JP2002068758A - 光学素子の成形金型及びその成形方法 - Google Patents

光学素子の成形金型及びその成形方法

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JP2002068758A
JP2002068758A JP2000257114A JP2000257114A JP2002068758A JP 2002068758 A JP2002068758 A JP 2002068758A JP 2000257114 A JP2000257114 A JP 2000257114A JP 2000257114 A JP2000257114 A JP 2000257114A JP 2002068758 A JP2002068758 A JP 2002068758A
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pressing
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Satoyuki Sagara
智行 相良
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のようなプレス機構を持った成形用プレス
装置を必要とせず、非酸化雰囲気中で加熱可能な加熱炉
により、安価に光学素子を精度良く製造することを可能
とする光学素子の成形金型及びその成形方法を提供す
る。 【解決手段】光学素子を成形する光学素子の成形金型に
おいて、少なくとも一方のコア1を加圧する加圧機構が
該成形金型に設けられている。加圧機構は、プレス温度
付近でも加圧可能なニッケル基合金やセラミックスから
なる弾性体7が用いられており、弾性体7をネジ9の締
め付けにより変形させることで加圧力を得るように構成
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学機器に使用さ
れる例えばガラス光学素子を精密ガラス成形法により成
形する、光学素子の成形金型及びその成形方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学素子を研磨工程なしの一発成
形により成形する試みが多くなされている。その方法と
しては、ガラス素材を溶融状態から型に流し込み、加圧
成形するいわゆるダイレクトプレス法が最も能率的であ
るが、冷却時の収縮を制御することがむずかしく、精密
な光学素子成形には適さない。したがってガラス素材を
一定の形状に予備加工して、これを型の間に供給し、加
熱し、加圧成形するリヒートプレス法が一般的な方法と
して採用されている。
【0003】以下、図面を参照しながら上述した一般的
な方法である従来のリヒートプレス法による成形方法を
図4を参照しながら説明する。
【0004】図4において、成形金型50は、ガラス光
学素子に転写する光学面を有し、上型コア51と下型コ
ア52とからなる一対の成形型と、この上型コア51と
下型コア52を内部に嵌合させて上型コア51と下型コ
ア52の軸心を合わせる胴型53とから構成されてお
り、上型コア51と下型コア52との間にガラス素材5
4が配置される。
【0005】この成形金型50は、プレス機構を構成す
る加圧軸55と固定軸56の間に配置されており、成形
金型50の周囲には加熱炉が設けられている。加熱炉は
成形金型50を加熱する為の熱の発生源であるヒータ5
7を備えてなるもので、当該ヒータ57がヒータ取り付
け部58に固定されている。つまり、成形金型50は、
周囲を上記プレス機構と加熱炉とからなる成形用プレス
装置に包囲された形で設けられている。
【0006】また、成形金型50とヒータ57の間には
該成形金型50の酸化防止の為に石英管59が配置され
ており、この石英管59により外気を遮断して成形金型
50の周囲を非酸化雰囲気に保っている。
【0007】次に、この成形金型50を使用した成形方
法について説明する。
【0008】加圧軸55を下方に後退させ、胴型53か
ら下型コア52を取り出し、ガラス素材54を下型コア
52に配置し、加圧軸55を上昇させ胴型53に嵌合さ
せる。
【0009】次に、石英管59の内部を非酸化雰囲気に
置換し、ヒータ57により成形金型50を加熱する。ガ
ラス素材54のガラス転移温度より100℃〜150℃
高い温度に到達したら、続いて加圧力が制御された加圧
軸55を胴型53により上型コア51と下型コア52の
位置関係が規制されるまで上昇させガラス素材54に光
学面を転写して成形する。
【0010】成形後、加圧軸55を下方に後退させ胴型
