JP2002059411A - 着色化粧コンクリート部材およびその製造方法 - Google Patents

着色化粧コンクリート部材およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリート表面に任意な意匠を表現するため
に使用する材料の種類や使用量を最適に選定し、それら
の材料を使用したコンクリート部材およびその製造方法
を可能にすることにある。 【解決手段】 白色ポルトランドセメントと、任意の色
彩を有する1種類以上の粗骨材と1種類以上の細骨材と
1種類以上の細骨材微粒分とを有するコンクリート材料
を、脱型後にコンクリート表面に未硬化層を形成する硬
化遅延剤を予め型枠面に塗布した型枠内に打設するとと
もに、脱型後にコンクリート表面に形成された未硬化層
を洗い出し処理することにより、粗骨材、細骨材をコン
クリート表面に露出させ、骨材の色彩と洗い出し深さ、
ならびに細骨材微粒分によって着色されたセメントペー
スト部分の色彩によって、コンクリート表面の色合いな
ど意匠性を任意に表現して成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート表面
に任意な意匠を表現する着色化粧コンクリート部材およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に意匠性が要求されるコンクリート
部材、例えばカーテンウォール部材などはタイルや石、
金属板などを打ち込み、その色彩などによって多彩な意
匠を表現することができる。これに対し、洗い出しによ
りコンクリート表面に意匠性を付与する方法も一般的に
行われている。
【0003】この技術は、大凡次の2つに分類される。 コンクリートの硬化遅延剤を塗布した型枠にコンクリ
ートを流し込み、脱型した直後にコンクリート部材の表
面をハイウォッシャーにより水洗いし、表面に意匠を持
たせる方法(以下、第一の方法と称する)。この方法
は、コンクリート製プレキャスト部材に限らず、現場打
設したコンクリート部材に対しても適用されることがあ
る。
【0004】酸(3.5%塩酸溶液など)を使用した
洗い出しによる表面処理により、コンクリート製プレキ
ャスト部材の表面に意匠を持たせる方法(以下、第二の
方法と称する)。これら洗い出しによる表面処理方法の
特徴としては、タイルや石など高価な仕上げ材料を使用
することなく本石に近い高級な意匠が得られることなど
が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第一の方法に示す
洗い出しによる方法としては、例えば、特開2000−
052327号公報、特開平07−206496号公
報、特開平5−38711号公報などいくつかの方法が
提案されている。これらの方法では、硬化遅延剤によっ
て形成されたコンクリート表面の未硬化部分を、粗骨材
表面が露出する3〜5mm程度の深さまでハイウォッシ
ャーを用いて洗い出すことが一般的である。
【0006】従って、粗骨材の陰影を伴った深い意匠と
なることが多い。つまり、この方法によって表現される
意匠はコンクリート表面での粗骨材の露出程度に期待し
ているのであり、言い換えるならば豆砂利調の意匠を表
現することが目的と言える。仮に粗骨材の洗い出し深さ
を浅くしたとしても、そもそもセメントペースト部分の
色彩による意匠は特に期待しておらず、表面の意匠は粗
骨材の色合いによってほぼ決定されると言える。そのた
め、コンクリート表面の意匠は単調であり、微妙な意匠
の表現方法としては必ずしも最適であるとは言えない。
【0007】一方、上記第二の方法に示す酸を用いた洗
い出しによる方法は、製造したコンクリート製プレキャ
スト部材を例えば3.5%塩酸溶液中に浸し、細骨材表
面が露出する0.1〜数mm程度の深さまで洗い出す方
法である。一般に、白色ポルトランドセメントが使用さ
れており、細骨材により着色されるセメントペースト部
分の色合いと、洗い出しされる細骨材の色合いとによる
意匠を期待した方法と言える。
【0008】この方法のようなコンクリートと酸の化学
反応では、広範な部材表面を均一な洗い出し深さに制御
することは非常に困難であり、場合によっては意匠ムラ
が発生することが懸念される。深い酸洗いを行おうとし
ても、細骨材が剥落しない程度の均一な洗い出し深さに
コントロールすることは難しく、結局のところ意匠ムラ
の発生を防ぐためには酸洗いによる洗い出し深さを極浅
くにとどめておく必要がある。通常、酸洗いの時間を1
