JP2002071495A - 圧力センサのダイヤフラム部材取付構造およびダイヤフラム部材取付方法 - Google Patents

圧力センサのダイヤフラム部材取付構造およびダイヤフラム部材取付方法

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JP2002071495A
JP2002071495A JP2000257479A JP2000257479A JP2002071495A JP 2002071495 A JP2002071495 A JP 2002071495A JP 2000257479 A JP2000257479 A JP 2000257479A JP 2000257479 A JP2000257479 A JP 2000257479A JP 2002071495 A JP2002071495 A JP 2002071495A
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annular
diaphragm
pressure
opening end
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Seiji Kamesaka
精二 亀坂
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐圧性に優れ、小型化設計の容易で、しか
も、生産過程にて圧力感知素子を含む圧力センサの構成
部材が強い熱影響を受けることがなく、低コストで、信
頼性に優れた圧力センサを得ること。 【解決手段】 ダイヤフラム部材16の外周面部に環状
段差端面29を形成し、本体ハウジング11のダイヤフ
ラム部材受入凹部31には環状張出部33を形成し、ダ
イヤフラム部材16を、端面19Aと環状段差端面29
とをダイヤフラム部材受入凹部31の底壁部31Aと環
状張出部32との間に挟まれる形態で本体ハウジング1
1に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧力センサのダ
イヤフラム部材取付構造およびダイヤフラム部材取付方
法に関し、特に、ダイヤフラム部材のダイヤフラム面部
に圧力感知素子が配設される高圧仕様の圧力センサのダ
イヤフラム部材取付構造およびダイヤフラム部材取付方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直噴式内燃機関の燃料圧力等の高圧の流
体圧を検出する高圧仕様の圧力センサとして、キャップ
形状をなし内側空間を導圧室とされて天井端壁をダイヤ
フラム面部とされた金属製のダイヤフラム部材が本体ハ
ウジングに固定され、前記ダイヤフラム面部に圧力感知
素子が配設(貼着)され、前記導圧室に導入される流体
圧が前記ダイヤフラム面部に作用し、前記ダイヤフラム
面部を介して前記圧力感知素子が前記導圧室の流体圧を
検知する型式の圧力センサが知られている。この種の圧
力センサは、特開平11−142266号公報や特開平
11−237291号公報等に示されている。
【0003】上述のような型式の圧力センサでは、継手
部等を含む本体ハウジングにダイヤフラム部材を耐圧固
定し、ダイヤフラム部材の内側の導圧室が圧力検出対象
の流体圧が存在する流体圧通路に気密に連通接続される
構造になっていることを要求される。
【0004】このことに対して、特開平11−1422
66号公報に示されているものでは、本体ハウジングの
継手部にダイヤフラム部材の挿入孔が形成されてその先
端側(配管側)よりフランジ付きのダイヤフラム部材が
貫通挿入され、ダイヤフラム部材のフランジ部と継手部
先端とが当接し、この当接によってダイヤフラム部材の
耐圧固定が行われると共に、継手部内の導圧通路を兼ね
るダイヤフラム部の内側空間の導圧室が、圧力検出対象
の流体圧が存在する流体圧通路に直接的に連通する構造
になっている。
【0005】また、特開平11−237291号公報に
示されているものでは、本体ハウジングの継手部の内部
端にキャップ形状のダイヤフラム部材を突き合わせて溶
接し、ダイヤフラム部の内側空間の導圧室と継手部内の
導圧通路と気密接続した構造になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−1422
66号公報に示されているような構造のものでは、ダイ
ヤフラム部材のフランジ部と継手部先端との当接によっ
てダイヤフラム部材の耐圧固定を充分に行うことができ
るが、ダイヤフラム部材が継手部の全長より長いものと
なり、継手部の軸長に応じてダイヤフラム部材の軸長が
長くなるので、コスト高になる。また、継手部の中にダ
イヤフラム部材が通っているため、高耐圧性のために継
手部の肉厚を厚くすると、継手部の外径が大きくなり、
小型化設計を行うことが難しい。
【0007】また、特開平11−237291号公報に
示されているような構造のものでは、ダイヤフラム部材
や継手部の小型化は可能であるが、高耐圧性のために、
本体ハウジングの継手部とダイヤフラム部材との突き合
わせ溶接を高い溶接強度をもって行う必要がある。この
ために、本体ハウジングの継手部とダイヤフラム部材と
の突き合わせ端面の全体を溶接し、しかも、溶接面積の
増大のために、本体ハウジングの継手部とダイヤフラム
部材との突き合わせ端面を傾斜円錐面にする等の工夫が
なされている。
【0008】しかし、これらの場合には、突き合わせ部
の外側から行われる溶接の深さを大きくせざるを得ない
分だけ、溶接欠陥が生じ易く、溶接条件の安定化が難し
く、生産効率が悪い。また、半導体等により構成されて
いる圧力感知素子(ゲージ)を含む圧力センサの構成部
材が溶接熱の影響を強く受け、これらが生産過程にて過
熱状態になって、熱損により圧力センサとしての信頼性
が低下し、コスト高になる。
【0009】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、耐圧性に優れ、小型化設計が容
易で、しかも、生産過程にて圧力感知素子を含む圧力セ
ンサの構成部材が強い熱影響を受けることがなく、低コ
ストで、信頼性に優れた圧力センサを得ることができる
圧力センサのダイヤフラム部材取付構造およびダイヤフ
