JP2002061941A - 室内気流生成装置 - Google Patents

室内気流生成装置

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JP2002061941A
JP2002061941A JP2000247333A JP2000247333A JP2002061941A JP 2002061941 A JP2002061941 A JP 2002061941A JP 2000247333 A JP2000247333 A JP 2000247333A JP 2000247333 A JP2000247333 A JP 2000247333A JP 2002061941 A JP2002061941 A JP 2002061941A
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air
airflow
path
blowing
blow
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JP2000247333A
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English (en)
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Yuji Inoue
雄二 井上
Makoto Shimizu
真 清水
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人の居住空間において広範囲に風向変化し且
つ気流温が室温とほぼ同等である、より自然の風に近く
体に優しい気流環境を、1台の空気調和機の室内機によ
って容易に生成する室内気流生成装置を提供するもので
ある。 【解決手段】 室内機において、前方向の居住空間に向
かって気流を吹き出す吹出風路と、室内機の左右の各壁
に向かって気流を吹き出しす左右の吹出風路と、前記各
吹出風路の中からで主に送風する風路を選択する吹出風
路の選択手段を設けることにより、室内機から居住空間
への風向の気流と、左右の風路からのそれぞれの吹出風
を室内の壁沿いに左右逆回りに同時に送風して室内の任
意の壁付近で衝突させ、室内機とは離れた壁から居住空
間に向かう風向の気流とを生成する室内気流生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内気流生成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の室内気流生成装置では、例
えば特開平4−43243号公報に示されたように、放
射同心円状になるよう配置した多数の吹出口からの気流
の送出タイミングを時系列に制御し、人の居住空間に広
範囲の風向変化を有する気流を生成し、自然らしさを与
えるようなっていた。また、例えば特開平5−1804
73号公報に示されたように、室内の離れた位置に複数
台配置した各送風機の運転を時系列に制御し、風向変化
を生成するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成において、前者においては空調機本体から吹出
口を離れた場所に設置するため複数の長配管のダクトが
必要であり、設置性に困難を伴うという課題を有してい
た。後者においては、複数台に分けて空調機を設置する
必要があるため、室内の居住空間が設置スペースにより
占有されるという課題を有していた。また、両者とも
に、冷房運転時には室温より低い吹き出し冷風が直接人
に向けられ、居住者にとっては体の冷えが生じ不快感を
与えるという課題を有していた。
【0004】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、人の居住空間において広範囲に風向変化し
且つ気流温が室温とほぼ同等である、より自然の風に近
く体に優しい気流環境を、1台の空気調和機の室内機に
よって容易に生成する室内気流生成装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項1記載の室内気流生成装置は、空気調
和機の室内機において、前記室内機から略前方向に送風
する前方向吹出風路と、前記室内機から略右方向に送風
する右方向吹出風路と、前記室内機から略左方向に送風
する左方向吹出風路と、前記各吹出風路の中から主に送
風する吹出風路を選択する吹出風路選択手段とを設け、
