JP2002075151A - 保護素子 - Google Patents

保護素子

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JP2002075151A
JP2002075151A JP2000261747A JP2000261747A JP2002075151A JP 2002075151 A JP2002075151 A JP 2002075151A JP 2000261747 A JP2000261747 A JP 2000261747A JP 2000261747 A JP2000261747 A JP 2000261747A JP 2002075151 A JP2002075151 A JP 2002075151A
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point metal
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Shinya Terao
慎也 寺尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保護回路動作時に発熱体に電圧が印加された際
に、発熱体の加熱によって低融点金属からなる配線層が
溶断するに必要な温度に達するまでの時間を短縮すると
ともに、他の回路に支障を来すことなく、且つ素子の再
生率の高い保護素子を提供する。 【解決手段】絶縁基板1の表面に形成された発熱体2の
表面に絶縁層5を被覆してなり、発熱体2から発生した
熱によって絶縁層5の表面に形成される低融点金属から
なる配線層6を溶断する保護素子Aにおいて、絶縁基板
1を熱伝導率が10W/m・K以下のムライト質焼結体
によって形成するとともに、発熱体2をタングステン
(W)、モリブデン(Mo)あるいはレニウム(Re)
の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする導体に
よって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム電池等の
過充電を防止するために用いられる保護回路の形成に適
し、所定の回路基板の表面に実装して用いられる保護素
子に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、パーソナルコンピュータや携帯端末
などに欠かせない、高エネルギー密度の二次電池として
注目されているリチウムイオン電池では、過充電により
電極表面にデンドライトが生成し、電池性能が大きく損
なわれる傾向がある。
【0003】そこで、充電時に電池が所定電圧以上に充
電されることを防止する必要であり、従来の電流ヒュー
ズやPTC素子の他に、過電圧により動作する保護素子
が求められるようになっている。
【0004】そのような保護素子としては、所定の絶縁
基板上に、PTC素子と低融点金属体とを直列に配置
し、かつそのPTC素子または低融点金属体に近接して
発熱体を設けた保護素子が提案されている(特開平8−
236305号参照)。
【0005】前述の保護素子に設けられた低融点金属か
らなる配線層を溶断するための発熱体および絶縁基板と
しては、発熱時に発火の危険性がなく、使用上の安全性
が高いことより、絶縁基板としてセラミック絶縁基板
を、また発熱体として無機系抵抗ペーストを用いること
が推奨されている。
【0006】そこで、従来より、絶縁基板としてアルミ
ナセラミック基板を用い、これに酸化ルテニウム系抵抗
ペーストを用いて発熱体を形成したものが多用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナセラミック基板は、熱伝導率が約20W/m・kと高
く、保護回路動作時に低融点金属からなる配線層を溶断
するために発熱体に電圧が印加された際、発熱体から発
生した熱が絶縁基板に取られ、低融点金属体を溶断する
に必要な温度に達するのに時間がかかるという問題があ
った。また、発熱体形成部以外の部位までもが高温にな
ってしまうために、素子内に設けられた他の回路に支障
をきたし、保護素子の再生が出来なくなるという問題が
あった。
【0008】本発明は、前記課題に鑑み成されたもの
