JP2002059639A - 光沢膜付記録用シート - Google Patents

光沢膜付記録用シート

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JP2002059639A
JP2002059639A JP2000249938A JP2000249938A JP2002059639A JP 2002059639 A JP2002059639 A JP 2002059639A JP 2000249938 A JP2000249938 A JP 2000249938A JP 2000249938 A JP2000249938 A JP 2000249938A JP 2002059639 A JP2002059639 A JP 2002059639A
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ink receiving
recording sheet
particles
glossy film
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Application number
JP2000249938A
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English (en)
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Mitsuru Nakai
井 満 中
Miyoko Sanoki
美世子 佐ノ木
Hiroyasu Nishida
田 広 泰 西
Michio Komatsu
松 通 郎 小
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録用シートとして高級感があり、印刷に際し
て、滲みがなく、濃度が一様に且つ鮮明に印刷できるな
ど印字特性に優れ、光沢度が高く、耐水性、耐候性、耐
退色性に優れ、しかも充分な強度を有し、色落ちするこ
ともないインク受容層付記録用シートを提供する。 【解決手段】基材シートと、基材シート上に形成された
インク受容層と、インク受容層上に形成されたセルロー
スを含んでなる光沢膜とからなる記録用シート。前記セ
ルロースは、濃度2重量%の水溶液の粘度が50〜20
0,000センチポイズの範囲にあることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、PET、ポリ塩化ビニル
などの樹脂製フィルムシート、紙、鋼板、布等の印刷に
用いられるシート上にインク受容層が形成され、さらに
インク受容層上に光沢膜が形成された記録用シートに関
する。さらに詳しくは、印刷に際して、滲みがなく、濃
度が一様に、かつ鮮明に印刷することが可能であり、か
つ、光沢、耐水性、耐候性、耐退色性に優れ、しかも充
分な強度を有する印刷物を得ることが可能な光沢膜付記
録用シートに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】インクジェット方式による印刷
は、従来の多色印刷やカラー写真方式と同様の画質の印
刷が可能であり、高速化、多色化が容易で、かつ印刷枚
数の少ない場合に従来の印刷方式に比較して低コストで
あることなどから、種々の用途に急激に普及している。
【0003】このようなインクジェット方式による印刷
では、基材シート上にポリビニルアルコールなどの水溶
性ポリマーをコーティングしてインク受容層を形成した
記録用シートに、水性のインクを用いて印刷を行うた
め、耐水性に劣り、高湿度環境下や水濡れした場合に画
質が低下するという問題があった。また使用される記録
用シートのインクの吸収性が充分でないため、鮮明で高
精度の画像が得られないという問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、基材シー
ト上に、シリカおよびアルミナなどの微粒子を含むイン
ク受容層が形成された記録用シートが提案されている。
たとえば、特開昭62−149475号公報には、平均
粒子径が1〜50μmのシリカなどの球状粒子を含むイ
ンク受容層が形成された記録用シートが記載されてい
る。また、特公平3−24906号公報には、カチオン
性水和アルミニウム酸化物含むインク受容層を有する記
録媒体が記載されている。特公平4−19037号公報
には、カチオン性コロイダルシリカを含む受理層を有す
る記録媒体が記載されている。特開平4−115984
号公報には、基材上に擬ベーマイトアルミナからなる層
を設け、さらにその層の上に多孔性シリカからなる層を
設けた記録用シートが記載されている。特開平6−55
829号公報には、基材上に平均粒子径が2〜50μ
m、平均細孔直径が8〜50nm、細孔容積が0.8〜
2.5cc/gの多孔性シリカ粒子の層を有し、かつその上
層にアルミナゾルを乾燥して得られる擬ベーマイト多孔
質層を有する記録用シートが記載されている。
【0005】これらの記録用シートは、ほとんどが染料
