JP2002066275A - 精密ろ過フィルターカートリッジ - Google Patents
精密ろ過フィルターカートリッジInfo
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- JP2002066275A JP2002066275A JP2000265650A JP2000265650A JP2002066275A JP 2002066275 A JP2002066275 A JP 2002066275A JP 2000265650 A JP2000265650 A JP 2000265650A JP 2000265650 A JP2000265650 A JP 2000265650A JP 2002066275 A JP2002066275 A JP 2002066275A
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- Japan
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- filter cartridge
- microporous
- polysulfone
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Abstract
(57)【要約】
【課題】半導体製造工程で頻繁に用いられる薬液に耐性
を有し、薬液中の金属イオンを減少させる機能を有する
フィルターカートリッジを提供すること。 【解決手段】 (1)フィルターカートリッジを構成す
る微孔性ろ過膜、膜サポート、コアー、外周カバー及び
エンドプレートのすべてをポリスルホン系ポリマーで構
成する精密ろ過フィルターカートリッジにおいて、該膜
サポートが金属イオン捕捉機能を有することを特徴とす
る精密ろ過フィルターカートリッジ。 (2) 該膜サポートが微細な溝及び又は凸部を多数形
成した微孔性膜であることを特徴とする、(1)の精密
ろ過フィルターカートリッジ。 (3)微孔性ろ過膜がスルホン化処理されたポリスルホ
ン系ポリマーよりなることを特徴とする、(1)又は
(2)の精密ろ過フィルターカートリッジ。
を有し、薬液中の金属イオンを減少させる機能を有する
フィルターカートリッジを提供すること。 【解決手段】 (1)フィルターカートリッジを構成す
る微孔性ろ過膜、膜サポート、コアー、外周カバー及び
エンドプレートのすべてをポリスルホン系ポリマーで構
成する精密ろ過フィルターカートリッジにおいて、該膜
サポートが金属イオン捕捉機能を有することを特徴とす
る精密ろ過フィルターカートリッジ。 (2) 該膜サポートが微細な溝及び又は凸部を多数形
成した微孔性膜であることを特徴とする、(1)の精密
ろ過フィルターカートリッジ。 (3)微孔性ろ過膜がスルホン化処理されたポリスルホ
ン系ポリマーよりなることを特徴とする、(1)又は
(2)の精密ろ過フィルターカートリッジ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微孔性ろ過膜を用い
る精密ろ過フィルターに関する。詳しくは微粒子捕捉機
能の他に金属イオン捕捉機能を有する精密ろ過フィルタ
ーに関する。
る精密ろ過フィルターに関する。詳しくは微粒子捕捉機
能の他に金属イオン捕捉機能を有する精密ろ過フィルタ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】微孔性ろ過膜は電子工業用洗浄水、半導
体製造薬液、医薬用水、医薬製造工程用水、食品水等の
濾過、減菌に用いられ近年その用途と使用量は拡大して
おり、特に粒子捕捉の点から信頼性の高い微孔性ろ過膜
が注目され多用されている。
体製造薬液、医薬用水、医薬製造工程用水、食品水等の
濾過、減菌に用いられ近年その用途と使用量は拡大して
おり、特に粒子捕捉の点から信頼性の高い微孔性ろ過膜
が注目され多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年半導体の製造にお
いては、微粒子捕捉と同時にppm未満の濃度で微少に存
在する金属イオンをも同時に捕捉できるフィルターの出
現が望まれている。金属イオン捕捉能力も有し、酸、ア
ルカリ及び酸化剤といった薬液に対する耐性が強く溶出
物の少ない精密ろ過フィルターが特に求められるように
なっている。従来このような目的に対して、微孔性膜自
身にイオン交換機能を持たせる試みが為されてきた。特
開昭62-49912号において佐々木らはスルホン化ポリスル
ホンを練り込んだポリスルホン微孔性膜を開示してい
る。特開平1-188538において辺見らは弗素樹脂系カチオ
ン交換中空糸膜を開示している。また特開平2-187136に
おいて須郷らはポリオレフィン微孔性膜にキレート基を
導入する方法を開示している。しかしながらこのような
微孔性ろ過膜に金属イオン捕捉機能を付加する試みだけ
では、年々厳しくなる半導体製造工程が求める微粒子捕
捉性能と両立させることは難しい。またイオン交換容量
を十分に付与するには限界があり、フィルターの目詰ま
り前にイオン交換能力のみが飽和してイオン除去できな
くなる。また求められる耐薬品性や耐熱性の観点からは
ポリオレフィンでは不十分であり、中空糸膜はカートリ
ッジ加工に使用する材料に高耐熱性・高耐薬品性のもの
がない。このような問題のために実用的な精密ろ過フィ
ルターをつくることができなかった。
