JPH0448630Y2

JPH0448630Y2 -

Info

Publication number: JPH0448630Y2
Application number: JP1986141287U
Authority: JP
Priority date: 1986-09-17
Filing date: 1986-09-17
Publication date: 1992-11-16
Also published as: JPS6347573U

Description

【考案の詳細な説明】

〔考案の目的〕（産業上の利用分野）本考案は導入導体を気密に封着する封止部を備
えたガラス管球に関する。（従来の技術）従来からガラス管球たとえば放電灯の発光管や
外管あるいは管形電球等は、石英ガラスや軟質ガ
ラスからなるガラス容器の端部に導入導体が気密
に封着されている。導入導体はガラスと金属との
熱膨張の関係から、通常モリブデンのような耐熱
性金属からなる金属箔の一端に内部導入線または
電極の基端側を、他端には外部導入線を直線状に
それぞれ接続したものを用い、この導入導体をガ
ラス容器端部に同軸的に配置し、上記端部を加熱
軟化したのち対向部を一対の押圧金型によつて扁
平に圧潰することによつて封止部を形成し、この
封止部内に上記導入導体の金属箔を気密に封着す
ることが一般に行なわれている。ところで、放電灯たとえばメタルハライドラン
プはその石英発光管内に過剰に封入した金属ハロ
ゲン化物の点灯時における蒸気圧が発光特性を左
右し、この蒸気圧は発光管の最冷部の温度によつ
て決まることは周知の通りであり、如何にして上
記最冷部温度を上げるかがこのランプの発光特性
の向上に重要なことである。最冷部温度を上げる
一方法として、発光管の封止部からの熱損失を少
なくすることが考えられる。このためには封止部
の表面積をできるだけ小さくすることが有効であ
り、封止部をあまり扁平に圧潰せず、この幅を発
光管の外径と同等以下にする方法がある。しかしながら、このような幅の狭い封止部の形
成においては、押圧金型で溶融している発光管バ
ルブの端部全体を均一に押圧することができない
ため、形成された封止部の特に両側方向の内部に
空洞いわゆる巣が生じやすく、この巣を通じて発
光管がリークすることがあつた。また、圧潰封止部を供える管形電球や両端封止
形の放電灯用外管においては、証明器具内への取
付け上その一層のコンパクト化が要求されるた
め、封止部の幅も一層小さく形成することが必要
となり、これ等の場合も上記発光管の場合と同様
に封止部の特に両側方向の内部に巣が生じやすい
傾向があつた。特にこのような傾向は、外径が大きなガラス容
器を使用の場合に強かつた。また、上記のように封止部からの熱損失を少な
くした場合には、その封止部に封止されている金
属箔等の導入導体がより昇温されるため、その金
属箔等の導入導体の熱的劣化が誘発される不具合
があつた。（考案が解決しようとする問題点）上記のようにガラス容器の端部を加熱圧潰して
形成する封止部の幅をガラス容器の外径と同等以
下にしようとすると、封止部の両側方向の内部に
いわゆる巣を生じ、ガラス容器がリークするとい
う欠点があつた。そこで本考案は以上の欠点を除去するもので、
封止部の幅をガラス容器の外径と同等以下になる
ように形成しても、封止部に巣ができず、リーク
不良を発生しないと共に、封止部に封止された導
入導体の熱劣化を低減できるガラス管球を提供す
ることを目的とする。〔考案の構成〕（問題点を解決するための手段）本考案のガラス管球は、封止部の幅をガラス容
器の外径と同等以下になるように形成すると共
に、この封止部の側面に長手方向に沿う凹部を設
けるように構成される。（作用）上記のような構成によれば、封止部の側面に長
手方向に沿う凹部を形成するには、圧潰封止工程
において押圧金型により上記形成予定の封止部の
側面をその内方向に向つて押圧することになるの
で、封止部の両側方向の内部に残存する空洞いわ
ゆる巣は溶融ガラスの圧縮によつて消滅させるこ
とができ、しつがたて、ガラス管球のリーク発生
は防止される。また、凹部は封止部の側面に長手
方向に沿つて形成されているため、金属箔等の導
入導体と凹部との距離が小さくなる結果、導入導
体は放熱され易くなり、その熱劣化を低減できる
ものである。（実施例）以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を
詳細に説明する。第１図は250Wメタルハライドランプ発光管の
縦断面図、第２図は第１図の発光管をその周方向
に90°回転させた正面図（但し導入導体は省略し
てある。），第３図は上記発光管をその封止部の端
面方向から見た側面図を示す。図において、１は高融点ガラスたとえば石英ガ
ラスからなる外径ｄが19.6mm、肉厚1.8mmの発光
管バルブ（ガラス容器）で、その両端部は加熱溶
融したのち押圧金型で扁平に圧潰成型して封止部
１ａ，１ｂが形成されている。２Ａ，２Ｂ，２Ｃ
はそれぞれ導入導体で、２Ａ，２Ｂは耐熱性金属
たとえばモリブデンからなる金属箔３，３の各一
端に主電極４，４の基端部を、各他端には外部導
入線５，５を直線状に接続してなり、また導入導
体２Ｃは金属箔３の一端に補極６の基端部を、他
端には外部導入線５を直線状に接続してなり、上
記各金属箔３，３，３は封止部１ａ，１ｂに気密
に封着されている。しかも上記扁平な封止部１ａ，１ｂの厚さｃは
5.3mm、幅ｌは19mmで発光管バルブ１の外径ｄよ
りも小さく形成され、かつ、封止部１ａ，１ｂの
側面には長手方向に沿つて凹部７，７…が形成さ
れている。凹部７，７…は幅ａが2.7mm、深さｂ
が1.6mmの長溝状となつている。したがつて、ａ（凹部の幅）／ｃ（封止部の厚さ）＝0.5 ｂ（凹部の深さ）／ｃ（封止部の厚さ）＝0.3 なる関係を有している。このような発光管の製造は、直管状の発光管バ
ルブ１の両端部に上記各導入導体２Ａ，２Ｂ，２
Ｃを同軸的に配置し、上記両端部を加熱溶融した
のち、対向部を一対の押圧金型によつて扁平に圧
潰することによつて封止部１ａ，１ｂを形成する
わけであるが、この工程において封止部１ａ，１
ｂの各側面をもその内方向に向つて押圧すること
によつて凹部７，７…を形成するが、この側面の
押圧によつて封止部の両側方向の内部に残存する
空洞いわゆる巣は溶融ガラスの圧縮によつて消滅
し、しかだつて発光管封止部１ａ，１ｂにおける
リーク発生は防止することができた。なお、奉仕部における巣の発生を防止するため
に封止部側面に設ける凹部７の幅ａ、深さｂと封
止部の厚さｃの関係について種々実験を繰り返
し、封止部における巣の発生と発光管のリークに
ついて観察したところ、下表に示すとおりの結果
が得られた。

