JP2002059435A - 耐水性容器状成形体及びその製造方法 - Google Patents

耐水性容器状成形体及びその製造方法

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JP2002059435A
JP2002059435A JP2000251258A JP2000251258A JP2002059435A JP 2002059435 A JP2002059435 A JP 2002059435A JP 2000251258 A JP2000251258 A JP 2000251258A JP 2000251258 A JP2000251258 A JP 2000251258A JP 2002059435 A JP2002059435 A JP 2002059435A
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water
resistant container
molded product
norbornene
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JP2000251258A
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Nobuhiro Goto
信弘 後藤
Masafumi Nakatani
政史 中谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強度・弾性率等の力学物性及び表面性に優れ、
焼却処理しても有毒ガスの発生しない耐水性容器状成形
体を提供する。 【解決手段】ノルボルネン系モノマー100重量部と、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムまたはフライアッ
シュのうち少なくとも1種類の充填材30重量部以上
と、重合触媒を主成分とする樹脂組成物の重合にて、十
分な剛性を有する耐水性容器状成形体を得る。また、ノ
ルボルネン系モノマー100重量部と、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウムまたはフライアッシュのうち少
なくとも1種類の充填材30重量部以上を予め混合した
A液とし、希釈剤にて希釈した重合触媒をB液とし、そ
れらA液11とB液12とを、注入先端部にスタティッ
クミキサー13を有する注入装置にて成形型15内に4
90kPa(5kg/cm2 )以下の注入圧で注型する
ことにより、耐水性容器状成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水パン、浴槽、
浴槽パン、ガーデンパン、洗濯パン、洗面ボウル、浄化
槽、便器、ボート等の耐水性の要求される住宅資材など
に用いられる耐水性容器状成形体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】防水パンや浴槽等の浴室ユニットに代表
されるような耐水性が要求される用途には、従来、FR
P(繊維強化熱硬化性プラスチック)が利用されてい
る。FRPは耐水性以外にも、強度、耐熱性、軽量によ
る施工の簡便さ等のメリットがある。
【0003】FRPの成形方法としては、ガラス繊維等
の強化繊維と不飽和ポリエステル樹脂等のマトリックス
樹脂を人手でローラーにて積層するハンドレイアップ
法、強化繊維とマトリックス樹脂を成形型にスプレーす
るスプレーアツプ成形法、SMC(シートモールディン
グコンパウンド)を金型にセットして加圧するプレス成
形法等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、FRP成形
体の品質は、ハンドレイアップ成形やスプレーアップ成
形の脱泡作業等に代表されるように、人手に頼る部分が
多く、品質のばらつきが大きいという問題がある。
【0005】具体的には、特開平9−314686号公
報にあるように、カットした補強繊維及び接着剤をスク
リーン型に付着させて補強繊維プリフォームを成形し、
成形型にセットした後、その表面にハンドレイアツプ成
形するという方法が採られているが、この場合、ガラス
繊維を接着剤とともにプリフォーム化する際に、ガラス
繊維の配向や接着剤の量によって、ハンドレイアップ成
形する際の含浸性及び得られる成形体の強度にばらつき
が生じる。また、ハンドレイアップ成形の際にも、作業
者の習熟度や疲労度等により品質のばらつきが生じる。
このような品質のばらつきは、ガラス繊維を人手でカッ
トしてハンドレイアップ作業する場合には更に顕著とな
る。
【0006】一方、SMCのプレス成形法では、予め作
製したSMCを所定形状にカットしておき、そのカット
後のSMCをプレス型にセットして成形を行うので、プ
レス成形自体のサイクルは速いが、トータルで考えると
非常に作業に手間がかかる。また、SMCを流動させる
には高圧で成形する必要があり、型投資等の設備投資が
大きいという問題もある。
【0007】他の成形方法として、特開平11−207
767号公報に、クローズドモールド型の上型及び下型
に補強材をセットし、結合剤を吹き付けてプリフォーム
