JP2003176287A - 複素環化合物オキサゾール誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

複素環化合物オキサゾール誘導体、その製造法および用途

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JP2003176287A
JP2003176287A JP2002291635A JP2002291635A JP2003176287A JP 2003176287 A JP2003176287 A JP 2003176287A JP 2002291635 A JP2002291635 A JP 2002291635A JP 2002291635 A JP2002291635 A JP 2002291635A JP 2003176287 A JP2003176287 A JP 2003176287A
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methyl
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Akihiro Tasaka
昭弘 田坂
Kenichiro Naito
健一郎 内藤
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チロシンキナーゼ阻害作用を有する複素環化合
物およびそれを含有する医薬組成物の提供。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、mは1ないし3の整数を、nは1または2を、
1はハロゲン原子またはハロゲン化されていてもよい
1-2アルキル基を、R2およびR3は水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を、R
4は式: 【化2】 (式中、pは2ないし5の整数を、R5は置換基とし
て、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルバ
モイルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルキルスル
フィニル基、スルファモイル基、カルバモイルアミノ
基、アルキルスルホニルアミノ基、アシルアミノ基など
を有するC1-4アルキル基を示す。)で表される基を示
す。〕で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は増殖因子受容体チロ
シンキナーゼ(特に、HER2)阻害剤として有用な複
素環化合物、その製造法およびそれを含有してなる医薬
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞増殖因子および増殖因子受容体の遺
伝子はプロトオンコジンと呼ばれ、乳癌などのヒト腫瘍
の病態に重要な役割を果たしている(アーロンソンら、
サイエンス 254巻1146−1153ページ、19
91年)。上皮細胞増殖因子EGFの受容体とホモロジ
ーを有するHER2(Human EGF Receptor-2)遺伝子は
膜貫通型の受容体糖タンパク質の遺伝子で、この受容体
はチロシンキナーゼ活性を有する(秋山ら、サイエンス
232巻1644−1646ページ、1986年)。
HER2はヒト乳癌や卵巣癌で認められ(スラモンら、
サイエンス 244巻707−712ページ、1989
年)、さらに前立腺癌(リーンら、プロシーデイング
オブ アメリカン アソシエーション フォー キャン
サー リサーチ 37巻243ページ、1996年)や
胃癌(ヨネムラら、キャンサー リサーチ 51巻10
34ページ、1991年)でも認められている。さらに
HER2チロシンキナーゼの基質は膵癌の90%で認め
られている。HER2遺伝子を導入したトランスジェニ
ックマウスは成長すると乳癌を発生する(ガイら、プロ
シーデイング オブ ナショナル アカデミー オブ
サイエンス USA89巻10578−10582ペー
ジ、1992年)。HER2に対する抗体が癌細胞のi
n vitro細胞増殖を抑制することが示され(マッ
ケンジーら、オンコジン 4巻543−548ページ、
1989年)、さらにHER2に対するヒト型モノクロ
ーナル抗体が乳癌患者に対する臨床試験で有望な成績を
示した(バセルガら、ジャーナル オブ クリニカル
オンコロジー 14巻737−744ページ、1996
年)。これら抗体は増殖因子がHER2受容体に結合す
ることを妨害しチロシンキナーゼが活性化されることを
阻害する。その結果、乳癌患者の癌進行を抑制すること
が示されたので、HER2のチロシンキナーゼを直接的
に阻害する薬剤が、乳癌治療薬として有効な可能性が示
された(ヘイズ、ジャーナル オブ クリニカル オン
コロジー 14巻697−699ページ、1996
年)。HER2を含む受容体型チロシンキナーゼを阻害
する化合物として、特開平11−60571号公報に式
【化3】 〔式中、R1は置換されていてもよい芳香族複素環基を
示し、X1は酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原
子、−C(=O)− または −CH(OH)− を示し、Y1
はCHまたはNを示し、m1は0〜10の整数を示し、
n1は1〜5の整数を示し、環式基
【化4】 は置換されていてもよい芳香族アゾール基を示し、環A
1はさらに置換されていてもよい〕で表される化合物が
記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のチロシンキナー
ゼを阻害する化合物は、作用、毒性等に問題があり、医
薬として満足すべきものではない。優れたチロシンキナ
ーゼ阻害作用を有し、低毒性であり、かつ医薬品として
十分満足できる化合物の開発が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、チロシン
キナーゼ阻害作用を有する複素環化合物について種々検
討を加えた結果、式
【化5】 〔式中、mは1ないし3の整数を、nは1または2を、
1はハロゲン原子またはハロゲン化されていてもよい
1-2アルキル基を、R2およびR3は同一または異なっ
て水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級
アルコキシ基を、R4は式
【化6】 (式中、pは2ないし5の整数を、R5は置換基とし
て、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル
基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基
を有していてもよい環状アミノカルボニル基、置換基を
有していてもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有し
ていてもよい環状アミノカルボニルオキシ基、置換基を
有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有し
ていてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有して
いてもよいスルファモイル基、置換基を有していてもよ
い環状アミノスルホニル基、置換基を有していてもよい
カルバモイルアミノ基、置換基を有していてもよい環状
アミノカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよい
アルキルスルホニルアミノ基またはアシルアミノ基を有
するC1-4アルキル基を示す。)で表される基を示
す。〕で表される化合物またはその塩を初めて合成し、
かつこの化合物またはその塩が予想外にもその特異な化
学構造に基づいて優れたチロシンキナーゼの阻害作用を
有することを見いだし、これらの知見に基づいて本発明
を完成した。
【0005】すなわち本発明は、 (1)式(I)で表される化合物またはその塩[以下単
に化合物(I)ということもある]; (2)R1がハロゲン原子またはトリフルオロメチル基
である前記(1)記載の化合物またはその塩; (3)R5がメチルスルホニルエチル基またはメチルス
ルホニルメチル基である前記(1)記載の化合物または
その塩; (4)R2およびR3の双方がそれぞれ水素原子である前
記(1)記載の化合物またはその塩; (5)R2およびR3の一方が水素原子で、他方がメチル
基またはメトキシ基である前記(1)記載の化合物また
はその塩; (6)N,N-ジメチル-3-[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール
-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチル)-1H-イミダゾール-
2-イル]プロパナミド 、N-メチル-3-[1-(4-{4-[(2-{(E)
-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-
オキサゾール-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチル)-1H-
イミダゾール-2-イル]プロパナミド、2-[(E)-2-(2,4-ジ
フルオロフェニル)エテニル]-4-{[4-(4-{2-[2-(メチル
スルホニル)エチル]-1H-イミダゾール-1-イル}ブチル)
フェノキシ]メチル}-1,3-オキサゾール、4-{[4-(4-{2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル}
ブチル)フェノキシ]メチル}-2-{(E)-2-[4-(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾールまたは
4-{[4-(4-{2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル}ブチル)フェノキシ]メチル}-2-{(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキ
サゾールである前記(1)記載の化合物またはその塩; (7)前記(1)記載の化合物のプロドラッグ; (8)前記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそ
のプロドラッグを含有する医薬組成物; (9)チロシンキナーゼ阻害剤である前記(8)記載の
医薬組成物; (10)癌の予防・治療剤である前記(8)記載の医薬
組成物; (11)癌が乳癌、前立腺癌、肺癌、膵癌または腎臓癌
である前記(10)記載の医薬組成物; (12)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与する
ことを特徴とするチロシンキナーゼ阻害方法; (13)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与する
ことを特徴とする癌の予防・治療方法; (14)チロシンキナーゼ阻害剤を製造するための前記
(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラ
ッグの使用および (15)癌の予防・治療剤を製造するための前記(1)
記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの
使用などに関する。さらに本発明は、 (16)式:
【化7】 〔式中、Xは脱離基を、mは1ないし3の整数を、nは
1または2を、R1はハロゲン原子またはハロゲン化さ
れていてもよいC1-2アルキル基を示す〕で表わされる
化合物またはその塩と式:
【化8】 〔式中、R2およびR3は同一または異なって水素原子、
ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基
を、R4は式:
【化9】 (式中、pは2ないし5の整数を、R5は置換基とし
て、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル
基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基
を有していてもよい環状アミノカルボニル基、置換基を
有していてもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有し
ていてもよい環状アミノカルボニルオキシ基、置換基を
有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有し
ていてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有して
いてもよいスルファモイル基、置換基を有していてもよ
い環状アミノスルホニル基、置換基を有していてもよい
カルバモイルアミノ基、置換基を有していてもよい環状
アミノカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよい
アルキルスルホニルアミノ基またはアシルアミノ基をす
るC1-4アルキル基を示す。)で表される基を示す。〕
で表される化合物またはその塩とを反応させることを特
徴とする式:
【化10】 (式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される化合
物またはその塩の製造法; (17)前記(1)記載の化合物もしくはその塩または
そのプロドラッグと抗癌剤とを組み合わせてなる医薬; (18)前記(1)記載の化合物もしくはその塩または
そのプロドラッグとホルモン療法剤とを組み合わせてな
る医薬; (19)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(18)記載の医薬; (20)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(19)記載の医薬; (21)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(20)記載の医薬; (22)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグの有効量と他の抗
癌剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴とす
る癌の予防・治療方法; (23)哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグの有効量とホルモ
ン療法剤の有効量とを組み合わせて投与することを特徴
とする癌の予防・治療方法; (24)ホルモン療法剤がLH−RH調節薬である前記
(23)記載の方法; (25)LH−RH調節薬がLH−RHアゴニストであ
る前記(24)記載の方法; (26)LH−RHアゴニストがリュープロレリンまた
はその塩である前記(25)記載の方法; (27)他の抗癌剤投与後に前記(1)記載の化合物も
しくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与す
ることを特徴とする癌の予防・治療方法; (28)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用する前
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与するこ
とを特徴とする癌の予防・治療方法および (29)手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療法、凍
結療法および/またはレーザー灼熱療法を適用した後
に、哺乳動物に対して、前記(1)記載の化合物もしく
はその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与するこ
とを特徴とする癌の予防・治療方法などに関する。
【0006】上記式中、R1で示される「ハロゲン原
子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などが挙げられる。このうちフッ素原子
および塩素原子が好ましい。R1で示される「ハロゲン
化されていてもよいC1-2アルキル基」の「ハロゲン原
子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などが挙げられる。このうちフッ素原子
が好ましい。R1で示される「ハロゲン化されていても
よいC1-2アルキル基」の「C1-2アルキル基」として
は、メチル基、エチル基が挙げられ、メチル基が好まし
い。該「C1-2アルキル基」は、上記ハロゲン原子を、
置換可能な位置に1ないし3個、好ましくは2ないし3
個有していてもよく、該ハロゲン原子の数が2個以上の
場合、各ハロゲン原子は同一または異なっていてもよ
い。該「ハロゲン化されていてもよいC1-2アルキル
基」の具体例としては、メチル基、エチル基、トリフル
オロメチル基などが挙げられる。R1としては、ハロゲ
ン原子またはハロゲン化されたC1-2アルキル基が好ま
しく、フッ素原子およびトリフルオロメチル基がさらに
好ましい。mが2または3の場合、各R1は同一であっ
ても、異なっていてもよい。
【0007】R2、R3で示される低級アルキル基として
はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基
などのC1-6アルキル基が挙げられ、メチル基が好まし
い。または低級アルコキシ基としてはメトキシ基、エト
キシ基などのC1-6アルコキシ基が挙げられ、メトキシ
基が好ましい。R4で示される式
【化11】 〔式中、pおよびR5は前記と同意義を示す〕で表され
る基は、好ましくは式
【化12】 〔式中、pおよびR5は前記と同意義を示す〕で表され
る基である。R5で示される「置換基として、置換基を
有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有
していてもよいカルバモイル基、置換基を有していても
よい環状アミノカルボニル基、置換基を有していてもよ
いカルバモイルオキシ基、置換基を有していてもよい環
状アミノカルボニルオキシ基、置換基を有していてもよ
いアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいア
ルキルスルフィニル基、置換基を有していてもよいスル
ファモイル基、置換基を有していてもよい環状アミノス
ルホニル基、置換基を有していてもよいカルバモイルア
ミノ基、置換基を有していてもよい環状アミノカルボニ
ルアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルスルホ
ニルアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルスル
ホニルアミノ基またはアシルアミノ基を有するC1-4
ルキル基」の「C1-4アルキル基」としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基などが挙げられる。中でもメチル基、エチル基
などが好ましい。
【0008】該「C1-4アルキル基」の置換基としての
「置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基」
における「アルコキシカルボニル基」としては、たとえ
ばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プ
ロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブ
トキシ基などのC1-4アルコキシ基が挙げられ、置換基
としては、たとえばハロゲン原子、ヒドロキシ基などが
挙げられる。「置換基を有していてもよい環状アミノカ
ルボニル基」、における「環状アミノカルボニル基」と
しては、たとえばピペリジノカルボニル基、モルホリノ
カルボニル基、ピペラジノカルボニル基などが挙げら
れ、該置換基としては、たとえばC1-4アルキル基
(例、メチル基、エチル基など)、C1-4アルコキシ基
(例、メトキシ基、エトキシ基など)、ハロゲン原子
(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、ヒドロ
キシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基など
が挙げられる。「置換基を有していてもよい環状アミノ
カルボニルオキシ基」、における「環状アミノカルボニ
ルオキシ基」としては、たとえばピペリジノカルボニル
オキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、ピペラジノ
カルボニルオキシ基などが挙げられ、該置換基として
は、たとえばC1-4アルキル基(例、メチル基、エチル
基など)、C1-4アルコキシ基(例、メトキシ基、エト
キシ基など)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子など)、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ
基、シアノ基、オキソ基などが挙げられる。「置換基を
有していてもよい環状アミノスルホニル基」、における
「環状アミノスルホニル基」としては、たとえばピペリ
ジノスルホニル基、モルホリノスルホニル基、ピペラジ
ノスルホニル基などが挙げられ、該置換基としては、た
とえばC1-4アルキル基(例、メチル基、エチル基な
ど)、C1-4アルコキシ基(例、メトキシ基、エトキシ
基など)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子など)、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、
シアノ基、オキソ基などが挙げられる。「置換基を有し
ていてもよい環状アミノカルボニルアミノ基」、におけ
る「環状アミノカルボニルアミノ基」としては、たとえ
ばピペリジノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニ
ルアミノ基、ピペラジノカルボニルアミノ基などが挙げ
られ、該置換基としては、たとえばC1-4アルキル基
(例、メチル基、エチル基など)、C1-4アルコキシ基
(例、メトキシ基、エトキシ基など)、ハロゲン原子
(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、ヒドロ
キシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基など
が挙げられる。「置換基を有していてもよいアルキルス
ルホニル基」、「置換基を有していてもよいアルキルス
ルフィニル基」および「置換基を有していてもよいスル
ファモイル基」の置換基としてはたとえばたとえばメチ
ル基、エチル基などのC1-4アルキル基、ヒドロキシメ
チル基、ヒドロキシエチル基などのヒドロキシ−C1-4
アルキル基などが挙げられる。「置換基を有していても
よいカルバモイル基」、「置換基を有していてもよいカ
ルバモイルオキシ基」および「置換基を有していてもよ
いカルバモイルアミノ基」の置換基としては、たとえば
メチル基、エチル基などのC1-4アルキル基などが挙げ
られ、これらはモノ置換またはジ置換されていてもよ
い。「置換基を有していてもよいアルキルスルホニルア
ミノ基」の「アルキル基」としては、たとえばメチル
基、エチル基などのC1-4アルキル基などが挙げられ、
「置換基」としては、たとえばフッ素原子、塩素原子な
どのハロゲン原子などが挙げられる。「アシルアミノ
基」としてはたとえばアセチルアミノ基、プロピオニル
アミノ基、など、C2-4アルカノイルアミノ基などが挙
げられる。R5の具体例としては、たとえばメチルカル
バモイルエチル基、アセタミドエチル基、メタンスルホ
ンアミドエチル基、メチルスルホニルエチル基、メチル
スルホニルメチル基、メチルスルフィニルエチル基など
が挙げられ、中でもメチルスルホニルエチル基が好まし
い。
【0009】化合物(I)の好ましい例としては、式
【化13】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物もしくはその塩、または式
【化14】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物もしくはその塩が挙げられる。化合物(I)中、R4
は式:
【化15】 で表される基が好ましく、中でもR5がメチルスルホニ
ルエチル基が好ましい。化合物(I)の具体例として
は、たとえばN,N-ジメチル-3-[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサ
ゾール-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチル)-1H-イミダ
ゾール-2-イル]プロパナミド 、N-メチル-3-[1-(4-{4-
[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
ル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチ
ル)-1H-イミダゾール-2-イル]プロパナミド、2-[(E)-2-
(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-{[4-(4-{2-[2-
(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾール-1-イル}
ブチル)フェノキシ]メチル}-1,3-オキサゾール、4-{[4-
(4-{2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1
-イル}ブチル)フェノキシ]メチル}-2-{(E)-2-[4-(トリ
フルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾー
ル、4-{[4-(4-{2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イ
ミダゾール-1-イル}ブチル)フェノキシ]メチル}-2-{(E)
-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-
オキサゾールまたはこれらの塩などが挙げられる。
【0010】本発明の化合物(I)の塩としては、薬学
的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との塩、
有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性
または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基
との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシ
ウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;ア
ンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適
な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどと
の塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、
例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの
塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例
えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュ
ウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リン
ゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トル
エンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ
酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジ
ン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グル
タミン酸などとの塩が挙げられる。化合物(I)には、
(Z)−エテニル体および(E)−エテニル体の2種が
存在し、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の
場合も本発明に含まれる。また、化合物(I)が不斉炭
素を有する場合、光学異性体が生ずるが、この異性体が
単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれ
る。
【0011】本発明の化合物(I)またはその塩は、自
体公知の方法、例えば特開平11−60571号公報に
記載の方法に準じた方法などにより得られるほか、例え
ば以下の反応式A〜Eで示される方法等により得られ
る。以下の反応式の略図中の化合物の各記号は前記と同
意義を示す。反応式中の化合物は塩を形成している場合
も含み、該塩としては、例えば化合物(I)の塩と同様
のものなどが挙げられる。
【0012】
【化16】 Xで示される「脱離基」としては、例えばハロゲン原子
(例、塩素原子、臭素原子など)または式:−OSO2
6〔式中、R6はアルキル基または置換基を有していて
もよいアリール基を示す〕で表される基などが挙げられ
る。R6で示される「アルキル基」としては、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基などのC1-6アルキル基
などが挙げられる。R6で示される「置換基を有してい
てもよいアリール基」の「アリール基」としては、例え
ば、フェニル基などのC6-14アリール基が挙げられる。
6で示される「置換基を有していてもよいアリール
基」の「置換基」としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基などのC1-6アルキル基などが挙げられる。該
「置換基を有していてもよいアリール基」の具体例とし
ては、C1-6アルキル基を有していてもよいフェニル基
(例、p−トリル基など)などが挙げられる。
【0013】化合物(III)と化合物(IV)とを反
応させ、化合物(I)を得る。本反応は、通常、塩基の
存在下、化合物(III)と化合物(IV)とを縮合さ
せる。該「塩基」としては、例えばアルカリ金属または
アルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土
類金属の炭酸塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムなど)、アミン類(例、ピリジン、
トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンなど)、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物(例、
水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム
など)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の低級ア
ルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、カリウム tert−ブトキシドなどのC
1-6アルコキシドなど)などが挙げられる。「塩基」の
好ましい使用量は、化合物(II)に対して約1〜5モ
ル当量である。「化合物(IV)」の好ましい使用量
は、化合物(III)に対して約0.5〜5モル当量で
ある。本反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒存在下に
て行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り
特に限定されないが、例えば芳香族炭化水素類、エーテ
ル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、ス
ルホキシド類またはこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は、通常−50〜+150℃、好ましく
は約−10〜+100℃である。反応時間は、通常0.
