JP2002066928A - ハイブリッド砥石及びその製造方法 - Google Patents

ハイブリッド砥石及びその製造方法

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JP2002066928A JP2000266305A JP2000266305A JP2002066928A JP 2002066928 A JP2002066928 A JP 2002066928A JP 2000266305 A JP2000266305 A JP 2000266305A JP 2000266305 A JP2000266305 A JP 2000266305A JP 2002066928 A JP2002066928 A JP 2002066928A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のレジンボンド砥石よりは研削比が高
く、従来のメタルボンド砥石よりは研削時に被削材を柔
軟に加工できるハイブリッド砥石を提供する。 【解決手段】 ハイブリッド砥石1の砥粒層2は、Cu
とSnの粉末を混合焼結した金属結合相4にダイヤモン
ドまたはCBN等の超砥粒6を分散混合している。金属
結合相4中には5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散
配置させて樹脂相7a、7bを設ける。ポリイミド樹脂
としては、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂及び
/又はガラス転移点を持つポリイミド樹脂が用いられ
る。金属結合相4及び/又は樹脂相7a、7b中にはグ
ラッシーカーボン10を潤滑成分として分散配置する。
更に金属結合相4中に耐磨耗性成分としてNi、Co、
Feの1種以上を添加混合する。更にフィラーとして潤
滑性フィラー8であるグラファイト等を金属結合相4中
に分散配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば金属結合相
中にダイヤモンド等の超砥粒と共に、特定の樹脂相を設
けたハイブリッド砥石およびその製造方法に係る。この
ハイブリッド砥石は仕上げ加工等に好適である。
【0002】
【従来の技術】一般的なメタルボンド砥石は、Cu、S
n、Ni等の金属または合金粉末にダイヤモンドまたは
CBN等の超砥粒を均一に混合し、この混合粉末を台金
とともに型込めした後、これらをプレス成形および焼結
して製造される。このようなメタルボンド砥石の特殊な
例として特開昭63−295180号公報に開示された
ものがある。このメタルボンド砥石ではアモルファスカ
ーボン粉末が反応しやすい活性を有する性能を備えたこ
とに着目して鉄またはその合金粉末にアモルファスカー
ボン粉末を添加混合してダイヤモンド砥粒と混合して焼
結している。焼結により生成した発生期状態の鉄アモル
ファスカーボン焼結組織がダイヤモンド粉末に対して反
応しやすい活性状態にあるために超砥粒に対しても強い
結合状態を生成することができ、機械的強度や超砥粒に
対する把持力や耐熱性を高めることができるとしてい
る。
【0003】しかしながら、このようにしてメタルボン
ド砥石の機械的強度や超砥粒把持力等を高めると、研削
加工時に摩擦熱のために被削材にダメージを与えるおそ
れがあり、更には自生発刃作用が低下して超砥粒の切れ
味が低下して研削精度や研削効率が低下するという問題
が発生する。一般的なメタルボンド砥石では、研削抵抗
により発生した摩擦熱を抑制するためにメタルボンド砥
石の金属結合相中に例えば黒鉛(グラファイト)やCa
F2(フッ化カルシウム)等の固体潤滑剤をフィラーと
して分散添加することによって、研削時に金属結合相中
の固体潤滑剤が金属結合相や超砥粒と共に逐次脱落する
際、その潤滑作用によって超砥粒による研削を円滑に行
うと共に砥粒層や被削材の摩擦熱を抑制するよう図られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
なメタルボンド砥石ではフィラーとしての固体潤滑剤を
含まない場合は金属結合相自体の機械的強度が高く研削
時に被削材を傷つけ易くなるという問題が生じる。一
方、フィラーとして分散配置された固体潤滑剤を含むメ
タルボンド砥石では固体潤滑剤によって研削抵抗を低減
できるが、金属結合相が脆化しやすくなって砥粒層の耐
磨耗性が低下し、砥石寿命が短くなるという問題も生じ
る。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもの
で、従来のレジンボンド砥石よりは研削比が高く、従来
のメタルボンド砥石よりは研削時に被削材を柔軟に加工
できるハイブリッド砥石を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るハイブリッ
ド砥石は、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハ
イブリッド砥石であって、前記金属結合相は銅及び錫の
