JP2002069070A - 複素環化合物、その製造法および用途 - Google Patents

複素環化合物、その製造法および用途

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JP2002069070A
JP2002069070A JP2001212773A JP2001212773A JP2002069070A JP 2002069070 A JP2002069070 A JP 2002069070A JP 2001212773 A JP2001212773 A JP 2001212773A JP 2001212773 A JP2001212773 A JP 2001212773A JP 2002069070 A JP2002069070 A JP 2002069070A
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salt
hydrogen atom
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JP2001212773A
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English (en)
Inventor
Akihiro Tasaka
昭弘 田坂
Takenori Tobitaka
武憲 飛高
Yoshiya Matsutani
悦哉 松谷
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チロシンキナーゼ阻害作用を有する複素環化
合物およびそれを含有する医薬組成物の提供。 【解決手段】 式 【化1】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
3の一方は水素原子、他方は式 【化2】 (式中、nは3または4、R4は1〜2個のヒドロキシ
基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表される基
を示す〕で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は増殖因子受容体チロ
シンキナーゼ(特に、HER2)阻害剤として有用な複
素環化合物、その製造法およびそれを含有してなる医薬
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞増殖因子および増殖因子受容体の遺
伝子はプロトオンコジンと呼ばれ、乳癌などのヒト腫瘍
の病態に重要な役割を果たしている(アーロンソンら、
サイエンス 254巻1146−1153ページ、19
91年)。上皮細胞増殖因子EGFの受容体とホモロジ
ーを有するHER2(Human EGF Receptor-2)遺伝子は
膜貫通型の受容体型糖タンパク質の遺伝子で、この受容
体はチロシンキナーゼ活性を有する(秋山ら、サイエン
ス 232巻1644−1646ページ、1986
年)。HER2はヒト乳癌や卵巣癌で認められ(スラモ
ンら、サイエンス 244巻707−712ページ、1
989年)、さらに前立腺癌(リーンら、プロシーデイ
ング オブ アメリカン アソシエーション フォー
キャンサー リサーチ 37巻243ページ、1996
年)や胃癌(ヨネムラら、キャンサーリサーチ 51巻
1034ページ、1991年)でも認められている。さ
らにHER2チロシンキナーゼの基質は膵癌の90%で
認められている。HER2遺伝子を導入したトランスジ
ェニックマウスは成長すると乳癌を発生する(ガイら、
プロシーデイング オブ ナショナル アカデミー オ
ブ サイエンス USA89巻10578−10582
ページ、1992年)。HER2に対する抗体が癌細胞
のin vitro細胞増殖を抑制することが示され
(マッケンジーら、オンコジン 4巻543−548ペ
ージ、1989年)、さらにHER2に対するヒト型モ
ノクローナル抗体が乳癌患者に対する臨床試験で有望な
成績を示した(バセルガら、ジャーナル オブ クリニ
カル オンコロジー 14巻737−744ページ、1
996年)。これら抗体は増殖因子がHER2受容体に
結合することを妨害しチロシンキナーゼが活性化される
ことを阻害する。その結果、乳癌患者の癌進行を抑制す
ることが示されたので、HER2のチロシンキナーゼを
直接的に阻害する薬剤が、乳癌治療薬として有効な可能
性が示された(ヘイズ、ジャーナル オブ クリニカル
オンコロジー 14巻697−699ページ、199
6年)。HER2を含む受容体型チロシンキナーゼを阻
害する化合物として、特開平11−60571号公報に
【化49】 〔式中、Rは置換されていてもよい芳香族複素環基を示
し、Xは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、−
C(=O)− または −CH(OH)− を示し、YはCH
またはNを示し、mは0〜10の整数を示し、nは1〜
5の整数を示し、環式基
【化50】 は置換されていてもよい芳香族アゾール基を示し、環A
はさらに置換されていてもよい〕で表される化合物が記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】優れたチロシンキナー
ゼ阻害作用を有し、低毒性であり、かつ医薬品として十
分満足できる化合物の開発が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、チロシン
キナーゼ阻害作用を有する複素環化合物について種々検
討を加えた結果、式
【化51】 〔式中、各記号は下記と同意義を示す〕で表される骨格
のフェニルエテニルのフェニルが、ハロゲン原子または
ハロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基で置換さ
れていることに化学構造上の特徴を有する、式
【化52】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
3の一方は水素原子、他方は式
【化53】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
る基を示す〕で表される化合物〔以下、化合物(I)と
称することもある〕またはその塩を初めて合成し、かつ
この化合物(I)またはその塩が予想外にもその特異な
化学構造に基づいて優れたチロシンキナーゼの阻害作用
を有することを見いだし、これらの知見に基づいて本発
明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、 (1)化合物(I)またはその塩; (2)R1がフルオロまたはトリフルオロメチルである
前記(1)記載の化合物またはその塩; (3)R2が式
【化54】 で表される基およびR3が水素原子、またはR2が水素原
子およびR3が式
【化55】 で表される基である前記(1)記載の化合物またはその
塩; (4)R2が式
【化56】 で表される基およびR3が水素原子である前記(1)記
載の化合物またはその塩; (5)mが1、R1が4−トリフルオロメチル、R2が式
【化57】 で表される基、およびR3が水素原子である前記(1)
記載の化合物またはその塩; (6)1−(4−{4−[(2−{(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3
−オキサゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}ブチ
ル)−1H−1,2,3−トリアゾール、1−(3−
{3−[(2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメ
チル)フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール−
4−イル)メトキシ]フェニル}プロピル)−1H−
1,2,3−トリアゾール、または3−(1−{4−
[4−({2−[(E)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イ
ル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−イミダゾー
ル−2−イル)−1,2−プロパンジオールである前記
(1)記載の化合物またはその塩; (7)式
【化58】 〔式中、Xは脱離基、その他の記号は前記と同意義を示
す〕で表わされる化合物またはその塩と式
【化59】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表わされる化
合物またはその塩とを反応させることを特徴とする化合
物(I)またはその塩の製造法; (8)化合物(I)またはその塩のプロドラッグ; (9)化合物(I)もしくはその塩またはそのプロドラ
ッグを含有する医薬組成物; (10)チロシンキナーゼ阻害剤である前記(9)記載
の医薬組成物; (11)癌の予防・治療剤である前記(9)記載の医薬
組成物; (12)癌が乳癌または前立腺癌である前記(11)記
載の医薬組成物; (13)癌が肺癌である前記(11)記載の医薬組成
物; (14)前記(1)記載の化合物もしくはその塩または
そのプロドラッグと他の抗癌剤とを組み合わせてなる医
薬; (15)前記(1)記載の化合物もしくはその塩または
そのプロドラッグとホルモン療法剤とを組み合わせてな
る医薬; (16)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(15)記載の医薬; (17)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(16)記載の医薬; (18)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(17)記載の医薬; (19)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与する
ことを特徴とするチロシンキナーゼ阻害方法; (20)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与する
ことを特徴とする癌の予防・治療方法; (21)(1)前記(1)記載の化合物もしくはその塩
またはそのプロドラッグの有効量を投与することと、
(2)他の抗癌剤の有効量を投与すること、ホルモ
ン療法剤の有効量を投与すること、および非薬剤療法
から成る群から選ばれる1〜3種とを組み合わせること
を特徴とする癌の予防・治療方法; (22)非薬剤療法が手術、放射線療法、遺伝子療法、
温熱療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法
である前記(21)記載の方法; (23)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグの有効量と他の抗
癌剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とす
る癌の予防・治療方法; (24)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグの有効量とホルモ
ン療法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴
とする癌の予防・治療方法; (25)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(24)記載の方法; (26)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(25)記載の方法; (27)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(26)記載の方法; (28)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用する前
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与するこ
とを特徴とする癌の予防・治療方法; (29)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用した後
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与するこ
とを特徴とする癌の予防・治療方法; (30)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用する前
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量と他の抗癌剤
の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌
の予防・治療方法; (31)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用する前
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量とホルモン療
法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とす
る癌の予防・治療方法; (32)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(31)記載の方法; (33)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(32)記載の方法; (34)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(33)記載の方法; (35)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用した後
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量と他の抗癌剤
の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とする癌
の予防・治療方法; (36)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法または(および)レーザー灼熱療法を適用した後
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量とホルモン療
法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とす
る癌の予防・治療方法; (37)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(36)記載の方法; (38)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(37)記載の方法; (39)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(38)記載の方法; (40)チロシンキナーゼ阻害剤を製造するための前記
(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラ
ッグの使用; (41)癌の予防・治療剤を製造するための前記(1)
記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの
使用; (42)式
【化60】 〔式中、R1aはフルオロまたはトルフルオロメチルを、
pは1または2を、X1は脱離基を示す〕で表わされる
化合物またはその塩; (43)X1がハロゲンである前記(42)記載の化合
物;および (44)前記(1)記載の化合物またはその塩を製造す
るための前記(42)記載の化合物またはその塩の使用
などに関する。
【0006】上記式中、R1で示される「ハロゲン原
子」としては、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨ
ードなどが挙げられる。このうちフルオロが好ましい。
1で示される「ハロゲン化されていてもよいC1-2アル
キル基」の「ハロゲン」としては、例えば、フルオロ、
クロロ、ブロモ、ヨードなどが挙げられる。このうちフ
ルオロが好ましい。R1で示される「ハロゲン化されて
いてもよいC1-2アルキル基」の「C1-2アルキル基」と
しては、メチル、エチルが挙げられ、メチルが好まし
い。該「C1-2アルキル基」は、上記ハロゲンを、置換
可能な位置に1ないし3個、好ましくは2ないし3個有
していてもよく、該ハロゲンの数が2個以上の場合、各
ハロゲンは同一または異なっていてもよい。該「ハロゲ
ン化されていてもよいC1-2アルキル基」の具体例とし
ては、メチル、エチル、トリフルオロメチルなどが挙げ
られる。R1としては、ハロゲンまたはハロゲン化され
たC1-2アルキル基が好ましく、フルオロおよびトリフ
ルオロメチルがさらに好ましい。mが2の場合、各R1
は異なっていてもよい。
【0007】R2またはR3で示される式
【化61】 〔式中、R4は前記と同意義を示す〕で表される基は、
好ましくは式
【化62】 〔式中、R4は前記と同意義を示す〕で表される基であ
る。R4で示される「1ないし2個のヒドロキシ基で置
換されたC1-4アルキル基」の「C1-4アルキル基」とし
ては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチルなどが挙げられる。中でもエチル、プロピルなど
が好ましい。該「1ないし2個のヒドロキシ基で置換さ
れたC1-4アルキル基」の具体例としては、2−ヒドロ
キシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1,3−
ジヒドロキシプロピルなどが挙げられる。中でも好まし
くは2,3−ジヒドロキシプロピルである。
【0008】R2
【化63】 の場合、nとしては4が好ましい。R3
【化64】 の場合、nとしては3が好ましい。上記式中、R2が式
【化65】 で表される基およびR3が水素原子である場合が好まし
い。R2が水素原子およびR3が式
【化66】 で表される基である場合も好ましい。R2が式
【化67】 〔式中、nは前記と同意義を示す〕で表される基および
3が水素原子である場合も好ましく、さらに好ましく
はnが4である。
【0009】化合物(I)の好ましい例としては、式
【化68】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物またはその塩が挙げられる。化合物(I)中、mが
1、R1が4−トリフルオロメチル、R2が式
【化69】 で表される基、およびR3が水素原子である化合物また
はその塩が好ましい。化合物(I)の具体例としては、
1−(4−{4−[(2−{(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3−オキ
サゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}ブチル)−
1H−1,2,3−トリアゾール、1−(3−{3−
[(2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)
フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール−4−イ
ル)メトキシ]フェニル}プロピル)−1H−1,2,
3−トリアゾール、3−(1−{4−[4−({2−
[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニ
ル]−1,3−オキサゾール−4−イル}メトキシ)フ
ェニル]ブチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−
1,2−プロパンジオールまたはこれらの塩などが挙げ
られる。
【0010】本発明の化合物(I)の塩としては、薬学
的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、
有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性
または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基
との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシ
ウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;ア
ンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適
な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどと
の塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、
例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの
塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例
えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュ
ウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リン
ゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。化合物(I)には、
(Z)−エテニル体および(E)−エテニル体の2種が
存在し、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の
場合も本発明に含まれる。また、化合物(I)が不斉炭
素を有する場合、光学異性体が生ずるが、この異性体が
単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれ
る。
【0011】本発明の化合物(I)またはその塩は、自
体公知の方法、例えば特開平11−60571号公報に
記載の方法に準じた方法などにより得られるほか、例え
ば以下の反応式A〜Hで示される方法等により得られ
る。以下の反応式の略図中の化合物の各記号は前記と同
意義を示す。反応式中の化合物は塩を形成している場合
も含み、該塩としては、例えば化合物(I)の塩と同様
のものなどが挙げられる。
【0012】
【化70】 Xで示される「脱離基」としては、例えばハロゲン
(例、クロロ、ブロモなど)または式:−OSO2
5〔式中、R5はアルキルまたは置換基を有していてもよ
いアリールを示す〕で表される基などが挙げられる。R
5で示される「アルキル」としては、例えばメチル、エ
チル、プロピルなどのC1-6アルキルなどが挙げられ
る。R5で示される「置換基を有していてもよいアリー
ル」の「アリール」としては、例えば、フェニルなどの
6-14アリールが挙げられる。R5で示される「置換基
を有していてもよいアリール」の「置換基」としては、
メチル、エチル、プロピルなどのC1-6アルキルなどが
挙げられる。該「置換基を有していてもよいアリール」
の具体例としては、C1-6アルキルを有していてもよい
フェニル(例、p−トリルなど)などが挙げられる。
【0013】化合物(II)と化合物(III)とを反
応させ、化合物(I)を得る。本反応は、通常、塩基の
存在下、化合物(II)と化合物(III)とを縮合さ
せる。該「塩基」としては、例えばアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の炭酸塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムなど)、アミン類(例、ピリジン、
トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなど)、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例、
水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム
など)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の低級ア
ルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム tert−ブトキシドなど)など
が挙げられる。「塩基」の好ましい使用量は、化合物
(II)に対して約1〜5モル当量である。「化合物
(III)」の好ましい使用量は、化合物(II)に対
して約0.5〜5モル当量である。本反応は、反応に影
響を及ぼさない溶媒存在下にて行うのが有利である。該
溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ば芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、ハロゲン
化炭化水素類、アミド類、スルホキシド類またはこれら
二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、通常−
50〜+150℃、好ましくは約−10〜+100℃で
ある。反応時間は、通常0.5〜48時間である。
【0014】化合物(II)は、自体公知の方法または
これに準じた方法に従って製造でき、例えば、Xがクロ
ロである化合物(IIa)は、以下の反応式Bで示され
る方法等により製造できる。
【化71】 化合物(IV)と1,3−ジクロロアセトンとを縮合・
脱水反応に付して化合物(IIa)を得る。化合物(I
V)は、市販されている場合には、市販品をそのまま用
いてもよく、また、自体公知の方法またはこれに準じた
方法等に従って製造してもよい。「1,3−ジクロロア
セトン」の使用量は、化合物(IV)に対して、約1当
量ないし大過剰(溶媒量)である。本反応は、無溶媒ま
たは反応に影響を及ぼさない溶媒存在下にて行うのが有
利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定され
ないが、例えば芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン
類、ハロゲン化炭化水素類またはこれら二種以上の混合
物等が用いられる。反応温度は、通常50〜150℃、
好ましくは約60〜120℃である。反応時間は、通常
0.5〜48時間である。生成物は反応液のまま、ある
いは粗成物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもできる。
【0015】化合物(III)うち、R3が水素原子で
ある化合物(IIIa)は、自体公知の方法またはこれ
に準じた方法に従って製造でき、例えば、以下の反応式
Cで示される方法により製造できる。
【化72】 上記式中、Paは水素原子または保護基、Xaは脱離基を
示す。Paで示される「保護基」としては、例えばアル
キル(例、メチル、エチルなどのC1-6アルキルな
ど)、フェニル−C1-6アルキル(例、ベンジルな
ど)、C 1-6アルキル−カルボニル、アルキル置換シリ
ル(例、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチル
シリルなど)などが挙げられる。Xaで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられる。
【0016】化合物(V)と化合物(VI)または化合
物(VII)とを縮合させて化合物(VIII)を得、
必要に応じ、次いで脱保護反応に付すことにより、化合
物(IIIa)を得る。化合物(V)、化合物(VI)
および化合物(VII)は、市販されている場合には、
市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法
またはこれに準じた方法等に従って製造してもよい。該
「縮合反応」は、通常、塩基の存在下、反応に影響を及
ぼさない溶媒中で行われる。該「塩基」としては、上記
反応式Aで詳述した塩基が用いられる。「塩基」の好ま
しい使用量は、化合物(V)に対して約1〜5モル当量
である。「化合物(VI)または化合物(VII)」の
好ましい使用量は、化合物(V)に対して約0.5〜5
モル当量である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば芳香族炭化水素類、エーテル類、
ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、スルホキ
シド類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応温度は、通常−50〜+150℃、好ましくは約−
10〜+100℃である。反応時間は約0.5〜48時
間である。得られた化合物(VIII)は反応液のま
ま、あるいは粗成物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもでき
る。
【0017】該「脱保護反応」は、常法の中から適宜選
択することができる。例えばPaがアルキルの場合、化
合物(VIII)を酸(例、臭化水素酸などの鉱酸、四
塩化チタンなどのルイス酸など)処理に付す。例えばP
aがフェニル−C1-6アルキルの場合、化合物(VII
I)を水素添加反応に付す。例えばPaがアルキル置換
シリルの場合、化合物(VIII)とフッ化物(例、テ
トラブチルアンモニウムフルオリドなど)とを反応させ
る。得られた化合物(IIIa)は反応液のまま、ある
いは粗成物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもできる。
【0018】化合物(III)うち、R2が水素原子で
ある化合物(IIIb)は、自体公知の方法またはこれ
に準じた方法に従って製造でき、例えば、以下の反応式
Dで示される方法により製造できる。
【化73】 上記式中、Pbは水素原子または保護基、Xbは脱離基を
示すPbで示される「保護基」としては、前記Paで示さ
れる「保護基」と同様のものが挙げられる。Xbで示さ
れる「脱離基」としては、例えば前記Xで示される「脱
離基」と同様のものが挙げられる。
【0019】前記反応式Cに記載の方法と同様の方法に
より、化合物(IX)と化合物(VI)または化合物
(VII)とを縮合させて化合物(X)を得、必要に応
じ、次いで脱保護反応に付すことにより、化合物(II
Ib)を得る。化合物(IX)は、市販されている場合
には、市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知
の方法またはこれに準じた方法等に従って製造してもよ
い。
【0020】化合物(I)のうち、R3が水素原子であ
る化合物(Ia)は、以下の反応式Eに記載の方法に従
っても製造できる。
【化74】 上記式中、Xcは脱離基を示す。Xcで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられる。
【0021】化合物(XI)と化合物(VI)または化
合物(VII)とを反応させ、化合物(Ia)を得る。
本反応は、通常、塩基の存在下、化合物(XI)と化合
物(VI)または化合物(VII)とを縮合させる。該
「塩基」としては、前記反応式Aで詳述した塩基が用い
られる。「塩基」の好ましい使用量は、化合物(XI)
に対して約1〜5モル当量である。「化合物(VI)」
および「化合物(VII)」の好ましい使用量は、化合
物(XI)に対して、それぞれ約0.5〜5モル当量で
ある。本反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒存在下に
て行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り
特に限定されないが、例えば芳香族炭化水素類、エーテ
ル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、ス
ルホキシド類またはこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は、通常−20〜+150℃、好ましく
は約−10〜+100℃である。反応時間は、通常0.