ラム部材取付方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による圧力センサのダイヤフラム部材取
付構造(請求項1)は、キャップ形状をなし、内側空間
を導圧室とされて天井端壁をダイヤフラム面部とされ、
前記ダイヤフラム面部に圧力感知素子を配設されるダイ
ヤフラム部材を圧力センサの本体ハウジングに固定し、
前記本体ハウジング側に形成されている導圧通路と前記
導圧室とを連通接続する取付構造において、前記ダイヤ
フラム部材の開口端側の外径が、前記ダイヤフラム部材
の天井端壁側の外径より大きく、当該外径差によって前
記ダイヤフラム部材の外周面部に環状段差端面が形成さ
れ、前記本体ハウジングには、前記ダイヤフラム部材の
開口端側を受け入れるダイヤフラム部材受入凹部が形成
され、当該ダイヤフラム部材受入凹部は、前記ダイヤフ
ラム部材の開口端側の端面を受け止める底壁部を有する
と共に、受入凹部開口端の内側に張り出した環状張出部
が形成され、前記ダイヤフラム部材は、開口端側の端面
と前記環状段差端面とを前記ダイヤフラム部材受入凹部
の前記底壁部と前記環状張出部との間に挟まれる形態で
前記本体ハウジングに固定され、当該固定状態にて前記
導圧室が、前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部
に開口している前記本体ハウジングの前記導圧通路と連
通し、前記環状張出部と前記ダイヤフラム部材の外周面
部との間に環状のシーリング処理が施されているもので
ある。
【0011】この構造によれば、ダイヤフラム部材の開
口端側の端面と環状段差端面とがダイヤフラム部材受入
凹部の底壁部と環状張出部との間に挟まれることによ
り、ダイヤフラム部材が本体ハウジングに固定され、本
体ハウジング側の環状張出部とダイヤフラム部材の環状
段差端面との当接によってダイヤフラム部材の耐圧固定
が充分に行われ、ダイヤフラム部材は本体ハウジングを
貫通する構造にならない。そして、導圧室と導圧通路の
気密性は、本体ハウジングの環状張出部とダイヤフラム
部材の外周面部との間に施された環状のシーリング処理
により確保される。
【0012】この発明による圧力センサのダイヤフラム
部材取付構造(請求項2)では、前記シーリング処理
は、前記環状張出部と前記ダイヤフラム部材の外周面部
との間の環状の隅肉溶接により行うことができる。
【0013】環状の隅肉溶接は、本体ハウジングの環状
張出部とダイヤフラム部材の外周面部との間のシーリン
グのために行われ、当該隅肉溶接によって高耐圧性を確
保する必要がない。
【0014】この発明による圧力センサのダイヤフラム
部材取付構造(請求項3)は、キャップ形状をなし、内
側空間を導圧室とされて天井端壁をダイヤフラム面部と
され、前記ダイヤフラム面部に圧力感知素子を配設され
るダイヤフラム部材を圧力センサの本体ハウジングに固
定し、前記本体ハウジング側に形成されている導圧通路
と前記導圧室とを連通接続する取付構造において、前記
ダイヤフラム部材の開口端側の外径が、前記ダイヤフラ
ム部材の天井端壁側の外径より大きく、当該外径差によ
って前記ダイヤフラム部材の外周面部に環状段差端面が
形成され、前記本体ハウジングには、前記ダイヤフラム
部材の開口端側を受け入れるダイヤフラム部材受入凹部
が形成され、当該ダイヤフラム部材受入凹部は、前記ダ
イヤフラム部材の開口端側の端面を受け止める底壁部を
有すると共に、受入凹部開口端の内側に張り出した環状
張出部が形成され、前記ダイヤフラム部材は、開口端側
の端面と前記環状段差端面とを前記ダイヤフラム部材受
入凹部の前記底壁部と前記環状張出部との間に挟まれる
形態で前記本体ハウジングに固定され、当該固定状態に
て前記導圧室が、前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記
底壁部に開口している前記本体ハウジングの前記導圧通
路と連通し、前記導圧通路と前記導圧室との環状の接続
部にシーリング処理を施されているものである。
【0015】この構造によれば、ダイヤフラム部材の開
口端側の端面と環状段差端面とがダイヤフラム部材受入
凹部の底壁部と環状張出部との間に挟まれることによ
り、ダイヤフラム部材が本体ハウジングに固定され、本
体ハウジング側の環状張出部とダイヤフラム部材の環状
段差端面との当接によってダイヤフラム部材の耐圧固定
が充分に行われ、ダイヤフラム部材は本体ハウジングを
貫通する構造にならない。そして、導圧室と導圧通路の
気密性は、導圧通路と導圧室との環状の接続部に施され
たシーリング処理により確保される。
【0016】この発明による圧力センサのダイヤフラム
部材取付構造(請求項4)では、前記シーリング処理
は、前記ダイヤフラム部材の開口端側の端面に形成され
た環状の先鋭突出部を前記ハウジング本体に喰い込ませ
ることにより行うことができ、溶接等を必要としない。
【0017】また、上述の目的を達成するために、この
発明による圧力センサのダイヤフラム部材取付方法(請
求項5)は、請求項1または2に記載のダイヤフラム部
材取付構造による圧力センサのダイヤフラム部材に対す
る取付方法において、前記環状張出部が当該環状張出部
の径方向外方へ拡径された状態にて前記ダイヤフラム部
材を、当該ダイヤフラム部材の開口端側より前記ダイヤ
フラム部材受入凹部内に挿入して、当該ダイヤフラム部
材の開口端側の端面を前記ダイヤフラム部材受入凹部の
前記底壁部に着座させ、その後に、前記環状張出部を当
該環状張出部の径方向内方へ縮径変形させて当該環状張
出部の環状端面と前記ダイヤフラム部材の前記環状段差
端面とを当接させ、この後に、前記シーリング処理を施
すものである。
【0018】この取付方法によれば、本体ハウジング側
の環状張出部が当該環状張出部の径方向外方へ拡径され
た状態にてダイヤフラム部材を、当該ダイヤフラム部材
の開口端側よりダイヤフラム部材受入凹部内に挿入し、
この挿入によってダイヤフラム部材の開口端側の端面を
ダイヤフラム部材受入凹部の底壁部に着座させ、その後
に、環状張出部を当該環状張出部の径方向内方へ縮径変
形させることにより、環状張出部の環状端面とダイヤフ
ラム部材の環状段差端面とが当接し、この後に、環状張