合金であり、更に前記金属結合相中に5〜50体積%の
ポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設けたことを
特徴としている。上記構成によれば、銅及び錫の合金か
らなる金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂
を添加することにより、金属結合相の間に、またはその
間を例えばトンネルのような形で樹脂の結合相(以後、
樹脂相と呼ぶ)ができる。つまり、金属の連結体である
金属結合相中に樹脂の連結体が独立あるいは連結した状
態でなる樹脂相が存在する形態が得られる。ここで、ポ
リイミド樹脂が5vol%未満になると金属の連結体で
ある金属結合相中に樹脂の連結体である樹脂相を殆ど形
成することができず、逆に50vol%を超えると金属
結合相に占める銅及び錫の合金の割合が低下するために
金属結合相の強度が低下し金属結合相の耐磨耗性が低下
して経済性が低下する。
【0006】つまり、このような形態の樹脂相はポリイ
ミド樹脂を5〜50体積%の範囲で添加したときに生
じ、金属結合相中に樹脂相が占める割合はポリイミド樹
脂の添加量によって決まる。そして、このポリイミド樹
脂の添加量を適宜変更することにより、研削時の耐磨耗
性や砥石の研削面の粗さを自由にかつ広範囲に設計でき
る。従って、本発明によれば、種々の材質や硬さ等をも
つ被削体に対して好適な研削能力を有する研削面を備え
たハイブリッド砥石の提供が可能となる。上記構成にお
いて金属結合相中に分散配置するポリイミド樹脂として
ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂を用いた場合
は、このポリイミド樹脂は液状化あるいはそれに近い現
象は起こさないので、金属結合相中に島状になって存在
する傾向が強く、変形抵抗が大きいので、単純な固形粒
子という形態で金属結合相中に内在されるので、ガラス
転移点を持たないポリイミド樹脂は単純な添加粒子とし
て扱うことができる。
【0007】これに対して、上記構成において金属結合
相中に分散配置するポリイミド樹脂としてガラス転移点
を持つポリイミド樹脂を用いた場合は、このポリイミド
樹脂はある程度流動して、島状というより連結状にチャ
ネル構造あるいは網目構造をなすことから、ガラス転移
点を持つポリイミド樹脂はマトリックスの役割を果たす
ことができる。つまり、ガラス転移点を持たないポリイ
ミド樹脂を用いた方が、ガラス転移点を持つポリイミド
樹脂を用いる場合より、金属結合相のみからなる特性に
近い研削性能、すなわち研削時の被削材に対する加工性
が比較的高い傾向をもつハイブリッド砥石が得られる。
【0008】これとは逆に、ガラス転移点を持つポリイ
ミド樹脂を用いた場合は、金属結合相に固体潤滑剤を含
ませた特性に近い研削性能、すなわち研削時の被削材に
対する加工性が比較的穏やかな傾向をもつハイブリッド
砥石が得られる。また、前記金属結合相の中に、上記2
種類のポリイミド樹脂を、すなわちガラス転移点を持た
ないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹
脂とを、同時に添加すると、一段と多様な研削能力を備
えたハイブリッド砥石の提供が可能となる。
【0009】前記金属結合相及び/又は前記樹脂相の中
に、グラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置
してもよい。本発明ではグラッシーカーボン(glassy c
arbon)は粒子状を呈し、超砥粒や金属結合相、樹脂相
と反応することなく別個に分散配置されている。そのた
め、金属結合相及び/又は樹脂相中のグラッシーカーボ
ンは、研削時に磨耗して生成される粉状物が潤滑剤とし
て作用して被削材との間の研削抵抗を低減して研削熱の
発生を抑制することができ、更に例えば黒鉛等の固体潤
滑剤に比べて硬さ及び圧縮強度、曲げ強度等が大きいた
めにハイブリッド砥石が変形したり偏磨耗することをよ
り効果的に抑制することができる。換言すれば、グラッ
シカーボンが分散配置されることにより、研削抵抗の低
減を図ることができ、一方研削比の低下をあまり生ずる
ことがなく、バランスに優れたハイブリッド砥石とな
る。
【0010】金属結合相に占める錫の割合は25〜70
重量%がよい。上記構成のハイブリッド砥石における銅
及び錫の合金からなる金属結合相では、錫は25〜70
重量%含まれており切れ味促進成分となる。金属結合相
にはニッケル、コバルト、鉄から選択される1種または
2種以上の金属成分が含まれていてもよい。金属結合相
中のニッケル、コバルト、鉄は総和で、超砥粒を除く金
属結合相中に3〜70wt%含まれており耐磨耗性成分
となる。また金属結合相及び/又は樹脂相にはグラファ
イト、MoS2 、hBNから選択される1種類以上の潤
滑性フィラーが含まれていてもよい。グラファイト等に
よる潤滑性フィラーが追加して分散配置されることによ
って研削抵抗が更に低減されて、研削時に超砥粒による
被削材の研削をより円滑に行うことができるように図ら