5〜48時間である。
【0014】化合物(III)は、自体公知の方法また
はこれに準じた方法に従って製造でき、例えば、nが
1、Xがクロルである化合物(IIIa)は、以下の反応
式Bで示される方法等により製造できる。
【化17】 化合物(V)と1,3−ジクロロアセトンとを縮合・脱
水反応に付して化合物(IIIa)を得る。化合物(I
V)は、市販されている場合には、市販品をそのまま用
いてもよく、また、自体公知の方法またはこれに準じた
方法等に従って製造してもよい。「1,3−ジクロロア
セトン」の使用量は、化合物(V)に対して、約1当量
ないし大過剰(溶媒量)である。本反応は、無溶媒また
は反応に影響を及ぼさない溶媒存在下にて行うのが有利
である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えば芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン
類、ハロゲン化炭化水素類またはこれら二種以上の混合
物等が用いられる。反応温度は、通常50〜150℃、
好ましくは約60〜120℃である。反応時間は、通常
0.5〜48時間である。生成物は反応液のまま、ある
いは粗成物として次の反応に用いることもできるが、常
法に従って反応混合物から単離することもできる。
【0015】化合物(IV)は、自体公知の方法またはこ
れに準じた方法に従って製造でき、例えば、以下の反応
式Cで示される方法により製造できる。
【化18】
【化19】 上記式中、Paは水素原子または保護基を、Xaは脱離基
を示し、他の記号は前記と同意義を示す。Paで示され
る「保護基」としては、例えばアルキル基(例、メチル
基、エチル基などのC1-6アルキル基など)、フェニル
−C1-6アルキル基(例、ベンジル基など)、C1-6アル
キル−カルボニル基、アルキル置換シリル基(例、トリ
メチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基な
ど)などが挙げられる。Xaで示される「脱離基」とし
ては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同様のもの
が挙げられる。
【0016】化合物(VI)と化合物(VII)または化合
物(VIII)とを縮合させて化合物(IX)を得、必要に応
じ、次いで脱保護反応に付すことにより、化合物(IV)
を得る。化合物(VI)、化合物(VII)および化合物(V
III)は、市販されている場合には、市販品をそのまま
用いてもよく、また、自体公知の方法またはこれに準じ
た方法等に従って製造してもよい。該「縮合反応」は、
通常、塩基の存在下、反応に影響を及ぼさない溶媒中で
行われる。該「塩基」としては、上記反応式Aで詳述し
た塩基が用いられる。「塩基」の好ましい使用量は、化
合物(VI)に対して約1〜5モル当量である。「化合物
(VII)または化合物(VIII)」の好ましい使用量は、
化合物(VI)に対して約0.5〜5モル当量である。該
溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ば芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、ハロゲン
化炭化水素類、アミド類、スルホキシド類またはこれら
二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、通常−
50〜+150℃、好ましくは約−10〜+100℃で
ある。反応時間は約0.5〜48時間である。得られた
化合物(IV)は反応液のまま、あるいは粗成物として次
の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合
物から単離することもできる。
【0017】該「脱保護反応」は、常法の中から適宜選
択することができる。例えばPaがアルキルの場合、化
合物(IX)を酸(例、臭化水素酸などの鉱酸、四塩化
チタンなどのルイス酸など)処理に付す。例えばPa
フェニル−C1-6アルキル基の場合、化合物(IX)を
水素添加反応に付す。例えばPaがアルキル置換シリル
基の場合、化合物(IX)とフッ化物(例、テトラブチルア
ンモニウムフルオリドなど)とを反応させる。得られた
化合物(IV)は反応液のまま、あるいは粗成物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもできる。
【0018】化合物(I)は、以下の反応式Dに記載の
方法に従っても製造できる。
【化20】 上記式中、Xbは脱離基を示す。Xbで示される「脱離
基」としては、例えば前記Xで示される「脱離基」と同
様のものが挙げられる。
【0019】化合物(X)と化合物(VII)または化合物
(VIII)とを反応させ、化合物(I)を得る。本反応
は、通常、塩基の存在下で行う。該「塩基」としては、
前記反応式Aで詳述した塩基が用いられる。「塩基」の
好ましい使用量は、化合物(X)に対して約1〜5モル
当量である。「化合物(VII)」および「化合物(VII
I)」の好ましい使用量は、化合物(X)に対して、それ
ぞれ約0.5〜5モル当量である。本反応は、反応に影
響を及ぼさない溶媒存在下にて行うのが有利である。該
溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例え
ば芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、ハロゲン
化炭化水素類、アミド類、スルホキシド類またはこれら
二種以上の混合物等が用いられる。反応温度は、通常−
20〜+150℃、好ましくは約−10〜+100℃で
ある。反応時間は、通常0.5〜48時間である。
【0020】化合物(I)のR5がカルバモイルオキシ基
である化合物(Ic)はたとえば式Eで示す方法でも合成
できる。
【化21】 化合物(XI)と対応するイソシアン酸エステルを反応
させると化合物(I)が得られる。本反応は塩基の存在
下または非存在下で進行させる。該「塩基」としては、
前記反応式Aで詳述した塩基が用いられる。「塩基」の
好ましい使用量は、化合物(X)に対して約1〜5モル
当量である。イソシアン酸エステルの好ましい使用量
は、化合物(XVI)に対して、約0.5〜5モル当量
である。本反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒存在下
にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限
り特に限定されないが、例えば芳香族炭化水素類、エー
テル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、
スルホキシド類またはこれら二種以上の混合物等が用い
られる。反応温度は、通常−20〜+50℃、好ましく
は約−10〜+20℃である。反応時間は、通常0.1
〜48時間である。
【0021】前記「芳香族炭化水素類」としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどが用いられる。前
記「エーテル類」としては、例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどが用いられる。前記「ケトン類」と
しては、例えばアセトン、2−ブタノンなどが用いられ
る。前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えばク
ロロホルム、ジクロロメタンなどが用いられる。前記
「アミド類」としては、例えばN,N−ジメチルホルム
アミドなどが用いられる。前記「スルホキシド類」とし
ては、例えばジメチルスルホキシドなどが用いられる。
【0022】前記の各反応において、生成物が遊離体で
得られた場合はその塩に、また、塩で得られた場合は遊
離体にそれぞれ常法に従って変換することができる。前
記の反応において、置換基中にアミノ(NH2)、ヒド
ロキシ(OH)、カルボキシル(COOH)等が含まれ
る場合には、これらの基が保護されたものを原料として
用い、反応後に自体公知の方法により保護基を除去して
目的物を製造してもよい。アミノの保護基としては、例
えばアシル基(例、アセチル等のC1- 6アルキル−カル
ボニル基;ベンジルオキシカルボニル基;tert−ブ
トキシカルボニル基等のC1-6アルコキシ−カルボニル
基;フタロイル基;ホルミル基等)などが挙げられる。
ヒドロキシの保護基としては、例えばC1-6アルキル基
(例、メチル基、エチル基等)、フェニル−C1-6アル
キル基(例、ベンジル基等)、C1-6アルキル−カルボ
ニル基(例、アセチル基等)、ベンゾイル基、アルキル
置換シリル基(例、トリメチルシリル基、tert−ブ
チルジメチルシリル基等)などが挙げられる。カルボキ
シルの保護基としては、例えばC1-6アルキル基(例、
メチル基、エチル基等)、フェニル−C1-6アルキル基
(例、ベンジル基等)などが挙げられる。
【0023】かくして得られた化合物(I)は、自体公
知の分離手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶
出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単
離、精製することができる。化合物(I)が遊離体で得
られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる
方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に
塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに
準ずる方法により、遊離体または、目的とする他の塩に
変換することができる。化合物(I)は、水和物であっ
てもよく、非水和物であってもよい。化合物(I)が光
学活性体の混合物として得られる場合には、自体公知の
光学分割手段により目的とする(R)体または(S)体
に分離することができる。化合物(I)は同位元素
(例、3H、14C等)などで標識されていてもよい。
【0024】化合物(I)またはその塩(以下、化合物
(I)と略記する)のプロドラッグは、生体内における
生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物
(I)に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加
水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃
酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化す
る化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとして
は、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、
りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基が
エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボ
ニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
レン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロ
フラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメ
チル化、tert−ブチル化された化合物等);化合物
(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほ
う酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセ
チル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル
化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチル
アミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物
(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された
化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエ
ステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエス
テル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイル
オキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエ
チルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル
エステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙
げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化
合物(I)から製造することができる。また、化合物
(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬
品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載
されているような生理的条件で化合物(I)に変化する
ものであってもよい。
【0025】本発明の化合物(I)もしくはその塩また
はそのプロドラッグ(以下、本発明の化合物と略記する
場合がある)は、チロシンキナーゼ阻害作用を有し、哺
乳動物におけるチロシンキナーゼ依存性疾患の予防また
は治療に用いることができる。チロシンキナーゼ依存性
疾患には、異常なチロシンキナーゼ酵素活性による細胞
増殖亢進性の疾患が含まれる。さらに、本発明の化合物
は、HER2チロシンキナーゼを特異的に阻害するた
め、HER2を発現している癌の増殖を抑制する治療剤
として、また、ホルモン依存性癌のホルモン非依存性癌
への移行を防ぐ予防剤としても有用である。即ち、本発
明の化合物は、種々の癌(なかでも乳癌、前立腺癌、膵
癌、胃癌、肺癌、結腸癌、直腸癌、食道癌、十二指腸
癌、舌癌、咽頭癌、脳腫瘍、神経鞘腫、非小細胞肺癌、
肺小細胞癌、肝臓癌、腎臓癌、胆管癌、子宮体癌、子宮
頸癌、卵巣癌、膀胱癌、皮膚癌、血管腫、悪性リンパ
腫、悪性黒色腫、甲状腺癌、骨腫瘍、血管線維腫、網膜
肉腫、陰茎癌、小児固形癌、カポジ肉腫、AIDSに起
因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑
筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病など)、アテローム性動脈
硬化症、血管新生(例、固形癌および肉腫の成長にとも
なう血管新生、腫瘍の転移にともなう血管新生、および
糖尿病性網膜症にともなう血管新生など)、ウイルス性
疾患(HIV感染など)などの異常な細胞増殖による疾
患に対する安全な予防または治療剤として用いることが
できる。チロシンキナーゼ依存性疾患にはさらに、異常
なチロシンキナーゼ酵素活性に関連する心臓血管疾患が
含まれる。従って本発明の化合物は、再狭窄のような心
臓血管疾患に対する予防または治療剤として用いること
もできる。本発明の化合物は、癌、特に乳癌、前立腺
癌、膵癌、胃癌、肺癌、結腸癌、大腸癌などの予防・治
療のための抗癌剤として有用である。本発明の化合物
は、毒性が低く、そのまま医薬として、または自体公知
の薬学的に許容しうる担体などと混合して哺乳動物
(例、ヒト、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウ
サギ、ブタ、サル等)に対して医薬組成物として用いる
ことができる。医薬組成物の中に本発明の化合物ととも
に他の活性成分、例えば下記のホルモン療法剤、抗癌剤
(例えば、化学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因
子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤など)など
を含有させてもよい。
【0026】本発明の化合物を医薬として、ヒト等の哺
乳動物に投与するにあたって、投与方法は通常例えば錠
剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを
含む)、散剤、顆粒剤などとして経口的、あるいは注射
剤、坐剤、ペレットなどとして非経口的に投与できる。
「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔
内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫
瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣への
投与を含む。本発明の化合物の投与量は、投与ルート、
症状等によって異なるが、例えば乳癌、前立腺癌を持つ
患者(体重40ないし80kg)に抗癌剤として経口投
与する場合、例えば1日0.5〜100mg/kg体
重、好ましくは1日1〜50mg/kg体重、さらに好
ましくは1日1〜25mg/kg体重である。この量を
1日1回または2〜3回に分けて投与することができ
る。
【0027】本発明の化合物は、薬学的に許容される担
体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固
形製剤;またはシロップ剤、注射剤などの液状製剤とし
て経口または非経口的に投与することができる。薬学的
に許容される担体としては、製剤素材として慣用されて
いる各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤
における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝
剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じ
て、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加
物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、
例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶
セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤
の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば
結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げ
られる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カル
ボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。溶
剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、
プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモ
ロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例とし
ては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノ
ール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタ
ノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムな
どが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えば
ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン
酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げら
れる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリ
ウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられ
る。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアル
コールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、
例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノ
ール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デ
ヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の
好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸な
どが挙げられる。
【0028】医薬組成物は、剤型、投与方法、担体等に
より異なるが、本発明の化合物を製剤全量に対して通常
0.1〜95%(w/w)含有させることにより、常法
に従って製造することができる。また、(1)本発明の
化合物の有効量を投与することと、(2)他の抗癌剤
の有効量を投与すること、ホルモン療法剤の有効量を
投与すること、および非薬剤療法から成る群から選ば
れる1〜3種とを組み合わせることにより、より効果的
に癌を予防・治療することができる。非薬剤療法として
は、例えば、手術、放射線療法、遺伝子療法、温熱療
法、凍結療法、レーザー灼熱療法などが挙げられ、これ
らを2種以上組み合わせることもできる。例えば、本発
明化合物は、他のホルモン療法剤、抗癌剤(例えば、化
学療法剤、免疫療法剤、または細胞増殖因子ならびにそ
の受容体の作用を阻害する薬剤)など(以下、併用薬物
と略記する)とを併用して使用することができる。本発
明の化合物は単剤として使用しても優れた抗癌作用を示
すが、さらに上記併用薬物の一つまたは幾つかと併用
(多剤併用)することによって、その効果をより一層増
強させることができる。該「ホルモン療法剤」として
は、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベス
トロール、クロロトリアニセリン、酢酸メドロキシプロ
ゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノ
ン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノ
ール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェ
ン、オルメロキフェン、レボルメロキシフェン、抗エス
トロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレ
ミフェンなど)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロ
ラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニス
ト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリ
ンなど)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、ス
ルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害
薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レト
ロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタ
ンなど)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタ
ミド、ニルタミドなど)、5α-レダクターゼ阻害薬
(例、フィナステリド、エプリステリドなど)、副腎皮
質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロ
ン、ベタメタゾン、トリアムシノロンなど)、アンドロ
ゲン合成阻害薬(例、アビラテロンなど)、レチノイド
およびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾ
ールなど)などが挙げられ、なかでもLH−RHアゴニ
スト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレ
リンなど)が好ましい。
【0029】該「化学療法剤」としては、例えばアルキ
ル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤
などが挙げられる。「アルキル化剤」としては、例え
ば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマ
スタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォ
スファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、
トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニム
スチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジ
ン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウ
ム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチ
ン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、
カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプ
ラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバム
スチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレ
ドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミ
ド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタ
チンスチマラマー、カルボコン、アドゼレシン、システ
ムスチン、ビゼレシンなどが挙げられる。「代謝拮抗
剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカ
プトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサー
ト、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォス
ファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フ
ルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジ
ン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフールな
ど)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブ
ロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォ
リネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フ
ルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペ
ントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミ
トグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチンなどが挙げ
られる。「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチ
ノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシン
C、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブ
レオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシ
ン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピ
ラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチ
ン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリ
ン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロ
ン、塩酸イダルビシンなどが挙げられる。「植物由来抗
癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシ
ド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビ
ンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタクセ
ル、ビノレルビン、DJ-927、TZT-1027などが挙げられ
る。
【0030】該「免疫療法剤(BRM)」としては、例
えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レン
チナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロ
イキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロ
ニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、
BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミ
ゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾールなどが挙
げられる。該「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用
を阻害する薬剤」における、「細胞増殖因子」として
は、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなもの
でもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチド
で、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因
子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermalgr
owth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有す
る物質〔例、EGF、ハレグリン(HER2リガンド)
など〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一
の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insul
in-like growthfactor)−1、IGF−2など〕、(3)
FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質
的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性
FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、 F
GF-10など〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、C
SF(colony stimulating factor)、EPO(erythro
poietin)、IL−2(interleukin-2)、NGF(nerve
growth factor)、PDGF(platelet-derived growth
factor)、TGFβ(transforming growth factor
β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF
(vascular endothelial growth factor)など〕などが
あげられる。該「細胞増殖因子の受容体」としては、上
記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいか
なるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、
ハレグリン受容体(HER2)、インシュリン受容体、