5〜48時間である。
【0022】化合物(XI)は、自体公知の方法または
これに準じた方法に従って製造でき、例えば、以下の反
応式Fで示される方法により製造できる。
【化75】 上記式中、Xdは脱離基を示す。Xdで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられ、好ましくは、Xよりも反応性の低
い脱離基である。前記反応式Aに記載の方法と同様の方
法により、化合物(II)と化合物(XII)とを反応
させて化合物(XI)を得る。化合物(XII)は、市
販されている場合には、市販品をそのまま用いてもよ
く、また、自体公知の方法またはこれに準じた方法等に
従って製造してもよい。
【0023】化合物(I)のうち、R2が水素原子であ
る化合物(Ib)は、以下の反応式Gに記載の方法に従
っても製造できる。
【化76】 上記式中、Xeは脱離基を示す。Xeで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられる。上記反応式Eに記載の方法と同
様の方法により、化合物(XIII)と化合物(VI)
または化合物(VII)とを反応させ、化合物(Ib)
を得る。
【0024】化合物(XIII)は、自体公知の方法ま
たはこれに準じた方法に従って製造でき、例えば、以下
の反応式Hで示される方法により製造できる。
【化77】 上記式中、Xfは脱離基を示す。Xfで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられれ、好ましくは、Xよりも反応性の
低い脱離基である。前記反応式Aに記載の方法と同様の
方法により、化合物(II)と化合物(XIV)とを反
応させて化合物(XIII)を得る。化合物(XIV)
は、市販されている場合には、市販品をそのまま用いて
もよく、また、自体公知の方法またはこれに準じた方法
等に従って製造してもよい。
【0025】前記「芳香族炭化水素類」としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどが用いられる。前
記「エーテル類」としては、例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどが用いられる。前記「ケトン類」と
しては、例えばアセトン、2−ブタノンなどが用いられ
る。前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えばク
ロロホルム、ジクロロメタンなどが用いられる。前記
「アミド類」としては、例えばN,N−ジメチルホルム
アミドなどが用いられる。前記「スルホキシド類」とし
ては、例えばジメチルスルホキシドなどが用いられる。
【0026】前記の各反応において、生成物が遊離体で
得られた場合はその塩に、また、塩で得られた場合は遊
離体にそれぞれ常法に従って変換することができる。前
記の反応において、置換基中にアミノ(NH2)、ヒド
ロキシ(OH)、カルボキシル(COOH)等が含まれ
る場合には、これらの基が保護されたものを原料として
用い、反応後に自体公知の方法により保護基を除去して
目的物を製造してもよい。アミノの保護基としては、例
えばアシル(例、アセチル等のC1-6アルキル−カルボ
ニル;ベンジルオキシカルボニル;tert−ブトキシ
カルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル;フタロ
イル;ホルミル等)などが挙げられる。ヒドロキシの保
護基としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エ
チル等)、フェニル−C1-6アルキル(例、ベンジル
等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル
等)、ベンゾイル、アルキル置換シリル(例、トリメチ
ルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等)などが
挙げられる。カルボキシルの保護基としては、例えばC
1-6アルキル(例、メチル、エチル等)、フェニル−C
1-6アルキル(例、ベンジル等)などが挙げられる。
【0027】かくして得られた化合物(I)〔(Ia)
および(Ib)を含む〕は、自体公知の分離手段、例え
ば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、ク
ロマトグラフィーなどにより単離、精製することができ
る。化合物(I)が遊離体で得られた場合には、自体公
知の方法あるいはそれに準じる方法によって目的とする
塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、
自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離
体または、目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)は、水和物であってもよく、非水和物であ
ってもよい。化合物(I)が光学活性体の混合物として
得られる場合には、自体公知の光学分割手段により目的
とする(R)体または(S)体に分離することができ
る。化合物(I)は同位元素(例、3H、14C等)など
で標識されていてもよい。式
【化78】 〔式中、R1aはフルオロまたはトルフルオロメチルを、
pは1または2を、X1は脱離基を示す〕で表わされる
化合物またはその塩は、本発明の化合物(I)またはそ
の塩を製造するための新規な合成中間体である。X1
示される脱離基としては、例えば前記Xで示される「脱
離基」と同様のものが挙げられ、なかでもハロゲン
(例、クロロ、ブロモ)が好ましい。化合物(IIa)の
塩としては、化合物(I)の塩と同様のものが用いられ
る。
【0028】化合物(I)またはその塩(以下、化合物
(I)と略記する)のプロドラッグは、生体内における
生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物
(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加
水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃
酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化す
る化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとして
は、化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、り
ん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水
酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、
ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル
化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物
等)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法
によって化合物(I)から製造することができる。ま
た、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990
年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から19
8頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)
に変化するものであってもよい。
【0029】本発明の化合物(I)もしくはその塩また
はそのプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する
場合がある)は、チロシンキナーゼ阻害作用を有し、哺
乳動物におけるチロシンキナーゼ依存性疾患の予防また
は治療に用いることができる。チロシンキナーゼ依存性
疾患には、異常なチロシンキナーゼ酵素活性による細胞
増殖亢進性の疾患が含まれる。さらに、本発明の化合物
は、HER2チロシンキナーゼを特異的に阻害するた
め、HER2を発現している癌の増殖を抑制する治療剤
として、また、ホルモン依存性癌のホルモン非依存性癌
への移行を防ぐ予防剤としても有用である。即ち、本発
明の化合物は、種々の癌(なかでも乳癌、前立腺癌、膵
癌、胃癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、食道癌、十二指腸
癌、舌癌、咽頭癌、脳腫瘍、神経鞘腫、非小細胞肺癌、
肺小細胞癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、子宮体癌、子宮
頸癌、卵巣癌、膀胱癌、皮膚癌、血管腫、悪性リンパ
腫、悪性黒色腫、甲状腺癌、骨腫瘍、血管線維腫、網膜
肉腫、陰茎癌、小児固形癌、カポジ肉腫、AIDSに起
因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑
筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病など)、アテローム性動脈
硬化症、血管新生(例、固形癌および肉腫の成長にとも
なう血管新生、腫瘍の転移にともなう血管新生、および
糖尿病性網膜症にともなう血管新生など)、ウイルス性
疾患(HIV感染など)などの異常な細胞増殖による疾
患に対する安全な予防または治療剤として用いることが
できる。チロシンキナーゼ依存性疾患にはさらに、異常
なチロシンキナーゼ酵素活性に関連する心臓血管疾患が
含まれる。従って本発明の化合物は、再狭窄のような心
臓血管疾患に対する予防または治療剤として用いること
もできる。本発明の化合物は、癌、特に乳癌、前立腺
癌、膵癌、胃癌、肺癌、結腸癌、大腸癌などの予防・治
療のための抗癌剤として有用である。本発明の化合物
は、毒性が低く、そのまま医薬として、または自体公知
の薬学的に許容しうる担体などと混合して哺乳動物
(例、ヒト、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウ
サギ、ブタ、サル等)に対して医薬組成物として用いる
ことができる。医薬組成物の中に本発明の化合物ととも
に他の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤
(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因
子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤など)など
を含有させてもよい。
【0030】本発明の化合物を医薬として、ヒト等の哺
乳動物に投与するにあたって、投与方法は通常例えば錠
剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを
含む)、散剤、顆粒剤などとして経口的、あるいは注射
剤、坐剤、ペレットなどとして非経口的に投与できる。
「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔
内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫
瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣への
投与を含む。 本発明の化合物の投与量は、投与ルー
ト、症状等によって異なるが、例えば乳癌、前立腺癌を
持つ患者(体重40ないし80kg)に抗癌剤として経
口投与する場合、例えば1日0.5〜100mg/kg
体重、好ましくは1日1〜50mg/kg体重、さらに
好ましくは1日1〜25mg/kg体重である。この量
を1日1回または2〜3回に分けて投与することができ
る。
【0031】本発明の化合物は、薬学的に許容される担
体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固
形製剤;またはシロップ剤、注射剤などの液状製剤とし
て経口または非経口的に投与することができる。薬学的
に許容される担体としては、製剤素材として慣用されて
いる各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤
における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝
剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じ
て、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加
物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、
例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶
セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤
の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば
結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げ
られる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カル
ボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。溶
剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、
プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモ
ロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例とし
ては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノ
ール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタ
ノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムな
どが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えば
ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン
酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げら
れる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリ
ウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられ
る。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアル
コールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、
例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノ
ール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デ
ヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の
好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸な
どが挙げられる。
【0032】医薬組成物は、剤型、投与方法、担体等に
より異なるが、本発明の化合物を製剤全量に対して通常
0.1〜95%(w/w)含有させることにより、常法
に従って製造することができる。また、(1)本発明の
化合物の有効量を投与することと、(2)他の抗癌剤
の有効量を投与すること、ホルモン療法剤の有効量を
投与すること、および非薬剤療法から成る群から選ば
れる1〜3種とを組み合わせることにより、より効果的
に癌を予防・治療することができる。非薬剤療法として
は、例えば、手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療
法、凍結療法、レーザー灼熱療法などが挙げられ、これ
らを2種以上組み合わせることもできる。例えば、本発
明化合物は、他のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化
学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにそ
の受容体の作用を阻害する薬剤)など(以下、併用薬物
と略記する)とを併用して使用することができる。本発
明の化合物は単剤として使用しても優れた抗癌作用を示
すが、さらに上記併用薬物の一つまたは幾つかと併用
(多剤併用)することによって、その効果をより一層増
強させることができる。該「ホルモン療法剤」として
は、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベス
トロール、クロロトリアニセリン、酢酸メドロキシプロ
ゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノ
ン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノ
ール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェ
ン、オルメロキフェン、レボルメロキシフェン、抗エス
トロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレ
ミフェンなど)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロ
ラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニス
ト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリ
ンなど)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、ス
ルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害
薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レト
ロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタ
ンなど)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタ
ミド、ニルタミドなど)、5α-レダクターゼ阻害薬
(例、フィナステリド、エプリステリドなど)、副腎皮
質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロ
ン、ベタメタゾン、トリアムシノロンなど)、アンドロ
ゲン合成阻害薬(例、アビラテロンなど)、レチノイド
およびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾ
ールなど)などが挙げられ、なかでもLH−RHアゴニ
スト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレ
リンなど)が好ましい。
【0033】該「化学療法剤」としては、例えばアルキ
ル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤
などが挙げられる。「アルキル化剤」としては、例え
ば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマ
スタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォ
スファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、
トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニム
スチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジ
ン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウ
ム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチ
ン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、
カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプ
ラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバム
スチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレ
ドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミ
ド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタ
チンスチマラマー、カルボコン、アドゼレシン、システ
ムスチン、ビゼレシンなどが挙げられる。「代謝拮抗
剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカ
プトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサー
ト、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォス
ファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フ
ルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジ
ン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフールな
ど)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブ
ロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォ
リネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フ
ルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペ
ントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミ
トグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチンなどが挙げ
られる。「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチ
ノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシン
C、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブ
レオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシ
ン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピ
ラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチ
ン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリ
ン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロ
ン、塩酸イダルビシンなどが挙げられる。「植物由来抗
癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシ
ド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビ
ンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタクセ
ル、ビノレルビンなどが挙げられる。
【0034】該「免疫療法剤(BRM)」としては、例
えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レン
チナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロ
イキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロ
ニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、
BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミ
ゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾールなどが挙
げられる。該「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用
を阻害する薬剤」における、「細胞増殖因子」として
は、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなもの
でもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチド
で、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因
子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermalgr
owth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有す
る物質〔例、EGF、ハレグリン(HER2リガンド)
など〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一
の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insul
in-like growthfactor)−1、IGF−2など〕、(3)
FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質
的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性
FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、 F
GF-10など〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、C
SF(colony stimulating factor)、EPO(erythro
poietin)、IL−2(interleukin-2)、NGF(nerve
growth factor)、PDGF(platelet-derived growth
factor)、TGFβ(transforming growth factor
β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF
(vascular endothelial growth factor)など〕などが
あげられる。該「細胞増殖因子の受容体」としては、上
記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいか
なるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、
ハレグリン受容体(HER2)、インシュリン受容体、
IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−
2などがあげられる。該「細胞増殖因子の作用を阻害す
る薬剤」としては、ハーセプチン(HER2抗体)など
があげられる。前記の薬剤の他に、L−アスパラギナー
ゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフ
ィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナト
リウム、トポイソメラーゼ1I阻害薬(例、イリノテカ
ン、トポテカンなど)、トポイソメラーゼII阻害薬
(例えば、ソブゾキサンなど)、分化誘導剤(例、レチ
ノイド、ビタミンD類など)、血管新生阻害薬、α−ブ
ロッカー(例、塩酸タムスロシンなど)なども用いるこ
とができる。上記した中でも、併用薬としては、LH−
RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リ
ュープロレリンなど)、ハーセプチン(HER2抗体)
などが好ましい。
【0035】本発明の化合物と併用薬物との併用に際し
ては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定され
ず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、
同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよ
い。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量
に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合
わせ等により適宜選択することができる。本発明の化合
物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時
に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていれ
ばよい。このような投与形態としては、例えば、(1)
本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られ
る単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物
とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経
路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを
別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路で
の時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用
薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる
投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬
物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投
与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化
合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での
投与)などが挙げられる。以下、これらの投与形態をま
とめて、本発明の併用剤と略記する。
【0036】本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、
本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公
知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合し
て医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティ
ング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフト
カプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等とし
て、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈
内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳
内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位
などへの投与あるいは直接病巣に投与することができ
る。本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的
に許容される担体としては、前記した本発明の医薬組成
物に使用されるものと同様のものを使用することができ
る。
【0037】本発明の併用剤における本発明の化合物と
併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等
により適宜選択することができる。例えば、本発明の併
用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態に
よって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01な
いし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量
%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度で
ある。本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製
剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約
0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ない
し50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重
量%程度である。本発明の併用剤における担体等の添加
剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製
剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましく
は約10ないし90重量%程度である。また、本発明の
化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合
も同様の含有量でよい。
【0038】これらの製剤は、製剤工程において通常一
般に用いられる自体公知の方法により製造することがで
きる。例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散
剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社
製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレ
ングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、
ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソル
ベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリ
ン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアル
カリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等
張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニト
ール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、
塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ
安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピル
パラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グ
リセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレ
ングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベ
ンジルアルコール等)などと共に水性注射剤に、あるい
はオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物
油、プロピレングリコールなどの溶解補助剤に溶解、懸
濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とする
ことができる。
【0039】経口投与用製剤とするには、自体公知の方
法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦
形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、
デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプ
ン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースな
ど)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添
加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキン
グ、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法
でコーティングすることにより経口投与製剤とすること
ができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 8
0、プルロニック F68、セルロースアセテートフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネー
ト、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリ
ル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,
二酸化チタン等)などが用いられる。経口投与用製剤は
速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
【0040】例えば、坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性
の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができ
る。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高
級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類
(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂
肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社
製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大
豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレ
ングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム
類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重
合体などが挙げられる。上記徐放性製剤としては、徐放
性マイクロカプセル剤などが挙げられる。徐放型マイク
ロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できる
が、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投
与するのが好ましい。本発明の化合物は、固形製剤
(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)などの経口投
与用製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成
型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とするこ
とができる。
【0041】以下に、〔1〕本発明の化合物または併用
薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物ま
たは併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調
製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バ
ッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体
的に示す。 〔1〕注射剤およびその調製 本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射
剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサ
リチル酸塩を含有させてもよい。該注射剤は、本発明の
化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/お
よびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得ら
れる。上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば
ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウ
ム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなどの有
機酸塩などが挙げられる。注射剤中の本発明の化合物ま
たは併用薬物の濃度は0.5〜50w/v%、好ましく
は3〜20w/v%程度である。また安息香酸塩又は/
およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50w/v%、好
ましくは3〜20w/v%が好ましい。
【0042】また、本剤には一般に注射剤に使用される
添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸
ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マ
クロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール
等)、緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン
酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(塩
酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香
酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグ
ルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖
等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)な
どを適宜配合することができる。これらの添加剤は一般
に注射剤に通常用いられる割合で配合される。注射剤は
pH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.
