JP2002067613A - 空気入りタイヤおよびその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーカス層18の折返し部18bにおけるク
リスの発生を効果的に抑制する。 【解決手段】 グリーンケース時のビード回転角Gから
加硫直後におけるビード回転角Kを減じた値Mを40度以
下とすると、シェーピング時におけるビード15を中心と
しての側部カーカス19の旋回量が少なくなり、この結
果、ビード15の内外でのペリフェリの差が少なくなる。
これにより、カーカス層18(側部カーカス19)の折返し
部18bにおけるたるみ量が少なくなり、クリス発生が効
果的に抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中央部が欠損し
ているカーカス層を備えた空気入りタイヤおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中央部が欠損しているカーカス層
を有する空気入りタイヤとしては、例えば、特開平11
−11109号公報に記載されているようなものが知ら
れている。
【0003】このものは、一対のフィラー付きビード
と、半径方向内端部が該ビードの回りに折り返されると
ともに、該ビードからトレッドセンターの手前までほぼ
半径方向外側に向かって延びる一対の側部カーカスから
構成されることでトレッド中央部に欠損部が形成された
略トロイダル状のカーカス層と、該カーカス層の半径方
向外側に配置され、幅方向両端部が側部カーカスに重な
り合うベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置さ
れたトレッドとを備えたものである。
【0004】ここで、このような空気入りタイヤの製造
方法に関しては前記公報には記載がないが、従来周知の
製造方法を用いて前記空気入りタイヤを製造する場合に
は、以下のようになる。即ち、円筒状をした第1成形ド
ラムの周囲にインナーライナーを貼付けた後、該第1成
形ドラムの周囲でその軸方向両側部に側部カーカスを互
いに離して貼付け、次に、各側部カーカスの外側の所定
位置にフィラー付きビードをそれぞれセットした後、該
ビードより軸方向外側の側部カーカスをビード回りに軸
方向内側に向かって折返し、カーカス層の軸方向中央部
が欠損している円筒状のグリーンケースを成形する。
【0005】次に、このグリーンケースを第1成形ドラ
ムから第2成形ドラムに移送し、該グリーンケースの両
ビードをビード支持体によってそれぞれ半径方向内側か
ら支持する。その後、ビード支持体、ビードを互いに接
近させながら、ビード間のグリーンケース内に流体を供
給することにより、ビード間のグリーンケースを略トロ
イダル状に変形させる。このとき、該グリーンケースの
半径方向外側に搬入配置されたベルト・トレッドバンド
のベルト層の幅方向両端部に前記側部カーカスの先端部
を貼付け、グリーンタイヤとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな周知の製造方法を用いて欠損部を有する空気入りタ
イヤを製造すると、ビードで折り返された側部カーカス
の折返し部にクリス(半径方向のしわ)が生じてしまう
という問題点がある。
【0007】その理由は、以下の通りである。即ち、グ
リーンケースが円筒状から略トロイダル状にシェーピン
グする際、側部カーカスはビードを中心に徐々に立ち上
がるよう旋回するが、このとき、フィラーより内側の側
部カーカスは引っ張られ、一方、フィラーより外側の側
部カーカス(折返し部)はたるむ。
【0008】ここで、通常の空気入りタイヤの場合に
は、カーカス層が両ビード間で連続しているため、カー
カス層全体が前述の張力によりトレッドセンター側に引
き込まれ、これにより、カーカス層の折返し部のたるみ
が吸収されるのである。
【0009】しかしながら、前述のように側部カーカス
がトレッドセンターの手前で終了していると、側部カー
カスにおける張力が零となるため、カーカス層(側部カ
ーカス)がトレッドセンター側に引き込まれることはな
く、この結果、フィラーより外側の側部カーカス(折返
し部)にたるみに基づくクリス(しわ)が発生してしま
うのである。
【0010】この発明は、カーカス層の折返し部におけ
るクリスの発生を効果的に抑制することができる空気入
りタイヤおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、第1
に、一対のフィラー付きビードと、半径方向内端部が該
