JP2002065435A - 寝具用カバー - Google Patents

寝具用カバー

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JP2002065435A
JP2002065435A JP2000261188A JP2000261188A JP2002065435A JP 2002065435 A JP2002065435 A JP 2002065435A JP 2000261188 A JP2000261188 A JP 2000261188A JP 2000261188 A JP2000261188 A JP 2000261188A JP 2002065435 A JP2002065435 A JP 2002065435A
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fiber
polytrimethylene terephthalate
washing
yarn
fibers
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JP2000261188A
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Akihiko Yoshizato
明彦 吉里
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトな風合いで肌触りが良く、伸縮性に優
れ、ボリューム感があり、特に、洗濯し易く、洗濯時、
乾燥後の収納時に埃が少なく、水で洗濯した後も優れた
風合いを維持し、さらには洗剤の残量も少ない衛生的な
寝具用カバーを提供する。 【解決手段】 少なくともその一部又は全てがポリトリ
メチレンテレフタレート長繊維で織成又は編成されてい
る寝具用カバー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリトリメチレン
テレフタレート長繊維を用いた寝具用カバーに関する。
より詳細には、本発明は、ソフトな風合いで肌触りが良
く、伸縮性に優れ、ボリューム感があり、特に洗濯し易
く、水で洗濯した後も優れた風合いを維持し、さらには
洗剤の残量も少ない衛生的な、布団カバーや枕カバー等
の寝具用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布団カバーや枕カバーには、吸湿
性の観点から短繊維の綿が主に用いられてきた。しか
し、洗濯して乾燥した後、ザラツキ感のある肌触りとな
る等、風合いの変化が大きいという問題があり、また、
夏場の多量発汗後には、綿のような親水性繊維に特有の
汗によるべたつき感も問題であった。
【0003】これらの問題点を改善するために、綿とポ
リエステル繊維の交織、交編を用いることが行われた
が、改善効果は充分でなく、さらには洗濯時に短繊維が
脱落し、細かい塵となって洗濯水を汚すという問題もあ
った。また、洗濯して乾燥後に寝具にカバーとしてセッ
トする場合に、抜け落ちた短繊維が細かい埃となって空
中に浮遊したり、枕カバーや敷布の場合には、睡眠中に
口や鼻から短繊維の埃やさらにはカバー生地中に残留し
た洗剤の残分が吸い込まれたりして、衛生上好ましくな
いという問題もあった。
【0004】さらに、特に枕カバーは、睡眠中無意識に
直接、顔面皮膚をこすりつけるためソフトで肌触りの良
好なものが必要とされている。以上のように、従来の
綿、ポリエステル長繊維又は短繊維から構成される寝具
用カバーは、短繊維特有の繊維の脱落による埃やケバが
生じたり、剛性が高く柔らかさに劣るため、敏感な皮膚
に対する肌触りや、洗剤の残留量の点などから満足でき
るものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ソフ
トな風合いを有し、肌触りが良好でかつ、汗によるべた
つき感が少なく、洗濯中や洗濯後の埃や、洗濯後に生地
中の洗剤の残留量が少ない、健康面に配慮された快適な
寝具用カバーを提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
ついて鋭意検討した結果、少なくともその一部又は全部
にポリトリメチレンテレフタレート長繊維を用いること
により、ソフトな風合いで、かつ、水で洗濯した後もそ
の優れた肌触りの良さを維持しうる、衛生的な寝具用カ
バーが得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、本発明は、長繊維によって織目又は