0に調整するのがよい。注射剤は本発明の化合物または
併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル
酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解す
ることにより得られる。これらの溶解はどのような順序
で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行う
ことができる。注射用水溶液は加温するのがよく、また
通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌
などを行うことにより注射剤として供することができ
る。注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃の条件
で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。さらに多回
分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を
付与した製剤としてもよい。
【0043】〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびそ
の調製 本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望に
より水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆
してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与
型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。被膜剤に用いら
れる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、
ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピオネートなどのセル
ロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニル
ブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル酸/
メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合
体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメ
タクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合
体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸
アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチ
ル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、ア
ミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリ
ル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合
体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−10
0,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−
PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタ
アクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合
体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メ
チル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギッ
ト類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマ
ー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント
産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸
グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0044】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有し pH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbo
phil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【0045】徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物
質をさらに含んでいてもよい。該親水性物質としては、
例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金
属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
ヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有す
る多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが
挙げられる。徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質
の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは
約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約4
0ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約
3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約1
5%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んで
いてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有
率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w
/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。
ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メ
タノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた
被膜剤組成物に対する重量%を示す。
【0046】徐放性製剤は、以下に例示するように薬物
を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質
や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解又
は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造され
る。 I.薬剤を含む核の調製。 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称す
ることがある)の形態は特に制限されないが、好ましく
は顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。核が顆
粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約1
50ないし2,000μm、さらに好ましくは約500
ないし約1,400μmである。核の調製は通常の製造
方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦
形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、
湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製す
る。核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、
好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ま
しくは約30ないし約70%(w/w)である。
【0047】核に含まれる賦形剤としては、例えば白
糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱
粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスター
チなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーン
スターチが好ましい。結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニッ
クF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いら
れる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウ
ム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロス
ポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(L-HPC)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防
止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム
およびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリ
コールなどが用いられる。安定化剤としては酒石酸、ク
エン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用
いられる。
【0048】核は上記製造法以外にも、例えば核の中心
となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メ
タノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した
結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形
剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転
動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法
や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性
担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セル
ロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その
平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであ
るものが好ましい。核に含まれる薬物と被膜剤とを分離
するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護
剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等
が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリ
コールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル
基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用
いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク
などの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場
合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/
w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好
ましくは約2ないし約8%(w/w)である。防護剤は通
常のコーティング法により被覆することができ、具体的
には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で被覆することができる。
【0049】II.核の被膜剤による被覆 前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存
性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解ある
いは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆する
ことにより徐放性製剤が製造される。核の被膜剤液によ
る被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法な
どが挙げられる。被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポ
リマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含
有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に
対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5な
いし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし3
5%(w/w)である。
【0050】被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を
単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液
を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:
重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させること
ができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶
媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に
限定されないが、例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール
等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノン、
アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライドな
どが用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、
エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ま
しい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒とし
て好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液
中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク
酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよい。噴
霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコー
ティング法により実施することができ、具体的には、被
膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティン
グ法等により核にスプレーコーティングすることで実施
することができる。この時必要であれば、タルク、酸化
チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カル
シウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、グリセリ
ン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチ
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを可
塑剤として添加してもよい。被膜剤による被膜後、必要
に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合してもよい。
【0051】速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化
物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)
であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤
が用いられるが、経口投与剤が好ましい。速放性製剤
は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣
用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称す
ることがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦
形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特
に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤として
は、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース
(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、
グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙
げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール
などが挙げられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上
を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製
剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w
%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好
ましくは約30〜約97w/w%である。速放性製剤に
おける薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.
5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適
宜選択することができる。
【0052】速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上
記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤
としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロー
スナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾ
ル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリド
ンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信
越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学
(株)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産
業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成
(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触し
て吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦
形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊させ
るものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種
又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合
量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計な
どにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、
例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約0.
5〜約15w/w%である。
【0053】速放性製剤が経口固型製剤である場合、経
口固型製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により
固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよ
い。このような添加剤としては、例えば結合剤(例え
ば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンな
ど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例え
ば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例
えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活
性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤な
ど)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベン
ガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋
味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、
湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤
として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有
機酸を加えてもよい。上記結合剤としては、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポ
リビニルピロリドンなどが好ましく用いられる。速放性
製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を
混合し、必要により、さらに練合し、成型することによ
り調製することができる。上記混合は、一般に用いられ
る方法、例えば、混合、練合などにより行われる。具体
的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前
記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチ
カルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流
動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混
合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などに
より造粒することにより調製することができる。このよ
うにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのま
まあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に
製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合
わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのまま
あるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤
(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化し
てもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一の
カプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
【0054】〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊
剤およびその調製 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固
形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)
であってもよい。舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤
としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを
含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親
水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を
含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利
用率を高めるためにβ−シクロデキストリン又はβ−シ
クロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β
−シクロデキストリンなど)などを含有していてもよ
い。上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトー
ル、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが
挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコ
ロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化ナトリ
ウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソル
ビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿
素などが挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水
性担体としては結晶セルロース、エチルセルロース、架
橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン
酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性親水性担
体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロ
ースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとしてはガム
(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガ
ム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セ
ルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル
酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニル
アルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸パルミチン
酸塩などが挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレングリコールなどが好ましい。特にヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤として
は、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン
酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫
酸ナトリウムなどが挙げられ、特に、クエン酸やアスコ
ルビン酸が好ましい。
【0055】舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、
本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の
方法により混合することにより製造することができる。
さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性
担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、
防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を同時
に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形す
ることにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が
得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前
後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒を用い
て加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよ
い。
【0056】粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合
は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分
散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤
などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延さ
せて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、
酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添
加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるた
めポリエチレングリコールやプロピレングリコールなど
のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニング
へのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー
(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を含有させて
もよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクター
ブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10
〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を
乾燥してフィルムを形成することにより達成される。こ
のように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥
させ、所望の表面積に切断すればよい。
【0057】好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明
の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用
薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤ
ーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げら
れる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適
当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の
該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。該
口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または
併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを
含んでいるのが好ましい。該マトリックス形成剤として
はゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦なら
びにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タン
パク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガー
ガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖
類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カ
ラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニル
ピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビア
ゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれ
る。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトー
ス、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シ
クロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、
塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機
塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、
L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソ
ロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン
などの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含
まれる。マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ
以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入するこ
とができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤
に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除さ
れて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそのマ
トリックスを形成することに加えて、本発明の化合物ま
たは併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持
する助けをすることができる。
【0058】保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘
剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味
マスキング剤などの二次成分を組成物中に含有していて
よい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色
酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&
Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号などのFD
&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラ
スベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルー
ツ、カラメル、バニラ、テェリーならびにグレープフレ
ーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH
調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレ
イン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテー
ム、アセスルフェームKならびにタウマチンなどが含ま
れる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリ
ウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合
物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフ
ィンが含まれる。製剤には通常約0.1〜約50重量
%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合
物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ま
しくは約1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜
約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の
90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下
錠、バッカルなど)や、口腔内に入れられて1ないし6
0秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに
好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊
剤が好ましい。
【0059】上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、
約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量
%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキ
ストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30
重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約
0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%
である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.
1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%
である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.
1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%で
ある。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、
約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重
量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約
0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%で
ある。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤など
の添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
【0060】本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合
物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期
間などにより異なるが、例えば、乳癌の患者(成人、体
重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合物およ
び併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約100
0mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、よ
り好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ
約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約
30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与され
る。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変
動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあ
り、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような
量を設定することも可能である。併用薬物としての一日
投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、
感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、
種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定さ
れないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺
乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、
好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましく
は、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日
1〜4回に分けて投与する。
【0061】本発明の併用剤を投与するに際しては、同
時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、
本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を
先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間
差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、
剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先
に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以
内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15
分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げ
られる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の
化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10
分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内
に併用薬物を投与する方法が挙げられる。好ましい投与
方法としては、例えば、経口投与製剤に製形された併用
薬物約0.001〜200mg/kgを経口投与し、約
15分後に経口投与製剤に製形された本発明の化合物
約0.005〜100mg/kgを1日量として経口投
与する。
【0062】また、本発明の医薬組成物または本発明の
併用剤を、例えば(1)手術、(2)アンジオテンシン
IIなどを用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、
(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼
法、(7)放射線療法などの非薬剤療法と組み合わせる
こともできる。例えば、本発明の医薬組成物または本発
明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら
2、3種を組み合わせた治療前または後に使用すること
によって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Sur
vival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命など
の効果が得られる。また、本発明の医薬組成物または本
発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病
の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリンなどの
β−ラクタム系、クラリスロマイシンなどのマクロライ
ド系など)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリ
ー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)
疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲
不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃
度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱などのよ
うな副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐
性を抑制するための薬剤の投与など〕を組み合わせるこ
ともできる。前記の処置を施す前または施した後に、本
発明の医薬組成物または本発明の併用剤を経口投与(徐
放性を含む)、静脈内投与(bolus、infusion、包接体
を含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性
を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与す
るのが好ましい。手術等の前に本発明の医薬組成物また
は本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例え
ば、手術等の約30分〜24時間前に1回投与すること
もできるし、あるいは手術等の約3ヶ月〜6ヶ月前に1
〜3サイクルに分けて投与することもできる。このよう
に、手術等の前に本発明の医薬組成物または本発明の併
用剤を投与することにより、例えば癌組織を縮小させる
ことができるので、手術等がしやすくなる。手術等の後
に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与する
場合の時期としては、手術等の約30分〜24時間後
に、例えば数週間〜3ヶ月単位で反復投与することがで
きる。このように、手術等の後に本発明の医薬組成物ま
たは本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効
果を高めることができる。
【0063】
【発明の実施の形態】以下に参考例、実施例、製剤例お
よび試験例を挙げて、本発明を詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。参考例および実
施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、TL
C(Thin Layer Chromatography, 薄層クロマトグラフ
ィー)による観察下に行われた。TLCの観察において
は、TLCプレートとしてメルク社製のキーゼルゲル6
0F254プレートを使用し、展開溶媒としてはカラムク
ロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、
検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲ
ルは、同じくメルク社製のキーゼルゲル60F254(7
0〜230メッシュ)を用いた。NMRスペクトルは、
プロトンNMRを示し、内部標準としてテトラメチルシ
ランを用いてVARIAN Gemini−200(2
00MHz型スペクトロメーター)で測定し、δ値をp
pmで表した。参考例および実施例で用いる略号は、次
のような意義を有する。 s :シングレット br :ブロード(幅広い) d :ダブレット t :トリプレット q :クワルテット dd :ダブルダブレット dt :ダブルトリプレット m :マルチプレット J :カップリング定数 Hz :ヘルツ DMF:N,N−ジメチルホルムアミド THF:テトラヒドロフラン
【0064】
【実施例】参考例1 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−メチルフ
ェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化79】 (i)(E)−3−(4−メチルフェニル)−2−プロ
ペナミド 4−メチル桂皮酸(15.19g)のTHF(100m
l)溶液にDMF(5滴)を加え、氷冷下、塩化オキサ
リル(9.6ml)を加え、室温で2時間攪拌した。塩
化オキサリル(4.0ml)を追加し、さらに室温で1
時間攪拌後、濃縮乾固した。残留物を酢酸エチル(50
ml)に溶解し、氷冷下25%アンモニア水(50m
l)−酢酸エチル(20ml)混液に滴下した。水層を
塩析し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。析出物をヘ
キサンおよびジエチルエーテルで洗浄し、標題化合物
(11.63g)を無色結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 2.37 (3H, s), 5.56 (2H, brs),
6.41 (1H, d, J = 15.8), 7.18 (2H, d, J = 8.0), 7.4
2 (2H, d, J = 8.0), 7.62 (1H, d, J = 15.8). IR (KBr) : 1671, 1601, 1518, 1397, 1254, 1123, 99
0, 816cm-1. (ii)4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−メ
チルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール (E)−3−(4−メチルフェニル)−2−プロペナミ
ド(8.06g)および1,3−ジクロロアセトン
(6.98g)をトルエン(50ml)中3時間還流し
た。冷後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水、食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶
出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)に付して精製
し、標題化合物(8.44g)を白色粉末晶として得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 2.38 (3H, s), 4.54 (2H, s), 6.
87 (1H, d, J = 16.2),7.20 (2H, d, J = 8.2), 7.43
(2H, d, J = 8.2), 7.52 (1H, d, J = 16.2), 7.62 (1
H, s). IR (KBr) : 1642, 1607, 1591, 1537, 1345, 1267, 97
6, 943, 810cm-1.
【0065】参考例2 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−フルオロ
フェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化80】 4−フルオロ桂皮酸(25g)をジクロロメタン(30
0ml)に懸濁し、氷冷・撹拌下、DMF(0.5m
L)、ついで塩化オキサリル(15.36mL)を滴下
し、3時間同温度を保ち、徐々に室温に戻した。減圧
下、溶媒を留去して残留物を酢酸エチル(100mL)
に溶解した。本溶液を、氷冷した25%アンモニア水
(250mL)および酢酸エチル(52.5mL)の混
合溶液に滴下した。反応液を酢酸エチル(400mL×
2)で抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、析出結晶を濾
取・乾燥し、(E)−3−(4−フルオロフェニル)−
2−プロペナミド(24.4g)を得た。得られた
(E)−3−(4−フルオロフェニル)−2−プロペナ
ミド(17.55g)および1,3−ジクロロアセトン
(12.85g)を130℃で溶融し、1.5時間かき
まぜた。室温に戻して酢酸エチルで抽出し、氷水、飽和
重曹水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液;ジエチルエーテル:ヘキサン=1:9→
3:17)に付して精製し、標題化合物(10.5g)
を無色結晶として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:4.54(2H,s), 6.84(1H,d,J=16.0Hz),
7.09(2H,t,J=8.8Hz), 7.47-7.55(3H,m), 7.63(1H,s). IR (KBr):3173, 3133, 3063, 3040, 1645, 1601, 159
1, 1537, 1508, 1435, 1416, 1350, 1275, 1233, 1167,
1101, 999 cm -1.
【0066】参考例3 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−トリフル
オロメチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾー
【化81】 (i)(E)−3−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−プロペナミド 4−トリフルオロメチル桂皮酸(19.4g)、DMF
(6滴)のTHF(100ml)懸濁液に0℃で塩化オ
キサリル(11.7ml)を滴下し、室温で2時間攪拌
した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢酸エチル(60m
l)に溶解し、25%アンモニア水−酢酸エチル(5:
1、120ml)に注いだ。水層を塩析後、酢酸エチル
−THF(12:1)混液(650ml)、酢酸エチル
(100ml×2)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶し、標題化合物(18.0g)を無色板
状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 5.58 (2H, br s), 6.53 (1H, d,
J = 15.8 Hz), 7.63-7.72 (5H, m). IR (KBr): 3326, 3167, 1686, 1636, 1617, 1404, 119
0 cm-1.
【0067】(ii)4−クロロメチル−2−[(E)−
2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エテニル]−
1,3−オキサゾール (E)−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2
−プロペナミド(17.9g)、1,3−ジクロロアセ
トン(14.8g)のトルエン溶液(83ml)溶液を
ディーン・スターク(Dean−Stark)装置を用
いて9時間加熱還流した。冷後、反応液に水を加えて酢
酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢
酸メチル=6:1→5:1)で精製し、標題化合物(1
5.1g)を無色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ :4.55 (2H, d, J = 0.8 Hz), 7.00
(1H, d, J = 16.2 Hz),7.56 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.
64-7.68 (5H, m). IR (KBr): 1350, 1325, 1170, 1136, 1113, 1071, 95
9, 826, 727, 708 cm-1.
【0068】参考例4 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化82】 (E)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−プ
ロペナミド(9.16g)、1,3−ジクロロアセトン
(7.62g)を用いて参考例1−(ii)と同様の反応
を行い、標題化合物(6.31g)を無色結晶として得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 4.55 (2H, s), 6.8-7.0 (2H, m),
6.96 (1H, d, J = 16.8), 7.45-7.7 (3H, m).
【0069】参考例5 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(2,6−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化83】 (E)−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−プロペ
ナミド(9.0g)および1,3−ジクロロアセトン
(7.49g)を用いて参考例1−(ii)と同様の反応
を行い、標題化合物(7.18g)を淡黄色固体として
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 4.55 (2H, s), 6.85-7.0 (2H,
m), 7.2-7.35 (2H, m), 7.55-7.7 (1H, m), 7.66 (1H,
s).
【0070】参考例6 3−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,2−プロ
パンジオール
【化84】 3,4−ジヒドロキシブチロニトリル(30.33g)
を無水メタノール(12.2ml)に溶解し、氷冷・撹
拌下、5.12規定塩化水素エーテル溶液(62ml)
を5℃以下で加えた。同温度で35時間撹拌すると二層
の溶液が得られた。上層を除き、下層を無水メタノール
(45ml)に溶解した。アミノアセトアルデヒドジメ
チルアセタール(31.5g)の無水メタノール(45
ml)溶液を氷冷・撹拌下、20℃以下で加え、27時
間撹拌した。減圧下、溶媒を留去し、残留物に水(57
ml)と濃塩酸(142ml)を加えて室温で2時間撹
拌した。減圧下、溶媒を留去し、残留物に炭酸カリウム
水溶液を加えpH10に調整後、再度溶媒を留去した。
残渣をエタノール(500ml)で抽出し、濃縮乾固し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、イ
オン交換樹脂(アンバーリスト15)で脱塩処理し、標
題化合物(13.16g)を淡褐色結晶として得た。 mp 98-100 ℃.1 H-NMR(DMSO-d6)δ:2.60(1H,dd,J=7.6Hz,14.8Hz), 2.80
(1H,dd,J=5.0Hz,14.8Hz), 3.28(1H,dd,J=5.6Hz,10.2H
z), 3.35(1H,dd,J=5.4Hz,10.2Hz), 3.72-3.85(1H,m),
6.88(2H,s). IR (KBr):3167, 3094, 2928, 2656, 1559, 1456, 141
6, 1379, 1327, 1291, 1275, 1242, 1202, 1152, 1111,
1092, 1044 cm-1.
【0071】参考例7 (2R)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−
1,2−プロパンジオール
【化85】 (i)(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1−
トリチル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−プロ
パノール 1−トリチルイミダゾール(3.10g)のTHF溶液
(80ml)にアルゴン雰囲気中、氷冷下、n−ブチル
リチウム(1.6Mヘキサン溶液、6.9ml)を滴下
した。同温度で30分間攪拌後、(R)−2−[(ベン
ジルオキシ)メチル]オキシラン(1.52ml)を加
えた。氷冷下で1.5時間、室温で1時間攪拌後、反応
液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃
縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィ−(溶出
液;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に付して精製し、
標題化合物(1.402g)を淡黄色油状物として得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.06 (2H, dd, J = 2.8Hz, 18.0H
z), 3.08 (1H, dd, J = 5.4Hz, 9.8Hz), 3.21 (1H, dd,
J = 5.4Hz, 9.8Hz), 3.55-3.7 (1H, m), 4.36 (2H,
s), 6.73 (1H, d, J = 1.4Hz), 6.93 (1H, d, J = 1.4H
z), 7.0-7.4 (20H, m).