〜2分程度としているのはこのような理由からである。
【0009】従って、この方法では着色されたセメント
ペースト部分の色合いによって意匠が決定されることに
なり、種々の色合いの骨材を使用した積極的な意匠表現
はできない。さらに、酸と反応する骨材が使用できない
ので、骨材の種類が制限され、結果として設計者の意図
する意匠を実現できないことも考えられる。これに加え
て、酸洗いの作業時には酸の飛散による火傷などの危険
を伴うため、作業には細心の注意が必要である。同時
に、酸の保管方法についても十分留意する必要があるな
ど、この方法は作業上好ましくない環境にある点も解決
すべき課題として指摘される。また、カーテンウォール
など取付金物が予め設置された部材などでは、酸の飛散
による金物の腐食について十分な注意が必要である。
【0010】なお、特開平10−193311号公報や
特開平10−305411号公報には、シート面に硬化
遅延剤を塗布し、その上に着色粒状物を塗布したシート
を型枠に設置した後、コンクリートを打設し、脱型後に
未硬化部分を洗い出し、着色粒状物による模様を形成す
る方法およびそれによって形成されたコンクリート製品
が開示されている。
【0011】しかし、上述のシートを用いた方法では、
シートに予め規定された着色粒状物による模様しか得る
ことができず、コンクリート表面に多彩な意匠を表現す
るという要望を兼ねることが困難である。本発明は斯か
る従来の問題点を解決するためになされたもので、その
目的は、コンクリート表面に任意な意匠を表現するため
に使用する材料の種類や使用量を最適に選定し、それら
の材料を使用したコンクリート部材およびその製造方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
白色ポルトランドセメントと、任意の色彩を有する1種
類以上の粗骨材と1種類以上の細骨材および1種類以上
の細骨材微粒分とを有するコンクリート材料を、脱型後
にコンクリート表面に未硬化層を形成する硬化遅延剤を
予め型枠面に塗布した型枠内に打設するとともに、脱型
後にコンクリート表面に形成された未硬化層を1〜3m
m洗い出し処理することにより、粗骨材、細骨材をコン
クリート表面に露出させ、骨材の色彩と洗い出し深さ、
ならびに細骨材微粒分によって着色されたセメントペー
スト部分の色彩によって、コンクリート表面の色合いな
ど意匠性を任意に表現して成ることを特徴とする。
【0013】請求項2に係る発明は、白色ポルトランド
セメントと、任意の色彩を有する1種類以上の粗骨材と
1種類以上の細骨材および1種類以上の細骨材微粒分と
を有するコンクリート材料を、硬化遅延剤を予め型枠面
に塗布した型枠内に打設し、脱型後にコンクリート表面
に形成された未硬化層を洗い出し処理することを特徴と
する。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項2記載の着
色化粧コンクリート部材の製造方法において、前記細骨
材微粒分の使用量が単位セメント量に対して質量比で
0.5%〜1.5%の範囲にあることを特徴とする。請
求項4に係る発明は、請求項2記載の着色化粧コンクリ
ート部材の製造方法において、前記硬化遅延剤の使用量
が、未硬化層の洗い出し深さ1〜2mmに対しては16
0〜200g/m2、未硬化層の洗い出し深さ2〜3m
mに対しては180〜220g/m2の範囲にあること
を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、上述した洗い出しの第
一および第二の方法の課題を解決し、これらの方法では
実現できない意匠を表現することに特徴を有する。具体
的には、硬化遅延剤の種類と使用量を好適に選定して上
述した洗い出しの第一および第二の方法の中間の洗い出
し深さを実現し、洗い出しされる細骨材の色合いと、好
適に選定された細骨材微粒分によって着色されたセメン
トペースト部分の色合いの両方によって、意匠性に富ん
だコンクリート表面を造り出すことにある。
【0016】本発明の着色化粧コンクリートは、白色ポ
ルトランドセメントと、任意の色彩を有する1種類以上
の粗骨材と1種類以上の細骨材と1種類以上の細骨材微
粒分(粒径0.15mm以下)によって構成される。コ
ンクリートを打設する型枠に予め硬化遅延剤を適量塗布
し、その上からコンクリートを流し込み、硬化後に脱型
してから表面の未硬化部分を水洗いすることによりコン
クリート表面に意匠性を付与することが基本となる。
【0017】コンクリート表面の色彩は細骨材微粒分に