で、その目的は保護回路動作時に発熱体に電圧が印加さ
れた際に、発熱体の加熱によって低融点金属からなる配
線層が溶断するに必要な温度に達するまでの時間を短縮
するとともに、他の回路に支障を来すことなく、且つ素
子の再生率の高い保護素子を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対して種々検討を重ねた結果、絶縁基板と、該絶縁基
板の表面に形成された発熱体と、該発熱体の表面に形成
された絶縁層とを具備してなり、前記発熱体から発生し
た熱によって前記絶縁層の表面に形成される低融点金属
からなる配線層を溶断する保護素子において、前記絶縁
基板をムライト質焼結体によって形成するとともに、前
記発熱体をタングステン(W)、モリブデン(Mo)あ
るいはレニウム(Re)の群から選ばれる少なくとも1
種を主成分とする導体材料によって形成することによっ
て、発熱体から発生した熱が絶縁基板で拡散することを
抑え、低融点金属からなる配線層を溶断するに必要な温
度に達するまでの時間を短縮することができる。
【0010】また、発熱体として、ムライト質焼結体か
ら成る絶縁基板と同時焼結により取着一体化できるタン
グステン(W)、モリブデン(Mo)あるいはレニウム
(Re)を主成分とする高融点金属を用いることによ
り、保護素子の形成を容易に行なうことができる。
【0011】また、この発熱体の抵抗温度係数が240
0ppm/℃以下であることが昇温速度を高める上で望
ましい。
【0012】また、前記絶縁基板の裏面に、他の回路と
接続するための一対の接続端子を有することによって、
他のあらゆる回路に保護素子を取り付けることが可能と
なる。その場合、前記発熱体および前記低融点金属から
なる配線層が、前記一対の接続端子に対して並列に接続
されてなることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の保護素子の一例の(a)
概略平面図と(b)概略断面図とを図1に示した。図1
の保護素子Aにおいて、1は絶縁基板、2は発熱体、3
は発熱体用の電極、4は低融点金属用電極、5は発熱体
を覆う絶縁層、6は低融点金属からなる配線層である。
【0014】図1の保護素子Aによれば、絶縁基板1の
表面には、発熱体2および絶縁層5が順次形成されてお
り、さらには、その絶縁層5の表面には低融点金属から
なる配線層6が形成されている。
【0015】発熱体2の端部および配線層6の各端部に
は、それぞれ一対の発熱体用電極3と低融点金属用電極
4が形成されており、この電極を通じて発熱体2および
配線層6に電流が印加される。
【0016】かかる保護素子Aにおいては、電極3を通
じて過電圧が印加された場合、発熱体2が発熱し、その
発熱した熱によって絶縁層5の表面に形成された配線層
6が溶断して配線層6は電気的に切断され、過電圧から
回路を保護することができる。
【0017】また、この保護素子Aにおける絶縁基板1
の裏面には、この保護素子Aを回路基板などの他の回路
に実装するための一対の接続端子7が設けられており、
この接続端子7によって保護素子Aを回路基板表面に対
して半田などのロウ剤によって実装して用いることがで
きる。
【0018】この接続端子7は、絶縁基板1内に設けら
れた垂直導体8や、絶縁基板1の側面に形成された導体
帯(図示せず)等によって一対の発熱体用電極3および
低融点金属用電極4と並列に接続されている。
【0019】なお、この絶縁基板1の裏面における接続
端子7は、必ずしも一対のみならず、前記一対の発熱体
用電極3に接続される一対の接続端子と、低融点金属用
電極4に接続される他の一対の接続端子を設け、4つの
接続端子を設けることができる。
【0020】さらには、発熱体用電極3と、低融点金属
用電極4とは、その一方の電極を共有とし、また絶縁基
板1の裏面の接続端子7も一方の電極を共有化すること
も可能である。
【0021】本発明の保護素子Aによれば、絶縁基板1
がムライト質焼結体からなることが重要である。このム
ライト質焼結体は、熱伝導率が10W/m・K以下と従
来のアルミナ質焼結体(熱伝導率20W/m・K程度)
に比較して熱伝導率が非常に低いために、発熱体に過電
圧が印加された際、発熱体の熱の絶縁基板1内への拡散