IGF受容体、FGF受容体−1またはFGF受容体−
2などがあげられる。該「細胞増殖因子の作用を阻害す
る薬剤」としては、トラスツズマブ(trastuzumab:商
品名ハーセプチン(抗HER2抗体))、ゲフィチニブ
(FGFR−TKI(上皮成長因子受容体チロシンキナ
ーゼ阻害剤))、メシル酸イマチニブなどがあげられ
る。前記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグ
ラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コ
バルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、ト
ポイソメラーゼ1I阻害薬(例、イリノテカン、トポテ
カン、エキサテカン、DE-310など)、トポイソメラーゼ
II阻害薬(例えば、ソブゾキサンなど)、分化誘導剤
(例、レチノイド、ビタミンD類など)、血管新生阻害
薬、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシンなど)など
も用いることができる。上記した中でも、併用薬として
は、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセ
レリン、リュープロレリンなど)、トラスツズマブ(抗
HER2抗体)などが好ましい。
【0031】本発明の化合物と併用薬物との併用に際し
ては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定され
ず、本発明の化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、
同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよ
い。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量
に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合
わせ等により適宜選択することができる。本発明の化合
物と併用薬物の投与形態は、特に限定されず、投与時
に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていれ
ばよい。このような投与形態としては、例えば、(1)
本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られ
る単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物
とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経
路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを
別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路で
の時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用
薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる
投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬
物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投
与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化
合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での
投与)などが挙げられる。以下、これらの投与形態をま
とめて、本発明の併用剤と略記する。
【0032】本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、
本発明の化合物または(および)上記併用薬物を自体公
知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合し
て医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティ
ング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフト
カプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等とし
て、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与
等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈
内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳
内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位
などへの投与あるいは直接病巣に投与することができ
る。本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的
に許容される担体としては、前記した本発明の医薬組成
物に使用されるものと同様のものを使用することができ
る。
【0033】本発明の併用剤における本発明の化合物と
併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等
により適宜選択することができる。例えば、本発明の併
用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態に
よって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01な
いし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量
%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度で
ある。本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製
剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約
0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ない
し50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重
量%程度である。本発明の併用剤における担体等の添加
剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製
剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましく
は約10ないし90重量%程度である。また、本発明の
化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合
も同様の含有量でよい。
【0034】これらの製剤は、製剤工程において通常一
般に用いられる自体公知の方法により製造することがで
きる。例えば、本発明の化合物または併用薬物は、分散
剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社
製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレ
ングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
デキストリンなど)、安定化剤(例、アスコルビン酸、
ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソル
ベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリ
ン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアル
カリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等
張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニト
ール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、
塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ
安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピル
パラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グ
リセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレ
ングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベ
ンジルアルコール等)などと共に水性注射剤に、あるい
はオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物
油、プロピレングリコールなどの溶解補助剤に溶解、懸
濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とする
ことができる。
【0035】経口投与用製剤とするには、自体公知の方
法に従い、本発明の化合物または併用薬物を例えば、賦
形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、
デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプ
ン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースな
ど)又は滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添
加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキン
グ、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法
でコーティングすることにより経口投与製剤とすること
ができる。そのコーティング剤としては、例えば、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 8
0、プルロニック F68、セルロースアセテートフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネー
ト、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリ
ル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,
二酸化チタン等)などが用いられる。経口投与用製剤は
速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
【0036】例えば、坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明の化合物または併用薬物を油性又は水性
の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができ
る。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば、高
級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類
(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂
肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社
製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大
豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレ
ングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム
類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重
合体などが挙げられる。上記徐放性製剤としては、徐放
性マイクロカプセル剤などが挙げられる。徐放型マイク
ロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できる
が、例えば、下記〔2〕に示す徐放性製剤に成型して投
与するのが好ましい。本発明の化合物は、固形製剤
(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)などの経口投
与用製剤に成型するか、坐剤などの直腸投与用製剤に成
型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とするこ
とができる。
【0037】以下に、〔1〕本発明の化合物または併用
薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明の化合物ま
たは併用薬物の徐放性製剤又は速放性製剤およびその調
製、〔3〕本発明の化合物または併用薬物の舌下錠、バ
ッカル又は口腔内速崩壊剤およびその調製について具体
的に示す。 〔1〕注射剤およびその調製 本発明の化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射
剤が好ましい。該注射剤には安息香酸塩又は/およびサ
リチル酸塩を含有させてもよい。該注射剤は、本発明の
化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩又は/お
よびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得ら
れる。上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば
ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウ
ム,マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモールなどの有
機酸塩などが挙げられる。注射剤中の本発明の化合物ま
たは併用薬物の濃度は0.5〜50w/v%、好ましく
は3〜20w/v%程度である。また安息香酸塩又は/
およびサリチル酸塩の濃度は0.5〜50w/v%、好
ましくは3〜20w/v%が好ましい。
【0038】また、本剤には一般に注射剤に使用される
添加剤、例えば安定化剤(アスコルビン酸、ピロ亜硫酸
ナトリウム等)、界面活性剤(ポリソルベート80、マ
クロゴール等)、可溶剤(グリセリン、エタノール
等)、緩衝剤(リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン
酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等)、分散剤(ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(塩
酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(パラオキシ安息香
酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(濃グリセリン、メグ
ルミン等)、溶解補助剤(プロピレングリコール、白糖
等)、無痛化剤(ブドウ糖、ベンジルアルコール等)な
どを適宜配合することができる。これらの添加剤は一般
に注射剤に通常用いられる割合で配合される。注射剤は
pH調節剤の添加により2〜12好ましくは2.5〜8.
0に調整するのがよい。注射剤は本発明の化合物または
併用薬物と所望により安息香酸塩又は/およびサリチル
酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解す
ることにより得られる。これらの溶解はどのような順序
で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行う
ことができる。注射用水溶液は加温するのがよく、また
通常の注射剤と同様にたとえば濾過滅菌,高圧加熱滅菌
などを行うことにより注射剤として供することができ
る。注射用水溶液は、例えば100℃〜121℃の条件
で5分〜30分高圧加熱滅菌するのがよい。さらに多回
分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を
付与した製剤としてもよい。
【0039】〔2〕徐放性製剤又は速放性製剤およびそ
の調製 本発明の化合物または併用薬物を含んでなる核を所望に
より水不溶性物質や膨潤性ポリマーなどの被膜剤で被覆
してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与
型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。被膜剤に用いら
れる水不溶性物質としては、例えばエチルセルロース、
ブチルセルロースなどのセルロースエーテル類、セルロ
ースアセテート、セルロースプロピオネートなどのセル
ロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニル
ブチレートなどのポリビニルエステル類、アクリル酸/
メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合
体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメ
タクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合
体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸
アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチ
ル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、ア
ミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリ
ル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合
体、とりわけオイドラギットRS−100,RL−10
0,RS−30D,RL−30D,RL−PO,RS−
PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタ
アクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合
体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メ
チル・アクリル酸エチル共重合体)などのオイドラギッ
ト類(ローム・ファーマ社)などのアクリル酸系ポリマ
ー、硬化ヒマシ油(例、ラブリーワックス(フロイント
産業)など)などの硬化油、カルナバワックス、脂肪酸
グリセリンエステル、パラフィンなどのワックス類、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0040】膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を
有し、 pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃
内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸など
の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポ
リマーが好ましい。このような酸性の解離基を有し pH
依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えばカーボマ
ー(Carbomer)934P、940、941、974P、
980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophi
l)、カルシウムポリカボーフィル(carcium polycarbo
phil)(前記はいずれもBFグツドリッチ社製)、ハイ
ビスワコー103、104、105、304(いずれも
和光純薬(株)製)などの架橋型ポリアクリル酸重合体
が挙げられる。
【0041】徐放性製剤に用いられる被膜剤は親水性物
質をさらに含んでいてもよい。該親水性物質としては、
例えばプルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金
属塩などの硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの
ヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル基を有す
る多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが
挙げられる。徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質
の含有率は約30ないし約90%(w/w)、好ましくは
約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約4
0ないし75%(w/w)、膨潤性ポリマーの含有率は約
3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約1
5%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んで
いてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有
率は約50%(w/w)以下、好ましくは約5〜約40%(w
/w)、さらに好ましくは約5〜約35%(w/w)である。
ここで上記%(w/w)は被膜剤液から溶媒(例、水、メ
タノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた
被膜剤組成物に対する重量%を示す。
【0042】徐放性製剤は、以下に例示するように薬物
を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質
や膨潤性ポリマーなどを加熱溶解あるいは溶媒に溶解又
は分散させた被膜剤液で被覆することにより製造され
る。 I.薬剤を含む核の調製。 被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称す
ることがある)の形態は特に制限されないが、好ましく
は顆粒あるいは細粒などの粒子状に形成される。核が顆
粒又は細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約1
50ないし2,000μm、さらに好ましくは約500
ないし約1,400μmである。核の調製は通常の製造
方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦
形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、
湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などにより調製す
る。核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、
好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ま
しくは約30ないし約70%(w/w)である。
【0043】核に含まれる賦形剤としては、例えば白
糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、澱
粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスター
チなどが用いられる。中でも、結晶セルロース、コーン
スターチが好ましい。結合剤としては、例えばポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニッ
クF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などが用いら
れる。崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウ
ム(Ac-Di-Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロス
ポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
(L-HPC)などが用いられる。中でも、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防
止剤としては例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム
およびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリ
コールなどが用いられる。安定化剤としては酒石酸、ク
エン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸などの酸が用
いられる。
【0044】核は上記製造法以外にも、例えば核の中心
となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メ
タノール、エタノールなど)等の適当な溶媒に溶解した
結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形
剤、滑沢剤などとの混合物を少量づつ添加して行なう転
動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法
や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性
担体粒子としては、例えば白糖、乳糖、澱粉、結晶セル
ロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その
平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであ
るものが好ましい。核に含まれる薬物と被膜剤とを分離
するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護
剤としては、例えば前記親水性物質や、水不溶性物質等
が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリ
コールやヒドロキシアルキル基又はカルボキシアルキル
基を有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用
いられる。該防護剤には安定化剤として酒石酸、クエン
酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク
などの滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場
合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/
w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好
ましくは約2ないし約8%(w/w)である。防護剤は通
常のコーティング法により被覆することができ、具体的
には、防護剤を例えば流動層コーティング法、パンコー
ティング法等により核にスプレーコーティングすること
で被覆することができる。
【0045】II.核の被膜剤による被覆 前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及び pH依存
性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解ある
いは溶媒に溶解又は分散させた被膜剤液により被覆する
ことにより徐放性製剤が製造される。核の被膜剤液によ
る被覆方法として、例えば噴霧コーティングする方法な
どが挙げられる。被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポ
リマー又は親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含
有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に
対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5な
いし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし3
5%(w/w)である。
【0046】被膜剤液の溶媒としては水又は有機溶媒を
単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液
を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:
重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させること
ができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶
媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に
限定されないが、例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール
等の低級アルコール、アセトンなどの低級アルカノン、
アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライドな
どが用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、
エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ま
しい。水及び水と有機溶媒との混液が被膜剤の溶媒とし
て好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液
中に被膜剤液安定化のために酒石酸、クエン酸、コハク
酸、フマル酸、マレイン酸などの酸を加えてもよい。噴
霧コーティングにより被覆する場合の操作は通常のコー
ティング法により実施することができ、具体的には、被
膜剤液を例えば流動層コーティング法、パンコーティン
グ法等により核にスプレーコーティングすることで実施
することができる。この時必要であれば、タルク、酸化
チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カル
シウム、軽質無水ケイ酸などを滑沢剤として、グリセリ
ン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチ
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどを可
塑剤として添加してもよい。被膜剤による被膜後、必要
に応じてタルクなどの帯電防止剤を混合してもよい。
【0047】速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化
物など)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤など)
であってもよい。経口投与剤、注射剤など非経口投与剤
が用いられるが、経口投与剤が好ましい。速放性製剤
は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣
用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称す
ることがある)を含んでいてもよい。用いられる製剤賦
形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特
に限定されない。例えば経口固形製剤用の賦形剤として
は、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース
(旭化成(株)製、アビセルPH101など)、粉糖、
グラニュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどが挙
げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール
などが挙げられる。これらの賦形剤は一種又は二種以上
を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は速放性製
剤全量に対して、例えば約4.5〜約99.4w/w
%、好ましくは約20〜約98.5w/w%、さらに好
ましくは約30〜約97w/w%である。速放性製剤に
おける薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.
