JP2002064144A - タンタル酸化物膜を絶縁膜として有するキャパシタの製造方法 - Google Patents

タンタル酸化物膜を絶縁膜として有するキャパシタの製造方法

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JP2002064144A
JP2002064144A JP2001151395A JP2001151395A JP2002064144A JP 2002064144 A JP2002064144 A JP 2002064144A JP 2001151395 A JP2001151395 A JP 2001151395A JP 2001151395 A JP2001151395 A JP 2001151395A JP 2002064144 A JP2002064144 A JP 2002064144A
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tantalum oxide
oxide film
film
temperature
oxygen species
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Keizo Hosoda
恵三 細田
Yusuke Muraki
雄介 村木
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下部電極の酸化を抑制しつつタンタル酸化物膜
の膜質を改善し得るキャパシタの製造方法を提供する。 【解決手段】下部導電膜(11)の上にタンタル酸化物
膜(12)を気相堆積させた後、このタンタル酸化物膜
を活性酸素種で処理し、不活性雰囲気中においてタンタ
ル酸化物の結晶化温度より10〜80℃低い温度でアニ
ール処理する。しかる後、このタンタル酸化物膜(1
2)上に上部導電膜(13)を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル酸化物膜
を絶縁膜として有するキャパシタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリーデバイスやリニアデバイ
スには、キャパシタ素子が組み込まれている。そのよう
なキャパシタ素子は、絶縁膜を上部電極と下部電極とで
挟持した構造を有する。従来、キャパシタを構成する絶
縁膜として、シリコン酸化物や窒化物等のシリコン系絶
縁材料が用いられていたが、シリコン系絶縁材料は誘電
率が低いため、微細化が困難であった。近年、かかるシ
リコン系絶縁材料に代わり、誘電率が高いタンタル酸化
物(Ta25)が、キャパシタにおける絶縁膜材料とし
て注目を浴びるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タンタ
ル酸化物の誘電率は、結晶化させると一層向上するが、
その結晶化のためのアニール処理により、下部電極が酸
化されてしまうという問題を有する。
【0004】すなわち、CVD法等の気相堆積法により
形成されたタンタル酸化物は、非晶質状態にあり、これ
を結晶化させるために約700℃以上の温度でアニール
処理すると、タンタル酸化物の酸素が放出される。その
結果、タンタル酸化物には、酸素欠損が生じ、絶縁性が
低下する。同時に、下部電極は、タンタル酸化物から放
出される酸素により酸化されてしまう。下部電極がポリ
シリコンからなる場合には、酸化によりシリコン酸化物
(SiO2)が生成するので、このシリコン酸化物によ
りタンタル酸化物の結晶欠陥がある程度補償され、絶縁
性低下が抑制される。しかし、その場合でも、キャパシ
タの容量は低下する。これに対して、下部電極が金属系
材料で形成されている場合、ポリシリコンにおけるシリ
コン酸化物のような良質の金属酸化物が均一に生成し得
ないので、リークが生じやすくなる。
【0005】従って、本発明は、下部電極の酸化を抑制
しつつタンタル酸化物膜の膜質を改善し得るキャパシタ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、タンタル酸化物の酸素