【0072】(ii)(2R)−1−(ベンジルオキシ)
−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−2−プロパ
ノール (2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1−トリチ
ル−1H−イミダゾール−2−イル)−2−プロパノー
ル(1.40g)のアセトン(8ml)溶液に1規定塩
酸(8ml)を加え、50℃で1時間攪拌した。1規定
塩酸(8ml)追加し、さらに50℃で2時間撹拌し
た。反応液を濃縮して水を加え、ジエチルエ−テルで2
回洗浄した。水層を重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出
し、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下に濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(溶出液;酢酸エチル:メタノ−ル=10:1)
に付して精製し、標題化合物(424mg)を無色油状
物として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.85 (1H, dd, J = 7.8Hz, 15.6H
z), 2.99 (1H, dd, J = 3.6Hz, 15.6Hz), 3.39 (1H, d
d, J = 7.0Hz, 9.5Hz), 3.52 (1H, dd, J = 4.4Hz,9.5H
z), 4.1-4.3 (1H, m), 4.55 (2H, s), 6.94 (2H, s),
7.3-7.45 (5H, m).
【0073】(iii)(2R)−3−(1H−イミダゾ
ール−2−イル)−1,2−プロパンジオール (2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1H−イミ
ダゾール−2−イル)−2−プロパノール(424m
g)のメタノール(10ml)溶液に10%パラジウム
炭素(50%含水、85mg)を加え、水素雰囲気下、
50−60℃で2日間攪拌した。触媒をろ去し、ろ液を
濃縮し、標題化合物(254mg)を白色固体として得
た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.58 (1H,dd,J=7.6Hz, 14.6Hz), 2.
78 (1H, dd, J =5.2Hz,14.6Hz), 3.17 (1H, d, J=5.2H
z), 3.2-3.3 (1H, m), 3.7-3.85 (1H, m), 4.6-4.7 (1
H, m), 4.86 (1H, d, J=4.8Hz), 6.76 (1H, brs), 6.95
(1H, brs). [α]D 22 = + 2.5°(c = 1.0,メタノール)
【0074】参考例8 (2S)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−
1,2−プロパンジオール
【化86】 (i)(3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−(トリ
メチルシリルオキシ)ブチロニトリル (2S)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラ
ン(6.57g)とトリメチルシランカルボニトリル
(5.0g)の混合液にシアン化カリウム(26mg)
と18−クラウン−6(106mg)を加えてアルゴン
雰囲気下、135℃で75分間還流した。冷後、減圧蒸
留に付し、標題化合物(7.42g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 0.15(9H,s), 2.52(1H,dd,J=6.6H
z,16.6Hz), 2.65(1H,dd,J=4.6Hz, 16.6Hz), 3.39(1H,d
d,J=6.8Hz,9.6Hz), 3.50(1H,dd,J=4.8Hz,9.6Hz),4.01-
4.14(1H,m), 4.52(2H,s), 7.26-7.44(5H,m). IR (neat):3065, 3032, 2957, 2903, 2865, 2251, 160
7, 1588, 1497, 1454, 1416, 1366, 1254, 1209, 1117,
1001 cm-1.
【0075】(ii)(3S)−4−(ベンジルオキシ)
−3−ヒドロキシブチロニトリル (3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−[(トリメチ
ルシリル)オキシ]ブチロニトリル(7.41g)をテ
トラヒドロフラン(28.2ml)に溶解し、氷冷撹拌
下、1M−テトラブチルアンモニウムフルオリドTHF
溶液(28.2ml)を加えて1.5時間撹拌した。減
圧下、溶媒を留去し、残渣をエーテルに溶解し、水、飽
和食塩水で洗浄した。減圧下、溶媒を留去し、残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し標題化合
物(4.58g)を無色油状物として得た。1 H-NMR(DMSO-d6)δ:2.56(1H,dd,J=6.4Hz,16.8Hz), 2.70
(1H,dd,J=4.6Hz,16.8Hz), 3.34(1H,dd,J=6.2Hz,9.8Hz),
3.44(1H,dd,J=5.4Hz,9.8Hz), 3.85-3.95(1H,m),5.52(2
H,d,J=5.2Hz), 7.25-7.40(5H,m). IR (neat):3600-3200, 3065, 3032, 2867, 2253, 160
5, 1586, 1497, 1454, 1416, 1364, 1308, 1254, 1208,
1101, 1078 cm-1.
【0076】(iii)(2S)−1−(ベンジルオキ
シ)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−2−プ
ロパノール (3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−ヒドロキシブ
チロニトリル(6.51g)、5.12規定塩化水素エ
ーテル溶液(7.0ml)、アミノアセトアルデヒドジ
メチルアセタール(3.58g)を用いて参考例6と同
様の反応を行い、標題化合物(2.22g)を淡褐色油
状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.84(1H,dd,J=7.8Hz,15.4Hz), 2.97(1
H,dd,J=3.6Hz,15.4Hz),3.41(1H,dd,J=6.8Hz,9.4Hz), 3.
51(1H,dd,J=4.4Hz,9.4Hz), 4.11-4.23(1H,m), 4.54(2H,
s), 6.91(2H,s), 7.27(5H,m). IR (neat):3400-3140, 3065, 3032, 2903, 2865, 160
1, 1557, 1495, 1454, 1427, 1366, 1312, 1206, 1101,
1028 cm-1. [α]D 22 = - 2.3°(c = 1.04,メタノール)
【0077】(iv)(2S)−3−(1H−イミダゾー
ル−2−イル)−1,2−プロパンジオール (2S)−1−(ベンジルオキシ)−3−(1H−イミ
ダゾール−2−イル)−2−プロパノール(1.725
g)をエタノール(30ml)に溶解し、10%パラジ
ウム炭素(1.04g)を加え、60℃、5気圧の水素
雰囲気下、24時間激しく撹拌した。触媒を濾去し、溶
媒留去後の残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマト
グラフィーで精製すると標題化合物(0.945g)が
得られた。本品のスペクトルデータ(1H−NMR、I
R)は参考例6の化合物と一致した。
【0078】参考例9
【化87】 (i)4−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ブテ
ン−1−オール アルゴン雰囲気下、3−ヒドロキシプロピルトリフェニ
ルホスホニウムブロミド(4.02g)を脱水THF
(30ml)に懸濁し、60%油性水素化ナトリウム
(0.4g)を加えて、3時間還流した。反応液に4−
ベンジルオキシベンズアルデヒド(2.12g)の脱水
THF溶液(7ml)を滴下し、67時間還流した。冷
後、不溶物をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチ
ル=9:1→4:1)に付して精製し、題記化合物
(1.76g)を無色結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.46(0.8H,dq,J=1.4Hz,6.2Hz), 2.
61(1.2H,dq,J=1.6Hz,6.4Hz), 3.71-3.78(2H,m), 5.06
(1.2H,s), 5.07(1.8H,s), 5.59(0.6H,dt,J=7.2Hz,11.6H
z), 6.07(0.4H,dt,J=7.2Hz,15.8Hz), 6.45(0.4H,d,J=1
5.8Hz), 6.52(0.6H,d,J=11.6Hz), 6.89-6.98(2H,m), 7.
22-7.46(7H,m). IR (KBr): 3279, 3063, 3036, 3011, 2911, 2867, 160
7, 1574, 1510, 1470, 1454, 1383, 1302, 1250, 1177,
1117, 1053, 1017 cm-1.
【0079】(ii)4−(4−ヒドロキシブチル)フェ
ノール 4−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ブテン−1
−オール(1.70g)をメタノール−THF混液
(1:1,20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素
(0.17g)を添加後、水素雰囲気下、1.5時間激
しくかきまぜた。触媒をろ去して、ろ液を減圧濃縮し、
標題化合物(1.1g)を無色結晶性粉末として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.50-1.76(4H,m), 2.57(2H,t,J=7.1H
z), 3.67(2H,t,J=6.2Hz), 6.74(2H,d,J=8.4Hz), 7.03(2
H,d,J=8.4Hz). IR (KBr): 3500-3100, 3025, 2940, 2859, 1615, 159
7, 1514, 1456, 1362, 1240, 1173, 1107, 1055, 1024
cm-1.
【0080】(iii)4−[4−(ベンジルオキシ)フ
ェニル]−1−ブタノール アルゴン雰囲気下、4−(4−ヒドロキシブチル)フェ
ノール(9.43g)、65%油性水素化ナトリウム
(2.4g)に乾燥DMF(115ml)を加え15分
間かきまぜた。次いで氷冷撹拌下、ベンジルブロミド
(9.87g)の乾燥ジメチルホルムアミド(29.5
ml)溶液を滴下し同温度で2時間かきまぜた。反応液
に、氷水および1規定硫酸水素カリウム水溶液を加え、
酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
標題化合物(10.67g)を無色結晶性粉末として得
た。1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 1.34-1.64(4H,m), 2.50(2H,t,J=7.
0Hz), 3.39(2H,dt,J=5.2Hz,6.4Hz), 4.34(1H,t,J=5.2H
z), 5.05(2H,s), 6.90(2H,d,J=8.6Hz), 7.09(2H,d,J=8.
6Hz), 7.28-7.47(5H,m). IR (KBr): 3500-3200, 3048, 3036, 2928, 2907, 286
1, 2840, 1615, 1582, 1514, 1472, 1454, 1379, 1360,
1298, 1285, 1250, 1175, 1119, 1063, 1012 cm- 1.
【0081】(iv)4−[4−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]ブチル メタンスルホナート 4−(4−ベンジルオキシフェニル)ブタノール(10
g)の酢酸エチル(390mL)溶液に氷冷下、トリエ
チルアミン(8.16mL)及びメタンスルホニルクロ
リド(4.53mL)を滴下した。同温度で30分、室
温で1時間撹拌した後、氷水と飽和食塩水で洗浄した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去すると
標題化合物(14g)が油状物として得られた。本品は
精製する事なく次の工程に用いた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.64-1.86(4H,m), 2.60(2H,t,J=7.1H
z), 2.98(3H,s), 4.23(2H,t,J=6.1Hz), 5.05(2H,s), 6.
91(2H,d,J=8.8Hz), 7.09(2H,d,J=8.8Hz), 7.32-7.48(5
H,m). IR (neat):3063, 3031, 2940, 2865, 1611, 1584, 151
2, 1456, 1354, 1337, 1240, 1175, 1115, 1015 cm-1.
【0082】(v)ベンジル 4−(4−ヨードブチ
ル)フェニル エーテル ヨウ化ナトリウム(29.25g)をアセトン(195
ml)に溶解し、4−[4−(ベンジルオキシ)フェニ
ル]ブチルメタンスルホナート(13g)を加えて、8
0℃で1.5時間還流した。冷後、溶媒を留去し、残留
物に酢酸エチル(750ml)を加え、水、チオ硫酸ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去す
ると標題化合物(14.29g)が油状物として得られ
た。本品は精製する事なく次の工程に用いた。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.63-1.93(4H,m), 2.57(2H,t,J=7.3H
z), 3.19(2H,t,J=6.8Hz),5.04(2H,s), 6.90(2H,d,J=8.8
Hz), 7.09(2H,d,J=8.8Hz), 7.30-7.47(5H,m). IR (neat):3063, 3031, 2932, 2857, 1611, 1582, 151
0, 1454, 1381, 1298, 1238, 1175, 1121, 1026 cm-1.
【0083】(vi)1−[4−(4−ベンジルオキシフ
ェニル)ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール ベンジル 4−(4−ヨードブチル)フェニル エーテ
ル(1.1g)、1H−1,2,3−トリアゾール
(0.31g)、炭酸カリウム(0.622g)をDM
F(7.5ml)に懸濁して、70℃で26.5時間か
きまぜた。冷後、反応液を酢酸エチルで抽出し、水、飽
和食塩水で洗浄した。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1→2:3)に付し、標題化合物
(0.391g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.61(2H,quintet,J=7.8Hz), 1.93
(2H,quintet,J=7.8Hz),2.59(2H,t,J=7.6Hz), 4.39(2H,
t,J=7.1Hz), 5.04(2H,s), 6.90(2H,d,J=8.8Hz),7.06(2
H,d,J=8.8Hz), 7.30-7.48(5H,m), 7.49(1H,s), 7.69(1
H,s). IR (KBr):3106, 3034, 2940, 2861, 1611, 1582, 151
2, 1454, 1387, 1298, 1244, 1177, 1113, 1080, 1040,
1028 cm-1.
【0084】(vii)4−[4−(1H−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)ブチル]フェノール 1−[4−(4−ベンジルオキシフェニル)ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール(0.38g)をメタ
ノール(7.6ml)に溶解して、10%−パラジウム
炭素(0.1g)を添加し、水素雰囲気下、14時間激
しくかきまぜた。触媒を濾去して、濾液を減圧下、濃縮
乾固し、標題化合物(0.268g)を結晶性粉末とし
て得た。1 H-NMR (CDCl3) δ :1.60(2H,quintet,J=7.0Hz), 1.93
(2H,quintet,J=7.4Hz), 2.57(2H,t,J=7.5Hz), 4.40(2H,
t,J=7.0Hz), 6.79(2H,d,J=8.6Hz), 6.99(2H,d,J=8.6H
z), 7.51(1H,s), 7.71(1H,s). IR (KBr):3148, 3129, 3017, 2946, 2861, 2814, 161
5, 1593, 1514, 1462, 1381, 1269, 1242, 1225, 1123,
1078 cm-1.
【0085】参考例10 4−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール
【化88】 ベンジル 4−(3−ヨードプロピル)フェニル エー
テル(2.47g)、1H−1,2,3−トリアゾール
(629mgl)、炭酸カリウム(1.26gl)をD
MF(17.5ml)に懸濁して、70℃で18.5時
間かきまぜた。室温に戻し、酢酸エチルで抽出後、水、
飽和食塩水で洗浄した。減圧下、溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1→2:3)に付して精製を行い
1−[3−(4−ベンジルオキシフェニル)プロピル]
−1H−1,2,3−トリアゾール(856mg)を得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ :2.23(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.60
(2H,t,J=7.5Hz), 4.38(2H,t,J=7.1Hz), 5.05(2H,s), 6.
92(2H,d,J=8.8Hz), 7.10(2H,d,J=8.8Hz), 7.30-7.48(5
H,m), 7.52(1H,s), 7.72(1H,s). IR (KBr):3100, 3030, 2960, 2926, 2860, 1613, 158
5, 1514, 1454, 1383, 1298, 1250, 1215, 1177, 1115,
1082, 1044, 1028, 1019 cm-1.
【0086】1−[3−(4−ベンジルオキシフェニ
ル)プロピル]−1H−1,2,3−トリアゾール(8
50mg)をメタノール(29ml)に溶解して、10
%−パラジウム炭素(0.1g)を添加し、水素雰囲気
下、13時間激しくかきまぜた。触媒を濾去して、濾液
を減圧下、濃縮乾固し、標題化合物(600mg)を結
晶性粉末として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.22(2H,quintet,J=7.0Hz), 2.56(2H,
t,J=7.0Hz), 4.38(2H,t,J=7.0Hz), 6.87(2H,d,J=8.6H
z), 7.04(2H,d,J=8.6Hz), 7.55(1H,s), 7.74(1H,s). IR (KBr):3127, 3100, 3015, 2932, 1615, 1595, 151
6, 1456, 1373, 1244, 1223, 1175, 1121, 1080, 1038
cm-1.
【0087】参考例11 3−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール
【化89】 (i)3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−1−
プロパノール アルゴン気流下、3−ベンジルオキシベンズアルデヒド
(21.3g)とジエチルホスホノ酢酸エチル(23.
6g)を乾燥DMF(250ml)に懸濁させた。氷冷
・撹拌下、65%油性水素化ナトリウム(3.88g)
を少量ずつ添加し、添加終了後、室温で2時間撹拌し
た。溶媒を留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧下、溶媒を留去すると(E)−3−[3−(ベンジル
オキシ)フェニル]−2−プロペン酸エチルの粗生成物
33.15gが油状物として得られた。本品をエタノー
ル(406ml)に溶解し、エチレンジアミンで処理し
た5%パラジウム炭素[Pd−C(en),2.7g]
を加え、水素雰囲気下、激しく撹拌した。水素(1.7
5L)を消費させて水素添加を終了し、触媒を濾去し
た。減圧下、溶媒を留去し、残渣を脱水THF(120
ml)に溶解した。本溶液を氷冷下、水素化リチウムア
ルミニウム(4.61g)を懸濁させた脱水THF(1
20ml)混液に滴下した。氷冷下で1.5時間、さら
に室温で1時間撹拌した。反応液を氷水に加え、酸性に
調整後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、標題化合物(14.39g)を無色油状物として
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ :1.80-1.96(2H,m), 2.69(2H,t,J=7.
7Hz), 3.66(2H,t,J=6.4Hz), 5.05(2H,s), 6.77-6.87(3
H,m), 7.20(1H,t,J=8.0Hz), 7.28-7.48(5H,m). IR (neat):3330, 3063, 3032, 2940, 2867, 1599, 158
2, 1487, 1453, 1381, 1314, 1258, 1155, 1026 cm-1.
【0088】(ii)3−[3−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]プロピル メタンスルホナート 3−(3−ベンジルオキシフェニル)プロパノール(1
3.5g)、トリエチルアミン(8.16ml)および
メタンスルホニルクロリド(4.53ml)を用いて、
参考例9−(iv)と同様の反応を行い、標題化合物(1
9.7g)を油状物として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ :2.00-2.15(2H,m), 2.73(2H,t,J=7.
5Hz), 2.98(3H,s), 4.22(2H,t,J=6.3Hz), 5.06(2H,s),
6.77-6.88(3H,m), 7.22(1H,t,J=7.7Hz), 7.31-7.48(5H,
m). IR (neat):3032, 2940, 2870, 1599, 1584, 1487, 145
3, 1381, 1354, 1260, 1175, 1026 cm-1.