5〜約95%、好ましくは約1〜約60%の範囲から適
宜選択することができる。
【0048】速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上
記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤
としては、例えばカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロー
スナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾ
ル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリド
ンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信
越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学
(株)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産
業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成
(株)製、PCS)などが用いられ、例えば水と接触し
て吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦
形剤との間にチャネルを作るなどにより顆粒を崩壊させ
るものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種
又は二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合
量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計な
どにより適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、
例えば約0.05〜約30w/w%、好ましくは約0.
5〜約15w/w%である。
【0049】速放性製剤が経口固型製剤である場合、経
口固型製剤の場合には上記の組成に加えて、所望により
固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよ
い。このような添加剤としては、例えば結合剤(例え
ば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンな
ど)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例え
ば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例
えば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活
性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤な
ど)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベン
ガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、橋
味剤(例えば、甘味剤、香料など)、吸着剤、防腐剤、
湿潤剤、帯電防止剤などが用いられる。また、安定化剤
として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸などの有
機酸を加えてもよい。上記結合剤としては、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポ
リビニルピロリドンなどが好ましく用いられる。速放性
製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を
混合し、必要により、さらに練合し、成型することによ
り調製することができる。上記混合は、一般に用いられ
る方法、例えば、混合、練合などにより行われる。具体
的には、例えば速放性製剤を粒子状に形成する場合、前
記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチ
カルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流
動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混
合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法などに
より造粒することにより調製することができる。このよ
うにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのま
まあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に
製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合
わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのまま
あるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤
(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化し
てもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製して、同一の
カプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
【0050】〔3〕舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊
剤およびその調製 舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は錠剤などの固
形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)
であってもよい。舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤
としては、本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを
含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親
水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤などの補助剤を
含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利
用率を高めるためにβ−シクロデキストリン又はβ−シ
クロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β
−シクロデキストリンなど)などを含有していてもよ
い。上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトー
ル、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが
挙げられる。滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコ
ロイドシリカが好ましい。等張化剤としては塩化ナトリ
ウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソル
ビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿
素などが挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水
性担体としては結晶セルロース、エチルセルロース、架
橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン
酸二カルシウム、炭酸カルシウムなどの膨潤性親水性担
体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロ
ースなど)が好ましい。水分散性ポリマーとしてはガム
(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガ
ム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セ
ルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル
酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニル
アルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸パルミチン
酸塩などが挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレングリコールなどが好ましい。特にヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤として
は、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン
酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫
酸ナトリウムなどが挙げられ、特に、クエン酸やアスコ
ルビン酸が好ましい。
【0051】舌下錠、バッカル又は口腔内速崩壊剤は、
本発明の化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の
方法により混合することにより製造することができる。
さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性
担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、
防腐剤などの補助剤を混合してもよい。上記成分を同時
に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形す
ることにより舌下錠、バッカル錠又は口腔内速崩壊錠が
得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前
後において必要に応じ水やアルコールなどの溶媒を用い
て加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよ
い。
【0052】粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合
は、本発明の化合物または併用薬物および上記した水分
散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤
などを水などの溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延さ
せて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、
酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤などの添
加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるた
めポリエチレングリコールやプロピレングリコールなど
のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニング
へのフィルムの接着を高めるため生物接着性ポリマー
(例、ポリカルボフィル、カルボポール)を含有させて
もよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクター
ブレードなどの塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10
〜1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を
乾燥してフィルムを形成することにより達成される。こ
のように形成されたフィルムは室温若しくは加温下乾燥
させ、所望の表面積に切断すればよい。
【0053】好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明
の化合物または併用薬物と、本発明の化合物または併用
薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤ
ーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げら
れる。該網状体は、本発明の化合物または併用薬物を適
当な溶媒に溶解した溶液とから構成されている固体状の
該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。該
口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明の化合物または
併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを
含んでいるのが好ましい。該マトリックス形成剤として
はゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦なら
びにオオバコ(psyllium)種子タンパクなどの動物性タン
パク類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、ガー
ガム、寒天ならびにキサンタンなどのゴム質物質;多糖
類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カ
ラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニル
ピロリドンなどの合成ポリマー類;ゼラチン−アラビア
ゴムコンプレックスなどから誘導される物質が含まれ
る。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトー
ス、ガラクトースならびにトレハロースなどの糖類;シ
クロデキストリンなどの環状糖類;リン酸ナトリウム、
塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウムなどの無機
塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、
L−グルタミン酸、L−ヒドロシキプロリン、L−イソ
ロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン
などの炭素原子数が2から12までのアミノ酸などが含
まれる。マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ
以上を、固形化の前に、溶液又は懸濁液中に導入するこ
とができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤
に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除さ
れて存在していてもよい。マトリックス形成剤はそのマ
トリックスを形成することに加えて、本発明の化合物ま
たは併用薬物の拡散状態をその溶液又は懸濁液中に維持
する助けをすることができる。
【0054】保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘
剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味
マスキング剤などの二次成分を組成物中に含有していて
よい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色
酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&
Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号などのFD
&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラ
スベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルー
ツ、カラメル、バニラ、テェリーならびにグレープフレ
ーバーおよびその組合せたものが含まれる。適当なpH
調整剤は、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレ
イン酸が含まれる。適当な甘味料としてはアスパルテー
ム、アセスルフェームKならびにタウマチンなどが含ま
れる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリ
ウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合
物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフ
ィンが含まれる。製剤には通常約0.1〜約50重量
%、好ましくは約0.1〜約30重量%の本発明の化合
物または併用薬物を含み、約1分〜約60分の間、好ま
しくは約1分〜約15分の間、より好ましくは約2分〜
約5分の間に(水に)本発明の化合物または併用薬物の
90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下
錠、バッカルなど)や、口腔内に入れられて1ないし6
0秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに
好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊
剤が好ましい。
【0055】上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、
約10〜約99重量%、好ましくは約30〜約90重量
%である。β−シクロデキストリン又はβ−シクロデキ
ストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は0〜約30
重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約
0.01〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%
である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.
1〜約90重量%、好ましくは、約10〜約70重量%
である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は約0.
1〜約50重量%、好ましくは約10〜約30重量%で
ある。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、
約0.1〜約30重量%、好ましくは約10〜約25重
量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は約
0.1〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%で
ある。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤など
の添加剤を必要に応じ含有していてもよい。
【0056】本発明の併用剤の投与量は、本発明の化合
物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期
間などにより異なるが、例えば、乳癌の患者(成人、体
重約60kg)一人あたり、通常、本発明の化合物およ
び併用薬物として、それぞれ1日約0.01〜約100
0mg/kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、よ
り好ましくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ
約0.1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約
30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与され
る。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変
動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあ
り、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような
量を設定することも可能である。併用薬物としての一日
投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、
感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、
種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定さ
れないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺
乳動物1kg体重あたり約0.001〜2000mg、
好ましくは約0.01〜500mg、さらに好ましく
は、約0.1〜100mg程度であり、これを通常1日
1〜4回に分けて投与する。
【0057】本発明の併用剤を投与するに際しては、同
時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、
本発明の化合物を投与してもよいし、本発明の化合物を
先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間
差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、
剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先
に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以
内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15
分〜1時間以内に本発明の化合物を投与する方法が挙げ
られる。本発明の化合物を先に投与する場合、本発明の
化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10
分〜6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内
に併用薬物を投与する方法が挙げられる。好ましい投与
方法としては、例えば、経口投与製剤に製形された併用
薬物約0.001〜200mg/kgを経口投与し、約
15分後に経口投与製剤に製形された本発明の化合物
約0.005〜100mg/kgを1日量として経口投
与する。
【0058】また、本発明の医薬組成物または本発明の
併用剤を、例えば(1)手術、(2)アンジオテンシン
IIなどを用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、
(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼
法、(7)放射線療法などの非薬剤療法と組み合わせる
こともできる。例えば、本発明の医薬組成物または本発
明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら
2、3種を組み合わせた治療前または後に使用すること
によって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Sur
vival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命など
の効果が得られる。また、本発明の医薬組成物または本
発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病
の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリンなどの
β−ラクタム系、クラリスロマイシンなどのマクロライ
ド系など)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリ
ー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)
疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲
不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃
度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱などのよ
うな副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐
性を抑制するための薬剤の投与など〕を組み合わせるこ
ともできる。前記の処置を施す前または施した後に、本
発明の医薬組成物または本発明の併用剤を経口投与(徐
放性を含む)、静脈内投与(bolus、infusion、包接体
を含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性
を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与す
るのが好ましい。手術等の前に本発明の医薬組成物また
は本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例え
ば、手術等の約30分〜24時間前に1回投与すること
もできるし、あるいは手術等の約3ヶ月〜6ヶ月前に1
〜3サイクルに分けて投与することもできる。このよう
に、手術等の前に本発明の医薬組成物または本発明の併
用剤を投与することにより、例えば癌組織を縮小させる
ことができるので、手術等がしやすくなる。手術等の後
に本発明の医薬組成物または本発明の併用剤を投与する
場合の時期としては、手術等の約30分〜24時間後
に、例えば数週間〜3ヶ月単位で反復投与することがで
きる。このように、手術等の後に本発明の医薬組成物ま
たは本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効
果を高めることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に参考例、実施例、製剤例お
よび試験例を挙げて、本発明を詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。参考例および実
施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、TL
C(Thin Layer Chromatography, 薄層クロマトグラフ
ィー)による観察下に行われた。TLCの観察において
は、TLCプレートとしてメルク社製のキーゼルゲル6
0F254プレートを使用し、展開溶媒としてはカラムク
ロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、
検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲ
ルは、同じくメルク社製のキーゼルゲル60F254(7
0〜230メッシュ)を用いた。NMRスペクトルは、
プロトンNMRを示し、内部標準としてテトラメチルシ
ランを用いてVARIAN Gemini−200(2
00MHz型スペクトロメーター)で測定し、δ値をp
pmで表した。参考例および実施例で用いる略号は、次
のような意義を有する。 s :シングレット br :ブロード(幅広い) d :ダブレット t :トリプレット q :クワルテット dd :ダブルダブレット dt :ダブルトリプレット m :マルチプレット J :カップリング定数 Hz :ヘルツ DMF:N,N−ジメチルホルムアミド THF:テトラヒドロフラン
【0060】
【実施例】参考例1 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−トリフル
オロメチルフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾー
【化22】 (i)(E)−3−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−プロペナミド 4−トリフルオロメチル桂皮酸(19.4g)、DMF
(6滴)のTHF(100ml)懸濁液に0℃で塩化オ
キサリル(11.7ml)を滴下し、室温で2時間攪拌
した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢酸エチル(60m
l)に溶解し、25%アンモニア水−酢酸エチル(5:
1、120ml)に注いだ。水層を塩析後、酢酸エチル
−THF(12:1)混液(650ml)、酢酸エチル
(100ml×2)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶し、標題化合物(18.0g)を無色板
状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 5.58 (2H, br s), 6.53 (1H, d,
J = 15.8 Hz), 7.63-7.72 (5H, m). IR (KBr): 3326, 3167, 1686, 1636, 1617, 1404, 119
0 cm-1. (ii)4−クロロメチル−2−[(E)−2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)エテニル]−1,3−オキ
サゾール (E)−3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2
−プロペナミド(17.9g)、1,3−ジクロロアセ
トン(14.8g)のトルエン溶液(83ml)溶液を
ディーン・スターク(Dean−Stark)装置を用
いて9時間加熱還流した。冷後、反応液に水を加えて酢
酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢
酸メチル=6:1→5:1)で精製し、標題化合物(1
5.1g)を無色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ :4.55 (2H, d, J = 0.8 Hz), 7.00
(1H, d, J = 16.2 Hz),7.56 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.
64-7.68 (5H, m). IR (KBr): 1350, 1325, 1170, 1136, 1113, 1071, 95
9, 826, 727, 708 cm-1.
【0061】参考例2 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化23】 (E)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−プ
ロペナミド(9.16g)、1,3−ジクロロアセトン
(7.62g)を用いて参考例1−(ii)と同様の反応
を行い、標題化合物(6.31g)を無色結晶として得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 4.55 (2H, s), 6.8-7.0 (2H, m),
6.96 (1H, d, J = 16.8), 7.45-7.7 (3H, m). 参考例3 4−クロロメチル−2−[(E)−2−(2,6−ジフ
ルオロフェニル)エテニル]−1,3−オキサゾール
【化24】 (E)−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−プロペ
ナミド(9.0g)および1,3−ジクロロアセトン
(7.49g)を用いて参考例1−(ii)と同様の反応
を行い、標題化合物(7.18g)を淡黄色固体として
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ : 4.55 (2H, s), 6.85-7.0 (2H,
m), 7.2-7.35 (2H, m), 7.55-7.7 (1H, m), 7.66 (1H,
s).
【0062】参考例4 4−{4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イ
ミダゾール−1−イル]ブチル}フェノール
【化25】 (i)2−(1−{4−[4−(ベンジルオキシ)フェ
ニル]ブチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1
−エタノール ベンジル 4−(4−ヨードブチル)フェニル エーテ
ル(14.29g)、2−(2−ヒドロキシエチル)イ
ミダゾール(13.1g)、炭酸カリウム(5.39
g)をDMF(390ml)中、60℃で16時間かき
まぜた。冷後、不溶物をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。
残留物を酢酸エチルに溶解し、水、飽和食塩水で洗浄し
た。減圧下、溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=19:1
→9:1)に付して精製した。溶出物を酢酸エチル−メ
タノールから再結晶し、標題化合物(10.99g)を
無色結晶として得た。 mp 75-77 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.53-1.82(4H,m), 2.58(2H,t,J=7.1H
z), 2.78(2H,t,J=5.5Hz),3.81(2H,t,J=6.9Hz), 4.03(2
H,t,J=5.5Hz), 5.04(2H,s), 6.80(1H,d,J=1.2Hz),6.90
(2H,d,J=8.6Hz), 6.93(1H,d,J=1.2Hz), 7.05(2H,d,J=8.
6Hz), 7.34-7.47(5H,m). IR (KBr):3144, 3032, 2934, 2859, 1611, 1582, 151
4, 1495, 1456, 1431, 1381, 1298, 1273, 1244, 1175,
1150, 1121, 1109, 1051, 1026 cm-1. (ii)4−{4−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1
H−イミダゾール−1−イル]ブチル}フェノール 2−(1−{4−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]
ブチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1−エタ
ノール(10.67g)および10%パラジウム炭素
(1.6g)を用いて、参考例11−(v)と同様の反
応を行い、標題化合物(5.3g)を得た。 mp 118-119 ℃.1 H-NMR(CDCl3)δ:1.50-1.80(4H,m), 2.55(2H,t,J=7.0H
z), 2.79(2H,t,J=5.8Hz),3.82(2H,t,J=7.0Hz), 3.97(2
H,t,J=5.8Hz), 3.85-4.40(1H,br), 6.77(2H,d,J=8.4H
z), 6.80(1H,s), 6.94(1H,s), 6.96(2H,d,J=8.4Hz). IR (KBr):360 0-2400, 1615, 1593, 1516, 1489, 145
6, 1373, 1252, 1171, 1150, 1125, 1103, 1055 cm-1.