出部とダイヤフラム部材の外周面部との間に環状のシー
リング処理を施すことが行われ、取り付けを完了する。
【0019】この発明による圧力センサのダイヤフラム
部材取付方法(請求項6)においては、前記環状張出部
を含む前記ダイヤフラム部材受入凹部を画定する前記本
体ハウジングの環状壁部は、前記環状張出部の径方向外
側に形成されている環状凹溝により筒状をなしており、
前記環状張出部の径方向内方への縮径変形は、リング部
材を前記環状凹溝に圧入することにより行うことができ
る。このリング部材は、縮径変形後の環状張出部のスプ
リングバック防止のため、製品状態で、製品構成部材の
一つとして、そのまま据え置くことができる。
【0020】また、この発明による圧力センサのダイヤ
フラム部材取付方法(請求項7)は、請求項3または4
に記載のダイヤフラム部材取付構造による圧力センサの
ダイヤフラム部材に対する取付方法において、前記環状
張出部が当該環状張出部の径方向外方へ拡径された状態
にて前記ダイヤフラム部材を、当該ダイヤフラム部材の
開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内に挿入し
て、当該ダイヤフラム部材の開口端側の端面を前記ダイ
ヤフラム部材受入凹部の前記底壁部に着座させ、当該着
座によって前記シーリング処理を行い、その後に、前記
環状張出部を当該環状張出部の径方向内方へ縮径変形さ
せて前記環状張出部の環状端面と前記ダイヤフラム部材
の前記環状段差端面とを当接させるものである。
【0021】この取付方法によれば、環状張出部が径方
向外方へ拡径された状態にてダイヤフラム部材を、当該
ダイヤフラム部材の開口端側よりダイヤフラム部材受入
凹部内に挿入し、この挿入によってダイヤフラム部材の
開口端側の端面をダイヤフラム部材受入凹部の底壁部に
着座させ、この着座によって導圧通路と導圧室との環状
の接続部のシーリング処理を行い、その後に、環状張出
部を当該環状張出部の径方向内方へ縮径変形させること
により、環状張出部の環状端面とダイヤフラム部材の環
状段差端面とが当接し、取り付けを完了する。
【0022】また、この発明による圧力センサのダイヤ
フラム部材取付方法(請求項8)によれば、前記本体ハ
ウジングに対する前記ダイヤフラム部材の取付前におけ
る、前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部と前記
環状張出部との間の寸法を、前記ダイヤフラム部材の開
口端側の端面と前記環状段差端面との間の寸法より小さ
く設定し、ダイヤフラム部材の取付完了状態では、ダイ
ヤフラム部材側あるいは本体ハウジング側の少なくとも
一方が弾性変形することで、前記ダイヤフラム部材受入
凹部の底壁部(底面)と前記ダイヤフラム部材の開口端
側の端面、および前記ダイヤフラム部材の前記環状段差
端面と前記環状針張出部の端面とを各々、少しのがた付
きもなく、密着させることができる。
【0023】また、この発明による圧力センサのダイヤ
フラム部材取付方法(請求項9)は、請求項1または2
に記載のダイヤフラム部材取付構造による圧力センサの
ダイヤフラム部材に対する取付方法において、前記環状
張出部を当該環状張出部の径方向外方へ拡径変形させな
がら、前記ダイヤフラム部材を当該ダイヤフラム部材の
開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内に圧入
し、当該圧入によって前記ダイヤフラム部材の開口端側
の大径部分が前記環状張出部を通り過ぎて前記ダイヤフ
ラム部材受入凹部内に移動することにより、前記環状張
出部が元の状態に復元して当該環状張出部の径方向内方
に縮径し、この後に、前記シーリング処理を施すもので
ある。
【0024】この取付方法によれば、環状張出部を径方
向外方へ拡径変形させながら、ダイヤフラム部材を当該
ダイヤフラム部材の開口端側よりダイヤフラム部材受入
凹部内に圧入する。この圧入によってダイヤフラム部材
の開口端側の大径側が環状張出部を通り過ぎてダイヤフ
ラム部材受入凹部内に移動すると、環状張出部が元の状
態に復元して当該環状張出部の径方向内方に縮径し、こ
れにより、環状張出部の環状端面とダイヤフラム部材の
環状段差端面とが当接し、この後に、環状張出部とダイ
ヤフラム部材の外周面部との間の環状部にシーリング処
理を施すことが行われ、取り付けを完了する。
【0025】また、この発明による圧力センサのダイヤ
フラム部材取付方法(請求項10)は、請求項3または
4に記載のダイヤフラム部材取付構造による圧力センサ
のダイヤフラム部材に対する取付方法において、前記環
状張出部を当該環状張出部の径方向外方へ拡径変形させ
ながら、前記ダイヤフラム部材を当該ダイヤフラム部材
の開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内に圧入
し、当該圧入によって前記ダイヤフラム部材の開口端側
の大径部分が前記環状張出部を通り過ぎて前記ダイヤフ
ラム部材受入凹部内に移動することにより、前記環状張
出部が元の状態に復元して当該環状張出部の径方向内方
に縮径し、同時に前記シーリング処理が施されるもので
ある。
【0026】この取付方法によれば、環状張出部を当該
環状張出部の径方向外方へ拡径変形させながら、ダイヤ
フラム部材を当該ダイヤフラム部材の開口端側よりダイ
ヤフラム部材受入凹部内に圧入する。この圧入によって
ダイヤフラム部材の開口端側の大径部分が環状張出部を
通り過ぎてダイヤフラム部材受入凹部内に移動すると、
環状張出部が元の状態に復元して環状張出部の環状端面
とダイヤフラム部材の環状段差端面とが当接し、同時に
導圧通路と導圧室との環状の接続部にシーリング処理が
施され、取り付けを完了する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0028】(実施の形態1)図1はこの発明によるダ
イヤフラム部材取付構造による高圧仕様の圧力センサの
全体構造を示している。
【0029】圧力センサは、金属製の本体ハウジング1
1と、本体ハウジング11にOリング12を挟んでかし
め結合された電気絶縁性の上部端子カバー13とを有
し、これらにより外郭をなしている。本体ハウジング1
