JP2002065370A - 昇降及び水平移動可能な載物台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、載物台を容易に昇降出来る様にする
と共に、その昇降機構に極力スペ−スを要しない様にし
て、操作性の良さと収納効率の高さのバランスの良い物
を提供する事を目的とした。 【構成】本発明は、機構を覆うカバ−の突起にクランプ
を掛けて保持させると共に、クランプを外してクランプ
と嵌合した載物板用ステイを昇降させる時は、その動き
に連れて、奥のステイも同方向へ動く様、ワイヤ−をた
すき掛けにするか又は２つの梃子を反転同期させて、連
動させた機構である。この機構を勝手違いで左右に備
え、左右ステイ間に板を差し渡せば、板は水平のまま昇
降させる事が出来る。更には、左右ステイ間をワイヤ−
もしくは複数の梃子を使って、上記と同様に連動させ、
片側のクランプを無くすれば、もう片側のみで昇降・保
持を行う事が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】この昇降台は、食器棚・冷蔵
庫の棚・倉庫棚等にて、既に置かれている物と高さの異
なる物を置く場合に、効率良くスペ−スを使う為や、素
早く高さ調整出来る方法として用いられる。

【０００２】

【従来の技術】従来の高さ調整は、載物板を支持するピ
ンを別の穴に移すか、板を支える突起が複数有ってその
位置を変えるか、又は、ウオ−ムを回す事によってホイ
−ルを備えたスクリュ−を回し上下させていた。又、他
に考えられる方法としては、ベルトを一周させて、ベル
トにて雌螺子を回し雄螺子たる足を上下させて高さ調整
する方法も有る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】高さ調整の為、ピンを
別の穴に移す、異なる位置の突起に移し変える、方法で
は板から一旦物を降ろし高さを変えた後物を載せ直す手
間が生じるし、ウオ−ムを回す方法では時間が掛かると
共に大きなスペ−スを要した。又、ベルト一周にての高
さ調整では、手前と奥にベルトを通す枠のスペ−スが必
要となる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】高さ調整は、左右側壁に
固着させて突起を設け、それへの係止にて物を載せられ
る様にしたことと、係止部材と嵌合した載物板を支持す
る前の移動体と、奥の単なる移動体を、ワイヤ−又は梃
子で連動させて一緒に上下に動かせる様にした機構によ
って構成した。

【０００５】

【発明の実施の形態】左右側壁への係止部材を両手の指
で動かして係止を外し、前の移動体を上下に動かす事に
よって、奥の移動体も一緒に上下に動くので、載物板は
水平に上下する。所定の位置に動かした後、係止部材に
掛かった指を離せば、載物板はその位置で保持され、高
さ調整が為される。

【０００６】

【実施例】図１にワイヤ−で構成した全体、図２に右側
機構部、図３にその１部を切り欠いた拡大図を示す。係
止部材（以下クランプと称す）１は、前側移動部材（以
下前ステイと称す）２のガイド部２ａに移動可能に嵌め
合わされていて、コイルばね３にて下向き突起部１ａが
カバ−４の上向き突起部４ａに押し付けられている。そ
の為、ステイ２の上に載せられた載物板５は下に落ちな
い様保持される。又、ステイ２の溝部２ｂにはワイヤ−
６が通され、そのカシメ球部６ａが溝部２ｂの凹部に嵌
め込まれている。この状態でクランプ１を手前に引いて
下向き突起部１ａと上向き突起部４ａの噛み合いを外せ
ば、前ステイ２は下に動かせる状態となり、ロ−ラ−７
を経由して奥の上にもたらされたワイヤ−６のもう１つ
のカシメ球にて支持された奥側移動部材（以下奥ステイ
と称す）８を、下に連動させる事が可能となる。左側に
も勝手違いで、これと同じ機構を備える事により、両手
を使って前方でのみ操作して、水平に載物板５を昇降さ
せる事が出来る。又、前と奥のステイ間に梁１６を差し
渡せば、載物板５は前後にスライドさせる事が可能とな
る。図４は請求項３に記す機構であり、奥ステイ８に更
に奥ワイヤ１４を配し、ワイヤ−６と同様に奥ロ−ラ−
１５を経由して、左側の奥ステイに連結している。この
機構では、例えば左側のクランプ・ガイド部・コイルば
ね・上向き突起部は削除され、右手のみで操作して昇降
させる事が出来る。

