JP2002071689A5 - - Google Patents

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Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 生体関連物質固定化ゲルの製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】 官能基を有する高分子担体、生体関連物質、単官能性重合性単量体及び多官能性単量体を含む溶液を、重合反応に供することを含む、生体関連物質固定化高分子ゲルの製造方法。
【請求項2】 以下の工程を含む、生体関連物質固定化高分子ゲルの製造方法。
(1) 官能基を有する高分子担体に生体関連物質を固定する工程。
(2) 前記生体関連物質が固定された高分子担体、単官能性重合性単量体及び多官能性単量体を含む溶液を重合反応に供する工程。
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】
生体関連物質が固定化されたゲルの製造方法に関する。
【従来の技術】
【0001】
近年、世界各国でゲノムプロジェクトが進められており、ヒトを中心とした各種生物の全塩基配列及び全遺伝子が急速に明らかにされつつある。これに伴い、多数遺伝子の一括発現解析を可能とする有力な方法としてDNAマイクロアレイ(DNAチップ)が用いられ始めている。このDNAマイクロアレイ(DNAチップ)の作製にはDNAプローブを基盤等へ固定化する技術が必要とされる。
【0002】
核酸を基盤上に固定化するための技術としては、ナイロンシート等の上に高密度に固定化する方法の他、更に密度を高めるため、ガラス等の基盤の上にポリリジン等をコーティングして固定化する方法、あるいはシリコン等の基盤の上に短鎖の核酸を直接固相合成していく方法などが開発されている。
【0003】
また、チップに固定するプローブ量を多くするために、チップ上にアクリルアミドゲルの膜を形成し、このゲルにプローブを固定する方法も考案されている( Proc. Natl. Acad. Sci. USA Vol.93 p4913-4918 ( 1996 ))。この方法は、アクリルアミドゲルのアミド基とアルデヒド基を付けたプローブDNAとを反応させ固定化するものである。この他に、核酸の末端基にビニル基を導入し(WO98/39351)、アクリルアミド等のゲルの構成成分と共重合させるという方法、ポリ−L−リジンが混合されたポリアクリルアミドゲルを作製した後、酸化リボヌクレオシドが結合された核酸を電気泳動により作用させ、ポリ−L−リジンの1級アミンと核酸との結合(シッフ塩基の形成)によりゲルの表面部分に核酸を固定化する方法も提案されている(BioTechniques vol. 27 p592-606( 1999 ), Nucleic Acids Res. Vol. 27 p649-655( 1999 )、特表平10−505497号公報 )。
このようにDNAマイクロアレイ(DNAチップ)の性能を上げるためにゲルへのDNAプローブの固定化という手法が最近開発されつつある。
【0004】
しかし、これまでの方法では、核酸にビニル基等の化学修飾を行う際、修飾基の化学的な不安定性のため、その反応収率は十分とはいえず、更に修飾された核酸のゲルへの固定化収率も低めであるという問題点があった。
【0005】
例えば、アクリダイト(ビニル化合物)を用いた共重合ゲルにおけるプローブDNAの固定化率は 82-84%である(Nucleic Acids Research Vol. 27 p649-655( 1999 ))。また、プローブDNAの修飾基による化学的安定性についても、アクリダイトは化学的に不安定であるため、プローブDNAに修飾する際、その化学的合成はうまくいかないことが多い(BioTechniqus vol.27 p592-606( 1999 ))。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、生体関連物質を官能基を有する高分子担体に結合させることによりその化学的安定性を高め、生体関連物質のゲルへの固定化収率を改善する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ゲルへの生体関連物質の固定化において、官能基を有する高分子担体に該生体関連物質を結合させることにより、化学的安定性が高く、生体関連物質のゲルへの固定化収率も改善された生体関連物質固定化ゲルを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、官能基を有する高分子担体、生体関連物質、単官能性重合性単量体及び多官能性単量体を含む溶液を、重合反応に供することを含む、生体関連物質固定化高分子ゲルの製造方法、である。また、本発明は、以下の工程を含む、生体関連物質固定化高分子ゲルの製造方法、である。
(1) 官能基を有する高分子担体に生体関連物質を固定する工程。
(2) 前記生体関連物質が固定された高分子担体、単官能性重合性単量体及び多官能性単量体を含む溶液を重合反応に供する工程。
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
本発明は、官能基を有する高分子担体、生体関連物質、単官能性重合性単量体及び多官能性単量体を含む溶液を、重合反応に供することを含む、生体関連物質固定化高分子ゲルの製造方法である。以下、用語の説明を順次行う。
1. 生体関連物質
【0010】
本発明において、高分子担体に固定化する対象となる生体関連物質としては、デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)、ペプチド核酸(PNA))などの核酸、あるいは、アミノ酸、蛋白質、糖質(多糖類等)、脂質などが挙げられる。
