JP4419299B2 - ハイブリッド砥石及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば金属結合相中にダイヤモンド等の超砥粒と共に、特定の樹脂相を設けたハイブリッド砥石およびその製造方法に係る。このハイブリッド砥石は仕上げ加工等に好適である。
【0002】
【従来の技術】
一般的なメタルボンド砥石は、Cu、Sn、Ni等の金属または合金粉末にダイヤモンドまたはCBN等の超砥粒を均一に混合し、この混合粉末を台金とともに型込めした後、これらをプレス成形および焼結して製造される。
このようなメタルボンド砥石の特殊な例として特開昭63−295180号公報に開示されたものがある。このメタルボンド砥石ではアモルファスカーボン粉末が反応しやすい活性を有する性能を備えたことに着目して鉄またはその合金粉末にアモルファスカーボン粉末を添加混合してダイヤモンド砥粒と混合して焼結している。焼結により生成した発生期状態の鉄アモルファスカーボン焼結組織がダイヤモンド粉末に対して反応しやすい活性状態にあるために超砥粒に対しても強い結合状態を生成することができ、機械的強度や超砥粒に対する把持力や耐熱性を高めることができるとしている。
【0003】
しかしながら、このようにしてメタルボンド砥石の機械的強度や超砥粒把持力等を高めると、研削加工時に摩擦熱のために被削材にダメージを与えるおそれがあり、更には自生発刃作用が低下して超砥粒の切れ味が低下して研削精度や研削効率が低下するという問題が発生する。
一般的なメタルボンド砥石では、研削抵抗により発生した摩擦熱を抑制するためにメタルボンド砥石の金属結合相中に例えば黒鉛(グラファイト)やCaF2(フッ化カルシウム)等の固体潤滑剤をフィラーとして分散添加することによって、研削時に金属結合相中の固体潤滑剤が金属結合相や超砥粒と共に逐次脱落する際、その潤滑作用によって超砥粒による研削を円滑に行うと共に砥粒層や被削材の摩擦熱を抑制するよう図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的なメタルボンド砥石ではフィラーとしての固体潤滑剤を含まない場合は金属結合相自体の機械的強度が高く研削時に被削材を傷つけ易くなるという問題が生じる。一方、フィラーとして分散配置された固体潤滑剤を含むメタルボンド砥石では固体潤滑剤によって研削抵抗を低減できるが、金属結合相が脆化しやすくなって砥粒層の耐磨耗性が低下し、砥石寿命が短くなるという問題も生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来のレジンボンド砥石よりは研削比が高く、従来のメタルボンド砥石よりは研削時に被削材を柔軟に加工できるハイブリッド砥石を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るハイブリッド砥石は、350〜500℃の温度で加熱しながら焼成して製造される、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリッド砥石であって、前記金属結合相は銅及び錫の合金であり、更に前記金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させた樹脂相が設けられ、前記ポリイミド樹脂が前記焼成においても液状化を起こさす固形粒子として扱うことができるポリイミド樹脂(以下、このポリイミド樹脂をガラス転移点を持たないポリイミド樹脂と呼ぶことがある。)と前記焼成において流動を起こして樹脂の結合相となるようなガラス転移点を持つポリイミド樹脂(以下、このポリイミド樹脂をガラス転移点を持つポリイミド樹脂と呼ぶことがある。)とからなることを特徴としている。
上記構成によれば、銅及び錫の合金からなる金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を添加することにより、金属結合相の間に、またはその間を例えばトンネルのような形で樹脂の結合相(以後、樹脂相と呼ぶ)ができる。つまり、金属の連結体である金属結合相中に樹脂の連結体が独立あるいは連結した状態でなる樹脂相が存在する形態が得られる。
ここで、ポリイミド樹脂が5vol%未満になると金属の連結体である金属結合相中に樹脂の連結体である樹脂相を殆ど形成することができず、逆に50vol%を超えると金属結合相に占める銅及び錫の合金の割合が低下するために金属結合相の強度が低下し金属結合相の耐磨耗性が低下して経済性が低下する。
【0006】