材を形成した後に型締めすることにより、樹脂組成物と
一体化させる成形方法が提案されている。しかし、この
成形方法では、樹脂と一体化するまでに補強材のセッ
ト、及び結合剤の吹き付け作業に手間がかかる。また、
プリフォーム材が成形時の圧力で幅方向や厚み方向にず
れると品質面でのばらつきが生じる。さらに、プリフォ
ーム材と樹脂組成物を一体化する際に、型構造や樹脂組
成物の粘度等により泡抜けが悪い場合には成形体にボイ
ドが残ってしまう。
【0008】プリフォーム材をセットしてクローズド成
形する場合、型構造や製品形状によっては含浸性や泡抜
け性の問題があり、品質の安定した製品を得るのは困難
である。具体的には、プリフォーム材の配置によって樹
脂組成物の流れにくい部分ができたり、また泡が残った
りするので、成形条件が非常にシビアとなる。つまり強
化繊維と複合化する成形方法は何らかのばらつきや成形
性の悪さを有しているということである。
【0009】ここで、FRPに用いる不飽和ポリエステ
ル樹脂やエポキシ樹脂等の通常の熱硬化性樹脂は体積収
縮が大きく、成形体に残留応力が残りやすいので、使用
中にクラックが入りやすく、また、多層化した場合には
界面が剥離するという問題が発生することがある。
【0010】また、FRP製部材は、廃棄する時には産
業廃棄物扱いとなり、しかも焼却処理してもガラス繊維
が残漬として残ることから、埋め立て処理が行われてき
た。最近になってFRP製の浴槽等を粉砕処理してセメ
ントに混入するというリサイクルの動きが出てきたが、
混入できる量には制限があることから、できれば焼却処
理をしたいというニーズは強い。また、焼却処理しても
有毒ガスが出ない安全なプラスチック製品が求められて
いる。
【0011】本発明はそのような実情に鑑みてなされた
もので、強度・弾性率等の力学物性及び表面性に優れ、
焼却処理しても有毒ガスの発生しない耐水性容器状成形
体の提供と、そのような特徴をもつ耐水性容器状成形体
を簡単にかつ高い品質・安定性のもとに製造することの
できる製造方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】まず、本発明で言う耐水
性容器状成形体とは、防水パン、浴槽、浴槽パン、ガー
デンパン、洗濯パン、洗面ボウル、浄化槽、便器、ボー
ト等の水廻りに使用され、浅い深いに関係のない容器ま
たはそれに準ずる形状のものはすべて含むものと定義す
る。
【0013】本発明の耐水性容器状成形体は、ノルボル
ネン系モノマー100重量部と、炭酸カルシウム、水酸
化アルミニウムまたはフライアッシュのうち少なくとも
1種類の充填材30重量部以上と、重合触媒を主成分と
する樹脂組成物の重合によって製造されることを特徴と
している。
【0014】本発明の耐水性容器状成形体において、補
強を目的として、成形体外周面に格子状のリブを設けた
り、木質材料を部分的に埋め込んでおいてもよい。ま
た、成形体に鋼材を後付けすることにより補強を行って
もよい。
【0015】本発明の耐水性容器状成形体において、ノ
ルボルネン系モノマーがジシクロペンタジエンを主成分
とするものであり、重合触媒がルテニウム系メタセシス
重合錯体であることが好ましい。
【0016】本発明の製造方法は、ノルボルネン系モノ
マー100重量部と、炭酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウムまたはフライアッシュのうち少なくとも1種類の充
填材30重量部以上を予め混合してA液とし、希釈剤に
て希釈した重合触媒をB液とし、それらA液とB液を、
注入先端部にスタティックミキサーを有する注入装置に
て成形型内に490kPa(5kg/cm2 )以下の注
入圧で注型することによって特徴づけられる。
【0017】本発明の製造方法において、成形型の注入
部以外に吸引穴を設け、その吸引穴に真空ポンプを接続
して、成形型内を真空引きしながら注型するという方法
を採用してもよい。
【0018】本発明の製造方法において、ノルボルネン
系モノマーがジシクロペンタジエンを主成分とするもの
であり、重合触媒がルテニウム系メタセシス重合錯体で
あることが好ましい。
【0019】次に、本発明の耐水性容器状成形体の詳細
を説明する。
【0020】まず、耐水性容器状成形体であることから
人の荷重や水圧がかかるので、ポリマー自体の強度・弾
性率が高いことが望ましい。具体的には架橋ノルボルネ
ン系ポリマーであることが望ましい。
【0021】架橋ノルボルネン系モノマーは3環体以上
のノルボルネン系モノマーを開環重合させることにより
得ることができる。
【0022】ノルボルネン系モノマーとしては、具体的
にはジシクロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジ
エンなどの三環体、テトラシクロドデセン、エチリデン
テトラシクロドデセン、フェニルテトラシクロドデセン
などの四環体、トリシクロペンタジエンなどの五環体、
テトラシクロペンタジエンなどの七環体、及びこれらの
アルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル置換体など)、アルキリデン置換体(例えば、エ