を抑制し、熱を低融点金属からなる配線層6に集中的に
加熱できる結果、低融点金属からなる配線層6が溶断す
る温度に達するまでの時間を短縮し、保護素子Aの応答
性を高めることが出来る。
【0022】このムライト質焼結体は、例えばムライト
(3Al23・2SiO2)粉末に、アルミナ粉末、酸
化珪素粉末、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の助
剤成分を加え、さらに適当な有機バインダー、有機溶
剤、可塑剤、分散剤等を添加混合して泥漿状となすとと
もに該泥漿物を従来周知のドクターブレード法やカレン
ダーロール法等のシート成形法を採用してシート状とな
すことによりセラミックグリーンシートを得、1500
〜1600℃の温度で焼成することによって、熱伝導率
が約10W/m・K以下のムライト質焼結体を得ること
ができる。
【0023】なお、熱伝導率が10W/m・K以下のセ
ラミック焼結体としては、ムライト質焼結体以外に、ホ
ウ珪酸系ガラス、アルカリ珪酸系ガラス、バリウム珪酸
系ガラスなどのガラス粉末、または前記ガラス粉末にア
ルミナ、シリカ(石英、石英ガラス、クリストバライ
ト)、ムライト、AlNなどのセラミックフィラー粉末
を5〜90重量%の割合で添加した組成物を成形後、1
000℃以下にて焼成してなる、いわゆるガラスセラミ
ック焼結体も挙げられる。
【0024】しかしながら、ガラスセラミック焼結体の
熱伝導率は約2W/m・kと小さいが、曲げ強度が低
く、急速昇温した際に熱衝撃に耐えらないおそれがあ
る。そのために、絶縁基板の抗折強度は250MPa以
上であることが望ましい。かかる強度の観点からはムラ
イト質焼結体は300MPa以上の強度を有することか
ら特に好適に用いられる。
【0025】一方、絶縁基板1の表面に形成される発熱
体2は、高融点金属であるW、MoおよびReの群から
選ばれる少なくとも1種を主成分とする導体材料に有機
バインダー、有機溶媒、可塑剤等を添加混合して得た導
体ペーストを絶縁基板1となるセラミックグリーンシー
トに予め所定パターンに印刷塗布しておくことによって
絶縁基板1に形成することが望ましい。
【0026】また、この発熱体2は、電圧が印加された
際の初期電力を低減させないために、発熱体の抵抗温度
係数が小さいことが望ましく、W、MoおよびReの群
から選ばれる少なくとも2種を混合し、抵抗温度係数を
小さくするのが良い。特に抵抗温度係数を2400pp
m/℃以下とすることが、保護素子の昇温時間を短縮さ
せるのに好適である。
【0027】さらに、発熱体2の抵抗の調整には、ムラ
イトやアルミナ等のセラミック粉末を添加することによ
り任意の抵抗値に調整することができるが、特に抵抗値
は0.1×10-3〜3×10-3Ω・cmが望ましい。
【0028】また、発熱体用電極3および低融点金属用
電極4は、前述の発熱体2と同様の方法で絶縁基板1表
面に形成することができる。発熱体用電極3の組成は発
熱体2の組成と同様であっても発熱体の組成と異なって
いても構わない。発熱体用電極3および低融点金属用電
極4には、部品の実装方法に応じて、表面にCu、N
i、Au等のめっきが施される。
【0029】また、発熱体2を覆う絶縁層5は、絶縁体
であって発熱体2や絶縁基板1に悪影響を及ぼさなけれ
ば、あらゆるものでも使用できるが、特に、絶縁基板1
と同一の材質のセラミック材料を用いれば、前記発熱体
2を絶縁基板1の内部に埋設した形態の保護素子を形成
することもできる。つまり、絶縁基板1を形成するため
のグリーンシートの表面に発熱体を形成する導体ペース
トを印刷した後、グリーンシートと同一組成のグリーン
シートまたは泥漿を塗布した後、焼成することによって
絶縁基板1、発熱体2および絶縁層5を同時焼成によっ
て形成することができる。
【0030】さらに、本発明の保護素子Aによれば、絶
縁層5の表面に低融点金属、特に融点が300℃以下の
金属からなる配線層6が形成される。このような低融点
金属としては、Sn−Pb、Sn−Ag、Sn−Pb−
Agの群から選ばれる少なくとも1種の半田が好適に用
いられる。この配線層6は、例えば、上記のようにして
焼成によって作製された絶縁層5の表面に、上記低融点
金属を印刷塗布後、150〜300℃で熱処理して形成
することができる。この低融点金属としては、特に融点