欠損を活性酸素種による処理で補い、しかもアニール処
理をタンタル酸化物の結晶化温度よりも10℃〜80℃
低い温度で行うことにより、下部電極の酸化を最小限に
抑え、しかもタンタル酸化物の密度を向上させ、もって
キャパシタの容量の向上とリーク発生の防止を達成し得
ることを見いだした。本発明は、この知見に基づく。
【0007】すなわち、本発明の第1の側面によれば、
下部導電膜の上にタンタル酸化物膜を気相堆積させる工
程、該タンタル酸化物膜を活性酸素種で処理する工程、
該活性酸素種で処理したタンタル酸化物膜を不活性雰囲
気中においてタンタル酸化物の結晶化温度より10〜8
0℃低い温度でアニール処理する工程、および該アニー
ル処理したタンタル酸化物膜上に上部導電膜を形成する
工程を備えるタンタル酸化物膜を絶縁膜として有するキ
ャパシタの製造方法が提供される。
【0008】また、本発明の第2の側面によれば、下部
導電膜の上にタンタル酸化物膜を気相堆積させる工程、
該タンタル酸化物膜を不活性雰囲気中においてタンタル
酸化物の結晶化温度より10℃〜80℃低い温度でアニ
ール処理する工程、該アニール処理したタンタル酸化物
膜を活性酸素種で処理する工程、および該活性酸素種で
処理したタンタル酸化物膜上に上部導電膜を形成する工
程を備えるタンタル酸化物膜を絶縁膜として有するキャ
パシタの製造方法が提供される。
【0009】本発明の第1および第2の側面において、
アニール処理工程を約620℃〜690℃の温度で行う
ことが好ましい。
【0010】さらに、本発明の第3の側面によれば、下
部導電膜の上に第1のタンタル酸化物膜を気相堆積させ
る第1のタンタル酸化物形成工程、該第1のタンタル酸
化物膜を不活性雰囲気中においてタンタル酸化物の結晶
化温度より10℃〜80℃低い温度でアニール処理する
第1のアニール処理工程、該アニール処理した第1のタ
ンタル酸化物膜を活性酸素種で処理する第1の活性酸素
種処理工程、該活性酸素種で処理した第1のタンタル酸
化物膜上に第2のタンタル酸化物膜を気相堆積させる第
2のタンタル酸化物形成工程、該第2のタンタル酸化物
膜を活性酸素種で処理する第2の活性酸素種処理工程、
該活性酸素種で処理した第2のタンタル酸化物膜を不活
性雰囲気中においてタンタル酸化物の結晶化温度より1
0℃〜80℃低い温度から結晶化温度以上の温度までの
範囲内の温度でアニール処理する第2のアニール処理工
程、および該アニール処理した第2のタンタル酸化物膜
上に上部導電膜を形成する上部導電膜形成工程を備え、
該上部導電膜の形成前に、該第2のタンタル酸化物形成
工程とそれに続く第2の活性酸素種処理工程および第2
のアニール処理工程をそれぞれ少なくとも1回順次行
う、タンタル酸化物膜を絶縁膜として有するキャパシタ
の製造方法が提供される。
【0011】本発明の第3の側面において、第1のアニ
ール処理工程を約620℃〜690℃の温度で行うこと
が好ましく、第2のアニール処理は約650℃〜750
℃の温度で行うことが好ましい。
【0012】本発明において、下部導電膜は、ルテニウ
ム、タングステン、アルミニウム、白金、窒化タングス
テン、窒化チタン、窒化チタン・シリコン等の金属系導
電性材料で形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明をより詳しく説明する。全図にわたって、同様の要素
は、同様の参照符号が付されている。
【0014】図1は、本発明により製造されるキャパシ
タの一例を示す概略断面図である。図1に示されるキャ
パシタ10は、下部導電膜11と、その上に形成された
タンタル酸化物膜12、およびこのタンタル酸化物膜1
2の上に形成された上部導電膜13を備える。
【0015】下部導電膜(下部電極)11は、例えばシ
リコン基板等の好適な半導体基板(図示せず)上に形成
される。この下部導電膜11は、いずれもの好適な導電
性材料で形成することができる。その好ましい例を挙げ
ると、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、アル
ミニウム(Al)、白金(Pt)、窒化タングステン
(WN)、窒化チタン(TiN)、窒化チタン・シリコ