いては、微粒子捕捉と同時にppm未満の濃度で微少に存
在する金属イオンをも同時に捕捉できるフィルターの出
現が望まれている。金属イオン捕捉能力も有し、酸、ア
ルカリ及び酸化剤といった薬液に対する耐性が強く溶出
物の少ない精密ろ過フィルターが特に求められるように
なっている。従来このような目的に対して、微孔性膜自
身にイオン交換機能を持たせる試みが為されてきた。特
開昭62-49912号において佐々木らはスルホン化ポリスル
ホンを練り込んだポリスルホン微孔性膜を開示してい
る。特開平1-188538において辺見らは弗素樹脂系カチオ
ン交換中空糸膜を開示している。また特開平2-187136に
おいて須郷らはポリオレフィン微孔性膜にキレート基を
導入する方法を開示している。しかしながらこのような
微孔性ろ過膜に金属イオン捕捉機能を付加する試みだけ
では、年々厳しくなる半導体製造工程が求める微粒子捕
捉性能と両立させることは難しい。またイオン交換容量
を十分に付与するには限界があり、フィルターの目詰ま
り前にイオン交換能力のみが飽和してイオン除去できな
くなる。また求められる耐薬品性や耐熱性の観点からは
ポリオレフィンでは不十分であり、中空糸膜はカートリ
ッジ加工に使用する材料に高耐熱性・高耐薬品性のもの
がない。このような問題のために実用的な精密ろ過フィ
ルターをつくることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の手段に
より上記の課題を解決した。 (1)フィルターカートリッジを構成する微孔性ろ過
膜、膜サポート、コアー、外周カバー及びエンドプレー
トのすべてをポリスルホン系ポリマーで構成する精密ろ
過フィルターカートリッジにおいて、該膜サポートが金
属イオン捕捉機能を有することを特徴とする精密ろ過フ
ィルターカートリッジ。 (2) 該膜サポートが微細な溝及び又は凸部を多数形
成した微孔性膜であることを特徴とする精密ろ過フィル
ターカートリッジ。(1)の精密ろ過フィルター。 (3)微孔性ろ過膜がスルホン化処理されたポリスルホ
ン系ポリマーよりなることを特徴とする、(1)及び
(2)の精密ろ過フィルターカートリッジ。
より上記の課題を解決した。 (1)フィルターカートリッジを構成する微孔性ろ過
膜、膜サポート、コアー、外周カバー及びエンドプレー
トのすべてをポリスルホン系ポリマーで構成する精密ろ
過フィルターカートリッジにおいて、該膜サポートが金
属イオン捕捉機能を有することを特徴とする精密ろ過フ
ィルターカートリッジ。 (2) 該膜サポートが微細な溝及び又は凸部を多数形
成した微孔性膜であることを特徴とする精密ろ過フィル
ターカートリッジ。(1)の精密ろ過フィルター。 (3)微孔性ろ過膜がスルホン化処理されたポリスルホ
ン系ポリマーよりなることを特徴とする、(1)及び
(2)の精密ろ過フィルターカートリッジ。
【0005】フィルターカートリッジにはろ過膜とろ過
膜を保護する膜サポートをプリーツ状に折り束ねた構造
のプリーツカートリッジと、複数個の平板型ろ過ユニッ
トを積層してなる平板積層カートリッジとが知られてい
る。プリーツカートリッジの構造についてはその例がた
とえば特開平4-235722号や同10-66842号などに開示され
ている。平板積層カートリッジの構造についてはたとえ
ば特開昭63-80815号、特開昭56-129016号及び同58-9811
1号などに開示されている。以下プリーツカートリッジ
を例にしてその構造を説明する。図1は一般的なプリー
ツ型精密ろ過膜カートリッジフィルターの全体構造を示
す展開図である。精密ろ過膜3は2枚の膜サポート2、
4によってサンドイッチされた状態でひだ折りされ、集
液口を多数有するコアー5の周りに巻き付けられてい
る。その外側には外周カバー1があり、精密ろ過膜を保
護している。円筒の両端にはエンドプレート6a、6b
により、精密ろ過膜がシールされている。エンドプレー
トはガスケット7を介してフィルターハウジング(図示
なし)のシール部と接する。一つのエンドプレート部に
O-リングが設けられ、O-リングを介してフィルターハウ
ジングと接するタイプのものもある。ガスケット又はO-
リングは、廃却の際容易に脱着できるので、ポリスルホ
ン系素材でできていることは必須ではない。ろ過された
液体はコアーの集液口から集められ、コアーの中空部を
経て円筒の端部に設けられた流体出口8から排出され
る。流体出口は円筒の両端に設けられたものと、流体出
口が片端のみに設けられ片端は塞がれているタイプのも
のがある。
膜を保護する膜サポートをプリーツ状に折り束ねた構造
のプリーツカートリッジと、複数個の平板型ろ過ユニッ
トを積層してなる平板積層カートリッジとが知られてい
る。プリーツカートリッジの構造についてはその例がた
とえば特開平4-235722号や同10-66842号などに開示され
ている。平板積層カートリッジの構造についてはたとえ
ば特開昭63-80815号、特開昭56-129016号及び同58-9811
1号などに開示されている。以下プリーツカートリッジ
を例にしてその構造を説明する。図1は一般的なプリー
ツ型精密ろ過膜カートリッジフィルターの全体構造を示
す展開図である。精密ろ過膜3は2枚の膜サポート2、
4によってサンドイッチされた状態でひだ折りされ、集
液口を多数有するコアー5の周りに巻き付けられてい
る。その外側には外周カバー1があり、精密ろ過膜を保
護している。円筒の両端にはエンドプレート6a、6b
により、精密ろ過膜がシールされている。エンドプレー