編目を織成又は編成する事によって得られる布帛におい
て、少なくともその一部又は全てがポリトリメチレンテ
レフタレート長繊維で構成されていることを特徴とする
寝具用カバーである。以下、本発明について詳述する。
本発明の寝具用カバーとは、布団、枕、座布団の綿及び
充填物を包む側地、掛け布団、肌掛け布団、敷き布団、
織り毛布、タフト毛布、マイヤー毛布、タオルケット、
マットレス、敷きパッド、枕、座布団、こたつ布団等を
包む事によって保護し、衛生的に使用できるためのカバ
ー及びシーツである。これらの寝具用カバーは、人体の
重要な器官である肌、顔面、口、鼻に直接触れるため、
カバーの摩擦刺激による肌触りや安全衛生上の特別な配
慮が必要とされている。
【0008】本発明の寝具用カバーに用いられる織物組
織は、特に限定されるものではないが、平組織、綾組
織、朱子組織などがある。織物の経糸及び緯糸の密度と
しては、経糸繊度が55〜110dtexの場合、経糸
密度は100〜180本/2.54cm、緯糸繊度が5
5〜132dtexの場合、緯糸密度は60〜130本
/2.54cmの範囲が好ましく、以下に記述する繊維
素材の組み合わせのケース1〜3を、各種使用用途に応
じて設定すれば良い。
【0009】一般に寝具カバーとして用いられる繊維の
トータル繊度は33〜132dtexが好ましく、さら
に好ましくは55〜111dtexの範囲であり、単糸
繊度は0.6〜11dtexが好ましく、さらに好まし
くは1.1〜5.5dtexの範囲である。さらに糸条
の形態としては、マルチフィラメント原糸(極細糸を含
む)、甘撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸(POYの延伸
仮撚糸を含む)、いわゆるラスタン加工糸等の流体噴射
加工糸等がある。
【0010】少なくともその一部又は全てがポリトリメ
チレンテレフタレート長繊維で織成又は編成されている
ことを特徴とする寝具用カバーとは、経糸及び又は緯糸
がポリトリメチレンテレフタレート繊維を少なくともそ
の一部に用いてなる寝具用カバー、又は、編糸としてポ
リトリメチレンテレフタレート繊維を少なくともその一
部に用いてなる寝具用カバーを言う。
【0011】織物としては、例えば、次の繊維素材から
なるものが挙げられる。 (ケース1)経糸、緯糸ともにポリトリメチレンテレフ
タレート長繊維を用いる場合。 (ケース2)経糸にポリトリメチレンテレフタレート長
繊維、緯糸にキュプラ、レーヨン、ポリノジック等の再
生セルロース繊維等を用いる場合。
【0012】(ケース3)経糸にキュプラ、レーヨン、
ポリノジック等の再生セルロース繊維等を用い、緯糸に
ポリトリメチレンテレフタレート長繊維を用いる場合。
ケース1の場合は、安価で強度が強く、洗濯による寸法
安定性に優れ、皺の回復性に優れた寝具用カバーが得ら
れる。場合によっては、制電性を向上させる目的で、経
糸及び又は緯糸にポリトリメチレンテレフタレートに制
電剤を含有した制電性繊維等を用いても良い。
【0013】ケース2、3の場合は、セルロース繊維の
特性による吸湿性、柔軟性、滑り性と、ポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維の特性による強度、洗濯による寸
法安定性を兼ね備え、且つ皺の回復性に優れた寝具用カ
バーが得られる。ケース2、3の場合、セルロース繊維
のトータル繊度及び単糸繊度は、特に限定されるもので
はない。
【0014】使用する織機のタイプについても、特に限
定されるものではなく、織物の品質、安定性及び製造コ
ストの点から、ケース1、2の場合はウォータージェッ
トルーム織機、ケース3の場合はエアージェットルーム
織機が好ましい。本発明の寝具用カバーの染色仕上げ法
についても特に限定されるものではなく、ケース1の場
合は、通常のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた
裏地の加工法と何ら変わることはない。一般的な製造加
工工程は、精練糊抜き−染色―仕上げ加工という工程に
なる。この場合、風合いを一層柔軟化する目的で、精練
糊抜き後に、アルカリ減量加工を実施しても良い。
【0015】ケース2,3の場合は、精練糊抜き後に、
ポリトリメチレンテレフタレート繊維を染色し、引き続
きセルロース繊維を染色する方法や、同時にポリトリメ
チレンテレフタレート繊維とセルロース繊維を同浴染色
する事も可能である。染色後の仕上げ加工時には、樹脂
