JP2002060130A - 自動ワインダーの定長巻き装置 - Google Patents

自動ワインダーの定長巻き装置

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JP2002060130A JP2000248473A JP2000248473A JP2002060130A JP 2002060130 A JP2002060130 A JP 2002060130A JP 2000248473 A JP2000248473 A JP 2000248473A JP 2000248473 A JP2000248473 A JP 2000248473A JP 2002060130 A JP2002060130 A JP 2002060130A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の自動ワインダーにおいては、一定のヤ
ーン・コンスタント値を設定し、この設定値に基づい
て、巻き取り開始時からパッケージに巻き取られた糸条
の長さを算出するようにしていたので、算出される糸長
さは必ずしも正確であるとはいえず、必要以上の余分な
糸条をパッケージに巻き取ることが余儀なくなされてお
り、パッケージの製造コストが高くなっていた。 【解決手段】 パッケージ3を綾振ドラム6に当接させ
つつ、解舒された糸条Yをパッケージ3に巻き取る自動
ワインダー1において、ドラム1回転当りにパッケージ
3に巻き取られる糸巻取長さの設定値を複数記憶する記
憶装置12と、該記憶装置12に複数記憶された設定値
の中から一つを選択して読み出す選択部11aと、該選
択部11aで読み出された設定値に基づいてパッケージ
3に巻き取られた糸巻取長さを算出する演算部11とを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸条を解舒しパッ
ケージに巻き取る自動ワインダーに関し、特に、形成さ
れるパッケージに巻き取られる糸長を正確に把握するた
めの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、綾振溝が形成された回転ドラ
ムに巻取管を当接させ、糸条を解舒し回転ドラムにより
綾振りしながら巻取管上にパッケージとして巻き取る自
動ワインダーが知られている。このような自動ワインダ
ーにより糸条が巻き取られて完成したパッケージは、予
め定められている一定長さの糸条が巻き取られているこ
とが必要とされる。従って、自動ワインダーにおいて
は、回転ドラムが1回転する間にパッケージに巻き取ら
れる糸巻取長さ、所謂ヤーン・コンスタントを運転前に
設定しておき、運転開始後は、このヤーン・コンスタン
トに回転ドラムの回転数を乗じて、パッケージに巻き取
られた糸条の長さを算出するようにしていた。そして、
算出される糸条の長さが前記一定長さに達した所で運転
を停止するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の如く、従来の自
動ワインダーにおいては、一定のヤーン・コンスタント
の値を一律的に設定し、この値に基づいて、巻き取り開
始時からパッケージに巻き取られた糸条の長さを算出す
るようにしていた。しかし、回転ドラムとパッケージと
の間には滑りがある等といった理由により、ヤーン・コ
ンスタントの値は、糸条へのワックス塗布の有無や、糸
番手や、綾振ドラムのワインド数等といった、糸巻取条
件やパッケージ径等の巻取状態により異なるため、一律
的に設定された設定値に基づいて算出される糸長さは、
実際の糸長さからズレることがあり、必ずしも正確であ
るとはいえない。従って、完成したパッケージに巻き取
られている糸長さが確実に一定長さ以上となるように糸
長さの値に余裕を持たせ、必要とされる一定長さに加え
て余裕分の糸条を巻き取った後に運転を停止するように
していた。このように、必要以上の余分な糸条をパッケ
ージに巻き取ることが余儀なくなされていたため、パッ
ケージの製造コストが高くなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決しよ
