JP2002063849A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002063849A
JP2002063849A JP2000247169A JP2000247169A JP2002063849A JP 2002063849 A JP2002063849 A JP 2002063849A JP 2000247169 A JP2000247169 A JP 2000247169A JP 2000247169 A JP2000247169 A JP 2000247169A JP 2002063849 A JP2002063849 A JP 2002063849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass paste
layer
display panel
plasma display
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000247169A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Matsushima
英晃 松島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2000247169A priority Critical patent/JP2002063849A/ja
Publication of JP2002063849A publication Critical patent/JP2002063849A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラストの加工ムラが少なく、下地との密着
性が高い隔壁を有するプラズマディスプレイパネルを提
供する。 【解決手段】 本プラズマディスプレイパネルの隔壁1
0は、ガラス基板12上に設けられた電極14を誘電体
層16を介して挟むように、電極の両側に直立すい。隔
壁はブラストレートの異なる2種類の組成物、つまり、
バインダー樹脂の含有率が大きくブラストレートが小さ
い第1ガラスペースト18と、その上に設けられた、樹
脂含有率が小さく、ブラストレートが大きい第2ガラス
ペースト18とから構成される。隔壁は、第1ガラスペ
ーストのみブラストレートを小さくしているので、ブラ
スト加工時間を長くすることなく、サンドブラストによ
る加工ムラを抑えることができ、底面幅の面内分布を改
善できる。第1ガラスペーストのブラストレートが小さ
いので、隔壁幅が細くなっても、底部が拡がったテーパ
形状の隔壁が得られ、また第1ガラスペーストの樹脂含
有率が大きいので、下地との密着性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電空間を区画す
る隔壁を備えたプラズマディスプレイパネル及びその製
造方法に関し、更に詳細には、放電空間を区画する隔壁
を形成するに当たり、サンドブラスト法により形成し
た、底面幅の面内分布が均一な隔壁を備えたプラズマデ
ィスプレイパネル、及びサンドブラスト法による隔壁形
成の際、加工の面内均一性を高めた、プラズマディスプ
レイパネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下、P
DPと言う)は、蛍光体によるフルカラーのマトリック
ス表示に適した薄型の面放電型表示装置であって、CR
Tに代わるものとして注目されており、高精細映像の分
野への用途拡大に向けて、更なる高精細化と大画面化が
進められている。
【0003】ここで、図6を参照して、面放電型PDP
の構成を説明する。図6は一般的な面放電型PDPの分
解斜視図であり、1つの画素EGに対応する部分の基本
的な構造を示している。面放電型PDP40は、図6に
示すように、マトリクス表示の単位発光領域EUに対し
て一対の表示電極X、Yとアドレス電極Aとが対応する
3電極構造を有し、蛍光体の配置形態による分類の上
で、反射型と呼称される面放電型PDPである。
【0004】面放電のための表示電極X、Yは、表示面
H側のガラス基板42下に設けられ、放電空間46に対
して誘電体層44で被覆され、壁電荷を利用して放電を
維持するAC駆動を行っている。また、誘電体層44の
表面には、その保護膜として数千Å程度の厚さのMg0
膜48が設けられている。表示電極X、Yは、放電空間
46に対して表示面H側に配置されていることから、広
範囲な面放電を達成し、且つ表示光の遮光を最小限にす
るために、ネサ膜などからなる幅の広い透明導電膜50
とその導電性を補うための幅の狭いバス金属膜52とか
ら構成されている。一方、アドレス電極Aは、単位発光
領域EUを選択的に発光させるために設けてあって、背
面側のガラス基板54上に表示電極X、Yと直交するよ
うに一定のピッチで配列されている。
【0005】各アドレス電極Aの間には、100〜15
0μm程度の高さを有したストライプ状の隔壁56が設