れた切れ味の良いハイブリッド砥石が得られる。
【0011】また超砥粒はCu及び/又はNiからなる
被覆層を備えていてもよい。超砥粒にCu及び/又はN
iからなる被覆層を設けることにより、金属被覆層を有
する超砥粒と金属結合相との親和力が増し、ハイブリッ
ド砥石の寿命を高めることが可能となるので好ましい。
【0012】本発明に係るハイブリッド砥石の製造方法
は、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリ
ッド砥石の製造方法であって、前記金属結合相として銅
及び錫の合金を用い、更にこの金属結合相中に5〜50
体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設け
る際に、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成す
ることを特徴としている。ここで樹脂相はポリイミド樹
脂を350〜500℃の温度で加圧しながら焼成して形
成されるが、この樹脂相の周囲をなす銅及び錫の合金か
らなる金属結合相もこの温度範囲であれば液相焼結が進
み成形可能となる。故に、本発明に係る金属結合相と樹
脂相とを同時に成形するためには350〜500℃の温
度で焼成することが必要である。その際、金属結合相中
に分配配置された超砥粒を所望の位置に固定するために
は加圧しながら焼成するのがよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるハイブリッド
砥石の実施形態について添付図面を参照しながら説明す
る。図1〜図3は本発明の実施の形態によるハイブリッ
ド砥石の部分拡大断面図である。本実施の形態によるハ
イブリッド砥石1は砥粒層2のみにより砥石が形成され
ていてもよいし、適当な砥石基体(図示せず)に砥粒層
2が固定されていてもよい。図1〜図3のいずれの構成
からなる砥石も、金属結合相4中に超砥粒6を分散配置
してなるハイブリッド砥石であって、金属結合相4は銅
及び錫の合金であり、更に金属結合相4中に5〜50体
積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a、7
bを設けたことを特徴としている。図1〜図3の各砥石
が異なる点は、含有するポリイミド樹脂がガラス転移点
を持つか持たないかという点のみである。すなわち、図
1はガラス転移点を持たないポリイミド樹脂のみ含有
し、金属結合相4中に樹脂相7aを備える場合、図2は
ガラス転移点を持つポリイミド樹脂のみ含有し、金属結
合相4中に樹脂相7bを備える場合、図3はガラス転移
点を持たないポリイミド樹脂及びガラス転移点を持つポ
リイミド樹脂を同時に含有し、金属結合相4中に樹脂相
7aと樹脂相7bを両方備える場合である。図1〜図3
の何れかの構成からなる砥石、すなわち金属結合相4中
にポリイミド樹脂を分散配置させて設けた樹脂相7a、
7bを有する砥石は、砥石摩耗量が小さく被削材に対し
て強い研削能力を備える従来のメタルボンド砥石と、砥
石摩耗量が大きく被削材に対して弱い研削能力を備える
がレジンボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)との
中間に位置する研削性能をもつことができる。そして、
この研削性能は、金属結合相4中に5〜50体積%のポ
リイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a、7bを形成
することにより発揮される。本発明者らは、本発明に係
る砥石が従来のレジンボンド砥石よりは高い研削比と、
メタルボンド砥石よりは柔軟な加工性とを兼ね備えてい
ることから、この砥石の名称をハイブリッド砥石とし
た。
【0014】まず、図1に示したハイブリッド砥石1、
すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属
結合相4中に、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂
を分散配置させて樹脂相を設けた砥石について説明す
る。図1に示すハイブリッド砥石1の砥粒層2は焼結さ
れたCu基の金属結合相4中にダイヤモンドやCBN等
の超砥粒6を分散配置してなるものである。この金属結
合相4はCu−Sn系からなるものであり、Cu粉末と
Sn粉末を超砥粒6と共に混合して圧粉成形及び焼結し
たものである。しかもSnは超砥粒6を除く金属結合相
中に25〜70重量%(wt%)、残部Cuからなる構
成で含まれている。特にSnは切れ味促進成分を構成す
るもので、含有量が25wt%より少ないと金属結合相
4の強度が高くなりすぎて自発発刃作用を十分に発揮し
得ず超砥粒6の磨耗の進行によって切れ味が低下し、ま
た70wt%を超えると脆性が大きくなりすぎて金属結
合相強度が低下して寿命を低下させることになる。
【0015】ダイヤモンド等の超砥粒6は、超砥粒2の
体積に対して例えば3.5〜37.5vol%程度含ま
れており、好ましくは5〜25vol%含まれている。
