JP2002064381A - パイプラインa/d変換器 - Google Patents

パイプラインa/d変換器

Info

Publication number
JP2002064381A
JP2002064381A JP2000248343A JP2000248343A JP2002064381A JP 2002064381 A JP2002064381 A JP 2002064381A JP 2000248343 A JP2000248343 A JP 2000248343A JP 2000248343 A JP2000248343 A JP 2000248343A JP 2002064381 A JP2002064381 A JP 2002064381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
converter
output
pipeline
reference voltage
gain error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000248343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3972567B2 (ja
Inventor
Masahiro Segami
雅博 瀬上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2000248343A priority Critical patent/JP3972567B2/ja
Publication of JP2002064381A publication Critical patent/JP2002064381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3972567B2 publication Critical patent/JP3972567B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイプラインステージ間のゲインエラーのば
らつきも補正することが可能なパイプラインA/D変換
器を実現する。 【解決手段】 パイプラインA/D変換器において、直
列接続された複数段のパイプラインステージ及び1ビッ
トA/D変換器から構成されるパイプラインA/D変換
器と、各パイプラインステージのゲインエラーを検出
し、このゲインエラーに基づきパイプラインステージに
供給される基準電圧を制御してゲインエラーを補正する
基準電圧生成手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプラインA/
D変換器に関し、特に直線性を向上したパイプラインA
/D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパイプラインA/D変換器は入力
信号を1ビットのA/D変換器で量子化すると共に入力
信号から量子化した分のアナログ値を減算して適宜増幅
して後段に出力するパイプラインステージを複数個直列
に接続することによりA/D変換器を構成するものであ
る。
【0003】また、特に直線性を向上させたパイプライ
ンA/D変換器としては本願出願人の出願に係る「特願
平10−354262」に記載されている。図2は「特
願平10−354262」記載された従来のパイプライ
ンA/D変換器の一例を示す構成ブロック図である。
【0004】図2において1a,1b,1c,1d及び
1eは1ビットA/D変換器、2a,2b,2c及び2
dは1ビットD/A変換器、3a,3b,3c及び3d
は減算器、4a,4b,4c及び4dは残差増幅器、5
a,5b,6a,6b,7a及び7bは抵抗、8はレプ
リカ回路、9a及び9bはバッファアンプである。10
0はアナログ入力信号、101はD/A変換器2a〜2
dに供給される正負の基準電圧、102はディジタル出
力信号である。
【0005】また、1a〜4aはパイプラインステージ
50aを、1b〜4bはパイプラインステージ50b
を、1c〜4cはパイプラインステージ50cを、1d
〜4dはパイプラインステージ50dを、1e及び50
a〜50dはパイプラインA/D変換器51を、5a,
5b,6a,6b,7a及び7bは分圧手段52を、
8,9a,9b及び52は基準電圧生成手段53をそれ
ぞれ構成している。
【0006】アナログ入力信号100はA/D変換器1
aの入力端子及び減算器3aの加算入力端子にそれぞれ
接続され、A/D変換器1aのディジタル出力はMSB
としてディジタル出力信号102に出力されると共にD
/A変換器2aのディジタル入力端子に接続される。D
/A変換器2aの出力は減算器3aの減算入力端子に接
続され、減算器3aの出力は残差増幅器4aを介して後
段に出力される。
【0007】残差増幅器4aの出力はA/D変換器1b
