JP2002062586A5 - - Google Patents
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【書類名】 明細書
【発明の名称】 反射鏡付き放電ランプとその反射鏡
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に一対の電極を封着してその両端に封止部が形成された放電ランプが、内面に反射面を有する硝子製反射鏡の底部中央に形成した中空首状部の挿通孔に固定されて、該反射鏡の光軸と一致するように配置された反射鏡付き放電ランプにおいて、前記反射鏡が、前記中空首状部と、該中空首状部の挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする反射鏡付き放電ランプ。
【請求項2】 前記反射鏡の底部中央に形成された前記型押し面と前記挿通孔の内面との間に、該挿通孔に放電ランプを固定するために注入する接着剤が前記型押し面に流入することを阻止する仕切りとなる最狭部が形成されている請求項1記載の反射鏡付き放電ランプ。
【請求項3】 前記挿通孔が、該挿通孔に固定する放電ランプと反射鏡との光軸調整のための位置調整が行える程度の径を有している請求項1又は2記載の反射鏡付き放電ランプ。
【請求項4】 内面に反射面を有し、底部中央に放電ランプを固定するための挿通孔を有する中空首状部が形成された放電ランプ用の硝子製反射鏡において、前記中空首状部と、前記挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする放電ランプ用の硝子製反射鏡。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶プロジェクション装置のバックライト等として用いられる光源装置に関し、特に光源となる放電ランプに取り付ける硝子製反射鏡の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶プロジェクタ用光源としてショートアーク放電ランプが急速に普及しつつある。この種のランプは、液晶パネルに光が集光するように、その内面に回転放物面あるいは回転楕円面よりなる反射面を形成した反射鏡と組み合わせた光源装置として用いられている。更に、モバイル系のプロジェクタ用光源装置として、より小型化及び高効率化が求められており、光源装置のコンパクト化及び反射鏡の反射面を有効に利用するための種々の提案がなされている。
【0003】一つとして、特開平6−203806号公報に示すような電球および反射器のユニットが開示されている。これは、図3から図5に示すように硝子製反射鏡加工の際、反射器31はその底部に中空首状部32を形成しているが、電球挿入孔33を小さくしかつ反射面31aを大きく形成するために、型押し成形後(図3)に、回転砥石等を用いて電球挿入孔33を形成するための後加工をしている(図4)。そのため、ユニットとして使用する場合、該中空首状部の端面である電球挿入孔の表面が砥石により傷ついているために、電球点灯中の熱によりクラックが入り割れてしまうという問題が生じる。また、中空首状部に電球固着用接着剤(セメント)を充填すると、硝子と接着剤との熱膨張率の差による熱応力によって、さらに割れやすいという問題がある。
【0004】また、図5に示すように、反射器31と電球41とを反射器の中心軸と電球の光軸とが一致するように配置し、中空首状部32の内部に接着剤51を充填して固定し、ユニットを組み立てる。しかし、組立ての際、電球41のシール部42に固定するネジ付き口金43が前記中空首状部32の内面のテーパ状部32aに配置されているため、電球製造の際電球の中心軸に封着した電極位置にばらつきが生じていると、電球と反射器との位置調整作業が困難で、不良品となる問題がある。
【0005】この対策として、電球と反射器との光軸の調整時に、中空首状部32のテーパ状部32aの反射面31a側の狭部32bに口金43の円筒部43aが接触しないようにし、反射器31の反射面31aより口金43が大きく離間するようにしてあり、その後、接着剤51を用いて固定される。なお、図中52はリング状の接着剤流出防止用のガラス部材である。