ビードの回りに折り返されるとともに、該ビードからト
レッドセンターの手前までほぼ半径方向外側に向かって
延びる一対の側部カーカスから構成されることでトレッ
ド中央部に欠損部が形成された略トロイダル状のカーカ
ス層と、該カーカス層の半径方向外側に配置され、幅方
向両端部が側部カーカスに重なり合うベルト層と、該ベ
ルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備えた
空気入りタイヤにおいて、グリーンケース時のビード回
転角Gから加硫直後におけるビード回転角Kを減じた値
Mを40度以下とした空気入りタイヤにより、
【0012】第2に、成形ドラムの軸方向両側部にそれ
ぞれ側部カーカスを貼付けた後、該側部カーカスの外側
にセットされたフィラー付きビードの回りに側部カーカ
スを折り返すことで、軸方向中央部に欠損部が設けられ
たカーカス層を有する円筒状のグリーンケースを成形す
る工程と、ビードを互いに接近させながらビード間のグ
リーンケース内に流体を供給することでグリーンケース
を略トロイダル状に変形させるとともに、側部カーカス
を、該グリーンケースの外側に配置されているベルト・
トレッドバンドのベルト層の幅方向両端部に貼付けてグ
リーンタイヤを成形する工程と、前記グリーンタイヤを
成形ドラムから取り出した後、加硫装置に搬入して加硫
する工程とを備えた空気入りタイヤの製造方法であっ
て、グリーンケース時のビード回転角Gから加硫直後に
おけるビード回転角Kを減じた値Mを40度以下とした空
気入りタイヤの製造方法により達成することができる。
【0013】前述のようにグリーンケース時のビード回
転角Gから加硫直後におけるビード回転角Kを減じた値
Mを40度以下とすると、シェーピング時におけるビード
を中心としての側部カーカスの旋回量が少なくなり、こ
の結果、カーカス層(側部カーカス)の折返し部におけ
るたるみ量が少なくなってクリス発生が効果的に抑制さ
れるのである。そして、このような空気入りタイヤは請
求項3に記載の製造方法により、簡単かつ確実に製造す
ることができる。
【0014】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、クリスの発生を強力に抑制することができる。さら
に、請求項4に記載のように構成すれば、前述した値M
を容易に40度以下とすることができる。また、請求項5
に記載のように構成すれば、前述した値Mをさらに小さ
な値とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1において、10は空気入りタ
イヤであり、このタイヤ10は一対のビード部11と、これ
らビード部11から略半径方向外側に向かってそれぞれ延
びるサイドウォール部12と、これら一対のサイドウォー
ル部12の半径方向外端同士を連結する略円筒状のトレッ
ド部13とを備えている。
【0016】そして、このタイヤ10は前記ビード部11に
それぞれ埋設された一対のフィラー14付きのビード15を
有し、これらビード15の回りには側部カーカス19の半径
方向内端部がそれぞれ外側に折り返されている。また、
これら一対の側部カーカス19はビード15からトレッドセ
ンターSの手前までほぼ半径方向外側に向かって延びて
終了し、内部にラジアル方向に延びる有機繊維、例え
ば、ナイロン、ポリエステルコードが埋設されている。
【0017】前述した一対の側部カーカス19は全体とし
て略トロイダル状のカーカス層18を構成するが、このカ
ーカス層18は、側部カーカス19の先端がトレッドセンタ
ーSから共に離れているため、トレッド中央部に欠損部
18aが設けられる。また、このカーカス層18の内周には
薄肉ゴムからなるインナーライナー20が貼付けられ、一
方、このカーカス層18の半径方向外側にはベルト層21
が、該ベルト層21の半径方向外側にはゴムからなるトレ
ッド22が、さらに、カーカス層18の軸方向両外側にはゴ
ムからなるサイド23が貼付けられている。
【0018】ここで、前記ベルト層21の幅方向両端部は
前記側部カーカス19の先端部にそれぞれ重ね合わされな
がら貼付けられている。また、このベルト層21は半径方
向に重ね合わされた複数枚のベルトプライ21aからな
り、これらベルトプライ21a内にはトレッドセンターS
に対して逆方向に傾斜した多数本の非伸張性コードがそ
れぞれ埋設されている。
【0019】そして、このタイヤ10においては、グリー
ンケース時のビード回転角G(図2参照)から加硫直後
におけるビード回転角K(図5参照)を減じた値Mを40
度以下としている。ここで、ビード回転角とは、ビード
