JP2002076820A - Saw共振片及びその製造方法 - Google Patents

Saw共振片及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 交差指電極3a、3bからなる少なくと
も1組のIDT4と該IDTを挟んでその両側に各1個
の反射器5a、5bとを圧電体基板の表面に形成したS
AW共振片において、反射器を通電して陽極酸化処理を
行い、その表面に酸化膜8bを形成する。酸化膜が形成
された反射体7aは、酸素の付着によって元の寸法より
も膜厚が厚くなりかつ重量が増加するので、反射体1本
当たりの反射率が従来より大きくなる。 【効果】 少ない反射体本数で高い反射率が得られ、そ
れによりQ値の高い良好な共振特性が安定して得られる
ので、SAW共振片の高周波数化及び小型化を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体基板の表面
に形成された少なくとも1組の交差指電極からなるID
Tとその両側に配置された反射器とを備え、該IDTか
ら励振した弾性表面波(SAW:surface acoustic wav
e )を利用したSAW共振片及びその製造方法、並びに
かかるSAW共振片を実装したSAWデバイスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】SAWフィルタやSAW共振子等のSA
Wデバイスは、基本波発振が可能で小型化及び高いQ値
(共振尖鋭度)を実現できることから、情報通信機器や
OA機器、民生機器等に広く使用されており、特に最近
は、これら電子機器の小型化に伴い、より一層の小型化
が図られている。また、通信機器の分野では、ネットワ
ーク技術の急激な発達に伴う通信の高速化に対応して、
SAWデバイスの高周波化及び高安定性が要求されてい
る。
【0003】例えば、特開平8−130433号公報に
記載されるSAW装置は、高周波帯域で使用するために
電極交差指の間隔が狭くなっても、Q値を下げることな
く電極間のショートを防止して信頼性を向上させるため
に、IDTの一方の表面を陽極酸化処理して酸化膜(ア
ルミナ)からなる保護膜を形成している。また、特開平
8−46474号公報には、基板上のAl電極を陽極酸
化させてその表面をアルミナにし、その重量が重くなる
ことによって周波数を下げる方向にSAWデバイスの周
波数調整を行う方法が開示されている。
【0004】更に、本願出願人による特開平11−33
0882号公報には、圧電体表面の交差指電極に通電し
て陽極酸化を行う工程と、該交差指電極により励振され
るSAWの共振周波数を測定する工程とを交互に行って
周波数調整をするSAW共振片の製造方法が開示されて
いる。これにより、IDTを構成する電極を、その特性
を劣化させることなく保護できると共に、陽極酸化の印
加電圧を変化させて酸化膜の厚みを調整することによ
り、SAW共振片の共振周波数が調整され、Q値が高く
高安定なSAWデバイスが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般にSAW共振片
は、反射器の反射率が低いと、IDTからのSAWが反
射器で反射されずに漏洩してそのまま共振子の伝送損失
となり、Q値が低下するので良好な共振特性が得られな
い。反射率を大きくしてQ値を大きくするためには、反
射体の本数を多くすればよいが、圧電体基板の寸法が大
きくなって、SAWデバイスの小型化の要求に反する結
果となる。また、反射体により反射されずに外側に漏洩
したSAWは、圧電体基板の終端面等で乱反射してバル
ク波にモード変換され、不要なスプリアスとなったり、
共振特性に影響を及ぼす虞がある。
【0006】これに対し、従来より、圧電媒体に溝を凹
設して反射率を向上させ、反射体本数を減らす方法が提
案されている。また、特公平2−7207号公報には、
反射器の反射係数が最大となる周波数とIDTの放射コ
ンダクタンスが最大となる周波数とを一致させ、かつ該
周波数において共振条件を満足するようにIDTと反射
器との間隔を設定し、小型でQ値が高く、共振抵抗及び
容量比が小さいSAW共振子が開示されている。しかし
ながら、このSAW共振子では、一般に圧電体基板が同
一サイズの場合に、特に共振周波数が低くなるとSAW
の波長λが大きくなるので、配置できる反射体の本数が
それだけ少なくなるから、それだけSAWの閉じ込めが
弱くなり、反射体から外側に漏洩したSAWのバルク波