が250℃以下のSn−Pbからなることが望ましい。
【0031】本発明は上述の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更
は可能である。例えば、この保護素子中には、発熱体以
外に、ICやFETなどの他の回路素子を実装すること
もできるが、本発明の保護素子によれば、絶縁基板とし
て低熱伝導性のセラミック焼結体によって形成している
ために、それらの他の回路素子に損傷を与えることが低
減される結果、低融点金属からなる配線層を溶断した使
用済の保護素子に対して、再度、絶縁層の表面に低融点
金属からなる配線層を形成することによって再度、保護
素子として再生して利用することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明の保護素子を以下に詳述するよ
うにして評価した。 (評価用保護素子Aの作製)先ず、ムライト粉末に、S
iO27重量%、MgO1重量%、CaO1重量%の割
合でそれぞれ添加混合した原料粉末に、アクリル系の有
機性バインダーと可塑剤、溶剤を添加混合して泥漿を調
製し、該泥漿をドクターブレード法により厚さ約600
μmのムライトグリーンシートを作製した。
【0033】また、アルミナ粉末に、SiO27重量
%、MgO1.5重量%、CaOを1.5重量%の割合
でそれぞれ添加混合した原料粉末に、アクリル系の有機
性バインダーと可塑剤、有機溶剤を添加混合して泥漿を
調製し、該泥しょうをドクターブレード法により厚さ約
600μmのアルミナグリーンシートを作製した。
【0034】次に、発熱体用の導体ペーストとして、平
均粒径が1〜3μmの範囲内で純度が99.9%以上の
タングステン粉末、平均粒径が0.5〜5μmの範囲内
で純度が99.9%以上のモリブデン粉末あるいは0.
5〜3μmの範囲内で純度が99.9%以上のレニウム
粉末にセルロース系あるいはアクリル系の有機樹脂成分
と可塑剤や有機溶媒から成るバインダーを添加し、ポッ
トミルにて粉砕混合した後、3本ローラーミル等で混練
し、更に所定の粘度に有機溶媒で調製して導体ペースト
を作製した。また、前記発熱体用の導体ペーストは所定
の比率にてタングステン粉末、モリブデン粉末、レニウ
ム粉末を混合することにより、抵抗体の抵抗温度係数を
種々変化させた。
【0035】かくして得られた各発熱体用の導体ペース
トを前記のムライトグリーンシートおよびアルミナグリ
ーンシート上にスクリーン印刷等にて印刷塗布し、厚み
が10μm〜25μmの所定の発熱体パターンを印刷塗
布した。また、発熱体用電極はタングステンを主体とし
た導体ペーストにより、発熱体パターン形成と同様の方
法にて、印刷塗布した。
【0036】その後、抵抗体パターン上に、ムライトグ
リーンシートあるいはアルミナグリーンシートと同じ組
成のコーティングペーストを作製し、スクリーン印刷等
にて15μm〜40μmの絶縁層を印刷塗布した。
【0037】そして、このセラミックグリーンシートを
所定の大きさに切断し、約1600℃の還元(水素+窒
素)雰囲気中にて焼成することによって、発熱体の抵抗
値が4Ωの5mm×3mm×0.5mmの評価用保護素
子Aを得た。
【0038】また、外部リードとの半田付けが容易に出
来るよう前記評価用保護素子Aの接続端子にNiめっき
を施した。 (評価用保護素子Aの作製)次に、既にアルミナグリー
ンシート、ムライトグリーンシートおよびガラスセラミ
ックグリーンシートを焼成して得たアルミナ基板、ムラ
イト基板およびガラスセラミック基板上に、Agペース
トを用いて発熱体用電極パターンを印刷塗布した後、酸
化ルテニウム系抵抗ペーストにて所定の発熱体パターン
を印刷塗布し、900℃の酸化雰囲気中で10分間焼成
して抵抗値4Ω・cmの発熱体を形成した。
【0039】その後、発熱体パターン上にホウ珪酸亜鉛
ガラスのペーストを印刷塗布し、600℃の酸化雰囲気
中にて10分間焼成することにより、絶縁層を形成する
ことにより、評価用保護素子Bを得た。 (評価方法)かくして得られた評価用保護素子A,Bの
発熱体用電極に外部リード線を半田にて接合し、外部リ
ード線を直流電源に接続して、4Vの電圧を印加した際
の発熱体形成部の温度をサーモグラフィーにて測定し、