系インクによる印刷を対象としたものであって、染料系
インクは耐候性に劣るため、印刷物が紫外線または酸
素、オゾンなどとの接触により変色したり脱色するなど
の欠点がある。このような問題は特に屋外において使用
される場合に顕著であった。このため、インクジェット
印刷方式でも耐候性に優れた顔料系インクが使用される
ようになっている。
【0006】しかしながら、顔料粒子は、通常10〜5
00nmの粒子径を有する粒子であり、従来のインク受
容層はこのような大きな粒子を効果的に吸収できる細孔
を持たないため、顔料粒子がインク受容層に吸収されず
インク受容層表面に残存してたり、耐水性が不十分であ
ったり、磨耗によって顔料粒子が除かれ色落ちするとい
う問題があった。
【0007】そこで、本願出願人は、大きな粒子径の金
属酸化物粒子を含んでなり、顔料粒子を効果的に吸収で
き、色落ちすることもない大きな細孔径を有するインク
受容層付記録用シートを提案している。(特開平11−
254818号公報)しかしながら、このような大きな
粒子径の金属酸化物粒子を含んでなるインク受容層の表
面は平坦でなく凹凸を有するために光を乱反射し、この
ため光沢度の高い印刷物を得ることができず、印刷物の
品質として満足のいくものが得られないことがあった。
【0008】また、染料系インクによる印刷を対象と
し、金属酸化物粒子として例えばアルミナ微粒子を含む
インク受容層を形成した記録用シートの表面に微細な金
属酸化物粒子の層を形成して光沢を付与することが知ら
れている。しかしながらこのような微細な金属酸化物粒
子の層を前記顔料系インクによる印刷を対象としたイン
ク受容層の表面に形成しようとすると、微細な金属酸化
物粒子が大きな金属酸化物粒子間隙に埋没し、表面を平
坦化できないだけでなく、顔料インクの吸収速度や吸収
量を低下させるという問題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術の問題
点を解決するためになされたものであって、記録用シー
トとして高級感があり、印刷に際して、滲みがなく、濃
度が一様に且つ鮮明に印刷できるなど印字特性に優れ、
光沢度が高く、耐水性、耐候性、耐退色性に優れ、しか
も充分な強度を有し、色落ちすることもないインク受容
層付記録用シートを提供することを目的としている。
【0010】特にインクジェット方式による高速印刷に
も好適で、また染料系インクだけでなく顔料系インクに
も使用可能であり、大型カラープリンター用白色PE
T、アート紙等の記録用シート、シート自体に吸収性が
なく透明性を必要とする記録用シートなどにも好適に使
用できるインク受容層付記録用シートを提供することを
目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る記録用シートは、基材シー
トと、基材シート上に形成されたインク受容層と、イン
ク受容層上に形成されたセルロースを含んでなる光沢膜
とからなることを特徴としている。前記セルロースは、
該セルロースの濃度2重量%水溶液の粘度が50〜20
0,000センチポイズの範囲にあるセルロースである
ことが好ましい。
【0012】前記光沢膜は、さらに平均粒子径が3〜1
000nmの範囲にあり、屈折率が1.45〜3.0の範
囲にある無機化合物粒子を含むことが好ましい。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る記録用シート
について説明する。本発明に係る記録用シートは、基材
シートと、基材シート上に形成されたインク受容層と、
インク受容層上に形成された光沢膜とからなる。 [基材シート]まず、本発明に用いられる基材シートに
ついて説明する。
【0014】本発明に用いられる基材シートとしては、
特に限定されないが、PET、ポリ塩化ビニルなどの樹
脂製フィルムシート、各種紙、鋼板、布等が用いられ
る。 [インク受容層]次に、本発明に用いられる受容層につ
いて説明する。本発明に用いる受容層としては、従来公
知の受容層を用いることができ、たとえば、特開昭62
−149475号公報、特公平3−24906号公報、
特開平4−115984号公報、特開平6−55829
号公報等に記載されたカチオン性水和アルミニウム酸化
物、カチオン性コロイダルシリカ、擬ベーマイトアルミ
ナと多孔性シリカ等を含んでなる受容層を用いることが
できる。
【0015】特に、本願出願人によって提案された、大
きな粒子径の金属酸化物粒子(金属水酸化物粒子を含
む)を含んでなる受容層が好ましい。(特開平11−2
54818号公報) 具体的には、前記基材シート上に形成されるインク受容
層が、3.4〜2000nm の範囲の細孔径の細孔を有
し、かつ3.4〜30nmの細孔径を有する細孔の細孔
容積が0.2〜1.8 mL/g、好ましくは0.5〜
1.5mL/gであり、30〜2000nmの細孔径を
有する細孔の細孔容積が0.1〜1.5mL/g、好まし
くは0.2〜1.2mL/gであるものが望ましい。
【0016】インク受容層の3.4〜30nmの細孔径