加工を併用しなくても本発明の目的を達成する事は可能
であるが、洗濯後の寸法安定性をより向上させる目的で
セルロース繊維に対して樹脂加工を併用して実施しても
良い。
【0016】編物の場合は、編物組織としては、スムー
ス、フライス、天竺、鹿ノ子、片袋、ポンチローマ、ミ
ラノリブ、パール編などの丸編み、横編み等の各種組
織、ハーフトリッコト、ツーウェイ、ダブルデンビー、
アトラスなどのトリコット組織、サテンネット、トリコ
ネットなどのラッセル組織、緯糸挿入組織などが用いら
れる。使用する編機及び染色加工方法は、編地に使われ
る素材に適した公知の方法を用いることができる。
【0017】本発明に用いられるポリトリメチレンテレ
フタレート長繊維とは、ポリトリメチレンテレフタレー
ト長繊維のみが用いられている場合以外に、ポリトリメ
チレンテレフタレート長繊維と他の繊維が複合されてい
る場合を含む。繊維全体に対するポリトリメチレンテレ
フタレート長繊維の好ましい割合は、30〜100wt
%であり、さらに好ましくは50〜100wt%であ
る。ポリトリメチレンテレフタレート長繊維の割合が3
0wt%未満では、寝具用カバーとしての、洗濯によっ
ても変わらないソフトな風合い及びボリューム感を十分
に得ることができない。
【0018】本発明に用いるポリトリメチレンテレフタ
レート長繊維以外の他の繊維の種類は、特に限定される
ものではなく、例えば、セルロース系繊維、アセテー
ト、エステル、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン等
の従来公知の各種繊維の一種類以上が用いられ、これら
繊維と交撚、混繊等によって混用することも可能であ
る。
【0019】本発明で用いられるポリトリメチレンテレ
フタレート長繊維とは、トリメチレンテレフタレート単
位を主たる繰り返し単位とするものであり、従来のポリ
エステル繊維とは、化学構造及びその物理的・機械的性
質において全く異なり、ソフトな風合いが格段に優れて
いる。したがって、寝具用カバーの用途としては格段に
優れた性質を有する。特にそのソフトな物性は、肌に対
する物理的な摩擦刺激が少ないため、特に、肌の敏感な
子供、老人、若い女性に対して好適な寝具用カバーを提
供することが出来る。直接肌に接する生地面が、主とし
てポリトリメチレンテレフタレート長繊維から構成され
ていることが好ましい。
【0020】本発明で言うポリトリメチレンテレフタレ
ートとは、トリメチレンテレフタレート単位を約50モ
ル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは
80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上のも
のをいう。従って、第三成分として他の酸成分及び/又
はグリコール成分の合計量が、約50モル%以下、好ま
しくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以
下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲で含有する
ポリトリメチレンテレフタレートを包含する。
【0021】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタレル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリ
コール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適
当な反応条件下に結合せしめることにより合成される。
この合成過程において適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、又、
ポリエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレ
フタレート以外のポリエステルやナイロンと、ポリトリ
メチレンテレフタレートとを、ブレンドしたり、複合紡
糸(鞘芯、サイドバイサイド等)しても良い。
【0022】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェ
ノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4
−ビス( β−ヒドロキシエトキシ) ベンゼン等)、ポリ
エーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω
−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(p
−オキシ安息香酸等)等がある。また、一個または三個
以上のエステル形成性官能基を有する化合物(安息香酸
等又はグリセリン等)も重合体が実質的に線状である範
囲内で使用出来る。
【0023】さらに、二酸化チタン等の艶消し剤、リン
酸等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫
外線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易
滑剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていても良い。本発明において、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の紡糸については、150
0m/分程度の巻き取り速度で未延伸糸を得た後、2〜
3.5倍程度で延撚する紡糸方法、紡糸−延撚工程を直
結した直延法、巻き取り速度5000m/分以上の高速
紡糸法(スピンドロー又はスピンテイクアップ法)の何
れを採用しても良い。
【0024】単糸繊度としては0.1〜6dtexが好
ましい。ポリトリメチレンテレフタレート長繊維の断面
の形態は特に限定されないが、肌触りの観点からはでき
るだけ単糸繊度が小さい事が好ましい。フィラメントは
原糸であっても、仮撚り加工等の嵩高加工を施された加
工糸であっても良いが、ボリューム感や弾性回復性を向
上させる点から嵩高加工糸が好ましい。
【0025】ポリトリメチレンテレフタレート繊維は、
力学特性、特に伸長回復性、圧縮回復性に優れること及
び湿潤時の特性変化が少ないことが相乗的に作用して、
皺回復性及びボリューム感が長期に渡って維持され、水
で洗濯した後もその優れた特性が維持されるものと推定
される。ポリトリメチレンテレフタレート繊維と共に交
織、交編を構成する糸は、本発明の目的に反しない限り
任意であり、例えば、綿、キュプラ、レーヨン、精製セ
ルロース繊維などの天然及び再生セルロース繊維、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリアクリル繊維、ポリトリメ
チレンテレフタレート繊維などの合成繊維等、何れの繊
維であっても良い。用途として吸湿性を考慮する必要の
ある時は、天然及び再生セルロース繊維、吸水吸湿性を
改良改質したナイロン、アクリル等の吸湿性合成繊維を
用いることが好ましい。中でも特に、綿、レーヨン、キ
ュプラ繊維が好ましい。その形態はフィラメントあるい
はステープルであっても良く、原糸、混繊糸、混紡糸、
仮撚り糸など何れの形態も好ましく用いることが出来
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるもの
ではない。尚、物性評価は以下の方法で行った。 (1)洗濯後の各種評価及び測定 一槽式全自動洗濯機(松下電器社製、愛妻号:商標)を
使用し、標準コースで浴比1:30、弱アルカリ性洗剤
(花王株式会社製、アタック:商標)0.67g/リッ
トルで各種試料布帛を洗濯後、日陰で吊り干して乾燥し
た。この洗濯を10回繰り返した後、外観、収縮率、生
地中の洗剤残留量を評価した。
【0027】(2)洗剤残留量の測定 蛍光X線測定機(理学電機株式会社製;RIX3001
型)で硫黄(S)成分(界面活性剤構成物質)を、通常
の手法を用いて定量評価した。定量に際しては、洗剤
(アタック:商標)の100ppm溶液を作成し、ピー
ク強度を比較し、強度から換算してppm値とした。
【0028】(3)洗濯後の収縮率の測定 予め、タテ、ヨコ各20cm(N=5)にマーキングし
たサンプルを用い、洗濯後の収縮率(%)を次式より算
出し、タテ、ヨコの平均値で表した。 収縮率=〔{(洗濯前の長さ)−(洗濯後の長さ)}/
(洗濯前の長さ)〕×100 (4)手ざわり感の測定 10名の被験者で官能検査を行った。検査は、机上に置
いたタテ、ヨコ各20cmのサンプルを、ききての手の
ひらで3回撫で、次いで親指とその他の指で挟むように
持ち5回手を滑らせて、下記に示す1〜5級の官能評価
値を申告させ、10名の平均値を評価値とした。
【0029】5級:大変良い、4級:良い、3級:普
通、2級:やや悪い、1級:悪い。 (5)肌ざわり感の測定 10名の被験者で官能検査を行った。検査は、タテ、ヨ