トはガスケット7を介してフィルターハウジング(図示
なし)のシール部と接する。一つのエンドプレート部に
O-リングが設けられ、O-リングを介してフィルターハウ
ジングと接するタイプのものもある。ガスケット又はO-
リングは、廃却の際容易に脱着できるので、ポリスルホ
ン系素材でできていることは必須ではない。ろ過された
液体はコアーの集液口から集められ、コアーの中空部を
経て円筒の端部に設けられた流体出口8から排出され
る。流体出口は円筒の両端に設けられたものと、流体出
口が片端のみに設けられ片端は塞がれているタイプのも
のがある。
【0006】精密ろ過膜3には芳香族ポリアリルエーテ
ルスルホン(以後ポリスルホン系ポリマーという)を材
料にしてつくられた親水性膜が耐熱性や耐薬品性が優れ
ているので好ましい。。ポリスルホン系ポリマーの代表
的な化学構造を化学式1から3に示す。化学式1に示し
たポリマーはユーデルポリスルホンの商品名でアモコ社
から発売されている。一方化学式2に示したポリエーテ
ルスルホンがスミカエクセルPESの商品名で住友化学よ
り発売されている。ポリスルホン系ポリマーを材料とす
る親水性の微孔性精密ろ過膜の製法は、特開昭56-15405
1号、特開昭56-86941号、特開昭56-12640号、特開昭62-
27006号、特開昭62-258707号、特開昭63-141610号など
に詳しく記載されている。
ルスルホン(以後ポリスルホン系ポリマーという)を材
料にしてつくられた親水性膜が耐熱性や耐薬品性が優れ
ているので好ましい。。ポリスルホン系ポリマーの代表
的な化学構造を化学式1から3に示す。化学式1に示し
たポリマーはユーデルポリスルホンの商品名でアモコ社
から発売されている。一方化学式2に示したポリエーテ
ルスルホンがスミカエクセルPESの商品名で住友化学よ
り発売されている。ポリスルホン系ポリマーを材料とす
る親水性の微孔性精密ろ過膜の製法は、特開昭56-15405
1号、特開昭56-86941号、特開昭56-12640号、特開昭62-
27006号、特開昭62-258707号、特開昭63-141610号など
に詳しく記載されている。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】ろ過膜の孔径は通常0.02μmから5μmであ
るが、半導体製造用途では0.02μmから0.45μmのものが
好ましく使用され、特に高集積IC製造においては表示
孔径0.02μmから0.2μmのものが好ましい。このような
膜の特性はASTM F316の方法で測定した水バブルポイン
ト値で表すと0.3MPa以上となり、エタノールバブルポイ
ントでは0.1から1MPaと表せる。特に好ましくはエタノ
ールバブルポイントで0.3から0.7MPaである。膜はみか
けの体積に対する孔の割合が多い方がろ過抵抗が少なく
て好ましい。一方あまり孔が多いと膜強度が低下して壊
れやすくなる。従って好ましいろ過膜の空隙率は40%
から90%である。特に好ましいのは57%から85%
である。また膜厚さは通常30μmから220μmであ
る。厚すぎるとカートリッジに組込める膜面積が減少
し、一方薄いと膜強度が低下するため、特に好ましい膜
厚さは60μmから160μmである。更に好ましい膜厚
さは90μmから140μmである。ろ過膜がスルホン化
されたポリスルホン系ポリマーでできていると金属イオ
ン捕捉能力が増すので好ましい。その製法は特開昭62-4
9912号に記載されている。
るが、半導体製造用途では0.02μmから0.45μmのものが
好ましく使用され、特に高集積IC製造においては表示
孔径0.02μmから0.2μmのものが好ましい。このような
膜の特性はASTM F316の方法で測定した水バブルポイン
ト値で表すと0.3MPa以上となり、エタノールバブルポイ
ントでは0.1から1MPaと表せる。特に好ましくはエタノ
ールバブルポイントで0.3から0.7MPaである。膜はみか
けの体積に対する孔の割合が多い方がろ過抵抗が少なく
て好ましい。一方あまり孔が多いと膜強度が低下して壊
れやすくなる。従って好ましいろ過膜の空隙率は40%
から90%である。特に好ましいのは57%から85%
である。また膜厚さは通常30μmから220μmであ
る。厚すぎるとカートリッジに組込める膜面積が減少
し、一方薄いと膜強度が低下するため、特に好ましい膜
厚さは60μmから160μmである。更に好ましい膜厚
さは90μmから140μmである。ろ過膜がスルホン化
されたポリスルホン系ポリマーでできていると金属イオ
ン捕捉能力が増すので好ましい。その製法は特開昭62-4
9912号に記載されている。
【0011】精密ろ過膜3は膜サポート2、4の間に挟
んで、通常公知の方法でプリーツ加工される。従来のプ
リーツカートリッジにおいては、一次側膜サポート2及
び二次側膜サポート4としては不織布、織布、ネットな
どが使用される。膜サポートの役割は、ろ過圧変動に対
してろ過膜を補強する役割、液供給側からろ過側に液を
透過する役割、そしてプリーツひだの奥にろ過膜に平行
な方向に液を導入する役割も担っている。従って適度な
通液性とろ過膜を十分に保護可能な物理強度を有してい
る必要がある。このような機能を有するポリスルホン系
ポリマーからなるシート材料で、金属イオン捕捉機能を
付与できるものであれば何でも使用可能である。不織布
はその一つであるが、ポリスルホン系ポリマーは不織布