つまり、このような形態の樹脂相はポリイミド樹脂を5〜50体積%の範囲で添加したときに生じ、金属結合相中に樹脂相が占める割合はポリイミド樹脂の添加量によって決まる。そして、このポリイミド樹脂の添加量を適宜変更することにより、研削時の耐磨耗性や砥石の研削面の粗さを自由にかつ広範囲に設計できる。従って、本発明によれば、種々の材質や硬さ等をもつ被削体に対して好適な研削能力を有する研削面を備えたハイブリッド砥石の提供が可能となる。
上記構成において金属結合相中に分散配置するポリイミド樹脂としてガラス転移点を持たないポリイミド樹脂を用いた場合は、このポリイミド樹脂は液状化あるいはそれに近い現象は起こさないので、金属結合相中に島状になって存在する傾向が強く、変形抵抗が大きいので、単純な固形粒子という形態で金属結合相中に内在されるので、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂は単純な添加粒子として扱うことができる。
【0007】
これに対して、上記構成において金属結合相中に分散配置するポリイミド樹脂としてガラス転移点を持つポリイミド樹脂を用いた場合は、このポリイミド樹脂はある程度流動して、島状というより連結状にチャネル構造あるいは網目構造をなすことから、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂はマトリックスの役割を果たすことができる。
つまり、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂を用いた方が、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂を用いる場合より、金属結合相のみからなる特性に近い研削性能、すなわち研削時の被削材に対する加工性が比較的高い傾向をもつハイブリッド砥石が得られる。
【0008】
これとは逆に、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂を用いた場合は、金属結合相に固体潤滑剤を含ませた特性に近い研削性能、すなわち研削時の被削材に対する加工性が比較的穏やかな傾向をもつハイブリッド砥石が得られる。
そして、前記金属結合相の中に、上記2種類のポリイミド樹脂を、すなわちガラス転移点を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂とを同時に添加しているので、一段と多様な研削能力を備えたハイブリッド砥石の提供が可能となる。
【0009】
前記金属結合相及び/又は前記樹脂相の中に、グラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置してもよい。
本発明ではグラッシーカーボン(glassy carbon)は粒子状を呈し、超砥粒や金属結合相、樹脂相と反応することなく別個に分散配置されている。そのため、金属結合相及び/又は樹脂相中のグラッシーカーボンは、研削時に磨耗して生成される粉状物が潤滑剤として作用して被削材との間の研削抵抗を低減して研削熱の発生を抑制することができ、更に例えば黒鉛等の固体潤滑剤に比べて硬さ及び圧縮強度、曲げ強度等が大きいためにハイブリッド砥石が変形したり偏磨耗することをより効果的に抑制することができる。換言すれば、グラッシカーボンが分散配置されることにより、研削抵抗の低減を図ることができ、一方研削比の低下をあまり生ずることがなく、バランスに優れたハイブリッド砥石となる。
【0010】
金属結合相に占める錫の割合は25〜70重量%がよい。
上記構成のハイブリッド砥石における銅及び錫の合金からなる金属結合相では、錫は25〜70重量%含まれており切れ味促進成分となる。
金属結合相にはニッケル、コバルト、鉄から選択される1種または2種以上の金属成分が含まれていてもよい。
金属結合相中のニッケル、コバルト、鉄は総和で、超砥粒を除く金属結合相中に3〜70wt%含まれており耐磨耗性成分となる。
また金属結合相及び/又は樹脂相にはグラファイト、MoS2 、hBNから選択される1種類以上の潤滑性フィラーが含まれていてもよい。
グラファイト等による潤滑性フィラーが追加して分散配置されることによって研削抵抗が更に低減されて、研削時に超砥粒による被削材の研削をより円滑に行うことができるように図られた切れ味の良いハイブリッド砥石が得られる。
【0011】
また超砥粒はCu及び/又はNiからなる被覆層を備えていてもよい。
超砥粒にCu及び/又はNiからなる被覆層を設けることにより、金属被覆層を有する超砥粒と金属結合相との親和力が増し、ハイブリッド砥石の寿命を高めることが可能となるので好ましい。
【0012】