ン(TiSiN)等の金属系導電性材料、不純物がドー
プされたポリシリコン等の半導体材料である。特に好ま
しい下部導電膜材料は、窒化タングステンおよびルテニ
ウムである。下部導電膜11を金属系材料で形成した場
合、いわゆるMIM構造のキャパシタが得られる。
【0016】下部導電膜11は、それ自体既知の気相堆
積法で形成することができる。しかしながら、形状が複
雑な半導体メモリーデバイスにキャパシタを組み込む場
合には、下部導電膜11をCVD法により形成すること
が好ましい。半導体リニアデバイスの場合には、下部導
電膜11をスパッタ等のPVD法により形成することも
できる。下部導電膜11は、通常、0.01〜1.5μ
m、好ましくは、0.02〜0.1μmの厚さを有す
る。
【0017】下部導電膜11上には、タンタル酸化物
(Ta25)からなる絶縁膜12が形成される。このタ
ンタル酸化物膜12は、それ自体既知の気相堆積法、好
ましくはCVD法により形成することができる。より具
体的には、反応室内を10Pa〜1000Paの圧力に
維持しながら、ペンタエトキシタンタル(Ta(OC2
55)を1〜1000mg/分の流量で、酸素を0s
ccm〜5000sccm、好ましくは50〜2000
sccmの流量で、キャリアガスとしてヘリウム等の不
活性ガスを用いて、反応室内に流し、300℃〜600
℃の温度でペンタエトキシタンタルを分解させるか酸素
と反応させることにより、下部導電膜11上にタンタル
酸化物膜12を形成することができる。タンタル酸化物
膜12は、通常、0.004〜0.1μm、好ましくは
0.005〜0.04μmの厚さを有する。
【0018】タンタル酸化物膜12を形成した後、以後
詳述するように、このタンタル酸化物12に対し、本発
明に従い所定の活性酸素種による処理およびアニール処
理を行ってから、上部導電膜13を形成する。
【0019】上部導電膜(上部電極)13は、いずれも
の好適な導電性材料で形成することができる。その好ま
しい例を挙げると、ルテニウム、アルミニウム、白金、
窒化タングステン、窒化チタン等の金属系導電性材料で
ある。特に好ましい上部導電膜材料は、ルテニウム、窒
化タングステンおよび窒化シリコン・チタンである。
【0020】上部導電膜13は、それ自体既知の気相堆
積法で形成することができる。しかしながら、下部導電
膜11と同様、形状が複雑な半導体メモリーデバイスに
キャパシタを組み込む場合には、上部導電膜13をCV
D法により形成することが好ましい。半導体リニアデバ
イスの場合には、上部導電膜13をスパッタ等のPVD
法により形成することもできる。上部導電膜13は、通
常、0.01〜0.2μm、好ましくは、0.02〜
0.1μmの厚さを有する。
【0021】さて、既述のように、タンタル酸化物膜1
2をCVD法等の気相堆積法により形成した後、上部導
電膜13を形成する前に、タンタル酸化物膜12に対し
て、所定の活性酸素種による処理およびアニール処理を
行う。
【0022】本発明に従う活性酸素種による処理は、気
相堆積法により形成されたタンタル酸化物膜12内に酸
素種を取り込むことにより、タンタル酸化物膜の酸素欠
損を補償するためのものである。活性酸素種は、酸素ラ
ジカル、酸素イオン等を含み得る。かかる活性酸素種に
よる処理は、タンタル酸化物膜12を活性酸素種と接触
させることのできる方法であれば、いずれの方法によっ
ても行うことができる。例えば、活性酸素種による処理
は、オゾン雰囲気下にタンタル酸化物膜を置き、オゾン
に紫外線を照射することによって行うことができる。あ
るいは、活性酸素種による処理は、リモート酸素プラズ
マ処理方法(酸素プラズマ発生室で酸素から発生させた
酸素プラズマを別の処理室に導き、該処理室内でタンタ
ル酸化物膜を酸素プラズマと接触させる方法)によって
も行うことができる。この場合、酸素プラズマ発生源と
して亜酸化窒素(N2O)を用いることもできる。ま
た、オゾン雰囲気下にタンタル酸化物膜を置くことによ
ってもタンタル酸化物膜を活性酸素種で処理することが
できる。これら活性酸素による処理の際の温度は、通
常、300℃〜650℃であり、好ましくは400℃〜
500℃である。また、活性酸素種処理は、通常、30