チリデン置換体)、アリール置換体(例えば、フェニ
ル、トリル置換体)はもちろんのこと、エポキシ基、メ
タクリル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、シア
ノ基、ハロゲン基、エーテル基、エステル結合含有基等
の極性基を有する誘導体が挙げられる。これらは、単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0023】また、2−ノルボルネン、ノルボルナジエ
ンなどの二環体のノルボルネン系モノマー及びこれらの
アルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル置換体など)、アルキリデン置換体(例えば、エ
チリデン置換体)、アリール置換体(例えば、フェニ
ル、トリル置換体)、エポキシ基、メタクリル基、水酸
基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン
基、エーテル基、エステル結合含有基等の極性基を有す
る誘導体はもちろんのこと、ノルボルネン系モノマーの
1種以上とともに開環重合可能なシクロブテン、シクロ
ペンテン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シク
ロドデセンなどの単環シクロオレフィンあるいはインデ
ン、クマロン、クマロン−インデン系コモノマーのよう
な環状モノマーなどを、本発明の目的を損なわない範囲
で併用することができる。また、テトラヒドロインデン
のような架橋しうる環状モノマーを併用してもよい。
【0024】ここで、炭酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウム、フライアッシュをまったく充填せずに、ノルボル
ネン系モノマーのみを重合触媒にて重合しても耐水性容
器状成形体を得ることはできるが、弾性率に乏しいの
で、防水パンのような荷重のかかる成形体の剛性を確保
しようとすると、厚肉になってしまい、コストアップに
なる。しかも厚肉になるほど硬化収縮によるヒケが出や
すくなり、外観上問題となる。なお、ノルボルネン系モ
ノマーの重合は一般的に開環重合であるので、不飽和ポ
リエステルのような大きな硬化収縮ではないが、厚肉に
なると重合発熱が内部に溜まりやすいことも相まってヒ
ケが生じやすくなる。
【0025】また、ノルボルネン系ポリマーのみであれ
ば、成形体の線膨張率がFRPに比べて格段に大きくな
り、浴室ユニットのような嵌合精度の要求される成形体
では夏場と冬場でユニットへの収まり具合が変わってく
る。具体的には、冬場に施工できたものが、夏場になる
と膨張してユニット内部にセットできなくなる。これを
考慮して成形体を小さめに作製すると、今度は冬場の施
工時に他部材との間の隙間が大きくなってしまう。
【0026】これに対し、本発明のように、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウムまたはフライアッシュのうち
少なくとも1種類の充填材を30重量部以上配合して重
合させることにより、得られる成形体は剛性が高くなっ
て薄肉・軽量化を達成することができる。また、線膨張
率が小さいことから施工性が向上する。
【0027】さらに、充填材の配合により成形体のトー
タルの体積収縮を小さくすることができ、製品表面の外
観不良も大幅に低減できる。充填材の配合部数として
は、30重量部以上、できれば100重量部以上が好ま
しい。30重量部よりも少ないと剛性があまり向上しな
い上に、線膨張率も樹脂単体に比べてあまり変化があら
われない。100重量部以上配合できれば、剛性・線膨
張率を大幅に改善することができる。
【0028】本発明の耐水性容器状成形体は、炭化水素
系ポリマーであるノルボルネン系ポリマーからなる成形
体であるので、焼却時に有毒なガスが発生しない。従っ
て環境に優しい。また、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、フライアツシュは灰分として回収すれば問題な
い。
【0029】ノルボルネン系ポリマーは耐薬品性に優れ
ており、浴室ユニットやボートのような耐薬品性の要求
される用途には適している。
【0030】ここで、本発明の耐水性容器状成形体に
は、酸化防止剤、補強材、発泡剤、消泡剤、揺変性付与
剤、帯電防止剤、分子量調整剤、高分子改質剤、難燃
剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤、エラストマー等の種
々の添加剤を配合してもよい。
【0031】補強材の種類としては、ガラス繊維、カー
ボン繊維、アラミド繊維等の有機繊維が挙げられる。
【0032】エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共集合体、EPDM、エチレン−酢酸ビニ
ル共集合体及びこれらの水素化物が挙げられる。
【0033】重合方法としては、メタセシス重合触媒に
よるメタセシス重合はもちろんのこと、最適な重合触媒
を選定してラジカル重合、光重合等により重合させるこ
とも可能である。
【0034】次に、本発明の耐水性容器状成形体のより