〔考案の効果〕

以上詳述したように本考案によれば、封止部の
幅をガラス容器の外径と同等以下となるように形
成しても、封止部の内部には空胴いわゆる巣が生
じることがなく、また、封止部に封止されている
金属箔等の導入導体の熱劣化を低減できるため、
したがつて、封止部からのリークのおそれのない
特性の優れたガラス管球を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例であるメタ
ルハライドランプ発光管を示し、第１図は縦断面
図、第２図は角度を変えた正面図、第３図は封止
部の端面方向から見た側面図、第４図〜第５図は
他の実施例であるメタルハライドランプを示し、
第４図は正面図、第５図は角度を変えて見た正面
図である。１……発光管バルブ（ガラス容器）、１ａ，１
ｂ……発光管の封止部、２Ａ，２Ｂ，２Ｃ，２
Ｄ，２Ｅ……導入導体、３……金属箔、４……主
電極、５……発光管の外部導入線、６……補極、
７，７Ａ……凹部、８……外管、８ａ，８ｂ……
外管の封止部、９……外管の内部導入線、１０…
…外管の外部導入線、１１……発光管。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 高融点ガラスからなるガラス容器の端部を圧
潰して導入導体を気密に封着してなる封止部を
備えたガラス管球であつて、上記封止部の幅を
ガラス容器の外径と同等以下にすると共に、封
止部の側面に長手方向に沿う凹部を設け、上記
凹部の幅をａ、深さをｂ、前記封止部の厚さを
ｃとしたとき、 0.3≦ａ／ｃ≦0.7 0.2≦ｂ／ｃ≦0.5 なる関係を満足することを特徴とするガラス管
球。 (2) ガラス容器の外径が13mm以上であることを特
徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
ガラス管球。