53から下型コア52を取り出し、上記ガラス素材54
から成形したガラス光学素子を取り出す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来における光学素子の成形では、以下のような
問題点があった。
【0012】成形金型50は、プレス機構である加圧軸
55と固定軸56の間に配置されており、この成形金型
50の周囲には成形金型50を加熱する加熱炉を配置し
ている。また、成形金型50の酸化防止の為、成形金型
50とヒータ57の間には石英管59を配置し、外気を
遮断して成形金型50の周囲を非酸化雰囲気に保ってい
る。
【0013】このように成形用プレス装置は、加熱炉と
プレス機構により構成されているため、加熱炉はプレス
機構である加圧軸55と固定軸56を取り囲むように配
置せざるを得ず、このため加熱方式には制限があった。
また、加熱炉は成形金型50の中央部と外周部に温度差
が生じないように、均一に加熱するのが理想であり、成
形金型50を大きくした場合、中央部と外周部に温度差
が生じ、成形が困難になっていた。このため、加熱炉に
収まる成形金型50の大きさには限界があった。
【0014】また、通常、ガラス素材を成形する為には
ガラス転移温度より100℃〜150℃高い温度で加圧
力を制御しながら成形を行う必要があり、成形金型50
の近傍は上記温度に設定されており、成形金型50、加
圧軸55、固定軸56は熱膨張により伸縮する。特に加
圧軸55、固定軸56の長さが長ければミリオーダーで
伸縮するため加圧軸55の位置制御、圧力制御は非常に
困難となっていた。
【0015】このように従来の成形用プレス装置には、
加圧軸55、固定軸56からなるプレス機構があるため
に加熱方式の制限、熱膨張によるプレス機構の伸縮等の
問題があった。
【0016】更には市販されている成形用プレス装置は
加熱炉とプレス機構により構成されているため、上記の
問題を有することはもちろんのこと、市販装置は非常に
高価であり、量産を行う為にはこれらの装置を多数台導
入して稼動させる必要があり莫大な設備投資が必要であ
った。
【0017】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、従来のようなプレス機構を持った成形用プレス
装置を必要とせず、非酸化雰囲気中で加熱可能な加熱炉
により、安価に光学素子を精度良く製造することを可能
とすることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の光学素子の成形金型は、光学
素子を成形する光学素子の成形金型において、少なくと
も一方のコアを加圧する加圧機構が該成形金型に設けら
れたことを特徴とする。
【0019】請求項2に係る発明の光学素子の成形金型
は、光学素子を成形する光学素子の成形金型内に、少な
くとも一方のコアを加圧する為の加圧機構が設けられた
ことを特徴とする。
【0020】請求項3に係る発明の光学素子の成形金型
は、前記加圧機構は、プレス温度付近でも加圧可能な弾
性体を用いたことを特徴とする。
【0021】請求項4に係る発明の光学素子の成形金型
は、前記加圧機構は、プレス温度付近でも加圧可能なニ
ッケル基合金からなる弾性体を用いたことを特徴とす
る。
【0022】請求項5に係る発明の光学素子の成形金型
は、前記加圧機構は、プレス温度付近でも加圧可能なセ
ラミックスからなる弾性体を用いたことを特徴とする。
【0023】請求項6に係る発明の光学素子の成形金型
は、前記加圧機構は、プレス温度付近でも加圧可能な弾
性体を用い、該弾性体をネジの締め付けにより変形させ
ることで加圧力を得るように構成されたことを特徴とす
る。
【0024】請求項7に係る発明の光学素子の成形方法
は、光学素子を成形金型で成形する成形方法であって、
前記成形金型に、少なくとも一方のコアを加圧する為の
加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
せ、一方のコアを加圧機構により加圧することにより光
学素子を成形することを特徴とする。
【0025】請求項8に係る発明の光学素子の成形方法
は、光学素子を成形金型で成形する成形方法であって、
前記成形金型内に少なくとも一方のコアを加圧する為の
加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
せ、一方のコアを加圧機構により胴型に加圧することに
より光学素子を成形することを特徴とする。
【0026】請求項9に係る発明の光学素子の成形方法
は、前記加圧機構によりプレス温度に加熱するまでにガ
ラス素材を加圧することを特徴とする。
