JP2003048882A - 1−置換−1,2,3−トリアゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

1−置換−1,2,3−トリアゾール誘導体の製造方法

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JP2003048882A
JP2003048882A JP2001218718A JP2001218718A JP2003048882A JP 2003048882 A JP2003048882 A JP 2003048882A JP 2001218718 A JP2001218718 A JP 2001218718A JP 2001218718 A JP2001218718 A JP 2001218718A JP 2003048882 A JP2003048882 A JP 2003048882A
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JP2001218718A
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Tomoki Ikemoto
朋己 池本
Tatsuya Ito
達也 伊藤
Kiminori Tomimatsu
公典 冨松
Yasuhiro Sawai
泰宏 澤井
Hirohiko Nishiyama
廣彦 西山
Yasushi Isokami
泰志 磯上
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チロシンキナーゼ阻害作用を有する1−置換
−1,2,3トリアゾール化合物を、高収率かつ簡便、
効率よく工業的大量規模で製造することができる方法を
提供すること。 【構成】 【化1】 およびとを(1)塩基の存在下、2級または3級アルコ
ール中で反応させるか、または(2)塩基の非存在下、
反応させることを特徴とする 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬として有用な
増殖因子受容体チロシンキナーゼ(特に、HER2)阻
害作用を有する1−置換−1,2,3−トリアゾール化
合物の中間体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】チロシン
キナーゼ阻害作用を有する1−置換−1,2,3−トリ
アゾール化合物の中間体の製造法としては、例えば、下
式化合物(1)と下式化合物(2)とを塩基の存在下、
反応に影響を及ぼさない溶媒中(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、2−ブ
タノンなどのケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドおよびこれらの混合溶
媒)で縮合させ、目的とする化合物(3)を得る方法が
知られている(特開平11−60571号公報,WO
98/03505)。
【0003】
【化63】
【0004】上記式中、W1は脱離基を示し、R0置換
されていてもよい芳香族複素環基を示し、X1は酸素原
子、酸化されていてもよい硫黄原子、−C(=O)− ま
たは−CH(OH)− を示し、Y1はCHまたはNを示
し、m1は0〜10の整数を示し、n1は1〜5の整数
を示し、環式基
【0005】
【化64】
【0006】は置換されていてもよい芳香族アゾール基
を示し、環A1はさらに置換されていてもよい。
【0007】また、1−アルキル−1,2,3−トリア
ゾール化合物の製造法としては、例えば、下式化合物
(b2)と下式化合物(b3)とを塩基の存在下または
非存在下反応させる方法などが知られている(特開平5
−170763号公報)。
【0008】
【化65】
【0009】上記式中、R1、R2、R3、R4およびR8
は同一又は異なって、水素原子又は低級アルキル基を示
し、R2とR3は一緒になってそれらの結合する炭素原子
と共にシクロペンタン環又はシクロヘキサン環を形成し
てもよく、R5、R6及びR7は同一又は異なって、水素
原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていても
よい低級アルキル基又はハロゲン原子で置換されていて
もよい低級アルコキシ基を示し、Y2はハロゲン原子、
低級アルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニ
ルオキシ基を示す。R9は窒素原子を1ないし3個含有
する5ないし6員複素環基(ただし、1H−1,2,4
−トリアゾール基を除き、又当該複素環基は、1ないし
3個の同一又は異なったハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基で置換されていてもよい。)を示
す。
【0010】上述のような従来の製造法では、反応の選
択性が低く、そのため収率が低いという問題点を有す
る。また、1H−1,2,3−トリアゾールの銀塩を用
いる方法は、選択性はよいものの、高価な原料を使用す
る問題点を有し、工業的に有利な増殖因子受容体チロシ
ンキナーゼ(特に、HER2)阻害作用を有する1−置
換−1,2,3−トリアゾール化合物の中間体の製造法
が望まれている。
【0011】医薬品原料または印刷、画像処理薬剤の中
間体として有用な1,2,3−トリアゾール化合物をヒ
ドラゾン誘導体を使用して得る製造法としては、例え
ば、下式化合物(c1)と化合物(c2)とを中性または
塩基性条件下反応させ、化合物(c3)を得る方法が知
られている(特開平8−53425号公報)。
【0012】
【化66】
【0013】上記式中、R1cはハロゲン原子で置換され
ていてもよい低級アルキル基又は、ベンゼン環がハロゲ
ン原子、低級アルキル基あるいは低級アルコキシ基から
選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよ
いフェニル基又は、ベンゼン環がハロゲン原子、低級ア
ルキル基あるいは低級アルコキシ基から選ばれる少なく
とも1種の置換基で置換されていてもよいベンジル基又
は、アルキル基がハロゲン原子で置換されていてもよい
低級アルキルアミノ基又は、ベンゼン環がハロゲン原
子、低級アルキル基あるいは低級アルコキシ基から選ば
れる1種の置換基で置換されていてもよいフェニルアミ
ノ基又は、無機酸と塩を作っているアンモニウム基又
は、アンモニアと塩を作っているカルボキシル基を示
す。Xはハロゲン原子を示す。R2c、R3cは水素原子又
は、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル
基を示す。R4cはハロゲン原子で置換されていてもよい
低級アルキル基又は、ベンゼン環がハロゲン原子、低級
アルキル基あるいは低級アルコキシ基から選ばれる少な
くとも1種の置換基で置換されいてもよいフェニル基を
示す。
【0014】また、上記化合物(c1)のようなアミン
化合物の製造法としては、フタルイミドブチリルクロラ
イドとクロロベンゼンとを無水塩化アルミニウム存在
下、反応させ、得られた4−クロロ−4−フタルイミド
ブチロフェノンを酢酸および塩酸で処理し、4−クロロ
−4−アミノブチロフェノン塩酸塩を得る方法が知られ
ている〔ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー
(J.Med.Chem.)、第9巻、945−949頁(196
6)〕。
【0015】上述の化合物(c3)を得る従来製造法で
は、化合物(c1)からの収率は低かった。また化合物
(c1)のようなアミン化合物を得る従来の製造法は工
程数が多いという問題点を有し、工業的に有利な増殖因
子受容体チロシンキナーゼ(特に、HER2)阻害作用
を有する1−置換−1,2,3−トリアゾール化合物の
中間体の製造法が望まれている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1−置換
−1,2,3−トリアゾール誘導体の製造法を種々検討
し、塩基の存在下2級または3級アルコール中で反応を
行うか、または塩基の非存在下に反応を行うことによ
り、目的の1−置換−1,2,3−トリアゾール誘導体
が、予想外にも選択的に高収率で得ることができ、この
方法が工業的規模で十分満足できる製造法であることを
初めて見出し、これらの知見に基づいて鋭意研究し、本
発明を完成した。
【0017】また、アルキルアミン化合物とヒドラゾン
誘導体とを反応させた後、塩基で処理することにより、
目的の1−置換−1,2,3−トリアゾール誘導体が、
予想外にも選択的に高収率で得ることができ、この方法
が工業的規模で十分満足できる製造法であることを初め
て見出し、これらの知見に基づいて鋭意研究し、本発明
を完成した。
【0018】さらに、保護された4−ヒドロキシメチル
オキサゾール化合物を中間体として経由する製法が、予
想外にも目的物を高収率で得ることができ、この方法が
工業的規模で十分満足できる製造法であることを初めて
見出し、これらの知見に基づいて鋭意研究し、本発明を
完成した。
【0019】すなわち、本発明は以下のとおりである。 1. 式:
【0020】
【化67】
【0021】〔式中、Xaは脱離基、Ra1およびR
a2は、それぞれ水素原子、置換基を有しているヒドロキ
シ、置換基を有しているチオール、置換基を有している
アミノ、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基またはアシル、Ra3は、
式:
【0022】
【化68】
【0023】〔式中、Ra4およびRa5は、それぞれ水素
原子、置換基を有していてもよいヒドロキシ、置換基を
有していてもよいチオール、置換基を有していてもよい
アミノ、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基またはアシルを示すか、あ
るいはRa4とRa5とが一緒になってオキソを形成し、R
a6は置換基を有していてもよい芳香族基、maは0ない
し10の整数を示す〕で表される基を示すか、あるいは
a1、Ra2およびRa3の2つまたは3つが隣接する炭素
原子と共に置換基を有していてもよい環を形成する〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(aII)とも
略記する〕および式:
【0024】
【化69】
【0025】〔式中、Ra7およびRa8は、それぞれ水素
原子、ハロゲン、置換基を有していてもよいヒドロキ
シ、置換基を有していてもよいチオール、置換基を有し
ていてもよいアミノ、置換基を有していてもよい炭化水
素基、置換基を有していてもよい複素環基またはアシル
を示す〕で表される化合物またはその塩を、(1)塩基
の存在下、2級または3級アルコール中で反応させる
か、または(2)塩基の非存在下、反応させることを特
徴とする式:
【0026】
【化70】
【0027】〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩の製造法。 2. 塩基の存在下、2級または3級アルコール中で反
応させる前記1記載の製造法。 3. 塩基の存在下、3級アルコール中で反応させる前
記1記載の製造法。 4. Ra1が水素原子である前記1記載の製造法。 5. Ra1およびRa2が水素原子である前記1記載の製
造法。 6. Ra3が式:
【0028】
【化71】
【0029】〔式中、各記号は前記1記載と同意義を示
す〕で表される基である前記1記載の製造法。 7. Ra4およびRa5が水素原子である前記6記載の製
造法。 8. Ra6が置換基を有していてもよいフェニルである
前記6記載の製造法。 9. maが3である前記6記載の製造法。 10. Ra7およびRa8が水素原子である前記1記載の
製造法。 11. 式:
【0030】
【化72】
【0031】で表される化合物の塩。 12. 式:
【0032】
【化73】
【0033】〔式中、Xa’はハロゲン原子、OSO2
aまたはOCORa(ただしRaは置換されていてもよい
炭化水素基)で表される基を示す〕で表される化合物
〔以下、化合物(aIIa)という〕。 13. 式:
【0034】
【化74】
【0035】〔式中、Maは水素原子、アルカリ金属原
子またはアルカリ土類金属原子を示す。〕で表される化
合物〔以下、化合物(aII')という〕と1)チオニルハラ
イド〔以下、化合物(aa)という〕、2)オキサリルハラ
イド〔以下、化合物(ab)という〕、3)式: RaSO2aまたは(RaSO22O 〔式中、Raは置換されていてもよい炭化水素基を、Xa
は脱離基を示す〕で表される化合物〔以下、化合物(ac)
という〕または4)式: RaCOXaまたは(RaCO)2O 〔式中、RaおよびXaは前記と同意義を示す〕で表され
る化合物〔以下、化合物(ad)という〕とを塩基性条件下
に反応させることを特徴とする化合物(aIIa)の製造法。 14. 式:
【0036】
【化75】
【0037】で表される化合物またはその塩〔以下、化
合物(aIe)ともいう〕。 15. Ra1、Ra2、Ra7およびRa8がそれぞれ水素原
子で、Ra3が3−〔4−(t-ブトキシフェニル)〕プ
ロピルである前記1記載の製造法。 16. 式:
【0038】
【化76】
【0039】〔式中、Maは水素原子、アルカリ金属原
子またはアルカリ土類金属原子を示す〕で表される化合
物と1)チオニルハライド、2)オキサリルハライド、
3)式: RaSO2aまたは(RaSO22O 〔式中、Raは置換されていてもよい炭化水素基を、Xa
は脱離基を示す〕で表される化合物または4)式: RaCOXaまたは(RaCO)2O 〔式中、RaはおよびXaは前記と同意義を示す〕で表さ
れる化合物とを塩基性条件下に反応させて式:
【0040】
【化77】
【0041】〔式中、Xa’はハロゲン原子、OSO2
aまたはOCORa(ただしRaは前記と同意義を示す)
で表される基を示す〕で表される化合物を得、ついでこ
れに式:
【0042】
【化78】
【0043】で表される化合物またはその塩を、(1)
塩基の存在下、2級または3級アルコール中で反応させ
るか、または(2)塩基の非存在下、反応させて式:
【0044】
【化79】
【0045】で表される化合物を得、ついでこれを脱保
護することを特徴とする式:
【0046】
【化80】
【0047】で表される化合物の製造法。 17. 式:
【0048】
【化81】
【0049】で表される化合物を脱保護することを特徴
とする式:
【0050】
【化82】
【0051】で表される化合物の製造法。 18. 式:
【0052】
【化83】
【0053】で表される化合物を脱保護することを特徴
とする式:
【0054】
【化84】
【0055】で表される化合物の製造法。 19. 式:
【0056】
【化85】
【0057】〔式中、Rb1、Rb2およびRb3は、それぞ
れ水素原子、置換基を有しているヒドロキシ、置換基を
有しているチオール、置換基を有しているアミノ、置換
基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
もよい複素環基またはアシルを示すか、あるいはRb1
b2およびRb3の2つまたは3つが隣接する炭素原子と
共に置換基を有していてもよい環を形成する〕で表され
る化合物またはその塩〔以下、化合物(bII)ともいう〕
および式:
【0058】
【化86】
【0059】〔式中、Xb1およびXb2は、それぞれハロ
ゲン、Rb4およびRb5は、それぞれ水素原子、置換基を
有していてもよいヒドロキシ、置換基を有していてもよ
いチオール、置換基を有していてもよいアミノ、置換基
を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していても
よい複素環基またはアシル、Rb6は、置換基を有してい
てもよいアルキルまたは置換基を有していてもよいフェ
ニルを示す〕で表される化合物またはその塩〔以下、化
合物(bIII)ともいう〕を反応させた後、反応混合物を塩
基で処理することを特徴とする式:
【0060】
【化87】
【0061】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(bI)ともい
う〕の製造法。 20. Rb1が水素原子である前記19記載の製造法。 21. Rb1およびRb2が水素原子である前記19記載
の製造法。 22. Rb3が式:
【0062】
【化88】
【0063】〔式中、Rb7およびRb8は、それぞれ水素
原子、置換基を有していてもよいヒドロキシ、置換基を
有していてもよいチオール、置換基を有していてもよい
アミノ、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基またはアシルを示すか、あ
るいはRb7とRb8とが一緒になってオキソを形成し、R
b9は置換基を有していてもよい芳香族基、mbは0ない
し10の整数を示す〕で表される基である前記19記載
の製造法。 23. Rb7およびRb8が水素原子、Rb9が置換基を有
していてもよいフェニル、mbが3である前記22記載
の製造法。 24. Rb1およびRb2が水素原子である前記23記載
の製造法。 25. Rb4およびRb5が水素原子である前記19記載
の製造法。 26. Rb6がアルキルで置換されたフェニルである前
記19記載の製造法。 27. 式:
【0064】
【化89】
【0065】〔式中、Rb10は置換基を有していてもよ
いアミノ、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換
基を有していてもよい複素環基またはアシル、Rb11
置換基、nbは0ないし4の整数を示す〕で表される化
合物またはその塩〔以下、化合物(bIV)ともいう〕およ
び式: HOOC−Rb12−NH2 (bV) 〔式中、Rb12は置換基を有していてもよいアルキレ
ン、置換基を有していてもよいアルケニレンまたは置換
基を有していてもよいアルキニレンを示す〕で表される
化合物、その塩またはその反応性誘導体〔以下、化合物
(bV)ともいう〕を反応させることを特徴とする式:
【0066】
【化90】
【0067】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩の製造法。 28. 化合物(bIV)および化合物(bV)を反応させ、得
られる化合物(bVI)またはその塩を還元反応に付すこと
を特徴とする式:
【0068】
【化91】
【0069】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(bVII)とも
いう〕の製造法。 29. 化合物(bIV)および化合物(bV)を反応させ、得
られる化合物(bVI)またはその塩を還元反応に付し、得
られる化合物(bVII)を化合物(bIII)と反応させた後、反
応混合物を塩基で処理することを特徴とする式:
【0070】
【化92】
【0071】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(bVIII)と
もいう〕の製造法。 30. Rb4およびRb5が水素原子、Rb10がC1-3アル
キル、Rb12がトリメチレンおよびnbが0である前記2
9記載の製造法。 31. 式:
【0072】
【化93】
【0073】〔式中、Rb12'はトリメチレンを示し、そ
の他の記号は前記27記載と同意義を示す〕で表される
化合物のトリフルオロメタンスルホン酸塩。 32. 式:
【0074】
【化94】
【0075】〔式中、Arcは置換基を有していてもよ
い芳香族基、Rc1およびRc2は、それぞれ水素原子また
は低級アルキルを示す〕で表される化合物またはその塩
〔以下、化合物(cI)ともいう〕と式:
【0076】
【化95】
【0077】〔式中、Xc1およびXc2は、それぞれハロ
ゲン、Rc3およびRc4は、それぞれ水素原子または低級
アルキルを示す〕で表される化合物またはその塩〔以
下、化合物(cII)ともいう〕との反応混合物に、式:
【0078】
【化96】
【0079】〔式中、YcはC、SまたはSO、Mcは水
素原子または金属、Rc5は水素原子、低級アルキル、置
換基を有していてもよいフェニル、置換基を有していて
もよいベンジルオキシまたは置換基を有していてもよい
ベンジルアミノを示す〕で表される化合物またはその塩
〔以下、化合物(cIII)ともいう〕を反応させることを特
徴とする式:
【0080】
【化97】
【0081】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(cIV)とも
いう〕の製造法。 33. Arcが4−トリフルオロメチルフェニルであ
る前記32記載の製造法。 34. Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原子、Rc5
がメチルである前記32記載の製造法。 35. 化合物(cIV)またはその塩。 36. 化合物(cIV)を加水分解反応または接触還元反
応に付し、得られる式:
【0082】
【化98】
【0083】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(cV)ともい
う〕をスルホニル化またはハロゲン化反応に付し、次い
で式:
【0084】
【化99】
【0085】〔式中、ncは1ないし10の整数を示
す〕で表される化合物またはその塩〔以下、化合物(cV
I)ともいう〕とを反応させることを特徴とする式:
【0086】
【化100】
【0087】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(cVII)とも
いう〕の製造法。 37. Arcが4−トリフルオロメチルフェニルであ
る前記36記載の製造法。 38. Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原子、Rc5
がメチル、ncが4である前記36記載の製造法。 39. 化合物(cI)と化合物(cII)との反応混合物に、
化合物(cIII)を反応させ、次いで加水分解反応または接
触還元反応に付し、得られる化合物(cV)をスルホニル化
またはハロゲン化反応に付し、次いで化合物(cVI)とを
反応させることを特徴とする化合物(cVII)またはその塩
の製造法。 40. Arcが4−トリフルオロメチルフェニルであ
る前記39記載の製造法。 41. Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原子、Rc5
がメチル、ncが4である前記39記載の製造法。 42. 式:
【0088】
【化101】
【0089】〔式中、各記号は前記32と同意義を示
す〕で表される化合物またはその塩と化合物(cII)また
はその塩との反応混合物を加水分解反応に付し、得られ
る式:
【0090】
【化102】
【0091】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩をスルホニル化またはハロ
ゲン化反応に付し、次いで化合物(cVI)またはその塩
とを反応させることを特徴とする式:
【0092】
【化103】
【0093】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩の製造法。 43. 化合物(cIa)またはその塩と化合物(cII)または
その塩との反応混合物に、化合物(cVI)またはその塩を
反応させることを特徴とする化合物(cVIIa)またはその
塩の製造法。 44. 式:
【0094】
【化104】
【0095】で表される化合物。 45.化合物(cVa)またはその塩をスルホニル化または
ハロゲン化反応に付し、次いで化合物(cVI)またはその
塩とを反応させることを特徴とする化合物(cVIIa)また
はその塩の製造法。 46.1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール。 47.粉末X線回折において回折角が6.98,14.0
2,17.56,21.10,24.70度附近に特徴的
なピークを有する前記46記載の結晶。 48.前記46記載の結晶を含んでなる医薬組成物。
【0096】
【発明の実施の形態】本明細書中「置換基を有していて
もよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例え
ば、鎖状または環状炭化水素基(例、アルキル、アルケ
ニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラル
キルなど)などが挙げられる。このうち、炭素数1ない
し16個の鎖状または環状炭化水素基などが好ましい。
【0097】「アルキル」としては、例えばC1-6アル
キル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、
ペンチル、ヘキシルなど)などが好ましい。
【0098】「アルケニル」としては、例えばC2-6
ルケニル(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、
1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチ
ル−2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2
−メチル−1−プロペニルなど)などが好ましい。
【0099】「アルキニル」としては、例えば C2-6
アルキニル(例えば、エチニル、プロパルギル、1−ブ
チニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ヘキシニル
など)などが好ましい。
【0100】「シクロアルキル」としては、例えばC
3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)などが
好ましい。
【0101】「アリール」としては、例えばC6-14アリ
ール(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェ
ニリル、2−アンスリルなど)などが好ましい。
【0102】「アラルキル」としては、例えばC7-16
ラルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニル
メチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、
2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4
−フェニルブチル、5−フェニルペンチルなど)などが
好ましい。
【0103】該「置換基を有していてもよい炭化水素基
あるいは芳香族基」の「置換基」としては、例えばハロ
ゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチ
レンジオキシなど)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていても
よいC2-6アルケニル、ハロゲン化されていてもよいC
2-6アルキニル、ハロゲン化されていてもよいC3-6シク
ロアルキル、置換基を有していてもよいC6-14アリー
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、C
1-6アルコキシ−カルボニル−C1-6アルコキシ(例、エ
トキシカルボニルメチルオキシなど)、ヒドロキシ、C
6-14アリールオキシ(例、フェニルオキシ、1−ナフチ
ルオキシ、2−ナフチルオキシなど)、C7-16アラルキ
ルオキシ(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ
など)、メルカプト、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルキルチオ、C6-14アリールチオ(例、フェニル
チオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオなど)、C
7-16アラルキルチオ(例えば、ベンジルチオ、フェネチ
ルチオなど)、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ
(例、メチルアミノ、エチルアミノなど)、モノ−C
6-14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1−ナフチ
ルアミノ、2−ナフチルアミノなど)、ジ−C1-6アル
キルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エ
チルメチルアミノなど)、ジ−C6-14アリールアミノ
(例、ジフェニルアミノなど)、ホルミル、カルボキ
シ、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロ
ピオニルなど)、C3-6シクロアルキル−カルボニル
(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカル
ボニル、シクロヘキシルカルボニルなど)、C1-6アル
コキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシ
カルボニルなど)、C6-14アリール−カルボニル(例、
ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなど)、
7-16アラルキル−カルボニル(例、フェニルアセチ
ル、3−フェニルプロピオニルなど)、C6-14アリール
オキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニルな
ど)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベン
ジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニルな
ど)、5ないし6員複素環カルボニル(例、ニコチノイ
ル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モルホリ
ノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジン
−1−イルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニ
ルなど)、カルバモイル、モノ−C1-6アルキル−カル
バモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイ
ルなど)、ジ−C1-6アルキル−カルバモイル(例、ジ
メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメ
チルカルバモイルなど)、C6-14アリール−カルバモイ
ル(例、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモ
イル、2−ナフチルカルバモイルなど)、5ないし6員
複素環カルバモイル(例、2−ピリジルカルバモイル、
3−ピリジルカルバモイル、4−ピリジルカルバモイ
ル、2−チエニルカルバモイル、3−チエニルカルバモ
イルなど)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルス
ルホニル、エチルスルホニルなど)、C6-14アリールス
ルホニル(例、フェニルスルホニル、1−ナフチルスル
ホニル、2−ナフチルスルホニルなど)、ホルミルアミ
ノ、C1-6アルキル−カルボニルアミノ(例、アセチル
アミノなど)、C6-14アリール−カルボニルアミノ
(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノなど)、C
1-6アルコキシ−カルボニルアミノ(例、メトキシカル
ボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシ
カルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノなど)、
1-6アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニ
ルアミノ、エチルスルホニルアミノなど)、C6-14アリ
ールスルホニルアミノ(例、フェニルスルホニルアミ
ノ、2−ナフチルスルホニルアミノ、1−ナフチルスル
ホニルアミノなど)、C1-6アルキル−カルボニルオキ
シ(例、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)、C
6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキ
シ、ナフチルカルボニルオキシなど)、C1-6アルコキ
シ−カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキ
シ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニル
オキシ、ブトキシカルボニルオキシなど)、モノ−C
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、メチルカルバ
モイルオキシ、エチルカルバモイルオキシなど)、ジ−
1-6アルキル−カルバモイルオキシ(例、ジメチルカ
ルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシな
ど)、C6-14アリール−カルバモイルオキシ(例、フェ
ニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ
など)、ニコチノイルオキシ、5ないし7員飽和環状ア
ミノ(例、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、ピペラ
ジン−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラ
ヒドロアゼピン−1−イルなど)、5ないし10員芳香
族複素環基(例、2−チエニル、3−チエニル、2−フ
リル、3−フリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリ
ル、5−オキサゾリル、1,2,4−トリアゾリル、
1,2,3−トリアゾリル、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−
キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキノ
リル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソ
キノリル、2−ピラジニル、2−ピリミジニル、4−ピ
リミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イ
ミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3
−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサ
ゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3−インド
リル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニ
ル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニルなど)などが挙げられ
る。
【0104】該「炭化水素基」は、例えば上記置換基
を、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ない
し3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、
各置換基は同一または異なっていてもよい。
【0105】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなど)などが挙げられる。具体例として
は、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリク
ロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモ
エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフル
オロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオ
ロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペ
ンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−ト
リフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフル
オロヘキシルなどが挙げられる。
【0106】前記「ハロゲン化されていてもよいC2-6
アルケニル」としては、例えば1ないし5個、好ましく
は1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC2-6アルケニル
(例、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、2−ブテ
ン−1−イル、4−ペンテン−1−イル、5−へキセン
−1−イルなど)などが挙げられる。
【0107】前記「ハロゲン化されていてもよいC2-6
アルキニル」としては、例えば1ないし5個、好ましく
は1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC2-6アルキニル
(例、2−ブチン−1−イル、4−ペンチン−1−イ
ル、5−へキシン−1−イルなど)などが挙げられる。
【0108】前記「ハロゲン化されていてもよいC3-6
シクロアルキル」としては、例えば1ないし5個、好ま
しくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC3-6シク
ロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシルなど)などが挙げられる。
具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、4,4−ジクロロシクロ
ヘキシル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペン
チル、4−クロロシクロヘキシルなどが挙げられる。
【0109】前記「置換基を有していてもよいC6-14
リール」の「C6-14アリール」としては、例えば、フェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリ
ル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アンス
リルなどが挙げられる。
【0110】前記「置換基を有していてもよいC6-14
リール」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン、ヒ
ドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシなど
が1ないし5個挙げられる。
【0111】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ」としては、例えば1ないし5個、好ましく
は1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルコキシ
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシなど)などが挙げられる。具体
例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、ト
リフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフル
オロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキ
シ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、
ヘキシルオキシなどが挙げられる。
【0112】前記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルチオ」としては、例えば1ないし5個、好まし
くは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)を有していてもよいC1-6アルキル
チオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-
ブチルチオなど)などが挙げられる。具体例としては、
メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチ
オ、ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが挙げられる。
【0113】本明細書中「置換基を有していてもよい複
素環基」の「複素環基」としては、例えば、炭素原子以
外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1
または2種、1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし
14員(単環、2環または3環式)複素環、好ましくは
(i)5ないし14員(好ましくは5ないし10員)芳
香族複素環、(ii)5ないし10員非芳香族複素環また
は(iii)7ないし10員複素架橋環から任意の1個の
水素原子を除いてできる1価基などが挙げられる。
【0114】上記「5ないし14員(好ましくは5ない
し10員)の芳香族複素環」としては、例えば、チオフ
ェン、オキサゾール、トリアゾール、ベンゾ[b]チオ
フェン、ベンゾ[b]フラン、ベンズイミダゾール、ベ
ンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチア
ゾール、ナフト[2,3−b]チオフェン、フラン、ピ
ロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジ
ン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、イソインド
ール、1H−インダゾール、プリン、4H−キノリジ
ン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジ
ン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾ
ール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジ
ン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、フェノ
チアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノキサジ
ンなどの芳香族複素環、またはこれらの環(好ましくは
単環)が1ないし複数個(好ましくは1または2個)の
芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環な
どが挙げられる。
【0115】上記「5ないし10員非芳香族複素環」と
しては、例えば、ピロリジン、イミダゾリン、ピラゾリ
ジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、チオモルホリン、ジオキサゾール、オキサジアゾリ
ン、チアジアゾリン、トリアゾリン、チアジアゾール、
ジチアゾールなどが挙げられる。
【0116】上記「7ないし10員複素架橋環」として
は、例えば、キヌクリジン、7−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタンなどが挙げられる。
【0117】該「複素環基」として好ましくは、炭素原
子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれ
る1または2種、好ましくは、1ないし4個のヘテロ原
子を含む5ないし14員(好ましくは5ないし10員)
の(単環または2環式)複素環基である。具体的には、
例えば2−チエニル、3−チエニル、2−フリル、3−
フリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オ
キサゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−
トリアゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリ
ジル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5
−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イ
ソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、2
−ピラジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、
3−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、
4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピリダジニ
ル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、1−
インドリル、2−インドリル、3−インドリル、2−ベ
ンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベン
ゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベ
ンゾ[b]フラニルなどの芳香族複素環基、例えば1−
ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、
2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル、2−ピラゾ
リジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、
ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピ
ペリジル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、モル
ホリノ、チオモルホリノなどの非芳香族複素環基などで
ある。
【0118】このうち、例えば炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3個
のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基等がさらに
好ましい。具体的には、2−チエニル、3−チエニル、
2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリ
ル、3−フリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−
ピロリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3
−イソオキサゾリル、1−ピロリジニル、2−ピロリジ
ニル、3−ピロリジニル、2−イミダゾリニル、4−イ
ミダゾリニル、2−ピラゾリジニル、3−ピラゾリジニ
ル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−ピペリジ
ル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−ピペラジニ
ル、2−ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノな
どが挙げられる。
【0119】該「置換基を有していてもよい複素環基」
の「置換基」としては、例えば前記「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものなどが
挙げられる。
【0120】該「複素環基」は、例えば上記置換基を、
置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3
個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置
換基は同一または異なっていてもよい。
【0121】本明細書中「アシル」としては、例えば
式:−(C=O)−aR、−(C=O)−OaR、−(C=O)
−NaRbR、−(C=S)−NHaRまたは −SO2−cR
〔式中、aRは水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、b
Rは水素原子またはC1-6アルキル、cRは置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよ
い複素環基を示す〕で表されるアシルなどが挙げられ
る。
【0122】Ra10、Rb14で示される「C1-6アルキ
ル」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-
ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。本明細
書中「置換基を有していてもよいアミノ」としては、
(1)置換基を1または2個有していてもよいアミノお
よび(2)置換基を有していてもよい環状アミノが挙げ
られる。
【0123】上記(1)の「置換基を1または2個有し
ていてもよいアミノ」の「置換基」としては、例えば、
置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有して
いてもよい複素環基、アシルなどが挙げられる。
【0124】上記「置換基を1または2個有していても
よいアミノ」の「置換基」が2個の場合、各置換基は同
一または異なっていてもよい。
【0125】上記(2)の「置換基を有していてもよい
環状アミノ」の「環状アミノ」としては、1個の窒素原
子と炭素原子以外に、窒素原子、硫黄原子および酸素原
子から選ばれる1または2種、1ないし4個のヘテロ原
子を含んでいてもよい5ないし7員非芳香族環状アミノ
が挙げられ、具体例としては、ピロリジン−1−イル、
ピペリジノ、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、チオ
モルホリノ、テトラヒドロアゼピン−1−イル、イミダ
ゾリジン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−イミダ
ゾール−1−イル、テトラヒドロ−1(2H)−ピリミ
ジニル、3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニ
ル、3,4−ジヒドロ−1(2H)−ピリミジニルなど
が挙げられる。
【0126】該「置換基を有していてもよい環状アミ
ノ」の「置換基」としては、例えばC 1-6アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなど)、C6-14アリール(例、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−
ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アンスリルな
ど)、C1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プ
ロピオニルなど)、5ないし10員芳香族複素環基
(例、2−チエニル、3−チエニル、2−フリル、3−
フリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリ
アゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジ
ル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−
キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソ
キノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、2−
ピラジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、3
−ピロリル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4
−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−ピリダジニ
ル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、1−
インドリル、2−インドリル、3−インドリル、2−ベ
ンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベン
ゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベ
ンゾ[b]フラニルなど)などが1ないし3個挙げられ
る。
【0127】本明細書中「置換基を有しているアミノ」
としては、(1)置換基を1または2個有しているアミ
ノおよび(2)置換基を有している環状アミノが挙げら
れ、該「置換基」および「環状アミノ」は、上記(1)
および(2)で詳述した「置換基」および「環状アミ
ノ」が挙げられる。
【0128】上記式中、Arcで示される「置換基を有
していてもよい芳香族基」の「芳香族基」としては、例
えばC6-14アリール、5ないし14員芳香族複素環基な
どが挙げられる。
【0129】該「C6-14アリール」としては、例えば、
フェニル、ナフチル(例、1−ナフチル、2−ナフチル
など)、ビフェニリル(例、2−ビフェニリル、3−ビ
フェニリル、4−ビフェニリルなど)、アンスリル
(例、2−アンスリルなど)などが挙げられる。このう
ちフェニルが好ましい。
【0130】該「5ないし14員芳香族複素環基」とし
ては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子およ
び酸素原子から選ばれる1または2種、好ましくは、1
ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(好まし
くは5ないし10員)の(単環または2環式)芳香族複
素環基が挙げられる。具体的には、例えばチエニル
(例、2−チエニル、3−チエニル)、フリル(例、2
−フリル、3−フリル)、ピリジル(例、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル)、キノリル(例、2
−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリ
ル、8−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノ
リル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソ
キノリル)、ピラジニル、ピリミジニル(例、2−ピリ
ミジニル、4−ピリミジニル)、ピロリル(例、3−ピ
ロリル)、イミダゾリル(例、2−イミダゾリル)、ピ
リダジニル(例、3−ピリダジニル)、イソチアゾリル
(例、3−イソチアゾリル)、イソオキサゾリル(例、
3−イソオキサゾリル)、インドリル(例、1−インド
リル、2−インドリル、3−インドリル)、ベンゾチア
ゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル)、ベンゾチエニル
(例、2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チ
エニル)、ベンゾフラニル(例、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニル)などが挙げられる。
【0131】前記「置換基を有していてもよいC6-14
リール」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン、ヒ
ドロキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシなど
が1ないし5個挙げられる。
【0132】Xaで示される「脱離基」としては、ハロ
ゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、アルキル
スルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ等のC
1-6アルキルスルホニルオキシなど)、アリールスルホ
ニルオキシ(例、p−トルエンスルホニルオキシ等のC
1-6アルキルで置換されていてもよいC6-14アリールス
ルホニルオキシなど)などが挙げられる。
【0133】Ra1またはRa2で、Rb1、Rb2またはRb3
で示される「置換基を有しているヒドロキシ」の「置換
基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げら
れる。
【0134】Ra1またはRa2で、Rb1、Rb2またはRb3
で示される「置換基を有しているチオール」の「置換
基」としては、例えば、前記「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げら
れる。
【0135】Ra4、Ra5、Ra7またはRa8で示される
「置換基を有していてもよいヒドロキシ」の「置換基」
としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げられ
る。
【0136】Ra4、Ra5、Ra7またはRa8で示される
「置換基を有していてもよいチオール」の「置換基」と
しては、例えば、前記「置換基を有していてもよい炭化
水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げられる。
【0137】Ra6で示される「置換基を有していてもよ
い芳香族基」の「芳香族基」としては、例えばC6-14
リール、5ないし14員複素環基などが挙げられる。
【0138】該「C6-14アリール」としては、例えば、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アンスリ
ルなどが挙げられる。このうちフェニルが好ましい。
【0139】該「5ないし14員複素環基」としては、
例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
原子から選ばれる1または2種、好ましくは、1ないし
4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(好ましくは5
ないし10員)の(単環または2環式)複素環基が挙げ
られる。具体的には、例えば2−チエニル、3−チエニ
ル、2−フリル、3−フリル、2−ピリジル、3−ピリ
ジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4
−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキ
ノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イ
ソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、4−ピリ
ミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、3−ピリ
ダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリ
ル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリ
ル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニ
ル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニルなどが挙げられる。
【0140】該「置換基を有していてもよい芳香族基」
の「置換基」としては、前記「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げら
れる。該「芳香族基」は、例えば上記置換基を、置換可
能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有し
ていてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は
同一または異なっていてもよい。
【0141】Ra7、Ra8で示されるハロゲンとしては、
たとえばフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードが挙げられ
る。
【0142】Xa1で示されるハロゲン原子としては、た
とえばクロロ、ブロモ、ヨードなどが挙げられる。
【0143】Maで示されるアルカリ金属原子として
は、たとえばリチウム、カリウム、ナトリウムなどが挙
げられ、アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグ
ネシウムなどが挙げられる。
【0144】Ra1、Ra2およびRa3の2つが、あるいは
b1、Rb2およびRb3の2つが、隣接する炭素原子と共
に置換基を有していてもよい環を形成する場合、化合物
(aII)、(bII)は、例えば式
【0145】
【化105】
【0146】〔式中、A環は置換基を有していてもよい
環を示し、R1はRa1またはRb1、XはXaまたは−NH
2を示す〕で表される。Ra1、Ra2およびRa3の3つ
が、あるいはRb1、Rb2およびRb3の3つが、隣接する
炭素原子と共に置換基を有していてもよい環を形成する
場合、化合物(aII)、(bII)は、式
【0147】
【化106】
【0148】〔式中、B環は置換基を有していてもよい
環を示し、他の記号は前記と同意義である〕で表され
る。
【0149】Ra1、Ra2およびRa3の2つまたは3つ、
およびRb1、Rb2およびRb3の2つまたは3つで形成さ
れる「置換基を有していてもよい環」の「環」として
は、例えば3ないし8員同素または複素環などが挙げら
れる。
【0150】該「3ないし8員同素環」としては、例え
ばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シ
クロヘキサンなどのC3-8シクロアルカン、シクロプロ
ぺン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン
などのC3-8シクロアルケン、シクロヘプチン、シクロ
オクチンなどC3-8シクロアルキン、ベンゼンなどが挙
げられる。
【0151】該「3ないし8員複素環」としては、例え
ばアジリジン、アゼチジン、モルホリン、チオモルホリ
ン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ヘキサメチ
レンイミン、ヘプタメチレンイミン、ヘキサヒドロピリ
ミジン、ピリジン、ピリミジン、オキサゾール、チアゾ
ール、キノリン、ベンゾチオフェンなどの3ないし8員
複素環が挙げられる。
【0152】該「置換基を有していてもよい環」の「置
換基」としては、前記「置換基を有していてもよい炭化
水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げられる。
【0153】該「環」は、例えば上記置換基を、置換可
能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有し
ていてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は
同一または異なっていてもよい。
【0154】Xb1またはXb2で示される「ハロゲン」と
しては、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードが挙げられ
る。
【0155】Rb4、Rb5、Rb7またはRb8で示される
「置換基を有していてもよいヒドロキシ」の「置換基」
としては、例えば、前記「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げられ
る。
【0156】Rb4、Rb5、Rb7またはRb8で示される
「置換基を有していてもよいチオール」の「置換基」と
しては、例えば、前記「置換基を有していてもよい炭化
水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げられる。
【0157】Rb6で示される「置換基を有していてもよ
いアルキル」の「アルキル」としては、例えばC1-6
ルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなど)などが挙げられる。
【0158】該「置換基を有していてもよいアルキル」
の「置換基」としては、例えば、前記「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものなど
が1ないし5個挙げられる。
【0159】Rb6で示される「置換基を有していてもよ
いフェニルを示す」の「置換基」としては、例えば、前
記「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換
基」と同様のものなどが1ないし5個挙げられる。
【0160】Rb9で示される「置換基を有していてもよ
い芳香族基」「置換基を有していてもよい芳香族基」の
「芳香族基」としては、例えばC6-14アリール、5ない
し14員複素環基などが挙げられる。
【0161】該「C6-14アリール」としては、例えば、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニ
リル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、2−アン
スリルなどが挙げられる。このうちフェニルが好まし
い。
【0162】該「5ないし14員複素環基」としては、
例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
原子から選ばれる1または2種、好ましくは、1ないし
4個のヘテロ原子を含む5ないし14員(好ましくは5
ないし10員)の(単環または2環式)複素環基が挙げ
られる。具体的には、例えば2−チエニル、3−チエニ
ル、2−フリル、3−フリル、2−ピリジル、3−ピリ
ジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4
−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソキ
ノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イ
ソキノリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、4−ピリ
ミジニル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、3−ピリ
ダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリ
ル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリ
ル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]チエニ
ル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ[b]フラ
ニル、3−ベンゾ[b]フラニルなどが挙げられる。
【0163】該「置換基を有していてもよい芳香族基」
の「置換基」としては、前記「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものなどが挙げら
れる。
【0164】該「芳香族基」は、例えば上記置換基を、
置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3
個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置
換基は同一または異なっていてもよい。
【0165】Rb11で示される「置換基」としては、例
えば、前記「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「置換基」と同様のものなどが挙げられる。
【0166】Rb12で示される「置換基を有していても
よいアルキレン」の「アルキレン」としては、例えば、
−CH2−、―(CH2)2―、―(CH2)3―、―(CH2)4
―、―(CH2)5― 、―(CH2)6―、―(CH2)7― 、―
(CH2)8― などのC1-10アルキレンが挙げられる。
【0167】該「置換基を有していてもよいアルキレ
ン」の「置換基」としては、例えば前記「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものな
どが1ないし5個、好ましくは1ないし3個挙げられ
る。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または
異なっていてもよい。
【0168】Rb12で示される「置換基を有していても
よいアルケニレン」の「アルケニレン」としては、例え
ば、−CH=CH−、―CH2−CH=CH−、―CH2
−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH
−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH
2−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH2
−CH2− 、−CH=CH−CH=CH−CH=CH−
、−CH=CH−CH−CH−CH2−CH2−CH2
、−CH=CH−CH=CH−CH2−CH2−CH2
、−CH=CH−CH=CH−CH=CH−CH2−、
−CH=CH−CH−CH−CH2−CH2−CH2−C
2−、−CH=CH−CH=CH−CH2−CH2−C
2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH=CH
−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH=
CH−CH=CH− などのC2- 10アルケニレンが挙げ
られる。
【0169】該「置換基を有していてもよいアルケニレ
ン」の「置換基」としては、例えば前記「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものな
どが1ないし5個、好ましくは1ないし3個挙げられ
る。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または
異なっていてもよい。
【0170】Rb12で示される「置換基を有していても
よいアルキニレン」の「アルキニレン」としては、例え
ば、
【0171】
【化107】
【0172】などのC2-10アルキニレンが挙げられる。
【0173】該「置換基を有していてもよいアルキニレ
ン」の「置換基」としては、例えば前記「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものな
どが1ないし5個、好ましくは1ないし3個挙げられ
る。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または
異なっていてもよい。
【0174】該「芳香族基」は、例えば上記置換基を、
置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3
個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置
換基は同一または異なっていてもよい。
【0175】Rc1、Rc2、Rc3、Rc4またはRc5で示さ
れる「低級アルキル」としては、例えばC1-6アルキル
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、ヘキシルなど)などが挙げられる。
【0176】Rc5で示される「置換基を有していてもよ
いフェニル」、「置換基を有していてもよいベンジルオ
キシ」および「置換基を有していてもよいベンジルアミ
ノ」の「置換基」としては、上記Arcで示される「置
換基を有していてもよい芳香族基」の「置換基」が1な
いし5個、好ましくは1ないし3個挙げられる。置換基
数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なってい
てもよい。
【0177】Xc1またはXc2で示される「ハロゲン」と
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙
げられる。
【0178】Mcで示される「金属」としては、例えば
アルカリ金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウムな
ど)、アルカリ土類金属(例、マグネシウム、カルシウ
ムなど)などが挙げられる。
【0179】カルボン酸の反応性誘導体としてはたとえ
ば酸ハライド(酢酸クロライド、酢酸ブロマイドな
ど)、酸無水物(無水酢酸など)等が挙げられる。
【0180】Ra1は好ましくは水素原子である。Ra1
よびRa2が水素原子である場合がさらに好ましい。Ra3
は好ましくは、式
【0181】
【化108】
【0182】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される基である。さらに好ましくはRa4およびRa5
水素原子である。
【0183】Ra6は好ましくは置換基(好ましくはC
1-6アルコキシ、特にtert-ブトキシ)を有していてもよ
いフェニルである。maは好ましくは3または4であ
る。Ra7は好ましくは水素原子である。Ra8は好ましく
は水素原子である。Rb1は好ましくは水素原子である。
b1およびRb2が水素原子である場合がさらに好まし
い。Rb3は好ましくは、式
【0184】
【化109】
【0185】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される基である。さらに好ましくはRb7およびRb8
水素原子である。
【0186】Rb9は好ましくは置換基(好ましくはC
1-6アルコキシ)を有していてもよいフェニルである。
bは好ましくは3である。Rb4およびRb5は好ましく
は水素原子である。Rb6は好ましくは置換基(好ましく
はアルキル)を有していてもよいフェニルである。R
b10は好ましくは置換基を有していてもよい炭化水素基
(好ましくはアルキル)、さらに好ましくはC1-3アル
キルである。nbは好ましくは0である。Rb12は好まし
くは置換基を有していてもよいアルキレン、さらに好ま
しくはトリメチレンである。Arcは、好ましくは置換
基を有していてもよいフェニルである。さらに好ましく
は4−トリフルオロメチルフェニルである。Rc1は、好
ましくは水素原子である。Rc2は、好ましくは水素原子
である。Rc3は、好ましくは水素原子である。Rc4は、
好ましくは水素原子である。Ycは、好ましくは炭素原
子である。Mcは、好ましくはアルカリ金属(例、リチ
ウム、ナトリウム、カリウムなど)である。Rc5は、好
ましくは低級アルキルである。さらに好ましくはメチル
である。ncは、好ましくは4である。
【0187】化合物(cIV)は、新規な化合物であり、
具体例としては、4−(アセトキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾールまたはその塩が
挙げられる。
【0188】明細書中の式(aIa)、(aIb)、(bI)、
(cI)〜(cVII)、(cIa)、(cVa)、(cVIIa)などで
表される化合物の塩としては、薬学的に許容される塩が
好ましく、例えば無機酸との塩、有機酸との塩、無機塩
基との塩、有機塩基との塩などが挙げられる。
【0189】無機酸との塩としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
【0190】有機酸との塩としては、例えばギ酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸などとの塩が挙げられる。無機塩基との塩として
は、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金
属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土
類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
【0191】有機塩基との塩としては、例えばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジル
エチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
【0192】チロシンキナーゼ(特に、HER2)阻害
作用を有する1−置換−1,2,3−トリアゾール化合
物の中間体として有用である化合物(aIa)または(aI
b)の製造法について、以下に述べる。
【0193】化合物(aII)および化合物(aIII)は、
市販されている場合には、市販品をそのまま用いてもよ
く、また、自体公知の方法またはこれに準じた方法等に
従って製造してもよい。
【0194】
【化110】
【0195】上記式中、各記号は前記と同意義を示す。 (反応a1)化合物(aII)および化合物(aIII)を塩基
の存在下、2級または3級アルコール中で反応させ、化
合物(aIa)または(aIb)を得る。化合物(aIII)の使
用量は、化合物(aII)1モルに対し、約0.1〜10
モル、好ましくは約0.5〜3.0モルである。塩基の
使用量は、化合物(aII)1モルに対し、約0.1〜1
0モル、好ましくは約0.5〜3.0モルである。
【0196】該「塩基」としては、例えばアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の水素化物(例、水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシ
ウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のア
ミド類(例、リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチ
ウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシル
アミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウム
ヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラ
ジドなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水
酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、水酸化カルシウムなど)、金属炭化水素
(例、ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなど)、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の低級アルコキシ
ド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウム tert-ブトキシドなど)、アルカリ金属
またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、有機塩基
(例、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、
DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ
ス−7−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ
〔4.3.0〕ノン−5−エン)などのアミン類;また
はピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジンなどの塩
基性複素環化合物などの有機塩基など)などが挙げられ
る。このうち、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
水酸化物が好ましい。
【0197】該「2級または3級アルコール」として
は、例えばイソプロピルアルコール、2-ブタノールな
どの2級アルコール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなどの3級アルコールなどが挙げられ
る。このうち、3級アルコールが好ましい。
【0198】本反応は、2級または3級アルコールに加
え、反応に不活性な溶媒中で行ってもよい。該「不活性
な溶媒」としては、例えばハロゲン化炭化水素類(例、
ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ン、四塩化炭素など)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなど)、エー
テル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、tert-ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタン、ジグライムなど)、脂肪族炭化水素類
(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘ
キサメチルホスホリックトリアミドなど)、スルホキシ
ド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、1級アルコー
ル類(例、メタノール、エタノール)、ニトリル類
(例、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、水ま
たはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
【0199】本反応は、必要に応じ、無機塩(例、ヨー
化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨー化カリウム、臭化
カリウムなどのハロゲン化アルカリ金属塩など)の存在
下で行う。
【0200】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約20〜130℃である。反応時間は通常約0.5
〜100時間、好ましくは約1〜20時間である。
【0201】かくして得られる化合物(aIa)または(a
Ib)は、自体公知の分離手段(例、濃縮、減圧濃縮、溶
媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
ど)により、反応混合物から単離、精製することができ
る。
【0202】好ましくは、上記反応後、酸を添加し、化
合物(aIa)または(aIb)の塩として単離、精製する方
法などが挙げられる。該「酸」としては、例えば塩酸、
臭化水素酸、硫酸などの鉱酸類、酢酸、トリフルオロ酢
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸類などが挙げ
られる。該「酸」の使用量は、化合物(aII)1モルに
対し、約 0.3〜5.0モル、好ましくは約0.8 〜
1.5モルである。
【0203】(反応a2)化合物(aII)および化合物
(aIII)を塩基の非存在下、反応させ、化合物(aIa)
または(aIb)を得る。化合物(aIII)の使用量は、化
合物(aII)1モルに対し、約0.1〜100モル、好
ましくは約0.5〜5モルである。
【0204】本反応は、反応に不活性な溶媒存在下にて
行う。該「不活性な溶媒」としては、ハロゲン化炭化水
素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン、四塩化炭素など)、芳香族炭化水素類
(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン
など)、エーテル類(例、ジグライム、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエー
テル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなど)、脂肪族炭化
水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンな
ど)、アミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロ
リドン、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなど)、
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、ア
ルコール類(例、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、2-ブタノール、tert-ブタノール、2−
メチル−2−ブタノールなど)、ニトリル類(例、アセ
トニトリル、プロピオニトリルなど)、水またはこれら
二種以上の混合物等が用いられる。このうち、トルエ
ン、ジグライム、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、2-ブタノール、2−メチル−2−
ブタノールなどが好ましい。
【0205】本反応は、必要に応じ、無機塩(例、ヨー
化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨー化カリウム、臭化
カリウムなどのハロゲン化アルカリ金属塩など)の存在
下で行う。
【0206】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約20〜130℃である。反応時間は通常約0.5
〜100時間、好ましくは約1〜50時間である。
【0207】かくして得られる化合物(aIa)または(a
Ib)は、自体公知の分離手段(例、濃縮、減圧濃縮、溶
媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
ど)により、反応混合物から単離、精製することができ
る。
【0208】好ましくは、上記反応後、酸を添加し、化
合物(aIa)または(aIb)の塩として単離、精製する方
法などが挙げられる。該「酸」としては、例えば塩酸、
臭化水素酸、硫酸などの鉱酸類、酢酸、トリフルオロ酢
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸類などが挙げ
られる。該「酸」の使用量は、化合物(aII)1モルに
対し、約 0.3〜5.0モル、好ましくは約0.8 〜
1.5モルである。化合物(aIa)または(aIb)中、式
【0209】
【化111】
【0210】で表される化合物の塩は新規である。該
「塩」としては、上記の式(aIa)で表される化合物の
塩と同様のものが挙げられる。このうち、塩酸塩、メタ
ンスルホン酸塩などの酸付加塩が好ましい。
【0211】化合物(aIa)および(aIb)中、式(aI
e)で表される化合物またはその塩は新規である。該塩
としては上記(aIa)で表される化合物の塩と同様の
ものが挙げられる。化合物(aIe)を脱保護反応に付
すことにより式:
【0212】
【化112】
【0213】で表される化合物またはその塩を製造する
ことができる。該塩としては上記(aIa)で表される
化合物の塩と同様のものが挙げられる。この脱保護反応
は保護された水酸基を脱保護する通常の手段の中でも緩
和な条件で行うことができ、工業的に有利である。たと
えば、常法にしたがい化合物(aIe)を酸の存在下、
反応させることにより、水酸基の保護基であるt-ブチル
基を除去して脱保護することができる。該「酸」として
は、たとえば酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン
酸、トルエンスルホン酸などの有機酸類、硫酸、塩酸、
臭化水素酸、塩素酸、過塩素酸、臭素酸、過臭素酸、ヨ
ウ素酸、過ヨウ素酸などの鉱酸類が挙げられる。溶媒は
用いても用いなくてもよい。酸は、希釈してもしなくて
もよいが、希釈する場合は、0.01N−5N程度がよい。
反応温度は、0から100℃好ましくは20℃から70℃であ
る。反応時間は通常0.1−5時間、好ましくは、0.