250℃に達するまでの時間を確認した。また、昇温時
試験後の保護素子の外観を倍率40倍の双眼にて観察
し、クラックの有無を確認した。
【0040】さらに長期信頼性評価として、この評価用
保護素子を用いて液相冷熱サイクル(−65℃、150
℃、各温度にて5分保持を1サイクルとする)試験を行
い、1000サイクル後の各種発熱体の抵抗変化率
((R2−R1)/R1×100:単位(%)、R1:初期
抵抗値、R2:試験後の抵抗値)を測定し、抵抗変化率
が5%以下のものを合格、5%より大きいものを不可と
した。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示すように、本発明の範囲内におい
ては、発熱部の昇温時間が短く、昇温時に保護素子にク
ラック等の不具合も認められない。さらに、液槽冷熱サ
イクル試験においても発熱体の抵抗値変化も認められ
ず、信頼性の高い保護素子となっている事がわかる。
【0043】また、発熱体にタングステン、モリブデン
およびレニウムを2種以上混合し、抵抗温度係数を小さ
くした導電性ペーストを用いたものは昇温時間が短く、
特に抵抗温度係数を2400ppm/℃以下とする良い
ことがわかる。
【0044】試料番号13、14、15、17のように
絶縁基板をアルミナ質焼結体によって作製したものは、
クラック等の不具合はないものの昇温時間が長いことが
わかる。また、ガラスセラミックスを用いた試料No.
18では、昇温中にクラックが発生しており、使用上の
安全性に問題がある。また、試料No.16のムライト
基板および試料No.18のガラスセラミック基板を用
いて酸化ルテニウム系抵抗ペーストにて発熱体を形成し
たものは、液槽冷熱サイクル試験において、発熱体の抵
抗値が大きく変化しているため、長期信頼性に劣ること
がわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明の保護素子によれば、基板に熱伝
導率が10W/m・K以下であるムライト質焼結体から
成る絶縁基板を用いることにより、発熱体に電圧が印加
された際、発熱体の熱が基板に拡散することを抑え、低
融点金属からなる配線層を溶断するに必要な温度に達す
るまでの時間を短縮できるとともに、発熱体にムライト
質セラミック焼結体から成る絶縁基板と同時焼結により
取着一体化出来るタングステン(W)、モリブデン(M
o)あるいはレニウム(Re)を主成分とする高融点金
属を用いることにより保護素子をさらに小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護素子の一実施例を示す(a)平面
図および(b)X−X’断面図である
【符号の説明】
A 保護素子 1 絶縁基板 2 発熱体 3 発熱体用電極 4 低融点金属用電極 5 絶縁層 6 低融点金属からなる配線層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板と、該絶縁基板の表面に形成され
    た発熱体と、該発熱体の表面に形成された絶縁層とを具
    備してなり、前記発熱体から発生した熱によって前記絶
    縁層の表面に形成される低融点金属からなる配線層を溶
    断する保護素子において、前記絶縁基板がムライト質焼
    結体からなるとともに、前記発熱体がタングステン
    (W)、モリブデン(Mo)あるいはレニウム(Re)
    の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを
    特徴とする保護素子。
  2. 【請求項2】発熱体の抵抗温度係数が2400ppm/
    ℃以下であることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の保護素子。
  3. 【請求項3】前記絶縁基板の裏面に、他の回路と接続す
    るための一対の接続端子を有することを特徴とする請求
    項1記載の保護素子。
  4. 【請求項4】前記発熱体および前記低融点金属からなる
    配線層が、前記一対の接続端子に対して並列に接続され
    てなることを特徴とする請求項3記載の保護素子。
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