【0063】参考例5 2−[1−[4−[4−[2−[(E)−2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)エテニル]オキサゾール−
4−イル]メトキシフェニル]ブチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−1−エタノール
【化26】 アルゴン雰囲気下、65%水素化ナトリウム(40.6
mg)および4−[4−[2−(2−ヒドロキシエチ
ル)−1H−イミダゾール−1−イル]ブチル]フェノ
ール(260mg)に0℃でDMF(4ml)を加え
た。室温で30分攪拌後、0℃で[2−[(E)−2−
(4−トリフルオロメチルフェニル)エテニル]オキサ
ゾール−4−イル]メチルクロライド(316mg)を
加え、室温で15時間攪拌した。反応液に水を加え、析
出した結晶を濾取し、水、イソプロピルエーテルで洗浄
後、アセトン−ヘキサンより再結晶を行い、標題化合物
(393mg)を淡黄色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.56-1.74 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.78 (2H,t, J = 5.4 Hz), 3.82 (2H, t,
J = 6.8 Hz), 4.03 (2H, t, J = 5.4 Hz), 5.02 (2H,
d, J = 1.2 Hz), 6.81 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.90-6.9
5 (4H, m), 7.02(2H, d, J = 16.2 Hz), 7.52-7.69 (6
H, m). IR (KBr): 1512, 1323, 1244. 1175, 1132, 1113, 106
7, 1055 cm-1.
【0064】参考例6 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノールの製造
【化27】 (i)1-tert-ブトキシ-4-(4-ヨードブチル)ベンゼンの製
造 4-(4-tert-ブトキシフェニル)ブタン-1-オール (35.0
g)の酢酸エチル (360 ml)溶液に0 ℃でトリエチルアミ
ン (32.9 ml)、メタンスルホニルクロリド (14.6 ml)を
加え、0 ℃で1.5時間撹拌した。反応液に水を加えて分
液し、有機層を5 %重曹水ついで水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して4-(4-ter
t-ブトキシフェニル)ブチル メタンスルホネートの粗生
成物 (50.2 g)を得た。本品 (50.2 g)、ヨウ化ナトリウ
ム (46.1 g)のアセトン (500 ml)懸濁液を4.5時間撹拌
した。反応液に水、ジイソプロピルエーテルを加えて分
液し、有機相を水、10 %ハイポ水、水で順次洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して表
題化合物 (52.1 g)を無色油状物として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (9H, s), 1.60-1.70 (2H,
m), 1.80-1.90 (2H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz),
3.20 (2H, t, J = 6.9 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.4Hz),
7.04 (2H, d, J = 8.4 Hz). (ii)2-[1-[4-(4-tert-ブトキシフェニル)ブチル]-1H-イ
ミダゾール-2-イル]エタノールの製造 2-(1H-イミダゾール-2-イル)エタノール (5.62 g)のDMF
(80 ml)溶液に0 ℃で65%水素化ナトリウム (1.78 g)を
加え、室温で30分間撹拌した。0 ℃で1-tert-ブトキシ-
4-(4-ヨードブチル)ベンゼン (13.3 g)のDMF (20 ml)溶
液を加え、同温度で5時間撹拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、水で2回、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (Chro
matorex;溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=2:5)で精製
し、表題化合物 (9.53 g)を無色アモルファスとして得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (9H, s), 1.53-1.82 (4H,
m), 2.59 (2H, t, J = 7.0Hz), 2.78 (2H, t, J = 5.4
Hz), 3.82 (2H, t, J = 7.0 Hz), 4.03 (2H, t, J= 5.4
Hz), 4.49 (1H, br s), 6.80 (1H, d, J = 1.4 Hz),
6.86-6.93 (3H, m), 6.99-7.05 (2H, m). IR (KBr): 2976, 1507, 1366, 1235, 1163 cm-1. (iii)tert-ブチル 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エ
チル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フェニル エー
テルの製造 2-[1-[4-(4-tert-ブトキシフェニル)ブチル]-1H-イミダ
ゾール-2-イル]エタノール (4.77 g)の酢酸エチル (50
ml)溶液に0 ℃でトリエチルアミン (3.16 ml)、メタン
スルホニルクロリド (1.40 ml)を加え、0 ℃で1時間撹
拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去して2-[1-[4-(4-tert-ブトキシフェニル)
ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチル メタンスルホ
ネートの粗生成物を得た。本品のDMF(35 ml)溶液にナト
リウムチオメトキシド (2.25 g)を加え、室温で2.5時間
撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1→
1:3)で精製し、表題化合物 (4.22 g)を淡黄色油状物と
して得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.33 (9H, s), 1.52-1.84 (4H,
m), 2.11 (3H, s), 2.59 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.89-
2.96 (4H, m), 3.86 (2H, t, J = 7.0 Hz), 6.79 (1H,
d, J = 1.2 Hz), 6.88-6.95 (3H, m), 7.01-7.05 (2H,
m). IR (KBr): 1507, 1366, 1235, 1163, 870 cm-1. (iv)4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミ
ダゾール-1-イル]ブチル]フェノールの製造 tert-ブチル 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]
-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フェニル エーテル
(2.11 g)を4N塩酸 (6 ml)に溶解し、50 ℃で1時間撹拌
した。反応液を30 %水酸化ナトリウム水溶液で中和後、
析出した結晶を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して表
題化合物 (1.12 g)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.63 (2H, m), 1.70-1.79 (2
H, m), 2.03 (3H, s), 2.55 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.8
2-2.94 (4H, m), 3.87 (2H, t, J = 7.2 Hz), 6.76-6.8
0 (3H, m), 6.94-6.98 (3H, m). IR (KBr): 1514, 1489, 1456, 1273, 1250 cm-1.
【0065】参考例7 4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール
-1-イル]ブチル]フェノールの製造
【化28】 (i) [1-[4-(4-tert-ブトキシフェニル)ブチル]-1H-イミ
ダゾール- 2-イル]メタノールの製造 1-tert-ブトキシ-4-(4-ヨードブチル)ベンゼン (10.0
g)、2-ホルミル-1H-イミダゾール (3.47 g)、炭酸カリ
ウム (4.16 g)のDMF (100 mL)懸濁液を70℃で17時間撹
拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水で
3回次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去して1-[4-(4-tert-ブトキ
シフェニル)ブチル]-1H-イミダゾール-2-カルバルデヒ
ドの粗生成物を淡茶色油状物として得た。本品のメタノ
ール (200 mL)にメタノール溶液に0℃で水素化ホウ素ナ
トリウム (1.25 g)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応
液に水を加えて濃縮後、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(Chromatorex、100-200 mesh、富士シリシア化学製)
(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:3→酢酸エチル)で精
製して、表題化合物 (8.29 g)を無色アモルファスとし
て得た。1 H-NMR (CDCl3) ・ 1.32(9H, s), 1.58-1.86 (4H,
m), 2.60 (2H, t, J = 7.2Hz), 3.99 (2H, t, J = 7.4
Hz), 4.62 (2H, s), 6.80-6.93 (4H, m), 7.03 (2H, d,
J = 8.4 Hz). IR (KBr): 1505, 1366, 1235, 1163, 897 cm-1. (ii) 4-[4-[2-[(メチルチオ)メチル]-1H-イミダゾール-
1-イル]ブチル]フェノールの製造 [1-[4-(4-tert-ブトキシフェニル)ブチル]-1H-イミダゾ
ール-2-イル]メタノール(10.0 g)のピリジン (13.4 mL)
に溶解後、室温でジメチルジスルフィド (8.94mL)、ト
リブチルホスフィン (24.7 mL)を加えて、室温で17時間
撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、1N水酸化ナト
リウム水溶液で3回次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、1-[4
-(4-tert-ブトキシフェニル)ブチル]-2-[(メチルチオ)
メチル]-1H-イミダゾールの粗生成物を得た。本品の4N
塩酸 (33 mL)を加え、50℃で2時間攪拌し、冷後反応液
に水と酢酸エチルを加えて分液した。水層を30%水酸化
ナトリウム水溶液でpH6に調整し、塩析後、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をジイ
ソプロピルエーテルで洗浄して、表題化合物 (7.31 g)
を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) ・ 1.58-1.84 (4H, m), 2.02(3H,
s), 2.57 (2H, t, J = 7.2Hz), 3.71 (2H, s), 3.94
(2H, t, J = 7.0 Hz), 6.75-6.79 (2H, m), 6.86 (1H,
d, J = 1.0 Hz), 6.94 (1H, d, J = 1.0 Hz), 6.97-7.0
1 (2H, m). IR (KBr): 2936, 1516, 1489, 1445, 1250 cm-1. (iii) 4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル]ブチル]フェノールの製造 4-[4-[2-[(メチルチオ)メチル]-1H-イミダゾール-1 -イ
ル]ブチル]フェノール (8.64 g)をメタノール-水 (2:1)
(150 mL)の懸濁溶液に0℃でオキソン(商標:一過硫酸
カリウム塩化物:28.8 g)を加え、室温で3.5時間攪拌し
た。反応液に4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH6に
し、析出した結晶を濾過後、酢酸エチル-メタノール
(1:4)に溶解した。不溶物を濾去し、濾液を濃縮後、酢
酸エチル-メタノール-ヘキサンより再結晶を行い、表題
化合物 (6.53 g)を無色針状晶として得た。1 H-NMR (CDCl3+CD3OD) ・ 1.54-1.86 (4H, m), 2.57 (2
H, t, J = 7.0 Hz), 2.95(3H, s), 4.02 (2H, t, J =
6.8 Hz), 4.37 (2H, s), 6.72-6.79 (2H, m), 6.95-7.
04 (4H, m). IR (KBr): 1464, 1310, 1250, 1173, 1138 cm-1.
【0066】参考例8 2-[(E)-2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)エテニル]-4-
(クロロメチル)-1,3-オキサゾールの製造
【化29】 (E)-3-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-2-プロペンアミ
ド(8.67 g)、1,3-ジクロロアセトン (11.0 g)を用いて
参考例1-(ii)と同様の反応を行い、表題化合物 (4.95
g)を無色薄片晶として得た。1 H-NMR (CDCl3+CD3OD) ・ 4.54 (2H, d, J = 0.8 Hz),
6.88 (1H, d, J = 16.4Hz), 7.21-7.49 (4H, m), 7.65
(1H, s). IR (KBr): 1576, 1489, 964, 754, 710 cm-1.
【0067】実施例1 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルイソプ
ロピルカルバメートの製造
【化30】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]-1-エタノー
ル (300 mg)のジクロロメタン (3 ml)溶液に0 ℃で65 %
水素化ナトリウム (21.6 mg)を加え、室温で30分攪拌
後、0 ℃でイソプロピルイソシアネート (0.288 ml) を
加え、室温で5時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸
エチルで抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶
液、次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去後、酢酸エチル-ヘキサン
より再結晶を行い表題化合物 (315 mg)を無色粉末結晶
として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.12-1.16 (6H, m), 1.61-1.66 (2
H, m), 1.71-1.80 (2H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.5 H
z), 2.97 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.81-3.89 (3H, m),
4.41 (2H, t, J = 7.2 Hz), 4.53 (1H, br s), 5.02 (2
H, d, J = 0.6 Hz), 6.81 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.91-
7.09 (6H, m), 7.53-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1711, 1512, 1325, 1246, 1069 cm-1.
【0068】実施例2 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルメチル
カルバメートの製造
【化31】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]-1-エタノー
ル (300 mg)のTHF (3 ml)溶液に0 ℃で1,1’-カルボニ
ルジイミダゾール (143 mg)加え、同温度で3時間撹拌し
た。反応液に0 ℃でメチルアミンのTHF溶液 (2.0M; 1.4
7 ml)を加え、同温度で3時間、さらに室温で30分間撹拌
した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を減圧留去後、ジエチルエーテル-アセトン-ヘキサンよ
り再結晶を行い表題化合物 (310 mg)を無色粉末結晶と
して得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.61-1.75 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 7.0 Hz), 2.77 (2H,t, J = 5.2 Hz), 2.97 (3H, t,
J = 6.8 Hz), 3.87 (2H, t, J = 7.2 Hz), 4.43 (2H,
t, J = 6.8 Hz), 4.62 (1H, br, s), 5.02 (2H, d, J =
0.8 Hz), 6.81(1H, d, J = 1.0 Hz), 6.90-7.12 (6H,
m), 7.26-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1715, 1510, 1325, 1125, 1067 cm-1.
【0069】実施例3 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチル1-ピロ
リジンカルボキシレートの製造
【化32】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]-1-エタノー
ル (300 mg)、1,1’-カルボニルジイミダゾール (143 m
g)、ピロリジン (0.147 ml)を用いて、実施例2と同様の
反応を行い表題化合物 (258 mg)を無色粉末結晶として
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.66 (2H, m), 1.71-1.79 (2
H, m), 1.82-1.84 (4H,m), 2.58 (2H, t, J = 7.2 Hz),
3.02 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.29 (2H, t, J =6.6 H
z), 3.38 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.90 (2H, t, J = 7.5
Hz), 4.41 (2H,t, J = 7.2 Hz), 5.02 (2H, d, J = 1.
2 Hz), 6.81 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.89-7.11 (6H,
m), 7.53-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1698, 1510, 1125, 1111, 1067 cm-1.
【0070】実施例4 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
エチルの製造
【化33】 (i)4-[[4-(4-ヨードブチル)フェノキシ]メチル]-2-[(E)
-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-
オキサゾールの製造 4-クロロメチル-2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール (13.4 g)、4-(4-
クロロブチル)フェノール (8.63 g)および炭酸カリウム
(6.46 g)のDMF (200 ml)懸濁液を60 ℃で24時間撹拌し
た。反応液に水を加えて析出した結晶をろ取し、メタノ
ール-水 (2 : 1)混液で洗浄し、4-[[4-(4-クロロブチ
ル)フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメ
チル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾールの粗生成物
(19.5 g)を無色粉末として得た。本品(18.5 g)、ヨウ
化ナトリウム (31.8 g)のアセトニトリル (240 ml)懸濁
液を22時間加熱還流した。反応液を濃縮後、酢酸エチル
で希釈し、水、ハイポ水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣を
ヘキサンで洗浄し、表題化合物 (12.3 g)を無色針状結
晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.66-1.93 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 7.6 Hz), 3.20 (2H,t, J = 7.0 Hz), 5.03 (2H, t,
J = 1.0 Hz), 6.97-7.13 (5H, m), 7.52-7.69(6H, m). IR (KBr): 1512, 1323, 1167, 1128, 1067 cm-1. (ii) 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)
フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキ
シ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピ
オン酸エチルの製造 4-[[4-(4-ヨードブチル)フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキ
サゾール (6.00 g)、3-(1H-イミダゾール-2-イル)プロ
ピオン酸エチル (3.83 g)および炭酸カリウム (1.58 g)
のDMF (100 ml)懸濁液を70 ℃で23時間撹拌した。反応
液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、酢酸エチル)で精製し、ジエチルエーテル-ヘ
キサンで洗浄して表題化合物 (3.69 g)を無色アモルフ
ァスとして得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.25 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.59-
1.79 (4H, m), 2.59 (2H,t, J = 7.0 Hz), 2.88-2.91
(4H, m), 3.87 (2H, t, J = 7.0 Hz), 4.14 (2H,q, J =
7.2 Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.79 (1H, d, J
= 1.4 Hz), 6.90-7.06 (6H, m), 7.10 (1H, s), 7.52-
7.69 (5H, m). IR (KBr): 1732, 1510, 1325, 1167, 1123, 1067 cm-1.
