかをフィルタ処理後濃度値として出力するもので
ある。
【0259】それゆえ、近傍画素も含めての高濃度部分
を判定することから、高濃度領域内に存在する低濃度画
素という、最も予備補正を行うべき画素をも検出し、確
実に前処理することができるという効果を奏する。
【0260】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い場合には、フィルタ処理前の濃度値に応じ
て、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値
とフィルタ処理後の濃度値との平均値又はフィルタ処理
前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演算により
算出された値のいずれかをフィルタ処理後濃度値として
選択出力するものである。
【0261】それゆえ、フィルタ処理後の濃度値の方が
低い場合には、フィルタ処理前の濃度値に応じて、最適
な出力値を選択することができるので、前処理におい
て、より細かく設定を行うことができるという効果を奏
する。
【0262】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、前処理において、注
目画素の各色におけるフィルタ処理前の濃度値とフィル
タ処理後の濃度値とを比較し、フィルタ処理後の濃度値
の方が低い場合には、注目画素に対する近傍画素を含め
たマスク内の濃度平均値に応じて、フィルタ処理前の濃
度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度
値との平均値又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
理後の濃度値とから演算により算出された値のいずれか
をフィルタ処理後濃度値として選択出力するものであ
る。
【0263】それゆえ、フィルタ処理後の濃度値の方が
低い場合には、注目画素に対する近傍画素を含めたマス
ク内の濃度平均値に応じて、最適な出力値を選択するこ
とができるので、前処理において、より細かく設定を行
うことができるという効果を奏する。
【0264】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、画素毎に領域を判定
する機能を有し、その判定結果に応じて各色の出力値を
補正及び/又は予備補正するものである。
【0265】それゆえ、画像の特徴に応じて、適切な処
理を行うことが可能となり、さらに、高画質化を図るこ
とができるという効果を奏する。
【0266】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、変倍率に応じて、各
色の出力値を補正及び/又は予備補正するものである。
【0267】それゆえ、変倍率に応じて、適切な処理を
行うことが可能となり、より高画質化を図ることができ
るという効果を奏する。
【0268】本発明の画像処理装置は、以上のように、
上記記載の画像処理装置であって、画像モードに応じ
て、各色の出力値を補正及び/又は予備補正するもので
ある。
【0269】それゆえ、画像モードに応じて、適切な処
理を行うことが可能となり、より高画質化を図ることが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるディジタルカラー複写機の実施
の一形態を示すものであり、フィルタ処理した後、本補
正を行うときの動作を示すフローチャートである。
【図2】上記ディジタルカラー複写機の主要部構成を示
す概略図である。
【図3】上記ディジタルカラー複写機におけるカラー入
力信号を処理するための各手段を示すブロック図であ
る。
【図4】(a)は上記ディジタルカラー複写機のフィル
タ処理部にてフィルタ処理を行う場合のフィルタの一例
を示す説明図であり、(b)は画像における各画素を示
す説明図である。
【図5】(a)は原画像におけるシアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックの各色のフィルタ処理前の濃度値を示
す説明図であり、(b)はフィルタ処理後の注目画素の
各色の濃度値を示す説明図である。
【図6】フィルタ処理前とフィルタ処理後とで注目画素
の各色間の濃度関係が所定の条件に適合する場合に、出
力値の本補正を行うときの動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】(a)(b)(c)は、注目画素のフィルタ処
理前の各色間の濃度関係(CMYK)とフィルタ処理後
の各色間の濃度関係(C’M’Y’K’)と補正後の各
色間の濃度関係(C”M”Y”K”)とについて3例を
示す説明図である。
【図8】本発明におけるディジタルカラー複写機の他の
実施の一形態を示すものであり、前処理において、フィ
ルタ処理後の濃度値の方が低い場合、フィルタ処理前の
濃度値をフィルタ処理後濃度値とするように予備補正す
る場合の動作を示すフローチャートである。
【図9】上記予備補正の対象となる文字等のエッジ部を
有する画像の各画素濃度を示す説明図であり、(a)は
原画像を示すもの、(b)はフィルタ処理したもの、
(c)は、図8に示す予備補正をした後に本補正したも
の、(d)は図11に示す予備補正をした後に本補正し
たものである。
【図10】上記予備補正の対象となる高濃度部にやや濃
度の低い画素が存在する中間調画像の各画素濃度を示す
説明図であり、(a)は原画像を示すもの、(b)はフ
ィルタ処理したもの、(c)は、図8に示す予備補正を
した後に本補正したもの、(d)は図11に示す予備補
正をした後に本補正したものである。
【図11】前処理において、フィルタ処理後の濃度値の
方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理
後の濃度値との平均値をフィルタ処理後濃度値とするよ
うに予備補正する場合の動作を示すフローチャートであ
る。
【図12】上記予備補正の対象となる解像度の細かい部
分を示す画像の各画素濃度を示す説明図であり、(a)
は原画像を示すもの、(b)はフィルタ処理したもの、
(c)は、図8に示す予備補正をした後に本補正したも
の、(d)は図11に示す予備補正をした後に本補正し
たものである。
【図13】前処理において、フィルタ処理後の濃度値の
方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理
後の濃度値とから演算により算出された値をフィルタ処
理後濃度値とする予備補正する場合の動作を示すフロー
チャートである。
【図14】本発明におけるディジタルカラー複写機のさ
らに他の実施の一形態を示すものであり、前処理におい
て、フィルタ処理後の濃度値の方が低くかつフィルタ処
理前の濃度値が所定値以上の場合、出力値をフィルタ処
理後の値から変更する予備補正をする場合の動作を示す
フローチャートである。
【図15】前処理において、フィルタ処理後の濃度値の
方が低くかつ注目画素に対する近傍画素を含めたマスク
内の濃度平均値が所定値以上の場合に、出力値をフィル
タ処理後の値から変更する予備補正をする場合の動作を
示すフローチャートである。
【図16】前処理において、フィルタ処理後の濃度値の
方が低い場合、フィルタ処理前の濃度値に応じて、出力
値をフィルタ処理後の値から変更する予備補正をする場
合の動作を示すフローチャートである。
【図17】前処理において、フィルタ処理後の濃度値の
方が低い場合、注目画素に対する近傍画素を含めたマス
ク内の濃度平均値に応じて、出力値をフィルタ処理後の
値から変更する予備補正をする場合の動作を示すフロー
チャートである。
【図18】本発明におけるディジタルカラー複写機のさ
らに他の実施の一形態を示すものであり、画素毎に領域
を判定する機能を有し、その結果に応じて各色の出力値
を予備補正する場合の動作を示すフローチャートであ
る。
【図19】画素毎に領域を判定する機能を有し、その結
果に応じて各色の出力値を本補正する場合の動作を示す
フローチャートである。
【図20】本発明におけるディジタルカラー複写機のさ
らに他の実施の一形態を示すものであり、変倍率に応じ
て各色の出力値を予備補正する場合の動作を示すフロー
チャートである。
【図21】変倍率に応じて各色の出力値を本補正する場
合の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明におけるディジタルカラー複写機のさ