また超砥粒6の平均粒径は特に限定されないが、一般に
は3〜250μm程度が好適である。また金属結合相4
中には、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂が分散
配置され、これがCu粉末及びSn粉末と共に混合され
て圧粉成形及び焼結されることになる。その際、このポ
リイミド樹脂はガラス転移点を持たないので、液状化み
たいな現象或いはそれに近い現象は起こさず、金属結合
相4中に島状に存在した形態をなす樹脂相7aとなる。
つまり、図1のハイブリッド砥石1においてはガラス転
移点を持たないポリイミド樹脂は焼結等によっても超砥
粒6や金属結合相4と反応することなく別個に分散配置
された樹脂相7aをなす。従って、この場合の樹脂相7
aは単純な固形粒子として扱うことができるので、例え
ばSiC等のように耐磨耗性フィラーとして機能する。
【0016】この樹脂相7aの粒径は、特に限定される
ものではないが、好ましくは超砥粒6の粒径の1/10
〜2倍の範囲とされている。ここで、樹脂相7aの粒径
が超砥粒6の粒径の1/10未満であると、潤滑性を向
上させる効果が弱く、逆に超砥粒6の粒径の2倍を越え
ると、樹脂相7aの分散ピッチが伸びて被削材と金属結
合相4との接触長さが増えて研削抵抗の増大がもたらさ
れる。また金属結合相4中にはNi、Co、Feから選
択される1種または2種以上の金属が総和で、超砥粒6
を除く金属結合相4の3〜70wt%含まれており、こ
れらがCu粉末及びSn粉末と共に混合されて圧粉成形
及び焼結されることになる。このNi、Co、Feは耐
磨耗性成分となる。ここで添加量が3wt%より少ない
と砥石1の耐磨耗性向上に寄与せず、70wt%より多
いと金属結合相4の強度が高すぎて切れ味低下を来すと
いう欠点がある。
【0017】また金属結合相4中にはフィラーとしてグ
ラッシーカーボン10が含まれている。またこれ以外に
金属結合相4中にはフィラーとして例えばグラファイ
ト、MoS2 、hBNから選択される1種類以上の潤滑
性フィラーが含まれていても良い。潤滑性フィラー8
は、超砥粒6を除く金属結合相4中に3〜30vol%
含まれていて潤滑性成分となる。グラファイト等からな
る潤滑性フィラー8が分散配置されることによって更に
研削抵抗が低減されて、研削時に超砥粒6による被削材
の研削を円滑に行うことができる。またグラッシーカー
ボン10は潤滑性成分として添加したものであって粒子
状、好ましくは球状を呈しており、超砥粒6を除く金属
結合相4中に体積比で5〜50vol%含まれている。
これにより砥粒層2の研削抵抗を増大させることなく研
削比を向上させることができる。尚、本発明ではグラッ
シーカーボン10は焼結等によっても超砥粒6や金属結
合相4と反応することなく別個に分散配置されている。
【0018】ここでグラッシーカーボン10が5vol
%未満になると、研削時の研削抵抗を低減して摩擦熱の
発生を抑制したり砥粒層の耐磨耗性を向上する効果が弱
く、逆に50vol%を超えると、砥粒層2に占める金
属結合相4の割合が低下するため砥粒層2の強度が低下
し砥粒層2の耐磨耗性が低下して経済性が低下する。ま
たグラッシーカーボン10を球状とすることで、金属結
合相4の圧縮強度を向上させることができ、研削時に砥
粒層2に作用する応力を緩和させることができるので好
ましい。また砥粒層2の表面から露出する球状のグラッ
シーカーボン10は被削材の研削面と点接触するために
被削材との磨耗抵抗が小さく摩擦熱の発生が小さく抑え
られる。
【0019】次に、図2に示したハイブリッド砥石1、
すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属
結合相4中に、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分
散配置させて樹脂相を設けた砥石について説明する。但
し、図2に示すハイブリッド砥石21も砥粒層2及び金
属結合相4の構成は上述した図1のハイブリッド砥石1
と同様であり、超砥粒6は金属結合相4中に分散配置さ
れる。図2のハイブリッド砥石21は、金属結合相4中
に分散配置されるポリイミド樹脂がガラス転移点を持つ
点のみ図1のハイブリッド砥石1と異なる。この違いに
より、図2のハイブリッド砥石21においては、金属結
合相4中には、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂が分
散配置され、これがCu粉末及びSn粉末と共に混合さ
れて圧粉成形及び焼結されることになる。その際、この
ポリイミド樹脂はガラス転移点を持つので、樹脂自体が
ある程度流動を起こし、金属結合相4の間にまたはその
間をトンネルのような形で樹脂の結合相(樹脂相)7b
が生じる。
【0020】つまり、ガラス転移点を持つポリイミド樹
脂からなる樹脂相7bは、上述したガラス転移点を持た
ないポリイミド樹脂からなる樹脂相7aに比べて変形抵
抗が小さい分だけ金属結合相4の間に容易に侵入しやす
い傾向を有するので、樹脂相7bはポリイミド樹脂の添