15の断面中心Pとフィラー14の先端Qとを結ぶ直線Lと
軸方向(軸線に平行な直線)との交差角をいう。
【0020】このように値Mを40度以下とすると、シェ
ーピング時におけるビード15を中心としての側部カーカ
ス19の旋回量が少なくなり、この結果、ビード15の内外
でのペリフェリの差が少なくなる。これにより、カーカ
ス層18(側部カーカス19)の折返し部18bにおけるたる
み量が少なくなり、クリス発生が効果的に抑制される。
ここで、前記値Mは、クリスの発生を強力に抑制するた
めには、20度以下とすることが好ましい。
【0021】次に、このようなタイヤ10を製造する場合
には、まず、図2に示すような第1成形ドラム24によっ
てグリーンケースNを成形する。ここで、前記第1成形
ドラム24は、回転可能な主軸25に拡縮手段26を介して連
結された断面T字形の中央ドラム片27を有し、この中央
ドラム片27は前記拡縮手段26の作動により拡縮する。
【0022】28、29は前記中央ドラム片27の軸方向両側
に配置された側部ドラム片であり、これら側部ドラム片
28、29は中央ドラム片27の薄肉円筒部27aの内周に摺接
する大円筒部28a、29aと、これら大円筒部28a、29a
の軸方向外端から略半径方向内側に向かって延びる略リ
ング状の垂直部28b、29bと、これら垂直部28b、29b
の半径方向内端から軸方向外側に向かって延びる小円筒
部28c、29cとを有する。
【0023】これら側部ドラム片28、29の円筒部28a、
29aの内周にそれぞれ固定されたねじブロック30、31に
は前記中央ドラム片27のリング部32に回転可能に支持さ
れたねじ軸33がねじ込まれ、該ねじ軸33の両端部外周に
はそれぞれ逆ねじが形成されている。この結果、前記ね
じ軸33が回転すると、側部ドラム片28、29は軸線に沿っ
て逆方向に移動し、互いに接近離隔する。
【0024】前述した主軸25、拡縮手段26、中央ドラム
片27、側部ドラム片28、29、ねじ軸33は全体としてグリ
ーンケース成形用の前記第1成形ドラム24を構成し、ま
た、前述の円筒部27aおよび大円筒部28a、29aは、こ
の第1成形ドラム24の環状をした円筒部24aを、また、
垂直部28b、29bは、前記円筒部24aの軸方向両端に連
続し回転軸にほぼ垂直に延びる一対の端面部24bを構成
する。そして、第1成形ドラム24を前述のように構成す
れば、前記値Mを容易に40度以下とすることができる。
【0025】ここで、第1成形ドラム24の軸方向(軸線
に平行な直線)と、前記端面部24bとの間の傾斜角R
は、66〜82度の範囲内とすることが好ましい。その理由
は、前述した値Mをさらに小さな値とすることができる
からである。
【0026】次に、このような第1成形ドラム24を用い
てグリーンケースNを成形する場合には、回転している
第1成形ドラム24に帯状のインナーライナー20を供給し
て、その円筒部24aの周囲に貼付ける。その後、幅方向
外側端部にサイド23がプリセットされた一対の側部カー
カス19を、第1成形ドラム24の軸方向両側部にそれぞれ
互いに離して供給し、該円筒部24aの周囲にその軸方向
両端から一部を突出させながら貼付ける。
【0027】次に、図示してない折返しフィンガーによ
り円筒部24aの軸方向両端から突出しているインナーラ
イナー20および各側部カーカス19の軸方向外側部を端面
部24bに沿って半径方向内側に折り込む。その後、各側
部カーカス19の折り込み部の外側にフィラー14付きのビ
ード15をそれぞれセットする。その後、第1成形ドラム
24の図示していないブラダを膨張させ、ビード15より軸
方向外側の側部カーカス19、サイド23を図2に仮想線で
示すように、ビード15の回りに折り返す。
【0028】これにより、第1成形ドラム24の周囲には
軸方向中央部が円筒状で、軸方向両端部が半径方向内側
に延びるグリーンケースNが成形されるが、このグリー
ンケースNのカーカス層18は、前述のように軸方向に離
れた一対の側部カーカス19から構成されているため、そ
の軸方向中央部に欠損部18aが形成される。このとき、
フィラー14付きビード15は端面部24bに沿ってほぼ半径
方向に延びているため、そのビード回転角Gは90度に近
い値となっている。
【0029】次に、図示していない搬送装置によって前
記グリーンケースNを半径方向外側から把持した後、ね
じ軸33を回転させることにより、側部ドラム片28、29を
互いに接近させ、第1成形ドラム24を軸方向に収縮させ
る。その後、拡縮手段26を作動させて第1成形ドラム24