に加工しにくく、入手しにくい。不織布の好ましい繊維
径は10μm以上50μm以下の物が使用できる。繊維
径が太いほうが腰が強く強度のあるシートにできる。し
かし一方太すぎるとシートの目が粗くなりすぎゴワゴワ
して加工が難しくなる。従って好ましくは14ミクロンか
ら35ミクロンの繊維がよく、特に好ましくは17ミクロン
から25ミクロンのものがよい。不織布の目付は大きくす
るとイオン交換(イオン捕捉)容量を増加でき、機械的
強度も大きくなって好ましいが、一方カートリッジに組
み込める膜面積の減少を招くという大きな障害を生じ
る。従って目付は20から80g/m2が好ましく、特に30から
60g/m2が好ましい。
んで、通常公知の方法でプリーツ加工される。従来のプ
リーツカートリッジにおいては、一次側膜サポート2及
び二次側膜サポート4としては不織布、織布、ネットな
どが使用される。膜サポートの役割は、ろ過圧変動に対
してろ過膜を補強する役割、液供給側からろ過側に液を
透過する役割、そしてプリーツひだの奥にろ過膜に平行
な方向に液を導入する役割も担っている。従って適度な
通液性とろ過膜を十分に保護可能な物理強度を有してい
る必要がある。このような機能を有するポリスルホン系
ポリマーからなるシート材料で、金属イオン捕捉機能を
付与できるものであれば何でも使用可能である。不織布
はその一つであるが、ポリスルホン系ポリマーは不織布
に加工しにくく、入手しにくい。不織布の好ましい繊維
径は10μm以上50μm以下の物が使用できる。繊維
径が太いほうが腰が強く強度のあるシートにできる。し
かし一方太すぎるとシートの目が粗くなりすぎゴワゴワ
して加工が難しくなる。従って好ましくは14ミクロンか
ら35ミクロンの繊維がよく、特に好ましくは17ミクロン
から25ミクロンのものがよい。不織布の目付は大きくす
るとイオン交換(イオン捕捉)容量を増加でき、機械的
強度も大きくなって好ましいが、一方カートリッジに組
み込める膜面積の減少を招くという大きな障害を生じ
る。従って目付は20から80g/m2が好ましく、特に30から
60g/m2が好ましい。
【0012】金属イオン捕捉機能付与はイオン交換基を
導入した繊維を用いて不織布をつくるあるいは、イオン
交換機能を有さない不織布にイオン交換樹脂を塗布する
ことによって行う。ポリスルホンあるいはポリエーテル
スルホンを既知の方法でスルホン化し、スルホン化した
樹脂から紡糸すればイオン交換機能を有する繊維が得ら
れる。あるいは極性溶剤にスルホン化ポリスルホンある
いはスルホン化ポリエーテルスルホンを溶解した溶液に
イオン交換機能を有さない繊維を浸漬し乾燥することに
よっても、イオン交換基を有する繊維が得られる。イオ
ン交換繊維を不織布にする方法は例えば特開平9-75646
号に記載されている。ポリスルホンやポリエーテルスル
ホンのイオン交換容量は大きければ大きいほど長期間フ
ィルター交換なしに使用できるので好ましい。しかしイ
オン交換容量を大きくしすぎると水に溶解しやすくなっ
たり耐薬品性が低下するので、実際には4から5meq/g
が陽イオン交換容量の限界である。一方下限は0.2meq/g
以上の陽イオン交換容量をもつ不織布が好ましい。特に
1meq/g以上のものが好ましい。
導入した繊維を用いて不織布をつくるあるいは、イオン
交換機能を有さない不織布にイオン交換樹脂を塗布する
ことによって行う。ポリスルホンあるいはポリエーテル
スルホンを既知の方法でスルホン化し、スルホン化した
樹脂から紡糸すればイオン交換機能を有する繊維が得ら
れる。あるいは極性溶剤にスルホン化ポリスルホンある
いはスルホン化ポリエーテルスルホンを溶解した溶液に
イオン交換機能を有さない繊維を浸漬し乾燥することに
よっても、イオン交換基を有する繊維が得られる。イオ
ン交換繊維を不織布にする方法は例えば特開平9-75646
号に記載されている。ポリスルホンやポリエーテルスル
ホンのイオン交換容量は大きければ大きいほど長期間フ
ィルター交換なしに使用できるので好ましい。しかしイ
オン交換容量を大きくしすぎると水に溶解しやすくなっ
たり耐薬品性が低下するので、実際には4から5meq/g
が陽イオン交換容量の限界である。一方下限は0.2meq/g
以上の陽イオン交換容量をもつ不織布が好ましい。特に
1meq/g以上のものが好ましい。
【0013】本発明では膜サポートとしてスルホン化し
たポリスルホン系ポリマーを素材とする微孔性膜も使用
できる。その製法は特開昭62−49912に記載され
ているように、基本的に本発明でいう微孔性精密ろ過膜
と同じである。膜サポートに用いる微孔性膜の水バブル
ポイントは20から150kPaであることが好ましく、40から
100kPaであればなお好ましい。膜サポート面に対して垂
直方向の水透過性は、0.1MPaの差圧をかけた時の水流量
が1分間当り150ml/cm2以上が好ましく、200ml/cm2以上
であればなお好ましい。膜サポートのミューレン破裂強
度は80kPa以上あることが好ましく、120kPa以上あれば
なお好ましい。膜サポートに溝及び又は凸部を付与する
方法は特に限定されない。表面に多数の突起を形成した
金属ロールと表面が平らなバックアップロールとの間に
微孔性膜を挟んで連続圧着処理する、エンボスカレンダ
ー加工を行えば、本目的は達成できる。硬いバックアッ
プロールを使用すると膜サポートには溝だけが形成され
る。柔らかいバックアップロールを使用すると溝の反対
面に突起が同時に形成される。溝の部分は孔が潰されて