具体的な例を説明する。
【0035】まず、本発明の耐水性容器状成形体の一例
として、図1に示すような断面形状(防水パン)の耐水
性容器状成形体1を挙げることができる。
【0036】また、他の具体例として、図2〜図4に示
す構造を挙げることができる。その各例の詳細を説明す
る。
【0037】図2の例は、耐水性容器状成形体1の外周
面(裏面)に格子状のリブ2を設けた点に特徴がある。
このように格子状のリブ2を設けておくと、剛性が向上
して製品肉厚を薄くすることができる。
【0038】リブの幅・高さ、リブ間のピッチは製品形
状及び要求品質に応じて自由に設定できるが、ノルボル
ネン系ポリマー単体の場合よりも材料自体の弾性率が大
幅に高くなっているので、リブの幅を小さくしたり、高
さを低くしたり、リブ間のピッチを短くできるというメ
リットがある。
【0039】特に、浴室ユニットの場合には防水パンの
リブの高さが高いと、配管等の設置の問題からユニット
内に納めることができない場合が出てくるが、本発明の
耐水性容器状成形体ではリブの高さを低くできることか
ら、設計面や施工面で有利である。また、通常FRPの
場合は、ガラス繊維のスプリングバックや樹脂の流動性
の面からリブの形状に制約があり、また充填性もガラス
繊維の分布に左右されるので、充填性を確保できる成形
条件幅が狭いという問題があるが、これらの点も解消で
きる。
【0040】図3の例は、耐水性容器状成形体1に、補
強用の木質材料3が部分的に埋め込まれているところに
特徴がある。
【0041】木質材料としては、合板等の木材はもちろ
んのこと、ジュート、サイザル麻、ケナフ等の天然繊維
材料、木粉や木チップ等の廃材を接着剤やオレフィン系
樹脂等の樹脂材料で一体化した部材等が挙げられる。
【0042】このような木質材料を成形体内部に埋め込
んで補強することにより、リブを設けなくても、FRP
と同等の剛性を確保することができる。また製品に応じ
て、リブ等と併用してもよいので、設計の自由度が広が
る。
【0043】木質材料を用いることにより、廃材の有効
利用にもつながる上、成形体の廃棄処理時にもやはり焼
却できるというメリットがある。木質材料の埋め込み方
法としては、成形型内に木質材料をセットして樹脂組成
物を注型するという方法を挙げることができる。この方
法を採用すれば、成形体に木質材料を容易に一体化する
ことができる。
【0044】図4の例は、耐水性容器状成形体1に、補
強用の鋼材4をビス止め等により着脱自在に取り付ける
ことにより、剛性を高めた点に特徴がある。この例によ
れば、製品寿命を終えて回収する時に鋼材4を取り外す
ことができるので、焼却処理の面で問題がない。
【0045】鋼材の補強部位としては、形状にもよる
が、成形体の外周部に固定して補強することが効果的で
ある。補強することで同一肉厚でのたわみ量を大幅に低
減することが可能である。鋼材の材質は、鉄、ステンレ
スのほか、アルミニウム等の他の金属材料であってもよ
いが、水廻りで利用されることから錆びにくい材質であ
ることが好ましい。
【0046】次に、本発明の製造方法の詳細を説明す
る。
【0047】本発明の製造方法の一例として図5に示す
方法が挙げられる。
【0048】図5に示す製造方法では、ノルボルネン系
モノマー100重量部と、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウムまたはフライアッシュのうち少なくとも1種類
の充填材30重量部以上を予め混合してA液11とし、
希釈剤にて希釈した重合触媒をB液12とする。それら
A液11とB液12を、ポンプ(図示せず)により供給
ホース14を介して注入先端のスタティックミキサー1
3内に供給して混合し、成形型15内に490kPa以
下の注入圧で注型した後、硬化・脱型することにより、
所望の耐水性容器状成形体(防水パン)を得ることを特
徴としている。このように490kPa以下の注入圧力
で注型することで、簡易な成形型及び成形設備にて成形
を行うことが可能となる。
【0049】本発明の製造方法に用いる成形型は、特に
金型とする必要はなく、樹脂型、ゴム型、砂型、シリコ
ン型等を利用できるので、型投資が大幅に削減できる。
【0050】その理由としては、まずノルボルネン系モ
ノマーは融点以上で非常に低粘度(例えばジシクロペン
タジエン(融点34℃)は融点以上で数cPの粘度)で
あるので、成形時に圧力を掛けなくても成形型への充填
性が非常に良好になるという点が挙げられる。
【0051】もう1つの理由としては、充填材を配合し
たノルボルネン系ポリマーが充分な強度・剛性を有して
いるので、強化繊維のプリフォームが不要であることが
挙げられる。これにより、成形型内部での充填時の抵抗
がほとんどなくなる上に、強化繊維プリフォームの含浸
を確保する必要がなくなるので、必要以上に高圧で注型
する必要がなくなる。
【0052】ところで、ノルボルネン系モノマーだけで
は硬化しても充分な剛性が発現できない上、製品を厚肉
にしたりするとヒケが出やすくなるという問題がある。
【0053】これを解消するため、本発明では、ノルボ
ルネン系モノマー100重量部に、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウムまたはフライアッシュのうち少なくと
も1種類の充填材30重量部以上を配合することによ
り、剛性を向上させ、ヒケ等の外観不良も大幅に低減す
るようにしている。
【0054】炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、フ
ライアッシュはアスペクト比も小さいので、高充填で
き、比較的比重も軽いので軽量・高剛性を達成できる。
また、水酸化アルミニウムを充填すると成形体に難燃性
も付与できる。
【0055】剛性を更に高める目的で、合板等の木質材
料を部分的に成形型にセットしてから、注型することに
より、木質材料と一体化させた耐水性容器状成形体を得
ることも可能である。
【0056】本発明の製造方法において、スタティック
ミキサーと成形型は接続されていても接続されていなく
てもよく、接続されていない場合は成形型の上面から流
し込んで注型すればよい。接続されていない場合には、
成形型の上面を開放することにより、成形体の泡抜けに
有利であるというメリットがある。
【0057】なお、外観上の問題から本発明の耐水性容
器状成形体には、成形後に塗装を施しておいてもよい。
また、成形時に予めゲルコートを型に施してから樹脂組
成物を注型して一体化してもよい。
【0058】本発明の製造方法では、ハンドレイアップ
成形やスプレーアップ成形と異なり、表裏両方の表面性
が良好な成形体が得られることに特徴がある。また、ガ
ラス繊維等の長繊維を含まないことから、成形体表面に
ガラス目が出ないというメリットがあり、淡色系のゲル
コートを使用しても外観上問題がない。
【0059】本発明の製造方法に用いる希釈剤として
は、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘ
キセン、シクロオクタジエン、シクロドデセン、インデ
ン、スチレン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロ
ロメタンなどが挙げられる。その中でもノルボルネン系
モノマーと共重合可能なシクロヘキセン、シクロオクタ
ジエン、シクロドデセン、インデン、スチレン等の不飽
和炭素結合を持つ希釈剤が挙げられる。これらの希釈剤
は、製造される耐水性容器状成形体の物性を低下させな
いという点で好ましい。
【0060】本発明の製造方法の他の例を、図6を参照
しながら説明する。
【0061】図6に示す製造方法は、成形型15に、注
入穴15a以外の吸引穴15bを設け、その吸引穴15
bに真空ポンプ16を接続して型内を真空状態に保ちな
がら注型を行うことにより、成形時の泡抜け性を大幅に
高めた点に特徴がある。
【0062】このように成形型内を真空状態に保ちなが
ら注型することにより、充填性の向上及びボイドの低減
をはかることができる。
【0063】すなわち、本発明に用いる樹脂組成物は強
化繊維プリフォームによる流動阻害がないので、型内を
真空引きすることにより、未充填部のない良好な充填性
を得ることができる。また、ノルボルネン系モノマー及
び前記した充填材からなるA液を配合する際に真空攪拌
しておくことで、成形体のボイドをより効果的に低減す
ることができる。
【0064】ここで、本発明の成形体及び製造方法に適
用するノルボルネン系モノマーはメタセシス重合錯体を
用いてメタセシス重合させることが可能である。
【0065】ノルボルネン系モノマーの中では、反応
性、機械物性、価格等の点からジシクロペンタジエンが
最も好ましい。また、メタセシス重合錯体としては、タ
ングステン、モリブデン、タンタル、ルテニウム、レニ
ウム、オスミウム、チタンなどのハロゲン化物、オキシ
ハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げ
られる。空気中での経時安定性に優れる触媒が取り扱い
上、特にプロセスの面では有利であり、具体的には、下
記一般式[I]のルテニウムカルベン触媒や、一般式
[II]のルテニウムビニリデン触媒が好ましい。
【0066】
【化1】
【0067】式中、R1及びR2は、互いに独立に、水
素、C2〜C20−アルケニル、C1〜C20−アルキ
ル、アリール、C1〜C20−カルボキシレート、C1
〜C20−アルコキシ、C2〜C20−アルケニルオキ
シ、アリールオキシ、C2〜C20−アルコキシカルボ
ニル、C1〜C20アルキルチオ、チオアルキル(アル
キル部分はC1〜C20)、チオアリール、オキシアル
キル(アルキル部分はC1〜C20)、オキシアリール
(これらは、C1〜C5−アルキル、ハロゲン、C1〜
C5−アルコキシによって必要に応じて置換されていて
もよいし、あるいはC1 〜C5 −アルキル、ハロゲン、
C1 〜C5 −アルコキシによって置換されたフェニルに
よって必要に応じて置換されていてもよい)、フェロセ
ン誘導体を意味し、また、式中、X1 及びX2 は、互い
に独立に、任意のアニオン性配位子を意味し、L1 及び
L2 は、互いに独立に、任意の中性電子供与体を意味し
ている。そして、X1 、X2 、L1 及びL2 の2個また
は3個は、一緒に多座キレート化配位子を形成してもよ
い。
【0068】より好ましい触媒の構造は、一般式[I]