けられ、これによって放電空間46がライン方向(表示
電極X、Yの延長方向)に単位発光領域EU毎に区画さ
れ、且つ放電空間46の間隙寸法が規定されている。ま
た、ガラス基板54には、アドレス電極Aの上面及び隔
壁56の側面を含めて背面側の内面を被覆するように、
R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色の蛍光体58が
設けられている。図中のアルファベットR、G、Bは各
蛍光体58の発光色を示している。蛍光体58は、面放
電時に放電空間46内の放電ガスが放つ紫外線によって
励起されて発光する。
【0006】表示画面を構成する各画素(ドット)EG
には、ライン方向に並ぶ同一面積の3つの単位発光領域
EUが対応づけられている。各単位発光領域EUにおい
て、表示電極X、Yによって面放電セル(表示のための
主放電セル)が画定され、表示電極Yとアドレス電極A
とによって表示又は非表示を選択するためのアドレス放
電セルが画定される。これにより、アドレス電極Aの延
長方向に連続する蛍光体58の内、各単位発光領域EU
に対応した部分を選択的に発光させることができ、R、
G、Bの組み合わせによるフルカラー表示が可能であ
る。
【0007】以上の構成のPDP10は、各ガラス基板
42、54について別個に所定の構成要素を設けた後、
ガラス基板42、54を対向配置して間隙の周囲を封止
し、内部の排気と放電ガスの封入を行う一連の工程によ
って製造される。その際、ガラス基板54上には、ま
ず、アドレス電極Aが設けられ、その後に隔壁56及び
蛍光体58が順に設けられる。このように形成順序を選
定することにより、アドレス電極Aを厚膜法を用いて容
易に形成することができ、且つ隔壁56の側面を覆うよ
うに蛍光体58を設けて輝度を高めることができる。
【0008】ところで、プラズマディスプレイパネル用
の隔壁の形成に当たり、欠陥が無く、且つ面内分布の均
一性を向上させることは、プラズマディスプレイパネル
の品質及び特性の向上にとって重要な要素の一つとなっ
ている。従来、サンドブラスト法によって隔壁56を形
成する際には、まず、アドレス電極Aを形成し、誘電体
層(図示せず)を成膜したガラス基板54上に、隔壁用
ガラスペーストを例えばスリットダイコーター法により
塗布し、100〜160℃程度の温度に保持して乾燥さ
せ、誘電体層上に厚み100〜200μmの隔壁材層を
形成する。次いで、隔壁材層上に耐サンドブラスト性の
ドライフィルム等のフォトレジスト膜を成膜し、フォト
リソグラフィー法により隔壁のポジパターンを形成す
る。その後、サンドブラスト加工により、隔壁材層の不
要部分を除去し、残ったレジスト材を剥離する。
【0009】一般に、隔壁形成用のガラスペーストは、
低軟化点のガラスフリット、形状保持のためのフィラ
ー、及びバインダー樹脂を主成分としている。ガラスフ
リットには、軟化点や熱膨張係数を調整するために、P
bO、SiO 2 、B2 3 、Al2 3 などが含まれ
る。フィラーは、ガラスフリットより軟化点が高いAl
2 3 、TiO2 、ZrO2 、Zr等のセラミック粉末
が用いられる。バインダー樹脂は、低温で分解・気化し
て、炭化物が隔壁中に残存しないことが必要であり、セ
ルロース系樹脂やアクリル系樹脂がよく用いられる。
尚、バインダー樹脂の種類及び含有率は、印刷性や下地
及びレジストとの密着性ばかりでなく、ブラストレート
を決定する因子として知られている。
【0010】一般に、サンドブラスト法により隔壁を形
成する際、隔壁材料としてブラストレートの小さいガラ
スペーストを用いると、加工時間が長くなり、生産性が
低下する。
【0011】一方、ブラストレートの大きいガラスペー
ストを用いると、サンドブラスト加工に要する時間は短
縮されるが、ノズルの揺動および搬送スピードなどによ
るサンドブラストの加工ムラにより、隔壁の底部が切削
されずに残ったり、逆に過大に削られて、隔壁が痩せた
りしてしまうといった不具合が生じる。その結果、底面
幅の面内分布が悪くなり、これがプラズマディスプレイ
パネルの画質に影響を及ぼす。また、ブラストレートを
大きくするためにバインダー樹脂含有率を小さくする
と、レジストの現像や剥離工程にて隔壁が破壊され易く
なり、欠陥が発生し易くなる。
【0012】従来、ブラストレートの異なる2種類以上
のガラスペーストから隔壁層を構成し、最下層にブラス
トレートの大きいガラスペーストを使用することが考え
られている。これは、最下部のガラスペーストがブラス
ト加工により容易に削られるため、電極などの下地への
ダメージを低減させることを期待しているものである。
【0013】また、バインダー樹脂の含有率の違う2種
類の組成物で隔壁を構成し、上層組成物の樹脂含有率を
下層組成物の樹脂含有率より大きくすることが考えられ
ている。これは、バインダー樹脂の含有率を大きくして
上層組成物の機械的強度を高くすることにより加工時間
は長くなるものの、レジストの現像や剥離工程でのウェ
