JP2003228496A - 制御プログラム開発支援装置 - Google Patents

制御プログラム開発支援装置

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JP2003228496A
JP2003228496A JP2002028498A JP2002028498A JP2003228496A JP 2003228496 A JP2003228496 A JP 2003228496A JP 2002028498 A JP2002028498 A JP 2002028498A JP 2002028498 A JP2002028498 A JP 2002028498A JP 2003228496 A JP2003228496 A JP 2003228496A
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simulation
control
control program
unit
simulator
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JP2002028498A
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Yosuke Senda
陽介 千田
Yuichi Sato
裕一 佐藤
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制御周期よりも短いシミュレーションサイクル
でシミュレーションを確実に行なえ精度の高いシミュレ
ーション結果を得られるようにする。 【解決手段】シミュレーション部が、当該シミュレーシ
ョン部自体に対する割込信号SimLoopIntを発
生して、その割込信号SimLoopIntに応じて一
シミュレーションサイクル分のシミュレーションを実行
するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的小型で応答
の速い製品についての制御プログラムの開発を支援する
技術に関するもので、例えば、磁気ディスクドライブ
(HDD),光ディスクドライブ(CD,MO,DV
D,MD),磁気テープ装置(DAT,VTR),NC
工作機など、緻密なサーボ制御を必要とする製品につい
てのサーボ制御プログラム(ファームウェア)を開発す
る際に用いて好適の、制御プログラム開発支援装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクチュエータ(モータ)やセ
ンサを有し3次元的な動作を行なう機構(メカ)を設計
する際には、その機構の構想を練った後、詳細設計,出
図,部品手配を行なってから、部品の組立を行なって実
機を試作し、実機の動作等についての評価を行なう。そ
して、評価の結果に応じて設計変更を行なってから設計
変更後の実機を試作し、再び評価を行なうという処理を
繰り返し、評価の結果が良好であれば、設計を完了す
る。
【0003】また、一般に、上述のごとく設計された機
構を動作させるべく、その機構を制御するための制御プ
ログラムを開発し、その制御プログラムを、制御対象の
機構内に組み込まれるマイクロコンピュータ(以下、マ
イコンという場合がある)で実行させるようにしてい
る。このマイコンが実行する上記制御プログラムのこと
を、以下、組込みソフトウェアという場合がある。
【0004】上述のような制御プログラム(組込みソフ
トウェア)を開発する際、従来、制御すべき機構の試作
品(実機)が完成している必要がある。即ち、試作が完
了して初めてメカを具体的に動かすことができ、それを
使って組込みソフトウェアの開発を開始することができ
るわけである。
【0005】この組込みソフトウェアの開発は、試作品
の完成後、その試作品を実際に動作させながら、以下の
手順で行なわれる。つまり、まず、組込みソフトウェア
の概略設計を行ない、その概略設計に基づいて詳細設計
を行なってから、詳細設計の結果をコーディングして組
込みソフトウェアを作成し、その組込みソフトウェアの
デバッグを行なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ファームウ
ェアのサーボ機構部分の構築・検証も、従来、上述した
組込みソフトウェア開発の場合と同様、実際のメカ(実
機)を用いて行なわれている。しかし、ファームウェア
のサーボ機構部分の構築・検証に上述の手法を用いた場
合、実機が完成しないと検証を行なうことができず開発
に時間やコストがかかり非効率的であるという課題があ
るほか、実機を用いて検証を行なうため、イベントブレ
イク等でファームウェアプログラムを停止しても、サー
ボ機構を成すモータは回転し続け、ステップデバッグを
行なうことができないなどの課題もあった。
【0007】また、月産数万台も生産される製品に対す
るサーボ機構制御プログラムは、ある程度のメカのバラ
ツキに対応できなくてはならない。実際のメカを用いた
開発では、上記バラツキを考慮した所望の状態のメカを
入手することは困難であり、ファームウェアがどの程度
のバラツキまで対応できているかを知ることは困難であ
った。
【0008】そこで、実際のメカの代わりに計算機上に
仮想的なモデルを作成し、このモデルを実際のファーム
ウェアに制御させることにより、実機を用いることなく
効率的にファームウェアの開発(構築・検証)を行なえ
るようにすることが望まれている。このような技術が実
現されると、ファームウェアの先行開発が可能になるほ
か、実際のモータを用いないためステップデバッグなど
の機能を使用することが可能であり、新しいアクチュエ
ータやセンサを用いた新規の制御手法を、実機を作成す
ることなく簡単に検証可能になるなどの利点が得られ
る。
【0009】従来、例えばdSPACE社のHIL(Ha
rdware In the Loop)シミュレーションシステムのよう
に、実際の製品の代わりとなるシミュレータ内のモデル
に対し、別のコンピュータで動作する制御プログラムに
よってそのモデルの制御を行なうものは存在している。
しかし、このシステムは、実時間でシミュレーションを
行なうものであるため、自動車や船など応答の遅い製品
(例えば1msec以上のシミュレーション時間間隔でシミ
ュレーション可能な製品)がシミュレーション対象とな
っている。従って、上述のシステムにより、磁気ディス
クドライブ(HDD)など比較的小型で応答の速い製品
(例えば2μsec程度のシミュレーション時間間隔でシ
ミュレーションを行なうべき製品)のシミュレーション
を行なうのは困難である。
【0010】また、本願発明者等は、3次元リアルタイ
ムシミュレーション装置を中核に据え、メカ試作品を作
らなくても組込みソフトウェア(制御プログラム)の開
発をメカ設計とは単独に進めることができるような支援
システムを提案している。この支援システムによる制御
プログラムの検証はタスクレベルで行なわれている。つ
まり、この支援システムでは、制御プログラム側からの
指令に応じたアクチュエータ動作がシミュレートされ、
その動作に従ったセンサのオン/オフ信号に基づいて、
制御プログラムの検証が行なわれている。従って、この
支援システムでは、モデルの動力学を解析するサーボレ
ベルで制御プログラムの検証(開発・デバッグ)を行な
うことができない。
【0011】サーボ機構は、機械的運動のための自動フ
ィードバック制御システムであり、制御量または制御出
力が機械的な位置〔または誘導変数(速度加速度など)
の一つ〕であるようなシステムを制御するために用いら
れるものである。このため、サーボ制御部分の制御プロ
グラムの検証を行なうためには、サーボ機構のシミュレ
ーションを、タスクレベルではなく、前記機械的な位置
等の制御量を動力学的に解析しながら(つまりサーボレ
ベルで)行なう必要がある。サーボレベルで検証を行な
う場合、動力学解析を行なって厳密なシミュレーション
を行なう必要があるため、実時間でシミュレーションを
行なうことは困難になることがある。
【0012】従って、実際のメカを用いることなく、比
較的小型で応答の速い製品について制御プログラムのサ
ーボ制御部分(以下、サーボ制御プログラムという場合
がある)の開発・デバッグ(検証)を行なえるようにす
ることが望まれている。なお、従来、MATLABなど
に代表される数値解析ソフトウェアを用いることによ
り、制御対象とその制御対象についての制御則とをモデ
ル化し、その制御則の検証を行なう一般的な手法は存在
している。この手法は、理論レベルで制御則の検証を行
なうことはできるが、検証した制御則を実際のファーム
ウェア(制御プログラム)にコード化する際に生じる様
々な問題点(実行速度,コードサイズ,消費メモリ量,
バグの混在など)には対応することができない。また、
この手法は、制御則の検証を行なうものであって、その
制御則に基づいて作成された制御プログラムの検証を行
なうことはできず、その制御プログラムの検証に際して
は、結局、前述した従来手法を用いることになる。
【0013】そこで、制御プログラムを実行する制御回
路(ファームウェア)上のMCU(MicroController Un
it)と、制御対象の機構を仮想的なモデルとして内部に
構築されこのモデルを用い機構の動作をシミュレートす
るモデル実行環境(シミュレータ)とを、中継回路上の
共有メモリ(バス)を介して通信可能に接続し、シミュ
レーション制御部によってMCUの動作とモデル実行環
境の動作とをシミュレーション制御部により同期させる
ことにより、時間厳密性を保ったまま精密なシミュレー
ションを行なえるようにした技術も本願発明者等によっ
て提案されている。
【0014】このような技術において、マルチプロセッ
サシステムを用い並列処理によってモデル演算(シミュ
レーション)を行なう場合、時間厳密性を保つべく、図
20に示すように、複数のプロセッサ(図20ではCP
U1〜CPU3)をタイマ割込み等により同期させるこ
とが行なわれる。このとき、図20に示すように、メイ
ンループはタイマ割込み待ちのみを行なっており、タイ
マ割込みが発生すると、各プロセッサが、一シミュレー
ションサイクル分、担当のモデル演算(ルーチン1〜ル
ーチン3)を行なうように、マルチプロセッサシステム
が構成される。
【0015】しかし、制御プログラムを実行する制御回
路(ファームウェア)と複数のプロセッサからなるシミ
ュレータとの同期をとりながら精密なシミュレーション
を行なう場合、一シミュレーションサイクル分のモデル
演算に要する時間が、タイマ割込みよりも長くかかり、
上述のような並列処理システムを利用することができな
くなる場合がある。
【0016】本発明は、このような状況に鑑み創案され