うとする課題であり、次に課題を解決するための手段に
ついて説明する。即ち、請求項1記載の如く、パッケー
ジを回転ドラムに当接させつつ、解舒された糸条をパッ
ケージに巻き取る自動ワインダーにおいて、ドラム1回
転当りにパッケージに巻き取られる糸巻取長さの設定値
を複数記憶する記憶部と、該記憶部に複数記憶された設
定値の中から一つを選択して読み出す選択手段と、該選
択手段で読み出された設定値に基づいてパッケージに巻
き取られた糸巻取長さを算出する演算部とを備えた。
【0005】また、請求項2記載の如く、前記記憶部の
各設定値が、糸巻取条件に対応付けて記憶されており、
前記選択手段が、入力された糸巻取条件に基づいて該糸
巻取条件に対応する設定値を前記記憶部から読み出すよ
うに構成されている。
【0006】また、請求項3記載の如く、糸巻取状態を
検出する検出手段を備え、前記記憶部の各設定値が、少
なくとも糸巻取状態に対応付けて記憶されており、前記
選択手段が、前記検出手段で検出された糸巻取状態に基
づいて該糸巻取状態に対応する設定値を前記記憶部から
読み出すように構成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付
の図面により説明する。図1は本発明に係る定長巻き装
置を備える自動ワインダーを示す概略図、図2は糸条に
ワックスが塗布されていない場合のヤーン・コンスタン
トと糸条にワックスが塗布されている場合のヤーン・コ
ンスタントとを比較した図、図3は綾振ドラムのワイン
ド数による糸巻取長さの違いを示す図、図4はパッケー
ジ径に応じて値が変化するヤーン・コンスタントの設定
値を示す図、図5はヤーン・コンスタントとパッケージ
径との関係を示す図である。
【0008】まず、図1を用いて本発明に係る定長巻き
装置を備える自動ワインダーの概略構成について説明す
る。自動ワインダー1においては、下部に給糸部が配置
され上部に巻取部が配置されている。給糸部には給糸ボ
ビン2等が配設され、巻取部には綾振ドラム6及びパッ
ケージ3等が配設されている。
【0009】そして、給糸ボビン2に巻かれた糸条Yが
上方に解舒され、途中で糸欠陥検出ヘッド5を通過した
後に、綾振溝が形成された回転ドラムである前記綾振ド
ラム6にて綾振りされながら巻取管3dに巻き付けられ
パッケージ3として巻き取られるように構成している。
【0010】次に、自動ワインダー1の定長巻き装置に
ついて説明する。綾振ドラム6の側方にはドラム回転数
センサ7が配設され、パッケージ3の側方にはパッケー
ジ径センサ8が配設されている。該ドラム回転数センサ
7及びパッケージ径センサ8は、コントローラ9に接続
されている。
【0011】コントローラ9内には演算部11が構成さ
れており、ドラム回転数センサ7により検出された綾振
ドラム6の回転数や、糸条Yへのワックス塗布の有無等
の糸巻取条件等に基づいて、該パッケージ3に巻き取ら
れた糸条Yの糸長さを算出するようにしている。
【0012】具体的には、綾振ドラム6が1回転する間
にパッケージ3に巻き取られる糸条Yの巻取長さである
所謂ヤーン・コンスタント値が、後述する如く、コント
ローラ9内の記憶装置12に複数記憶されており、演算
部11には記憶装置12に記憶された複数のヤーン・コ
ンスタント値のうち、前記糸巻取条件やパッケージ径等
の糸巻取状態に応じたヤーン・コンスタント値を選択し
て記憶装置12から呼び出す選択部11aが設けられて
おり、選択部11aによって呼び出されたヤーン・コン
スタント値に、ドラム回転数センサ7により検出された
綾振ドラム6の回転数を乗ずることで、パッケージ3に
巻き取られた糸長さが算出される。
【0013】ここで、ヤーン・コンスタント値とパッケ
ージ径との間には、実験により図5の如くの関係がある
ことがわかった。図5からわかるように、あるパッケー
ジ径Raまではヤーンコンスタント値は径とともに増加
し、あるパッケージ径Ra以上で略一定のヤーン・コン
スタント値Laとなる。また、ヤーン・コンスタント値
は、糸条Yへのワックス塗布の有無や、糸条Yの糸番手
等の糸巻取条件によって変化することが実験によりわか
った。
【0014】例えば、糸条Yにワックスを塗布した場合
は、ワックスを塗布しない場合に比べて、該糸条Yが巻