【0027】請求項10に係る発明の光学素子の成形方
法は、前記加圧機構により加圧する加圧力は、4.9M
Pa以上49MPa以下であることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明の光学素子の成形金型の構
成を示す断面図である。
【0030】図1において1は上型コア、2は下型コア
であり、これら上型コア1及び下型コア2は、超硬、窒
化珪素、炭化珪素等の高強度高耐熱材料からなり、光学
素子に転写する光学面を有するコアを構成している。3
は胴型であり、この胴型3に上型コア1、下型コア2を
挿入し、後述するプレス金型治具5によりプレスを行う
ことで光学素子のコパの成形、光学素子の厚み制御、光
学素子の2つの光学面の光軸合わせを行っている。これ
ら上型コア1、下型コア2及び胴型3とにより成形金型
を構成している。
【0031】4は上型コア1と下型コア2との間に配置
されるガラス素材であり、球、または、光学素子形状に
近いニアシェイプゴブである。
【0032】そして、この成形金型は、プレス金型治具
5に保持されている。プレス金型治具5は、コの字形状
で下型コア2、胴型3を保持する金型保持具6と、成形
金型に光学素子成形のためのプレス力を与える為の弾性
体7と、弾性体7のたわみ部分が干渉しない略コ字形状
に形成された弾性体保持部8と、金型保持具6のネジ穴
を通じて弾性体7を撓ませ、当該弾性体7を通じて成形
金型に与えるプレス力を調整するネジ9とで構成されて
いる。弾性体保持部8の上型コア1に接触する部分は半
球状の突起部10を有しており、上型コア1に点接触す
る。
【0033】次に、上述のように構成された成形金型と
プレス金型治具とを用いて光学素子を成形する成形方法
について説明する。
【0034】まず、下型コア2にガラス素材4を配置
し、上型コア1が挿入された胴型3に挿入し、続いて金
型保治具6に配置して弾性体保持具8、弾性体7を介し
てネジ9でガラス素材4にプレス力を与える。
【0035】プレス力は49MPa以下で、本発明の光
学素子寸法は外径約4mm、光学素子厚さ約1mm程度
の小型光学素子であり、490N未満の加圧力である。
【0036】本発明では、室温からガラス素材4にプレ
ス力が加わる為、プレス力が49MPa以上で加圧する
とガラス素材4にクラックが生じる場合がある。また、
加熱炉の設定温度に左右されるが、4.9MPa以下で
加圧すると金型形状が完全には転写されていない場合が
ある。従って、プレス力は4.9MPa以上、49MP
a以下が望ましく、この範囲のプレス力になるようにネ
ジ9を回転させガラス素材4にプレス力を加える。
【0037】このようにガラス素材4にプレス力を加え
たプレス金型治具5を成形金型とともに、図2に示すよ
うな加熱炉20に多数配置し、ガラス転移温度より10
0℃〜150℃高い温度まで加熱する。
【0038】加熱炉20は外気を遮断した構造となって
おり、周囲がヒータ21で囲まれている。また、加熱炉
20にはノズル22が多数配置されており、このノズル
22により加熱炉20内部を非酸化雰囲気に保ち、さら
には加熱炉20を冷却する。
【0039】プレスの際に、ガラス素材4と光学面を有
する上型コア1、下型コア2との間にエア溜りが生じる
ような場合には、加熱炉20内を真空にするのが有効で
あり、そのための真空ポンプPとリークバルブ23を備
えている。
【0040】加熱炉20は、非酸化雰囲気中で成形金型
及びプレス金型治具5を均一に加熱できるものであれば
どのような形態であってもよいが、サイクルタイムを短
縮させる為加熱スピードの早い高周波誘導加熱、イメー
ジ炉等が望ましい。熱源は、多数配置されたプレス金型
治具5を取り囲むあらゆる方向に配置することが可能で
ある為、加熱炉20の寸法制約がなく、加熱炉20を大
きくしても炉内部の温度差が生じないようにすることが
可能であり、プレス金型治具を短時間で均一温度に加熱
することが可能である。
【0041】加熱に伴ない490N未満の加圧力を与え
られたガラス素材4は徐々に軟化し始め、ガラス転移温
度より100℃〜150℃高い温度まで加熱されたころ
には弾性体7の弾性力によって上型コア1、下型コア2
がそれぞれ胴型3に密着するまでガラス素材4がプレス
されている。上型コア1、下型コア2がそれぞれ胴型3
に密着した後は、ガラス素材4にプレス力は加わらな
い.次に成形金型及びプレス金型治具5の冷却を行う。
非酸化雰囲気に保たれた加熱炉20内にノズル22から
非酸化雰囲気ガスを導入し、強制冷却を行う。
【0042】冷却された成形金型及びプレス金型治具5
を加熱炉から取り出し、ネジ9を緩めて胴型3から下型