の入力端子及び減算器3bの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1bのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2b
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2b
の出力は減算器3bの減算入力端子に接続され、減算器
3bの出力は残差増幅器4bを介して後段に出力され
る。
【0008】残差増幅器4bの出力はA/D変換器1c
の入力端子及び減算器3cの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1cのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2c
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2c
の出力は減算器3cの減算入力端子に接続され、減算器
3cの出力は残差増幅器4cを介して後段に出力され
る。
【0009】残差増幅器4cの出力はA/D変換器1d
の入力端子及び減算器3dの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1dのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2d
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2d
の出力は減算器3dの減算入力端子に接続され、減算器
3dの出力は残差増幅器4dを介して後段に出力され
る。
【0010】そして、残差増幅器4dの出力はA/D変
換器1eの入力端子に接続され、A/D変換器1eのデ
ィジタル出力がLSBとしてディジタル出力信号102
に出力される。
【0011】また、基準電圧101の正の基準電圧はD
/A変換器2aの正の基準電圧入力端子、抵抗5aの一
端及びレプリカ回路8の一方の入力端子に接続され、基
準電圧101の負の基準電圧はD/A変換器2aの負の
基準電圧入力端子、抵抗5bの一端及びレプリカ回路8
の他方の入力端子に接続される。
【0012】抵抗5aの他端は抵抗6aの一端及びD/
A変換器2bの正の基準電圧入力端子に接続され、抵抗
5bの他端は抵抗6bの一端及びD/A変換器2bの負
の基準電圧入力端子に接続される。
【0013】抵抗6aの他端は抵抗7aの一端及びD/
A変換器2cの正の基準電圧入力端子に接続され、抵抗
6bの他端は抵抗7bの一端及びD/A変換器2cの負
の基準電圧入力端子に接続される。
【0014】抵抗7aの他端はD/A変換器2dの正の
基準電圧入力端子及びバッファアンプ9aの出力に接続
され、抵抗7bの他端はD/A変換器2dの負の基準電
圧入力端子及びバッファアンプ9bの出力に接続され
る。そして、レプリカ回路8の2つの出力がバッファア
ンプ9a及び9bの入力端子にそれぞれ接続される。
【0015】ここで、図2に示す従来例の動作を説明す
る。パイプラインステージは”N−1”個直列接続され
ており、このパイプラインステージを構成する1ビット
A/D変換器1a〜1eは入力されるアナログ信号の極
性のみを判定し、アナログ入力が”0”または”負”の
場合には”0”のディジタル信号を出力し、アナログ入
力が”正”の場合には”1”のディジタル信号を出力す
る。
【0016】一方、D/A変換器2a〜2dはA/D変
換器1a〜1dからのディジタル入力が”0”の場合に
は負の基準電圧を出力し、ディジタル入力が”1”の場
合には正の基準電圧を出力する。例えば、基準電圧10
1が”+Vr”及び”−Vr”であるとすれば、ディジ
タル入力が”0”及び”1”の場合にはそれぞれ”−V
r”及び”+Vr”を出力する。
【0017】アナログ入力信号100はA/D変換器1
aによりその極性が判断され、極性が”正”の場合には
D/A変換器2aの正の基準電圧が減算器3aにおいて
アナログ入力信号100から減算される。残差増幅器4
aはこの減算結果を2倍に増幅して後段のパイプライン
ステージ50bに出力される。そして、パイプラインス
テージ50b〜50dにおいて同様の動作が行われ、最
後にA/D変換器1eによりディジタル出力信号102
のLSBが確定される。
【0018】すなわち、このようなパイプラインステー
ジを複数段直列接続することにより、アナログ入力信号
100から基準電圧が順次加算若しくは減算されると共
に2倍されて後段に出力されることになるので”パイプ
ラインステージ数+1”の分解能を有するA/D変換器
として動作することになる。
【0019】一方、レプリカ回路8は残差増幅器4a等
と同一の直流特性を有する演算増幅器を閉ループゲイン
が”1”になるように帰還回路を構成して”2(N−
2)”個直列接続されている。
【0020】残差増幅器1段で生じる規格化されたゲイ
ンエラー”δ” δ=ΔG/G≒−1/(A・β) (1) で表され、式(1)に”β=1/2”を代入することに