【0089】(iii)ベンジル 3−(3−ヨードプロ
ピル)フェニル エーテル 3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]プロピルメタ
ンスルホナート(19.7g)およびヨウ化ナトリウム
(29.25g)を用いて参考例9−(v)と同様の反
応を行い標題化合物(18.4g)を油状物として得
た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.11(2H,quintet,J=7.3Hz), 2.70(2H,
t,J=7.2Hz), 3.16(2H,t,J=6.8Hz), 5.06(2H,s), 6.78-
6.87(3H,m), 7.21(1H,t,J=7.2Hz), 7.32-7.48(5H,m). IR (neat):3063, 3031, 2934, 2861, 1599, 1582, 148
7, 1451, 1381, 1316, 1258, 1213, 1155, 1080, 1028
cm-1.
【0090】(iv)1−[3−(3−ベンジルオキシフ
ェニル)プロピル]−1H−1,2,3−トリアゾール アルゴン雰囲気下、1H−1,2,3−トリアゾール
(0.9g)をDMF(20ml)に溶解し、65%油
性水素化ナトリウム(0.48g)を添加した。30分
撹拌後、ベンジル 3−(3−ヨードプロピル)フェニ
ル エーテル(3.53g)のDMF(5ml)溶液を
加え、室温で19時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで
希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。減圧下、溶媒を留
去し、残渣をカラムクロマトグラフィーに付し、標題化
合物(1.1g)を無色結晶として得た。 mp 74-75 ℃.1 H-NMR (CDCl3) δ :2.25(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.63
(2H,t,J=7.3Hz), 4.37(2H,t,J=7.1Hz), 5.05(2H,s), 6.
75-6.88(3H,m), 7.23(1H,t,J=8.2Hz), 7.31-7.47(5H,
m), 7.49(1H,d,J=1.0Hz), 7.71(1H,d,J=1.0Hz). IR (KBr):3125, 3063, 3032, 2944, 2867, 1599, 158
4, 1487, 1453, 1381, 1316, 1260, 1215, 1157, 1113,
1074, 1028 cm-1.
【0091】(v)3−[3−(1H−1,2,3−ト
リアゾール−1−イル)プロピル]フェノール 1−[3−(3−ベンジルオキシフェニル)プロピル]
−1H−1,2,3−トリアゾール(0.937g)の
メタノール溶液(32ml)に10%−パラジウム炭素
(0.1g)を添加し、水素雰囲気下、室温で8時間激
しくかきまぜた。触媒を濾去して、濾液を減圧下濃縮乾
固し、標題化合物(0.593g)を無色結晶として得
た。 mp 85-86 ℃.1 H-NMR (CDCl3) δ :2.24(2H,quintet,J=7.1Hz), 2.60
(2H,t,J=7.5Hz), 4.38(2H,t,J=7.1Hz), 6.68-6.79(3H,
m), 6.96(1H,s), 7.16(1H,t,J=8.1Hz), 7.54(1H,d,J=1.
0Hz), 7.73(1H,d,J=1.0Hz). IR (KBr):3129, 3077, 3054, 2949, 2863, 2722, 261
4, 1599, 1588, 1483, 1458, 1362, 1337, 1281, 1221,
1157, 1121, 1080, 1038 cm-1.
【0092】参考例12 4−{4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル}フェノール
【化90】 (i)2−(1−{4−[4−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]ブチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1
−エタノール ベンジル 4−(4−ヨードブチル)フェニル エーテ
ル(14.29g)、2−(2−ヒドロキシエチル)イ
ミダゾール(13.1g)、炭酸カリウム(5.39
g)をDMF(390ml)中、60℃で16時間かき
まぜた。冷後、不溶物をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。
残留物を酢酸エチルに溶解し、水、飽和食塩水で洗浄し
た。減圧下、溶媒を留去し残留物をカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=19:1→
9:1)に付して精製した。溶出物を酢酸エチル−メタ
ノールから再結晶し、標題化合物(10.99g)を無
色結晶として得た。 mp 75-77 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.53-1.82(4H,m), 2.58(2H,t,J=7.1H
z), 2.78(2H,t,J=5.5Hz),3.81(2H,t,J=6.9Hz), 4.03(2
H,t,J=5.5Hz), 5.04(2H,s), 6.80(1H,d,J=1.2Hz),6.90
(2H,d,J=8.6Hz), 6.93(1H,d,J=1.2Hz), 7.05(2H,d,J=8.
6Hz), 7.34-7.47(5H,m). IR (KBr):3144, 3032, 2934, 2859, 1611, 1582, 151
4, 1495, 1456, 1431, 1381, 1298, 1273, 1244, 1175,
1150, 1121, 1109, 1051, 1026 cm-1.
【0093】(ii)4−{4−[2−(2−ヒドロキシ
エチル)−1H−イミダゾール−1−イル]ブチル}フ
ェノール 2−(1−{4−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]
ブチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1−エタ
ノール(10.67g)および10%パラジウム炭素
(1.6g)を用いて、参考例11−(v)と同様の反
応を行い、標題化合物(5.3g)を得た。 mp 118-119 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.50-1.80(4H,m), 2.55(2H,t,J=7.0H
z), 2.79(2H,t,J=5.8Hz),3.82(2H,t,J=7.0Hz), 3.97(2
H,t,J=5.8Hz), 3.85-4.40(1H,br), 6.77(2H,d,J=8.4H
z), 6.80(1H,s), 6.94(1H,s), 6.96(2H,d,J=8.4Hz). IR (KBr):3600-2400, 1615, 1593, 1516, 1489, 1456,
1373, 1252, 1171, 1150, 1125, 1103, 1055 cm-1.
【0094】参考例13
【化91】 (i)2−(1−{3−[4−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]プロピル}−1H−イミダゾール−2−イル)−
1−エタノール ベンジル 4−(3−ヨードプロピル)フェニルエーテ
ル(5.28g)、2−(2−ヒドロキシエチル)イミ
ダゾール(5.05g)および炭酸カリウム(2.07
g)を用いて、参考例12−(i)と同様の反応を行
い、標題化合物(2.78g)を無色結晶として得た。 mp 80-82 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.03(2H,quintet,J=7.4Hz), 2.58(2H,
t,J=7.4Hz), 2.74(2H,t,J=5.6Hz), 3.82(2H,t,J=7.4H
z), 4.01(2H,t,J=5.6Hz), 5.05(2H,s), 6.83(1H,s), 6.
92(2H,d,J=8.6Hz), 6.94(1H,s), 7.07(2H,d,J=8.6Hz),
7.32-7.47(5H,m). IR (KBr):3500-3100, 3110, 3063, 3032, 2934, 2865,
1611, 1584, 1512, 1495, 1454, 1381, 1298, 1240, 1
177, 1152, 1121, 1057, 1024 cm-1.
【0095】(ii)4−{3−[2−(2−ヒドロキシ
エチル)−1H−イミダゾール−1−イル]プロピル}
フェノール 2−(1−{3−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]
プロピル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1−エ
タノール(2.53g)および10%パラジウム炭素
(0.38g)を用いて、参考例11−(v)と同様の
反応を行い、標題化合物(1.85g)を無色結晶とし
て得た。 mp 116-117 ℃.1 H-NMR(CDCl3+CD3OD)δ:2.03(2H,quintet,J=7.3Hz), 2.
55(2H,t,J=7.3Hz), 2.75(2H,t, J=6.2Hz), 3.83(2H,t,J
=7.3Hz), 3.91(2H,t,J=6.2Hz), 6.77(2H,d,J=8.6Hz),
6.84(1H,d, J=1.2Hz), 6.93(1H,d,J=1.2Hz), 6.97(2H,
d,J=8.6Hz). IR (KBr):3500-3100, 3119, 2934, 2861, 1615, 1593,
1516, 1495, 1454, 1373, 1252, 1173, 1152, 1123, 1
053 cm-1.
【0096】参考例14 3−{3−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]プロピル}フェノール
【化92】 (i)2−(1−{3−[3−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]プロピル}−1H−イミダゾール−2−イル)−
1−エタノール ベンジル 3−(3−ヨードプロピル)フェニル エー
テル(3.53g)、2−(2−ヒドロキシエチル)イ
ミダゾール(1.46g)および65%油性水素化ナト
リウム(0.48g)を用いて、参考例11−(iv)と
同様の反応を行い、標題化合物(2.66g)を無色油
状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.05(2H,quintet,J=7.3Hz), 2.61(2H,
t,J=7.5Hz), 2.73(2H,t,J=5.5Hz), 3.81(2H,t,J=7.3H
z), 4.02(2H,t,J=5.5Hz), 5.06(2H,s), 6.73-6.88(3H,
m), 6.82(1H,d,J=1.2Hz), 6.95(1H,d,J=1.2Hz), 7.23(1
H,t,J=8.2Hz), 7.31-7.48(5H,m). IR (neat):3500-3100, 3067, 3034, 2938, 2867, 159
9, 1584, 1524, 1491, 1453, 1381, 1316, 1260, 1155,
1119, 1053, 1026 cm-1.
【0097】(ii)3−{3−[2−(2−ヒドロキシ
エチル)−1H−イミダゾール−1−イル]プロピル}
フェノール 2−(1−{3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]
プロピル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1−エ
タノール(2.42g)および10%パラジウム炭素
(0.24g)を用いて、参考例11−(v)と同様の
反応を行い、標題化合物(1.69g)を無色結晶とし
て得た。 mp 111-113 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.07(2H,quintet,J=6.9Hz), 2.55(2H,
t,J=7.3Hz), 2.73(2H,t,J=5.9Hz), 3.80(2H,t,J=7.1H
z), 4.00(2H,t,J=5.9Hz), 6.55-6.76(3H,m), 6.86(1H,
d,J=1.4Hz), 6.96(1H,d,J=1.4Hz), 7.15(1H,t,J=7.8H
z). IR (KBr)cm-1:3500-3100, 3046, 2940, 2865, 2712, 26
04, 1599, 1588, 1528,1483, 1456, 1372, 1279, 1250,
1155, 1123, 1057.
【0098】参考例15 3−{1−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブチル]
−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロパン
ジオール
【化93】 (i)3−{1−[4−(4−ベンジルオキシフェニ
ル)ブチル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,
2−プロパンジオール ベンジル 4−(4−ヨードブチル)フェニル エーテ
ル(2.05g)、2−(2,3−ジヒドロキシプロピ
ル)イミダゾール(1.0g)および65%油性水素化
ナトリウム(0.259g)を用いて、参考例11−
(iv)と同様の反応を行い、標題化合物(1.23g)
を無色結晶として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.83(4H,m), 2.57(2H,t,J=7.1H
z), 2.78(2H,d,J=5.2Hz),2.79(1H,d,J=6.8Hz), 3.62(1
H,dd,J=4.8Hz,11.2Hz), 3.74(1H,dd,J=4.8Hz,11.2Hz),
3.82(2H,t,J=7.1Hz), 4.12-4.23(1H,m), 5.04(2H,s),
6.79(1H,d,J=1.4Hz), 6.90(2H,d,J=8.6Hz), 6.91(1H,d,
J=1.4Hz), 7.05(2H,d,J=8.6Hz), 7.30-7.47(5H,m). IR (KBr):3500-3200, 3065, 3030, 2932, 2861, 1611,
1582, 1510, 1495, 1454, 1379, 1296, 1275, 1240, 1
177, 1150, 1123, 1080, 1026 cm-1.
【0099】(ii)3−{1−[4−(4−ヒドロキシ
フェニル)ブチル]−1H−イミダゾール−2−イル}
−1,2−プロパンジオール 3−{1−[4−(4−ベンジルオキシフェニル)ブチ
ル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロ
パンジオール(1.22g)および10%パラジウム炭
素(0.18g)を用いて、参考例11−(v)と同様
の反応を行い、標題化合物(0.918g)を無色結晶
として得た。1 H-NMR(CDCl3+CD3OD)δ:1.50-1.80(4H,m), 2.55(2H,t,J
=7.0Hz), 2.75(1H,d,J=7.2Hz), 2.76(1H,d,J=5.6Hz),
3.49(1H,dd,J=5.4Hz,11.6Hz), 3.62(1H,dd,J=4.2Hz,11.
6Hz), 3.84(2H,t,J=7.0Hz), 3.97-4.08(1H,m), 6.75(2
H,d,J=8.6Hz), 6.80(1H,d,J=1.4Hz), 6.89(1H,d,J=1.4H
z), 6.97(2H,d,J=8.6Hz). IR (KBr):3500-3100, 3011, 2936, 2859, 1613, 1595,
1516, 1489, 1456, 1372, 1360, 1252, 1171, 1150, 1
125, 1101, 1030 cm-1.
【0100】参考例16
【化94】 (i)3−{1−[3−(3−ベンジルオキシフェニ
ル)プロピル]−1H−イミダゾール−2−イル}−
1,2−プロパンジオール ベンジル 3−(3−ヨードプロピル)フェニル エー
テル(1.98g)、2−(2,3−ジヒドロキシプロ
ピル)イミダゾール(1.0g)および65%油性水素
化ナトリウム(0.259g)を用いて、参考例11−
(iv)と同様の反応を行い、標題化合物(1.31g)
を無色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:2.05(2H,quintet,J=7.3Hz), 2.60(2H,
t,J=7.3Hz), 2.73(1H,d,J=4.8Hz), 2.74(1H,d,J=7.2H
z), 3.61(1H,dd,J=4.8Hz,11.2Hz), 3.74(1H,dd,J=4.8H
z,11.2Hz), 3.82(2H,t,J=7.3Hz), 4.12-4.23(1H,m), 5.
06(2H,s), 6.73-6.88(3H,m), 6.81(1H,d,J=1.2Hz), 6.9
3(1H,d,J=1.2Hz), 7.23(1H,t,J=8.4Hz), 7.31-7.48(5H,
m). IR (neat):3500-3200, 3063, 3032, 2934, 2865, 159
9, 1584, 1526, 1489, 1454, 1381, 1316, 1260, 1155,
1123, 1082, 1028 cm-1.
【0101】(ii)3−{1−[3−(3−ヒドロキシ
フェニル)プロピル]−1H−イミダゾール−2−イ
ル}−1,2−プロパンジオール 3−{1−[3−(3−ベンジルオキシフェニル)プロ
ピル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プ
ロパンジオール(1.30g)および10%パラジウム
炭素(0.195g)を用いて、参考例11−(v)と
同様の反応を行い、標題化合物(0.979g)を無色
油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3+CD3OD)δ:2.07(2H,quintet,J=7.4Hz), 2.
58(2H,t,J=7.3Hz), 2.72(1H,d,J=6.8Hz), 2.72(1H,d,J=
5.8Hz), 3.50(1H,dd,J=5.4Hz,11.4Hz), 3.61(1H,d,J=4.
2Hz,11.4Hz), 3.85(2H,t,J=7.3Hz), 3.98-4.10(1H,m),
6.60-6.74(3H,m),6.86(1H,d,J=1.4Hz), 6.92(1H,d,J=1.
4Hz), 7.14(1H,t,J=7.8Hz). IR (neat):3500-3100, 3040, 2942, 2863, 1599, 158
8, 1530, 1483, 1456, 1360, 1279, 1254, 1155, 1125,
1088, 1030 cm-1.
【0102】参考例17 2−[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エ
テニル]−4−[[4−(4−ヨードブチル)フェノキ
シ]メチル]−1,3−オキサゾール
【化95】 (i)4−[4−[2−(E)−[2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシフェニル]−1−ブタノール4−
(4−ヒドロキシフェニル)−1−ブタノール(1.9
9g)のDMF(20ml)溶液に、氷冷下60%油性
水素化ナトリウム(528mg)を加え、室温で30分
間攪拌した。氷冷下、(E)−4−クロロメチル−2−
[2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]オキ
サゾール(3.37g)を加え、室温で一夜攪拌した。
反応液に水、1規定塩酸を加えて、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮
し、残留物を酢酸エチル−ジエチルエーテル−ヘキサン
より再結晶し、標題化合物(3.71g)を無色結晶と
して得た。 mp 75-76 ℃.1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.5-1.7 (4H, m), 2.60 (2H, t, J
= 6.8Hz), 3.66 (2H, t, J = 6.0Hz), 5.02 (2H, s),
6.8-6.9 (1H, m), 6.89 (2H, d, J = 8.4Hz), 6.98 (1
H, d, J = 17.0Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.5-7.
6 (1H, m), 7.59 (1H, d, J = 17.0Hz), 7.66 (1H, s). IR (KBr): 1613, 1514, 1493, 1431, 1279, 1246, 114
0, 968, 856cm-1.
【0103】(ii)2−[(E)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−4−[[4−(4−ヨー
ドブチル)フェノキシ]メチル]−1,3−オキサゾー
ル 4−[4−[2−(E)−[2−(2,4−ジフルオロ
フェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イ
ル]メトキシフェニル]−1−ブタノール(3.47
g)のTHF(50ml)溶液にトリエチルアミン
(1.37ml)を加え、氷冷下、塩化メタンスルホニ
ル(0.77ml)を加え、室温で30分間攪拌した。
反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩
水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、残留物にアセトン(100ml)、ヨウ化ナトリウ
ム(6.75g)を加え、40−50℃で2時間攪拌し
た。反応液を濃縮して水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液をチオ硫酸ナトリウム水、食塩水で順次洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。析出物
をろ取し、ジエチルエーテル−ヘキサンで洗浄し、標題
化合物(3.55g)を淡黄色粉末として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.6-1.9 (4H, m), 2.5-2.7 (2H,
m), 3.1-3.3 (2H, m), 5.02 (2H, s), 6.8-7.2 (6H,
m), 7.5-7.75 (4H, m). IR (KBr): 1615, 1514, 1493, 1431, 1279, 1246, 114
0, 966, 856cm-1.
【0104】参考例18 2−[(E)−2−(4−ブロモフェニル)エテニル]
−4−[[4−(4−ヨードブチル)フェノキシ]メチ
ル]−1,3−オキサゾール
【化96】 4−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ブタノール
(4.99g)および(E)−4−クロロメチル−2−
[2−(4−ブロモフェニル)エテニル]オキサゾール
(7.43g)を用いて、参考例17−(i)と同様の
反応を行い、4−[4−[2−(E)−[2−(4−ブ
ロモフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4
−イル]メトキシフェニル]−1−ブタノール(9.7
0g)を得た。得られた化合物(4.28g)を用い
て、参考例17−(ii)と同様の反応を行い、標題化合
物(4.47g)を白色粉末として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ:1.65-1.95(4H,m), 2.58(2H,t,J=7.2H
z), 3.20(2H,t,J=6.8Hz), 5.02(2H,s), 6.92(1h,d,J=1
6.4Hz), 6.92(2H,d,J=8.6Hz), 7.38(2H,d,J=8.4Hz), 7.