ット処理時に耐水性を発揮して隔壁欠損を防ぐ効果を期
待している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の技術では、下層組成物が削れ易くなっているために、
先述したように、サンドブラスト加工による底面幅のば
らつきが生じやすくなり、プラズマディスプレイパネル
の画質に好ましくない影響を及ぼす。また、高精細化を
必要とするときには、サンドブラストによる加工ムラで
生じた過大に削られている底面幅の小さい箇所では、レ
ジスト剥離時に剥離液が隔壁材料層中に浸透して、基板
上から隔壁ごと剥離するという問題も生じている。
【0015】本発明の主な目的の一つは、プラズマディ
スプレイパネルの画質に影響を及ぼすサンドブラスト加
工の加工ムラが少なく、かつ、下地との密着性が高く、
レジスト剥離時に隔壁欠陥が生じない隔壁を備えたプラ
ズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供するこ
とである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、放電
空間を区画する隔壁を備えたプラズマディスプレイパネ
ルにおいて、隔壁が、ブラストレートの相互に異なる2
種類の絶縁性材料で形成された上層部と下層部とで構成
され、下層部のブラストレートが上層部に比べ小さいこ
とを特徴としている。
【0017】実用的には、下層部のバインダー樹脂の含
有率が、上層部のバインダー樹脂の含有率より大きくす
る。更には、下層部を隔壁の下に形成される誘電体層と
同じ材料で形成し、上層部のブラストレートを誘電体層
のブラストレートより大きくする。
【0018】従来から、ブラストレートは、隔壁形成用
のガラスペースト中の樹脂含有率の大小により決定され
ることが知られており、本発明では、下層組成物の樹脂
含有率を上層よりも大きくしている。つまり、本発明の
特徴は、プラズマディスプレイパネルの製造に際し、サ
ンドブラスト法により隔壁を形成するに当たり、ブラス
トレート(切削速度)が異なる2種類以上の組成物で隔
壁を構成し、下層組成物のブラストレートを上層組成物
のブラストレートより小さくしたことにある。これによ
り、サンドブラスト加工時の加工ムラの発生を抑えて、
底面幅の面内分布を改善し、またレジスト剥離時に不具
合の生じない隔壁をプラズマディスプレイパネルに設け
ることができる。本発明では、隔壁の下層組成物のみブ
ラストレートを小さくしているので、サンドブラスト加
工の生産性が低下するほどブラスト加工時間を長くせず
とも、サンドブラスト加工による加工ムラを抑えること
ができ、底面幅の面内分布を改善できる。同時に、隔壁
幅が細くなっても、下層組成物のブラストレートが小さ
いので、底部が拡がったテーパ形状の隔壁が得られ、ま
た下層組成物のバインダー樹脂の樹脂含有率を大きくし
ているので、下地との密着性が高まり、レジスト剥離時
に隔壁材料が下地より剥離されるといった不具合をなく
すことができる。
【0019】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の製造方法(以下、第1の発明方法と言う)は、放電空
間を区画する隔壁を備えたプラズマディスプレイパネル
の製造方法において、隔壁を形成するに当たり、基板上
に、電極を形成し、次いで全面に誘電体層を成膜し、更
に、誘電体層上に第1ガラスペースト層、及び第1ガラ
スペースト層よりバインダー樹脂の含有率の小さい第2
のガラスペースト層を、順次、成膜する工程と、レジス
ト層を成膜し、続いて露光処理及び現像処理を施して、
レジストパターンを形成する工程と、次に、レジストパ
ターン上からサンドブラスト加工を行って、第2ガラス
ペースト層及び第1ガラスペースト層をエッチングして
隔壁を形成する工程と、レジストパターンを除去する工
程とを有することを特徴としている。
【0020】本発明に係るプラズマディスプレイパネル
の製造方法(以下、第2の発明方法と言う)は、放電空
間を区画する隔壁を備えたプラズマディスプレイパネル
の製造方法において、隔壁を形成するに当たり、基板上
に、電極を形成し、次いで全面に誘電体層を成膜し、更
に、誘電体層上に誘電体層よりバインダー樹脂の含有率
が小さいガラスペースト層を成膜する工程と、レジスト
層を成膜し、続いて露光処理及び現像処理を施して、レ
ジストパターンを形成する工程と、次に、レジストパタ
ーン上からサンドブラスト加工を行って、ガラスペース
ト層及び誘電体層をエッチングして隔壁を形成する工程
と、レジストパターンを除去する工程とを有することを
特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。プラズマディスプレイパネルの実施形態例 本実施形態例は、本発明に係るプラズマディスプレイパ
ネルの実施形態の一例であって、図1(a)は本実施形
態例のプラズマディスプレイパネルに設けた隔壁の斜視