より、 δ=ΔG/G=−2/A (2) となる。但し、演算増幅器の開ループゲインを”A”、
帰還率を”β”とし、その時のループゲインを”G”と
している。また。理想ゲインである”1/β”に対して
ゲインエラーを”ΔG”としている。
【0021】一方、上述のレプリカ回路8を構成する演
算増幅器1段の規格化されたゲインエラー”δrep”
は、 δrep=ΔGrep/Grep=−1/A (3) で表される。
【0022】ここで、パイプラインA/D変換器51の
入力フルスケールを”Vfso(=4Vr)”として”
k番目”のパイプラインステージの出力までに蓄積され
た残差増幅器のゲインエラーによる減衰を考えると”k
番目”のパイプラインステージの出力のフルスケール”
Vfsk”は、 となる。
【0023】一方、レプリカ回路8は閉ループゲイン
が”1”の増幅器が”2(N−2)”個直列接続されて
おり、最終出力のゲインエラー”δrep.tota
l”は、 となる。
【0024】レプリカ回路8の最終出力と基準電圧10
1の電位差”Vref0(=2Vr)”をリファレンス
・ラダー抵抗52で分圧した”m番目”のタップの出力
電圧である補正基準電圧”Vrefm”は、 Vrefm=Vref0・(1+δrep.total・m/(N−2)) =Vref0・(1−{2(N−2)/A}・(m/N−2)) =Vref0・(1−2m/A) (6) となる。
【0025】ここで、タップ番号”m”とパイプライン
ステージの番号”k”とが等しくなるように対応させる
と、 Vfsk/Vrefm=(Vfso/Vref0)・(1−2k/A)/(1−2m/A) =4Vr/2Vr =2 (∵ k=m) (7) となる。
【0026】すなわち、式(7)から分かるように各パ
イプラインステージのフルスケールとD/A変換器の補
正基準電圧との比は全てのパイプラインステージで同一
になる。
【0027】この状態を図3を用いて説明する。図3は
各パイプラインステージを構成するA/D変換器、D/
A変換器、減算器及び残差増幅器の動作を説明する説明
図であり、図3中(a)及び(e)はA/D変換器1a
及び1bのアナログ入力信号100に対するディジタル
出力、図3中(b)及び(f)はD/A変換器2a及び
2bのアナログ出力、図3中(c)及び(g)は減算器
3a及び3bの出力、図3中(d)は残差増幅器4aの
出力、図3中(h)は3ビット分の量子化レベルをそれ
ぞれ示している。
【0028】アナログ入力信号100のフルスケール
を”−2Vr〜+2Vr”の”4Vr”、D/A変換器
に供給される基準電圧を”−Vr”及び”+Vr”とす
ると、A/D変換器1aは入力信号の極性を判断するの
でその出力は図3中(a)に示すようにアナログ入力信
号100の”0”を境に”0”と”1”の値を出力す
る。
【0029】このため、D/A変換器2aの出力は図3
中(b)に示すようにアナログ入力信号100の”0”
を境に”−Vr”と”+Vr”を出力することになる。
【0030】一方、減算器3aはアナログ入力信号10
0からD/A変換器2aの出力を減算するものであるか
ら、アナログ入力信号100が”−2Vr”〜”0”に
増加する範囲ではアナログ入力信号100から”−V
r”が減算されるので図3中(c)に示すように減算器
3aの出力は”−Vr”〜”+Vr”と増加することに
なる。
【0031】また、アナログ入力信号100が”0”
〜”+2Vr”に増加する範囲ではアナログ入力信号1
00から”+Vr”が減算されるので図3中(c)に示
すように減算器3aの出力は”−Vr”〜”+Vr”と
増加することになる。
【0032】図3中(c)に示すような減算器3aの出
力が残差増幅器4aで2倍に増幅されて図3中(d)に
示すようになるが実際には前述のゲインエラーにより完
全な2倍にはならず”−2(1+δ)Vr”から”+2
(1+δ)Vr”の範囲内になる。
【0033】さらに、A/D変換器1bは残差増幅器4
aの出力の極性を判断するのでその出力は図3中(e)
に示すようにアナログ入力信号100が”−2Vr”
〜”−Vr”及び”0”〜”+Vr”の範囲では”0”
の値を出力し、アナログ入力信号100が”−Vr”
〜”0”及び”+Vr”〜”+2Vr”の範囲では”
1”の値を出力する。
【0034】この時、式(7)から残差増幅器4aの出
力のフルスケール”±2(1+δ)Vr”とD/A変換
器2bの補正基準電圧の比は基準電圧生成手段53によ
り”2”に保たれるからD/A変換器2bに供給される
補正基準電圧は”±(1+δ)Vr”となる。
【0035】このため、D/A変換器2bの出力は図3
中(f)に示すようにアナログ入力信号100が”−2
Vr”〜”−Vr”及び”0”〜”+Vr”の範囲で
は”−(1+δ)Vr”の値を出力し、アナログ入力信
号100が”−Vr”〜”0”及び”+Vr”〜”+2
Vr”の範囲では”+(1+δ)Vr”の値を出力する
ことになる。
【0036】ここで、減算器3bは図3中(d)に示す