(1)核酸
【0011】
生体関連物質として核酸を用いる場合には、鎖長はいずれでもよい。また、当該核酸は、市販のものでもよく、また、生細胞などから得られたものでもよい。生細胞からのDNA又はRNAの調製は、公知の方法、例えばDNAの抽出については、Blinらの方法(Blin et al., Nucleic Acids Res. 3: 2303 (1976))等により、また、RNAの抽出については、Favaloroらの方法(Favaloro et al., Methods Enzymol.65: 718 (1980))等により行うことができる。
【0012】
固定化する核酸としては、更に、鎖状若しくは環状のプラスミドDNAや染色体DNA、これらを制限酵素により若しくは化学的に切断したDNA断片、試験管内で酵素等により合成されたDNA、あるいは、化学合成したオリゴヌクレオチド等を用いることもできる。
【0013】
また核酸の化学的修飾には、アミノ化、ビオチン化、ディゴキシゲニン化等が知られており[Current Protocols In Molecular Biology, Ed.; Frederick M. Ausubel et al.(1990)、脱アイソトープ実験プロトコール(1)DIGハイブリダイゼーション(秀潤社)] 、本発明ではこれらの修飾法を採用することができる。一例として、核酸へのアミノ基導入に関して説明する。
【0014】
アミノ基を有する脂肪族炭化水素鎖と一本鎖核酸との結合位置は特に限定されるものではなく、核酸の5’末端または3’末端のみならず核酸の鎖中(例えば、リン酸ジエステル結合部位または塩基部位)であってもよい。この一本鎖核酸誘導体は、特公平3-74239号公報、米国特許4,667,025号、米国特許4,789,737号等に記載の方法にしたがって調製することができる。この方法以外にも、例えば、市販のアミノ基導入用試薬[例えば、アミノリンクII(商標名); PEバイオシステムズジャパン社、Amino Modifiers(商標名);クロンテック社]などを用いて、又はDNAの5’末端のリン酸にアミノ基を有する脂肪族炭化水素鎖を導入する周知の方法(Nucleic Acids Res.,11(18),6513-(1983) )にしたがって調製することができる。
(2) アミノ酸
【0015】
本発明において対象となるアミノ酸とは、タンパク質、ポリペプチド又はペプチドを構成するアミノ酸のいずれをも意味する。アミノ酸の長さは特に限定されるものではなく、任意のものを選択することができる。例えば、アミノ酸数2〜10個のペプチド、11個以上のポリペプチド又はタンパク質などが挙げられる。
【0016】
これらの物質は、通常のペプチド合成等により得ることができる。例えば、アジド法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、DCC 法、活性エステル法、カルボイミダゾール法、酸化還元法、酵素合成法等が挙げられる。また、その合成は、固相合成法及び液相合成法のいずれをも適用することができる。
【0017】
縮合方法や保護基の脱離としては、公知のいずれの手法を用いてもよい(例えばBodanszky, M and M.A. Ondetti, Peptide Synthesis, Interscience Publishers, New York (1966)、Schroeder and Luebke, The Peptide, Academic Press, New York (1965)、泉屋信夫他, ペプチド合成の基礎と実験, 丸善(1975)等)。
【0018】
反応後は、通常の精製法、例えば溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶などを組み合わせて目的のペプチドを精製することができる。また、生体内から抽出・精製することにより得ることもできる。
(3) 脂質
【0019】
本発明において、脂質とは、分子中に長鎖脂肪酸又は類似の炭化水素鎖をもち、生物体内に存在するか生物に由来する物質を意味し、中性脂質、リポタンパク質、リン脂質、糖脂質等をいう。中性脂質としては、脂肪酸、ワックス、アシルグリセロール、ステロール、ドリコール、胆汁酸等が挙げられる。リポタンパク質としては、キロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDL等が挙げられる。リン脂質としては、ジアシル型グリセロリン脂質(ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン等)、エーテル型グリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、ホスホノリピド等が挙げられる。糖脂質としては、中性糖脂質(セラミドモノヘキソシド、セラミドジヘキソシド等)、酸性糖脂質(ガングリオシド、スルファチド等)が挙げられる。
【0020】
これらの脂質は、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等を単独で又は適宜組み合わせることにより組織又は細胞から抽出することができる。また、市販品を使用することもでき、酵素反応による合成をすることもできる。
(4) 糖
糖としては、単体である単糖類、単糖が数個(2〜10個)縮合したオリゴ糖、さらに多数の単糖からなる多糖類が挙げられ、糖タンパク質も含まれる。
【0021】
上記糖としては、例えばプロテオグリカン、グリコサミノグリカン等、あるいは、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ、ムチン、グリコホリン等の糖タンパク質が挙げられる。