かれたパッケージ3と綾振ドラム6との間の滑りが大き
くなるため、図2に示すように、糸条Yにワックスが塗
布されていない場合のヤーン・コンスタント値Ypより
も、糸条Yにワックスが塗布された場合のヤーン・コン
スタント値Yqの方が全体的に小さい値となる。
【0015】また、ヤーン・コンスタントの値は、パッ
ケージ3に巻き取られる糸条Yの糸番手の大きさ、即ち
糸条Yの太さによっても同様に異なり、糸径が細い場合
には、糸径が太い場合に比べてヤーン・コンスタントの
値は全体的に大きくなる。
【0016】さらに、綾振ドラム6のワインド数(糸条
Yが綾振範囲の一端から他端までトラバースされるのに
要する綾振ドラム6の回転数)によってもヤーン・コン
スタントの値が同様に異なり、ワインド数が小さい場合
には、ワインド数が大きい場合に比べてヤーン・コンス
タントの値は全体的に大きくなる。これは、綾振ドラム
6が1回転する間に巻き取られる糸条Yの長さが、ワイ
ンド数により異なることによる。例えば、図3に示すよ
うに、ワインド数が1Wの場合の巻取長さW1は、√
(T2+C2)であり、ワインド数が2Wの場合の巻取長
さW2は、√{(1/2T)2+C2}であるため、ワイン
ド数が小さい1Wの巻取長さW1の方が、ワインド数2
Wの巻取長さW2よりも長くなるためである。尚、この
場合、Tは綾振ドラム6の1回転当りのトラバース長さ
を示し、Cは綾振ドラム6の周長を示している。
【0017】このように、糸条Yへのワックスの有無
や、糸番手や、綾振ドラム6のワインド数によりヤーン
・コンスタント値が異なるため、自動ワインダーへのヤ
ーン・コンスタントの設定値を一律に決定していたので
は、設定値と実際のヤーン・コンスタント値との間にズ
レが生じて、算出される糸長さの精度が悪くなる場合が
ある。
【0018】そこで、本自動ワインダーにおいては、記
憶装置12に、糸条Yへのワックスの有無や、糸番手
や、綾振ドラム6のワインド数等の、各種糸巻取条件及
び/又はパッケージ径等の糸巻取状態に応じて設定され
たヤーン・コンスタント設定値が複数記憶され、この記
憶装置12から糸巻取条件や糸巻取状態に応じた適切な
ヤーン・コンスタント値を選択手段11aによって読み
出し、読み出したヤーン・コンスタント値とドラム回転
数センサー7で検出したドラム回転数とに基づいて演算
部11にてパッケージ3に巻かれた総糸長を算出するよ
うにしている。この場合において、糸巻取中に変化する
糸巻取状態(パッケージ径等)を考慮せずに糸巻取条件
のみを考慮して糸長さを算出する場合と、糸巻取条件を
考慮せずに糸巻取状態のみを考慮して糸長さを算出する
場合と、糸巻取条件と糸巻取状態との両方を考慮して糸
長さを算出する場合とがあるが、先ずは糸巻取条件のみ
を考慮する場合について説明する。
【0019】糸巻取条件のみを考慮する第一例におい
て、コントローラ9の記憶装置12には、糸条Yへのワ
ックスの有無や、糸番手や、綾振ドラム6のワインド数
等の、各種の糸巻取条件に応じて設定されたヤーン・コ
ンスタント設定値が複数記憶されている。ここで、記憶
されている各ヤーン・コンスタント値はパッケージ径に
関連しない一定の値である。前記コントローラ9には入
力装置10が付設され、記憶装置12のヤーン・コンス
タント値を設定したり、変更したりできるようになって
いる。また、糸条Yへのワックスの有無や、糸番手や、
綾振ドラム6のワインド数等の、各種の糸巻取条件を該
入力装置10を介して選択手段11aに入力可能として
いる。選択手段11aでは、入力装置10から入力され
た糸巻取条件に基づいて、記憶装置12から、対応する
ヤーン・コンスタント値を選択して読み出すようになっ
ている。
【0020】そして、巻取作業開始前に、入力装置10
に前述の各種糸巻取条件を入力しておくと、入力された
糸巻取条件に応じたヤーン・コンスタント設定値が、選
択手段11aによって、記憶装置12に複数記憶された
ヤーン・コンスタント設定値の中から演算部11へ読み
出され、読み出されたヤーン・コンスタント設定値に、
ドラム回転数センサ7により検出された綾振ドラム6の
回転数を乗じて、パッケージ3に巻き取られた糸長さを