より着色されたセメントペースト部分、ならびに任意の
色彩を有する粗骨材、細骨材によって表現される。すな
わち、白色ポルトランドセメントは細骨材微粒分と混じ
り合うことにより、細骨材微粒分の色合いをベースとし
た色調となる。水洗いにより除去されるコンクリートの
未硬化部分の深さは細骨材の表面、もしくは粗骨材の一
部が露出する程度とし、着色されたセメントペースト表
面に種々の色彩を有するこれらの骨材が露出することに
よってコンクリート表面は様々な色彩を表現することが
可能となる。
【0018】使用する骨材としては、例えば黄色系の骨
材(茨城県産花崗岩、埼玉県入間産砂岩、中華人民共和
国産硅砂など)、茶色系の骨材(茨城県産花崗岩、栃木
県足利産砂岩など)、黒色系の骨材(富士川産川砂な
ど)など、表現したい意匠によって自由に選択すること
が可能である。また、細骨材微粒分も、例えば黄色系の
もの(群馬県産長石)など、着色したい色に応じて任意
に選択できる。
【0019】コンクリート表面は酸洗いしないので、使
用する骨材は岩種による制限を受けない。当然のことな
がら、粗骨材・細骨材量、細骨材微粒分量を変えること
によって表面の色彩を任意に変化させることも可能であ
る。本発明の着色化粧コンクリートは、従来の洗い出し
のようにハイウォッシャーによって深い洗い出しを表現
するのではなく、洗い出し深さ、すなわちコンクリート
表面の未硬化部分の深さを硬化遅延剤の種類と量によっ
て制御することが大きな特色である。
【0020】セメントペースト部分を着色する細骨材微
粒分の使用量は、単位セメント量の0.5〜1.5%
(質量比)の範囲内が最適であると考えられる。使用す
る硬化遅延剤としては、特にエチレングリコール系硬化
遅延剤が好適であるが、主成分がオキシカルボン酸塩、
リグニンスルホン酸塩、ケイフッ化物などがあっても良
い。
【0021】硬化遅延剤は型枠表面に塗布して使用する
ため、コンクリート表面のみが硬化遅延を起こすことに
なる。その使用量は目標とする洗い出し深さによって最
適に選定されるが、例えば、水セメント比40%、単位
セメント量400kg/m3程度の調合であれば、洗い
出し深さが1〜2mmに対してエチレングリコール系硬
化遅延剤の使用量は160〜200g/m2、洗い出し
深さが2〜3mmではエチレングリコール系硬化遅延剤
の使用量は180〜220g/m2程度が最適と考えら
れる。ここに示す数値以上の量の硬化遅延剤を使用した
場合は細骨材だけではなく粗骨材も深い深度まで露出す
るため、コンクリート表面は荒々しい意匠となることが
考えられる。逆に、ここに示す数値以下の量の硬化遅延
剤を使用した場合は、細骨材の頂部のみが部分的にコン
クリート表面に露出するにとどまり、特に骨材の色彩を
十分に活かした意匠は表現できないことになる。なお、
同等の洗い出し深さを得るために必要な硬化遅延剤の最
適な使用量は、硬化遅延剤の主成分によって異なる。
【0022】洗い出し深さが1〜3mmであれば、特に
ハイウォッシャーによる水洗いをする必要はなく、単純
にブラッシングによる水洗いによって表面を洗い出すこ
とが可能となり、作業の効率化を図ることができる。洗
い出し処理したコンクリート表面には耐久性を確保する
ため、あるいは表面の汚れ防止のためにクリアなどの表
面処理剤が塗布されることが一般的である。塗布される
クリアの種類や塗布量によってはコンクリート表面にク
リアの光沢による意匠を付与できることが期待できる。
【0023】また、炭素繊維やビニロン繊維、アラミド
繊維などの短繊維を混練したコンクリートに本発明に示
す手法を適用すれば、硬化遅延剤による洗い出しによっ
てコンクリート表面に繊維による文様を表現することも
可能である。洗い出し深さによっては、繊維がコンクリ
ート表面に起毛した状態を造り出すことも可能であり、
従来にない肌合いが表現できる。
【0024】以上に示す着色化粧コンクリートは、主に
コンクリート製プレキャスト部材を対象としており、硬
化遅延剤をローラを用いて型枠に予め適量塗布すること
によって部材は製造される。施工上のメリットを考え
て、予め硬化遅延剤を塗布したシートを製造しておき、
必要に応じて必要な枚数のシートを型枠に敷き込むこと
により、型枠への硬化遅延剤塗布の工程を省略すること
も可能である。
【0025】さらには、上述の手法によって意匠性を有
するコンクリートをタイルや石部材として予め製造して
おき、プレキャスト部材(例えば、コンクリートパネ
ル)製造時に型枠内に敷き込み、その後コンクリートを
打設してプレキャスト部材を製造することによっても、