しかし、このように位置調整後に接着剤を用いて電球41を固着しても、口金の円筒部43aの端部に形成したネジ43bを利用して、電力供給用ラグ端子を止めようとすると、口金が浅くしか反射器の首状部に固定されていないため電球のシール部は接着剤に固定されたまま、口金だけが回ってしまい破損してしまうという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題点や欠点に鑑みてなされたものであり、モバイル系の液晶プロジェクタ用光源装置として要求される装置の小型化及び光学的特性の効率化を満足させることができ、小型化に伴う放電ランプからの発熱による反射鏡の中空首状部の端面からのクラックを防止できるようにすることを主たる技術的課題とし、また、ランプ製造時に電極軸の中心軸からのズレが生じても反射鏡とランプとの位置調整が可能であり、長寿命で光学特性が優れた反射鏡付き放電ランプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る反射鏡付き放電ランプは、内部に一対の電極を封着してその両端に封止部が形成された放電ランプが、内面に反射面を有する硝子製反射鏡の底部中央に形成した中空首状部の挿通孔に固定されて、該反射鏡の光軸と一致するように配置された反射鏡付き放電ランプにおいて、前記反射鏡が、前記中空首状部と、該中空首状部の挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1及び図2は、本発明に係る反射鏡付き放電ランプの一例を示す断面図及び要部の拡大断面図である。図中1は内面に回転放物面状の反射面1aを形成した硬質硝子製(膨張率38×10-7 cm/℃)の反射鏡であり、該反射鏡1の一方側には開口部2が形成され、他方側の底部中央には挿通孔3を有する中空首状部4が形成されている。図中11は石英製発光管よりなるショートアーク放電ランプであり、該放電ランプ11は、発光部の内部に一対の電極12a,12bを光軸に沿って封着し、始動ガスと共に水銀等の発光物質が封入されている。また、発光部の両端にはモリブデン箔13a,13bを埋設した発光管封止部14a,14bが形成されている。また、一方の封止部14bにはネジ付き口金15が固定されており、該口金15は円筒部15aとその端部のネジ部15bとで形成されている。
【0009】前記反射面1aの焦点距離が6mmの反射鏡1と放電ランプ11とは、反射鏡1と放電ランプ11の光軸が一致するように配置され、反射鏡1の中空首状部4に形成された挿通孔3に、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定したネジ付き口金15を挿入して、該口金15の部分を接着剤21で固定している。
【0010】 硝子製反射鏡1は、放電ランプ11を固定するための挿通孔3を有する中空首状部4と、その挿通孔3の内面から反射面1aに向かって広がりながら該反射面1aに接する型押し面4aとを底部中央に形成するように型押し成形されている。この型押し面4aは、反射鏡1を硝子の型押し成形によって製造する際に、金型(鋳型)でプレスして形成されるため、回転砥石等による削り加工を必要としないので、全く傷のない滑らかな表面となっている。更に、挿通孔3の内面とその内面から反射面1aに向かって広がった型押し面4aとの間には、挿通孔3に放電ランプ11を固定するために該挿通孔3内に注入する接着剤21が型押し面4aに流入することを阻止する仕切りとなる最狭部4bが形成されている。
【0011】 また、挿通孔3の内面は、放電ランプ11の製造上のバラツキが生じていても、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定された口金15を挿入して接着剤21で固定する際に放電ランプ11と反射鏡1との光軸調整のための位置調整が行える程度の径を有した円筒状部4cとなっている。すなわち、挿通孔3は、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定されたネジ付き口金15の円筒部15aが十分に挿入可能で、かつ放電ランプ11の製造時に生ずることがある電極12a、12bの軸曲りに対し、放電ランプ11の光軸を反射鏡1の中心軸に合致させるための位置調整が十分可能なように、大きな径を有した円筒形状としている。なお、挿通孔3に挿入する口金15の円筒部15aの形状は、接着剤21で固着後に回転しづらい構造とするために、横断面形状が六角形の筒形状にしてもよい。
【0012】前記構成により、光源装置のコンパクト化を図るために、液晶プロジェクタの内部で使用される光源装置の周囲温度が高く設定されても、従来のように反射鏡の中空首状部内面の硝子加工部からクラックが発生することはなく、寿命特性が改善される。つまり、例えば、水平位置で使用される光源装置の場合、反射鏡1の最も高温となる部分は、放電ランプ11の発光部に最も近接した図1のHの個所であるが、図4及び図5の如き従来の硝子製反射鏡は、図1のHに相当する個所を回転砥石等で削り加工しているために、その個所が約480℃前後になると、硝子の歪み温度は520℃であるにも拘らず、点灯の繰り返しによって削り加工した部分の周辺よりクラックしてしまう。一方、本発明に係る反射鏡1は、放電ランプ11の発光部に最も近接するHの個所が、放電ランプ11を固定する挿通孔3から反射面1aに向かって広がる削り加工を施さない滑らかな表面の型押し面4aで形成されているため、そのHの個所にランプ寿命期間中にクラックが生じることはない。また、Hの個所から離れた反射鏡1の挿通孔3は、さほど高温部とはならないので、反射鏡1を従来の硝子製反射鏡と同一組成の硝子を用いて型押し成形しても、その型押し成形後に孔あけ加工が施された挿通孔3にクラックを生じることがない。
