JP2002063050A - 制御プログラム開発支援装置 - Google Patents

制御プログラム開発支援装置

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JP2002063050A JP2000249521A JP2000249521A JP2002063050A JP 2002063050 A JP2002063050 A JP 2002063050A JP 2000249521 A JP2000249521 A JP 2000249521A JP 2000249521 A JP2000249521 A JP 2000249521A JP 2002063050 A JP2002063050 A JP 2002063050A
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    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
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    • G05B2219/20Pc systems
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実際のメカを用いることなく、比較的小型で応
答の速い製品(機構)を制御するための制御プログラム
の開発・デバッグを行なえるようにする。 【解決手段】シミュレーション周期を制御周期よりも短
く設定し、シミュレーション部20が、制御周期に対応
する時間に亘ってシミュレーション周期でサーボ機構の
動作をシミュレートし、そのシミュレーションによって
得られたサーボ機構の状態量を中継回路30へ出力する
とともに、シミュレーション制御部22が、状態量が中
継回路30に保持されると、シミュレーション部20を
応答待ち状態へ移行させるとともに制御プログラム実行
部10による制御量の算出動作を開始させる一方、制御
量が中継回路30に保持されると、制御プログラム実行
部10を応答待ち状態へ移行させるとともにシミュレー
ション部20によるシミュレーション動作を開始させる
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的小型で応答
の速い製品について制御プログラムのサーボ制御部分
(サーボ制御プログラム)の開発を支援する技術に関す
るもので、例えば、磁気ディスクドライブ(HDD),
光ディスクドライブ(CD,MO,DVD,MD),磁
気テープ装置(DAT,VTR),NC工作機など、緻
密なサーボ制御を必要とするあらゆる製品についてのサ
ーボ制御プログラム(ファームウェア)を開発する際に
用いて好適の、制御プログラム開発支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクチュエータ(モータ)やセ
ンサを有し3次元的な動作を行なう機構(メカ)を設計
する際には、その機構の構想を練った後、詳細設計,出
図,部品手配を行なってから、部品の組立を行なって実
機を試作し、実機の動作等についての評価を行なう。そ
して、評価の結果に応じて設計変更を行なってから設計
変更後の実機を試作し、再び評価を行なうという処理を
繰り返し、評価の結果が良好であれば、設計を完了す
る。
【0003】また、一般に、上述のごとく設計された機
構を動作させるべく、その機構を制御するための制御プ
ログラムを開発し、その制御プログラムを、制御対象の
機構内に組み込まれるマイクロコンピュータ(以下、マ
イコンという場合がある)で実行させるようにしてい
る。このマイコンが実行する上記制御プログラムのこと
を、以下、組込みソフトウェアという場合がある。
【0004】上述のような制御プログラム(組込みソフ
トウェア)を開発する際、従来、制御すべき機構の試作
品(実機)が完成している必要がある。即ち、試作が完
了して初めてメカを具体的に動かすことができ、それを
使って組込みソフトウェアの開発を開始することができ
るわけである。
【0005】この組込みソフトウェアの開発は、試作品
の完成後、その試作品を実際に動作させながら、以下の
手順で行なわれる。つまり、まず、組込みソフトウェア
の概略設計を行ない、その概略設計に基づいて詳細設計
を行なってから、詳細設計の結果をコーディングして組
込みソフトウェアを作成し、その組込みソフトウェアの
デバッグを行なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ファームウ
ェアのサーボ機構部分の構築・検証も、従来、上述した
組込みソフトウェア開発の場合と同様、実際のメカ(実
機)を用いて行なわれている。しかし、ファームウェア
のサーボ機構部分の構築・検証に上述の手法を用いた場
合、実機が完成しないと検証を行なうことができず開発
に時間やコストがかかり非効率的であるという課題があ
るほか、実機を用いて検証を行なうため、イベントブレ
イク等でファームウェアプログラムを停止しても、サー
ボ機構を成すモータは回転し続け、ステップデバッグを
行なうことができないえないなどの課題もあった。
【0007】また、月産数万台も生産される製品に対す
るサーボ機構制御プログラムは、ある程度のメカのバラ
ツキに対応できなくてはならない。実際のメカを用いた
開発では、上記バラツキを考慮した所望の状態のメカを
入手することは困難であり、ファームウェアがどの程度
のバラツキまで対応できているかを知ることは困難であ
った。
【0008】そこで、実際のメカの代わりに計算機上に
仮想的なモデルを作成し、このモデルを実際のファーム
ウェアに制御させることにより、実機を用いることなく
効率的にファームウェアの開発(構築・検証)を行なえ
るようにすることが望まれている。このような技術が実
現されると、ファームウェアの先行開発が可能になるほ
か、実際のモータを用いないためステップデバッグなど
の機能を使用することが可能であり、新しいアクチュエ
ータやセンサを用いた新規の制御手法を、実機を作成す
ることなく簡単に検証可能になるなどの利点が得られ
る。
【0009】従来、例えばdSPACE社のHIL(Ha
rdware In the Loop)シミュレーションシステムのよう
に、実際の製品の代わりとなるシミュレータ内のモデル
に対し、別のコンピュータで動作する制御プログラムに
よってそのモデルの制御を行なうものは存在している。
しかし、このシステムは、実時間でシミュレーションを
行なうものであるため、自動車や船など応答の遅い製品
(例えば1msec以上のシミュレーション時間間隔でシミ
ュレーション可能な製品)がシミュレーション対象とな
っている。従って、上述のシステムにより、磁気ディス
クドライブ(HDD)など比較的小型で応答の速い製品
(例えば100μsec程度のシミュレーション時間間隔
でシミュレーションを行なうべき製品)のシミュレーシ
ョンを行なうのは困難である。
【0010】また、本願発明者等は、3次元リアルタイ
ムシミュレーション装置を中核に据え、メカ試作品を作
らなくても組込みソフトウェア(制御プログラム)の開
発をメカ設計とは単独に進めることができるような支援
システムを提案している。この支援システムによる制御
プログラムの検証はタスクレベルで行なわれている。つ
まり、この支援システムでは、制御プログラム側からの
指令に応じたアクチュエータ動作がシミュレートされ、
その動作に従ったセンサのオン/オフ信号に基づいて、
制御プログラムの検証が行なわれている。従って、この
支援システムでは、モデルの動力学を解析するサーボレ
ベルで制御プログラムの検証(開発・デバッグ)を行な
うことができない。
【0011】サーボ機構は、機械的運動のための自動フ
ィードバック制御システムであり、制御量または制御出
力が機械的な位置〔または誘導変数(速度加速度など)
の一つ〕であるようなシステムを制御するために用いら
れるものである。このため、サーボ制御部分の制御プロ
グラムの検証を行なうためには、サーボ機構のシミュレ
ーションを、タスクレベルではなく、前記機械的な位置
等の制御量を動力学的に解析しながら(つまりサーボレ
ベルで)行なう必要がある。サーボレベルで検証を行な
う場合、動力学解析を行なって厳密なシミュレーション
を行なう必要があるため、実時間でシミュレーションを
行なうことは困難になることがある。
【0012】従って、実際のメカを用いることなく、比
較的小型で応答の速い製品について制御プログラムのサ
ーボ制御部分(以下、サーボ制御プログラムという場合
がある)の開発・デバッグ(検証)を行なえるようにす
ることが望まれている。なお、従来、MATLABなど
に代表される数値解析ソフトウェアを用いることによ
り、制御対象とその制御対象についての制御則とをモデ
ル化し、その制御則の検証を行なう一般的な手法は存在
している。この手法は、理論レベルで制御則の検証を行
なうことはできるが、検証した制御則を実際のファーム
ウェア(制御プログラム)にコード化する際に生じる様
々な問題点(実行速度,コードサイズ,消費メモリ量,
バグの混在など)には対応することができない。また、
この手法は、制御則の検証を行なうものであって、その
制御則に基づいて作成された制御プログラムの検証を行
なうことはできず、その制御プログラムの検証に際して
は、結局、前述した従来手法を用いることになる。
【0013】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、実際のメカを用いることなく、比較的小型で
応答の速い製品(機構)を制御するための制御プログラ
ムの開発・デバッグ(検証)を行なえるようにした、制
御プログラム開発支援装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の制御プログラム開発支援装置(請求項1,
2)は、シミュレーション部での所定のシミュレーショ
ン周期が制御プログラム実行部での所定の制御周期より
も短く設定され、シミュレーション部が、前記所定の制
御周期に対応する時間に亘って前記所定のシミュレーシ
ョン周期で機構(サーボ機構)の動作をシミュレート
し、そのシミュレーションによって得られた該機構の状
態量を中継部へ出力するように構成されるとともに、シ
ミュレーション制御部が、該シミュレーション部からの
前記状態量が該中継部に保持されると、該シミュレーシ
ョン部を、該制御プログラム実行部からの応答待ち状態
へ移行させるとともに、該制御プログラム実行部によ
る、前記状態量に応じた制御量の算出動作を開始させる
一方、該制御プログラム実行部からの前記制御量が該中
継部に保持されると、該制御プログラム実行部を、該シ
ミュレーション部からの応答待ち状態へ移行させるとと
もに、該シミュレーション部による、前記制御量に応じ
たシミュレーション動作を開始させることを特徴として
いる。
【0015】上述した本発明の制御プログラム開発支援
装置では、制御対象プラントである機構(サーボ機構)
がモデル化され、そのモデルの動作をシミュレートする
ためのシミュレーション部と、その機構(サーボ機構)
の動作を制御するファームウェアを実行する制御プログ
ラム実行部とが、中継部を介して接続される。そして、
シミュレーション部の動作と制御プログラム実行部の動
作とを、シミュレーション制御部によって同期させるこ
とができるので、時間厳密性を保ったまま精密なシミュ
レーションを行なうことが可能になる。その際、シミュ
レーション部が、制御プログラム実行部での制御周期
(サーボ制御ファームウェアのサーボ周期)よりも短い
シミュレーション周期でシミュレーションを行なうの
で、精密なシミュレーションを実行することが可能にな
る。
【0016】なお、該シミュレーション制御部(同期処
理部)の同期設定を行なうための同期設定手段をさらに
そなえ、その同期設定手段を、グラフィカルユーザイン
タフェース機能を用いて構成してもよい。これにより、
シミュレーション部の動作と制御プログラム実行部の動
作との同期設定を行なうことができ、さらに、グラフィ
ックを用いて容易にその同期設定を行なうことができ
る。
【0017】また、該制御プログラム実行部が、一制御
周期中において異なるタイミングで該シミュレーション
部に入力されるべき複数の制御量を出力するように構成
されるとともに、前記複数の制御量をそれぞれ所定のタ