1−2時間である。
【0214】化合物(aIe)は、化合物(aII)中、
a1、Ra2、がいずれも水素原子でRa3が3−〔4−
(tert-ブトキシフェニル)〕プロピルである化合物
〔化合物(aIIa)〕とトリアゾールとを反応させる
ことにより製造することができる。
【0215】化合物(aIIa)は、たとえば塩基性条
件下、化合物(aII’)と化合物(aa)、(ab)ま
たは(ac)とを反応させることにより製造することが
できる。すなわち、化合物(aII’)と化合物(aa)
または(ab)とを反応させることにより化合物(aII
a)中、Xa’がハロゲンである化合物を製造すること
ができ、化合物(aII’)と化合物(ac)とを反応さ
せることにより化合物(aIIa)中、Xa’がOSO2
aである化合物を製造することができ、化合物(aI
I’)と化合物(ad)とを反応させることにより化合
物(aIIa)中、Xa’がOCORaである化合物を製
造することができる。これらの反応はいずれも塩基性条
件下で行われる。化合物(aII’)としてMaがアルカ
リ金属原子またはアルカリ土類金属原子であるものを用
いる場合はそれ自体が塩基性を示すので塩基を添加する
必要はないが、化合物(IIa’)としてMaが水素原子
であるものを用いる場合は、通常反応液中に塩基を添加
して行われる。該「塩基」としては、たとえばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセンなどの第三級アミン類、また
はピリジン、ピコリンなどの複素環芳香族有機塩基類な
どが好ましく用いられる。
【0216】化合物(aII’)と化合物(aa)または
(ab)を反応させる場合は、通常反応に不活性な溶媒
中、塩基性条件下で行われる。あるいは該「塩基」を溶
媒としてもいてもよい。該「溶媒」としては、たとえ
ば、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、イソプロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸エチ
ル、酢酸イソプロピルなどのエステル類が挙げられる。
反応温度は通常0−100℃、好ましくは10−70℃
である。
【0217】化合物(aII’)と化合物(ac)または
(ad)との反応は常法に従って行うことができ、通常
反応に不活性な有機溶媒中、塩基性条件下に行われる。
あるいは、該「塩基」を溶媒として用いてもよい。該
「反応」に不活性な有機溶媒としては、たとえば、ジク
ロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、te
rt-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル、イソ
プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸エチル、酢酸
イソプロピルなどのエステル類などが挙げられる。通常
化合物(aII’)を含む溶液を内温10℃以下に冷却
し、これに攪拌しながら化合物(aa)を滴下し、5-2
0℃で10分−6時間反応させることによって行うこと
ができる。
【0218】また、化合物(aIIa)中、Xa’がOS
2aまたはOCORaである化合物はこれにさらにハ
ロゲン化合物と反応させることにより化合物(aII
a)中、Xa’がハロゲンである化合物を製造すること
ができる。
【0219】上記(aII’)と化合物(ac)と反応さ
せて製造したスルホニルオキシ化合物[式(aIIa)
中Xa’がOSO2aである化合物]と、ハロゲン化合
物と作用させることで、式(aIIa)中Xa’がハロゲ
ンである化合物を製造することができる。通常、上記ス
ルホニルオキシ化合物を溶媒中で、ハロゲン化合物[た
とえば、ハロゲン化アルカリ(たとえば、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨ
ウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなど)、ピリジニウム
ハライド(ピリジニウムクロライド、ピリジニウムブロ
マイド、ピリジニウムヨーダイドなど)、ハロゲン化水
素酸(たとえば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸な
ど)、3級アミンのハロゲン化水素酸塩(たとえばトリ
メチルアミンの塩酸塩、トリメチルアミン臭化水素酸
塩、トリエチルアミンの塩酸塩、トリエチルアミン臭化
水素酸塩など)など]を塩基[無機塩基(例えばナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、マグ
ネシウムなどのアルカリ土類金属;アンモニウムなどの
水酸化物)、有機塩基(例えばトリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ピリジン、ピコリンなど)]の存在下で
反応させる。あるいは、化合物(aII’)と化合物(a
c)中XがOSO2aである化合物とを反応させたのち
に、ハロゲン化合物を反応させることによっても、(a
IIa)のXa’がハロゲンである化合物を製造するこ
とができる。溶媒としては、不活性なものであればよ
い。ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert
-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖
状あるいは環状のエーテル類、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコールなどの炭素数1から5の鎖
状アルコール類、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタ
ノン、3−ペンタノンなどのケトン類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエー
テル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニ
トリル、プロピオニトリル、イソプロピオニトリルなど
のニトリル類、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエ
ステル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミ
ド類などが挙げられる。あるいは、該「塩基」を溶媒と
して単独に用いてもよい。反応温度は、室温から溶媒の
沸点、好ましくは25℃から溶媒の沸点である。反応
は、通常、一般的な分析手法を用いて原料の減少を確認
し、反応を終了させることができる。
【0220】このようにして得られる化合物(aII
a)は新規である。化合物(aIa)または(aIb)中、例
えば、式
【0221】
【化113】
【0222】〔式中、Ra1a、Ra2a、Ra4aおよびRa5a
が水素原子、Ra6aは、置換基として(i)置換基を有し
ていてもよいヒドロキシまたは(ii)置換基を有してい
てもよいチオールを有するフェニル、その他の記号は前
記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩は、
自体公知の方法、例えば特開平11−60571号公報
に記載の方法またはこれに準じた方法に従って、医薬な
どとして有用な1−置換−1,2,3−トリアゾール化
合物に変換できる。Ra6aで示される「置換基を有して
いてもよいヒドロキシで置換されたフェニル」の「置換
基を有していてもよいヒドロキシ」としては、前記のR
a4またはR a5で示される「置換基を有していてもよいヒ
ドロキシ」と同様のものが挙げられる。Ra6aで示され
る「置換基を有していてもよいチオールで置換されたフ
ェニル」の「置換基を有していてもよいチオール」とし
ては、前記のRa4またはRa5 a8で示される「置換基を
有していてもよいチオール」と同様のものが挙げられ
る。具体例としては、化合物(aIc)または(aId)を、
必要に応じ、自体公知の脱保護反応に付し、次いで式 Ra12−(CH2qa−Wa 〔式中、Ra12は置換基を有していてもよい芳香族複素
環基、qaは1ないし5の整数、Waは脱離基を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(aIV)と
略記〕と反応させ、式
【0223】
【化114】
【0224】または
【0225】
【化115】
【0226】〔式中、Xa1は酸素原子、硫黄原子、その
他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物また
はその塩〔以下、化合物(aVa)あるいは(aVb)ともいう〕
を得る。化合物(aIV)は、市販されている場合には、
市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法
またはこれに準じた方法等に従って製造してもよい。W
aで示される「脱離基」としては、Xaで示される「脱離
基」と同様のものなどが挙げられる。
【0227】Ra12で示される「置換基を有していても
よい芳香族複素環基」の「芳香族複素環基」としては、
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から
選ばれる1または2種、好ましくは、1ないし4個のヘ
テロ原子を含む5ないし14員(好ましくは5ないし1
0員)の(単環または2環式)複素環基などが挙げら
れ、具体例としては、2−チエニル、3−チエニル、2
−フリル、3−フリル、2−オキサゾリル、4−オキサ
ゾリル、5−オキサゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、1,2,3−トリアゾリル、2−ピリジル、3−ピ
リジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、
4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソ
キノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−
イソキノリル、2−ピラジニル、2−ピリミジニル、4
−ピリミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2
−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリ
ル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソ
オキサゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3−
インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]
チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ
[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニルなどが挙げ
られる。好ましくは2−オキサゾリル、4−オキサゾリ
ル、5−オキサゾリルなどのオキサゾリルである。
【0228】Ra12で示される「置換基を有していても
よい芳香族複素環基」の「置換基」としては、前記Ra4
またはRa5で示される「置換基を有していてもよいヒド
ロキシ」、「置換基を有していてもよいチオール」、
「置換基を有していてもよいアミノ」、「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよ
い複素環基」、「アシル」などが1ないし5個挙げられ
る。このうち置換基を有していてもよい炭化水素基が好
ましく、置換基を有していてもよいC6-14アリールで置
換されたC2-6アルケニレンがさらに好ましい。
【0229】
【化116】
【0230】上記式中、各記号は前記と同意義を示す。
化合物(bII)および化合物(bIII)を反応させた後、
反応混合物を塩基で処理し、化合物(bI)を得る。
【0231】化合物(bII)は、市販されている場合に
は、市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の
方法またはこれに準じた方法、あるいは後述の反応Bの
方法等に従って製造してもよい。化合物(bIII)は、市
販されている場合には、市販品をそのまま用いてもよ
く、また、自体公知の方法またはこれに準じた方法等に
従って製造してもよい。化合物(bIII)の使用量は、化
合物(bII)1モルに対し、約0.1〜10モル、好ま
しくは約0.5〜3モルである。
【0232】化合物(bII)と化合物(bIII)との反応
は、反応に不活性な溶媒中で行うのが好ましい。該「不
活性な溶媒」としては、例えばハロゲン化炭化水素類
(例、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、四塩化炭素など)、芳香族炭化水素類(例、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンな
ど)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジフェニ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタンなど)、脂肪族炭化水素類(例、ヘ
キサン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、アルコール
類(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、2-ブタノール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなど)、アミド類(例、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−
メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホリックト
リアミドなど)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホ
キシドなど)、ニトリル類(例、アセトニトリル、プロ
ピオニトリルなど)、水またはこれら二種以上の混合物
等が用いられる。このうち、好ましくはメタノールであ
る。
【0233】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約10〜80℃である。反応時間は通常約0.2〜
20時間、好ましくは約0.5〜3時間である。
【0234】次いで反応混合物を塩基で処理し、化合物
(bI)を得る。塩基での処理は、通常、反応混合物と塩
基とを混合するか、反応混合物を濃縮した後、濃縮物と
塩基とを混合することにより行われる。塩基の使用量
は、化合物(bII)1モルに対し、約0.1〜500モ
ル、好ましくは約1〜200モルである。
【0235】該「塩基」としては、例えばアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の水素化物(例、水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシ
ウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のア
ミド類(例、リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチ
ウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシル
アミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウム
ヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラ
ジドなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の低
級アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、カリウム tert-ブトキシドなど)、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属または
アルカリ土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなど)、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)、金
属炭化水素(n−ブチルリチウム、tert-ブチルリチウ
ム)、有機塩基(例、トリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミ
ノピリジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.
4.0〕ウンデス−7−エン)、DBN(1,5−ジア
ザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン)などのアミ
ン類;またはピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジ
ンなどの塩基性複素環化合物などの有機塩基など)、な
どが挙げられる。このうち、アルカリ金属またはアルカ
リ土類金属の炭酸水素塩が好ましい。さらに好ましく
は、炭酸水素ナトリウムである。
【0236】塩基は、それ自体を用いてもよく、また、
不活性な溶媒に溶解して用いてもよい。該「不活性な溶
媒」としては、前記の「不活性な溶媒」が挙げられる。
塩基での処理温度は、通常約0〜70℃、好ましくは約
10〜40℃である。塩基を添加した後、反応混合物を
静置してもよく、攪拌してもよく、また直ちに化合物
(bI)の単離、精製に付してもよい。反応混合物を静置
または攪拌する場合には、静置時間または攪拌時間は、
通常約0.01〜5時間、好ましくは約0.1〜2時間
である。
【0237】かくして得られた化合物(bI)は、自体公
知の分離手段(例、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、
再結晶、転溶、クロマトグラフィーなど)により、反応
混合物から単離、精製することができる。化合物(bI)
中、例えば、式
【0238】
【化117】
【0239】〔式中、Rb1a、Rb2a、Rb7aおよびRb8a
が水素原子、Rb9aは、置換基として(i)置換基を有し
ていてもよいヒドロキシまたは(ii)置換基を有してい
てもよいチオールを有するフェニル、その他の記号は前
記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩は、
自体公知の方法、例えば特開平11−60571号公報
に記載の方法またはこれに準じた方法に従って、医薬な
どとして有用な1−置換−1,2,3−トリアゾール化
合物に変換できる。
【0240】Rb9aで示される「置換基を有していても
よいヒドロキシで置換されたフェニル」の「置換基を有
していてもよいヒドロキシ」としては、前記のRb4また
はR b5で示される「置換基を有していてもよいヒドロキ
シ」と同様のものが挙げられる。
【0241】Rb9aで示される「置換基を有していても
よいチオールで置換されたフェニル」の「置換基を有し
ていてもよいチオール」としては、前記のRb4またはR
b5 b8で示される「置換基を有していてもよいチオー
ル」と同様のものが挙げられる。具体例としては、化合
物(bIa)を、必要に応じ、自体公知の脱保護反応に付
し、式 Rb16−(CH2qb−Wb 〔式中、Rb16は置換基を有していてもよい芳香族複素
環基、qbは1ないし5の整数、Wbは脱離基を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(bIX)と
略記〕と反応させ、式
【0242】
【化118】
【0243】〔式中、Xbは酸素原子、硫黄原子、その
他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物また
はその塩〔以下化合物(bX)ともいう〕を得る。化合物
(bIX)は、市販されている場合には、市販品をそのま
ま用いてもよく、また、自体公知の方法またはこれに準
じた方法等に従って製造してもよい。
【0244】Wbで示される「脱離基」としては、ハロ
ゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード)、アルキル
スルホニルオキシ(例、メチルスルホニルオキシ等のC
1-6アルキルスルホニルオキシなど)、アリールスルホ
ニルオキシ(例、p−トルエンスルホニルオキシ等のC
1-6アルキルで置換されていてもよいC6-14アリールス
ルホニルオキシなど)などが挙げられる。
【0245】Rb16で示される「置換基を有していても
よい芳香族複素環基」の「芳香族複素環基」としては、
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から
選ばれる1または2種、好ましくは、1ないし4個のヘ
テロ原子を含む5ないし14員(好ましくは5ないし1
0員)の(単環または2環式)複素環基などが挙げら
れ、具体例としては、2−チエニル、3−チエニル、2
−フリル、3−フリル、2−オキサゾリル、4−オキサ
ゾリル、5−オキサゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、1,2,3−トリアゾリル、2−ピリジル、3−ピ
リジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、
4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、1−イソ
キノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−
イソキノリル、2−ピラジニル、2−ピリミジニル、4
−ピリミジニル、3−ピロリル、1−イミダゾリル、2
−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリ
ル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3−イソ
オキサゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3−
インドリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾ[b]
チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、2−ベンゾ
[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニルなどが挙げ
られる。好ましくは2−オキサゾリル、4−オキサゾリ
ル、5−オキサゾリルなどのオキサゾリルである。
【0246】Rb16で示される「置換基を有していても
よい芳香族複素環基」の「置換基」としては、前記Rb4
またはRb5で示される「置換基を有していてもよいヒド
ロキシ」、「置換基を有していてもよいチオール」、
「置換基を有していてもよいアミノ」、「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよ
い複素環基」、「アシル」などが1ないし5個挙げられ
る。このうち置換基を有していてもよい炭化水素基が好
ましく、置換基を有していてもよいC6-14アリールで置
換されたC2-6アルケニレンがさらに好ましい。
【0247】また、化合物(bII)のようなアミン化合
物は、以下の反応b2の方法に従っても製造できる。
【0248】
【化119】
【0249】上記式中、各記号は前記と同意義を示す。
化合物(bIV)および化合物(bV)を反応させ、化合物
(bVI)を得、次いで還元反応に付し、目的とするアミ
ン化合物〔化合物(bVII)〕を得る。化合物(bIV)と
化合物(bV)との反応において、化合物(bV)の使用量
は、化合物(bIV)1モルに対し、約0.1〜10モ
ル、好ましくは約1〜2モルである。化合物(bIV)と
化合物(bV)との反応は、所望により酸の存在下にて行
う。
【0250】該「酸」としては、例えば、ルイス酸
(例、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化錫な
ど)、強酸(例、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸など)が挙げられる。該「酸」の使
用量は、化合物(bIV)1モルに対し、約0.1〜10
0モル、好ましくは約1〜10モルである。
【0251】化合物(bIV)と化合物(bV)との反応
は、無溶媒下または反応に不活性な溶媒中で行う。該
「不活性な溶媒」としては、例えばハロゲン化炭化水素
類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素など)、芳香族炭化水素類
(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン
など)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジフェ
ニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,
2−ジメトキシエタンなど)、脂肪族炭化水素類(例、
ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、アミド類
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、スルホキシド類
(例、ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(例、
アセトニトリル、プロピオニトリルなど)またはこれら
二種以上の混合物等が用いられる。好ましくは無溶媒下
である。
【0252】反応温度は、通常約−100〜200℃、
好ましくは約0〜100℃である。反応時間は通常約
0.1〜50 時間、好ましくは約0.5〜10時間で
ある。かくして得られた化合物(bVI)は、反応液のま
まか粗成物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもでき、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段により容
易に精製することができる。化合物(bVI)中、式
【0253】
【化120】
【0254】〔式中、Rb12がトリメチレン、その他の
記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物のトリフ
ルオロメタンスルホン酸塩は新規である。
【0255】化合物(bVI)を還元反応に付し、化合物
(bVII)を得る。還元反応は、自体公知の接触還元反応
に従って行えばよい。化合物(bVI)および触媒量の金
属触媒(例、ラネーニッケル、酸化白金、金属パラジウ
ム、パラジウム−炭素など) を、不活性溶媒中、0〜1
00気圧、好ましくは0〜5気圧の水素圧下で行う。
【0256】該「不活性な溶媒」としては、例えばハロ
ゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素など)、芳香
族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロベンゼンなど)、エーテル類(例、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエー
テル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンなど)、脂肪族炭化
水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンな
ど)、アルコール類(例、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、2-ブタノール、tert-ブタノー
ル、2−メチル−2−ブタノールなど)、アミド類
(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、スルホキシド類
(例、ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(例、
アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、有機酸
(例、酢酸など)、水またはこれら二種以上の混合物等
が用いられる。このうち、好ましくはエーテル類、酢酸
などである。
【0257】反応温度は、0〜100℃、好ましくは2
0〜70℃である。反応時間は通常約0.5〜100時
間、好ましくは約1〜50時間である。かくして得られ
た化合物(bVII)は、反応液のままか粗成物として次の
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィーなどの分離手段により容易に精製することができ
る。
【0258】化合物(bVII)は、化合物(bIII)と反応
させることにより、チロシンキナーゼ(特に、HER
2)阻害作用を有する1−置換−1,2,3−トリアゾ
ール化合物の中間体として有用である化合物(bVIII)
に変換できる。
【0259】
【化121】
【0260】上記式中、各記号は前記と同意義を示す。
化合物(bVII)と化合物(bIII)との反応は、前記の反
応b1で詳述した反応条件と同様に行えばよい。かくし
て得られた化合物(bVIII)は、自体公知の分離手段
(例、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィーなど)により、反応混合物から
単離、精製することができる。化合物(bVIII)中、例
えば、式
【0261】
【化122】
【0262】〔式中、Rb12aがC1-10アルキレン、その
他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物また
はその塩は、自体公知の方法、例えば特開平11−60
571号公報に記載の方法またはこれに準じた方法に従
って、医薬などとして有用な1−置換−1,2,3−ト
リアゾール化合物に変換できる。
【0263】具体例としては、化合物(bVIIIa)を、自
体公知の脱保護反応に付し、化合物(bIX)と反応さ
せ、式
【0264】
【化123】
【0265】〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下化合物(bXI)ともい
う〕を得る。チロシンキナーゼ(特に、HER2)阻害
作用を有するオキサゾール化合物(cVII)の製造中間体
として有用である化合物(cIV)の製造法について、以
下に述べる。
【0266】(反応c1)化合物(cI)と化合物(cI
I)との反応混合物に、化合物(cIII)を反応させ、化
合物(cIV)を得る。化合物(cI)は、市販されている
場合には、市販品をそのまま用いてもよく、また、自体
公知の方法またはこれに準じた方法等に従って製造して
もよい。化合物(cII)は、市販されている場合には、
市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法
またはこれに準じた方法等に従って製造してもよい。化
合物(cIII)は、市販されている場合には、市販品をそ
のまま用いてもよく、また、自体公知の方法またはこれ
に準じた方法等に従って製造してもよい。
【0267】化合物(cI)と化合物(cII)との反応
は、所望により、酸または塩基の存在下、反応に不活性
な溶媒中で行うのが好ましい。化合物(cII)の使用量
は、化合物(cI)に対し、約0.1〜10当量、好まし
くは約1〜3当量ある。酸の使用量は、化合物(cI)に
対し、約0.01〜10当量、好ましくは約0.01〜
3当量である。塩基の使用量は、化合物(cI)に対し、
約0.01〜10当量、好ましくは約0.01〜3当量
である。
【0268】該「酸」としては、例えば塩酸、硫酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などが
挙げられる。該「塩基」としては、例えば、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)などが挙げら
れる。
【0269】該「不活性な溶媒」としては、例えば脂肪
族炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサ
ンなど)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンなど)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、te
rt-ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭
素など)、エステル類(例、酢酸エチルなど)、ケトン
類(例、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリ
ル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、アルコール類
(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、2−ブタノール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなど)、水またはこれら二種以上の混合
物等が用いられる。このうち、好ましくはトルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類である。
【0270】反応温度は、通常約0〜200℃、好まし
くは約20〜160℃である。反応時間は通常約1〜4
8時間、好ましくは約1〜24時間である。化合物(c
I)と化合物(cII)との反応混合物と化合物(cIII)と
の反応は、所望により、塩基および(または)層間移動
触媒の存在下、反応に不活性な溶媒中で行うのが好まし
い。化合物(cIII)は、無水物であってもよく、水和物
であってもよい。化合物(cIII)の使用量は、化合物
(cI)に対し、約0.1〜10当量、好ましくは約1〜
8当量である。
【0271】塩基の使用量は、化合物(cI)に対し、約
0.1〜10当量、好ましくは約1〜8当量である。層
間移動触媒の使用量は、化合物(cI)に対し、約0.0
1〜1当量、好ましくは約0.01〜0.3当量であ
る。
【0272】該「塩基」としては、例えば、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)などが挙げら
れる。
【0273】該「層間移動触媒」としては、例えば臭化
テトラノルマルブチルアンモニウム、硫酸水素テトラノ
ルマルブチルアンモニウムなどが挙げられる。該「不活
性な溶媒」としては、例えば脂肪族炭化水素類(例、ヘ
キサン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化
水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベ
ンゼンなど)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、
ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化
水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン、四塩化炭素など)、エステル類(例、
酢酸エチルなど)、ケトン類(例、アセトン、メチルエ
チルケトンなど)、ニトリル類(例、アセトニトリル、
プロピオニトリルなど)、スルホキシド類(例、ジメチ
ルスルホキシドなど)、アミド類(例、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホリックトリアミ
ドなど)、アルコール類(例、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、2−ブタノール、tert-
ブタノール、2−メチル−2−ブタノールなど)、水ま
たはこれら二種以上の混合物等が用いられる。このう
ち、好ましくはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどである。
【0274】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約20〜130℃である。反応時間は通常約1〜2
4時間、好ましくは約1〜12時間である。かくして得
られた化合物(cIV)は、自体公知の分離手段(例、濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなど)により、反応混合物から単離、精製
することができる。上記の反応において、化合物(cI)
と化合物(cII)との反応生成物を常法に従って反応混
合物から単離することもできるが、好ましくは、該反応
生成物を単離することなく次工程に付す。化合物(cI
V)は、例えば以下の反応c2およびc3に従って、医
薬などとして有用な化合物(cVII)に変換できる。
【0275】(反応c2)化合物(cIV)を、加水分解
反応または接触還元反応に付し、化合物(cV)を得る。
「加水分解反応」は、化合物(cIV)と塩基とを不活性
な溶媒中で反応させる。塩基の使用量は、化合物(cI
V)に対して約0.1〜10当量、好ましくは1〜5当
量である。
【0276】該「塩基」としては、例えば、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)などが挙
げられる。
【0277】該「不活性な溶媒」としては、例えば脂肪
族炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサ
ンなど)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンなど)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、te
rt-ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭
素など)、エステル類(例、酢酸エチルなど)、ケトン
類(例、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリ
ル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、アルコール類
(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、2−ブタノール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなど)、水またはこれら二種以上の混合
物等が用いられる。好ましくはメタノール、ジメチルス
ルホキシドである。
【0278】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約20〜130℃である。反応時間は通常約1〜2
4時間、好ましくは約1〜12時間である。また、「加
水分解反応」は、化合物(cIV)と酸とを不活性な溶媒
中で反応させる。酸の使用量は、化合物(cIV)に対し
て約0.1〜10当量、好ましくは1〜5当量である。
【0279】該「酸」としては、塩酸、臭化水素酸など