【0013】 また、反射鏡1と放電ランプ11とを位置調整した後、シリカ・アルミナを主成分とする接着剤21を反射鏡1に形成された中空首状部4の外端から挿通孔3に注入して、該挿通孔3に口金15の部分を挿入した放電ランプ11を固定する際に、挿通孔3の内面と型押し面4aとの間を仕切る最狭部4bにより、挿通孔3に注入する接着剤21が型押し面4a側に流出することが阻止されて、該接着剤21が型押し面4aおよび反射面1aに流入することがないので、硝子製反射鏡1と接着剤21との熱膨張差により生じる応力によるクラックの発生も防止することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る反射鏡付き放電ランプは、硝子の型押し成形で作る反射鏡の構造、形状を改良して、発熱源であるランプの発光部に最も近接する反射鏡の面が、削り加工を施さない型押し面で形成されると共に、その型押し面が放電ランプを固定する中空首状部の挿通孔から反射面に向かって広がるように形成されているので、ランプ寿命中にクラックが発生することはない。また、反射鏡の型押し面と中空首状部の挿通孔の内面との間に、挿通孔に注入する接着剤が型押し面や反射面側に流入することを阻止する仕切りとなる最狭部が形成されていれば、硝子製反射鏡と接着剤との熱膨張差によって生じる応力によるクラックの発生も防止することができる。更に、挿通孔が、該挿通孔に放電ランプを固定する際に反射鏡と放電ランプの光軸調整が行える程度の内径を有していれば、光学的な効率が優れた反射鏡付き放電ランプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射鏡付き放電ランプの一例を示す断面図
【図2】 図1の要部拡大断面図
【図3】従来の反射鏡の型押し成形後の状態を示す断面図
【図4】 図3の状態から削り加工を施した反射鏡の断面図
【図5】 図4の反射鏡を用いた従来の反射鏡付き放電ランプの断面図
【符号の説明】
1 反射鏡
2 開口部
3 挿通孔
4 中空首状部
4a 型押し面
4b 最狭部
4c 円筒状部
11 放電ランプ
12a,12b 電極
13a,13b モリブデン箔
14a,14b 封着部
15 ネジ付き口金
15a 円筒部
15b ネジ部
21 接着剤
【発明の名称】 反射鏡付き放電ランプとその反射鏡
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に一対の電極を封着してその両端に封止部が形成された放電ランプが、内面に反射面を有する硝子製反射鏡の底部中央に形成した中空首状部の挿通孔に固定されて、該反射鏡の光軸と一致するように配置された反射鏡付き放電ランプにおいて、前記反射鏡が、前記中空首状部と、該中空首状部の挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする反射鏡付き放電ランプ。
【請求項2】 前記反射鏡の底部中央に形成された前記型押し面と前記挿通孔の内面との間に、該挿通孔に放電ランプを固定するために注入する接着剤が前記型押し面に流入することを阻止する仕切りとなる最狭部が形成されている請求項1記載の反射鏡付き放電ランプ。
【請求項3】 前記挿通孔が、該挿通孔に固定する放電ランプと反射鏡との光軸調整のための位置調整が行える程度の径を有している請求項1又は2記載の反射鏡付き放電ランプ。
【請求項4】 内面に反射面を有し、底部中央に放電ランプを固定するための挿通孔を有する中空首状部が形成された放電ランプ用の硝子製反射鏡において、前記中空首状部と、前記挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする放電ランプ用の硝子製反射鏡。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶プロジェクション装置のバックライト等として用いられる光源装置に関し、特に光源となる放電ランプに取り付ける硝子製反射鏡の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶プロジェクタ用光源としてショートアーク放電ランプが急速に普及しつつある。この種のランプは、液晶パネルに光が集光するように、その内面に回転放物面あるいは回転楕円面よりなる反射面を形成した反射鏡と組み合わせた光源装置として用いられている。更に、モバイル系のプロジェクタ用光源装置として、より小型化及び高効率化が求められており、光源装置のコンパクト化及び反射鏡の反射面を有効に利用するための種々の提案がなされている。