へのモード変換が共振子の性能に悪影響を及ぼす虞があ
る。
【0007】また、IDT及び反射器を構成する電極の
膜厚を厚くすることにより反射率を高める方法もある。
しかし、製造工程において電極の線幅が変動したとき、
それに対する周波数の変化が大きくなり、SAW共振片
の周期数のばらつきが大きくなって信頼性及び歩留まり
を低下させる虞がある。逆に、電極の膜厚を薄くする
と、SAW共振片の周期数精度が向上して、高い信頼性
及び歩留まりを得られるが、反射器は、反射体1本当た
りの反射率が低下するので、十分な反射率が得られず、
却って共振特性を劣化させる結果となる。
【0008】そこで本発明は、上述した従来の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、反射体が、反
射体1本当たりの反射率を大きくすることにより、反射
体の本数を少なくしても十分な反射率を得ることがで
き、それによりQ値が向上し、損失の少ない優れた共振
特性が安定して得られ、高周波数化及び小型化を実現で
きるSAW共振片及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0009】また、本発明は、周波数精度の向上及び製
造工程における周波数のばらつきを低減させ、信頼性及
び歩留まりの向上を図り、製造コストの低減を達成し得
るSAW共振片及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するために、圧電体基板と、圧電体基板の表面
に形成された交差指電極からなる少なくとも1組のID
Tと、圧電体基板の表面にIDTを挟んでその両側に各
1個配置された反射器とを備え、各反射器が、その表面
に酸化処理による酸化膜を有する電極からなることを特
徴とするSAW共振片が提供される。
【0011】反射器を形成する電極は、酸化処理により
金属に酸素が付着して、その膜厚が酸化処理前よりも厚
くなると共に重量が増加しているので、各反射体の反射
率が大きくなっている。そのため、反射体の本数を少な
くしても、反射器は十分な反射率を発揮するので、Q値
が高く、損失の少ない良好な共振特性が得られると同時
に、圧電体基板の寸法を小さくして、SAW共振片の小
型化を図ることができる。また、このとき、IDTを構
成する電極の膜厚はそのまま維持されているから、元よ
り電極の膜厚を薄く形成すれば、製造工程における電極
の線幅変動に対して周波数の変化が少なくなる。
【0012】或る実施例では、IDTが1対又は複数対
の交差指電極からなり、かつこれら各対の少なくとも一
方の交差指電極が、その表面に酸化処理による酸化膜を
有することにより、IDTの電極間に存在することがあ
る異物などによるショートを有効に防止でき、SAW共
振片の安定した励振動作を確保することができる。ま
た、IDTの各対の一方の交差指電極のみが酸化膜を有
する場合には、その製造工程において他方の交差指電極
を用いて共振周波数を測定し、所望の周波数に調整する
ことができるので、周波数精度がより一層向上する。
【0013】更に、反射器の酸化膜の膜厚が交差指電極
の酸化膜の膜厚より厚くすると、IDTの膜厚を薄くし
て周波数精度を向上させ、電極間のショートを防止して
励振動作の安定を図ることができると同時に、他方、反
射器の反射率を大きくして、共振片の小型化と共振特性
の向上を図ることができる。
【0014】反射器は、加工性及びコストの観点から、
アルミニウム電極からなると好ましいが、アルミニウム
銅合金のような他の材料を用いることができる。
【0015】本発明の別の側面によれば、圧電体基板の
表面に、交差指電極からなる少なくとも1組のIDTと
該IDTを挟んでその両側に各1個の反射器とを形成す
る過程と、反射器を通電して陽極酸化処理し、その表面
に酸化膜を形成する過程とを含むことを特徴とするSA
W共振片の製造方法が提供される。これにより、反射器
を構成する電極の表面に酸化膜を、反射器への印加電圧
を調整して所望の膜厚に調整しながら形成でき、反射体
1本の反射率を大きくしたSAW共振片を容易に製造す
ることができる。
【0016】或る実施例では、交差指電極が1対又は複
数対の交差指電極からなり、かつこれら各対の少なくと
も一方の交差指電極を通電して陽極酸化処理し、その表
面に酸化膜を形成する過程を更に含むことにより、反射
体1本の反射率を大きくしつつ、IDTの電極間のショ
ートを防止して安定した励振動作を確保したSAW共振