残差増幅器4aの出力からD/A変換器2bの出力を減
算するものであるから、アナログ入力信号100が”−
2Vr”〜”−Vr”及び”0”〜”+Vr”の範囲で
は残差増幅器4aの出力から”−(1+δ)Vr”が減
算されるので図3中(g)に示すように減算器3bの出
力は”−(1+δ)Vr”〜”+(1+δ)Vr”と増
加することになる。
【0037】また、アナログ入力信号100が”−V
r”〜”0”及び”+Vr”〜”+2Vr”の範囲では
残差増幅器4aの出力から”+(1+δ)Vr”が減算
されるので図3中(g)に示すように減算器3bの出力
は”−(1+δ)Vr”〜”+(1+δ)Vr”と増加
することになる。
【0038】そして、図3(g)に示す減算器3bの出
力のゼロクロス点を図3中(h)示すと”●”が量子化
レベルが均等に並び直線性が改善されたことが分かる。
【0039】この結果、残差増幅器と同一の直流特性を
有する演算増幅器を複数個直列接続されたレプリカ回路
8の出力と基準電圧101を分圧手段52で分圧して各
電圧を各パイプラインステージのD/A変換器の補正基
準電圧として供給することにより、各パイプラインステ
ージのフルスケールとD/A変換器の補正基準電圧との
比は全てのパイプラインステージで同一になるので、動
作速度を犠牲にすることなく高速で直線性を向上させる
ことが可能になる。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図2に示す従
来例では各パイプラインステージの残差増幅器がすべて
同一のゲインエラーを有するものとして想定して基準電
圧生成手段53を構成しているので、パイプラインステ
ージ間でゲインエラーのばらつきがある場合には完全な
補償が困難であると言った問題点があった。従って本発
明が解決しようとする課題は、パイプラインステージ間
のゲインエラーのばらつきも補正することが可能なパイ
プラインA/D変換器を実現することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、パイプ
ラインA/D変換器において、直列接続された複数段の
パイプラインステージ及び1ビットA/D変換器から構
成されるパイプラインA/D変換器と、前記各パイプラ
インステージのゲインエラーを検出し、このゲインエラ
ーに基づきパイプラインステージに供給される基準電圧
を制御して前記ゲインエラーを補正する基準電圧生成手
段とを備えたことにより、パイプラインステージ間のゲ
インエラーのばらつきも補正することが可能になる。
【0042】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明であるパイプラインA/D変換器において、前記パイ
プラインステージが、入力信号の極性を判定する1ビッ
トA/D変換器と、このA/D変換器の出力をアナログ
信号に変換する1ビットD/A変換器と、前記入力信号
から前記D/A変換器の出力を減算する減算器と、この
減算器の出力を増幅して出力する残差増幅器とから構成
されることにより、パイプラインステージ間のゲインエ
ラーのばらつきも補正することが可能になる。
【0043】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明であるパイプラインA/D変換器において、前記基準
電圧生成手段が、1段目の前記パイプラインステージを
構成する前記D/A変換器に供給される基準電圧が入力
された平均補正手段と、前記基準電圧と前記平均補正手
段の出力とを分圧して前記残差増幅器のゲインエラーを
補正する基準電圧を2段目以降の前記各パイプラインス
テージを構成するそれぞれのD/A変換器に供給する分
圧手段と、1段目の前記パイプラインステージを構成す
る前記D/A変換器に供給される基準電圧が入力され、
前記分圧手段のタップ間に電流を供給し前記各パイプラ
インステージ間の局所的なゲインエラーを補正する局所
補正手段と、前記各パイプラインステージのゲインエラ
ーを検出して前記平均補正手段及び前記局所補正手段の
出力を制御する誤差演算手段とから構成されることによ
り、パイプラインステージ間のゲインエラーのばらつき
も補正することが可能になる。
【0044】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明であるパイプラインA/D変換器において、前記分圧
手段が、複数の抵抗を直列接続し各接続点の電圧を2段
目以降の前記各パイプラインステージを構成するそれぞ
れのD/A変換器に供給するラダー抵抗であることによ
り、パイプラインステージ間のゲインエラーのばらつき
も補正することが可能になる。
【0045】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発
明であるパイプラインA/D変換器において、前記平均
補正手段が、電流出力D/A変換器であることにより、
パイプラインステージ間のゲインエラーのばらつきも補