加量が増えるにつれて、島状というより連結状に延び、
チャネル構造あるいは網目構造をなす形態をとる。これ
により、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹
脂相7bは、金属結合相4に次いで砥粒層2の中で大き
な位置を占めることも可能となるので、砥粒層2におい
て金属結合相4に対する樹脂相7bの占有率は砥粒の研
削性能に大きく反映されることになる。更には図2に示
すように、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる
樹脂相7bは金属結合相4中に分散配置されると共に、
樹脂相7b中に潤滑性フィラー8やグラッシーカーボン
10を内在させた形態もとれる。従って、個々の樹脂相
7bはその内在物の質や量を変えることができるので、
砥粒層2の剛性等の大幅な変更の可能性をもたらす。こ
れによって、一段と幅広い研削性能を備えたハイブリッ
ド砥粒の提供が可能となる。
【0021】次に、図3に示したハイブリッド砥石1、
すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属
結合相4中に、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂
とガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分散配置させて
樹脂相を設けた砥石について説明する。但し、図3に示
すハイブリッド砥石31も砥粒層2及び金属結合相4の
構成は上述した図1のハイブリッド砥石1と同様であ
り、超砥粒6は金属結合相4中に分散配置される。図3
のハイブリッド砥石31は、金属結合相4中に分散配置
されるポリイミド樹脂として、ガラス転移点を持たない
樹脂の他に、ガラス転移点を持つ樹脂も同時に用いた点
が図1のハイブリッド砥石1や図2のハイブリッド砥石
21と異なる。この違いにより、図3のハイブリッド砥
石31においては、金属結合相4中には、ガラス転移点
を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイ
ミド樹脂の2種類が分散配置され、これらがCu粉末及
びSn粉末と共に混合されて圧粉成形及び焼結されるこ
とになる。
【0022】その際、一方のポリイミド樹脂はガラス転
移点を持たないので、焼結等によっても超砥粒6や金属
結合相4と反応することなく別個に分散配置された樹脂
相7aをなすので、この樹脂相7aは単純な固形粒子と
して扱うことができ、例えばSiC等のように耐磨耗性
フィラーとして機能する。これに対して、他方のポリイ
ミド樹脂はガラス転移点を持つので、樹脂自体がある程
度流動を起こし、金属結合相4の間にまたはその間をト
ンネルのような形で樹脂の結合相(樹脂相)7bが生じ
る。その結果、図3のハイブリッド砥石31では、ガラ
ス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bはポ
リイミド樹脂の添加量が増えるにつれて、島状というよ
り連結状に延び、チャネル構造あるいは網目構造をなす
のに対して、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂か
らなる樹脂相7aは孤立した島状形態をとる傾向を示
す。
【0023】つまり、図3のハイブリッド砥石31は図
2のハイブリッド砥石21と同様に、ガラス転移点を持
つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは、金属結合相4
に次いで砥粒層2の中で大きな位置を占めることにな
る。従って、砥粒層2において金属結合相4に対する樹
脂相7bの占有率を変更することによって、図3のハイ
ブリッド砥石31も研削性能を大幅に変更することがで
きる。更に図3のハイブリッド砥石31では図2のハイ
ブリッド砥石21と同様に、ガラス転移点を持つポリイ
ミド樹脂からなる樹脂相7bは金属結合相4中に分散配
置されると共に、樹脂相7b中に潤滑性フィラー8やグ
ラッシーカーボン10を内在させた形態もとれる。これ
に加え図3のハイブリッド砥石31は、金属結合相4中
に、及び/又はガラス転移点を持つポリイミド樹脂から
なる樹脂相7b中に、ガラス転移点を持たないポリイミ
ド樹脂からなる島状の樹脂相7aを含むことも可能であ
る。特に、後者の組み合わせ、すなわちガラス転移点を
持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7b中に形成される
ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂からなる島状の
樹脂相7aは、前述した2つのハイブリッド砥石1、2
1では得られない構成である。従って、図3のハイブリ
ッド砥石31によれば、個々の樹脂相7bはその内在物
の質や量を、図2のハイブリッド砥石21と比べてより
一層変更可能なことから、砥粒層2の剛性等の制御性を
一段と向上できる。その結果、図3の構成によれば、ハ