【0022】
糖の調製は、レクチンカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィー、CsCl沈降平衡遠心法、ゾーン速度沈降遠心法、液体クロマトグラフィー、疎水性カラムクロマトグラフィー、免疫沈降法等を単独で又は適宜組み合わせることにより行うことができる。また、市販品を使用することもできる。
(5) 重合体
【0023】
本発明において使用できる生体関連物質は、上記(1)〜(4)の物質を、1種類又は2種類以上を組み合わせて重合したものも含まれる。例えば、1種類のアミノ酸からなるホモポリペプチド、一定配列の繰り返し構造をもつコポリマー(アミノ酸コポリマー)などが挙げられる。これらの重合体を得るには、同じ種類の核酸又はペプチド同士を重合する方法、種類の異なる核酸又はペプチドを重合する方法などが採用される。
(6) 相互作用する物質
【0024】
本発明においては、上記(1)〜(5)の物質と相互作用する物質も使用することが可能である。相互作用とは、ある物質が、特定の他の物質と結合又は会合することにより複合体を形成する作用を意味する。例えば、抗原と抗体との反応、核酸とアンチセンス核酸との反応、ビオチンとストレプトアビジンとの反応などが挙げられる。そして、上記相互作用する物質のいずれか一方をゲルに固定化する。
2.官能基を有する高分子担体
【0025】
本発明でいう官能基を有する高分子担体としては、特に限定されるものではないが、例えば、官能基を有するアガロース、ポリエチレングリコール、ポリ-L-リジン、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアミン、ポリ−p−アミノスチレン、ポリスルホン、ポリアクロレインなどが挙げられる。これらの高分子担体は、下記に例示した方法で生体関連物質を固定化することができる。
(1)官能基を有するアガロース
【0026】
アガロースに生体関連物質を固定化する場合としては、例えばアガロースを臭化シアン法でイミドカルボネート化したアガロースが用いられる。これとアミノ化した生体関連物質とを反応させて、アガロースに生体関連物質を固定化することができる。
【0027】
また、ビオチン化した核酸とアビジン化したアガロースビーズ(シグマ社製 アビジン化アガロース等)とビオチン化した核酸とを反応させ、固定化することができる。
【0028】
その他の例としては、カルボキシル基を導入したアガロースを用いることもできる。これにグルタルアルデヒドや1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)等の架橋剤を加え、さらに生体関連物質を加えることにより生体関連物質固定化ゲルを得ることができる。
(2)官能基を有するポリエチレングリコール
【0029】
ポリエチレングリコールに生体関連物質を固定化する場合、例えばポリエチレングリコールの水酸基にカルボキシル基を導入したものが挙げられる。これにグルタルアルデヒドや1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)等の架橋剤を加え、さらに生体関連物質を加えることにより生体関連物質固定化ゲルを得ることができる。
【0030】
このような方法で生体関連物質を固定化できる高分子担体の例としては、他にポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ポリ−p−ヒドロキシスチレンなどがある。
【0031】
ポリ-L-リジンに生体関連物質を固定化する方法としては、ポリ-L-リジンの第一級アミンと核酸との結合によるシッフ塩基を形成させる。このような方法を用いることのできる他の高分子担体としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアミン、ポリ−p−アミノスチレン、ポリスルホンなどがある。
【0032】
ポリアクロレインに生体関連物質を固定化する方法としては、ポリアクロレインの側鎖であるアルデヒドと、アミンを結合させた核酸との結合によるシッフ塩基を形成させる。
3.水溶性高分子
【0033】
本発明に用いる水溶性高分子ゲルの種類としては、特に制限されないが、例えばアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルアミノエトキシエタノール、N−アクリロイルアミノプロパノール、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルデキストリン等の単官能性単量体の一種類または二種類以上と、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等との多官能性単量体を共重合することにより得られる高分子ゲルである。アクリルアミド及びその誘導体については、生体関連物質を用いた電気泳動での利用に関する知見が最も多く得られており(Molecular Cloning A Laboratory Manual(第一版))、アクリルアミド及びその誘導体を用いることが好ましい。
【0034】
上記2.の方法で作成された生体関連物質が固定化した高分子担体は、3.で例示した高分子ゲルを調製する際の重合反応時に共存させておくことにより、ゲルに包含される。また、生体関連物質、官能基の導入された高分子担体及び水溶性高分子を形成する単官能性単量体、多官能性単量体の存在下、重合反応を行い、生体関連物質固定化水溶性高分子ゲルを作成することも可能である。
【0035】
重合反応としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合などが例示される。また、重合させる水溶性高分子は一種でゲル化、あるいは二種以上で共重合によるゲル化のいずれでもよい。