図、図1(b)は本実施形態例のプラズマディスプレイ
パネルに設けた隔壁の断面図である。本実施形態例のプ
ラズマディスプレイパネルの要部として設けられた隔壁
10は、図1(a)及び(b)に示すように、ガラス基
板12上に設けられた電極14を誘電体層16を介して
挟むように、電極14の両側に直立している。隔壁10
は、ブラストレートの異なる2種類の組成物、つまり、
ブラストレートが小さい第1ガラスペースト18と、そ
の上に設けられたブラストレートが第1ガラスペースト
18より大きい第2ガラスペースト20とから構成され
ている。
【0022】従来から、ブラストレートは、隔壁形成用
のガラスペースト中の樹脂含有率の大小により決定され
ることが公知であるが、本実施形態例では、第1ガラス
ペースト18の樹脂含有率を第2ガラスペースト20の
樹脂含有率よりも大きくすることにより、第2ガラスペ
ースト20のブラストレートを第1ガラスペースト18
のブラストレートより大きくしている。つまり、第1ガ
ラスペースト18は、エチルセルロース系のバインダ樹
脂含有率が2.0〜2.5wt%程度のガラスペースト
を塗布・乾燥し、20〜50μmの厚みに形成されてい
る。一方、第2ガラスペースト20は、エチルセルロー
ス系のバインダ樹脂含有率が1.5〜2.0wt%程度
のガラスペーストを塗布・乾燥し、80〜150μmの
厚みに形成されている。
【0023】本実施形態例のプラズマディスプレイパネ
ルに設けた隔壁10は、第1ガラスペースト12のみブ
ラストレートを小さくしているので、生産性が低下する
ほど、ブラスト加工時間を長くせずとも、サンドブラス
ト加工による加工ムラを抑えることができ、底面幅の面
内分布を改善できる。同時に、隔壁幅が細くなっても、
第1ガラスペースト12のブラストレートが小さいの
で、底部が拡がったテーパ形状の隔壁が得られる。また
第1ガラスペースト12のバインダー樹脂の樹脂含有率
を大きくしているので、下地との密着性が高まり、レジ
スト剥離時に、隔壁材料が下地より剥離されるといった
不具合をなくすことができる。
【0024】プラズマディスプレイパネルの製造方法の
実施形態例1 本実施形態例は、第1発明方法に係るプラズマディスプ
レイパネルの製造方法を上述の隔壁10の形成に適用し
た実施形態の一例であって、図2(a)から(c)及び
図3(d)から(f)は、それぞれ、プラズマディスプ
レイパネルを製造する際に本実施形態例の方法に従って
隔壁を形成するときの各工程の断面図である。以下に、
図2及び図3を参照して、本実施形態例のプラズマディ
スプレイパネル用隔壁の形成方法を説明する。プラズマ
ディスプレイパネル用隔壁を形成する方法として、スク
リーン印刷法、アディティブ法、サンドブラスト法など
があるが、なかでもサンドブラスト法は高アスペクト比
且つ高精細の隔壁形成方法として注目されている。本実
施形態例の方法は、サンドブラスト法によるものであ
る。
【0025】本実施形態例のプラズマディスプレイパネ
ルの製造方法によって設けた隔壁10は、ブラストレー
トが異なる2種類の組成物で構成されるので、以下のよ
うにガラスペーストの塗布・乾燥工程を繰り返す。先
ず、図2(a)に示すように、ガラス基板12上に、電
極14を形成し、次いで全面に誘電体層16を成膜す
る。次いで、誘電体層16上に、例えばエチルセルロー
ス系のバインダ樹脂含有率が2.0〜2.5wt%程度
のガラスペーストを塗布・乾燥して、20〜50μmの
厚みで第1ガラスペースト層18を設ける。次いで、第
1ガラスペースト層18上に、上層組成物として、例え
ばエチルセルロース系のバインダ樹脂含有率が1.5〜
2.0wt%程度のガラスペーストを塗布・乾燥して、
80〜150μmの厚みの第2ガラスペースト20を設
ける。
【0026】次いで、図2(b)に示すように、第2ガ
ラスペースト20上にドライフィルムレジスト層22を
成膜する。続いて、図2(c)に示すように、ドライフ
ィルムレジスト層22にガラスマスク24を介して露光
処理を施す。
【0027】次に、露光処理したドライフィルムレジス
ト層22に現像処理を施して、図3(d)に示すよう
に、レジストパターン26を形成する。続いて、図3
(e)に示すように、レジストパターン26上からサン
ドブラスト加工を行って、第2ガラスペースト層20及
び第1ガラスペースト層18をエッチングする。レジス
トパターン26を除去すると、図3(f)に示すよう
に、第1ガラスペースト層18と第2ガラスペースト層
20とからなるプラズマディスプレイパネル用の隔壁1
0を形成することができる。
【0028】サンドブラスト工程では、一定のブラスト
条件の下で、第1ガラスペースト層12は、第2ガラス
ペースト層14に比べて削れ難いために、図3(f)に
示すように、底部の拡がったテーパー形状の隔壁が得ら
れる。このように安定した底面幅と樹脂含有率を大きく
していることにより、下地との密着性が高まり、レジス
ト剥離時に隔壁材料が下地より剥離されるといった不具
合をなくすことができる。また、下層組成物のブラスト