【0071】実施例5 N,N-ジメチル-3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イ
ル]メトキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イ
ル]プロパンアミドの製造
【化34】 (i) 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)
フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキ
シ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピ
オン酸の製造 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
エチル (3.69 g)のメタノール (50 ml)溶液に1N水酸化
ナトリウム (13 ml)を加え、5.5時間加熱還流した。反
応液を1N塩酸中和後、濃縮した。析出した結晶を濾過
し、水で洗浄後、酢酸エチル-メタノール-ヘキサンより
再結晶を行い表題化合物 (2.24 g)を無色粉末結晶とし
て得た。1 H-NMR (DMSO-d6)δ: 1.51-1.67 (4H, m), 2.54 (2H,
t, J = 7.0 Hz), 2.66 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.80 (2
H, t, J = 6.2 Hz), 3.90 (2H, t, J = 6.6 Hz), 4.99
(2H, s), 6.76 (1H, s), 6.94 (2H, d, J = 8.4 Hz),
7.04-7.14 (3H, m),7.34 (1H, d, J = 16.6 Hz), 7.62
(1H, d, J = 16.6 Hz), 7.76 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.
96 (2H, d, J = 8.0 Hz), 8.24 (1H, s). IR (KBr): 1512, 1325, 1244, 1165, 1130, 1069 cm-1. (ii) N,N-ジメチル-3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフ
ルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4
-イル]メトキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-
イル]プロパンアミドの製造 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
(200 mg)のDMF (3 ml)溶液に0 ℃でN,N-ジメチルアミ
ンのTHF溶液 (2M ;0.557 ml)とシアノりん酸ジエチル
(67.6 μl)を加えて15分間撹拌した後、0℃でトリエチ
ルアミン (77.6 μl)を加え、室温で16時間撹拌した。
反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (溶出液、ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノ
ール=20:1)で精製し、ジエチルエーテル-酢酸エチル-ヘ
キサンより再結晶を行い表題化合物 (146 mg)を無色粉
末結晶として得た。1 H- NMR (CDCl3)δ: 1.68-1.72 (4H, m), 2.58 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.93-2.95 (7H, m), 3.04 (3H, s), 3.9
1 (2H, t, J = 7.0 Hz), 5.02 (2H, s), 6.79 (1H, d,
J = 1.8 Hz), 6.89-7.10 (6H, m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1647, 1510, 1325, 1123, 1067 cm-1.
【0072】実施例6 1-{3-[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]
フェニル}ブチル)-1H-イミダゾール-2-イル]プロパノイ
ル}ピロリジンの製造
【化35】 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
(200 mg)、ピロリジン (0.174 ml)、シアノりん酸ジエ
チル (0.303 ml)、トリエチルアミン (0.310 ml)を用い
て、実施例5-(ii)と同様の反応を行い表題化合物 (86 m
g)を得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.71-1.97 (8H, m), 2.58 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 2.81-3.02(4H, m), 3.42-3.49 (4H, m),
3.91 (2H, t, J = 7.0 Hz), 5.02 (2H, s), 6.79 (1H,
d, J = 1.0 Hz), 6.89-7.10 (6H, m), 7.52-7.69 (6H,
m). IR (KBr): 1638, 1510, 1325, 1123, 1067 cm-1.
【0073】実施例7 4-{3-[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]
フェニル}ブチル)-1H-イミダゾール-2-イル]プロパノイ
ル}モルホリンの製造
【化36】 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
(200 mg)、モルホリン (97.1 μl)、シアノりん酸ジエ
チル (84.5 μl)、トリエチルアミン (77.6 μl)を用い
て、実施例5-(ii)と同様の反応を行い表題化合物 (217
mg)を得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.58-1.66 (2H, m), 1.70-1.80 (2
H, m), 2.58 (2H, t, J =7.2 Hz), 2.88-3.00 (4H, m),
3.52-3.56 (2H, m), 3.60-3.67 (6H, m), 3.90(2H, t,
J = 6.9 Hz), 5.02 (2H, s), 6.80 (1H, d, J = 2.7 H
z), 6.90-7.12 (6H, m), 7.53-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1644, 1510, 1325, 1242, 1115, 1067 cm-1.
【0074】実施例8 N-メチル-3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメ
チル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メ
トキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プ
ロパンアミドの製造
【化37】 3-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]プロピオン酸
エチル (180 mg)と30 %メチルアミンエタノール溶液 (3
ml)を封管中120℃で12時間加熱した。反応液を濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出
液、ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノール=30:
1)で精製し、酢酸エチル-ヘキサンより再結晶を行い表
題化合物 (43 mg)を無色粉末結晶として得た。1H-NMR
(CDCl3)δ: 1.55-1.65 (2H, m), 1.69-1.78 (2H, m),
2.59 (2H, t, J =7.2 Hz), 271-2.77 (5H, m), 2.93 (2
H, t, J = 6.9 Hz), 3.85 (2H, t. J = 7.2 Hz), 5.02
(2H, s), 6.62 (1H, br, s), 6.80 (1H, s), 6.91-7.09
(6H, m),7.53-7.70 (6H, m).IR (KBr): 1647, 1512, 1
321, 1174, 1165, 1067 cm-1.
【0075】実施例9N-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(ト
リフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾー
ル-4-イル]メトキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾー
ル-2-イル]エチル]アセトアミドの製造
【化38】 (i)2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]
フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミ
ンの製造2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メト
キシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]-1-エ
タノール (2.00 g)、フタルイミド (605 mg)、トリフェ
ニルホスフィン (1.08 g)のTHF (30 ml)溶液に室温でア
ゾカルボン酸ジエチル (1.86 ml)を加え、24時間撹拌し
た。反応液を酢酸エチルで希釈し、1N水酸化ナトリウム
水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去して2-[2-[1-[4-[4-[[2-
[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-
1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フェニル]ブチル]-
1H-イミダゾール-2-イル]エチル]-1H-イソインドール-
1,3(2H)-ジオンの粗生成物 (4.31 g)を淡黄色結晶とし
て得た。本品 (3.97 g)のエタノール (70 ml)溶液に2-
アミノエタノール (4.31 ml)を加え、75分間加熱還流し
た。反応液を濃縮後、酢酸エチルで希釈して水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (Chromatorex、100-200 mesh、富士シリシア化学製)
(溶出液、ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノー
ル=200:1→40:1)に付して精製し、表題化合物 (1.34 g)
を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.56-1.66 (2H, m), 1.69-1.74 (2
H, m), 2.59 (2H, t, J =7.2 Hz), 2.15 (2H, t, J =
6.6 Hz), 2.76 (2H, t. J = 6.6 Hz), 3.84 (2H,d, J =
7.2 Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.9 Hz), 6.81 (1H, s),
6.91-7.06 (6H, m), 7.53-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1508, 1325, 1173, 1138, 1067 cm-1. (ii) N-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチ
ル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メト
キシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチ
ル]アセトアミドの製造 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミン
(200 mg)のTHF溶液に0 ℃でトリエチルアミン (137 μ
l)、無水酢酸 (74.0 μl)を加え、0 ℃で1.5時間撹拌し
た。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー (溶出液、ジクロロメタン→ジクロロメタン:メタノ
ール=20:1)で精製し、酢酸エチル-ヘキサンより再結晶
を行い表題化合物 (123 mg)を無色針状結晶として得
た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.55-1.65 (2H, m), 1.69-1.78 (2
H, m). 1.95 (3H, s), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.7
8 (2H, t, J = 6.0 Hz), 3.70 (2H, dt, J = 6.0,6.0 H
z), 3.82 (2H, t, J = 6.9 Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.6
Hz), 6.83-7.09(8H, m), 7.53-7.70 (6H, m). IR (KBr): 1665, 1510, 1325, 1123, 1067 cm-1.
【0076】実施例10 N-エチル-N’-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオ
ロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イ
ル]メトキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イ
ル]エチル]ウレアの製造
【化39】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミン
(200 mg)のピリジン (2 ml)溶液に0 ℃でエチルイソシ
アネート (62.0μl)を加え、0 ℃で1.5時間、室温で22
時間撹拌した。反応液に水を加えて析出した結晶をろ取
し、ジエチルエーテルで洗浄後、酢酸エチル-メタノー
ル-ヘキサンより再結晶を行い表題化合物 (161 mg)を無
色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.10 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.59-
1.78 (4H, m), 2.58 (2H,t, J = 6.6 Hz), 2.78 (2H,
t, J = 5.8 Hz), 3.10-3.23 (2H, m), 3.64 (2H,dt, J
= 5.8, 5.8 Hz), 3.82 (2H, t, J = 7.4 Hz), 4.50 (1
H, br s), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 5.52 (1H, br
s), 6.81 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6 .90-7.10(6H, m),
7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1614, 1576, 1512, 1325, 1069 cm-1.
【0077】実施例11 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-[4-[2
-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾール-1-イ
ル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの製
【化40】 (i) 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ルの製造 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノール (300 mg) のDMF (5 m
l)溶液に0 ℃で65 %水素化ナトリウム (63.1 mg)を加
え、室温で30分間撹拌した。0 ℃で4-クロロメチル-2-
[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-1,3-オキサゾ
ール (269 mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出
液、ヘキサン:酢酸エチル=2:3→酢酸エチル)で精製し、
表題化合物 (374 mg)を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.62-1.80 (4H, m), 2.11 (3H, s),
2.59 (2H, t, J = 7.0Hz), 2.92 (4H, s), 3.86 (2H,
t, J = 6.8 Hz), 5.01 (2H, d, J = 1.2 Hz), 6.79-7.1
3 (9H, m), 7.46-7.65 (4H, m). IR (KBr): 1601, 1532, 1510, 1233, 826 cm-1. (ii) 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]- 1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ルの製造 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-[4-[2
-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾール-1-
イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾール (1
50 mg)のTHF (2 ml)溶液に0 ℃で70 %メタクロロ過安息
香酸 (188 mg)のTHF (2.5 ml)溶液を加え、0 ℃で10分
間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで
抽出し、抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢
酸エチル→酢酸エチル:メタノール=96:4)で精製し、表
題化合物 (47 mg)を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.62-1.69 (4H, m), 2.60 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.84 (3H,s), 3.15 (2H, t, J = 7.4 H
z), 3.63 (2H, t, J = 7.4 Hz), 3.88 (2H, t, J= 7.0
Hz), 5.01 (2H, s), 6.82-7.13 (9H, m), 7.47-7.66 (4
H, m). IR (KBr): 1508, 1306, 1233, 1128, 826 cm-1.
【0078】実施例12 2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾール
-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾール
の製造
【化41】 (i) 2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサ
ゾールの製造 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノール (500 mg)、65 %水素化
ナトリウム (69.8 mg)、4-クロロメチル-2-[(E)-2-(2,4
-ジフルオロフェニル)エテニル]-1,3-オキサゾール (48
3 mg)を用いて、実施例11-(i)と同様の反応を行い表題
化合物 (812 mg)を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.61-1.72 (4H, m), 2.11 (3H,
s), 2.59 (2H, t, J = 7.4Hz), 2.82-3.02 (4H, m), 3.
86 (2H, t, J = 7.4 Hz), 5.02 (2H, s), 6.80-7.10 (9
H, m), 7.48-7.67 (3H, m). IR (KBr): 1613, 1510, 1273, 1246, 966 cm-1. (ii) 2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾ
ールの製造 2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ル (300 mg)、70 %メタクロロ過安息香酸 (363 mg)を用
いて、実施例11-( ii)と同様の反応を行い表題化合物 (193 mg)を無色粉末
結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.61-1.83 (4H, m), 2.60 (2H, t,
J = 7.0 Hz), 2.84 (3H,s), 3.15 (2H, t, J = 7.2 H
z), 3.63 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.88 (2H, t, J= 7.2
Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.84 (1H, d, J = 1.
2 Hz), 6.91-7.11(6H, m), 7.49-7.76 (5H, m). IR (KBr): 1510, 1306, 1275, 1140, 966 cm-1.
【0079】実施例13 4-[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-[4-
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサ
ゾールの製造
【化42】 (i) 1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-カルバルデヒドの
製造 4-[[4-(4-ヨードブチル)フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキ
サゾール (4.00 g)、2-ホルミル-1H-イミダゾール (911
mg)、炭酸カリウム (1.05 g)を用いて、実施例4-(ii)
と同様の反応を行い表題化合物 (3.76 g)を無色粉末結
晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.57-1.63 (2H, m), 1.78-1.86 (2
H, m), 2.59 (2H, t, J =7.0 Hz), 4.41 (2H, t, J =
7.4 Hz), 5.02 (2H, t, J = 0.8 Hz), 6.89-6.98(2H,
m), 7.06-7.12 (3H, m), 7.26-7.28 (2H, m), 7.52-7.6
9 (6H, m), 9.81 (1H, d, J = 0.6 Hz). IR (KBr): 1676, 1512, 1412, 1325, 1175, 1067 cm-1. (ii) [1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]
フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]メタノール
の製造 1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フェ
ニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-カルバルデヒド(2.30
g)のメタノール溶液に0 ℃で水素化ほう素ナトリウム
(193 mg)を加え、0 ℃で1時間撹拌した。反応液に水を
加え、濃縮後、析出した結晶を水洗し、酢酸エチル-ヘ
キサンより再結晶を行い、表題化合物 (2.16 g)を無色
粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.62-1.81 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 6.8 Hz), 3.98 (2H,t, J = 7.2 Hz), 4.65 (2H,
s), 5.02 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.90-
7.10 (6H, m), 7.51-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1323, 1173, 1136, 1067 cm-1. (iii) 4-[[4-[4-[2-[(メチルスルファニル)メチル]-1H-
イミダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-
[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-
1,3-オキサゾールの製造 [1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フェ
ニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]メタノール (40
0 mg)のジクロメタン (8 ml)溶液に室温でピリジン (0.
600 ml)、ジメチルジスルフィド (0.217 ml)、トリブチ
ルホスフィン (0.600 ml)を加えて、室温で6時間撹拌し
た。反応液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加えて酢酸エ
チルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1→酢酸エチル)で精製し、酢酸エチル-ジエチル
エーテル-ヘキサンより再結晶を行い表題化合物 (213 m
g)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.68-1.86 (4H, m), 2.06 (3H, s),
2.61 (2H, t, J = 7.0Hz), 3.73 (2H, s), 3.94 (2H,
t, J = 7.0 Hz), 5.02 (2H, d, J = 1.0 Hz), 6.85 (1
H, d, J = 1.4 Hz), 6.90-7.11 (6H, m), 7.52-7.69 (6
H, m). IR (KBr): 1508, 1325, 1167, 1123, 1067 cm-1. (iv) 4-[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イ
ミダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)
-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-
オキサゾールの製造 4-[[4-[4-[2-[(メチルスルファニル)メチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキ
サゾール (110 mg)、70 %メタクロロ過安息香酸 (128 m
g)を用いて、実施例11-(ii)と同様の反応を行い表題化
合物 (65 mg)を無色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.64-1.86 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 3.00 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.4 H
z), 4.36 (2H, s), 5.03 (2H, s), 6.91-7.16 (7H, m),
7.52-7.74 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1325, 1306, 1134, 1067 cm-1.
【0080】実施例14 2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾール
-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾール
の製造
【化43】 (i) 2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサ
ゾールの製造 4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノール (300 mg)、65 %水素化
ナトリウム (63.1 mg)、4-クロロメチル-2-[(E)-2-(2,6
-ジフルオロフェニル)エテニル]-1,3-オキサゾール (29
0 mg)を用いて、実施例11-(i)と同様の反応を行い表題
化合物 (381 mg)を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.57-1.83 (4H, m), 2.11 (3H,
s), 2.59 (2H, t, J = 7.0Hz), 2.92 (4H, s), 3.86 (2
H, t, J = 6.8 Hz), 5.03 (2H, d, J = 0.6 Hz),6.98
(1H, d, J = 1.0 Hz), 6.90-7.10 (5H, m), 7.19-7.33
(4H, m), 7.61 (1H, d, J = 16.8 Hz), 7.68 (1H, s). IR (KBr): 1510, 1458, 1240, 1001, 785 cm-1. (ii) 2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾ
ールの製造 2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ル (150 mg)、70 %メタクロロ過安息香酸 (181 mg)を用
いて、実施例11-(ii)と同様の反応を行い表題化合物 (6
3 mg)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.64-1.75 (4H, m), 2.60 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.84 (3H, s), 3.15 (2H, t, J = 8.0 H
z), 3.63 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.88 (2H, t, J= 7.2
Hz), 5.02 (2H, s), 6.84 (1H, d, J = 1.2 Hz), 6.94-
7.33 (9H, m), 7.61 (1H, d, J = 16.4 Hz), 7.69 (1H,
s). IR (KBr): 1510, 1458, 1306, 1240, 1001 cm-1.