片を容易に製造することができる。
【0017】別の実施例では、反射器を陽極酸化処理す
る際の印加電圧を交差指電極を陽極酸化処理する際の印
加電圧より大きくすることにより、又は、反射器及び交
差指電極を同時に陽極酸化処理した後、反射器のみを更
に陽極酸化処理することにより、反射器の酸化膜の膜厚
を交差指電極の酸化膜の膜厚より厚くすることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1Aは、本発明を適用したSA
W共振片の実施例を示している。このSAW共振片1
は、水晶、リチウムタンタレート、リチウムニオベート
などの圧電体からなる矩形基板2を有し、その表面の略
中央に1対の交差指電極3a、3bからなるIDT4が
形成され、その長手方向の両側に格子状の反射器5a、
5bが形成されている。各交差指電極3a、3bには、
そのバスバーに接続して基板2の長手方向の辺縁近傍に
接続ランド6a、6bが形成されている。本実施例の交
差指電極、反射器及び接続ランドは、加工性及びコスト
の観点からアルミニウムの電極で形成されているが、そ
れ以外に、一般に使用されているアルミニウム合金など
の導電性金属材料を使用することができる。
【0019】反射器5a、5bは、それぞれ所定の複数
本の反射体7a、7bを有し、各反射体は、図1Bに示
すように、アルミニウム金属部分8aの表面に、後述す
る陽極酸化処理によって形成されたアルミナ(Al
23)からなる酸化膜8bを有する。このため、反射体
7aは、電極を形成するアルミニウムに酸素が付着する
ことによって、図中符号7a’で示す元の寸法よりも膜
厚が厚くなり、かつ重量が増加している。
【0020】従って、反射器5a、5bは、反射体1本
当たりの反射率が従来より大きく、反射体の本数を少な
くしても同程度の反射率が得られる。実際に、交差指電
極80対のIDT及び陽極酸化処理した反射体85本の
反射器を有するSAW共振片を作製したところ、酸化処
理していない反射体95本の反射器を有する従来のSA
W共振片よりも挿入損失が小さくなって高い歩留まりが
得られ、少ない反射体本数で十分な反射率を確保し、良
好な共振特性を安定して得られることが確認された。
【0021】本実施例のSAW共振片は、図2に示すよ
うな圧電体のウェハ9を用いて陽極酸化処理を行う。ウ
ェハ9の表面には、それぞれ1対の交差指電極3a、3
bからなる複数組のIDT4及びその両側に配置された
反射器5a、5bを構成するアルミニウムの電極パター
ンが形成されている。更にウェハ9には、その上下両辺
に陽極酸化用の直流電源と接続するためのターミナル1
0a、10bと、両ターミナルを各反射器のバスバーと
電気的に接続するための接続線11とが形成されてい
る。ウェハ9は、最終的に切断線12に沿ってダイシン
グされ、それにより所定数のSAW共振片が得られる。
【0022】図3は、陽極酸化処理を行うための装置の
構成を概略的に示している。陽極酸化液13を入れた電
解槽14の中には、ウェハ9が、そのターミナル10
a、10bをそれぞれクリップ15a、15bで保持し
て浸漬される。前記各クリップは直流電源16の陽極
(+)に接続され、かつその陰極(−)は、電解槽14
中に浸漬した陰極電極板17に接続されている。直流電
源16と陰極電極板17との間には電流計18が、直流
電源16の両側には電圧計19がそれぞれ接続されてい
る。本実施例では、陽極酸化液として燐酸二水素アンモ
ニウムなどの水溶液を使用するが、クエン酸塩やアジピ
ン酸塩などの中性近傍の塩の水溶液を用いることもでき
る。
【0023】この状態で、直流電源16から電流を流す
と、印加電圧に略比例した膜厚の酸化膜(アルミナ)を
反射体電極の表面に形成できる。酸化膜の膜厚制御は、
電流計18及び電圧計19を用いて電流をモニタしかつ
一定の電圧を印加するように行う。本実施例では、多孔
性ではなく無孔性の酸化膜が形成されるように、陽極酸
化液13の温度は室温程度、例えばほう酸塩の水溶液を
用いた場合には20〜30°C程度が望ましい。また、
前記電極パターンの内、酸化膜を形成したくない部分に
は、予めレジストなどを塗布しておくことが望ましい。
【0024】この陽極酸化処理によって、反射体の電極
表面には、印加電圧20Vで膜厚約28nmの酸化膜、
印加電圧50Vで膜厚約70nmの酸化膜を形成するこ
とができた。尚、アルミニウムからなる各電極の表面
は、空気中の酸素によって自然に酸化されるが、この酸