を有する細孔の細孔容積が0.2mL/g未満である
と、インクの吸収容量が小さいための滲みが生じ、鮮明
で高精度の画像が得られないことがある。またインク受
容層の細孔容積が1.8mL/gより大きいと、染料の
定着性が低下したり、インク受容層の強度が低くなるこ
とがある。
【0017】また、インク受容層の30〜2000nm
の細孔径を有する細孔の細孔容積が0.1mL/g未満
であると、顔料系インクを充分吸収することができない
ために、顔料粒子がインク受容層表面に残存し、磨耗に
よって剥離し、印刷物が色落ちすることがある。また、
インク受容層の細孔容積が、1.5mL/gより大きい
と、顔料粒子の定着性が低下したり、印字後顔料粒子の
多くがインク受容層の下部(基材表面近傍)に集まるた
め画像が鮮明さに欠けることがある。
【0018】このような細孔容積を有するものは、顔料
系インクを充分吸収できるとともに、顔料粒子の定着性
が高く、鮮明に印刷することができる。本発明では、基
材シート上に形成されたインク受容層の細孔容積は、以
下のような水銀圧入法によって測定される。具体的に
は、作製したインク受容層付記録用シート約0.2〜
0.3gを測定セル(0.5cc容積)に挿入し、QUANTA CHRO
ME社製AUTOSCAN-60 POROSIMETERを用いて、水銀接触角
を130°とし、水銀表面張力を473dyn/cm2として、測定
レンジを「高圧」に設定し、細孔分布を測定する。次い
で、測定した細孔分布から3.4〜30nmおよび30〜2000nm
の範囲の細孔容積を求め、記録用シート中の受容層の重
量から、受容層1gあたりの細孔容積を求める。
【0019】このようなインク受容層は、以下に示す金
属酸化物粒子(金属水酸化物を含む)とバインダーとか
ら構成される。金属酸化物粒子 インク受容層に使用する金属酸化物粒子としては、平均
粒子径が2〜1000nm、好ましくは5〜500nm
の範囲にあるものが好ましい。金属酸化物粒子の平均粒
子径が2nmよりも小さいと、インク受容層の細孔径が
30nm以上の細孔を形成できず、顔料系インクの顔料
粒子を受容層に吸収する速度が遅くなったり、吸収でき
ないことがある。また、金属酸化物粒子の平均粒子径が
1000nmを越えると、インク受容層の強度が低下し
たり、透明性が低下し、コントラストが低下したり、滲
みが生じるなどの問題がある。このような平均粒子径
は、粒子を水に分散して撹拌した後、動的光散乱法(Pa
cific Scientific社製:Nicomp Model 370)によって測
定される。なお、本発明で用いる金属酸化物粒子の形状
は特に限定されるものではないが、特に球状以外の形状
であることが好ましい。
【0020】インク受容層に使用する金属酸化物粒子
は、通常、受容層形成時に一次粒子に分散しない程度に
凝集した凝集粒子(二次粒子)である。このような凝集
粒子を構成する一次粒子としては、平均粒子径が2〜1
00nmの範囲であるものが望ましい。なお、一次粒子
の平均粒子径は、BET法によって測定した比表面積か
ら、一次粒子を球と仮定した時の直径として計算して算
出される。なお、このような凝集粒子の中には、凝集が
ほぐれて一次粒子化したものが含まれていてもよい。
【0021】前記インク受容層では、金属酸化物粒子と
して、表面が疎水化された金属酸化物粒子(疎水性金属
酸化物粒子)と表面が疎水化されていない金属酸化物粒
子(親水性金属酸化物粒子)の混合物を使用することが
好ましい。このような混合物中の疎水性金属酸化物粒子
/親水性金属酸化物粒子の重量比が0.01〜9、好ま
しくは0.02〜5の範囲であることが望ましい。混合
比が前記範囲をはずれると、平均粒子径が前記範囲にあ
っても上記細孔容積および細孔径分布を有するインク受
容層が得られないことがある。
【0022】また、親水性粒子と疎水性粒子を混合して
用いると、双方が互いに配位した新たな凝集粒子が形成
されると考えられ、このような粒子はバインダーへの分
散性に優れるため、インク受容層を形成する際に、不均
一な収縮による割れが発生しない。さらに、疎水性粒子
が配合されているため、インク受容層に水の吸着あるい
は侵入が起こりにくくなり、インク受容層の耐水性が向
上する。
【0023】また、金属酸化物粒子表面の疎水化方法と
しては特に限定されないが、たとえば上記親水性酸化物
粒子を、モノメチルシラン、モノメチルトリメトキシシ
ラン、モノメチルトリエトキシシラン、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビ
ニルトリクロロシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランなどのカップリング剤で処理するなどの
方法が挙げられる。
【0024】シリカ粒子あるいはシリカを含有する複合
金属酸化物粒子をシランカップリング剤で処理する場
合、シランカップリング剤の量は、シリカ粒子、あるい
はシリカを含有する複合金属酸化物粒子中のシリカのモ
ル数に対するシランカップリング剤のモル数の比が0.