コ各20cmのサンプルを、ききての手のひらに載せ、
自分のほおをサンプルで5回撫で、下記に示す1〜5級
の官能評価値を申告させ、10名の平均値を評価値とし
た。
【0030】5級:大変良い、4級:良い、3級:普
通、2級:やや悪い、1級:悪い。 (6)汗のべたつき感の測定 各サンプルを用い、市販品(グンゼ社製;YG)と同じ
パターンで長袖肌着を作製した。織物については着脱で
きるよう、前に10cmの合わせを設け、ボタン2個を
つけた。
【0031】被験者5名にこの肌着と下着、綿の短パ
ン、ソックスを着用させ、30℃、50%RHの人工気
候室内で30分間の安静の後、トレッドミルを用いて6
km/時間で10分間走らせ、15分間安静にした後、
肌着の汗のべたつき感を、下記に示す1〜5級で申告さ
せ、5名の平均値を評価値とした。5級:全くべたつか
ない、4級:ほとんどべたつかない、3級:ややべとつ
く、2級:かなりべとつく、1級:べたつきがひどい。
【0032】〔製造例1〕(ポリトリメチレンテレフタ
レート繊維の製造) ηsp/c=0.8のポリトリメチレンテレフタレート
を用い、紡糸温度265℃、紡糸速度1200m/分で
未延伸糸を得、次いでホットロール温度60℃、ホット
プレート温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度800
m/分で延撚して、55dtex/36fの延伸糸を得
た。
【0033】延伸糸の強度、伸度、弾性率並びに10%
伸長時の弾性回復率は、各々3.4cN/dtex、4
6%、26.8cN/dtex並びに98%であった。
なお、ηsp/cは、ポリマーを90℃でo−クロロフ
ェノールに1g/デシリットルの濃度で溶解し、得られ
た溶液をオストワルド粘度管に移し35℃で測定し、下
記式により算出した。
【0034】ηsp/c=〔(T/T0 )−1〕/c 式中、Tは試料溶液の落下時間(秒)、T0 は溶剤の落
下時間(秒)、cは溶液濃度(g/デシリットル)を表
す。 〔製造例2〕(ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
キュプラ繊維の仮撚り加工糸の製造) 55dtex/36fのポリトリメチレンテレフタレー
ト繊維(旭化成工業社製)と、33dtex/24fの
キュプラ繊維(銅アンモニア法レーヨン:旭化成工業社
製、ベンベルグ:登録商標)とを、ベルトニップ方式の
摩擦仮撚り加工機(村田機械社製、No.33Hマッハ
クリンパー)に供給し、両フィラメント糸をフィード差
なしで、オーバーフィード率を1.5%、エアー圧を1
57kPaでエアー交絡させた後、下記の条件で仮撚り
加工を行なった。
【0035】加工速度:300m/分 ツイスターベルト交差角:95度、ツイスターベルト接
圧:225cN 仮撚り設定数:2837t/m 仮撚りヒーター温度:170℃、セットヒーター:使用
せず。 延伸比:0.984、ツイスター速度/糸速:1.32
3 巻き取りのフィード率:2.77% この条件により、トータル繊度88dtexの複合捲縮
加工糸を得た。
【0036】〔実施例1〕製造例1で得られたポリトリ
メチレンテレフタレート繊維55dtex/36fを経
糸に、ポリトリメチレンテレフタレート繊維83dte
x/36fを緯糸に用い、経密度98本/2.54cm
×緯密度80本/2.54cmの平織物を作製した。
【0037】この平織物を、通常の条件で、連続精練機
を用い、精練、水洗、中和、乾燥、仕上げ加工を行なっ
た。これを用いて各種評価を行った。 〔実施例2〕製造例1で得られたポリトリメチレンテレ
フタレート繊維55dtex/36fを経糸に、キュプ
ラ繊維(銅アンモニア法レーヨン:旭化成工業社製、ベ
ンベルグ:登録商標)83dtex/45fを緯糸に用
い、経密度128本/2.54cm×緯密度85本/
2.54cmの平織物を作製した。
【0038】この平織物を、実施例1と同様の条件で、
連続精練機を用い、精練、水洗、中和、乾燥、仕上げ加
工を行なった。これを用いて各種評価を行った。 〔実施例3〕製造例2で得られたトータル繊度88dt
exのポリトリメチレンテレフタレート繊維とキュプラ
繊維の複合捲縮加工糸を用いて、22ゲージの丸編み機
でスムース組織の編地を編成した。
【0039】この編地を、液流染色機を用いて、精練剤
と過酸化水素で80〜90℃×40分間下晒後、PH調
整、水洗、ボイル130℃×20分、水洗、サクション
ドラム乾燥、スチームセット170℃×1分を行ない、
ポリトリメチレンテレフタレート繊維の質量比率62.