47(1H,d,J=16.4Hz), 7.52(2H,d,J=8.4Hz), 7.66(1H,s).
【0105】実施例1 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−メチ
ルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4−
イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,
3−トリアゾール
【化97】 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノール(174mg)のDMF(4m
l)溶液に氷冷下、60%油性水素化ナトリウム(35
mg)を加え、室温で30分間攪拌した。氷冷下、
(E)−4−クロロメチル−2−[2−(4−メチルフ
ェニル)エテニル]オキサゾール(206mg)を加
え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、析出物
をろ取し、水洗した。ろ取物をTHF−酢酸エチル混液
に溶かし、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮した。残留物を酢酸エチル−ヘキサンよ
り再結晶し、標題化合物(281mg)を無色結晶とし
て得た。 mp 154-155 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.5-1.7(2H,m),1.85-2.05(2H, m), 2.
38 (3H, s), 2.60 (2H,t, J=7.5Hz), 4.39 (2H, t, J =
7.0Hz), 5.01 (2H, s), 6.87 (2H, d, J = 8.6Hz), 6.
9-7.0 (1H, m), 7.19 (2H, d, J = 8.6Hz), 7.19 (2H,
d, J = 8.0Hz),7.42 (2H, d, J = 8.0Hz), 7.5-7.7 (4
H, m). IR (KBr): 1640, 1607, 1530, 1514, 1464, 1339, 125
6, 1211, 1053, 974, 810cm-1. Anal. Calcd for C25H26N4O2 : C, 72.44; H, 6.32; N,
13.52. Found : C, 72.36; H, 6.49; N, 13.70.
【0106】実施例2 1−{4−[4−({2−[(E)−2−(4−フルオ
ロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4−
イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−1,2,
3−トリアゾール
【化98】 アルゴン雰囲気下、4−[4−(1H−1,2,3−ト
リアゾール−1−イル)ブチル]フェノール(218m
g)および65%油性水素化ナトリウム(39mg)
に、DMF(5ml)を加えて溶解した。氷冷撹拌下、
4−(クロロメチル)−2−[(E)−2−(4−フル
オロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール(2
50mg)を添加し、室温で3時間撹拌した。反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食
塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液;クロロホルム:エタノール=24:1)に付して
精製した後、酢酸エチルから再結晶を行い、標題化合物
(368mg)を無色結晶として得た。 mp 124-125 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.62(2H,quintet,J=7.0Hz), 1.94(2H,
quintet,J=7.5Hz), 2.61(2H,t,J=7.5Hz), 4.40(2H,t,J=
7.0Hz), 5.01(2H,s), 6.86(1H,d,J=16.0Hz), 6.92(2H,
d,J=8.6Hz), 7.08(2H,d,J=8.6Hz), 7.09(2H,t,J=8.7H
z), 7.46-7.57(4H,m), 7.66(1H,s), 7.70(1H,d,J=1.0H
z). IR (KBr):3420, 3160, 3120, 2940, 2924, 2865, 164
4, 1599, 1584, 1532, 1512, 1466, 1435, 1400, 1337,
1302, 1248, 1229, 1211, 1177, 1161, 1113, 1076, 1
049, 1030 cm-1. Anal calcd for C24H23N4O2F: C,68.88;H,5.55;N,13.3
9. Found: C,68.70;H,5.55;N,13.49.
【0107】実施例3 1−{3−[3−({2−[(E)−2−(4−フルオ
ロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4−
イル}メトキシ)フェニル]プロピル}−1H−1,
2,3−トリアゾール
【化99】 3−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール(208mg)、65%油性
水素化ナトリウム(39mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−[(E)−2−(4−フルオロフェニル)エ
テニル]−1,3−オキサゾール(250mg)を用い
て、実施例2と同様の反応を行い、標題化合物(366
mg)を得た。 mp 105-106 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.26(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.64(2H,
t,J=7.5Hz), 4.39(2H,t,J=7.0Hz), 5.03(2H,s), 6.78-
6.89(3H,m), 6.86(1H,d,J=16.2Hz), 7.09(2H,t,J=8.6H
z), 7.25(1H,t,J=7.8Hz), 7.51(1H,d,J=16.2Hz), 7.47-
7.54(3H,m), 7.68(1H,s), 7.72(1H,s). IR (KBr):3110, 3050, 2955, 2870, 1642, 1601, 158
6, 1532, 1507, 1489, 1460, 1453, 1337, 1310, 1273,
1240, 1213, 1177, 1159, 1113, 1097, 1080, 1065 cm
-1. Anal calcd for C23H21N4O2F:C,68.30;H,5.23;N,13.85. Found:C,68.22;H,5.04;N,14.00.
【0108】実施例4 1−(4−{4−[(2−{(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3−オキ
サゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}ブチル)−
1H−1,2,3−トリアゾール
【化100】 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノール(152mg)、65%油性水
素化ナトリウム(28mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール(2
12mg)を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標
題化合物(290mg)を得た。 mp 160-161 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.62(2H,quintet,J=7.0Hz), 1.94(2H,
quintet,J=7.6Hz), 2.61(2H,t,J=7.4Hz), 4.40(2H,t,J=
7.4Hz), 5.02(2H,s), 6.92(2H,d,J=8.6Hz), 7.02(1H,d,
J=16.6Hz), 7.08(2H,d,J=8.6Hz), 7.50(1H,s), 7.56(1
H,d,J=16.6Hz), 7.64(4H,s), 7.69(1H,s), 7.71(1H,s). IR (KBr):3120, 2936, 1615, 1584, 1512, 1464, 141
4, 1327, 1248, 1159, 1125, 1069 cm-1. Anal calcd for C25H23N4O2F3:C,64.10;H,4.95;N,11.9
6. Found:C,64.18;H,5.12;N,11.98.
【0109】実施例5 1−(3−{4−[(2−{(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3−オキ
サゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}プロピル)
−1H−1,2,3−トリアゾール
【化101】 4−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール(143mg)、65%油性
水素化ナトリウム(28mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール(2
12mg)を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標
題化合物(232mg)を得た。 mp 157-158 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.24(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.61(2H,
t,J=7.3Hz), 4.39(2H,t,J=7.2Hz), 5.03(2H,s), 6.94(2
H,d,J=8.4Hz), 7.02(1H,d,J=16.4Hz), 7.11(2H,d,J=8.4
Hz), 7.52(1H,s), 7.56(1H,d,J=16.4Hz), 7.64(4H,s),
7.69(1H,s), 7.72(1H,s). IR (KBr):3129, 3100, 2934, 1613, 1584, 1547, 151
0, 1449, 1416, 1337, 1329, 1291, 1238, 1179, 1140,
1109, 1071, 1009 cm-1. Anal calcd for C24H21N4O2F3:C,63.43;H,4.66;N,12.3
3. Found:C,63.21;H,4.73;N,12.26.
【0110】実施例6 1−(3−{3−[(2−{(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3−オキ
サゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}プロピル)
−1H−1,2,3−トリアゾール
【化102】 3−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール(123mg)、65%油性
水素化ナトリウム(24mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール(1
83mg)を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標
題化合物(248mg)を得た。 mp 115-116 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.26(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.64(2H,
t,J=7.2Hz), 4.39(2H,t,J=7.2Hz), 5.04(2H,s), 6.77-
6.91(3H,m), 7.01(1H,d,J=16.6Hz), 7.25(1H,t,J=8.4H
z), 7.52(1H,s), 7.56(1H,d,J=16.6Hz), 7.64(4H,s),
7.71(2H,s). IR (KBr):3140, 3050, 2940, 2860, 1610, 1599, 158
6, 1487, 1451, 1415, 1327, 1262, 1169, 1125, 1113,
1069, 1017 cm-1. Anal calcd for C24H21N4O2F3:C,63.43;H,4.66;N,12.3
3. Found:C,63.36;H,4.73;N,12.26.
【0111】実施例7 1−{4−[4−({2−[(E)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−
1,2,3−トリアゾール
【化103】 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノール(152mg)、65%油性水
素化ナトリウム(28mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)エテニル]−1,3−オキサゾール(188mg)
を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標題化合物
(254mg)を得た。 mp 115-117 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.62(2H,quintet,J=7.2Hz), 1.94(2H,
quintet,J=7.5Hz), 2.60(2H,t,J=7.5Hz), 4.39(2H,t,J=
7.1Hz), 5.01(2H,s), 6.81-6.98(2H,m), 6.91(2H,d,J=
8.6Hz), 6.98(1H,d,J=16.2Hz), 7.07(2H,d,J=8.6Hz),
7.47-7.53(1H,m), 7.50(1H,s), 7.59(1H,d,J=16.2Hz),
7.67(1H,s), 7.70(1H,s). IR (KBr):3133, 2932, 2863, 1644, 1615, 1590, 153
2, 1514, 1493, 1468, 1431, 1345, 1298, 1279, 1246,
1215, 1179, 1140, 1086, 1049, 1032 cm-1. Anal calcd for C24H22N4O2F2:C,66.05;H,5.08;N,12.8
4. Found:C,66.03;H,5.00;N,13.03.
【0112】実施例8 1−{3−[3−({2−[(E)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル}メトキシ)フェニル]プロピル}−1H−
1,2,3−トリアゾール
【化104】 3−[3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)プロピル]フェノール(143mg)、65%油性
水素化ナトリウム(28mg)および4−(クロロメチ
ル)−2−[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)エテニル]−1,3−オキサゾール(188mg)
を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標題化合物
(257mg)を得た。 mp 89-90 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.26(2H,quintet,J=7.3Hz), 2.64(2H,
t,J=7.4Hz), 4.39(2H,t,J=7.1Hz), 5.03(2H,s), 6.77-
6.98(5H,m), 6.98(1H,d,J=16.8Hz), 7.24(1H,t,J=7.6H
z), 7.47-7.60(1H,m), 7.52(1H,s), 7.59(1H,d,J=16.8H
z), 7.68(1H,s), 7.71(1H,s). IR (KBr):3127, 3071, 2934, 2868, 1644, 1615, 159
9, 1534, 1495, 1453, 1433, 1354, 1273, 1215, 1159,
1142, 1090, 1028 cm-1. Anal calcd for C23H20N4O2F2:C,65.39;H,4.77;N,13.2
6. Found:C,65.32;H,4.56;N,13.34.
【0113】実施例9 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(2,6−
ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾー
ル−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−
1,2,3−トリアゾール
【化105】 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノール(217mg)のDMF(4m
l)溶液に氷冷下、65%油性水素化ナトリウム(41
mg)を加えた。室温で30分間攪拌後、氷冷下、4−
(クロロメチル)−2−[(E)−2−(2,6−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
(281mg)を加え、室温で一夜攪拌した。氷冷下、
水を加えて析出物をろ取し、水洗後、THF−酢酸エチ
ルに溶解させた。水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物を酢酸エチル−
ヘキサンより再結晶し、標題化合物(348mg)を無
色結晶として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.7 (2H, m), 1.85-2.05 (2H,
m), 2.60 (2H, t, J = 7.4Hz), 4.39 (2H, t, J = 7.2H
z), 5.02 (2H, s), 6.92 (2H, d, J = 8.8Hz), 6.94 (1
H, d, J = 17.4Hz), 6.85-7.35 (3H, m), 7.07 (2H, d,
J = 8.8Hz), 7.61(1H, d, J = 17.4Hz), 7.45-7.7 (3
H, m). IR (KBr) : 1620, 1586, 1514, 1464, 1244, 1024, 99
9, 968, 783cm-1. Anal. Calcd for C24H22F2N4O2 : C, 66.05; H, 5.08;
N, 12.84. Found : C, 65.83; H, 5.06; N, 12.93.
【0114】実施例10 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−
メチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化106】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(260m
g)と(E)−4−クロロメチル−2−[2−(4−メ
チルフェニル)エテニル]オキサゾール(257mg)
を実施例1と同様の反応を行い、標題化合物(331m
g)を無色結晶として得た。 mp 108-109 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.38 (3H, s), 2.
58 (2H, t, J = 7.0Hz),2.79 (2H, t, J = 5.6Hz), 3.8
2 (2H, t, J = 6.8Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.6Hz), 5.0
1 (2H, s), 6.8-6.85 (2H, m), 6.89 (1H, d, J = 16.6
Hz), 6.92 (2H,d, J = 8.6Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.6H
z), 7.19 (2H, d, J = 7.8Hz), 7.43 (2H, d, J = 7.8H
z), 7.51 (1H, d, J = 16.6Hz), 7.64 (1H, s). IR (KBr): 1510, 1240, 1055, 806cm-1. Anal. Calcd for C28H31N3O3 : C, 73.50; H, 6.83;
N, 9.18. Found : C, 73.36; H, 6.66; N, 9.12.
【0115】実施例11 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(3−
メチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化107】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(260m
g)と(E)−4−クロロメチル−2−[2−(3−メ
チルフェニル)エテニル]オキサゾール(257mg)
を用いて実施例1と同様の反応を行い、標題化合物(2
90mg)を無色結晶として得た。 mp 109-111 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.55-1.8 (4H, m), 2.38 (3H, s),
2.58 (2H, t, J = 7.0Hz), 2.78 (2H, t, J = 5.6Hz),
3.82 (2H, t, J = 7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.6Hz),
5.01 (2H, s), 6.80 (1H, d, J = 1.4Hz), 6.92 (1H,
d, J = 16.6Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.8Hz), 6.93 (1H,
d, J = 1.4Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.8Hz),7.1-7.2 (1
H, m), 7.2-7.4 (3H, m), 7.51 (1H, d, J = 16.6Hz),
7.65 (1H,s). IR (KBr) : 1514, 1460, 1250, 1051, 976, 828, 789c
m-1. Anal. Calcd for C28H31N3O3・0.2H2O : C, 72.92; H,
6.86; N, 9.11. Found : C, 72.71; H, 6.74; N, 8.97.
【0116】実施例12 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(2−
メチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化108】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(153m
g)と(E)−4−クロロメチル−2−[2−(2−メ
チルフェニル)エテニル]オキサゾール(151mg)
を用いて実施例1と同様の反応を行い、標題化合物(1
67mg)を無色結晶として得た。 mp 91-93 ℃(酢酸エチル−ヘキサン).1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.46 (3H, s), 2.
59 (2H, t, J = 7.0Hz),2.79 (2H, t, J = 5.6Hz), 3.8
2 (2H, t, J = 7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.6Hz), 5.0
2 (2H, s), 6.8-6.9 (3H, m), 6.92 (2H, d, J = 8.6H
z), 7.07 (2H, d,J = 8.6Hz), 7.2-7.3 (3H, m), 7.55-
7.65 (1H, m), 7.66 (1H, s), 7.79 (1H,d, J = 16.2H
z). IR (KBr) : 1508, 1464, 1231, 1061, 1009, 862, 752
cm-1. Anal. Calcd for C28H31N3O3・0.2H2O : C, 72.92; H,
6.86; N, 9.11. Found : C, 72.98; H, 6.70; N, 9.23.
【0117】実施例13 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−
エチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化109】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(260m
g)のDMF(4ml)溶液に氷冷下、60%油性水素
化ナトリウム(44mg)加えた。室温で30分間攪拌
後、氷冷下、(E)−4−クロロメチル−2−[2−
(4−エチルフェニル)エテニル]オキサゾール(27
2mg)を加えた。室温で一晩攪拌後、氷冷下、水を加
えた。析出物をろ取し、水洗した。酢酸エチルに溶か
し、乾燥後(硫酸マグネシウム)、減圧下に濃縮した。
残留物を酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、標題化合
物(297mg)を無色結晶として得た。 mp 94-95 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.25 (3H, t, J = 7.4Hz), 1.5-1.85
(4H, m), 2.59 (2H, t,J = 7.0Hz), 2.67 (2H, q, J =
7.4Hz), 2.79 (2H, t, J = 5.4Hz), 3.82 (2H,t, J =
7.0Hz), 4.04 (2H, t, J = 5.4), 5.01 (2H, s), 6.8-
7.0 (3H, m), 6.92 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.07 (2H, d,
J = 8.4Hz), 7.2-7.3 (2H, m), 7.4-7.5 (2H, m), 7.
53 (1H, d, J = 17.2Hz), 7.65 (1H, s). IR (KBr) : 1508, 1462, 1231, 1181, 1061, 1007, 86
4, 833cm-1. Anal. Calcd for C29H33N3O3:C, 73.86; H, 7.05; N,
8.91. Found: C, 73.73; H, 6.79; N, 8.76.
【0118】実施例14 2−(1−{4−[4−({2−[(E)−2−(4−
フルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−イ
ミダゾール−2−イル)−1−エタノール
【化110】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(391m
g)、65%油性水素化ナトリウム(60mg)および
4−(クロロメチル)−2−[(E)−2−(4−フル
オロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール(3
75mg)を用いて、実施例2と同様の反応を行い、標
題化合物(583mg)を得た。 mp 130-132 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.56-1.84(4H,m), 2.10-2.90(1H,br),
2.58(2H,t,J=7.1Hz), 2.78(2H,t,J=5.5Hz), 3.82(2H,
t,J=7.1Hz), 4.03(2H,t,J=5.5Hz), 5.01(2H,s), 6.80-
6.94(5H,m), 7.04-7.13(4H,m), 7.46-7.55(3H,m), 7.65
(1H,s). IR (KBr):3150, 3113, 3048, 2936, 2861, 1642, 159
9, 1582, 1532, 1512, 1464, 1422, 1399, 1375, 1337,
1302, 1277, 1246, 1229, 1209, 1177, 1159, 1148, 1
105, 1051, 1001 cm-1. Anal calcd for C27H28N3O3F:C,70.26;H,6.11;N,9.10. Found:C,70.15;H,6.06;N,9.35
【0119】実施例15 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−
クロロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化111】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(130m
g)のDMF(4ml)溶液に氷冷下、60%油性水素
化ナトリウム(22mg)加えた。室温で30分間攪拌
後、氷冷下、(E)−4−クロロメチル−2−[2−
(4−クロロフェニル)エテニル]オキサゾール(14
0mg)を加えた。0℃で1時間、室温で一晩攪拌後、
氷冷下、水を加えた。析出物をろ取、水洗し、THF−
酢酸エチル混液に溶かした。この溶液を硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物をメタノ−ル−
酢酸エチル−ジエチルエ−テルより再結晶し、標題化合
物(168mg)を無色結晶として得た。 mp 127-128 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.58 (2H, t, J =
7.0Hz), 2.78 (2H, t,J = 5.4Hz), 3.82 (2H, t, J =
7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.4Hz), 5.01 (2H,s), 6.8-
7.0 (5H, m), 7.07 (2H, d, J = 8.8Hz), 7.35 (2H, d,
J = 8.4Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.4-7.55 (1
H, m), 7.66 (1H, s). IR (KBr) : 1514, 1474, 1341, 1264, 1246, 1076, 96
6, 814cm-1. Anal. Calcd for C27H28ClN3O3 : C, 67.85; H, 5.90;
N, 8.79. Found : C, 67.85; H, 5.72; N, 9.09.