水透過性が消失するので、溝形成面積はサポート膜全体
の半分以下にすることが好ましい。
たポリスルホン系ポリマーを素材とする微孔性膜も使用
できる。その製法は特開昭62−49912に記載され
ているように、基本的に本発明でいう微孔性精密ろ過膜
と同じである。膜サポートに用いる微孔性膜の水バブル
ポイントは20から150kPaであることが好ましく、40から
100kPaであればなお好ましい。膜サポート面に対して垂
直方向の水透過性は、0.1MPaの差圧をかけた時の水流量
が1分間当り150ml/cm2以上が好ましく、200ml/cm2以上
であればなお好ましい。膜サポートのミューレン破裂強
度は80kPa以上あることが好ましく、120kPa以上あれば
なお好ましい。膜サポートに溝及び又は凸部を付与する
方法は特に限定されない。表面に多数の突起を形成した
金属ロールと表面が平らなバックアップロールとの間に
微孔性膜を挟んで連続圧着処理する、エンボスカレンダ
ー加工を行えば、本目的は達成できる。硬いバックアッ
プロールを使用すると膜サポートには溝だけが形成され
る。柔らかいバックアップロールを使用すると溝の反対
面に突起が同時に形成される。溝の部分は孔が潰されて
水透過性が消失するので、溝形成面積はサポート膜全体
の半分以下にすることが好ましい。
【0014】膜サポートに付与する溝及び(又は)凸部は
サポート膜の片面だけに付与してもよいし、両面に付与
してもよい。膜サポートに付与する凹凸の深さは5μm
から0.25mmが使用可能である。好ましくは20μmから0.1
5mmであり、特に好ましくは50μmから0.1mmである。膜
サポートに付与する溝及び山(以下省略して溝という)の
幅は5μmから1mmが使用可能である。好ましくは20μm
から0.4mmであり、特に好ましくは50μmから0.2mmであ
る。形成する溝の幅や深さはどこも一定である必要はな
い。溝を形成する場合は互いに独立した円形や多角形の
形状は好ましくない。溝が連通して液が面方向に流動で
きる構造が好ましい。互いに交差する多数の縦方向と横
方向の溝から構成されておればなお好ましい。溝と溝と
の間隔は広い所でも4mm以下であることが好ましく、0.
15mm以上2mm以下であればなお好ましい。膜サポートに
使用する微孔性膜の厚さは60μmから300μmが好まし
く、100μmから220μmが特に好ましい。薄すぎるとろ過
膜を補強する機能及びイオン交換能力が劣り、厚すぎる
とカートリッジに組込める膜面積が少なくなって不都合
である。
サポート膜の片面だけに付与してもよいし、両面に付与
してもよい。膜サポートに付与する凹凸の深さは5μm
から0.25mmが使用可能である。好ましくは20μmから0.1
5mmであり、特に好ましくは50μmから0.1mmである。膜
サポートに付与する溝及び山(以下省略して溝という)の
幅は5μmから1mmが使用可能である。好ましくは20μm
から0.4mmであり、特に好ましくは50μmから0.2mmであ
る。形成する溝の幅や深さはどこも一定である必要はな
い。溝を形成する場合は互いに独立した円形や多角形の
形状は好ましくない。溝が連通して液が面方向に流動で
きる構造が好ましい。互いに交差する多数の縦方向と横
方向の溝から構成されておればなお好ましい。溝と溝と
の間隔は広い所でも4mm以下であることが好ましく、0.
15mm以上2mm以下であればなお好ましい。膜サポートに
使用する微孔性膜の厚さは60μmから300μmが好まし
く、100μmから220μmが特に好ましい。薄すぎるとろ過
膜を補強する機能及びイオン交換能力が劣り、厚すぎる
とカートリッジに組込める膜面積が少なくなって不都合
である。
【0015】使用可能な第三の膜サポート材はポリスル
ホン系ポリマーからなるネットである。ネットは直径50
μmから300μmのモノフィラメントを紡糸し、これを編
むことによってできる。ネットに使用するモノフィラメ
ントは不織布用糸にくらべて太くて強いので、比較的容
易に紡糸できる。糸径は細い方が出来あがりのネットが
薄くなり、プリーツ加工しやすい。一方細いと紡糸が難
しくなり,また出来あがったネットの強度も低下する。
従って好ましいフィラメント径は50から200μmであり、
更に好ましくは80から120μmである。ネットにイオン
交換機能を付与する方法は、不織布の場合と同じであ
る。微孔性ろ過膜の両側を膜サポートで挟み、この状態
で通常の方法でプリーツする。使用する微孔性ろ過膜は
少なくとも一枚、場合によっては複数枚の膜を使用する
こともできる。膜サポートは片側に少なくとも一枚、場
合によっては複数枚の膜サポートを使用できる。
ホン系ポリマーからなるネットである。ネットは直径50
μmから300μmのモノフィラメントを紡糸し、これを編
むことによってできる。ネットに使用するモノフィラメ
ントは不織布用糸にくらべて太くて強いので、比較的容
易に紡糸できる。糸径は細い方が出来あがりのネットが
薄くなり、プリーツ加工しやすい。一方細いと紡糸が難
しくなり,また出来あがったネットの強度も低下する。
従って好ましいフィラメント径は50から200μmであり、
更に好ましくは80から120μmである。ネットにイオン
交換機能を付与する方法は、不織布の場合と同じであ
る。微孔性ろ過膜の両側を膜サポートで挟み、この状態
で通常の方法でプリーツする。使用する微孔性ろ過膜は
少なくとも一枚、場合によっては複数枚の膜を使用する
こともできる。膜サポートは片側に少なくとも一枚、場