1は、被圧力検出側の配管部との接続のためのねじ部1
4Aを外周部に形成された継手部14を一体に有してい
る。
【0030】本体ハウジング11と上部端子カバー13
とは内側に密閉構造の素子室15を画定している。素子
室15内に位置する本体ハウジング11の上面部分には
キャップ形状の金属製のダイヤフラム部材16が固定装
着されている。
【0031】ダイヤフラム部材16は、内側空間を導圧
室17とされ、天井端壁を薄肉構造のダイヤフラム面部
18とされ、ダイヤフラム面部18の上面(素子室15
の側)に圧力感知素子30を接着剤等により貼着固定さ
れている。導圧室17は、下側の開口端19にて本体ハ
ウジング11の継手部14の中心部を貫通して延在する
導圧通路20と連通接続され、導圧通路20を介して被
圧力検出側の配管部の流体圧を導入される。
【0032】素子室15内には、電気絶縁性の端子台2
1が固定されている。端子台21には、ICチップ等を
有する電子回路部22を搭載した電気配線基板23を固
定保持していると共に、電子回路部22と圧力感知素子
30との間の信号伝送や電源電流供給のリードフレーム
24、25等を保持している。上部端子カバー13には
コネクタカバー部26が一体成形されており、コネクタ
カバー部26の内側に電源端子27や出力端子28が配
置されている。
【0033】つぎに、ダイヤフラム部材16の取付構造
および取付方法を図2(a)〜(c)と図3を参照して
説明する。
【0034】ダイヤフラム部材16は、開口端19側の
外径Daが天井端壁側(ダイヤフラム面部18側)の外
径Dbより0.1〜2mm程度大きく、外径差Da−D
bによって外周面部に上向きの円環状段差端面29を形
成されている。
【0035】本体ハウジング11の上面部分にはダイヤ
フラム部材16の開口端19側、より詳細には、円環状
段差端面29より開口端19側に位置する大径部16A
を受け入れるダイヤフラム部材受入凹部31が形成され
ている。ダイヤフラム部材受入凹部31は円形横断面を
なしており、その内径は、ダイヤフラム部材16の本体
ハウジング11に対する組付完了状態(図1と図2
(c)参照)におけるダイヤフラム部材16の大径部1
6Aの外径Daにほぼ等しい寸法となっていて、ダイヤ
フラム部材16の開口端19側の端面19Aを受け止め
る底壁部31Aを有し、この底壁部31Aに導圧通路2
0が開口している。
【0036】ダイヤフラム部材受入凹部31の上側の開
口端には、内側(径方向内方)に張り出した円環状張出
部32が形成されている。円環状張出部32はダイヤフ
ラム部材受入凹部31の側に下向きの円環状端面33を
形成している。円環状張出部32の内径はダイヤフラム
部材16のダイヤフラム面部18側に位置する小径部1
6Bの外径Dbにほぼ等しく、円環状端面33の幅は円
環状段差端面29の幅とほぼ等しい寸法になっている。
【0037】円環状張出部32の部分を含んでダイヤフ
ラム部材受入凹部31を画定する円環状壁部34は、外
側に形成されている円環状凹溝35により筒状をなして
いる。ダイヤフラム部材16の本体ハウジング11に対
する組付前の初期状態では、図2(a)、(b)に示さ
れているように、円環状張出部32の部分が径方向外方
へ拡径されている。この拡径の度合いは、円環状張出部
32の最小内径Dcが、ダイヤフラム部材16の大径部
16Aの外径Daにほぼ等しいか、それより少し大きい
値になる程度である。
【0038】また、図3に示されているように、初期状
態におけるダイヤフラム部材受入凹部31の底壁部31
Aと円環状張出部32との間の寸法Laは、ダイヤフラ
ム部材16の開口端19側の端面19Aと円環状段差端
面29との間の寸法Lbより少し(0.2〜0.002
mm程度)小さく設定されている。
【0039】つぎに、ダイヤフラム部材16の取付手順
を説明する。まず、上述したように、円環状張出部32
の部分が径方向外方へ拡径されている初期状態にあるダ
イヤフラム部材受入凹部31内に、図2(a)に示され
ているように、ダイヤフラム部材16をその開口端19
側より挿入し、図2(b)に示されているように、ダイ
ヤフラム部材16の開口端19側の端面19Aをダイヤ
フラム部材受入凹部31の底壁部31Aに着座させる。
【0040】つぎに、圧入用のリング部材40を円環状
凹溝35に圧入する。このリング部材40の圧入によっ
て、円環状張出部32の部分が径方向内方へ縮径変形
し、図2(c)に示されているように、円環状張出部3
2の下向きの円環状端面33とダイヤフラム部材16の
上向きの円環状段差端面とが対向当接する。
【0041】リング部材40は、図2(c)に示されて
いるように、縮径変形後の円環状張出部32のスプリン
グバック防止のため、製品状態で、製品構成部材の一つ
として、円環状凹溝35内にそのまま据え置くことがで
きる。
【0042】リング部材40による円環状張出部32の
部分の径方向内方への縮径変形が円滑に行われるよう、
リング部材40の内周角部と円環状壁部34の外周角部
は各々比較的大きい面取り形状(テーパ形状)40A、
34Aになっている。
【0043】なお、円環状張出部32の部分の径方向内
方への縮径変形は、リング部材40の圧入に限られるこ
とはなく、絞り加工機により行われてもよく、またリン
グ部材40と絞り加工機の併用によって行われてもよ
い。
【0044】上述の縮径変形加工完了後に、円環状張出
部32のダイヤフラム部材16の外周面部との間の環状
部36(図2(c)参照)に、シーリングのための隅肉
溶接37(図1参照)を行う。このシーリング処理によ
り、導圧室17と導圧通路20の気密性が確保される。
これにより、本体ハウジング11のダイヤフラム部材受
入凹部31に対するダイヤフラム部材16の取り付けが
完了する。
【0045】上述のような取付構造によれば、ダイヤフ
ラム部材16の開口端19側の端面19Aと円環状段差
端面29とがダイヤフラム部材受入凹部31の底壁部3
1Aと円環状張出部32との間に挟まれることにより、
ダイヤフラム部材16が本体ハウジング11に固定さ
れ、本体ハウジング11側の円環状張出部32の円環状
端面33とダイヤフラム部材16の円環状段差端面19
との当接によってダイヤフラム部材16の耐圧固定が充