及び一般式[II]の式中において、R1及びR2が、
互いに独立に、水素、メチル、エチル、フェニル、フェ
ロセニル、または、メチル、エチル、フェニルもしくは
フェロセニルによって必要に応じて置換されたビニルで
あり、X1及びX2が、互いに独立に、Cl、Brであ
り、L1及びL2が、互いに独立に、トリメチルホスフ
ィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、またはトリシクロヘキシルホスフィンである、ルテ
ニウムカルベン触媒やルテニウムビニリデン触媒であ
る。
【0069】上記メタセシス触媒の添加量は触媒の活性
によって異なるので、一概には言えないが、全モノマー
に対して1/5〜1/5000000モル当量であるこ
とが好ましい。1/5当量よりも多いと得られるポリマ
ーの分子量が上がらず、1/500000当量よりも少
ないと重合速度が低くなるので好ましくない。この範囲
で必要なポットライフ及び硬化時間を基に触媒の混合比
率を設定すればよい。
【0070】<作用>本発明の耐水性容器状成形体は、
ノルボルネン系モノマー100重量部と、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウムまたはフライアッシュのうち少
なくとも1種類の充填材30重量部以上と、重合触媒と
を主成分とする樹脂組成物の重合によって成形されてい
るので、ノルボルネン系ポリマー単体よりも高い剛性を
有しており、製品の薄肉化等の製品設計面で有利であ
る。また、線膨張率を小さくすることができるので、施
工時の嵌合性において季節変動が少なくて、大きな隙間
や収まり不良等の不具合が起こることがない。
【0071】さらに、本発明の耐水性容器状成形体はF
RPに比べて耐クラック性に優れ、成形時の体積収縮が
小さくて残留応力が極端に小さいことから、例えば浴槽
のような冷熱繰り返し特性が要求される製品において、
経時変化による外観不良が発生しにくくなるので、品質
面での信頼性が向上する。また、リサイクル面ではサー
マルリサイクルが可能である。
【0072】本発明の耐水性容器状成形体において、補
強用のリブを設けたり、木質材料で埋め込み補強した
り、あるいは鋼材の後付け補強により、成形体の力学特
性を効果的に高めることができる。なお、鋼材はサーマ
ルリサイクル時に取り外すことで、再利用が可能であ
る。
【0073】本発明の製造方法によれば、強化繊維のプ
リフォームなしに、ノルボルネン系モノマー及び特定の
充填材を主成分とする樹脂組成物を、490kPa以下
の注入圧力で注型しているので、樹脂の流動阻害が少な
く良好な充填性を得ることができ、作業性・品質を大幅
に向上させることができる。これにより、従来では、作
業性・品質安定性に問題のあったFRPにて成形してい
た成形体、例えば住宅設備資材、建築資材等を効率的に
製造することが可能となる。また、ノルボルネン系ポリ
マーはオレフィン系樹脂であるので、離型性が良く、脱
型作業性を向上させることができる。
【0074】
【実施例】本発明の実施例を、以下、比較例とともに説
明する。
【0075】<実施例1>ノルボルネン系モノマー:ジ
シクロペンタジエン メタセシス重合触媒:ビス(トリシクロヘキシルホスフ
ィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド 充填材:炭酸カルシウム 成形型:防水パン用樹脂型 まず、ジシクロペンタジエン100重量部と炭酸カルシ
ウム100重量部とを40℃で真空攪拌してA液とし
た。また、トルエン200部にビス(トリシクロヘキシ
ルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド10
部を溶解させた溶液をB液とした。
【0076】次に、以上の材料・配合のA液とB液と
を、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデ
ンルテニウムジクロリドのジシクロペンタジエンに対す
るモル比が1/10000になるように、40℃に温調
した注型成形機のスタティックミキサー部で混合しなが
ら、60℃に温調した防水パン用樹脂型(雌雄型、底面
部肉厚4mm、100mmピッチで格子状のリブ形成用
溝あり)に、真空引きしながら注型した。10分後に脱
型を行って、裏面に格子状のリブが形成された防水パン
を得た。得られた防水パン(成形体)にボイド、ヒケ等
の外観不良は見られなかった。トータルの成形時間は2
0分であった。
【0077】<実施例2>ノルボルネン系モノマー:ジ
シクロペンタジエン90重量部、2−ノルボルネン10
重量部 メタセシス重合触媒:下記の構造式[III]のルテニ
ウムビニリデン錯体 充填材:フライアッシュ 成形型:防水パン用樹脂型
【0078】
【化2】
【0079】まず、ジシクロペンタジエン100重量部
とフライアッシュ150重量部とを50℃で真空攪拌し
てA液とした。また、トルエン200部にルテニウムビ
ニリデン錯体を10部を溶解させた溶液をB液とした。
【0080】次に、以上の材料・配合のA液とB液と
を、ルテニウムビニリデン錯体のジシクロペンタジエン
に対するモル比が1/10000になるように、50℃