【0120】実施例16 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−
ブロモフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化112】 2−(1H−イミダゾール−2−イル)−エタノール
(449mg)のDMF(10ml)溶液に氷冷下、6
0%油性水素化ナトリウム(176mg)を加えた。室
温で30分間攪拌後、氷冷下、4−[[4−(4−ヨー
ドブチル)フェノキシ)メチル]−2−[(E)−2−
(4−ブロモフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾ
ール(2.15g)を加えた。室温で一晩攪拌後、氷冷
下、水を加えた。酢酸エチル−THF混液で抽出し、硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物を
酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し、標題化合物(2.
09g)を淡黄色結晶として得た。 mp 149-150 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.55-1.8 (4H, m), 2.58 (2H, t, J
= 7.0Hz), 2.78 (2H, t,J = 5.6Hz), 3.82 (2H, t, J =
7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.6Hz), 5.01 (2H,s), 6.9
1 (2H, d, J = 8.8Hz), 6.92 (1H, d, J = 16.3Hz), 6.
8-7.0 (2H, m),7.07 (2H, d, J = 8.8Hz), 7.38 (2H,
d, J = 8.6Hz), 7.47 (1H, d, J = 16.3Hz), 7.52 (2H,
d, J = 8.6Hz), 7.66 (1H, s). IR (KBr) : 1514, 1487, 1254, 1055, 972, 826, 814c
m-1. Anal. Calcd for C27H28BrN3O3 : C, 62.07; H, 5.40;
N, 8.04. Found : C, 61.82; H, 5.26; N, 7.90.
【0121】実施例17 2−[1−[4−[4−[2−[(E)−2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)エテニル]オキサゾール−
4−イル]メトキシフェニル]ブチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−1−エタノール
【化113】 アルゴン雰囲気下、65%水素化ナトリウム(40.6
mg)および4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチ
ル)−1H−イミダゾール−1−イル]ブチル]フェノ
ール(260mg)に0℃でDMF(4ml)を加え
た。室温で30分攪拌後、0℃で[2−[(E)−2−
(4−トリフルオロメチルフェニル)エテニル]オキサ
ゾール−4−イル]メチルクロライド(316mg)を
加え、室温で15時間攪拌した。反応液に水を加え、析
出した結晶を濾取し、水、イソプロピルエーテルで洗浄
後、アセトン−ヘキサンより再結晶を行い、標題化合物
(393mg)を淡黄色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.56-1.74 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.78 (2H,t, J = 5.4 Hz), 3.82 (2H, t,
J = 6.8 Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.4 Hz), 5.02 (2H,
d, J = 1.2 Hz), 6.81 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.90-6.9
5 (4H, m), 7.02(2H, d, J = 16.2 Hz), 7.52-7.69 (6
H, m). IR (KBr): 1512, 1323, 1244. 1175, 1132, 1113, 106
7, 1055 cm-1.
【0122】実施例18 2−[1−[3−[4−[2−[(E)−2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)エテニル]オキサゾール−
4−イル]メトキシフェニル]プロピル]−1H−イミ
ダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化114】 65%水素化ナトリウム(40.6mg)、4−[3−
[2−(ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−1
−イル]プロピル]フェノール(246mg)および
[2−[(E)−2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)エテニル]オキサゾール−4−イル]メチルクロラ
イド(316mg)を用いて、実施例17と同様の反応
を行い、標題化合物(330mg)を無色針状結晶とし
て得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.01-2.08 (2H, m), 2.60 (2H, t,
J = 7.8 Hz), 2.74 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.83 (2H,
t, J = 7.4 Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.8 Hz), 5.03 (2
H, s), 6.84 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.96-7.12 (6H,
m), 7.52-7.70 (6H,m). IR (KBr): 1512, 1327, 1246, 1173, 1125, 1069, 101
7, 826 cm-1.
【0123】実施例19 2−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1
H−イミダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化115】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル]フェノール(260m
g)のDMF(4ml)溶液に氷冷下、60%油性水素
化ナトリウム(44mg)を加えた。室温で30分間攪
拌後、氷冷下、(E)−4−クロロメチル−2−[2−
(2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]オキサゾー
ル(281mg)を加えた。室温で3日間攪拌後、氷冷
下、水を加えた。析出物をろ取し、水洗した。酢酸エチ
ル−THF混液に溶かし、硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下に濃縮した。残留物を酢酸エチル−ヘキサンより
再結晶し、標題化合物(275mg)を淡黄色結晶とし
て得た。 mp 93-95 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ : 1.55-1.85 (4H, m), 2.58 (2H, t,
J = 7.0Hz), 2.78 (2H,t, J = 5.4Hz), 3.82 (2H, t, J
= 7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.4Hz), 5.01 (2H, s),
6.8-7.0 (6H, m), 6.98 (1H, d, J = 16.3Hz), 7.07 (2
H, d, J = 8.8Hz), 7.5-7.6 (1H, m), 7.59 (1H, d, J
= 16.3Hz), 7.67 (1H, s). IR (KBr) : 1611, 1508, 1277, 1231, 1140, 1103, 10
63, 970, 860cm-1. Anal. Calcd for C27H27F2N3O3 ・0.1H2O : C, 67.38;
H, 5.70; N, 8.73. Found :C, 67.24; H, 5.74; N, 8.55.
【0124】実施例20 2−[1−[3−[4−[[2−[(E)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]プロピル]−
1H−イミダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化116】 4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]プロピル]フェノール(246
mg)のDMF(4ml)溶液に氷冷下、60%油性水
素化ナトリウム(44mg)を加えた。室温で30分間
攪拌後、氷冷下、(E)−4−クロロメチル−2−[2
−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]オキサゾ
ール(281mg)を加えた。室温で一晩攪拌後、氷冷
下で水を加えた。析出物をろ取し、水洗した。酢酸エチ
ルに溶かし、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮
した。残留物を酢酸エチル−ジエチルエーテル−ヘキサ
ンより再結晶し、標題化合物(272mg)を無色結晶
として得た。 mp 94-96 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.95-2.15 (2H, m), 2.5-2.65 (2H,
m), 2.65-2.8 (2H, m),3.75-3.9 (2H,m), 3.95-4.1 (2
H, m), 5.02 (2H, s), 6.8-7.15 (9H, m), 7.45-7.7 (3
H, m). IR(KBr) : 1609, 1512, 1277, 1231, 1140, 1061, 102
0, 974, 860cm-1. Anal. Calcd for C26H25F2N3O3・0.4H2O: C, 66.06; H,
5.50; N, 8.89. Found : C, 66.13; H, 5.38; N, 8.55.
【0125】実施例21 2−[1−[3−[4−[[2−[(E)−2−(2,
6−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]プロピル]−
1H−イミダゾール−2−イル]−1−エタノール
【化117】 2−(2−ヒドロキシエチル)−1−[4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ブチル]イミダゾール(260m
g)、60%油性水素化ナトリウム(41mg)および
(E)−4−クロロメチル−2−[2−(2,6−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]オキサゾール(281m
g)を用いて、実施例19と同様の反応を行い、標題化
合物(359mg)を無色結晶として得た。 mp 106-107 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.58 (2H, t, J =
7.0Hz), 2.78 (2H, t,J = 5.6Hz), 3.82 (2H, t, J =
7.0Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.6Hz), 5.02 (2H,s), 6.8-
7.0 (6H, m), 7.07 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.2-7.35 (2
H, m), 7.61 (1H, d, J = 16.8Hz), 7.68 (1H, s). IR (KBr) : 1618, 1516, 1472, 1456, 1246, 1065, 10
01, 974, 789cm-1. Anal. Calcd for C27H27F2N3O3 : C, 67.63; H, 5.68;
N, 8.76. Found : C, 67.78; H, 5.57; N, 9.01.
【0126】実施例22 3−(1−{4−[4−({2−[(E)−2−(3−
メチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−イミ
ダゾール−2−イル)−1,2−プロパンジオール
【化118】 3−{1−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブチル]
−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロパン
ジオール(154mg)、65%油性水素化ナトリウム
(21mg)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−(3−メチルフェニル)エテニル]−
1,3−オキサゾール(131mg)を用いて、実施例
2と同様の反応を行い、標題化合物(156mg)を得
た。 mp 102-104 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.82(4H,m), 2.39(3H,s), 2.59
(2H,t,J=7.0Hz), 2.77(1H,d,J=5.0Hz), 2.78(1H,d,J=6.
8Hz), 3.64(1H,dd,J=4.8Hz,11.2Hz), 3.76(1H,dd,J=4.2
Hz,11.2Hz), 3.82(2H,t,J=7.0Hz), 4.12-4.24(1H,m),
5.02(2H,s), 6.80(1H,d,J=1.4Hz), 6.92(1H,d,J=1.4H
z), 6.93(1H,d,J=16.2Hz), 6.93(1H,d,J=8.8Hz), 7.08
(2H,d,J=8.8Hz), 7.13-7.39(4H,m), 7.52(1H,d,J=16.2H
z), 7.66(1H,s).IR (KBr):3500-3200, 3112, 3029, 29
34, 2865, 1645, 1609, 1584, 1510, 1491, 1462, 137
9, 1350, 1242, 1177, 1150, 1123, 1100, 1026 cm-1. Anal calcd for C29H33N3O4・0.5H2O:C,70.14;H,6.90;N,
8.46. Found:C,70.39;H,6.63;N,8.51
【0127】実施例23 3−(1−{4−[4−({2−[(E)−2−(4−
フルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1H−イ
ミダゾール−2−イル)−1,2−プロパンジオール
【化119】 3−{1−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブチル]
−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロパン
ジオール(291mg)、65%油性−水素化ナトリウ
ム(39mg)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−(4−フルオロフェニル)エテニル]−
1,3−オキサゾール(250mg)を用いて、実施例
2と同様の反応を行い、標題化合物(347mg)を得
た。 mp 114-116 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.83(4H,m), 2.59(2H,t,J=7.2H
z), 2.76(1H,d,J=5.2Hz),2.77(1H,d,J=7.0Hz), 3.64(1
H,dd,J=4.8Hz,11.4Hz), 3.76(1H,dd,J=4.2Hz,11.4Hz),
3.82(2H,t,J=6.8Hz), 4.12-4.24(1H,m), 5.01(2H,s),
6.80(1H,d,J=1.4Hz), 6.86(1H,d,J=16.8Hz), 6.92(1H,
d,J=1.4Hz), 6.93(2H,d,J=8.8Hz), 7.07(2H,d,J=8.8H
z), 7.09(2H,d,J=8.7Hz), 7.46-7.56(3H,m), 7.66(1H,
s). IR (KBr):3500-3200, 3152, 3104, 3044, 2940, 2865,
1644, 1599, 1584, 1532, 1512, 1495, 1462, 1422, 1
400, 1339, 1300, 1246, 1177, 1159, 1098, 1047 c
m-1. Anal calcd for C28H30N3O4F:C,68.42;H,6.15;N,8.55. Found:C,68.16;H,5.98;N,8.46
【0128】実施例24 3−[1−(4−{4−[(2−{(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3
−オキサゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}ブチ
ル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,2−プロ
パンジオール
【化120】 3−{1−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブチル]
−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロパン
ジオール(204mg)、65%油性水素化ナトリウム
(28mg)および4−(クロロメチル)−2−
{(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル}−1,3−オキサゾール(212mg)
を用いて実施例2と同様の反応を行い標題化合物(28
5mg)を得た。 mp 142-143 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.53-1.82(4H,m), 2.59(2H,t,J=7.1H
z), 2.76(1H,d,J=5.0Hz),2.77(1H,d,J=7.0Hz), 3.64(1
H,dd,J=4.8Hz,11.4Hz), 3.76(1H,dd,J=4.2Hz,11.4Hz),
3.83(2H,t,J=6.8Hz), 4.12-4.24(1H,m), 5.02(2H,s),
6.81(1H,d,J=1.4Hz), 6.92(1H,d,J=1.4Hz), 6.93(2H,
d,J=8.8Hz), 6.95(1H,d,J=16.4Hz),7.08(2H,d,J=8.8H
z), 7.56(1H,d,J=16.4Hz), 7.64(4H,s), 7.70(1H,s). IR (KBr):3500-3200, 3148, 3071, 2936, 2867, 1642,
1615, 1582, 1510, 1491, 1466, 1416, 1397, 1323, 1
246, 1173, 1138, 1117, 1067, 1046, 1017 cm-1. Anal calcd for C29H30N3O4F3:C,64.32;H,5.58;N,7.76. Found:C,64.26;H,5.70;N,7.62
【0129】実施例25 3−[1−(3−{3−[(2−{(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}−1,3
−オキサゾール−4−イル)メトキシ]フェニル}プロ
ピル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,2−プ
ロパンジオール
【化121】 3−{1−[3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロ
パンジオール(194mg)、65%油性水素化ナトリ
ウム(28mg)および4−(クロロメチル)−2−
{(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル}−1,3−オキサゾール(212mg)
を用いて、実施例2の反応と同様にして、標題化合物
(255mg)を得た。 mp 102-104 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.08(2H,quintet,J=7.0Hz), 2.62(2H,
t,J=7.4Hz), 2.72(1H,d,J=4.8Hz), 2.73(1H,d,J=7.6H
z), 3.63(1H,dd,J=4.8Hz,11.4Hz), 3.74(1H,dd,J=4.2H
z,11.4Hz), 3.83(2H,t,J=7.2Hz), 4.13-4.24(1H,m), 5.
03(2H,s), 6.77-6.91(3H,m), 6.84(1H,d,J=1.4Hz), 6.9
4(1H,d,J=1.4Hz), 7.02(1H,d,J=16.4Hz), 7.25(1H,t,J=
7.8Hz), 7.57(1H,d,J=16.4Hz), 7.64(4H,s), 7.71(1H,
s). IR (KBr):3500-3200, 3108, 3056, 2932, 2867, 1613,
1599, 1586, 1534, 1489, 1451, 1416, 1325, 1260, 1
167, 1125, 1069, 1030, 1017 cm-1. Anal calcd for C28H28N3O4F3:C,63.75;H,5.35;N,7.97. Found:C,63.60;H,5.32;N,7.88.
【0130】実施例26 3−(1−{4−[4−({2−[(E)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル}メトキシ)フェニル]ブチル}−1
H−イミダゾール−2−イル)−1,2−プロパンジオ
ール
【化122】 3−{1−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブチル]
−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロパン
ジオール(204mg)、65%油性水素化ナトリウム
(28mg)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(188mg)を用いて、
実施例2と同様の反応を行い、標題化合物(223m
g)を得た。 mp 126-128 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.81(4H,m), 2.58(2H,t,J=6.9H
z), 2.77(2H,d,J=5.4Hz),3.63(1H,dd,J=4.8Hz,11.4Hz),
3.75(1H,dd,J=4.2Hz,11.4Hz), 3.82(2H,t,J=7.0Hz),
4.10-4.24(1H,m), 5.01(2H,s), 6.76-7.02(7H,m), 7.07
(2H,d,J=8.6Hz), 7.48-7.51(1H,m), 7.59(1H,d,J=16.6H
z), 7.67(1H,s). IR (KBr):3500-3200, 3106, 3073, 3032, 2934, 2865,
1644, 1613, 1593, 1532, 1512, 1495, 1462, 1431, 1
354, 1298, 1275, 1244, 1177, 1142, 1090, 1028 c
m-1. Anal calcd for C28H29N3O4F2:C,66.00;H,5.74;N,8.25. Found:C,65.89;H,5.94;N,8.37.
【0131】実施例27 3−(1−{3−[3−({2−[(E)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル}メトキシ)フェニル]プロピル}−
1H−イミダゾール−2−イル)−1,2−プロパンジ
オール
【化123】 3−{1−[3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロ
パンジオール(203mg)、65%油性水素化ナトリ
ウム(29mg)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(197mg)を用いて、
実施例2と同様の反応を行い、標題化合物(220m
g)を得た。 mp 92-94 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:2.08(2H,quintet,J=7.2Hz), 2.62(2H,
t,J=7.3Hz), 2.73(1H,d,J=5.0Hz), 2.74(1H,d,J=7.0H
z), 3.63(1H,dd,J=4.8Hz,11.2Hz), 3.74(1H,dd,J=4.2H
z,11.2Hz), 3.83(2H,t,J=7.4Hz), 4.14-4.24(1H,m), 5.
02(2H,s), 6.76-6.98(5H,m), 6.84(1H,d,J=1.4Hz), 6.9
3(1H,d,J=1.4Hz), 6.98(1H,d,J=16.4Hz), 7.25(1H,t,J=
7.9Hz), 7.48-7.61(1H,m), 7.60(1H,d,J=16.4Hz), 7.69
(1H,s). IR (KBr):3500-3200, 3106, 3067, 3042, 2938, 2872,
1644, 1613, 1599, 1534, 1495, 1453, 1431, 1379, 1
354, 1275, 1155, 1142, 1123, 1090, 1028 cm-1. Anal calcd for C27H27N3O4F2:C,65.44;H,5.49;N,8.48. Found:C,65.39;H,5.32;N,8.62.