05〜0.9、好ましくは0.1〜0.7の範囲にある
ことが望ましい。また、シリカ粒子あるいはシリカを含
有する複合金属酸化物粒子以外の金属酸化物粒子をシラ
ンカップリング剤で処理する場合、金属酸化物粒子のモ
ル数に対するシランカップリング剤のモル数の比が0.
05〜0.5、好ましくは0.1〜0.4の範囲にある
ことが望ましい。
【0025】このような親水性金属酸化物粒子として、
シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛な
どの金属酸化物粒子が使用される。このうち、特にシリ
カ粒子が好ましい。また、金属酸化物粒子として、シリ
カ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・ 酸化亜
鉛、シリカ・マグネシア、シリカ・チタニア、シリカ・
アルミナ・マグネシア、粘土鉱物などのシリカを成分と
して含有する複合金属酸化物粒子を用いることができ
る。
【0026】これらの金属酸化物粒子は、公知の方法で
製造することが可能であり、たとえば金属アルコキシ
ド、金属塩、またはこれらの混合物を熱分解する方法、
または加水分解する方法によって得ることができる。得
られた金属酸化物粒子は、必要に応じて粉砕処理されて
もよい。インク受容層用バインダー 前記インク受容層に使用されるバインダーとしては、ポ
リビニルアルコール、変成ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、その他親水性ポリマーなどの有機化
合物を使用することができる。さらにこれらを変成して
使用することもできる。
【0027】これらのバインダーは、単独または組み合
わせて使用してもよい。バインダーの使用量は、バイン
ダーの種類によっても異なるが、酸化物粒子の5〜60
重量%、好ましくは10〜40重量%であることが望ま
しい。バインダー量が5重量%未満では、インク受容層
と基材シートとの接着力が不足してインク受容層が剥離
しやすく、またインク受容層の強度が不十分であり、6
0重量%を越える場合はインクの受容量が低下したり、
耐水性が低下することがある。
【0028】また本発明に用いるインク受容層は、上記
酸化物粒子およびバインダーの他に、酸化防止剤、セル
ロース類などの有機ポリマー、バイオ繊維、無機ポリマ
ー、無機微粒子などを含んでいてもよい。インク受容層形成方法 基材シート上にインク受容層を形成する方法としては公
知の方法が採用でき、基材の種類によって好ましい方法
を採用すればよい。
【0029】具体的には、後述するインク受容層形成用
塗布液を、スプレー法、ロールコーター法、ブレードコ
ーター法、バーコーター法、カーテンコーター法など
で、基材シート上に塗布した後、乾燥することによって
形成することができる。また、基材シートはあらかじめ
プライマー処理して用いてもよい。基材シート上に形成
されるインク受容層の厚さは、シートの厚さ、印刷物の
用途、印刷用インクの種類、および後述する光沢膜によ
って付加される細孔容積(インク吸収量)などによっ
て、任意に選定することができるが、通常5〜100μ
m、好ましくは10〜50μmの範囲にあることが望ま
しい。インク受容層の厚さが5μm未満では、インクの
吸収容量が不足して、滲みが生じたり、また、インクの
使用量を減じた場合は色彩が低下することがある。ま
た、インク受容層の厚さが100μmより大きいもの
は、一回の塗工で得ることが困難であり、複数回の塗工
を行うことは経済性の点で問題となるほか、塗工して乾
燥する際にひび割れが生じたり剥離することがある。
【0030】インク受容層形成用塗布液 本発明に用いるインク受容層形成用塗布液は、金属酸化
物粒子と、バインダーとが、水および/または有機溶媒
とからなる分散媒に分散されていることが好ましい。金
属酸化物粒子は、前記したように平均粒子径が2〜1,
000nmであり、好ましくは5〜500nmの範囲に
あるものが望ましい。また、本発明で使用される金属酸
化物粒子は、表面が疎水化された疎水性金属酸化物粒子
と表面が疎水化されていない親水性金属酸化物粒子との
混合物が好適である。このような疎水性金属酸化物粒子
および親水性金属酸化物粒子は、それぞれ凝集粒子であ
ることが好ましい。
【0031】このような酸化物粒子およびバインダーと
しては、前記したものと同様のものが挙げられる。有機
溶媒としては、イソプロピルアルコール、エタノール、
ブタノールなどを単独または組み合わせて使用すること
ができる。塗布液中の酸化物粒子の濃度は、塗布方法に
よって適宜選択されるが、好ましくは2〜40重量%、
特に好ましくは5〜30重量%の範囲にあることが望ま
しい。また、バインダーの量は、酸化物粒子の5〜60
重量%、好ましくは10〜40重量%であることが好ま
しい。
【0032】また、前記インク受容層形成用塗布液は、
インク受容層と基材シートとの接着性を向上させたり、
インク受容層の強度、耐候性を向上させたり、またイン
ク受容層の細孔構造を調節することを目的として、酸化
防止剤、セルロース類などの有機ポリマー、バイオ繊
維、無機ポリマー、無機微粒子などを含有していてもよ
い。
【0033】[光沢膜]本発明に用いる光沢膜は、セルロ
ースを含んで構成されている。このような光沢膜は、イ
ンク受容層表面を平坦化させるが、下層であるインク受
容層でのインクの受容能力を阻害するものではない。セルロース 前記セルロースは、天然高分子の1種でC6単位につい