合によっては複数枚の膜サポートを使用できる。
【0016】プリーツ加工されたろ材は両端部をそろえ
るためにカッターナイフ等で両端部の不揃いを切り落と
し、円筒状に丸めてその合わせ目のひだをヒートシール
あるいは接着剤を用いて液密にシールする。接着シール
は精密ろ過膜と膜サポート計6層を合わせて行うことも
あれば、サポート2あるいは4を除外してろ過膜同士が
直接重なるように接着シールすることもある。ひだの合
わせ目にポリスルホンシートを挟んでヒートシールして
もよい。ここで使用する接着剤やポリスルホンシートは
ろ過膜と同じ材料が接着性をよくするために好ましい。
接着剤を使用する場合、ポリスルホン系ポリマーを溶剤
に溶解した状態で使用する。例えばポリエーテルスルホ
ン10部を塩化メチレン30部、ジエチレングリコール
20部の混合溶液に溶解し、ジエチレングリコール14
0部を徐々に添加混合する。溶剤は接着後加熱揮発させ
てフィルターカートリッジ中に残さない。
るためにカッターナイフ等で両端部の不揃いを切り落と
し、円筒状に丸めてその合わせ目のひだをヒートシール
あるいは接着剤を用いて液密にシールする。接着シール
は精密ろ過膜と膜サポート計6層を合わせて行うことも
あれば、サポート2あるいは4を除外してろ過膜同士が
直接重なるように接着シールすることもある。ひだの合
わせ目にポリスルホンシートを挟んでヒートシールして
もよい。ここで使用する接着剤やポリスルホンシートは
ろ過膜と同じ材料が接着性をよくするために好ましい。
接着剤を使用する場合、ポリスルホン系ポリマーを溶剤
に溶解した状態で使用する。例えばポリエーテルスルホ
ン10部を塩化メチレン30部、ジエチレングリコール
20部の混合溶液に溶解し、ジエチレングリコール14
0部を徐々に添加混合する。溶剤は接着後加熱揮発させ
てフィルターカートリッジ中に残さない。
【0017】このようにしてできた円筒状ろ材の内側に
コアー5を挿入し、外周カバー1をかぶせたものをプリ
ーツ体という。エンドプレート6にプリーツ体の両端部
を液密に接着シールするエンドシール工程は熱溶融によ
る方法と、溶剤接着による方法とに大きく分けられる。
熱溶融法ではエンドプレートのシール面のみを熱板に接
触させたりあるいは赤外線ヒーターを照射して表面だけ
を加熱溶解し、プリーツ体の片端面をプレートの溶解面
に押し付けて接着シールする。溶剤接着法の場合は溶剤
の選定が重要である。通常はろ過膜を溶解しないあるい
はろ過膜に対する溶解性が低く、且つエンドプレートに
対しては溶解性のある溶剤を選ぶ。溶剤は単独化学種で
あってもよく混合溶剤であってもよい。2種以上の溶剤
を混合する時は、少なくとも沸点の高い方の溶剤はろ過
膜に対して溶解性を有しないものを選択する。溶剤接着
剤にポリマーを1%から7%程度溶解させておくとなお
よい。溶解するポリマーはエンドプレートと同材質ある
いは少なくともエンドプレートと接着しやすい材料を選
ぶ。コアー5、外周カバー1及びエンドプレート6に使
用する材料も耐熱性と耐薬品性を備えている必要があ
り、かつ焼却容易な材料でなければならない。従ってポ
リスルホン系ポリマー材料を使用する。ここでスルホン
化物を使用することは必ずしも必要ではない。無理して
スルホン化物を使用しても、使用量の割に表面積が少な
く、金属イオン捕捉能力はほとんど増加しない。各部材
の材質は互いに接着できれば必ずしも同一である必要は
ないが、同一素材であれば接着性がよいのでなお好まし
い。すべての材料をポリスルホンあるいはポリエーテル
スルホンで統一すると耐薬品性の幅が広くなりかつ接着
シール性の点で特に好ましい。
コアー5を挿入し、外周カバー1をかぶせたものをプリ
ーツ体という。エンドプレート6にプリーツ体の両端部
を液密に接着シールするエンドシール工程は熱溶融によ
る方法と、溶剤接着による方法とに大きく分けられる。
熱溶融法ではエンドプレートのシール面のみを熱板に接
触させたりあるいは赤外線ヒーターを照射して表面だけ
を加熱溶解し、プリーツ体の片端面をプレートの溶解面
に押し付けて接着シールする。溶剤接着法の場合は溶剤
の選定が重要である。通常はろ過膜を溶解しないあるい
はろ過膜に対する溶解性が低く、且つエンドプレートに
対しては溶解性のある溶剤を選ぶ。溶剤は単独化学種で
あってもよく混合溶剤であってもよい。2種以上の溶剤
を混合する時は、少なくとも沸点の高い方の溶剤はろ過
膜に対して溶解性を有しないものを選択する。溶剤接着
剤にポリマーを1%から7%程度溶解させておくとなお
よい。溶解するポリマーはエンドプレートと同材質ある
いは少なくともエンドプレートと接着しやすい材料を選
ぶ。コアー5、外周カバー1及びエンドプレート6に使
用する材料も耐熱性と耐薬品性を備えている必要があ
り、かつ焼却容易な材料でなければならない。従ってポ
リスルホン系ポリマー材料を使用する。ここでスルホン
化物を使用することは必ずしも必要ではない。無理して
スルホン化物を使用しても、使用量の割に表面積が少な
く、金属イオン捕捉能力はほとんど増加しない。各部材
の材質は互いに接着できれば必ずしも同一である必要は
ないが、同一素材であれば接着性がよいのでなお好まし
い。すべての材料をポリスルホンあるいはポリエーテル
スルホンで統一すると耐薬品性の幅が広くなりかつ接着
シール性の点で特に好ましい。
【0018】
(合成例1) スルホン化ポリスルホンの合成 1,2-ジクロルエタン125mlにトリエチルホスフェート18.