前記吹出風路選択手段により、前記前方向吹出風路から
主に送風する場合は室内機から室内の略中央方向への風
向の気流を生成し、前記左右の各吹出風路から主に送風
する場合は、左右それぞれの吹出風を室内の略左右方向
へ生成することを特徴とする。
【0006】請求項2記載の室内気流生成装置は、請求
項1記載の室内気流生成装置において、吹出口に至る送
風路の下流端の吹出風路中央部を閉鎖して前記吹出風路
を左右に分岐することにより前記左方向吹出風路と前記
右方向吹出風路とを形成する吹出風路左右分岐板を設
け、前記吹出風路選択手段は、前記吹出風路左右分岐板
を可動させて前記吹出風路中央部を開放して前方向吹出
風路を形成する場合と、前記吹出風路中央部を閉鎖して
前記左右の各吹出風路を形成する場合とを選択すること
を特徴とする。
【0007】請求項3記載の室内気流生成装置の制御方
法は、請求項1または2記載の室内気流生成装置の制御
方法において、前記吹出風路選択手段を、時間経過に応
じて選択することを特徴とする。
【0008】請求項4記載の室内気流生成装置の制御方
法は、請求項1〜3いずれか1項記載の室内気流生成装
置の制御方法において、吹出風の上下方向の風向を変化
させる上下風向板を設け、前記吹出風路選択手段による
吹出風路の選択に応じて前記上下風向板の向きを調節す
ることを設けたことを特徴とする。
【0009】請求項5記載の室内気流生成装置の制御方
法は、請求項1〜4いずれか1項記載の室内気流生成装
置の制御方法において、吹出風の左右方向の風向を変化
させる複数の左右風向板を設け、前記吹出風路選択手段
による吹出風路の選択に応じて前記左右風向板の向きを
調節することを特徴とする。
【0010】請求項6記載の室内気流生成装置は、請求
項1〜5いずれか1項記載の室内気流生成装置におい
て、左方向吹出風路から吹き出す送風量を調整する左方
向吹出送風量調整手段と、右方向吹出風路から吹き出す
送風量を調整する方向方吹出送風量調整手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0011】請求項7記載の室内気流生成装置の制御方
法は、請求項6記載の室内気流生成装置において、時間
経過に応じて、前記左方向吹出風量調整手段からの送風
量と、前記右方向吹出風量調整手段からの送風量を変化
させることを特徴とする。
【0012】請求項8記載の室内気流生成装置は、請求
項1〜7いずれか1項記載の室内気流生成装置におい
て、左方向吹出風路と右方向吹出風路は、室内機の熱交
換器を通した空調空気を左右にそれぞれ送風する第1の
左方向吹出風路と第1の右方向吹出風路と、熱交換器を
通さずに室内空気をそのまま左右に送風する第2の左方
向吹出風路と第2の右方向吹出風路とから構成したこと
を特徴とする。
【0013】請求項9記載の室内気流生成装置は、請求
項1〜8いずれか1項記載の室内気流生成装置におい
て、前方向吹出風路として、熱交換器を通さずに室内空
気をそのまま略前方に送風する送風路を設けることを特
徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】第1の発明の実施の形態は、室内
機に前方向の居住空間に向かって気流を吹き出す風路
と、室内機の左右の各壁に向かって気流を吹き出しす左
右の風路との間で送風する風路を選択する吹出風路の選
択手段を設けることにより、室内機から居住空間への風
向と、左右の風路からのそれぞれの吹出風を室内の壁沿
いに左右逆回りに同時に送風して室内の任意の壁付近で
衝突させ室内機とは離れた壁から居住空間に向かう風向
とを生成することができる。よって、複数の送風機や複
数のダクトを居住空間の離れた場所に設置することなく
室内機を1台設置するのみで居住者に対する異なる複数
の風向を容易に生成することができるという作用を有す
る。また、冷房時の場合、左右に吹き出される冷風は壁
沿いを循環する間に室温の空気と混合されることでほぼ
室温に近い温度となって居住空間に送風されるため、居
住者に対して吹き出し冷風による体の冷えを防止し、よ
り体に優しい気流感を与えることができるという作用を
有する。
【0015】第2の発明の実施の形態は、吹出口に至る
送風路の下流端の吹出風路中央部を開閉可動する吹出風
路左右分岐板を設け、前方向吹出風路を形成する場合と
左方向吹出風路と右方向吹出風路を形成する場合とを選
択する室内気流生成装置ものであり、これによって、1