【0132】実施例28 3−[1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(2,
6−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1
H−イミダゾール−2−イル]−1,2−プロパンジオ
ール
【化124】 3−{1−[3−(3−ヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−1H−イミダゾール−2−イル}−1,2−プロ
パンジオール(142mg)、60%油性水素化ナトリ
ウム(40mg)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−(2,6−ジフルオロフェニル)エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(495mg)を用いて、
実施例2と同様の反応を行い、標題化合物(395m
g)を無色結晶として得た。 mp 123-125 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.59 (2H, t, J =
7.0), 2.7-2.8 (2H, m), 3.6-3.75 (2H, m), 3.83 (2
H, t, J = 7.0Hz), 4.1-4.25 (1H, m), 5.03 (2H,s),
6.8-7.0 (4H, m), 6.92 (2H, d, J = 8.6Hz), 7.07 (2
H, d, J = 8.6Hz),7.2-7.3 (1H, m), 7.29 (1H, d, J =
16.8Hz), 7.61 (1H, d, J = 16.8Hz), 7.69 (1H, s). IR (KBr): 1620, 1508, 1458, 1236, 1051, 1001, 789
cm-1. Anal. Calcd for C28H29F2N3O4 : C, 66.00; H, 5.74;
N, 8.25. Found : C, 65.71; H, 5.78; N, 8.09.
【0133】実施例29 (2R)−3−[[1−[4−[4−[[2−[(E)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]−
1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニ
ル]ブチル]−1H−イミダゾール−2−イル]−1,
2−プロパンジオール
【化125】 (2R)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−
1,2−プロパンジオール(127mg)のDMF(4
ml)溶液に氷冷下、60%油性水素化ナトリウム(3
7mg)を加えた。室温で30分間攪拌後、氷冷下、4
−[[4−(4−ヨードブチル)フェノキシ]メチル]
−2−[(E)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
エテニル]−1,3−オキサゾール(485mg)を加
えた。室温で3時間攪拌後、氷冷下、水を加えた。TH
F−酢酸エチル混液で抽出し、水、食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エ
チル:メタノール=10:1)により精製後、酢酸エチ
ル−ヘキサンより再結晶し、標題化合物(262mg)
を無色結晶として得た。 mp 104−106 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ: 1.5-1.8 (4H, m), 2.59 (2H, t, J =
7.0Hz), 2.7-2.8 (2H,m), 3.55-3.75 (2H, m), 3.79
(2H, t, J = 7.0Hz), 4.1-4.2 (1H, m), 5.01 (2H, s),
6.8-7.1 (5H, m), 6.92 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.07 (2
H, d, J = 8.4Hz), 7.5-7.6 (1H, m), 7.59 (1H, d, J
= 16.2Hz), 7.67 (1H, s). IR (KBr):1507, 1472, 1273, 1235, 1140, 1092, 966,
858cm-1. Anal. Calcd for C28H29F2N3O4: C, 66.00; H, 5.74;
N, 8.25. Found : C, 65.69; H, 5.82; N, 8.06. [α]22 D = + 4.2° (c = 1.0, メタノール).
【0134】実施例30 (2S)−3−[[1−[4−[4−[[2−[(E)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]−
1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニ
ル]ブチル]−1H−イミダゾール−2−イル]−1,
2−プロパンジオール
【化126】 (2S)−3−(1H−イミダゾール−2−イル)−
1,2−プロパンジオール、60%油性水素化ナトリウ
ム(50mg)および4−[[4−(4−ヨードブチ
ル)フェノキシ]メチル]−2−[(E)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール(415mg)を用いて、実施例29と同様の反
応を行い、標題化合物(219mg)を無色結晶として
得た。 mp 106−108 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ : 1.5-1.8 (4H, m), 2.58 (2H, t, J
= 6.8Hz), 2.7-2.8 (2H,m), 3.6-3.75 (2H, m), 3.82
(2H, t, J = 7.0Hz), 4.1-4.2 (1H, m), 5.01 (2H, s),
6.8-7.1 (5H, m), 6.89 (2H, d, J = 8.4Hz), 7.07 (2
H, d, J = 8.4Hz), 7.5-7.6 (1H, m), 7.59 (1H, d, J
= 16.4Hz), 7.67 (1H, s). IR(KBr) : 1615, 1512, 1497, 1273, 1246, 1229, 114
0, 1094, 1046, 966, 847cm-1. Anal. Calcd for C28H29F2N3O4 : C, 66.00; H, 5.74;
N, 8.25. Found : C,65.75; H, 5.60; N, 8.12. [α]22 D = - 3.5° (c = 1.0, メタノール).
【0135】製剤例1 (一錠当たりの用量) (1)実施例4で得られた化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0
mgおよびコーンスターチ35.0mgの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして
3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒
化したのち、40℃で乾燥し再び濾過する。得られた顆
粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し圧縮
する。得られる中心錠をしょ糖、二酸化チタン、タルク
およびアラビアゴムの懸濁液による糖衣でコーテイング
を施し、ミツロウで艶出して糖衣錠を得る。 製剤例2 (一錠当たりの用量) (1)実施例4で得られた化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶化デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgとステアリン酸
マグネシウム3.0mgを可溶化デンプンの水溶液0.
07ml(可溶化デンプンとして7.0mg)で顆粒化
後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ5
0.0mgを混合する。混合物を圧縮し錠剤を得る。
【0136】以下の試験例において、化合物番号は実施
例番号を示す(例えば、実施例2の化合物は化合物2と
表示した)。 試験例1 ヒト乳癌細胞の受容体のチロシンのリン酸化の抑制 ヒト乳癌細胞MCF−7のを細胞懸濁液500μl(3
00,000細胞/0.5mLに懸濁し)を24穴プレ
ートに播き、5%炭酸ガスインキュベーター中、37℃
下で培養した。翌日、4倍段階希釈した被検化合物溶液
250μlを添加し、2時間後、最終濃度が0.8μg
/mlとなるよう調製したハレグリン溶液250μlを
加え、5分後、抽出液溶解用緩衝液を加えて反応を停止
させるとともに細胞溶解液タンパク質を抽出し得た。こ
の細胞溶解液タンパク質をSDS-ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法により分画分離した後、電気泳動ゲル内
のタンパク質をナイロンフィルターにブロットした。こ
のフィルターと抗リン酸化チロシン特異抗体とを反応さ
せ、ECL法によりフィルター上のリン酸化チロシンを
含む部分を発光させ、X線用感光フィルムを感光させ
た。フィルムの感光量を画像解析装置により定量した。
ハレグリンを加えた群のHER2のチロシンのリン酸化
量を100%として、各濃度の被検化合物溶液を加えた
群の細胞のHER2のチロシンのリン酸化量の割合を求
め、被検化合物がHER2チロシンのリン酸化量を対照
の50%に抑制するのに必要な化合物濃度(IC50値)
を算出した。結果を〔表1〕に示す。これより、本発明
の化合物は、ヒト乳癌細胞が増殖因子ハレグリンにより
刺激を受けた時の、増殖因子刺激に伴う受容体チロシン
キナーゼの活性化によって引き起こされる、受容体タン
パク質のチロシン残基のリン酸化反応を強く阻害するこ
とが示された。
【0137】 〔表1〕 実施例番号(化合物番号) 細胞内HER2リン酸化阻害 MCF−7(IC50:μM) 2 1.9 3 0.18 4 0.10 6 1.2 11 1.1 20 1.5 22 1.9 26 0.92
【0138】試験例2 in vitro での乳癌細胞BT−474増殖抑制作用(i
n vitro)ヒト乳癌細胞BT−474の細胞懸濁
液100μl(1,000細胞/100μl)を96穴
マイクロプレートに播き、5%炭酸ガスインキュベータ
ー中、37℃下で培養した。翌日、最終濃度が0.04
μg/mlとなるよう調製したハレグリン溶液で2倍段
階希釈した各被検化合物溶液100μlを添加し、培養
を5日間行った。被検化合物を含む培養液を除き、細胞
を洗浄した後、5%トリクロロ酢酸溶液で固定後、0.
4%(W/V)SRB溶液(1%酢酸に溶解)を加え細
胞タンパク質を固定するとともに染色した(スケハン
ら、ジャーナル オブナショナル キャンサー インス
ティチュート 82巻1107−1112ページ、19
90年)。色素溶液を除き、1%酢酸溶液にて洗浄した
後、100μlの抽出液(10mM トリス緩衝溶液)を
加えて色素を抽出溶解し、吸収波長550nmの吸光度
を測定し、タンパク質量として細胞量を測定した。被検
化合物溶液を加えていない対照群の吸光度を100%と
したときの各処理群の吸光度の割合を求め、残存細胞量
を対照の50%に抑制するのに必要な化合物濃度(IC
50)値を算出した。結果を〔表2〕に示す。これより、
本発明の化合物は、ヒト乳癌細胞株BT−474の増殖
を強く抑制することが示された。
【0139】 〔表2〕 実施例番号(化合物番号) 細胞増殖阻害 BT−474(IC50:μM) 2 <0.05 3 <0.05 4 <0.05 6 <0.05 11 <0.05 19 0.017 20 <0.05 22 <0.05 26 <0.05
【0140】試験例3 in vivo での乳癌細胞増殖抑制作用(in vivo) 500万個のヒト乳癌細胞BT−474を、マトリゲル
溶液に懸濁してBALB/c系雌ヌードマウス(6週
齢)の胸部皮下に移植した(フリードマンら プロシー
デイング オブ ナショナル アカデミー オブ サイ
エンス USA87巻6698−6702ページ、19
90年)。移植直後ならびに移植後7日目に、腫瘍の生
着率を高める目的で、ジプロピオン酸エストラジオール
(5mg/mL溶液)50μLを、後足に筋肉内投与し
た。移植後14日目に腫瘍径を測定し腫瘍サイズを揃え
たマウスを一群当たり5匹実験に使用した。本発明の化
合物の5%アラビアゴム懸濁液(生理的食塩水溶液)を
30mg/kgの用量で一日二回、10日間経口投与を
行った。投与開始日および投与終了翌日に腫瘍径を測定
し、 式:腫瘍体積=長径×短径×短径×(1/2) により腫瘍体積を算出した。アラビアゴム溶液投与の対
照群での投与終了翌日の腫瘍体積から投与開始日の腫瘍
体積を減じた値と、薬物投与群での投与終了翌日の腫瘍
体積から投与開始日の腫瘍体積を減じた値との比率を増
殖率として求めた。結果を〔表3〕に示す。本発明の化
合物は、ヌードマウスに移植されたヒト乳癌細胞の成長
を抑制した。また、試験期間にわたりマウス体重を測定
したが、本発明の化合物の投与による体重減少は認めら
れなかった。
【0141】
【0142】
【発明の効果】本発明の化合物(I)もしくはその塩ま
たはそのプロドラッグは、チロシンキナーゼ阻害作用を
有し、かつ毒性が低いため、哺乳動物におけるチロシン
キナーゼ依存性疾患の予防または治療に用いることがで
きる。チロシンキナーゼ依存性疾患には、異常なチロシ
ンキナーゼ酵素活性による細胞増殖亢進性の疾患が含ま
れる。さらに、本発明の化合物(I)もしくはその塩ま
たはそのプロドラッグは、チロシンキナーゼを特異的に
阻害するため、HER2を発現している癌の増殖を抑制
する治療剤として、または、ホルモン依存性癌のホルモ
ン非依存性癌への移行を防ぐ予防剤としても有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/08 A61P 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 A61K 37/43 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC52 DD25 DD42 EE01 4C084 AA02 AA03 AA19 BA44 DB09 MA02 NA05 NA14 ZA811 ZB261 ZB262 ZC202 ZC751 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC69 GA07 MA01 MA02 MA04 NA14 ZA81 ZB26 ZC20 ZC75

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化2】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物(ただし、1−(4−
    {4−[(2−{(E)−2−[4−(トリフルオロメ
    チル)フェニル]エテニル}−1,3−オキサゾール−
    4−イル)メトキシ]フェニル}ブチル)−1H−1,
    2,3−トリアゾールを除く)またはその塩。
  2. 【請求項2】 R1がフルオロまたはトリフルオロメチ
    ルである請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】 R2が式 【化3】 で表される基およびR3が水素原子、またはR2が水素原
    子およびR3が式 【化4】 で表される基である請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  4. 【請求項4】 R2が式 【化5】 で表される基およびR3が水素原子である請求項1記載
    の化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】 mが1、R1が4−トリフルオロメチ
    ル、R2が式 【化6】 で表される基、およびR3が水素原子である請求項1記
    載の化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】 1−(3−{3−[(2−{(E)−2
    −[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}
    −1,3−オキサゾール−4−イル)メトキシ]フェニ
    ル}プロピル)−1H−1,2,3−トリアゾール、ま
    たは3−(1−{4−[4−({2−[(E)−2−
    (2,4−ジフルオロフェニル)エテニル]−1,3−
    オキサゾール−4−イル}メトキシ)フェニル]ブチ
    ル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1,2−プロ
    パンジオールである請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  7. 【請求項7】 式 【化7】 〔式中、Xは脱離基、mは1または2、R1はハロゲン
    原子またはハロゲン化されていてもよいC1-2アルキル
    基を示す〕で表わされる化合物またはその塩と式 【化8】 〔式中、R2およびR3の一方は水素原子、他方は式 【化9】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表わされる化合物またはその塩とを反応
    させることを特徴とする式 【化10】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  8. 【請求項8】 式 【化11】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化12】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物またはその塩のプロドラ
    ッグ。
  9. 【請求項9】 式 【化13】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化14】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグを含有する医薬組成物。
  10. 【請求項10】 チロシンキナーゼ阻害剤である請求項
    9記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 癌の予防・治療剤である請求項9記載
    の医薬組成物。
  12. 【請求項12】 癌が乳癌または前立腺癌である請求項
    11記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 癌が肺癌である請求項11記載の医薬
    組成物。
  14. 【請求項14】 式 【化15】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化16】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグと他の抗癌剤とを組み合わせてなる医
    薬。
  15. 【請求項15】 式 【化17】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化18】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグとホルモン療法剤とを組み合わせてなる
    医薬。
  16. 【請求項16】 ホルモン療法剤がLH−RH調節薬で
    ある請求項15記載の医薬。
  17. 【請求項17】 LH−RH調節薬がLH−RHアゴニ
    ストである請求項16記載の医薬。
  18. 【請求項18】 LH−RHアゴニストがリュープロレ
    リンまたはその塩である請求項17記載の医薬。
  19. 【請求項19】 哺乳動物に対して、式 【化19】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化20】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグを有効量投与することを特徴とするチロ
    シンキナーゼ阻害方法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物に対して、式 【化21】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化22】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグを有効量投与することを特徴とする癌の
    予防・治療方法。
  21. 【請求項21】 (1)式 【化23】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化24】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量を投与することと、(2)他
    の抗癌剤の有効量を投与すること、ホルモン療法剤の
    有効量を投与すること、および非薬剤療法から成る群
    から選ばれる1〜3種とを組み合わせることを特徴とす
    る癌の予防・治療方法。
  22. 【請求項22】 非薬剤療法が手術、放射線療法、遺伝
    子療法、温熱療法、凍結療法または(および)レーザー
    灼熱療法である請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 哺乳動物に対して、式 【化25】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化26】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量と他の抗癌剤の有効量とを組み
    合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方
    法。
  24. 【請求項24】 哺乳動物に対して、式 【化27】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化28】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量とホルモン療法剤の有効量とを
    組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療
    方法。
  25. 【請求項25】 ホルモン療法剤がLH−RH調節薬で
    ある請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 LH−RH調節薬がLH−RHアゴニ
    ストである請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 LH−RHアゴニストがリュープロレ
    リンまたはその塩である請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用する前に、哺乳動物に対して、式 【化29】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化30】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌
    の予防・治療方法。
  29. 【請求項29】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用した後に、哺乳動物に対して、式 【化31】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化32】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌
    の予防・治療方法。
  30. 【請求項30】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用する前に、哺乳動物に対して、式 【化33】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化34】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量と他の抗癌剤の有効量とを組み
    合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方
    法。
  31. 【請求項31】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用する前に、哺乳動物に対して、式 【化35】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化36】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量とホルモン療法剤の有効量とを
    組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療
    方法。
  32. 【請求項32】 ホルモン療法剤がLH−RH調節薬で
    ある請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 LH−RH調節薬がLH−RHアゴニ
    ストである請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 LH−RHアゴニストがリュープロレ
    リンまたはその塩である請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用した後に、哺乳動物に対して、式 【化37】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化38】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量と他の抗癌剤の有効量とを組み
    合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療方
    法。
  36. 【請求項36】 手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱
    療法、凍結療法または(および)レーザー灼熱療法を適
    用した後に、哺乳動物に対して、式 【化39】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化40】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの有効量とホルモン療法剤の有効量とを
    組み合わせて投与することを特徴とする癌の予防・治療
    方法。
  37. 【請求項37】 ホルモン療法剤がLH−RH調節薬で
    ある請求項36記載の方法。
  38. 【請求項38】 LH−RH調節薬がLH−RHアゴニ
    ストである請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 LH−RHアゴニストがリュープロレ
    リンまたはその塩である請求項38記載の方法。
  40. 【請求項40】 チロシンキナーゼ阻害剤を製造するた
    めの式 【化41】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化42】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの使用。
  41. 【請求項41】 癌の予防・治療剤を製造するための式 【化43】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化44】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物もしくはその塩またはそ
    のプロドラッグの使用。
  42. 【請求項42】 式 【化45】 〔式中、R1aはフルオロまたはトルフルオロメチルを、
    pは1または2を、X1は脱離基を示す〕で表わされる
    化合物またはその塩。
  43. 【請求項43】 X1がハロゲン原子である請求項42
    記載の化合物。
  44. 【請求項44】 式 【化46】 〔式中、mは1または2、R1はハロゲン原子またはハ
    ロゲン化されていてもよいC1-2アルキル基、R2および
    3の一方は水素原子、他方は式 【化47】 (式中、nは3または4、R4は1ないし2個のヒドロ
    キシ基で置換されたC1-4アルキル基を示す)で表され
    る基を示す〕で表される化合物またはその塩を製造する
    ための請求項42記載の化合物またはその塩の使用。
  45. 【請求項45】 式 【化48】 で表される化合物またはその塩。
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