分に行われ、超高圧にも耐える高圧仕様の圧力センサが
得られる。
【0046】ダイヤフラム部材16は本体ハウジング1
1の継手部14を貫通する構造にならないから、ダイヤ
フラム部材16を短くでき、継手部14内にダイヤフラ
ム部材16が通っていないから、耐圧性のために継手部
14の肉厚を厚くしても、継手部14の外径がさほど大
きくなることがなく、これらのことにより、高圧仕様の
圧力センサの小型化設計が可能になる。
【0047】また、隅肉溶接37は、本体ハウジング1
1の円環状張出部32とダイヤフラム部材16の外周面
部との間のシーリングのために行われ、当該隅肉溶接3
7によって高耐圧性を確保する必要はないから、溶接の
深さが比較的浅くてよく、溶接欠陥が生じ難く、溶接条
件の安定化を容易に行うことができる。また、半導体等
により構成されている圧力感知素子30やダイヤフラム
部材16等が溶接熱の影響を強く受けることがなく、こ
れらが生産過程にて過熱状態になることが回避され、圧
力センサとしての信頼性が向上し、併せて歩留まりが改
善される。
【0048】また、ダイヤフラム部材16の本体ハウジ
ング11に対する組付前の初期状態における、ダイヤフ
ラム部材受入凹部31の底壁部31Aと円環状張出部3
2との間の寸法Laが、ダイヤフラム部材16の開口端
19側の端面19Aと円環状段差端面29との間の寸法
Lbより少し小さく設定されていることにより、図1や
図2(c)に示されているようなダイヤフラム部材16
の本体ハウジング11に対する組付完了状態では、ダイ
ヤフラム部材16側あるいは本体ハウジング11側の少
なくとも一方が弾性変形し、ダイヤフラム部材受入凹部
31の底壁部31Aとダイヤフラム部材16の開口端1
9側の端面19A、およびダイヤフラム部材16の円環
状段差端面29と円環状張出部32の円環状端面33の
各々を、少しのがた付きもなく、密着させることができ
る。
【0049】(実施の形態2)図4、図5はこの発明に
よるダイヤフラム部材取付構造および取付方法の実施の
形態2の要部を示している。なお、図4、図5におい
て、図1〜図3に対応する部分は、図1〜図3に付した
符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0050】この実施の形態では、ダイヤフラム部材1
6の開口端19側の端面19A(開口端縁)に縁環状の
先鋭突出部(喰い込みエッジ)38が突出形成されてい
る。
【0051】そして、この実施の形態では、円環状張出
部32の部分が径方向外方へ拡径されている初期状態に
あるダイヤフラム部材受入凹部31内に、ダイヤフラム
部材16をその開口端19側より挿入して、ダイヤフラ
ム部材16の開口端19側の端面19Aをダイヤフラム
部材受入凹部31の底壁部31Aに押し込み着座させる
ことにより、先鋭突出部38が底壁部31Aに喰い込
む。
【0052】この先鋭突出部38の喰い込みにより、導
圧室17と導圧通路20との環状の接続部にてシーリン
グがなされ、このシーリングによって導圧室17と導圧
通路20との気密性が確保される。
【0053】このシーリング処理以外のことは、実施の
形態1のものと同様であるので、実施の形態1のものと
同様の効果が得られ、その上で、溶接を行うことなく導
圧室17と導圧通路20との気密性が得られ、半導体等
により構成されている圧力感知素子30やダイヤフラム
部材16等が溶接熱の影響を全く受けることがなく、こ
れらが生産過程にて過熱状態になることが完全に回避さ
れ、圧力センサとしての信頼性が向上し、併せて歩留ま
りが改善され、工数の改善が図れる。
【0054】(実施の形態3)図6はこの発明によるダ
イヤフラム部材取付構造および取付方法の実施の形態3
の要部を示している。なお、図6においても、図1〜図
3に対応する部分は、図1〜図3に付した符号と同一の
符号を付けて、その説明を省略する。
【0055】この実施の形態では、円環状張出部32の
部分を径方向外方へ拡径変形させながら、ダイヤフラム
部材16を開口端19の側よりダイヤフラム部材受入凹
部31内に圧入する。この圧入によってダイヤフラム部
材16の大径部16Aが環状張出部32を通り過ぎてダ
イヤフラム部材受入凹部31内に移動すると、ダイヤフ
ラム部材16の開口端19側の端面19Aがダイヤフラ
ム部材受入凹部31の底壁部31Aに着座すると共に、
円環状張出部32が弾性力によって元の状態に復元して
径方向内方に縮径する。
【0056】これにより、円環状張出部32の円環状端
面33とダイヤフラム部材16の円環状段差端面29と
が当接し、この当接によってダイヤフラム部材16の耐
圧固定が充分に行われ、超高圧にも耐える高圧仕様の圧
力センサが得られる。
【0057】ダイヤフラム部材16の圧入は、ダイヤフ
ラム部材16の肩部に円環状の工具嵌合面39を形成し
て、ここに圧入工具42を嵌合させて行うことができ
る。また、ダイヤフラム部材16の圧入が円滑に行われ
るよう、ダイヤフラム部材16の先端部に比較的大きく
面取り部16Cを設け、円環状張出部32の内径形状を
図6に示されているように、テーパ形状にすることがで
きる。
【0058】この他、圧入荷重をさらに下げるべく、面
取り部16Cを図6に示されている平面状でなく円弧状
に形成したり、或は、円環状張出部32の内径形状をテ
ーパ状からストレート管状に形成するか、円環状張出部
32の内周に錫、銀、金メッキを施すことで、摩擦抵抗
をさらに少なくするための工夫を行ってもよいことは、
言うまでもない。
【0059】この実施の形態では、導圧室17と導圧通
路20との気密確保のためのシーリング処理は、実施の
形態1に示されている構造と、図2に示されている構造
の何れかを採用することができる。
【0060】したがって、この実施の形態でも、実施の
形態1あるいは実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による圧力センサのダイヤフラム部材取付構造(請求
項1)によれば、ダイヤフラム部材の開口端側の端面と
環状段差端面とがダイヤフラム部材受入凹部の底壁部と
環状張出部との間に挟まれることにより、ダイヤフラム
部材が本体ハウジングに固定され、本体ハウジング側の
環状張出部とダイヤフラム部材の環状段差端面との当接