たもので、実際のメカを用いることなく、比較的小型で
応答の速い製品(機構)を制御するための制御プログラ
ムの開発・デバッグ(検証)を行なえるようにするとと
もに、制御周期よりも短いシミュレーションサイクルで
シミュレーション(特に並列処理によるシミュレーショ
ン)を確実に行なえ精度の高いシミュレーション結果を
得られるようにした、制御プログラム開発支援装置を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の制御プログラム開発支援装置(請求項1)
は、機構(例えばサーボ機構)の動作を制御する制御プ
ログラムを実行し該機構に対する制御量を所定の制御周
期で算出して出力する制御プログラム実行部と、該機構
を仮想的なモデルとして内部に構築され、該モデルを用
い、前記所定の制御周期よりも短いシミュレーションサ
イクルで、前記所定の制御周期に対応する時間に亘って
該機構の動作をシミュレートすることにより、該機構の
状態量を算出して出力するシミュレーション部と、該制
御プログラム実行部から該シミュレーション部への前記
制御量、および、該シミュレーション部から該制御プロ
グラム実行部への前記状態量を一時的に保持し中継する
中継部と、該シミュレーション部からの前記状態量が該
中継部に保持されると、該シミュレーション部を、該制
御プログラム実行部からの応答待ち状態へ移行させると
ともに、該制御プログラム実行部による、前記状態量に
応じた制御量の算出動作を開始させる一方、該制御プロ
グラム実行部からの前記制御量が該中継部に保持される
と、該制御プログラム実行部を、該シミュレーション部
からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレ
ーション部による、前記制御量に応じたシミュレーショ
ン動作を開始させるシミュレーション制御部とをそな
え、該シミュレーション部が、当該シミュレーション部
自体に対する割込信号を発生し、その割込信号に応じて
一シミュレーションサイクル分のシミュレーションを実
行することを特徴としている。
【0018】なお、該中継部を、該制御プログラム実行
部から該シミュレーション部への前記制御量と該シミュ
レーション部から該制御プログラム実行部への前記状態
量とを含むデータを一時的に保持しうる複数のレジスタ
と、該複数のレジスタと該制御プログラム実行部との間
で前記データの書込/読出を制御する第1書込/読出制
御部と、該複数のレジスタと該シミュレーション部との
間で前記データの書込/読出を制御する第2書込/読出
制御部とをそなえて構成してもよい(請求項2)。
【0019】この場合、該シミュレーション部で発生さ
れた割込信号を、該複数のレジスタの一つに一旦書き込
んだ後、該第2書込/読出制御部を介することなく当該
レジスタから該シミュレーション部へ直接送出してもよ
いし(請求項3)、該制御プログラム実行部による前記
制御量の算出動作を開始させるべく該シミュレーション
部で発生された割込信号を、該複数のレジスタの一つに
一旦書き込んだ後、該第1書込/読出制御部を介するこ
となく当該レジスタから該制御プログラム実行部へ直接
送出してもよい(請求項4)。
【0020】また、該モデルを、その動作のシミュレー
ションを個別に実行することが可能な複数の部分から構
成し、該シミュレーション部を、前記複数の部分それぞ
れの動作を並列的にシミュレートする複数のプロセッサ
をそなえて構成してもよい(請求項5)。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔1〕本発明の一実施形態の説明 〔1−1〕本実施形態の全体構成 図2(a)および図2(b)は本発明の一実施形態とし
ての制御プログラム開発支援装置の全体構成を従来シス
テムの全体構成と比較して示すもので、図2(a)は従
来システムの全体構成を示すブロック図、図2(b)は
本実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【0022】図2(a)に示すように、サーボ制御プロ
グラムの開発・デバッグ(検証)を行なうための従来シ
ステムでは、実際のサーボ機構、つまり、実際のメカ1
00および制御回路200を用いている。メカ100
は、アクチュエータ110およびセンサ120を含んで
構成されている。アクチュエータ110は、制御回路2
00からの制御量に従ってメカ100の動作を制御する
ものであり、センサ120は、アクチュエータ110で
制御されるとともに外乱を受けるメカ100の動作状態
を状態量として検出するものである。
【0023】制御回路200は、制御用LSI210,
ドライバ220および検出回路230をそなえて構成さ
れている。制御用LSI210は、サーボ機構の動作を
制御する制御プログラム(制御プログラムのサーボ制御
部分/ファームウェア)を実行するもので、MCU(Mi
croController Unit)211,メモリ212,サーボロ
ジック213およびセンサロジック214を有してい
る。
【0024】メモリ212は、前記制御プログラムを含
む各種情報を格納するものであり、MCU211は、い
わゆるワンチップマイコンであり、メモリ212に格納
された制御プログラムを実行し、メカ100(サーボ機
構)に対する制御量を、メカ100側からの状態量(セ
ンサ120による検出結果)に応じて演算するものであ
る。
【0025】サーボロジック213およびセンサロジッ
ク214は、それぞれ、ドライバ220および検出回路
230に接続されるもので、例えばA/D(アナログ/
デジタル変換器),D/A(デジタル/アナログ変換
器),PIO(Parallel Input/Output)などの一般的
なロジック回路を含んで構成されるものである。また、
サーボロジック213としては、パルス幅変調(PW
M)信号発生器を用いることもできる。
【0026】ドライバ220は、サーボロジック213
からの制御信号(制御量)に基づいてアクチュエータを
駆動するものであり、検出回路230は、メカ100の
センサ120により検出された状態量を受け取り、セン
サロジック214に入力するものである。なお、メカ1
00や制御回路200の状態は、オシロスコープ等の状
態表示部300によって表示されるようになっている。
【0027】上述した従来システムでは、実際のメカ1
00や制御回路200が用いられ、MCU211が、検
出回路230およびセンサロジック214を介して得た
情報(センサ120により検出された状態量)に基づい
てサーボ演算を行ない、その演算結果である制御量を、
制御信号としてサーボロジック213およびドライバ2
20を介しアクチュエータ110に指令を与えること
で、サーボループが構築されている。
【0028】これに対し、図2(b)に示すごとく、本
実施形態の制御プログラム開発支援装置1は、制御回路
10とモデル実行環境20とを、中継回路30を介して
通信可能に接続することによって構成されており、制御
回路10およびモデル実行環境20は、それぞれ、実際
にはファームウェア実行用プロセッサおよびモデル演算
用プロセッサにより構成されている。
【0029】そして、制御回路10は、サーボ機構の動
作を制御する制御プログラム(以下、制御ファームウェ
アという場合もある)を実行しそのサーボ機構に対する
制御量を所定の制御周期(制御ルーチンの呼び出し間
隔)ΔTで算出して出力する制御プログラム実行部とし
て機能するもので、MCU12およびメモリ13を含む
制御用LSI11から構成されている。
【0030】ここで、メモリ13は、前記制御プログラ
ムを含む各種情報を格納するものであり、MCU12
は、いわゆるワンチップマイコンであり、メモリ13に
格納された制御プログラムを実行し、サーボ機構(本実
施形態では後述する仮想メカモデル21)に対する制御
量を、モデル実行環境20側からの状態量(シミュレー
ション結果)に応じて演算するものである。
【0031】モデル実行環境(以下、シミュレータとい
う場合もある)20は、サーボ機構を仮想的なモデル
(仮想メカモデル)21として内部に構築され、その仮
想メカモデル21を用いてサーボ機構の動作を動力学的
に解析しながら所定のシミュレーション周期(シミュレ
ーションサイクル)Δtでサーボ機構の動作をシミュレ
ートすることにより、サーボ機構の状態量を算出して出
力するシミュレーション部として機能するものである。
【0032】ここで、仮想メカモデル21は、図2
(a)に示した従来システムにおけるサーボ機構の部
分、即ち、サーボロジック213,ドライバ220,メ
カ100(アクチュエータ110およびセンサ120を
含む),検出回路230およびセンサロジック214の
部分をモデル化したものである。
【0033】中継回路(中継部)30は、制御回路10
からモデル実行環境20への制御量、および、モデル実
行環境20から制御回路10への状態量を中継すべく、
これらの制御量や状態量を一時的に格納・保持する共有
メモリ(バッファ,レジスタ)31を有して構成されて
いる。この中継回路30の詳細構成については、図1や
図15〜図18を参照しながら後述する。状態表示記録
部(データ表示部)40は、モデル実行環境20による
シミュレーション結果を表示したり記録したりするもの
である。
【0034】そして、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1においては、シミュレーション周期Δtが制
御周期ΔTよりも短く設定され、モデル実行環境20
は、仮想メカモデル21を用い、所定の制御周期ΔTに
対応する時間に亘って所定のシミュレーション周期Δt
でシミュレーションを行ない、そのシミュレーションに
よって得られたサーボ機構の状態量を中継回路30へ出
力するように構成されている。
【0035】さらに、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1には、後述するようにして制御回路10の動
作とモデル実行環境20の動作との同期処理を行なうシ
ミュレーション制御部(同期処理部)22がそなえられ
ている。このシミュレーション制御部22は、図2
(b)ではモデル実行環境20にそなえられているが、
実際には制御回路10およびモデル実行環境20にまた
がる形で配置され、図1,図3〜図14にて後述する手
法に従い、ソフトウェアにより実現されるものである。
【0036】このシミュレーション制御部22は、モデ
ル実行環境20からの状態量が中継回路30の共有メモ
リ31に保持されると、モデル実行環境20を、制御回
路10からの応答待ち状態へ移行させるとともに、制御
回路10による、状態量に応じた制御量の算出動作を開