の鉱酸などが挙げられる。該「不活性な溶媒」として
は、例えば水および有機酸(例、酢酸など)などを混合
して用いることができる。反応温度は、通常約0〜15
0℃、好ましくは約20〜130℃である。反応時間は
通常約1〜48時間、好ましくは約1〜24時間であ
る。
【0280】「接触還元反応」は、化合物(cIV)およ
び触媒量の金属触媒(例、ラネーニッケル、酸化白金、
金属パラジウム、パラジウム−炭素など、好ましくは、
パラジウム−炭素)を、不活性な溶媒中、1〜100気
圧の水素圧下、0〜100℃、約1〜48時間反応させ
る。好ましい反応条件としては、1〜10気圧の水素圧
下、 約20〜100℃、約1〜24時間である。必要
に応じ、酸(例えば、塩酸、リン酸、過塩素酸、硫酸)
等を触媒量(1ないし過剰量)を添加してもよい。
【0281】該「不活性な溶媒」としては、有機酸
(例、酢酸、プロピオン酸)、アルコール類(例、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、2−ブ
タノール、tert-ブタノール、2−メチル−2−ブタノ
ールなど)、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジ
フェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンなど)、脂肪族炭化水素類
(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、芳
香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロベンゼンなど)、水またはこれら二種以上の混合
物等などが挙げられる。かくして得られた化合物(cV)
は、自体公知の分離手段(例、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽
出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなど)に
より、反応混合物から単離、精製することができる。
【0282】(反応c3)化合物(cV)を、スルホニル
化またはハロゲン化反応に付し、次いで化合物(cVI)
を反応させ、化合物(cVII)を得る。具体的には、化合
物(cV)とスルホニル化剤またはハロゲン化剤とを、所
望により塩基の存在下、不活性な溶媒中反応させる。
【0283】化合物(cVI)は、市販されている場合に
は、市販品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の
方法またはこれに準じた方法等に従って製造してもよ
い。スルホニル化剤の使用量は、化合物(cV)に対して
約0.1〜10当量、好ましくは1〜3当量である。ハ
ロゲン化剤の使用量は、化合物(cV)に対して約0.1
〜10当量、好ましくは1〜3当量である。塩基の使用
量は、化合物(cV)に対して約0.1〜10当量、好ま
しくは1〜3当量である。
【0284】該「スルホニル化剤」としては、例えば塩
化メタンスルホニル、塩化p−トルエンスルホニルなど
の R5−SO2Cl などが挙げられる。該「ハロゲン化
剤」としては、例えば塩化チオニル、塩化オキザリルな
どが挙げられる。
【0285】該「塩基」としては、例えば、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)、有機塩
基(例、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジンなど)などが挙げられる。
【0286】該「不活性な溶媒」としては、例えば脂肪
族炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサ
ンなど)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンなど)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、te
rt-ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭
素など)、エステル類(例、酢酸エチルなど)、ケトン
類(例、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリ
ル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、アルコール類
(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、2−ブタノール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなど)またはこれら二種以上の混合物等
が用いられる。好ましくは、テトラヒドロフラン、アセ
トニトリル、アセトンなどである。
【0287】反応温度は、通常約−40〜 100℃、
好ましくは約−20〜80℃である。反応時間は通常約
1〜12時間、好ましくは約1〜6時間である。次い
で、かくして得られた反応混合物と化合物(cVI)とを
所望により、塩基および(または)層間移動触媒の存在
か、不活性な溶媒中で反応させ、化合物(cVII)を得
る。化合物(cVI)は、市販されている場合には、市販
品をそのまま用いてもよく、また、自体公知の方法また
はこれに準じた方法等に従って製造してもよい。化合物
(cVI)の使用量は、化合物(cV)に対し、約0.1〜
10当量、好ましくは約1〜3当量である。塩基の使用
量は、化合物(cV)に対し、約1〜100当量、好まし
くは約1〜10当量である。層間移動触媒の使用量は、
化合物(cV)に対し、約0.01〜1当量、好ましくは
約0.01〜0.3当量である。
【0288】該「塩基」としては、例えば、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)などが挙
げられる。該「層間移動触媒」としては、例えば臭化テ
トラノルマルブチルアンモニウム、硫酸水素テトラノル
マルブチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0289】該「不活性な溶媒」としては、例えば脂肪
族炭化水素類(例、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサ
ンなど)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼンなど)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、te
rt-ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭
素など)、エステル類(例、酢酸エチルなど)、ケトン
類(例、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ニトリ
ル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシドなど)、ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメ
チルホスホリックトリアミドなど)、アルコール類
(例、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、2−ブタノール、tert-ブタノール、2−メチル−
2−ブタノールなど)、水またはこれら二種以上の混合
物等が用いられる。好ましくは、テトラヒドロフラン、
アセトニトリル、アセトン、水などである。
【0290】反応温度は、通常約0〜150℃、好まし
くは約20〜130℃である。反応時間は通常約1〜2
4時間、好ましくは約1〜12時間である。かくして得
られた化合物(cVII)は、自体公知の分離手段(例、濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなど)により、反応混合物から単離、精製
することができる。医薬などとして有用な化合物(cVI
I)は、以下の反応c4〜c5に従っても製造される。
【0291】(反応c4)化合物(cI)と化合物(cI
I)との反応混合物に、化合物(cIII)を反応させ、次
いで、加水分解反応に付し、化合物(cV)を得る。「化
合物(cI)と化合物(cII)との反応混合物に、化合物
(cIII)を反応させる」条件は、反応c1と同様であ
る。「加水分解反応」は、反応c2に記載の反応に準ず
ればよく、塩基の使用量は、化合物(cI)に対して約
0.1〜10当量、好ましくは1〜5当量、酸の使用量
は、化合物(cI)に対して約0.1〜10当量、好まし
くは1〜5当量である。
【0292】(反応c5)反応c4で得られた化合物
(cV)を、スルホニル化またはハロゲン化反応に付し、
次いで化合物(cVI)を反応させ、化合物(cVII)を得
る。反応条件は、反応c3と同様である。医薬などとし
て有用な化合物(cVIIa)は、以下の反応c6または反
応c7に従っても製造される。
【0293】(反応c6)化合物(cIa)と化合物(cI
I)との反応混合物を加水分解反応に付し、得られる化
合物(cVa)をスルホニル化またはハロゲン化反応に付
し、次いで化合物(cVI)とを反応させ、化合物(cVII
a)を得る。この反応は、上記反応c1〜c3に準じて
行えばよい。使用しうる「塩基」としては、例えば、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウムなど)などが好ましい。
【0294】(反応c7)化合物(cIa)と化合物(cI
I)との反応混合物に化合物(cVI)を反応させ、化合物
(cVIIa)を得る。この反応は、上記反応c1〜c3に
準じて行えばよい。
【0295】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)〔化合物(cVIIa)を含む〕は、医薬、農
薬などとして有用である。化合物(aVa)、(aVb)、
(bX)、(bXI)、(cVII)はチロシンキナーゼ阻害作
用を有し、哺乳動物に対してチロシンキナーゼ依存性疾
患の予防または治療に用いることができる。チロシンキ
ナーゼ依存性疾患には、異常なチロシンキナーゼ酵素活
性による細胞増殖亢進性の疾患が含まれる。さらに、化
合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
は、HER2チロシンキナーゼを特異的に阻害するた
め、HER2を発現している癌の増殖を抑制する治療剤
として、または、ホルモン依存性癌のホルモン非依存性
癌への移行を防ぐ予防剤としても有用である。即ち、化
合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
は、種々の癌(なかでも乳癌、前立腺癌、膵癌、胃
癌)、アテローム性動脈硬化症、血管新生(例、固形癌
および肉腫の成長にともなう血管新生、腫瘍の転移にと
もなう血管新生、および糖尿病性網膜症にともなう血管
新生など)、ウイルス性疾患(HIV感染など)などの
異常な細胞増殖による疾患に対する安全な予防または治
療剤として用いることができる。チロシンキナーゼ依存
性疾患にはさらに、異常なチロシンキナーゼ酵素活性に
関連する心臓血管疾患が含まれる。従って化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)は、再狭窄
のような心臓血管疾患に対する予防または治療剤として
用いることもできる。
【0296】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)は、チロシンキナーゼ阻害作用を有し、
哺乳動物におけるチロシンキナーゼ依存性疾患の予防ま
たは治療に用いることができる。チロシンキナーゼ依存
性疾患には、異常なチロシンキナーゼ酵素活性による細
胞増殖亢進性の疾患が含まれる。さらに、化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)は、HER
2チロシンキナーゼを特異的に阻害するため、HER2
を発現している癌の増殖を抑制する治療剤として、ま
た、ホルモン依存性癌のホルモン非依存性癌への移行を
防ぐ予防剤としても有用である。
【0297】即ち、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、
(bXI)、(cVII)は、種々の癌(なかでも乳癌、前立
腺癌、膵癌、胃癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、食道癌、十
二指腸癌、舌癌、咽頭癌、脳腫瘍、神経鞘腫、非小細胞
肺癌、肺小細胞癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、子宮体
癌、子宮頸癌、卵巣癌、膀胱癌、皮膚癌、血管腫、悪性
リンパ腫、悪性黒色腫、甲状腺癌、骨腫瘍、血管線維
腫、網膜肉腫、陰茎癌、小児固形癌、カポジ肉腫、AI
DSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球
腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病など)、アテロー
ム性動脈硬化症、血管新生(例、固形癌および肉腫の成
長にともなう血管新生、腫瘍の転移にともなう血管新
生、および糖尿病性網膜症にともなう血管新生など)、
ウイルス性疾患(HIV感染など)などの異常な細胞増
殖による疾患に対する安全な予防または治療剤として用
いることができる。
【0298】チロシンキナーゼ依存性疾患にはさらに、
異常なチロシンキナーゼ酵素活性に関連する心臓血管疾
患が含まれる。従って化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)は、再狭窄のような心臓血管疾
患に対する予防または治療剤として用いることもでき
る。化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVI
I)は、癌、特に乳癌、前立腺癌、膵癌、胃癌、肺癌、
結腸癌、大腸癌などの予防・治療のための抗癌剤として
有用である。
【0299】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)は、毒性が低く、そのまま医薬として、
または自体公知の薬学的に許容しうる担体などと混合し
て哺乳動物(例、ヒト、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、
マウス、ウサギ、ブタ、サル等)に対して医薬組成物と
して用いることができる。医薬組成物の中に化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)とともに他
の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤(例
えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子な
らびにその受容体の作用を阻害する薬剤など)などを含
有させてもよい。
【0300】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)を医薬として、ヒト等の哺乳動物に投与
するにあたって、投与方法は通常例えば錠剤、カプセル
剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、散
剤、顆粒剤などとして経口的、あるいは注射剤、坐剤、
ペレットなどとして非経口的に投与できる。「非経口」
には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、
点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫
瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣への投与を含
む。化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVI
I)の投与量は、投与ルート、症状等によって異なる
が、例えば乳癌、前立腺癌を持つ患者(体重40ないし
80kg)に抗癌剤として経口投与する場合、例えば1
日0.5〜100mg/kg体重、好ましくは1日1〜
50mg/kg体重、さらに好ましくは1日1〜25m
g/kg体重である。この量を1日1回または2〜3回
に分けて投与することができる。
【0301】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)は、薬学的に許容される担体と配合し、
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤;また
はシロップ剤、注射剤などの液状製剤として経口または
非経口的に投与することができる。薬学的に許容される
担体としては、製剤素材として慣用されている各種有機
あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦
形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶
剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化
剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、
抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いるこ
ともできる。賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、
白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、
軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ
る。結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロー
ス、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤
の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチル
スターチナトリウムなどが挙げられる。
【0302】溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補
助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香
酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレス
テロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、ク
エン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0303】懸濁化剤の好適な例としては、例えばステ
アリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸
グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウ
ム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、
炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無
痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコール
などが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例え
ば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒ
ドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好
適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸など
が挙げられる。
【0304】医薬組成物は、剤型、投与方法、担体等に
より異なるが、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)を製剤全量に対して通常0.1〜95%
(w/w)含有させることにより、常法に従って製造す
ることができる。また、(1)化合物(aVa)、(aV
b)、(bX)、(bXI)、(cVII)の有効量を投与するこ
とと、(2)他の抗癌剤の有効量を投与すること、
ホルモン療法剤の有効量を投与すること、および非薬
剤療法から成る群から選ばれる1〜3種とを組み合わせ
ることにより、より効果的に癌を予防・治療することが
できる。非薬剤療法としては、例えば、手術、放射線療
法、遺伝子療法、温熱療法、凍結療法、レーザー灼熱療
法などが挙げられ、これらを2種以上組み合わせること
もできる。
【0305】例えば、本発明化合物は、他のホルモン療
法剤、抗癌剤(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、また
は細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬
剤)など(以下、併用薬物と略記する)とを併用して使
用することができる。化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)は単剤として使用しても優れた
抗癌作用を示すが、さらに上記併用薬物の一つまたは幾
つかと併用(多剤併用)することによって、その効果を
より一層増強させることができる。
【0306】該「ホルモン療法剤」としては、例えば、
ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、ク
ロロトリアニセリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、
酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロ
テロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリ
ノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキフ
ェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、ク
エン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェンなど)、
ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノ
グルテチイミド、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセ
レリン、ブセレリン、リュープロレリンなど)、ドロロ
キシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニル
エストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファ
ドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセ
メスタン、ボロゾール、フォルメスタンなど)、抗アン
ドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド
など)、5α-レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリ
ド、エプリステリドなど)、副腎皮質ホルモン系薬剤
(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾ
ン、トリアムシノロンなど)、アンドロゲン合成阻害薬
(例、アビラテロンなどやリアーゼ阻害薬)、レチノイ
ドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロ
ゾールなど)などが挙げられ、なかでもLH−RHアゴ
ニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロ
レリンなど)が好ましい。
【0307】該「化学療法剤」としては、例えばアルキ
ル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤
などが挙げられる。「アルキル化剤」としては、例え
ば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマ
スタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォ
スファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、
トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニム
スチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジ
ン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウ
ム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチ
ン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、
アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウ
ム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リ
ボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフ
ォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、カルボコ
ン、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシン、白金
錯体(カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、
ネダプラチン、オキサリプラチンなど)などが挙げられ
る。
【0308】「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカ
プトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノ
シン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、
シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5
−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、U
FT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビ
ン、エミテフールなど)、アミノプテリン、ロイコボリ
ンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカ
ルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビ
ン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒド
ロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、
イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アン
バムスチンなどが挙げられる。
【0309】「抗癌性抗生物質」としては、例えば、ア
ントラサイクリン系抗癌薬(塩酸ドキソルビシン、塩酸
ダウノルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシ
ン、塩酸エピルビシンなど)、アクチノマイシンD、ア
クチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシン
A3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸
ペプロマイシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシ
ン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩
酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシ
ンなどが挙げられる。
【0310】「植物由来抗癌剤」としては、例えば、ビ
ンカアルカロイド系抗癌薬(硫酸ビンブラスチン、硫酸
ビンクリスチン、硫酸ビンデシンなど)、タクサン系抗
癌薬(パクリタクセル、ドセタクセルなど)、エトポシ
ド、リン酸エトポシド、テニポシド、ビノレルビンなど
が挙げられる。該「免疫療法剤(BRM)」としては、
例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レ
ンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インター
ロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コ
ロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシ
ン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レ
バミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾールなど
が挙げられる。該「細胞増殖因子ならびにその受容体の
作用を阻害する薬剤」における、「細胞増殖因子」とし
ては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなも
のでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチ
ドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される
因子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermal
growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有
する物質〔例、EGF、ハレグリン(HER2リガン
ド)など〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に
同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(i
nsulin-like growthfactor)−1、IGF−2など〕、
(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれ
と実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、
塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth facto
r)、 FGF-10など〕、(4)その他の細胞増殖因子
〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO
(erythropoietin)、IL−2(interleukin-2)、NG
F(nerve growth factor)、PDGF(platelet-derive
d growth factor)、TGFβ(transforming growth f
actorβ)、HGF(hepatocyte growth factor)、V
EGF(vascular endothelial growth factor)など)
などがあげられる。
【0311】該「細胞増殖因子の受容体」としては、上
記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいか
なるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、
ハレグリン受容体(HER2)、インシュリン受容体、
IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−
2、HGF受容体(c−met)、VEGF受容体、S
CF受容体(c−kit)などがあげられる。該「細胞
増殖因子の作用を阻害する薬剤」としては、ハーセプチ
ン(HER2抗体)、GLEEVEC(c−met、c
−kit、abl阻害薬)、Iressa(EGF受容
体阻害薬)などがあげられる。
【0312】前記の薬剤の他に、L−アスパラギナー
ゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフ
ィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナト
リウム、トポイソメラーゼ1I阻害薬(例、イリノテカ
ン、トポテカンなど)、トポイソメラーゼII阻害薬
(例えば、ソブゾキサンなど)、分化誘導剤(例、レチ
ノイド、ビタミンD類など)、血管新生阻害薬、α−ブ
ロッカー(例、塩酸タムスロシンなど)なども用いるこ
とができる。上記した中でも、併用薬としては、LH−
RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リ
ュープロレリンなど)、ハーセプチン(HER2抗体)
などが好ましい。
【0313】化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)と併用薬物との併用に際しては、化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)と併用
薬物の投与時期は限定されず、化合物(aVa)、(aV
b)、(bX)、(bXI)、(cVII)と併用薬物とを、投与
対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて
投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられ
ている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、
疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時に、
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような
投与形態としては、例えば、(1)化合物(aVa)、(a
Vb)、(bX)、(bXI)、(cVII)と併用薬物とを同時
に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)と併用
薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投
与経路での同時投与、(3)化合物(aVa)、(aVb)、
(bX)、(bXI)、(cVII)と併用薬物とを別々に製剤
化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差を
おいての投与、(4)化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)と併用薬物とを別々に製剤化し
て得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(c
VII)と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の
製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例え
ば、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVI
I)→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での
投与)などが挙げられる。以下、これらの投与形態をま
とめて、本発明の併用剤と略記する。
【0314】本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従っ
て、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、
例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを
含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的
又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に
投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮
下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内
および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与ある
いは直接病巣に投与することができる。
【0315】本発明の併用剤の製造に用いられてもよい
薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の
医薬組成物に使用されるものと同様のものを使用するこ
とができる。本発明の併用剤における化合物(aVa)、
(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)と併用薬物との配
合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択
することができる。
【0316】例えば、本発明の併用剤における化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)の含有
量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に
対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約
0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5な
いし20重量%程度である。本発明の併用剤における併
用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通
常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好
ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは
約0.5ないし20重量%程度である。本発明の併用剤
における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によっ
て相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.