レートを小さくしているので、サンドブラストに加工よ
る加工ムラを抑えることができ、底面幅の面内分布を改
善できる。
【0029】プラズマディスプレイパネルの製造方法の
実施形態例2 本実施形態例は、第2発明方法に係るプラズマディスプ
レイパネルの製造方法を前述の隔壁10の形成に適用し
た実施形態の一例であって、図4(a)から(c)及び
図5(d)から(f)は、それぞれ、プラズマディスプ
レイパネルを製造する際に本実施形態例の方法に従って
隔壁を形成するときの各工程の断面図である。以下に、
図4及び図5を参照して、本実施形態例のプラズマディ
スプレイパネル用隔壁の形成方法を説明する。先ず、図
4(a)に示すように、本実施形態例のプラズマディス
プレイパネル製造方法で設ける隔壁30(図5(f)参
照)は、実施形態例1のプラズマディスプレイパネルの
隔壁10の第1ガラスペースト18に代えて下地の誘電
体層16で第1ガラスペースト層を兼用している。
【0030】以下に、図4及び図5を参照して、本実施
形態例のプラズマディスプレイパネル用隔壁の形成方法
を説明する。先ず、図4(a)に示すように、ガラス基
板12上に、電極14を形成し、次いで全面に誘電体層
16を成膜する。誘電体層16は誘電体用ガラスペース
トをスクリーン印刷法もしくはスリットダイコータによ
り塗布・乾燥し、20〜50μmの膜厚で形成する。通
常、誘電体層は隔壁用ガラスペーストを塗布する前に、
後のサンドブラスト加工にて削れないように焼成されて
いるが、ここでは焼成する必要はない。その後、誘電体
層16よりブラストレートの大きい隔壁用ガラスペース
ト32を塗布する。
【0031】次いで、図4(b)に示すように、ドライ
フィルムレジスト層34を成膜する。続いて、図4
(c)に示すように、ドライフィルムレジスト層34に
ガラスマスク36を介して露光処理を施す。
【0032】次に、露光処理したドライフィルムレジス
ト層34に現像処理を施して、図5(d)に示すよう
に、レジストパターン38を形成する。続いて、図5
(e)に示すように、レジストパターン38上からサン
ドブラスト加工を行って、隔壁用ガラスペースト層32
及び誘電体層16をエッチングする。サンドブラスト加
工では、誘電体層16を10μmから30μm程度削り
込む条件で行う。レジストパターン38を除去すると、
図5(f)に示すように、隔壁用ガラスペースト層32
と誘電体層16とからなるプラズマディスプレイパネル
用の隔壁30を形成することができる。
【0033】本実施形態例では、下層組成物の誘電体層
16は、上層組成物のガラスペースト32に比べて削れ
難いので、底部の拡がったテーパー形状の隔壁30が得
られ、実施形態例1の方法と同様な効果が得られる。し
かも、実施形態例1の方法のように、複数の隔壁材料を
塗布する必要がなく、プロセス数が増加することもな
い。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、隔壁の下層組成物のみ
ブラストレートを小さくしているため、生産性が低下す
るほどブラスト加工時間を長くせずとも、サンドブラス
トによる加工ムラを抑えることができ、底面幅の面内分
布を改善できる。また、下層組成物のブラストレートが
小さいので、隔壁幅が細くなっても、底部が拡がったテ
ーパ形状の隔壁が得られる。更には、下層組成物の樹脂
含有率を大きくしているので、下地との密着性が高ま
り、レジスト剥離時に隔壁材料が下地より剥離されると
いった不具合をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本実施形態例のプラズマディスプ
レイパネルに設けた隔壁の斜視図、及び図1(b)は本
実施形態例のプラズマディスプレイパネルに設けた隔壁
の断面図である。
【図2】図2(a)から(c)は、それぞれ、プラズマ
ディスプレイパネルを製造する際に、実施形態例1の方
法に従って隔壁を形成するときの各工程の断面図であ
る。
【図3】図3(d)から(f)は、それぞれ、図2
(c)に続いて、プラズマディスプレイパネルを製造す
る際に、実施形態例1の方法に従って隔壁を形成すると
きの各工程の断面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、プラズマ
ディスプレイパネルを製造する際に、実施形態例2の方
法に従って隔壁を形成するときの各工程の断面図であ
る。
【図5】図5(d)から(f)は、それぞれ、図4
(c)に続いて、プラズマディスプレイパネルを製造す
る際に、実施形態例2の方法に従って隔壁を形成すると
きの各工程の断面図である。
【図6】プラズマディスプレイパネルの構成を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 実施形態例1のプラズマディスプレイパネルに設