始させる一方、制御回路10からの制御量が中継回路3
0に保持されると、制御回路10を、モデル実行環境2
0からの応答待ち状態へ移行させるとともに、モデル実
行環境20による、制御量に応じたシミュレーション動
作を開始させるように機能する。その際、図3や図4に
示すごとく、制御回路(制御ファームウェア)10とモ
デル実行環境(シミュレータ)20との間では、サーボ
割込信号(SVInt:Servo Interrupt)やサーボタ
スク信号(Servo Task)がやり取りされる。
【0037】図2(b)に示す本実施形態の制御プログ
ラム開発支援装置1においては、MCU12,メモリ1
3など制御プログラムを動作させるために必要な環境
〔図2(b)には示していないが浮動点演算装置などの
補助回路も含む〕以外の部分を全てモデル化し、モデル
化された仮想メカモデル21の動作がモデル実行環境
(シミュレータ)20によりシミュレートされ、仮想メ
カモデル21の状態量が算出される。そして、モデル実
行環境20と制御回路10との間で、中継回路30の共
有メモリ31を介して通信を行なうことにより、サーボ
ループが構築されている。
【0038】このとき、対象とするメカの応答の高速化
に伴いモデル実行(シミュレーション)のサンプリング
間隔Δtを細かくする必要が生じたり、モデル21を精
密化するのに伴い計算量が増大したりすると、シミュレ
ータ20において、実時間でモデル演算を行なうことが
難しくなる。
【0039】そこで、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1においては、MCU12の演算を遅らせ、同
期信号(サーボ割込信号)SVIntを用いてMCU1
2の演算と仮想メカモデル21の演算とを同期させ、サ
ーボ特性を変化させずにスローモーション的にシミュレ
ーションを行なうようにしている。
【0040】さらに、本実施形態では、図1および図1
2〜図14を参照しながら後述するごとく、シミュレー
タ20が、そのシミュレータ20自体に対する割込信号
SimLoopIntを発生し、その割込信号SimL
oopIntに応じて、一シミュレーションサイクル分
のシミュレーションを実行するように構成されている。
なお、この割込信号SimLoopIntは、シミュレ
ータ20側におけるシミュレーション制御部22が発生
するように構成してもよい。
【0041】〔1−2〕制御回路10とシミュレータ2
0との基本的な同期処理手順 次に、図3および図4を参照しながら、本実施形態にお
ける前記シミュレーション制御部(同期処理部)22の
動作(同期処理手順)について説明する。図3および図
4は、それぞれ、本実施形態での同期処理手順(シミュ
レーション制御部22の動作)を説明するためのフロー
チャートおよびタイムチャートである。
【0042】図3に示す制御ファームウェア(制御F/
Wの部分;制御回路10で実行される制御プログラム)
は、サーボ制御ルーチン部分であって、一般にタイマ割
り込みを用いて一定間隔(ΔT)で呼び出されたり、あ
るいは、制御対象が例えば磁気ディスクドライブ(HD
D)である場合にはサーボマークを磁気ディスクから読
み込んだ時に発生する割込信号によって呼び出されたり
する。
【0043】本実施形態の制御プログラム開発支援装置
1では、サーボ制御ルーチンを呼び出すための割り込み
要因を、シミュレータ20側からの割込信号(SVIn
t)に変更し、シミュレータ20によるシミュレーショ
ン終了(所定間隔のモデル実行の完了)に伴って、サー
ボ制御ルーチンが呼び出されるようにしている。
【0044】なお、割込信号を用いず、メインループに
てシミュレータ20におけるSVIntの状態を常に監
視するように構成してもよい。これにより、図4を参照
して後述するごとく、制御ルーチンとシミュレーション
とを交互に実行することができる。
【0045】図3に示すように、制御ファームウェア
(制御回路10)においてはシミュレータ20からの割
込信号(SVInt)に応じてステップS11〜S16
の処理が実行され、シミュレータ20においては制御回
路10からのサーボタスク信号に応じてステップS21
〜S27が実行される。これにより、本実施形態の同期
処理(シミュレーション制御部22)が実現され、制御
回路10の動作とシミュレータ20の動作との同期処理
が行なわれる。
【0046】具体的に説明すると、シミュレータ20に
おいて割込信号SVIntがセットされると(ステップ
S21;図12のステップS68に対応)、制御回路1
0では、制御ファームウェアが起動され、サーボタスク
信号がセットされる(ステップS11)。
【0047】このサーボタスク信号は、シミュレータ2
0に通知され、シミュレータ20では、サーボタスク信
号のセット検知に伴い(ステップS22のYESルー
ト;図12のステップS70のYESルートに対応)、
割込信号SVIntをクリアする(ステップS23;図
12のステップS72に対応)。この後、シミュレータ
20は、制御回路10からのサーボタスク信号がクリア
されるまで、つまり、ステップS24(図12のステッ
プS74に対応)でYES判定となるまで、制御ルーチ
ン終了(サーボタスク信号クリア)待ち状態となる。
【0048】また、制御回路10では、割込信号SVI
ntのクリアを検知すると(ステップS12のYESル
ート)、中継回路30の共有メモリ(レジスタ)31に
保持されている状態量(シミュレータ20によるシミュ
レーション結果)が読み込まれ(ステップS13)、サ
ーボ演算、つまり状態量に応じた制御量の演算処理が実
行される(ステップS14)。そして、算出された制御
量を中継回路30へ出力して共有メモリ31に格納して
から(ステップS15)、サーボタスク信号をクリアし
(ステップS16)、サーボ制御ルーチンを終了する。
【0049】一方、シミュレータ20では、サーボタス
ク信号のクリアを検知すると(ステップS24のYES
ルート)、中継回路30の共有メモリ(レジスタ)31
に保持されている制御量が読み込まれ(ステップS2
5)、シミュレーション(モデル演算)が行なわれ(ス
テップS26)、その制御量に応じた仮想メカモデル2
1の状態量が算出される。このとき、ステップS26で
のシミュレーションは、図1および図12〜図14を参
照しながら後述するごとく、シミュレータ20によって
発生される割込信号SimLoopIntに応じて実行
される。そして、シミュレーション結果として得られた
状態量を中継回路30へ出力して共有メモリ31に格納
すると(ステップS27)、再び、割込信号SVInt
がセットされ(ステップS21)、以降、上述と同様の
処理が繰り返されることになる。
【0050】図3にて上述した同期処理について図4を
参照しながら説明する。図4に示すように、シミュレー
タ20は、時刻t1で状態量を出力してシミュレーショ
ンを終了すると(ステップS27)、制御ルーチン終了
(サーボタスク信号クリア)待ちの状態に移行するとと
もに、時刻t2で割込信号SVIntをセットし(ステ
ップS21)、制御ファームウェアを呼び出して起動す
る。
【0051】そして、時刻t3において制御回路10が
サーボタスク信号をセットすると(ステップS11)、
そのサーボタスク信号に応じ、時刻t4においてシミュ
レータ20が割込信号SVIntをクリアし(ステップ
S23)、制御ファームウェア(HDD F/W)は、
時刻t5から制御ルーチン実行中となる(ステップS1
3〜S15)。
【0052】この後、制御ファームウェアは、時刻t6
で制御量を出力してサーボ演算を終了すると(ステップ
S15)、シミュレーション終了(SVIntセット)
待ちの状態に移行するとともに、時刻t7でサーボタス
ク信号をクリアする(ステップS16)。これに伴い、
シミュレータ20は、時刻t8からシミュレーション実
行中となり(ステップS25〜S27)、時刻t9で状
態量を出力してシミュレーションを終了すると(ステッ
プS27)、前述した処理を繰り返すことになる。
【0053】〔1−3〕制御周期とシミュレーション周
期との関係 さて、制御ルーチンが本来呼び出される間隔である制御
周期をΔTとすると、従来、シミュレータ20でのシミ
ュレーション(モデル実行)も、制御周期と同じ間隔Δ
Tで行なわれていた。しかし、精度のよいシミュレーシ
ョンを行なうためには、シミュレーション間隔(シミュ
レーション周期)Δtを、制御周期ΔTよりも細かくす
る必要がある。
【0054】そこで、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1では、図3におけるシミュレーション実行処
理(ステップS26)に際して、細かいシミュレーショ
ンサイクルを実行する毎にΔtを加算し、その合計時間
が制御周期ΔTに達したところで、シミュレーションル
ープから抜けるようにしている。
【0055】より具体的に説明すると、図5は本実施形
態のシミュレータでのシミュレーション原理を説明する
ためのフローチャート(ステップS31〜S34)であ
り、この図5に示すように、図3におけるシミュレーシ
ョン実行部分(ステップS26)では、シミュレーショ
ンの開始に先立ち、合計時間tが0に設定される(ステ
ップS31)。
【0056】この後、シミュレータ20では、シミュレ
ーション間隔Δtに対応する時間のシミュレーションが
実行される都度(ステップS32)、合計時間tにシミ
ュレーション周期Δtが加算され(ステップS33)、
その合計時間が制御周期ΔTに到達したか否かが判定さ
れる(ステップS34)。合計時間tがΔT未満である
場合(ステップS34のNOルート)、ステップS32
に戻る一方、合計時間tがΔT以上となった場合(ステ
ップS34のYESルート)、シミュレーションを終了
する。
【0057】〔1−4〕基本的な同期設定 そして、本実施形態の制御プログラム開発支援装置1の
シミュレータ20には、上述した周期ΔTを設定するた
めの機能〔シミュレーション制御部(同期処理部)22
の同期設定を行なうための同期設定手段〕がそなえられ
ている。この機能は、シミュレータ20におけるグラフ
ィカルユーザインタフェース機能(GUI機能)を用い
て実現されている。つまり、オペレータ等がシミュレー
タ20におけるディスプレイ(図示省略)上の表示を参
照しながらキーボードやマウス等を操作することによ
り、周期ΔTの設定(同期設定)が行なわれるようにな
っている。本実施形態では、一般的なモデル記述方法
〔例えばMATLAB/Simulink(MathWorks社)〕を
用いて、ディスプレイ上に図5に示すごとく簡易なモデ
ル(ブロック線図)をグラフィカルに記述・作成するこ
とにより、同期設定が行なわれる。
【0058】ここで、図6は本実施形態で同期設定を行