本発明に係るハイブリッド砥石の製造方法は、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリッド砥石の製造方法であって、前記金属結合相として銅及び錫の合金を用い、更にこの金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設ける際に、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成することを特徴としている。
ここで樹脂相はポリイミド樹脂を350〜500℃の温度で加圧しながら焼成して形成されるが、この樹脂相の周囲をなす銅及び錫の合金からなる金属結合相もこの温度範囲であれば液相焼結が進み成形可能となる。故に、本発明に係る金属結合相と樹脂相とを同時に成形するためには350〜500℃の温度で焼成することが必要である。その際、金属結合相中に分配配置された超砥粒を所望の位置に固定するためには加圧しながら焼成するのがよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるハイブリッド砥石の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1、図2は、参考例の形態を示すもので、図3は本発明の実施の形態を示し、そのハイブリッド砥石の部分拡大断面図である。
図1〜図3のいずれの構成からなる砥石も、金属結合相4中に超砥粒6を分散配置してなるハイブリッド砥石であって、金属結合相4は銅及び錫の合金であり、更に金属結合相4中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a、7bを設けたことを特徴としている。図1〜図3の各砥石が異なる点は、含有するポリイミド樹脂がガラス転移点を持つか持たないかという点のみである。すなわち、図1はガラス転移点を持たないポリイミド樹脂のみ含有し、金属結合相4中に樹脂相7aを備える場合、図2はガラス転移点を持つポリイミド樹脂のみ含有し、金属結合相4中に樹脂相7bを備える場合、図3はガラス転移点を持たないポリイミド樹脂及びガラス転移点を持つポリイミド樹脂を同時に含有し、金属結合相4中に樹脂相7aと樹脂相7bを両方備える場合である。図1〜図3の何れかの構成からなる砥石、すなわち金属結合相4中にポリイミド樹脂を分散配置させて設けた樹脂相7a、7bを有する砥石は、砥石摩耗量が小さく被削材に対して強い研削能力を備える従来のメタルボンド砥石と、砥石摩耗量が大きく被削材に対して弱い研削能力を備えるがレジンボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)との中間に位置する研削性能をもつことができる。そして、この研削性能は、金属結合相4中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a、7bを形成することにより発揮される。本発明者らは、本発明に係る砥石が従来のレジンボンド砥石よりは高い研削比と、メタルボンド砥石よりは柔軟な加工性とを兼ね備えていることから、この砥石の名称をハイブリッド砥石とした。
【0014】
まず、図1に示したハイブリッド砥石1、すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属結合相4中に、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設けた砥石について説明する。
図1に示すハイブリッド砥石1の砥粒層2は焼結されたCu基の金属結合相4中にダイヤモンドやCBN等の超砥粒6を分散配置してなるものである。この金属結合相4はCu−Sn系からなるものであり、Cu粉末とSn粉末を超砥粒6と共に混合して圧粉成形及び焼結したものである。しかもSnは超砥粒6を除く金属結合相中に25〜70重量%(wt%)、残部Cuからなる構成で含まれている。特にSnは切れ味促進成分を構成するもので、含有量が25wt%より少ないと金属結合相4の強度が高くなりすぎて自発発刃作用を十分に発揮し得ず超砥粒6の磨耗の進行によって切れ味が低下し、また70wt%を超えると脆性が大きくなりすぎて金属結合相強度が低下して寿命を低下させることになる。
【0015】
ダイヤモンド等の超砥粒6は、砥粒層2の体積に対して例えば3.5〜37.5vol%程度含まれており、好ましくは5〜25vol%含まれている。また超砥粒6の平均粒径は特に限定されないが、一般には3〜250μm程度が好適である。また金属結合相4中には、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂が分散配置され、これがCu粉末及びSn粉末と共に混合されて圧粉成形及び焼結されることになる。その際、このポリイミド樹脂はガラス転移点を持たないので、液状化みたいな現象或いはそれに近い現象は起こさず、金属結合相4中に島状に存在した形態をなす樹脂相7aとなる。つまり、図1のハイブリッド砥石1においてはガラス転移点を持たないポリイミド樹脂は焼結等によっても超砥粒6や金属結合相4と反応することなく別個に分散配置された樹脂相7aをなす。従って、この場合の樹脂相7aは単純な固形粒子として扱うことができるので、例えばSiC等のように耐磨耗性フィラーとして機能する。