イブリッド砥石21と比較して更に柔軟な研削性能を備
えたハイブリッド砥粒31が実現できる。
【0024】上述した図1乃至3のハイブリッド砥粒を
作製する際には、ガラス転移点を持たないポリイミド樹
脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂を用いるが、前
者としては例えばデュポン社のSP−1A等が、後者す
なわち熱可塑性樹脂としてはデュポン製のGP−1A、
宇部興産製のユーピレック(商品名)等が好適に用いら
れる。これらのポリイミド樹脂は共通して350〜43
0℃程度の温度で成形できるという特徴を備えている。
一方、本発明で金属結合相4を作製するために用いた銅
及び錫の合金は350〜500℃で成形できる。つま
り、本発明に係るポリイミド樹脂と銅及び錫の合金は成
形温度領域がほぼ同じである。従って、これらを一緒に
成形する際の加熱温度としては350〜500℃が望ま
しい。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明に係るハイブリ
ッド砥石をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。まず、樹脂相7aを形
成するためのガラス転移点を持たないポリイミド樹脂と
してデュポン社のSP−1Aを、樹脂相7bを形成する
ためのガラス転移点を持つポリイミド樹脂としてデュポ
ン社のGP−1Aを用い、これらの樹脂を銅(Cu)と
錫(Sn)からなる金属結合相4に個々に適当量添加
し、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成するこ
とにより、本発明に係るハイブリッド砥石を作製した。
その際、Cu、Sn、ガラス転移点を持たないポリイミ
ド樹脂、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂の添加量を
適宜変更することで、表1に示すような各種組成のハイ
ブリッド砥石を作製した。
【0026】次いで、作製した各砥石に対して摩耗量を
評価した。その際の評価条件については表2に纏めて示
した。また、比較のために上記ポリイミド樹脂が添加さ
れない従来組成の砥石も作製し、同様に摩耗量を評価し
た。ここで、表1の組成欄で用いた記号Gはグライファ
イトを、記号ACはアモルファスカーボンを、記号con
c. は金属結合相に対する添加量を示し、conc.100が
25vol%に相当することを、レジンはポリイミド樹
脂相のみよりなることを表す。GP−1Aの2.23重
量%(wt%)は12.5体積%(vol%)に相当す
る。なお、相対摩耗量とは、比較例4の試料で観測され
た摩耗量を100として他の試料の摩耗量を表示した数
値である。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表1に示した相対摩耗量の結果から、次の
点が明らかになった。 (1)従来のポリイミド樹脂を含まない砥石のうち、比
較例1−5の試料によれば相対摩耗量を54.3〜14
8.7の範囲で変更できることが分かる。また比較例6
のレジンは相対摩耗量が約1800であり最大値をも
つ。つまり、従来は相対摩耗量を150〜1800の間
に設定した砥石を製作するのは困難であった。 (2)一方、本発明に係るポリイミド樹脂を含む砥石
は、実施例1−8の試料より相対摩耗量を74.4〜4
20の範囲で変更できることが分かる。すなわち、ポリ
イミド樹脂を含有させることによって、従来の砥石が実
現していた相対摩耗量の範囲に加え、従来は実現が難し
かった150を越える相対摩耗量も有する砥石を形成で
きる。 (3)まず実施例6の結果から、ガラス転移点を持つポ
リイミド樹脂(GP−1A)を添加した効果が分かる。 (4)次に実施例7の結果から、グラッシーカーボンを
加えた効果が分かる。 (5)更には実施例8の結果から、ガラス転移点を持た
ないポリイミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持
つポリイミド樹脂(GP−1A)とを同時に加えた効果
が分かる。
【0030】以上より、150を越える相対摩耗量は2
種類のポリイミド樹脂、すなわちガラス転移点を持たな
いポリイミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持つ
ポリイミド樹脂(GP−1A)の添加量を適宜調整する
ことで制御できる。つまり、金属合金相4中に占める、
ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂により形成され
る樹脂相7aと、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂に
より形成される樹脂相7bとの割合を個別に制御するこ
とによって、150を越える相対摩耗量を有する砥石を
自由に設計および製作することが可能である。また実施
例1−8のハイブリッド砥石に対して加工面粗さを調べ
たところ、相対摩耗量が小さいものほど面粗さが大き