コア2を抜き出して、光学素子に成形されたガラス素材
4を取り出す。
【0043】なお、弾性体7は、ガラスの軟化点温度近
傍(プレス温度付近)でも弾性力を保持できる材料で構
成する必要があり、インコネル(商品名)等のニッケル
基合金、セラミックス等の材料で作製することによりガ
ラスの軟化点近傍の温度でも弾性力を保持することが可
能であり、板バネ、コイルバネ等形状は問わない。
【0044】そして、光学素子形状にプレスされたガラ
ス素材4を取り出し、光学素子形状を測定したところ、
形状精度が±0.1μm以下であり、ガラス素材4の局
所的な収縮やひけの発生のない高精度光学素子を得るこ
とができた。
【0045】このようにプレス機構を有するプレス金型
治具5を成形金型に取付け、加熱炉で加熱することによ
り、基本的に従来の成形金型を変更することなく、簡単
に、しかも安価な構成で、従来と同精度の光学素子を成
形することが可能となる。
【0046】また、市販されている従来の成形用プレス
装置に成形金型及びプレス金型治具5を取付け、加圧機
構を使用せずに加熱を行うだけでも十分な精度の光学素
子の成形を行うことが可能であるが、前述したように加
熱炉の寸法的制約等の諸問題が付随する。
【0047】さらに、加熱炉にプレス機構は必要なく、
また加熱炉寸法、ヒーター位置の制約もなく、均一な炉
内温度で大量に成形金型及びプレス金型治具5を加熱で
きる加熱炉を安価に製作することができる。
【0048】図3は、本発明の光学素子の成形金型の他
の実施の形態を示している。なお、前記実施の形態で説
明した部材と同一の部材には同一符号を付して説明す
る。
【0049】前述した実施の形態では、従来の成形金型
に加圧機構を備えたプレス金型治具を付設するものであ
ったが、この実施の形態では、成形金型内に加圧機構を
介装し、これにプレス金型治具を取付けるようにしてい
る。
【0050】図3は、光学素子の成形金型の構成を示す
断面図であり、光学素子成形前の状態を示している。
【0051】図3において1は上型コア、2は下型コア
であり、これら上型コア1及び下型コア2は、超硬、窒
化珪素、炭化珪素等の高強度高耐熱材料からなり、光学
素子に転写する光学面を有するコアを構成している。3
は胴型であり、この胴型3に上型コア1、下型コア2を
挿入し、後述するプレス金型治具15を介してストッパ
12の弾性体13によりプレスを行うことで光学素子の
コパの成形、光学素子の厚み制御、光学素子の2つの光
学面の光軸合わせを行っている。胴型3の側面には搬入
出口11が形成されている。
【0052】12は、胴型3の上部に取り付けられた上
型コア1のストッパであり、13はストッパ12内に組
み込まれたガラス素材4を加圧するための弾性体であ
る。これら各部材によって成形金型を構成している。
【0053】4は上型コア1と下型コア2との間に配置
されるガラス素材であり、球、または、光学素子形状に
近いニアシェイプゴブである。
【0054】そして、このように構成された成形金型
は、プレス金型治具15に保持されている。プレス金型
治具15は、コの字形状で下型コア2、胴型3及びスト
ッパ12を保持する金型保持具16と、金型保持具16
のネジ穴を通じて弾性体13を圧縮して、当該弾性体1
3を通じて成形金型に与えるプレス力を調整するネジ1
7とで構成されている。
【0055】次に、上述のように構成された成形金型と
プレス金型治具とを用いて光学素子を成形する成形方法
について説明する。
【0056】図3は光学素子成形前の状態であり、胴型
3の側面の搬入出口11からガラス素材4を下型コア2
に配置する。上型コア1と下型コア2に挟まれたガラス
素材4の収まった胴型3を金型保持具16にセットし、
ネジ17をねじ込むことにより、ガラス素材4にプレス
力を与える。
【0057】プレス力は49MPa以下で、本発明の光
学素子寸法は外径約4mm、光学素子厚さ約1mm程度
の小型光学素子であり、490N未満の加圧力である。
【0058】このようにガラス素材4にプレス力を与え
たプレス金型治具15を図2に示すような加熱炉20内
に多数配置し、ガラスの転移温度より100℃〜150
℃高い温度まで加熱する。この後の工程は前述した実施
の形態と同様である為に省略する。
【0059】そして、光学素子形状にプレスされたガラ
ス素材4を取り出し、光学素子形状を測定したところ、
形状精度が±0.1μm以下であり、ガラス素材4の局
所的な収縮やひけの発生のない高精度光学素子を得るこ
とができた。
【0060】上記構造のプレス金型治具15はコアの加
圧機構であるストッパ12内に組み込まれた弾性体13
を胴型3に取り付けた構造であるため、上型コア1と下