らに他の実施の一形態を示すものであり、画像モードに
応じて各色の出力値を予備補正する場合の動作を示すフ
ローチャートである。
【図23】画像モードに応じて各色の出力値を本補正す
る場合の動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明におけるディジタルカラー複写機のさ
らに他の実施の一形態を示すものであり、領域判定結
果、変倍率及び画像モードに応じて、各色の出力値を予
備補正する場合の動作を示すフローチャートである。
【図25】領域判定結果、変倍率及び画像モードに応じ
て、各色の出力値を本補正する場合の動作を示すフロー
チャートである。
【図26】上記図24に示す予備補正と図25に示す本
補正とを組み合わせた場合の処理動作を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
16 フィルタ処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳山 満 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大槻 正明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 西光 英二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 安岡 紀英 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CE17 CH18 DB02 DB06 DB09 DC22 5C077 MP01 MP02 MP05 MP06 MP08 PP02 PP03 PP20 PP27 PP28 PP31 PP33 PP37 PP46 PP47 PP68 PQ08 PQ18 PQ20 TT02 TT06 5C079 HB03 LA12 LA14 LA31 LB00 LB01 MA11 NA02 NA05 PA01 PA02 PA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー入力信号に対してフィルタ処理を行
    う画像処理装置において、 画素に対してフィルタ処理してフィルタ処理後濃度値を
    出力した後、フィルタ処理前濃度値に基づく注目画素の
    フィルタ処理前の各色間の濃度関係と上記フィルタ処理
    後濃度値に基づくフィルタ処理後の各色間の濃度関係と
    に応じて、各色の出力値を補正することを特徴とする画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】画素に対してフィルタ処理した後、前処理
    として、注目画素の各色のフィルタ処理前の濃度値とフ
    ィルタ処理後の濃度値とを比較し、注目画素の各色のフ
    ィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との関
    係に応じて、各色の出力値を予備補正したものをフィル
    タ処理後濃度値として出力することを特徴とする請求項
    1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合には、
    予備補正として、フィルタ処理前の濃度値をフィルタ処
    理後濃度値として出力することを特徴とする請求項2記
    載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低い揚合には、
    予備補正として、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
    理後の濃度値との平均値をフィルタ処理後濃度値として
    出力することを特徴とする請求項2記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合には、
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とか
    ら演算により算出された値をフィルタ処理後濃度値とし
    て出力することを特徴とする請求項2記載の画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低くかつフィル
    タ処理前の濃度値が所定値以上の場合に、フィルタ処理
    前の濃度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後
    の濃度値との平均値、又はフィルタ処理前の濃度値とフ
    ィルタ処理後の濃度値とから演算により算出された値の
    いずれかをフィルタ処理後濃度値として出力することを
    特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処
    理装置。
  7. 【請求項7】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低くかつ注目画
    素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平均値が所
    定値以上の場合に、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ
    処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値、
    又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値
    とから演算により算出された値のいずれかをフィルタ処
    理後濃度値として出力することを特徴とする請求項2〜
    5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合には、
    フィルタ処理前の濃度値に応じて、フィルタ処理前の濃
    度値、フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度
    値との平均値又はフィルタ処理前の濃度値とフィルタ処
    理後の濃度値とから演算により算出された値のいずれか
    をフィルタ処理後濃度値として選択出力することを特徴
    とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】前処理において、注目画素の各色における
    フィルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とを
    比較し、フィルタ処理後の濃度値の方が低い場合には、
    注目画素に対する近傍画素を含めたマスク内の濃度平均
    値に応じて、フィルタ処理前の濃度値、フィルタ処理前
    の濃度値とフィルタ処理後の濃度値との平均値又はフィ
    ルタ処理前の濃度値とフィルタ処理後の濃度値とから演
    算により算出された値のいずれかをフィルタ処理後濃度
    値として選択出力することを特徴とする請求項2〜5の
    いずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】画素毎に領域を判定する機能を有し、そ
    の判定結果に応じて各色の出力値を補正及び/又は予備
    補正することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】変倍率に応じて、各色の出力値を補正及
    び/又は予備補正することを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】画像モードに応じて、各色の出力値を補
    正及び/又は予備補正することを特徴とする請求項1〜
    9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010511322A (ja) * 2006-11-28 2010-04-08 インテル・コーポレーション 鮮明さを保持したビデオデータのコントラスト強調
JP2013242830A (ja) * 2012-05-23 2013-12-05 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法

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