正することが可能になる。
【0046】請求項6記載の発明は、請求項3記載の発
明であるパイプラインA/D変換器において、前記局所
補正手段が、差動動作する一対の電流出力D/A変換器
であることにより、パイプラインステージ間のゲインエ
ラーのばらつきも補正することが可能になる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明に係るパイプラインA/D変換
器の一実施例を示す構成ブロック図である。図1におい
て1a〜1e、2a〜2d,3a〜3d,4a〜4d,
5a,5b,6a,6b,7a,7b,50a〜50
d,51,52及び100〜102は図2と同一符号を
付してあり、10は誤差演算手段、11,12,13は
電流出力D/A変換器である。また、10,11,1
2,13及び52は基準電圧生成手段54を、13は平
均補正手段55を、11及び12は局所補正手段56を
それぞれ構成している。
【0048】アナログ入力信号100はA/D変換器1
aの入力端子及び減算器3aの加算入力端子にそれぞれ
接続され、A/D変換器1aのディジタル出力はMSB
としてディジタル出力信号102に出力されると共にD
/A変換器2aのディジタル入力端子に接続される。D
/A変換器2aの出力は減算器3aの減算入力端子に接
続され、減算器3aの出力は残差増幅器4aを介して後
段に出力される。
【0049】残差増幅器4aの出力はA/D変換器1b
の入力端子及び減算器3bの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1bのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2b
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2b
の出力は減算器3bの減算入力端子に接続され、減算器
3bの出力は残差増幅器4bを介して後段に出力され
る。
【0050】残差増幅器4bの出力はA/D変換器1c
の入力端子及び減算器3cの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1cのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2c
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2c
の出力は減算器3cの減算入力端子に接続され、減算器
3cの出力は残差増幅器4cを介して後段に出力され
る。
【0051】残差増幅器4cの出力はA/D変換器1d
の入力端子及び減算器3dの加算入力端子にそれぞれ接
続され、A/D変換器1dのディジタル出力がディジタ
ル出力信号102に出力されると共にD/A変換器2d
のディジタル入力端子に接続される。D/A変換器2d
の出力は減算器3dの減算入力端子に接続され、減算器
3dの出力は残差増幅器4dを介して後段に出力され
る。
【0052】そして、残差増幅器4dの出力はA/D変
換器1eの入力端子に接続され、A/D変換器1eのデ
ィジタル出力がLSBとしてディジタル出力信号102
に出力される。
【0053】また、基準電圧101の正の基準電圧はD
/A変換器2aの正の基準電圧入力端子、抵抗5aの一
端及び電流出力D/A変換器11,12及び13の第1
の入力端子に接続され、基準電圧101の負の基準電圧
はD/A変換器2aの負の基準電圧入力端子、抵抗5b
の一端及び電流出力D/A変換器11,12及び13の
第2の入力端子に接続される。
【0054】抵抗5aの他端は抵抗6aの一端、D/A
変換器2bの正の基準電圧入力端子及び電流出力D/A
変換器11の正出力端子に接続され、抵抗5bの他端は
抵抗6bの一端、D/A変換器2bの負の基準電圧入力
端子及び電流出力D/A変換器12の負出力端子に接続
される。
【0055】抵抗6aの他端は抵抗7aの一端、D/A
変換器2cの正の基準電圧入力端子及び電流出力D/A
変換器11の負出力端子に接続され、抵抗6bの他端は
抵抗7bの一端、D/A変換器2cの負の基準電圧入力
端子及び電流出力D/A変換器12の正出力端子に接続
される。
【0056】抵抗7aの他端はD/A変換器2dの正の
基準電圧入力端子及び電流出力D/A変換器13の負出
力端子に接続され、抵抗7bの他端はD/A変換器2d
の負の基準電圧入力端子及び電流出力D/A変換器13
の正出力端子に接続される。
【0057】そして、ディジタル出力信号102が誤差
演算手段10に入力され、誤差演算手段10の制御出力
は電流出力D/A変換器11,12及び13の第3の入
力端子にそれぞれ接続される。
【0058】ここで、図1に示す実施例の動作を説明す
る。但し、パイプラインステージは”N−1”個直列接
続され、動作に関しても図2に示す従来例と同様である
ので説明は省略する。
【0059】誤差演算手段10は入力されたディジタル