に温調した注型成形機のスタティックミキサー部で混合
しながら、厚み3mmの合板をインサートした防水パン
用樹脂型(雌雄型、底面部肉厚6mm、60℃に温調)
に真空引きしながら注型し、10分後に脱型を行って防
水パンを得た。得られた防水パン(成形体)にはボイ
ド、ヒケ等の外観不良は見られなかった。トータルの成
形時間は15分であった。
【0081】<実施例3>実施例2で得られた防水パン
(成形体)の底面部長手方向両サイドに、角パイプ(断
面形状:□19mm×19mm×厚さ1.6mm、長
さ:1400mm)をビス止めにて固定した。
【0082】<比較例1>防水パン用の雌雄型のうち、
雄型に対して、オルソ系不飽和ポリエステル樹脂100
重量部にジメチルアニリンを0.3重量部添加したも
の、及びアセチルアセトンパーオキサイド1〜2重量部
からなる樹脂組成物を0.15kg/分になるように、
かつガラスロービングを33mmの長さに切断して全体
が1.5kg/分になるようにスプレーアップ成形機に
て衝突混合させながら、ガラスチョップが12kg消費
されるまで吹き付けた。
【0083】次に、ロールを用いて脱泡作業を行い、1
5分間放置して硬化させた後、60℃に温調した状態で
型締めを行い、オルソ系不飽和ポリエステル樹脂100
重量部、アセチルアセトンパーオキサイド1重量部、及
びジメチルアニリン0.3重量部からなる樹脂組成物を
注入穴から注型し、30分間放置して脱型することによ
り肉厚4mmの防水パンを得た。得られた防水パン(成
形体)の一部に樹脂の未充填によるボイドが見られた。
トータルの成形時間は63分であった。
【0084】<比較例2>防水パン用ハンドレイアップ
型と同一外観を備えたスクリーン型に、イソ系不飽和ポ
リエステル樹脂100重量部及びメチルエチルケトンパ
ーオキサイド1〜2重量部からなる樹脂組成物を0.1
5kg/分になるように、かつガラスロービングを25
mmの長さに切断して全体が1.5kg/分になるよう
にスプレーアップ成形機にて衝突混合させながら、ガラ
スチョップが8kg消費されるまで吹き付け、30分放
置して硬化させた。
【0085】次に、プリフオームをスクリーン型からは
ずして、防水バン用ハンドレイアップ型にセットした。
そして、オルソ系不飽和ポリエステル樹脂100重量
部、メチルエチルケトンパーオキサイド1重量部よりな
る樹脂組成物をハンドレイアップ成形により塗布し、硬
化炉にて60℃で30分間硬化させた後、脱型すること
により肉厚4mmの防水パンを得た。得られた防水パン
(成形体)には、特に不良は見られなかったが、型に接
している製品面以外はガラス繊維が針状に所々出てお
り、表面性が出ておらず、運搬時にガラス繊維が手に刺
さった。トータルの成形時間は82分であった。
【0086】<比較例3> モノマー1(A液):活性剤、活性調節剤及びジシクロ
ペンタジエンからなる溶液(商品名メトン:帝人メトン
株式会社製) モノマー2(B液):触媒及びジシクロペンタジエンか
らなる溶液(商品名メトン:帝人メトン株式会社製) まず、60℃に温調した型防水パン用雌雄金型(底面部
肉厚4mm、100mmピッチで格子状のリブ形成用溝
あり)を閉じ、金型内に30秒間の窒素パージを行っ
た。
【0087】次に、活性剤を含むジシクロペンタジエン
A液及び触媒を含むジシクロペンタジエンB液(触媒及
び活性剤の化合物名は不明)を混合比率が1/1になる
ように、RIM(Reaction injection Molding)成形機
にて上記金型内に注入した。注入終了から5分後に型開
きを行い、ポリジシクロペンタジエン製の防水パンを得
た。得れた防水パン(成形体)には、部分的にヒケが見
られ、さらにリブの頂上部に無数のボイドが見られた。
トータルの成形時間15分であった。
【0088】以上の実施例1〜実施例3で得られた各防
水パンの床面中央部に100kgの荷重を掛けて、床面
中央部のたわみを測定した。また、比較例1〜比較例3
で得られた防水パンの床面中央部に100kgの荷重を
掛けて、床面中央部のたわみを測定した。その各結果を
表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】以上の表1から明らかなように、本発明の
耐水性容器状成形体は充分な剛性を有していること、及
び、本発明の製造方法が生産性・品質安定性に優れてい
ることがわかる。
【0091】
【発明の効果】本発明の耐水性容器状成形体は、オレフ
ィン系ポリマーであるノルボルネン系ポリマーに特定の
充填材を所定量以上に充填しているので、強度・弾性率
等の力学物性及び表面性に優れており、製品設計面で有
利である。また線膨張率が小さいことから、施工時の嵌
合性の面で季節変動による影響が少なく、施工性に優れ
るというメリットがある。
【0092】本発明の耐水性容器状成形体は、FRPに
比べて耐クラック性に優れ、成形時の体積収縮が小さく
て残留応力が極端に小さいころから、例えば浴槽のよう
な冷熱繰り返し特性が要求される製品において、経時変
化による外観不良が発生しにくくなるので、品質面での
信頼性が向上する。また、リサイクル面ではサーマルリ
サイクルが可能であり、焼却時にも有毒なガスはまった
く発生しない。さらに、ノルボルネン系ポリマーは良好