秒〜600秒間、好ましくは60秒〜120秒間行う。
この活性酸素種処理により有機物質も除去される。
【0023】タンタル酸化物膜12をCVD法等の気相
堆積法により形成した後、上部導電膜13を形成する前
に行う本発明のアニール処理は、不活性雰囲気、好まし
くは窒素雰囲気中、タンタル酸化物の結晶化温度よりも
約10℃〜80℃低い温度、好ましくは20℃〜50℃
低い温度、より好ましくは30℃〜50℃低い温度で行
われ、好ましくは約620℃〜690℃の温度、より好
ましくは650℃〜680℃の温度、さらに好ましくは
650℃〜670℃の温度で行われる。このアニール処
理により、下部導電膜11の酸化を最小限に抑制しつつ
タンタル酸化物膜12の緻密化が達成され、膜質が向上
する。また、このアニール処理により、タンタル酸化物
は、部分的に結晶化もする。すなわち、このアニール処
理されたタンタル酸化物は、アモルファスが大部分であ
るが、結晶も含んでいる。本発明のアニール処理は、通
常、30秒〜300秒間、好ましくは60〜180秒間
行う。アニールの手法としては、ランプアニール法や炉
内アニール法等それ自体既知の手法を採用することがで
きる。なお、タンタル酸化物膜の結晶化温度は、タンタ
ル酸化物膜が金属系導電性材料からなる下部導電膜上に
形成されている場合は、約700℃である。
【0024】図5は、異なる温度、すなわち610℃、
620℃、680℃または700℃でそれぞれアニール
したタンタル酸化物について行ったX線回折測定のグラ
フである。図5から、タンタル酸化物の結晶が約620
℃で成長し始め、タンタル酸化物膜が700℃で完全に
結晶化されることがわかる。かくして、本発明における
アニール処理の温度、すなわちタンタル酸化物膜の結晶
化温度よりも10℃〜80℃低い温度は、タンタル酸化
物膜を完全には結晶化させない状態でタンタル酸化物膜
をアニールするものであり、これによりタンタル酸化物
膜の膜質を向上させることができる。
【0025】上記活性酸素種による処理とアニール処理
は、いずれを先に行ってもよい。すなわち、下部導電膜
11上にタンタル酸化物膜12を形成した後、まず活性
酸素種による処理を行い、次にアニール処理を行うこと
ができる。あるいは、下部電極11上にタンタル酸化物
膜12を形成した後、まずアニール処理を行い、次に活
性酸素種による処理を行うことができる。しかしなが
ら、後者の手法が好ましい。タンタル酸化物は、CVD
法による成膜直後は非晶質であり、活性酸素種が透過し
易い状態にあるため、下部導電膜11がなお酸化され得
るからである。先にアニール処理を行えば、タンタル酸
化物が緻密化されるので、活性酸素種の下部導電膜11
への透過を阻止し得るものとなる。その場合でも、活性
酸素種処理によるタンタル酸化物膜自体の酸素欠損の補
償は、損なわれない。
【0026】図2は、本発明により製造されるキャパシ
タの別の例を示す概略断面図である。図2に示すキャパ
シタ20は、下部導電膜11と上部導電膜13との間に
形成されるタンタル酸化物膜12が、第1のタンタル酸
化物層121と第2のタンタル酸化物層122との2層
構造を有するものであることを除き、図1に関して説明
したキャパシタ10と同様のものである。この場合、第
1のタンタル酸化物層121を図1のキャパシタにおけ
るタンタル酸化物膜12と同様に形成し、このタンタル
酸化物膜12に対し、図1に関して説明したようにアニ
ール処理(第1のアニール処理)を行った後、図1に関
して説明したように活性酸素種処理(第1の活性酸素種
処理)を行う。次に、この第1のタンタル酸化物層12
1の上に、第2のタンタル酸化物層122を図1のキャ
パシタにおけるタンタル酸化物膜12と同様に形成し、
この第2のタンタル酸化物層122に対し、図1に関し
て説明したように活性酸素種処理(第2の活性酸素種処
理)を行う。しかる後、活性酸素種で処理した第2のタ
ンタル酸化物層122に対し、アニール処理(第2のア
ニール処理)を行う。この第2のアニール処理は、第1
のアニール処理と同様に、タンタル酸化物の結晶化温度
よりも約10℃〜80℃低い温度、好ましくは20℃〜