【０００７】次に図５の梃子にて構成した全体、図６に
右側機構部を示す。クランプ１は前記ワイヤ−による機
構と同様に構成され、ステイ２は前側梃子９に固着され
ているし、前側梃子９は前回転軸１２を中心に回転可能
である。更に、前側梃子９には連動軸１０が固着されて
いて、奥側梃子１１の長穴部１１ａ内を長手方向に移動
出来る様に嵌め合わされている。奥側梃子１１は奥回転
軸１３を中心に回転可能である。操作は前記と同様にク
ランプ１を手前に引けば、前側梃子９を回転させつつ下
に降ろす事が出来、それにつれて、連動軸１０と長穴部
１１ａの嵌めあわせにより、奥側梃子１１も連動して下
に降り、水平に動かす事が出来る。尚、梃子の先端には
軸又は軸に嵌められたコロを備え、カバ−４には載物板
５が前後にずれてしまわない様、案内部も必要に応じて
設けられる。この場合も、前記した機構と同様に、奥に
左右を連動させる複数の梃子を配し、例えば左側のクラ
ンプ・ガイド部・コイルばね・上向き突起部を削除され
すれば、右手のみで操作して昇降させる事が出来る。

【０００８】

【発明の効果】以上述べた様に、前に付いたクランプを
操作するのみで水平に動かす事が出来るので、一旦物を
降ろしてから高さ調整する必要も無く、昇降動作を素早
くなす事が出来、その為に収納効率を上げる事が出来
る。両手を使う事にはなるが、機構に費やされるスペ−
スは左右のわずかな厚みだけであり、ベルト１周にての
高さ調整に比べれば、手前部に枠の様な障害が無いの
で、物の出し入れがし易い。又、図４の機構では、奥の
スペ−スがわずかに犠牲になるが、片手で昇降操作出来
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】ワイヤ−構成載物台全体図

【図２】図１の右側機構部図

【図３】１部を切り欠いた図２の要部拡大図

【図４】左右連動載物台全体図

【図５】梃子構成載物台全体図

【図６】図５の右側機構部図

【符号の説明】

１ クランプ １ａ 下向き
突起部 ２ 前ステイ ２ａ ガイド
部 ２ｂ 溝部 ３ コイルばね ４ カバ− ４ａ 上向き
突起部 ５ 載物板 ６ ワイヤ− ６ａ カシメ
球部 ７ ロ−ラ− ８ 奥ステ
イ ９ 前側梃子 １０ 連動軸 １１ 奥側梃子 １１ａ 長穴部 １２ 前回転軸 １３ 奥回転
軸 １４ 奥ワイヤ− １５ 奥ロ−
ラ− １６ 梁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】収納器具の左右側壁に、係止用突起を備え
   た箱体を固着させ、その箱体に、係止部材と、係止部材
   と嵌合した係止移動部材と単なる移動部材を備え、その
   移動部材間をワイヤ−ロ−プで連結したものを内蔵さ
   せ、左右の移動部材に載物板を差し渡して、載物板を上
   下させられる様にした昇降式載物台。
2. 【請求項２】請求項１に記載したと同様に、収納器具の
   左右側壁に、係止用突起を備えた箱体を固着させ、その
   箱体に、係止部材と嵌合した係止案内部材と複数の梃子
   を備え、１個の梃子は係止案内部材と固着し、もう１個
   の梃子は前者の梃子と連動して動く様にして、左右の梃
   子上に載物板を差し渡して、載物板を上下させられる様
   にした昇降式載物台。
3. 【請求項３】上記機構と同様に構成され、左右の単なる
   移動部材又は梃子間に更にもう１つのワイヤ−ロ−プ又
   は複数の梃子を配し、左右いずれか一方の係止機構を削
   除して、左右の移動部材に載物板を差し渡して、載物板
   を上下させられる様にした昇降式載物台。