く、相対摩耗量が大きくなるにつれて面粗さは次第に小
さくなる傾向が確認された。この結果から、2種類のポ
リイミド樹脂、すなわちガラス転移点を持たないポリイ
ミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持つポリイミ
ド樹脂(GP−1A)を適宜添加することによって、砥
石の加工面粗さの制御も図れることが明らかとなった。
【0031】従って、本発明によれば、砥石摩耗量が小
さく被削材に対して強い研削能力を備える従来のメタル
ボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)と、砥石摩耗
量が大きく被削材に対して弱い研削能力を備えるがレジ
ンボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)との中間に
位置する砥石が得られる。つまり、本発明によれば、従
来のレジンボンド砥石よりは強い研削性を有すると共
に、メタルボンド砥石よりは柔軟な加工性を備えている
ハイブリッド砥石の提供が可能となる。なお、上述した
実施例においては、Cu−Sn系の金属結合相4中に、
少なくともガラス転移点を持たないポリイミド樹脂及び
/又はガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分散配置さ
せて樹脂相7a及び/又は7bを設ける、更にグラッシ
ーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置するとした
が、この他に金属結合相4にはニッケル、コバルト、鉄
から選択される1種または2種以上の金属が含まれてい
てもよく、或いは金属結合相4及び/又は樹脂相7b
は、グラファイト、MoS2 、hBNから選択される1
種類以上の潤滑性フィラーが含まれていても構わない。
また、超砥粒6がCu及び/又はNiからなる被覆層を
備えていても、上述したポリイミド樹脂を分散配置させ
て樹脂相7a及び/又は7bを設ける作用・効果は発揮
される。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るハイ
ブリッド砥石では、銅及び錫の合金からなる金属結合相
中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて
樹脂相を設けた。この樹脂の結合相すなわち樹脂相は、
金属結合相の間に、またはその間をトンネルのような形
態をとる。このような形態の樹脂相はポリイミド樹脂を
5〜50体積%の範囲で添加したときに生じ、金属結合
相中に樹脂相が占める割合はポリイミド樹脂の添加量に
よって決まる。そして、このポリイミド樹脂の添加量を
適宜変更することにより、研削時の耐磨耗性や砥石の研
削面の粗さを自由にかつ広範囲に設計できる。従って、
本発明によれば、種々の材質や硬さ等をもつ被削体に対
して好適な研削能力を有する研削面を備えたハイブリッ
ド砥石の提供が可能となる。特に、本発明によれば、砥
石摩耗量が小さく被削材に対して強い研削能力を備える
従来のメタルボンド砥石と、砥石摩耗量が大きく被削材
に対して弱い研削能力を備えるがレジンボンド砥石との
中間に位置する砥石が得られる。このようなメタルボン
ド砥石とレジンボンド砥石との中間の加工性を有する砥
石を得ることは従来困難であった。従って、従来のレジ
ンボンド砥石では処理が難しかった柔軟な加工処理、例
えばホーニングの仕上げ加工等に好適なハイブリッド砥
石の提供が可能となる。
【0033】金属結合相及び/又は樹脂相の中にグラッ
シーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置することに
より、グラッシーカーボンが研削時に磨耗して生成され
る粉状物は潤滑剤として作用して被削材との間の研削抵
抗を低減して研削熱の発生を抑制することができる。更
にグラッシーカーボンは例えば黒鉛等の固体潤滑剤に比
べて硬さ及び圧縮強度、曲げ強度等が大きいためにハイ
ブリッド砥石が変形したり偏磨耗することをより効果的
に抑制することができる。従って、このグラッシカーボ
ンの分散配置は、研削抵抗を増大させることなく研削比
の向上をもたらす。
【0034】本発明に係るハイブリッド砥石における銅
及び錫の合金からなる金属結合相では錫を25〜70重
量%含むことにより切れ味を促進できる。本発明に係る
金属結合相にはニッケル、コバルト、鉄から選択される
1種または2種以上の金属成分が含まれているから、金
属結合相の耐磨耗性を向上できて砥石寿命の延命化を図
ることができる。また金属結合相には更にグラファイト
等による潤滑性フィラーが追加して分散配置されている
から、研削抵抗が更に低減されて、研削時に超砥粒によ
る被削材の研削をより円滑に行うことができるように図
られた切れ味の良いハイブリッド砥石の提供が可能とな
る。また金属結合相には更にグラファイト等の潤滑性フ
ィラーが含まれているから、一層研削抵抗が低減されて
被削材の研削を円滑に行うことができ、グラッシーカー
ボンにより研削抵抗を増大させることなく研削比を向上