50℃低い温度、より好ましくは30℃〜50℃低い温
度で行うことができ、好ましくは約620℃〜690℃
の温度、より好ましくは650℃〜680℃の温度、さ
らに好ましくは650℃〜670℃の温度で行うことが
できる。しかしながら、第1のタンタル酸化物層121
が第1のアニール処理に供されており、それにより緻密
化される結果、第1のタンタル酸化物層121は酸素種
に対しバリヤーとして作用し得るので、第2のアニール
処理は、タンタル酸化物の結晶化温度以上の温度で行う
こともできる。第2のアニール処理をタンタル酸化物の
結晶化温度以上の温度で行うことにより、第2のタンタ
ル酸化物層122、ひいては第1のタンタル酸化物層1
21の結晶化がより一層完全なものとなり、誘電率が最
大限まで向上し得る。かくして、第2のアニール処理
は、630℃〜750℃の温度で行うことが好ましい。
アニール処理時間は、通常、30秒〜300秒であり、
好ましくは、60秒〜180秒である。なお、第2のタ
ンタル酸化物層122の形成と、それに続く第2の活性
酸素種処理および第2のアニール処理は、1回に限ら
ず、2回以上繰り返すことができる。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はそれらに限定されるものではない。
【0028】実施例1 シリコン基板上に下記条件でCVD法により窒化タング
ステン膜を0.05μmの厚さに堆積させた。ついで、
この窒化タングステン膜上に下記条件でCVD法により
タンタル酸化物膜を0.01μmの厚さに堆積させた。
このタンタル酸化物膜を有する基板を反応室内に入れ、
温度425℃、オゾン雰囲気下で紫外線を照射して12
0秒間活性酸素種処理を行った後、窒素雰囲気下、65
0℃で60秒間アニール処理を行った。しかる後、この
タンタル酸化物膜上にTiNをCVD法により0.06
μmの厚さに形成し、所望のキャパシタを得た。このキ
ャパシタにおいて、酸化膜換算膜厚は、わずか1.76
nmであった。また、タンタル酸化物膜の誘電率εは、
22であった。
【0029】<窒化タングステン成膜条件> 基板温度:500℃ 反応室内圧力:300Pa WF6 ガス流量:5sccm NH3 ガス流量:500sccm。
【0030】<タンタル酸化物成膜条件> 基板温度:450℃ 反応室内圧力:40Pa ペンタエトキシタンタルガス流量:16.5mg/分 酸素ガス流量:1000sccm Heガス流量:300sccm。
【0031】実施例2 窒化タングステンの代わりに下記条件でCVD法により
TiSiN膜を形成した以外は実施例1と同様にして所
望のキャパシタを製造した。このキャパシタにおいて、
酸化膜換算膜厚は、わずか1.34nmであった。ま
た、タンタル酸化物膜の誘電率εは、29であった。
【0032】<TiSiN成膜条件> 基板温度:300〜500℃ 使用ガス:TiCl4 /SiH4 /N2
【0033】実施例3 実施例1と同様の手法により、シリコン基板上に窒化タ
ングステン膜とタンタル酸化物膜(この厚さは0.05
μmとした)を形成し、活性酸素種処理(この処理時間
は、60秒間とした)とアニール処理を行った後、第2
のタンタル酸化物膜を同様のCVD法により0.05μ
mの厚さに堆積させた。しかる後、このタンタル酸化物
膜を有する基板を反応室内に入れ、温度425℃、オゾ
ン雰囲気下で紫外線を照射して60秒間活性酸素種によ
る処理を行った後、窒素雰囲気下、700℃で60秒間
アニール処理を行った。ついで、実施例1と同様にし
て、このタンタル酸化物膜上に上部導電膜を形成し、所
望のキャパシタを得た。このキャパシタにおいて、酸化
膜換算膜厚は、わずか1.39nmであった。また、2
層のタンタル酸化物膜の誘電率εは、28であった。
【0034】実施例4 窒化タングステンの代わりに実施例2の条件でTiSi
N膜を形成した以外は実施例3と同様にして所望のキャ
パシタを製造した。このキャパシタにおいて、酸化膜換
算膜厚は、わずか1.47nmであった。また、2層の
タンタル酸化物膜の誘電率εは、26であった。
【0035】実施例1〜4で得たキャパシタの電気特性
(リーク電流密度)を温度90℃、プレート電圧+0.