【0016】
この樹脂相7aの粒径は、特に限定されるものではないが、好ましくは超砥粒6の粒径の1/10〜2倍の範囲とされている。ここで、樹脂相7aの粒径が超砥粒6の粒径の1/10未満であると、潤滑性を向上させる効果が弱く、逆に超砥粒6の粒径の2倍を越えると、樹脂相7aの分散ピッチが伸びて被削材と金属結合相4との接触長さが増えて研削抵抗の増大がもたらされる。
また金属結合相4中にはNi、Co、Feから選択される1種または2種以上の金属が総和で、超砥粒6を除く金属結合相4の3〜70wt%含まれており、これらがCu粉末及びSn粉末と共に混合されて圧粉成形及び焼結されることになる。このNi、Co、Feは耐磨耗性成分となる。
ここで添加量が3wt%より少ないと砥石1の耐磨耗性向上に寄与せず、70wt%より多いと金属結合相4の強度が高すぎて切れ味低下を来すという欠点がある。
【0017】
また金属結合相4中にはフィラーとしてグラッシーカーボン10が含まれている。またこれ以外に金属結合相4中にはフィラーとして例えばグラファイト、MoS2 、hBNから選択される1種類以上の潤滑性フィラーが含まれていても良い。
潤滑性フィラー8は、超砥粒6を除く金属結合相4中に3〜30vol%含まれていて潤滑性成分となる。グラファイト等からなる潤滑性フィラー8が分散配置されることによって更に研削抵抗が低減されて、研削時に超砥粒6による被削材の研削を円滑に行うことができる。
またグラッシーカーボン10は潤滑性成分として添加したものであって粒子状、好ましくは球状を呈しており、超砥粒6を除く金属結合相4中に体積比で5〜50vol%含まれている。これにより砥粒層2の研削抵抗を増大させることなく研削比を向上させることができる。尚、本発明ではグラッシーカーボン10は焼結等によっても超砥粒6や金属結合相4と反応することなく別個に分散配置されている。
【0018】
ここでグラッシーカーボン10が5vol%未満になると、研削時の研削抵抗を低減して摩擦熱の発生を抑制したり砥粒層の耐磨耗性を向上する効果が弱く、逆に50vol%を超えると、砥粒層2に占める金属結合相4の割合が低下するため砥粒層2の強度が低下し砥粒層2の耐磨耗性が低下して経済性が低下する。
またグラッシーカーボン10を球状とすることで、金属結合相4の圧縮強度を向上させることができ、研削時に砥粒層2に作用する応力を緩和させることができるので好ましい。また砥粒層2の表面から露出する球状のグラッシーカーボン10は被削材の研削面と点接触するために被削材との磨耗抵抗が小さく摩擦熱の発生が小さく抑えられる。
【0019】
次に、図2に示したハイブリッド砥石1、すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属結合相4中に、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設けた砥石について説明する。
但し、図2に示すハイブリッド砥石21も砥粒層2及び金属結合相4の構成は上述した図1のハイブリッド砥石1と同様であり、超砥粒6は金属結合相4中に分散配置される。
図2のハイブリッド砥石21は、金属結合相4中に分散配置されるポリイミド樹脂がガラス転移点を持つ点のみ図1のハイブリッド砥石1と異なる。
この違いにより、図2のハイブリッド砥石21においては、金属結合相4中には、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂が分散配置され、これがCu粉末及びSn粉末と共に混合されて圧粉成形及び焼結されることになる。その際、このポリイミド樹脂はガラス転移点を持つので、樹脂自体がある程度流動を起こし、金属結合相4の間にまたはその間をトンネルのような形で樹脂の結合相(樹脂相)7bが生じる。
【0020】