なうためのモデル記述レベル(ディスプレイでの表示状
態)を示す図、図7は図6に示すモデル記述レベルで記
述・設定された同期ブロックB2の動作を説明するため
のフローチャートである。本実施形態では、図6に示す
モデル記述レベルで、一定周期ΔTの方形波(パルス)
を発生する方形波発生ブロックB1と同期ブロックB2
とを作成し、方形波発生ブロックB1からのパルスを同
期ブロックB2に入力するようにブロックB1およびB
2を記述する。
【0059】同期ブロック(同期処理部,シミュレーシ
ョン制御部22)B2は、方形波発生ブロックB1から
のパルスのエッジ(立ち上がり)を検出し、そのエッジ
をトリガにして、制御ファームウェアとの同期処理を行
なう。この同期ブロックB2の動作を図7に示すフロー
チャート(ステップS41〜S47)に従って具体的に
説明する。なお、図7において、ステップS41および
S42はエッジ検出(パルス立ち上がり検出)を行なう
部分である。また、ステップS44〜S47は、制御フ
ァームウェアとの同期を行なう部分で、図3のステップ
S21〜S24に対応する処理である。
【0060】同期ブロックB2は、シミュレーション周
期Δt毎に起動され、その都度、まず、同期ブロックB
2に対する現入力(方形波発生ブロックB1からのパル
ス)が“High”であるか否かを判断する(ステップS4
1)。現入力が“High”でなければ、即ち“Low”であ
る場合(ステップS41のNOルート)、現入力“Lo
w”を前入力に置き換えて(ステップS43)、処理を
終了する。
【0061】一方、現入力が“High”である場合(ステ
ップS41のYESルート)、前入力が“Low”である
か否かを判断し(ステップS42)、前入力が“Low”
でなければ、即ち“High”である場合(ステップS42
のNOルート)、現入力“High”を前入力に置き換えて
(ステップS43)、処理を終了する。そして、ステッ
プS42で前入力が“Low”であると判断された場合
(ステップS42のYESルート)、方形波発生ブロッ
クB1からのパルスの立ち上がりエッジが検出されたこ
とになる。この立ち上がりエッジの検出をトリガにし
て、制御ファームウェアとの同期処理(ステップS44
〜S47)へ移行する。
【0062】この同期処理(ステップS44〜S47)
は、図3において説明したステップS21〜S24の処
理に対応するので、その説明は省略する。制御ファーム
ウェアでサーボタスク信号がクリアされ、ステップS4
7でYES判定となると、同期処理を終了し、現入力
“High”を前入力に置き換えて(ステップS43)、処
理を終了する。
【0063】このとき、制御周期ΔTとシミュレーショ
ン周期Δtを加算して得られる合計時間t(図5のステ
ップS33参照)とにはΔt/2未満の誤差を生じる
が、制御周期ΔTに対してシミュレーション周期Δtを
任意に設定することができる。なお、制御周期ΔTがシ
ミュレーション周期Δtの自然数倍になっていれば前記
誤差は0となるが、自然数倍になっていなければ、−Δ
t/2〜Δt/2の範囲の誤差が生じることになる。
【0064】さらに、本実施形態の制御プログラム開発
支援装置1では、シミュレーション制御部(同期処理
部)22が、シミュレータ20によるシミュレーション
結果に基づいて、制御回路10(制御ファームウェア)
による制御量の算出動作の開始タイミングを決定するよ
うに構成することもできる。図6に示した方形波発生ブ
ロックB1に代えて、例えば図8に示すようなサーボマ
ーク50aの検出シミュレーション結果を同期ブロック
B2に入力することにより、割込信号SVIntが一定
周期ではなく他の要因に応じて生成・出力されることに
なる。
【0065】なお、図8に示す例では、HDDのディス
ク50におけるサーボマーク50aをヘッド51によっ
て検出する状況がシミュレータ20によりシミュレート
されている。このように生成された割込信号SVInt
の間隔を制御ファームウェア側で測定することにより、
制御プログラム開発支援装置1は、速度(回転速度)を
計測すべき処理に対応することができる。ただし、この
場合、状態量の中に経過時間の情報を含ませる必要があ
る。
【0066】また、本実施形態の制御プログラム開発支
援装置1では、方形波発生ブロックB1から同期ブロッ
クB2へ周期的に入力される方形波に対してわざと1パ
ルス分の方形波を取り除く処理を加え、1パルス欠けた
方形波を同期ブロックB2に入力させることにより、制
御ファームウェアでのタイマによるフェイルセーフ機能
がきちんと作用するか否かの検証を行なうことができ
る。
【0067】〔1−5〕入出力の同期設定 次に、図9〜図11を参照しながら、本実施形態での入
出力の同期設定について説明する。ここで、図9は本実
施形態で入出力の同期設定を行なうためのモデル記述レ
ベル(ディスプレイでの表示状態)を示す図、図10お
よび図11は、それぞれ、図9に示すモデル記述レベル
で記述・設定された同期ブロックB2′の動作を説明す
るためのフローチャートおよびタイムチャートである。
【0068】図3に示す同期処理手順において、仮想メ
カモデル21は、シミュレーションを実行する前に制御
回路10からの制御量を読み込み、シミュレーションを
実行した後に状態量を出力しなければならない。本実施
形態では、このような入出力の同期タイミングも、一般
的なモデル記述方法〔例えばMATLAB/Simulink
(MathWorks社)〕を用いて、ディスプレイ上に図9に
示すごとく簡易なモデル(ブロック線図)をグラフィカ
ルに記述・作成することによって設定される。
【0069】図9に示すモデル記述レベルにおける同期
ブロックB2′の出力は、この同期ブロックB2′への
入力パルスの立ち上がりエッジに反応し、1シミュレー
ションサイクル(Δt)分だけ“High”になる。そし
て、本実施形態では、図9に示すごとく、同期ブロック
B2′の出力が“High”になる時をトリガとして制御対
象モデルB5(シミュレータ20)から状態量を出力す
るように出力ブロックB4が記述・作成される一方、同
期ブロックB2′の出力が“Low”になる時をトリガと
して制御対象モデルB5(シミュレータ20)に制御量
を入力するように入力ブロックB3が記述・作成され
て、入出力タイミングが規定される。
【0070】前述した同期ブロックB2′の動作を図1
0に示すフローチャート(ステップS51〜S60)に
従って具体的に説明する。なお、図10におけるステッ
プS52およびS53は、図7のステップS41および
S42と同様、エッジ検出(パルス立ち上がり検出)を
行なう部分である。また、ステップS57〜S60は、
制御ファームウェアとの同期を行なう部分で、図3のス
テップS21〜S24に対応する処理である。
【0071】同期ブロック(同期処理部,シミュレーシ
ョン制御部22)B2′は、シミュレーション周期Δt
毎に起動され、その都度、まず、同期ブロックB2′か
らの前出力が“High”であるか否かを判断する(ステッ
プS51)。前出力が“High”でなければ、即ち“Lo
w”である場合(ステップS51のNOルート)、同期
ブロックB2′に対する現入力が“High”であるか否か
を判断する(ステップS52)。現入力が“High”でな
ければ、即ち“Low”である場合(ステップS52のN
Oルート)、同期ブロックB2′からの出力を“Low”
としてから(ステップS54)、現入力を前入力に置き
換え且つ現出力を前出力に置き換えて(ステップS5
6)、処理を終了する。
【0072】現入力が“High”である場合(ステップS
52のYESルート)、前入力が“Low”であるか否か
を判断し(ステップS53)、前入力が“Low”でなけ
れば、即ち“High”である場合(ステップS53のNO
ルート)、前述したステップS54およびステップS5
6を実行して処理を終了する。
【0073】そして、ステップS53で前入力が“Lo
w”であると判断された場合(ステップS53のYES
ルート)、同期ブロックB2′への入力パルスの立ち上
がりエッジが検出されたことになる。この立ち上がりエ
ッジの検出をトリガにして、同期ブロックB2′からの
出力を“High”としてから(ステップS55)、現入力
を前入力に置き換え且つ現出力を前出力に置き換えて
(ステップS56)、処理を終了する。
【0074】一方、ステップS51で前出力が“High”
であると判断された場合(ステップS51のYESルー
ト)、制御ファームウェアとの同期処理(ステップS5
7〜S60)へ移行する。この同期処理(ステップS5
7〜S60)は、図3において説明したステップS21
〜S24の処理に対応するので、その説明は省略する。
制御ファームウェアでサーボタスク信号がクリアされ、
ステップS60でYES判定となると、同期処理を終了
し、ステップS52へ移行する。
【0075】図10にて上述した同期ステップB2′の
処理について図11を参照しながら説明する。図11に
おけるシミュレーション時刻t11〜t12およびt1
3〜t14に示すように、同期ブロックB2′の出力
は、この同期ブロックB2′への入力パルスの立ち上が
りエッジに反応して(ステップS53のYESルー
ト)、制御周期(サーボ間隔)ΔTごとに、1シミュレ
ーション周期(シミュレーション間隔)Δtの間だけ
“High”になり(ステップS55)、それ以外の時に
は、同期ブロックB2′の出力は常に“Low”になる
(ステップS54)。
【0076】また、同期ブロックB2′の前出力が“Hi
gh”であることをトリガとして(つまり同期ブロックB
2′の出力パルスが立ち下がる直前)、シミュレータ2
0は、ステップS57〜S60による同期処理へ移行し
てサーボタスク信号のクリア待ち状態になり、図11の
シミュレーション時刻t12,t14でシミュレーショ
ンを停止した状態になる。サーボタスク信号がクリアさ
れると(ステップS60のYESルート)、シミュレー
タ20によるシミュレーションが再開される。
【0077】そして、同期ブロックB2′の出力パルス
の立ち下がりに応じて入力ブロックB3が機能し、制御
ファームウェアからの制御量が制御対象モデルB5(仮
想メカモデル21)に入力される。また、同期ブロック
B2′の出力パルスの立ち上がりに応じて出力ブロック
B4が機能し、制御対象モデルB5(仮想メカモデル2
1)の状態量が出力される。
【0078】〔1−6〕中継回路30の詳細構成および
シミュレータ20の割込動作 図1は、本発明の一実施形態としての制御プログラム開
発支援装置1における中継回路30の詳細構成を示すと
ともに本実施形態での割込信号SVIntおよびSim
LoopIntの取扱を説明するためのブロック図であ