出力信号に基づき各パイプラインステージにおける残差
増幅器のゲインエラーを計測する。例えば、パイプライ
ンA/D変換器を構成する各ステージのD/A変換器の
入力値を2種類の値でそれぞれ固定しておき、2種類の
値の時にそれぞれ1つのA/D変換器、例えば、A/D
変換器1eの閾値における入力値100を測定し、それ
らの差分をゲインエラーとする。
【0060】また、残差増幅器のゲインエラーは平均的
なゲインエラーとパイプラインステージ間のゲインエラ
ーに分解でき平均的なゲインエラーは電流出力D/A変
換器13により前述の従来例のように補正する。
【0061】一方、パイプラインステージ間のゲインエ
ラーは電流出力D/A変換器11及び12によって補正
する。電流出力D/A変換器11と電流出力D/A変換
器12とは一対の差動回路として動作する、言い換えれ
ば、電流出力D/A変換器12は電流出力D/A変換器
11の反転動作をするものであるので電流出力D/A変
換器11の動作のみを説明する。
【0062】例えば、残差増幅器4a,4c及び4dの
ゲインエラーを一律に平均値”δ”とし、残差増幅器4
bのゲインエラーを”δ1”とする。この時、残差増幅
器4b平均的なゲインエラー”δ”を補正するために、
誤差演算手段10は電流出力D/A変換器13の出力電
流”I”を、 R×I/Va=δ (8) となるように設定する。但し、”R”は分圧手段52を
構成する各抵抗の抵抗値、”Va”は抵抗5aと抵抗6
aとの接続点における電圧である。
【0063】次に、残差増幅器4bが平均値よりもばら
ついたゲインエラー”δ1”の補正方法について説明す
る。抵抗6aと抵抗7aとの接続点における電圧を”V
b”とすると、 Vb/Va=1−δ1 (9) となる。
【0064】抵抗6aに流れる電流を”I6a”とする
と、 Vb=Va−R×I6a (10) となる。
【0065】式(10)を式(9)に代入すると R×I6a/Va=δ1 (11) となる。
【0066】式(8)と式(11)とから電流”I”
と”I6a”の差を求めると I6a−I=Vr/R×(δ1−δ) (12) となる。(Vrは基準電圧101の電圧値)
【0067】誤差演算手段10はこの値が電流出力D/
A変換器11の出力電流”I11”になるように制御す
る。すなわち、出力電流”I11”は、 I11=Vr/R×(δ1−δ) (13) となる。
【0068】これにより、抵抗6aには電流”I”では
なく電流”I6a”が流れて残差増幅器4bが平均値よ
りもばらついたゲインエラー”δ1”が補正される。
【0069】また、ここで、電流出力D/A変換器11
の正負の出力は抵抗6a両端、言い換えれば、分圧手段
52のタップ間に接続されており、抵抗6aに流れる電
流を補償する動作をする。
【0070】このため、電流出力D/A変換器11の出
力電流が隣接する他の抵抗5aや抵抗7aに流れ込むこ
とはない。すなわち、局所的なゲインエラーを補正する
ための電流は他段のパイプラインステージには干渉しな
い。
【0071】この結果、誤差演算手段10が各パイプラ
インステージのゲインエラーを検出すると共に平均補正
手段55を制御して平均的なゲインエラーを補正し、局
所的なゲインエラーを局所補正手段56を制御して補正
することにより、パイプラインステージ間のゲインエラ
ーのばらつきも補正することが可能になる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1乃至請
求項6の発明によれば、誤差演算手段が各パイプライン
ステージのゲインエラーを検出すると共に平均補正手段
を制御して平均的なゲインエラーを補正し、局所的なゲ
インエラーを局所補正手段を制御して補正することによ
り、パイプラインステージ間のゲインエラーのばらつき
も補正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイプラインA/D変換器の一実
施例を示す構成ブロック図である。
【図2】従来のパイプラインA/D変換器の一例を示す
構成ブロック図である。
【図3】A/D変換器、D/A変換器、減算器及び残差
増幅器の動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e 1ビットA/D変換器 2a,2b,2c,2d 1ビットD/A変換器 3a,3b,3c,3d 減算器 4a,4b,4c,4d 残差増幅器 5a,5b,6a,6b,7a,7b 抵抗 8 レプリカ回路 9a,9b バッファアンプ 10 誤差演算手段 11,12,13 電流出力D/A変換器 50a,50b,50c,50d パイプラインステー
ジ 51 パイプラインA/D変換器 52 分圧手段 53,54 基準電圧生成手段 55 平均補正手段 56 局所補正手段 100 アナログ入力信号 101 基準電圧 102 ディジタル出力信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パイプラインA/D変換器において、 直列接続された複数段のパイプラインステージ及び1ビ