【0081】実施例15 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルフィニル)エチル]-1H-イミ
ダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2
-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オ
キサゾールの製造
【化44】 (i) 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-
イミダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-
[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-
1,3-オキサゾールの製造 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]-1-エタノー
ル (1.00 g)、トリエチルアミン (0.544 ml)、メタンス
ルホニルクロリド (0.182 ml)及びナトリウムチオメト
キシド (288 mg)を用いて、参考例6-(iii)と同様の反
応を行い表題化合物 (761 mg)を無色アモルファスとし
て得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.62-1.72 (4H, m), 2.11 (3H,
s), 2.59 (2H, t, J = 7.0Hz), 2.89-2.96 (4H, m), 3.
86 (2H, t, J = 7.4 Hz), 5.02 (2H, s), 6.80 (1H,
s), 6.95-7.10 (6H, m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1325, 1167, 1123, 1067 cm-1. (ii) 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルフィニル)エチル]-1H
-イミダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-
[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-
1,3-オキサゾールの製造 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミ
ダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2
-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オ
キサゾール (250 mg)、70 %メタクロロ過安息香酸 (114
mg)を用いて、実施例11-(ii)と同様の反応を行い表題
化合物 (190 mg)を無色アモルファスとして得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.56-1.80 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 7.0 Hz), 2.61 (3H, s), 3.06-3.16 (3H, m), 3.3
2-3.40 (1H, m), 3.89 (2H, t, J = 7.2 Hz), 5.02 (2
H, d, J = 1.2 Hz), 6.84 (1H, d, J = 1.4 Hz), 6.90-
7.10 (6H, m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1325, 1167, 1121, 1067 cm-1.
【0082】実施例16 N-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]
フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチル]メ
タンスルホンアミドの製造
【化45】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミン
(200 mg)のTHF (4 ml)溶液に0 ℃でトリエチルアミン
(109 μl)、メタンスルホニルクロリド (36.4 μl)を加
え、0 ℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エ
チルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー (Chromatorex;溶出液、酢
酸エチル)で精製し、酢酸エチル-ヘキサンより再結晶を
行い表題化合物 (126 mg)を無色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.63-1.79 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.96 (3H, s), 3.07-3.12 (2H, m), 3.6
1-3.67 (2H, m), 3.90-3.96 (2H, m), 5.02 (2H,s), 6.
34 (1H, br s), 6.92-7.10 (7H, m), 7.53-7.70 (6H,
m). IR (KBr): 1510, 1325, 1242, 1123, 1069 cm-1.
【0083】実施例17 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダ
ゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキ
サゾールの製造
【化46】 4-[[4-[4-[2-[2-(メチルスルファニル)エチル]-1H-イミ
ダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2
-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オ
キサゾール (248 mg)、70 %メタクロロ過安息香酸 (282
mg)を用いて、実施例11-(ii)と同様の反応を行い表題
化合物 (133 mg)を無色針状結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.61-1.76 (4H, m), 2.60 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 2.84 (3H, s), 3.15 (2H, t, J = 7.2 H
z), 3.63 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.88 (2H, t, J= 7.0
Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.84 (1H, d, J = 1.
6 Hz), 6.91-7.10 (6H, m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1325, 1310, 1127、1067 cm-1.
【0084】実施例18 メチル[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)
フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキ
シ]フェニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]
メチルスルホンの製造
【化47】 (i) 1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]フ
ェニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸
エチルエステルの製造 4-[[4-(4-ヨードブチル)フェノキシ]メチル]-2-[(E)-2-
[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキ
サゾール (7.5 g) および 1 H-1,2,3-トリアゾール-4-
カルボン酸エチルエステル (2.1 g) のジメチルホルム
アミド (100 ml) 溶液に炭酸カリウム (2.4 g) を加
え、70 ℃で 5 時間攪拌した。反応終了後、反応液に水
を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢
酸エチル : ヘキサン= 3 : 1) で精製し、酢酸エチル-
ヘキサンより再結晶を行い表題化合物 (1.85 g) を無色
粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.41 (3H, t, J = 7.2 Hz ), 1.60
-1.68 (2H, m), 1.90-1.98 (2H, m), 2.61 (2H, t, J =
7.8 Hz), 4.42 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.44 (2H, t, J
= 6.6 Hz), 5.02 (2H, d, J = 0.6 Hz), 6.92 (2H, d,
J = 8.1 Hz), 7.02 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.07 (2H,
d, J = 8.1 Hz) ,7.56 (1H, d, J = 16.2Hz), 7.65 (4
H,br s),7.69 (1H,s), 8.02 (1H, s). IR (KBr): 3131,1699, 1512, 1331, 1236 cm-1. (ii) [1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]
フェニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メタ
ノールの製造 1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]フェ
ニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-カルボン酸エ
チルエステル (500 mg) のTHF (10 ml) 溶液に0 ℃で水
素化リチウムアルミニウム (35 mg) 加え30分間撹拌し
た。反応終了後、反応液にジエチルエーテルおよび水を
加え、セライト濾過した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢
酸エチル-ヘキサンより再結晶を行い表題化合物 (435 m
g) を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.60-1.68 (2H, m), 1.87-1.95 (2
H, m), 2.20 (1H,br s),2.60 (2H, t, J = 9.0 Hz),
4.35 (2H, t, J = 7.2 Hz), 4.80 (2H, s), 5.02(2H,
d, J = 0.6 Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (1
H, d, J = 16.2 Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.7 Hz) ,7.46
(1H, s), 7.55 (1H, d, J = 16.2 Hz),7.65 (4H,br
s),7.69 (1H,s). IR (KBr): 3204,1615, 1514, 1323, 1127 cm-1.
【0085】(iii) 4-(4-{4-[(メチルスルファニル)メ
チル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル}ブチル) フェニ
ル(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル] エテ
ニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メチルエーテルの製造 [1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]フェ
ニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]メタノー
ル (500 mg) のジクロロメタン (10 ml) 溶液に、ピリ
ジン (0.81 ml)、トリブチルホスフィン(0.75 ml) およ
びジメチルジスルフィド (0.27 ml) を加え、室温で 5
時間攪拌した。反応終了後、反応液に 10% 塩酸水溶液
を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢
酸エチル : ヘキサン=2 : 1) で精製し、酢酸エチル-ヘ
キサンより再結晶を行い表題化合物 (454 mg) を無色粉
末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.59-1.68 (2H, m), 1.87-1.98 (2
H, m), 2.11 (3H,s),2.61 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.7
8 (2H, s), 4.34 (2H, t, J = 7.2 Hz), 5.02 (2H, s),
6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (1H, d, J = 16.2 H
z), 7.07 (2H, d,J = 8.7 Hz) ,7.43 (1H, s), 7.58 (1
H, d, J = 16.2 Hz),7.60 (4H,br s),7.69 (1H,s). IR (KBr): 3127,1615, 1514, 1329, 1119 cm-1. (iv) メチル[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメ
チル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メ
トキシ]フェニル}ブチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イ
ル]メチルスルホンの製造 4-(4-{4-[(メチルスルファニル)メチル]-1H-1,2,3-トリ
アゾール-1-イル}ブチル) フェニル(2-{(E)-2-[4-(トリ
フルオロメチル)フェニル] エテニル}-1,3-オキサゾー
ル-4-イル)メチルエーテル (160 mg) のジクロロメタン
(5 ml) 溶液に、0 ℃でメタクロロ過安息香酸 (70%, 1
87 mg) 加え1 時間撹拌した。反応終了後、反応液に 10
% 水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (溶出液、酢酸エチル : ヘキサン=2 :
1)で精製し、酢酸エチルより再結晶を行い表題化合物
(131 mg) を淡黄色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.61-1.69 (2H, m), 1.90-1.98 (2
H, m), 2.62 (2H, t, J =7.5 Hz), 2.88 (3H,s), 4.38
(2H, t, J = 6.9 Hz), 4.40 (2H, s), 5.02 (2H, s),
6.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (1H, d, J = 16.2 H
z), 7.08 (2H, d,J = 8.7 Hz), 7.56 (1H, d, J = 16.2
Hz),7.64 (4H,br s),7.69 (2H,s).IR (KBr): 312
0,1615, 1514, 1323, 1128 cm-1.
【0086】実施例19 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-[4-[2
-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イ
ル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの製
【化48】 2-[(E)-2-(4-フルオロフェニル)エテニル]-4-(クロロメ
チル)-1,3-オキサゾール(254 mg)、4-[4-[2-[(メチルス
ルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フ
ェノール (300 mg)、65%水素化ナトリウム (39.5 mg)を
用いて、実施例11-(i)と同様の反応を行い表題化合物
(275 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.63-1.85 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.0 Hz), 2.96(3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.6 H
z), 4.36 (2H, s), 5.01 (2H, d, J = 0.6 Hz),6.81-7.
13 (9H, m), 7.46-7.55 (3H, m), 7.66 (1H, s). IR (KBr): 1510, 1312, 1235, 1136, 826 c m-1.
【0087】実施例20 2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1
-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの
製造
【化49】 4-(クロロメチル)-2-[(E)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)
エテニル]-1,3-オキサゾール (274 mg)、4-[4-[2-[(メ
チルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチ
ル]フェノール (300 mg)、65%水素化ナトリウム (39.5
mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化
合物 (285 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.64-1.80 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 3.00 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.4 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, s), 6.87-7.11 (7H, m),
7.34-7.53 (4H, m), 7.66 (1H, s). IR (KBr): 1510, 1310, 1275, 1140, 966 cm-1.
【0088】実施例21 2-[(E)-2-(4-クロロフェニル)エテニル]-4-[[4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの製造
【化50】 4-(クロロメチル)- 2-[(E)-2-(4-クロロフェニル)エテ
ニル]-1,3-オキサゾール(227 mg)、4-[4-[2-[(メチルス
ルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フ
ェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (32.9 mg)を
用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化合物
(322 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.60-1.85 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.8 Hz), 2.97 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.0 H
z), 4.36 (2H, s), 5.03 (2H, d, J = 0.6 Hz), 6.90-
7.33 (11H, m), 7.61 (1H, d, J = 16.8 Hz), 7.69 (1
H, s). IR (KBr): 1512, 1310, 1252, 1136, 816 cm-1.
【0089】実施例22 2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1
-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの
製造
【化51】 4-(クロロメチル)-2-[(E)-2-(2,6-ジフルオロフェニル)
エテニル]-1,3-オキサゾール (228 mg)、4-[4-[2-[(メ
チルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチ
ル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (32.9
mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化
合物 (280 mg)を無色針状晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.60-1.85 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 2.97 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.0 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.81-
7.11 (9H, m), 7.48-7.67 (3H, m). IR (KBr): 1510, 1310, 1240, 1136, 1001 cm-1.
【0090】実施例23 2-[(E)-2-(4-ブロモフェニル)エテニル]-4 -[[4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの製造
【化52】 2-[(E)-2-(4-ブロモフェニル)エテニル]-4-(クロロメチ
ル)-1,3-オキサゾール (266 mg)、4-[4-[2-[(メチルス
ルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フ
ェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (32.9 mg)を
用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化合物
(361 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.59-1.85 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.2 Hz), 2.96 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.0 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, s), 6.88-7.11 (7H, m),
7.36-7.54 (5H, m), 7.66 (1H, s). IR (KBr): 1512, 1308, 1254, 1138, 814 cm-1.
【0091】実施例24 2-[(E)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ルの製造
【化53】 2-[(E)-2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エテニル]-4-
(クロロメチル)-1,3-オキサゾール (243 mg)、4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (3
5.9 mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表
題化合物 (105 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.62-1.69 (2H, m), 1.75-1.85 (2
H, m), 2.61 (2H, t, J =7.5 Hz), 2.97 (3H, s), 4.03
(2H, t, J = 7.5 Hz), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, d, J
= 0.6 Hz), 6.91-7.19 (9H, m), 7.49 (1H, d, J = 8.
1, 8.1 Hz), 7.59(1H, d, J = 16.5 Hz), 7.68 (1H,
s). IR (KBr): 1510, 1485, 1306, 1246, 1136 cm-1.
【0092】実施例25 2-[(E)-2-(2,4-ジクロロフェニル)エテニル]-4-[[4-[4-
[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イ
ル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの製
【化54】 4-(クロロメチル)-2-[(E)-2-(2,4-ジクロロフェニル)エ
テニル]-1,3-オキサゾール (257 mg)、4-[4-[2-[(メチ
ルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチ
ル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (35.9
mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化
合物 (246 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.61-1.69 (2H, m), 1.75-1.83 (2
H, m), 2.61 (2H, t, J =7.5 Hz), 2.97 (3H, s), 4.03
(2H, t, J = 7.5 Hz), 4.36 (2H, s), 5.03 (2H, d, J
= 0.9 Hz), 6.90-6.96 (4H, m), 7.05-7.10 (3H, m),
7.27-7.30 (1H, m), 7.45 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.59
(1H, d, J = 4. 2 Hz), 7.69 (1H, s), 7.84 (1H, d, J
= 16.5 Hz). IR (KBr): 1510, 1310, 1244, 1136, 1101 cm-1.
【0093】実施例26 2-[(E)-2-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
【化55】 2-[(E)-2-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)エテニル]-4-
(クロロメチル)-1,3-オキサゾール (282 mg)、4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (3
2.9 mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表
題化合物 (313 mg)を無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.60-1.80 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.2 Hz), 2.96 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.6 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, d, J = 0.6 Hz), 6.90-
7.11 (7H, m), 7.28-7.47 (3H, m), 7.57 (1H, d, J =
16.4 Hz), 7.68 (1H, s). IR (KBr): 1514, 1310, 1248, 1175, 1130 cm-1.
【0094】実施例27 2-[(E)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-[[4-
[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1
-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾールの
製造
【化56】 4-(クロロメチル)-2-[(E)-2-(3,4-ジフルオロフェニル)
エテニル]-1,3-オキサゾール (228 mg)、4-[4-[2-[(メ
チルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチ
ル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (32.9
mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表題化
合物 (261 mg)を無色薄片晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.59-1.80 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.6 Hz), 2.96 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.4 H
z), 4.36 (2H, s), 5.01 (2H, s), 6.80-6.96 (4H, m),
7.04-7.48 (7H, m), 7.67 (1H, s). IR (KBr): 1512, 1300, 1275, 1246, 1136 cm-1.
【0095】実施例28 2-[(E)-2-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ルの製造
【化57】 2-[(E)-2-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)エテニル]-4-
(クロロメチル)-1,3-オキサゾール (243 mg)、4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノール (250 mg)、65%水素化ナトリウム (3
2.9 mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表
題化合物 (304 mg)を無色針状晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.62-1.81 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.2 Hz), 2.97 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.0 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.84-
7.11 (8H, m), 7.18 (1H, dd, J = 2.6, 8.4 Hz), 7.00
-7.68 (2H, m), 7.85 (1H, d, J = 16.0 Hz). IR (KBr): 1510, 1485, 1310, 1246, 1136 cm-1.
【0096】実施例29 2-[(E)-2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)エテニル]-4-
[[4-[4-[2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾー
ル-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチル]-1,3-オキサゾー
ルの製造
【化58】 2-[(E)-2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)エテニル]-4-
(クロロメチル)-1,3-オキサゾール (291 mg)、4-[4-[2-
[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1-イル]
ブチル]フェノール (300 mg)、65%水素化ナトリウム (3
9.5 mg)を用いて、実施例 11-(i)と同様の反応を行い表
題化合物 (333 mg)を無色針状晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.64-1.80 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 6.6 Hz), 2.96 (3H,s), 4.03 (2H, t, J = 7.0 H
z), 4.36 (2H, s), 5.02 (2H, d, J = 0.8 Hz), 6.86-
6.95 (3H, m), 7.04-7.11 (2H, m), 7.22-7.49 (6H,
m), 7.67 (1H, s). IR (KBr): 1512, 1306, 1244, 1132, 968 cm-1.