る。本実施形態の中継回路30は、図2(b)を参照し
ながら前述したごとく、2つのプロセッサ(制御回路1
0およびシミュレータ20)の間を繋ぐバス上に共有メ
モリ31をそなえて構成されている。より詳細に説明す
ると、中継回路30は、図1に示すように、共有メモリ
31を成す複数のレジスタ31aと、第1書込/読出制
御部として機能するセレクタ32と、第2書込/読出制
御部として機能するセレクタ33とをそなえて構成され
ている。
【0079】ここで、レジスタ31aは、それぞれ、制
御回路10(制御ファームウェア)からシミュレータ2
0への制御量とシミュレータ20から制御回路10(制
御ファームウェア)への状態量とを含むデータを一時的
に保持しうるものである。セレクタ32は、複数のレジ
スタ31aと制御回路10との間でデータの書込/読出
を制御するもので、制御回路10からF/Wアドレスバ
ス61を介して与えられたアドレス情報に応じて、複数
のレジスタ31aのうちの一つ(アドレス情報に応じた
レジスタ31a)とF/Wデータバス62とを接続する
ように切替動作を行なうものである。
【0080】また、セレクタ33は、複数のレジスタ3
1aとシミュレータ20との間でデータの書込/読出を
制御するもので、シミュレータ20からシミュレータア
ドレスバス71を介して与えられたアドレス情報に応じ
て、複数のレジスタ31aのうちの一つ(アドレス情報
に応じたレジスタ31a)とシミュレータデータバス7
2とを接続するように切替動作を行なうものである。
【0081】このような構成により、制御回路10(フ
ァームウェア)からの制御量は、データバス62および
セレクタ32を通じ、指定されたレジスタ31aに一旦
書き込まれた後、同期信号(サーボタスク信号のクリ
ア)に応じて、セレクタ33およびデータバス72を通
じシミュレータ20に入力される。一方、シミュレータ
20からの状態量は、データバス72およびセレクタ3
3を通じ、指定されたレジスタ31aに一旦書き込まれ
た後、同期信号(割込信号SVInt)に応じて、セレ
クタ32およびデータバス62を通じて制御回路10に
入力される。
【0082】このとき、本実施形態の中継回路30で
は、シミュレータ20からの割込信号SVIntが、デ
ータバス72およびセレクタ33を通じ、特定のレジス
タ31a(図1では最上段のレジスタ)における所定ビ
ットnに書き込まれ、そのビットnの値(割込信号SV
Int)が、直接外部に出力され、セレクタ32を介す
ることなくレジスタ31aから制御回路10へ直接送出
されるように構成されている。
【0083】これにより、制御回路10側では、セレク
タ32による読出制御(ファームウェアの読み込み動
作)を行なうことなく割込信号SVIntを得ることが
でき、ハードウェア割り込みを利用した同期処理を行な
うことが可能になる。従って、ファームウェアのメイン
ループにてSVIntを常に監視するためのポーリング
を行なう必要がなくなる。
【0084】同様に、シミュレータ20から発生された
割込信号SimLoopIntは、データバス72およ
びセレクタ33を通じ、特定のレジスタ31a(図1で
は最上段のレジスタ)における所定ビットmに書き込ま
れ、そのビットmの値(割込信号SimLoopIn
t)が、セレクタ33を介することなくレジスタ31a
からシミュレータ20へ直接送出されることにより、シ
ミュレータ20への割込動作が行なわれるようになって
いる。
【0085】そして、シミュレータ20は、割込信号S
imLoopIntを受けて、1シミュレーションサイ
クル分のシミュレーションを行なうようになっている。
なお、図1に示す例では、2つの割込信号SVIntお
よびSimLoopIntを、同じレジスタ31aの別
のビットに書き込んでいるが、異なる2つのレジスタ3
1aにそれぞれ書き込んでもよい。また、本実施形態の
共有メモリ31を成す特定のレジスタ31aには、同期
フラグSyncFlg(図12〜図14参照)の値や制
御回路10からのサーボタスク信号(ServoTas
k)も、上述と同様に書き込まれるようになっている。
【0086】以下に、割込信号SimLoopIntの
出力タイミング等を含むシミュレータ20の動作につい
て、図12〜図14を参照しながら説明する。ここで、
図12および図13はいずれも本実施形態の動作(シミ
ュレータ20の動作)を詳細に説明するためのフローチ
ャート、図14は本実施形態の動作(シミュレータ20
の動作)を詳細に説明するためのタイムチャートであ
る。
【0087】図12に示すように、シミュレータ20の
メインループを起動させる際には、まず、割込み要因の
変更を行なうとともに(ステップS61)、モード(mo
de)を“0”に設定する(ステップS62)。この後、
メインループが起動され、メインループでは、現在のモ
ードが0〜5のいずれであるかを監視する(ステップS
63〜S67)。
【0088】モードが“0”である場合(ステップS6
3のYESルート)、割込信号SVIntを特定のレジ
スタ31aのビットnに設定し(ステップS68)、モ
ードを“1”に設定してから(ステップS69)、ステ
ップS63に戻る。モードが“1”である場合(ステッ
プS64のYESルート)、制御回路10からサーボタ
スク信号が設定されたか否かを判断し(ステップS7
0)、設定されていない場合(ステップS70のNOル
ート)、そのままステップS63に戻る一方、設定され
ている場合(ステップS70のYESルート)、モード
を“2”に設定してから(ステップS71)、ステップ
S63に戻る。
【0089】モードが“2”である場合(ステップS6
5のYESルート)、つまりサーボタスク信号が設定さ
れた場合には、割込信号SVIntをクリアし(ステッ
プS72)、モードを“3”に設定してから(ステップ
S73)、ステップS63に戻る。
【0090】モードが“3”である場合(ステップS6
6のYESルート)、サーボタスク信号がクリアされた
か否かを判断し(ステップS74)、クリアされていな
い場合(ステップS74のNOルート)、そのままステ
ップS63に戻る一方、クリアされた場合(ステップS
74のYESルート)、モードを“4”に設定してから
(ステップS75)、ステップS63に戻る。
【0091】モードが“4”である場合(ステップS6
7のYESルート)、つまりサーボタスク信号がクリア
された場合には、割込信号SimLoopIntを設定
し(ステップS76)、モードを“5”に設定してから
(ステップS77)、ステップS63に戻る。モードが
“5”である場合(ステップS67のNOルート)、そ
のままステップS63に戻る。
【0092】図14に示すように、モード“4”の状態
になってメインループの動作により割込信号SimLo
opIntが設定され、モード“5”の状態になると、
図13に示す割込みルーチンが起動され、まず割込信号
SimLoopIntがクリアされてから(ステップS
81)、シミュレータ20によるモデル演算(シミュレ
ーション)が、制御回路10からの制御量(指令値)に
応じて、一シミュレーションサイクルΔt分、実行され
る(ステップS82)。
【0093】このように一シミュレーションサイクル分
のモデル演算を行なう際には、図13および図14に示
すような同期ブロックも起動され、この同期ブロックに
対する現入力が“High”であるか否かを判断する(ステ
ップS821)。現入力が“High”でなければ、即ち
“Low”である場合(ステップS821のNOルー
ト)、同期ブロックからの出力を“Low”とするととも
に(ステップS823)、同期フラグSyncFlgを
クリアし(ステップS824)、現入力を前入力に置き
換えて(ステップS827)、同期ブロックの処理を終
了する。
【0094】現入力が“High”である場合(ステップS
821のYESルート)、前入力が“Low”であるか否
かを判断し(ステップS822)、前入力が“Low”で
なければ、即ち“High”である場合(ステップS822
のNOルート)、前述したステップS823,S824
およびステップS827を実行して、同期ブロックの処
理を終了する。
【0095】前入力が“Low”である場合(ステップS
822のYESルート)、同期ブロックへの入力パルス
の立ち上がりエッジが検出されたことになる。この立ち
上がりエッジの検出をトリガにして、同期ブロックから
の出力を“High”とするとともに(ステップS82
5)、同期フラグSyncFlgを設定してから(ステ
ップS826)、現入力を前入力に置き換えて(ステッ
プS827)、同期ブロックの処理を終了する。
【0096】ステップS82による、一シミュレーショ
ンサイクル分のモデル演算を終了すると、同期フラグS
yncFlgが設定されているか否かを判断し(ステッ
プS83)、設定されていない場合(ステップS83の
NOルート)、モードを“4”に設定してから(ステッ
プS84)、割込みルーチンを終了する。ステップS8
4によりモード“4”が設定されると、図12を参照し
ながら前述した通り、ステップS76により割込信号S
imLoopIntが設定され、シミュレータ20に対
する割込みが行なわれて再び割込みルーチンが起動さ
れ、一シミュレーション分のモデル演算が実行されるこ
とになる。
【0097】一方、同期フラグSyncFlgが設定さ
れている場合(ステップS83のYESルート)、つま
り、同期ブロックへの入力パルスの立ち上がりエッジ
(“Low”から“High”への変化)が制御回路10(制
御ファームウェア)との同期タイミングとして検知され
た場合、モードを“0”に設定してから(ステップS8
5)、割込みルーチンを終了する。
【0098】ステップS85によりモード“0”が設定
されると、図12を参照しながら前述した通り、ステッ
プS68により割込信号SVIntが設定され、制御回
路10に対する割込みが実行され、制御回路10の動作
とシミュレータ20の動作との同期がとられることにな
る。その後、モードが“1”,“2”,“3”と順次設
定され、制御回路10との同期がとられ、サーボタスク
信号のクリア後にモードが“4”に設定されると、ステ
ップS76により割込信号SimLoopIntが設定
され、シミュレータ20に対する割込みが行なわれて割
込みルーチンが起動され、一シミュレーション分のモデ
ル演算が実行されることになる。
【0099】〔1−7〕中継回路30の各種機能 ところで、本発明の目的は、ファームウェア(サーボ制
御プログラム)の開発・デバッグ(検証)を支援するこ
とであるが、そのためには、制御回路10とシミュレー
タ20との間における通信内容を傍受したり、その通信
内容を捏造したりすることができると、デバッグ時に便
利である。そこで、本実施形態では、図15〜図18に