つまり、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは、上述したガラス転移点を持たないポリイミド樹脂からなる樹脂相7aに比べて変形抵抗が小さい分だけ金属結合相4の間に容易に侵入しやすい傾向を有するので、樹脂相7bはポリイミド樹脂の添加量が増えるにつれて、島状というより連結状に延び、チャネル構造あるいは網目構造をなす形態をとる。これにより、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは、金属結合相4に次いで砥粒層2の中で大きな位置を占めることも可能となるので、砥粒層2において金属結合相4に対する樹脂相7bの占有率は砥粒の研削性能に大きく反映されることになる。更には図2に示すように、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは金属結合相4中に分散配置されると共に、樹脂相7b中に潤滑性フィラー8やグラッシーカーボン10を内在させた形態もとれる。従って、個々の樹脂相7bはその内在物の質や量を変えることができるので、砥粒層2の剛性等の大幅な変更の可能性をもたらす。これによって、一段と幅広い研削性能を備えたハイブリッド砥粒の提供が可能となる。
【0021】
次に、図3に示したハイブリッド砥石1、すなわち銅(Cu)及び錫(Sn)の合金からなる金属結合相4中に、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設けた砥石について説明する。
但し、図3に示すハイブリッド砥石31も砥粒層2及び金属結合相4の構成は上述した図1のハイブリッド砥石1と同様であり、超砥粒6は金属結合相4中に分散配置される。
図3のハイブリッド砥石31は、金属結合相4中に分散配置されるポリイミド樹脂として、ガラス転移点を持たない樹脂の他に、ガラス転移点を持つ樹脂も同時に用いた点が図1のハイブリッド砥石1や図2のハイブリッド砥石21と異なる。
この違いにより、図3のハイブリッド砥石31においては、金属結合相4中には、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂の2種類が分散配置され、これらがCu粉末及びSn粉末と共に混合されて圧粉成形及び焼結されることになる。
【0022】
その際、一方のポリイミド樹脂はガラス転移点を持たないので、焼結等によっても超砥粒6や金属結合相4と反応することなく別個に分散配置された樹脂相7aをなすので、この樹脂相7aは単純な固形粒子として扱うことができ、例えばSiC等のように耐磨耗性フィラーとして機能する。これに対して、他方のポリイミド樹脂はガラス転移点を持つので、樹脂自体がある程度流動を起こし、金属結合相4の間にまたはその間をトンネルのような形で樹脂の結合相(樹脂相)7bが生じる。
その結果、図3のハイブリッド砥石31では、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bはポリイミド樹脂の添加量が増えるにつれて、島状というより連結状に延び、チャネル構造あるいは網目構造をなすのに対して、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂からなる樹脂相7aは孤立した島状形態をとる傾向を示す。
【0023】
つまり、図3のハイブリッド砥石31は図2のハイブリッド砥石21と同様に、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは、金属結合相4に次いで砥粒層2の中で大きな位置を占めることになる。従って、砥粒層2において金属結合相4に対する樹脂相7bの占有率を変更することによって、図3のハイブリッド砥石31も研削性能を大幅に変更することができる。
更に図3のハイブリッド砥石31では図2のハイブリッド砥石21と同様に、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7bは金属結合相4中に分散配置されると共に、樹脂相7b中に潤滑性フィラー8やグラッシーカーボン10を内在させた形態もとれる。これに加え図3のハイブリッド砥石31は、金属結合相4中に、及び/又はガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7b中に、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂からなる島状の樹脂相7aを含むことも可能である。特に、後者の組み合わせ、すなわちガラス転移点を持つポリイミド樹脂からなる樹脂相7b中に形成されるガラス転移点を持たないポリイミド樹脂からなる島状の樹脂相7aは、前述した2つのハイブリッド砥石1、21では得られない構成である。従って、図3のハイブリッド砥石31によれば、個々の樹脂相7bはその内在物の質や量を、図2のハイブリッド砥石21と比べてより一層変更可能なことから、砥粒層2の剛性等の制御性を一段と向上できる。その結果、図3の構成によれば、ハイブリッド砥石21と比較して更に柔軟な研削性能を備えたハイブリッド砥粒31が実現できる。
【0024】