6g(0.102モル)を溶かした溶液を冷却し、25度C以下に
保ちながら無水硫酸16.3g(0.204モル)をゆっくり加え、
SO3/(C2H5O)3POが2/1のコンプレックスをつくっ
た。次にこの液をポリスルホン(ユーデルP3500、アモコ
製)45.1g(0.34モル、繰返し単位)を1,2-ジクロルエタン
300mlに溶かした溶液を、1,2-ジクロルエタン330ml中に
強力に攪拌しながら同時滴下した。生成した沈殿物は、
温度を35度Cに上げるとスラリー状になるので、これを
30分間攪拌した。スラリーをろ過収集し、1,2-ジクロル
エタンで2回洗浄し60度Cで減圧乾燥した。このように
して、ポリスルホンの繰返し単位当たり1個の-SO3Hを
導入した。収量は60gであった。
6g(0.102モル)を溶かした溶液を冷却し、25度C以下に
保ちながら無水硫酸16.3g(0.204モル)をゆっくり加え、
SO3/(C2H5O)3POが2/1のコンプレックスをつくっ
た。次にこの液をポリスルホン(ユーデルP3500、アモコ
製)45.1g(0.34モル、繰返し単位)を1,2-ジクロルエタン
300mlに溶かした溶液を、1,2-ジクロルエタン330ml中に
強力に攪拌しながら同時滴下した。生成した沈殿物は、
温度を35度Cに上げるとスラリー状になるので、これを
30分間攪拌した。スラリーをろ過収集し、1,2-ジクロル
エタンで2回洗浄し60度Cで減圧乾燥した。このように
して、ポリスルホンの繰返し単位当たり1個の-SO3Hを
導入した。収量は60gであった。
【0019】(製膜例1)合成例1でつくったスルホン
化ポリスルホン0.5%、ポリスルホン(ユーデルP3500)14
%、N-メチル-2-ピロリドン59%、ポリビニルピロリドン2
4%、水2.5%を攪拌溶解し、製膜溶液を得る。この液を15
0μmになるようにガラス板上に流延し、温度25度C、
相対湿度50%、風速1.0m/secの空気を20秒間液膜の表面
にあて、その後35度Cの水中に浸漬して、微孔性膜を得
た。得られた膜の水バブルポイントは87kPaであった。 (製膜例2)合成例1でつくったスルホン化ポリスルホ
ン0.5%、ポリスルホン(ユーデルP3500)14%、N-メチル-2
-ピロリドン61%、ポリビニルピロリドン24%、水0.5%を
攪拌溶解し、製膜溶液を得る。この液を150μmになる
ようにガラス板上に流延し、温度25度C、相対湿度50
%、風速1.0m/secの空気を20秒間液膜の表面にあて、そ
の後4度Cの水中に浸漬して、微孔性膜を得た。得られ
た膜のエタノールバブルポイントは320kPaであった。
化ポリスルホン0.5%、ポリスルホン(ユーデルP3500)14
%、N-メチル-2-ピロリドン59%、ポリビニルピロリドン2
4%、水2.5%を攪拌溶解し、製膜溶液を得る。この液を15
0μmになるようにガラス板上に流延し、温度25度C、
相対湿度50%、風速1.0m/secの空気を20秒間液膜の表面
にあて、その後35度Cの水中に浸漬して、微孔性膜を得
た。得られた膜の水バブルポイントは87kPaであった。 (製膜例2)合成例1でつくったスルホン化ポリスルホ
ン0.5%、ポリスルホン(ユーデルP3500)14%、N-メチル-2
-ピロリドン61%、ポリビニルピロリドン24%、水0.5%を
攪拌溶解し、製膜溶液を得る。この液を150μmになる
ようにガラス板上に流延し、温度25度C、相対湿度50
%、風速1.0m/secの空気を20秒間液膜の表面にあて、そ
の後4度Cの水中に浸漬して、微孔性膜を得た。得られ
た膜のエタノールバブルポイントは320kPaであった。
【0020】(フィルター加工例1)製膜例1でつくっ
た膜の一方の面に溝幅約0.15mm、溝と溝との間隔が0.