【0097】実施例3 0 2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル]
-4-[[4-[4-[2-[[(トリフルオロメチル)スルホニル]メチ
ル]-1H-イミダゾール-1-イル]ブチル]フェノキシ]メチ
ル]-1,3-オキサゾールの製造
【化59】 [1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フェ
ニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]メタノール (2
50 mg, 0.503 mmol)のTHF (5 mL)溶液に-30℃でトリエ
チルアミン (91.0μL)、亜リン酸トリメチル (77.0 μ
L)、トリフルオロメタンスルホニルクロリド (69.5 μ
L)を加え、同温度で20分間、室温で1時間攪拌した。反
応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶
出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、酢酸エチル
−ヘキサンより再結晶を行い、表題化合物 (38 mg)を
無色粉末晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.59-1.87 (4H, m), 2.61 (2H, t,
J = 7.4 Hz), 4.01 (2H,t, J = 7.0 Hz), 4.68 (2H,
s), 5.02 (2H, s), 6.91-7.11 (7H, m), 7.52-7.69 (6
H, m). IR (KBr): 1368, 1325, 1202, 1132, 1121 cm-1.
【0098】実施例31 2,2,2-トリフルオロ-N-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(ト
リフルオロメチル)フェニル]エテニル]-1,3-オキサゾー
ル-4-イル]メトキシ]フェニル]ブチル]-1H-イミダゾー
ル-2-イル]エチル]エタンスルホンアミドの製造
【化60】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミン
(250 mg)のTHF (5 mL)溶液に0℃でトリエチルアミン
(137 μL)、2,2,2-トリフルオロエタンスルホニルクロ
リド (65.0 μL)を加え、同温度で110分間攪拌した。反
応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (Chromator
ex) (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:2→1:4)で精製
し、酢酸エチル−メタノール−ヘキサンより再結晶を行
い、表題化合物 (48 mg)を無色針状晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.60-1.73 (4H, m), 2.59 (2H, t,
J = 7.2 Hz), 2.82 (2H,t, J = 6.0 Hz), 3.63 (2H, t,
J = 6.0 Hz), 3.75-3.89 (4H, m), 5.02 (2H,d, J =
1.2 Hz), 6.82 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.90-7.10 (6H,
m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1346, 1325, 1155, 1127, 1071 c m-1.
【0099】実施例32 N-[2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]
フェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチル]-2-
プロパンスルホンアミドの製造
【化61】 2-[1-[4-[4-[[2-[(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]エテニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]メトキシ]フ
ェニル]ブチル]-1H-イミダゾール-2-イル]エチルアミン
(248 mg)、トリエチルアミン (135 μL)、2-プロパン
スルホニルクロリド (65.5 μL)を用いて実施例31と同
様の反応を行い、表題化合物 (55 mg)を無色針状晶とし
て得た。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.39 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.64-
1.81 (4H, m), 2.59 (2H,t, J = 7.4 Hz), 2.84 (2H,
t, J = 5.6 Hz), 3.14-3.25 (1H, m), 3.55-3.64(2H,
m), 3.81 (2H, t, J = 6.6 Hz), 5.02 (2H, s), 5.85
(1H, br s), 6.81(1H, d, J = 1.4 Hz), 6.90-7.10 (6
H, m), 7.52-7.69 (6H, m). IR (KBr): 1510, 1325, 1167, 1125, 1067 cm-1.
【0100】実施例 33 4-[2-(4-{4-[2-(メチルスルホニル)メチル-1H-イミダゾ
ール-1-イル]ブチル}フェノキシ)エチル]-2-{(E)-2-[4-
(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサ
ゾールの製造
【化62】 (i) (E)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)エテニ
ル]-1,3-オキサゾール-4-イル]酢酸エチルの製造 (E)-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エテニルアミド
(10.0 g)、4−クロロアセト酢酸エチル(13.5 g)のトル
エン(60 mL)溶液をディーン-スターク(Dean-Stark)装
置を用いて16時間加熱還流した。反応液に水を加えた
後、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精
製し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶を行い表題化合
物(8.34 g)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.30 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.65
(2H,s), 4.22 (2H, q, J= 7.0 Hz), 6.99 (1H, d, J =
16.4 Hz), 7.51 (1H, d, J = 16.4 Hz), 7.63 (4H, s),
7.66 (1H, s). IR (KBr) : 2988, 1741, 1329, 1246, 1155, 1120 c
m-1. (ii) 2-[[(E)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)エ
テニル]-1,3-オキサゾール-4-イル]エタノールの製造 塩化カルシウム(2.35 g)、水素化ホウ素ナトリウム(1.6
0 g)のTHF-エタノール(10 mL-10 mL)懸濁液に[[(E)-2-
(4-トリフルオロメチルフェニル)エテニル]-1,3-オキサ
ゾール-4-イル]酢酸エチル(1.72 g)を0℃で加え1時間撹
拌した。1N塩酸を加え酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢
酸エチル:ヘキサン=1:1〜酢酸エチル)で精製し表題化合
物(1.27 g)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.67 (1H, br s), 2.84 (2H, t, J
= 5.8 Hz), 3.96 (2H,m), 7.00 (1H, d, J = 16.6 H
z), 7.49-7.66 (6H, m). IR (KBr) : 3314, 1593, 1415, 1325, 1180, 1107 c
m-1. (iii) 4-[2-(4-{4-[2-(メチルスルホニル)メチル-1H-イ
ミダゾール-1-イル]ブチル}フェノキシ)エチル]-2-{(E)
-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-
オキサゾールの製造 4-[4-(2-(メチルスルホニル)メチル-1H-イミダゾール-1
-イル)ブチル]フェノール(91 mg)、トリフェニルホスフ
ィン(78 mg)のトルエン(5 mL)溶液に-78℃で2-[[(E)-2-
(4-トリフルオロメチルフェニル)エテニル]-1,3-オキサ
ゾール-4-イル]エタノール(91 mg)、DEAD(40%トルエン
溶液;110 μL)をそれぞれ加え、室温で16時間撹拌し
た。3N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽
出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液、酢酸エチル〜メタノール:酢酸エチル=1:100)で精
製し、メタノール-酢酸エチル-ヘキサンから再結晶を行
い表題化合物(39 mg)を無色粉末結晶として得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.57-1.67 (2H, m), 1.74-1.84 (2
H, m), 2.59 (2H, t, J= 7.2 Hz), 2.96 (3H, s), 3.05
(2H, t, J = 6.3 Hz), 4.02 (2H, t, J = 7.2Hz), 4.2
4 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.35 (2H, s), 6.85-7.08 (7
H, m), 7.50 (1H, d, J = 18.0 Hz), 7.53 (1H, s), 7.
63 (4H, s). IR (KBr) : 2928, 1512, 1323, 1167, 1128, 1068, 825
cm-1.
【0101】 製剤例1 (一錠当たりの用量) (1)実施例4で得られた化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0
mgおよびコーンスターチ35.0mgの混合物を10
重量%ゼラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして
3.0mg)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒
化したのち、40℃で乾燥し再び濾過する。得られた顆
粒をステアリン酸マグネシウム2.0mgと混合し圧縮
する。得られる中心錠をしょ糖、二酸化チタン、タルク
およびアラビアゴムの懸濁液による糖衣でコーティング
を施し、ミツロウで艶出して糖衣錠を得る。 製剤例2 (一錠当たりの用量) (1)実施例4で得られた化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶化デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgとステアリン酸
マグネシウム3.0mgを可溶化デンプンの水溶液0.
07ml(可溶化デンプンとして7.0mg)で顆粒化
後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ5
0.0mgを混合する。混合物を圧縮し錠剤を得る。
【0102】 参考製剤例1 (一錠当たりの用量) (1)酢酸リュープロレリン 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶化デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 酢酸リュープロレリン10.0mgとステアリン酸マグ
ネシウム3.0mgを可溶化デンプンの水溶液0.07
ml(可溶化デンプンとして7.0mg)で顆粒化後、
乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.
0mgを混合する。混合物を圧縮し錠剤を得る。 製剤例3 製造例1または2で得られた製剤と参考製剤例1で得ら
れた製剤とを組み合わせる。
【0103】以下の試験例において、化合物番号は実施
例番号を示す(例えば、実施例2の化合物は化合物2と
表示した)。 試験例1 ヒト乳癌細胞の受容体チロシンのリン酸化の抑制 ヒト乳癌細胞BT−474の細胞懸濁液500μl(3
0,000細胞)を24穴プレートに播き、5%炭酸ガ
スインキュベーター中37℃で培養した。翌日、4倍段
階希釈した被検化合物溶液250μlを添加し、2時間
後、抽出液を加えて反応を停止させるとともにタンパク
質を抽出した。このタンパク質をタンパク質電気泳動法
により分画した後、電気泳動ゲル内のタンパク質をナイ
ロンフィルターにトランスファーした。このフィルター
とリン酸化チロシン特異抗体とを反応させ、反応産物を
蛍光標識して画像解析装置により定量した。無処理群の
細胞のHER2チロシンのリン酸化量を100%とし
て、各濃度の被検化合物溶液を加えた群の細胞のHER
2チロシンのリン酸化量の割合を求め、被検化合物がH
ER2チロシンのリン酸化量を対照の50%に抑制する
のに必要な化合物濃度(IC50値)を算出した。結果を
〔表1〕に示す。これより、本発明の化合物は、ヒト乳
癌細胞が受容体チロシンキナーゼの活性化によって引き
起こされる、受容体タンパク質のチロシン残基のリン酸
化反応を強く阻害することが示された。
【0104】 〔表1〕 実施例番号(化合物番号) 細胞内HER2リン酸化阻害 BT−474(IC50:nM) 1 < 4 3 < 4 5 < 4 6 < 4 11 < 4 16 < 4 17 < 4
【0105】試験例2 in vitro での乳癌細胞BT−474増殖抑制作用 ヒト乳癌細胞BT−474の細胞懸濁液100μl
(6,000細胞)を96穴マイクロプレートに播き、
5%炭酸ガスインキュベーター中37℃で培養した。翌
日、2倍段階希釈した各被検化合物溶液100μlを添
加し、培養を5日間行った。被検化合物を含む培養液を
除き、細胞を洗浄した後、50%トリクロロ酢酸溶液で
固定後、色素SRB0.4%(W/V)溶液(1%酢酸
に溶解)を加え細胞タンパク質を固定するとともに染色
した(スケハンら、ジャーナル オブナショナル キャ
ンサー インスティチュート 82巻1107−111
2ページ、1990年)。色素溶液を除き、1%酢酸溶
液にて洗浄した後、100μlの抽出液(10mM トリ
ス緩衝液)を加えて色素を抽出し、吸収波長550nm
の吸光度を測定し、タンパク質量として細胞量を測定し
た。被検化合物溶液を加えていない対照群のタンパク質
量を100%としたときの各処理群の残存タンパク質量
の割合を求め、残存細胞量を対照の50%に抑制するの
に必要な化合物濃度(IC50)値を算出した。結果を
〔表2〕に示す。これより、本発明の化合物は、ヒト乳
癌細胞株BT−474の増殖を強く抑制することが示さ
れた。
【0106】 〔表2〕 実施例番号(化合物番号) 細胞増殖阻害 BT−474(IC50:μM) 1 <0.05 3 <0.05 5 <0.05 6 <0.05 16 0.15
【0107】
【発明の効果】本発明の化合物(I)もしくはまたはそ
の塩またはそのプロドラッグは、チロシンキナーゼ阻害
作用を有し、かつ毒性が低いため、哺乳動物におけるチ
ロシンキナーゼ依存性疾患の予防または治療に用いるこ
とができる。チロシンキナーゼ依存性疾患には、異常な
チロシンキナーゼ酵素活性による細胞増殖亢進性の疾患
が含まれる。さらに、本発明の化合物(I)もしくはま
たはその塩またはそのプロドラッグは、チロシンキナー
ゼを特異的に阻害するため、HER2を発現している癌
の増殖を抑制する治療剤として、または、ホルモン依存
性癌のホルモン非依存性癌への移行を防ぐ予防剤として
も有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC52 DD25 DD42 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC69 BC73 GA07 GA09 MA01 MA04 NA14 ZB26 ZC20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 〔式中、mは1ないし3の整数を、nは1または2を、
    1はハロゲン原子またはハロゲン化されていてもよい
    1-2アルキル基を、R2およびR3は同一または異なっ
    て水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級
    アルコキシ基を、R4は式: 【化2】 (式中、pは2ないし5の整数を、R5は置換基とし
    て、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル
    基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基
    を有していてもよい環状アミノカルボニル基、置換基を
    有していてもよいカルバモイルオキシ基、置換基を有し
    ていてもよい環状アミノカルボニルオキシ基、置換基を
    有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有し
    ていてもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有して
    いてもよいスルファモイル基、置換基を有していてもよ
    い環状アミノスルホニル基、置換基を有していてもよい
    カルバモイルアミノ基、置換基を有していてもよい環状
    アミノカルボニルアミノ基、置換基を有していてもよい
    アルキルスルホニルアミノ基またはアシルアミノ基を有
    するC1-4アルキル基を示す。)で表される基を示
    す。〕で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1がハロゲン原子またはトリフルオロメ
    チル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】R5がメチルスルホニルエチル基またはメ
    チルスルホニルメチル基である請求項1記載の化合物ま
    たはその塩。
  4. 【請求項4】R2およびR3の双方がそれぞれ水素原子で
    ある請求項1記載の化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】R2およびR3の一方が水素原子で、他方が
    メチル基またはメトキシ基である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  6. 【請求項6】N,N-ジメチル-3-[1-(4-{4-[(2-{(E)-2-[4-
    (トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサ
    ゾール-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチル)-1H-イミダ
    ゾール-2-イル]プロパナミド 、N-メチル-3-[1-(4-{4-
    [(2-{(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニ
    ル}-1,3-オキサゾール-4-イル)メトキシ]フェニル}ブチ
    ル)-1H-イミダゾール-2-イル]プロパナミド、2-[(E)-2-
    (2,4-ジフルオロフェニル)エテニル]-4-{[4-(4-{2-[2-
    (メチルスルホニル)エチル]-1H-イミダゾール-1-イル}
    ブチル)フェノキシ]メチル}-1,3-オキサゾール、4-{[4-
    (4-{2-[(メチルスルホニル)メチル]-1H-イミダゾール-1
    -イル}ブチル)フェノキシ]メチル}-2-{(E)-2-[4-(トリ
    フルオロメチル)フェニル]エテニル}-1,3-オキサゾール
    または4-{[4-(4-{2-[2-(メチルスルホニル)エチル]-1H-
    イミダゾール-1-イル}ブチル)フェノキシ]メチル}-2-
    {(E)-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エテニル}-
    1,3-オキサゾールである請求項1記載の化合物またはそ
    の塩。
  7. 【請求項7】請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  8. 【請求項8】請求項1記載の化合物もしくはその塩また
    はそのプロドラッグを含有する医薬組成物。
  9. 【請求項9】チロシンキナーゼ阻害剤である請求項8記
    載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】癌の予防・治療剤である請求項8記載の
    医薬組成物。
  11. 【請求項11】癌が乳癌、前立腺癌、肺癌、膵癌または
    腎臓癌である請求項10記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】哺乳動物に対して、請求項1記載の化合
    物もしくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与
    することを特徴とするチロシンキナーゼ阻害方法。
  13. 【請求項13】哺乳動物に対して、請求項1記載の化合
    物もしくはその塩またはそのプロドラッグを有効量投与
    することを特徴とする癌の予防・治療方法。
  14. 【請求項14】チロシンキナーゼ阻害剤を製造するため
    の請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロ
    ドラッグの使用。
  15. 【請求項15】癌の予防・治療剤を製造するための請求
    項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッ
    グの使用。
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