て3個のOH基を有する構成単位(下記式、C67
2(OH)3nで有するもの、およびその種々の誘導体を
いう。
【0034】
【化1】
【0035】このようなセルロースとして、たとえばセ
ルロースアセテート等のセルロースエステル、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース
等のセルロースエーテルが挙げられる。
【0036】このようなセルロースを含んでいると、受
容層表面に形成される膜の表面が平坦になるために光沢
度の高い光沢膜が得られるとともに、またセルロースが
繊維状であるために光沢膜は多孔性を有しインク吸収能
力および染料、顔料の定着性があるためにインク受容層
の一部としても有効である。すなわち、セルロースを含
んでいると下層のインク受容層の性能を阻害することな
く光沢度に優れた光沢膜を形成することができ、印刷性
能に優れた記録用シートを得ることができる。
【0037】本発明では、このようなセルロースとして
は、セルロースの濃度が2重量%のセルロース水溶液の
粘度が50〜200,000センチポイズ、好ましくは
100〜100,000センチポイズの範囲にあるもの
が望ましい。前記セルロース水溶液の粘度が50センチ
ポイズ未満のセルロースを用いると、セルロース分子が
小さすぎたり、あるいは繊維が短いために、光沢は得ら
れるものの膜が緻密となるためにインクの吸収を阻害す
る傾向がある。
【0038】2重量%セルロース水溶液の粘度が20
0,000センチポイズを越えるとセルロース分子が大
きすぎたり、あるいは繊維が長すぎて膜の表面に凹凸が
できて平坦にならず、光沢度が不充分となることがあ
る。前記光沢膜には、インク受容層との接着性をより強
固にするためにバインダーを含んでいても良い。
【0039】このような光沢膜用バインダーとしては、
ポリビニルアルコール、変成ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、その他親水性ポリマーなどの有機
化合物を使用することができる。さらにこれらを変成し
て使用することもできる。これらの光沢膜用バインダー
は、単独または組み合わせて使用してもよいがインク受
容層に用いたものと、同じバインダーを使用するとイン
ク受容層とセルロースを含む光沢膜との接着力が強くな
るので好ましい。
【0040】光沢膜用バインダーの使用量は、種類によ
っても異なるが、セルロースに対して20重量%以下、
好ましくは10重量%以下であることが望ましい。光沢
膜用バインダー量が20重量%を越える場合は、光沢膜
用バインダーが多すぎて下層のインク受容層の細孔に吸
収されてインクの吸収量が低下したり、耐水性が低下す
ることがある。
【0041】無機化合物粒子 本発明の光沢膜にはさらに無機化合物粒子が含まれてい
てもよい。このような無機化合物粒子は平均粒子径が3
〜1000nmの範囲、より好ましくは3〜200nm
の範囲にあることが好ましい。無機化合物粒子の平均粒
子径が3nm未満の場合は得られる光沢膜の空隙が小さ
くなる傾向があり、インクの吸収速度が低下することが
ある。平均粒子径が1000nmを越えると光沢膜の白
化が顕著になり、印刷後の反射濃度が低下することがあ
る。
【0042】また、無機化合物粒子は屈折率が1.45
〜3.0の範囲にあることが好ましい。無機化合物粒子
の屈折率が1.45未満の場合は、屈折率が低いため
に、セルロースのみの光沢膜にさらに光沢を付与する効
果が得られないことがある。無機化合物粒子の屈折率が
3.0を越えてもさらに光沢が向上することもない。無
機化合物粒子の種類としては、屈折率および平均粒子径
が上記範囲にあり、光沢を付与できるものであれば特に
制限はなく、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジル
コニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化スズ、酸化タ
リウム、チタン酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化イ
ットリウム、酸化アンチモン等の他、シリカ・チタニ
ア、チタニア・ジルコニア、チタニア・セリア等の複合
酸化物を用いることができる。さらにマイカ、タルク、
セリサイト等の天然鉱物、合成マイカ、合成セリサイト
等も用いることができる。
【0043】このような光沢膜中の無機化合物粒子はセ
ルロースとの重量比、無機化合物粒子/セルロース(重
量比)として99/1以下、好ましくは95/5以下で
あることが好ましい。無機化合物粒子の量が99/1を
越えると、光沢膜から無機化合物粒子が脱離したり、光
沢膜にクラックが発生することがある。光沢膜形成方法 前記インク受容層上に光沢膜を形成する方法としては公
知の方法が採用できる。
【0044】具体的には、後述する光沢膜形成用塗布液
を、スプレー法、ロールコーター法、ブレードコーター
法、バーコーター法、カーテンコーター法などで、イン
ク受容層上に塗布した後、乾燥することによって形成す
ることができる。また、本発明では前記インク受容層形
成用塗布液を塗布した後、インク受容層が充分乾燥する
前に光沢膜形成用塗布液を塗布して形成することもでき
る。
【0045】このようにインク受容層が充分乾燥する前
に塗布、乾燥した場合、インク受容層に密着性よく強固
に固定された光沢膜を形成できることがある。このよう