75Vの条件下で測定した。結果を図3に示す。図3に
おいて、曲線aは実施例1のキャパシタについての結果
であり、曲線bは実施例2のキャパシタについての結果
であり、曲線cは実施例3のキャパシタについての結果
であり、曲線dは実施例4のキャパシタについての結果
である。いずれの場合も、リーク電流密度は非常に低
く、電気特性に優れたキャパシタが得られることがわか
る。また、下部導電膜の種類に拘わらず、タンタル酸化
物膜の形成とその後の活性酸素種処理およびアニール処
理を1回だけ行う場合(実施例1および2)よりも、タ
ンタル酸化物膜の形成とその後の活性酸素種処理および
アニール処理を複数回行う場合(実施例3および4)の
方が電気特性に優れたキャパシタが得られることもわか
る。
【0036】実施例5 シリコン基板上にルテニウム膜を0.05μmの厚さに
真空蒸着させた。ついで、このルテニウム膜上に実施例
1の手法によりタンタル酸化物膜を0.01μmの厚さ
に堆積させた。このタンタル酸化物膜を有する基板を反
応室内に入れ、温度425℃、オゾン雰囲気下で、紫外
線を照射して120秒間活性酸素種処理を行った。つい
で、この基板を650℃(本発明)または700℃(比
較例A)の温度で、窒素雰囲気下、60秒間アニール処
理した。しかる後、このタンタル酸化物膜上にTiNを
CVD法により0.06μmの厚さに形成し、所望のキ
ャパシタを得た。得られたキャパシタの電気特性(リー
ク電流密度)を温度90℃、プレート電圧+0.75V
の条件下で測定した。結果を図4に示す。図4におい
て、曲線aはアニール処理を650℃で行って得たキャ
パシタ(本発明)についての結果であり、曲線bはアニ
ール処理を700℃で行って得たキャパシタ(比較例
A)についての結果である。なお、図4には、アニール
処理を行わない以外は実施例5と同様の方法で得たキャ
パシタ(比較例B)についての結果も曲線cで示されて
いる。図4に示されているように、結晶化温度よりも十
分に低い温度でアニール処理を行う(曲線a)と、70
0℃でアニール処理を行った場合(比較例A,曲線b)
およびアニール処理を行わなかった場合(比較例B、曲
線c)よりも優れた電気特性を有するキャパシタが得ら
れる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、下
部電極の酸化を抑制しつつタンタル酸化物膜の膜質を改
善し得、もって電気特性に優れたキャパシタを製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造し得るキャパシタの一
例を概略的に示す断面図。
【図2】本発明の方法により製造し得るキャパシタの他
の例を概略的に示す断面図。
【図3】本発明の方法により製造されたいくつかのキャ
パシタの電気特性を比較して示すグラフ。
【図4】本発明の方法により製造されたキャパシタの電
気特性を比較例のキャパシタの電気特性とともに示すグ
ラフ。
【図5】異なる温度でアニール処理されたタンタル酸化
物のX線回折測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
11…下部導電膜 12…タンタル酸化物膜(絶縁膜) 13…上部導電膜 121…第1のタンタル酸化物層 122…第2のタンタル酸化物層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/8242 H01L 27/10 651 27/04 27/108 Fターム(参考) 4K030 BA01 BA02 BA17 BA18 BA20 BA38 BA42 BA48 BB12 CA04 CA12 DA09 JA10 LA02 5F038 AC05 AC15 AC17 EZ20 5F058 BA11 BC03 BD05 BF06 BF29 BH03 BH04 BH16 5F083 AD60 JA06 JA35 JA36 JA38 JA39 JA40 PR21 PR33

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部導電膜の上にタンタル酸化物膜を気相
    堆積させる工程、該タンタル酸化物膜を活性酸素種で処
    理する工程、該活性酸素種で処理したタンタル酸化物膜
    を不活性雰囲気中においてタンタル酸化物の結晶化温度
    より10〜80℃低い温度でアニール処理する工程、お