算出するようにしている。また、巻取作業開始前には、
一個のパッケージ3に巻き取る必要がある糸条Yの総糸
長が入力装置10を介してコントローラ9内に入力され
ており、コントローラ9の演算部11により算出された
糸長さが、入力された総糸長に達すると運転が停止し、
パッケージ3への糸巻き取りが終了するように構成され
ている。
【0021】この場合、総糸長を算出する基準の一つで
あるヤーン・コンスタントの設定値として、各種糸巻取
条件に応じた値を記憶装置12から読み出し、糸長さを
算出するようにしているので、実際の糸長さとズレがな
い正確な糸長さを算出することが可能となる。これによ
り、自動ワインダー1が停止した際にパッケージ3に巻
き取られている総糸長と、入力装置10から入力した総
糸長とを略一致させることができ、必要以上の余分な糸
条Yをパッケージ3に巻き取る必要がなくなるので、パ
ッケージ3の製造コストを低減することができる。ま
た、各種糸巻取条件に応じてヤーン・コンスタント値が
設定されるので、様々な糸種や番手や形成されるパッケ
ージ3の形態等に対応することが可能となり、自動ワイ
ンダー1の汎用性を向上させることができる。
【0022】また、コントローラ9内へ予め入力した総
糸長と、コントローラ9の演算部11により算出される
糸長さとを略一致させる構成として、次の如く構成する
こともできる。次に説明する第二の例は、糸巻取状態の
みを考慮する例である。この第二の例においては、前記
パッケージ径センサ8により検出されたパッケージ3の
パッケージ径に応じて値が変化するヤーン・コンスタン
トの設定値に、ドラム回転数センサ7により検出された
綾振ドラム6の回転数を乗じて糸長さを算出するように
構成する。
【0023】ヤーン・コンスタントは、前述の図5の如
く、パッケージ径が一定の大きさになるまでは、パッケ
ージ径が大きくなるとともに増加していくため、本例に
おいては、パッケージ3に巻き取られた糸長さを算出す
るためのヤーン・コンスタントの設定値が、パッケージ
径に応じて変化するようにしている。
【0024】このパッケージ径に応じて変化するヤーン
・コンスタントの設定値は、例えば図4に示すテーブル
の如くであり、該テーブルは、図5に示す実験データに
基づいて作成され、コントローラ9内の前記記憶部12
に記憶されている。該テーブルにおいては、糸条Yの巻
き始めからパッケージ径がR1となるまでの間のヤーン
・コンスタントの設定値はL1で一定であり、パッケー
ジ径がR1からR2となるまでの間のヤーン・コンスタ
ントの設定値はL2で一定であり、パッケージ径がR2
からR3となるまでの間のヤーン・コンスタントの設定
値はL3で一定であり、パッケージ径がR3以上となる
と、ヤーン・コンスタントの設定値はL4で一定となっ
ている。
【0025】この場合、パッケージ径の値R1・R2・
R3は、それぞれR1>R2>R3の関係を示し、ヤー
ン・コンスタントの値L1・L2・L3・L4は、それ
ぞれL1>L2>L3>L4の関係を示している。ま
た、パッケージ径R3及びヤーン・コンスタント値L4
は、それぞれ、図5におけるパッケージ径Ra、及び該
値ヤーン・コンスタントLaに相当する値である。
【0026】即ち、ヤーン・コンスタントがパッケージ
径とともに増加していく間(巻き始めからパッケージ径
がR3となるまでの間)は、その増加度合いに応じてヤ
ーン・コンスタントの設定値を段階的に変化させるよう
にしているのである。このように、この第二の例では、
記憶装置12にヤーン・コンスタント値がパッケージ径
に応じて複数記憶されている。尚、上記パッケージ径の
値R1、R2、R3、及びヤーン・コンスタント値L
1、L2、L3、L4は、入力装置10によって設定変
更可能となっている。更に、本例では、パッケージ径が
パッケージ径センサ8により検出され、検出されたパッ
ケージ径が選択手段11aに入力されるようになってい
る。選択手段11aでは、入力されたパッケージ径に基
づいて、記憶装置12から、対応するヤーン・コンスタ
ント値を読み出すようになっている。読み出されたヤー
ン・コンスタント値は演算部11にて綾振ドラム6の回
転数と掛け合わされる。
【0027】これにより、パッケージ3に巻き取られた