けた隔壁 12 ガラス基板 14 電極 16 誘電体層 18 第1ガラスペースト層 20 第2ガラスペースト 22 ドライフィルムレジスト層 24 ガラスマスク 26 レジストパターン 30 実施形態例2のプラズマディスプレイパネルに設
けた隔壁 32 隔壁用ガラスペースト層 34 ドライフィルムレジスト層 36 ガラスマスク 38 レジストパターン 40 面放電型PDP 42 ガラス基板 44 誘電体層 46 放電空間 48 Mg0膜 50 透明導電膜 52 バス金属膜 54 ガラス基板 56 隔壁 58 蛍光体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間を区画する隔壁を備えたプラズ
    マディスプレイパネルにおいて、 隔壁が、ブラストレートの相互に異なる2種類の絶縁性
    材料で形成された上層部と下層部とで構成され、下層部
    のブラストレートが上層部に比べ小さいことを特徴とす
    るプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 下層部のバインダー樹脂の含有率が、上
    層部のバインダー樹脂の含有率より大きいことを特徴と
    する請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 下層部が隔壁の下に形成される誘電体層
    と同じ材料で形成され、上層部のブラストレートが誘電
    体層のブラストレートより大きいことを特徴とする請求
    項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 放電空間を区画する隔壁を備えたプラズ
    マディスプレイパネルの製造方法において、隔壁を形成
    するに当たり、 基板上に、電極を形成し、次いで全面に誘電体層を成膜
    し、更に、誘電体層上に第1ガラスペースト層、及び第
    1ガラスペースト層よりバインダー樹脂の含有率の小さ
    い第2のガラスペースト層を、順次、成膜する工程と、 レジスト層を成膜し、続いて露光処理及び現像処理を施
    して、レジストパターンを形成する工程と、 次に、レジストパターン上からサンドブラスト加工を行
    って、第2ガラスペースト層及び第1ガラスペースト層
    をエッチングして隔壁を形成する工程と、 レジストパターンを除去する工程とを有することを特徴
    とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 放電空間を区画する隔壁を備えたプラズ
    マディスプレイパネルの製造方法において、隔壁を形成
    するに当たり、 基板上に、電極を形成し、次いで全面に誘電体層を成膜
    し、更に、誘電体層上に誘電体層よりバインダー樹脂の
    含有率が小さいガラスペースト層を成膜する工程と、 レジスト層を成膜し、続いて露光処理及び現像処理を施
    して、レジストパターンを形成する工程と、 次に、レジストパターン上からサンドブラスト加工を行
    って、ガラスペースト層及び誘電体層をエッチングして
    隔壁を形成する工程と、 レジストパターンを除去する工程とを有することを特徴
    とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
JP2000247169A 2000-08-17 2000-08-17 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 Pending JP2002063849A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247169A JP2002063849A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000247169A JP2002063849A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002063849A true JP2002063849A (ja) 2002-02-28

Family

ID=18737317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000247169A Pending JP2002063849A (ja) 2000-08-17 2000-08-17 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002063849A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100592244B1 (ko) 2003-10-06 2006-06-23 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널
US7569166B2 (en) 2003-06-26 2009-08-04 Sekisui Chemical Co., Ltd. Binder resin for coating paste