イミングで該シミュレーション部に入力するように制御
量の入力制御を行なうマルチレート制御手段がそなえら
れていてもよい(請求項2)。このとき、該マルチレー
ト制御手段の設定を行なうためのマルチレート設定手段
をそなえ、そのマルチレート設定手段を、グラフィカル
ユーザインタフェース機能を用いて構成してもよい。
【0018】上述したマルチレート制御手段を用いるこ
とにより、シミュレーション部は、一制御周期中に制御
量が変化するマルチレート制御をシミュレートすること
ができる。また、マルチレート設定手段により、そのマ
ルチレート制御を定義・設定することができ、さらに、
グラフィックを用いて容易にそのマルチレート制御の設
定を行なうことができる。
【0019】さらに、該シミュレーション制御部が、該
シミュレーション部によるシミュレーション結果に基づ
いて、該制御プログラム実行部による前記制御量の算出
動作の開始タイミングを決定してもよい(請求項3)。
これにより、シミュレーション部によるシミュレーショ
ン結果に応じて、制御プログラム実行部でのサーボ制御
ルーチンへ移行することができ、タイマによるフェイル
セーフ機能を確認したり、単位時間当たりの変化量(速
度,回転数等)を測定する処理などに対応したりするこ
とができる。
【0020】また、該モデルが、その動作のシミュレー
ションを個別に実行することが可能な複数の部分から構
成されるものであり、該シミュレーション部が、前記複
数の部分それぞれの動作を並列的にシミュレートする複
数のプロセッサをそなえて構成されていてもよい(請求
項4)。これにより、モデルの構成部分の動作シミュレ
ーションを、複数のプロセッサで並列的に実行すること
ができる。
【0021】さらに、該中継部を、該制御プログラム実
行部から該シミュレーション部への前記制御量と該シミ
ュレーション部から該制御プログラム実行部への前記状
態量とを含むデータを一時的に保持しうる複数のレジス
タと、該複数のレジスタと該制御プログラム実行部との
間で前記データの書込/読出を制御する第1書込/読出
制御部と、該複数のレジスタと該シミュレーション部と
の間で前記データの書込/読出を制御する第2書込/読
出制御部とによって構成してもよい(請求項5)。
【0022】これにより、制御プログラム実行部からの
制御量は、第1書込/読出制御部により適当なレジスタ
に一旦書き込まれた後、同期信号に応じ、第2書込/読
出制御部により読み出されてシミュレーション部に入力
される。一方、シミュレーション部からの状態量は、第
2書込/読出制御部により適当なレジスタに一旦書き込
まれた後、同期信号(割込信号)に応じ、第1書込/読
出制御部により読み出されて制御プログラム実行部に入
力される。
【0023】このとき、該制御プログラム実行部による
前記制御量の算出動作を開始させるべく該シミュレーシ
ョン部から該複数のレジスタの一つに入力された割込信
号については、該第1書込/読出制御部を介することな
く、当該レジスタから該制御プログラム実行部へ直接的
に送出してもよい。これにより、制御プログラム実行部
側では、第1書込/読出制御部による読出制御(ファー
ムウェアの読み込み動作)を行なうことなく割込信号
(同期信号)を得ることができ、ハードウェア割り込み
を利用した同期処理を行なうことが可能になる。
【0024】また、該複数のレジスタに保持されている
データを表示しうるデータ表示部をそなえてもよい。こ
のとき、該複数のレジスタの中から選択した少なくとも
一つのレジスタに保持されているデータを該データ表示
部に表示させる選択部をそなえてもよいし、該データ表
示部を該複数のレジスタのうちの特定のものに直接的に
接続し、このデータ表示部において、該特定のレジスタ
に保持されているデータを表示してもよい。これによ
り、制御プログラム実行部とシミュレーション部との間
で通信中のデータがデータ表示部で表示され、オペレー
タ等はそのデータを参照・確認することができる。
【0025】さらに、該複数のレジスタのうちの少なく
とも一つに所望のデータを強制的に設定・格納するため
のデータ入力部をそなえてもよい。このとき、該データ
入力部を、該複数のレジスタのうちの特定のものに直接
的に接続し、このデータ入力部から、該特定のレジスタ
に前記所望のデータを設定してもよい。これにより、オ
ペレータ等は、任意のデータを、データ入力部からレジ
スタに書き込むことによって制御プログラム実行部やシ
ミュレーション部へ直接的に入力することができ、その
データに応じた制御プログラムの挙動やモデルの動作状
態を確認することができる。
【0026】またさらに、該複数のレジスタのうちの少
なくとも一つから読み出されたデータにノイズを重畳す
るノイズ重畳部をそなえてもよい。これにより、オペレ
ータ等は、ノイズをノイズ重畳部によってデータに重畳
することができ、そのノイズに応じた制御プログラムの
挙動やモデルの動作状態を確認することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔1〕本発明の一実施形態の説明 〔1−1〕本実施形態の全体構成 図1は本発明の一実施形態としての制御プログラム開発
支援装置の構成を従来システムの構成と比較して示すも
ので、図1(a)は従来システムの構成を示すブロック
図、図1(b)は本実施形態の構成を示すブロック図で
ある。
【0028】図1(a)に示すように、サーボ制御プロ
グラムの開発・デバッグ(検証)を行なうための従来シ
ステムでは、実際のサーボ機構、つまり、実際のメカ1
00および制御回路200を用いている。メカ100
は、アクチュエータ110およびセンサ120を含んで
構成されている。アクチュエータ110は、制御回路2
00からの制御量に従ってメカ100の動作を制御する
ものであり、センサ120は、アクチュエータ110で
制御されるとともに外乱を受けるメカ100の動作状態
を状態量として検出するものである。
【0029】制御回路200は、制御用LSI210,
ドライバ220および検出回路230をそなえて構成さ
れている。制御用LSI210は、サーボ機構の動作を
制御する制御プログラム(制御プログラムのサーボ制御
部分/ファームウェア)を実行するもので、MCU(Mi
croController Unit)211,メモリ212,サーボロ
ジック213およびセンサロジック214を有してい
る。
【0030】メモリ212は、前記制御プログラムを含
む各種情報を格納するものであり、MCU211は、い
わゆるワンチップマイコンであり、メモリ212に格納
された制御プログラムを実行し、メカ100(サーボ機
構)に対する制御量を、メカ100側からの状態量(セ
ンサ120による検出結果)に応じて演算するものであ
る。
【0031】サーボロジック213およびセンサロジッ
ク214は、それぞれ、ドライバ220および検出回路
230に接続されるもので、例えばA/D(アナログ/
デジタル変換器),D/A(デジタル/アナログ変換
器),PIO(Parallel Input/Output)などの一般的
なロジック回路を含んで構成されるものである。また、
サーボロジック213としては、パルス幅変調(PW
M)信号発生器を用いることもできる。
【0032】ドライバ220は、サーボロジック213
からの制御信号(制御量)に基づいてアクチュエータを
駆動するものであり、検出回路230は、メカ100の
センサ120により検出された状態量を受け取り、セン
サロジック214に入力するものである。なお、メカ1
00や制御回路200の状態は、オシロスコープ等の状
態表示部300によって表示されるようになっている。
【0033】上述した従来システムでは、実際のメカ1
00や制御回路200が用いられ、MCU211が、検
出回路230およびセンサロジック214を介して得た
情報(センサ120により検出された状態量)に基づい
てサーボ演算を行ない、その演算結果である制御量を、
制御信号としてサーボロジック213およびドライバ2
20を介しアクチュエータ110に指令を与えること
で、サーボループが構築されている。
【0034】これに対し、図1(b)に示すごとく、本
実施形態の制御プログラム開発支援装置1は、制御回路
10とモデル実行環境20とを、中継回路30を介して
通信可能に接続することによって構成されており、制御
回路10およびモデル実行環境20は、それぞれ、実際
にはファームウェア実行用プロセッサおよびモデル演算
用プロセッサにより構成されている。
【0035】そして、制御回路10は、サーボ機構の動
作を制御する制御プログラム(以下、制御ファームウェ
アという場合もある)を実行しそのサーボ機構に対する
制御量を所定の制御周期(制御ルーチンの呼び出し間
隔)ΔTで算出して出力する制御プログラム実行部とし
て機能するもので、MCU12およびメモリ13を含む
制御用LSI11から構成されている。
【0036】ここで、メモリ13は、前記制御プログラ
ムを含む各種情報を格納するものであり、MCU12
は、いわゆるワンチップマイコンであり、メモリ13に
格納された制御プログラムを実行し、サーボ機構(本実
施形態では後述する仮想メカモデル21)に対する制御
量を、モデル実行環境20側からの状態量(シミュレー
ション結果)に応じて演算するものである。
【0037】モデル実行環境(以下、シミュレータとい
う場合もある)20は、サーボ機構を仮想的なモデル
(仮想メカモデル)21として内部に構築され、その仮
想メカモデル21を用いてサーボ機構の動作を動力学的
に解析しながら所定のシミュレーション周期Δtでサー
ボ機構の動作をシミュレートすることにより、サーボ機
構の状態量を算出して出力するシミュレーション部とし
て機能するものである。
【0038】ここで、仮想メカモデル21は、図1
(a)に示した従来システムにおけるサーボ機構の部
分、即ち、サーボロジック213,ドライバ220,メ
カ100(アクチュエータ110およびセンサ120を
含む),検出回路230およびセンサロジック214の
部分をモデル化したものである。
【0039】中継回路(中継部)30は、制御回路10
からモデル実行環境20への制御量、および、モデル実
行環境20から制御回路10への状態量を中継すべく、
これらの制御量や状態量を一時的に格納・保持する共有
メモリ(バッファ,レジスタ)31を有して構成されて
いる。この中継回路30の詳細構成については、図16
〜図20を参照しながら後述する。状態表示記録部(デ
ータ表示部)40は、モデル実行環境20によるシミュ
レーション結果を表示したり記録したりするものであ
る。
【0040】そして、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1においては、シミュレーション周期Δtが制
御周期ΔTよりも短く設定され、モデル実行環境20
は、所定の制御周期ΔTに対応する時間に亘って所定の
シミュレーション周期Δtでシミュレーションを行な
い、そのシミュレーションによって得られたサーボ機構
の状態量を中継回路30へ出力するように構成されてい
る。
【0041】さらに、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1には、後述するようにして制御回路10の動
作とモデル実行環境20の動作との同期処理を行なうシ
ミュレーション制御部(同期処理部)22がそなえられ
ている。このシミュレーション制御部22は、図1
(b)ではモデル実行環境20にそなえられているが、
実際には、制御回路10およびモデル実行環境20にま
たがる形で配置され、図2,図3および図5〜図10に
て後述する手法に従い、ソフトウェアにより実現される
ものである。
【0042】このシミュレーション制御部22は、モデ
ル実行環境20からの状態量が中継回路30の共有メモ
リ31に保持されると、モデル実行環境20を、制御回
路10からの応答待ち状態へ移行させるとともに、制御
回路10による、状態量に応じた制御量の算出動作を開
始させる一方、制御回路10からの制御量が中継回路3
0に保持されると、制御回路10を、モデル実行環境2
0からの応答待ち状態へ移行させるとともに、モデル実
行環境20による、制御量に応じたシミュレーション動
作を開始させるように機能する。その際、図2や図3に
示すごとく、制御回路(制御ファームウェア)10とモ
デル実行環境(シミュレータ)20との間では、サーボ