型コア2に挟まれたガラス素材4の収まった胴型3を金
型保持具16にセットし、ネジ17をねじ込むだけでガ
ラス素材4にプレス力を与えることが可能であり作業性
が大幅に向上する。
【0061】また、胴型3の側面の搬入出口11からガ
ラス素材4を下型コア2に配置することが可能であり、
下型コア2を胴型3から抜いてガラス素材4を配置した
り、光学素子に成形されたガラス素材4を取り出したり
する必要がない。
【0062】また、市販されている従来の成形用プレス
装置に成形金型及びプレス金型治具15を搭載し、加圧
機構を使用せずに加熱を行うだけでも十分な精度の成形
を行うことが可能であるが、前述したように加熱炉の寸
法的制約等の諸問題が付随する。
【0063】以上のように、プレス機構を成形金型に持
たせてプレス金型治具15を取り付けることで非酸化雰
囲気の加熱炉で加熱するだけで従来と同精度の光学素子
を得ることが可能となる。
【0064】また、加熱炉にプレス機構は必要なく、ま
た加熱炉寸法、ヒーター位置の制約もなく、均一な炉内
温度で大量に成形金型及びプレス金型治具15を加熱で
きる加熱炉を安価に製作することができる。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の光
学素子の成形装置によれば、少なくとも一方のコアを加
圧する加圧機構を該成形金型に設けたことで、従来の成
形金型構造を基本的に変更する必要はなく、簡単に、し
かも安価に構成することができる。また、成形金型に加
圧機構を設けることで、非酸化雰囲気の加熱炉で加熱す
るだけで従来と同精度の光学素子を得ることが可能とな
るとともに、加熱炉にプレス機構は必要なく、また加熱
炉寸法、ヒーター位置の制約もなく、均一な炉内温度で
大量に加熱できる加熱炉を安価に製作することができ
る。
【0066】請求項2に記載の光学素子の成形装置によ
れば、光学素子を成形する光学素子の成形金型内に、少
なくとも一方のコアを加圧する為の加圧機構を設けたこ
とで、簡単な構成によりプレス力を与えることが可能で
あり作業性が大幅に向上する。また、成形金型内に加圧
機構を設けたことで、非酸化雰囲気の加熱炉で加熱する
だけで従来と同精度の光学素子を得ることが可能となる
とともに、加熱炉にプレス機構は必要なく、また加熱炉
寸法、ヒーター位置の制約もなく、均一な炉内温度で大
量に加熱できる加熱炉を安価に製作することができる。
【0067】請求項3に記載の光学素子の成形装置によ
れば、加圧機構として、プレス温度付近でも加圧可能な
弾性体を用いたことで、この弾性体をプレス可能な温度
に加熱しても弾性力が劣化しない材料であれば光学素子
の成形のための加圧が可能である。
【0068】請求項4に記載の光学素子の成形装置によ
れば、加圧機構として、プレス温度付近でも加圧可能な
ニッケル基合金からなる弾性体を用いたことで、プレス
可能な温度に加熱しても弾性力が劣化しない。
【0069】請求項5に記載の光学素子の成形装置によ
れば、加圧機構として、プレス温度付近でも加圧可能な
セラミックスからなる弾性体を用いたことでプレス可能
な温度に加熱しても弾性力が劣化しない。
【0070】請求項6に記載の光学素子の成形装置によ
れば、加圧機構は、プレス温度付近でも加圧可能な弾性
体であり、この弾性体をネジの締め付けにより変形させ
ることで加圧力を得るように構成したことで、従来のよ
うにプレス機構を備えた成形用プレス装置でプレスする
必要はなく、非酸化雰囲気中で加熱可能な加熱炉で加
熱、冷却を行うだけで従来と同精度の光学素子を得るこ
とが可能となる。
【0071】請求項7に記載の光学素子の成形方法によ
れば、成形金型に、少なくとも一方のコアを加圧する為
の加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
せ、一方のコアを加圧機構により加圧することにより光
学素子を成形することで、非酸化雰囲気の加熱炉で加熱
するだけで簡単に従来と同精度の光学素子を成形するこ
とが可能になるとともに、加熱炉にプレス機構は必要な
く、また加熱炉寸法、ヒーター位置の制約もなく、均一
な炉内温度で大量に加熱できる加熱炉を安価に製作する
ことができる。
【0072】請求項8に記載の光学素子の成形方法によ
れば、成形金型内に少なくとも一方のコアを加圧する為
の加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
せ、一方のコアを加圧機構により胴型に加圧することに
より光学素子を成形することで、非酸化雰囲気の加熱炉
で加熱するだけで簡単に従来と同精度の光学素子を成形