KR101040207B1 (ko) * 2009-02-19 2011-06-09 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널 및 이의 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7569166B2 (en) 2003-06-26 2009-08-04 Sekisui Chemical Co., Ltd. Binder resin for coating paste
KR100592244B1 (ko) 2003-10-06 2006-06-23 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널
KR101040207B1 (ko) * 2009-02-19 2011-06-09 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널 및 이의 제조 방법
US8294364B2 (en) 2009-02-19 2012-10-23 Samsung Sdi Co., Ltd. Plasma display panel and method of manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7489079B2 (en) Plasma display having a recessed part in a discharge cell
JP2002150947A (ja) プラズマディスプレイ及びその製造方法
JP2000123747A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP2002063849A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP2002197979A (ja) プラズマディスプレイパネル
JPH07161298A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル
JP3411628B2 (ja) 面放電型プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2000348606A (ja) ガス放電表示パネルの製造方法
JPH10241576A (ja) カラープラズマディスプレイパネル
JP2005332599A (ja) プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法
JP3283972B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2005116349A (ja) プラズマディスプレイ装置
KR100524299B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
JPH11195375A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2003217461A (ja) プラズマディスプレイ装置
KR100525891B1 (ko) 격벽 형성용 드라이 필름 레지스트 및 플라즈마디스플레이패널의 하판제조방법
KR19990054296A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 형성방법
KR100260365B1 (ko) 직류형 플라즈마 디스플레이 패널의 제조방법
KR100719034B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 제조방법
JPWO2008032355A1 (ja) プラズマディスプレイパネル及びその蛍光体層形成方法
JP2003187713A (ja) プラズマディスプレイパネル用隔壁及びその製造方法
JP2001297706A (ja) プラズマディスプレイパネル用隔壁の製造方法
JP2008226517A (ja) ディスプレイパネルおよびその製造方法
JP2007012621A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
KR20000004378A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 형광체층 형성방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040902

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041001

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20041222