【0003】一つとして、特開平6−203806号公報に示すような電球および反射器のユニットが開示されている。これは、図3から図5に示すように硝子製反射鏡加工の際、反射器31はその底部に中空首状部32を形成しているが、電球挿入孔33を小さくしかつ反射面31aを大きく形成するために、型押し成形後(図3)に、回転砥石等を用いて電球挿入孔33を形成するための後加工をしている(図4)。そのため、ユニットとして使用する場合、該中空首状部の端面である電球挿入孔の表面が砥石により傷ついているために、電球点灯中の熱によりクラックが入り割れてしまうという問題が生じる。また、中空首状部に電球固着用接着剤(セメント)を充填すると、硝子と接着剤との熱膨張率の差による熱応力によって、さらに割れやすいという問題がある。
【0004】また、図5に示すように、反射器31と電球41とを反射器の中心軸と電球の光軸とが一致するように配置し、中空首状部32の内部に接着剤51を充填して固定し、ユニットを組み立てる。しかし、組立ての際、電球41のシール部42に固定するネジ付き口金43が前記中空首状部32の内面のテーパ状部32aに配置されているため、電球製造の際電球の中心軸に封着した電極位置にばらつきが生じていると、電球と反射器との位置調整作業が困難で、不良品となる問題がある。
【0005】この対策として、電球と反射器との光軸の調整時に、中空首状部32のテーパ状部32aの反射面31a側の狭部32bに口金43の円筒部43aが接触しないようにし、反射器31の反射面31aより口金43が大きく離間するようにしてあり、その後、接着剤51を用いて固定される。なお、図中52はリング状の接着剤流出防止用のガラス部材である。しかし、このように位置調整後に接着剤を用いて電球41を固着しても、口金の円筒部43aの端部に形成したネジ43bを利用して、電力供給用ラグ端子を止めようとすると、口金が浅くしか反射器の首状部に固定されていないため電球のシール部は接着剤に固定されたまま、口金だけが回ってしまい破損してしまうという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題点や欠点に鑑みてなされたものであり、モバイル系の液晶プロジェクタ用光源装置として要求される装置の小型化及び光学的特性の効率化を満足させることができ、小型化に伴う放電ランプからの発熱による反射鏡の中空首状部の端面からのクラックを防止できるようにすることを主たる技術的課題とし、また、ランプ製造時に電極軸の中心軸からのズレが生じても反射鏡とランプとの位置調整が可能であり、長寿命で光学特性が優れた反射鏡付き放電ランプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る反射鏡付き放電ランプは、内部に一対の電極を封着してその両端に封止部が形成された放電ランプが、内面に反射面を有する硝子製反射鏡の底部中央に形成した中空首状部の挿通孔に固定されて、該反射鏡の光軸と一致するように配置された反射鏡付き放電ランプにおいて、前記反射鏡が、前記中空首状部と、該中空首状部の挿通孔から前記反射面に向かって広がる型押し面とを底部中央に形成するように型押し成形されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1及び図2は、本発明に係る反射鏡付き放電ランプの一例を示す断面図及び要部の拡大断面図である。図中1は内面に回転放物面状の反射面1aを形成した硬質硝子製(膨張率38×10-7 cm/℃)の反射鏡であり、該反射鏡1の一方側には開口部2が形成され、他方側の底部中央には挿通孔3を有する中空首状部4が形成されている。図中11は石英製発光管よりなるショートアーク放電ランプであり、該放電ランプ11は、発光部の内部に一対の電極12a,12bを光軸に沿って封着し、始動ガスと共に水銀等の発光物質が封入されている。また、発光部の両端にはモリブデン箔13a,13bを埋設した発光管封止部14a,14bが形成されている。また、一方の封止部14bにはネジ付き口金15が固定されており、該口金15は円筒部15aとその端部のネジ部15bとで形成されている。
【0009】前記反射面1aの焦点距離が6mmの反射鏡1と放電ランプ11とは、反射鏡1と放電ランプ11の光軸が一致するように配置され、反射鏡1の中空首状部4に形成された挿通孔3に、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定したネジ付き口金15を挿入して、該口金15の部分を接着剤21で固定している。
【0010】 硝子製反射鏡1は、放電ランプ11を固定するための挿通孔3を有する中空首状部4と、その挿通孔3の内面から反射面1aに向かって広がりながら該反射面1aに接する型押し面4aとを底部中央に形成するように型押し成形されている。この型押し面4aは、反射鏡1を硝子の型押し成形によって製造する際に、金型(鋳型)でプレスして形成されるため、回転砥石等による削り加工を必要としないので、全く傷のない滑らかな表面となっている。更に、挿通孔3の内面とその内面から反射面1aに向かって広がった型押し面4aとの間には、挿通孔3に放電ランプ11を固定するために該挿通孔3内に注入する接着剤21が型押し面4aに流入することを阻止する仕切りとなる最狭部4bが形成されている。
【0011】 また、挿通孔3の内面は、放電ランプ11の製造上のバラツキが生じていても、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定された口金15を挿入して接着剤21で固定する際に放電ランプ11と反射鏡1との光軸調整のための位置調整が行える程度の径を有した円筒状部4cとなっている。すなわち、挿通孔3は、放電ランプ11の発光管封止部14bに固定されたネジ付き口金15の円筒部15aが十分に挿入可能で、かつ放電ランプ11の製造時に生ずることがある電極12a、12bの軸曲りに対し、放電ランプ11の光軸を反射鏡1の中心軸に合致させるための位置調整が十分可能なように、大きな径を有した円筒形状としている。なお、挿通孔3に挿入する口金15の円筒部15aの形状は、接着剤21で固着後に回転しづらい構造とするために、横断面形状が六角形の筒形状にしてもよい。
【0012】前記構成により、光源装置のコンパクト化を図るために、液晶プロジェクタの内部で使用される光源装置の周囲温度が高く設定されても、従来のように反射鏡の中空首状部内面の硝子加工部からクラックが発生することはなく、寿命特性が改善される。つまり、例えば、水平位置で使用される光源装置の場合、反射鏡1の最も高温となる部分は、放電ランプ11の発光部に最も近接した図1のHの個所であるが、図4及び図5の如き従来の硝子製反射鏡は、図1のHに相当する個所を回転砥石等で削り加工しているために、その個所が約480℃前後になると、硝子の歪み温度は520℃であるにも拘らず、点灯の繰り返しによって削り加工した部分の周辺よりクラックしてしまう。一方、本発明に係る反射鏡1は、放電ランプ11の発光部に最も近接するHの個所が、放電ランプ11を固定する挿通孔3から反射面1aに向かって広がる削り加工を施さない滑らかな表面の型押し面4aで形成されているため、そのHの個所にランプ寿命期間中にクラックが生じることはない。また、Hの個所から離れた反射鏡1の挿通孔3は、さほど高温部とはならないので、反射鏡1を従来の硝子製反射鏡と同一組成の硝子を用いて型押し成形しても、その型押し成形後に孔あけ加工が施された挿通孔3にクラックを生じることがない。
【0013】 また、反射鏡1と放電ランプ11とを位置調整した後、シリカ・アルミナを主成分とする接着剤21を反射鏡1に形成された中空首状部4の外端から挿通孔3に注入して、該挿通孔3に口金15の部分を挿入した放電ランプ11を固定する際に、挿通孔3の内面と型押し面4aとの間を仕切る最狭部4bにより、挿通孔3に注入する接着剤21が型押し面4a側に流出することが阻止されて、該接着剤21が型押し面4aおよび反射面1aに流入することがないので、硝子製反射鏡1と接着剤21との熱膨張差により生じる応力によるクラックの発生も防止することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る反射鏡付き放電ランプは、硝子の型押し成形で作る反射鏡の構造、形状を改良して、発熱源であるランプの発光部に最も近接する反射鏡の面が、削り加工を施さない型押し面で形成されると共に、その型押し面が放電ランプを固定する中空首状部の挿通孔から反射面に向かって広がるように形成されているので、ランプ寿命中にクラックが発生することはない。また、反射鏡の型押し面と中空首状部の挿通孔の内面との間に、挿通孔に注入する接着剤が型押し面や反射面側に流入することを阻止する仕切りとなる最狭部が形成されていれば、硝子製反射鏡と接着剤との熱膨張差によって生じる応力によるクラックの発生も防止することができる。更に、挿通孔が、該挿通孔に放電ランプを固定する際に反射鏡と放電ランプの光軸調整が行える程度の内径を有していれば、光学的な効率が優れた反射鏡付き放電ランプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射鏡付き放電ランプの一例を示す断面図
【図2】 図1の要部拡大断面図
【図3】従来の反射鏡の型押し成形後の状態を示す断面図
【図4】 図3の状態から削り加工を施した反射鏡の断面図
【図5】 図4の反射鏡を用いた従来の反射鏡付き放電ランプの断面図
【符号の説明】
1 反射鏡
2 開口部
3 挿通孔
4 中空首状部
4a 型押し面
4b 最狭部
4c 円筒状部
11 放電ランプ
12a,12b 電極
13a,13b モリブデン箔
14a,14b 封着部
15 ネジ付き口金
15a 円筒部
15b ネジ部
21 接着剤
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