台の室内機において複数の送風ファンや独立した複数の
送風路を設けることなく、より簡易な室内機の構成にて
居住空間に対する風向変化を発生することができるとい
う作用を有する。
【0016】第3の発明の実施の形態は、時間経過に応
じて、左右の風路を選択するものである。これにより、
居住者に自然らしい気流感を与えることができる。
【0017】第4の発明の実施の形態は、前方吹出風路
と左右の各吹出風路との選択に応じて吹き出し風の上下
方向の風向を変化させ、居住空間までの送風距離がより
長い左右の各吹出風路の上下吹き出し方向は前方吹出風
路の上下吹き出し方向よりも上方向にするものであり、
これによって、居住者においては風向変化に関わらず常
に最適な上下位置で気流感が得られるという作用を有す
る。
【0018】第5の発明の実施の形態は、前方吹出風路
と左右の各吹出風路との選択に応じて吹き出し風の左右
方向の風向を変化させ、前方吹出風路形成時は吹き出し
方向を前方の居住者に向け、左右の各吹出風路形成時は
吹き出し方向を左右に吹き分ける方向に向けるものあ
り、これによって、前方吹出風路形成時は居住者の方向
へより確実に吹出風を向けることができ、左右の各吹出
風路形成時は吹出風をより確実に左右に吹き分けことが
できるという作用を有する。
【0019】第6の発明の実施の形態は、左方向吹出風
路から送風する送風量と右方向吹出風路から吹き出す送
風量とを調整し変化させて、左右の吹出風を異なる壁付
近で衝突させ居住空間に向かう多数の風向の気流を生成
するものであり、これによって、居住者はより多数の方
向から気流を感じることができ、より自然な風向変化感
が得ることができるという作用を有する。
【0020】第7の発明の実施の形態は、時間経過に応
じて、左右からの風量を選択するものである。これによ
って、居住空間を取り囲む種々の風向の気流を生成する
ことが可能になり、居住者に対して自然らしい気流感を
与えることができる。
【0021】第8の発明の実施の形態は、室内機の熱交
換器を通した空調空気を左右にそれぞれ送風する第1の
左右各方向の吹出風路に加えて、熱交換器を通さずに室
内空気をそのまま左右に送風する第2の左右各方向の吹
出風路を設けたものであり、これによって、第1の左右
各吹出風路からの室温より温度が低い気流と第2の左右
各吹出風路からの室温の気流が混合されて居住空間に送
風される気流の温度をより室温に近づけることができ、
冷房時において居住者により体に優しい気流感を与える
ことができるという作用を有する。
【0022】第9の発明の実施の形態は、熱交換器を通
さずに室内空気をそのまま前方に送風する前方向吹出風
路を設けたものであり、これによって、室内機から前方
に吹き出される気流は室温と同じ温度で居住空間へ送風
され、冷房時において居住者により体に優しい気流感を
与えることができるという作用を有する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の室内気流生成装置の第1の一
実施例について図面を参照して説明する。
【0024】図1のa)平面図、b)側面図及びc)前
面は、冷房運転での本空気調和機の室内気流生成装置に
よる左右吹分け制御時の一動作での室内機の構成を示
す。この時の室内における吹出風の気流の流れを図2の
a)平面図及びb)側面図に示す。
【0025】図1及び図2において、部屋内の一壁面1
aに設置されたエアコンの室内機2には、室内空気の吸
込口3、空調空気の吹出口4、これらを連通する送風路
5及び送風路内に温度調節する熱交換器6、送風量を調
節する送風ファン7を備えている。送風路5の下流端に
は、吹出口に至る送風路5の中央部を閉鎖し左右に分岐
する吹出風路左右分岐板8を設け、室内機から左壁方向
に吹出風を誘導する左方向吹出風路9と室内機から右壁
方向に吹出風を誘導する右方向吹出風路10とを形成す
る。左右それぞれの吹出風路からの吹出風は、室内の壁
沿いに左右逆回りに送風され室内機2の対面の壁1d中
央付近で衝突し、壁1d付近から室内の略中央方向に向
かう風向の気流を生成する。これによって、従来の壁掛
け室内機の吹き出し風向である室内機から前方へ吹き出
す風向とは全く逆の風向を居住空間にて生成することが
可能となる。図3は、上記制御動作での室内の各場所に
おける風向の実測結果(高さ90cm平面の風速分布)を
示す。このように室内の壁際付近を除く中央域では室内
機2の対面の壁1dから室内機2に向かう風向の気流が
生成されている。例えば、室内中央付近に位置し、室内