を縮径させ、グリーンケースNを第1成形ドラム24から
搬送装置に受け渡す。
【0030】この際、前述のように側部ドラム片28、29
を互いに接近させたので、側部ドラム片28、29とグリー
ンケースNとの干渉を避けることができる。その後、該
搬送装置によりグリーンケースNを、図3に示すような
第2成形ドラム35まで搬送し、該第2成形ドラム35の半
径方向外側に嵌合する。
【0031】次に、第2成形ドラム35に軸方向に離れて
設けられた一対のビード支持体36、37を半径方向外側に
移動させ、グリーンケースNのビード15を半径方向内側
からそれぞれ支持する。その後、ビード15間のグリーン
ケースN内、詳しくは、該グリーンケースNの半径方向
内側に配置されている円筒状のブラダ38内に流体を供給
し、該ブラダ38をグリーンケースNの半径方向内側にお
いて膨張させる。また、この流体供給と同時にビード支
持体36、37をビード15と共に互いに接近するよう軸方向
内側に移動させる。
【0032】これにより、ブラダ38およびビード15間の
グリーンケースNは略トロイダル状に向かって変形する
が、このとき、該グリーンケースNの半径方向外側に
は、円筒状のベルト・トレッドバンド39が予め供給配置
されているため、前述したグリーンケースNの略トロイ
ダル状への変形の途中に、グリーンケースN、詳しくは
側部カーカス19の先端部が、ベルト・トレッドバンド39
のベルト層21の幅方向両端部にそれぞれ貼付けられ、グ
リーンタイヤTが成形される。
【0033】ここで、前述したカーカス層18の欠損部18
aに重なり合うブラダ38の軸方向中央部には略軸方向に
延びるコード43が埋設されているため、ブラダ38内に流
体が供給されても、互いに重なり合っているカーカス層
18の欠損部18aおよびベルト層21は、該コード43によっ
てラジアル方向の伸びが抑制される。
【0034】次に、図示していない搬送装置により前記
グリーンタイヤTを半径方向外側から把持して第2成形
ドラム35から取り出した後、図4に示すような加硫装置
46に搬入する。その後、加硫装置46の上、下金型47、48
を閉止してその内部にグリーンタイヤTを収納するとと
もに、加硫装置46のブラダ49内に高温、高圧の加硫媒体
を供給し、該グリーンタイヤTを上、下金型47、48に押
し付けながら加硫して空気入りタイヤ10(製品タイヤ)
とする。
【0035】この加硫終了直後におけるビード回転角K
は、図5に示すように前述のシェーピングにより側部カ
ーカス19が倒れ込むため、グリーンケースNにおけるビ
ード回転角Gより小さな値となるが、その差Mは前述の
ように40度以下、好ましくは20度以下である。
【0036】なお、前述の実施形態においては、第1成
形ドラム24によってグリーンケースNを成形した後、該
グリーンケースNを第2成形ドラム35に搬送し、該第2
成形ドラム35においてグリーンケースNを略トロイダル
状に変形させるとともに、その外側にベルト・トレッド
バンド39を貼付けてグリーンタイヤTとしたが、この発
明においては、単一の成形ドラムによってグリーンケー
スを成形した後、該グリーンケースを略トロイダル状に
変形させるとともに、その外側にベルト・トレッドバン
ドを貼付けてグリーンタイヤとしてもよい。
【0037】
【実施例】次に、試験例について説明する。この試験に
当たっては、ビード回転角GとKとの差Mが85度である
比較タイヤ1と、ビード回転角GとKとの差Mが72度で
ある比較タイヤ2と、ビード回転角GとKとの差Mが38
度である実施タイヤ1と、ビード回転角GとKとの差M
が15度である実施タイヤ2とを製造するとともに、各タ
イヤのカーカス層の折返し部におけるクリスの発生状況
を目視により検査し6段階で評価した。
【0038】その結果を図6に示すが、同図においてレ
ベルAはクリスの発生が殆ど無いもの、レベルBは実用
上問題無い程度のクリスしか発生していないものであ
り、レベルC以後はレベルFに近づくほど大きなクリス
が発生しているものである。この図6から理解されるよ
うに、値Mが40度以下となると、クリスが実用上問題の
ない程度まで抑制され、さらに、値Mが20度以下となる
と、クリスの発生が殆ど防止される。ここで、前記タイ
ヤとしてサイズが195/65 R14、195/70 R14、235/45
ZR17のものを用いた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、カーカス層の折返し部におけるクリスの発生を効果
的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す空気入りタイヤの