    ットA/D変換器から構成されるパイプラインA/D変
    換器と、 前記各パイプラインステージのゲインエラーを検出し、
    このゲインエラーに基づきパイプラインステージに供給
    される基準電圧を制御して前記ゲインエラーを補正する
    基準電圧生成手段とを備えたことを特徴とするパイプラ
    インA/D変換器。
  2. 【請求項2】前記パイプラインステージが、 入力信号の極性を判定する1ビットA/D変換器と、 このA/D変換器の出力をアナログ信号に変換する1ビ
    ットD/A変換器と、 前記入力信号から前記D/A変換器の出力を減算する減
    算器と、 この減算器の出力を増幅して出力する残差増幅器とから
    構成されることを特徴とする請求項1記載のパイプライ
    ンA/D変換器。
  3. 【請求項3】前記基準電圧生成手段が、 1段目の前記パイプラインステージを構成する前記D/
    A変換器に供給される基準電圧が入力された平均補正手
    段と、 前記基準電圧と前記平均補正手段の出力とを分圧して前
    記残差増幅器のゲインエラーを補正する基準電圧を2段
    目以降の前記各パイプラインステージを構成するそれぞ
    れのD/A変換器に供給する分圧手段と、 1段目の前記パイプラインステージを構成する前記D/
    A変換器に供給される基準電圧が入力され、前記分圧手
    段のタップ間に電流を供給し前記各パイプラインステー
    ジ間の局所的なゲインエラーを補正する局所補正手段
    と、 前記各パイプラインステージのゲインエラーを検出して
    前記平均補正手段及び前記局所補正手段の出力を制御す
    る誤差演算手段とから構成されることを特徴とする請求
    項1記載のパイプラインA/D変換器。
  4. 【請求項4】前記分圧手段が、 複数の抵抗を直列接続し各接続点の電圧を2段目以降の
    前記各パイプラインステージを構成するそれぞれのD/
    A変換器に供給するラダー抵抗であることを特徴とする
    請求項3記載のパイプラインA/D変換器。
  5. 【請求項5】前記平均補正手段が、 電流出力D/A変換器であることを特徴とする請求項3
    記載のパイプラインA/D変換器。
  6. 【請求項6】前記局所補正手段が、 差動動作する一対の電流出力D/A変換器であることを
    特徴とする請求項3記載のパイプラインA/D変換器。
JP2000248343A 2000-08-18 2000-08-18 パイプラインa/d変換器 Expired - Fee Related JP3972567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000248343A JP3972567B2 (ja) 2000-08-18 2000-08-18 パイプラインa/d変換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000248343A JP3972567B2 (ja) 2000-08-18 2000-08-18 パイプラインa/d変換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002064381A true JP2002064381A (ja) 2002-02-28
JP3972567B2 JP3972567B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=18738268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000248343A Expired - Fee Related JP3972567B2 (ja) 2000-08-18 2000-08-18 パイプラインa/d変換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3972567B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100500440B1 (ko) * 2002-10-15 2005-07-12 삼성전자주식회사 파이프라인 구조를 갖는 다단 a/d 컨버터 및 그것을설계하기 위한 코딩 방법
KR100850749B1 (ko) 2006-12-04 2008-08-06 한국전자통신연구원 동작 모드 변경이 가능한 멀티-비트 파이프라인아날로그-디지털 변환기
JP2015088904A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 富士通セミコンダクター株式会社 アナログデジタル変換回路、アナログデジタル変換回路の制御方法