総糸長は次のように算出される。まず、巻き始めからパ
ッケージ径がR1となるまでの間の総糸長TL1は、巻
き始めから算出時までの間の綾振ドラム6の回転数をN
1とすると、TL1=L1×N1 により算出される。
また、パッケージ径がR1からR2までの範囲内にある
場合の総糸長TL2は、パッケージ径がR1となった後
から算出時までの間の綾振ドラム6の回転数をN2とす
ると、TL2=TL1+L2×N2 により算出され
る。
【0028】さらに、パッケージ径がR2からR3まで
の範囲内にある場合の総糸長TL3は、パッケージ径が
R2となった後から算出時までの間の綾振ドラム6の回
転数をN3とすると、TL3=TL1+TL2+L3×
N3 により算出される。また、パッケージ径がR3よ
りも大きくなった場合の総糸長TL4は、パッケージ径
がR3となった後から算出時までの間の綾振ドラム6の
回転数をN4とすると、TL4=TL1+TL2+TL
3+L4×N4 により算出される。
【0029】このように、コントローラ9内の演算部1
1においては、ドラム回転数センサ7により検出される
綾振ドラム6の回転数、パッケージ径センサ8により検
出されるパッケージ3のパッケージ径、及び記憶部12
に記憶されたパッケージ径とヤーン・コンスタントとの
関係を示すテーブルに基づいて、パッケージ3に巻き取
られた総糸長を算出するようにしている。
【0030】そして、コントローラ9には、形成される
パッケージ3に必要な総糸長を入力するための入力装置
10が付設されており、算出された総糸長が入力された
総糸長に達すると、運転が停止し、パッケージ3への糸
巻き取りが終了するように構成されている。
【0031】この場合、総糸長を算出する基準の一つで
あるヤーン・コンスタントの設定値は、パッケージ径に
応じて変化する実際のヤーン・コンスタントの変化に合
わせて、段階的に変化するようにしているので、正確な
総糸長を算出することができ、自動ワインダー1が停止
した際にパッケージ3に巻き取られている総糸長と、入
力装置10により入力された総糸長とを略一致させるこ
とができる。これにより、必要以上の余分な糸条Yをパ
ッケージ3に巻き取らなくて済み、パッケージ3の製造
コストを低減することができる。
【0032】次に、糸巻取条件と糸巻取状態との両方を
考慮して糸長さを算出する、第三の例について説明す
る。前述の如く、ヤーン・コンスタントの値は各種糸巻
取条件によりそれぞれ異なるため、第三の例では、コン
トローラ9内の記憶装置12には、それぞれの糸巻取条
件に応じたヤーン・コンスタント値とパッケージ径との
関係を示す複数のテーブルが記憶されている。例えば、
複数のテーブル間では、図4に示すヤーン・コンスタン
ト値L1・L2・L3・L4やパッケージ径R1・R2
・R3に相当する値が各糸巻取条件によって異なってい
る。
【0033】そして、前記入力装置10に、巻き取る糸
条Yの糸径や、糸条Yへのワックスの塗布の有無や、綾
振ドラム6のワインド数等の糸巻取条件を入力すること
で、選択手段11aが、その入力条件に応じたヤーン・
コンスタント設定値のテーブルを記憶装置12から読み
出し、更に、選択手段11aがパッケージ径センサ8で
検出されたパッケージ径に基づいて上記テーブルからパ
ッケージ径に対応したヤーン・コンスタント値を読み出
し、この読み出したヤーン・コンスタント値を用いて、
パッケージ3に巻き取られた総糸長が演算部11にて算
出されるように構成している。
【0034】このように、ヤーン・コンスタントの設定
値が、各種糸巻取条件及び/又は糸巻取状態に応じて複
数用意されているので、様々な糸種や番手や形成される
パッケージ3の形態等に対応することが可能となり、正
確な定長巻きを達成することが可能となる。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下
のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載
の如く、パッケージを回転ドラムに当接させつつ、解舒
された糸条をパッケージに巻き取る自動ワインダーにお
いて、ドラム1回転当りにパッケージに巻き取られる糸