割込信号(SVInt:Servo Interrupt)やサーボタ
スク信号(Servo Task)がやり取りされる。
【0043】図1(b)に示す本実施形態の制御プログ
ラム開発支援装置1においては、MCU12,メモリ1
3など制御プログラムを動作させるために必要な環境
(図1には示していないが浮動点演算装置などの補助回
路も含む)以外の部分を全てモデル化し、モデル化され
た仮想メカモデル21の動作がモデル実行環境(シミュ
レータ)20によりシミュレートされ、仮想メカモデル
21の状態量が算出される。そして、モデル実行環境2
0と制御回路10との間で、中継回路30の共有メモリ
31を介して通信を行なうことにより、サーボループが
構築されている。
【0044】このとき、対象とするメカの応答の高速化
に伴いモデル実行(シミュレーション)のサンプリング
間隔Δtを細かくする必要が生じたり、モデル21を精
密化するのに伴い計算量が増大したりすると、シミュレ
ータ20において、実時間でモデル演算を行なうことが
難しくなる。
【0045】そこで、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1においては、MCU12の演算を遅らせ、同
期信号(サーボ割込信号)SVIntを用いてMCU1
2の演算と仮想メカモデル21の演算とを同期させ、サ
ーボ特性を変化させずにスローモーション的にシミュレ
ーションを行なうようにしている。さらに、本実施形態
では、サーボロジック213がマルチレート制御を実現
していた場合の対応手法についても、図11〜図13を
参照しながら説明する。
【0046】〔1−2〕基本的な同期処理手順 次に、図2および図3を参照しながら、本実施形態にお
ける前記シミュレーション制御部(同期処理部)22の
動作(同期処理手順)について説明する。図2および図
3は、それぞれ、本実施形態での同期処理手順(シミュ
レーション制御部22の動作)を説明するためのフロー
チャートおよびタイムチャートである。
【0047】図2に示す制御ファームウェア(制御F/
Wの部分;制御回路10で実行される制御プログラム)
は、サーボ制御ルーチン部分であって、一般にタイマ割
り込みを用いて一定間隔(ΔT)で呼び出されたり、あ
るいは、制御対象が例えば磁気ディスクドライブ(HD
D)である場合にはサーボマークを磁気ディスクから読
み込んだ時に発生する割込信号によって呼び出されたり
する。
【0048】本実施形態の制御プログラム開発支援装置
1では、サーボ制御ルーチンを呼び出すための割り込み
要因を、シミュレータ20側からの割込信号(SVIn
t)に変更し、シミュレータ20によるシミュレーショ
ン終了(所定間隔のモデル実行の完了)に伴って、サー
ボ制御ルーチンが呼び出されるようにしている。
【0049】なお、割込信号を用いず、メインループに
てシミュレータ20におけるSVIntの状態を常に監
視するように構成してもよい。これにより、図3を参照
して後述するごとく、制御ルーチンとシミュレーション
とを交互に実行することができる。
【0050】図2に示すように、制御ファームウェア
(制御回路10)においてはシミュレータ20からの割
込信号(SVInt)に応じてステップS11〜S16
の処理が実行され、シミュレータ20においては制御回
路10からのサーボタスク信号に応じてステップS21
〜S27が実行される。これにより、本実施形態の同期
処理(シミュレーション制御部22)が実現され、制御
回路10の動作とシミュレータ20の動作との同期処理
が行なわれる。
【0051】具体的に説明すると、シミュレータ20に
おいて割込信号SVIntがセットされると(ステップ
S21)、制御回路10では、制御ファームウェアが起
動され、サーボタスク信号がセットされる(ステップS
11)。このサーボタスク信号は、シミュレータ20に
通知され、シミュレータ20では、サーボタスク信号の
セット検知に伴い(ステップS22のYESルート)、
割込信号SVIntをクリアする(ステップS23)。
この後、シミュレータ20は、制御回路10からのサー
ボタスク信号がクリアされるまで、つまり、ステップS
24でYES判定となるまで、制御ルーチン終了(サー
ボタスク信号クリア)待ち状態となる。
【0052】また、制御回路10では、割込信号SVI
ntのクリアを検知すると(ステップS12のYESル
ート)、中継回路30の共有メモリ(レジスタ)31に
保持されている状態量(シミュレータ20によるシミュ
レーション結果)が読み込まれ(ステップS13)、サ
ーボ演算、つまり状態量に応じた制御量の演算処理が実
行される(ステップS14)。そして、算出された制御
量を中継回路30へ出力して共有メモリ31に格納して
から(ステップS15)、サーボタスク信号をクリアし
(ステップS16)、サーボ制御ルーチンを終了する。
【0053】一方、シミュレータ20では、サーボタス
ク信号のクリアを検知すると(ステップS24のYES
ルート)、中継回路30の共有メモリ(レジスタ)31
に保持されている制御量が読み込まれ(ステップS2
5)、シミュレーションが行なわれ(ステップS2
6)、その制御量に応じた仮想メカモデル21の状態量
の演算処理が実行される。そして、シミュレーション結
果として得られた状態量を中継回路30へ出力して共有
メモリ31に格納すると(ステップS27)、再び、割
込信号SVIntがセットされ(ステップS21)、以
降、上述と同様の処理が繰り返されることになる。
【0054】図2にて上述した同期処理について図3を
参照しながら説明する。図3に示すように、シミュレー
タ20は、時刻t1で状態量を出力してシミュレーショ
ンを終了すると(ステップS27)、制御ルーチン終了
(サーボタスク信号クリア)待ちの状態に移行するとと
もに、時刻t2で割込信号SVIntをセットし(ステ
ップS21)、制御ファームウェアを呼び出して起動す
る。
【0055】そして、時刻t3において制御回路10が
サーボタスク信号をセットすると(ステップS11)、
そのサーボタスク信号に応じ、時刻t4においてシミュ
レータ20が割込信号SVIntをクリアし(ステップ
S23)、制御ファームウェア(HDD F/W)は、
時刻t5から制御ルーチン実行中となる(ステップS1
3〜S15)。
【0056】この後、制御ファームウェアは、時刻t6
で制御量を出力してサーボ演算を終了すると(ステップ
S15)、シミュレーション終了(SVIntセット)
待ちの状態に移行するとともに、時刻t7でサーボタス
ク信号をクリアする(ステップS16)。これに伴い、
シミュレータ20は、時刻t8からシミュレーション実
行中となり(ステップS25〜S27)、時刻t9で状
態量を出力してシミュレーションを終了すると(ステッ
プS27)、前述した処理を繰り返すことになる。
【0057】〔1−3〕制御周期とシミュレーション周
期との関係 さて、制御ルーチンが本来呼び出される間隔である制御
周期をΔTとすると、従来、シミュレータ20でのシミ
ュレーション(モデル実行)も、制御周期と同じ間隔Δ
Tで行なわれていた。しかし、精度のよいシミュレーシ
ョンを行なうためや、後述するマルチレート制御などに
対応するためには、シミュレーション間隔(シミュレー
ション周期)Δtを、制御周期ΔTよりも細かくする必
要がある。
【0058】そこで、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1では、図2におけるシミュレーション実行部
分(ステップS26)に際して、細かいシミュレーショ
ンサイクルを実行する毎にΔtを加算し、その合計時間
が制御周期ΔTに達したところで、シミュレーションル
ープから抜けるようにしている。
【0059】より具体的に説明すると、図4は本実施形
態のシミュレータでのシミュレーション原理を説明する
ためのフローチャート(ステップS31〜S34)であ
り、この図4に示すように、図2におけるシミュレーシ
ョン実行部分(ステップS26)では、シミュレーショ
ンの開始に先立ち、合計時間tが0に設定される(ステ
ップS31)。この後、シミュレータ20では、シミュ
レーション間隔Δtに対応する時間のシミュレーション
が実行される都度(ステップS32)、合計時間tにシ
ミュレーション周期Δtが加算され(ステップS3
3)、その合計時間が制御周期ΔTに到達したか否かが
判定される(ステップS34)。合計時間tがΔT未満
である場合(ステップS34のNOルート)、ステップ
S32に戻る一方、合計時間tがΔT以上となった場合
(ステップS34のYESルート)、シミュレーション
を終了する。
【0060】〔1−4〕基本的な同期設定 そして、本実施形態の制御プログラム開発支援装置1の
シミュレータ20には、上述した周期ΔTを設定するた
めの機能〔シミュレーション制御部(同期処理部)22
の同期設定を行なうための同期設定手段〕がそなえられ
ている。この機能は、シミュレータ20におけるグラフ
ィカルユーザインタフェース機能(GUI機能)を用い
て実現されている。つまり、オペレータ等がシミュレー
タ20におけるディスプレイ(図示省略)上の表示を参
照しながらキーボードやマウス等を操作することによ
り、周期ΔTの設定(同期設定)が行なわれるようにな
っている。本実施形態では、一般的なモデル記述方法
〔例えばMATLAB/Simulink(MathWorks社)〕を
用いて、ディスプレイ上に図5に示すごとく簡易なモデ
ル(ブロック線図)をグラフィカルに記述・作成するこ
とにより、同期設定が行なわれる。
【0061】ここで、図5は本実施形態で同期設定を行
なうためのモデル記述レベル(ディスプレイでの表示状
態)を示す図、図6は図5に示すモデル記述レベルで記
述・設定された同期ブロックB2の動作を説明するため
のフローチャートである。本実施形態では、図5に示す
モデル記述レベルで、一定周期ΔTの方形波(パルス)
を発生する方形波発生ブロックB1と同期ブロックB2
とを作成し、方形波発生ブロックB1からのパルスを同
期ブロックB2に入力するようにブロックB1およびB
2を記述する。
【0062】同期ブロック(同期処理部,シミュレーシ
ョン制御部22)B2は、方形波発生ブロックB1から
のパルスのエッジ(立ち上がり)を検出し、そのエッジ
をトリガにして、制御ファームウェアとの同期処理を行
なう。この同期ブロックB2の動作を図6に示すフロー
チャート(ステップS41〜S47)に従って具体的に
説明する。なお、図6において、ステップS41および
S42はエッジ検出(パルス立ち上がり検出)を行なう
部分である。また、ステップS44〜S47は、制御フ
ァームウェアとの同期を行なう部分で、図2のステップ
S21〜S24に対応する処理である。
【0063】同期ブロックB2は、シミュレーション周
期Δt毎に起動され、その都度、まず、同期ブロックB
2に対する現入力(方形波発生ブロックB1からのパル
ス)が“High”であるか否かを判断する(ステップS4
1)。現入力が“High”でなければ、即ち“Low”であ
る場合(ステップS41のNOルート)、現入力“Lo
w”を前入力に置き換えて(ステップS43)、処理を
終了する。
【0064】一方、現入力が“High”である場合(ステ
ップS41のYESルート)、前入力が“Low”である
か否かを判断し(ステップS42)、前入力が“Low”
でなければ、即ち“High”である場合(ステップS42
のNOルート)、現入力“High”を前入力に置き換えて
(ステップS43)、処理を終了する。そして、ステッ
プS42で前入力が“Low”であると判断された場合
(ステップS42のYESルート)、方形波発生ブロッ
クB1からのパルスの立ち上がりエッジが検出されたこ
とになる。この立ち上がりエッジの検出をトリガにし
て、制御ファームウェアとの同期処理(ステップS44
〜S47)へ移行する。
【0065】この同期処理(ステップS44〜S47)
は、図2において説明したステップS21〜S24の処
理に対応するので、その説明は省略する。制御ファーム
ウェアでサーボタスク信号がクリアされ、ステップS4
7でYES判定となると、同期処理を終了し、現入力
“High”を前入力に置き換えて(ステップS43)、処
理を終了する。
【0066】このとき、制御周期ΔTとシミュレーショ
ン周期Δtを加算して得られる合計時間t(図4のステ
ップS33参照)とにはΔt/2未満の誤差を生じる