によってダイヤフラム部材の耐圧固定が充分に行われ、
ダイヤフラム部材は本体ハウジングを貫通する構造にな
らず、導圧室と導圧通路の気密性は、本体ハウジングの
環状張出部とダイヤフラム部材の外周面部との間に施さ
れた環状のシーリング処理により確保されるから、耐圧
性に優れ、小型化設計が容易で、しかも、生産過程にて
圧力感知素子を含む圧力センサの構成部材が強い熱影響
を受けることがなく、低コストで、信頼性に優れた圧力
センサを得ることができる。
【0062】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付構造(請求項2)によれば、シーリング処理
は、環状張出部とダイヤフラム部材の外周面部との間の
環状の隅肉溶接により行うことができ、この環状の隅肉
溶接は、本体ハウジングの環状張出部とダイヤフラム部
材の外周面部との間のシーリングのために行われ、当該
隅肉溶接によって高耐圧性を確保する必要がないから浅
い溶接で済み、生産過程にて圧力感知素子を含む圧力セ
ンサの構成部材が強い熱影響を受けることがなく、信頼
性に優れた圧力センサを得ることができる。
【0063】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付構造(請求項3)によれば、ダイヤフラム部
材の開口端側の端面と環状段差端面とがダイヤフラム部
材受入凹部の底壁部と環状張出部との間に挟まれること
により、ダイヤフラム部材が本体ハウジングに固定さ
れ、本体ハウジング側の環状張出部とダイヤフラム部材
の環状段差端面との当接によってダイヤフラム部材の耐
圧固定が充分に行われ、ダイヤフラム部材は本体ハウジ
ングを貫通する構造にならず、導圧室と導圧通路の気密
性は、導圧通路と導圧室との環状の接続部に施されたシ
ーリング処理により確保されるから浅い溶接で済み、耐
圧性に優れ、小型化設計が容易で、しかも、生産過程に
て圧力感知素子を含む圧力センサの構成部材が強い熱影
響を受けることがなく、低コストで、信頼性に優れた圧
力センサを得ることができる。
【0064】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付構造(請求項4)によれば、シーリング処理
は、ダイヤフラム部材の開口端側の端面に形成された環
状の先鋭突出部をハウジング本体に喰い込ませることに
より行うことができ、溶接等を必要としない。これによ
り、生産過程にて圧力感知素子を含む圧力センサの構成
部材が熱影響を全く受けることがなく、低コストで、信
頼性に優れた圧力センサを得ることができる。
【0065】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項5)によれば、本体ハウジング
側の環状張出部が当該環状張出部の径方向外方へ拡径さ
れた状態にてダイヤフラム部材を、当該ダイヤフラム部
材の開口端側よりダイヤフラム部材受入凹部内に挿入
し、この挿入によってダイヤフラム部材の開口端側の端
面をダイヤフラム部材受入凹部の底壁部に着座させ、そ
の後に、環状張出部を当該環状張出部の径方向内方へ縮
径変形させることにより、環状張出部の環状端面とダイ
ヤフラム部材の環状段差端面とが当接し、この後に、環
状張出部とダイヤフラム部材の外周面部との間に環状の
シーリング処理を施すことが行われ、取り付けを完了す
るから、耐圧性に優れ、小型化設計が容易で、しかも、
生産過程にて圧力感知素子を含む圧力センサの構成部材
が強い熱影響を受けることがなく、低コストで、信頼性
に優れた圧力センサを得ることができる。
【0066】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項6)によれば、環状張出部の径
方向内方への縮径変形が、リング部材を環状凹溝に圧入
することにより行われ、リング部材は、製品状態で、製
品構成部材の一つとして、そのまま据え置くことがで
き、縮径変形後の環状張出部のスプリングバックを防止
できる。
【0067】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項7)によれば、環状張出部が径
方向外方へ拡径された状態にてダイヤフラム部材を、当
該ダイヤフラム部材の開口端側よりダイヤフラム部材受
入凹部内に挿入し、この挿入によってダイヤフラム部材
の開口端側の端面をダイヤフラム部材受入凹部の底壁部
に着座させ、この着座によって導圧通路と導圧室との環
状の接続部のシーリング処理を行い、その後に、環状張
出部を当該環状張出部の径方向内方へ縮径変形させるこ
とにより、環状張出部の環状端面とダイヤフラム部材の
環状段差端面とが当接し、取り付けを完了するから、耐
圧性に優れ、小型化設計が容易で、しかも、生産過程に
て圧力感知素子を含む圧力センサの構成部材が強い熱影
響を受けることがなく、低コストで、信頼性に優れた圧
力センサを得ることができる。
【0068】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項8)によれば、本体ハウジング
に対するダイヤフラム部材の取付前における、ダイヤフ
ラム部材受入凹部の底壁部と環状張出部との間の寸法
を、ダイヤフラム部材の開口端側の端面と環状段差端面
との間の寸法より小さく設定し、ダイヤフラム部材の取
付完了状態では、ダイヤフラム部材側あるいは本体ハウ
ジング側の少なくとも一方が弾性変形するから、ダイヤ
フラム部材受入凹部の底壁部(底面)とダイヤフラム部
材の開口端側の端面、およびダイヤフラム部材の環状段
差端面と環状張出部の端面とが各々、少しのがた付きも
なく密着し、良好な取付状態が容易に得られる。
【0069】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項9)によれば、環状張出部を径
方向外方へ拡径変形させながら、ダイヤフラム部材を当
該ダイヤフラム部材の開口端側よりダイヤフラム部材受
入凹部内に圧入し、この圧入によってダイヤフラム部材
の開口端側の大径側が環状張出部を通り過ぎてダイヤフ
ラム部材受入凹部内に移動すると、環状張出部が元の状
態に復元して当該環状張出部の径方向内方に縮径し、こ