99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度で
ある。
【0317】また、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、
(bXI)、(cVII)および併用薬物をそれぞれ別々に製
剤化する場合も同様の含有量でよい。これらの製剤は、
製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法
により製造することができる。例えば、化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用
薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラ
スパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ
製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセル
ロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、デキストリンなど)、安定化剤(例、
アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性
剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶
剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リ
ン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカ
リ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、
pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤
(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパ
ラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、
溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助
剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤
(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などと共に水
性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コ
ーン油などの植物油、プロピレングリコールなどの溶解
補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形
し、注射剤とすることができる。
【0318】経口投与用製剤とするには、自体公知の方
法に従い、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)または併用薬物を例えば、賦形剤(例、
乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、
炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビ
アゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピ
ロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)又は滑
沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエ
チレングリコール 6000など)などを添加して圧縮
成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あ
るいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティン
グすることにより経口投与製剤とすることができる。そ
のコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
オキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニ
ックF68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシ
メチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギ
ット(ローム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル
酸共重合)および色素(例、ベンガラ,二酸化チタン
等)などが用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、
徐放性製剤のいずれであってもよい。
【0319】例えば、坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、
(cVII)または併用薬物を油性又は水性の固状、半固状
あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物に
用いる油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセ
リド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノ
ーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリ
オール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)な
ど〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油な
ど)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例え
ばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、
水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース
誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げ
られる。
【0320】上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロ
カプセル剤などが挙げられる。徐放型マイクロカプセル
とするには、自体公知の方法を採用できるが、例えば、
下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投与するのが好
ましい。化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、
(cVII)は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプ
セル剤)などの経口投与用製剤に成型するか、坐剤など
の直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投
与用製剤が好ましい。併用薬物は、薬物の種類に応じて
上記した剤形とすることができる。
【0321】以下に、〔1〕化合物(aVa)、(aVb)、
(bX)、(bXI)、(cVII)または併用薬物の注射剤お
よびその調製、〔2〕化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)または併用薬物の徐放性製剤又
は速放性製剤およびその調製、〔3〕化合物(aVa)、
(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用薬物の
舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製に
ついて具体的に示す。
【0322】〔1〕注射剤およびその調製 化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。
該注射剤には安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩を含
有させてもよい。該注射剤は、化合物(aVa)、(aV
b)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用薬物と所望
により安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を水
に溶解することにより得られる。上記安息香酸、サリチ
ル酸の塩としては、例えばナトリウム,カリウムなどの
アルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウムなどのアル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その
他トロメタモールなどの有機酸塩などが挙げられる。
【0323】注射剤中の化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)または併用薬物の濃度は0.5
〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%程度であ
る。また安息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の濃度は
0.5〜50w/v%、好ましくは3〜20w/v%が
好ましい。また、本剤には一般に注射剤に使用される添
加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナ
トリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マク
ロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール等)、
緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及び
そのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリウム、
塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、デキストリン)、pH調節剤(塩酸、水酸
化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香酸エチ
ル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグルミン
等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖等)、
無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)などを適
宜配合することができる。これらの添加剤は一般に注射
剤に通常用いられる割合で配合される。注射剤はpH調
節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.0に調
整するのがよい。
【0324】注射剤は化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)または併用薬物と所望により安
息香酸塩又は/およびサリチル酸塩の双方を、また必要
により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。
これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の
注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。注射用水
溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様にた
とえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌などを行うことにより注
射剤として供することができる。注射用水溶液は、例え
ば100℃〜121℃の条件で5分〜30分高圧加熱滅
菌するのがよい。さらに多回分割投与製剤として使用で
きるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよ
い。
【0325】〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびそ
の調製 化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物
質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆してなる徐放性
製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用
徐放性製剤が好ましい。
【0326】被膜剤に用いられる水不溶性物質として
は、例えばエチルセルロース、ブチルセルロースなどの
セルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロ
ースプロピオネートなどのセルロースエステル類、ポリ
ビニルアセテート、ポリビニルブチレートなどのポリビ
ニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、
メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタク
リレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアル
キルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポ
リ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリ
メタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重
合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジル
メタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS
−100,RL−100,RS−30D,RL−30
D,RL−PO,RS−PO(アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・ア
ンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−3
0D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合
体)などのオイドラギット類(ローム・ファーマ社)な
どのアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリ
ーワックス(フロイント産業)など)などの硬化油、カ
ルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィ
ンなどのワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等
が挙げられる。
【0327】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有し pH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbo
phil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【0328】徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物
質をさらに含んでいてもよい。該親水性物質としては、
例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金
属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
ヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有す
る多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが
挙げられる。
【0329】徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質
の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは
約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約4
0ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約
3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約1
5%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んで
いてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有
率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w
/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。
ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メ
タノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた
被膜剤組成物に対する重量%を示す。徐放性製剤は、以
下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得ら
れた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどを加熱溶
解あるいは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液で被覆す
ることにより製造される。
【0330】I.薬剤を含む核の調製。 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称す
ることがある)の形態は特に制限されないが、好ましく
は顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。核が顆
粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約1
50ないし2,000μm、さらに好ましくは約500
ないし約1,400μmである。核の調製は通常の製造
方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦
形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、
湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製す
る。核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、
好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ま
しくは約30ないし約70%(w/w)である。
【0331】核に含まれる賦形剤としては、例えば白
糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱
粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスター
チなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーン
スターチが好ましい。
【0332】結合剤としては、例えばポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレング
リコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF6
8、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いられる。
崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロースカ
ルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac-
Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビド
ン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HP
C)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤と
しては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび
その無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコール
などが用いられる。安定化剤としては酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用いら
れる。
【0333】核は上記製造法以外にも、例えば核の中心
となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メ
タノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した
結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形
剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転
動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法
や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性
担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セル
ロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その
平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであ
るものが好ましい。核に含まれる薬物と被膜剤とを分離
するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護
剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等
が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリ
コールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル
基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用
いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク
などの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場
合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/
w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好
ましくは約2ないし約8%(w/w)である。防護剤は通
常のコーティング法により被覆することができ、具体的
には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で被覆することができる。
【0334】II.核の被膜剤による被覆 前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存
性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解ある
いは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆する
ことにより徐放性製剤が製造される。核の被膜剤液によ
る被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法な
どが挙げられる。
【0335】被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマ
ー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率
がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。被膜
剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対し
て約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし
約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし35%
(w/w)である。被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶
媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。
混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶
媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させる
ことができ、好ましくは1ないし約30%である。該有
機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば
特に限定されないが、例えばメチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコ
ール等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライ
ドなどが用いられる。このうち低級アルコールが好まし
く、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に
好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒
として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜
剤液中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コ
ハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよ
い。
【0336】噴霧コーティングにより被覆する場合の操
作は通常のコーティング法により実施することができ、
具体的には、被膜剤液を例えば流動層コーティング法、
パンコーティング法等により核にスプレーコーティング
することで実施することができる。この時必要であれ
ば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤
として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、ク
エン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアル
コールなどを可塑剤として添加してもよい。被膜剤によ
る被膜後、必要に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合
してもよい。
【0337】速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化
物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)
であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤
が用いられるが、経口投与剤が好ましい。速放性製剤
は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣
用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称す
ることがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦
形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特
に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤として
は、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース
(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、
グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙
げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール
などが挙げられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上
を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製
剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w
%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好
ましくは約30〜約97w/w%である。
【0338】速放性製剤における薬物の含量は、速放性
製剤全量に対して、約0.5〜約95%、好ましくは約
1〜約60%の範囲から適宜選択することができる。速
放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上記成分に加え
て、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例
えばカルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品
製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム
(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビ
ドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株))、
カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株)、カルボキ
シメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロ
タブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)
などが用いられ、例えば水と接触して吸水、膨潤、ある
いは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネ
ルを作るなどにより顆粒を崩壊させるものを用いること
ができる。これらの崩壊剤は、一種又は二種以上を組み
合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の
種類や配合量、放出性の製剤設計などにより適宜選択さ
れるが、速放性製剤全量に対して、例えば約0.05〜
約30w/w%、好ましくは約0.5〜約15w/w%で
ある。
【0339】速放性製剤が経口固型製剤である場合、経
口固型製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により
固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよ
い。このような添加剤としては、例えば結合剤(例え
ば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンな
ど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例え
ば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例
えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活
性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤な
ど)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベン
ガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋
味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、
湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤
として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有
機酸を加えてもよい。
【0340】上記結合剤としては、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニル
ピロリドンなどが好ましく用いられる。速放性製剤は、
通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、
必要により、さらに練合し、成型することにより調製す
ることができる。上記混合は、一般に用いられる方法、
例えば、混合、練合などにより行われる。具体的には、
例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性
製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラ
ニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒
機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合しその
後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより造粒
することにより調製することができる。
【0341】このようにして得られた速放性製剤と徐放
性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共
に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与
間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、
また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に
一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプ
セル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細
粒に製して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製
剤としてもよい。
【0342】〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊
剤およびその調製 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固
形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)
であってもよい。舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤
としては、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)または併用薬物と賦形剤とを含有する製
剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、
水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を含有してい
てもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高め
るためにβ−シクロデキストリン又はβ−シクロデキス
トリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデ
キストリンなど)などを含有していてもよい。
【0343】上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マ
ンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ
酸などが挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイド
シリカなどが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウ
ムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化
ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトー
ル、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセ
リン、尿素などが挙げられ、特にマンニトールが好まし
い。親水性担体としては結晶セルロース、エチルセルロ
ース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪
酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性
親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結
晶セルロースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとし
てはガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グア
ーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウ
ム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポ
リアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸
パルミチン酸塩などが挙げられ、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラ
チン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレングリコールなどが好ましい。特にヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化
剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、
クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシ
ン、亜硫酸ナトリウムなどが挙げられ、特に、クエン酸
やアスコルビン酸が好ましい。
【0344】舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合
することにより製造することができる。さらに、所望に
より上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性
ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤などの補
助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間
差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌
下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が得られる。適度
な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要
に応じ水やアルコールなどの溶媒を用いて加湿・湿潤さ
せ、成形後、乾燥させて製造してもよい。粘膜貼付錠
(フィルム)に成型する場合は、化合物(aVa)、(aV
b)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用薬物および
上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス)、賦形剤などを水などの溶媒に溶解させ、得られる
溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑
剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘
味剤などの添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾
性を与えるためポリエチレングリコールやプロピレング
リコールなどのグリコール類を含有させたり、口腔の粘
膜ライニングへのフィルムの接着を高めるため生物接着
性ポリマー(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を
含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注
ぎ、ドクターブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好
ましくは10〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、
次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達
成される。このように形成されたフィルムは室温若しく
は加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
【0345】好ましい口腔内速崩壊剤としては、化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または
併用薬物と、化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bX
I)、(cVII)または併用薬物とは不活性である水溶性
若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状
の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または
併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液とから構成されて
いる固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって
得られる。
【0346】該口腔内速崩壊剤の組成物中には、化合物
(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または
併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを
含んでいるのが好ましい。該マトリックス形成剤として
はゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦なら
びにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タン
パク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガー
ガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖
類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カ
ラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニル
ピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビア
ゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれ
る。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトー
ス、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シ
クロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、
塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機
塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、
L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソ
ロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン
などの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含
まれる。
【0347】マトリックス形成剤は、その1種若しくは
それ以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入す
ることができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活
性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排
除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそ
のマトリックスを形成することに加えて、化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用
薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持する助け
をすることができる。
【0348】保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘
剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味
マスキング剤などの二次成分を組成物中に含有していて
よい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色
酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&
Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号などのFD
&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラ
スベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルー
ツ、カラメル、バニラ、テェリーならびにグレープフレ
ーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH
調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレ
イン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテー
ム、アセスルフェームKならびにタウマチンなどが含ま
れる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリ
ウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合
物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフ
ィンが含まれる。
【0349】製剤には通常約0.1〜約50重量%、好
ましくは約0.1〜約30重量%の化合物(aVa)、(a
Vb)、(bX)、(bXI)、(cVII)または併用薬物を含
み、約1分〜約60分の間、好ましくは約1分〜約15
分の間、より好ましくは約2分〜約5分の間に(水に)
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な
製剤(上記、舌下錠、バッカルなど)や、口腔内に入れ
られて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30
秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊
する口腔内速崩壊剤が好ましい。
【0350】上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、
約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量
%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキ
ストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30
重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約
0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%
である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.
1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%
である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.
1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%で
ある。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、
約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重
量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約
0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%で
ある。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤など
の添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
【0351】本発明の併用剤の投与量は、化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)の種類、年
齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間などにより
異なるが、例えば、乳癌の患者(成人、体重約60k
g)一人あたり、通常、化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)および併用薬物として、それぞ
れ1日約0.01〜約1000mg/kg、好ましくは約
0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.1〜
約100mg/kg、とりわけ約0.1〜約50mg/
kgを、なかでも約1.5〜約30mg/kgを1日1回か
ら数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したよ
うに投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量よ
り少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与
する必要のある場合もある。
【0352】併用薬物は、副作用が問題とならない範囲
でどのような量を設定することも可能である。併用薬物
としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、
性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の
性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異な
り、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえ
ば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜
2000mg、好ましくは約0.01〜500mg、さ
らに好ましくは、約0.1〜100mg程度であり、こ
れを通常1日1〜4回に分けて投与する。
【0353】本発明の併用剤を投与するに際しては、同
時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、
化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)
を投与してもよいし、化合物(aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)を先に投与し、その後で併用薬
物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時
間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なる
が、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を
投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以
内、より好ましくは15分〜1時間以内に化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)を投与する
方法が挙げられる。化合物(aVa)、(aVb)、(bX)、
(bXI)、(cVII)を先に投与する場合、化合物(aV
a)、(aVb)、(bX)、(bXI)、(cVII)を投与した
後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、
より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与
する方法が挙げられる。好ましい投与方法としては、例
えば、経口投与製剤に製形された併用薬物約0.001
〜200mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投
与製剤に製形された化合物 (aVa)、(aVb)、(b
X)、(bXI)、(cVII)約0.005〜100mg/k
gを1日量として経口投与する。
【0354】また、本発明の医薬組成物または本発明の
併用剤を、例えば(1)手術、(2)アンジオテンシン
IIなどを用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、
(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼
法、(7)放射線療法などの非薬剤療法と組み合わせる
こともできる。例えば、本発明の医薬組成物または本発
明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら
2、3種を組み合わせた治療前または後に使用すること
によって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Sur
vival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命など
の効果が得られる。
【0355】また、本発明の医薬組成物または本発明の
併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発
に対する抗生物質(例えば、パンスポリンなどのβ−ラ
クタム系、クラリスロマイシンなどのマクロライド系な
ど)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸
液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛
緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不
振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度
低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱などのよう
な副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐性
を抑制するための薬剤の投与など〕を組み合わせること
もできる。前記の処置を施す前または施した後に、本発
明の医薬組成物または本発明の併用剤を経口投与(徐放
性を含む)、静脈内投与(bolus、infusion、包接体を
含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性を
含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与する
のが好ましい。
【0356】手術等の前に本発明の医薬組成物または本
発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例えば、
手術等の約30分〜24時間前に1回投与することもで
きるし、あるいは手術等の約3ヶ月〜6ヶ月前に1〜3
サイクルに分けて投与することもできる。このように、
手術等の前に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤
を投与することにより、例えば癌組織を縮小させること
ができるので、手術等がしやすくなる。
【0357】手術等の後に本発明の医薬組成物または本
発明の併用剤を投与する場合の時期としては、手術等の
約30分〜24時間後に、例えば数週間〜3ヶ月単位で
反復投与することができる。このように、手術等の後に
本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与するこ
とにより、手術等の効果を高めることができる。
【0358】
【実施例】以下に参考例および実施例を挙げて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0359】本文中で用いられている略号は下記の意味
を示す。 s:シングレット(singlet) d:ダブレット(doublet) t:トリプレット(triplet) m:マルチプレット(multiplet) J:カップリング定数(coupling const
ant) Hz:ヘルツ(Hertz) CDCl3:重クロロホルム DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド D2O:重水1 H−NMR:プロトン核磁気共鳴 HPLC:高速液体クロマトグラフィー Me:メチル 室温:15から30℃を意味する。1 H−NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチ
ルシランを用いてブルッカDPX 300(300MH
z)型スペクトルメーターで測定し、全δ値をppmで
示す。
【0360】実施例4におけるHPLC条件 カラム:Inertsil(商品名)ODS−3(4.
6×150mmI.D.)(ジーエルサイエンス株式会
社製) 移動相:0.05M リン酸二水素カリウム/アセトニ
トリル=45/55 波長:254nm 温度:25℃ 流量:1ml/min
【0361】参考例12、実施例21および実施例22
におけるHPLC条件 カラム:YMC−Pack ODS−A A−302(1
50×4.6mmI.D.)(商品名,株式会社ワイエ
ムシィ(製)) 移動相:0.05Mリン酸二水素カリウム/アセトニト
リル=45/55 波長:270nm 温度:25℃ 流量:1ml/min 粉末X線回折は、X−ray Diffractome
ter RINTUltima+(Rigaku)を用
いて測定した。」
【0362】参考例1 4−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−1−ブタ
ノンの製造
【0363】
【化124】
【0364】アニソール(6.75g,62.4mmo
l)をジクロロメタン(80ml)に溶解させ、−5℃
に冷却し、塩化アルミニウム(8.32g,62.4m
mol)を加えた。−10℃にて4−クロロ酪酸クロリ
ド(8.8g,62.4mmol)を滴下した。−10
℃で1時間攪拌した。反応液を氷水(100ml)に注
いだ。分液後、有機層を1N塩酸(50ml)、次いで
飽和重曹水(50ml)、次いで水(50ml)で洗浄
した。減圧濃縮し、4−クロロ−1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−ブタノン(12.7g)を得た。収率9
6%.
【0365】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)2.19〜2.24(2H,m),3.13(2
H,t,J=7.0Hz),3.67(2H,t,J=
6.2Hz),3.87(3H,s),6.92〜6.
96(2H,m),7.94〜7.98(2H,m).
【0366】参考例2 4−クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−1−ブタ
ノンの製造
【0367】
【化125】
【0368】アニソール(2.16g,20mmol)
をトルエン(20ml)に溶解させ、−10℃に冷却
し、塩化アルミニウム(2.67g,20mmol)を
加えた。−10℃で4−クロロ酪酸クロリド(2.47
ml,22mmol)を滴下した。−10℃で0.5時
間攪拌した。反応液を氷水(40ml)に注いだ。分液
後,有機層を20%クエン酸(10ml)で2回、次い
で1N−水酸化ナトリウム(10ml)、次いで20%
食塩水(10ml)で2回洗浄した。減圧濃縮し、4−
クロロ−1−(4−メトキシフェニル)−1−ブタノン
(4.21g)を得た。収率99%.
【0369】参考例3 1−(4−クロロブチル)−4−メトキシベンゼンの製
【0370】
【化126】
【0371】4−クロロ−1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−ブタノン(5g,23.5mmol)をテト
ラヒドロフラン(50ml)に溶解し、10%パラジウ
ムカーボン(含水品)(500mg)を加え、水素圧
0.8MPa、50℃で3時間、接触還元を行った。触
媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、1−(4−クロロブチ
ル)−4−メトキシベンゼン(4.6g)を得た。収率
99%.
【0372】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)1.69〜1.83(4H,m),2.59(2
H,t,J=7.4Hz),3.54(2H,t,J=
6.2Hz),3.79(3H,s),6.81〜6.
85(2H,m),7.08〜7.11(2H,m).
【0373】実施例1 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール メタンスルホ
ン酸塩の製造
【0374】
【化127】
【0375】1−(4−クロロブチル)−4−メトキシ
ベンゼン(950mg,4.78mmol)、1H−
1,2,3−トリアゾール(660mg,9.55mm
ol)およびヨウ化カリウム(793mg,4.78m
mol)をt−ブタノール(5ml)に加え、水酸化ナ
トリウム(382mg,9.55mmol)を加えた。
加熱還流を11時間行った。室温に冷却後、トルエンお
よび水を加え分液した。有機層を、水、20%クエン
酸、飽和重曹水、水の順で洗浄した。減圧濃縮し、残留
物に酢酸エチル(6ml)およびイソプロピルエーテル
(3ml)加えた。メタンスルホン酸(402mg,
4.18mmol)を室温で加えた。酢酸エチル/イソ
プロピルエーテル=2/1(2ml)を加え、室温で3
0分攪拌した。析出結晶をろ取し減圧乾燥し、1−[4
−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H
−1,2,3−トリアゾール メタンスルホン酸塩
(1.14g)を得た。収率73%.
【0376】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)1.40〜1.51(2H,m),1.74〜
1.84(2H,m),2.39(3H,s),2.5
1(2H,t,J=7.7Hz),3.69(3H,
s),4.38(2H,t,J=7.0Hz),6.7
9〜6.84(2H,m),7.04〜7.09(2
H,m),7.71(1H,d,J=0.7Hz),
8.11(1H,d,J=0.7Hz).
【0377】実施例2 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール メタンスルホ
ン酸塩の製造
【0378】
【化128】
【0379】1−(4−クロロブチル)−4−メトキシ
ベンゼン(2468mg,12.42mmol)に2−
メチル−2−ブタノール(5ml)を加え、1H−1,
2,3−トリアゾール(1286mg,18.62mm
ol)およびヨウ化カリウム(2062mg,14.2
4mmol)を加えた。水酸化ナトリウム(745m
g,18.62mmol)を加え、4時間加熱還流し
た。室温に冷却し、トルエンおよび水を加え分液した。
有機層を水、次いで20%クエン酸で2回、次いで飽和
重曹水、次いで水で2回洗浄した。有機層を減圧濃縮し
た。酢酸エチルを加え、減圧濃縮した。酢酸エチル(2
0ml)およびイソプロピルエーテル(10ml)を加
え、種晶を加えた。メタンスルホン酸(1021mg,
10.62mmol)を20〜30℃を保ちつつ滴下し
た。20〜30℃で1時間攪拌した。析出した結晶をろ
取し、酢酸エチル/イソプロピルエーテル=1/1で洗
浄した。減圧乾燥し、白色結晶として1−[4−(4−
メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−1,
2,3−トリアゾール メタンスルホン酸塩(3.04
g)を得た。収率75%.
【0380】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)1.40〜1.51(2H,m),1.74〜
1.84(2H,m),2.39(3H,s),2.5
1(2H,t,J=7.7Hz),3.69(3H,
s),4.38(2H,t,J=7.0Hz),6.7
9〜6.84(2H,m),7.04〜7.09(2
H,m),7.71(1H,d,J=0.7Hz),
8.11(1H,d,J=0.7Hz).
【0381】実施例3 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール 塩酸塩の製造
【0382】
【化129】
【0383】1−(4−クロロブチル)−4−メトキシ
ベンゼン(993mg,5mmol)、1H−1,2,
3−トリアゾール(691mg,10mmol)、ヨウ
化カリウム(830mg,5mmol)および塩化リチ
ウム(424mg,10mmol)をt−ブタノール
(5ml)に加え、t−ブトキシナトリウム(961m
g,10mmol)を加えた。加熱還流を17時間行っ
た。室温に冷却後、トルエンおよび水を加え分液した。
有機層を水、次いで20%クエン酸で3回、次いで飽和
重曹水、次いで水で洗浄した。減圧濃縮し、残留物にエ
タノール(30ml)を加え、濃塩酸(2ml)を加え
た後、減圧濃縮した。残留物に2−プロパノールを加
え、減圧濃縮した後、酢酸エチルを加え、減圧濃縮し、
酢酸エチル(3ml)を加えた。室温で45分攪拌し
た。析出した結晶をろ取し、減圧乾燥し、1−[4−
(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−
1,2,3−トリアゾール 塩酸塩(772mg)を得
た。収率58%.
【0384】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)1.39〜1.50(2H,m),1.73〜
1.83(2H,m),2.49(2H,t,J=7.
6Hz),3.68(3H,s),4.37(2H,
t,J=7.0Hz),6.77〜6.83(2H,
m),7.02〜7.07(2H,m),7.73(1
H,d,J=0.7Hz),8.13(1H,d,J=
0.7Hz).
【0385】実施例4 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0386】
【化130】
【0387】1−(4−クロロブチル)−4−メトキシ
ベンゼン(993mg,5mmol)、1H−1,2,
3−トリアゾール(691mg,10mmol)および
よう化カリウム(830mg,5.0mmol)をジメ
チルホルムアミド(5ml)に溶解し、100℃で2.
5時間攪拌した。室温に冷却後、酢酸エチルおよび水を
加え分液した。有機層をHPLC定量したところ、1−
[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−
1H−1,2,3−トリアゾール550mgが存在し
た。収率48%.
【0388】参考例4 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノールの製造
【0389】
【化131】
【0390】1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタ
ン−1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾール メ
タンスルホン酸塩(4.0g,12.22mmol)を
48%臭化水素酸(8ml)に加え、80〜90℃で6
時間加熱した。氷冷し、4N−水酸化ナトリウム(32
ml)を滴下した。トルエンで洗浄した。水層に6N塩
酸を加え、pH6.3にした。酢酸エチル(30ml)
およびテトラヒドロフラン(15ml)で抽出した後、
水洗した。活性炭(200mg)を加え、室温で10分
攪拌した。ろ過し減圧濃縮した。残留物に酢酸エチル
(10ml)を加え還流した。放冷攪拌30分後、ヘキ
サン(10ml)を加え、さらに室温で30分攪拌し
た。析出した結晶をろ取し、減圧乾燥し、4−[4−
(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(2.25g)を得た。収率85%.
【0391】1H−NMR(CDCl3−DMSO−
6,δ,300MHz)1.48〜1.59(2H,
m),1.80〜1.91(2H,m),2.49(2
H,t,J=7.5Hz),4.31(2H,t,J=
7.2Hz),6.68〜6.73(2H,m),6.
87〜6.91(2H,m),7.45(1H,d,J
=0.7Hz),7.61(1H,d,J=0.7H
z),8.12(1H,s).
【0392】参考例5 4−(トリフルオロメチル)シンナムアミドの製造
【0393】
【化132】
【0394】4−(トリフルオロメチル)けい皮酸(6
4.85g,300mmol)をトルエン(325m
l)およびジメチルホルムアミド(2.2ml)に加え
た。塩化チオニル(26.3ml,361mmol)を
室温で滴下した。45℃で2時間加熱した。得られた反
応液を、25%アンモニア水(325ml)に5〜20
℃を保ちつつ滴下した。室温で1時間攪拌した。結晶を
ろ過し、水およびイソプロピルエーテルで洗浄した。減
圧乾燥し、4−(トリフルオロメチル)シンナムアミド
を(60.76g)を得た。収率94%.
【0395】1H−NMR(CDCl3−DMSO−
6,δ,300MHz)5.93(1H,s),6.
53(1H,d,J=15.8Hz),6.75(1
H,s),7.48〜7.53(5H,m).
【0396】参考例6 4−(クロロメチル)−2−[(E)−2−[4−(ト
リフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オ
キサゾールの製造
【0397】
【化133】
【0398】4−(トリフルオロメチル)シンナムアミ
ド(1g,4.65mmol)および1,3−ジクロロ
アセトン(1.1g,8.66mmol)をトルエン
(5ml)に加え、加熱還流を8時間行った。酢酸エチ
ル(20ml)を加え、水(20ml)で2回洗浄した
後、減圧濃縮した。残留物にメタノール(4ml)を加
え室温で攪拌した。結晶をろ過した。減圧乾燥し、4−
(クロロメチル)−2−[(E)−2−[4−(トリフ
ルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサ
ゾール(733mg)を得た。 収率55%.
【0399】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)4.56(2H,s),7.01(1H,d,J=
16.4Hz),7.54〜7.68(6H,m).
【0400】参考例7 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0401】
【化134】
【0402】4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)ブチル]フェノール(400mg,
1.84mmol)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(529mg,
1.84mmol)をジメチルホルムアミド(3ml)
に溶解し、炭酸カリウム(279mg,2.02mmo
l)を加え、65〜75℃で4時間攪拌した。4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(40mg,0.184mmol)を加
え、65〜75℃でさらに3時間攪拌した。室温に冷却
し、水(5ml)を加え、次いでメタノール(3ml)
を加えた。室温で40分攪拌した後、析出した結晶をろ
取水洗した。減圧乾燥し、[1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エ
テニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキ
シ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾ
ール(799mg)を得た。収率93%.
【0403】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)1.57〜1.68(2H,m),1.88〜1.
99(2H,m),2.60(2H,t,J=7.5H
z),4.39(2H,t,J=7.1Hz),5.0
1(2H,s),6.89〜7.08(5H,m),
7.49〜7.70(8H,m).
【0404】実施例5 4−[4−(tert−ブトキシ)フェニル]ブチル メタ
ンスルホネートの製造
【0405】
【化135】
【0406】コルベンに4−[4−(tert−ブトキ
シ)フェニル−ブタン−1−オール70g、トリエチルア
ミン65.2ml、酢酸エチル720mlを仕込み攪拌
した。10℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル53.
8gを滴下し、5〜17℃を保ち1時間攪拌した。水3
00mlを加え攪拌し静置分液後、有機層を5%炭酸水
素ナトリウム水300ml、水300mlで順次洗浄し
た。有機層を減圧下濃縮し、目的物を濃縮残渣として1
02.2gを得た。
【0407】1H−NMR(CDCl3,300MHz、)pp
m:1.33(9H,s), 1.6〜1,8(4H,
m), 2.62(2H, t, J=7.1), 2.99
(3H,s), 4.24(2H,t,J=6.1),
6.91(2H,d,J=8.5Hz), 7.05(2
H,d,J=8.5Hz)
【0408】参考例8 1−tert−ブトキシ−4−(4−ヨードブチル)ベン
ゼンの製造
【0409】
【化136】
【0410】コルベンに4−[4−(tert−ブトキ
シ)フェニル]ブチル メタンスルホネート33.66
g、ヨウ化ナトリウム22.49g、アセトン337m
l入れ、加熱還流1時間反応させた。反応物に水500
ml、ジイソプロピルエーテル500ml添加し、攪拌
後、静置分液し有機層を分取した。有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水250ml、10%ハイポ250mlで
2回、水250mlで順次洗浄した。有機層を減圧下濃
縮し、目的物を濃縮残渣として35.8g得た。
【0411】1H−NMR(CDCl3,300MHz)pp
m:1.33(9H,s),1.6〜1.7(2H,
m), 1,8〜1.9(2H,m), 2.59(2H,
t,J=7.5Hz), 3.20(2H,t,J=6.