化膜の厚さは約10〜30オングストロームと薄く、本
発明の陽極酸化処理による酸化膜とは全く別異のもので
ある。
【0025】図4は、図2の変形例によるウエハ20を
示している。このウエハ20は、反射器5a、5bに加
えて各IDT4の交差指電極3a、3bが、それぞれ接
続線11に電気的に接続されている点で、図2のウエハ
9と異なる。これにより、反射器及びIDTの表面に同
時にアルミナからなる酸化膜を形成することができる。
従って、IDTの電極間におけるショートが有効に防止
され、SAW共振片及びこれを実装したSAWデバイス
の動作が安定し、信頼性が向上する。
【0026】図5は、図2の別の変形例によるウエハ2
1を示している。このウエハ21では、各反射器5a、
5bのバスバーが、それぞれ近接するIDTの一方の交
差指電極3a、3bのバスバーと電気的に接続され、か
つ接続線11が、各交差指電極3a、3bの接続ランド
7a、7bと電気的に接続されている。従って、図4の
実施例と同様に反射器及びIDT双方の表面にアルミナ
からなる酸化膜を形成でき、しかも図4の場合よりも接
続線11の配線が簡単になる。
【0027】図6は、図2の更に別の変形例によるウエ
ハ22を示している。このウエハ22では、IDTと反
射器とがそれぞれ別個の接続線及びターミナルに接続さ
れている。即ち、各IDTの交差指電極3a、3bが図
中上側のターミナル10aに接続された接続線11aに
接続されているのに対し、各反射器5a、5bは、下側
のターミナル10bに接続された接続線11bに接続さ
れている。本実施例によれば、各ターミナルには、異な
る直流電源を用いて又は共通の直流電源から、それぞれ
異なる酸化電圧が印加される。反射率を大きくしたい反
射器には、より大きな電圧を印加してより厚い酸化膜を
形成するのに対し、交差指電極には、電極間のショート
を防止するのに十分な膜厚の酸化膜があればよいので、
より低い電圧を印加する。
【0028】また、別の実施例では、各IDT4のいず
れか一方の交差指電極にのみ接続線11aを接続するこ
とができる。この場合、他方の交差指電極には酸化膜が
形成されないので、これを利用して、上記特開平11−
330882号公報に記載されるようにウエハの状態で
共振周波数を測定し、周波数調整を行うことができる。
これにより、予め共振周波数を整えた状態でSAW共振
片を得ることができるので、周波数精度が向上し、周波
数のばらつきが低減して歩留まりの向上及び製造コスト
の低減が図れる。
【0029】図7は、図6の変形例によるウエハ23を
示している。このウエハ23は、両ターミナル10a、
10b間を延長する3本の接続線の内、中央の接続線1
1aが各IDTの交差指電極3a、3bに接続され、か
つ左右2本の接続線11bがそれぞれ隣接する各反射器
5a、5bに接続されている。この実施例では、先ず各
ターミナルに酸化電圧を印加して、反射器及びIDT双
方の表面に或る厚さのの酸化膜を形成する。この後、ウ
エハ23を電解層14から一旦引き上げ、レーザ装置等
の適当な手段を用いて接続線11aを切断し、各交差指
電極とターミナルとの電気的接続を遮断する。図7に示
すように配線したことにより、接続線11aは、図中符
号24a、24bで示す各ターミナル付近の2個所のみ
を切断すればよい。次に、再度ウエハ23を電解層14
に浸漬して酸化電圧を印加し、反射器のみを陽極酸化処
理する。これにより、図6の実施例と同様に、反射器に
より厚い酸化膜を、交差指電極に電極間のショートを防
止する程度の薄い酸化膜を形成することができる。
【0030】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は、当業者に明らかなように、そ
の技術的範囲内で、上記実施例に様々な変更・変形を加
えて実施することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、上述したように構成すること
により、以下に記載するような格別の効果を奏する。本
発明のSAW共振片によれば、酸化処理による酸化膜を
有する電極は、酸素の付着で膜厚が厚くかつ重量が増加
することにより、反射体1本当たりの反射率が大きくな
るので、反射器が十分な反射率を発揮し、高いQ値及び
良好かつ安定な共振特性を確保しつつ、反射体の本数を
少なくして圧電体基板の寸法を小さくすることができ、
それによりSAW共振片の高周波数化及び小型化を達成
することができる。更に、個々の共振片の寸法が小さく