れにより、環状張出部の環状端面とダイヤフラム部材の
環状段差端面とが当接し、この後に、環状張出部とダイ
ヤフラム部材の外周面部との間の環状部にシーリング処
理を施すことが行われ、取り付けを完了するから、耐圧
性に優れ、小型化設計が容易で、しかも、生産過程にて
圧力感知素子を含む圧力センサの構成部材が強い熱影響
を受けることがなく、低コストで、信頼性に優れた圧力
センサを得ることができる。
【0070】つぎの発明による圧力センサのダイヤフラ
ム部材取付方法(請求項10)によれば、環状張出部を
当該環状張出部の径方向外方へ拡径変形させながら、ダ
イヤフラム部材を当該ダイヤフラム部材の開口端側より
ダイヤフラム部材受入凹部内に圧入する。この圧入によ
ってダイヤフラム部材の開口端側の大径部分が環状張出
部を通り過ぎてダイヤフラム部材受入凹部内に移動する
と、環状張出部が元の状態に復元して環状張出部の環状
端面とダイヤフラム部材の環状段差端面とが当接し、同
時に導圧通路と導圧室との環状の接続部にシーリング処
理が施され、取り付けを完了するから、耐圧性に優れ、
小型化設計が容易で、しかも、生産過程にて圧力感知素
子を含む圧力センサの構成部材が強い熱影響を受けるこ
とがなく、低コストで、信頼性に優れた圧力センサを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるダイヤフラム部材取付構造によ
る高圧仕様の圧力センサの全体構造を示す断面図であ
る。
【図2】(a)〜(c)は、この発明によるダイヤフラ
ム部材取付構造の実施の形態1および取付手順を示す要
部の断面図である。
【図3】図2(a)のA部分の拡大断面図である。
【図4】この発明によるダイヤフラム部材取付構造の実
施の形態2の要部の断面図である。
【図5】図4のB部分の拡大断面図である。
【図6】この発明によるダイヤフラム部材取付構造の実
施の形態3の要部の断面図である。
【符号の説明】
11 本体ハウジング 13 上部端子カバー 14 継手部 15 素子室 16 ダイヤフラム部材 17 導圧室 18 ダイヤフラム面部 19 開口端 20 導圧通路 29 円環状段差端面 31 ダイヤフラム部材受入凹部 32 円環状張出部 33 円環状端面 35 環状凹溝 37 隅肉溶接 38 先鋭突出部 40 リング部材 42 圧入工具

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャップ形状をなし、内側空間を導圧室
    とされて天井端壁をダイヤフラム面部とされ、前記ダイ
    ヤフラム面部に圧力感知素子を配設されるダイヤフラム
    部材を圧力センサの本体ハウジングに固定し、前記本体
    ハウジング側に形成されている導圧通路と前記導圧室と
    を連通接続する取付構造において、 前記ダイヤフラム部材の開口端側の外径が、前記ダイヤ
    フラム部材の天井端壁側の外径より大きく、当該外径差
    によって前記ダイヤフラム部材の外周面部に環状段差端
    面が形成され、 前記本体ハウジングには、前記ダイヤフラム部材の開口
    端側を受け入れるダイヤフラム部材受入凹部が形成さ
    れ、当該ダイヤフラム部材受入凹部は、前記ダイヤフラ
    ム部材の開口端側の端面を受け止める底壁部を有すると
    共に、受入凹部開口端の内側に張り出した環状張出部が
    形成され、 前記ダイヤフラム部材は、開口端側の端面と前記環状段
    差端面とを前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部
    と前記環状張出部との間に挟まれる形態で前記本体ハウ
    ジングに固定され、当該固定状態にて前記導圧室が、前
    記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部に開口してい
    る前記本体ハウジングの前記導圧通路と連通し、 前記環状張出部と前記ダイヤフラム部材の外周面部との
    間に環状のシーリング処理が施されていることを特徴と
    する圧力センサのダイヤフラム部材取付構造。
  2. 【請求項2】 前記シーリング処理は、前記環状張出部
    と前記ダイヤフラム部材の外周面部との間の環状の隅肉
    溶接により行われていることを特徴とする請求項1に記
    載の圧力センサのダイヤフラム部材取付構造。
  3. 【請求項3】 キャップ形状をなし、内側空間を導圧室
    とされて天井端壁をダイヤフラム面部とされ、前記ダイ
    ヤフラム面部に圧力感知素子を配設されるダイヤフラム
    部材を圧力センサの本体ハウジングに固定し、前記本体
    ハウジング側に形成されている導圧通路と前記導圧室と
    を連通接続する取付構造において、 前記ダイヤフラム部材の開口端側の外径が、前記ダイヤ
    フラム部材の天井端壁側の外径より大きく、当該外径差
    によって前記ダイヤフラム部材の外周面部に環状段差端
    面が形成され、 前記本体ハウジングには、前記ダイヤフラム部材の開口
    端側を受け入れるダイヤフラム部材受入凹部が形成さ
    れ、当該ダイヤフラム部材受入凹部は、前記ダイヤフラ
    ム部材の開口端側の端面を受け止める底壁部を有すると
    共に、受入凹部開口端の内側に張り出した環状張出部が
    形成され、 前記ダイヤフラム部材は、開口端側の端面と前記環状段
    差端面とを前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部
    と前記環状張出部との間に挟まれる形態で前記本体ハウ
    ジングに固定され、当該固定状態にて前記導圧室が、前
    記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部に開口してい
    る前記本体ハウジングの前記導圧通路と連通し、 前記導圧通路と前記導圧室との環状の接続部にシーリン
    グ処理を施されていることを特徴とする圧力センサのダ
    イヤフラム部材取付構造。
  4. 【請求項4】 前記シーリング処理は、前記ダイヤフラ
    ム部材の開口端側の端面に形成された環状の先鋭突出部