な耐薬品性を有しているので、耐薬品性が要求される部
材にも好適に使用することができる。
【0093】本発明の製造方法によれば、ノルボルネン
系モノマー及び特定の充填材を主成分とする樹脂組成物
を490kPa以下の注入圧力で注型しているので、樹
脂の流動阻害が少なくて良好な充填性を得ることがで
き、品質に優れた耐水性容器状成形体を得ることができ
る。しかも、強化繊維のプリフォームを行う必要がない
ので、作業性を大幅に向上させることができる。また、
低圧で成形できることから、型費を大幅に削減できるこ
とができるというメリットがあり、多品種対応が可能で
ある。従って、本発明の製造方法を用いれば、従来は作
業性・品質安定性に問題のあったFRPで成形していた
住宅設備部材、建築資材等の成形体を効率的に製造する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐水性容器状成形体の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明の耐水性容器状成形体の他の例を示す裏
面図である。
【図3】本発明の耐水性容器状成形体の別の例を示す断
面図である。
【図4】本発明の耐水性容器状成形体の更に別の例を示
す断面図である。
【図5】本発明の製造方法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の製造方法の他の例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 耐水性容器状成形体 2 格子状のリブ 3 木質材料 4 鋼材 11 A液 12 B液 13 スタティックミキサー 14 供給ホース 15 成形型 15a 注入穴 15b 吸引穴 16 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 45:00 B29K 45:00 105:16 105:16 B29L 22:00 B29L 22:00 C08L 65:00 C08L 65:00 Fターム(参考) 2D061 CA02 CA03 CC11 4F071 AA21 AA69 AB01 AB18 AB21 AE17 AF09 AH05 BA03 BB01 BC04 4F204 AA12 AH49 EA03 EB01 EF23 EF30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノルボルネン系モノマー100重量部
    と、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムまたはフライ
    アッシュのうち少なくとも1種類の充填材30重量部以
    上と、重合触媒を主成分とする樹脂組成物を重合させる
    ことにより製造される耐水性容器状成形体。
  2. 【請求項2】 成形体外周面に補強用の格子状のリブが
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の耐水性
    容器状成形体。
  3. 【請求項3】 補強用の木質材料が部分的に埋め込まれ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の耐水性
    容器状成形体。
  4. 【請求項4】 補強用の鋼材が後付けされていることを
    特徴とする請求項1、2または3記載の耐水性容器状成
    形体。
  5. 【請求項5】 ノルボルネン系モノマー100重量部
    と、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムまたはフライ
    アッシュのうち少なくとも1種類の充填材30重量部以
    上を予め混合してA液とし、希釈剤にて希釈した重合触
    媒をB液とし、それらA液とB液を、注入先端部にスタ
    ティックミキサーを有する注入装置にて成形型内に49
    0kPa以下の注入圧で注型することを特徴とする耐水
    性容器状成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 成形型の注入部以外に吸引穴を設け、そ
    の吸引穴に真空ポンプを接続して、成形型内を真空状態
    に保ちながら注型することを特徴とする請求項5記載の
    耐水性容器状成形体の製造方法。
  7. 【請求項7】 ノルボルネン系モノマーがジシクロペン
    タジエンを主成分とするモノマーであり、重合触媒がル
    テニウム系メタセシス重合錯体であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の耐水性容器状成形体、
    または請求項5、6のいずれかに記載の耐水性容器状成
    形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016092670A1 (ja) * 2014-12-11 2016-06-16 日産自動車株式会社 複合材料の成形方法および成形装置
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