意匠性を有するコンクリート部材を製造することができ
る。
【0026】また、着色化粧コンクリートの製造は必ず
しもプレキャスト部材に限定されるものではなく、現場
で施工される型枠の内側に硬化遅延剤を適量塗布するこ
とで、脱型後にコンクリート表面に意匠を表現すること
も当然のことながら可能である。
【0027】
【実施例】先ず、図1に示す鋼製型枠1を用意する。
【0028】次に、図1に示すように、鋼製型枠1の
底面2にエチレングリコール系の硬化遅延剤3を2〜3
層に分けて塗布する。次に、図1に示すように、表1
に示す材料を表2の調合に基づいて作成したコンクリー
ト材料4を打設する。次に、図1に示すように、鋼製
型枠1の脱型を行う。得られたコンクリート部材5の底
面には、未硬化部分6が形成されている。
【0029】次に、図1に示すように、コンクリート
部材5を建て起こす。次に、図1に示すように、コン
クリート部材5の底面の未硬化部分6に水をかけてブラ
ッシングして洗い出した。かくして、2300mm×2
400mm×厚さ75mmのPcf(プレキャストコンク
リートフォーム)7を得ることができた。
【0030】この方法では、コンクリートの洗い出し深
さは約2mmとなり、黄色や茶色系の細骨材・粗骨材の
一部が表面に露出する程度となった。これにより、骨材
の色彩をベースとしたバラエティーに富んだ色調が表現
でき、これに細骨材微粒分によって薄茶系に着色された
ペースト部分の色調が加わり、全体的に本石に近い意匠
を表現することができた。
【0031】このようにして製作されたPcf7は、Pc
部材に必要な材料特性も有している。 コンクリートの圧縮強度は、図2に示すように、脱型
時に必要な強度(15N/mm2)、ならびに設計基準
強度(30N/mm2)を確保している。 耐凍害性も良好であり、図3に示すように、JIS
A 6204附属書2に定める試験方法による試験で
は、凍結融解繰り返しサイクル300回で、相対動弾性
係数は基準となる60%以上を確保できている。
【0032】日本建築学会に定める促進中性化試験で
は、材齢28日で中性化深さは約0.1mm〜0.25
mmであり、基準(日本建築学会「高耐久性鉄筋コンク
リート造設計施工指針(案)・同解説」:材齢26週で
25mm以下)を満足すると予想される。 乾燥収縮率は、材齢56日で400×10-6程度であ
り、図4に示すように、基準(日本建築学会「高耐久性
鉄筋コンクリート造設計施工指針(案)・同解説」:材
齢26週で700×10-6以下)を満足すると予想され
る。
【表1】
【表2】 表2において、細骨材、粗骨材とも、混合する2種類の
骨材の混合比は容積比で50%:50%である。細骨材
微粒分の添加量は、セメント質量の1%である。硬化遅
延剤の塗布量は、約182g/m2である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリート材料が、
白色ポルトランドセメントと、任意の色彩を有する1種
類以上の粗骨材と1種類以上の細骨材および1種類以上
の細骨材微粒分とで構成されているので、未硬化層の1
〜3mmの洗い出し処理により、色付きの粗骨材および
細骨材の露出、コンクリート中にランダムに存在する色
付きの粗骨材および細骨材の発現、および洗い出し深さ
による彩色、ならびに細骨材微粒分によって着色された
ペースト部分の色彩とによって、例えば本石に匹敵する
意匠など、意図する意匠を表現することが可能である。
【0034】また、洗い出し深さが1〜3mmであれ
ば、特にハイウォッシャーによる水洗いをする必要はな
く、単純にブラッシングによる水洗いによって表面を洗
い出すことが可能となり、作業の効率化を図ることがで
きる。さらに、コンクリート表面に形成された未硬化層
を洗い出しするので、予め予定された模様を付加する従
来方式では得ることができない意外性を発揮することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における製造工程を示す説明図
である。
【図2】本発明の実施例における圧縮強度を示すグラフ
である。
【図3】本発明の実施例における凍結融解抵抗性を示す
グラフである。
【図4】本発明の実施例における乾燥収縮率を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 鋼製型枠 2 底面 3 エチレングリコール系の硬化遅延剤 4 コンクリート材料 5 コンクリート部材 6 未硬化部分 7 Pcf