9Hz), 6.90(2H,d,J=8.4Hz),
7.04(2H,d,J=8.4Hz)
【0412】実施例6 4−[4−(tert−ブトキシ)フェニル]ブチル (4
−メチルベンゼン)スルホネートの製造
【0413】
【化137】
【0414】コルベンに4−[4−(tert−ブトキ
シ)フェニル−ブタン−1−オール5.28g、ピリジ
ン9ml入れ攪拌し、内温5℃にて、塩化トルエンスル
ホニル5.70g(1.5eq)入れ、室温で2時間反
応させた。10℃以下で、水20ml添加し5分間攪拌
した。酢酸エチル40mlを加え、水層を分離した。有
機層を10%ホウ酸水20mlで3回、水20mlで1
回洗浄した。有機層を減圧下に濃縮し、目的物の濃縮残
渣を8.80g得た。さらにこれをシリカゲルクロマト
グラフィーにより生成し、有効区を濃縮し、目的物6.
40gを得た。
【0415】1H−NMR(CDCl3,300MHz)
ppm:1.32(9H,s), 1.5〜1.7(4
H,m), 2.45(3H,s), 2.52(2H,
t,J=7.1Hz), 4.04(2H,t,J=6.
0Hz), 6.87(2H,d,J=8.5Hz),
6.98(2H,d,J=8.5Hz), 7.33(2
H,d,J=8.1Hz), 7.78(2H,d,J=
8.1Hz)
【0416】実施例7 1−tert−ブトキシ−4−(4−クロロブチル)ベン
ゼンの製造
【0417】
【化138】
【0418】4−[4−(tert−ブトキシ)フェニル
−ブタン−1−オール44.7g、トルエン220m
l、トリエチルアミン30.4gの溶液に塩化チオニル
28.6gを内温60℃で約2時間要して滴下後、4時
間反応させた。水90mlを添加し有機層を分離した。
有機層を5%炭酸水素ナトリウム 90ml、水90m
lで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。有機
層を濃縮し、さらに減圧蒸留(128〜130℃/0.
2mmHg)により、目的物34.3g得た。
【0419】1H−NMR(CDCl3,300MHz)
ppm:1.32(9H,s), 1.7〜1.8(4
H,m), 2.60(2H,t,J=7.2Hz),
3.55(2H,t,J=6.2), 6.90(2H,
d,J=8.4Hz), 7.06(2H,d,J=8.
4Hz)
【0420】実施例8 1−tert−ブトキシ−4−(4−クロロブチル)ベン
ゼンの製造
【0421】
【化139】
【0422】コルベンに4−[4−(tert−ブトキ
シ)フェニル−ブタン−1−オール5.0g、ピリジン
15ml入れ攪拌した。氷冷下に塩化メタンスルホニル
3.84g、を滴下した。約60℃に加熱し2時間反応
させた。反応液にトルエン25ml、水25mlを加え
攪拌静置後分液した。有機層を水25mlで2回洗浄し
た。有機層を濃縮し目的物を濃縮残渣として4.27g
得た。
【0423】実施例9 1−[4−(4−tert−ブトキシフェニル)ブタン−
1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0424】
【化140】
【0425】コルベンに1H−1,2,3−トリアゾー
ル5.18g、ヨウ化ナトリウム7.49g、水酸化ナ
トリウム3.0g、2−メチル−2−ブタノール20m
lを入れ、1時間加熱還流(そのときの内温は100〜
102℃であった)した後、4−[4−(tert−ブト
キシ)フェニル]ブチル メタンスルホネート15.09
g/2−メチル−2−ブタノール20mlの溶液を約1
時間40分かけて滴下した。さらに同温度で3時間反応
させた。冷却後濃縮し、残渣に水20ml、トルエン2
0mlを加え攪拌した。静置分液後、有機層を5%炭酸
水素ナトリウム水20mlで洗浄し、さらに水20ml
で洗浄した。有機層を濃縮し、目的物を濃縮残渣として
12.72gを得た。
【0426】1H−NMR(CDCl3,300MHz)p
pm:1.35(9H,s), 1.6〜1.7(2H,
m), 1.9〜2.0(2H,m), 2.63(2H,
t,J=7.6Hz), 4.41(2H,t,J=7.
1Hz), 6.91(2H,d,J=8.5Hz),
7.04(2H,d,J=8.5),7.51(1H,
d,J=0.8), 7.71(1H,d,J=0.8)
【0427】実施例10 1−[4−(4−tert−ブトキシフェニル)ブタン−
1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0428】
【化141】
【0429】コルベンに水酸化ナトリウム3.0g、1
H−1,2,3−トリアゾール5.18g、2−メチル
−2−ブタノール20mlを入れ、1時間加熱還流(そ
のときの内温は100〜102℃であった)した後、1
−tert-ブトキシ−4−(4−ヨードブチル)ベンゼ
ン17.9g/2−メチル−2−ブタノール20mlの
溶液を約1時間50分かけて滴下した。さらに同温度で
3時間反応させた。冷却後濃縮し、残渣に水20ml、
トルエン20mlを加え攪拌した。静置分液後、有機層
を5%炭酸水素ナトリウム水20mlで洗浄し、さらに
水20mlで洗浄した。有機層を濃縮し、目的物を濃縮
残渣として15.6gを得た。
【0430】実施例11 1−[4−(4−tert−ブトキシフェニル)ブタン−
1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0431】
【化142】
【0432】コルベンに1H−1,2,3−トリアゾー
ル1.65g、ヨウ化ナトリウム3,58g、水酸化ナ
トリウム0.96g、2−メチル−2−ブタノール7m
lを入れ、1時間加熱還流(そのときの内温は100〜
102℃であった)した後、4−[4−(tert−ブト
キシ)フェニル]ブチル (4−メチルベンゼン)ホス
ホネート6.00g/2−メチル−2−ブタノールml
の溶液を約1時間かけて滴下した。さらに同温度で3時
間反応させた。冷却後濃縮し、残渣に水10ml、トル
エン20mlを加え攪拌した。静置分液後、有機層を5
%炭酸水素ナトリウム水10mlで洗浄し、さらに水1
0mlで洗浄した。有機層を濃縮し、目的物を濃縮残渣
として4.10gを得た。
【0433】実施例12 1−[4−(4−tert−ブトキシフェニル)ブタン−
1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0434】
【化143】
【0435】コルベンに1H−1,2,3−トリアゾー
ル5,18g、ヨウ化ナトリウム7.48g、水酸化ナ
トリウム3.0g、2−メチル−2−ブタノール20m
lを仕込み、1時間加熱還流した。1−tert−ブト
キシ−4−(4−クロロブチル)ベンゼン12.04g/
2−メチル−2−ブタノール20mlを約2時間かけて
滴下後、内温100〜102℃で2時間反応させた。水
20mlとトルエン20ml入れ攪拌し、静置分液し水
層を分離した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水20
ml、水20mlで順次洗浄した。有機層を濃縮し、目
的物を濃縮残渣13.55gとして得た。
【0436】参考例9 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノールの製造
【0437】
【化144】
【0438】コルベンに、1−[4−(4−tert−ブ
トキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−1,2,3
−トリアゾール10.0g、4N−塩酸40mlを入
れ、49〜52℃で1時間反応させた。反応終了後、3
0%水酸化ナトリウム18mlを加え、酢酸エチル10
0mlで抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水
50mlで洗浄し、さらに水50mlで洗浄後、有機層
を濃縮乾固した。濃縮残渣に酢酸エチル15mlを加え
約30分加熱還流した。攪拌下1時間放冷し、5〜10
℃で1時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、冷酢酸エ
チル2.5mlで洗浄した。湿結晶を外温40℃で減圧
乾燥させ、4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾー
ル−1−イル)ブチル]フェノール5.51gを得た。
【0439】参考例10 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノールの製造
【0440】
【化145】
【0441】コルベンに1−[4−(4−tert−ブトキシフ
ェニル)ブタン−1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾール1
0.0g、4N−塩酸40ml入れ、約50℃に加熱
し、1時間反応させた。30%水酸化ナトリウム水を用
いてpH2.5に調整させ、酢酸エチル140mlで抽
出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム 50ml、
水50mlで順次洗浄し、有機層を濃縮した。残渣に酢
酸エチル20ml添加し、還流下加熱し溶解させ、放冷
し晶出させた。約5℃に冷却し1時間攪拌後、結晶ろ取
し、冷酢酸エチル25mlで結晶洗浄した。湿結晶を乾
燥させて、目的物を6.14g得た。
【0442】実施例13 1−(4−フェニルブチル)−1H−1,2,3−トリ
アゾ−ルの製造
【0443】
【化146】
【0444】1,2,3−トリアゾ−ル1623mg
(23.5mmol)、よう化ナトリウム2353mg
(15.7mmol)、水酸化ナトリウム940mg(2
3.5mmol)をt−アミルアルコ−ル6.2mlに加
え、1時間環流攪拌した。1−クロロ−4−フェニルブ
タン(2648mg, 15.7mmol)をt−アミル
アルコ−ル6.2mlに溶解し、還流下1時間で滴下し
た。2時間環流攪拌した。室温に冷却しトルエン50m
lを加えた。水洗50ml×2した。無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1→1/
3)で精製した。1−(4−フェニルブチル)−1H−
1,2,3−トリアゾ−ルを無色油状物として2.56
g得た。収率81%。2−(4−フェニルブチル)−2
H−1,2,3−トリアゾ−ルを無色油状物として36
0mg得た。収率11%。
【0445】1−(4−フェニルブチル)−1H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz)−1.
59〜1.70(2H,m)−1.87〜2.00(2H,
m), 2.65(2H,t,J=7.54Hz),4.39
(2H,t,J=7.12Hz), 7.12〜7.30(5
H,m), 7.50(1H,s), 7.69(1H,s).
【0446】2−(4−フェニルブチル)−2H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz)−1.
58〜1.67(2H,m)−1.96〜2.07(2H,
m), 2.65(2H,t,J=7.63Hz),4.47
(2H,t,J=7.04Hz), 7.13〜7.30(5
H,m), 7.59(2H,s).
【0447】実施例14 1−(2−フェニルエチル)−1H−1,2,3−トリア
ゾ−ルの製造
【0448】
【化147】
【0449】1,2,3−トリアゾ−ル1634mg
(23.7mmol)、よう化ナトリウム2364mg(1
5.8mmol)、水酸化ナトリウム946mg(23.7
mmol)をt−アミルアルコ−ル6.2mlに加え1時
間環流攪拌した。1−クロロ−2−フェニルエタン(2
217mg, 15.8mmol)をt−アミルアルコ−
ル6.2mlに溶解し、還流下1時間で滴下した。3.5
時間環流攪拌した。室温に冷却しトルエン50mlを加
えた。水洗50ml×2した。無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1→1/3)で
精製した。1−(2−フェニルエチル)−1H−1,
2,3−トリアゾ−ルを無色油状物として2.0g得
た。収率73%。2−(2−フェニルエチル)−2H−
1,2,3−トリアゾ−ルを無色油状物として315m
g得た。収率12%。
【0450】1−(4−フェニルエチル)−1H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 3.3
2(2H,t,J=7.20Hz), 4.62(2H,t,
J=7.17Hz), 7.07〜7.11(2H,m),
7.21〜7.32(4H,m), 7.61(1H,s).
【0451】2−(4−フェニルエチル)−2H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 3.2
8(2H,t,J=7.79Hz), 4.68(2H,t,
J=7.60Hz), 7.15〜7.32(5H,m),
7.59(2H,s).
【0452】実施例15 1−フェニル−2−(1H−1,2,3−トリアゾ−ル
1−イル)エタノンの製造
【0453】
【化148】
【0454】1,2,3−トリアゾ−ル1689mg
(24.45mmol)、よう化ナトリウム2443mg
(16.3mmol)、水酸化ナトリウム978mg(2
4.45mmol)をt−アミルアルコ−ル6.5mlに
加え、1時間環流攪拌した。2−クロロ1−フェニルエ
タノン(2520mg, 16.3mmol)をt−アミル
アルコ−ル13mlに溶解し、還流下1時間で滴下し
た。1時間環流攪拌した。室温に冷却しトルエン50m
lを加えた。水洗50ml×2した。無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/2→1/
4)で精製した。1−フェニル−2−(1H−1,2,3
−トリアゾ−ル1−イル)エタノンを褐色結晶として
1.38g得た。収率45%。 1−フェニル2−(2H
−1,2,3−トリアゾ−ル2−イル)エタノンを黄色
結晶として550mg得た。収率18%。
【0455】1−フェニル−2−(1H−1,2,3−
トリアゾ−ル1−イル)エタノン1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 5.9
1(2H,s), 7.52〜7.58(2H,m), 7.
65〜7.69(1H,m), 7.74(1H,d,J=
0.95Hz), 7.80(1H,d,J=0.95H
z), 7.99〜8.03(2H,m).
【0456】1−フェニル−2−(2H−1,2,3−
トリアゾ−ル2−イル)エタノン1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 5.9
2(2H,s), 7.49〜7.55(2H,m), 7.
62〜7.66(1H,m), 7.74(2H,s),7.
95〜7.99(2H,m).
【0457】実施例16 1−ベンジル−1H−1,2,3−トリアゾ−ルの製造
【0458】
【化149】
【0459】1,2,3−トリアゾ−ル1523mg
(22.05mmol)、よう化ナトリウム2203mg
(14.7mmol)、水酸化ナトリウム882mg(2
2.05mmol)をt−アミルアルコ−ル5.8mlに
加え、1時間環流攪拌した。ベンジルクロリド (186
1mg, 14.7mmol)をt−アミルアルコ−ル5.
8mlに溶解し、還流下1時間で滴下した。1時間環流
攪拌した。室温に冷却しトルエン50mlを加えた。水
洗50ml×2した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1→1/3)で精製し
た。1−ベンジル−1H−1,2,3−トリアゾ−ルを
白色結晶として2.10g得た。収率90%。 2−ベン
ジル−2H−1,2,3−トリアゾ−ルを白色結晶とし
て140mg得た。収率6%。
【0460】1−ベンジル−1H−1,2,3−トリア
ゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 5.5
6(2H,s), 7.24〜7.28(2H,m), 7.
33〜7.40(3H,m), 7.47(1H,s),7.
70(1H,s).
【0461】2−ベンジル−2H−1,2,3−トリア
ゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 5.6
1(2H,s), 7.26〜7.35(5H,m), 7.
63(2H,s).
【0462】実施例17 1−(1−ナフチルメチル)−1H−1,2,3−トリア
ゾ−ルの製造
【0463】
【化150】
【0464】1,2,3−トリアゾ−ル1454mg
(21.05mmol)、よう化ナトリウム2103mg
(14.03mmol)、水酸化ナトリウム842mg
(21.05mmol)をt−アミルアルコ−ル5.5m
lに加え、1時間環流攪拌した。1−(クロロメチル)
ナフタレン (2478mg, 14.03mmol)をt
−アミルアルコ−ル5.5mlに溶解し、還流下1時間
で滴下した。1時間環流攪拌した。室温に冷却しトルエ
ン50mlを加えた。水洗50ml×2した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2
/1→1/3)で精製した。1−(1−ナフチルメチル)
−1H−1,2,3−トリアゾ−ルを白色結晶として
2.47g得た。収率84%。 2−(1−ナフチルメチ
ル)−2H−1,2,3−トリアゾ−ルを無色油状物と
して136mg得た。収率5%。
【0465】1−(1−ナフチルメチル)−1H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 6.0
2(2H, s),7.33(1H, s), 7.41〜7.
55(4H, m), 7.64(1H, s), 7.89〜
7.97(3H, m).
【0466】2−(1−ナフチルメチル)−2H−1,
2,3−トリアゾ−ル1 H−NMR(CDCl3, δ, 300MHz) 6.0
6(2H, s),7.41〜7.57(4H, m), 7.
62(2H, s), 7.84〜7.89(2H,m),
8.15(1H,d,J=7.96Hz).
【0467】参考例11 2,2−ジクロロアセトアルデヒド トシルヒドラゾン
の製造
【0468】
【化151】
【0469】トシルヒドラジン(234g,1.26m
ol)をプロピオン酸(2L)に懸濁し、15〜20℃
でジクロロアセトアルデヒド(142g,1.26mo
l)を加えた。室温で2時間攪拌した後、氷冷下3時間
攪拌した。析出結晶をろ取しトルエンで洗浄した。減圧
乾燥し、2,2−ジクロロアセトアルデヒド トシルヒ
ドラゾン(247g)を得た。収率70%.
【0470】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)2.47(3H,s),6.12(1H,d,J=
7.4Hz),7.21(1H,d,J=7.4H
z),7.34〜7.38(2H,m),7.80〜
7.84(2H,m),8.06(1H,s).
【0471】参考例12 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0472】
【化152】
【0473】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(1.0g,4.64mmol)を水
に溶かし、トルエンおよび2N−水酸化ナトリウム(1
0ml)を加え、分液した。20%食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をメタ
ノール(8ml)に溶解し、2,2−ジクロロアセトア
ルデヒド トシルヒドラゾン(2.61g,9.28m
mol)のメタノール(12ml)懸濁液を15〜20
℃で滴下した後、室温で2時間攪拌した。メタノールを
加え均一にした後、HPLCで定量した。1−[4−
(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−
1,2,3−トリアゾールが270mg存在した。定量
収率25%.
【0474】実施例18 4−アミノ−4’−メトキシブチロフェノン トリフル
オロメタンスルホン酸塩の製造
【0475】
【化153】
【0476】トリフルオロメタンスルホン酸(4ml)
を氷冷し、4−アミノ酪酸(1093mg,10.6m
mol)を加えた。次いでアニソール(1ml,9.2
5mmol)を加えた。加熱し80℃で50分間攪拌し
た。室温まで冷却した後、氷冷下、水(17ml)に滴
下した。氷冷下で20分間攪拌し、さらに−10℃で3
0分間攪拌した。結晶をろ過し、氷冷した飽和食塩水で
洗浄した。減圧乾燥し、4−アミノ−4’−メトキシブ
チロフェノン トリフルオロメタンスルホン酸塩(2.
47g)を得た。収率78%.
【0477】1H−NMR(D2O,δ,300MHz)
1.88〜1.99(2H,m),2.98(2H,
t,J=7.5Hz),3.09(2H,t,J=7.
1Hz),3.80(3H,s),6.95〜6.99
(2H,m),7.86〜7.91(2H,m).
【0478】実施例19 1−(4−アミノブチル)−4−メトキシベンゼン 塩
酸塩の製造
【0479】
【化154】
【0480】4−アミノ−4’−メトキシブチロフェノ
ン トリフルオロメタンスルホン酸塩(60g,17
4.8mmol)をテトラヒドロフラン/水=1/1
(600ml)に溶解し、10%パラジウムカーボン
(含水品)(6g)を加え、水素圧0.8MPa、50
℃で7時間接触還元を行った。触媒をろ過し、トルエン
(360ml)および2N−水酸化カリウム(180m
l)を加え分液し、水層をトルエン(360ml)で抽
出した。有機層を合わせ、20%食塩水で3回洗浄し
た。減圧濃縮して得られた残留物に2−プロパノール
(300ml)を加え、氷冷下、濃塩酸(34ml)を
滴下した。減圧濃縮して得られた残留物に、2−プロパ
ノール(300ml)を加え、減圧濃縮した。さらに、
2−プロパノール(300ml)を加え、減圧濃縮し
た。得られた残留物にイソプロピルエーテル(200m
l)を加え、室温で10分間攪拌した。析出結晶をろ取
した。減圧乾燥し、1−(4−アミノブチル)−4−メ
トキシベンゼン 塩酸塩(32.1g)を得た。収率8
5%.
【0481】1H−NMR(D2O,δ,300MHz)
1.54〜1.57(4H,m),2.52(2H,
t,J=6.5Hz),2.89(2H,t,J=6.
8Hz),3.71(3H,s),6.85〜6.88
(2H,m),7.12〜7.15(2H,m).
【0482】実施例20 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0483】
【化155】
【0484】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(1.0g,4.64mmol)を水
に溶かし、トルエン(10ml)および2N−水酸化ナ
トリウム(10ml)を加え、分液した。20%食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をメタノール(8ml)に溶解し、2,2−ジ
クロロアセトアルデヒド トシルヒドラゾン(2.61
g,9.28mmol)のメタノール(12ml)懸濁
液を15〜20℃で滴下した。室温で2時間攪拌した
後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチル(50ml)を加
え、攪拌下、飽和重曹水(50ml)を加え、10分後
に分液した。さらに飽和食塩水で洗浄し、減圧濃縮し
た。シリカゲルカラム精製を行い、1−[4−(4−メ
トキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−1,2,
3−トリアゾール(1.1g)を得た。収率100%.
【0485】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)1.57〜1.66(2H,m),1.86〜1.
97(2H,m),2.58(2H,t,J=7.5H
z),3.79(3H,s),4.37(2H,t,J
=7.1Hz),6.78〜6.83(2H,m),
7.01〜7.06(2H,m),7.48(1H,
d,J=0.8Hz),7.67(1H,d,J=0.
8Hz).
【0486】実施例21 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0487】
【化156】
【0488】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(1.0g,4.64mmol)を水
に溶かし、トルエン(10ml)および2N−水酸化ナ
トリウム(10ml)を加え、分液した。20%食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をメタノール(8ml)に溶解し、2,2−ジ
クロロアセトアルデヒド トシルヒドラゾン(2.61
g,9.28mmol)のメタノール(12ml)懸濁
液を15〜20℃で滴下した。室温で2時間攪拌した
後、減圧濃縮した。残渣にトルエン(50ml)を加
え、攪拌下、2N−水酸化ナトリウム(50ml)を加
え、10分後に分液し、HPLCで定量した。1−[4
−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H
−1,2,3−トリアゾールが417mg存在した。定
量収率39%.
【0489】実施例22 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0490】
【化157】
【0491】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(1.0g,4.64mmol)を水
に溶かし、トルエン(10ml)および2N−水酸化ナ
トリウム(10ml)を加え、分液した。20%食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をメタノール(8ml)に溶解し、2,2−ジ
クロロアセトアルデヒド トシルヒドラゾン(2.61
g,9.28mmol)のメタノール(12ml)を懸
濁液を15〜20℃で滴下した。室温で2時間攪拌した
後、減圧濃縮した。残渣にトルエン(50ml)を加
え、攪拌下、25%アンモニア水(50ml)を加え、
10分後に分液し、HPLCで定量した。1−[4−
(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H−
1,2,3−トリアゾールが829mg存在した。定量
収率77%.
【0492】実施例23 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール メタンスルホ
ン酸塩
【0493】
【化158】
【0494】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(2.0g,9.27mmol)を水
(10ml)に溶かし、トルエン(20ml)および2
N−水酸化ナトリウム(10ml)を加えた。分液し、
20%食塩水(10ml)で2回で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣にメタノール(5
ml)を加え、減圧濃縮した。残渣をメタノール(10
ml)に溶かした。このメタノール溶液を、2,2−ジ
クロロアセトアルデヒド トシルヒドラゾン(5213
mg,18.54mmol)のメタノール(30ml)
懸濁液に、20〜25℃で滴下し、室温で1時間20分
攪拌した。トルエン(20ml)および飽和重曹水(6
0ml)の混液に反応液を注ぎ、室温で50分間攪拌し
た。減圧濃縮により有機溶媒を留去した後、トルエン
(40ml)で抽出した。4N−水酸化ナトリウム(3
0ml)を加え、50−60℃に加熱し分液した。水
(30ml)を加え、50−60℃に加熱し、分液し
た。水(30ml)を加え、50−60℃に加熱し、分
液した。20%クエン酸(15ml)および飽和食塩水
(15ml)の混液で洗浄した。飽和重曹水(30m
l)で洗浄後、さらに水(30ml)で洗浄した後、減
圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10ml)に溶かし、
氷冷下、メタンスルホン酸(0.49ml,7.55m
mol)を加えた。酢酸エチル(2ml)を加え、氷冷
下で50分間攪拌した。析出結晶をろ取し、氷冷した酢
酸エチル(8ml)で洗浄した。減圧乾燥し、1−[4
−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イル]−1H
−1,2,3−トリアゾール メタンスルホン酸塩
(2.19g)を得た。収率72%.
【0495】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)1.40〜1.51(2H,m),1.74〜
1.84(2H,m),2.39(3H,s),2.5
1(2H,t,J=7.7Hz),3.69(3H,
s),4.38(2H,t,J=7.0Hz),6.7
9〜6.84(2H,m),7.04〜7.09(2
H,m),7.71(1H,d,J=0.7Hz),
8.11(1H,d,J=0.7Hz).
【0496】実施例24 1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタン−1−イ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール 塩酸塩
【0497】
【化159】
【0498】1−(4−アミノブチル)−4−メトキシ
ベンゼン 塩酸塩(2.0g,9.27mmol)を水
(10ml)に溶かし、トルエン(20ml)および2
N−水酸化ナトリウム(10ml)を加えた。分液し、
20%食塩水(10ml)で2回洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮し、メタノール(5ml)を
加え、減圧濃縮した。残渣をメタノール(10ml)に
溶かした。このメタノール溶液を、2,2−ジクロロア
セトアルデヒド トシルヒドラゾン(5213mg,1
8.54mmol)のメタノール(30ml)スラリー
に、20〜25℃で滴下し、室温で3時間攪拌した。ト
ルエン(19ml)および飽和重曹水(57ml)の混
液に反応液を注ぎ、室温で50分間攪拌した。減圧濃縮
により有機溶媒を留去し、トルエン(40ml)で抽出
した。4N−水酸化ナトリウム(30ml)を加え、5
0−60℃に加熱し、分液した。水(30ml)を加
え、50−60℃に加熱し、分液した。水(30ml)
を加え、50−60℃に加熱し、分液した。20%クエ
ン酸(15ml)で洗浄した。水(20ml)で3回、
次いで飽和重曹水(30ml)で、次いで水(30m
l)で洗浄し、減圧濃縮した。残渣をエタノール(10
ml)に溶かし濃塩酸(2.5ml)を加えた。減圧濃
縮し、2−プロパノールを加え、減圧濃縮した。酢酸エ
チルを加え、減圧濃縮した。酢酸エチル(10ml)を
加えて粉砕し、室温で40分間攪拌した。析出結晶をろ
取、減圧乾燥し、1−[4−(4−メトキシフェニル)
ブタン−1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾール
塩酸塩(1.61g)を得た。収率68%.