できる。更には、超砥粒にCu及び/又はNiからなる
被覆層を設けることにより、金属被覆層を有する超砥粒
と金属結合相との親和力が増し、ハイブリッド砥石の寿
命を高めることが可能なハイブリッド砥石が得られる。
【0035】本発明に係るハイブリッド砥石の製造方法
は、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリ
ッド砥石の製造方法であって、前記金属結合相として銅
及び錫の合金を用い、更にこの金属結合相中に5〜50
体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設け
る際に、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成す
ることにより、本発明に係る金属結合相と樹脂相とを同
時に成形できる。その際、金属結合相中に分配配置され
た超砥粒を所望の位置に固定するために加圧しながら焼
成が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るメタルボンド砥石
の一例を示す部分拡大断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るメタルボンド砥石
の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るメタルボンド砥石
の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハイブリッド砥石、 2 砥粒層、 4 金属結合相、 6 超砥粒、 7a ガラス転位点を持たないポリイミド樹脂から形成
された樹脂相、 7b ガラス転位点を持つポリイミド樹脂から形成され
た樹脂相、 8 潤滑性フィラー、 10 グラッシーカーボン。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属結合相中に超砥粒を分散配置してな
    るハイブリッド砥石であって、前記金属結合相は銅及び
    錫の合金であり、更に前記金属結合相中に5〜50体積
    %のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設けたこ
    とを特徴とするハイブリッド砥石。
  2. 【請求項2】 前記ポリイミド樹脂は、ガラス転移点を
    持たないポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項
    1に記載のハイブリッド砥石。
  3. 【請求項3】 前記ポリイミド樹脂は、ガラス転移点を
    持つポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1に
    記載のハイブリッド砥石。
  4. 【請求項4】 前記ポリイミド樹脂は、ガラス転移点を
    持たないポリイミド樹脂及びガラス転移点を持つポリイ
    ミド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のハイ
    ブリッド砥石。
  5. 【請求項5】 前記金属結合相及び/又は前記樹脂相の
    中に、グラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配
    置したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    に記載のハイブリッド砥石。
  6. 【請求項6】 前記金属結合相に占める錫の割合は25
    〜70重量%であることを特徴する請求項1乃至5のい
    ずれか1項に記載のハイブリッド砥石。
  7. 【請求項7】 前記金属結合相にはニッケル、コバル
    ト、鉄から選択される1種または2種以上の金属が含ま
    れていることを特徴する請求項1乃至6のいずれか1項
    に記載のハイブリッド砥石。
  8. 【請求項8】 前記金属結合相及び/又は前記樹脂相
    は、グラファイト、MoS2 、hBNから選択される1
    種類以上の潤滑性フィラーが含まれていることを特徴す
    る請求項1乃至7のいずれか1項に記載のハイブリッド
    砥石。
  9. 【請求項9】 前記超砥粒が、Cu及び/又はNiから
    なる被覆層を備えていることを特徴する請求項1乃至8
    のいずれか1項に記載のハイブリッド砥石。
  10. 【請求項10】 金属結合相中に超砥粒を分散配置して
    なるハイブリッド砥石の製造方法であって、前記金属結
    合相として銅及び錫の合金を用い、更に前記金属結合相
    中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて
    樹脂相を設ける際に、350〜500℃の温度で加圧し
    ながら焼成することを特徴とするハイブリッド砥石の製
    造方法。
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