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 信直 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 永井 久夫 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 足立 和彦 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 竹島 健二 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 長尾 真一 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 長瀬 智 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 澤田 耕一 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 笹木 昭一 東京都江東区佐賀1−5−6 永代OTビ ル4F 株式会社ミナト建材内 Fターム(参考) 4G053 AA00 DA19 EA26 EA36 EB01 4G055 AA01 AC01 BA87

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色ポルトランドセメントと、任意の色
    彩を有する1種類以上の粗骨材と1種類以上の細骨材お
    よび1種類以上の細骨材微粒分とを有するコンクリート
    材料を、脱型後にコンクリート表面に未硬化層を形成す
    る硬化遅延剤を予め型枠面に塗布した型枠内に打設する
    とともに、脱型後にコンクリート表面に形成された未硬
    化層を1〜3mm洗い出し処理することにより、粗骨
    材、細骨材をコンクリート表面に露出させ、骨材の色彩
    と洗い出し深さ、ならびに細骨材微粒分によって着色さ
    れたセメントペースト部分の色彩によって、コンクリー
    ト表面の色合いなど意匠性を任意に表現して成ることを
    特徴とする着色化粧コンクリート部材。
  2. 【請求項2】 白色ポルトランドセメントと、任意の色
    彩を有する1種類以上の粗骨材と1種類以上の細骨材お
    よび1種類以上の細骨材微粒分とを有するコンクリート
    材料を、硬化遅延剤を予め型枠面に塗布した型枠内に打
    設し、脱型後にコンクリート表面に形成された未硬化層
    を洗い出し処理することを特徴とする着色化粧コンクリ
    ート部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の着色化粧コンクリート部
    材の製造方法において、前記細骨材微粒分の使用量が単
    位セメント量に対して質量比で0.5%〜1.5%の範
    囲にあることを特徴とする着色化粧コンクリート部材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の着色化粧コンクリート部
    材の製造方法において、前記硬化遅延剤の使用量が、未
    硬化層の洗い出し深さ1〜2mmに対しては160〜2
    00g/m2、未硬化層の洗い出し深さ2〜3mmに対
    しては180〜220g/m2の範囲にあることを特徴
    とする着色化粧コンクリート部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011190422A (ja) * 2010-02-22 2011-09-29 F Consultant:Kk 硬化性組成物
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RU2453431C1 (ru) * 2010-12-27 2012-06-20 Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Сибирский государственный индустриальный университет" Способ получения бетонных изделий с отделкой декоративным заполнителем
CN114161571A (zh) * 2021-12-17 2022-03-11 北京市市政工程研究院 一种基于酸洗工艺的水泥基装饰板制作方法

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