が、制御周期ΔTに対してシミュレーション周期Δtを
任意に設定することができる。なお、制御周期ΔTがシ
ミュレーション周期Δtの自然数倍になっていれば前記
誤差は0となるが、自然数倍になっていなければ、−Δ
t/2〜Δt/2の範囲の誤差が生じることになる。
【0067】さらに、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1では、シミュレーション制御部(同期処理
部)22が、シミュレータ20によるシミュレーション
結果に基づいて、制御回路10(制御ファームウェア)
による制御量の算出動作の開始タイミングを決定するよ
うに構成することもできる。図5に示した方形波発生ブ
ロックB1に代えて、例えば図7に示すようなサーボマ
ーク50aの検出シミュレーション結果を同期ブロック
B2に入力することにより、割込信号SVIntが一定
周期ではなく他の要因に応じて生成・出力されることに
なる。
【0068】なお、図7に示す例では、HDDのディス
ク50におけるサーボマーク50aをヘッド51によっ
て検出する状況がシミュレータ20によりシミュレート
されている。このように生成された割込信号SVInt
の間隔を制御ファームウェア側で測定することにより、
制御プログラム開発支援装置1は、速度(回転速度)を
計測すべき処理に対応することができる。ただし、この
場合、状態量の中に経過時間の情報を含ませる必要があ
る。
【0069】また、本実施形態の制御プログラム開発支
援装置1では、方形波発生ブロックB1から同期ブロッ
クB2へ周期的に入力される方形波に対してわざと1パ
ルス分の方形波を取り除く処理を加え、1パルス欠けた
方形波を同期ブロックB2に入力させることにより、制
御ファームウェアでのタイマによるフェイルセーフ機能
がきちんと作用するか否かの検証を行なうことができ
る。
【0070】〔1−5〕入出力の同期設定 次に、図8〜図10を参照しながら、本実施形態での入
出力の同期設定について説明する。ここで、図8は本実
施形態で入出力の同期設定を行なうためのモデル記述レ
ベル(ディスプレイでの表示状態)を示す図、図9およ
び図10は、それぞれ、図8に示すモデル記述レベルで
記述・設定された同期ブロックB2′の動作を説明する
ためのフローチャートおよびタイムチャートである。
【0071】図2に示す同期処理手順において、仮想メ
カモデル21は、シミュレーションを実行する前に制御
回路10からの制御量を読み込み、シミュレーションを
実行した後に状態量を出力しなければならない。本実施
形態では、このような入出力の同期タイミングも、一般
的なモデル記述方法〔例えばMATLAB/Simulink
(MathWorks社)〕を用いて、ディスプレイ上に図8に
示すごとく簡易なモデル(ブロック線図)をグラフィカ
ルに記述・作成することによって設定される。
【0072】図8に示すモデル記述レベルにおける同期
ブロックB2′の出力は、この同期ブロックB2′への
入力パルスの立ち上がりエッジに反応し、1シミュレー
ションサイクル(Δt)分だけ“High”になる。そし
て、本実施形態では、図8に示すごとく、同期ブロック
B2′の出力が“High”になる時をトリガとして制御対
象モデルB5(シミュレータ20)から状態量を出力す
るように出力ブロックB4が記述・作成される一方、同
期ブロックB2′の出力が“Low”になる時をトリガと
して制御対象モデルB5(シミュレータ20)に制御量
を入力するように入力ブロックB3が記述・作成され
て、入出力タイミングが規定される。
【0073】前述した同期ブロックB2′の動作を図9
に示すフローチャート(ステップS51〜S60)に従
って具体的に説明する。なお、図9におけるステップS
52およびS53は、図6のステップS41およびS4
2と同様、エッジ検出(パルス立ち上がり検出)を行な
う部分である。また、ステップS57〜S60は、制御
ファームウェアとの同期を行なう部分で、図2のステッ
プS21〜S24に対応する処理である。
【0074】同期ブロック(同期処理部,シミュレーシ
ョン制御部22)B2′は、シミュレーション周期Δt
毎に起動され、その都度、まず、同期ブロックB2′か
らの前出力が“High”であるか否かを判断する(ステッ
プS51)。前出力が“High”でなければ、即ち“Lo
w”である場合(ステップS51のNOルート)、同期
ブロックB2′に対する現入力が“High”であるか否か
を判断する(ステップS52)。現入力が“High”でな
ければ、即ち“Low”である場合(ステップS52のN
Oルート)、同期ブロックB2′からの出力を“Low”
としてから(ステップS54)、現入力を前入力に置き
換え且つ現出力を前出力に置き換えて(ステップS5
6)、処理を終了する。
【0075】現入力が“High”である場合(ステップS
52のYESルート)、前入力が“Low”であるか否か
を判断し(ステップS53)、前入力が“Low”でなけ
れば、即ち“High”である場合(ステップS53のNO
ルート)、前述したステップS54およびステップS5
6を実行して処理を終了する。
【0076】そして、ステップS53で前入力が“Lo
w”であると判断された場合(ステップS53のYES
ルート)、同期ブロックB2′への入力パルスの立ち上
がりエッジが検出されたことになる。この立ち上がりエ
ッジの検出をトリガにして、同期ブロックB2′からの
出力を“High”としてから(ステップS55)、現入力
を前入力に置き換え且つ現出力を前出力に置き換えて
(ステップS56)、処理を終了する。
【0077】一方、ステップS51で前出力が“High”
であると判断された場合(ステップS51のYESルー
ト)、制御ファームウェアとの同期処理(ステップS5
7〜S60)へ移行する。この同期処理(ステップS5
7〜S60)は、図2において説明したステップS21
〜S24の処理に対応するので、その説明は省略する。
制御ファームウェアでサーボタスク信号がクリアされ、
ステップS60でYES判定となると、同期処理を終了
し、ステップS52へ移行する。
【0078】図9にて上述した同期ステップB2′の処
理について図10を参照しながら説明する。図10にお
けるシミュレーション時刻t11〜t12およびt13
〜t14に示すように、同期ブロックB2′の出力は、
この同期ブロックB2′への入力パルスの立ち上がりエ
ッジに反応して(ステップS53のYESルート)、制
御周期(サーボ間隔)ΔTごとに、1シミュレーション
周期(シミュレーション間隔)Δtの間だけ“High”に
なり(ステップS55)、それ以外の時には、同期ブロ
ックB2′の出力は常に“Low”になる(ステップS5
4)。
【0079】また、同期ブロックB2′の前出力が“Hi
gh”であることをトリガとして(つまり同期ブロックB
2′の出力パルスが立ち下がる直前)、シミュレータ2
0は、ステップS57〜S60による同期処理へ移行し
てサーボタスク信号のクリア待ち状態になり、図10の
シミュレーション時刻t12,t14でシミュレーショ
ンを停止した状態になる。サーボタスク信号がクリアさ
れると(ステップS60のYESルート)、シミュレー
タ20によるシミュレーションが再開される。
【0080】そして、同期ブロックB2′の出力パルス
の立ち下がりに応じて入力ブロックB3が機能し、制御
ファームウェアからの制御量が制御対象モデルB5(仮
想メカモデル21)に入力される。また、同期ブロック
B2′の出力パルスの立ち上がりに応じて出力ブロック
B4が機能し、制御対象モデルB5(仮想メカモデル2
1)の状態量が出力される。
【0081】〔1−6〕マルチレート制御への対応手法 次に、図11〜図14を参照しながら、本実施形態の制
御プログラム開発支援装置1での、マルチレート制御へ
の対応手法について説明する。ここで、図11は本実施
形態でのマルチレート制御について説明するための図、
図12は本実施形態でマルチレート設定を行なうための
モデル記述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示す
図、図13は本実施形態でのマルチレート制御に先立つ
初期設定手順を説明するためのフローチャート、図14
は、本実施形態でのマルチレート制御手順(図12に示
すモデル記述レベルで設定されたマルチレートブロック
B6の動作)を説明するためのフローチャートである。
【0082】制御ファームウェア(F/W)は、サーボ
制御ルーチンで計算した制御量を直ちにアクチュエータ
に出力せず、適当な回路を用いて一定時間が経過した後
に出力することもある。例えば図11に示すように、サ
ーボ制御ルーチン(一制御周期)の間に、アクチュエー
タに対する出力値(制御量)を“A”から“B”に変化
させる制御を行なう場合がある。このような制御はマル
チレート制御と呼ばれるもので、マルチレート制御を採
用することにより、制御回路10(サーボ制御プログラ
ム,制御ファームウェア)は、一制御周期中において異
なるタイミングでシミュレータ20(仮想メカモデル2
1)に対して複数の制御量を出力することができる。
【0083】本実施形態の制御プログラム開発支援装置
1は、サーボ制御プログラムが上述のようなマルチレー
ト制御を採用している場合にも対応することができるよ
うになっている。そのため、制御プログラム開発支援装
置1のシミュレータ20には、制御回路10からの複数
の制御量をそれぞれ所定のタイミングで仮想メカモデル
21(制御対象モデルB5)に入力するように制御量の
入力制御を行なうマルチレート制御手段がそなえられ
る。このマルチレート制御手段は、図12に示すごとく
記述・設定されるマルチレートブロックB6によって実
現される。
【0084】本実施形態の装置1をマルチレート制御に
対応させるためには、図11および図12に示すごと
く、ファームウェアから制御量(例えばA,B)ととも
にその制御量を出力するまでの時間(例えばTa,T
b)を入力する。なお、その時間が固定されている場合
には、仮想メカモデル21の中でその時間を指定しても
よい。
【0085】そして、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1のシミュレータ20には、上述したマルチレ
ート制御手段を設定するための機能(マルチレート設定
手段)がそなえられている。この機能は、シミュレータ
20におけるグラフィカルユーザインタフェース機能
(GUI機能)を用いて実現されている。つまり、オペ
レータ等がシミュレータ20におけるディスプレイ(図
示省略)上の表示を参照しながらキーボードやマウス等
を操作することにより、マルチレート制御手段の設定が
行なわれるようになっている。本実施形態では、一般的
なモデル記述方法〔例えばMATLAB/Simulink(Ma
thWorks社)〕を用いて、ディスプレイ上に図12に示
すごとく簡易なモデル(ブロック線図)をグラフィカル
に記述・作成することにより、マルチレート制御手段の
設定が行なわれる。
【0086】図12に示す例では、図8に示したものと
同様の同期ブロックB2′のほか、入力ブロックB3,
制御対象モデルB5,マルチレートブロックB6および
遅延ブロック(1/Z)B7が記述されている。ここ
で、同期ブロックB2′の出力は、入力ブロックB3に
入力されるとともに、遅延ブロックB7を介してマルチ
レートブロックB6に入力されている。
【0087】また、入力ブロックB3と制御対象モデル
B5との間にマルチレートブロックB6が記述され、入
力ブロックB3からのマルチレート制御にかかる制御量
A,Bは、それぞれの出力タイミング(時間Ta,T
b)とともにマルチレートブロックB6に入力され、こ
のマルチレートブロックB6から所定の出力タイミング
で制御対象モデルB5に入力されるようになっている。
マルチレート制御以外の制御量は、入力ブロックB3か
ら制御対象モデルB5へ直接的に入力されるようになっ
ている。
【0088】なお、図12において、1/Zの遅延ブロ
ックB7が記述されているのは、同期ブロックB2′か
らの制御パルス(出力パルス)を、1シミュレーション
サイクルΔtだけ遅延させるためである。つまり、マル
チレートブロックB6に入力される制御パルスは、遅延
ブロックB7により、入力ブロックB3に入力される制
御パルスよりも1シミュレーションサイクルΔtだけ遅