にして形成された光沢膜は、厚さが5〜10000n
m、好ましくは10〜1000nmの範囲にあることが
望ましい。光沢膜の厚さが5nm未満の場合は膜が薄い
ために充分な光沢が得られなことがあり、膜の厚さが1
0000nmを越えると光沢膜が厚すぎて下層のインク
受容層が有効に機能せず印刷性能が低下することがあ
る。
【0046】光沢膜形成用塗布液 上記光沢膜の形成に用いる光沢膜形成用塗布液は、セル
ロースと、光沢膜用バインダーとが、水および/または
有機溶媒からなる分散媒に分散あるいは溶解されている
ことが好ましい。このようなセルロースおよび光沢膜用
バインダーとしては、前記したものと同様のものが挙げ
られる。
【0047】有機溶媒としては、イソプロピルアルコー
ル、エタノール、ブタノールなどを単独または組み合わ
せて使用することができる。塗布液中のセルロースの濃
度は、塗布方法によって適宜選択されるが、好ましくは
0.01〜10重量%、特に好ましくは0.1〜2重量%
の範囲にあることが望ましい。
【0048】また、塗布液中の光沢膜用バインダーの濃
度は、セルロースに対する重量比が前記した範囲にあれ
ばよく、2重量%以下、好ましくは1重量%以下の範囲
であることが望ましい。本発明の光沢膜の形成に用いる
光沢膜形成用塗布液には、さらに前記したように無機化
合物粒子が含まれていてもよく、無機化合物粒子はセル
ロースとの重量比、無機化合物粒子/セルロース(重量
比)として99/1以下、好ましくは95/5以下であ
ることが望ましい。
【0049】以上のような本発明によれば、インク受容
層表面にセルロースを含む光沢膜が形成されているの
で、記録用シートとして高級感があり、印刷に際して、
滲みがなく、濃度が一様に且つ鮮明に印刷できるなど印
字特性に優れ、光沢度が高く、耐水性、耐候性、耐退色
性に優れ、しかも充分な強度を有し、色落ちすることも
ないという優れた特性を有している。
【0050】
【発明の効果】本発明の光沢膜付記録用シートは、イン
ク受容層上にセルロースを含む光沢膜を設けているので
記録用シートとして高級感があり、インクの吸収速度が
速く、優れた耐水性、耐候性、耐熱性を有している。ま
た、このような光沢膜付記録用シートは印刷方式によら
ず各種、たとえば顔料系または染料系のインクを用いて
印刷した場合にも印字特性に優れ、光沢度が高く鮮明で
彩度に優れた印刷が可能である。特に、顔料系インクの
印刷に好適である。
【0051】また、このような光沢膜付記録用シートを
用いて得られた印刷物は、光沢度が高く鮮明であるとと
もに耐水性、耐候性にも優れている。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれら実施例によって限定されるものではな
い。
【0053】
【実施例1】金属酸化物粒子の調製 SiO2濃度5重量%の水ガラス溶液に、濃度5重量%の
硫酸を加えてゲルを生成させ、ゲルを濾過洗浄して固形
分濃度10重量%のシリカヒドロゲルのケーキを得た。
これを、ブタノールに重量比が1:1となるように混合
して撹拌した後、濾過し、200℃で乾燥して親水性シ
リカ粒子を得た。
【0054】上記シリカ粒子を固形分濃度が10重量%
となるように、水とエタノールの重量比が1:1の混合
溶媒に分散させ、これにメチルトリメトキシシランを、
シリカ粒子に対し、モル比が0.15となるように加え
て処理し、濾過した後、200℃で乾燥して疎水性シリ
カ粒子を得た。インク受容層形成用塗布液の調製 上記で得た親水性シリカ粒子を固形分濃度15重量%と
なるように水に分散させた分散液80重量部と、疎水性
シリカ粒子を固形分濃度15重量%となるようにイソプ
ロピルアルコールに分散させた分散液20重量部と、濃
度10重量%のポリビニルアルコール水溶液37.5重
量部とを混合してインク受容層形成用塗布液()を調
製した。このような塗布液中の酸化物粒子(親水性シリ
カ粒子と疎水性シリカ粒子の凝集粒子)の平均粒子径は
160nmであり、酸化物粒子を構成する一次粒子の平
均径は7nmであった。
【0055】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:4000CP(センチポイズ))1gを
メチルセルロースの濃度が0.25重量%となるように
水399gに溶解させて光沢膜形成用塗布液(A)を得
た。記録用シートの作製 インク受容層形成用塗布液()をバーコーターを用い
てPETフィルム(厚さ0.1mm)上に塗布し、乾燥
後、140℃で加熱処理した。このときのインク受容層
の厚さは30μmであった。また、受容層の細孔容積
は、前記した水銀圧入法によって測定し結果を表に示し
た。また、下記の方法により光沢度を測定し結果を表に
示した。
【0056】ついで、インク受容層上に光沢膜形成用塗
布液(A)をバーコーターを用いて塗布し、120℃で
2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(A)を作成し
た。得られた記録用シートについて、下記のように印刷
を施し、評価した。結果を表1に示す。 [印刷]得られた記録用シートに、顔料インクを用いて
インクジェットプリンター(GRAPHTEC社製:masterje
t)により2cm四方のべた塗りのパターンWを印刷し
た。色はマゼンタ、ブラック、シアンおよびイエローを
使用し、出力の変更により濃度を変えて印刷した。