示すような各種機能を中継機構30にそなえてもよい。
【0100】ここで、図15は任意のレジスタ31aの
内容を表示する機能をそなえた中継回路30の構成を示
すブロック図、図16は特定のレジスタ31aの内容を
表示する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロ
ック図、図17は特定のレジスタ31aにデータを設定
する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロック
図、図18はレジスタ31aからのデータにノイズを重
畳する機能をそなえた中継回路30の構成を示すブロッ
ク図である。
【0101】図15に示す中継回路30では、複数のレ
ジスタ31aに保持されているデータを表示しうるデー
タ表示用セグメント(データ表示部)36がそなえられ
るとともに、このセグメント36に表示すべきデータを
保持するレジスタ31aを選択・指定するための、レジ
スタ選択スイッチ(選択部)34およびセレクタ(選択
部)35がそなえられている。
【0102】レジスタ選択スイッチ34は、例えばディ
ップスイッチ,ロータリスイッチ等で構成されオペレー
タ等により手動操作されるものである。また、セレクタ
35は、レジスタ選択スイッチ34からの信号に応じ、
複数のレジスタ31aのうちの一つ(前記信号に応じた
レジスタ31a)とセグメント36とを接続するように
切替動作を行ない、そのレジスタ31aに保持されてい
るデータをセグメント36に表示させるものである。
【0103】これにより、制御回路10とシミュレータ
20との間で通信中のデータであって任意のレジスタ3
1aに保持されるデータが、オペレータ等の指示に応じ
てセグメント36で表示され、オペレータ等はそのデー
タを参照・確認することができる。なお、ここで、回路
規模を小さくするため、セレクタ35として、バス用セ
レクタ32もしくは33を流用し、バスの未使用時にの
み、そのセレクタ32もしくは33を介してセグメント
36にデータを表示するようにしてもよい。
【0104】また、図15に示すごとくセグメント36
でデジタル表示する他に、セレクタ35で選択されたデ
ータを、そのままデジタル信号として出力し他のコンピ
ュータに入力して記録したり、D/A変換器を介してア
ナログ出力しオシロスコープなどで表示・観察したりし
てもよい。
【0105】さらに、図16に示すごとく、スイッチ3
4やセレクタ35を省略し、データ表示用セグメント3
6aで表示するレジスタ31aを特定のものに固定して
もよい。つまり、図16に示す中継回路30では、セグ
メント36aは、複数のレジスタ31aのうちの特定の
ものに直接的に接続され、その特定のレジスタ31aに
保持されているデータのみをデジタル表示している。
【0106】また、図17に示す中継回路30では、複
数のレジスタ31aのうちの少なくとも一つに所望のデ
ータを強制的に設定・格納するためのスイッチ(データ
入力部)37がそなえられている。本実施形態におい
て、スイッチ37は、例えばディップスイッチ,ロータ
リスイッチ等で構成されオペレータ等により手動操作さ
れるもので、複数のレジスタ31aのうちの特定のもの
に直接的に接続され、その特定のレジスタ31aに、ス
イッチ37によって指定されたデータが設定入力される
ようになっている。このスイッチ37を接続されたレジ
スタ31aは、読み取り専用となっている。
【0107】そして、このように特定のレジスタ31a
に設定されたデータを、ファームウェア(あるいはシミ
ュレータ20)で読めるようにすることにより、そのデ
ータに応じた制御プログラムの挙動や仮想メカモデル2
1の動作状態を確認することができ、制御プログラムの
デバッグを支援することができる。
【0108】なお、スイッチ37からデータを手動入力
する他に、外部から与えられたアナログデータをA/D
変換器によりデジタルデータに変換して特定のレジスタ
31aに設定入力したり、他のコンピュータの出力であ
るデジタルデータを、直接、特定のレジスタ31aに設
定入力したりすることで、デバッグを支援することも考
えられる。
【0109】また、図17に示すような機能を用いるこ
とにより、サーボゲインの調整を手動入力によりリアル
タイムで行なったり、FFT(Fast Fourier Transfor
m)アナライザを用いて解析を行なったりすることがで
きる。FFTアナライザを用いる場合、FFTアナライ
ザはアナログ信号を入出力するものであるため、FFT
アナライザからの出力(アナログ信号)を、A/D変換
器によりデジタル信号に変換して特定のレジスタ31a
に設定し、対象物(シミュレータ20もしくはファーム
ウェア)からの応答を待つ。そして、対象物からの応答
(デジタル信号)をD/A変換器によりアナログ信号に
変換してからFFTアナライザに入力することになる。
【0110】さらに、図18に示す中継回路30では、
特定のレジスタ31aから読み出されたデータにスイッ
チ39を介してノイズを重畳する加算器(ノイズ重畳
部)38a,38bが、レジスタ31aの両側(ファー
ムウェア側およびシミュレータ20側)のそれぞれそな
えられている。これにより、オペレータ等は、ノイズを
加算器38a,38bによってデータに重畳することが
でき、そのノイズに応じたファームウェア(制御プログ
ラム)の挙動やモデルの動作状態を確認することができ
る。
【0111】なお、図18に示す例では、加算器38
a,38bを用いて、外部からのノイズを特定のレジス
タ31a(アドレス)に加えているが、加算器38a,
38bの代わりに乗算器を用いてもよい。また、図20
では、レジスタ31aの両側のバスに加算器38a,3
8bをそなえているが、いずれか一方のバスのみに加算
器をそなえてもよい。その他、セレクタ(図示省略)を
用い任意のレジスタからの読み込み値に対してノイズを
加算する機能を付加してもよい。
【0112】〔1−8〕シミュレーションの並列処理 仮想メカモデル21が、その動作のシミュレーションを
個別に実行することが可能な複数の部分から構成される
ものである場合、本実施形態におけるモデル実行環境
(シミュレータ)20を、前記複数の部分それぞれの動
作を並列的にシミュレートする複数のプロセッサ(図1
9のMCU12a〜12c参照)によって構成すること
で、シミュレーション処理の高速化をはかることができ
る。
【0113】例えば制御対象(仮想メカモデル21)が
HDDである場合、本実施形態におけるモデル実行環境
(シミュレータ)20においては、図19に示すよう
に、仮想メカモデル21をディスクモデル,アームモデ
ル,流体モデルのような相関関係の低い3つの部分に分
割し、各部分の動作を個別のプロセッサ(例えばMCU
12a,12b,12c)により並列的に解析してシミ
ュレートすることができる。これにより、シミュレーシ
ョン処理を大幅に高速化することができる。なお、図1
9は本実施形態でのシミュレーションの並列処理を説明
するための図である。
【0114】この場合、これらのMCU12a〜12c
のうちの一つがマスタとなり、その他のスレーブMCU
は、マスタが発生する信号に対し割込やポーリングを行
なうことによって、これらのMCU12a〜12cのシ
ミュレーション時間を同期させることができる。また、
同期をとる間隔は、アームとディスクのように相関関係
が低いモデルどうしについてはサーボ間隔(制御周期Δ
T)とし、また流体が絡むなど、多少の相関関係がある
モデルどうしについてはシミュレーション間隔(シミュ
レーション周期Δt)とする。
【0115】このとき、図1や図12〜図14を参照し
ながら前述した通り、シミュレータ20は、割込信号S
imLoopIntを生成し、自分自身に対して割込み
をかけて複数のMCU12a,12b,12cを起動さ
せ、制御周期よりも短いシミュレーションサイクル毎
に、並列処理によるシミュレーションを確実に行なうこ
とができる。
【0116】〔1−9〕本実施形態の効果 このように、本発明の一実施形態としての制御プログラ
ム開発支援装置1によれば、制御回路10(MCU1
2)での演算処理を遅らせてシミュレータ20でのモデ
ル演算処理(シミュレーション)と同期を取ることによ
り、サーボ特性を変化させずにスローモーション的に且
つ時間厳密性を保ったまま、精密なシミュレーションが
行なわれる。従って、実際のメカを用いることなく、比
較的小型で応答の速い製品についてのサーボ制御プログ
ラムの開発・デバッグ(検証)を行なうことができる。
【0117】また、モデルパラメータを変更するだけで
容易に任意の特性をもった仮想メカモデル21を作成し
てサーボ制御プログラム(ファームウェア)によって制
御させることができるので、サーボ制御プログラムが、
大量に生産される製品のバラツキにどの程度まで対応で
きるかの検証、つまりサーボ制御プログラムの品質検証
を確実に行なうことができる。また、任意のタイミング
で任意の外乱を与えることが可能なため、サーボ制御プ
ログラムの品質をより確実に検証することができる。
【0118】さらに、仮想メカモデル21を用いてシミ
ュレーションを行なうことにより、イベントブレイクや
ステップデバッグなどの機能を使用することが可能にな
り、サーボ制御プログラム開発をより容易に行なえるほ
か、新しいアクチュエータやセンサを用いた新規の制御
手法も簡単に検証することが可能になる。オペレータ等
は、図6や図9で説明した同期設定手段(GUI機能)
を用いることにより、シミュレータ20の動作と制御回
路10(ファームウェア)の動作との同期設定を容易か
つ任意に行なうことができる。
【0119】図8にて説明したように、シミュレータ2
0によるシミュレーション結果に応じて、サーボ制御ル
ーチンへ移行することができるので、タイマによるフェ
イルセーフ機能の確認や、単位時間当たりの変化量(速
度,回転数等)を測定する処理への対応など、各種機能
が実現され、サーボ制御プログラムの開発・デバッグ
(検証)を確実に支援することができる。
【0120】特に、本実施形態では、シミュレータ20
が、そのシミュレータ20自体に対する割込信号Sim
LoopIntを発生し、その割込信号SimLoop
Intに応じて一シミュレーションサイクル分のシミュ
レーションを実行するようになっているので、制御周期
ΔTよりも短いシミュレーションサイクルΔtで、シミ
ュレーションを確実に行なうことができ、精度の高いシ
ミュレーション結果を得ることができる。
【0121】このとき、図19に示すように、仮想メカ
モデル21の構成部分の動作シミュレーションを、複数
のMCU12a〜12cで並列的に実行することができ
るので、シミュレーション処理を大幅に高速化できる。