くなる。入力ブロックB3およびマルチレートブロック
B6は、いずれも、同期ブロックB2′からの制御パル
スの立ち下がりエッジをトリガとして起動される。
【0089】上述のような遅延処理を行なうことで、必
ず、入力ブロックB3による処理が実行されてから、マ
ルチレートブロックB6による処理が実行されることに
なる。つまり、制御回路10(ファームウェア)からの
指令(制御量,時間)を入力ブロックB3で確実に受け
取った後に、マルチレートブロックB6がマルチレート
制御を実行することになる。
【0090】このとき、厳密に言えば、マルチレートブ
ロックB6に1/Zだけ遅れた制御パルスを与えると、
マルチレート制御はΔtだけ遅延することになるが、制
御周期ΔTに対してシミュレーション周期Δtは小さい
ので、上述のようなΔtの遅延は無視することができ
る。ただし、厳密性を確保したい場合や制御周期ΔTに
対してシミュレーション周期Δtが小さくない場合など
には、マルチレートブロックB6において、時間Taや
TbからΔtを減算して用いればよい。
【0091】なお、図12では、遅延ブロックB7をマ
ルチレートブロックB6と別個に記述しているが、マル
チレートブロックB6の内部で、遅延ブロックB7と同
様の処理を行なってもよく、その場合、遅延ブロックB
7の記述を省略することができる。また、ここでは、2
段のマルチレート制御(制御量A,B)について説明し
ているが、本発明は、この段数に限定されるものではな
く、同様の原理で3段以上のマルチレート制御にも適用
される。
【0092】ついで、前述したマルチレートブロックB
6の動作を、図14に示すフローチャート(ステップS
71〜S93)に従って具体的に説明する。なお、マル
チレート制御に先立って初期設定処理が実行されるの
で、まず、この初期設定処理の手順を、図13に示すフ
ローチャート(ステップS61〜S64)に従って説明
する。つまり、シミュレータ20においては、データ用
メモリを確保し(*p=new Data;ステップS61)、初
期出力値(p->v=0)を設定するとともに(ステップS6
2)、初期出力時間(p->t=0)を設定し(ステップS6
3)、さらに、リスト構造用初期値(p->next=NULL)を
設定する(ステップS64)。
【0093】さて、図14を参照しながら、マルチレー
トブロックB6の動作について説明する。図13や図1
4において、“->”は、C言語やC++言語の構造体もし
くはクラスメンバにアクセスするための演算子を示すも
のである。また、構造体もしくはクラスデータは、制御
量“v”と、その制御量を出力する時間“t”と、さら
に次のデータ へのポインタ“next”という3つのメン
バを有している。
【0094】さらに、変数“p”は、次のような状態
(データの型)で保存されている。 p->v : p->t 時の出力(制御量) p->t : p->v を出力する時間 p->next : 次のポインタ p->next->v p->next->t p->next->next : p->next->next->v p->next->next->t p->next->next->next : .....
【0095】このようにして、メンバ“next”を用いて
リスト構造が形成され、t,vの組がいくつでも記憶さ
れる。“next”として“NULL”を設定されたデータが、
リスト構造の最後(末端)のデータである。以下では、
例えば、Δt=1 とし、且つ、以下のようなリスト構
造のデータが設定されている場合についての、マルチレ
ートブロックB6の動作を図14に従って説明する。
【0096】 p->v =-1 p->t =-1 p->next =P1 P1->v=2 (=p->next->v) P1->t=1 P1->next = P2 P2->v=4 (= P1->next->v = p->next->next->v) P2->t=3 P2->next = NULL
【0097】図14に示すシミュレーションサブルーチ
ンは、シミュレーション周期Δt毎に呼び出されて実行
され、まず、トリガ(遅延ブロックB7からの制御パル
スの立ち下がりエッジ)が検出されたか否かを判断する
(ステップS71)。トリガが検出されない場合(ステ
ップS71のNOルート)、下記(1)〜(4)の処理が順次
実行されることになる。
【0098】(1) q ← p, q->t (=p->t) ← -2 (2) q ← q->next (=P1), q->t (=P1->t) ← 0 (3) q ← q->next (=P2), q->t (=P2->t) ← 2 (4) q ← q->next (=NULL), q は NULL だからループを
抜ける。
【0099】ここで、(1)は、ステップS72の後、ス
テップS73のNOルートからステップS74に移行し
た結果であり、(2)および(3)は、いずれも、ステップS
75の後、ステップS73のNOルートからステップS
74に移行した結果であり、(4)は、ステップS75の
後、ステップS73のYESルートを通って、ステップ
S73〜S75のループを抜けることを示している。
【0100】そして、“p->next”は“P1”であって“N
ULL”ではなく(ステップS76のNOルート)、且
つ、“p->next->t”は“0”であって“0”以上である
ので(ステップS77のYESルート)、出力値(マル
チレートブロックB6から出力される制御量)“p->v”
として“-1”を出力し(ステップS81)、処理を終
了する。この時点でのデータをまとめると、
【0101】 p->v =-1 p->t =-2 p->next =P1 P1->v=2 (=p->next->v) P1->t=0 P1->next = P2 P2->v=4 (= P1->next->v = p->next->next->v) P2->t=2 P2->next = NULL となる。
【0102】この後、シミュレーション周期Δtが経過
し、シミュレーションサブルーチンが呼び出されて実行
され、再び、トリガが検出されない場合(ステップS7
1のNOルート)、ステップS72〜S75の処理によ
り、データは、 p->v =-1 p->t =-3 p->next =P1 P1->v=2 (=p->next->v) P1->t=-1 P1->next = P2 P2->v=4 (= P1->next->v = p->next->next->v) P2->t=1 P2->next = NULL となる。この後、処理は、ステップS73のYESルー
トを通って、ステップS73〜S75のループを抜ける
ことになる。
【0103】このとき、“p->next”は“P1”であって
“NULL”ではなく(ステップS76のNOルート)、
“p->next->t”が“-1”で“0”未満であるので(ス
テップS77のNOルート)、下記(5)〜(7)の処理が、
それぞれ、ステップS78〜S80により、順次実行さ
れることになる。
【0104】(5) q=p->next ( =P1) (6) delete p (領域 p を解放) (7) p=q (=P1) これに応じて、データは、 p->v =2 (=P1) p->t =-1 p->next =P2 P2->v=4 (=p->next->v) P2->t=1 P2->next = NULL となり、“p->next”は“P2”であって“NULL”ではな
く(ステップS76のNOルート)、且つ、“p->next-
>t”は“1”であって“0”以上であるので(ステップ
S77のYESルート)、出力値(マルチレートブロッ
クB6から出力される制御量)“p->v”として“2”を
出力し(ステップS81)、処理を終了する。
【0105】上述のようにして、出力値“p->v”は所定
のタイミングで“-1”から“2”に変更される。ま
た、処理に伴い“p->next”が“NULL”となった場合
(ステップS76のYESルート)には、出力値として
“p->v”を出力し続けることになる。
【0106】一方、トリガが検出された場合(ステップ
S71のYESルート)、そのトリガに伴って、入力ブ
ロックB3から新規(未処理)のマルチレートデータが
入力されることがあるので、未処理の入力(マルチレー
トデータ)が存在するか否かを判断する(ステップS8
2)。
【0107】未処理の入力がない場合(ステップS82
のNOルート)には、ステップS72に移行して前述し
た処理を行なう。これに対し、未処理の入力がある場合
(ステップS82のYESルート)には、ステップS8
3〜S93の処理を実行することにより、未処理のマル
チレートデータを、既に時系列順に保持されているマル
チレートデータ列中の適当な位置に配置し、未処理のマ
ルチレートデータを含めたマルチレートデータ列を時系
列順に保持する。
【0108】次に、上述したデータ状態に引き続いてト
リガが検出され(ステップS71のYESルート)、且
つ、未処理の入力 (例えばv=3,t=3) があった場合(ス
テップS82のYESルート)について説明する。この
とき、下記(8)〜(13)の処理が順次実行される。
【0109】(8) まず領域を確保し、そこのポインタを
“tmp”とする(仮にtmp=P3とする;ステップS83)。 (9) “tmp->v=3”,“tmp->t=3”,“tmp->next=NULL”を
入力値として設定する(ステップS84)。 (10)“p->t(=-1)”よりも“tmp->t (=3)”が大きいので
(ステップS85のNOルート)、
【0110】(11)“q = p”により、“q”として“P1”
が設定される(ステップS86)。 (12)“q->next (=P2)” は存在し(ステップS87のN
Oルート)、且つ、“q->next->t (=P2->t =1)”は“tm
p->t (=3)”よりも小さいので(ステップS88のNO
ルート)、“q ”は“q->next (=P2)”に設定され(ス
テップS89)、ステップS87に戻る。
【0111】(13) そして、今度は q->next (=P2->nex
t =NULL)がは存在しないので(ステップS87のYES
ルート)、“tmp-> next”として“q->next (=NULL)”
を設定するとともに(ステップS90)、“q->next”
として“tmp (=P3)”を設定してから(ステップS9
1)、ステップS82に戻る。この後、本例では、未処
理の入力はないので(ステップS82のNOルート)、
ステップS72に移行する。
【0112】以上の処理により、データは、 p->v =2 (=P1) p->t =-1 p->next =P2 P2->v=4 (=p->next->v) P2->t=1 P2->next = P3 P3->v=3 (= P2->next->v = p->next->next->v) P3->t=3 P3->next = NULL に更新される。
【0113】なお、ステップS85で“p->t”よりも
“tmp->t”が小さいと判断された場合(ステップS85
のYESルート)には、“tmp-> next”として“p”を
設定するとともに(ステップS92)、“p”として“t
mp”を設定してから(ステップS93)、ステップS8
2に戻る。以上のようにして、トリガが検出された場
合、新規(未処理)の入力のすべてに対し、時間t の大
きさを比較し、“t”の小さい順(昇順)に入力(マル
チレートデータ)を並べる処理が行なわれる。
【0114】〔1−7〕シミュレーションの並列処理 仮想メカモデル21が、その動作のシミュレーションを
個別に実行することが可能な複数の部分から構成される
ものである場合、本実施形態におけるモデル実行環境
(シミュレータ)20を、前記複数の部分それぞれの動
作を並列的にシミュレートする複数のプロセッサ(図1
5のMCU12a〜12c参照)によって構成すること
で、シミュレーション処理の高速化をはかることができ
る。
【0115】例えば制御対象(仮想メカモデル21)が
HDDである場合、本実施形態におけるモデル実行環境
(シミュレータ)20においては、図15に示すよう
に、仮想メカモデル21をディスクモデル,アームモデ
ル,流体モデルのような相関関係の低い3つの部分に分
割し、各部分の動作を個別のプロセッサ(例えばMCU
12a,12b,12c)により並列的に解析してシミ
ュレートすることができる。これにより、シミュレーシ