【0057】[光沢度]:得られた記録用シートについ
て、印刷前後の光沢度を光沢度計(スガ試験機(株)
製:デジタル変角光沢度計 UGV−5D)により、入
射角60゜、受光角60゜で測定した。 [濃度]濃度はカラー反射濃度計(日本電色工業製:KR
D-2200)により測定した。なお、濃度は1.2以上あれ
ば特に問題がなく使用できる。 [滲み]各印刷ドットの形状を顕微鏡で観察し、以下の
基準で評価した。
【0058】 完全に円形であり滲みのないもの:○ 上記以外のもの :× [乾燥速度]顕微鏡観察により、色の異なる2つのドッ
トが重なったものについて色の混合状態を観察し、以下
の基準で評価した。
【0059】 色の混合が認められないもの:○ 色の混合が認められるもの :× [耐水性]印刷片を水に浸漬して顔料の溶出を観察し、
以下の基準で評価した。 滲みおよび顔料の溶出が認められないもの:○ 滲みまたは顔料の溶出が認められるもの:× [色落ち]印刷部位を指で擦りあわせ、画質の変化およ
び指への顔料の付着の有無を調べ、以下の基準で評価し
た。
【0060】 画質変化および顔料の付着のないもの:○ 画質変化または顔料の付着のあるもの:×
【0061】
【実施例2】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:400CP)1gをメチルセルロースの
濃度が0.25重量%となるように水399gに溶解さ
せて光沢膜形成用塗布液(B)を得た。
【0062】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(B)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(B)を
作成した。得られた記録用シート(B)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0063】結果を表1に示す。
【0064】
【実施例3】光沢膜形成用塗布液 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(松本油脂工業
(株)製:マーポローズ90MP、濃度2重量%の水溶
液の粘度:100,000CP)1gをセルロースの濃
度が0.25重量%となるように水399gに溶解させ
て光沢膜形成用塗布液(C)を得た。
【0065】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(C)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(C)を
作成した。得られた記録用シート(C)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0066】結果を表1に示す。
【0067】
【実施例4】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:4000CP)1gをメチルセルロース
の濃度が0.5重量%となるように水199gに溶解さ
せて光沢膜形成用塗布液(D)を得た。
【0068】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(D)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(D)を
作成した。得られた記録用シート(D)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0069】結果を表1に示す。
【0070】
【実施例5】光沢膜形成用塗布液 ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達(株)製:H
PC−H、濃度2重量%の水溶液の粘度:4000C
P)1gをメチルセルロースの濃度が0.25重量%と
なるように水399gに溶解させて光沢膜形成用塗布液
(E)を得た。
【0071】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(E)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(E)を
作成した。得られた記録用シート(E)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0072】結果を表1に示す。
【0073】
【実施例6】金属酸化物粒子 金属酸化物粒子としてアルミナゾル(触媒化成工業
(株)社製:カタロイドAS−3、平均粒子径200n
m、一次粒子径9nm)を用いた。インク受容層形成用塗布液の調製 上記アルミナゾルを固形分濃度15重量%となるように
水に分散させた分散液100重量部と、濃度10重量%
のポリビニルアルコール水溶液37.5重量部を混合し
てインク受容層形成用塗布液()を調製した。
【0074】記録用シートの作製 インク受容層形成用塗布液()をバーコーターを用い
てPETフィルム上に塗布し、乾燥後、140℃で加熱
処理した。このときのインク受容層の厚さは30μmで
あった。また、受容層の細孔容積は、前記した水銀圧入
法によって測定し結果を表に示した。また、下記の方法
により光沢度を測定し結果を表に示した。
【0075】ついで、インク受容層上に実施例1で用い
た光沢膜形成用塗布液(A)をバーコーターを用いて塗