CN113098511A (zh) * 2021-03-01 2021-07-09 深圳市纽瑞芯科技有限公司 一种流水线逐次逼近型模数转换器的前端自校准方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100500440B1 (ko) * 2002-10-15 2005-07-12 삼성전자주식회사 파이프라인 구조를 갖는 다단 a/d 컨버터 및 그것을설계하기 위한 코딩 방법
KR100850749B1 (ko) 2006-12-04 2008-08-06 한국전자통신연구원 동작 모드 변경이 가능한 멀티-비트 파이프라인아날로그-디지털 변환기
US7486216B2 (en) 2006-12-04 2009-02-03 Electronics And Telecommunications Research Institute Multi-bit pipeline analog-to-digital converter capable of altering operating mode
JP2015088904A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 富士通セミコンダクター株式会社 アナログデジタル変換回路、アナログデジタル変換回路の制御方法
CN113098511A (zh) * 2021-03-01 2021-07-09 深圳市纽瑞芯科技有限公司 一种流水线逐次逼近型模数转换器的前端自校准方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3972567B2 (ja) 2007-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6097326A (en) Algorithmic analog-to-digital converter with reduced differential non-linearity and method
JP3135409B2 (ja) 被ディザリング・アナログ/デジタル変換回路
US7348906B2 (en) INL curve correction in a pipeline ADC
US6222477B1 (en) Cascade A/D converter
JP2016225951A (ja) 増幅回路及びアナログ/デジタル変換回路
JP2012249263A (ja) Ad変換装置および信号処理システム
JP2001094429A (ja) アナログデジタル混在δς変調器
JPH08321777A (ja) パイプライン型a/dコンバータ
JP2009260605A (ja) Δς変調器及びδς型ad変換器
US9154149B2 (en) A/D converter input stage providing high linearity and gain matching between multiple channels
JP2002064381A (ja) パイプラインa/d変換器
CN1945978B (zh) 采用积分非线性误差整形的流水线adc
US6288662B1 (en) A/D converter circuit having ladder resistor network with alternating first and second resistors of different resistance values
KR20010080140A (ko) 아날로그-디지털 변환기
JP2008118473A (ja) デジタル回路、並びにそれを備えたアナログ/デジタル変換回路
US5955979A (en) System and method for compensating for glitch errors in a D/A converter
JP3446881B2 (ja) パイプラインa/d変換器
EP1593086B1 (en) System comprising a sigma-delta modulator for generating a digital representation of a quotient (P-Q)/(P+Q)
JP3750757B2 (ja) デジタル・アナログ変換方法およびデジタル・アナログ変換器
JP3960891B2 (ja) アナログ−デジタル変換回路
JP3107699B2 (ja) アナログ/デジタル変換器
US7154424B2 (en) Digital equalization apparatus
JP3230227B2 (ja) A/dコンバータ
JP3086637B2 (ja) アナログ−デジタル変換回路
JP2006109415A (ja) アナログ/デジタル変換器およびイメージセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070522

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees