JP2001150559A - 繊維強化樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品及びその製造方法

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JP2001150559A
JP2001150559A JP33656199A JP33656199A JP2001150559A JP 2001150559 A JP2001150559 A JP 2001150559A JP 33656199 A JP33656199 A JP 33656199A JP 33656199 A JP33656199 A JP 33656199A JP 2001150559 A JP2001150559 A JP 2001150559A
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layer
reinforced resin
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unsaturated polyester
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Masaki Nishiyama
政毅 西山
Fujio Kawachi
不二夫 河内
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Sekisui Chemical Co Ltd
Okayama Sekisui Industry Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
Okayama Sekisui Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】脱泡作業が容易であり、生産性の向上が図れる
ととも、繊維補強層とゲルコート層との間に気泡が介在
し難く、成形後の熱収縮や硬化収縮などでそりが生じる
ことがなく、ガラスマークが発生しない外観に優れた繊
維強化樹脂成形品及びその製造方法。 【解決手段】ゲルコート層1と繊維補強樹脂層3との間
に無機充填剤を含有したジシクロペンタジエン系不飽和
ポリエステル樹脂からなる中間層2が設けられ、繊維補
強樹脂層の樹脂がジシクロペンタジエン系不飽和ポリエ
ステル樹脂からなる繊維強化樹脂成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽や洗い場等に
用いられる繊維強化樹脂成形品及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】浴槽等に用いられる繊維強化樹脂成形品
は、水密性・耐熱性等が要求される。従来、この種の繊
維強化樹脂成形品は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等
の補強繊維を、25〜50mm程度の長さとして不飽和
ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂に混入した繊維補強
樹脂層の表面にゲルコート層を形成したものが一般的で
あった。
【0003】このような成形品では、繊維補強樹脂層、
あるいは繊維補強樹脂層とゲルコートとの間に直径1m
m以上の気泡が存在すると、浴槽のように高温・低温が
繰り返し付与されることによりゲルコート層が破壊され
る。ゲルコート層が破壊されると、破壊された部分に汚
れが付着する等、外観上見苦しくなると共に、漏水の原
因ともなる。このため、浴槽等に用いられる繊維強化樹
脂成形品は、繊維補強樹脂層、あるいは繊維補強樹脂層
とゲルコート層との間から気泡を除去しなければならな
い。特に補強繊維の長さも25〜50mmであると、成
形品の隅部に大気泡が発生し易く、脱泡作業は容易に行
えない。このため、脱泡不備も発生し易く、品質にバラ
ツキが生じる。
【0004】ところで従来から、スプレーアップ法によ
り繊維補強樹脂層を有する積層体を形成する際、気泡を
除去するための方法として、例えば、特公昭59─35
765号公報には、減圧下で成形型に補強繊維ともに不
飽和ポリエステル樹脂を吹付けてラミネート(繊維補強
樹脂層)を形成し、次いで、該ラミネートに気密表面層
を形成して大気圧下に露呈することにより気泡を崩壊さ
せる方法が開示されている。また、特開昭60─124
237号公報には、成形型にガラスロービングの補強繊
維とともに不飽和ポリエステル樹脂を吹付けて繊維補強
樹脂層を形成し、次いで、該繊維補強樹脂層に気密表面
層を形成して加圧する方法が開示されている。
【0005】上記のいずれの方法においても、気密表面
層を形成する必要があり、該表面層には補強繊維が含有
されていないために、成形品の強度が低下する。また、
特公昭59─35765号公報に開示された方法では、
真空室が必要であり設備が大がかりなものとなる。特開
昭60─124237号公報に開示された方法では、成
形品が完全に硬化するまでの間に、該成形品を加圧タン
ク内にて養生しておかなければならず、該成形品が加圧
タンクを占有する時間が長くなって生産性が悪くなり、
経済的でない。そこで、真空室や加圧タンクを使用する
ことなくラミネート(繊維補強樹脂層)、あるいはラミ
ネートとゲルコート層との間に気泡の混入を低減させる
方法として、成形型に比較的短い補強繊維および熱硬化
性樹脂を吹付けて第1のラミネート(短繊維補強樹脂
層)を形成し、続いて、この第1のラミネートに比較的
長い補強繊維および熱硬化性樹脂を吹付けて第2のラミ
ネート(長繊維補強樹脂層)を形成してから、第1およ
び第2のラミネートを硬化させる方法が提案されている
(例えば、特公昭7─22972号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特公昭
7─22972号公報に開示された繊維強化樹脂成形品
の製造方法では、脱泡作業が容易で、生産性が向上した
が、比較的短い補強繊維(短繊維)を含有する第1ラミ
ネート(短繊維補強樹脂層)は樹脂分が多く、不飽和ポ
リエステル樹脂の収縮による硬化収縮により繊維強化樹
脂成形品の収縮が起こり、成形後の硬化収縮などの成形
品の変形が生じるとともにガラス繊維のガラス目が浮き
出てガラスマークが生じており、外観上見劣りがする。
【0007】また、短繊維を含有する第1ラミネート
(短繊維補強樹脂層)は、気泡の発生が少なくなったと
はいえ、ガラス繊維に樹脂が含浸するときにガラス繊維
の表面の空気との置換により、層内に小さな気泡を発生
することがあり。この小さな気泡はローラーによる脱泡
作業では除去するのが困難であり、成形品の品質上の欠
陥となる問題があった。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、脱泡作業が容易であり、生産
性の向上が図れるととも、繊維補強樹脂層とゲルコート
層との間に気泡が介在し難く、成形後の熱収縮や硬化収
縮などでそりが生じることがなく、ガラスマークが発生
しない外観に優れた繊維強化樹脂成形品及びその製造方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明に係わる繊維強化樹脂
成形品(以下、「請求項1の繊維強化樹脂成形品」と記
す)は、ゲルコート層と繊維補強樹脂層との間に無機充
填剤を含有したジシクロペンタジエン系不飽和ポリエス
テル樹脂からなる中間層が設けられ、繊維補強樹脂層の
樹脂がジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂
からなることを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の発明に係わる繊維強化樹
脂成形品(以下、「請求項2の繊維強化樹脂成形品」と
記す)は、請求項1の繊維強化樹脂成形品において、中
間層が無機充填剤を含有したジシクロペンタジエン系不
飽和ポリエステル樹脂からなる第1の中間層と、少なく
とも繊維長さ3〜20mmの補強繊維を含有した第2の
中間層とから構成されているものとした。
【0011】請求項3に記載の発明に係わる繊維強化樹
脂成形品の製造方法(以下、「請求項3の繊維強化樹脂
成形品の製造方法」と記す)は、スプレーアップ成形法
により繊維強化樹脂成形品を製造する方法であって、成
形型上に熱硬化性樹脂からなるゲルコート樹脂を吹付け
てゲルコート層を形成し硬化させる工程と、該ゲルコー
ト層に無機充填剤を含有したジシクロペンタジエン系不
飽和ポリエステル樹脂を吹付けて中間層を形成する工程
と、該中間層が硬化する前に該中間層に補強繊維および
ジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂を吹付
けて繊維補強樹脂層を形成する工程と、前記中間層およ
び繊維補強樹脂層を硬化させる工程とからなる。
【0012】請求項4に記載の発明に係わる繊維強化樹
脂成形品の製造方法(以下、「請求項4の繊維強化樹脂
成形品の製造方法」と記す)は、請求項3の繊維強化樹
脂成形品の製造方法における中間層を形成する工程にお
いて、中間層を形成する工程において、硬化したゲルコ
ート層上に無機充填剤を含有したジシクロペンタジエン
系不飽和ポリエステル樹脂を吹付けて第1の中間層を形
成し、該第1の中間層に少なくとも3〜20mmの補強
繊維およびジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル
樹脂を吹付けて第2の中間層を形成するものである。
【0013】本発明において、ゲルコート層に用いられ
る熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、不
飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂が挙げられ
る。また、本発明で中間層および繊維補強樹脂層に用い
るシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂として
は、例えば、無水マレイン酸とシクロペンタジエンとを
反応により付加させ、エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸を合成、これをポリエステル樹脂の一成分とし
て用いてもよいが、二量化されているジシクロペンタジ
エンを直接不飽和ポリエステル樹脂を製造時に添加し、
樹脂製造と同時に系不飽和したものを用いてもよい。な
お、上記の不飽和ポリエステル樹脂及びジシクロペンタ
ジエン系不飽和ポリエステル樹脂は通常スチレン等の架
橋用ビニルモノマーを含有して用いられる。
【0014】請求項1〜2の繊維強化樹脂成形品におい
て、繊維補強樹脂層を形成する成形法としてはハンドレ
アップ法もしくはスプレーアップ法が採用される。ハン
ドレアップ法の場合、ゲルコート層の上に中間層を形成
し、この中間層を半硬化もしくは完全硬化させてから、
中間層の上にガラスマット、ガラスクロスもしくはガラ
スロービングクロスを配設して樹脂を含浸させながら手
積み法により積層するが、スプレーアップ法の場合は、
中間層および繊維補強樹脂層ともにジシクロペンタジエ
ン系不飽和ポリエステル樹脂をスプレーガンを用いて吹
付けて積層する方法となる。
【0015】本発明において、中間層において用いられ
るジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂に含
有される無機充填剤としては、炭酸カルシウム、ガラス
ビーズ、ガラスバルーン等の粉末が挙げられ、ジシクロ
ペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂100重量部に
対して、一般に60〜100重量部の範囲で配合される
のが好ましい。60重量部未満では粘度が低下し、成形
時に立上がり面で樹脂の液垂れを生じるという不具合が
あり、100重量部を越えると粘度が高くスプレーガン
による吹付け適正が悪くなるので成形不良を生じる。
【0016】硬化触媒としては、有機過酸化物からなる
硬化剤もしくはこのような硬化剤に必要に応じて硬化促
進剤と併用したもので、約40℃以下で分解する硬化剤
が使用される。ここで、有機過酸化物としては、メチル
エチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド等が使用される。また、硬
化促進剤としては、主にナフテン酸コバルト、ジメチル
アニリンやアセチルアセトンが使用される。このよう
な、硬化剤は、上記不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂又はジシクロペンタジエン系不飽和ポリエス
テル樹脂100重量部に対して、一般に0.5〜3重量
部の範囲で配合されるのが好ましい。
【0017】第2の中間層に含有される補強繊維の長さ
は3〜20mmの範囲、好ましくは6〜15mmの範囲
とされる。また繊維補強樹脂層に含有れる補強繊維の長
さは、第2の中間層に含有される補強繊維の長さよりも
長く20〜30mmの範囲であることが望ましい。
【0018】成形品の積層体の厚みとしては、ゲルコー
ト層の厚みが0.2〜1.0mmの範囲で、第1の中間
層の厚みが0.4〜0.8mm、第2の中間層の厚みが
0.4〜1.5mmの範囲であることが好ましい。また
繊維補強樹脂層の厚みは0.5〜1.5mmの範囲であ
ることが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例及び比較
例を示す。図1は本発明の繊維強化樹脂成形品およびそ
の製造方法を説明する積層構成の概略図である。
【0020】(実施例1)イソフタル酸を主原料とする
不飽和ポリエステル樹脂(架橋剤モノマーとしてスチレ
ン40%を含有)を、硬化剤を混入しながらゲルコート
樹脂としてスプレーアップ機10のスプレーガン11に
より成形型20としての浴槽型上に吹付け厚さ0.3m
mのゲルコート層1を形成し硬化させた。
【0021】次に、ジシクロペンタジエン系不飽和ポリ
エステル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製:FS
−980)100重量部、無機充填剤として炭酸カルシ
ウム80重量部を配合してなるパテ状のポリエステル樹
脂を、硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド)
1.5重量部を混入しながらスプレーガン10によりゲ
ルコート層1に吹付け厚さ0.5mmの第1の中間層2
1を形成し、更にジシクロペンタジエン系不飽和ポリエ
ステル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製:FS−
980)100重量部、無機充填剤として炭酸カルシウ
ム80重量部を配合してなるパテ状のポリエステル樹脂
を、硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド)1.
5重量部を混入しながらスプレーガン10により第1の
中間層21上に吹付けると共に、繊維吹付け機12によ
り補強繊維としてガラスローピングGを切断して12m
mの長さの中繊維15重量部を吹付け厚さ0.5mmの
第2の中間層22を形成する。
【0022】引き続き、第2の中間層22上にジシクロ
ペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂(日本触媒工業
株式会社製:SD−2100)100重量部を、硬化剤
を混入しながらスプレーガン11により吹付けると共
に、繊維吹付け機12により補強繊維としてガラスロー
ピングGを切断して25mmの長さの長繊維15重量部
43重量部を吹付けて厚さ0.8mmの補強繊維層3を
形成する。中間層2及び繊維補強樹脂層3が未硬化であ
る間に、繊維補強樹脂層3上にローラーを所定の圧力で
転接させる。これにより第2の中間層22及び繊維補強
樹脂層3内に発生している気泡は脱泡される。この脱泡
作業は第1の中間層21に補強繊維が混入していないの
でローラーによる脱泡作業は容易である。最後に、脱法
作業後に中間層2及び繊維補強樹脂層3を硬化させ浴槽
形状の繊維強化樹脂成形品を得た。
【0023】この繊維強化樹脂成形品は、ジシクロペン
タジエン系不飽和ポリエステル樹脂の硬化収縮が少ない
ので成形表面のひけ、ガラス目の浮き出し(ガラスマー
ク)等の表面欠陥がなく、また中間層2は充填剤を含む
パテ状の樹脂であるので、ゲルコート層1側には気泡が
なくゲルコート層1を破壊させるものではない。
【0024】(実施例2)実施例1の中間層2の形成に
おいて第2の中間層22を形成しなかった。この場合、
中間層2の厚みを0.8mmとしてそれ以外は実施例1
と同様に行って、浴槽形状の繊維強化樹脂成形品を得
た。その結果、実施例1と同じように成形表面のひけ、
ガラス目の浮き出し(ガラスマーク)等の表面欠陥及び
気泡がなかった。
【0025】(実施例3)実施例1の中間層2の形成に
おいて第2の中間層22を形成するジシクロペンタジエ
ン系不飽和ポリエステル樹脂に無機充填剤としての炭酸
カルシウム80重量部を配合しなかった。それ以外は実
施例1と同様に行って、浴槽形状の繊維強化樹脂成形品
を得た。その結果、実施例1よりは成形表面のひけが僅
か発生しているが、中間層2のパテ状樹脂の存在により
ガラス目の浮き出し(ガラスマーク)及び気泡がなかっ
た。
【0026】(比較例1)実施例1の繊維補強樹脂層3
の形成において、ジシクロペンタジエン系不飽和ポリエ
ステル樹脂100重量部に代えて、イソフタル酸を主原
料とする不飽和ポリエステル樹脂100重量部とした。
それ以外は実施例1と同様に行って、浴槽形状の繊維強
化樹脂成形品を得た。その結果、中間層2のパテ状樹脂
の存在によりガラス目の浮き出し(ガラスマーク)及び
気泡がなかったが、成形表面のひけが発生している。
【0027】(比較例2)実施例1の中間層2の形成に
おいて第1の中間層21を形成しなかった。それ以外は
実施例1と同様に行って、浴槽形状の繊維強化樹脂成形
品を得た。その結果、実施例1と同じように成形表面の
ひけがなかったが、ガラス繊維(12mm長さの中繊
維)を含有している中間層2によりガラス目の浮き出し
(ガラスマーク)及び小さな気泡が発生している。この
気泡は脱泡作業において除去され難い。
【0028】(比較例3)実施例1の中間層2の形成に
おいて第1の中間層21および第2の中間層22に用い
たジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂10
0重量部に代えて、イソフタル酸を主原料とする不飽和
ポリエステル樹脂100重量部を用いた。それ以外は実
施例1と同様に行って、浴槽形状の繊維強化樹脂成形品
を得た。その結果、中間層2のパテ状樹脂の存在により
ガラス目の浮き出し(ガラスマーク)及び気泡はなかっ
たが、成形表面のひけが発生していた。
【0029】(比較例4)実施例2において、中間層2
及び繊維補強樹脂層3に用いたジシクロペンタジエン系
不飽和ポリエステル樹脂100重量部に代えて、イソフ
タル酸を主原料とする不飽和ポリエステル樹脂100重
量部を用いた。更に中間層2の不飽和ポリエステル樹脂
に無機充填剤としての炭酸カルシウムを配合しない代わ
りに、ガラス繊維(3mm長さの短繊維)15重量部を
繊維吹付け機12により吹付け中間層2を形成した。そ
れ以外は実施例2と同様に行って、浴槽形状の繊維強化
樹脂成形品を得た。その結果、比較例2における中間層
2の中繊維の混入の場合に比較して、気泡の大きさは小
さくなるがまだ気泡が発生しており、中間層2の短繊維
及び繊維補強樹脂層3の長繊維のガラス目の浮き出し
(ガラスマーク)及び、成形表面のひけが発生してい
た。
【0030】
【発明の効果】上述の通り、請求項1〜2の繊維強化樹
脂成形品は、繊維補強樹脂層とゲルコート層との間に気
泡が介在し難く、成形後の熱収縮や硬化収縮などでそり
が生じることがなく、ガラスマークが発生しない外観に
優れた成形品となる。また、請求項3〜4の繊維強化樹
脂成形品の製造方法は、繊維補強樹脂層とゲルコート層
との間に気泡が介在し難く、成形後の熱収縮や硬化収縮
などでそりが生じることがなく、ガラスマークが発生し
ない外観に優れた成形品を得ることができると共に、脱
泡作業が容易となり、生産性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化樹脂成形品およびその製造方
法を説明する積層構成の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ゲルコート層 2 中間層 21 第1の中間層 22 第2の中間層 3 繊維補強樹脂層 10 スプレーアップ機 21 スプレーガン 22 繊維吹付け機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河内 不二夫 岡山県岡山市古都宿210 岡山積水工業株 式会社内 Fターム(参考) 4F205 AA41 AB25B AC05 AD04 AD11 AG03 AH49 HA04 HA23 HA33 HA36 HA47 HB01 HC04 HC16 HF01 HF05 HF25 HK02 HK05 HK16 HM05 HM06 HT03 HT04 HT24 HT27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルコート層と繊維補強樹脂層との間に
    無機充填剤を含有したジシクロペンタジエン系不飽和ポ
    リエステル樹脂からなる中間層が設けられ、繊維補強樹
    脂層の樹脂がジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステ
    ル樹脂からなることを特徴とする繊維強化樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 中間層が無機充填剤を含有したジシクロ
    ペンタジエン系不飽和ポリエステル樹脂からなる第1の
    中間層と、少なくとも繊維長さ3〜20mmの補強繊維
    を含有した第2の中間層とから構成されている請求項1
    記載の繊維強化樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 スプレーアップ成形法により繊維強化樹
    脂成形品を製造する方法であって、成形型上に熱硬化性
    樹脂からなるゲルコート樹脂を吹付けてゲルコート層を
    形成し硬化させる工程と、該ゲルコート層に無機充填剤
    を含有したジシクロペンタジエン系不飽和ポリエステル
    樹脂を吹付けて中間層を形成する工程と、該中間層が硬
    化する前に該中間層に補強繊維およびジシクロペンタジ
    エン系不飽和ポリエステル樹脂を吹付けて繊維補強樹脂
    層を形成する工程と、前記中間層および繊維補強樹脂層
    を硬化させる工程とからなることを特徴とする繊維強化
    樹脂成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 中間層を形成する工程において、硬化し
    たゲルコート層上に無機充填剤を含有したジシクロペン
    タジエン系不飽和ポリエステル樹脂を吹付けて第1の中
    間層を形成し、該第1の中間層に少なくとも3〜20m
    mの補強繊維およびジシクロペンタジエン系不飽和ポリ
    エステル樹脂を吹付けて第2の中間層を形成する請求項
    3記載の繊維強化樹脂成形品の製造方法。
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