    を前記ハウジング本体に喰い込ませることにより行われ
    ていることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサの
    ダイヤフラム部材取付構造。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載のダイヤフラム
    部材取付構造による圧力センサのダイヤフラム部材に対
    する取付方法において、 前記環状張出部が当該環状張出部の径方向外方へ拡径さ
    れた状態にて前記ダイヤフラム部材を、当該ダイヤフラ
    ム部材の開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内
    に挿入して、当該ダイヤフラム部材の開口端側の端面を
    前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部に着座さ
    せ、 その後に、前記環状張出部を当該環状張出部の径方向内
    方へ縮径変形させて当該環状張出部の環状端面と前記ダ
    イヤフラム部材の前記環状段差端面とを当接させ、 この後に、前記シーリング処理を施すことを特徴とする
    圧力センサのダイヤフラム部材取付方法。
  6. 【請求項6】 前記環状張出部を含む前記ダイヤフラム
    部材受入凹部を画定する前記本体ハウジングの環状壁部
    は、前記環状張出部の径方向外側に形成されている環状
    凹溝により筒状をなしており、前記環状張出部の径方向
    内方への縮径変形は、リング部材を前記環状凹溝に圧入
    することにより行うことを特徴とする請求項5に記載の
    圧力センサのダイヤフラム部材取付方法。
  7. 【請求項7】 請求項3または4に記載のダイヤフラム
    部材取付構造による圧力センサのダイヤフラム部材に対
    する取付方法において、 前記環状張出部が当該環状張出部の径方向外方へ拡径さ
    れた状態にて前記ダイヤフラム部材を、当該ダイヤフラ
    ム部材の開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内
    に挿入して、当該ダイヤフラム部材の開口端側の端面を
    前記ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部に着座さ
    せ、当該着座によって前記シーリング処理を行い、 その後に、前記環状張出部を当該環状張出部の径方向内
    方へ縮径変形させて前記環状張出部の環状端面と前記ダ
    イヤフラム部材の前記環状段差端面とを当接させること
    を特徴する圧力センサのダイヤフラム部材取付方法。
  8. 【請求項8】 前記本体ハウジングに対する前記ダイヤ
    フラム部材の取付前における、前記ダイヤフラム部材受
    入凹部の前記底壁部と前記環状張出部との間の寸法は、
    前記ダイヤフラム部材の開口端側の端面と前記環状段差
    端面との間の寸法より小さく、前記本体ハウジングに対
    する前記ダイヤフラム部材の取付状態においては、前記
    ダイヤフラム部材側あるいは前記本体ハウジング側の少
    なくとも一方が弾性変形し、当該弾性変形により、前記
    ダイヤフラム部材受入凹部の前記底壁部と前記ダイヤフ
    ラム部材の開口端側の端面、および前記ダイヤフラム部
    材の前記環状段差端面と前記ダイヤフラム部材受入凹部
    の前記底壁部とが、各々密着することを特徴とする請求
    項5〜7の何れか1項に記載の圧力センサのダイヤフラ
    ム部材取付方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または2に記載のダイヤフラム
    部材取付構造による圧力センサのダイヤフラム部材に対
    する取付方法において、 前記環状張出部を当該環状張出部の径方向外方へ拡径変
    形させながら、前記ダイヤフラム部材を当該ダイヤフラ
    ム部材の開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内
    に圧入し、当該圧入によって前記ダイヤフラム部材の開
    口端側の大径部分が前記環状張出部を通り過ぎて前記ダ
    イヤフラム部材受入凹部内に移動することにより、前記
    環状張出部が元の状態に復元して当該環状張出部の径方
    向内方に縮径し、 この後に、前記シーリング処理を施すことを特徴とする
    圧力センサのダイヤフラム部材取付方法。
  10. 【請求項10】 請求項3または4に記載のダイヤフラ
    ム部材取付構造による圧力センサのダイヤフラム部材に
    対する取付方法において、 前記環状張出部を当該環状張出部の径方向外方へ拡径変
    形させながら、前記ダイヤフラム部材を当該ダイヤフラ
    ム部材の開口端側より前記ダイヤフラム部材受入凹部内
    に圧入し、当該圧入によって前記ダイヤフラム部材の開
    口端側の大径部分が前記環状張出部を通り過ぎて前記ダ
    イヤフラム部材受入凹部内に移動することにより、前記
    環状張出部が元の状態に復元して当該環状張出部の径方
    向内方に縮径し、同時に前記シーリング処理が施される
    ことを特徴とする圧力センサのダイヤフラム部材取付方
    法。
JP2000257479A 2000-08-28 2000-08-28 圧力センサのダイヤフラム部材取付構造およびダイヤフラム部材取付方法 Withdrawn JP2002071495A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012526290A (ja) * 2009-05-11 2012-10-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 高圧センサ
CN108474706A (zh) * 2015-12-29 2018-08-31 安普泰科电子韩国有限公司 压力传感器及用于其的制造方法

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