【0499】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)1.39〜1.50(2H,m),1.73〜
1.83(2H,m),2.49(2H,t,J=7.
6Hz),3.68(3H,s),4.37(2H,
t,J=7.0Hz),6.77〜6.83(2H,
m),7.02〜7.07(2H,m),7.73(1
H,d,J=0.7Hz),8.13(1H,d,J=
0.7Hz).
【0500】参考例13 4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イ
ル)ブチル]フェノールの製造
【0501】
【化160】
【0502】1−[4−(4−メトキシフェニル)ブタ
ン−1−イル]−1H−1,2,3−トリアゾール メ
タンスルホン酸塩(4.0g,12.22mmol)を
48%臭化水素酸(8ml)に加え、80〜90℃で6
時間加熱した。氷冷し、4N−水酸化ナトリウム(32
ml)を滴下した後、トルエンで洗浄した。水層に6N
塩酸を加え、pH6.3にした。酢酸エチル(30m
l)およびテトラヒドロフラン(15ml)で抽出し、
水洗した。活性炭(200mg)を加え、室温で10分
間攪拌した。ろ過し、減圧濃縮した。残留物に酢酸エチ
ル(10ml)を加え、還流した。30分間放冷攪拌し
た後、ヘキサン(10ml)を加え、さらに室温で30
分間攪拌した。析出結晶をろ取し、減圧乾燥した。4−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
ブチル]フェノール(2.25g)を得た。収率85
%.
【0503】1H−NMR(CDCl3−DMSO−
6,δ,300MHz)1.48〜1.59(2H,
m),1.80〜1.91(2H,m),2.49(2
H,t,J=7.5Hz),4.31(2H,t,J=
7.2Hz),6.68〜6.73(2H,m),6.
87〜6.91(2H,m),7.45(1H,d,J
=0.7Hz),7.61(1H,d,J=0.7H
z),8.12(1H,s).
【0504】参考例14 4−(トリフルオロメチル)シンナムアミドの製造
【0505】
【化161】
【0506】4−(トリフルオロメチル)けい皮酸(6
4.85g,300mmol)をトルエン(325m
l)およびジメチルホルムアミド(2.2ml)に加え
た。塩化チオニル(26.3ml,361mmol)を
室温で滴下し、45℃で2時間加熱した。得られた反応
液を、25%アンモニア水(325ml)に5〜20℃
を保ちつつ滴下した後、室温で1時間攪拌した。析出結
晶をろ過し、水およびイソプロピルエーテルで洗浄し
た。減圧乾燥し、4−(トリフルオロメチル)シンナム
アミド(60.76g)を得た。収率94%.
【0507】1H−NMR(CDCl3−DMSO−
6,δ,300MHz)5.93(1H,s),6.
53(1H,d,J=15.8Hz),6.75(1
H,s),7.48〜7.53(5H,m).
【0508】参考例15 4−(クロロメチル)−2−[(E)−2−[4−(ト
リフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オ
キサゾールの製造
【0509】
【化162】
【0510】4−(トリフルオロメチル)シンナムアミ
ド(1g,4.65mmol)および1,3−ジクロロ
アセトン(1.1g,8.66mmol)をトルエン
(5ml)に加え、8時間加熱還流した。酢酸エチル
(20ml)を加え、水(20ml)で2回洗浄した
後、減圧濃縮した。残留物にメタノール(4ml)を加
え、室温で攪拌した。結晶をろ過、減圧乾燥し、4−
(クロロメチル)−2−[(E)−2−[4−(トリフ
ルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサ
ゾール(733mg)を得た。収率55%.
【0511】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)4.56(2H,s),7.01(1H,d,J=
16.4Hz),7.54〜7.68(6H,m).
【0512】参考例16 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリフ
ルオロメチル)フェニル)エテニル]−1,3−オキサ
ゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1
H−1,2,3−トリアゾールの製造
【0513】
【化163】
【0514】4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)ブチル]フェノール(400mg,
1.84mmol)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(529mg,
1.84mmol)をジメチルホルムアミド(3ml)
に溶解し、炭酸カリウム(279mg,2.02mmo
l)を加え、65〜75℃で4時間攪拌した。4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(40mg,0.184mmol)を追
加し、65〜75℃でさらに3時間攪拌した。室温まで
冷却した後、水(5ml)、メタノール(3ml)の順
で加え、室温で40分間攪拌した。析出結晶をろ取し、
水洗した。減圧乾燥し、1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エ
テニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキ
シ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾ
ール(799mg)を得た。収率93%.
【0515】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)1.57〜1.68(2H,m),1.88〜1.
99(2H,m),2.60(2H,t,J=7.5H
z),4.39(2H,t,J=7.1Hz),5.0
1(2H,s),6.89〜7.08(5H,m),
7.49〜7.70(8H,m).
【0516】参考例17 (E)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)
−2−プロペンアミド
【0517】
【化164】
【0518】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペン酸(2400g,11.
1mol)およびDMF(N,N−ジメチルホルムアミ
ド)(82mL)をトルエン(12L)に加えた。SO
Cl2(52.6mL,721mmol)を室温で滴下
し、45〜50℃で1時間撹拌を行った。室温に冷却し
たトルエン溶液を25%アンモニア水(12L)に、5
〜25℃で滴下した。45〜55℃で1時間撹拌した。
室温に放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。析出結晶
を濾取し、水(12L)で洗浄した。減圧乾燥し、
(E)−3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)
−2−プロペンアミド(2293g,10.7mol)
を得た。収率96%。
【0519】1H−NMR(DMSO−d6,δ,300
MHz)6.72(1H,d,J=16.1Hz),
7.20(1H,s),7.46(1H,d,J=1
5.9Hz),7.62(1H,s),7.67〜7.
83(4H,m).
【0520】実施例25 4−(アセトキシメチル)−2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール
【0521】
【化165】
【0522】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(10.0g,4
6.5mmol)および1,3−ジクロロアセトン(1
1.0g,86.6mmol)をトルエン(50mL)
に加え、Dean−Stark管を用いて8.5時間還
流共沸脱水した。反応液を減圧濃縮した。残留物にジメ
チルスルホキシド(50mL)および酢酸ソーダ3水和
物(15.8g,116.1mmol)を加えた。70
〜75℃で4時間撹拌した。メタノール(50mL)を
加えた。室温に放冷撹拌後、氷冷下1時間撹拌した。析
出結晶を濾取し、冷メタノール(30mL)で洗浄し
た。減圧乾燥し、4−(アセトキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(13.1g)
を得た。収率65%。
【0523】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)2.11(3H,s),5.13(2H,s),
7.00(1H,d,J=16.4Hz),7.55
(1H,d,J=16.4Hz),7.58〜7.62
(5H,m).
【0524】実施例26 4−(アセトキシメチル)−2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール
【0525】
【化166】
【0526】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(950g,4.
42mol)、1,3−ジクロロアセトン(1045
g,8.23mol)をトルエン(4.75L)に加
え、Dean−Stark管を用いて8時間還流共沸脱
水した。反応の途中、共沸混合物(2.38L)を除去
した。反応液を減圧濃縮し、残留物にジメチルスルホキ
シド(4.75L)、酢酸ソーダ(905g,11.0
mol)を加えた。70〜80℃で3.5時間撹拌し
た。メタノール(4.75L)を加えた。室温に放冷撹
拌後、氷冷下1時間撹拌した。析出結晶を濾取し、冷メ
タノール(1.9L)で洗浄した。減圧乾燥し、4−
(アセトキシメチル)−2−[(E)−2−[4−(ト
リフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オ
キサゾール(1560g)を得た。収率51%
【0527】実施例27 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【0528】
【化167】
【0529】4−(アセトキシメチル)−2−[(E)
−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(20.0g,64.3m
mol)をジメチルスルホキシド(200mL)に溶解
し、50℃で2N−水酸化ナトリウム水溶液(35m
L,70.0mmol)を加えた。約40℃で15分撹
拌した。同温度で水(200mL)を加えた。室温に放
冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。析出結晶を濾取
し、水(60mL)で洗浄した。減圧乾燥し、収率95
%で4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−
1,3−オキサゾール(16.4g,61.1mmo
l)を得た。得られた4−(ヒドロキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(1.00g,
3.71mmol)およびジイソプロピルエチルアミン
(0.95mL,5.44mmol)をTHF(テトラ
ヒドロフラン)(15mL)に加えた。氷冷下塩化メタ
ンスルホニル(0.45mL,5.81mmol)を滴
下した。同温度で1時間撹拌した後、同温度で4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(900mg,4.14mmol)およ
び臭化テトラノルマルブチルアンモニウム(60mg,
0.19mmol)を加えた。15℃以下で2N−水酸
化ナトリウム水溶液(7.5mL,15.0mmol)
を滴下した。1時間還流撹拌した。室温に放冷撹拌後、
有機層を減圧濃縮した。残留物にエタノール(20m
L)を加え、還流撹拌した。同温度で水(20mL)を
滴下した。室温に放冷撹拌後、氷冷して析出結晶を濾
取、水(20mL)で洗浄した。減圧乾燥し、[1−
[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−
1,2,3−トリアゾール(1.61g,3.44mm
ol)を得た。収率88%。
【0530】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)1.57〜1.68(2H,m),1.88〜1.
99(2H,m),2.60(2H,t,J=7.5H
z),4.39(2H,t,J=7.1Hz),5.0
1(2H,s),6.89〜7.08(5H,m),
7.49〜7.70(8H,m).
【0531】実施例28 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリ
フルオロメチル)フェニル)エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【0532】
【化168】
【0533】4−(アセトキシメチル)−2−[(E)
−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(1556g,2.23m
ol)、2N−水酸化ナトリウム水溶液(2.4L,
4.8mol)および活性炭(47g)をメタノール
(4.7L)に加えた。1時間還流撹拌した。活性炭お
よび不溶物を加圧濾過して除去した。メタノール/水
(2:1)(470mL)で洗浄した。濾洗液を合わせ
て還流した。同温度で水(3.3L)を加えた。室温に
放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。析出結晶を濾
取、水(4.7L)で洗浄した。減圧乾燥し、収率95
%で4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−
1,3−オキサゾール(568.5g,2.11mo
l)を得た。
【0534】得られた4−(ヒドロキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(567g,
2.11mol)およびジイソプロピルエチルアミン
(340g,2.63mol)をTHF(3.4L)に
加えた。氷冷下塩化メタンスルホニル(302g,2.
63mol)のTHF(567mL)溶液を滴下した。
同温度で1時間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミ
ン(27.3g,0.21mol)、塩化メタンスルホ
ニル(24.2g,0.21mol)、THF(57m
L)溶液を追加して加えた。1.5時間還流撹拌した。
室温に放冷後、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.9
6kg,7.35mol)を滴下した。同温度で4−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
ブチル]フェノール(503g,2.32mol)およ
び臭化テトラノルマルブチルアンモニウム(68.0
g,0.21mol)を加えた。4時間還流撹拌した。
同温度で水(3.1L)およびメタノール(7.4L)
を滴下した。室温に放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌し
た。析出結晶を濾取、THF/メタノール/水(1:
1:2)(2.8L)、水(2.8L)および冷メタノ
ール(2.8L)で洗浄した。減圧乾燥し、[1−[4
−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール−4
−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,
2,3−トリアゾール(883g,1.88mol)を
得た。収率85%。
【0535】参考例18 4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−[4−
(トリフロロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−
オキサゾール
【0536】
【化169】
【0537】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(20.0g,9
2.9mmol)をトルエン(75mL)に加え、1,
3−ジクロロアセトン(22.0g,173.3mmo
l)およびトルエン(25mL)を加えた。9時間還流
共沸脱水した。これを2等分し、一方を減圧濃縮した。
残留物にジメチルスルホキシド(100mL)、酢酸ソ
ーダ3水和物(15.9g,116.8mmol)およ
び水(20mL)を加えた。70〜75℃で4.5時間
攪拌した。同温度で2N−水酸化ナトリウム水溶液(6
0mL)を加え、1時間攪拌した。室温に放冷後、トル
エン(400mL)および水(400mL)を加え分液
した。5%食塩水(200mL)で洗浄後、減圧濃縮し
た。残留物にメタノール(10mL)を加え、60℃に
加熱して溶解させた。室温に放冷撹拌後、氷冷して1時
間撹拌した。析出結晶を濾過し、冷メタノール(5m
L)で洗浄した。減圧乾燥し、4−(ヒドロキシメチ
ル)−2−[(E)−2−[4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾール
(5.96g,22.1mmol)を得た。収率48
%。
【0538】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)2.83(1H,s),4.69(2H,d,J=
5.2Hz),6.96(1H,d,J=13.1H
z),7.51(1H,d,J=12.7Hz),7.
55〜7.66(5H,m).
【0539】参考例19 4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール
【0540】
【化170】
【0541】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(4.30g,2
0.0mmol)および1,3−ジクロロアセトン
(4.75g,37.4mmol)をトルエン(20m
L)に加え、Dean−Stark管を用いて6時間還
流共沸脱水した。室温に放冷後、DMF(50mL)、
水(30mL)および炭酸カリウム(13.7g,9
9.1mmol)を加えた。100℃で1.5時間撹拌
した。室温に放冷後、酢酸エチル(200mL)および
水(150mL)を加えて分液した。有機層を水/飽和
食塩水(1:1)(100mL)で洗浄した。有機層に
酢酸エチル(400mL)を加え、水(200mL)で
2回洗浄後、減圧濃縮した。残留物にエタノール(30
mL)を加えた。水(38mL)を加えて析出した結晶
を濾取し、水(40mL)で洗浄した。減圧乾燥し、4
−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール(3.3g,3.71mmol)を得
た。収率62%。
【0542】参考例20 [2−[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イ
ル]メチルメタンスルホナート
【0543】
【化171】
【0544】4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)
−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(5.0g,18.6mm
ol)およびトリエチルアミン(3.1mL,22.4
mmol)をTHF溶液(25mL)に加え、氷冷下、
塩化メタンスルホニル(1.8mL,23.3mmo
l)を滴下した。同温度でTHF(25mL)を加え4
0分撹拌した。室温でさらに1時間撹拌を行った。水
(25mL)を加えて酢酸エチル(25mL)で抽出し
た。有機層を水(25mL)で洗浄した。水層を合わせ
て酢酸エチル(25mL)でさらに抽出した。有機層を
合わせて濃縮した。残留物に酢酸エチル(40mL)お
よびイソプロピルエーテル(10mL)を加えた。60
℃に加熱して溶解した。室温に放冷撹拌後、氷冷下イソ
プロピルエーテル(10mL)を加えて析出結晶を濾取
した。イソプロピルエーテル(10mL)で洗浄した。
減圧乾燥し、[2−[(E)−2−[4−(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾー
ル−4−イル]メチルメタンスルホナート(5.1g,
14.5mmol)を得た。収率78%。
【0545】1H−NMR(CDCl3,δ,300MH
z)3.09(3H,s),5.22(1H,s),
7.00(1H,d,J=16.4Hz),7.57
(1H,d,J=16.4Hz),7.60〜7.69
(4H,m),7.78(1H,s).
【0546】参考例21 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【0547】
【化172】
【0548】[2−[(E)−2−[4−(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾー
ル−4−イル]メチルメタンスルホナート(500m
g,1.44mmol)、4−[4−(1H−1,2,
3−トリアゾール−1−イル)ブチル]フェノール(3
44mg,1.58mmol)および臭化テトラノルマ
ルブチルアンモニウム(45mg,0.14mmol)
をTHF(5mL)に加えた。1N−水酸化ナトリウム
水溶液(3.0mL,3.00mmol)を加え、室温
で5時間撹拌した。10%食塩水(10mL)を加えて
酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を10%食
塩水(10mL)で洗浄した。水層を合わせて酢酸エチ
ル(10mL)でさらに抽出した。有機層を合わせて濃
縮した。残留物にエタノール(15mL)を加えた。加
熱還流して溶解した。室温に放冷撹拌後、氷冷下1時間
撹拌した。析出結晶を濾取、冷エタノール(2mL)で
洗浄した。減圧乾燥し、[1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エ
テニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキ
シ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾ
ール(556mg,1.19mmol)を得た。収率8
1%。
【0549】実施例29 [1−[4−[4−[[2−[(E)−2−(4−トリ
フルオロメチル)フェニル)エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【0550】
【化173】
【0551】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(4.00g,1
8.59mmol)および1,3−ジクロロアセトン
(3.54g,27.89mmol)をトルエン(14
mL)に加え、Dean−Stark管を用いて3時間
還流共沸脱水した。同温度で硫酸(91mg)のトルエ
ン(1mL)溶液を添加し、さらに3.5時間還流共沸
脱水した。反応液を減圧濃縮し、残留物にTHF(20
mL)および臭化テトラノルマルブチルアンモニウム
(428mg,1.328mmol)を加えた。20〜
30℃で30%水酸化カリウム水溶液(12.42g,
66.4mmol)を滴下した。同温度で15分間撹拌
した。4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−
1−イル)ブチル]フェノール(2.89g,13.2
8mmol)を加えた。2時間還流撹拌した。同温度で
水(13.4mL)およびメタノール(20mL)を滴
下した。室温に放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。
析出結晶を濾取し、冷メタノール(40mL)で洗浄し
た。減圧乾燥し、[1−[4−[4−[[2−[(E)
−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エテニル]
−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニ
ル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール(5.
35g,11.42mmol)を得た。収率86%。
【0552】参考例22 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾールの製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール(5.0g)を水/1
−プロパノール=1/9(65ml)に加え、さらに活
性炭100mgを加えた。加熱還流した後、不溶物を熱
時ろ過し、水/1−プロパノール=1/9(5ml)で洗
浄した。ろ洗液を再度還流させた後、放冷し50から5
5℃で30分攪拌した。同温度で水56ml滴下した。5
0から60℃で20時間攪拌した後、結晶をろ過し、5
0℃の水で洗浄した。40℃で減圧乾燥し、1−[4−
[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリフルオロメ
チル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,
2,3−トリアゾールを結晶として4.29g得た。
(特願2000−108204の実施例4で得られるも
のと同一結晶)収率92%。
【0553】該結晶を粉末X線回析により分析した結果
を以下に示す。該結晶は粉末X線回析の回析角(2θ)
が15.88、21.22、21.82度に特徴的なピ
ークが現れる粉末X線回析パターンを示した。粉末X線
チャートを図1に示す。
【0554】実施例30 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾールの製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール(150.0g)をア
セトン1.5Lに加えた。加熱還流させた後、不溶物を
濾去した。アセトン60mlで洗浄した。ろ洗液を還流
させた後、還流下、水150mlを滴下した。放冷攪拌
し30℃にした。水390mlを滴下し室温2時間、氷
冷下5.5時間攪拌した。ろ過し、氷冷したアセトン/
水=1/1(300ml×2)で洗浄した。40℃で減
圧乾燥し1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4
−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,
3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブ
チル]−1H−1,2,3−トリアゾールを結晶として
141.4g得た。収率94%。
【0555】該結晶を粉末X線回析により分析した結果
を以下に示す。該結晶は粉末X線回析の回析角(2θ)
が6.98、14.02、17.56、21.10、2
4.70度に特徴的なピークが現れる粉末X線回析パタ
ーンを示した。粉末X線チャートを図2に示す。
【0556】参考例23 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール メタンスルホン酸塩
の製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール (1.0g)を酢酸エ
チル50ml、テトラヒドロフラン5mlに溶解させ
た。メタンスルホン酸(205mg)をテトラヒドロフラ
ン5mlに溶解した溶液を滴下した。晶出した。室温2
0分、氷冷50分攪拌後、液量が約半分になるように減
圧濃縮した。氷冷30分攪拌後、ろ過し酢酸エチル/イ
ソプロピルエーテル=1/1(3ml)で洗浄した。減圧乾燥
(40℃)し1−[4−[4−[[2−[(E)−2−
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−
1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニ
ル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール メタ
ンスルホン酸塩を1.18g得た。収率98%。
【0557】1H−NMR(300MHz、CDCl3
δ)1.61〜1.69(2H,m),1.94〜2.
05(2H,m),2.62(2H,t,J=7.35
Hz),2.90(3H,s),4.51(2H,t,
J=7.14Hz)5.05(2H,s),6.91〜
7.13(5H,m),7.60〜7.74(6H,
m),7.97(1H,s),8.16(1H,s).
【0558】参考例24 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール p−トルエンスルホ
ン酸塩の製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール(1.0g)を酢酸エチ
ル50ml,テトラヒドロフラン5mlに溶解させた。
p−トルエンスルホン酸一水和物(406mg)をテトラ
ヒドロフラン5mlに溶解した溶液を滴下した。晶出し
た。室温2時間20分攪拌後、ろ過し酢酸エチル/イソ
プロピルエーテル=1/1(3ml)で洗浄した。減圧乾
燥(40℃)し1−[4−[4−[[2−[(E)−2−
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−
1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニ
ル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾールp−ト
ルエンスルホン酸塩を1.1g得た。収率80%。
【0559】1H―NMR(300MHz,CDCl3
δ) 1.58〜1.66(2H,m),1.90〜2.0
1(2H,m),2.31(3H,s), 2.59(2H,t,J
=7.28Hz), 4.49(2H,t,J=7.06H
z), 5.05(2H、s),6.88〜7.19(7H,
m), 7.61〜7.81(8H,m), 8.02(1H,
s),8.16(1H,s).
【0560】参考例25 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール ベンゼンスルホン酸
塩の製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール (1.0g)を酢酸エ
チル50ml,テトラヒドロフラン5mlに溶解させ
た。ベンゼンスルホン酸一水和物(376mg)をテトラ
ヒドロフラン5mlに溶解した溶液を滴下した。晶出し
た。室温2時間攪拌後、ろ過し酢酸エチル/イソプロピ
ルエーテル=1/1(3ml)で洗浄した。減圧乾燥(40
℃)し1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール ベンゼンスル
ホン酸塩を1.05g得た。収率78%。
【0561】1H−HNR(300MHz, CDCl3
DMSO−d6、δ) 1.54〜1.66(2H,m),
1.88〜1.99(2H,m), 2.58(2H,t,J=
7.47Hz), 4.44(2H,t,J=7.17Hz),
5.00(2H,s),6.87〜7.06(5H,m),
7.39〜7.44(3H,m),7.53〜7.70(6
H,m), 7.80(1H,s), 7.87〜7.91(2
H,m),7.99(1H,s).
【0562】参考例26 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール 硫酸塩の製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール (1.0g)を酢酸エ
チル50ml,テトラヒドロフラン5mlに溶解させ
た。硫酸(209mg)をテトラヒドロフラン5mlに溶
解した溶液を滴下した。晶出した。室温40分攪拌後、
ろ過し酢酸エチル(3ml)で洗浄した。減圧乾燥(40
℃)し1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3
−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチ
ル]−1H−1,2,3−トリアゾール 硫酸塩を1.
13g得た。収率93%。
【0563】1H−HNR(300MHz, CDCl3
DMSO−d6、δ) 1.56〜1.66(2H,m),
1.89〜2.00(2H,m), 2.60(2H,t,J
=7.50Hz), 4.45(2H,t,J=7.11H
z),5.00(2H,s), 6.88〜7.10(5H,
m), 7.53〜7.70(5H,m), 7.93(1H,
s), 7.82(1H,s), 7.85(1H,s).
【0564】参考例27 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール 塩酸塩の製造 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール(1.5g)をテトラヒ
ドロフラン75mlに溶解させた。濃塩酸(0.3ml)
を滴下した。晶出した。室温40分攪拌後、ろ過し酢酸
エチル(3ml)で洗浄した。減圧乾燥(40℃)し1−
[4−[4−[[2−[(E)−2−[4−(トリフル
オロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾ
ール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H
−1,2,3−トリアゾール塩酸塩を1.09g得た。
収率67%。
【0565】1H−HNR(300MHz, CDCl3
DMSO−d6、δ) 1.60〜1.66(2H,m),
1.93〜1.98(2H,m), 2.61(2H,t,J=
7.53Hz), 4.43(2H,t,J=7.08Hz),
5.03(2H,s), 6.90〜7.09(5H,m),
7.55〜7.81(8H,m).
【0566】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、チロシンキナ
ーゼ(特に、HER2)阻害作用を有する1−置換−
1,2,3トリアゾール化合物を、高収率かつ簡便な方
法で、効率よく工業的大量規模で製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例22で得られた化合物の粉末X線回折チ
ャートを示す。
【図2】実施例30で得られた化合物の粉末X線回折チ
ャートを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月16日(2001.10.