ョン処理を大幅に高速化することができる。なお、図1
5は本実施形態でのシミュレーションの並列処理を説明
するための図である。
【0116】この場合、これらのMCU12a〜12c
のうちの一つがマスタとなり、その他のスレーブMCU
は、マスタが発生する信号に対し割込やポーリングを行
なうことによって、これらのMCU12a〜12cのシ
ミュレーション時間を同期させることができる。また、
同期をとる間隔は、アームとディスクのように相関関係
が低いモデルどうしについてはサーボ間隔(制御周期Δ
T)とし、また流体が絡むなど、多少の相関関係がある
モデルどうしについてはシミュレーション間隔(シミュ
レーション周期Δt)とする。
【0117】〔1−8〕中継回路の詳細構成および各種
機能 図16は本実施形態の中継回路30の構成および割込信
号SVIntの取扱を説明するためのブロック図であ
る。本実施形態の中継回路30は、図1にて前述したご
とく、2つのプロセッサ(制御回路10およびシミュレ
ータ20)の間を繋ぐバス上に共有メモリ31をそなえ
て構成されている。より詳細に説明すると、中継回路3
0は、図16に示すように、共有メモリ31を成す複数
のレジスタ31aと、第1書込/読出制御部として機能
するセレクタ32と、第2書込/読出制御部として機能
するセレクタ33とをそなえて構成されている。
【0118】ここで、レジスタ31aは、それぞれ、制
御回路10(制御ファームウェア)からシミュレータ2
0への制御量とシミュレータ20から制御回路10(制
御ファームウェア)への状態量とを含むデータを一時的
に保持しうるものである。セレクタ32は、複数のレジ
スタ31aと制御回路10との間でデータの書込/読出
を制御するもので、制御回路10からF/Wアドレスバ
ス61を介して与えられたアドレス情報に応じて、複数
のレジスタ31aのうちの一つ(アドレス情報に応じた
レジスタ31a)とF/Wデータバス62とを接続する
ように切替動作を行なうものである。
【0119】また、セレクタ33は、複数のレジスタ3
1aとシミュレータ20との間でデータの書込/読出を
制御するもので、シミュレータ20からシミュレータア
ドレスバス71を介して与えられたアドレス情報に応じ
て、複数のレジスタ31aのうちの一つ(アドレス情報
に応じたレジスタ31a)とシミュレータデータバス7
2とを接続するように切替動作を行なうものである。
【0120】このような構成により、制御回路10(フ
ァームウェア)からの制御量は、データバス62および
セレクタ32を通じ、指定されたレジスタ31aに一旦
書き込まれた後、同期信号(サーボタスク信号のクリ
ア)に応じて、セレクタ33およびデータバス72を通
じシミュレータ20に入力される。一方、シミュレータ
20からの状態量は、データバス72およびセレクタ3
3を通じ、指定されたレジスタ31aに一旦書き込まれ
た後、同期信号(割込信号SVInt)に応じて、セレ
クタ32およびデータバス62を通じて制御回路10に
入力される。
【0121】このとき、本実施形態の中継回路30で
は、シミュレータ20からの割込信号SVIntが、特
定のレジスタ31a(図16では最上段のレジスタ)に
おける所定ビットnに書き込まれ、そのビットnの値
(割込信号SVInt)が、直接外部に出力され、セレ
クタ32を介することなくレジスタ31aから制御回路
10へ直接的に送出されるように構成されている。
【0122】これにより、制御回路10側では、セレク
タ32による読出制御(ファームウェアの読み込み動
作)を行なうことなく割込信号SVIntを得ることが
でき、ハードウェア割り込みを利用した同期処理を行な
うことが可能になる。従って、ファームウェアのメイン
ループにてSVIntを常に監視するためのポーリング
を行なう必要がなくなる。
【0123】なお、図16に示す中継回路30の共有メ
モリ31は、双方向アクセスが可能なレジスタ31aに
より構成されているが、回路を簡素化するために、制御
ファームウェアがライト専用で用い且つシミュレータ2
0がリード専用で用いるレジスタと、シミュレータ20
がライト専用で用い且つ制御ファームウェアがリード専
用で用いるレジスタとの二種類から構成されてもよい。
さらに、レジスタ31aの一方の側だけリード/ライト
可能な構成としてもよい。この場合、割込信号SVIn
tは、シミュレータ20側からライト可能なレジスタ3
1aにおける所定ビットに書き込まれる。
【0124】ところで、本発明の目的は、ファームウェ
ア(サーボ制御プログラム)の開発・デバッグ(検証)
を支援することであるが、そのためには、制御回路10
とシミュレータ20との間における通信内容を傍受した
り、その通信内容を捏造したりすることができると、デ
バッグ時に便利である。そこで、本実施形態では、図1
7〜図20に示すような各種機能が中継機構30にそな
えられている。
【0125】ここで、図17は任意のレジスタ31aの
内容を表示する機能をそなえた中継回路30の構成を示
すブロック図、図18は特定のレジスタ31aの内容を
表示する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロ
ック図、図19は特定のレジスタ31aにデータを設定
する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロック
図、図20はレジスタ31aからのデータにノイズを重
畳する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロッ
ク図である。
【0126】図17に示す中継回路30では、複数のレ
ジスタ31aに保持されているデータを表示しうるデー
タ表示用セグメント(データ表示部)36がそなえられ
るとともに、このセグメント36に表示すべきデータを
保持するレジスタ31aを選択・指定するための、レジ
スタ選択スイッチ(選択部)34およびセレクタ(選択
部)35がそなえられている。
【0127】レジスタ選択スイッチ34は、例えばディ
ップスイッチ,ロータリスイッチ等で構成されオペレー
タ等により手動操作されるものである。また、セレクタ
35は、レジスタ選択スイッチ34からの信号に応じ、
複数のレジスタ31aのうちの一つ(前記信号に応じた
レジスタ31a)とセグメント36とを接続するように
切替動作を行ない、そのレジスタ31aに保持されてい
るデータをセグメント36に表示させるものである。
【0128】これにより、制御回路10とシミュレータ
20との間で通信中のデータであって任意のレジスタ3
1aに保持されるデータが、オペレータ等の指示に応じ
てセグメント36で表示され、オペレータ等はそのデー
タを参照・確認することができる。なお、ここで、回路
規模を小さくするため、セレクタ35として、バス用セ
レクタ32もしくは33を流用し、バスの未使用時にの
み、そのセレクタ32もしくは33を介してセグメント
36にデータを表示するようにしてもよい。
【0129】また、図17に示すごとくセグメント36
でデジタル表示する他に、セレクタ35で選択されたデ
ータを、そのままデジタル信号として出力し他のコンピ
ュータに入力して記録したり、D/A変換器を介してア
ナログ出力しオシロスコープなどで表示・観察したりし
てもよい。
【0130】さらに、図18に示すごとく、スイッチ3
4やセレクタ35を省略し、データ表示用セグメント3
6aで表示するレジスタ31aを特定のものに固定して
もよい。つまり、図18に示す中継回路30では、セグ
メント36aは、複数のレジスタ31aのうちの特定の
ものに直接的に接続され、その特定のレジスタ31aに
保持されているデータのみをデジタル表示している。
【0131】また、図19に示す中継回路30では、複
数のレジスタ31aのうちの少なくとも一つに所望のデ
ータを強制的に設定・格納するためのスイッチ(データ
入力部)37がそなえられている。本実施形態におい
て、スイッチ37は、例えばディップスイッチ,ロータ
リスイッチ等で構成されオペレータ等により手動操作さ
れるもので、複数のレジスタ31aのうちの特定のもの
に直接的に接続され、その特定のレジスタ31aに、ス
イッチ37によって指定されたデータが設定入力される
ようになっている。このスイッチ37を接続されたレジ
スタ31aは、読み取り専用となっている。
【0132】そして、このように特定のレジスタ31a
に設定されたデータを、ファームウェア(あるいはシミ
ュレータ20)で読めるようにすることにより、そのデ
ータに応じた制御プログラムの挙動や仮想メカモデル2
1の動作状態を確認することができ、制御プログラムの
デバッグを支援することができる。
【0133】なお、スイッチ37からデータを手動入力
する他に、外部から与えられたアナログデータをA/D
変換器によりデジタルデータに変換して特定のレジスタ
31aに設定入力したり、他のコンピュータの出力であ
るデジタルデータを、直接、特定のレジスタ31aに設
定入力したりすることで、デバッグを支援することも考
えられる。
【0134】また、図19に示すような機能を用いるこ
とにより、サーボゲインの調整を手動入力によりリアル
タイムで行なったり、FFT(Fast Fourier Transfor
m)アナライザを用いて解析を行なったりすることがで
きる。FFTアナライザを用いる場合、FFTアナライ
ザはアナログ信号を入出力するものであるため、FFT
アナライザからの出力(アナログ信号)を、A/D変換
器によりデジタル信号に変換して特定のレジスタ31a
に設定し、対象物(シミュレータ20もしくはファーム
ウェア)からの応答を待つ。そして、対象物からの応答
(デジタル信号)をD/A変換器によりアナログ信号に
変換してからFFTアナライザに入力することになる。
【0135】さらに、図20に示す中継回路30では、
特定のレジスタ31aから読み出されたデータにスイッ
チ39を介してノイズを重畳する加算器(ノイズ重畳
部)38a,38bが、レジスタ31aの両側(ファー
ムウェア側およびシミュレータ20側)のそれぞれそな
えられている。これにより、オペレータ等は、ノイズを
加算器38a,38bによってデータに重畳することが
でき、そのノイズに応じたファームウェア(制御プログ
ラム)の挙動やモデルの動作状態を確認することができ
る。
【0136】なお、図20に示す例では、加算器38
a,38bを用いて、外部からのノイズを特定のレジス
タ31a(アドレス)に加えているが、加算器38a,
38bの代わりに乗算器を用いてもよい。また、図20
では、レジスタ31aの両側のバスに加算器38a,3
8bをそなえているが、いずれか一方のバスのみに加算
器をそなえてもよい。その他、セレクタ(図示省略)を
用い任意のレジスタからの読み込み値に対してノイズを
加算する機能を付加してもよい。
【0137】〔1−9〕本実施形態の効果 このように、本発明の一実施形態としての制御プログラ
ム開発支援装置1によれば、制御回路10(MPU1
2)での演算処理を遅らせてシミュレータ20でのモデ
ル演算処理(シミュレーション)と同期を取ることによ
り、サーボ特性を変化させずにスローモーション的に且
つ時間厳密性を保ったまま、精密なシミュレーションが
行なわれる。従って、実際のメカを用いることなく、比
較的小型で応答の速い製品についてのサーボ制御プログ
ラムの開発・デバッグ(検証)を行なうことができる。
【0138】また、モデルパラメータを変更するだけで
容易に任意の特性をもった仮想メカモデル21を作成し
てサーボ制御プログラム(ファームウェア)によって制
御させることができるので、サーボ制御プログラムが、
大量に生産される製品のバラツキにどの程度まで対応で
きるかの検証、つまりサーボ制御プログラムの品質検証
を確実に行なうことができる。また、任意のタイミング
で任意の外乱を与えることが可能なため、サーボ制御プ
ログラムの品質をより確実に検証することができる。
【0139】さらに、仮想メカモデル21を用いてシミ
ュレーションを行なうことにより、イベントブレイクや
ステップデバッグなどの機能を使用することが可能にな
り、サーボ制御プログラム開発をより容易に行なえるほ
か、新しいアクチュエータやセンサを用いた新規の制御
手法も簡単に検証することが可能になる。オペレータ等
は、図5や図8で説明した同期設定手段(GUI機能)
を用いることにより、シミュレータ20の動作と制御回