また、シミュレータ20が自分自身に対して発生した割
込信号SimLoopIntを用いてシミュレーション
を実行することにより、制御周期ΔTよりも短いシミュ
レーションサイクルΔtで並列処理によるシミュレーシ
ョンを確実に行なうことができ、精度の高いシミュレー
ション結果を得ることができる。
【0122】さらに、本実施形態では、図1や図15〜
図18に示すように、中継回路30を、複数のレジスタ
31a,セレクタ32および33によって構成すること
で、制御回路10からの制御量やシミュレータ20から
の状態量を、レジスタ31aにおいて一時的に保持して
から、シミュレータ20や制御回路10に確実に中継す
ることができる。
【0123】このとき、シミュレータ20で発生された
割込信号SimLoopIntは、セレクタ33を介す
ることなくレジスタ31aからシミュレータ20へ直接
送出されるので、シミュレータ20は、その割込信号S
imLoopIntに応じて、シミュレーション(並列
処理によるシミュレーション)を確実に行なうことがで
きる。
【0124】同様に、ファームウェア(制御回路10)
側ではセレクタ32による読出制御を行なうことなく割
込信号SVIntを得ることができるので、ハードウェ
ア割り込みを利用した同期処理を行なうことが可能にな
り、制御回路10は、その割込信号SVIntに応じ
て、制御量の算出動作を直ちに且つ確実に開始すること
ができる。
【0125】また、図15や図16に示すごとく、制御
回路10とシミュレータ20との間で通信中のデータを
表示するデータ表示用セグメント36,36aにより、
オペレータ等はそのデータを参照・確認することができ
るので、サーボ制御プログラムの開発・デバッグ(検
証)を確実に支援することができる。
【0126】さらに、図17に示すごとく、オペレータ
等は、任意のデータを、スイッチ37からレジスタ31
aに書き込むことによって制御回路10やシミュレータ
20へ直接的に入力することができるので、そのデータ
に応じたサーボ制御プログラムの挙動や仮想メカモデル
21の動作状態を確認することが可能になり、サーボ制
御プログラムの開発・デバッグ(検証)を確実に支援す
ることができる。
【0127】そして、図18に示すごとく、オペレータ
等は、ノイズを加算器38a,38bによってデータに
重畳することができるので、そのノイズに応じたサーボ
制御プログラムの挙動やモデルの動作状態を確認するこ
とが可能になり、サーボ制御プログラムの開発・デバッ
グ(検証)を確実に支援することができる。
【0128】〔2〕その他 なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。例えば、上述した実施形態では、
制御対象が磁気ディスクドライブ(HDD)である場合
について説明したが、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、光ディスク(CD,MO,DVD,MD),
磁気テープ装置(DAT,VTR),NC工作機など、
緻密なサーボ制御を必要とするあらゆる分野に応用する
ことができる。さらに、上述した実施形態では、制御対
象がサーボ機構である場合について説明したが、本発明
は、このようなサーボ機構に限定されるものではない。
【0129】〔3〕付記 (付記1) 機構の動作を制御する制御プログラムを実
行し、該機構に対する制御量を所定の制御周期で算出し
て出力する制御プログラム実行部と、該機構を仮想的な
モデルとして内部に構築され、該モデルを用い、前記所
定の制御周期よりも短いシミュレーションサイクルで、
前記所定の制御周期に対応する時間に亘って該機構の動
作をシミュレートすることにより、該機構の状態量を算
出して出力するシミュレーション部と、該制御プログラ
ム実行部から該シミュレーション部への前記制御量、お
よび、該シミュレーション部から該制御プログラム実行
部への前記状態量を一時的に保持し中継する中継部と、
該シミュレーション部からの前記状態量が該中継部に保
持されると、該シミュレーション部を、該制御プログラ
ム実行部からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該
制御プログラム実行部による、前記状態量に応じた制御
量の算出動作を開始させる一方、該制御プログラム実行
部からの前記制御量が該中継部に保持されると、該制御
プログラム実行部を、該シミュレーション部からの応答
待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレーション部
による、前記制御量に応じたシミュレーション動作を開
始させるシミュレーション制御部とをそなえ、該シミュ
レーション部が、当該シミュレーション部自体に対する
割込信号を発生し、その割込信号に応じて一シミュレー
ションサイクル分のシミュレーションを実行することを
特徴とする、制御プログラム開発支援装置。
【0130】(付記2) 該中継部が、該制御プログラ
ム実行部から該シミュレーション部への前記制御量と該
シミュレーション部から該制御プログラム実行部への前
記状態量とを含むデータを一時的に保持しうる複数のレ
ジスタと、該複数のレジスタと該制御プログラム実行部
との間で前記データの書込/読出を制御する第1書込/
読出制御部と、該複数のレジスタと該シミュレーション
部との間で前記データの書込/読出を制御する第2書込
/読出制御部とをそなえて構成されていることを特徴と
する、付記1記載の制御プログラム開発支援装置。
【0131】(付記3) 該シミュレーション部で発生
された割込信号は、該複数のレジスタの一つに一旦書き
込まれた後、該第2書込/読出制御部を介することなく
当該レジスタから該シミュレーション部へ直接送出され
ることを特徴とする、付記2記載の制御プログラム開発
支援装置。
【0132】(付記4) 該制御プログラム実行部によ
る前記制御量の算出動作を開始させるべく該シミュレー
ション部で発生された割込信号は、該複数のレジスタの
一つに一旦書き込まれた後、該第1書込/読出制御部を
介することなく当該レジスタから該制御プログラム実行
部へ直接送出されることを特徴とする、付記2または付
記3に記載の制御プログラム開発支援装置。
【0133】(付記5) 該複数のレジスタに保持され
ているデータを表示しうるデータ表示部をそなえたこと
を特徴とする、付記2〜付記4のいずれか一つに記載の
制御プログラム開発支援装置。 (付記6) 該複数のレジスタの中から選択した、少な
くとも一つのレジスタに保持されているデータを該デー
タ表示部に表示させる選択部をそなえたことを特徴とす
る、付記5記載の制御プログラム開発支援装置。
【0134】(付記7) 該データ表示部が、該複数の
レジスタのうちの特定のものに直接的に接続され、該特
定のレジスタに保持されているデータを表示することを
特徴とする、付記5記載の制御プログラム開発支援装
置。 (付記8) 該複数のレジスタのうちの少なくとも一つ
に所望のデータを強制的に設定・格納するためのデータ
入力部をそなえたことを特徴とする、付記2〜付記4の
いずれか一つに記載の制御プログラム開発支援装置。
【0135】(付記9) 該データ入力部が、該複数の
レジスタのうちの特定のものに直接的に接続され、該特
定のレジスタに前記所望のデータを設定することを特徴
とする、付記8記載の制御プログラム開発支援装置。 (付記10) 該複数のレジスタのうちの少なくとも一
つから読み出されたデータにノイズを重畳するノイズ重
畳部をそなえたことを特徴とする、付記2〜付記4のい
ずれか一つに記載の制御プログラム開発支援装置。
【0136】(付記11) 該モデルが、その動作のシ
ミュレーションを個別に実行することが可能な複数の部
分から構成されるものであり、該シミュレーション部
が、前記複数の部分それぞれの動作を並列的にシミュレ
ートする複数のプロセッサをそなえて構成されているこ
とを特徴とする、付記1〜付記10のいずれか一つに記
載の制御プログラム開発支援装置。
【0137】(付記12) 該機構がサーボ機構である
ことを特徴とする、付記1〜付記11のいずれか1項に
記載の制御プログラム開発支援装置。
【0138】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の制御プロ
グラム開発支援装置によれば、以下のような効果ないし
利点を得ることができる。 (1)制御プログラム実行部での演算処理を遅らせてシ
ミュレーション部でのモデル演算処理(シミュレーショ
ン)と同期を取ることにより、機構の特性(サーボ特
性)を変化させずにスローモーション的に且つ時間厳密
性を保ったまま精密なシミュレーションが行なわれる。
従って、実際のメカを用いることなく、比較的小型で応
答の速い製品についての制御プログラムの開発・デバッ
グ(検証)を行なうことができる。
【0139】(2)モデルパラメータを変更するだけで
容易に任意の特性をもったモデルを作成して制御プログ
ラムによって制御させることができる。従って、制御プ
ログラムが、大量に生産される製品のバラツキにどの程
度まで対応できるかの検証、つまり制御プログラムの品
質検証を確実に行なうことができる。 (3)仮想的なモデルを用いてシミュレーションを行な
うことにより、ステップデバッグなどの機能を使用する
ことが可能になり、制御プログラム開発をより容易に行
なえるほか、新しいアクチュエータやセンサを用いた新
規の制御手法も簡単に検証することが可能になる。
【0140】(4)シミュレーション部が、そのシミュ
レーション部自体に対する割込信号を発生し、その割込
信号に応じて一シミュレーションサイクル分のシミュレ
ーションを実行するように構成することにより、制御周
期よりも短いシミュレーションサイクルでシミュレーシ
ョン(並列処理によるシミュレーション)を確実に行な
うことができ、精度の高いシミュレーション結果を得る
ことができる。
【0141】(5)中継部を、複数のレジスタ,第1書
込/読出制御部および第2書込/読出制御部によって構
成することで、制御プログラム実行部からの制御量やシ
ミュレーション部からの状態量を、レジスタにおいて一
時的に保持してから、シミュレーション部や制御プログ
ラム実行部に確実に中継することができる。 (6)シミュレーション部で発生された割込信号は、第
2書込/読出制御部を介することなくレジスタからシミ
ュレーション部へ直接送出されるので、シミュレーショ
ン部は、その割込信号に応じて、シミュレーション(並
列処理によるシミュレーション)を確実に行なうことが
できる。
【0142】(7)制御プログラム実行部側では第1書
込/読出制御部による読出制御を行なうことなく割込信
号を得ることができるので、ハードウェア割り込みを利