機2に向かって座っている居住者12にとっては体の背
面に後方からの気流11を感じることができる。さら
に、左右に吹き出される冷風は壁際を循環する間に室温
の空気と混合されることでほぼ室温に近い温度となって
居住空間に送風されるため、居住者に対して冷風感がな
く、より体に優しい気流感を与えることができる。
【0026】また、上記制御動作では、図1に示すよう
に、左右風向板13は、左方向吹出風路9と右方向吹出
風路10の各吹き出し方向に吹出風を誘導するように吹
出風を左右に吹き分ける所定の角度に設定される。な
お、左右風向板13の角度は、左側の複数の羽根を同時
に回動するモータと右側の複数の羽根を同時に回動する
モータによって制御する。これによって、左右の各壁方
向へのより指向性の高い吹出風が得られ、壁1d付近か
ら室内の中央方向に向かう気流をより確実に生成するこ
とが可能となる。また、上下風向板14は、左右の各吹
出風路からの吹出風を水平よりやや上向き方向に誘導す
る所定の位置に設定される。これは、室温より温度が低
い吹出風が壁際を流れて壁1d付近で衝突後居住空間に
至るまでに徐々に下方に流れた結果、居住者の足元に気
流が当たって不快感を与えないようにするためである。
この上下風向板14の設定位置により、居住空間に至っ
た吹出風が居住者の上半身を中心とした最適な高さで気
流感が得られることになる。
【0027】なお、図4は、室内機2が壁1aの左端に
設置された場合での上記制御動作で生成される室内にお
ける吹出風の気流の流れを示す。壁中央に設置された場
合と同様に、室内機から直接居住空間へ吹き出す風向と
は全く逆の風向の気流を生成することが可能となる。
【0028】さらに、図5のa)平面図、b)側面図及
びc)前面図は、左右吹分け制御時の別の一動作での室
内機2の構成を示す。この時の室内における吹出風の気
流の流れを図6の平面図に示す。
【0029】図5c)に示すように、左方向吹出風路9
と右方向吹出風路10の各吹出口に左右それぞれの開口
面積を調節する左吹出送風量調整手段15と右吹出送風
量調整手段16を設けている。これら左右の各吹出送風
量調整手段は、左右の各吹出口を開閉する各パネルを駆
動モータにより独立に上下にスライド可動して任意の位
置で固定可能である左右の各開閉ダンパーで構成する。
これによって、開口部の大きさが任意に調整可能となっ
ており、左方向吹出風路から送風する送風量と、右方向
吹出風路から吹き出す送風量を所定の配分に設定するこ
とができる。図5c)では、左方向吹出風路9の吹出口
の開口面積を右方向吹出風路10の吹出口の開口面積よ
り小さく設定し、左方向吹出風路9の吹出風量を右方向
吹出風路10の吹出風量より小さくしている。これによ
って、図5のa)に示すように、各吹出風を互いに左壁
1b付近で衝突させ、左壁1b付近から室内の略中央方
向に向かう風向の気流を生成することが可能となる。例
えば、室内中央付近に位置し、室内機2に向かって座っ
ている居住者12にとっては体の右方からの気流17を
感じることができる。上記のように、左右吹出送風量調
整手段により左方向吹出風路から送風する送風量と、右
方向吹出風路から吹き出す送風量の配分を変化すること
により、左右の吹出風が衝突する壁の位置を自由に変化
させ、居住空間を取り囲む種々の風向の気流を生成する
ことが可能となる。さらに、左右送風量の配分を時間変
化をさせることにより、居住者にとって自然の風に近い
より自然らしい風向変化を与えることができる。
【0030】次に、図7のa)平面図、b)側面図及び
c)前面図は、冷房運転での本空気調和機の室内気流生
成装置による前方吹き制御時の一動作での室内機の構成
を示す。この時の室内における吹出風の気流の流れを図
8のa)平面図及びb)側面図に示す。
【0031】図7に示すように、吹出風路左右分岐板8
の位置は図1における左右吹分け制御時の送風路5内部
の位置から、吹出風路選択手段により送風路5外部に位
置を移動させることができるようになっている。例え
ば、吹出風路左右分岐板8は駆動モータにより上下にス
ライド可動して所定位置に移動させることが可能であ
る。これによって、閉鎖された送風路5下流端の中央部
を開放し、室内機から前方へ吹出風を誘導する前方向吹
出風路18を形成する。この場合の吹出風は、図8に示
すように、室内機から前方の居住空間への風向の気流を
生成する。また、同時に上下風向板14は、左右吹分け
制御時のより下向きになるよう設定され、吹出風が水平