布し、120℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート
(F)を作成した。得られた記録用シート(F)につい
て、実施例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0076】結果を表1に示す。
【0077】
【実施例7】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:4000CP)1gをメチルセルロース
の濃度が0.5重量%となるように水199gに溶解さ
せ、ついで無機化合物粒子としてチタニア粒子(触媒化
成工業(株)製:ネオサンベールPW−1010、平均
粒子径10nm、屈折率2.3)3gを加えて光沢膜形
成用塗布液(G)を得た。
【0078】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(G)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(G)を
作成した。得られた記録用シート(G)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0079】結果を表1に示す。
【0080】
【実施例8】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:4000CP)1gをメチルセルロース
の濃度が0.5重量%となるように水199gに溶解さ
せ、ついで無機化合物粒子としてチタニア粒子(触媒化
成工業(株)製:ネオサンベールPW−1010、平均
粒子径10nm、屈折率2.3)1gを加えて光沢膜形
成用塗布液(H)を得た。
【0081】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(H)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(H)を
作成した。得られた記録用シート(H)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0082】結果を表1に示す。
【0083】
【実施例9】光沢膜形成用塗布液 メチルセルロース(関東化学(株)製:濃度2重量%の
水溶液の粘度:4000CP)1gをメチルセルロース
の濃度が0.5重量%となるように水199gに溶解さ
せ、ついで無機化合物粒子としてジルコニア・チタニア
粒子(触媒化成工業(株)製:ネオサンベールZ PW
−1010、平均粒子径10nm、屈折率2.1)3g
を加えて光沢膜形成用塗布液(I)を得た。
【0084】記録用シートの作製 実施例1と同様にして形成したインク受容層上に光沢膜
形成用塗布液(I)をバーコーターを用いて塗布し、1
20℃で2分間乾燥して光沢膜付記録用シート(I)を
作成した。得られた記録用シート(I)について、実施
例1と同様に印刷を施し、評価した。
【0085】結果を表1に示す。
【0086】
【比較例1】光沢膜を形成しなかった以外は実施例1と
同様にして記録用シート(J)を作成した。得られた記
録用シート(J)について、実施例1と同様に印刷を施
し、評価した。
【0087】結果を表1に示す。
【0088】
【比較例2】光沢膜を形成しなかった以外は実施例6と
同様にして記録用シート(K)を作成した。得られた記
録用シート(K)について、実施例1と同様に印刷を施
し、評価した。
【0089】結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 西 田 広 泰 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 (72)発明者 小 松 通 郎 福岡県北九州市若松区北湊町13番2号 触 媒化成工業株式会社若松工場内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA13 BA15 BA16 BA33 BA35 BA41 BA45

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートと、 基材シート上に形成されたインク受容層と、 インク受容層上に形成されたセルロースを含んでなる光
    沢膜とからなる記録用シート。
  2. 【請求項2】前記セルロースは、濃度2重量%の水溶液
    の粘度が50〜200,000センチポイズの範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1に記載の記録用シート。
  3. 【請求項3】前記光沢膜は、平均粒子径が3〜1000
    nmの範囲にあり、屈折率が1.45〜3.00の範囲に
    ある無機化合物粒子を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の記録用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023190415A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 株式会社ユポ・コーポレーション 記録用紙

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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