上述した図1乃至3のハイブリッド砥粒を作製する際には、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂を用いるが、前者としては例えばデュポン社のSP−1A等が、後者すなわち熱可塑性樹脂としてはデュポン製のGP−1A、宇部興産製のユーピレックス(商品名)等が好適に用いられる。
これらのポリイミド樹脂は共通して350〜430℃程度の温度で成形できるという特徴を備えている。一方、本発明で金属結合相4を作製するために用いた銅及び錫の合金は350〜500℃で成形できる。つまり、本発明に係るポリイミド樹脂と銅及び錫の合金は成形温度領域がほぼ同じである。従って、これらを一緒に成形する際の加熱温度としては350〜500℃が望ましい。
【0025】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明に係るハイブリッド砥石をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、樹脂相7aを形成するためのガラス転移点を持たないポリイミド樹脂としてデュポン社のSP−1Aを、樹脂相7bを形成するためのガラス転移点を持つポリイミド樹脂としてデュポン社のGP−1Aを用い、これらの樹脂を銅(Cu)と錫(Sn)からなる金属結合相4に個々に適当量添加し、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成することにより、本発明に係るハイブリッド砥石を作製した。その際、Cu、Sn、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂の添加量を適宜変更することで、表1に示すような各種組成のハイブリッド砥石を作製した。
なお、表1中の実施例8が本発明の技術的範囲に含まれるもので、これ以外の実施例は参考例である。
【0026】
次いで、作製した各砥石に対して摩耗量を評価した。その際の評価条件については表2に纏めて示した。
また、比較のために上記ポリイミド樹脂が添加されない従来組成の砥石も作製し、同様に摩耗量を評価した。ここで、表1の組成欄で用いた記号Gはグライファイトを、記号ACはアモルファスカーボンを、記号conc. は金属結合相に対する添加量を示し、conc.100が25vol%に相当することを、レジンはポリイミド樹脂相のみよりなることを表す。GP−1Aの2.23重量%(wt%)は12.5体積%(vol%)に相当する。なお、相対摩耗量とは、比較例4の試料で観測された摩耗量を100として他の試料の摩耗量を表示した数値である。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
表1に示した相対摩耗量の結果から、次の点が明らかになった。
(1)従来のポリイミド樹脂を含まない砥石のうち、比較例1−5の試料によれば相対摩耗量を54.3〜148.7の範囲で変更できることが分かる。また比較例6のレジンは相対摩耗量が約1800であり最大値をもつ。つまり、従来は相対摩耗量を150〜1800の間に設定した砥石を製作するのは困難であった。
(2)一方、本発明に係るポリイミド樹脂を含む砥石は、実施例1−8の試料より相対摩耗量を74.4〜420の範囲で変更できることが分かる。すなわち、ポリイミド樹脂を含有させることによって、従来の砥石が実現していた相対摩耗量の範囲に加え、従来は実現が難しかった150を越える相対摩耗量も有する砥石を形成できる。
(3)まず実施例6の結果から、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂(GP−1A)を添加した効果が分かる。
(4)次に実施例7の結果から、グラッシーカーボンを加えた効果が分かる。
(5)更には実施例8の結果から、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持つポリイミド樹脂(GP−1A)とを同時に加えた効果が分かる。
【0030】
以上より、150を越える相対摩耗量は2種類のポリイミド樹脂、すなわちガラス転移点を持たないポリイミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持つポリイミド樹脂(GP−1A)の添加量を適宜調整することで制御できる。つまり、金属合金相4中に占める、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂により形成される樹脂相7aと、ガラス転移点を持つポリイミド樹脂により形成される樹脂相7bとの割合を個別に制御することによって、150を越える相対摩耗量を有する砥石を自由に設計および製作することが可能である。