5%、コース数42/2.54cm、ウェル数30/
2.54cmの編物を得て、各種評価を行った。
【0040】〔比較例1〕経糸にポリエチレンテレフタ
レート繊維(旭化成工業社製)55dtex/36f、
緯糸にポリエチレンテレフタレート繊維(旭化成工業社
製)83dtex/36fを用い、経密度98本/2.
54cm、緯密度80本/2.54cmの平織物を得
た。この平織物を、実施例1と同様の条件で、精練、水
洗、中和、乾燥、仕上げ加工を行ない製品とし、各種評
価を行った。
【0041】〔比較例2〕経糸にポリエチレンテレフタ
レート繊維(旭化成工業社製)55dtex/36f、
緯糸にキュプラ繊維(銅アンモニア法レーヨン:旭化成
工業社製、ベンベルグ:登録商標)83dtex/45
fを用い、経密度128本/2.54cm、緯密度85
本/2.54cmの平織物を得た。この平織物を、実施
例2と同様の条件で、精練、水洗、中和、乾燥、仕上げ
加工を行ない製品とし、各種評価を行った。
【0042】〔比較例3〕経糸にポリエチレンテレフタ
レート繊維(旭化成工業社製)55dtex/36f、
緯糸に綿糸40番単糸を用い、経密度128本/2.5
4cm、緯密度85本/2.54cmの平織物を得た。
この平織物を、実施例2と同様の条件で、精練、水洗、
中和、乾燥、仕上げ加工を行ない製品とし、各種評価を
行った。
【0043】〔比較例4〕実施例3において、ポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の代わりにポリエチレンテ
レフタレート繊維(旭化成工業社製)33dtex/2
4fを用いて、同様な条件で編成及び染色加工を行な
い、ポリエチレンテレフタレート繊維の質量比率62.
5%、コース数43/2.54cm、ウェル数29/
2.54cmの編物を得て、各種評価を行った。
【0044】以上の実施例、比較例の結果を表1に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】表1より、次のようなことが判る。実施例
1〜3で得られた寝具用カバーは、極めてソフトで肌触
りが良く、伸縮性にも優れ、ボリューム感も良好であっ
た。特に水洗後も優れた風合いを維持し、さらには乾燥
後、生地中の洗剤残留量も少ない衛生的なカバーであっ
た。これに対して、比較例1〜4で得られた寝具用カバ
ーは、水で洗濯した後の生地中の洗剤残留量が多く、洗
濯して乾燥した後の短繊維の塵が多く、さらには肌触り
も劣っていた。また、洗濯後の生地の品位、回復性、ボ
リューム感も、実施例1〜3に比較して一層劣るもので
あった。
【0047】
【発明の効果】本発明の寝具用カバーは、ソフトな風合
いで肌触りが良く、伸縮性に優れ、ボリューム感があ
り、特に、洗濯し易く、洗濯時、乾燥後の収納時に埃が
少なく、水で洗濯した後も優れた風合いを維持し、さら
には洗剤の残量も少ない衛生的な寝具用カバーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/08 D03D 15/08 D04B 21/00 D04B 21/00 B // D01F 6/62 306 D01F 6/62 306P Fターム(参考) 3B102 AB07 BA11 4L002 AA00 AA07 AB02 AB04 AC01 BA01 EA00 EA06 FA00 4L035 BB31 BB77 BB89 BB91 EE08 EE20 FF04 FF08 FF10 4L048 AA13 AA22 AB08 AB09 AB21 AC12 BA01 BA02 CA04 CA12 CA13 CA15 DA13

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその一部又は全てがポリトリ
    メチレンテレフタレート長繊維で織成又は編成されてい
    ることを特徴とする寝具用カバー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004044069A (ja) * 2002-05-21 2004-02-12 Du Pont Toray Co Ltd 経編地およびその製造方法
JP2005137894A (ja) * 2003-10-14 2005-06-02 Asahi Kasei Fibers Corp ベッドシーツ

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