【実施例】
本発明を以下の実施例によって更に詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例によりその技術的範囲が限定されるものではない。
〔参考例1〕 5'末端にビオチンを有するオリゴヌクレオチドの調製;
以下に示したオリゴヌクレオチド(プローブA、プローブB)を合成した。
プローブA: GCGATCGAAACCTTGCTGTACGAGCGAGGGCTC(配列番号1)
プローブB: GATGAGGTGGAGGTCAGGGTTTGGGACAGCAG(配列番号2)
【0036】
オリゴヌクレオチドの合成はPEバイオシステムズ社の自動合成機DNA/RNA synthesizer (model394)を用いて行い、DNA合成の最終ステップで、ビオチンアミダイトを用いて5'末端をビオチン化したプローブを調製した。これらは、一般的手法により脱保護及び精製して使用した。
〔実施例1〕 核酸固定化ゲルの作製:
5'末端にビオチン基を有するオリゴヌクレオチドを含む、以下の組成からなる水溶液を作製した。
アクリルアミド 3.7質量部
メチレンビスアクリルアミド 0.3質量部
2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩 0.1質量部
ビオチン化オリゴヌクレオチド
(プローブA又はプローブB) 0.005質量部
アビジン化アガロース(6%)懸濁液 1.0質量部
本溶液を、内部が水蒸気で飽和された密閉ガラス容器に移し、80℃にて4時間放置することにより重合反応を行った。
【0037】
その結果、オリゴヌクレオチド(プローブAまたはプローブB)がビオチン−アビジン結合を介して固定化された生体関連物質包括固定化ゲルが得られた。この場合のプローブDNA固定化率は、90%であった。
〔実施例2〕 DNAハイブリダイゼーション反応;
この生体関連物質包括固定化ゲルを用いてDNAハイブリダイゼーション反応を行った。なお、反応に用いるDNAは以下のものを用いた。
プローブA'(プローブA相補的配列): GAGCCCTCGCTCGTACAGCAAGGTTTCGATCGC(配列番号3)
プローブB'(プローブB相補的配列):
CTGCTGTCCCAAACCCTGACCTCCACCTCATC (配列番号4)
【0038】
オリゴヌクレオチドの合成はPEバイオシステムズ社の自動合成機DNA/RNA synthesizer (model394)を用いて行い、5'末端にはCy5という蛍光物質(アマシャムファルマシア製)を結合させた。
【0039】
また、DNAハイブリダイゼーションバッファー溶液は20 X SSC (塩化ナトリウム:175.3g、クエン酸ナトリウム:88.2g/l, pH7.0)にホルムアミドを加えたものを用意し、上記のプローブA'またはプローブB'にこの溶液を加え、最終濃度が50pmol/mlの5 X SSC, 50%ホルムアミドになるよう調整した。この溶液1ccを先程作製したプローブAまたはプローブB固定化ゲルに加え、37℃で一晩DNAハイブリダイゼーション反応を行わせた。
【0040】
その後、プローブAまたはプローブB固定化ゲルを洗浄した。洗浄方法はここでは一般的なDNAサザンハイブリダイゼーション法で用いられる方法、例えばMolecular Cloning A Laboratory Manual(第二版)に記載されているような方法を用いた。
【0041】
また、蛍光の検出はクールドCCDカメラ(CoolSNAP/OL)(オリンパス製)を用い、蛍光顕微鏡EX60対物レンズX2を使用した。また、解析ソフトとしてImage-Pro plus を用いた。この結果、プローブA固定化ゲルではプローブA'では蛍光が観察され、プローブB'では蛍光が観察されないという予想通りの結果を得ることができた。また、プローブB固定化ゲルでも、プローブA'では蛍光が観察されず、プローブB'では蛍光が観察されるという予想どおりの結果を得ることができた。
【配列表】
SEQUENCE LISTING
<110> Mitsubishi Rayon Co.,Ltd.
<120> Biopolymer immobiliged in water−soluble polymer gel
<130> P120447000
<160> 4
<210> 1
<211> 33
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Synthetic DNA
<400> 1
gcgatcgaaa ccttgctgta cgagcgaggg ctc 33

<210> 2
<211> 32
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Synthetic DNA
<400> 2
gatgaggtgg aggtcagggt ttgggacagc ag 32

<210> 3
<211> 33
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Synthetic DNA
<400> 3
gagccctcgc tcgtacagca aggtttcgat cgc 33

<210> 4
<211> 32
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Synthetic DNA
<400> 4
ctgctgtccc aaaccctgac ctccacctca tc 32
【配列表のフリーテキスト】
配列番号1〜4:合成DNA
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