より下向きになるよう調節される。また、左右風向板1
3は、吹出風が前向きになるよう調節され、室内中央の
居住者に直接気流が当たるようにする。これによって、
室内機から前方の居住空間へ向かう気流を生成すること
ができ、例えば、室内中央付近に位置し、室内機2に向
かって座っている居住者12にとっては体の正面、つま
り前方からの気流19を感じることができる。
【0032】以上の第1の一実施例での各制御動作及び
室内機2の構成に示すように、1台の室内機のみで且つ
複数の送風ファンや独立した複数の送風路を設けること
なく、より簡易な室内機の構成によって、居住者に対す
る複数の異なる風向を容易に生成することが可能とな
る。また、上記の各制御動作が所定のタイミングで切り
替わるように吹出風路左右分岐板8、左吹出口開閉ダン
パー15、右吹出口開閉ダンパー16、上下風向板1
2、左右風向板13の各位置を時間制御することによ
り、居住者に対する風向を360度の範囲で前後左右様
々に時間変化させることができ、居住者に対してより自
然らしい気流感を与えることが可能となる。
【0033】なお、上記実施例では、左方向および右方
向の各吹出風路と前方向の吹出風路とを切り換えるため
に送風路5の内外を可動する吹出風路左右分岐板8を設
けたが、送風路5中央部に位置する左右風向板13の複
数の羽根を可動、合体させて吹出風路左右分岐板8と同
様の形状を形成することにより、送風路5を左方向およ
び右方向の各吹出風路に分岐させることも可能である。
【0034】次に、本発明の空気調和機の室内気流生成
装置の第2の一実施例について図面を参照して説明す
る。
【0035】図9のa)平面図、b)側面図及びc)前
面図は、冷房運転での本空気調和機の室内気流生成装置
による左右吹分け制御時の一動作での室内機の構成を示
す。この時の室内における吹出風の気流の流れを図10
のa)平面図及びb)側面図に示す。
【0036】図9に示すように、第1の実施例における
室内機2の構成に加えて、室内機20の左部、右部及び
下部にそれぞれ左方向用送風機21、右方向用送風機2
2、前方向用送風機23を設けて一体化している。各送
風機は、熱交換器を通さずに室内空気をそのまま左右に
送風する左方向用送風ファン24及び第2の左方向吹出
風路25と、右方向用送風ファン26及び第2の右方向
吹出風路27と、前方向用送風ファン28及び第2の前
方向吹出風路29を設けている。第2の左右各方向の吹
出風路及び第2の前方向吹出風路は、第1の実施例にお
ける室内機の第1の左右各方向の吹出風路及び前方向の
吹出風路と同方向、つまり左右の壁方向及び前方の居住
空間方向へそれぞれ吹出風路が向けられている。また、
左方向用送風機21と右方向用送風機22の各吹出風路
からの送風量は左方吹出送風量調整手段と右方吹出送風
量調整手段とで調節され、前方向用送風機23の吹出風
路からの送風量は前方吹出送風量調整手段で調節され
る。図10に示すように左右吹分け制御時は、第2の左
方向吹出風路25と第2の右方向吹出風路27から送風
し、第2の前方向吹出風路29からの送風を停止する。
これによって、第1の左右各方向の吹出風路からの冷風
と第2の左右各方向の吹出風路からの室温と同じ温度の
送風が混合され、居住空間に送風される気流の温度をよ
り室温に近づけることができ、冷房時においてより体に
優しい気流感を与えることができる。また、送風量の調
節範囲が拡大し、居住空間に対する各風向における気流
の強さをより広い範囲で調節し変化されることができ
る。
【0037】また、図11のa)平面図、b)側面図及
びc)前面図は、上記第2の一実施例における前方吹き
制御時の一動作での室内機の構成を示す。この時の室内
における吹出風の気流の流れを図12のa)平面図及び
b)側面図に示す。
【0038】図11に示すように、吹出風路左右分岐板
8、上下風向板14、左右風向板13の各位置は第1の
一実施例における左右吹分け制御時の状態のまま維持し
て冷風を左右に吹き分けると共に、第2の左方向吹出風
路25と第2の右方向吹出風路27からの送風は停止ま
たは送風量を弱めるように設定する。一方、第2の前方
向吹出風路29からは室内空気を熱交換せずそのまま前
方へ送風して、図12に示すように、室内機20から居
住空間方向への室温と同等温度の気流を生成する。これ
によって、左右に吹き分けた冷風は居住者に直接当たら
ないようにして、室温を設定温度に維持するために作用
する一方、室内機に向かって座っている居住者12にと
っては、居住空間における気流の流れがより強い前方の