また実施例1−8のハイブリッド砥石に対して加工面粗さを調べたところ、相対摩耗量が小さいものほど面粗さが大きく、相対摩耗量が大きくなるにつれて面粗さは次第に小さくなる傾向が確認された。この結果から、2種類のポリイミド樹脂、すなわちガラス転移点を持たないポリイミド樹脂(SP−1A)とガラス転移点を持つポリイミド樹脂(GP−1A)を適宜添加することによって、砥石の加工面粗さの制御も図れることが明らかとなった。
【0031】
従って、本発明によれば、砥石摩耗量が小さく被削材に対して強い研削能力を備える従来のメタルボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)と、砥石摩耗量が大きく被削材に対して弱い研削能力を備えるがレジンボンド砥石(例えば比較例1−5の試料)との中間に位置する砥石が得られる。つまり、本発明によれば、従来のレジンボンド砥石よりは強い研削性を有すると共に、メタルボンド砥石よりは柔軟な加工性を備えているハイブリッド砥石の提供が可能となる。
なお、上述した実施例においては、Cu−Sn系の金属結合相4中に、少なくともガラス転移点を持たないポリイミド樹脂及び/又はガラス転移点を持つポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a及び/又は7bを設ける、更にグラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置するとしたが、この他に金属結合相4にはニッケル、コバルト、鉄から選択される1種または2種以上の金属が含まれていてもよく、或いは金属結合相4及び/又は樹脂相7bは、グラファイト、MoS2 、hBNから選択される1種類以上の潤滑性フィラーが含まれていても構わない。また、超砥粒6がCu及び/又はNiからなる被覆層を備えていても、上述したポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相7a及び/又は7bを設ける作用・効果は発揮される。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るハイブリッド砥石では、銅及び錫の合金からなる金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させた樹脂相が設けられ、前記ポリイミド樹脂として、ガラス転移点を持たないポリイミド樹脂とガラス転移点を持つポリイミド樹脂とからなるものを用いた。この樹脂の結合相すなわち樹脂相は、金属結合相の間に、またはその間をトンネルのような形態をとる。このような形態の樹脂相はポリイミド樹脂を5〜50体積%の範囲で添加したときに生じ、金属結合相中に樹脂相が占める割合はポリイミド樹脂の添加量によって決まる。そして、このポリイミド樹脂の添加量を適宜変更することにより、研削時の耐磨耗性や砥石の研削面の粗さを自由にかつ広範囲に設計できる。従って、本発明によれば、種々の材質や硬さ等をもつ被削体に対して好適な研削能力を有する研削面を備えたハイブリッド砥石の提供が可能となる。
特に、本発明によれば、砥石摩耗量が小さく被削材に対して強い研削能力を備える従来のメタルボンド砥石と、砥石摩耗量が大きく被削材に対して弱い研削能力を備えるがレジンボンド砥石との中間に位置する砥石が得られる。このようなメタルボンド砥石とレジンボンド砥石との中間の加工性を有する砥石を得ることは従来困難であった。従って、従来のレジンボンド砥石では処理が難しかった柔軟な加工処理、例えばホーニングの仕上げ加工等に好適なハイブリッド砥石の提供が可能となる。
【0033】
金属結合相及び/又は樹脂相の中にグラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置することにより、グラッシーカーボンが研削時に磨耗して生成される粉状物は潤滑剤として作用して被削材との間の研削抵抗を低減して研削熱の発生を抑制することができる。更にグラッシーカーボンは例えば黒鉛等の固体潤滑剤に比べて硬さ及び圧縮強度、曲げ強度等が大きいためにハイブリッド砥石が変形したり偏磨耗することをより効果的に抑制することができる。従って、このグラッシカーボンの分散配置は、研削抵抗を増大させることなく研削比の向上をもたらす。
【0034】
本発明に係るハイブリッド砥石における銅及び錫の合金からなる金属結合相では錫を25〜70重量%含むことにより切れ味を促進できる。
本発明に係る金属結合相にはニッケル、コバルト、鉄から選択される1種または2種以上の金属成分が含まれているから、金属結合相の耐磨耗性を向上できて砥石寿命の延命化を図ることができる。