なれば、製造工程において1枚のウエハにより多数の共
振片を作ることができるので、生産性が向上しかつ製造
コストが低減される。
【0032】また、本発明のSAW共振片の製造方法に
よれば、陽極酸化処理によって、反射器を構成する電極
表面に酸化膜を所望の膜厚に調整しながら形成できるの
で、所望のQ値及び共振特性を安定して得ることがで
き、高い信頼性をもって上述した高周波数化及び小型化
を実現するSAW共振片を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A図は本発明を適用したSAW共振片を示す平
面図、B図はそのI−I線における拡大断面図。
【図2】図1のSAW共振片を製造するために、その表
面に多数のIDT及びその両側の反射器、酸化電圧印加
用のターミナル、それらを接続するバスバーを形成した
ウエハを示す平面図。
【図3】ウエハを陽極酸化処理するための装置の構成を
示す概略図。
【図4】図2の変形例のウエハを示す平面図。
【図5】図2の別の変形例のウエハを示す平面図。
【図6】図2の更に別の変形例のウエハを示す平面図。
【図7】図6の変形例のウエハを示す平面図。
【符号の説明】
1 SAW共振片 2 基板 3a、3b 交差指電極 4 IDT 5a、5b 反射器 6a、6b 接続ランド 7a、7a’、7b 反射体 8a アルミニウム金属部分 8b 酸化膜 9 ウェハ 10a、10b ターミナル 11、11a、11b 接続線 12 切断線 13 陽極酸化液 14 電解槽 15a、15b クリップ 16 直流電源 17 陰極電極板 18 電流計 19 電圧計 20〜23 ウエハ 24a、24b 符号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体基板と、前記圧電体基板の表面
    に形成された交差指電極からなる少なくとも1組のID
    Tと、前記圧電体基板の表面に前記IDTを挟んでその
    両側に各1個配置された反射器とを備え、 前記各反射器が、その表面に酸化処理による酸化膜を有
    する電極からなることを特徴とするSAW共振片。
  2. 【請求項2】 前記IDTが1対又は複数対の交差指
    電極からなり、かつ前記各対の少なくとも一方の交差指
    電極が、その表面に酸化処理による酸化膜を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のSAW共振片。
  3. 【請求項3】 前記反射器の酸化膜の膜厚が前記交差
    指電極の酸化膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求
    項2に記載のSAW共振片。
  4. 【請求項4】 前記反射器がアルミニウム電極からな
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    SAW共振片。
  5. 【請求項5】 圧電体基板の表面に、交差指電極から
    なる少なくとも1組のIDTと前記IDTを挟んでその
    両側に各1個の反射器とを形成する過程と、前記反射器
    を通電して陽極酸化処理し、その表面に酸化膜を形成す
    る過程とを含むことを特徴とするSAW共振片の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記IDTが1対又は複数対の交差指
    電極からなり、前記各対の少なくとも一方の交差指電極
    を通電して陽極酸化処理し、その表面に酸化膜を形成す
    る過程を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のS
    AW共振片の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記反射器を陽極酸化処理する際の印
    加電圧を前記交差指電極を陽極酸化処理する際の印加電
    圧より大きくすることを特徴とする請求項6に記載のS
    AW共振片の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記反射器及び前記交差指電極を同時
    に陽極酸化処理した後、前記反射器のみを更に陽極酸化
    処理することを特徴とする請求項6に記載のSAW共振
    片の製造方法。
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