からの気流30を感じさせ、前方吹き制御時においても
室温と同等温度の気流が当たるためより体に優しい気流
感を与えることができるという作用を有する。
【0039】以上の第2の実施例での各制御動作及び室
内機20の構成に示すように、1台の室内機に複数の送
風ファンを一体化させることにより、室温を設定温度に
維持しながら居住空間に対して風向変化に関わらず常に
室温と同等温度の気流を生成し、居住者にとってより体
に優しい気流感を与えることが可能となる。
【0040】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
によれば、壁付近に設置した1台の室内機に前方向の居
住空間に向かって気流を吹き出す風路と、室内機の左右
の各壁に向かって気流を吹き出しす左右の風路との間で
主に送風する風路を選択する吹出風路の選択手段を設け
ることにより、室内機から居住空間への風向の気流と、
左右の風路からのそれぞれの吹出風を室内の壁沿いに左
右逆回りに同時に送風して室内の任意の壁付近で衝突さ
せ室内機とは離れた壁から居住空間に向かう風向の気流
とを生成する。これによって、複数の送風機や複数のダ
クトを居住空間の離れた場所に設置することなく室内機
を1台設置するのみで居住者に対する異なる複数の風向
を容易に生成することができ、また、冷房時において、
左右に吹き出される冷風は壁際を循環する間に室温の空
気と混合されることでほぼ室温に近い温度となって居住
空間に送風されるため、居住者に対して吹き出し冷風が
直接当たることによる体の冷えを防止し、より体に優し
い気流感を与えることができる空気調和機の室内気流生
成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】a)本発明の第1の実施例での左右吹分け制御
時の室内機の構成を示す平面図 b)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
側面図 c)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
前面図
【図2】a)同第1の実施例での同制御時の気流の流れ
を示す室内平面図 b)同第1の実施例での同制御時の気流の流れを示す室
内側面図
【図3】同第1の実施例での同制御時の風向分布を示す
室内平面図
【図4】同第1の実施例での同制御時の室内機が壁の左
端に設置された場合の気流の流れを示す室内平面図
【図5】a)同第1の実施例での別の左右吹分け制御時
の室内機の構成を示す平面図 b)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
側面図 c)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
前面図
【図6】同第1の実施例での同制御時の気流の流れを示
す室内平面図
【図7】a)本発明の第1の実施例での前方吹き制御時
の室内機の構成を示す平面図 b)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
側面図 c)同第1の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
前面図
【図8】a)同第1の実施例での同制御時の気流の流れ
を示す室内平面図 b)同第1の実施例での同制御時の気流の流れを示す室
内側面図
【図9】a)本発明の第2の実施例での左右吹分け制御
時の室内機の構成を示す平面図 b)同第2の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
側面図 c)同第2の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
前面図
【図10】a)同第2の実施例での同制御時の気流の流
れを示す室内平面図 b)同第2の実施例での同制御時の気流の流れを示す室
内側面図
【図11】a)本発明の第1の実施例での前方吹き制御
時の室内機の構成を示す平面図 b)同第2の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
側面図 c)同第2の実施例での同制御時の室内機の構成を示す
前面図
【図12】a)同第2の実施例での同制御時の気流の流
れを示す室内平面図 b)同第2の実施例での同制御時の気流の流れを示す室
内側面図
【符号の説明】