用した同期処理を行なうことが可能になり、制御プログ
ラム実行部は、その割込信号に応じて、制御量の算出動
作を直ちに且つ確実に開始することができる。
【0143】(8)モデルの構成部分の動作シミュレー
ションを、複数のプロセッサで並列的に実行することが
できるので、シミュレーション処理を大幅に高速化する
ことができる。また、このとき、前述したようにシミュ
レーション部が自分自身に対して発生した割込信号を用
いてシミュレーションを実行することにより、制御周期
よりも短いシミュレーションサイクルで並列処理による
シミュレーションを確実に行なうことができ、精度の高
いシミュレーション結果を得ることができる。
【0144】(9)制御プログラム実行部とシミュレー
ション部との間で通信中のデータを表示するデータ表示
部により、オペレータ等はそのデータを参照・確認する
ことができるので、制御プログラムの開発・デバッグ
(検証)を確実に支援することができる。
【0145】(10)オペレータ等は、任意のデータ
を、データ入力部からレジスタに書き込むことによって
制御プログラム実行部やシミュレーション部へ直接的に
入力することができるので、そのデータに応じた制御プ
ログラムの挙動やモデルの動作状態を確認することが可
能になり、制御プログラムの開発・デバッグ(検証)を
確実に支援することができる。
【0146】(11)オペレータ等は、ノイズをノイズ
重畳部によってデータに重畳することができるので、そ
のノイズに応じた制御プログラムの挙動やモデルの動作
状態を確認することが可能になり、制御プログラムの開
発・デバッグ(検証)を確実に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制御プログラム開
発支援装置における中継回路の詳細構成を示すとともに
本実施形態での割込信号の取扱を説明するためのブロッ
ク図である。
【図2】本発明の一実施形態としての制御プログラム開
発支援装置の全体構成を従来システムの全体構成と比較
して示すもので、(a)は従来システムの全体構成を示
すブロック図、(b)は本実施形態の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図3】本実施形態での同期処理手順(シミュレーショ
ン制御部の動作)を説明するためのフローチャートであ
る。
【図4】本実施形態での同期処理手順(シミュレーショ
ン制御部の動作)を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図5】本実施形態のシミュレータでのシミュレーショ
ン原理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本実施形態で同期設定を行なうためのモデル記
述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示す図であ
る。
【図7】図6に示すモデル記述レベルで記述・設定され
た同期ブロックの動作を説明するためのフローチャート
である。
【図8】本実施形態の装置において、割り込み間隔に応
じ速度を計測する手法について説明するための図であ
る。
【図9】本実施形態で入出力の同期設定を行なうための
モデル記述レベル(ディスプレイでの表示状態)を示す
図である。
【図10】図9に示すモデル記述レベルで記述・設定さ
れた同期ブロックの動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図11】図9に示すモデル記述レベルで記述・設定さ
れた同期ブロックの動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図12】本実施形態の動作(シミュレータの動作)を
詳細に説明するためのフローチャートである。
【図13】本実施形態の動作(シミュレータの動作)を
詳細に説明するためのフローチャートである。
【図14】本実施形態の動作(シミュレータの動作)を
詳細に説明するためのタイムチャートである。
【図15】任意のレジスタの内容を表示する機能をそな
えた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図16】特定のレジスタの内容を表示する機能をそな
えた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図17】特定のレジスタにデータを設定する機能をそ
なえた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図18】レジスタからのデータにノイズを重畳する機
能をそなえた中継回路の構成を示すブロック図である。
【図19】本実施形態でのシミュレーションの並列処理
を説明するための図である。
【図20】タイマ割込みにより同期をとりながらシミュ
レーションを行なう、一般的な並列処理システムについ
て説明するための図である。
【符号の説明】
1 制御プログラム開発支援装置 10 制御回路(制御プログラム実行部,ファームウェ
ア実行用プロセッサ,制御ファームウェア) 11 制御用LSI 12,12a,12b,12c MCU(プロセッサ) 13 メモリ 20 モデル実行環境(シミュレーション部,モデル演
算用プロセッサ,シミュレータ) 21 仮想メカモデル 22 シミュレーション制御部(同期処理部) 30 中継回路(中継部) 31 共有メモリ(バッファ,レジスタ) 31a レジスタ 32 セレクタ(第1書込/読出制御部) 33 セレクタ(第2書込/読出制御部) 34 レジスタ選択スイッチ(選択部) 35 セレクタ(選択部) 36,36a データ表示用セグメント(データ表示
部) 37 スイッチ(データ入力部) 38a,38b 加算器(ノイズ重畳部) 39 スイッチ 40 状態表示記録部(データ表示部) 50 ディスク 50a サーボマーク 51 ヘッド 61 F/Wアドレスバス 62 F/Wデータバス 71 シミュレータアドレスバス 72 シミュレータデータバス 100 メカ 110 アクチュエータ 120 センサ 200 制御回路 210 制御用LSI 211 CPU 212 メモリ 213 サーボロジック 214 センサロジック 220 ドライバ 230 検出回路 300 状態表示部 B1 方形波発生ブロック B2,B2′ 同期ブロック B3 入力ブロック B4 出力ブロック B5 制御対象モデル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B042 GA13 GA34 GB05 HH06 HH07 HH13 5H220 BB12 BB20 CC07 CX03 HH01 JJ12 JJ26 JJ34 KK08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機構の動作を制御する制御プログラムを
    実行し、該機構に対する制御量を所定の制御周期で算出
    して出力する制御プログラム実行部と、 該機構を仮想的なモデルとして内部に構築され、該モデ
    ルを用い、前記所定の制御周期よりも短いシミュレーシ
    ョンサイクルで、前記所定の制御周期に対応する時間に
    亘って該機構の動作をシミュレートすることにより、該
    機構の状態量を算出して出力するシミュレーション部
    と、 該制御プログラム実行部から該シミュレーション部への
    前記制御量、および、該シミュレーション部から該制御
    プログラム実行部への前記状態量を一時的に保持し中継
    する中継部と、 該シミュレーション部からの前記状態量が該中継部に保
    持されると、該シミュレーション部を、該制御プログラ
    ム実行部からの応答待ち状態へ移行させるとともに、該
    制御プログラム実行部による、前記状態量に応じた制御
    量の算出動作を開始させる一方、該制御プログラム実行
    部からの前記制御量が該中継部に保持されると、該制御
    プログラム実行部を、該シミュレーション部からの応答
    待ち状態へ移行させるとともに、該シミュレーション部
    による、前記制御量に応じたシミュレーション動作を開
    始させるシミュレーション制御部とをそなえ、 該シミュレーション部が、当該シミュレーション部自体
    に対する割込信号を発生し、その割込信号に応じて一シ
    ミュレーションサイクル分のシミュレーションを実行す
    ることを特徴とする、制御プログラム開発支援装置。
  2. 【請求項2】 該中継部が、 該制御プログラム実行部から該シミュレーション部への
    前記制御量と該シミュレーション部から該制御プログラ
    ム実行部への前記状態量とを含むデータを一時的に保持
    しうる複数のレジスタと、 該複数のレジスタと該制御プログラム実行部との間で前
    記データの書込/読出を制御する第1書込/読出制御部
    と、 該複数のレジスタと該シミュレーション部との間で前記
    データの書込/読出を制御する第2書込/読出制御部と
    をそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1
    記載の制御プログラム開発支援装置。
  3. 【請求項3】 該シミュレーション部で発生された割込
    信号は、該複数のレジスタの一つに一旦書き込まれた
    後、該第2書込/読出制御部を介することなく当該レジ
    スタから該シミュレーション部へ直接送出されることを
    特徴とする、請求項2記載の制御プログラム開発支援装
    置。
  4. 【請求項4】 該制御プログラム実行部による前記制御
    量の算出動作を開始させるべく該シミュレーション部で
    発生された割込信号は、該複数のレジスタの一つに一旦
    書き込まれた後、該第1書込/読出制御部を介すること
    なく当該レジスタから該制御プログラム実行部へ直接送
    出されることを特徴とする、請求項2または請求項3に
    記載の制御プログラム開発支援装置。
  5. 【請求項5】 該モデルが、その動作のシミュレーショ
    ンを個別に実行することが可能な複数の部分から構成さ
    れるものであり、 該シミュレーション部が、前記複数の部分それぞれの動
    作を並列的にシミュレートする複数のプロセッサをそな
    えて構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求
    項4のいずれか1項に記載の制御プログラム開発支援装
    置。
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