    よび該アニール処理したタンタル酸化物膜上に上部導電
    膜を形成する工程を備えることを特徴とするタンタル酸
    化物膜を絶縁膜として有するキャパシタの製造方法。
  2. 【請求項2】 下部導電膜の上にタンタル酸化物膜を気
    相堆積させる工程、該タンタル酸化物膜を不活性雰囲気
    中においてタンタル酸化物の結晶化温度より10℃〜8
    0℃低い温度でアニール処理する工程、該アニール処理
    したタンタル酸化物膜を活性酸素種で処理する工程、お
    よび該活性酸素種で処理したタンタル酸化物膜上に上部
    導電膜を形成する工程を備えることを特徴とするタンタ
    ル酸化物膜を絶縁膜として有するキャパシタの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 アニール処理工程を約620℃〜690
    ℃の温度で行うことを特徴とする請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 下部導電膜が、金属系導電性材料で形成
    されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 金属系導電性材料が、ルテニウム、タン
    グステン、アルミニウム、白金、窒化タングステン、窒
    化チタンおよび窒化チタン・シリコンからなる群の中か
    ら選ばれることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 下部導電膜の上に第1のタンタル酸化物
    膜を気相堆積させる第1のタンタル酸化物形成工程、該
    第1のタンタル酸化物膜を不活性雰囲気中においてタン
    タル酸化物の結晶化温度より10℃〜80℃低い温度で
    アニール処理する第1のアニール処理工程、該アニール
    処理した第1のタンタル酸化物膜を活性酸素種で処理す
    る第1の活性酸素種処理工程、該活性酸素種で処理した
    第1のタンタル酸化物膜上に第2のタンタル酸化物膜を
    気相堆積させる第2のタンタル酸化物形成工程、該第2
    のタンタル酸化物膜を活性酸素種で処理する第2の活性
    酸素種処理工程、該活性酸素種で処理した第2のタンタ
    ル酸化物膜を不活性雰囲気中においてタンタル酸化物の
    結晶化温度より10℃〜80℃低い温度から結晶化温度
    以上の温度までの範囲内の温度でアニール処理する第2
    のアニール処理工程、および該アニール処理した第2の
    タンタル酸化物膜上に上部導電膜を形成する上部導電膜
    形成工程を備え、該上部導電膜の形成前に、該第2のタ
    ンタル酸化物形成工程とそれに続く第2の活性酸素種処
    理工程および第2のアニール処理工程をそれぞれ少なく
    とも1回順次行うことを特徴とするタンタル酸化物膜を
    絶縁膜として有するキャパシタの製造方法。
  7. 【請求項7】 第1のアニール処理工程を約620℃〜
    690℃の温度で行うことを特徴とする請求項6に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 第2のアニール処理工程を約650℃〜
    750℃の温度で行うことを特徴とする請求項6または
    7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 下部導電膜が、金属系導電性材料で形成
    される請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 金属系導電性材料が、ルテニウム、タ
    ングステン、アルミニウム、白金、窒化タングステン、
    窒化チタンおよび窒化チタン・シリコンからなる群の中
    から選ばれることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 第2のタンタル酸化物形成工程とそれ
    に続く第2の活性酸素種処理工程および第2のアニール
    処理工程をそれぞれ2回以上順次行うことを特徴とする
    請求項6ないし10のいずれか1項に記載の方法。
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