2 室内機 5 送風路 6 熱交換器 7 送風ファン 8 吹出風路左右分岐板 9 左方向吹出風路 10 右方向吹出風路 11 後方からの気流 13 左右風向板 14 上下風向板 15 左吹出口開閉ダンパー 16 右吹出口開閉ダンパー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気調和機の室内機において、前記室内
    機から略前方向に送風する前方向吹出風路と、前記室内
    機から略右方向に送風する右方向吹出風路と、前記室内
    機から略左方向に送風する左方向吹出風路と、前記各吹
    出風路の中から主に送風する吹出風路を選択する吹出風
    路選択手段とを設け、前記吹出風路選択手段により、前
    記前方向吹出風路から主に送風する場合は室内機から室
    内の略中央方向への風向の気流を生成し、前記左右の各
    吹出風路から主に送風する場合は、左右それぞれの吹出
    風を室内の略左右方向へ生成することを特徴とする室内
    気流生成装置。
  2. 【請求項2】 吹出口に至る送風路の下流端の吹出風路
    中央部を閉鎖して前記吹出風路を左右に分岐することに
    より前記左方向吹出風路と前記右方向吹出風路とを形成
    する吹出風路左右分岐板を設け、前記吹出風路選択手段
    は、前記吹出風路左右分岐板を可動させて前記吹出風路
    中央部を開放して前方向吹出風路を形成する場合と、前
    記吹出風路中央部を閉鎖して前記左右の各吹出風路を形
    成する場合とを選択することを特徴とする請求項1記載
    の室内気流生成装置。
  3. 【請求項3】 前記吹出風路選択手段を、時間経過に応
    じて選択することを特徴とする請求項1または2記載の
    室内気流生成装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 吹出風の上下方向の風向を変化させる上
    下風向板を設け、前記吹出風路選択手段による吹出風路
    の選択に応じて前記上下風向板の向きを調節することを
    設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載
    の室内気流生成装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 吹出風の左右方向の風向を変化させる複
    数の左右風向板を設け、前記吹出風路選択手段による吹
    出風路の選択に応じて前記左右風向板の向きを調節する
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の室内
    気流生成装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 左方向吹出風路から吹き出す送風量を調
    整する左方向吹出送風量調整手段と、右方向吹出風路か
    ら吹き出す送風量を調整する右方向吹出送風量調整手段
    とを備えたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項
    記載の室内気流生成装置。
  7. 【請求項7】 時間経過に応じて、前記左方向吹出風量
    調整手段からの送風量と、前記右方向吹出風量調整手段
    からの送風量を変化させることを特徴とする請求項6記
    載の室内気流生成装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 左方向吹出風路と右方向吹出風路は、室
    内機の熱交換器を通した空調空気を左右にそれぞれ送風
    する第1の左方向吹出風路と第1の右方向吹出風路と、
    熱交換器を通さずに室内空気をそのまま左右に送風する
    第2の左方向吹出風路と第2の右方向吹出風路とから構
    成したことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載
    の室内気流生成装置。
  9. 【請求項9】 前方向吹出風路として、熱交換器を通さ
    ずに室内空気をそのまま略前方に送風する送風路を設け
    ることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の室
    内気流生成装置。
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