16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項46
【補正方法】変更
【補正内容】
【請求項46】 1−[4−[4−[[2−[(E)
−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール
結晶
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月8日(2002.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0160
【補正方法】変更
【補正内容】
【0160】Rb9で示される「置換基を有していてもよ
い芳香族基」の「芳香族基」としては、例えばC6-14
リール、5ないし14員複素環基などが挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0168
【補正方法】変更
【補正内容】
【0168】Rb12で示される「置換基を有していても
よいアルケニレン」の「アルケニレン」としては、例え
ば、−CH=CH−、―CH2−CH=CH−、―CH2
−CH=CH−CH2−、−CH2−CH2−CH=CH
−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH
2−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH2
−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH=CH
−、−CH=CH−CH 2−CH2 −CH2−CH2−CH
2−、−CH=CH−CH=CH−CH2−CH2−CH2
−、−CH=CH−CH=CH−CH=CH−CH
2−、−CH=CH−CH2−CH2 −CH2−CH2−C
2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−CH2−C
2−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH−C
H=CH−CH2−CH2−、−CH=CH−CH=CH
−CH=CH−CH=CH−などのC2-1 0アルケニレン
が挙げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0215
【補正方法】変更
【補正内容】
【0215】化合物(aIIa)は、たとえば塩基性条
件下、化合物(aII’)と化合物(aa)、(a
b)、(ac)または(ad)とを反応させることによ
り製造することができる。すなわち、化合物(aI
I’)と化合物(aa)または(ab)とを反応させる
ことにより化合物(aIIa)中、Xa’がハロゲンで
ある化合物を製造することができ、化合物(aII’)
と化合物(ac)とを反応させることにより化合物(a
IIa)中、Xa’がOSO2aである化合物を製造す
ることができ、化合物(aII’)と化合物(ad)と
を反応させることにより化合物(aIIa)中、Xa
がOCORaである化合物を製造することができる。こ
れらの反応はいずれも塩基性条件下で行われる。化合物
(aII’)としてMaがアルカリ金属原子またはアル
カリ土類金属原子であるものを用いる場合はそれ自体が
塩基性を示すので塩基を添加する必要はないが、化合物
aII’)としてMaが水素原子であるものを用いる
場合は、通常反応液中に塩基を添加して行われる。該
「塩基」としては、たとえばトリメチルアミン、トリエ
チルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウ
ンデセンなどの第三級アミン類、またはピリジン、ピコ
リンなどの複素環芳香族有機塩基類などが好ましく用い
られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0222
【補正方法】変更
【補正内容】
【0222】〔式中、Ra1a、Ra2a、Ra4aおよびRa5a
が水素原子、Ra6aは、置換基として(i)置換基を有し
ていてもよいヒドロキシまたは(ii)置換基を有してい
てもよいチオールを有するフェニル、その他の記号は前
記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩は、
自体公知の方法、例えば特開平11−60571号公報
に記載の方法またはこれに準じた方法に従って、医薬な
どとして有用な1−置換−1,2,3−トリアゾール化
合物に変換できる。Ra6aで示される「置換基を有して
いてもよいヒドロキシで置換されたフェニル」の「置換
基を有していてもよいヒドロキシ」としては、前記のR
a4またはR a5で示される「置換基を有していてもよいヒ
ドロキシ」と同様のものが挙げられる。Ra6aで示され
る「置換基を有していてもよいチオールで置換されたフ
ェニル」の「置換基を有していてもよいチオール」とし
ては、前記のRa4 、Ra5、Ra7またはRa8 で示される
「置換基を有していてもよいチオール」と同様のものが
挙げられる。具体例としては、化合物(aIc)または(a
Id)を、必要に応じ、自体公知の脱保護反応に付し、次
いで式 Ra12−(CH2qa−Wa 〔式中、Ra12は置換基を有していてもよい芳香族複素
環基、qaは1ないし5の整数、Waは脱離基を示す〕で
表される化合物またはその塩〔以下、化合物(aIV)と
略記〕と反応させ、式
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0327
【補正方法】変更
【補正内容】
【0327】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有しpH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカーボフィル(calcium polycarbo
phil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0400
【補正方法】変更
【補正内容】
【0400】参考例7 −[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0402
【補正方法】変更
【補正内容】
【0402】4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)ブチル]フェノール(400mg,
1.84mmol)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(529mg,
1.84mmol)をジメチルホルムアミド(3ml)
に溶解し、炭酸カリウム(279mg,2.02mmo
l)を加え、65〜75℃で4時間攪拌した。4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(40mg,0.184mmol)を加
え、65〜75℃でさらに3時間攪拌した。室温に冷却
し、水(5ml)を加え、次いでメタノール(3ml)
を加えた。室温で40分攪拌した後、析出した結晶をろ
取水洗した。減圧乾燥し、1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−4−トリフルオロメチルフェニ
エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メ
トキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリ
アゾール(799mg)を得た。収率93%.
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0432
【補正方法】変更
【補正内容】
【0432】コルベンに1H−1,2,3−トリアゾー
ル1.65g、ヨウ化ナトリウム358g、水酸化ナ
トリウム0.96g、2−メチル−2−ブタノール7m
lを入れ、1時間加熱還流(そのときの内温は100〜
102℃であった)した後、4−[4−(tert−ブ
トキシ)フェニル]ブチル (4−メチルベンゼン)
ルホネート6.00g/2−メチル−2−ブタノールm
lの溶液を約1時間かけて滴下した。さらに同温度で3
時間反応させた。冷却後濃縮し、残渣に水10ml、ト
ルエン20mlを加え攪拌した。静置分液後、有機層を
5%炭酸水素ナトリウム水10mlで洗浄し、さらに水
10mlで洗浄した。有機層を濃縮し、目的物を濃縮残
渣として4.10gを得た。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0512
【補正方法】変更
【補正内容】
【0512】参考例16 1−[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニルエテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾールの製造
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0514
【補正方法】変更
【補正内容】
【0514】4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)ブチル]フェノール(400mg,
1.84mmol)および4−(クロロメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(529mg,
1.84mmol)をジメチルホルムアミド(3ml)
に溶解し、炭酸カリウム(279mg,2.02mmo
l)を加え、65〜75℃で4時間攪拌した。4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(40mg,0.184mmol)を追
加し、65〜75℃でさらに3時間攪拌した。室温まで
冷却した後、水(5ml)、メタノール(3ml)の順
で加え、室温で40分間攪拌した。析出結晶をろ取し、
水洗した。減圧乾燥し、1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−4−トリフルオロメチルフェニ
エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メ
トキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリ
アゾール(799mg)を得た。収率93%.
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0527
【補正方法】変更
【補正内容】
【0527】実施例27 −[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0529
【補正方法】変更
【補正内容】
【0529】4−(アセトキシメチル)−2−[(E)
−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル]−1,3−オキサゾール(20.0g,64.3m
mol)をジメチルスルホキシド(200mL)に溶解
し、50℃で2N−水酸化ナトリウム水溶液(35m
L,70.0mmol)を加えた。約40℃で15分撹
拌した。同温度で水(200mL)を加えた。室温に放
冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。析出結晶を濾取
し、水(60mL)で洗浄した。減圧乾燥し、収率95
%で4−(ヒドロキシメチル)−2−[(E)−2−
[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]−
1,3−オキサゾール(16.4g,61.1mmo
l)を得た。得られた4−(ヒドロキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(1.00g,
3.71mmol)およびジイソプロピルエチルアミン
(0.95mL,5.44mmol)をTHF(テトラ
ヒドロフラン)(15mL)に加えた。氷冷下塩化メタ
ンスルホニル(0.45mL,5.81mmol)を滴
下した。同温度で1時間撹拌した後、同温度で4−[4
−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ブチ
ル]フェノール(900mg,4.14mmol)およ
び臭化テトラノルマルブチルアンモニウム(60mg,
0.19mmol)を加えた。15℃以下で2N−水酸
化ナトリウム水溶液(7.5mL,15.0mmol)
を滴下した。1時間還流撹拌した。室温に放冷撹拌後、
有機層を減圧濃縮した。残留物にエタノール(20m
L)を加え、還流撹拌した。同温度で水(20mL)を
滴下した。室温に放冷撹拌後、氷冷して析出結晶を濾
取、水(20mL)で洗浄した。減圧乾燥し、1−[4
−[4−[[2−[(E)−2−4−トリフルオロ
メチルフェニルエテニル]−1,3−オキサゾール
−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−
1,2,3−トリアゾール(1.61g,3.44mm
ol)を得た。収率88%。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0531
【補正方法】変更
【補正内容】
【0531】実施例28 −[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニルエテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0534
【補正方法】変更
【補正内容】
【0534】得られた4−(ヒドロキシメチル)−2−
[(E)−2−[4−(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]−1,3−オキサゾール(567g,
2.11mol)およびジイソプロピルエチルアミン
(340g,2.63mol)をTHF(3.4L)に
加えた。氷冷下塩化メタンスルホニル(302g,2.
63mol)のTHF(567mL)溶液を滴下した。
同温度で1時間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミ
ン(27.3g,0.21mol)、塩化メタンスルホ
ニル(24.2g,0.21mol)、THF(57m
L)溶液を追加して加えた。1.5時間還流撹拌した。
室温に放冷後、15%水酸化ナトリウム水溶液(1.9
6kg,7.35mol)を滴下した。同温度で4−
[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
ブチル]フェノール(503g,2.32mol)およ
び臭化テトラノルマルブチルアンモニウム(68.0
g,0.21mol)を加えた。4時間還流撹拌した。
同温度で水(3.1L)およびメタノール(7.4L)
を滴下した。室温に放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌し
た。析出結晶を濾取、THF/メタノール/水(1:
1:2)(2.8L)、水(2.8L)および冷メタノ
ール(2.8L)で洗浄した。減圧乾燥し、1−[4−
[4−[[2−[(E)−2−4−トリフルオロメ
チルフェニルエテニル]−1,3−オキサゾール−
4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,
2,3−トリアゾール(883g,1.88mol)を
得た。収率85%。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0546
【補正方法】変更
【補正内容】
【0546】参考例21 −[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0548
【補正方法】変更
【補正内容】
【0548】[2−[(E)−2−[4−(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル]−1,3−オキサゾー
ル−4−イル]メチルメタンスルホナート(500m
g,1.44mmol)、4−[4−(1H−1,2,
3−トリアゾール−1−イル)ブチル]フェノール(3
44mg,1.58mmol)および臭化テトラノルマ
ルブチルアンモニウム(45mg,0.14mmol)
をTHF(5mL)に加えた。1N−水酸化ナトリウム
水溶液(3.0mL,3.00mmol)を加え、室温
で5時間撹拌した。10%食塩水(10mL)を加えて
酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を10%食
塩水(10mL)で洗浄した。水層を合わせて酢酸エチ
ル(10mL)でさらに抽出した。有機層を合わせて濃
縮した。残留物にエタノール(15mL)を加えた。加
熱還流して溶解した。室温に放冷撹拌後、氷冷下1時間
撹拌した。析出結晶を濾取、冷エタノール(2mL)で
洗浄した。減圧乾燥し、1−[4−[4−[[2−
[(E)−2−4−トリフルオロメチルフェニ
エテニル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メ
トキシ]フェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリ
アゾール(556mg,1.19mmol)を得た。収
率81%。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0549
【補正方法】変更
【補正内容】
【0549】実施例29 −[4−[4−[[2−[(E)−2−4−トリ
フルオロメチル)フェニルエテニル]−1,3−オキ
サゾール−4−イル]メトキシ]フェニル]ブチル]−
1H−1,2,3−トリアゾール
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0551
【補正方法】変更
【補正内容】
【0551】(E)−3−(4−(トリフルオロメチ
ル)フェニル)−2−プロペンアミド(4.00g,1
8.59mmol)および1,3−ジクロロアセトン
(3.54g,27.89mmol)をトルエン(14
mL)に加え、Dean−Stark管を用いて3時間
還流共沸脱水した。同温度で硫酸(91mg)のトルエ
ン(1mL)溶液を添加し、さらに3.5時間還流共沸
脱水した。反応液を減圧濃縮し、残留物にTHF(20
mL)および臭化テトラノルマルブチルアンモニウム
(428mg,1.328mmol)を加えた。20〜
30℃で30%水酸化カリウム水溶液(12.42g,
66.4mmol)を滴下した。同温度で15分間撹拌
した。4−[4−(1H−1,2,3−トリアゾール−
1−イル)ブチル]フェノール(2.89g,13.2
8mmol)を加えた。2時間還流撹拌した。同温度で
水(13.4mL)およびメタノール(20mL)を滴
下した。室温に放冷撹拌後、同温度で1時間撹拌した。
析出結晶を濾取し、冷メタノール(40mL)で洗浄し
た。減圧乾燥し、1−[4−[4−[[2−[(E)−
2−4−トリフルオロメチルフェニルエテニ
ル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール
(5.35g,11.42mmol)を得た。収率86
%。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/12 A61P 31/12 35/00 35/00 35/02 35/02 35/04 35/04 43/00 111 43/00 111 C07D 263/32 C07D 263/32 413/12 413/12 (31)優先権主張番号 特願2001−160464(P2001−160464) (32)優先日 平成13年5月29日(2001.5.29) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 澤井 泰宏 奈良県生駒市真弓南2丁目8番地18号 (72)発明者 西山 廣彦 大阪府高槻市庄所町5番30号 (72)発明者 磯上 泰志 大阪府豊中市北緑丘1丁目4番5−104号 Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AE03 BA07 BA08 BB01 BC01 4C063 AA01 BB08 CC52 DD42 EE01 4C086 AA01 AA03 AA04 BC60 BC69 GA07 GA09 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZA45 ZB26 ZB27 ZB33 ZC20

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、Xaは脱離基、Ra1およびRa2は、それぞれ水
    素原子、置換基を有しているヒドロキシ、置換基を有し
    ているチオール、置換基を有しているアミノ、置換基を
    有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよ
    い複素環基またはアシル、Ra3は、式: 【化2】 〔式中、Ra4およびRa5は、それぞれ水素原子、置換基
    を有していてもよいヒドロキシ、置換基を有していても
    よいチオール、置換基を有していてもよいアミノ、置換
    基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
    もよい複素環基またはアシルを示すか、あるいはRa4
    a5とが一緒になってオキソを形成し、Ra6は置換基を
    有していてもよい芳香族基、maは0ないし10の整数
    を示す〕で表される基を示すか、あるいはRa1、Ra2
    よびRa3の2つまたは3つが隣接する炭素原子と共に置
    換基を有していてもよい環を形成する〕で表される化合
    物またはその塩および式: 【化3】 〔式中、Ra7およびRa8は、それぞれ水素原子、ハロゲ
    ン、置換基を有していてもよいヒドロキシ、置換基を有
    していてもよいチオール、置換基を有していてもよいア
    ミノ、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を
    有していてもよい複素環基またはアシルを示す〕で表さ
    れる化合物またはその塩を、(1)塩基の存在下、2級
    または3級アルコール中で反応させるか、または(2)
    塩基の非存在下、反応させることを特徴とする式: 【化4】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  2. 【請求項2】 塩基の存在下、2級または3級アルコー
    ル中で反応させる請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 塩基の存在下、3級アルコール中で反応
    させる請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】 Ra1が水素原子である請求項1記載の製
    造法。
  5. 【請求項5】 Ra1およびRa2が水素原子である請求項
    1記載の製造法。
  6. 【請求項6】 Ra3が式: 【化5】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表さ
    れる基である請求項1記載の製造法。
  7. 【請求項7】 Ra4およびRa5が水素原子である請求項
    6記載の製造法。
  8. 【請求項8】 Ra6が置換基を有していてもよいフェニ
    ルである請求項6記載の製造法。
  9. 【請求項9】 maが3である請求項6記載の製造法。
  10. 【請求項10】 Ra7およびRa8が水素原子である請求
    項1記載の製造法。
  11. 【請求項11】 式: 【化6】 で表される化合物の塩。
  12. 【請求項12】 式: 【化7】 〔式中、Xa’はハロゲン原子、OSO2aまたはOC
    ORa(ただしRaは置換されていてもよい炭化水素基)
    で表される基を示す〕で表される化合物。
  13. 【請求項13】 式: 【化8】 〔式中、Maは水素原子、アルカリ金属原子またはアル
    カリ土類金属原子を示す。〕で表される化合物と1)チ
    オニルハライド、2)オキサリルハライド、3)式: RaSO2aまたは(RaSO22O 〔式中、Raは置換されていてもよい炭化水素基を、Xa
    は脱離基を示す〕で表される化合物または4)式: RaCOXaまたは(RaCO)2O 〔式中、RaおよびXaは前記と同意義を示す〕で表され
    る化合物とを塩基性条件下に反応させることを特徴とす
    る式: 【化9】 〔式中、Xa’はハロゲン原子、OSO2aまたはOC
    ORa(ただしRaは前記と同意義を示す)で表される基
    を示す〕で表される化合物の製造法。
  14. 【請求項14】 式: 【化10】 で表される化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】 Ra1、Ra2、Ra7およびRa8がそれぞ
    れ水素原子で、Ra3が3−〔4−(t-ブトキシフェニ
    ル)〕プロピルである請求項1記載の製造法。
  16. 【請求項16】 式: 【化11】 〔式中、Maは水素原子、アルカリ金属原子またはアル
    カリ土類金属原子を示す〕で表される化合物と1)チオ
    ニルハライド、2)オキサリルハライド、3)式: RaSO2aまたは(RaSO22O 〔式中、Raは置換されていてもよい炭化水素基を、Xa
    は脱離基を示す〕で表される化合物または4)式: RaCOXaまたは(RaCO)2O 〔式中、RaはおよびXaは前記と同意義を示す〕で表さ
    れる化合物とを塩基性条件下に反応させて式: 【化12】 〔式中、Xa’はハロゲン原子、OSO2aまたはOC
    ORa(ただしRaは前記と同意義を示す)で表される基
    を示す〕で表される化合物を得、ついでこれに式: 【化13】 で表される化合物またはその塩を、(1)塩基の存在
    下、2級または3級アルコール中で反応させるか、また
    は(2)塩基の非存在下、反応させて式: 【化14】 で表される化合物を得、ついでこれを脱保護することを
    特徴とする式: 【化15】 で表される化合物の製造法。
  17. 【請求項17】 式: 【化16】 で表される化合物を脱保護することを特徴とする式: 【化17】 で表される化合物の製造法。
  18. 【請求項18】 式: 【化18】 で表される化合物を脱保護することを特徴とする式: 【化19】 で表される化合物の製造法。
  19. 【請求項19】 式: 【化20】 〔式中、Rb1、Rb2およびRb3は、それぞれ水素原子、
    置換基を有しているヒドロキシ、置換基を有しているチ
    オール、置換基を有しているアミノ、置換基を有してい
    てもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環
    基またはアシルを示すか、あるいはRb1、Rb2およびR
    b3の2つまたは3つが隣接する炭素原子と共に置換基を
    有していてもよい環を形成する〕で表される化合物また
    はその塩および式: 【化21】 〔式中、Xb1およびXb2は、それぞれハロゲン、Rb4
    よびRb5は、それぞれ水素原子、置換基を有していても
    よいヒドロキシ、置換基を有していてもよいチオール、
    置換基を有していてもよいアミノ、置換基を有していて
    もよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基
    またはアシル、Rb6は、置換基を有していてもよいアル
    キルまたは置換基を有していてもよいフェニルを示す〕
    で表される化合物またはその塩を反応させた後、反応混
    合物を塩基で処理することを特徴とする式: 【化22】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  20. 【請求項20】 Rb1が水素原子である請求項19記載
    の製造法。
  21. 【請求項21】 Rb1およびRb2が水素原子である請
    求項19記載の製造法。
  22. 【請求項22】22. Rb3が式: 【化23】 〔式中、Rb7およびRb8は、それぞれ水素原子、置換基
    を有していてもよいヒドロキシ、置換基を有していても
    よいチオール、置換基を有していてもよいアミノ、置換
    基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していて
    もよい複素環基またはアシルを示すか、あるいはRb7
    b8とが一緒になってオキソを形成し、Rb9は置換基を
    有していてもよい芳香族基、mbは0ないし10の整数
    を示す〕で表される基である請求項19記載の製造法。
  23. 【請求項23】 Rb7およびRb8が水素原子、Rb9が置
    換基を有していてもよいフェニル、mbが3である請求
    項22記載の製造法。
  24. 【請求項24】 Rb1およびRb2が水素原子である請求
    項23記載の製造法。
  25. 【請求項25】 Rb4およびRb5が水素原子である請求
    項19記載の製造法。
  26. 【請求項26】 Rb6がアルキルで置換されたフェニル
    である請求項19記載の製造法。
  27. 【請求項27】 【化24】 〔式中、Rb10は置換基を有していてもよいアミノ、置
    換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有してい
    てもよい複素環基またはアシル、Rb11は置換基、nb
    0ないし4の整数を示す〕で表される化合物またはその
    塩および式: HOOC−Rb12−NH2 〔式中、Rb12は置換基を有していてもよいアルキレ
    ン、置換基を有していてもよいアルケニレンまたは置換
    基を有していてもよいアルキニレンを示す〕で表される
    化合物、その塩またはその反応性誘導体を反応させるこ
    とを特徴とする式: 【化25】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  28. 【請求項28】 式: 【化26】 〔式中、各記号は請求項27記載と同意義を示す〕で表
    される化合物またはその塩および式: HOOC−Rb12−NH2 〔式中、Rb12は請求項27記載と同意義を示す〕で表
    される化合物、その塩またはその反応性誘導体を反応さ
    せ、得られる式: 【化27】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩を還元反応に付すことを特徴とする式: 【化28】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  29. 【請求項29】 式: 【化29】 〔式中、各記号は請求項27記載と同意義を示す〕で表
    される化合物またはその塩および式: HOOC−Rb12−NH2 〔式中、Rb12は請求項27記載と同意義を示す〕で表
    される化合物、その塩またはその反応性誘導体を反応さ
    せ、得られる式: 【化30】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩を還元反応に付し、得られる式: 【化31】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩を式: 【化32】 〔式中、各記号は請求項19記載と同意義を示す〕で表
    される化合物またはその塩と反応させた後、反応混合物
    を塩基で処理することを特徴とする式: 【化33】 〔式中、各記号は上記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  30. 【請求項30】 Rb4およびRb5が水素原子、Rb10
    1-3アルキル、Rb1 2がトリメチレンおよびnbが0で
    ある請求項29記載の製造法。
  31. 【請求項31】 式: 【化34】 〔式中、Rb12'はトリメチレンを示し、その他の記号は
    請求項27記載と同意義を示す〕で表される化合物のト
    リフルオロメタンスルホン酸塩。
  32. 【請求項32】 式: 【化35】 〔式中、Arcは置換基を有していてもよい芳香族基、
    c1およびRc2は、それぞれ水素原子または低級アルキ
    ルを示す〕で表される化合物またはその塩と式: 【化36】 〔式中、Xc1およびXc2は、それぞれハロゲン、Rc3
    よびRc4は、それぞれ水素原子または低級アルキルを示
    す〕で表される化合物またはその塩との反応混合物に、
    式: 【化37】 〔式中、YcはC、SまたはSO、Mcは水素原子または
    金属、Rc5は水素原子、低級アルキル、置換基を有して
    いてもよいフェニル、置換基を有していてもよいベンジ
    ルオキシまたは置換基を有していてもよいベンジルアミ
    ノを示す〕で表される化合物またはその塩を反応させる
    ことを特徴とする式: 【化38】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  33. 【請求項33】 Arcが4−トリフルオロメチルフェ
    ニルである請求項32記載の製造法。
  34. 【請求項34】 Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原
    子、Rc5がメチルである請求項32記載の製造法。
  35. 【請求項35】 式: 【化39】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩。
  36. 【請求項36】 式: 【化40】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩を加水分解反応または接触還元反
    応に付し、得られる式: 【化41】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩をスルホニル化またはハロゲン化反応に
    付し、次いで式: 【化42】 〔式中、ncは1ないし10の整数を示す〕で表される
    化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    式: 【化43】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  37. 【請求項37】 Arcが4−トリフルオロメチルフェ
    ニルである請求項36記載の製造法。
  38. 【請求項38】 Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原
    子、Rc5がメチル、ncが4である請求項36記載の製
    造法。
  39. 【請求項39】 式: 【化44】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩と式: 【化45】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩との反応混合物に、式: 【化46】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩を反応させ、次いで加水分解反応
    または接触還元反応に付し、得られる式: 【化47】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩をスルホニル化またはハロゲン化反応に
    付し、次いで式: 【化48】 〔式中、ncは1ないし10の整数を示す〕で表される
    化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    式: 【化49】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  40. 【請求項40】 Arcが4−トリフルオロメチルフェ
    ニルである請求項39記載の製造法。
  41. 【請求項41】 Rc1、Rc2、Rc3およびRc4が水素原
    子、Rc5がメチル、ncが4である請求項39記載の製
    造法。
  42. 【請求項42】 式: 【化50】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩と式: 【化51】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩との反応混合物を加水分解反応に
    付し、得られる式: 【化52】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩をスルホニル化またはハロゲン化反応に
    付し、次いで式: 【化53】 〔式中、ncは1ないし10の整数を示す〕で表される
    化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    式: 【化54】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  43. 【請求項43】 式: 【化55】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩と式: 【化56】 〔式中、各記号は請求項32と同意義を示す〕で表され
    る化合物またはその塩との反応混合物に、式: 【化57】 〔式中、ncは1ないし10の整数を示す〕で表される
    化合物またはその塩を反応させることを特徴とする式: 【化58】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  44. 【請求項44】 式: 【化59】 で表される化合物。
  45. 【請求項45】 式: 【化60】 〔式中、各記号は請求項32記載と同意義を示す〕で表
    される化合物またはその塩をスルホニル化またはハロゲ
    ン化反応に付し、次いで式: 【化61】 〔式中、ncは1ないし10の整数を示す〕で表される
    化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする
    式: 【化62】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
    物またはその塩の製造法。
  46. 【請求項46】 1−[4−[4−[[2−[(E)−
    2−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
    ル]−1,3−オキサゾール−4−イル]メトキシ]フ
    ェニル]ブチル]−1H−1,2,3−トリアゾール。
  47. 【請求項47】 粉末X線回折において回折角が6.9
    8、14.02、17.56、21.10、24.70度附
    近に特徴的なピークを有する請求項46記載の結晶。
  48. 【請求項48】 請求項46記載の結晶を含んでなる医
    薬組成物。
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