子午線断面図である。
【図2】グリーンケースの成形状態を説明する正面断面
図である。
【図3】グリーンタイヤの成形状態を説明する正面断面
図である。
【図4】グリーンタイヤの加硫状態を説明する正面断面
図である。
【図5】図4と同様の拡大断面図である。
【図6】クリス発生レベルと値Mとの関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10…空気入りタイヤ 14…フィラー 15…ビード 18…カーカス層 18a…欠損部 19…側部カーカス 21…ベルト層 22…トレッド 24…第1成形ドラム 24a…円筒部 24b…端面部 39…ベルト・トレッドバ
ンド 46…加硫装置 S…トレッドセンター N…グリーンケース T…グリーンタイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 15/00 B60C 15/00 K

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のフィラー付きビードと、半径方向内
    端部が該ビードの回りに折り返されるとともに、該ビー
    ドからトレッドセンターの手前までほぼ半径方向外側に
    向かって延びる一対の側部カーカスから構成されること
    でトレッド中央部に欠損部が形成された略トロイダル状
    のカーカス層と、該カーカス層の半径方向外側に配置さ
    れ、幅方向両端部が側部カーカスに重なり合うベルト層
    と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドと
    を備えた空気入りタイヤにおいて、グリーンケース時の
    ビード回転角Gから加硫直後におけるビード回転角Kを
    減じた値Mを40度以下としたことを特徴とする空気入り
    タイヤ。
  2. 【請求項2】前記値Mを20度以下とした請求項1記載の
    空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】成形ドラムの軸方向両側部にそれぞれ側部
    カーカスを貼付けた後、該側部カーカスの外側にセット
    されたフィラー付きビードの回りに側部カーカスを折り
    返すことで、軸方向中央部に欠損部が設けられたカーカ
    ス層を有するグリーンケースを成形する工程と、ビード
    を互いに接近させながらビード間のグリーンケース内に
    流体を供給することでグリーンケースを略トロイダル状
    に変形させるとともに、側部カーカスを、該グリーンケ
    ースの外側に配置されているベルト・トレッドバンドの
    ベルト層の幅方向両端部に貼付けてグリーンタイヤを成
    形する工程と、前記グリーンタイヤを成形ドラムから取
    り出した後、加硫装置に搬入して加硫する工程とを備え
    た空気入りタイヤの製造方法であって、グリーンケース
    時のビード回転角Gから加硫直後におけるビード回転角
    Kを減じた値Mを40度以下としたことを特徴とする空気
    入りタイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】環状の円周部と、該円周部の軸方向両端に
    連続し回転軸にほぼ垂直に延びる一対の端面部とを備え
    た成形ドラムの軸方向両側部にそれぞれ側部カーカス
    を、円周部の軸方向両端から一部を突出させながら貼付
    けた後、該側部カーカス層の突出部を端面部に沿って半
    径方向内側に折り込み、次に、フィラー付きビードを前
    記折り込まれた側部カーカス層の外側にセットした後、
    ビードの回りに側部カーカスを折り返すことで、軸方向
    中央部に欠損部が設けられたカーカス層を有するグリー
    ンケースを成形するようにした請求項3に記載の空気入
    りタイヤの製造方法。
  5. 【請求項5】前記成形ドラムの軸方向に対する端面部の
    傾斜角Rを66〜82度の範囲内とした請求項4に記載の空
    気入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7355635B2 (ja) 2019-12-13 2023-10-03 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤの製造装置及び製造方法

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