15から0.3mm、深さ約55μmの溝を、エンボスカレン
ダー処理により形成する。この膜二枚の間に、製膜例2
でつくった膜一枚を挟んで通常の方法でプリーツ加工す
る。製膜例2の膜が製膜例1の膜に接触するのは、一次
側も二次側もいずれも溝を形成していない平らな面とす
る。折り目の間隔は10.5mm、膜幅は240mmで、約150
山分で折った膜束を切断し,円筒状にして両端の襞を合
わせてヒートシールする。ポリスルホン外周カバーに膜
束とコアーを収容し、両端をそろえてプリーツ体をつく
る。ポリスルホン丸棒から削り出しでつくったエンドプ
レートの表面に赤外線ヒーターを照射し、エンドプレー
トの表面を約300℃に熱して溶かし、これに十分に予熱
したプリーツ体の端部を押しつけて接着シールする。プ
リーツ体の反対側も同様にエンドプレートを溶着シール
して、フィルターカートリッジを完成する。完全性を測
定した後、できたフィルターカートリッジを5%塩酸中に
4時間浸漬し、次いで超純水中に浸漬し、更にフィルタ
ーハウジングに装填して超純水を通水して塩酸を除去す
る。水きりの後クリーオーブンで65℃10時間乾燥し、引
き続いて温度を150℃に上げて5時間アニールする。
た膜の一方の面に溝幅約0.15mm、溝と溝との間隔が0.
15から0.3mm、深さ約55μmの溝を、エンボスカレン
ダー処理により形成する。この膜二枚の間に、製膜例2
でつくった膜一枚を挟んで通常の方法でプリーツ加工す
る。製膜例2の膜が製膜例1の膜に接触するのは、一次
側も二次側もいずれも溝を形成していない平らな面とす
る。折り目の間隔は10.5mm、膜幅は240mmで、約150
山分で折った膜束を切断し,円筒状にして両端の襞を合
わせてヒートシールする。ポリスルホン外周カバーに膜
束とコアーを収容し、両端をそろえてプリーツ体をつく
る。ポリスルホン丸棒から削り出しでつくったエンドプ
レートの表面に赤外線ヒーターを照射し、エンドプレー
トの表面を約300℃に熱して溶かし、これに十分に予熱
したプリーツ体の端部を押しつけて接着シールする。プ
リーツ体の反対側も同様にエンドプレートを溶着シール
して、フィルターカートリッジを完成する。完全性を測
定した後、できたフィルターカートリッジを5%塩酸中に
4時間浸漬し、次いで超純水中に浸漬し、更にフィルタ
ーハウジングに装填して超純水を通水して塩酸を除去す
る。水きりの後クリーオーブンで65℃10時間乾燥し、引
き続いて温度を150℃に上げて5時間アニールする。
【0021】(使用例1)このフィルターで塩化第一鉄
1000ppb濃度の水溶液20リットルを毎分10リットル
の流量で10分間循環ろ過すると、液中の塩化鉄濃度は
10ppb未満に低下していた。
1000ppb濃度の水溶液20リットルを毎分10リットル
の流量で10分間循環ろ過すると、液中の塩化鉄濃度は
10ppb未満に低下していた。
【0022】
【発明の効果】本発明のフィルターは耐薬品性に優れ且
つ、薬液中の微粒子と金属イオンを同時に除去できる。
特に半導体製造工程に本フィルターを使用すると、製品
歩留まりを大幅に向上できる。
つ、薬液中の微粒子と金属イオンを同時に除去できる。
特に半導体製造工程に本フィルターを使用すると、製品
歩留まりを大幅に向上できる。
【図1】一般的なプリーツ型フィルターカートリッジの
構造を表す展開図。
構造を表す展開図。
1.外周カバー 2.膜サポート 3.精密ろ過膜 4.膜サポート 5.コアー 6a、6b.エンドプレート 7.ガスケット 8.液体出口
フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA07 HA74 HA91 JA03A JA03B JA03C JA19C JA22A JA22C JA27C JA30C JB06 JB07 JB08 KE02P KE12P KE13P MA03 MA22 MA24 MA31 MB02 MB11 MB15 MB16 MB20 MC62X MC74X NA05 PA01 PB12 PB27 PC01
Claims (3)
- 【請求項1】 フィルターカートリッジを構成する微孔
性ろ過膜、膜サポート、コアー、外周カバー及びエンド
プレートのすべてをポリスルホン系ポリマーで構成する
精密ろ過フィルターカートリッジにおいて、該膜サポー
トが金属イオン捕捉機能を有することを特徴とする精密
ろ過フィルターカートリッジ。 - 【請求項2】該膜サポートが微細な溝及び又は凸部を多
数形成した微孔性膜であることを特徴とする請求項1記
載の精密ろ過フィルターカートリッジ。 - 【請求項3】微孔性ろ過膜がスルホン化処理されたポリ
スルホン系ポリマーよりなることを特徴とする、請求項
1又は2記載の精密ろ過フィルターカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000265650A JP2002066275A (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 精密ろ過フィルターカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000265650A JP2002066275A (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 精密ろ過フィルターカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002066275A true JP2002066275A (ja) | 2002-03-05 |
Family
ID=18752886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000265650A Pending JP2002066275A (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 精密ろ過フィルターカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002066275A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10294267B2 (en) | 2013-12-04 | 2019-05-21 | Pall Corporation | Membrane with surface channels |
-
2000
- 2000-09-01 JP JP2000265650A patent/JP2002066275A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10294267B2 (en) | 2013-12-04 | 2019-05-21 | Pall Corporation | Membrane with surface channels |
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