路10(ファームウェア)の動作との同期設定を容易か
つ任意に行なうことができる。
【0140】図8〜図10で説明したマルチレート制御
手段を用いて、一制御周期中に制御量が変化するマルチ
レート制御がシミュレートされるので、本実施形態の制
御プログラム開発支援装置1は、サーボロジックがマル
チレート制御を実現していた場合に確実に対応すること
ができる。その際、オペレータ等は、図8で説明したマ
ルチレート設定手段(GUI機能)を用いることによ
り、そのマルチレート制御を容易かつ任意に定義・設定
することができる。
【0141】図7にて説明したように、シミュレータ2
0によるシミュレーション結果に応じて、サーボ制御ル
ーチンへ移行することができるので、タイマによるフェ
イルセーフ機能の確認や、単位時間当たりの変化量(速
度,回転数等)を測定する処理への対応など、各種機能
が実現され、サーボ制御プログラムの開発・デバッグ
(検証)を確実に支援することができる。
【0142】また、図15にて説明したように、仮想メ
カモデル21の構成部分の動作シミュレーションを、複
数のプロセッサ(本実施形態ではMCU12a〜12
c)で並列的に実行することができるので、シミュレー
ション処理を大幅に高速化することができる。
【0143】さらに、本実施形態では、図16〜図20
に示すように、中継回路30を、複数のレジスタ31
a,セレクタ32および33によって構成することで、
制御回路10からの制御量やシミュレータ20からの状
態量を、レジスタ31aにおいて一時的に保持してか
ら、シミュレータ20や制御回路10に確実に中継する
ことができる。
【0144】このとき、ファームウェア(制御回路1
0)側ではセレクタ32による読出制御を行なうことな
く割込信号SVIntを得ることができるので、ハード
ウェア割り込みを利用した同期処理を行なうことが可能
になり、制御回路10は、その割込信号SVIntに応
じて、制御量の算出動作を直ちに且つ確実に開始するこ
とができる。
【0145】また、図17や図18に示すごとく、制御
回路10とシミュレータ20との間で通信中のデータを
表示するデータ表示用セグメント36,36aにより、
オペレータ等はそのデータを参照・確認することができ
るので、サーボ制御プログラムの開発・デバッグ(検
証)を確実に支援することができる。
【0146】さらに、図19に示すごとく、オペレータ
等は、任意のデータを、スイッチ37からレジスタ31
aに書き込むことによって制御回路10やシミュレータ
20へ直接的に入力することができるので、そのデータ
に応じたサーボ制御プログラムの挙動や仮想メカモデル
21の動作状態を確認することが可能になり、サーボ制
御プログラムの開発・デバッグ(検証)を確実に支援す
ることができる。
【0147】そして、図20に示すごとく、オペレータ
等は、ノイズを加算器38a,38bによってデータに
重畳することができるので、そのノイズに応じたサーボ
制御プログラムの挙動やモデルの動作状態を確認するこ
とが可能になり、サーボ制御プログラムの開発・デバッ
グ(検証)を確実に支援することができる。
【0148】〔2〕その他 なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。例えば、上述した実施形態では、
制御対象が磁気ディスクドライブ(HDD)である場合
について説明したが、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、光ディスク(CD,MO,DVD,MD),
磁気テープ装置(DAT,VTR),NC工作機など、
緻密なサーボ制御を必要とするあらゆる分野に応用する
ことができる。さらに、上述した実施形態では、制御対
象がサーボ機構である場合について説明したが、本発明
は、このようなサーボ機構に限定されるものではない。
【0149】〔3〕付記 (付記1) 機構の動作を制御する制御プログラムを実
行し、該機構に対する制御量を所定の制御周期で算出し
て出力する制御プログラム実行部と、該機構を仮想的な
モデルとして内部に構築され、該モデルを用い、前記所
定制御周期よりも短く設定された所定のシミュレーショ
ン周期で、前記所定の制御周期に対応する時間に亘って
該機構の動作をシミュレートすることにより、該機構の
状態量を算出して出力するシミュレーション部と、該制
御プログラム実行部から該シミュレーション部への前記
制御量、および、該シミュレーション部から該制御プロ
グラム実行部への前記状態量を一時的に保持し中継する
中継部と、該シミュレーション部からの前記状態量が該
中継部に保持されると、該シミュレーション部を、該制
御プログラム実行部からの応答待ち状態へ移行させると
ともに、該制御プログラム実行部による、前記状態量に
応じた制御量の算出動作を開始させる一方、該制御プロ
グラム実行部からの前記制御量が該中継部に保持される
と、該制御プログラム実行部を、該シミュレーション部
からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレ
ーション部による、前記制御量に応じたシミュレーショ
ン動作を開始させるシミュレーション制御部とをそなえ
たことを特徴とする、制御プログラム開発支援装置。
【0150】(付記2) サーボ機構の動作を制御する
制御プログラムを実行し、該サーボ機構に対する制御量
を所定の制御周期で算出して出力する制御プログラム実
行部と、該サーボ機構を仮想的なモデルとして内部に構
築され、該モデルを用いて該サーボ機構の動作を動力学
的に解析しながら、前記所定制御周期よりも短く設定さ
れた所定のシミュレーション周期で、前記所定の制御周
期に対応する時間に亘って該サーボ機構の動作をシミュ
レートすることにより、該サーボ機構の状態量を算出し
て出力するシミュレーション部と、該制御プログラム実
行部から該シミュレーション部への前記制御量、およ
び、該シミュレーション部から該制御プログラム実行部
への前記状態量を一時的に保持し中継する中継部と、該
シミュレーション部からの前記状態量が該中継部に保持
されると、該シミュレーション部を、該制御プログラム
実行部からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該制
御プログラム実行部による、前記状態量に応じた制御量
の算出動作を開始させる一方、該制御プログラム実行部
からの前記制御量が該中継部に保持されると、該制御プ
ログラム実行部を、該シミュレーション部からの応答待
ち状態へ移行させるとともに、該シミュレーション部に
よる、前記制御量に応じたシミュレーション動作を開始
させるシミュレーション制御部とをそなえたことを特徴
とする、制御プログラム開発支援装置。
【0151】(付記3) 該シミュレーション制御部の
同期設定を行なうための同期設定手段をそなえたことを
特徴とする、付記2記載のサーボ制御プログラム開発支
援装置。 (付記4) 該同期設定手段が、グラフィカルユーザイ
ンタフェース機能を用いて構成されていることを特徴と
する、付記3記載の制御プログラム開発支援装置。
【0152】(付記5) 該制御プログラム実行部が、
一制御周期中において異なるタイミングで該シミュレー
ション部に入力されるべき複数の制御量を出力するもの
であり、前記複数の制御量をそれぞれ所定のタイミング
で該シミュレーション部に入力するように制御量の入力
制御を行なうマルチレート制御手段をそなえたことを特
徴とする、付記1記載の制御プログラム開発支援装置。
【0153】(付記6) 該マルチレート制御手段の設
定を行なうためのマルチレート設定手段をそなえたこと
を特徴とする、付記5記載の制御プログラム開発支援装
置。 (付記7) 該マルチレート設定手段が、グラフィカル
ユーザインタフェース機能を用いて構成されていること
を特徴とする、付記6記載の制御プログラム開発支援装
置。
【0154】(付記8) 該シミュレーション制御部
が、該シミュレーション部によるシミュレーション結果
に基づいて、該制御プログラム実行部による前記制御量
の算出動作の開始タイミングを決定することを特徴とす
る、付記2記載の制御プログラム開発支援装置。 (付記9) 該モデルが、その動作のシミュレーション
を個別に実行することが可能な複数の部分から構成され
るものであり、該シミュレーション部が、前記複数の部
分それぞれの動作を並列的にシミュレートする複数のプ
ロセッサをそなえて構成されていることを特徴とする、
付記2記載の制御プログラム開発支援装置。
【0155】(付記10) 該中継部が、該制御プログ
ラム実行部から該シミュレーション部への前記制御量と
該シミュレーション部から該制御プログラム実行部への
前記状態量とを含むデータを一時的に保持しうる複数の
レジスタと、該複数のレジスタと該制御プログラム実行
部との間で前記データの書込/読出を制御する第1書込
/読出制御部と、該複数のレジスタと該シミュレーショ
ン部との間で前記データの書込/読出を制御する第2書
込/読出制御部とをそなえて構成されていることを特徴
とする、付記2記載の制御プログラム開発支援装置。
【0156】(付記11) 該制御プログラム実行部に
よる前記制御量の算出動作を開始させるべく該シミュレ
ーション部から該複数のレジスタの一つに入力された割
込信号については、該第1書込/読出制御部を介するこ
となく、当該レジスタから該制御プログラム実行部へ直
接的に送出されることを特徴とする、請求項10記載の
制御プログラム開発支援装置。
【0157】(付記12) 該複数のレジスタに保持さ
れているデータを表示しうるデータ表示部をそなえたこ
とを特徴とする、付記10記載の制御プログラム開発支
援装置。 (付記13) 該複数のレジスタの中から選択した、少
なくとも一つのレジスタに保持されているデータを該デ
ータ表示部に表示させる選択部をそなえたことを特徴と
する、付記12記載の制御プログラム開発支援装置。
【0158】(付記14) 該データ表示部が、該複数
のレジスタのうちの特定のものに直接的に接続され、該
特定のレジスタに保持されているデータを表示すること
を特徴とする、付記12記載の制御プログラム開発支援
装置。 (付記15) 該複数のレジスタのうちの少なくとも一
つに所望のデータを強制的に設定・格納するためのデー
タ入力部をそなえたことを特徴とする、付記10記載の
制御プログラム開発支援装置。
【0159】(付記16) 該データ入力部が、該複数
のレジスタのうちの特定のものに直接的に接続され、該
特定のレジスタに前記所望のデータを設定することを特
徴とする、付記15記載の制御プログラム開発支援装
置。 (付記17) 該複数のレジスタのうちの少なくとも一
つから読み出されたデータにノイズを重畳するノイズ重
畳部をそなえたことを特徴とする、付記10記載の制御
プログラム開発支援装置。
【0160】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の制御プロ
グラム開発支援装置によれば、以下のような効果ないし
利点を得ることができる。 (1)制御プログラム実行部での演算処理を遅らせてシ
ミュレーション部でのモデル演算処理(シミュレーショ
ン)と同期を取ることにより、機構の特性(サーボ特
性)を変化させずにスローモーション的に且つ時間厳密
性を保ったまま、精密なシミュレーションが行なわれ
る。従って、実際のメカを用いることなく、比較的小型
で応答の速い製品についての制御プログラムの開発・デ
バッグ(検証)を行なうことができる(請求項1,
2)。
【0161】(2)モデルパラメータを変更するだけで
容易に任意の特性をもったモデルを作成して制御プログ
ラムによって制御させることができる。従って、制御プ
ログラムが、大量に生産される製品のバラツキにどの程
度まで対応できるかの検証、つまり制御プログラムの品
質検証を確実に行なうことができる(請求項1,2)。
【0162】(3)仮想的なモデルを用いてシミュレー
ションを行なうことにより、ステップデバッグなどの機
能を使用することが可能になり、制御プログラム開発を
より容易に行なえるほか、新しいアクチュエータやセン
サを用いた新規の制御手法も簡単に検証することが可能
になる(請求項1,2)。 (4)オペレータ等は、同期設定手段(GUI機能)を
用いて、シミュレーション部の動作と制御プログラム実
行部の動作との同期設定を容易かつ任意に行なうことが
できる。