巻取長さの設定値を複数記憶する記憶部と、該記憶部に
複数記憶された設定値の中から一つを選択して読み出す
選択手段と、該選択手段で読み出された設定値に基づい
てパッケージに巻き取られた糸巻取長さを算出する演算
部とを備えたので、糸を予め決められた長さ分だけ正確
にパッケージに巻き取ることができる。これにより、余
分な糸条をパッケージに巻き取る必要がなくなり、パッ
ケージの製造コストを抑えることが可能となる。
【0036】また、請求項2記載の如く、前記記憶部の
各設定値が、糸巻取条件に対応付けて記憶されており、
前記選択手段が、入力された糸巻取条件に基づいて該糸
巻取条件に対応する設定値を前記記憶部から読み出すの
で、糸巻取条件が種々変わっても、糸を予め決められた
長さ分だけ正確にパッケージに巻き取ることができる。
これにより、種々の糸巻取条件での糸巻取時において
も、余分な糸条をパッケージに巻き取る必要がなくな
り、パッケージの製造コストを抑えることが可能とな
る。
【0037】また、請求項3記載の如く、糸巻取状態を
検出する検出手段を備え、前記記憶部の各設定値が、少
なくとも糸巻取状態に対応付けて記憶されており、前記
選択手段が、前記検出手段で検出された糸巻取状態に基
づいて該糸巻取状態に対応する設定値を前記記憶部から
読み出すので、糸巻取中の糸巻取状態の変化に伴うヤー
ン・コンスタント値の変化の影響を無くすことができ、
糸を予め決められた長さ分だけ正確にパッケージに巻き
取ることができる。これにより、余分な糸条をパッケー
ジに巻き取る必要がなくなり、パッケージの製造コスト
を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定長巻き装置を備える自動ワイン
ダーを示す概略図である。
【図2】糸条にワックスが塗布されていない場合のヤー
ン・コンスタントと糸条にワックスが塗布されている場
合のヤーン・コンスタントとを比較した図である。
【図3】綾振ドラムのワインド数による糸巻取長さの違
いを示す図である。
【図4】パッケージ径に応じて値が変化するヤーン・コ
ンスタントの設定値を示す図である。
【図5】ヤーン・コンスタントとパッケージ径との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 自動ワインダー 3 パッケージ 6 綾振ドラム 7 ドラム回転数センサ 8 パッケージ径センサ 9 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージを回転ドラムに当接させつ
    つ、解舒された糸条をパッケージに巻き取る自動ワイン
    ダーにおいて、ドラム1回転当りにパッケージに巻き取
    られる糸巻取長さの設定値を複数記憶する記憶部と、該
    記憶部に複数記憶された設定値の中から一つを選択して
    読み出す選択手段と、該選択手段で読み出された設定値
    に基づいてパッケージに巻き取られた糸巻取長さを算出
    する演算部とを備えたことを特徴とする自動ワインダー
    の定長巻き装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶部の各設定値が、糸巻取条件に
    対応付けて記憶されており、前記選択手段が、入力され
    た糸巻取条件に基づいて該糸巻取条件に対応する設定値
    を前記記憶部から読み出すように構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の自動ワインダーの定長巻き
    装置。
  3. 【請求項3】 糸巻取状態を検出する検出手段を備え、
    前記記憶部の各設定値が、少なくとも糸巻取状態に対応
    付けて記憶されており、前記選択手段が、前記検出手段
    で検出された糸巻取状態に基づいて該糸巻取状態に対応
    する設定値を前記記憶部から読み出すように構成されて
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自
    動ワインダーの定長巻き装置。
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