することが可能となるとともに、加熱炉にプレス機構は
必要なく、また加熱炉寸法、ヒーター位置の制約もな
く、均一な炉内温度で大量に加熱できる加熱炉を安価に
製作することができる。
【0073】請求項9に記載の光学素子の成形方法によ
れば、加圧機構によりプレス温度に加熱するまでにガラ
ス素材を加圧することで、非酸化雰囲気の加熱炉で加熱
するだけで簡単に従来と同精度の光学素子を成形するこ
とが可能となる。
【0074】請求項10に記載の光学素子の成形方法に
よれば、加圧機構により加圧する加圧力を、4.9MP
a以上49MPa以下にすることで、簡単に従来と同精
度の光学素子を歩留りよく成形することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の成形金型の構成を示す断面
図である。
【図2】同成形金型を加熱炉に配置した状態を示す断面
図である。
【図3】本発明の光学素子の成形金型の他の実施の形態
を示す断面図である。
【図4】従来の光学素子の成形金型を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 上型コア 2 下型コア 3胴型 4 ガラス素材 5 プレス金型治具 6 金型保持具 7 弾性体 9 ネジ 12 ストツパ 13 弾性体 15 プレス金型治具 16 金型保持具 17 ネジ 20加熱炉 21 ヒータ 22 ノズル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子を成形する光学素子の成形金型
    において、少なくとも一方のコアを加圧する加圧機構が
    該成形金型に設けられたことを特徴とする光学素子の成
    形金型。
  2. 【請求項2】 光学素子を成形する光学素子の成形金型
    内に、少なくとも一方のコアを加圧する為の加圧機構が
    設けられたことを特徴とする光学素子の成形金型。
  3. 【請求項3】 前記加圧機構は、プレス温度付近でも加
    圧可能な弾性体を用いたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光学素子の成形金型。
  4. 【請求項4】 前記加圧機構は、プレス温度付近でも加
    圧可能なニッケル基合金からなる弾性体を用いたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形金
    型。
  5. 【請求項5】 前記加圧機構は、プレス温度付近でも加
    圧可能なセラミックスからなる弾性体を用いたことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形金型。
  6. 【請求項6】 前記加圧機構は、プレス温度付近でも加
    圧可能な弾性体を用い、該弾性体をネジの締め付けによ
    り変形させることで加圧力を得るように構成されたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形金
    型。
  7. 【請求項7】 光学素子を成形金型で成形する成形方法
    であって、 前記成形金型に、少なくとも一方のコアを加圧する為の
    加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
    せ、一方のコアを加圧機構により加圧することにより光
    学素子を成形することを特徴とする光学素子の成形方
    法。
  8. 【請求項8】 光学素子を成形金型で成形する成形方法
    であって、 前記成形金型内に少なくとも一方のコアを加圧する為の
    加圧機構を設け、成形時に他方のコアを胴型に密着さ
    せ、一方のコアを加圧機構により胴型に加圧することに
    より光学素子を成形することを特徴とする光学素子の成
    形方法。
  9. 【請求項9】 前記加圧機構によりプレス温度に加熱す
    るまでにガラス素材を加圧することを特徴とする請求項
    8又は9に記載の光学素子の成形方法。
  10. 【請求項10】 前記加圧機構により加圧する加圧力
    は、4.9MPa以上49MPa以下であることを特徴
    とする請求項7、8又は9に記載の光学素子の成形方
    法。
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CN107661981A (zh) * 2017-10-27 2018-02-06 百色学院 一种制备铝基复合材料的简易装置

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