また金属結合相には更にグラファイト等による潤滑性フィラーが追加して分散配置されているから、研削抵抗が更に低減されて、研削時に超砥粒による被削材の研削をより円滑に行うことができるように図られた切れ味の良いハイブリッド砥石の提供が可能となる。
また金属結合相には更にグラファイト等の潤滑性フィラーが含まれているから、一層研削抵抗が低減されて被削材の研削を円滑に行うことができ、グラッシーカーボンにより研削抵抗を増大させることなく研削比を向上できる。
更には、超砥粒にCu及び/又はNiからなる被覆層を設けることにより、金属被覆層を有する超砥粒と金属結合相との親和力が増し、ハイブリッド砥石の寿命を高めることが可能なハイブリッド砥石が得られる。
【0035】
本発明に係るハイブリッド砥石の製造方法は、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリッド砥石の製造方法であって、前記金属結合相として銅及び錫の合金を用い、更にこの金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設ける際に、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成することにより、本発明に係る金属結合相と樹脂相とを同時に成形できる。その際、金属結合相中に分配配置された超砥粒を所望の位置に固定するために加圧しながら焼成が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例に係るメタルボンド砥石の一例を示す部分拡大断面図である。
【図2】参考例に係るメタルボンド砥石の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るメタルボンド砥石の他の一例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハイブリッド砥石、2 砥粒層、4 金属結合相、6 超砥粒、7a ガラス転位点を持たないポリイミド樹脂から形成された樹脂相、7b ガラス転位点を持つポリイミド樹脂から形成された樹脂相、8 潤滑性フィラー、10 グラッシーカーボン。
Claims (7)
- 350〜500℃の温度で加熱しながら焼成して製造される、金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリッド砥石であって、前記金属結合相は銅及び錫の合金であり、更に前記金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させた樹脂相が設けられ、
前記ポリイミド樹脂が、前記焼成においても液状化を起こさす固形粒子として扱うことができるポリイミド樹脂と前記焼成において流動を起こして樹脂の結合相となるようなガラス転移点を持つポリイミド樹脂とからなることを特徴とするハイブリッド砥石。 - 前記金属結合相及び/又は前記樹脂相の中に、グラッシーカーボンからなる固体潤滑剤を分散配置したことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド砥石。
- 前記金属結合相に占める錫の割合は25〜70重量%であることを特徴する請求項1または2に記載のハイブリッド砥石。
- 前記金属結合相にはニッケル、コバルト、鉄から選択される1種または2種以上の金属が含まれていることを特徴する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のハイブリッド砥石。
- 前記金属結合相及び/又は前記樹脂相は、グラファイト、MoS2、hBNから選択される1種類以上の潤滑性フィラーが含まれていることを特徴する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のハイブリッド砥石。
- 前記超砥粒が、Cu及び/又はNiからなる被覆層を備えていることを特徴する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のハイブリッド砥石。
- 金属結合相中に超砥粒を分散配置してなるハイブリッド砥石の製造方法であって、
前記金属結合相として銅及び錫の合金を用い、更に前記金属結合相中に5〜50体積%のポリイミド樹脂を分散配置させて樹脂相を設ける際に、350〜500℃の温度で加圧しながら焼成し、
前記ポリイミド樹脂が、前記焼成においても液状化を起こさす固形粒子として扱うことができるポリイミド樹脂と前記焼成において流動を起こして樹脂の結合相となるようなガラス転移点を持つポリイミド樹脂とからなることを特徴とするハイブリッド砥石の製造方法。
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