【0163】(5)マルチレート制御手段を用いて、一
制御周期中に制御量が変化するマルチレート制御がシミ
ュレートされるので、サーボロジックがマルチレート制
御を実現していた場合に確実に対応することができる
(請求項3)。その際、オペレータ等は、マルチレート
設定手段(GUI機能)を用いて、そのマルチレート制
御を容易かつ任意に定義・設定することができる。
【0164】(6)シミュレーション部によるシミュレ
ーション結果に応じて、制御プログラム実行部での制御
ルーチンへ移行することができるので、タイマによるフ
ェイルセーフ機能の確認や、単位時間当たりの変化量
(速度,回転数等)を測定する処理への対応など、各種
機能が実現され、制御プログラムの開発・デバッグ(検
証)を確実に支援することができる(請求項4)。
【0165】(7)モデルの構成部分の動作シミュレー
ションを、複数のプロセッサで並列的に実行することが
できるので、シミュレーション処理を大幅に高速化する
ことができる(請求項5)。 (8)中継部を、複数のレジスタ,第1書込/読出制御
部および第2書込/読出制御部によって構成すること
で、制御プログラム実行部からの制御量やシミュレーシ
ョン部からの状態量を、レジスタにおいて一時的に保持
してから、シミュレーション部や制御プログラム実行部
に確実に中継することができる。
【0166】(9)制御プログラム実行部側では第1書
込/読出制御部による読出制御を行なうことなく割込信
号を得ることができるので、ハードウェア割り込みを利
用した同期処理を行なうことが可能になり、制御プログ
ラム実行部は、その割込信号に応じて、制御量の算出動
作を直ちに且つ確実に開始することができる。 (10)制御プログラム実行部とシミュレーション部と
の間で通信中のデータを表示するデータ表示部により、
オペレータ等はそのデータを参照・確認することができ
るので、制御プログラムの開発・デバッグ(検証)を確
実に支援することができる。
【0167】(11)オペレータ等は、任意のデータ
を、データ入力部からレジスタに書き込むことによって
制御プログラム実行部やシミュレーション部へ直接的に
入力することができるので、そのデータに応じた制御プ
ログラムの挙動やモデルの動作状態を確認することが可
能になり、制御プログラムの開発・デバッグ(検証)を
確実に支援することができる。
【0168】(12)オペレータ等は、ノイズをノイズ
重畳部によってデータに重畳することができるので、そ
のノイズに応じた制御プログラムの挙動やモデルの動作
状態を確認することが可能になり、制御プログラムの開
発・デバッグ(検証)を確実に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制御プログラム開
発支援装置の構成を従来システムの構成と比較して示す
もので、(a)は従来システムの構成を示すブロック
図、(b)は本実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本実施形態での同期処理手順(シミュレーショ
ン制御部の動作)を説明するためのフローチャートであ
る。
【図3】本実施形態での同期処理手順(シミュレーショ
ン制御部の動作)を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図4】本実施形態のシミュレータでのシミュレーショ
ン原理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本実施形態で同期設定を行なうためのモデル記
述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示す図であ
る。
【図6】図5に示すモデル記述レベルで記述・設定され
た同期ブロックの動作を説明するためのフローチャート
である。
【図7】本実施形態の装置において、割り込み間隔に応
じ速度を計測する手法について説明するための図であ
る。
【図8】本実施形態で入出力の同期設定を行なうための
モデル記述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示す
図である。
【図9】図8に示すモデル記述レベルで記述・設定され
た同期ブロックの動作を説明するためのフローチャート
である。
【図10】図8に示すモデル記述レベルで記述・設定さ
れた同期ブロックの動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図11】本実施形態でのマルチレート制御について説
明するための図である。
【図12】本実施形態でマルチレート設定を行なうため
のモデル記述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示
す図である。
【図13】本実施形態でのマルチレート制御に先立つ初
期設定手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】本実施形態でのマルチレート制御手順(図1
2に示すモデル記述レベルで設定されたマルチレートブ
ロックの動作)を説明するためのフローチャートであ
る。
【図15】本実施形態でのシミュレーションの並列処理
を説明するための図である。
【図16】本実施形態の中継回路の構成および割込信号
の取扱を説明するためのブロック図である。
【図17】任意のレジスタの内容を表示する機能をそな
えた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図18】特定のレジスタの内容を表示する機能をそな
えた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図19】特定のレジスタにデータを設定する機能をそ
なえた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図20】レジスタからのデータにノイズを重畳する機
能をそなえた中継回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 制御プログラム開発支援装置 10 制御回路(制御プログラム実行部,ファームウェ
ア実行用プロセッサ,制御ファームウェア) 11 制御用LSI 12,12a,12b,12c MCU(プロセッサ) 13 メモリ 20 モデル実行環境(シミュレーション部,モデル演
算用プロセッサ,シミュレータ) 21 仮想メカモデル 22 シミュレーション制御部(同期処理部) 30 中継回路(中継部) 31 共有メモリ(バッファ,レジスタ) 31a レジスタ 32 セレクタ(第1書込/読出制御部) 33 セレクタ(第2書込/読出制御部) 34 レジスタ選択スイッチ(選択部) 35 セレクタ(選択部) 36,36a データ表示用セグメント(データ表示
部) 37 スイッチ(データ入力部) 38a,38b 加算器(ノイズ重畳部) 39 スイッチ 40 状態表示記録部(データ表示部) 50 ディスク 50a サーボマーク 51 ヘッド 61 F/Wアドレスバス 62 F/Wデータバス 71 シミュレータアドレスバス 72 シミュレータデータバス 100 メカ 110 アクチュエータ 120 センサ 200 制御回路 210 制御用LSI 211 CPU 212 メモリ 213 サーボロジック 214 センサロジック 220 ドライバ 230 検出回路 300 状態表示部 B2,B2′ 同期ブロック(同期処理部,シミュレー
ション制御部) B5 制御対象モデル B6 マルチレートブロック(マルチレート制御手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機構の動作を制御する制御プログラムを
    実行し、該機構に対する制御量を所定の制御周期で算出
    して出力する制御プログラム実行部と、 該機構を仮想的なモデルとして内部に構築され、該モデ
    ルを用い、前記所定制御周期よりも短く設定された所定
    のシミュレーション周期で、前記所定の制御周期に対応
    する時間に亘って該機構の動作をシミュレートすること
    により、該機構の状態量を算出して出力するシミュレー
    ション部と、 該制御プログラム実行部から該シミュレーション部への
    前記制御量、および、該シミュレーション部から該制御
    プログラム実行部への前記状態量を一時的に保持し中継
    する中継部と、 該シミュレーション部からの前記状態量が該中継部に保
    持されると、該シミュレーション部を、該制御プログラ
    ム実行部からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該
    制御プログラム実行部による、前記状態量に応じた制御
    量の算出動作を開始させる一方、該制御プログラム実行
    部からの前記制御量が該中継部に保持されると、該制御
    プログラム実行部を、該シミュレーション部からの応答
    待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレーション部
    による、前記制御量に応じたシミュレーション動作を開
    始させるシミュレーション制御部とをそなえたことを特
    徴とする、制御プログラム開発支援装置。
  2. 【請求項2】 サーボ機構の動作を制御する制御プログ
    ラムを実行し、該サーボ機構に対する制御量を所定の制
    御周期で算出して出力する制御プログラム実行部と、 該サーボ機構を仮想的なモデルとして内部に構築され、
    該モデルを用いて該サーボ機構の動作を動力学的に解析
    しながら、前記所定制御周期よりも短く設定された所定
    のシミュレーション周期で、前記所定の制御周期に対応
    する時間に亘って該サーボ機構の動作をシミュレートす
    ることにより、該サーボ機構の状態量を算出して出力す
    るシミュレーション部と、 該制御プログラム実行部から該シミュレーション部への
    前記制御量、および、該シミュレーション部から該制御
    プログラム実行部への前記状態量を一時的に保持し中継
    する中継部と、 該シミュレーション部からの前記状態量が該中継部に保
    持されると、該シミュレーション部を、該制御プログラ
    ム実行部からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該
    制御プログラム実行部による、前記状態量に応じた制御
    量の算出動作を開始させる一方、該制御プログラム実行
    部からの前記制御量が該中継部に保持されると、該制御
    プログラム実行部を、該シミュレーション部からの応答
    待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレーション部
    による、前記制御量に応じたシミュレーション動作を開
    始させるシミュレーション制御部とをそなえたことを特
    徴とする、制御プログラム開発支援装置。
  3. 【請求項3】 該制御プログラム実行部が、一制御周期
    中において異なるタイミングで該シミュレーション部に
    入力されるべき複数の制御量を出力するものであり、 前記複数の制御量をそれぞれ所定のタイミングで該シミ
    ュレーション部に入力するように制御量の入力制御を行
    なうマルチレート制御手段をそなえたことを特徴とす
    る、請求項2記載の制御プログラム開発支援装置。
  4. 【請求項4】 該シミュレーション制御部が、該シミュ
    レーション部によるシミュレーション結果に基づいて、
    該制御プログラム実行部による前記制御量の算出動作の
    開始タイミングを決定することを特徴とする、請求項2
    記載の制御プログラム開発支援装置。
  5. 【請求項5】 該モデルが、その動作のシミュレーショ
    ンを個別に実行することが可能な複数の部分から構成さ
    れるものであり、 該シミュレーション部が、前記複数の部分それぞれの動
    作を並列的にシミュレートする複数のプロセッサをそな
    えて構成されていることを特徴とする、請求項2記載の
    制御プログラム開発支援装置。
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